アップデート!12月14日、ドミニオン集計機に関する新情報がでたので加えておく。
最近、今回の大統領選挙には大規模な不正があったという説を「陰謀論」だと片付ける人が居る。バイデン支持者たちがそういうことを言うのは解るとしても、保守派知識人のなかでもトランプ支持者を陰謀論信者みたいに言う人がいるのには閉口する。
ユーチューブなどは今後今回の選挙結果に関してバイデン勝利以外の話をしたり、不正があったとかいった真実でない内容のビデオはすべて削除すると宣言。
いや、それはおかしいだろ。バイデンはまだ正式に次期大統領と決まったわけではない。不正があったとして訴訟が起きてるというのも事実だ。実際に不正があったかどうかは議論の余地があるとしても、そういう議論が起きているということ自体は事実であり、それに関する情報を知りたい人はいくらでもいるはず。第一、2016年のトランプ勝利はロシアの陰謀だったという説を四年間も流し続けたヒラリー支持の人たちのビデオを、ユーチューブはひとつでも検閲したことがあったか?ユーチューブのいう嘘とか真実というのはユーチューブの偏向にあってるかどうかで変わるようだ。
私がツイッターで追ってる翻訳系ユーチューバーが居る。彼女は中庸で冷静に現実を見つめることができる情報通の知識人を気取っているが、実際は左翼リベラルの偏向まるだし。ただ、彼女は嘘をついているわけではなく、本当に自分は常に中立な立場で物事を判断出来ていると錯覚している。その彼女が紹介している陰謀論者に関する記事をちょっと読んでみた。
- 自分の基準で相手を煙に巻く「二重基準の論証」 ー これはSpecial Pleading の訳だそうで、証拠が見つからないことが陰謀の証拠だみたいな反証不可能な理屈をいう。
- 著名人の名をあげ偽の権威を作り上げる -専門家の研究でそういう結果が出ているとか自分では分からないのに実在しない調査や専門外の人が行った怪しげな調査結果を持ち出す。
- 一抹の真実に関係ない話を結び付けて脚色する ー 何かの現象が実際に起きた事件の後で起きたのでそれが原因だと思い込む考え。
- 誤った等価関係 -交通事故でたくさん人が死んでるのにロックダウンなんかしていない、というように無関係なものを比べること、とあるが、これには一理あると思うけどね。
- 思考停止 ー 「嘘、大嘘、そして統計、弱い論証を支えるために統計が使用されることを言い表した表現で、統計の数字に惑わされることで、どんな嘘でも正当性と説得力をもって通用してしまうというのだ。」
陰謀論で一番の問題は最初の「反証不可能な理屈」だ。科学的調査というのは、もしも「Aが真実であるならばBという現象がみられなければならない」という反証可能なものから始まらなければならない。ところが陰謀論者の話はその反証が不可能なのだ。
天文学者で作家だったカール・セーガンは思考実験として、こんなやり取りを記している。
「セーガンは、友人に「うちのガレージには炎を吐く竜がいるんだ」と打ち明ける。友人がガレージに行ってみると、がらんとしており何もない。「どこに竜が?」と友人。「じつは透明でね」とセーガン。ならばと友人は、床に小麦粉をまいて足跡をつけてみようと提案。「でも竜は浮いているからね」とセーガン。友人は負けじと赤外線カメラで映せばいいと主張するが、セーガンは「透明な炎は熱がないからね」とかわす」
竜の存在は証明することも、否定することもできない。このような議論を「二重基準の論証(special pleading)」という。証拠を見せろという相手に対して、自分勝手に基準を操作して煙に巻いてしまうことだ。そして、これは陰謀論では一般的に行われている。
こういう屁理屈を言う人とは、まあ話にならないので諦めるしかない。だがそれでは今回の「大規模な選挙不正論」はこれらの陰謀論説に当てはまるだろうか?
選挙に不正があったというなら、一体どんな不正があったのか、そしてそれを証明するものはどのようなものなのか、先ずそれをはっきりさせなければならない。では私が覚えている限りジュリーニ弁護団やパウエル弁護士が提言している不正とその証明方法、そしてその証拠とされるものを考えてみよう。
1.説:投票締め切り日以後の郵便投票が集計された。
反証方法:投票日後の郵便投票には当日以降の消印が押されているはず。
証拠:郵便局の職員が消印の日付を締切日まで戻すようにと指図された(宣誓供述書提出済)と証言している。またペンシルベニア州では消印の日付が締め切り以後になっている封筒が何千と発見された。
2.説:投票資格のない人が投票していた。
反証方法:登録者名簿と照らし合わせ、犯罪者や非居住者や死亡している人や引っ越した人など投票資格のない人が投票していないかどうかを調べる。
証拠:ジョージア州では実際に登録者名簿に載っていない人や、上記のように資格のない人々が10万人以上投票されていたことがはっきりしている。
3.説:本人ではない人が投票した。
反証方法:郵便投票なら封筒の署名が登録名簿の署名と一致しているはず。本人投票なら本人が投票に来た時、すでに投票済みなどということはないはず。
証拠:封筒に署名がなかったり、すべて同じ筆跡の署名の封筒がいくつもあったり、全く確認されない封筒に入った用紙が集計されたのを目撃したという証人が何人もいる。投票に行ったらすでに郵便投票済みと言われ投票できなかったと証言した人が何人もいる。
4.説:捏造された不正票が大量に混入され集計された、及び同じ票が何度も集計された
反証方法:その現場を見た人がいる、もしくは大量な不正投票用紙が発見される
証拠:ジョージアで発見された監視カメラに写っていたビデオ。デトロイトで監査員が撮影したビデオ、現場で何回も同じ票束が集計されたのを見たという証人、票の束の入ったケースをいくつも州外から集計場へ運んだ配達員の証言、返信宛先のない封筒の束の写ったビデオ、などがある。
5.説:集計機のソフトに仕掛けがあり、トランプ票がバイデン票に入れ替えられるアルゴリズムが仕組まれていた。(アップデートあり!)
反証方法:ドミニオンの集計機のソフトを検証し、そのようなアルゴリズムがあるかどうかを調べる。
証拠:今のところアルゴリズムを証明する証拠となるものは出ていない。パウエル弁護団はいくつかのドミニオン集計機の調査を要求しているが、色々阻止され実現できないでいる。(彼女の言っていることが単なる陰謀論なら、関係者はさっさと集計機の調査をしてしまえばいいようなものだ。)ただ統計上集計の結果がおかしいという分析はある。この分析をしたのは専門外の怪しい人々ではなく、著名な統計や数学学者によるものである。
アップデート:12月14日、「ミシガン州務長官が情報開示を拒んでいたドミニオン調査結果が判事の命令により公表。 (略)人為的な票数の操作があった。意図的に消去されたデータがある。したがってミシガン州の選挙結果は疑われるべきである。Blah大統領選HQ@yousayblah」情報源はこちら。
大規模な陰謀というものは非常に多くの人の協力が必要であるが、すべての人を陰謀に巻き込むわけにはいかない。だから陰謀首謀者は陰謀を知る人の数は限り、他の人には陰謀に加担していることを悟られないように巻き込まなければならない。しかし陰謀に加担していない人は自分がやっていることが秘密であることを知らないから、おかしいと思ったことを知らずに漏らしてしまうと言うことが起きる。だから大規模な陰謀はたいていどこか末端から発覚してしまうものなのだ。
というわけなので、これらのことを考えたうえで、これでもまだこれは陰謀ではなく単なる陰謀論と言えるのか、批判者はよくよく考えるべきである。
最後に、不正は会ったかもしれないが、大統領選挙結果を覆すような大規模なものではなかったという人に言わせてもらう。大統領選挙は直接選挙の人気投票ではない。誰が全国でどれだけの投票を集めたかで結果が決まるわけではないのだ。各州でそれぞれ勝っていかなければならない。州によってトランプとバイデンの票差はわずか一万五千くらいのところがある。不正とされる疑惑のある票はゆうにその数を超えているのだ。もしもこれらの票がすべて不正であったと証明された場合、トランプが勝つ可能性は多いにあるのである。だから結果を覆すような不正はなかったなどと簡単に言わないでほしいものである。