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July 4, 2017

社会主義の行きすぎで滅びゆくサンフランシスコ

アメリカ内政

カカシの自宅付近には日系食品マーケットはないが、日本食品も多少は置いている韓国系マーケットがある。ちょっと前に買い物に行った時に、どうも商品棚が閑散としているし、店子で入っていた化粧品店や薬局やパン屋がすべて閉店になっていておかしいなと思っていた。それで昨日買い物に行った際に店長さんに様子を聞いてみると、今月いっぱいで閉店になると言われた。店長さんはその理由については話さなかったが、多分7月からロサンゼルス郡で施行となった最低時給$13.00が響いているものと思われる。

早々と最低時給$15.00ドルが施行された北部のサンフランシスコでは、小規模レストランがばたばたと店を閉めている。人件費がかかれば零細企業がやっていかれないのは当たり前。レストランで働く半数が最低時給で働いているため、時給値上げで一番影響を受けるのがレストラン業。特に被害が大きいのがあまり高級ではない庶民的なピザ屋とかチェーンではないテイクアウトのような店だ。

フォーブスマガジンの記事によると、星が3.5スター並みのレストランだと、最低時給が一ドル上がるごとに閉まる率が14%増えるという。くらべて5星級のレストランではあまり影響がない。

サンフランシスコは今IT産業のおかげで景気はいいのだが、地元民の暮らしは楽ではない。それというのもSFはやたらに税金が高いので有名。しかも社会主義的な色々な規則があって非常に住みにくい。

税金が高い割には町のインフラは崩壊寸前。そしてSFのダウンタウンを歩いていると必ず行き当たるのが物乞い。道も汚く汚物があちこちにあるのを避けながら歩くのが大変。いったいSF市は馬鹿高い税金を何に使っているのだろうか。

実はSF市の来年度予算はなんと人口も多く土地面積も広いサンディエゴやサンホセの三倍以上である。いったい何にそんな金を使っているのかというと、信じられない額の福祉、主にホームレス政策だ。

SF市はカリフォルニア中で一番不動産の高い場所。にも拘わらずSF市は税金でホームレス用の住宅を管理している。管理にあたるNGOの従業員の給料はすべて税金。これに使われる今年度の予算は600万ドル。

これにくらべてSF警察の費用は590万ドル。消防署231.7万ドル。自然公園など220.4万ドル。図書館138万ドル。他の公共施設の予算は100万ドルにも及ばない。

住宅だけでなく、色々な名前でホームレス対策に使われる予算はさらにこの2倍くらいになる。

しかもSF市はサンクチュアリーシティと銘打って、違法移民までもかくまっているから、彼らの弁護にかかる弁護士費用や、違法移民による犯罪によってかかる市民への負担も相当なものだ。

何故SF市は実際に市の運営に貢献している市民を高い税金で罰し、違法移民やホームレスといった社会に全く貢献せずに重荷になる人間ばかりにムダ金を使うのか? 今はテック産業のバブルだからいいとはいえ、このバブルがはじけ、産業がどんどんSFから脱出したらどうするのか?

レストラン経営者もその従業員たちも、どんどんSF市を去っている。一般市民も共稼ぎをしても食べていけないSF市からどんどん逃げている。税金を払える人々が一人もいなくなったらサンフランシスコはどうなるのか。市議会はそんなことを全く無視して無駄遣い三昧である。

July 4, 2017, 現時間 12:46 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 27, 2017

スエーデンで移民による犯罪激増なんて事実知らないよ、と本気で言える世界のフェイクニュース

アメリカ内政 , 移民問題

「トランプ大統領、証拠もないのにスエーデンの移民政策を批判」とは、この間のトランプ大統領によるヨーロッパ全土で起きている大量な移民受け入れでおきている様々な問題についての発言で、スエーデンの例が出されたことに対するニューヨークタイムスの批判記事。

背景をご存知ない方のために先ずはNHKのニュースから拾ってみよう。

トランプ大統領の“スウェーデンでテロ”発言が波紋

2月20日 11時42分

アメリカのトランプ大統領は、演説の中で、スウェーデンで最近、テロ事件が起きたかのように受け止められる発言をしましたが、スウェーデン側はそのような事実はないと困惑してアメリカ政府に説明を求め、波紋を呼んでいます。

トランプ大統領は今月18日に南部フロリダ州で演説を行った際、「われわれは国の安全を確保しなければならない」と述べ、安全対策の必要性を訴えました。

そして「あなたたちはスウェーデンで昨夜、起きていることも見ているはずだ。彼らは思いもしなかったような問題を抱えている」と強調したうえで、過去にテロ事件が起きたベルギーやフランスの都市を列挙したため、スウェーデンで最近、テロ事件が起きたかのように受け止められました。

しかしスウェーデン側はそのような事実はないと困惑し、ワシントンにあるスウェーデン大使館は「トランプ大統領が何を指して言ったのかはっきりしない。アメリカ政府に説明を求めた」とツイッターでコメントしました。

これに対し、トランプ大統領は19日、「私の発言はFOXテレビで放送された移民とスウェーデンに関する話に基づいている」と説明しましたが、選挙中、事実に基づかない発言が多かったとされているだけに再び波紋を呼んでいます

「事実に基づかない発言が多かったとされている」なんて主観を入れておいて、これがニュース記事といえるのか?「事実に基づかない発言」ってのはアメリカ主流メディアの意見であって、それこを事実に基づかないニュースではないか。

ま、それはともかくだ、トランプ大統領が「昨夜」といったのは、「昨夜見たテレビ放送でも報道されているように」という意味で、「スエーデンで昨夜テロが起きた」という意味ではない。スエーデンの状況に詳しくない人のためにも、トランプ大統領はもう少し言葉を選ぶべきだったかもしれないが、文脈から言ってドイツやフランスやベルギーで起きている大量移民による社会問題について述べている以上、スエーデンの例もその一連のことだというのは誰がきいてもわかるはず。それをわざとわからない振りをして「スエーデンって、何のこと?テロなんて起きてないよ」といえる主流メディアの偏向放送には今更ながら呆れる。

拙ブログをご愛読の皆様はトランプ大統領が何を言わんとしているのか明確に理解できることだろう。だが、その話をする前に先の見出しにあったニューヨークタイムスの記事から読んでみよう。

先ずNYTは先週土曜日の演説で近年何十万人という難民を受け入れたスエーデンでテロ攻撃があったかのような発言をしたとする。翌日になってホワイトハウスの報道官は大統領は犯罪の急増など一般的な社会問題について話していたのであり、特定の事件について話したのではないと説明した。

これに関してアメリカ及びスエーデン両国の高官から批判の声があがった。スエーデンの首相はトランプの発言に驚いたとしスエーデンは経済面や人道的な面でも世界で高い順位に入るとし、無論わが国にも色々問題はあるが、何の証拠もなしに変な噂は広めないで欲しいといった内容で抗議した。

NYTはさらにスエーデン犯罪統計資料がトランプの発言を裏付けていないと主張。スエーデンが先月発表した犯罪統計によると移民の数がこれまでにも増して急激に増えた2015年からスエーデンにおける犯罪数は特に増えていないとしている。そして犯罪率が増えているというのは右翼メディアによるデマカセだと言い張る。また一般にスエーデンの犯罪数はアメリカのそれに比べればずっと低いとも書いている。

スエーデンでは犯罪者の出身地や人種や顔写真を公開することが違法なのだ。犯罪統計に犯罪者の出身地を記述することも、もう十年以上も前から止めてしまったのだ。これでどうやって移民による犯罪が増えているかどうかなどスエーデンの犯罪統計調査で解ると言うのだ?移民による犯罪の事実を必死に隠しているスエーデンの調査結果など持ち出しても全く意味がないではないか?現場の事情を赤裸々にフェイスブックにつづった警察官がヘイトクライムの調査対象になるような国で、どうやって明確な資料を得ることが出来るというのだ?

ご冗談でしょ!

NYTはまた、スエーデンの外務省Pernilla Stalhammar報道官が「スエーデンにノーゴーゾーン(移民による治安が悪すぎて警察も立ち入れない区域)など存在しないと言っているのを本気で記述しているのだ。

あほかああああああああ~!

誰がそんな嘘を信じる?過去20年間頭を砂の中に突っ込んでたのか?いい加減にしろ!人を馬鹿にするのもほどがある。実際には救急車運転手労働組合長ですらノーゴーゾーンは現実問題だと語っているのだ

ジャーナリストがスエーデンのノーゴーゾーンで取材中に襲われることは珍しくない。

オーストラリアの取材班が襲われた事件は記憶に新しいが、最近でもスエーデンのノーゴーゾーンについてドキュメンタリー映画を作製中のアミ・ホロウィッツというアメリカのリポーターが殴られた。

ところで、トランプが「昨夜」といった19日の晩、実はスエーデンでは大規模な移民による暴動が始まっていた。その暴動を取材中のスエーデンのカメラマンが撮影中に教われた。

ところで、スエーデンでテロが起きているかどうかということに関してカカシはフェイスブックで「ともだち」とこんな会話を交わした。相手は「スエーデンでは移民による問題が起きていることは確かだが、テロは起きていない」と言ったことに対し、カカシが「警察への暴力や、暴動や、大量な悪質強姦がテロではないというなら、確かにそうかもしれない」と答えた。

テロとは人々を恐怖におののかせ相手を屈服させる行為だ。凶悪犯罪や暴動や強姦は人々を恐怖におののかせる行為である。これがテロでなくて何なのだ?

これでもスエーデンでテロが起きていないといえる神経。私には全く解らないね。

アップデート:ナスタチウムさんが、スエーデンの治安の悪さはトランプ大統領の言うとおりだという記事を書いてくれている。

「トランプ大統領のスウェーデンへの言及は正しい」と現地の警官や、スウェーデン第2の政党の政治家が言っています。

大統領の発言の2日後(月曜に)にもストックホルム郊外Rinkebyで警官が襲われています。これは氷山の一角だと言います。

ここは10人中9人の住民が移民です。街は犯罪集団が支配していて、毎晩車が燃やされます。若者は堂々と駅の入り口でヘロインや薬物取引をしています。盗品が広場で売られています。

救急通報があっても防弾車の警察の護衛が来るまで出動しません、危険すぎて出来ないのです。ある靴屋は店先でたむろしている集団がふらりと店に入ってきては高価な靴を勝手に履いて出ていくと言っていますが、警察には届けません。言えば店に火を付けられるからです。

何が怖いかというと、犯罪が当たり前の集団が国内に住み着くことなのです。

ナンミンウォッチさまが「9人のイラク人難民申請者家族の価値観」という記事を書かれていますが、加害者9人が親族で、被害者を自宅に連れ込むことに加害者側の女性親族が協力していることが、私たちの価値観と根本的に相容れないところです。

非イスラム教徒の女性は集団レイプされてもいい存在だと、イスラム教徒の女性が思い男性親族に協力しているのです。

移民が集住すると、犯罪者が街を支配し警察が無力になる。 いい教訓です。

February 27, 2017, 現時間 11:15 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 1, 2017

反トランプ暴力抵抗は実を結ぶのか?

アメリカ内政 , 左右思想

最近ミスター苺は、この間の自称「女性行進」に集まった連中や反トランプや保守派の言論弾圧に余念のない奴らのことを「リベラル」とか「革新派」と呼ぶのは止めろといっている。それというのも、奴らのやっていることは元々のリベラル=自由主義とか革新とかいったものとはかけ離れていて、共産主義独裁に近い革新どころか後退の思想だからというのである。

確かにその通りだ。それに加えて、民主党の間でも平和的な政治活動で共和党から政権を取り戻そうとするリベラル派と暴力を使って共和党政権を打倒しようという過激派との間で分裂が生じている。なのでこれらの人々を十把一絡げにして左翼とか左翼リベラルとか呼べなくなってきた。

さて、本日はこのリベラル派と過激派の意見の違いについていくつかの記事を読み比べて見たい。一つ目は1月25日2017年付けのポリティコ掲載ビル・シャー(Bill Scher)著の「トランプ抵抗への六つの方法」

  1. ナチ攻撃とか窓ガラス破損とかリムジン車放火などを奨励しないこと。暴力行為を奨励すれば、トランプ派に我々の抵抗はすべて違法行為だという口実をあたえてしまい。かえって逆効果。
  2. 「女性行進」大いにやるべし。実施的には反トランプラリーだったにも関わらず名前が「女性行進」だったため男性が参加に商況的だったという批判もあるが、すべての人に当てはまるテーマだとメッセージが混乱して解らなくなる。女性蔑視の共和党に立ち向かうためには女性問題を中心にするのは大事。参加者の数からいってこの行進は大成功だった。批判者は無視してこれからも「女性行進」を続けるべき。
  3. 芸能人はいいけど、演説者の人選を厳しくする。マドンナが生放送なのに放送禁止用語を羅列した下品な言葉使いでホワイトハウスをぶっとばしてやろうかと思ったなどと、リベラルにとって恥かしい発言があったように、こんな演説を聴いたら反トランプ派でもトランプ支持になってしまうような馬鹿なことを言う芸能人に運動を代表させないよう気をつけること。
  4. インターセクショナリティーは大事だが、そればかりに固執するな。「女性行進」の発足者が白人男性だったことから、有色女性の間からクレームがついたので、即多種族の人々がリーダーとして起用されたが、白人は特権階級だと言い張る黒人女性の声に白人女性たちが理不尽に差別されていると文句を言い出し、仲間うちで誰が一番差別を受けているかで揉めてしまった。そのことで保守派批評家に批判のネタをあたえてしまった。違いにばかりに拘らずに共通の目的で団結しよう。
  5. 活動家に意味のない役割をあたえるな。「女性行進」の主催者は参加者たちに自分らの要求をそれぞれ葉書に書いて自分の地区代表政治家に送りつけろと促しているが、いくつも違う要求をあちこちの政治家に送ってみても意味がない。これは徒労である。リベラル革新派は我々にとって一番大事な問題に絞ってトランプの弱みに付け込んで攻めるべきである。オバマケア撤廃のようにすでに共和党内部でも消極的な問題から取り組むべきだ。
  6. トランプのゲームに引き込まれるな。大事な問題に焦点をあてろ。トランプ就任式に集まった人数などでトランプの嘘を暴いたことは確かに気持ちよかったかもしれないが、トランプはこういうくだらないことで言い争いをすることが好きなのだ。しかしこんな小競り合いでいくら勝ってみてもトランプ支持者の気持ちを変えることは出来ないし、政策を変えることもできない。トランプへの個人攻撃よりもトランス政策に焦点を当ててそれに対抗していくべきだ。

確かに理論だった提案だろう。暴力行為で抵抗を違法行為とみなされないようにすること、団結して大事な問題に焦点をあてようというのも自分らの政治目的を果たすためにはもっともな理屈だ。

しかしそうではないと主張するのが八フィントンポスト掲載「悪いなリベラル、反トランプへの暴力は論理的な方法だ」である。これは、よくよく読んでみるとひどい文章。とても訳す気になれない。こんな記事をハフポはよくも載せたもんだ。とてもプロのニュース紙とは思えない。ま、とにかく概訳すると下記のようになる。

  1. 選挙運動中からトランプラリーでトランプ支持派による暴力は顕著だった。メキシコ移民は麻薬ディーラーだとかレイピストばかりだといって見たり、モスレムはまとめて国外追放にしろと言ってみたり、トランプの政策は20世紀のファシズムとは違うが、21世紀の新しいファシズムである。トランプラリーで起きた暴力は支持派によるものであろうと反対派によるものであろうと、すべてトランプのファシズム思想が生み出したものだ。
  2. トランプ支持の背景には共和党による人種差差別や移民差別、温暖化科学者や、フォックスや保守派トークラジオなどによる主流メディアや、教育システムなどへの執拗なまでの攻撃がある。政権奪回だけに専念して背後にあるこうした文化撲滅を無視していては勝利は得られない。ヨーロッパのファシズムから勝利を勝ち取ったのは市民による暴力的な革命だ。
  3. 暴力的抵抗は大事だ。暴動による抵抗は結果をもたらす。現在のLGBTQの権利をもらたしたのはリベラル政治家でもなければ、すましたリベラル作家でもない。人々が街頭に繰り出してストーンウォール革命のようなことをやったことが原因だ。長年に渡る黒人差別や不平等や貧困に注目が集まったのも、話し合いではなくワッツ反乱が功を成したからだ。後に起きたロサンゼルス反乱も腐敗した警察署を是正した。
  4. 最後に特権階級のエリートリベラルが偉そうにトランプへの暴力による抵抗が道徳観の失態によるものだとか理論破綻だとかお説教するのはやめてもらいたい。暴力に及ぶ及ばないは理論の理解力とは無関係だ。特権階級はそんなことを言ってる余裕があるかもしれないが、そういうふうにエリートがどのように抵抗すべきかなどと規則をつくるのは、弾圧された人々から効果的な抵抗手段を奪うことになり、沈黙させることになるのだ。そういうリベラルになるな!

ま、最初のシャーのリストはまだ納得がいくが、ハフポのリストは単にトランプ政権はファシズムだからファシズムと戦うには暴力革命しかないという理屈だ。しかしそれが本気でやったら、暴力での仕返しがあるってことも頭に入れておくべきだな。オバマ時代は左翼の暴力をオバマ政権自体が容認していたから、街でどれだけ暴動をやろうと誰も逮捕されなかったが、トランプの代になったらそういうわけにはいかない。何しろオバマにとって暴動者たちは自分の味方であったが、トランプにとっては敵だ。法と秩序をうたったトランプにとって暴力的な敵は取り締まりやすい。シャーはそのことを忠告しているのに過激派のハフポ記者はそれが理解できていない。

カカシ自身、本当の意味でもファシズムや共産主義といった独裁政権に対しては暴力による抵抗が悪いとは思わない。いや、今のヨーロッパの状況を見ていると、今こそヨーロッパ市民は暴力によって野蛮人や既存の政府に立ち向かう必要があるとさえ考える。

左翼過激派の問題は彼らが本当のファシズムとはなんたるかを全く理解していないことだ。実は自分たちの方こそどんな異論者も許さないファシストであることに彼らは気がついていないのだ。トランプ政権のやっていること(まだたったの10日足らず)の一体何がファシズムなのか?

ハフポのコラムは、最初からトランプに関する嘘八百が前提となっているので、はっきり言って全然意味がない。だがこういう奴らに「トランプはそんなことやってないよ」などと事実を踏まえて話そうとしても無理。トランプ=ファシスト、だから暴力で阻止。ということしか頭にない低能な奴らだから。

こいつらによる暴力はエスカレートするだろうが、就任式の日に暴動を起した暴徒200人あまりが逮捕されたということも考えて、トランプはこういう暴徒を黙ってほうっておかないだろう。こういう奴が騒げば騒ぐほど民主党はその支持を失っていくだろう。良識あるリベラルたちは大変である。

つけたし:

これを書いてすぐに「レイシストへの暴力は正当化されるべし」という記事を読んでしまったので、足しておこう。これはビデオメッセージだが、ロンドン住まいのスダン人 Nesrine Malikという女性が、トランプ支持者への暴力行為は正当である、なぜならトランプ投票者は人種差別偏狭者だからというもの。

このビデオのほうが先に紹介したハフポの記事よりうまくまとまっている。こんなふうに話せる人が暴力を奨励するというのも情けないというか悲しいというか。ビデオのトランスクリプトがないので概要を紹介しよう。

英語の直訳では題名は「低い相手に高く出るのは不十分」だが、意訳するなら「卑怯な相手に高貴な手段は効果がない」とすべきかな。

本来ならば誰に対しても暴力はよくない、それがナチであっても。ただ、リチャード・スペンサー(白人至上主義の右翼活動家)が道端でインタビューの途中に殴られたのはカトリックな瞬間だった。我々の多くは突然にして恐ろしく危険な見解が放映されるだけでなく主流となりつつあることにどう反応していいのか解らなかった。こうした出来事に適応できず我々は何か新しい思想にでも出会ったかのように取り組もうとした。世界は変ったのだ。だが我々は追いつけずにいた。だがあのパンチによって、我々は追いついた。

「相手が低く出たら、我々は高く出ろ」とミッシェル・オバマはトランプの醜い選挙運動の真っ最中に言った。高くでるのは常にうまくいくとは限らない。ある立場は議論どころか考慮することすら不可能だ。左翼の間では理屈にかなった議論という嘘が蔓延している。レイシストや女性蔑視者を攻撃したりボイコットしたりせずに議論をしろ、低く出ずに高く出ろという。行儀良くしろと。

だが何故だ?

なぜ我々は行儀良くする必要があるのだ?単に良く思われたいためだけか?行儀良くして効果が出るのか?この弱みがリベラルデモクラシーのアキレス腱になっているのだ。

だからといって私はむやみやたらにナチス連中を殴りに行けと奨励しているわけではない。だが同時に殴る行為を糾弾するつもりもない。あのパンチはあまりにも多くの指摘されるべき悪行が指摘されないでいたことを指摘する行為だった。高く出ることは党としては気分がいいかもしれないが、適切な行動ではない。それに効果がない。やっと獲得した自由と人権への攻撃がされている今は特に。

行儀のいいことへのナルシシズムは除去されるべきだ。リベラルには衝撃と特権と余韻による油断がある。リベラルの威厳を保つことによって偏狭者たちに恥をしらしめることになるという考える人もいる。こんな意味のない議論などやめろ。

声高に指摘し抗議運動をしボイコットをしろ。そして絶対にその手を休めるな。

こんなことを言う連中はおよそリベラルとは言えない。リベラル連中もそろそろこういう連中とは手を切るべきだね。そうでないと民主党はもう終わりだ。

February 1, 2017, 現時間 4:23 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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January 29, 2017

フェデックス宅配運転手に見たアメリカの新しい夜明け

アメリカ内政

先日、アイオワ州で数人のグループが街頭でアメリカ国旗を焼こうとしているのを通りかかったフェデラルエクスプレス(略称フェデックス)というアメリカの宅配会社の運転手マット・ウーリンさんが止めに入り、消火器を使って火を消している姿がツイッターにアップされて話題になった。この運転手ともう一人、通りがかりの大学生ガス・ギフォード君が「俺もこの人(運転手)と一緒だ。(旗を燃やすのは)背信行為だ。出て行け」とグループに言っている姿も写っている。ギフォード君は自分はトランプファンではないが、国旗を燃やすのは違うだろうと抗議した。

このビデオがアップされた当日に、ビデオのコメント欄に「これでこの運転手は首になるんだろうな」というコメントがあったように、リベラルグループはすぐにフェデックス社にこの運転手を解雇しろと抗議メールを送ったらしいが、同時に運転手を首にするなという署名運動もあり、昨日フェデックス社はこの運転手を解雇する意志は全くないと発表した。

世論は完全にフェデックスガイ(フェデックスの男)の味方だった。

国旗を焼く行為そのものは言論の自由表現として認められているが、焼いた二人は街頭で許可なくものに火をつけた罪で逮捕された。実はこのグループはトランプ就任の日にも街頭で旗を燃やそうとして、その時も通りがかりの人に止められたと文句を言っている。下記はローカル新聞リトルビレッジの記事から

アンドリュー・アリマオ(略)は同じ場所で大統領就任式の日にも国旗を燃やそうとした。しかし通りがかりの男がアリマオから旗を取り上げようとして阻止されたという。一緒に居たジョーダン・アダムスは彼女のグループが国旗を公の場で燃やそうとする行為が何度となく邪魔されたことに文句を言っている。アダムスはリトルビレッジ紙に消火器は健康の害になるといいながら、「私たちはここで私たちと意見の違う人たちの気持ちを変えようとしているのに、その度に襲われてたんじゃ出来る場所がないのよ。」と文句を言った。

人々の気持ちを逆撫でするようなことをして、それを阻止されて驚くというのも馬鹿げているが、そういう行為が安易に容認されるという甘い考えもオバマ時代がかもしだしたものだ。そして私がうれしく思ったことは、彼らの国旗を冒涜する行為が何度となく通りがかりの人々の手によって阻止されたということ、そして阻止する行為を多くの国民が支持しているということだ。

オバマ時代は愛国心そのものが何か後ろめたい悪いことであるかのように思わされていた。それがトランプになって、まだ一週間しかたっていないのに、人々の間で「それでいいんだ、愛国心を誇りに思っていいんだ」という安心感が芽生えたような気がする。

たった一人の「先ずはアメリカを!」という言葉がこれほど人々を元気付けることになろうとは、カカシには非常に意外だった。以前にトランプをレーガンと比べた人がいたが、その時はトランプなんぞを偉大なレーガン大統領と比べるな、と怒ったカカシであったが、いまやそうなのかもしれないと思う。

本当にアメリカに新しい夜明けがきたのかもしれない。

January 29, 2017, 現時間 2:55 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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December 25, 2016

メリークリスマスと言おう!

アメリカ内政 , 宗教と文化

アメリカでは昨今「メリークリスマス」というのが禁句になっているような感がある。それについては拙ブログでの何度か紹介してきた。しかし、反ポリコレを称えたドナルド・トランプが当選したことで、アメリカは再び遠慮なくメリークリスマスと言える国になるのではないかというニュースウィークの記事を読んだのでちょっと紹介したい。

トランプは、ポリティカル・コレクトネスに縛られて言いたいことが言えなくなったアメリカに真っ向から異を唱えて当選した。彼のスローガン「アメリカを再び偉大に」には、「アメリカが再び『メリークリスマス』と言える国に」という意味も込められている。

先週もウィスコンシン州での遊説で、トランプはこう語った。「18カ月前、私はウィスコンシンの聴衆にこう言った。いつかここに戻って来たときに、我々は再び『メリークリスマス』と口にするのだと。......だからみんな、メリークリスマス!」

これは素晴らしい演説だと思う。私はトランプが当選するまで、アメリカ人がこれほどポリコレを嫌がっていたということに気がつかなかった。何がしかの少数派が傷つくからと、アレを言ってはいけない、これを言ってはいけないといわれ続け、我々は本当にうんざりしていたのだ。メリークリスマスを禁句にするというのはその最たるものだろう。

気のせいかもしれないが、我が職場でも今年は例年になくクリスマスムードが漂っていた。うちの職場でも「メリークリスマス」「クリスマスパーティ」という言葉は一応禁止されていたが、同僚たちは完全に無視して「クリスマス」を連発していた。また、クリスマス関係の装飾は禁止されているはずなのに、ロビーに馬鹿でかいツリーが飾られたほか、それぞれの部署で競争みたいにツリーや飾りが付けられ、12月の二週目くらいから、職場全体がクリスマス雰囲気に埋まっていた。恵まれない子供たちへのプレゼントを入れる大きな箱が職場のあちこちにおかれていたが、その箱が社員たちからのプレゼントですぐに一杯になってしまい、何回も取り替えられていた。

私の同僚がフェイスブックで「私がメリークリスマスといったら、どれだけの人が言い返してくれるんだろう?」と書いたら、あっという間に何十もの「メリークリスマス」の返答が集まっていた。さて、では記事にもどると、

では、トランプが解釈するようにアメリカ人は本音では今も「メリークリスマス」と言いたいのだろうか。調査機関「Public Religion Research Institute(PRRI)」が今月行った世論調査によれば、「店や企業は顧客に対して『メリークリスマス』の代わりに『ハッピーホリデー』」と言うべきかという問いに対して、「言うべき」と答えたのは回答者の47%、「言うべきではない」は46%と、意見が真っ二つに分かれた。回答の相違には党派的な要素が色濃く、「メリークリスマスと言うべき」と答えた共和党員は67%に上った一方で、民主党員はわずか30%だった。

 一方で、キリスト教徒以外の人が「メリークリスマス」と言われて気分を害するかどうかは人によるだろう。リベラル紙のニューヨーク・タイムズでさえ今月、「クリスマスを祝わないユダヤ教徒やイスラム教徒も、心のこもった『メリークリスマス』を不快に思わないと言うことが多い」と記事で指摘した

民主党支持の人間がメリークリスマスというべきではないと回答しているといっても、彼ら自身が言いたくない、言われたくない、という意味ではないと思う。彼らは自分らはメリークリスマスと言いたいけれど、そう言うことは政治的に正しい姿勢ではないのではないか、と感じているだけなのではないだろうか。彼らにとって政治的に正しいことが絶対的な意味を持つからである。

実際にメリークリスマスと言われて気を悪くするのはバリバリの無宗教者か過激派イスラム教徒くらいだろう。こういう話になるとなにかとユダヤ教徒を持ち出す人が居るが、アメリカのユダヤ教徒でクリスマスを嫌っている人なんて先ず居ないだろう。少なくともそんな人には出会ったことがない。誰かが指摘していたが、アメリカでトップ10に入るクリスマスソングを作曲しているのはユダヤ人

ミスター苺の実家はユダヤ教なのにクリスマスパーティを毎年やってる。今日も義妹のところで家族集まってプレゼント交換をやることになっている。それでミスター苺はせっせとクッキーを焼いている。ただし、お昼はユダヤ料理のロックス(スモークサーモン)とベーグル、そしてノックワーストソーセージの予定。

ま、アメリカでユダヤ・キリスト教は、日本でいうところの神仏折衷みたいなもんだ。

では改めて、メリークリスマス。そしてアメリカに全世界に神のご加護がありますように。

December 25, 2016, 現時間 10:26 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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December 20, 2016

選挙人投票にて、トランプ正式に次期大統領に選出される、選挙人としての義務を怠った不忠義者は誰か?

アメリカ内政

アメリカの馬鹿タレントたちが選挙人に対して、国民の意思を無視し自分に託された責任も無視してライバル候補に投票しろ~、とビデオで訴えていた選挙人による投票が昨日行なわれ、トランプは正式に次期大統領に選出された。しかし極わずかではあるが、自分に託された義務を怠ってライバル候補に投票した選挙人が数人いた。下記はNHKのオンラインニュースから(強調はカカシ)

トランプ氏 選挙人投票で正式に次期大統領に選出

12月20日 10時56分

(前略)アメリカでは先月の大統領選挙で選ばれた全米50州と首都ワシントンの選挙人、合わせて538人による投票が19日、各地で行われました。アメリカのメディアによりますと、投票の結果、共和党のトランプ氏が当選に必要な過半数を上回る票を得て、第45代大統領に正式に選出され、来月20日に就任することになりました。(略)

一方、南部テキサス州ではトランプ氏の就任に反対して、州で勝利したトランプ氏に投票しなかった選挙人が2人いたということです。

大統領選挙は先月8日に行われた有権者による一般投票の結果、トランプ氏が民主党のクリントン氏より74人多い306人の選挙人を獲得し、通常、選挙人による投票は形式的な手続きにすぎません。

しかし、今回は全米の総得票数でクリントン氏が200万票以上、上回ったほか、トランプ氏の就任を阻止しようと、選挙人に対しクリントン氏に投票するよう呼びかける動きも出たため、選挙人による投票結果が注目されていました。

このニュースでは無視されているが、実は不忠義者はトランプ側だけではなく、ヒラリー側にもいた。トランプ候補への投票が託されていたテキサスの二人の選挙人がヒラリーに投票したが、ヒラリー票を託されていた四人がヒラリー以外の候補者に投票したのである! 馬鹿芸能人たちがトランプ投票人に向かって「ヒラリーに投票しろとは言ってない。信念に基づいて投票してほしい」と訴えていたが、どうやらヒラリー側の選挙人を説得してしまったようである。

今回の敗北者民主党による民主主義選挙阻止は失敗したが、数人でも有権者の意志を無視して土壇場で票を変えた不忠義者が居たことは非常に問題である。選挙人が自分に託された義務をおざなりにして、自分勝って票を変えることが許容されるのであれば、今回起きたような選挙人に対する脅迫や買収がどんどん増えることは間違いない。

民主党は常に選挙違反が自分らの利益になると考えているが、違法行為を自分の勝手で合法にしてしまった場合、次の選挙では相手側に有利になるかもしれないという可能性を全く考えていないのだ。州によっては選挙人が託された候補以外に投票することが違法とされているところもある。テキサスにしろ他の四人の裏切り者が出た州にしろ、州憲法を改正して、不忠義者は罰せられる法律をつくるべきだろう。

December 20, 2016, 現時間 9:28 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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December 19, 2016

騙されるな日本人!トランプ当選後、アメリカ白人による人種差別が過激化したという嘘

アメリカの銃規制/銃砲取り締まり法 , アメリカ内政

読者でブログ仲間の(勝手に仲間呼ばわりしてごめんなさい)よもぎねこさんが紹介してくれたこのビジネスジャーナルの嘘みたいな記事、ものすごく腹が立って全文読むのにすっごく苦労してしまった。しかしアメリカが白人至上主義の人種差別の国だなどと思われるのは嫌なので、きちんと応えておこう。題して、トランプ当選、米国内でむき出しの「人種差別」過激化…生命の危機感じた日本人の帰国の嵐

この記事の主旨はまさしくこの題名が表しているようにトランプ当選後、日本人を含む有色人種への風あたりがひどくなったため、在米日本人が続々と帰国しているというものだ。しかしこの記事は冒頭からトランプ支持派はすべて白人至上主義の人種差別者だと決め付けているところからして、およそ公平な記事ではない。強調はカカシ。

アメリカ次期大統領が実業家のドナルド・トランプ氏に決まって、1カ月以上が経過した。トランプ氏の当選は、事前の予想を覆してヒラリー・クリントン氏に競り勝つ快挙であった。(略)

また、トランプ氏があぶり出したのは不法移民に対する不満だけではなかった。それは、もともと白人たちの心の奥底にあった、人種に対する感情の問題である。彼らは、その差別的な意識を公の場で他者に話すことはほとんどない。そのため、これまで表面化することはなかったものの、大統領選挙ではまさに「票」として表れた。

この文章から著者の左翼リベラル主義偏向と白人への偏見は歴然だ。まず著者の前提にあるのは、ヒラリー・クリントン派は有色人種の味方で、トランプ派は白人至上主義というもの。これは共和党は差別主義者の集まりだという民主党のプロパガンダに完全に洗脳されている証拠。

これに続いて著者は最近帰国を決心した在米日本人の体験談をいくつか紹介している。まず在米12年というニューヨーク住まいの佐々木真子さん37歳。

大学でアメリカに留学し、その後日本企業に就職したものの、ニューヨークの金融系企業に転職した。(略)

 この2カ月の間に、彼女は郊外で車の中からはっきりとピストルを向けられた経験が何度もあるという。これまで、そんなことは皆無だったというから、短期間でアメリカ社会に変化が訪れていることになる。クリスマスまでアメリカの会社で働いた後、帰国して仕事を探すということだ。

ここで興味深いのは、佐々木さんにピストルを向けた人の人種が書かれていないこと。もしピストルを向けたのが有色人種だったら、脅かされたのは彼女が日本人だったこととは無関係なのでは?いや、よしんば日本人だからと狙われたとしても、それはお金があると思われたからなのでは?民主党知事のニューヨークは治安の悪化が進んでいる。彼女の住む場所も治安が悪くなったというだけの話かもしれない。

強調するが、ニューヨークは断然民主党支持で今回の選挙でもヒラリーが圧勝した州である。ということはニューヨーク州民は白人も含めてほとんどがヒラリー支持派だったわけで、そういう人たちが日本人に銃を向けるというのは、ちょっとおかしくないだろうか?

次の例は「11月半ばに帰国した菊池浩介さん(仮名・42歳)」

高校時代に西海岸に留学、一時帰国後に再渡米し、そのままアメリカの企業を渡り歩いた。20代でアメリカ人女性と結婚したが、2年で離婚。現在は独身だ。イラク戦争もアメリカで経験している。

イラク戦争のときも、異教徒、異文化、有色人種、非アメリカ人はヘイトの対象でした。でも、日頃から治安の悪い地域がちょっと範囲を広めただけで、そこに近づかなければ問題はなかったのです。でも、今回は違う。大手を振って、有色人種へのヘイトがまかり通っています。

 中産階級以下の多い中西部などは、あからさまに入店を拒否しますし、道を歩いていても舌打ちされる。今まで感じたことのない危険を感じ、『本気で帰ったほうがいい』と帰国を決意したんです」

嘘だあ~!私もイラク・アフガン戦争を通して南部のアメリカ人と多くつきあってきたが、非アメリカ人がヘイトの対象なんて印象は全く持ったことがない。いったいこの菊池という人は何処でこんな目にあったんだろう?この選挙シーズン、カカシはずっとカリフォルニアに居て他の州には行かなかったので、彼の最近の体験が全くの嘘だとは断言できないが、かなり眉唾だね。だいたいアメリカでは日本と違って人種で入店を拒む小売店があったら即座に訴訟の対象になる。そんなことをアメリカの小売店があからさまにやるなんて信じられない。1960年代のジム・クロー時代ならともかく。

菊池さんは、渡米したころから白人、黒人のどちらからも「なんとなく違和感を抱かれている」ということはわかっていたという。特にアメリカでは「肌の色で差別するのは、人としていけないことである」という常識があり、知識人たちはその常識を身につけていることが当然とされていた。だから、「心の中では多少の差別意識があったとしても、それを押し隠していたり、自分でその意識を否定したりしていたのでしょう」(同)という。 その「みんな感じていたけれど、決して表に出してはいけないこと」を代弁したのが、トランプ氏だったのだ。(強調はカカシ)

強調した部分はカカシも同意するが、人々が思っていて口に出すことが出来なかったのは、移民に対する嫌悪とか人種差別というより、あからさまな白人への虐待に対する不満だ。オバマ時代、愛国心やキリスト教への信心が次々に反ポリコレとして虐待されてきたことへの不満だ。正義戦士のSJWたちから、「白人特権」とか言って、どんなに苦労している白人でも、白人に生まれたことで特権があるのだから文句言うなと言われてきたことへの怒りだ。

次の例は『「10年以上アメリカで暮らしていましたが、今年6月以降、嫌な雰囲気が急速に充満してきました。いたたまれない気持ちでした」と言うのは、9月に家族で帰国した吉田康平さん(仮名・46歳)。』

彼は日本の大学を卒業し、日本企業に就職。26歳のころ、大学時代から付き合っていた女性と結婚する。アメリカの企業に長期出向したことがきっかけでアメリカ企業に転職し、現地に自宅も購入した。2014年にはゼネラルマネージャーに昇格、アメリカでもそれなりの地位にあった。(略)

「トランプに熱狂するアメリカと、それを冷めた目というか、ちょっとバカにした空気で見ているアメリカ。この2つの人たちの間に、あまりに深い溝があることが見えてしまったんです」(吉田さん)

 その深い溝の代償は、有色人種、特に黄色人種に最初に向けられる気がしたという。その「皮膚感覚」が現実のものにならないうちに、家族を守るためにも吉田さんは日本に帰ってきたのだ。

「トランプが共和党の指名候補になる可能性が高まったころに帰国準備を始めて転職先も決めていたので、安心して帰って来ることができました。とにかく、帰国直前はいろいろな街でこれ見よがしに銃器を持ち歩く人が増えていたんです。また、あからさまに人種差別発言やその手の態度をとられることも増えていました。以前は東洋人でも『日本人』と言えば相手の態度は親しいものになったのですが、もう関係ありませんでした」(同)

この深い溝を作ったのは誰なのだろう?それはオバマが率先しておこなった白人虐待主義が問題なのではないだろうか。白人警察官に黒人犯罪者が撃たれるたびに、人種差別が原因だといってBLMのような黒人テロリスト団体が町で暴動を起す。白人警察官が何人狙撃されても、すべての人々の命が大事なのだというと人種差別者!白人至上主義!とかが鳴りちらしてきた左翼リベラルたち。黒人フラッシュもブが夏祭りや花火大会で白人を狙って暴行するのを無視してきた左翼メディア。保守派の講演者を大学キャンパスから暴力で締め出してきた左翼運動家たち。

人種差別を煽ったのはどこの誰なんだ、とカカシは聞きたい!

この記事の締めくくりはこれ。

アメリカからの帰国を決める日本人は、今後ますます増えていくのかもしれない。最後に、母国のアメリカを捨てて日本に移住したアフリカ系アメリカ人の言葉を紹介したい。

「日本では、たとえ差別されたとしても、『黒人だ』というだけでつばを吐きかけられることも、いきなり殴られることも、ましてやいきなり撃たれることもないでしょ」

自分が候補を支持しただけで唾を吐きかけられたり暴力を奮われているのはトランプ支持派の白人たち。ノックアウトゲームといっていきなり後ろから殴られているのは白人がほとんど、そしてそれを自慢げにソーシャルメディアにアップしているのは全て黒人だ。そういう背景を全く報道しないこの記事の無責任さには腹が立つ。

こんなことは言いたくないが、日本では「外人お断り」とはっきり看板においてある飲食店がいくらでもある。看板がなくても外国人が入ろうとすると腕でバッテンをつくって入店を拒否する店はざらである。日本に外国人差別がないような書き方は謹んでもらいたい。白人の同僚と入ろうとした店で拒否された体験はいくらもあるので、これは実体験。

ところで、この記事の題名は「生命の危機感じた日本人の帰国の嵐」とあるが、この記事が紹介したのはたったの三人。統計的にどのくらいの在米日本人が帰国したのかそういう数字がなければ「帰国の嵐」と言う表現は適切ではない。

1990年代初期、日本のバブル経済が弾けてアメリカに進出していた日本企業が続々と店を畳んで撤退した当時、カカシはアメリカ企業の大手投資会社の不動産部に勤めていた。私は日本企業担当だった日本人上司の秘書だったが、毎日のように日本企業から「このたびレーゾンオフィスを閉鎖することになり、、、これまでお世話になり、まことにありがとう、、云々」という手紙が何通も届いていた。

オフィスに訪れる日本人ビジネスマンも全てお別れのご挨拶ばかり。日本企業は引き上げるばかりで新しい依頼は全くこなくなった。それで担当責任者も首になり、カカシもリストラされた。(笑)

一時期は日本の繁華街を思わせた小東京やガーディナ市付近の日本人街も、日本人相手のナイトクラブや日系大手デパートやホテルがどんどん閉店。90年代後半の小東京は本当に閑散としていた。(最近ちょっと盛り返しているが、、)

「日本人の帰国の嵐」というのはああいうことをいうのだ。

それにしても、別に人種差別なんて感じてないけどねえ、という在米日本人の声も掲載しないのは片手落ちである。

私が時々読んでいる在米日本人のYSジャーナルさんもトランプ支持。オバマ政権と民主党地方政権によって経済がたがたのデトロイト居住。それでも自動車関係の仕事でがんばってる人。

彼のトランプ感は、

トランプ個人にばかり関心が集まっているが、アメリカ政局を俯瞰すれば、狂っている民主党ではなく、比較的まともな共和党の反撃のチャンスが到来したのだ。

こういう在米日本人も居るんだけどね、、

December 19, 2016, 現時間 11:09 AM | コメント (10) | トラックバック (0)

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December 18, 2016

半端じゃない反トランプ派のうろたえ振りと悪あがき

アメリカ内政

トランプが大統領に選ばれてからというもの、民主党の反トランプ派のうろたえと、その振り乱しぶりは見苦しいものがあるが、この後に及んでもまだ彼らは大統領選挙の結果を覆すことが出来ると本気で信じているらしい。

先ずグリーン党のジル・スタインが投票の数え直しを要求。自分には勝ち目など全くないのに、なんでスタインが数え直しを要求したりするのか。また数え直しに必要な何百万ドルという莫大な費用を一体彼女はどうやって集めたのか。彼女が数え直しを要求した州は単に接戦だった州ではなく、トランプが勝った州だけ。実際にこれらの州でトランプが負けていたとしても、選挙結果に影響はない。ではなぜそんな無駄なことをやるのか。目的な単にトランプの勝利に陰を落とすこと。トランプは正式に勝ったのではないという印象を有権者に持たせることが本来の目的。スタインの資金源は政治界の影の悪玉ジョージ・ソロスであることはまず間違いない。

この数え直しは結局何の影響もないまま終わったのだが、その後に反トランプ派が広め始めたのがロシアによるハッキング陰謀説。選挙結果をロシアが変更してトランプに勝たせたというのだが、実際問題としてそんなことが可能なはずがない。それぞれの州がそれぞれ別々のやり方で集計を取っているのに、ロシアがすべての州のコンピューターをハッキングしたというのか?もしもロシアがアメリカの大統領選挙を完全に邪魔する機能を持ち合わせていたとしたら、アメリカの国土安全保障局はいったい何をなってるんだということになる。もし本当にそんなことを可能にさせたなら、それはオバマ政権の大失態である。無論そんなことを言い出す民主党支持者は居ない。だいたいトランプが民主党による選挙違反が横行していると苦情を言っていたときは、選挙は公正だ違反など全く起きていないといってた奴らが、自分らが負けたらトランプは選挙違反で勝ったとか、全くご都合主義なんだよね。

次に反トランプ派が考え出したのが、選挙人への圧力。選挙人は各州を代表してそれぞれの州が選んだ候補者に投票することになっているが、これらの選挙人に州で指定された候補者以外の人間に投票しろと圧力をかけ始めたのだ。選挙人たちはトランプに投票するなと脅迫状などをもらっているとテレビのインタビューなどで話していた。しかもマーティン・シーンを筆頭にハリウッドの馬鹿俳優たちが選挙人にトランプに投票しないでくれと訴えるビデオを製作したりしている。アホか!

ヒラリーが絶対勝つと思っていたときは、トランプは選挙結果を潔く認めると前もって発表しろ、と口々に喚き、違反があるかもしれないから事情によっては認めないかもしれないと言ったトランプを散々反民主主義者だとかけなしておいて、自分らが負けたらこのうろたえよう。どのような卑怯な手を使ってでもトランプを大統領にさせまいと反トランプ派や躍起になっている。

あれだけ揉めて接戦で勝ったジョージ・W・ブッシュの時でさえ、ここまでの悪あがきは見られなかった。いったい民主党はどうなってしまったのか?

さて、トランプが次期大統領になるのは仕方がないと諦めた連中の中では、すでにトランプがどれだけ大統領として不適任であるかを証明すべく、今度はトランプが毎日ある諜報会議を欠席し、平均週一くらいしか出席していないという批判が持ち上がった。フェイスブックで誰かがその話を持ち出したので、諜報会議を欠席しまくってゴルフばっかやっているオバマ政権を支持してた君らがよく言うよ、とコメントしたら、オバマがゴルフをやるために諜報会議を欠席したというのは「神話だ!」と記事を貼り付けてきた奴がいた。

アメリカのメディアには「事実検証」を専門にしていると自称する団体があるが、彼らの検証はおよそ事実とは関係がなく、どれもこれも左翼リベラル派の偏見に満ちたこじつけである。彼らが「神話を打開した」などと言うときは、まったく信用できないと踏んで間違いない。

オバマが近年の大統領の中で圧倒的に多数のゴルフをやったことは周知の事実。忙しいはずの大統領があんなにゴルフをやっていたのではやるべき仕事が出来てないのは当然。しかしこの記事によるとオバマがゴルフをするために諜報報告会議を欠席したというのは全くの嘘で、オバマは報告の内容を紙面で提出させ、それを読んで質問があった場合は毎朝のスタッフとの会議の際にCIAの代表を呼んで質問していた、というもの。つまり、諜報報告会議は毎日のことではなかったので、予定されていない会議に欠席したという理屈はおかしいというもの。

しっかし、これって変じゃない?

今でもオバマはまだ大統領なのだ。オバマ政権では諜報報告会議は毎日行なわれていないのなら、どうやってトランプが毎日出席することが出来るわけ?トランプはまだ大統領じゃない。彼のために特別な会議を開いてもらうわけにもいかないはず。トランプもオバマと同じように書類で報告を受けているのかもしれない。なのにトランプが会議に欠席ばかりしていると責めるのはおかしい。

ところで「事実検証」をしたというこの記事では、「ジョージ・W・ブッシュ大統領が任期の半分を休暇に使っていた事実を忘れてはならない」という嘘が書かれていた。ブッシュ大統領は仕事をホワイトハウスと自宅のテキサスの牧場とに分けてやっていた。ブッシュの牧場は自宅といえどすべての設備が整っており、側近やスタッフが一緒に行動していた。つまり、ブッシュが自宅に戻るときは職場を変えただけで休暇を取っていたわけではないのである。それを休暇と虚偽の表現をするような記事に信憑性はまるでない。

それにくらべてオバマには第二のオフィスはなく、オバマの休暇は完全に休暇だった。しかもミッシェル夫人とは別行動が多く、双方の旅行にかかる費用は莫大なものがあった。はっきり言って私はブッシュ前大統領が休暇で家族そろってどっかに旅行したという話を聞いたことがなかった。テキサスの牧場にはすでに警備体制が敷かれていたので、ブッシュがテキサスに帰る場合は特別な費用はかからなかった。オバマとは大違いである。

ま、それはさておき、結果的に諜報会議に出席する頻度などそれほど問題ではない。問題なのは大統領が正確な情報を得て、それにどのように的確な対応をするかが大事なのである。それについてはオバマが完全に大統領失格だったことは、オバマがイスラム国の台頭を可能にしたこと、イスラム国の勢力についてオバマが過小評価していたこと(アメフトの二軍だとか言って馬鹿にしていた)、リビアの情勢を把握せずにスティーブン大使及び三人のFBI職員を殉職させてしまったこと、米国内での多発テロを全く防げなかったこと、シリアをロシアのいいなりにさせてしまったこと、等々すべてが証明している。

私は先にフェイスブックで「トランプはまだ大統領になっていない、彼が諜報にどう対応するか、それは未知数だ。」と応えると、「ゴールを移した!」と屁理屈が返ってきた。最初にトランプが諜報を欠席していると言い出したのは相手側。オバマも毎日出席していなかった大事なのは大統領の対応だと書かれた記事を貼り付けたのも相手側。この反応は全く意味がない。これだから左翼リベラルとは話にならないのだ。

さてさて、今年も後二週間を切った。反トランプ派は本当にトランプを阻止できると思ってるのだろうか?

ちなみにミスター苺の実母は「誰かがトランプを暗殺すべきだ!」などと本気で言ってるそうで、ミスター苺が「ママには失望した」と頭を抱えていた。

December 18, 2016, 現時間 10:34 AM | コメント (6) | トラックバック (0)

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November 26, 2016

アイデンティティー政治を巡って揺れるりべラルと左翼

アメリカ内政 , 左右思想

前回は体制派右翼保守と新しい世代の右翼アルト・ライトについて書いたが、今回は左翼の中で起きている極左翼とポリコレに挑戦する新左翼アルト・レフトとの争いについて書いてみたい。

参考にしたのは11月23日付けのイブ・ペイザーのこのコラム、The F*cking P.C. Culture Problem. How do you handle political correctness in the age of Trump? By Eve Peyserである。

先日もちょっと触れたが、まっとうな左翼の間ではこのたびのクリントン及び民主党の敗北は、リベラルによる行きすぎたポリコレ、特にアイデンティティーポリティクスと呼ばれる市民の細分化に問題があるのではないかという意見が聞かれるようになった。

ポリコレの危険性について色々書いているニューヨークのコラムニスト、ジョナサン・チャイト(Jonathan Chait)によると、クリントンの敗北はポリコレが原因というよりも、

あまりにも多くのことを人種差別とか男女差別とかという範疇に分類してしまう現象があり、そのためトランプについてきちんと分析したり議論したりすることができなくなっています。この現象の問題点のひとつは、トランプのような人間が自分たちの人種や男女差別の本性を人種差別や男女差別でない他の思想を隠れ蓑として隠すことを可能にしてしまう点です。

なにもかも人種差別だ男女差別だと言い張れば、本当の人種差別や男女差別との見分けがつかなくなってしまう。またチャイトは、ポリコレ文化は社会的に恵まれているとされる人々を差別者扱いすることによってこれらの人々の感情を傷つけていることにはまるで無関心だという。

この切断が今回の選挙で民主党におきた問題の一つです。恵まれた人々の気持ちは無視し取り合わなくてもいいという考えです。有権者の70%が白人という社会で、彼らの票がなければ勝てないのに、こういう考えは不適切です。こういう考えがリベラルに会話を交わす能力を喪失させ勝利への道を閉ざしたのです。

ペイザーはポリコレという概念そのものが人によって違うのであり、右翼保守が何かとすべてをいっしょくたにしてポリコレという範疇に振り分けてしまうのも問題だという。今やリベラルの間ではポリティカリーコレクトという表現すら「ヘイトスピーチだ」と言い出す輩もいるくらいだ。

体制派右翼保守のベン・シャーピーロはペイザーとの会話で、相手にラベルを貼るだけの行為は議論ではないと語る。トランス女は精神病の男性であると主張するシャピーロは、自分のことを「トランスフォビア」と呼ぶのは議論になっていないという。

それは議論ではありません。単なる名前です。「トランスフォビックとは何か、なぜ悪いことなのか、私の議論のどこが間違っているのか、それを説明する必要があります。「あなたは私の論と議論していません。あなたは私が議論をしているから悪者だといいます。私の論がトランスフォビアだというなら、なぜ私の論がトランスフォビアということになるのか説明しなければなりません。ただ単に私はトランスフォビアだから私の意見には価値がないというだけでは駄目なのです。

確かにそうだが、それをしないのが左翼リベラルの常套手段だ。何故なら彼らにも何がポリコレで何がそうでないのかなどわかっていないからだ。以前に拙ブログでシャピーロがテレビ番組でトランス女のことを「サー」という敬称で呼んで相手の女装男から暴力で威嚇されたという話を紹介したことがある。気に入らないことを言われて暴力で脅す行為はおよそ淑女たるもののすることではないが、元ガウカーというゴッシップ雑誌の編集者でチャイトに批判的なアレックス・パリーンは、この事件についてこのように述べる。

トランスジェンダーは精神病患者でありそのように扱われるべきだと触れ回るなら、トランスジェンダーから「ぶんなぐってやる」と言われてもしょうがない。公人が公の場でそういう意見を表現するならそういう結果を招いても仕方ない。

ペイザーはシャピーロとパリーンの意見の差が左右思想の違いを顕著に表すものだという。つまり、左翼にとって言葉は非常に強い意味を持つのであり、言葉によっては非常な憎しみを表すものであるから、それは実際の暴力に等しいと考える。だから暴力を暴力で応じて何が悪いのかという理屈になるわけだ。

パリーンは「特定の意見の表現は許可されるべきではない」と主張する。アメリカにはどんなひどいことでも礼儀正しく言いさえすればよしとする伝統があり、チャイトのような文化人は話せば解るという態度をとっているが、戦っている相手といつまでも話ていても拉致はあかない。議論をするのは左翼の責任ではない。「負けたら礼儀など何の意味もない」、正しい対応は「どんな手を使ってでも戦うことだ」という。

つまり、パリーンは自分らの側に理はない、議論をすれば負けると認めているのである。だからシャピーロやマイロなどの右翼保守が大学キャンパスで演説しようとすると暴力で阻止しようとするのだ。憎しみに満ちた演説は暴力なのであり、それを暴力で阻止するのは当然だという考えなのだ。

だが、チャイトが言うように、そういうやり方は民主党を勝利に導いていない。いやかえってマイロやシャピーロが言ったように、普通の人々をアルト・ライトの腕の中に追い込んでしまうのだ。

左翼リベラルの間では、これまでどおりアイデンティティー政治を進めていこうとする動きと、細分化されたグループごとの有益ではなく民主党全体のために良くなることを考えるべきという考えとで割れている。どちらが勝つかはトランプの勝利がよく物語っているのかもしれない。

November 26, 2016, 現時間 3:07 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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November 25, 2016

アメリカのネトウヨ、アルトライトとは一体何者?

アメリカ内政 , 左右思想

最近、ちまたではアルトライトと呼ばれる政治思想が話題になっている。アルトライトとは体制派保守ではない過激的な右翼思想でアメリカ版2ちゃんねるの4ちゃんなどで一気に人気が出てきた、言ってみればアメリカ版ネトウヨ族である。

一般的には西洋白人文化崇高の国粋主義ということになっているが、自らがアルトライトのリーダーだとか言い出す輩がやたらに人種差別的な発言をするので、アルトライトとはそういう思想なのかと思い込んでいる人が左翼にも右翼にも多く居る。一般的にアルトライトに関する印象をよくまとめている日本語サイトがあったのでユーコのブログさん掲載からちょっと引用。

アルト.ライト運動( Alt-Right Movement)は最近頻繁にメディアが使うようになった表現であり、Altは Alternative (選択肢)の略語である。アルト.ライトは、従来の保守派のイデオロギーを遥かに超える極右派的思考に言及し、主流派共和党とのイデオロギーを明白に区別している。その極右派イデオロギーは白人至上主義、反多様文化、反移民、反ユダヤ主義、白人国家主義などが挙げられる。

*Alternativeという単語は日本のメディアは「選択技」と訳しているが、本当の意味は「別のやり方」という意味。つまり、既存の保守思想とはまたちょっとちがった別の視点で観ている思想ということだ。

ユーコさんは、アルトライトと白人崇高主義団体のKKKを同率に並べているが、KKKは民主党のグループ。アルトライトは文字通り右よりで共和党派である。

しかし、1980年代からネットの掲示板で左翼とやりあってきたミスター苺に言わせると、アルトライト運動は今にはじまったものではなく、創設当初から人種差別者とそうでない人たちとの間で、どっちが本物のアルトライトかでかなりもめていたという。

トランプを大統領に押し上げたアルトライトとは一体どんなものなのか、彼らの正体は左翼リベラルからも体制派右翼保守からも誤解されている。

主流メディアがアルトライトと決め付けている人々は必ずしもアルトライトとは限らない。例えばドナルド・トランプのチアリーダーで最近若い世代の保守派からアルトライトの王子様(クィーン?)とメディアから扱われているマイロ・イヤナポリスは自分自身はメディアが定義つけるようなアルトライトではないと言い張る。

その理由として、マイロは自分が親イスラエルであること、ジョージ・W・ブッシュのファンでイラク戦争には賛成だったこと、そして同性愛者のマイロの男性の好みは黒人男性であることを挙げている。

マイロに言わせるとアルトライト運動は単なる白人崇高国粋主義運動ではなく、もっと大きな運動だという。しかし左翼リベラルは彼らをあたかも「ツイッター口座を持ったスキンヘッド(丸坊主頭の人種差別者を指す)」だと思っているし、若い世代の動きを理解できない体制派右翼保守は左翼リベラルの定義付けを鵜呑みにしているという。

確かにアルトライトのなかには人種差別的な思想の人間が居るには居るが、彼らはごく一部であり全体のアルトライトを代表しないのだとマイロは主張する。

アルトライトは文化の反逆軍です。今日のアルトライトの大多数は2000年世代で、10代から若いジェネレーションX(30歳代)を含みます。白人が主ですが少数派も多くなってきています。エリートによる親イスラム姿勢にうんざりしているユダヤ系とか アファーマティブアクションで差別されている東洋系とか、ホッテプスというブラックライブスマターに幻滅している黒人のグループとか。

これについて、憲法保守と自称するベン・シャピーロはアルトライトについてこんなことを語っている。 シャピーロは以前マイロと同じブレイトバート誌で働いていて、その創設者の一人で今やトランプの側近的存在のスティーブ・バノンとトランプの扱いについて決別した。

基本的にアルトライトという団体は西洋文明はヨーロッパの人種とかけ離せないもの、つまり人種差別、だと考えるひとたちの集まりです。これらの人々は西洋文化が異人種や異文化や異教徒を多く受け入れすぎると西洋文化は内側から崩れてしまうと信じているのです。(略)西洋文化の基盤はどんな人でも文明の価値観を参加することができるというものです。アルトライトはそれを信じていません。少なくともアルトライトを代表するとされるリチャード・スペンサーやジェラッド・テイラーやボックス・デイなどいった人物はそうです。

ツイッター上でトランプを巡ってマイロのフォロアーたちに反ユダヤ教の侮辱で散々叩かれて、マイロへの敵意丸出しのシャピーロは、アルトライトが人種差別者の集まりであると言って譲らない。シャピーロはアルトライト)はよい人々ではないと断言する。アルトライトはマイロ・イヤナポリスのような人間に新しい教養人としての発言の場を与えたという。

トランプ陣営が力を得てきたことでアルトライトがしようとしていることが二つ三つあります。そのひとつはアルトライトの定義を広げることです。(略)アルトライトの定義を広げて真髄の思想を信じていないひとたちまで(アルトライト運動に)吸い込もうとしているのです。

二人の言い分を比べながら読んでいたら、二人とも一つほぼ同じことを言っている部分に遭遇したので比べてみよう。強調はカカシ。まずはマイロ。

左翼はやりすぎることによってアルトライトの腕のなかに人々を追い込んでいるのです。怒鳴りつけるにしろジョークにしろ、体制派は愛国心を人種差別だといって侮辱するのをやめる必要があります。2015年のイギリスでの選挙のとき、左翼の議員候補がイギリスの国旗を掲げるひとは「単純でカジュアルな人種差別者だ」といいました。それでも、これなどは大学教授たちが愛国心の表現に対してする批判とは比べ物になりません。(略) (アルトライトが好んで使うシンボル)ペペザフロッグに憤怒しても駄目なのです。人々を破壊しても駄目なのです。そういうことはかえってより多くの才能ある人々をアルトライトへと導くだけなのです。

そしてこちらがシャピーロ。

左翼は右系の人をすべて「アルトライト」と呼んでいますが、これは大きな間違いです。 なぜならそれによって左翼は人々をアルトライトの腕のなかに追い込んでしまうからです。人々を人種差別者だといい続ければ、人々は、そうか、じゃあ俺を人種差別者と言わない奴のほうにつこう、と考えるようになるのです。

カカシはマイロもシャピーロもどっちも好きで、どちらのポッドキャストも聞いている。話し方としてはマイロの方が耳障りがいい。学歴の面ではシャピーロの方が高いかもしれないが、本当の意味での教養はマイロの方が長けていると思う。シャピーロはちょっとエリート過ぎる。つまり体制派保守なのである。

アルトライトは明らかに体制派右翼ではない。一時期はやったティーパーティー党でもない。しかし彼らが本当に人種差別者の集まりなのかどうか、そうやって簡単に考えるのは危険かもしれない。シャピーロはアルトライトのリーダーたちがそうでない人々も引き込もうとしているというが、そうやって人種差別とは無関係な本当の意味での愛国者がどんどん自分たちをアルトライトと呼ぶようになれば、アルトライトの真髄とシャピーロが信じている人種差別意識も変化せざる終えなくなるはずだ。

ところで、マイロはどうすればアルトライト運動を破壊することが出来るかどうかを箇条書きにしている。長くなるので、それはまた別の機会に紹介しよう。

November 25, 2016, 現時間 10:33 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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November 20, 2016

保守化するアメリカ内陸州

アメリカ内政

この間の選挙でトランプが勝ってからというもの、ヒラリーの方が得票数が多かったのだから州ごとに勝者を決めていくエレクトラルカレッジというシステムを廃止して得票数だけで勝ち負けを決めるようにすべきだという声が敗北者の民主党側から上がっている。しかしそれをやると人口の多い州が圧倒的に有利になり、常に人口の少ない州が多数派に支配される結果を生む。今回の選挙でもヒラリー派は圧倒的に東西海岸沿いの州だ。オレゴン、カリフォルニア、ニューヨーク、ニュージャージーといったように。

それに民主党優勢の州に限って選挙違反行為がおおっぴらに行われた。同じ人間が何度も投票したり、違法移民や死んでるはずの市民の投票があったり、投票用コンピューターが共和党投票を民主党に変えたりといった違反が報告されている。得票数だけで勝ち負けを決めた場合、民主党支持のこうした州が違反で票だけを増やす可能性が高まる。いや、それをいうなら、ミスター苺曰く、今回の選挙だって本当にヒラリー得票数のどれだけが合法だったのかわかったもんじゃない。

そういうことを見越してエレクトラルカレッジシステムを作ったアメリカ創設の父たちは偉大だ。

さて、前置きが長くなってしまったのだが、カカシはトランプ勝利のことばかりに眼を向けて他の選挙結果についてあまり注意を払ってこなかったが、実は今回の選挙、他の面でも共和党は非常な勝利を獲得した。連邦上下議会が引き続き共和党が与党を握ったこともそうだが、それ以外に各州で知事や州議会の議席を共和党が多数獲得したのである。

知事選挙では共和党知事席が31席から34席に増えた。また州ごとで上下院議会が共和党になった州が32州もある。 これらの州はすべて内陸州。知事から議会から何もかも真っ青(民主党)なのはカリフォルニアとかニューヨークとかの東西海岸州に偏っている。

アメリカのハートランドと呼ばれる内陸の州々は結構保守的で常識的なのだ。私は常々言っているのだが、東西海岸沿いのエリートたちとだけ付き合っていたのでは本当のアメリカの空気を読むことは出来ない。在米日本記者のほとんどは、東海岸のワシントンDCやニューヨークに暮らして、左翼リベラルでもエリート気取りの極端なメディア系や政治家とだけ付き合っているから、日本への報道も左に傾き、今回のようにトランプ勝利に脅かされたりする。

海岸沿いの州に左翼リベラルが集まっていて、しかも彼らがメディアを牛耳っているからアメリカ全体がリベラルであるかのような錯覚を起すが、実はアメリカはかなり保守系に傾いている。最近起きている行き過ぎたポリティカルコレクトネス(日本ではPCといわずにポリコレと略すらしい)への抵抗がすでに始まっているということを日本の皆さんにも理解していただきたいものだ。

November 20, 2016, 現時間 9:30 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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November 19, 2016

何故米主流メディアの予測は完全に外れたのか、結果を的確に予測した日本人アナリストの解説

アメリカ内政

前回も書いたのだが、反トランプデモ行進や彼らの暴力的な行動をみるにつけ、ネバートランプ派であったカカシもトランプが勝ってよかったと思うようになった。他人を馬鹿に仕切った左翼エリート連中からここまで恥さらしなみっともない嘆き方を見せ付けられると、「いい気味じゃわい、自業自得じゃ」と思うからである。

左翼リベラルエリート連中は、トランプの支持者たちは低中層の白人と言って彼らを馬鹿にしてきた。だが、実はそういう層の人々は元々民主党支持者が多い。労働組合がバリバリ民主党支持なのは周知の事実。本来なら労働階級のチャンピオンのはずの民主党が何故わざわざ自分らの基盤となる支持層を見捨てたのだろう?

これについてよもぎねこさんが紹介した渡瀬 裕哉著の記事を読んでいてなるほどなあ思った。(よもぎねこさんの洞察力にはつくづく感心していたのだが、こういう記事をちゃんと読んでるからなんだなあ)

先ず、ヒラリーの方がトランプよりも得票数は多かったという話は皆さんもご存知だろう。しかし、どのくらい多かったのかというのを過去三回における大統領選と比べてみると、、

2008年:オバマ69,498,215・マケイン59,948,240

2012年:オバマ65,915,795・ロムニー60,933,504

2016年:ヒラリー60,839,922・トランプ60,265,858

というわけで、トランプは過去二回の共和党候補より取り立てて人気があったというわけではなく、それよりもヒラリーがオバマが獲得した支持層をだいぶ失ってしまったことが明らかになる。ヒラリーが失った支持層とはどういう層だったのだろう?

重要なポイントは、ヒラリー支持者の年代が若年世代に偏っていたこと&有色人種におけるヒラリー支持が圧倒的に高かったこと、の2点になります。

そして、米国の大統領選挙でも若者の投票率は元々高いものではなく、有色人種でもないヒラリーが黒人・ヒスパニックらの熱烈な支持を維持できるという根拠も薄弱であったため、表面的な支持率が拮抗していても支持者内訳による質的な差異が生じることは明らかでした。

したがって、筆者は上記の記事中で年代別投票率の差とキューバ系ヒスパニック(キューバ系は伝統的な共和党支持層、メキシコ系は民主党支持層)からの得票が勝負を決めると事前に述べてさせて頂きましたが、結果もおおよそ予想通りものになったものと言えます。

つまり、ヒラリーは元来民主党支持で選挙に積極的な白人労働層の戦意を喪失させ、もともと消極的な若年層や少数派の戦意を奮い立たせることも出来なかったということらしい。渡瀬が選挙前の11月1日に書いた記事から、どういう人たちがヒラリーとトランプを支持していたのか読んでみたい。

渡瀬は『性別・年代・所得・学歴・人種の観点から「トランプ支持者・ヒラリー支持者」を比較』している。

  • 女性の半数はヒラリー支持、ただし白人女性に限定するとトランプ支持の割合が多い
  • トランプ氏はミドルエイジ~高齢層、ヒラリーは相対的に若年層から人気
  • トランプ支持者は中間層から高所得者、ヒラリー支持者は低所得者が相対的に多い
  • トランプ支持者は高卒・大学中退者が多く、ヒラリー支持者は大卒以上が多い
  • トランプ支持者は白人が中心ではあるものの、ヒスパニックも3人に1人はトランプ支持

メディアが垂れ流したトランプの数々の女性スキャンダルにも関わらず女性の半数はトランプを支持していた。しかも投票率が高い白人層からの支持が多かった。また、トランプの支持は投票率の高い高齢層が多かった。トランプ支持がブルーカラーの白人層というのも嘘だったようで、実はトランプ支持や高所得の人が多かった。渡瀬に言わせるとトランプ支持や納税者側が多いという。誰が大統領になっても払っていない所得税が上がろうが下がろうがしったことじゃない低所得層に比べて高所得層にとって選挙は大事だ。学歴はヒラリー支持のほうが高いようだが、これも渡瀬に言わせるとトランプ支持者はたたきあげの職人タイプが多く、ヒラリー支持はエリート学者派が多いという意味ではないかという。確かに大学の教授や学生たちの間でトランプが不人気なのを考えると納得がいく。最後にラテン系でも三人に一人はトランプ支持というのも興味深い。

トランプ氏は「メキシコ国境に壁を築く」などの不法移民に対する厳しい姿勢を見せていますが、ヒスパニック層からの支持はヒラリー48%・トランプ35%という状況となっています。3人に1人のヒスパニックはトランプ支持という状況です。

ヒスパニックにはキューバ系とメキシコ系が存在しており、両者は異なる政治的な支持の傾向を持っています。キューバ系は自主独立の精神が高く、共和党の基本的な方向性と親和性があります。

その結果としてヒスパニックにもトランプ支持が一定層存在する形となっているため、トランプをレイシストと単純に罵る人々は複雑な現実を理解できない層と言えるでしょう。実際にフロリダ州ではキューバ系のトランプ支持が高まりつつあります。

実際トランプはロムニーよりも高い率でラテン系の票を得た。キューバ系が共和党よりなのは、キューバ系はもともと共産主義独裁政権からの難民の子孫であり、社会主義の恐ろしさを身にしみて知っているので左翼民主を支持しないからだ。しかし、メキシコ系でもアメリカに何世代も住んでいて経済的に成功している人々のなかには共和党支持も多く居る。ラテン系だから民主党支持というステレオタイプは必ずしも正しくないということだ。

トランプ支持者は無教養な人種差別白人層だと決め付けて、実際にアメリカ社会で何が起きているのかをきちんと把握できなかった左翼リベラルエリートたち。あまりにもエリート意識が高すぎて、本来なら民主党の大事な支持層まで失ってしまった。

ヒラリーが勝たなくて本当によかった!!!

November 19, 2016, 現時間 2:15 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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トランプ支持日本人に向かってそれでも日本人かっていう奴ら、嫌なら日本へ帰れ!

アメリカ内政

この間よもぎねこさんとこで紹介があったこの記事、読んでてものすごくむかついたんで、ツイッターに「そんなこというなら日本へ帰れ!」と書いてしまった。アメリカの事情もしっかり把握できないで、な~にがジャーナリストだ。

トランプのアメリカを受け入れられる不思議。本当に日本人なのか?山田順 | 作家、ジャーナリスト、出版プロデューサー

トランプ当選を当てた評論家が、いま持ち上げられているが、それはそれでいいと思う。職業的にいい仕事をしたことに間違いないし、見事だからだ。ただし、この人たちが心情的にトランプを応援していたとすれば、その心情は理解できない。なぜなら、トランプは、白人の貧困層や転落中間層の心情を吸い上げて当選したからだ。

つまり、「俺たちが不幸になったのは、移民のせいだ。彼らを排斥しろ」という訴えの根底には、人種差別がある。

差別されているのは、黒人、メキシカンなどのヒスパニック、エイジアンなどである。つまり、私たち日本人は、トランプによって憎悪を植えつけられた白人に差別される側に位置する。「出ていけ!」と言われているのも同然だ。

「隠れオバマがいっぱいいた。裕福な白人も本音を言うとトランプ支持だった」と解説している人がいたが、それが本当だとしても、この現実は日本人としては悲しいことだ。そんなことを得意がって“アメリカ通”として話すのは、自分が白人の側だと勘違いしているとしか思えない。本当に日本人なのだろうか?

自由と平等、そして開かれた国の恩恵を受け、子供をアメリカの大学に留学させた親としては、トランプのアメリカは、国家理念を捨てかねない危険な国になったとしか思えない。その意味で、トランプのこれまでの数々の暴言が、単なる演出にすぎなかったことを願っている。ただ、テレビ討論や演説を見たかぎりでは、彼の本音としか思えなかったが-----。

私たち日本人は、トランプに投票したアメリカの下層白人より下に位置する。まして、東部のエスターブリッシュメントから見れば極東の単なるイエローにすぎない。レイプ魔と言われたメキシカン以下かもしれない。

日本人でトランプを心情的に受け入れられるのは、中西部に行って白人から「このジャップが!」などと言われたことがない人か、それともこの国で自分が日本人であるという自覚なしに育った人だけだろう。

はあ、じゃあお聞きするが、山田さん、あなたは本当に中西部に行って普通のアメリカ人(海岸沿いの左翼リベラル以外の)と接したことがあるのか?そして本当に彼らから「ジャップ」なんて呼ばれたことがあるのか。カカシの想像ではこれは事実無根の捏造だ。

聡明なる読者諸氏ならすでにご存知であるが、カカシはアメリカ暮らし30余年である。職業柄アメリカ各地に出張で回り、左翼リベラルからは軽蔑されているレッドネック(首の後ろが赤く日焼けしていると言う意味で、酪農業の労働階級の多い南部者を蔑(さげすむ)呼び方)と呼ばれる南部の人々とも多く接してきたが、カカシは一度たりとも「ジャップ」などと言われたことはない! 冗談でナチスドイツ研究家の極右翼仲間から呼ばれたことはあるが。

トランプ支持者が往々にして人種差別的な下層階級の白人層だという解釈こそ、東西海岸沿い州に住むエリート左翼リベラルによる一般アメリカ社会に対する軽蔑の念が現れているのだ。山田氏はアメリカはどこに在住なのだろうか?ジャーナリストというからには多分ワシントンDCのエリートジャーナリストたちのバブルの中での生活だろう。そんなところに居てごくごく普通のアメリカ人がオバマの極左翼リベラル政策にどれだけ傷つけられたかなど知る由もないだろう。

中西部に居住する日本人も日系人も普通のアメリカ人としてオバマ政策でどれほど迷惑を被ったかなんてDCのエリートジャーナリストなんかにわかるものか!そういう奴が日本人の代表面して日本人がトランプ支持なんて「本当に日本人なのか」とか大きな顔して言わないで欲しい!

もう10年以上前になるが私がヤフーの日本語掲示板で色々日本人と話をしていたとき、私がやたらとアメリカ人の方(かた)を持つので、「お前は白人になりたがってる」とか「自分を白人と錯覚している」とか言われたことがある。所詮日本人なんてアメリカでは黄色人種(イエロー)として蔑まれているのに、なぜそんなに白人の方を持つのかという前提があるからだ。

あえて言わせてもらう。私はアメリカに来てこのかた日本人であるということでアメリカ白人から差別されたことは一度もない!それをいうなら一般のアメリカ人は人種差別者などではないのだ。

こんなことは言いたくないが、一般の日本人は知らず知らずのうちに人種差別をしている。今はだいぶ変わってきたが、日本は単一民族という国柄を何百年と守ってきた。そういう社会で少数派が差別されるのは当たり前のことだ。日本人が自分たちが少数派に対して持つ感情を考えれば、アメリカの白人も少数派の東洋人をそういう蔑んだ目で見るに違いないと思うのは当然だ。

もう20年以上前の話だが、カカシの従兄弟にアメリカでは第二次戦争中に日系人が収容所に拘束されたという話をしたとき、従兄弟は「当然だよ、日本でもアメリカ人やイギリス人が拘束されたんだから」と言った。私はそれを聞いて恐れおののいた。従兄弟にとって「敵国」の外人を拘束するのは当然だったのだ。「外人」と思われた彼らがどれほど日本を愛していようとお構いなしだった。それをアメリカ人がいけないことだったと自覚したことこそ驚きだと我々は認めるべきである!アメリカはそういう特殊な国なのだ。

トランプ支持者がすべて有色人種を嫌う白人崇拝の人種差別者だと決め付けるのは間違いである。いや、そういう決め付けこそが今回主流メディアの究極的的外れ予測の大きな原因となったのだ。トランプは人種差別者だから少数派が支持するはずがない、トランプは女性蔑視者だから女性が支持するはずがない、という左翼リベラルエリートたちの勝手な思い込みが「意外な結果」を生んだのだ。

私自身トランプの支持ではなかった。それは読者諸氏はよくご存知のことだ。だが、トランプ勝利後の往生際の悪い反トランプデモやトランプ支持派への度重なる暴力行為を見るにつけ、トランプが勝って本当に良かったと思うようになった。トランプに投票した多くの人々が、カカシも含めて、左翼リベラルのエリート思想に抗議したと言ってもいい。日系人ならこうあるべきだと、誰が選んだわけでもないのに偉そうに言い張る山田みたいな左翼エリートに対する一般アメリカ人からの抗議投票だったのだろう。

とろこで、どうしてもトランプを悪者にしたい日本人のこういうツイートをみつけた。

トランプ派による少数派への暴力行為など全く起きていない! だが反トランプ派による白人及び親トランプと疑われた人々への無差別暴力行為は頻発している。

こういう嘘に騙されないように!

November 19, 2016, 現時間 10:19 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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November 13, 2016

SJW(正義の戦士たち)の完全溶解に左翼も激怒

アメリカ内政 , 左右思想 , 狂ったメディア

トランプが次期大統領に選ばれてからアメリカ各地で反民主主義の暴動が起きているが、それについて暴動は操作されていると書いているザウルスでござるという日本のブロガーさんが居た。写真つきでかなり詳しく暴動内容を説明してくれているので一見の価値あり。

相変わらず日本の新聞・テレビは、アメリカの主要メディア( MSM: Main Stream Media)の受け売りの垂れ流しで、たくさんのアメリカ国民が次期米大統領に決定したトランプ氏に反対しているかのような報道をしている。まったく現実を歪めた報道である。

こうした「反トランプ暴動」、「反トランプデモ」 のほとんどは自然発生的なものではなく、莫大な資金を投じて組織的に展開されている “演出イベント” である。報道記者はこのことを報道すべきなのである。

日当をもらってバスで運ばれて各都市を “地方巡業” している 有給の暴徒集団 なのである。その多くはメキシコ人などのヒスパニック系で、今回の選挙でも選挙権のなかった連中が、厳しい移民政策のトランプの当選に業を煮やして、金をもらって大暴れして憂さを晴らしている のが実態である (略)

すべて組織的にスケジュールが組まれて展開されているのである。それぞれの都市の市民のあいだから自然発生的に湧きおこっている反対運動などでは全然ないのだ。よそからやってきたゴロツキ連中が、同じくバイトを使ってあらかじめ用意されたプラカードやバナーを手渡されて大暴れしているだけなのである。

テレビや新聞の報道記者は現地でのそうした “アルバイトのドサ回りデモ”の演出 を知りながら、さも現地市民のデモであるかのように大きく報道しているのである。マスコミも共犯である。

。。。湯水のように資金を注ぎ込んでもこうした大がかりな大衆操作を必要としている人間がこの地球上にはちゃんといるのだ。こういうことにいくらでも金を出す人間がいるのだ。。。。、ほとんどは ジョージ・ソロス の差し金と見られている。この男はクリントンを大統領にするために、すでに莫大な金を注ぎ込んできた揚句、大負けをしてしまったわけであるが、今度は負けを取り戻そうと、何が何でもトランプを除去するために血道をあげているのだ。

ジョージ・ソロスというのはアクションヒーロー映画の悪玉を地で行ってるひどい奴。やることは徹底して反人権、反自由主義、反資本主義である。彼がユダヤ人の血筋ということで未だにユダヤ金融の陰謀があるなどという馬鹿が絶えないが、ソロスは第二次世界大戦中にアウシュビッツのユダヤ人収容所に囚人として居た頃、同胞のユダヤ人を裏切ってナチスに密告していたという噂がある裏切り者だ。奴の目的はグローバリズム。アメリカだけでなく全世界をファシズムにして自分がその頂点に君臨しようというわる~い奴である。

さて、この反トランプ暴動は一般の左翼リベラルたちからも評判が悪い。私の同僚で完全な民主党支持派のPも「なんでデモをカリフォルニアでやるんだ!(カリフォルニアではクリントンが圧勝した)次回の選挙で勝ちたかったら共和党支持の州に引っ越して、そっちで投票しろ!」と息巻いていた。たしかにね、クリントンを支持した州で大暴れして民主党支持の州民に迷惑かけて何の意味があるんだというのは理屈だろう。民主主義の選挙結果が気に入らないなら、選挙で勝つことを考えるべきで、暴動なんかいくら起してみても意味がない。かえってお前らがそんなふうだから民主党は負けたんだという印象を人々に根強くもたせる結果を生む。

またイギリスの左翼コメディアンジョナサン・パイなども、史上最悪の大統領候補であるトランプにヒラリー・クリントンが負けたのは、民主党がヒラリーのような腐敗した候補を選んだこと、トランプ支持者をレイシストだホモフォブだと侮辱するだけで、実際に起きている問題解決についてなんら提案しなかったことなどをあげて、負けて当然だ、俺は驚いていない、とビデオで息巻いている。

こうなったのも左翼に責任がある。なぜなら左翼は自分と違う意見や世界を違う視点でみる見解はどんなものでも受け入れられないと決めてしまったからだ。俺達は文化戦争に勝ったからといって討論をしない。だから相手が右翼なら、『お前らはゲテモノだ、悪魔だ、人種差別者だ、馬鹿だ、救いようの無い惨めな奴らの集まりだ。』という。そんなことを言われたら相手はどういう風に投票すると思うんだ?侮辱やレッテル張りで説得された人間が何処に居るんだ?

自分が右翼だったり、いや、単に主だった意見とは反対だったりすれば、自分の意見を表明しただけで攻撃される。だから人々は投票場に行くまで自分の意見を言えなかったのだ。誰も見ていないところで誰からも責められずに恥じかしめられずに、やっと自分が本当に考えていることを言うことができるまで、これは非情に強烈なことだ。

(イギリスでは)トーリー党が政権を握った。イギリスEU離脱、そしてトランプ。世論調査は間違っていた。すべてがだ!なぜなら人々は自分が何を考えているかを認められなかったからだ。自分の考えを認められなかったのだ。認めることは許されなかった。左翼がそれを許さなかったのだ!俺達は人々が弾圧を恐れて自分らの立場をきちんと表現することを不可能した。彼らは口にするのを躊躇したのだ。左翼の誰かが「それを言ってはいけない」という度に、左翼はそういう文化に寄与してきたのだ。

今こそ嘆くのは止める時だ。EU離脱に泣くのも止める時だ。反対意見を無視したり、ましてや弾圧したりするのは止める時だ。フェイスブックにリポストすることが政治討論だと思うのも止める時だ。体操選手が誰かの宗教を侮辱したとかいって特技の活動を止めさせたりするのも止める時だ。悪いが、一体何時から体操協会は神冒涜を取り締まる機関になったのだ?

今こそ人々は気づくべきだ。ガーディアン紙を読んでもリベラルにはなれない。グリーンピースをリツイートしても二酸化炭素足跡を減らすことにはならないということに。

そして男の股ひらき(電車などで男性が大きく股を開いて座っている行為)が気に障るなら、どっかの安全地帯にでもいっちまえ。そうでないなら俺と討論をして俺のどこが間違っているのか指摘してみろ。トランプはホワイトハウスを勝ち取ったのだ。気分を害しているだけでは駄目なのだ。侮辱を投げかけているだけでは駄目なのだ。

何かをしようと思ったら、きちんと討論することだ。自分とは違う考えの人々を自分の議論で説得してみろ。簡単なことだ。なのに左翼はその技術を失ってしまった。自分に同意しない人間がすべて悪だとか人種差別者だとか男尊女卑思想だとか思うのはやめて、彼らと話をしてみろ、説得してみろ、それをしなければどうなる、それをしなければドナルド・トランプが大統領になるのだ。

ジョナサンは左翼が正しいと思っているので、「話せば解る」という伝統的な考えを表現しているが、左翼がこういう卑怯な手口に出るのも、左翼が正直に話しをすれば一般市民は決して同意しないということが左翼連中にはきちんとわかっているからだと思うね。

ジョナサンのようなバリバリ左翼は自分らは正しいと思っているが、卑怯な左翼リベラルは相手を完全に馬鹿に仕切っている。自分らの聡明な考えなど下々の者になどわかるはずがないと最初から考えているから、相手を説得しようなんて気持ちはさらさらない。

左翼リベラルが権限を持ちえるのは相手を侮辱し弾圧し支配しきることが出来たときだけ。ジョナサンは何度もEngage(エンゲージ)という動詞を使っている。これは適切な日本語が見つからないのだが、この場合はきちんとした討論に参加しろという意味。だが、長年左翼リベラルとネット上などで交流してきて思うことは、左翼リベラルは絶対に議論にエンゲージしない。なんど意見のやりとりをしても、物事の根本を議論しようとせず、相手の言葉の揚げ足取りをしたり、無関係な話題を持ち出してきたりするだけ。そして最後は必ず侮辱で終わる。左翼リベラルのこういう卑怯なやり方は今に始まったことではない。ジョナサンがそれを理解できないのはジョナサンは左翼で左翼リベラルではないからだ。

ここでカカシが数年前に書いた「立派な革新派市民となるための詭弁口座」をおさらいしてみよう。エンゲージの部分を強調しておく。

初心者の革新派同士の君たちは、相手とまともに議論をしても勝ち目がない。そういう君たちに最も効果のあるやり方は、スローガンをしっかり暗記し、それを何度もくりかえすことである。「戦争反対!」「教科書反対!」という具合に。記憶力のいいひとなら、誰かの書いたもっともらしい文章を2〜3節暗記して、意味がわからなくてもそれを繰り返すやり方もある。

この際なるべく相手に理解しがたい「不誠実誘導爆弾発言」といったような言葉使いや言い回しをすると効果がある。君たちがわかっていようといまいと問題ではない。相手を混乱させるのが目的だからである。

ここで大事なのは、決して相手の誘いのって質問に答えたりしないことである。初心者の君たちにはまだスローガンの中身を説明する技術はない。質問を受けたら相手が質問すること自体おかしいというふりをしよう。

「そんなこともわからんのか、あんぽんたん!」「こんなことは常識だ」「必然的にそうなるのだ!」と繰り返し、質問をはねつけよう。

それでもしつこい相手には、「人種差別者!」「男尊女卑主義者!」「ファシスト!」といったような決定的な個人的中傷誹謗でとどめをさそう。相手はこれで大抵黙る。

このシリーズは中級と上級編まであるが、最後に卒業編として「それでも相手を負かしきれなかったら徒党を組んで町で暴動を起す。」を加えておくべきかな?

November 13, 2016, 現時間 10:49 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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November 11, 2016

トランプ勝利はポリティカルコレクトネスへの挑戦だ!

アメリカ内政 , 教育と政治

アップデート:よもぎねこさんが、カカシが下記に紹介したペギー・ヌーナンの論文の公式日本語版と共に鋭い指摘を加えて紹介してくれているのでご参照のこと。

トランプの勝利が明らかになった火曜日の深夜から、あちこちの大学キャンパスやその近隣で若者らによるデモ行進や暴力行為や暴動まがいの騒動が起きている。彼らは民主主義によって決められた選挙結果が気に入らないらしい。彼らは文明社会の基本がまるで理解できていないようだ。いったい一流大学で何を学んできたのだと聞きたいね。

トランプの勝利は多くのアメリカ人がトランプこそがポリティカルコレクトネスを破壊してくれると確信したからだと語るのはパメラ・ゲラー。

私はもう何年もこの問題に注目してもらおうと努力してきた。大学構内で組織的権力を得た極左翼が人々が間違ったことを考えたり言ったりすることを罰するポリティカルコレクトネスこそが問題なのだと警告してきた。そしてドナルド・トランプが共和党予選で深刻に脅威的な存在になってきた頃から警告してきた。大学構内外を問わずこのポリティカルコレクトネスの氾濫に激しい憤怒の念を抱いている多くの人々は、それに立ち向かおうとする人物なら誰にでも権力を委ねるだろうと。

ゲラーは、風変わりなイギリス人でおカマの保守派評論家であるマイロ・イアナポリス(ユーチューブビデオ)が保守派大学生の間で大人気者になり、あちこちの大学に講演者としてひっぱりだこというのも、学生たちがマイロの意見に同意しているというより、マイロが真っ向からポリティカルコレクトネスに反抗して憚(はばから)ない態度が好かれているのだという。

カカシも含めて多くの共和党保守派はトランプを共和党候補として受け入れるのを拒んできた。ネバートランプの筆頭ともいえるベン・シャピーロなどがそのいい例だろう。シャピーロとマイロはトランプの候補性に関してツイッターで罵倒バトルを繰り返し、マイロのファンたちがシャピーロに反ユダヤ人的侮辱を浴びせかけたことなどもあって(生まれたばかりのシャピーロの第二子をガス室に送れとか)シャピーロとマイロは全く相容れない関係だ。

しかし、マイロ自身は特に反ユダヤ的な思想を持っているとも思えない。マイロは常に自分のファンやフォロアーたちが何を言おうと自分の責任ではないと主張してきた。マイロ自身が責任があるのはマイロの言動だけだと。

私から言わせるとお行儀のいい保守派のベン・シャピーロに比べてマイロは下品なことでもどんどん言う。それでも何故かあのブリティッシュアクセントで言われると上品に聞こえる、なんてのは余談だが。私はシャピーロやマイロの大学構内の演説をユーチューブで何回か見ているが、二人が言っていることはそれほど変わらない。また目が覚めるような斬新なアイデアも述べていない。いや、それどころか一般人が密かに考えていることだろう。それが何故今やポリティリーインコレクト(政治的に正しくない)ということになるのか。それはいかに大学キャンパスが左翼過激派に乗っ取られてしまったかを示すものだ。

マイロがシャピーロより多少人気があるとしたら、それは彼の周りを憚らない下品で傲慢な態度だろう。マイロは下品で傲慢で聞くに堪えないスピーチこそ守られなければ言論の自由は成り立たないという点を強調したいのだ。

極左リベラルのやり方はいつも同じ。反対思想や意見の全面的排斥弾圧である。だからシャピーロやマイロの講演は学校側が率先して弾圧しようとする。学校側が過激派生徒に暴力を煽って講演者や参加者を暴力で弾圧しようとする。だが、そうやって弾圧しようとすればするほど保守派及び常識ある生徒たちからの反感がつのるのである。

ゲラーはトランプはマイロが大学キャンパスでやったことをアメリカ全体でやったのだという。マイロ自身、トランプ現象を人々がトランプ方針に同意したからだと理解するのは正しくないという。トランプ現象はポリティカルコレクトネスへのささやかな抵抗だ。

保守派評論家のミッシェル・モルキンも同じようなことを言っているが、もうひとつ大事な点を指摘している。

左翼リベラルはトランプは大金持ちの白人で、彼の支持者は皆無学で低層階級の白人ばかりだと主張していた。ネバートランプ保守派のなかでは少数派有権者にもっと人気のある候補者を選ぶべきと主張する人もいた。しかし蓋を開けてみるとトランプは意外にも黒人やラテン系から、いや女性からさえも、支持をこれまでの共和党候補たちよりも多く受けていたのである。

何かと悪者扱いされてきた白人(特に男性)がトランプ支持をするのはわかるとしても、なぜ少数派のアメリカ人がトランプを支持するのか。それは人種や性別だけで政治観念が決められるアイデンティティーポリティクスに嫌気がさしている少数派アメリカ人が増えたからだ。

たとえばカカシにしてみたところで、普段カカシは自分のことを日系アメリカ人とか思ったことがない。周りから「あなた何人?」と聞かれたら「アメリカ人」と応えている。あえて人種を聞かれたら「日本人」と応えるが、政治的見解は日系だからということで左右されたことはない。

それと同じで黒人ならこうあるべき、女性ならこうあるべきで、それに従わない人は裏切り者ででもあるかのように攻め立てられる風潮にうんざりしている人々が少数派と言われる人々の間にも結構いるのだ。

ベン・シャピーロは、これまでずっと左翼リベラルメディアがどんな保守派候補でも「人種差別者だ」「女性蔑視者だ」「同性愛恐怖症だ」と攻め立ててきたことが、トランプ攻撃の効果を弱めたのではないかという。前回の共和党候補者のミット・ロムニーは道徳的にまるで落ち度の無い人だった。敵も見方も彼の人柄に汚点など見つけられる人はなかった。にも関わらず彼に対して左翼リベラルはトランプに向けたと同じ非難を浴びせかけた。ロムニーとトランプが同じなら、人々がそれに耳を傾けなくてもしょうがないだろう。オオカミだ、オオカミだ、と何度も嘘をつけば真実も信じてもらえなくなる。

自分はどうではないのに、あまりにも長年「レイシスト!」と呼ばれ続ければ、「それがどうした!」となるのも当然。そういう罵倒が効果を生むのも、言われた本人が回りからそう思われるのを恐れるという前提がある。もし言われた本人が気にしなければそんな侮辱は意味がない。

トランプ現象は、人々に「それがどうした!」といえる勇気を与えたということなのではないだろうか。

November 11, 2016, 現時間 10:49 AM | コメント (3) | トラックバック (0)

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トランプ大勝利!庶民の空気が読めなかったエリート政治家とエリートメディアの誤算

アメリカ内政

いやあ~、ドナルド・トランプ勝っちゃったよ~! 火曜日の夜は西海岸時間の午後11時くらいまでミスター苺がフォックスニュースを付けっぱなしで私を眠らせてくれなかったのだが、カカシは途中で睡魔に負けて寝てしまった。深夜二時ごろだっただろうか、ミスター苺が「俺達勝ったぞ~!」と私をたたき起こした。「俺達って誰だよ~、まったく~」と思ったのだが、世論調査の予測をよそにトランプは大勝利を得ていたのだ。

カカシがネバートランプ組だったのことは読者諸氏はよくご存知のことだが、告白すると私は最後の最後にトランプに投票した。もっとも完全に青色(民主党支持)のわが州ではカカシの清き一票など全く意味がないのだが、やはり民主主義を重んじる私にとって誰に投票するかは大事なことだった。

わが州で意味がない行為でも甲乙付け難い州においては土壇場でトランプ投票を決意した人々の清き一票は非情に大事だった。トランプが絶対に勝たねばならなかったフロリダ州がトランプ当選確実と発表された時はさすがに興奮してしまった。他にも勝敗がはっきりしていなかったウィスコンシン、アイオア、ジョージアなどの州が次々にトランプに軍配が上がる度にミスター苺は奇声を張り上げた。ミシガン州在住のカカシのフェイスブック友達からは「勝ってるぞ!」「勝てるかも~!」というメッセージがやつぎばやに届いた。こうなってくると、どっちが勝ってもいいやという気持ちだったカカシにも熱が入ってしまった。

なぜ冗談候補のはずだったドナルド・トランプが遂に次期アメリカ大統領に選ばれてしまったのであろうか、下記はカカシが去年の8月、トランプが共和党候補になる数ヶ月前に書いたエントリーの一部。

トランプが自分の言っていることをどれだけ信じているのかは解らない。だが、少なくともトランプは今現在のアメリカ国民の感情を十分に把握して国民が聞きたいことを語っている。共和党の候補者たちはトランプの人気から学ぶべきである。今国民が何を欲しているのか真剣に考えるべきだ。リベラルメディアががなりたてるプロパガンダに騙されずに一般国民の声に耳を傾けるべきである。そうしないと冗談候補のトランプが本当に候補になってしまうなんてことになりかねない。

まさしくその通りの結果が生まれたわけだが、今年の2月、もう少しでトランプが共和党候補になりそうだという時期にトランプの勝利は「守られている人々」と「守られていない人々」の感覚の差が焦点になると語った人がいた。保守派政治評論家のペギー・ヌーナンがその人である。(Trump and the Rise of the UnprotectedWhy political professionals are struggling to make sense of the world they created)

守られし者と守られざる者とがある。守られし者が政策を作り、守られざ者がそれを生きる。守られざる者たちが押し返し始めたのだ、力強く。

守られし者たちは達成し安泰で成功者であり権力者とのコネもある。彼らは世の中の荒っぽさからほぼ守られている。というより彼ら自身が作り出した世界から守られているのだ。そしてその政策の中でだいぶ長いこと生きてきたのが守られざる者たちなのだ。

守られし者たちは安全な地域に住み、子供たちは質のいい私立学校に通い、何不自由ない生活を送っているから、下々の者たちがどんな生活をしているかなど知らない。ワシントンDCの政治家たちも、それをいうならブルッセルの国連や欧州連盟のお偉方は、自分らが守られた立派な建物の中で作り上げた方針がどんなふうに一般人に悪影響を与えているかなど知る由もないのだ。

自分らが守られているから自分たちは何でもできると錯覚する。現実と全くそぐわないような政策を平気で作りだす。

たしかにそうだ。たとえばオバマケア、オバマ王にしろ上下議会にしろ、国民に強制しておきながら自分たちは免除している。彼らはオバマケアのおかげで保険料が10倍になったり主治医を失う苦労など味わわなくてすむ。男女共用トイレや更衣室にしたって大統領やお偉方が公共施設など使うわけはないから関係ない。下々の守られざる女たちが女装した変質者に子供たちの安全を脅かされることなどまるで念頭にない。重装備したボディガードに囲まれている政治家や大金持ちには個人的な銃規制など全く影響しない。治安の悪い地域で自分の持っているピストルだけが頼りという下層階級のことなど理解できるものか。

そして移民問題だ。これはアメリカだけでなく西欧を襲っている深刻な問題だが、これほど政治家たちと一般庶民との間で溝の深い問題もないだろう。

拙ブログやナンミンウォッチさんやナスタチウムさんらが紹介しているように、ヨーロッパでは政治家たちが勝手に決めた歯止めの利かないイスラム圏からの野蛮人移民の流入で庶民たちは大被害を被っているのに、野蛮人たちと全く接触のない政治家たちは「ナンミンは可哀そうだから受け入れなければならない」などと言って市民の悲痛な訴えを完全無視。

アメリカでは南の国境からなだれ込んでくるラテン系の麻薬暴力団員たちによって国境の町はまるで西部劇時代のような無法地帯になっている。低賃金で働く違法移民らに職を奪われた市民をよそに、異邦移民の掃除婦や家政婦をはべらす政治家も安い労働者で金儲けをしている大企業も庶民の苦しみなどわからない、いやわかろうともしない。これは民主党の政治家だけに限らない。共和党も大企業とつるんで国境を守ろうとしてこなかった。体制派共和党ポール・ライアン下院議長なんかその部類だ。

守られざる者たちは、民主党にしろ共和党にしろ体制派は自分らのことなど全く考えてくれていないとずっと不満を抱いていた。そこに颯爽と現れたのが「ミスタートランプ」だ。移民問題に真正面から取り組んだのはトランプだけだった。

モスレムテロリストにしてもそうだ。

我々一般人はモスレムテロリストによる乱射事件や爆破事件といった極悪なテロの後ですらも、テロの犯人はモスレムだった、とすら指摘することが許されない。エリートたちは「イスラム教は平和な宗教だ」と言い張り、モスレムを批判するソーシャルメディアへの記述が削除されたり、学生なら同級生から暴力的に攻撃され、教授からは落第点を付けられ、学校から停学処分にされかねない。

常識ある大学教授に、女装しただけの男を女と認めろ、さもないと首にすると脅したり、ハローウィンの仮装は人種差別だから止めるべきとか、これまで普通に使ってきた言葉や習慣すら人種差別だ、ホモフォビアだトランスフォビアだと批判されて何も出来ない状態が続いていたのだ。

トランプの暴言は、自分らの権力を脅かすものとして恐れた左翼リベラルには脅威だったし、道徳観ある保守派エリートたちには耳障りだった。しかし、ごくごく普通の人たちが他人の目を気にせずに普段使っている言葉使いを、まるで遠慮なく大統領候補が使ってくれたことが、かえって一般人にはスカッとするものがあったのではないだろうか?

モスレム移民によってテロの脅威におびえている一般市民、南米からの犯罪者に苦しめられている一般人。それをみるにつけ、イスラム教徒なんか全員国からオン出せばいい、とかイスラム教徒を国に入れるな、とか国内にいる南米暴力団員は全員死刑にしてしまえ、とかお茶の間の一般人は家族で話したことがあったはずだ。これは排他的とか人種差別とかの問題ではない。一般人が身につまされて体験している恐怖の表れなのだ。

確かにそのままそれを政府の政策にすることは出来ない。イスラム教徒が全員テロリストであるわけではないし、南米からの違法移民がすべて犯罪者であるわけでもない。だが、モスレムテロリストや南米暴力団員の存在を認めようともしない体制派の政治家と違って、トランプはこれらの問題で人々が苦しんでいると認めた、唯一の大統領候補だったのだ。そして人種差別者とかなんとか言われようと全く気に留めないその傲慢とも思える態度が、かえってポリティカルコレクトネスに首を締め付けられてきた守られざる者たちには気分がよかったのだ。

左翼リベラルのエリート政治家もエリートメディアも自分らがどれだけ守られたバブルの中で生きてきたか気が付かなかった。だからトランプの人気が理解できなかったのである。

November 11, 2016, 現時間 10:26 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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November 6, 2016

トランプ候補、ネバダのリノ市で演説中に襲われるが無事

アメリカ内政

昨日マラソン演説を行なっていた共和党候補のドナルド・トランプがネバダ州のリノ市で不振な男に狙われるという事件があり、一時壇上を退場した。(ビデオはこちら

米ネバダ州リノ(CNN) 米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏が演説していた米ネバダ州リノの会場で5日、壇上近くにいた聴衆の中で不穏な動きが見られたとして護衛のシークレットサービス(米大統領警護隊)がトランプ氏を一時退避させる騒ぎがあった。

同警護隊の報道担当者によると、身元不明の人物が「銃」と叫んだという。その後の捜査で武器類は発見されなかった。また、別の人物が警官や警護隊要員らによって即座に会場内から連れ出されていた。法執行機関当局者はCNNにこの人物は訴追されなかったと明かした。

拘束が解かれたこの男性は記者団に姓名を明かすと共に、騒ぎは自らが「トランプ(氏)に反対する共和党員たち」と記された掲示板をかざした後に起きたと説明。この後、複数の人間から蹴(け)られるなどの攻撃を受け、その後に銃について誰かが叫ぶ言葉が聞こえたと述べた。

複数の聴衆はCNNの取材に、銃を持った人間がいるとの叫び声を聞いたと指摘。ただ、銃を直接目撃したとの証言はなかった。トランプ氏の選挙集会ではこれまでも同氏に反対する抗議者が他の集会参加者に手荒い扱いを受けたことがあった。

この男性はオースティン・クライツという自称共和党でヒラリー支持。武器は持っておらず実際に襲撃目的があったかどうか不明であるため一時期取り押さえられたが開放された。その時の模様をテレビインタビュー(ビデオ)で説明している。

本人によると彼は単に反トランプのサインを掲げようとしただけだとし、突然周りの人たちが暴力的になったと語る。しかし先日も述べたように民主党の工作員がトランプ支持に扮して応援会場に集まって暴力行為を煽るという作戦を取ってきていることを考えると、このクライツなる男、本当に共和党員なのかどうか、かなり怪しい。いくらトランプが嫌いでも、それが講じてヒラリーファンになるというのも変な理屈だ。わざと不振な行動に出てトランプ支持者の暴力を扇動しようとしたのではないか、というのが私の見かただ。

騒ぎが収まって壇上に戻ったトランプは「誰もこれが容易だとは言わなかった。だが我々は決して阻止されない、けっして止めない」と語り、続けて「シークレットサービスの面々にお礼を言いたい。彼らはすばらしい仕事をしている。いつも充分に感謝されていない。充分に感謝されていないが、彼らはすばらしい人々である。」と感謝の意を評した。

ヒラリー・クリントンはシークレットサービスに対して非情に傲慢で侮辱的な態度をとるため、国務長官だった頃、ごえいに当たる人員がどんどん辞任か転任を申し出、結局護衛は好き勝手の利かない信じんばかりになったという話がある。

少なくとも表面的にはトランプは周りの人間に親切なようである。

November 6, 2016, 現時間 8:33 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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November 5, 2016

全米総選挙いよいよ大詰め!ヒラリースキャンダル山積み

アメリカ内政 , ネット戦争 , 狂ったメディア , 移民問題

総選挙をあと四日に控えたこの週末。はっきり言ってこんなにメロドラマの多い選挙シーズンは初めてだ。ヒラリー派もトランプ派もどちらが勝つか予想も付かない。今回の選挙シーズンで目立ったのは双方による汚い手口。まるで大昔にカカシがヤフーの掲示板に居た頃交わしたような罵倒バトルが繰り広げられた。トランプのツイッター攻撃は大統領候補とは思えないほど幼稚だし、トランプ派によるネバートランプ保守へのネット炎上はまるで民度を欠いたものだ。しかし、共和党トランプ派の態度が下品であることなどとは比べ物にならないほど民主党ヒラリー派によるトランプ派攻撃はもっとひどい。左翼が制覇するソーシャルメディアは次々に保守派の投稿を削除もしくは口座を閉鎖し、実際に暴力団員をトランプ集会に送り込んで暴力を煽ったり、トランプ支持派の車を破損したり、トランプ選挙事務所を破壊したりと強硬手段に出ている。

潜伏取材で有名なジェームス・オキーフは民主党全国委員会事務所に潜伏。ヒラリー派選挙運動員たちがいかにしてトランプ派集会で暴力を扇動するか計画している現場を隠しカメラで捉えたビデオが公開(オキーフ公式サイト)された。オキーフは一年近くに渡って民主党選挙事務所で隠密取材を行なったという。

トランプが共和党候補になった頃から、トランプ集会でやたらと暴力騒ぎが起きることがメディアで報道されていた。トランプ支持派が反トランプの抗議者を殴る映像やトランプが抗議者をつまみ出せと言っている映像が繰り返し報道された。また、集会場に入ろうと列に並んでいるトランプ支持者たちに生卵が投げつけられたり唾を吐き掛けられたり、集会場に駐車していたトランプ支持派の車が傷つけられたり破損されたりした。メディアはトランプの言動が暴力を煽っているのだと、被害者であるはずのトランプを攻め立てる報道をしていた。しかしオキーフのビデオによると、これは民主党運動員たちが企てた汚い陰謀だったのである。(このビデオ公開直前にオキーフのツイッター口座は突如閉鎖された)。

民主党運動員たちは金を払って知能遅れの人間や精神異常者をトランプ集会に送り込み、集会場へ早く訪れ前列に並び、列に並ぶトランプ支持派に喧嘩を吹っかける。いかった支持派が暴力行為に出たところを前列で取材しているメディアの映像に撮ってもらい、いかにトランプ支持派が暴力的であるかを宣伝するというもの。

民主党運動員たちの汚い行動はこれだけでは修まらない。アメリカでは自宅の前庭に自分が支持する候補者の看板を立てる習慣があるが、トランプ支持の看板は次から次へと盗まれるだけでなく、トランプ支持看板のある家は破損されたりしている。また、トランプ支持のバンパーステッカーを車に貼ってる車は傷つけられる恐れが多いにあるので、トランプ支持派でもステッカーを貼らない人が多い。これはヒラリー熱烈ファンによる個人的な行為ではなく、民主党が組織的に行なっている違法行為なのである。ビデオのなかで民主党運動員は、『道徳だの合法だのと言ってる場合じゃない、とにかく勝つのが先決だ』と恥じかしげもなく豪語している。

民主党運動員たちのやり口の汚さもさながら、ヒラリー・クリントン自身による長年に渡る違法行為は恐ろしい。これだけ腐敗し汚職にまみれている候補者も珍しいのではないだろうか?FBIが捜査中のものだけをみても、クリントン基金を通じて諸外国から賄賂を集め国家政策を切り売りしていた疑惑、公式電子メール口座を使わず私用サーバーを設置し国家機密情報を交換していた疑い、

はっきり言ってヒラリーの腐敗度はあまりにも高くついていけない。ヒラリー支持派はヒラリーがどんなに腐っていようと断じて共和党に政権を渡してはならないという意気込みで団結している。テレビトークショーの司会者ビル・マーなどはたとえヒラリーの地下室に死体が隠されていてもヒラリーを支持するとまで言っている。左翼リベラルでほとんど政治に関心のない民主党支持者たちはトランプはヒットラーみたいな独裁者だというヒラリー派のプロパガンダを信じきっているからヒラリーの汚職になどまるで興味がないようだ。

しかし保守派は道徳という面に重点を置くので、いかに自分たちの候補者でも道徳的に問題の多い候補者を盲目的に支持できない。そこに共和党のジレンマがあるのであり、ネバートランプ派が生まれるのである。

格いうカカシもずっと迷っていたが、ヒラリーの腐敗度に関する情報が次から次へと報道されるにわたり、どうしてもヒラリーにだけは大統領になってもらいたくないと思う。私はネバートランプ以上にネバーネバーヒラリーだからね。

November 5, 2016, 現時間 9:41 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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October 29, 2016

訳解んないアメリカ大統領選挙

アメリカ内政

カカシはアメリカ住まいのアメリカ人だし、全国総選挙が迫っていることでもあり、もっと選挙について書くべきなんじゃないかと読者諸氏はお思いかもしれないが、はっきり言って今回の選挙、私にとってはどうも熱が入らない。今風の日本語で表現するならば「テンションあがんない」のである。皆さんもご存知のように私はドナルド・トランプ大嫌い。はっきり言ってネバートランプ派に近い。だからいくら共和党でも全然応援する気になれない。かといってヒラリー・クリントンは悪である。ヒラリーを止めるためなら鼻をつまんでもトランプに投票せねばならないのだろうかという気もする。

などと色々悩んでいるうちに、かのウィキーリークがヒラリーのメール内容をどんどん暴露。ヒラリーがどれほど腐敗しているかがこれまでにも増してはっきりしてしまった。それに加えて一度は起訴しないと発表したFBIが、ヒラリーの側近フーマ・アべディンの前夫のコンピューターを別件で取調べ中、なんとヒラリーからフーマに宛てた何百通にもわたる電子メールを発見。FBIはヒラリーが違法行為をした可能性が高まったとして捜査再開を発表。よくアメリカではオクトーバーサプライズ(10月の驚き)という言い方をし、候補者が相手に都合の悪いニュースを土壇場まで隠しておいて選挙ちょっと前に発表するという作戦がある。ヒラリー側が何年も前にトランプに痴漢行為をされたとかいう女性たちを持ち出してきたのもその作戦のひとつ。しかし今度の事件はちょっと別。

下記は読売新聞より。

 【ワシントン=尾関航也】米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏(69)が国務長官在任中、個人メールで機密情報をやりとりしていた「メール問題」で、米連邦捜査局(FBI)のコミー長官は28日、新たな関連メールが見つかり捜査を再開したと議会に文書で通知した。

 投票日が11日後に迫る中での捜査再開はクリントン氏にとって大きな打撃になりそうだ。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、新たなメールはクリントン氏の長年の側近であるフーマ・アベディン氏のパソコンから見つかった。FBIはアベディン氏の夫、アンソニー・ウィーナー元下院議員が未成年者に卑わいなメールを送った疑惑を捜査する中で、新たなメールを見つけたという。

 コミー長官は、議会への通知で、メールに機密情報が含まれているかどうかを調べる考えを示した。FBIは今年7月、メール問題について違法性はなかったとして、クリントン氏を訴追しない方針を発表した。

 捜査再開を受け、クリントン氏は遊説先のアイオワ州で記者会見し「7月に達した結論は変わらないと確信している」と述べ、新たなメールの中身に問題はないとの認識を表明。「FBIは遅滞なくこの事案を説明する責務がある」とも述べ、違法行為を行っていたとの印象が広がる可能性に強い懸念を示した。

こんな土壇場になって勘弁してよ~と言いたいところだろうが、オクトーバーサプライズとはよく言ったもんだ。

今のところヒラリーとトランプの支持率は接戦でどっちが勝つか全くわからない状態。すでに投票が始まった州では民主党による八百長がどんどん明らかになっている。アメリカの多くの州で投票の際に身分証明の必要がないところがあり、投票権のない違法移民や犯罪者や死亡者が投票したり、一人でいくつもの地域で投票したりしているとか、左翼の悪玉大金持ちのジョージ・ソロスが提供した投票マシーンが共和党の票をすべて民主党に変換しているなどといったニュースも入ってきている。

共和党候補のドナルド・トランプは前々から八百長選挙が横行していると不満を述べているが、どうも本当のようだ。それが選挙結果に影響を及ぼすかどうかは解らないが、ここまで接戦だとトランプが心配するのも当然だろう。

October 29, 2016, 現時間 2:22 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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October 11, 2016

今更トランプの古い女性蔑視発言にびびってる場合じゃない!

アメリカ内政 , フェミニズム

先日共和党大統領候補のドナルド・トランプが10年前にテレビ番組の収録中にホットマイクで吐いた女性蔑視の発言が出回り、嫌々トランプを支持していた共和党体制派の下院議会ポール・ライアン議長が激怒。トランプと一緒にするはずだった選挙運動会合からトランプを締め出すこととなった。

トランプの女性蔑視傾向は何も今更はじまったことじゃない。我々ネバートランプ派が予選の時点からずっと指摘してたことだ。トランプの今の奥さんは三人目だが、三人とも元トップモデル。前妻たちとの離婚も既婚中にトランプが若いモデルと浮気して小さい子供たちがいるのに文字通り新しいモデルと取り替えてきたのだ。また妻でない他の女性たちと浮気した話や既婚女性に無理やり迫って不倫させたことなど、トランプは過去のインタビューで自慢げに語っていた。だから10年前のえげつない発言が今更表ざたになったからといって何なんだと私はいいたい。そんなことが問題になるなら、何故最初から予選で勝ったりするのだ?彼に投票した人々はしらなかったでは済まされないだろう。

選挙運動も大詰めに迫ってきた今日、今後もトランプのセクハラ疑惑や訴訟などの話がどんどん表ざたになるに違いない。ここに民主党の偽善がある。ヒラリーの夫のビル・クリントン元大統領がセクハラ及び強姦常習者だったことは周知の事実。ホワイトハウスでインターンと性交したことが原因で弾劾までされたクリントンを被害者の女性たちを攻撃することで守り続けてきたヒラリー・クリントン。

セクハラだの強姦だのを持ち出して一番困るのはヒラリーの方ではないのか?民主党政治家ならどれだけ女性を虐待してもいいが、共和党政治家がちょっとでもえげつない発言をしたら絶対に許さないというのは偽善もはなはだしい。

私はトランプは大嫌いだ。最初からこんな奴に共和党の代表などやって欲しくなかった。しかしトランプはきちんとした予選を通じて人々が選んだ共和党候補である。私腹を肥やし自分の権力固持のために平気で自国民を犠牲にするようなヒラリーよりはずっとましである。

ヒラリーに国を任せてイランや中国やロシアに大きい顔をされたら、トランプの女性蔑視などとは比べ物にならないほど女性が虐待されるのだ。トランプの昔の女性蔑視発言などにびびっている場合ではない!

October 11, 2016, 現時間 10:18 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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September 18, 2016

ドナルド・トランプの支持率ヒラリーに追いつく、このままなら勝てるかも

アメリカ内政 , 対テロ戦争 , 狂ったメディア

ドナルド・トランプが共和党候補になった時は、トランプは最悪の候補者でありヒラリーに全く勝ち目はないというのが一般の見かただった。核言うカカシもトランプ候補には全く反対だったのでこれはかなりの驚きだ。しかし、ヒラリー・クリントンはベンガジ事件をはじめ機密電子メールの公私混用、クリントン基金横領事件など、後から後からスキャンダルが絶えない。それに加えて体調不調とのことで記者会見は一年近くも避けまくり、トランプのような一般市民相手の大規模な講演は避け、こじんまりとした内輪だけの募金活動ですら咳込んでお礼の挨拶も出来ない始末。公式な式典では比較的涼しい環境でのぼせて失神。とまあこれではヒラリー支持者も心配になるというものだ。ましてや新しい支持者を得るのは難しいだろう。

それに比べてトランプは最近、大統領らしい貫禄を見せ始めている。共和党予選当時のトランプはかなりおかしな行動が目立ち、こいつ何やってんだ、という印象を与えたが、最近のトランプはちょっと前にキャンペーンスタッフの総入れ替えを行なったことの影響なのか、やることがまともになってきた。

トランプは、メキシコ訪問をしてメキシコ大統領と会見したり、洪水で大被害を受けたルイジアナに率先して救援活動に参加したり、黒人教会やラテン系集会など積極的に出かけていって少数派へのアピールを続けている。民主党や反トランプによるトランプ支持者は人種差別主義の白人ばかりだという偏見を打破するため、トランプは少数民族の要望を理解しようと努力している姿がうかがわれる。

その効果があってか、最近トランプの支持率は急激な追い上げを見せ、遂にヒラリーに追いついてしまった。このことでヒステリーを起しているのは左翼メディア。なんとか話題を変えようとトランプはバーサーだといい始めた。バーサーというのはオバマ大統領が最初に立候補した2008年当時に、オバマの出生の地を巡ってオバマは大統領の資格がないと主張していた人々のことを指す。だが当時オバマがケニア生まれだという話をしていたのはトランプだけではない、いや元はといえばオバマ自身が自分はケニアで生まれたと19年間も言い続けて自分の履歴書などにもそう書いていたのだ。だから最初のバーサーはオバマ大統領その人といえるのである。であるから当時のトランプがオバマ外国生まれ説を信じたとしても別におかしくない。それをいまでも言い続けているというなら別だが、トランプはそういうことを最近全く持ち出していないので、何故今になってメディアがそんな話を持ち出すのか意味がない。

無論それをトランプへの個人攻撃に使おうという魂胆ならあまりにも見えすいている。それに関して面白いニュースがある。トランプがほとんど問題にしていないバーサー陰謀説を持ち出してわいわい騒いでいるメディアに対し、先週の金曜日トランプは重大な発表があると言って記者会見を行なった。メディアはトランプがバーサー陰謀について話すのだろうとはしゃいで集まったのだが、トランプの重大発表というのは大量の退役軍人たちがトランプ支持を発表したということと、トランプの新しいホテルの開業の話だけで、バーサーについての話は最後に「オバマ大統領はアメリカ生まれだ。終止符」というに留まり、記者たちを唖然とさせた。

USAトゥデイの記者はこう語る。

我々は嵌められた。トランプは重大発表があると言い、皆トランプがオバマ大統領がアメリカ生まれかどうかについては話すものと期待していた。(オバマはハワイ生まれ)ところがトランプはちょっとだけその話に触れただけで、ワシントンDCの新しいホテルの開業や退役軍人らがトランプが以下に偉大かという話をするための無料宣伝時間を獲得した。

さすが10年間もリアリティーテレビをやってるだけあってトランプはメディアをどう利用するかに長けている。トランプは政治家としては素人だがビジネスマンとしては長年の経歴がある。ビジネスの功績についてはかなり疑問があるが、宣伝という点ではもの凄い才能がある。

トランプの選挙運動について政治評論家たちは、まるで素人だと批判してきた。トランプはこれまでの政治家のように大企業や権力者を対象にした献金活動をしていない。テレビコマーシャルも行なっていない。トランプはひたすら大きな講演場で大勢の一般市民を集めて演説ツアーを行っているだけだ。こんな選挙運動など見たことがない。

にもかかわらず、トランプは一銭も自分の金を使わずにテレビやラジオにでっぱなし。ニュースでもトランプの派手な行動が常に話題になっている。メディアからひたすら隠れて笛が鳴るまで時間稼ぎをしているヒラリーとは大違い。(たまに現れると咳き込んだり失神したりしてるだけ。)

私は以前にヒラリーとトランプだったらどっちがましなファシストかという違いしかないと言った。今でもトランプはファシストの傾向があると思う。だがどっちがましかというだけの判断なら、トランプのほうがずっとましだと思うようになった。すくなくとも策略家としての才能ならトランプのほうがずっと有能だろう。

イランや北朝鮮やロシアといった国家を相手どっての今後の外交。そして度重なるイスラムテロのことなどを考えると、女たらしだろうと外国人嫌いだろうと国粋主義者だろうと、私服を肥やしアメリカ破壊しか念頭にない病気の婆さんよりはずっと「まし」だ。

ネバートランプのカカシがトランプ支持をしやすくなった今日この頃である。

September 18, 2016, 現時間 9:47 AM | コメント (3) | トラックバック (0)

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September 17, 2016

日系人とユダヤ人は比較的裕福というアメリカ社会の謎

アメリカ内政 , 人権擁護法 , 左右思想

日本でも最近はアメリカで流行っているブラックライブスマター(BLM)と呼ばれる黒人運動について報道されているようだ。BLMの主張はアメリカ社会では未だに黒人が差別されて虐げられているというもので、その証拠として黒人層は経済的に貧困であり刑務所の受刑者の数が白人よりずっと多いことなどがあげられている。ソーシャルジャスティスウォーリアー(SJW)という社会正義の戦士と自負する左翼リベラルたちは白人特権とかいう言葉を作り上げて、白人は他の有色人種に比べ生まれつき色々な特権に恵まれて優遇されていると主張する。

しかし、SJWたちが白人特権を口にするとき、彼らの考えは白人と黒人という二進法でしかなく、黒人以外の有色人種はまるで考慮に入れられていない。もし白人特権というものが事実あったとしたら、白人層はすべての人種の中で一番裕福で一番学歴もあるといった結果が出て当然のはずなのだが、実はそうではない。経済力だけでいうならば、東洋人のほうが白人よりもずっと裕福なのである

東洋系アメリカ人は平均して白人アメリカ人より年収が高い。この差は年々広がっており、白人と黒人の収入の差よりも大きいのだ。もし白人と黒人の収入の差が黒人差別によるものだというなら、東洋人と白人の差は白人差別によるものだということになる。

何が何でも白人が悪の枢軸という考えを押し通したい左翼リベラルにとって、白人が差別をされている側になることは認められない。だからアメリカ社会で東洋系アメリカ人が特権階級だなどという考えは絶対に受け入れられない。

しかし、東洋人の成功が東洋人特権ではないというのであれば、東洋人が他の人種より裕福になってしまう現実をどう説明するのか。東洋人の成功が境遇のせいではないとすれば、その理由は東洋人のきわだった頭脳明晰や勤勉のせいだということになる。しかしそうだとすれば、底辺にいる黒人は低脳で怠慢だという結論になってしまうので、これも受け入れられない。

左翼リベラルたちはこの矛盾をどう説明するのか?(無論左翼リベラルの主張は常に矛盾だらけなので、彼らが説明などするはずはないが。)

以前にも書いたが、カカシが大学時代、化学の時間に実験班を組むときに、何故か私の周りに白人生徒たちが集まって困ったことがある。私は化学は大の苦手だったので、自分より頭のいい生徒たちと組みたかったのだが、日本人というだけでかなり誤解を受けたようである。これはブラジル人との混血日本人が自分は下手なのにサッカーがうまいと思われて困ったと話していたのと似ている。完璧なステレオタイプである。

ところで年収が多いというならユダヤ系と非ユダヤ系白人との間にもかなりのギャップがある。ユダヤ系のほうが圧倒的に年収が多いのだ。まさかアメリカでユダヤ系が優遇されているなど反ユダヤ差別者で無い限り言わないだろう。アメリカにおいてユダヤ系ほど弾圧されている集団もないのだから。それについてはまた改めて書こうと思っている。

さて、アメリカでもっとも年収が多いのが、なんと日系アメリカ人なんだそうだ。続いて中国系、次がユダヤ系、そしてイラン系と続く。左翼リベラルはやたらとアメリカはイスラモフォビアだとか言ってるが、それならなんでイラン系アメリカ人がアメリカ社会でこうも成功するのだ?およそ人種差別旺盛な国とは思えない現実がある。

それにしても、人種的にはトップ2になる日系とユダヤ系の夫婦なのに、我々苺畑夫婦が貧乏なのは何故なんだろう?ステレオタイプにあやかりたいなあ。

September 17, 2016, 現時間 1:37 PM | コメント (3) | トラックバック (0)

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September 11, 2016

ヒラリー911式典中に倒れる、ヒラリーは大丈夫なのか?

アメリカ内政

本日9月11日朝10時ごろ、911、15周年記念式典に参加していたヒラリー・クリントン民主党候補は途中で気分が悪くなり早期退場したが、車に乗るのも一人で歩けず助手やシークレットサービスに両方から抱えられて車に乗って去った。このビデオに写っているヒラリーは、車が来るのを待つ間、柱に寄りかかっているが、車が来ても一人では歩けず、両側から女性二人に支えられている。それでもヒラリーが倒れそうになっているのでシークレットサービスの男性が二人抱えるようにヒラリーを車に乗せている。この時、ヒラリーは靴を落としたそうだ。

最近になってヒラリーの健康状態が危ぶまれる噂があちこちでされている。一週間前にヒラリーが演説をしようとして五分以上も咳が止まらず演説が出来なかった映像が流れ、ヒラリーの咳発作はこれが始めてではないと色々な場での発作映像が公表されたりしていた。

しかし、ヒラリー側と主流メディアはヒラリーが病気なのではないかという報道は大げさだとして必死に隠そうとしてきた。ラジオのインタビューでヒラリーの病状を疑う発言をした人気医者がテレビのレギュラーを降ろされるなど、ヒラリーの健康状態についての発言はタブーとなっていた。共和党候補のドナルド・トランプはヒラリーは健康診断書を公表すべきだと主張しているが、ヒラリー側はこれはトランプの男尊女卑的発言だと批判していた。

大統領の健康状態は国家安全のために非常に大事な問題だ。大統領は軍隊の総司令官でもある。ヒラリーが不健康であるとしたら、大統領になる以前に国民はその事実を知る権利がある。

本日のニューヨークはそれほど暑くなかったという話なので、熱射症になったといういいわけもかなり苦しい。

関連記事:医師の71%がクロ判定。なぜ「ヒラリー重病説」は報じられないのか?

September 11, 2016, 現時間 2:04 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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August 24, 2016

クリントン基金を通してクリントンの国務庁に流れた莫大な賄賂

アメリカ内政

国務長官時代のヒラリー・クリントンと会見した政府関係者以外の半分以上の人々がヒラリーの夫、ビル・クリントンが設立した表向きは慈善事業のクリントン基金に寄付していたとアソシエイテッドプレス(AP)が報道している。

APの調査によれば、ヒラリー国務長官に面会した半数以上の人々が個人的にもしくは企業や団体として、一応表向きは慈善事業ということになっているクリントン基金に寄付していたという。公式業務上での会見ならクリントンに会うために基金に寄付をする必要などない。普段クリントンと面会不可能な人々が寄付した途端面会が許可されるというならこれは完全な政治献金であり賄賂である。まさしく職権乱用だ。このようなことを次期大統領を目指す人間がやっていたとなればこれは大問題である。

APはクリントンの面会者名簿とクリントン基金への寄付者名簿を照らし合わせ、どれだけの重複があるかを調べた。それによるとヒラリーが国務長官時代に電話や直接会って会話をした154人のうち85人までもがクリントン基金に寄付をしており、その金額もそれぞれ10万ドルから百万ドルで合計すると1億5千6百万ドルになる計算だ。

ヒラリーとの会見を授けられた中にはバングラディッシュ政府から自分が経営する非営利銀行からの辞任を迫られていた世界的に有名な経済学や、ビサ問題で困っていたウォールストリートの重役や大手化粧品メーカーのエステーローダーの重役など。基金への寄付自体は違法ではないが、もし寄付とヒラリー国務長官との会見が直接関係あったとすれば政治献金と疑われても仕方ない。

APの調査には外国政府の外交官や高官は含まれて居ない。外国政府高官と会見するのは国務長の職務のうちだからであるが、それでも少なくとも16人の外国政府高官が合計で同基金に1億7千万ドルの寄付をしている。何故彼らがクリントン基金に多額な寄付をしたのかは不明。もしクリントンがアメリカ政府の政策を賄賂を払った諸外国に都合のいいように変えていたとしたらこれは大問題である。もっともヒラリーの夫ビル・クリントンの時代にもクリントン前大統領が中国への方針を変えた過去があるので、ヒラリーがそうしたとしても不思議でもなんでもない。外国政府から多額の献金を受け取ったことが政策に何の影響も及ぼさないと考えるほうがおかしい。

これについて共和党の大統領候補ドナルド・トランプは「クリントンは公僕として全く適さない」ちと批判。「どこまでがクリントン基金でどこからが国務庁なのかの区別をつけるのは不可能だ。クリントンが公式な地位を悪用して私服を肥やすために基金を設立したことは間違いない。」とテキサスの演説で語った。

基金の会長であるビル・クリントン前大統領は、ヒラリーが大統領になった際は自分は基金からは辞任するといっている。あたりまえだ。大統領の夫が経営する基金なんぞが存在すれば企業にしろ市民団体にしろ外国政府にしろ、ヒラリーとの交渉は常に賄賂が必要と言っているのと同じだ。

しかし今更ビルが辞任してみても創設の2000年からすでに6000を超える寄付者による2兆ドルを超える寄付金がなくなるわけではない。一体彼らは何の目的で献金し、どのような見返りを得たのであろうか?いや、ヒラリーが大統領になることを見越して献金した人々へのお礼はこれからなのかもしれない。だとしたらヒラリー政権の方針はこれら献金者への方針ということになってしまう。

August 24, 2016, 現時間 3:00 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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August 20, 2016

ブッシュのときと大違い! ルイジアナの水害を無視してゴルフするオバマに興味ないメディア

アメリカ内政 , 狂ったメディア

11年前にハリケーンカトリーナで大被害を受けたルイジアナ州がまたひどい洪水に見舞われている。今回の洪水は2012年のハリケーンサンディに次ぐ大被害広がっているが、オバマ王は休暇中でゴルフに忙しく、まるで地元の災害に気を配っていない。民主党候補のヒラリーもまだ地元訪問どころかルイジアナ洪水について何の演説もしていない。ブッシュがカトリーナのときにすばやく対応したブッシュ大統領を不当に何もしていないと責め立て、地元訪問は救済の邪魔になるからとヘリコプターで空上から視察をしたブッシュを市民の気持ちを理解していないとかなんとか散々批判したメディアはオバマやヒラリーのこのそっけない態度にまるで無関心だ。

そんななか共和党候補のトランプは副大統領候補のペンスと一緒に2~3日前から被災地を訪れ救援物資を配るなどのボランティア活動を行ないルイジアナ知事にも感謝されている。トランプはここでかなりの点を稼いだようだ。

トランプに先を越されたオバマはようやく重い腰を上げてルイジアナ訪問を計画中だとか。

まったくメディアのダブルスタンダードには呆れるね。

August 20, 2016, 現時間 7:24 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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July 30, 2016

黒人運動の圧力に負けて無駄な裁判で税金の無駄遣いをしたボルティモア

アメリカ内政

先日、警察との接触で命を落とした黒人たちの23件に関する記事のなかで紹介されていたメリーランド州のボルティモア市でおきたフレディ・グレイの死亡事故に関して、業務過失致死の罪で問われていた6人の警察官被告が全員起訴却下となり、グレイの死は単なる事故であり誰の責任でもなかったことがはっきりした。

もともとこの事故は最初から犯罪ではなく、単に逮捕されたフレディ・グレイが輸送中のミニバンのなかで転んで怪我をし死亡に至ったというもの。それが反警察のブラックライブスマターなどの暴力団が市民の警察への猜疑心を煽って暴力を扇動しボルティモア市で大暴動を起した。政治圧力に屈服した検察官のモズビー女史(黒人)は黒人二人を含む6人の警察官の起訴を決行。無意味な裁判で大金を使って市の予算を浪費し、警察官労働組合は会員費を二倍にして弁護に及んだ。なんたる無駄使い!

だいたいからしてボルティモア市の黒人層が市の行政に不満を持っているとしてもそれが人種差別のせいだと大騒ぎするのはやめてもらいたい。先ず市長のステファニー・ローリング・ブレイク女史は黒人、検察官のマリリン・モズビーも黒人。警察署の組織票を見てみると新しい署長は白人だが、歴代何人も黒人の署長がいたし、同署の幹部の半数以上が黒人で占められている。またボルティモアの市議会も議長を筆頭に半数以上が黒人だ。

私は黒人が多い地域の地元政府が黒人によって代表されるべきだという人種差別的な考えは大嫌いである。肝心なのは人々の代表となる政治家や警察官の才能と人格だ。彼らの人種も性別も何の関係もない。

市長をはじめ黒人が半数を占める地元政府が反黒人の人種差別者だというなら、単に黒人だからというだけでブレイクのような不能人間を市長に選んだ市民にも責任がある。

当然のことながら、警察官たちの士気は落ちて最低の状態。同市では警察官が非常に消極的になったため凶悪犯罪が急増している。そうやって一番迷惑を被っているのが地元黒人層なのだ。本当に黒人の命がそんなに大事なら、黒人の生活が安全になるように地元市民が警察と協力して悪質な犯罪者を自分らの社会から取り除く努力をすべきなのだ。警察を悪者扱いして責めているだけでは無意味なだけでなくかえって逆効果である。

追記:昨日もサンディエゴで警察官が二人待ち伏せされ、一人が殺され、一人が瀕死の重傷を負った。ブラックライブスマターは国内テロリスト軍団である。奴らの悪事は断じて許されてはならない。だが、もしクリントンが大統領になったらことはもっとひどくなるだろう。それについては別の機会に書こう。

July 30, 2016, 現時間 9:22 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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June 6, 2016

トランプの「裁判官はメキシコ人だ」発言にも一理ありかも?

アメリカ内政 , 人権擁護法

共和党大統領候補のドナルド・トランプはトランプ大学という似非大学を設立し不動産業について教授するという建前で多くの学生から受講料を騙し取った疑いで訴えられている。この選挙運動中の時期にこの裁判を続行するかどうかという裁断で裁判官は続行を許可した。このことでトランプは「裁判官はメキシコ人だ」と演説中に発言。裁判官はインディアナ州生まれのアメリカ人だったこともあって、『差別的な発言だ!撤回しろ』という批判の声がリベラルからも保守派からも上がった。

しかし、よくよく考えてみると、トランプのこの発言にも一理アリかなという気がする。

裁判官の名前はGonzalo Curiel (ゴンザロ・クリエル)。英語読みはちょっとわからないのだが、明らかにラテン系の名前で、彼自身はラ・ラザというメキシコ系アメリカ人の市民団体の顧問という立場でもある。ラ・ラザとはスペイン語で『人種」という意味で、彼らの運動はアメリカをメキシコに取り戻すという主旨で行なわれている。裁判官自身は確かにアメリカ国籍かもしれないが、トランプが掲げている移民政策とは真っ向から反対の立場にある人間である。

さて、トランプが裁判官の人種からクリエル裁判官が反トランプの偏見を持っていると決め付けるのは正しくないかもしれないが、人種によるアイデンティティーポリティクスを推し進めているのは左翼リベラルの方であり、『~人種なら政治的見解はこうあるべき』と決め付け、それに従わない人に対しては「裏切り者」のレッテルを貼るのも左翼リベラルだ。だとしたら、メキシコ系移民の子供であるクリエル裁判官が保守派トランプに不利になる裁断を下したとしたら、それはメキシコ系アメリカ人としての義務として当然のことではないだろうか?それをトランプが指摘することは人種差別とは言い切れないと私は思う。

いや、実際にトランプがどう思っているかどうかは問題ではない。一般の保守派なら、保守派政治家がメキシコ系裁判官(よって左翼リベラル)によって公平に扱ってもらえないだろうという疑念を持つのは当然で、トランプはそれを公言したに過ぎない。左翼リベラルのアイデンティティーポリティクスに嫌気が差しているトランプ支持者からしてみれば、『トランプよ、よく言ってくれた!』という気持ちだろう。

裁判自体はたとえトランプは負けても億万長者のトランプにとっては賠償金など痛くもかゆくもない。だからここで裁判官の悪口を言って裁判官が気を悪くしてもどうということはない。だが、ここで裁判官の人種を持ち出してくることによって、トランプは保守派ではないと批判している人々の支持を多少なりとも集められるという計算ではないだろうか。だとしたら、一見人種差別的な発言でも実際は左翼リベラルへの攻撃として評価される可能性はある。

トランプがそういう計算をするほど頭がいいかどうかは解らないが、この発言、一理あるかも?

June 6, 2016, 現時間 9:54 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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June 4, 2016

言論の自由は妄想だと言い張るリベラル、アメリカのファシズム台頭にアメリカ人は対抗できるのか?

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

アメリカにおける言論弾圧は私が思っていた以上にひどい状況に進んでいる。私はヨーロッパ諸国が体制に対抗して革命を起す勇気があるのだろうかとずっと書いてきたが、実はアメリカでも左翼リベラルによるアメリカのファシズム化は着々と進んでいる。アメリカは自由の国アメリカを左翼リベラルの魔の手から救うことが出来るのだろうか?

ちょっと前からベン・シャピーロやマイロ・イヤナポリスやクリスティーナ・ホフソマーズの演説が各地の大学で暴力的な妨害にあっているという話を取り上げてきた。ミスター苺はこういうことが続くと暴力はエスカレートするだろうと話していたのだが、先日、共和党大統領候補のドナルド・トランプの集会がカリフォルニア州はサン・ホセ市で行なわれた際、反トランプ派で民主党候補バーニー・サンダースの応援団と称する人間が大勢集まり、トランプ支持者にの何人かに殴る蹴るの暴力を奮い、女性や身体障害者にまで卵や水の入ったペットボトルを投げつけるなどというひどい行動に出た。しかも警備にあたっていた警察官たちは、反トランプ派の暴力を見て見ぬ振り。それで反トランプ派暴力団はやりたい放題だった。民主党員のサン・ホセ市長は抗議者らの暴力を弁護するような発言をし、警察官に暴力を黙認するよう命令をだしていたことを暗に認めた。

実はトランプ集会では前々から反トランプ派によるかなりな抗議運動が起きていた。あまりのひどさに怒かったトランプ支持者が抗議者を殴るという事件が起きたり、トランプが「つまみ出せ!」と言ったり、トランプが抗議者を殴る支持者の弁護料を出してやるなどと冗談めいたことを言ったりもしていた。反トランプのメディアは、トランプ集会における暴力はトランプが煽っているのだと、あたかも被害者であるトランプに責任があるかのように報道してきたが、今回の暴力は見るにつけ、明らかに暴力行為を激化させているのは反トランプ側であることがわかる。

はっきり言って自由民主主義国において政治見解の異なる政治家やその支持者に暴力を奮うなど言語道断である。しかも反トランプ派は集会場でアメリカの国旗を焼いたりメキシコの国旗を翻して、今こそアメリカを再びにメキシコのものにしようなどと騒いでいる。これではトランプにアメリカ大統領をやってもらわなければアメリカはメキシコ人に乗っ取られるぞと言っているようなものだ。民主党はアメリカ国民の敵だといっているようなものだ。これがトランプの大統領当選阻止を狙う目的で行なわれているとしたら、これほど愚かな策はない。

だが怖いのは、アメリカ国内では今、自分と異なる言論を暴力で弾圧する行為が許されると考えている人間がやたらに多く、しかもそういう奴らがどんどん権力を増しているということである。私はひとえにこれはバラク・フセイン・オバマによるアメリカ打倒陰謀のせいだと信じる。

この間、マイロ・イヤナポリスの演説が妨害されたドゥ・ポール大学のある中国系の女性教授は、イヤナポリスのような人間に演説を許可した大学の中立を保とうとする姿勢に抗議して、「言論の自由など妄想だ」と言って辞任した。いまや左翼リベラルは表向きだけでも言論の自由を守ろうなどという態度はみせないのである。中立の振りもしないのである。

ダートマス大学では、黒人学生たちが図書館で暴れまくり、期末試験の勉強をしている生徒たちを脅迫するという事件が起きた。黒人学生たちは生徒たちにブラックライブスマターの支持をしろと迫り、スローガンを声高に繰り返させるという行為にでた。怖がって逃げようとした女子学生を追いかける生徒までもあり大騒ぎになった。にも関わらず、これらの黒人学生たちは何の処罰も受けなかった。

エール大学では、英文科の授業で勉強する文書のほとんどが白人男性による著書であることに抗議した黒人学生たちが、英文学でシェークスピアを教えるなと抗議文を提出した。英語はもともとイギリスの国語だ。歴史上の名作がイギリス人男性によって書かれているのは当たり前だろうが。それが嫌なら英文学など勉強する意味がない。これは日本文学が日本人著者のものだけだと文句をいうようなものだ。

このほかにも、黒人学生を中心にした左翼学生たちが大学の校長のオフィスに座り込みをし、自分らが十分に親左翼リベラルとは思えない教授や役員の辞任を求めるなどという脅迫行為があちこちの大学で起きており、その度に大学側は学生たちの言いなりになって要求を受け入れている。

いまや大学など学問を学ぶ場所ではなくなってしまっている。ソーシャルジャスティスウォりーアー(社会の正義を守る戦士)と自称する奴らがやたらに訴える「安全地帯」はどうなったのだ?

昨日も述べたように、これらの暴力沙汰が怖いのは、こうした違法行為を政府が容認、いや、奨励しているという点である。アメリカの憲法補整案の第一条が政府は人々の言論の自由を保証するという項目である。これは政府が国民にこの権利を与えるという意味ではなく、この権利はもともと国民一人一人が所持しているものであり、政府がその権利を奪ってはならないという意味で書かれている。第二条の国民が銃法を所持する権限と全く同じ言葉使いなのである。

ある特定の異見を弾圧しようという動きを政府自体が規制することができない、いやかえって奨励するとしたら、これは明らかに憲法違反なのだ。しかし現在のオバマ政権は保守思想弾圧をする暴力団の行為を容認し奨励しているのだ。これはあきらかにファシズムの始まりである。これが続けばアメリカの自由は奪われてしまうのだ。ナチスドイツの台頭は茶色シャツの暴力団が国中のユダヤ市民を虐待するのを政権が容認したところから始まっている。

私はあくまでネバートランプ派だが、ヒラリーやバーニーが大統領になるということが、左翼リベラルによるアメリカのファシズム化を進めることになるというのであれば、それを阻止するということだけでも、トランプに投票する価値はあるのかもしれないと思うようになった。

民主党支持者の間にも、そう考える人が増えているのではないだろうか?

このような暴力事件が多発すれば、トランプは前代未聞の雪崩勝利を獲得するかもしれない。そうなったら、トランプ暗殺を計画する奴らも出てくるはずだ。政治ライバルを暗殺で取り除くなどという暗黒社会に生きるのはまっぴらである。トランプ支持者たちは、今後集会に集まるときは武装して出かけ、自分らの集会の権利を断固守って欲しい。

June 4, 2016, 現時間 9:14 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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May 23, 2016

男子を女子トイレに入れるな!トランスジェンダートイレ法に一歩も譲れない理由

アメリカ内政 , フェミニズム , 独裁者オバマ王の陰謀

信じられないことだが、世界最強の自由国(であるはず)のアメリカ大統領が、なんと全国の小中高学校区において男女の区別なく生徒の好むトイレ及び更衣室そしてシャワー室に至るまでその使用を許可するよう命令した。そのことで全国各州から猛烈な反対の声が上がっている。断っておくが、大統領命令といっても、大統領には立法権限がないため、連邦政府に施行権限はない。ただ、オバマ王はオバマ王の命令に従わない学校区への連邦政府からの補助金を差し止めると脅迫している。しかし多くの学校区がたとえ補助金を失っても大統領の命令に背くものと思われる。なぜならこれは女子生徒を必然的に危険にさらす悪方針だからである。

以前にも書いたが、左翼リベラルが最終的に求める社会はすべての市民が常に恐怖におののいて不安で居る社会だ。個人の力を弱めることによって市民が大きな政府に頼らなければならない社会が左翼リベラルの理想なのである。だから彼らは常に社会の常識を破壊しようとする。男女を区別することは社会の基盤だ。それは男女を不公平に差別するという意味ではない。男女の違いをわきまえた上で差別をしない社会と言う意味だ。

しかし一般の人々は左翼リベラルの求める極端な社会像を想像することが出来ない。だから保守派が左翼リベラルが男女平等を唱えるとき、彼らの最終目的は男女の差を完全無視し、このままいけば男女が同じトイレやシャワー室を使う社会を求めるようになる、と警告したとき「そんなばかな、右翼保守の被害妄想だ」と一笑に付してきたのである。

それがどうだ?やっぱりそうなったではないか?

それでも多くの人々が、別にトイレくらいいいじゃないかという。特に女子トイレは全て個室だから、別に隣にトランスジェンダーのオネエさんが入っていても解るわけではない。そんなに大げさに騒ぎ立てることではないのでは、と言う。

だがそうじゃないのだ、トイレぐらい別にいいじゃないか、という考えは非常に危ない。なぜなら、一旦生物学的男子の女子トイレ立ち入りを許可すれば、次は更衣室になり、その次はシャワー室になり、日本なら銭湯の女湯や温泉の女湯にまで男子の女子施設立ち入りを許可しなければならなくなるからである。トイレがいいなら女湯は何故だめなのだということになるからだ。すでにオバマ王の命令のなかには更衣室もシャワー室も含まれている。これらの規則は右翼保守の被害妄想ではないのである。

男女共用施設法を押しているトランスジェンダー活動家たちは常に、こうした規則を施行した施設において特に犯罪率が上がったという事実はないと主張する。だが、男子が女子施設に入るという違法行為を合法にした以上、覗きの犯罪は減って当然。第一、彼らは明らかに覗きの理由で女子施設に立ち入った男子らによって、恐怖におののいている女子や女児やこどもたちの両親による抗議などは「問題」として全く取り上げていない。

だがすでに、男女共同施設方針を施行すると公表したアメリカ大手小売店ターゲットでは、各地の支店で明らかに男に見える人物が女子施設への使用を要求するという事件が起きている。ターゲットだけではない。同じような方針を施行したロス洋品店でも女子試着室に男性が入ってきたことで苦情を述べた女性客が店員から同店は差別行為をしない方針を取っていると言われただけで無視されるという事件が起きたばかり。

この方針を取り入れる企業や公共施設が増えれば増えるほどこういう事件が増えるだろう。そうと解っているのにオバマ王が義務教育の場でこの方針を強制しようとする本当の理由は何なのか。明らかに0.3%にも及ばないと思われるトランスジェンダー生徒の安全とは無関係である。だとすれば人口の50%を占める市民の安全を脅かすような方針を無理やり市民に押し付けようという行為は女性弾圧以外に他ならない。

大学キャンパスで女性の安全地帯を訴えるフェミニストたちは何をしているのだ!

オバマ政権の本当の目的はトランスジェンダーを守ることではない。彼らの本当の目的はアメリカ社会を根底から覆すことにある。そのためにはアメリカの基盤となっている常識や道徳観念を破壊することが一番手っ取り早いのである。私は常に一夫一婦制の結婚こそがアメリカ文明社会の基盤だと述べてきた。その結婚制度を崩した今、次の課題は男女の差という常識を崩すことだ。矛盾していると思うかもしれないが、男女を全く同じように扱うことで一番被害を蒙るのは女性なのである。

何故西洋では騎士道というものが生まれたのか。西洋社会では大昔から女性を大事にするという基本がある。これは女性は弱いものだから守らなければならないという気持ちからくるものだ。男が戦うのは女子供を守るためといっても過言ではない。だから女を守れない社会は文明が進まないのだ。モスレム社会や男尊女卑の極端な一部の東洋諸国を見てみればこれは明らかなはずである。

だが、もしも、女も男も全く何の変わりはないということになれば、男が女を守る必要性もなくなる。モスレム男たちに冒涜される自国の婦女子を守ろうともしない腰抜け欧州男たちを見ていれば、男が女を守らなければならないという観念を攻撃してきたフェミニズムがどれだけ欧州を落ちぶらせたかがわかるというものだ。

無論私は男性に比べて女性が劣ると言っているのではない。女性の優れた点は男性のそれとは違う面で現れるのであって、筋力の面で男女を同じ土俵に置くことの愚かさは常識のある人間なら誰にでもわかるはずだ。

オバマ王及び左翼リベラルの最終目的は、アメリカがアメリカたることを崩壊することである。アメリカの自由主義、資本主義、本当の意味での男女平等主義といったアメリカの文明社会を破壊することである。トイレ法はその小手調べにすぎないのだ。こういうことは最初が肝心。同性婚では負けたが、我々保守派は断じてトイレ法で譲ってはいけない。

アメリカ社会がアメリカがアメリカたることを守りたいのであれば、このような変態方針は断じて認めてはならないのだ!

May 23, 2016, 現時間 3:13 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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May 19, 2016

トランプを巡って分裂する保守派

アメリカ内政 , フェミニズム

読者諸氏お久しぶりです。実は一週間半ほどまたまたハワイ出張していた。行く前はハワイならいいかってな気持ちで出かけたが、行って見るとやっぱり仕事で行くところではないなあと思う。ま、真冬の東海岸に飛ばされることを思えば幸運を感謝すべきなのだろうが。ゴールデンウィークに重なったので日本人観光客で混みあっているかと覚悟して行ったのだが一月に行ったときよりずっと空いていた。

ハワイ出張中に聴いていたトークラジオは、朝の通勤時間は超トランプ親派のマイク・ギャラガー、帰りは反トランプだが共和党のために嫌々ながら支持するというデニス・プレーガー、ホテルに帰ってからはポッドキャストでトランプ絶対反対のネバートランプ派のベン・シャピーロ。どのトークショーホストも私は結構好きで時間帯が合えばよく聴いていた保守派たちなのだが、ことトランプを巡ってはそれぞれ意見が完全分裂。自分は絶対正しい、相手は完全に間違っているという姿勢が誰からも感じられてちょっと悲しい。面白いのは、親トランプ派も反トランプ派も相手を「本当の保守派ではない、リベラルだ、体制派だ」と攻撃していることだ。マイク・ギャラガーなどは「ネバートランパー達によるトランプ攻撃は左翼リベラルによるそれよりひどい。対ヒラリーとして団結しなければならないときに、何故共和党内部でこれほどまでに反トランプ攻撃が起きるのか全く理解できない。」と言っていた。

そうかな、私には完全に理解できるけどね。考え方が全く違う完全な敵よりも、考え方が99%同意できる仲間同士で最後の1%の相違が「背信者!死ね!」となるのはどの世界でも同じだ。過激派イスラム教徒が最も嫌うのが元々キリスト教だったりユダヤ教だったりしている多民族ではなく、イスラム教を捨てて異教に改宗する人々であるように。最初からの敵より裏切り者への憎しみの方が強いのだ。

格言うカカシがネバートランプ派なのは読者諸君もご承知の通り。とは言うものの、私は多少デニス・プレーガー風のヒラリーよりはまし派に変わりつつある。特に先日トランプが最高裁判官任命候補としてあげた人々のリストを考えると、もしトランプが本当にこれらの人々の誰かを議会に承認させることが出来るのであれば、それだけでもトランプを支持する価値はあると考えている。

ミスター苺いわく、トランプはエゴティストで自分が人気者となり大統領の座を利用して私腹を肥やすことしか考えていない。実際に政治などには興味がないので内政にしろ外交にしろ真剣に取り組む気持ちなど全くない。であるから専門家を回りに固めて自分は王様のように王座に座ったまま何もせずにふんぞりかえるだけで後は回りに任せるのではないかという。であるから自分の人気を高めるために人々が望む方針を取るだろうから、下院も上院も議会を共和党で固めれば共和党議会のいいなりになるのではないかというのである。だとしたら共和党は断じて両議会を共和党有利に保持しなければならない。

だが、ヒラリーの場合は違う。ヒラリーはどれだけ不人気であろうと左翼リベラル方針を押し通す。ヒラリーは自分の敵に対して永遠に敵意を持ち続ける。ヒラリーによるアメリカ憲法嫌悪は相当なものであり、言論の自由にしろ銃法所持の権利にしろヒラリーは何もかも破壊しようとするに違いない。ヒラリーが保守派や中庸の裁判官を任命するなどあり得ない。となれば、ヒラリーによって任命される超左翼の最高裁判官がこの先何十年にも渡って最高裁判所に君臨することになるのである。バイバイアメリカ憲法だ。

そう考えるならば、いつまでもネバートランプとも言ってられないのかもしれない。

だが、ネバートランプ側が対ヒラリーを考えてもトランプを支持できないという理由は、トランプとヒラリーを比べた場合、トランプのほうがまだましだという考えに同意できないからだ。ヒラリーもひどいがトランプもひどい。どちらが大統領になってもアメリカの将来はひどいことになる。今トランプを支持して自分の保守派としての信念を曲げるよりも、トランプ絶対反対派の信念を貫き通して将来の保守派運動に専念することのほうが長い目でみてアメリカのためになるという考えなのだ。それだけではない。トランプを共和党代表として認めることは、共和党が保守派であるという評判を完全に破壊させることであり、共和党というブランドを永久的に傷つけることになると考えている。

ネバートランプ派の中でも感情的になっていない理屈のわかる人々は、もしトランプが本気で保守派裁判官を任命し議会に承認させることが出来ると確信したら気が変わるのではないかと思う。それでも絶対にトランプは嫌だと言い張るとしたら、反トランプ感情が講じて憲法最優先の根本を忘れてしまっているとしか言いようがない。トランプが生粋の保守派層の支持を仰ぎたいなら、自分がいかに憲法優先主義であるかを保守派に訴える必要がある。

トランプが自分は分裂者ではない統一者だといいたいなら、トランプ支持者によるネバートランプへの攻撃を扇動するのではなく、反トランプの共和党有権者に協力を促す努力をすべきである。親トランプ派が反トランプ派を攻撃すればするほど、反トランプ派の姿勢は強硬になる。トランプが本当のリーダーなら、その点をしっかり考えるべきだろう。

May 19, 2016, 現時間 9:45 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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May 3, 2016

トランプ共和党候補氏名確実、クルーズ撤退

アメリカ内政

あ~あ、ついにその日が来てしまった。インディアナ州予選はトランプが圧勝。クルーズは即撤退表明。これで共和党の大統領候補予選は事実上終わりを告げた。

米大統領選の共和党候補者指名争いで、獲得代議員数が2位だったクルーズ上院議員(45)が3日(日本時間4日午前)、選挙戦からの撤退を表明し、実業家のトランプ氏(69)が同党の指名を獲得することが確実な情勢となった。同日に行われたインディアナ州予備選で同氏が大勝し、クルーズ氏が選挙戦の継続を断念した。

 クルーズ氏は、同日夜のインディアナ州での集会で、支持者を前に「我々は選挙戦から撤退する」と表明。一方、トランプ氏は早くも民主党のクリントン前国務長官(68)との対決を見据え、「我々はヒラリー・クリントン氏を打ち負かす。彼女は偉大な大統領にはなれない」と自由貿易に対する政策の違いなどを強調し、「(本選挙が実施される)11月に我々は勝利する」と述べた。

(略)一方、民主党のインディアナ州予備選ではサンダース上院議員(74)が、クリントン氏を僅差(きんさ)で破り、勝利した。クリントン氏が党の指名を獲得するのは確実な情勢だが、サンダース氏は選挙戦を継続する方針で、最終決着はしばらく先になりそうだ。(インディアナポリス=金成隆一、ワシントン=佐藤武嗣)

今回の大統領選挙は共和党が勝てる可能性がかなりあったので、我々共和党は非常な期待を持っていたのだが、その候補が冗談候補のドナルド・トランプ。まるで保守派的な考えなど持ち合わせない男尊女卑の人種差別者とはね。まったく情けないったらありゃしない。

しかしだ、トランプがここまで共和党有権者に支持されたということは、共和党有権者の多くがいかに民主党を乗っ取った左翼リベラルと、それに迎合して有権者をおざなりにしてきた共和党体制派へ怒っているかを示すものだ。

これを機会に共和党体制派にはしっかり反省してもらいたいものだ。有権者をバカにするとこういうことになるのだ。

さて、民主党の候補はクリントンともう決まっている。サンダースがインディアナで勝ってみてもあまり意味はない。私はトランプは嫌いだがクリントンはもっと嫌いだ。どちらがアメリカにとって悪い大統領になるかと聞かれたら、トランプのほうがまだましかもしれない。それに私が徹底的に嫌う左翼リベラルに痛手を与えるという意味でもトランプに勝ってもらう、というよりクリントンに負けてもらうのも悪くはない。

どっちにしろ私は今回の選挙は棄権させてもらう。カリフォルニアはどうせ民主党が勝つに決まっているから私の票など意味はない。後になってどんなことになろうと、少なくとも私はトランプに投票しなかったということが出来る。

トランプ支持諸君。彼は君らのものだ。責任を持ちたまえ。

May 3, 2016, 現時間 8:01 PM | コメント (5) | トラックバック (0)

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一か八か、米大統領インディアナ予選が決めてかも?

アメリカ内政

本日火曜日に行なわれているインディアナ州での予選でトランプが勝つかクルーズが勝つかでトランプ候補獲得がかなり大詰めを迎える。一般論ではトランプがインディアナ州で圧勝すれば、トランプが候補の座を獲得することは先ず間違いないだろうということ。しかしもしここで負けても、まだ6月にカリフォルニア予選も控えていることであり、トランプにとっては得に不利にはならない。だがクルーズにとってはここが正念場である。

今日は夜になったらこのエントリーをアップデートしようと思うので、今はこのへんで止めて置こう。

May 3, 2016, 現時間 1:50 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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April 9, 2016

大量代議人のニューヨーク以外に目がないトランプ、弱小州で地道な票集めに励むクルーズ

アメリカ内政

この週末、コロラド州とインディアナ州で共和党の代議員選択大会が行なわれているが、その大半の代議員はクルーズが獲得する模様である。数的には多くはないが、トランプを阻止するためには一票一票が非常な価値を持つ。

トランプが代議員数の多いニューヨーク州での選挙運動に熱中しているのに比べ、クルーズはコロラド州の代議員選択大会で演説をするなど、幾つか集会を開いて地味な選挙運動を行なっている。その結果37の代議員の大半をクルーズが獲得するものと思われる。

ここで注意しなければならないのはアメリカの連邦制度だ。代議員選択のやり方は州によって極端に違う。コロラド州ではアリゾナやインディアナのような予選はなく、単に共和党大会において候補選択の投票をする代議員を選ぶだけである。これらの代議員が誰に投票するかはあらかじめ決められていない。しかし、自分に親派的な代議員が選ばれれば候補者にとって有利となる。クルーズは自分に忠誠的な代議員が選択されるよう運動をしているのである。

インディアナ州でも27の代議員が土曜日に選ばれることになっているが、同州の共和党員の間では反トランプ感情がものすごく高く、トランプはほとんど締め出されるものと見られている。だが、一般市民の間ではトランプの人気は高いので、5月に予定されているインディアナ州の予選ではトランプが勝つ可能性は高い。しかし、ブローカーコンベンションになった場合、同州の代議員たちは最初の投票ではトランプに入れる義理があるが、第二の投票では誰に入れようと自由になる。その時のために、クルーズは自分に同情的な代議員を選ぶ運動をしているというわけ。。

クルーズはアリゾナ州でも同じような運動を行なっている。アリゾナ州はすでにトランプが勝ったが、アリゾナの代議員は一回目の投票ではトランプに義理があるが、二回目からは義理がない。なので、クルーズはアリゾナ州でも自分に同情的な代議員が選ばれるべく運動をしており、成果をあげているようである。

さて、トランプのほうはというと、コロラドの代議員選択大会には顔を出さず、予定されていたカリフォルニアでの演説もキャンセルした。今まで大統領選挙の予選では全く影響力のなかったカリフォルニア州だが、今回の選挙ではトランプとクルーズは競り合いになっている。カカシも初めて共和党候補予備選で清き一票を投じることが出来ることで非常に興奮している。

それはともかく、トランプはもっぱらニューヨーク州の予選に力を入れている。なにせトランプはNYは地元で人気も高い。クルーズは以前の討論会で「ニューヨークの価値観」はどうのこうのとNYを馬鹿にするような発言をしたことが今になって仇となるのではないかという人もいるが、それがそうでもないらしい。

ニューヨークは非常にユダヤ系の多い州であり、トランプの反ユダヤ感情は悪名高い。特に親トランプ派の支持者たちによるユダヤ人叩きは目に余るものがある。それで保守的なユダヤ系の多い地区ではトランプは余り人気がない。州全体ではトランプがNYで勝つことは先ず間違いないと思われるが、その勝ち方によってはクルーズもかなりの代議員数を獲得することが出来る。

ニューヨークの予選規則は非常に複雑だ。

ニューヨーク州の予選は共和党に登録している人のみが投票できる。そしてその登録は3月25日までに済ましておかなければならない。他の州では民主党でも無所属でも投票できるところもあるので、クリントンに勝たせたい民主党がわざとトランプに投票することも可能なわけだ。しかしNYではそれは出来ない。ニューヨークでは28の地区があり、それぞれの地区が別々に予選を行なう。

NYの代議員数は95人だが、勝者が全ての数を取るのではなく勝った率で配分される。95人のうち81人は27の地区から3人づつ選ばれる。残りの14人は50%以上の票を獲得した勝者がすべて獲得できるが、50%以下であれば、勝者はその14人を20%以上勝ったライバルと分けなければならない。

また各地域でも50%以上で勝てない場合は3人のうち1人をライバルにとられてしまう。であるから、トランプが平均的に人気があっても、各地域ごとにどれだけ支持率があるかを考慮に入れないと、トランプがどれだけの率で勝てるかは解らない状態にある。

ニューヨークはカリフォルニアと同じで非常に民主党寄りな州である。だからクルーズはNYで人気があるわけがない。だが、クルーズの対象は民主党有権者ではなく共和党だ。ニューヨークのようなリベラルな州でわざわざ共和党に登録している有権者なら、案外かえって保守的かもしれないのである。

で、添付した記事の説明によると、共和党登録者の数が少ない地域で50%以上の勝ちを取れば、多いところで勝つより得なので、クルーズは比較的有権者の少ない地域で選挙運動を行なっている。会合中に民主党支持の一般市民から野次を入れられたりしているが、スペイン語を混ぜた罵声など受けたほうが、移民対策に厳しい姿勢を持つというイメージが強まって、かえって共和党の同情を買う可能性もある。

前にも述べたとおり、クルーズは過半数の代議員を取る必要はない。トランプが過半数取るのを阻止できればいいのである。ブローカーコンベンションになった場合、二回目からの投票ではクルーズが断然有利となるからだ。そのための根回しをクルーズは着々と行なっている。

April 9, 2016, 現時間 10:09 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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April 8, 2016

ウィスコンシン州予選惨敗で難しくなったトランプの候補獲得

アメリカ内政

この間の火曜日に、ウィスコンシン州において大統領候補予備選が行なわれ, クルーズが圧勝した。当初の予想ではトランプがクルーズに20%も差をつけており、トランプの勝ちは間違いないものと言われていたが、近日、ウィスコンシン州の人気知事で自分も一時は大統領に立候補していたスコット・ウォーカー知事の支持も得て、クルーズの人気が急上昇していた。

これで代議員の数はトランプが743、クルーズが517となるが、二人とも候補獲得のために必要最低限の1237票にはかなり足りない状況である。私の単純計算だとトランプは残りの予選で60%以上、クルーズは80%以上の票を集めないと最低数に達しない。であるからトランプのほうが断然有利であるかに見えるが、クルーズは7月の大会までに最低数を獲得する必要はない。クルーズは単にトランプが最定数を獲得するのを阻止すればいいのである。

繰り返して言うが、もし7月までに誰も最低代議員数を獲得することができなければ、ブローカーコンベンションといって、共和党大会において代議員による投票によって大統領候補が決められる。代議員は最初の投票では自分が指定された候補に投票する義務があるが、二度目からの投票は変えても良いことになっている。ということはクルーズが勝つためには、今のうちにすでに脱落した他の候補者が獲得した代議員の票を確保したり、初期の予選でトランプが勝った州の代議員を自分の味方につけるなどの運動をする必要がある。

ブローカーコンベンションの確立が非常に高くなった今、クルーズの選挙運動事務所はコロラドやアリゾナなどで代議員確保に必死である。

April 8, 2016, 現時間 9:25 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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April 4, 2016

トランプは本当に大統領になりたいのか?トランプ選挙運動の不思議な行動

アメリカ内政

ミスター苺が、トランプは本当に勝ちたいのかな、というので、「トランプは本当に勝ちたいのか?」とグーグルってみたところ、なんと同じ見出しの記事がいくつも見つかった。(爆笑!)去る4月1日のエイプリルフールに、トランプはユーチューブに自ら出演し、自分が大統領に立候補したのはジョークだった、本当はヒラリー・クリントンに大統領をやってもらいたいと思っていると語った。ビデオの最後に「エイプリルフール!」と叫んだトランプだが、実はこのビデオこそトランプの本音なのではないかという説があちこちで囁かれている。

保守系雑誌のナショナルレビューでは、トランプは最初から勝つつもりなどなく、二位で終わることによって自分の名声を高めたいだけだったのだという記事が掲載された。

去年、後に選挙法違反で解散した親トランプスーパーパック(選挙事務所とは独立した応援団)の報道官を勤めていたステファニー・セギルスキーは、今週になってトランプのスタッフがトランプは自分のブランドに箔をつけるために最初から予選で二位を目指していたと暴露した。セギルスキーは「トランプですらここまで来れるとは想像していなかったと思う」と書いている。セギルスキーいわく、恐ろしいのはトランプはここまで勝ち越せるとは考えていなかったので、大統領としてどんな方針や政策を持つべきなのかという深いことは全く考えていないということだ。しかしここまで来ると自分のエゴがものを言い始め、他のことは目に入らない様子だと語っている。

この考えは共和党の作戦家でトランプ選挙運動報道官になるかもしれないと言われているチェリ・ジェイコブスも、トランプは大統領などとても務まらないと自らも察しているようで、本当に候補者になどなりたくないのではないかと思うと語っている。ジェイコブスいわく、トランプは単に自分のブランドの名声を高め面白がっているだけであって、全国選挙でクリントン候補と立ち向かう厳しい選挙戦など興味がないのだそうだ。

「(トランプにとって)代議員数が足りなくて(共和党)候補になれないのは望むところだ、候補の座を奪われることで自分は犠牲者であると今後長らく主張できるからだ。」

とジェイコブスは言う。それが本当でも嘘でも、共和党の反トランプ派はこれを使ってトランプ支持者に訴えるべきだ。

トランプはクリントンを勝たせるためのトロイの木馬なのだ!
トランプを支持することはクリントンを支持することに他ならないのだ!

それが最初からトランプの狙いだったのだ。

April 4, 2016, 現時間 9:38 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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April 2, 2016

大統領候補としての真剣さに欠けるドナルド・トランプ

アメリカ内政

この間、ドナルド・トランプは日韓は独自で核兵器保有すべきと発言して話題になっている。

ワシントン 28日 ロイター] - 米大統領選の共和党候補指名争いでトップを走る不動産王ドナルド・トランプ氏は27日、日本と韓国について、北朝鮮や中国から自国を防衛するために、米国に依存するのではなく独自で核兵器を製造することを容認する可能性を示した。

ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで述べた。

トランプ氏は、日韓両国が米国に対する費用負担を増やさない限り、米軍を引き揚げる意向も示した。日本には約5万人、韓国には約2万8500人の米軍が駐留している。

これに対し菅義偉官房長官は28日の会見で、非核三原則には何の変更もないとし、誰が米国の次期大統領に就任しても日米同盟は日本の外交の基軸であり、地域や世界の安定にとって不可欠だと述べた。

一方、韓国は、在韓米軍は対北朝鮮の防衛における両国の同盟に前向きな貢献を続けており、相互防衛条約へのコミットメントに変わりはないとした。

日韓の防衛強化を説くことは特に問題ないと思うが、こと核武装に関しては非常に微妙な外交問題が関わってくるので、よっぽどこの道に長けた人でない限り、やたらなことを言うのは避けるべきである。特にトランプは以前に大統領候補討論会で三元戦略核戦力(大陸間弾道ミサイル、弾道ミサイル搭載潜水艦、巡航ミサイル搭載戦略爆撃機の三つの核兵器のこと。)が何であるかも知らなかったくらいだし、実際にトランプのいうアメリカによる日韓の防衛負担とはどのようなものなのか、また日韓が米軍駐留のためにどれだけの経費を負担しているかについても全く無知である。そういう人間がやたらに米国の負担を減らすべきだとして70年にも渡る米国の核兵器政策を覆し、大事な同盟国を責め立てるような態度をとるのは非常にあさはかである。

核兵器に関する発言だけでなく、トランプの発言は常にこうだ。政治評論家のチャールズ・クラウトハンマーも指摘しているが、トランプは共和党から立候補しているにも関わらず、長年にわたる共和党の姿勢や宗教右派の取ってきた立場などに関して全く無知である。それだけでなく、そうした人々の立場を勉強しようという興味心もないのである。

先にの人口妊娠中絶に関する意見にしても、トランプは多くの反中絶派は女性を罰するべきだと考えているなどと発言した。だがこれは間違いである。トランプが言う保守派の立場とは左翼リベラルによる歪曲した保守派の立場であり本当の立場ではない。そんなことも知らないのは、トランプが本当の共和党員ではないからだ。たとえその意見に賛成しようとしまいと、自分が代表する党の有権者たちがどのような意見を持っているかぐらい勉強してしかるべきだろう。クラウトハンマーの批判はトランプは無知であるだけでなく、知ろうという興味心も持ち合わせていないということである。

だが、ここで、では何故トランプは共和党の有力候補なんだ、という疑問が生まれるのは当然。そんなに共和党の空気が読めない男がどうして共和党の予選で大勝利を遂げているのだろうか?

実はトランプは大勝利をとげていない。従来の大統領選挙であれば、大勝利を遂げている候補なら予選も今頃になれば、すでに圧倒的多数の大議員数を集め、候補の座を固めているはずである。それなのに、トランプは未だに勝ったり負けたりを繰り返して候補にひつような最低代議員数を獲得していない。次回のウィスコンシン州でもクルーズが今のところ10%以上も優勢だ。トランプ地元のニューヨークではトランプが優勢とはいうものの、クルーズやケーシックが追い上げている。

トランプが未だに優勢なのは、予選当初に多く居た候補者たちが反トランプ勢の票を割ってしまったからだ。トランプ支持者は30%から45%の間で留まっており、反トランプ側よりもずっと少ない。今更ながらルビオが二ヶ月前にリタイアしてくれていたらどれほど状況が変わっていただろうかと悔やまれる。

April 2, 2016, 現時間 1:09 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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ドナルド・トランプ、度重なる女性への侮辱に女性票は減る一方

アメリカ内政 , フェミニズム

三月中旬のCNN世論調査で73%の女性有権者がトランプに良い感情を持っていないと答えていることがわかった。最近持ち上がった多々ある女性攻撃もその原因ではあるが、元々トランプは女性にいい感情を与えない傾向がある。

女性有権者の「良い感情をもてない」率は去年の12月の59%から14%も上がっている。共和党内ですら12月の29%から39%へと10%も増えている。ちなみに男性有権者で「良い感情をもてない」率は54%で、去年から特に変化はない。

ドナルド・トランプが女たらしなのは自他ともに認める事実である。トランプは最初の奥さんと浮気が原因で離婚したが、浮気相手だった二度目の奥さんとも、三人目の奥さんとの浮気が原因で離婚している。三人とも元モデルで似たようなタイプの美女。数年ごとに新しいモデルの車、、じゃない嫁に、取り替えているというわけ。その間にも人妻だの権力者の女性と浮気した話など、トランプは長年に渡って恥じも外聞もなく自慢してきた。トランプには女性に対する敬意というものが感じられない。トランプにとって女性は単なる欲望の対象及び飾りに過ぎない。典型的なミソジニスト(男尊女卑思想者)である。

リアリティーショーのテレビスターで居る間はそれでもよかったかもしれないが、大統領候補となっても全く変わらない女性蔑視な態度が女性有権者の間から非常な嫌悪感をかもし出している。

日本でも浜村淳さんのラジオで紹介されたくらいだからすでに話題になったのだろうが、反トランプでクルーズとは無関係な政治団体がトランプの妻のヌード写真を政治広告に使ったことに怒ったトランプは、自分の奥さんの裸の写真とクルーズの奥さんが変な表情をしている写真を両方に比べて『俺の嫁はお前の嫁より美人だ』とツイートして非常な顰蹙を買った。

次に起きたのがトランプの選挙運動事務長がミッシェル・フィールドという女性記者の腕をつかんで青あざをつくった事件。フィールドがトランプ事務局に自分の勤めていた新聞社を通じて苦情を述べると、トランプはフィールドを「妄想をみている」とか「注目を浴びたがっている売女だ」などと公の場で侮辱し、フィールド記者が数年間前にウォール街占拠の取材中に逮捕されたことなどを持ち出して記者の住所まで公開したため、フィールドは警察に被害届を出すに至った。

どちらの出来事も、トランプ次第でどうにでもなる些細な出来事であった。それを我々が何日にも渡ってテレビやラジオやネットで聞かされ続けている理由は、ひとえにトランプの反応にあるのである。

トランプ夫人のヌード写真が政治広告に使われたことに関して、トランプが「うちの嫁は美人じゃろう、、、」と笑って済ませばそれで済んだものを、わざわざ容姿が売り物のヌードモデルの嫁の写真と写真写りのよくない他人の奥さんの写真を比べて相手の奥さんを侮辱するなど、やり方がゲスで幼稚である。クルーズの「トランプの奥さんは愛らしい人だが、(夫人の)ハイジは私の愛だ。」という大人な反応とは対象的だ。

そういうやり方は卑怯なのではないかとのCNNのアンダーソン・クーパーからの質問に対し、「最初にやったのはクルーズのほうだ」などと答え、質問したクーパーに「五歳児のようないいわけ」だと批判された。

フィールドの件にしてもそうだ。最初に苦情を訴えられたときに「事務局長はやりすぎた。怪我をさせるつもりではなかった。申し訳ない。」と謝ってしまえば済んでいたものを、被害届けが出されてもトランプは謝るどころか、かえって記者への攻撃を激化させた。最初は、誰もフィールドの腕を掴んでいないといっていたのに、フィールドが腕を掴まれたビデオが公開されると、フィールドこそがトランプの腕を最初に掴んだので事務局長は記者をトランプから引き離そうとしたのだなどと嘯いた。

リベラルでMSNBCのクリス・マシューズですら、「偶然誰かにぶつかった時ですら、謝るのが礼儀というものではないですか。謝ってしまえば済んだことではないんですか。」とまともな質問をしたが、トランプは謝ったところで同じことになったと全く反省の色を見せない。

ことトランプの報道となると、トランプ支持のブレイトバートやフォックスニュースより左翼リベラルメディアのほうがまともに見えてしまうという恐ろしさ。まったくどうなっているのだろう?

さて、この二つの事件に続いてとトランプはまたもや女性の神経を逆撫でするようなことを言った。同じくクリス・マシューズから、妊娠人工中絶を反対する宗教家の間では中絶を受けた女性も罰せられるべきだという考えがあるが、どう思うかと問われると、女性に対してもなんらかの罰が処されるべきだと答えたのである。

中庸及びリベラル系の女性は人工中絶を違法化すること自体賛成できないのに、法律を変えて女性を罰するなどという考えは断固受け入れられない。だが、人工中絶は違法化すべきと考える保守派の女性でも、中絶を受ける女性もまた降ろされた胎児と共に「被害者」であるという考えが強く、女性を罰するなどとんでもないという姿勢なのである。長年民主党員だったトランプはそんな基本的な共和党の姿勢にすら無知なのである。

無知といえばトランプは政治家として必要最低限の知識もない。オバマより劣るのではないかと思われるほどひどい。それについてはまた回を改めてしよう。

April 2, 2016, 現時間 8:55 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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March 19, 2016

トランプにも言論の自由がある!それが自由社会というものだ!

アメリカ内政 , 人権擁護法

先日トランプの演説会が左翼過激派の抗議者らによって暴力で阻止されるという事件が起きたばかりだが、今日のドラッジの見出しでもアリゾナ州フィニックス市で行なわれるトランプ応援ラリーを阻止しようと左翼連中が道を封鎖しているという記事が一面に載っている。私はトランプは大嫌いだが、こういう言論弾圧行為はもっと嫌いだ。トランプがどれだけ嫌な奴で暴言を吐きまくってる暴漢でも、奴には言論の自由というアメリカ憲法で保証されている権利があるのだ。そしてどれだけ惑わされているとはいえ、トランプ支持者たちにもトランプの演説を聴く権利があるのだ。

トランプのラリーで暴力沙汰が起きるたびに、左翼連中がラリーを妨害して暴力沙汰を犯しているのに、トランプが悪い、トランプが暴力を扇動している、という批判が起きる。トランプは被害者で加害者ではない。なぜ被害者を責めるのだ?左翼連中は常に自己防衛の「自己責任」を唱える保守派に向かって「被害者を責めるな」と命令するくせに、自分らの暴徒が反対派の言論を暴力で弾圧しようとする行為は左翼に暴力を煽るような言動をする被害者が悪いという。まったくご都合主義だ。

無論トランプにも悪い面は多いにある。トランプのラリーを邪魔しに来た抗議者を殴ってやりたいといってみたり、抗議者を殴った人の弁護費用を払ってやるといってみたり、キャンペーンマネージャーが女性リポーターの腕を掴んだり、ブローカーコンベンションになって自分が選ばれなかったら暴動が起きると脅してみたり、といったようにトランプ自らが暴力を煽るような発言をしていることは否めない。そういう行為は大いに批判されてしかるべきだが、だからといって暴力でトランプを阻止する行為は自由社会のアメリカにおいて決して許されてはならない。

最近、イギリスとかカナダでは「ノープラットフォーム」という言葉が流行りだしている。アメリカでも大学キャンパスなどでは使われ始めたが、これは特定の人に発言の場を与えないという言論弾圧行為である。それに関する話は長くなるので回を改めて書くことにしよう。

March 19, 2016, 現時間 12:19 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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March 17, 2016

やっぱりブローカーコンベンションしかないのかな?

アメリカ内政

先日のスーパーチューズデイ2という共和党の大統領予選で5州のうち4州を勝ち取ったドナルド・トランプ。これにて地元のフロリダを惨敗したマーコ・ルビオが脱落。これで残るはトランプ、クルーズ、ケーシックの三人となった。ケーシックは地元オハイオ州を勝ったのみで他に勝った州はひとつもない。今後も勝つ見込みは全くない。つまり共和党の候補争いは事実上トランプ対クルーズの一騎打ちとなったわけである。

代議員数の内訳はというと、
トランプ 673 
クルーズ 411
ルビオ  169
ケーシック 143

代議員の合計数は2472、そのうちの1237票を獲得しないと候補者には選ばれない。

もしコンベンションまでに誰も1237票を獲得できない場合には、コンベンションで投票が行なわれ、最初の票は代議員が指定された候補者に入れなければならないが、二回目からは他の候補者に入れてもいいことになっている。それで何度か投票を繰り返して誰か一人が1237票獲得したらそれで候補者が選ばれる。

ルビオはリタイアしたので代議員は残った候補者の誰に投票してもいい。ルビオ支持票がどのように割れるか興味深い。

確かにトランプは今圧倒的な勢いではあるが、ルビオが抜けた今、ケーシックの支持も減るだろう。となるとルビオとケーシックの支持者たちがどれだけ団結してクルーズを支持するかにかかっている。もしも支持者たちがトランプの勝利は間違いないものとして、完全にクルーズを見放してしまえばそれで終わりだが、どうしてもトランプには候補はもちろん大統領にはなってもらいたくないと思っている人が多ければ、クルーズは第一志望ではないが支持するとなってくれればトランプの独走を止めることはできる。

クルーズがコンベンションまでに最低票集められる可能性は低い。だが、どちらも最低票を得られずブローカーコンベンションになる可能性はまだまだある。我々反トランプに残された道はそれしかないのかもしれない。

ところでトランプはものすごい反日なんだそうだ。バブル時代に日本に敵意を抱いてそのままひきずっているらしい。トランプは不動産が専門なので当時の日本企業とは不動産を巡ってずいぶんやりあったのだろう

March 17, 2016, 現時間 7:29 PM | コメント (4) | トラックバック (0)

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March 13, 2016

トランプ支持のブレイトバートニュース、トランプスタッフの自社記者への暴力行為を軽視

アメリカ内政 , 狂ったメディア

アップデートあり。

先日、トランプの選挙運動ラリーで取材をしていた女性記者がトランプのキャンペーンマネージャーに腕を掴まれて引き倒されそうになるという事件が発生した。被害を受けた記者はトランプ陣営から何の謝罪もないどころか、かえって彼女が事件をでっち上げたと責め立てた為、本日になって刑事犯罪として被害届を出すに至った。

被害届を出したのはブレイトバートというオンラインニュースのミッシェル・フィールド記者。加害者はトランプのキャンペーンマネージャーのコーリー・レオンドスキー。フィールド記者は事件直後、上司にその旨を報告。上司はトランプ陣営に連絡して謝罪を要求。ところがトランプ側は被害者の証言は虚実であると発表。トランプ自ら被害者記者の評判落としに取り掛かった。被害者側のブレイトバート上層部はなんと自社の記者を弁護するどころかフィールド記者の報告は大げさだったと発表。同僚記者らによる被害者記者への支援ツイートを慎むようにとさえ勧告した。これに怒った同社のカート・バーデラ報道官が抗議のためブレイトバートを辞任。テレビのインタビューでブレイトバートはあからさまにトランプ支持だと批判した。

ブレイトバートは保守派オンラインニュースとしてここ数年評判を上げてきたサイトだが、今回の大統領選挙に関してはトランプ贔屓が目立っている。編集者の一人であるベン・シャピーロが反トランプであることを除けば、同サイトはかなり親トランプである。トランプ陣営との円満な関係を保ちたいという考えからなのか、ブレイトバート上層部のフィールド記者への態度は冷たい。

一方ミッシェル・フィールド記者は掴まれた腕の青あざをツイートで公開。事件はワシントンポストの記者が一部始終目撃しており、事件直後のフィールドとポストの記者の会話の音声テープも公開。またC-SPANのビデオでも、わかりにくいとはいえレオンドスキーがフィールドに後ろから近寄る映像が録画されている。

それにしても何故トランプは事の真相がはっきりしないうちからフィールド記者攻撃にかかったのか。大統領候補としておよそあるまじき態度である。

フィールド記者はベン・シャピーロの支援に感謝していると語っているが、ブレイトバートがトランプ一色になるならシャピーロが編集者を辞任する日も近いだろう。

アップデート

この記事を書いたその晩(3・13・2016)フィールドとシャピーロはブレイトバートを辞任した。フィールドの辞任は明らかだが、シャピーロの辞任の理由はブレイトバートがトランプ応援団と化したことに耐えられなくなったからだというもの。

March 13, 2016, 現時間 4:15 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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March 7, 2016

諦めるのはまだ早い。テッド・クルーズが共和党候補に選ばれる可能性は大いにある

アメリカ内政

ニュースはトランプ一色になっているので共和党の候補者はほぼトランプ確定と思い込んでいる人が多い。 それで反トランプ派の共和党支持者たちは、トランプに入れるくらいなら共和党を辞めるとかクリントンに投票するとか息巻いているが、まだトランプが候補になると決まったわけではない。少なくともテッド・クルーズが候補の座を獲得する可能性はまだまだあるのである。

昨日も数州で予選が開かれドナルド・トランプはかなり代議員数を集めた。しかしテッド・クルーズも負けておらず着々と票を稼いでいる。残念ながらマーク・ルビオの票は伸びていない。テッド・クルーズがルビオに降板を薦めてルビオの支持を自分にまわしてもらいたいと思うのは当然のことながら、トランプもルビオ降板を薦めている。なぜだろう?

