何か悪いことを指摘されると、なんでもかんでもブッシュ政権の悪政策を引き継いだからだと言って、ブッシュが悪い、ブッシュのせいだ、を繰り返しているオバマ王だが、ことイラク戦争の勝利に関してだけは、自分らだけの業績にしたいらしい。
先日副大統領のジョー・バイデンはラリー・キングのインタビューで、「イラク(勝利)は(オバマ)政権の偉大なる功績である」と語った。
よくもまあ、いけしゃあしゃあとこんなことが言えたものだ。だいたいからして、上院議員時代のバイデンはイラク戦争に大反対で、イラクをみっつに分配すべきだなどと馬鹿げたことを言っておきながら、ブッシュ大統領の対抵抗軍作戦(COIN)が成功すると、その成果は全て自分らの手柄にしようというのである。
これを聞いた前副大統領のディック・チェイニーは黙っちゃいない。チェイニーはABCテレビの番組で

「(オバマ政権がイラク勝利)が自分らの功績だと言いたいならそれはそれでいいが、その前にかなりの量の『ありがとう、ジョージ・ブッシュ』があるべきだ。そして現政権が当初推薦した戦争施行が完全に間違っていた事実を認めてしかるべきだ。

「オバマとバイデンは二年間に渡って国中の端から端まで飛び回ってブッシュのイラク政策を批判しまくっていた。」「もしも彼らのやり方が通っていたら、もし我々が彼らが当初から主張していたやり方に従っていたなら、今でもサダム・フセインはバグダッドの権力を握っていただろう。」

まったくだ、悪いことはなにもかもブッシュのせい、良いことは何もかも自分らの手柄。あまりに見え透いていて呆れるよ。
チェイニー前副大統領は、オバマ王のアフガニスタン政策は評価している。それもそのはず、オバマ王は前政権のアフガニスタン政策をそのまま推薦したマッククリスタル将軍のやり方に従ったに過ぎないからだ。それにしたってすぐさま実行に移さず何ヶ月もぐずぐずして貴重な時間を無駄にした。
こと、個人的なテロリストの扱いについては、クリスマスの航空機爆破未遂犯人を一般の刑事犯として扱っていることなども例にあげ、チェイニーはオバマ政権は、テロを犯罪として扱い戦争として扱っていないと痛烈な批判をしている。
そしてチェイニーは、バイデンの911規模の攻撃が再び起きる可能性は低いという発言に関して、その考えは完全に間違っていると指摘。

「それは完全な間違いです」「今日のアメリカが面する最大の脅威は911並みの攻撃が核兵器や生物薬品などの武器を使ってあることなのです。アルカイダは、こうして私たちが話しているあいだにも、それをしようと企んでいるのです。」

「これは戦争だと考えなければいけません。」「明日にでも対抗するものだと考えなければなりません。合衆国の副大統領たるものが『ああ、そんなことはおこりそうもない』などと言って回ってもらいたくありません。」

第一回目の貿易センター爆破事件、護衛艦のコール爆破事件、アフリカでの二つの大使館爆破事件、度重なるアメリカ諜報部員やジャーナリストや政治家の誘拐虐殺事件、これらの事件を単なる個別の刑事犯罪として扱って来たことが911事件へと発展した。オバマ政権はあれから9年経った今も、2001年月10日の気持ちのままなのである。
おそろしや。


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