読者諸氏お久しぶりです。実は一週間半ほどまたまたハワイ出張していた。行く前はハワイならいいかってな気持ちで出かけたが、行って見るとやっぱり仕事で行くところではないなあと思う。ま、真冬の東海岸に飛ばされることを思えば幸運を感謝すべきなのだろうが。ゴールデンウィークに重なったので日本人観光客で混みあっているかと覚悟して行ったのだが一月に行ったときよりずっと空いていた。
ハワイ出張中に聴いていたトークラジオは、朝の通勤時間は超トランプ親派のマイク・ギャラガー、帰りは反トランプだが共和党のために嫌々ながら支持するというデニス・プレーガー、ホテルに帰ってからはポッドキャストでトランプ絶対反対のネバートランプ派のベン・シャピーロ。どのトークショーホストも私は結構好きで時間帯が合えばよく聴いていた保守派たちなのだが、ことトランプを巡ってはそれぞれ意見が完全分裂。自分は絶対正しい、相手は完全に間違っているという姿勢が誰からも感じられてちょっと悲しい。面白いのは、親トランプ派も反トランプ派も相手を「本当の保守派ではない、リベラルだ、体制派だ」と攻撃していることだ。マイク・ギャラガーなどは「ネバートランパー達によるトランプ攻撃は左翼リベラルによるそれよりひどい。対ヒラリーとして団結しなければならないときに、何故共和党内部でこれほどまでに反トランプ攻撃が起きるのか全く理解できない。」と言っていた。
そうかな、私には完全に理解できるけどね。考え方が全く違う完全な敵よりも、考え方が99%同意できる仲間同士で最後の1%の相違が「背信者!死ね!」となるのはどの世界でも同じだ。過激派イスラム教徒が最も嫌うのが元々キリスト教だったりユダヤ教だったりしている多民族ではなく、イスラム教を捨てて異教に改宗する人々であるように。最初からの敵より裏切り者への憎しみの方が強いのだ。
格言うカカシがネバートランプ派なのは読者諸君もご承知の通り。とは言うものの、私は多少デニス・プレーガー風のヒラリーよりはまし派に変わりつつある。特に先日トランプが最高裁判官任命候補としてあげた人々のリストを考えると、もしトランプが本当にこれらの人々の誰かを議会に承認させることが出来るのであれば、それだけでもトランプを支持する価値はあると考えている。
ミスター苺いわく、トランプはエゴティストで自分が人気者となり大統領の座を利用して私腹を肥やすことしか考えていない。実際に政治などには興味がないので内政にしろ外交にしろ真剣に取り組む気持ちなど全くない。であるから専門家を回りに固めて自分は王様のように王座に座ったまま何もせずにふんぞりかえるだけで後は回りに任せるのではないかという。であるから自分の人気を高めるために人々が望む方針を取るだろうから、下院も上院も議会を共和党で固めれば共和党議会のいいなりになるのではないかというのである。だとしたら共和党は断じて両議会を共和党有利に保持しなければならない。
だが、ヒラリーの場合は違う。ヒラリーはどれだけ不人気であろうと左翼リベラル方針を押し通す。ヒラリーは自分の敵に対して永遠に敵意を持ち続ける。ヒラリーによるアメリカ憲法嫌悪は相当なものであり、言論の自由にしろ銃法所持の権利にしろヒラリーは何もかも破壊しようとするに違いない。ヒラリーが保守派や中庸の裁判官を任命するなどあり得ない。となれば、ヒラリーによって任命される超左翼の最高裁判官がこの先何十年にも渡って最高裁判所に君臨することになるのである。バイバイアメリカ憲法だ。
そう考えるならば、いつまでもネバートランプとも言ってられないのかもしれない。
だが、ネバートランプ側が対ヒラリーを考えてもトランプを支持できないという理由は、トランプとヒラリーを比べた場合、トランプのほうがまだましだという考えに同意できないからだ。ヒラリーもひどいがトランプもひどい。どちらが大統領になってもアメリカの将来はひどいことになる。今トランプを支持して自分の保守派としての信念を曲げるよりも、トランプ絶対反対派の信念を貫き通して将来の保守派運動に専念することのほうが長い目でみてアメリカのためになるという考えなのだ。それだけではない。トランプを共和党代表として認めることは、共和党が保守派であるという評判を完全に破壊させることであり、共和党というブランドを永久的に傷つけることになると考えている。
ネバートランプ派の中でも感情的になっていない理屈のわかる人々は、もしトランプが本気で保守派裁判官を任命し議会に承認させることが出来ると確信したら気が変わるのではないかと思う。それでも絶対にトランプは嫌だと言い張るとしたら、反トランプ感情が講じて憲法最優先の根本を忘れてしまっているとしか言いようがない。トランプが生粋の保守派層の支持を仰ぎたいなら、自分がいかに憲法優先主義であるかを保守派に訴える必要がある。
トランプが自分は分裂者ではない統一者だといいたいなら、トランプ支持者によるネバートランプへの攻撃を扇動するのではなく、反トランプの共和党有権者に協力を促す努力をすべきである。親トランプ派が反トランプ派を攻撃すればするほど、反トランプ派の姿勢は強硬になる。トランプが本当のリーダーなら、その点をしっかり考えるべきだろう。


2 responses to トランプを巡って分裂する保守派

Sean4 years ago

はじめまして。
初めてこのサイトを拝見いたしました。
アメリカの状況を日本語でここまで的確に説明されているブログは見たことがありません。
私はアメリカに移住したものですが、
いまだにトランプもヒラリーも支持できません。(テッドクルーズを支持)しかし、トランプがサンダース支持者ではなく保守派をもっと取り込む努力をすれば、トランプを支持する可能性もゼロではありません。特にテロに対して強硬な立場を示せばより多くの保守派の支持を得られるのではないでしょうか。
ちなみに私はデニスプレーガーもベンシャピーロも好きですが、マークレヴィンの大ファンです。

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苺畑カカシ4 years ago

Seanさん、コメントありがとう。
マーク・レヴィンのファンとなるとバリバリ保守の憲法擁護派ですね。元日本人としては珍しいほうかな?格言う私もレヴィンは毎日聴いてますが。
今回のテロについて、トランプがかなりましなことを言っているのに対し、ヒラリーは単に銃規制のみ。イスラム教テロリストからどうやって国を守るかに全く興味がない模様。
本当にトランプが対テロ政策に強硬な姿勢を保つことが出来るのであれば、彼を支持する価値はあるかもしれません。
戦況は刻々と変わっていきますね。
これからもよろしく。

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