同性の親に育てられた子供は後になって苦労するという話を以前したことがあるが、最近になって、同性に育てられて成長した子供たちの間で同性婚に反対する声が聞かれるようになった。同性同士の結婚を認めるということは単に好きな同士が一緒になるというだけでは事は収まらない。今、米国最高裁は同性結婚の合法性について審議の最中だが、同性カップルの家庭に育った当の子供たちの言い分は十分に吟味する必要があると思う。
レズビアンカップルに育てられたケイティ・ファウストという女性は、最高裁判官で同性結婚に同情的と思われているアンソニー・ケネディー裁判官に宛てた手紙のなかで同性カップルに育てられた子供たちが、どれほどつらい思いをしているか、子供たちのためにも同性婚を合法化してはならないと切々と訴えている。
ファウストは子供には父と母が必要だとする。そして同性婚はその自然な家族構成を破壊するものだと主張する。

出産と子育てということに関しては、同性カップルと異性夫婦とでは全く同率ではない。子供たちのためにも二つの形は全く別に扱われるべきである。
故意に子供たちから根本的な権利を剥奪するような方針を我々は支持したり強制したり促進したりするべきではない。

実体験から来る思想だけに、彼女の言葉は鋭く厳しい。彼女は子供の頃、母親とそのパートナーの顔をうかがって如何にレズビアンに育てられている自分が幸せかと同性愛社会の集まりなどで語っていた。無論それは嘘だった。本当は実の父と母が離婚したことはファウストにとって一生涯で一番傷ついた出来事だった。彼女は周りの女たちを決して嫌っていたわけではないが、この女たち全員と父親ひとりを取り替えることが出来るなら何時でも取り替えていたという。
また、最近同性カップルに育てられた子供は異性夫婦に育てられたこどもより賢く育つなどと言う怪しげな調査結果が発表されたりしているが、それに関してもファウストは、離婚や未婚や死別などで片親を失った子供たちに関する悪影響は社会学的に証明されているにも関わらず、同性家庭で異性の片親が失われることが、子供たちに全く悪影響を及ばさないなどというのはおかしいではないかと問いかける。
やはりレズビアンカップルに育てられたへザー・バークウィットという女性もフェデラリストへの投書のなかで、同性カップルに育てられた子供が、失われた異性の片親を恋しく思う気持ちを訴えることは難しいと書いている。バークウィットは父親と別れた母親とレズビアンの恋人の二人に育てられた。バーウィックは同性両親とその仲間のLGBT社会の中で生きてきたため、LGBT社会には少なからず親近感を持っているという。だが、それでも父親が居ない環境というのは非常に寂しかったという。

同性婚は結婚の定義を変えるだけでなく、子育ての定義も変えてしまいます。それは貴重で根本的な家族構成を否定することを促進し普通化するのです。それは私たちが必要とし深く求めるものを否定し、同時に我々が自然に渇望するものを不必要とするのです。私たちは大丈夫だ、私たちは傷ついていないと。
でも誰がそれについて語ることが出来るかといえば、それは私たちなのです。(略)
わたしたちのような同性の両親を持つ子供たちには(他の子達のような)声が与えられていません。私だけではありません。私のような子は他にも大勢居ます。多くの人はあなた方に言うのが怖くて何も言えないでいます。なぜならあなた方(同姓カップル)は何故か私たちの言うことを聞いてくれないからです。あなた方は聞きたくないのです。私たちが同性の両親にそだてられたことで傷ついているなどといったら、私たちは無視されるかヘイターという汚名を着せられるだけでしょう。

同じフェデラリストに載った、バークウィットの手紙は生ぬるいとばかりに同じくレズビアンカップルに育てられたブランディ・ウォルトンが同姓カップルに宛てた手紙は、もっと手厳しい。バークウィットが今でもLGBT社会に少なからぬ親近感を持っていると書いたのに対しウォルトンは、

LGBTのような不寛容で自己中心で、他人には熱烈な情熱で寛容を求めながら、そのお返しは絶対にせず、時には仲間にすら不寛容な社会に、私は絶対に迎合しない。(LGBT)社会は彼らに同意しない人は誰彼かまわず攻撃する、違う意見がどのように愛情をこめて表現されようとお構いなしである。

ウォルトンは父母のそろった安定した家庭を求めるあまり、男性関係で苦労しひどく傷ついた。しかし現在の夫に出会い自分が母となったことで、やっと本当の家族とはいかにすばらしいかを感じている。そしてその体験が、子供にとって父親と母親の居る家庭がいかに大切であるか、同性両親や片親が異性両親よりいかに劣っているかを実感しているという。

これはほんの氷山の一角に過ぎない。同性カップルに育てられた子供たちが、異性夫婦に育てられた子供たちより恵まれて育つなどという調査は科学的とはいえないばかりでなく、私たちのような子供を対象にしていない。人々は知るべきだ、同性両親に育てられた子供たちのなかには、同性カップルによる養子縁組や同性婚に同意していない人々が結構居る。にも関わらずそういう意見は新聞の見出しに載らない。

何故、我々が同性カップルの子供たちの声をなかなか聞くことが出来ないのかといえば、同性のみの子育てに反対する意見はLGBT社会から非常な迫害を受けるからである。
ロバート・ロペズという男性はカリフォルニア州ノースリッジ大学古典英語教授で、2012年の8月、レズビアンの両親に育てられた自分の体験談「二人のママに育てられて」を出版した。

単純に言えば、同性両親に育てられるというのは非常に難しいことだった。それは近所の人の偏見が理由ではない。近所の人たちは私の家庭の中で何が起きているかほとんど知らなかった。はたからみれば、私は育ちが良く高校でもストレートAの成績で卒業した優等生だった。
だが心の中で私は混乱していた。

ロペズの目的は単に自分の体験は難しいものだったという話をしたかっただけで、同性婚や同性カップルによる養子などについても特になにも語ってこなかった。ところが、ロペズの体験談が出版された直後、スコット・「ローズ」・ローゼンズウィッグ(Scott “Rose” Rosenzweig)という男が同大学及び教授の同僚のメルアドに抗議のメールを送ってきた。その内容はロペズのエッセイは「ゲイバッシング」だというもの。これが、ロペズ教授に対するLGBT社会からの攻撃のはじまりだった。
それから教授はインターネットでゲイバッシングの最たる悪者として攻撃の的となった。教授の書いたことや彼の思想や背景は左翼リベラルの常套手段の歪曲に次ぐ歪曲で批判された。教授は二回に渡って反論を発表したが、一度同性愛の敵とレッテルを貼られた以上何を言っても無駄だった。
教授への嫌がらせはこの程度ではすまなかった。それについて書くとものすごく長くなってしまうのでまた後ほどに改めて書こうと思うが、早い話、LGBT活動家のおかげで教授は同大学での出世を邪魔され、生徒や同僚や家族や友達までもが巻き込まれて、自分や家族の身の安全すら脅かされるほどの攻撃を三年近くずっと受けているという。これが単にレズビアンカップルに育てられたつらい子供時代の体験談を書いたことがきっかけだというのだから恐ろしい。
どうりで同性カップルの子供たちが自分らの気持ちをおおっぴらに表現できないわけである。
反対意見は徹底的に弾圧する。それが左翼リベラルのやり方だ。
だが今こそ我々はこうした子供たちの悲痛な訴えに耳を傾けねばならない。同性婚は文明社会の基盤を根底から崩すものだ。断じて許してはならない。


Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *