ワシントンポストがキャンセルカルチャーを批判しているというので読もうと思ったら課金制だったので、それについて書いている別の記事から読んでみた。下記はWaPoの元記事より抜粋。

「イスラエルは、この甚大な犠牲に対して全責任を負う」とワークマン(という法律学校学生)は書いている。「この国家公認の暴力体制が、抵抗を必要とする状況を作り出した。パレスチナの抵抗を非難するつもりはない」。

しかし、この投稿には結果が伴う: ワークマンは法律学校卒業後(内定のあった)職を失った。

「これらのコメントは、ウィンストン・アンド・ストローンの(法律)事務所としての価値観に深く反するものです。従って、当事務所はこの法科大学院生の採用内定を取り消しました」。

イスラエル・ガザ戦争はまだ1週間目に入ったばかりだが、イスラエルを批判したことで職を失ったり、懲罰や反発を受けたりした人が米国や世界中にいる。反発の矛先は、法学部の学生や航空会社のパイロット、バスケットボールのライターやアダルトコンテンツのインフルエンサーなど、さまざまな背景を持つ人々に向けられている。

この間もハーバード大学のいくつかの学生グループがハマス支持の声明文に連名したことで、大企業のCEO達から学校側にブラックリストを作るために名前を公表しろという要請があったと言う話をしたが、一方的なイスラエル批判を表明した人々が色々と大変なことになっているらしい。

米国を拠点とする団体StopAntiSemitism(ユダヤ人差別を止めよう)は、モスタファ・エッゾがエア・カナダのパイロットの制服を着てパレスチナの色を身に着けているインスタグラムのスクリーンショットを公開した。彼はまた、ヒトラーに言及した “世界をクリーンに保て “というサインを持つ姿も目撃されている。

いつからリベラル新聞がヒトラーに同情的になったのだろうか?またハーバードなどエリート大学へ多額の寄付をしてきたユダヤ系の富豪達が今後一切同校に寄付はしないと発表した。(Pro-Palestinian letter from Harvard students provokes alumni outrage | Reuters

10月9日(ロイター通信) – ハーバード大学の著名な卒業生たちは9日、この地域を巻き込んでいる暴力の原因はイスラエルにあると非難する学生たちの親パレスチナ派の声明を非難し、署名者たちに対する措置を講じるよう大学側に求めた。

ハーバード大学は一応ハマスによるテロ行為を批判する声明文を出したが、学生たちのイスラエル批判については言及しなかった。これに対してハーバード大学出身の経済学者で、クリントン政権やオバマ政権で財務長官などの要職を歴任したサマーズ氏は、火曜日に自身のXソーシャルメディア・アカウントにこう書き込んだ。

ラリー・サマーズ元ハーバード大学長は火曜日、アイビーリーグの同校を再び非難した。ハマスによるイスラエル攻撃に関する同校の声明は、ユダヤ国家に全面的に責任を負わせるという学生の手紙を非難するには至らなかったと述べた。(略)

「ジョージ・フロイドの死後やロシアのウクライナ侵攻後、テロリストが音楽祭に出席していたイスラエル人数百人を殺害し、レイプし、人質に取ったときに、なぜハーバード大学の声明のような道徳的明瞭さに近づくものを見つけられないのだろうか?」とサマーズは尋ねた。

サマーズ氏は月曜日、ハーバード大学の管理者に対し、土曜日の朝に起きたハマスによる襲撃事件(その結果、少なくとも1000人のイスラエル人が死亡した)でイスラエルを非難した35の学生団体の声明を非難するよう要求した。

このことについてXではわが友Blah@yousayblahちゃんがこんなことを書いている。

ハーバードや他有名大に億単位で寄付をしてきたユダヤ系超大口ドナー達が、パレスチナ派の学生やデモを見て「教育に失望」し次々寄付の継続を取りやめたというけど。 彼らは保守派が大学から締め出され教授にイビられモブに囲まれキャンセルされ職を追われてきたここ十数年、一言も声を上げなかった。

ラリー・サマーズのようなリベラルユダヤ系エリートがIvy Leagueを誇り、左傾化し活動家と化した学生達の暴力的なデモを擁護する様を見てきた。彼らを愚鈍化させ分断し保守を排除するCRTもDEIも彼らは問題視しなかった。 今更、「大学で何を学んでるんだ?」じゃないんだよ。

全くその通りである。大学側が正しい左翼思想を持っていれば意見の違う人間を暴力で威嚇し(保守派スピーカーの演説を暴力で阻止したり)他人のキャリアを潰しても許されると教えていた時に、自分らが排除される立場でないからと沈黙を守ってきた、いやかえって賛同してきた、ことの結果がこれではないか。右翼保守思想をどんどん取り除けば、残った左翼思想の人々の間で権力争いが起きるのは当然のことだ。常に世界中で排斥されてきたユダヤ系の人びとが今までそれに気づかなかった方がおかしいのだ。

私はずっと何故ユダヤ系アメリカ人はこうも左翼系が多いのか不思議だった。私からすれば左翼によるユダヤ人差別は明白だったからだ。BLMを熱烈に支持していた芸能人や大企業の中にも多くユダヤ系が含まれている。こうした人々が今更BLMがハマス支持をしたことにショックを受けているのを見ると、ばっかじゃないの、と思ってしまうのだ。LGBTQ+の奴らがハマスを支持していることに関しては、もうあきれてものが言えない。

ただ欧州と違ってアメリカにはユダヤ系が非常に多く、しかも彼等が権力の座に多くいることは救いと言えば救いだ。これを機に、アメリカ左翼のユダヤ人差別にもっと多くの人びとが気付いてくれるとよいのだが。

他人の言論を弾圧し続ければ、いずれ自分の言論も弾圧されるようになるのだ。それがキャンセルカルチャーというものではないか?


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