ちょっと前にサンフランシスコに8年住んでいるという日系帰化人と結婚している邦人女性が、時々白人から差別を受けるという話をしていて、私は40余年もロサンゼルス近郊に住んでいるが差別なんてめったにされないけどなあと思ったが黙っていた。私には彼女の体験が嘘だという実証はないし、第一彼女の交流関係ではそういうこともあるのかもしれないと思ったからだ。同じカリフォルニアでも北と南は文化が違うし、サンフランシスコは超リベラルだから、もしかして左翼リベラル白人たちは表向きはともかく、裏に回ると意外と差別主義なのかもしれない。

そういえば昔ニューヨークに留学していた日本人男性が、アメリカの白人て表向きはどんなに友好的でも裏に回れば有色人種を差別していると言っていたが、彼は超左翼リベラルだったので、多分ニューヨークで付き合った白人たちも左翼リベラル系ばかりだったのだろう。左翼リベラルの反差別主義なんて本当は表面的なものだけなのだということなのかもしれない。

何度となく拙ブログでもお話しているが、左翼リベラルの多くは右翼保守の考え方を理解していない。その理由は明白で、左翼リベラルが優勢な土地柄だと、彼等は自分らの考えは一般常識だと思っているから時と場合を弁えずに自分らの思想を話題にする。友達の誕生日、誰かの引退パーティー、卒業記念演説、なんでもありで「トランプは独裁者だ~」などとやりだすのである。だが、右翼保守の人たちは行儀がいいので、不適切な場所での政治討論はしないし、誰かが始めても反論したりせずに無視するか適当に話を合わせて退散する。職場などでやたらに政治見解を表明すると仕事を首になる可能性もあるので、一般に我々は左右色々と意見の分かれる問題は話題にしないのである。だから左翼リベラルのひとたちは自分らの考えが挑戦されることがないので、それが普通だと勘違いするわけだ。

超リベラルな人が周りのユダヤ人は皆停戦を求めていると勘違いしたりするのも、その人が熱烈なパレスチナ支持なのを知っている周りのユダヤ人たちはその人に本音など言わないからだろう。もしその人が私の仕事関係の人だったとして、私の前で「イスラエルって本当に酷いわよね。早く停戦すべきだわ!そう思うでしょ?」と聞かれたら「そうね、早く戦争が終わるといいわね」のような当たり障りのないことを言ってその話はさっさと終わらすと思う。その人と議論などしてみても意味はないし、政治の話で仕事関係や友人関係を壊したくないからだ。

ところで左翼リベラルの反差別主義なんて表面的で裏を返せば白人至上主義も真っ青な人種差別思想だということがはっきりしたのは、今起きているあからさまなユダヤ人差別。アメリカ各地で文字通りユダヤ人のジェノサイドを呼びかけて憚らない連中が大勢いる。そしれそれに抗議をしているのは一部左翼のユダヤ系以外はほぼ全員右翼保守の人びとである。

追記:

さっきよもぎねこさんの2017年のエントリーを読んでいたら、当時の私のコメントがあった。このエントリーは非常に面白い逸話で、よもぎねこさんのご親戚がユダヤ人ビジネスマンにひどい目に合わされたという話。是非一読の価値あり。よもぎねこです♪ 神戸のシャイロック 反ユダヤ主義雑感 (fc2.com)2017年1月16日付け。

で、そのエントリーに当時私がコメントしているのだが、その中に我ながら凄いことを言っている部分があったのでここで紹介しておく。

(前略)第二次世界大戦以前の欧州では、ユダヤ人は普通にドイツ人としてオーストリア人としてポーランド人として同化し地元の人々ともご近所付き合いをしていました。彼らは自分らをその国の人間として考えていました。ところがナチスがユダヤ人を弾圧し始めたらそれまで近所付き合いをしていた人たちまでが手のひらを返すようにユダヤ人迫害に手を貸したのです。

だからユダヤ人はどの国に住んでいても自分らがユダヤ人であることを忘れてならない。血筋は守らなければならない、という考えの人が多いわけです。

アメリカのリベラル派ユダヤ系は自分らがリベラルだから自分らの身は安全だと思っているなら、これは大間違いだと思いますね。ユダヤ系アメリカ人がイスラエルに忠誠を持つ必要はありません。むしろアメリカに忠誠をもってしかるべきです。しかし最近のリベラル派の反ユダヤ意識は単にイスラエル国家だけに向けられているのではないということをリベラル派ユダヤ系が理解できていないのは恐ろしいと思います。


1 response to 右翼と左翼、生きる世界が違うアメリカ

苺畑カカシ4 months ago

test

ReplyEdit

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *