先日コロラドのゲイナイトクラブ、”クラブQ”で乱射事件が起き、5人が殺害され17人が重傷を負った事件で、当初の報道は全く想定内のものだった。

まだ犯人像がはっきりしない時期から、ニュースメディアは、これは右翼保守のトランプ支持者MAGAの犯行で、FoxNewsのタッカー・カールソンやデイリーワイヤーのマット・ウォルシなどの右翼保守派がLGBTへの暴力を扇動したことが原因だと大騒ぎをした。

名指しで批判されたマット・ウォルシは報道したメディアに対して記事の取り下げと公式な謝罪を要求していた。

しかし犯人のアンダーソン・リー・アルドリッチは自称ノンバイナリでMrではなくMxと呼ばれたい、代名詞は複数形のthey/themだと弁護士を通じて発表した。すると今まで大騒ぎをしていたメディアが即刻ダメージコントロールに回った。

とあるニュースでインタビューを受けた自認女性の男性は、どうみても男に見える自分の容貌を棚に上げて、「犯人の逮捕時の写真を見たが、明らかに男だ、トランスなどではない」などとおかしな発言をして失笑を買っている。おい、おい、本人が女だと言えば女として扱わないのはミスジェンダーリングだと散々言ってたのはお前らだろう。いまさら見かけで女じゃないとか判断する権利がお前にあるのか?

自らノンバイナリを自称する男が何故ゲイナイトクラブを襲ったのか、その動機はどうやら個人的なものだったらしい。しかしニュースメディアは犯人が右翼保守でなければ全く興味がないため、この事件に関する詳細は一切報道されていない。

アトランタのゲイナイトクラブのヘレティック乱射を予告した男逮捕される

そして本日、アンディー・ノーがアトランタ州にあるヘレティックというゲイナイトクラブに乱射予告をした男が逮捕されたという事件をツイッターで報道していた。そしてその犯人はゲイ男性で極左翼メディアのハッフィントンポストにも寄稿していたコラムニストであることが解っている。Atlanta Man Arrested for Threats Against Two LGBTQ+ Nightclubs | Them

犯人の名前はChase Staubs 。感謝際の終わりごろに自分のSNSでいくつかのゲイナイトクラブに対して乱射をほのめかすメッセージをあげ、その後も何軒かのゲイバーに姿を見せたと言う。なかでも名指しで脅かされたザ・ヘレティックは警察に通報した。

添付したThemの記事には書かれていないが、アンディー・ノーによれば、Staubsはゲイ活動家でハフポにも寄稿したことがあり、仕事は大学の進路指導員。

主流メディアはこの事件も極右翼の反LGBTらによる陰謀だと騒いでいるが、犯人がナイトクラブ常連のゲイ男性であることから、その理屈は通らないだろう。

史上最悪フロリダのナイトクラブ、ポルス乱射事件

ゲイナイトクラブが襲われた事件で最悪の犠牲者を出したのが2016年に起きたポルス乱射事件。ここではなんと49人が殺され53人が重傷を負うという大惨事が起きた。犯人はOmar Mateen(29歳)。彼は名前からしてイスラム教徒であるが、イスラム教が同性愛を禁じていることは誰もが知っている事実である。

犯人は動機についてイラクで起きたアメリカ軍による空襲への報復だと言っていたが、家族の話では、実は彼自身がゲイであり、そのことについて本人も悩んでいたのではないかということだった。現に犯人は事件のあったクラブに何度か来ていたという話である。

これがイスラム教過激派のテロであってもゲイ男性の個人的な理由であったとしても、すべてをトランプ政権や右翼保守のせいにしたい左翼メディアにとっては非常に都合が悪い。それでこれだけの被害者を出した事件であるにも関わらず、この話はほんの数日でニュースサイクルから消えてしまった。

乱射事件のさまざまな人物像を報道しないメディア

アメリカの左翼メディアのやり方はいつも同じ。なにか大事件が起きて、その犯人像が全く分からない間に「極右翼のしわざだ!」「トランスプ支持者が犯人だ!」「右翼が暴力を煽ったからだ!」と根拠もないのにお騒ぎする。そのうちに犯人像が解って来てニュースがしれっとサイクルから消えてしまったら、犯人は右翼などではなかったことは明白。なぜなら犯人が白人至上主義者だったなんてことになれば、何年でもその犯行を繰り返し繰り返し蒸し返すのがメディアのやり方だからである。

犠牲者が一人(しかもデモ側)しか出ていない1月6日事件を何年も極右翼による謀反だなどと言って騒いでるのを見ていればそれは良く分かるはずだ。

有名なゲイバッシング事件、マシュー・シェパード惨殺事件

ゲイ男性を標的にしたヘイトクライムで有名なのは1998年に起きたマシュー・シェパード惨殺事件だ。シェパードはゲイプライドイベントに参加した後、一人でバーに行き、そこで知り合った二人の同じ歳の男たちに誘われて一緒に外へ出た。マシューがゲイであることは犯人たちには明白だった。しかしマシューの思惑とは違い、二人はマシューから金品を奪い取る計画であり、トラックに着くとすぐピストルでマシューを殴り、財布を奪った。しかしマシューの財布には20ドルしか入っていなかった。

二人はマシューを1マイル離れた自然公園につれていき、マシューを後ろ手にしばって何度もピストルで顔や頭を殴った。そして真冬の夜フェンスにマシューを縛り付けたまま、その場を去ったのである。

翌朝、息も絶え絶えのマシューを発見したのは傍を通りかかったティーンエージャー。駆け付けた婦人警官らによって病院に運ばれたが、マシューは病院で息絶えた。

この事件が起きたのはもう20年以上前の話だが、未だにマシューが縛り付けられていたフェンスには花束がささげられている。

LGBTへの暴行はそんなに多いのか

拙ブログでも何度か紹介して来たとおり、同性愛者やトランスジェンダーへの暴力は反LGBTによるものよりも、仲間内のいざこざであることの方が多い。特に性自認女性の男性たちは普段から犯罪の被害に遭いやすい生活をしているため、被害者になる可能性は高いが、それは売春時の客とのいざこざであったり、麻薬売買であったり、ギャングだったり、痴話げんかであったりすることがほとんどだ。

実際にLGBTだからという理由で被害に遭うと言う事件はほぼ起きていない。ただイスラム教徒によるゲイバッシングは結構起きているのだが、そういう都合の悪い事件はメディアは報道しないので実態は不明だ。

私がLGBTへの差別による暴力など、そんなに起きていないだろうと思う理由は、もしそんなことが起きていたらメディアが放っておかないからである。実際犯人が反LGBTでない時ですら、極右翼の仕業だと言って大騒ぎするメディアが実際に白人至上主義ホモフォブによる犯罪だったら、毎日その話題で持ち切りになることは間違いない。32年も前の*マシュー・シェパードの事件が未だに語り継がれているように。


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