先日ブリティッシュ(BA)航空でシステム障害によって大混乱が起きているが、実はこれはBA社のIT部がインドに外注されていることに原因があるのではないかという声が上が英国の労働組合からあがっている。
先ずはBBCオンラインから同社のシステム障害に関する記事。

大規模なシステム障害による英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の混乱は発生から3日目の29日にも、短距離フライトが欠航するなど、影響が続く見通しとなっている。(略)
BAのフライトは27日、システム障害のためロンドンのヒースロー、ガトウィック両空港からの出発便が全便欠航となった。28日にはガトウィック空港発の便は全便が出発したが、ヒースロー出発便は、短距離フライトを中心に3割以上が欠航した。
BAは28日、情報通信システムは「完全な稼働状態」に近づきつつあると発表した。
BAは声明で、「世界的な運航に深刻な影響を与えた27日の大規模なITシステム障害から、運航の再構築に向けて順調に進展を続けています。ヒースローでは、予定された長距離飛行のほとんどを運航しました。ただし27日の混乱の影響で、短距離フライトは運航を縮小しています」と説明した。
BAは、影響を受けた大勢の乗客に対して宿泊費や飲食費を補償する必要がある。その補償費用は数千万ポンドに上る可能性がある。欠航のため目的地への移動ができなくなった乗客は、1日最大200ポンド(約3万円、2人1部屋)の宿泊代、空港~ホテル間の交通費に50ポンド、大人1人あたり1日25ポンドの飲食費の補償を請求できる。(略)
BAはシステム障害の原因について、サイバー攻撃を示す情報はないと説明している。また、IT関連の作業を社外にアウトソースしていることと関係があるのではないかと英全国都市一般労組(GMB)が指摘していることについても、関連を否定した。
(強調はカカシ)

BA社は否定しているが、これが外注と関係がないとどうして断言できるのだろうか。以前にも私はアメリカのIT社の多くがサービスをインドに外注しているという話をしたが、その時にインド人技術者はアメリカ人に比べてレベルがかなり劣る危険性についても指摘した。従業員の技能についてインドの職業あっせん業者は履歴に嘘八百を並べ立てるため、実際に彼らの技術がどの程度のもなのか、かなり怪しいものがあるのである。
BA社がインドにIT部を外したことによってヒースロー空港につとめる800人が失業。ニューキャッスル空港でもやはり800人の国内従業員が失業した。外注反対弁護士のサラ・ブラックウエル女史によると、IT部をインドに外注しているのはBA社に留まらず多くのアメリカの航空会社が同じことをしているという。とどまらないという。
2016年にもデルタ航空がコンピューター故障で1500便を欠航するという事件があった。その時テルタのギル・ウエスト社長は、(外注されていた)IT部に問題があったと認めている。ウエスト社長はIT部がどこにあるのかはっきりしたことを言わなかったがブラックウエル女史はこれは外注の問題を世間の目から避けるための作戦だという。デルタは今年初めにもやはりIT問題で多数の便を欠航にしている。
ミスター苺は、インドへの外注によってこうした問題が多発すれば、航空会社にしろ金融企業にしろ医療機関にしろいずれ経営に支障を来すだろうから、結局は才能ある自国の技術者を雇うことになる。つまり、こういうことはいずれ市場が解決するというわけだ。
こうした不祥事のために顧客がどれだけ迷惑をするかを考えてほしい。単に旅行日程が狂ったというだけでなく、航空機の安全性にも関わる。もし飛行機がもう飛んでいてコンピューターシステムが故障したらどうなるのか?
IT部を外注しているのは航空会社だけではない。金融機関や医療機関でもITをIBMなどの会社に頼み、そのIBMがインドに外注というケースは珍しくない。これが世界の警備会社などのITだったらどうなるのか?インドにはイスラム教徒も多く居る。
守りの甘いインドの会社がハッキングや内部サボタージュによって欧米の機密が外敵に漏れる可能性も考えなければならない。航空会社ならテロや事故の可能性もある。また金融機関や医療機関の個人情報をまったく身元調査もできないインド人従業員によって雑に扱われていることも多いに憂うべきである。
こういうことは軽くみていては絶対にいけないのだ。BA社のみならずIT部をインドに外注している多くの企業は経費だけでなく安全性のことも頭に入れてほしい。そして長い目でみたらこれは決して節約にはならないのだということに気が付いてほしい。


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