先日、マイロ*ヤノプルス(Milo Yiannopoulos)はアメリカの公共ラジオ局NPRで45分間にわたるインタビューを受けたのだが、なぜかNPRはその放送を中止してしまった。マイロに言わせると彼があまりにも効果的な発言をしたためNPRはしり込みしてしまったのだろうとのことだ。
(*カカシ注:苗字のカタカナ表記が一貫していなかったので、今後はウィキに従ってヤノプルスで一貫しようとおもう。)

NPRは政府からの補助と一般聴取者からの募金で成り立っているラジオ局。その内容は極左翼である。だからマイロをゲストに招んだというだけでも驚きなのだが、マイロが彼らが思っていたほど過激でもクレイジーでもなかったので、インタビューをお釈迦にしてしまったのもわかるような気がする。
ヤノプルスといえば、今年の2月まで飛ぶ鳥を落とす勢いで人気を得ていたのが、ちょっとしたスキャンダルでそのキャリアに急ブレーキがかかったかに見えたが、この度、彼の著書デンジェラスがアメリカ独立記念日の7月4日に発売になり、その宣伝でラジオやポッドキャストやビデオブログなどのインタビューでアメリカ中を飛び回っている。NPRでのインタビューもその一つ。

この本はサイモン&シュースター社から出版される予定だったが、例の幼児虐待擁護疑惑(完全な濡れ衣)で左翼の圧力に負けた同社が出版を取り止めたていた。メディアは今回の出版はマイロの自費出版と報道しているが、マイロ曰く、これは自費出版ではなく、彼自身が3百万ドルをつぎ込んで創設したデンジェラス出版社からの出版。今後もこの出版社を通じて彼以外の保守系の本もどんどん出版していくつもりだという。

NPRは放送中止にしたが、その全般を上記添付のブレイトバーとのサイトで聴いた。マイロの保守的な意見は別に新しいものではない。彼が同性愛者だということにしても、共和党にもログキャビン共和党という同性愛者の共和党グループもあるくらいで、彼がゲイはじめての保守とういわけでもない。ではなぜマイロはこうも注目されるのかという質問に対して、マイロは「アタシはおもしろくてイケメンで効果的だからよ」と答えた。彼はわざと「挑発的で無法(provocative and outrageous)」なことを言うことによって注目を集めているとも認めている。また彼はどこかのオフィスでふんぞり返ってエッセーを書いてるだけではなく、全国を飛び回って講演ツアーや集会を開いてファンと直接交流していることも挙げている。

マイロが左翼連中に脅威を与えるのは、彼がこれまでの右翼保守のステレオタイプに嵌らないからだ。彼には高級だが時代遅れの背広姿で格式ばった論文を書いてる中年男性のイメージはからきしない。彼は言葉使いもしぐさもなよなよしたオネエさん。それでも自分はカトリックで、母方はユダヤ系(よってユダヤ人)、恋愛対象は黒人が好みで現在の恋人も黒人、しかも幼児性虐待の生存者でもある。本来なら彼はいわゆる「犠牲者」の鏡としてバリバリの左翼であってしかるべき。ところが彼は自分を犠牲者にすることを拒絶すると断言するのだ。

だから彼に対してはホモ嫌いだの白人至上主義者だのといった通常の罵り方が通じない。こういう人間が右翼保守思想はクールなんだと若者に訴えることは左翼連中にとっては大脅威なのである。
効果的な政治活動という意味で、私はこの間書いたピアース・モーガンによるトミー・ロビンソンのインタビューについて、ダグラス・マレーの感想を聞いていた。そのなかでマレーは、ロビンソンがやるような公共デモ集会や行進は感心しないと言っていた。その理由は不特定多数の人間が集まってくると、なかには行儀の悪い人間も出てきて、そういう人間が車を焼いたり暴動を起こしたりすれば、主催者側にはコントロールが効かなくなるからだというものだった。

その話をミスター苺にしたら、「だが本を書いてるだけでは効果はない」と言われてしまった。
今、マレーもマイロのように最近新著が発売になったばかり。それで、新著”The Strange Death of Europe”(ヨーロッパの不思議な死)の宣伝でイギリス国内やアメリカやオーストラリアまで飛び回ってインタビューに忙しい。無法者のマイロや庶民的なトミーに比べて、マレーは学術派タイプ。蝶ネクタイを締めた大学教授といったイメージがある。しかしマレーも、トミーを無学扱いして上から目線のピアース・モーガンには批判的だった。

さて、保守派は元来行儀がよくなくてはいけないというイメージが、保守派による若者へのアピールに欠けるという話で、2012年に書いたマーク・スタインのことを思い出した。彼はイギリス育ちのカナダ人ジャーナリスト。スタインは同性愛者のことを「フルーツ」というちょっとした侮蔑語で表現したことによって同じ保守派から批判された。マイロなどもっとひどい侮蔑語である「ファッゲット(おかま野郎)」などと言う言葉を使っている。

さて、面白いのはスタインが掲載したナショナルレビューオンライン誌の編集員の一人、ジェイソン・リー・ストーツが、政府による法律上の言論弾圧に対してならばスタインと供にバリケードに戦いを挑む覚悟があるとしながらも、スタインの下品な言葉使いに不満を示すコラムを書いている。

ストーツは他人の言論の自由に対する不寛容を指摘するにしても、「フルーツ」のような侮辱的な言葉使いをするべきではない。意見の違いはその内容を攻撃すべきなのであって、反対意見を持つ人を批判すべきではない。過去にそういうステレオタイプをヒューモアと取り違えた人々を現代の我々が批判するべきではないが、現代人がそうした言葉使いをしない民度の高い文化にめざめたことを賞賛すべきなのだ、といった内容だ。

左翼連中の狙いはまさにストーツのようにあくまでも礼節でいようとする右翼保守の甘い考えを悪用することにある。だからフルーツだのファゲットは侮蔑語だから言ってはならないという左翼連中が勝手に決めつけた規則に右翼保守が従うのは相手の思うつぼだ。

カカシもだいぶ長いこと右翼保守と言われる連中の左翼への迎合に不満があった。特に言葉使いに関しては。黒人と言ってはいけない、オリエンタルと言ってはいけない、次から次へと出てくる言論規制。それにいちいち従う保守派たち。いい加減我々も行儀にばかり捕らわれずにこちらの思想をより多くの人々に知ってもらう効果的なやり方を考えるべきだろう。
そういう意味でマイロやトミーの活動は貴重なのだ。


1 response to お行儀よいだけでは効果はない、マイロやトミーに見る自由主義活動

苺畑カカシ2 months ago

https://www.lgbtqnation.com/2020/12/milo-yiannopoulos-swears-vengeance-republican-party-trumps-fate-sealed-scotus/
Gay MAGA gadfly Milo Yiannopoulos was a familiar face to both the queer community and Trump supporters early in the administration. The loud-mouthed and flamboyant Brit courted controversy and flamed out in a dramatic manner, quickly becoming Milo Yiawhatshisname.

After the Supreme Court refused to hear Texas Attorney General Ken Paxton’s case attempting to overturn the results of the presidential election, Milo has decided to bite the hand that fed him. He’s the 2020 version of David Brock, but with more mental breakdown and less redemption.
Over on Parler, the far-right version of Twitter popular with white supremacists and Trump supporters, Milo was screaming his outrage over the Supreme Court decision after it was announced. The religious right and MAGA supporters have long argued that they could tolerate Trump’s boorish behavior in exchange for the chance to stock the courts with right-wing extremists.

“BURN THE REPUBLICAN PARTY TO THE FUCKING GROUND,” Milo said, seemingly unaware that 117 members of Congress – including Majority Leader XYZ – and state attorneys general publicly supported the lawsuit.

“Trump’s SCOTUS appointments were pointless. We defended a selfish clown for nothing.”

“I lost everything helping to put Trump in office,” he continued. “My life and career were completely destroyed. Was it worth it? No. I feel utterly betrayed.”

“I will have vengeance.”

Milo’s “career” bottomed out after he seemingly defended pedophilia. Already banned from most mainstream social media sites like Twitter, he lost a lucrative book deal and his relevance as his supporters and friends fled.

“I am dedicating the rest of my life to the destruction of the Republican Party,” Milo swore in a follow-up message that any self-respecting writer would know should have been paired with “I will have vengeance” for maximum evil villain effect.

This isn’t the first time the man who betrayed his own community in favor of money and notoriety has turned on his former pals. In 2019, a suddenly cash-strapped Milo betrayed fellow far-right activist Richard Spencer by releasing audio of Spencer in a profanity-laden, racist rant against Jews and Black people.

Yiannopoulos has complained that he couldn’t “put food on the table” after losing so many gigs and platforms.

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