よくアメリカの二党制を理解できない外国人が、アメリカは民主党でも共和党でもその政策に大した変わりはないなどと言うが、実は社会主義の民主党と資本主義の共和党では好き嫌いはともかくその政策には雲泥の差がある。先週も民主党の社会主義を表す最たる発言が民主党の政治家達によって次々に放たれ、多数派の民主党有権者がそれを支持する意見を表明した。
ラスマスンの世論調査によると急激に値が上がっている石油危機に対応するためには石油会社を連邦政府によって国営化すべきと考える民主党有権者が反対派を上回ったというのだ。

ラスマスン調査によると全国電話アンケートで有権者の29%までもが石油企業の国営化を支持すると答えたという。わずか47%が支持しないと答え、24%は解らないと答えた。

調査結果によると民主党は37%の多数派が石油企業の国営化を望んでいることがわかった。バラク・オバマの党でこの動きに反対しているのはわずか32%だ。共和党は国営化には66%対16%で圧倒的に反対しており、無所属でも47%と33%で反対が上回っている。

今時企業の国営化が国家経済を救うと信じている人間がいるなんて信じられない。アメリカの学校はいったい生徒に何を教えているのだ?
一方、民主党でもマイナーな議員であるカリフォルニアのマキシーン・ウォーターズ下院議員は去る5月石油企業の公営化を訴えた

シェル石油のジョン・ホフマイスター:私はアメリカ国民にアメリカ議会の無行動によって石油の値段は上がり続けると保証します。需要が下がらない限り、新しい在庫の発掘を禁じられている以上1ギャロン5ドルなどという値段は非常に低くかったと思う日がこの先何年後かにおきるでしょう。

マキシーン・ウォーターズ議員: このリベラルがどう思うかですって?このリベラルは公営化しかありませんよ、、つまりですね、、基本的に政府があなたがたのすべての会社の経営を譲り受けるということです。

そして先週の月曜日、民主党ではもっと有力な下院議員が公営化の意見に同意した。(さすがに企業の乗っ取りではなく精製所に限るという話だったが)ブリット・ヒューム司会のフォックスニュースチャンネルの番組で 放映された映像によると:

モリース・ヒンチー下院議員(民主党ニューヨーク代表): 我々は石油精製所を所持していますか?いいえ、石油会社が精製所を所持しているのです。アメリカ国民が精製所を所持すべきではないでしょうか? 正直な話、私はそうすることがいい考えだと思います。

ウォーターズ議員はマイナーな議員で、彼女が何をいってみても大した意味はないが、ヒンチー議員はそうではない。氏は内政庁で環境関係や、エネルギやミネラル資源の委員会で予算配分の責任者を勤めている有力な政治家なのである。同じくフォックスニュースチャンネルのニオ・カブートの番組で氏があきらかにした立場というのは:

もし下院議会の共和党の議員たちが真剣に精製所の状況を向上させる気があるのであれば、精製所を公けに運営する気になるはずです。 合衆国の国民に所持させるのです。 そうすれば合衆国の国民がどれだけの製品が精製されるべきなのか、どれだけ市場に配給されるべきなのかを決めることができるのです。私にはこれは非常に良い考えに聞こえます。

市場による需要と供給の原則は無視しろっていうわけね。最近の民主党は自由市場というものを信じていない。需要と供給と物の値段とは何の関係もないと思ってる。彼らは本気で石油の値段が上がってるのは石油企業の陰謀だと信じているのだ。だからたとえ原油の供給が増えても石油会社がつるんで値段をつり上げるだけだから消費者は安い値段の石油を手に入れることは出来ない、と本気が考えているのだ。
先日のインベスターズ・ビジネス・デイリーがそのことを指摘している。

新しい犯人を発見した人々がいる。それは石油市場の投機である。

オバマと親しい味方のディック・ダービン(民主、イリノイ代表)多数派上院議員は火曜日の予算委員会の公聴会においてまさしくそう語った。
「次々に明らかになる証拠によれば、急上昇する原油の値段やガソリンの値上がりはおもに投資銀行、ペンションやヘッジファンドによっておきています。投機がサウジシークと同じくらいにいや、下手をするともっとガソリンの値段をつり上げているのだと言えます。」

石油の先物買いが現在の石油とガソリンの値段に影響を与えていることは確かだ。しかしそれは石油会社による違法な市場操作によるものだという意味ではない。これは単に投資家たちが 将来の供給を考えた場合 それが現在の石油にどれだけの価値を得るかと考えているかという結果にすぎない。
民主党の陰謀説信望を考えると、公営と民営に関する彼らの考えが理解できるというものだ。民主党の連中は資本主義とは「ねずみ講」の詐欺かなにかだと考えているようだ。 彼らは市場を信用していない。彼らは利益を求める動機を信じない。彼らは往々にして大企業はそれが石油会社であろうと、タバコ会社であろうと食料品会社であろうと全く信用していないのだ。ビッグタバコ、ビッグオイル、ビッグフード、も何もかも同じだ。すべて陰謀によって国民をだまし利益を独り占めにしている企業だと本気で信じているのである。しかしそれをいうなら、民主党は自分らが代表しているはずの国民の意思すら信用していない。だから常に自分たちが国民のために決断しなければならないと考えるのだ。
民主党が一貫して信じる「ビッグ」な組織とは宇宙広しと言えどただひとつ、「ビッグな政府」だけだ。ビッグな政府とは一体どういう意味をもつのか、それについてはまた回を改めて語ることにしよう。


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