イランの核開発は北朝鮮の核開発よりも国際社会には心配だ。北朝鮮は気違いが首相をやっているので、何をやるか分からないという心配はあるが、経済的に行き詰まっている北朝鮮で実際に核兵器開発を成功さえることなどできないと私は踏んでいる。また、北朝鮮が核兵器を使用すればそれは北朝鮮の終わりを意味する。将軍様は気違いでもその参謀らがそれを許すと思えない。金正日が自滅的な行動をとればクーデターになりかねない。
しかしイランの場合、彼等のやり方はかなり周到である。レバノンのヒズボラがイランの先攻特別部隊であることは明らかだし、イラクのサドルもイランの鼻息がかかっている。アフガニスタンやパキスタンで最近勢力を取り戻してきたタリバンも、かなりイランからの支援を受けているという。911にもイラクの関わりよりイランの関わりのほうが大きかったという説もあるくらいで、イランがテロリストを使って世界に及ぼす脅威ははかり知れない。このような国が核兵器を所持するのを自由社会が放っておくのは非常に問題だ。アメリカやイスラエルも核を持っているからいいじゃないか、などという単純な理屈では片付けられない問題なのである。
しかしもしアメリカやイスラエルがイランと戦争をするなどということなったら、日本はかなり苦しい立場に追い込まれる。いや、イランへの経済制裁だけでも日本は大影響を受けるのである。それは日本はイランと共同で油田開発をしているからだ。
私は3年くらい前に日本がイランと油田開発をすることになったという記事を読んで、いや〜な予感がしたのである。これは決していい考えではないとその時思った。しかしそもそも日本が何故イランで油田開発をするようになったのか、このことを毒吐き@テックさんが分かりやすく説明して下さっているので引用したい。(句読点のみ付け加えた)

まず、なんで我が国がイランの油田開発をするようになったか、これはね、覚えてる人もいるかもしれないけど、アラビア石油ってとこが持ってた、カフジ油田(サウジアラビア・クウェート沖)の採掘権、これの延長交渉が2000年に失敗した。ここは1957年からずっとアラビア石油が採掘権を持ってた…
で、その頃はまだ9.11の事件の前だった。アメリカ様はイランのハタミ政権の穏健路線を評価し、イランへの敵視を止める可能性があった。
実は、既にネオコンが力を付け始めてたんで、強硬路線もあるってことに気付かなかったのね、日本はそんなこんなで、日本政府はイランにこだわり、石油業界をアザデガンの開発に参加させることを決めた。
そこに起こったのが、例の9.11事件。ブッシュは小泉さんに対し、イラン? んなもんは、捨て置け、油田開発には調印するなと命令した…イランは、油田の開発権を中国やEUに譲ってしまうと脅した.
さて、ここで国益重視・・・というか、石油業界の意を受けた経産省と、媚米派の外務省の暗闘が始まる。
結果、戦後初めて? それまでアメリカ様に逆らったことのない日本が、エナジー確保という「国益」というか、錦の御旗を掲げて、イランと調印するに到った。

それにしても調印をしたのはすでにイラク戦争が始まってからのことだったと記憶しているが、世界の情勢が見えてないとしか言えない愚かな決断だったと思う。もっとも油田開発という長期計画の必要な企画ではそうそう世界情勢に臨機応変に対応するというわけにはいかない。リビアに経済制裁を加えていたアメリカも、リビアが大量破壊兵器開発をあきらめたことをきっかけに、リビア対策を緩和している傾向がある。それで日本へもリビアとの契約を示唆しているという。そこで日本もリビアと接近しているらしい。

で、日本が何したか知ってる?
去年の3月に、高市センセの元カレと噂されてたりする・・・もと閣僚経験者がリビアに飛んでる
で、結果として、翌月の4月にカダフィの息子のセイフが来日して、小泉さんと会ったんだけど、この間に取った我が国の行動が・・・ちくっとみんなには理解できないかも
何したか・・・
セイフの絵の個展を日本が開いてやった(笑)
こいつの来日にあわせてね
寛仁親王殿下までが駆り出されたんだよ、まったく・・・

ま、オプションは色々あったほうが日本のためだ。悪いことではないと思う。しかしリビアとの交渉がどういう封に進むかまだ完全に未知数である今、イランから原油を買えないという状態になった場合、日本はかなり困るはずだ。
ではイランをどうするのか、次回にその具体策を考えてみたい。


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