これまではトランプを倒すためにはトランプに対抗する候補者を一人に絞って一対一の戦いにすべきという考え方が普通だったのだが、この間も話したようにトランプがコンベンションまでに最低代議員数の獲得が出来ない場合、コンベンションで代議員による投票が行なわれることになる。そうなるとトランプには不利な状況が生じる。トランプは優勢だがその支持率は30%から40%の間で止まっておりそれ以上には上がる様子が見られない。その点クルーズの支持率は上がり気味である。

確かにルビオが居残るとクルーズが取れるはずの票がとれなくなるというのは本当なのだが、クルーズが絶対に勝てそうもないフロリダとなると話は別。フロリダはルビオの地元。もしもルビオが居残ってるルビオが勝った場合、トランプにとっては迷惑な話だ。

が、クルーズにとってフロリダはどっちが勝ってもいい状況。ルビオが勝てばトランプが必要な票を集めることが難しくなる。だがトランプが勝ってルビオが負けた場合、地元の州でも勝てないとなればルビオが降りることは確実。そうなれば残りの州はクルーズ対トランプの戦いとなってクルーズが勝てる可能性が高まる。

ルビオが居残ってトランプが必要な最低代議員数を獲得できなければクルーズが圧倒的勝利を得なくてもブローカーコンベンションが待っている。ルビオが降りてルビオ支持者がクルーズを後押しすればコンベンション前にクルーズが勝つ可能性が高まる。

つまり、反トランプ派が悲観するほど悪い状況ではないのである。

March 7, 2016, 現時間 12:00 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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March 6, 2016

トランプでは絶対に駄目!トランプが共和党候補になったら投票しないと言い切る保守派の言い分

アメリカ内政

今、共和党保守派の間で「ネバートランプ」(トランプ絶対反対)という動きがツイッターなどでさえずるというより叫ばれている。前回2012年の選挙で共和党候補になってオバマに負けたミット・ロムニーがトランプは断じて阻止すべしという演説をぶっただけでなく、ネブラスカ州代表ベン・サセ上院議員は、トランプが共和党候補になったら自分は共和党から脱退するとまで宣言。私のリベラル同僚は「君もトランプが勝ったら共和党は辞めてヒラリーに投票するの?」と冗談ごかしに聞いてきたりするほど、共和党保守派によるトランプ嫌いの雰囲気は高まっている。

保守派政治評論家のベン・シャピーロはここ数日間この動きに参加するかどうかかなり迷っていたが、四日のコラムではっきりと「私はドナルド・トランプには断じて投票しない」と宣言している。シャピーロがトランプを支持できない理由はのちほど紹介するとして、その前にブルームバーグニュースのメイガン・マクアードルのコラムの紹介をしたい。彼女はこれまで何があろうと共和党一途に投票してきた保守派たちがトランプにだけは投票できないと言い始めていることに気がつき、その理由を説明してくれないかと自分のコラムで意見を募ったところ、何百という反響があったという。

マクアードルが驚いた主な理由は、先ず読者たちが週末にきちんと机の前で手紙を作成したということ、そしてその内容には非常な信念が含まれているということ。共和党がトランプを選びそうなことへの失望と怒り、そして単に選挙には参加しないというのではなく、トランプに入れるくらいなら民主党に登録してヒラリーに入れるとまで言っている人がいることだ。また、反トランプ層の広大で大学生や都会のビジネスマンや地方の農業家や政治的にもネオコンやリバタリアンや宗教右派や茶会党など、共和党の派閥を乗り越えたとにかく幅広い層の読者がトランプ絶対反対を唱えていることだ。

だがそれよりマクアードルが驚いたのは、トランプ絶対反対の理由に自由経済とかオバマケアとか中身がないといった項目を挙げた人は少数で、圧倒的多数の投稿者がトランプの独裁主義、信念の無さ、人種差別、女性蔑視、そして彼の不可解な行動などを理由にあげ、あんな奴に核兵器発射の暗号を渡すことなど空恐ろしいと考えていることだった。

興味深いのはマクアードルに返答した投稿者たちは生粋の共和党支持派で、トランプを支持しないことがどういう結果を生むかを十分に吟味したうえで、あえてトランプには投票しない、いや、それどころかトランプに投票するくらいなら民主党を支持するとまで言っているということである。トランプを支持しなければ民主党が政権を続行することになる。そうなれば新しい最高裁判所は左翼リベラルに傾く。これは保守派にとって非常に由々しき事態である。にも関わらず、ここまでバリバリの共和党支持派に、あえて民主党を選ぶとさえ言わせるドナルド・トランプの恐ろしさとは何なのだろうか?

投稿者たちの上げたトランプ絶対反対の理由を大きくわけてみると、、

  1. トランプの人格と判断力への懸念

    トランプは自尊心が高く自慢ばかりしているだけでなく、ちょっと批判されるとすぐ腹を立てて反撃する。だがそのやり方は幼稚なだけでなく意地悪で非常に下品。やたら金持ちであることを自慢し、どれだけ金持ちかで人の価値が決まるとでもいう考え方。女たらしで男尊女卑。寝取った女性の数を自慢する。人種差別で白人至上主義。批判されるとその内容ではなく批判者の中傷誹謗する。など、大統領としての人格が備わっていないと考える人が多いのだ。
  2. トランプには確たる政策がない。

    トランプは討論会にしろインタビューにしろ政策に関する質問を受けた時、大統領となった暁にはどんな政策を取るかを具体的に示したことがない。「国境に壁を建てる」「私は聖書を毎日読む」などと言うが、実際に保守派の立場や考えを具体的に述べたことがない。
  3. トランプは信念のない詐欺師だ。

    投稿者のなかにはトランプには信念がない、彼のいうことは信じられない、自己中心で国のことなどどうでもいいと思っているといった意見が多い。少なくともヒラリーは自分なりに国にとって良いと思うことをするだろうが、トランプにはそんな意思があるとは思えないという意見だ。トランプの討論会やインタビューでの発言を見ていれば明らかだが、奴にはこれといった計画性がみられず、その場で口からでまかせを言ってるように見える。奴がこれまで携わってきた企業失敗の例からも解るように、トランプには信念を持って約束をやり遂げるという姿勢が全くうかがわれない。

何よりもマクアードルが驚いたのは、トランプが大統領候補になったら自分は共和党を辞めると言った人が結構いたことである。トランプが大統領候補になるような党なら自分は所属できないという考えである。これにはカカシも多いに賛同する。

さてブルンバーグニュースの読者の人々とシャピーロの反トランプの理由とを比べてみよう。

シャピーロは自分は保守派として小さな政府、自由市場、宗教の自由、個人責任といった信念を持っているが、トランプはそれとは正反対だという。トランプは(人工妊娠中絶及び堕胎児臓器販売の)プランドペアレントフッドを支持し貿易規制や政治ライバルを攻撃し.男尊女卑で人種差別者に迎合し国教の設立をとなえる。自分は合衆国憲法を信じ神に与えられた権利を三権分立によって守られるべきと考えるが、トランプはそうではない。自分は保守思想を信じる。トランプはそれに対抗している。よって自分はトランプ絶対反対運動に同意する。とまあこんな具合だ。

ミスター苺をはじめとして「トランプ絶対反対」運動は危険だという意見の人は、いかにトランプがひどい大統領になるとしても、ヒラリー・クリントンよりはずっとましだ。ヒラリーの行なう悪政が招く国崩壊からアメリカを救うためにもトランプが候補になったら鼻をつまんでもトランプを支持すべきという考えである。

しかしシャピーロはアメリカを救うことが目的だとしたら、ヒラリーが任命する最高裁判官のことだけでなく、国民の意思が独裁者によって弾圧されないところから始めなければならないという。そのためには保守派が「否」と言うところからはじめなければならないのだと。

なぜなら我々が決して「否」といえないであれば、「是」という機会は決して現れないからだ。

共和党は保守派の党でなければならないとシャピーロは言う。そして共和党はもうだいぶ長いこと保守派の党ではなくなっていると。シャピーロはここ何十年、共和党体制派は勝つためにとどんどん思想を取り替えてきたという。先ずレーガン思想をブッシュ思想に、ブッシュ思想をマケイン思想に、マケイン思想をロムニー思想にというように。そして体制派は保守派代表のテッド・クルーズを差し置いて保守思想を守るために保守思想など全く持ち合わせていないトランプを支持しろというのである。

シャピーロはこのまま民主党に勝つためという理由でおよそ保守派とはいえない候補者を選び続ければ、共和党はどんどん左へと歩み寄ってしまうだろうという。

トランプは人種差別男尊女卑同性愛恐怖症者でファシスト独裁者というこれまで左翼リベラルの民主党が共和党はこういう党だと決め付けてきた誤った共和党像のステレオタイプにぴったりはまってしまうのだ。そういう人間を共和党代表として選び大統領として支持することなど我々保守派は断じて出来ない。そんなことに加担できない。

というのがシャピーロの反トランプ理由である。

私もその気持ちは非常によく理解できる。トランプが代表するような党なら、それは私が支持できる党ではない。私も全くそう思う。

だがそれでも、ヒラリー・クリントンがアメリカを破壊するのをみすみす見ていることは出来ない。そのためには鼻をつまんでもトランプに投票しなければならないのだろうか?

いやいや、まだ諦めるのは早い。トランプが候補者と決まったわけではない。クルーズやルビオが候補に選ばれる可能性はまだあるのだ。特にクルーズが選ばれる可能性はまだまだある。

次回はそれについて詳しく書こうとおもう。

ところで、先日ジョン・オリバーという左翼リベラルのテレビトークショーホストの反トランプのビデオを観たのだが、以前に紹介したシャピーロのビデオよりもエンターテイメントの価値があり面白かった。ユーモアたっぷりだが重要な点をきちんと突いていて、トランプ支持者には是非とも観て貰いたいビデオである。彼はイギリス人特有の毒舌家だが、同じブリティッシュリベラルでもピアース・モーガンのようなアホとは違ってかなり頭の切れる人間だ。私ごときにはきちんと翻訳は無理なので、英語に自信のある人には是非お薦めする。

March 6, 2016, 現時間 2:15 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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March 4, 2016

候補者がないままブローカーコンベンションになる可能性

アメリカ内政

この間のスーパーチューズデイと呼ばれる多数の州が一斉に行なった大統領候補予選選挙では予測どおりドナルド・トランプが圧勝した。一応それぞれの候補者が獲得した代議員の数を列記してみると、トランプ 203増、クルーズ 161、ルビオ 71。これによってそれぞれの合計代議員の数は、トランプ 325、クルーズ 237、ルビオ 117、ケーシック 27となった。共和党候補代表となるためには最低1237人必要なので、トランプが圧勝したとはいうものの、まだまだわからない状態である。(注:先に選挙人と書いたが、代議員の間違いだったので訂正した。)

さて、では共和党が候補者を発表する7月のコンベンションまでに誰も最低代議員数の1237人を獲得できない場合、コンベンション当日に代議員による投票が行なわれるブローカーコンベンションという状況が生じる可能性がある。トランプが残りの予選も圧倒的勝利を収めてしまえば問題はないが、そうでない場合には残った四人のうち誰も圧倒的多数を得ないままコンベンションに突入というシナリオは多いにありうる。

そうなった場合、体制派に有利なコンベンションでトランプが選ばれる可能性は低い。

私はトランプファンではないので、ブローカーコンベンションは歓迎したいところなのだが、そうなるとちょっと心配なことがある。

昨晩も共和党の何回目かの討論会があったが、その内容の下品なことといったらおよそ大統領候補の討論会とは思えないようなやりとりだった。特にルビオとトランプの間に生まれた憎悪間はそう簡単には消せないだろう。双方の支持者たちの間でも、もし自分の支持者が勝てなければ共和党代表といえども相手側の応援など絶対にしないと考えている人が多いはずである。

問題なのは、ブローカーコンベンションでトランプが負けてクルーズにしろルビオにしろが選ばれた場合、これまでトランプを支持していた共和党支持者たちが他の共和党候補者に投票するかどうかということだ。ルビオに投票するくらいならクリントンに入れてやる、とか、クルーズに入れるくらいなら選挙になんぞ行かない、などといって共和党の投票率が極端に減りそのままクリントンに勝利をみすみす渡してしまうのではないだろうか。

トランプではクリントンに勝てないという前提で、トランプ以外の候補者が選ばれても、その候補者がトランプ支持者の支持を得られずにクリントンに負けるなら元も子もない。

近年の共和党の無活動は我々共和党支持者たちにとって非常に憤りを感じるものがある。せっかく共和党を議会に送っても民主党政権の言いなりになるんだったら何の意味があるのかと人々は不満の声を上げている。その表れが体制派共和党員ではない外部者のトランプ支持へとつながったのだろう。しかしながら、トランプは詐欺師である。彼が言うことは100%信用できない。トランプでは共和党の改革は無理である。奴にそんな面倒くさいことをする意思はさらさらないのだ。

体制派への不満はカカシも同じ。しかしその解決策はトランプではない。白馬の騎士が何もかも解決してくれると願うのは単純すぎる。トランプのせいで共和党が分裂するのは見るに忍びない。どうにかクルーズにしてもルビオにしても多数投票人を獲得してブローカーコンベンションンにならないようにがんばってもらいたいものだ。

March 4, 2016, 現時間 7:27 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 28, 2016

偽共和党トランプの正体を暴け!

アメリカ内政

共和党大統領候補者たちは、いいかげんトランプの独走を止めるべきだ。ルビオとクルーズが内輪もめしているうちにもトランプは候補者への道を着々と歩み続けている、と苛立っていたカカシだが、25日の共和党討論会では遅まきながらルビオもクルーズもトランプ叩きに努力した。特にルビオのトランプ攻撃は効果があったようだ。

しかしルビオにしろクルーズにしろ、根本的にトランプが共和党員としての価値観を持ち合わせていないリベラルであり、奴はクリントンと共謀して大統領の座を奪おうとしている民主党の工作員なのだということを指摘して欲しい。

先日の討論会でルビオがトランプに納税内訳を公開すべきだとしたのに対し、トランプはなんだかんだと言い訳をして公開できないと答えた。トランプは日ごろから自分は大金持ちだから支持者からの献金など使わなくても自費で選挙運動をすることができると豪語している。だが、トランプは誰かから大金の献金を受け取っている。いったい誰が彼の選挙運動資金をだしているのだろうか?

これは私だけの意見ではないが、ドナルド・トランプは実は民主党員でヒラリー・クリントンを大統領とするための偽共和党候補者なのではないかという陰謀説がある。私もミスター苺もトランプは共和党員ではないと確信している。トランプがクリントン支持だったことは周知の事実。トランプは長年の民主党支持だ。それが何故突然共和党員になり大統領候補に立候補などしたのか?

ベン・シャピーロは「トランプは嘘つきだ」として、トランプの嘘を大きく三つに分けて説明している。

1、 トランプが福音書キリスト教徒だという嘘: トランプは自分はキリスト教徒だと言い張り聖書は好きな書物などと言っているが、どの訳の聖書が好きなのか名指しでいえなかったり、キリスト教徒なら必ずするはずの罪の赦しを請う行為をしたことがない。トランプの女たらしは悪名高い。有名人の既婚女性との不倫を自慢げに話して恥る様子は全くない。不倫が理由で最初の妻と離婚してからも、とっかえひっかえ若い金髪女性と結婚しては浮気して離婚の繰り返し。女は若くてきれいなケツをしてればいいなどと言い、女は雑に扱うべきと公言してはばからない。自分の娘に関しても娘でなかったらデートしてるところだなどと言う。また、末期妊娠人工中絶も支持しており、人工中絶専門で堕胎した乳児の臓器販売で悪名高いプランドペアレントフッドを良い仕事をしているなどと讃えている。同性結婚も支持。イスラエルとパレスチナの戦いにも中立を主張。いったいこのどこが福音書キリスト教徒なんだ?

2. トランプは保守派だという嘘: トランプは今は反違法移民だと主張しているが、2012年にはミット・ロムニーの反移民姿勢を批判したり、自分はトランプタワー建造の際に違法移民を雇って政府から罰金を要求されたりしている。トランプは今は反イスラム教移民などと言っているが、以前はシリア難民は受け入れるべきだと言っていた。トランプは憲法補整案第二条の銃法所持の権利を支持するといっているが、2000年にはアサルトウエポン廃止を支持していた。トランプはオバマケアは嫌いだといいながらもっとひどいカナダやスコットランドの健康保険制度を褒め称えている。トランプはオバマ政権の政策を熱狂的に支持してきた。政府役人に賄賂を贈ってよいように計らってもらったことすら認めている。保守派の最高裁判官を任命するといいながら、末期妊娠人工中絶支持の名前を候補にあげたりしている。トランプは2011年まで民主党政権に献金をし続けていた。ヒラリー・クリントンにも献金してきたのだ。いったいこんな男のどこが保守派なのだ?

3. トランプは常に勝者だという嘘: 実はトランプは実業家としては成功者とは言いがたい。トランプが手がけて失敗した例として、トランプゲーム、トランプウォッカ、トランプ航空会社、トランプモーゲージ(不動産、トランプアイス、トランプマガジン、トランプステーキ、ゴートランプドットコム、ニュージャージージェネラルスがある。現在トランプはトランプ大学の詐欺行為で訴えられている。ひとによっては6万ドルの学費を騙し取られたという。トランプが失敗して破産宣告したホテルも数多い。タージマホー負債30億ドル。プラザホテル負債5億5千万ドル。ホテルカジノ&リゾート負債18億ドル。トランプエンターテイメントリゾート利息不払い5千3百万ドル。またトランプが自力で今の財産を築いたというのも嘘で、トランプは不動産実業家の父親から4千万ドルの事業を引き継いだ。トランプの財産はいまのところ40億ドルと言われているが、遺産の事業を現金化して保守的な投資をしていたら80億ドルくらいになっていたはずである。つまり、トランプが色々な事業に手を出したりせずに安定した株を買ってストリップ小屋で酒でも飲んでたほうがよっぽども利益があったというわけ。これが実業家として成功者といえるだろうか?

ともかくこんな奴に共和党面されたくないね。ルビオでもクルーズでもいいが、トランプを徹底的に叩いて奴の化けの皮をはがしてもらいたい。そうでないとアメリカはヒラリークリントンに乗っ取られることになる。

February 28, 2016, 現時間 8:23 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 21, 2016

サウスカロライナはトランプ圧勝、ルビオとクルーズに勝ち目はあるのか?

アメリカ内政

昨日のサウスカロライナ州大統領予選結果について、かなりの読者の皆さんが興味があったようで、私がすぐに何も書かなかったので、ちょっと失望された感ありだな。というわけで一応結果発表からいこう。

トランプ Trump — 32.5 percent
ルビオ Marco Rubio — 22.5 percent
クルーズ Ted Cruz — 22.3 percent
ブッシュ Jeb Bush — 7.8 percent
ケーシック John Kasich — 7.6 percent
カーソン  Ben Carson — 7.2 percent

というわけで今回もトランプの圧勝。ルビオとクルーズは接戦で二位と三位を争った。これにてジェブ・ブッシュはリタイア。ケーシックとカーソンは特に何も発表していないが、カーソンは事実上選挙運動を差し止めている。出来れば早期にケーシックとカーソンが降板宣言をしてくれれば、票が割れずに済むのだが。

昨日コメンターのoldmanさんに、私個人のこの選挙における予測をしてもらえないかというリクエストがあったが、まだまだ私ごときが何か言える状況ではないように思う。ただ、トランプはどの世論調査でも選挙でもだいたい30%前後の支持で留まっており、他の候補者が一団となっても勝ち目がないほどの大差はつけていない。

特にルビオとクルーズの票を合計するとほぼ45%となる。ルビオとクルーズのどちらかが降りた場、降りた候補者の票がトランプに移動せずに降りなかった方に移動した場合には、その候補者はトランプより10%以上の差で勝てる計算になる。

そうでなくても、ブッシュ、ケーシック、カーソンの票の大半がルビオかクルーズに移動すれば、まだまだトランプは圧倒的勝利者とはいえなくなる。

何度も書いているが、私はトランプには勝って欲しくない。トランプをクリントンとサンダースとに対抗させると、どちらもトランプより有利という世論調査が出ている。共和党の候補者はクルーズかルビオでないと共和党は民主党に勝てないだろう。だから共和党は早期に団結して一人の候補者を支持する必要があるのだ。そのためには、弱小候補者にはさっさと降りてもらって、トランプ、ルビオ、クルーズの三人に絞る必要がある。共和党はいつまでもばらばらの候補者を支持していてはいけないのだ。

さて、共和党の話ばかりしていても片手落ちなので民主党のネバダ州予選結果の発表といこう。下記は朝日新聞の記事から。

米大統領選の民主党候補者指名に向けた同党ネバダ州党員集会が20日にあり、クリントン前国務長官(68)が、左派のサンダース上院議員(74)との接戦を制し、勝利した。これで全米各州で行われる予備選・党員集会は、クリントン氏の「2勝1敗」となった。(略)同州では当初、圧倒的にクリントン氏が優勢との見方が支配的だったが、サンダース氏が猛追。黒人など非白人層で優位に立ち、辛勝した

87%開票現在で、クリントン 52.5%、サンダース 47.4% だった。政治的にも経済的にもずっと有利なクリントンが、サンダースごときに辛勝ってのはどうなっているのかね。アイオワ予選のときも、クリントンが八百長をやって勝った可能性が強く、クリントンが民主党の候補者になるのは思っていたより確実とはいえなくなってきた。

さてさて、共和党も民主党もまだまだ目を離せない状態である。

February 21, 2016, 現時間 10:57 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 20, 2016

極左翼政治評論家がテッド・クルーズ応援広告に出演?と思ったら、、、

アメリカ内政

ミスター苺が、これみてごらん、と言ってユーチューブの政治広告をみせてくれた。内容からいってものすごい親テッド・クルーズの応援広告という感じのビデオだった。


ビデオの主旨は「テッド・クルーズがトランプより危険な四つの理由」というもの。何がそんなに危険なのか、その四つはというと、、

  1. 第一に、クルーズのほうが熱狂的

    トランプのほうがいじめっ子だが、これといった信念を持っていない。 だがクルーズは強靭な理想主義者。 クルーズは人為地球温暖化を否定している。 クルーズは同性結婚に反対。税務署の解体を唱える。おまけに米国憲法補正案第二条がアメリカ国民の銃所持を保証しているとさえ考えている。クルーズは憲法による教会と政治の別離を信じていない。 死刑を奨励し、 移民法改正を拒否。 さらにオバマケアの撤回を要求。 そしてクルーズは憲法の原理主義を信じる。
  2. 第二に、クルーズは本当の信者である。

    トランプにはこれといった信念はなく、金儲けをし人気を集め権力を得ることしか興味がない。だがクルーズは右翼的経済主義をずっと推し進めてきた。

  3. クルーズは自制心があり、きちんとした計画がある。トランプは話があっちこっちにとび、いきあたりばったりの発言をしている。クルーズは戦略をはっきりとさせ、それにしたがっている。アイオワの予選でも見せたように長丁場を構えている。

  4. 第四番目にクルーズは破壊者である。クルーズは既存の体制を破壊する用意がある。トランプは連邦政府と協力して金儲けをしてきた。体制を破壊しようとなどしていない。クルーズは幾度も共和党を年度末崖に追い込み、2013年の秋にはオバマケアに反対する余り、連邦政府閉鎖という結果をもたらせた。

ビデオの演説者はどちらの候補者も危険だが、テッド・クルーズのほうがずっと惨劇を招く危険がある、と締めくくっている。

うわっ、かなり効果的なクルーズ応援広告だなと思ってみていたのだが、あれ、少しへんだなと思った。それというのも、ビデオの演説者はロバート・ライシュというビル・クリントン大統領の官僚だったこともある親ヒラリー・クリントンの超左翼政治評論家だからである。なぜそんな人間がテッド・クルーズ応援広告に出演するのだろうか、おかしいではないか、、とミスター苺に聞くと、

「違うよ、これは反テッド・クルーズ広告なんだよ。」とミスター苺。

え?左翼リベラルにとってこれは反クルーズ広告に見えるわけ?私には熱烈な応援ビデオにみえたのに。す、すごい思想のギャップ!

極左翼にここまで言われたら大統領やるっかないでしょう、クルーズさんは。親クルーズ派でもここまで効果的な広告はつくれないんじゃないかな。(笑)

February 20, 2016, 現時間 3:27 PM | コメント (3) | トラックバック (0)

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February 5, 2016

クルーズもルビオも生粋のラテン系ではないという批判はどこから来るのか

アメリカ内政 , 移民問題

先日コメンターのoldmanさんから、クルーズもルビオもキューバ難民の子供でラテン系であるということは大統領候補者として不利にならないのだろうかという質問を頂いた。アメリカでは何世代もアメリカに住む裕福な白人より貧しい移民の子供として苦労して育ったという生い立ちのほうが有利である。もともとアメリカは移民の国だし、イギリスや日本のように階級というものが存在しない。だれもかれも平民なので家柄がよく金持ちだというより苦労人というイメージのほうが、庶民の気持ちがわかるという意味で好感を持たれるからだ。

しかしそれでも、大統領候補の予選でラテン系が一位と三位で合わせて51%という過半数の票を獲得したというのはラテン系候補としては歴史的な功績であった。にもかかわらず、クルーズもルビオも生粋なラテン系ではないからこれには意味がないと批判する声もある。

ニューヨークタイムスのロバート・スロはクルーズもルビオも典型的なラテン系政治家としての振る舞いをしないのがその理由だと説明する。典型的なラテン系の政治家の振る舞いとはどういうことをいうのだろうか。スロに言わせると、どちらの候補者も特にラテン系のためになる政治をすると発言していない。特にラテン系の市民団体からの応援を求めようともしていない。米国内スペイン語放送のユニビジョンのニュースアンカーのジョージ・ラモスなどは特に名指しではないが、移民の子供が自分の生まれを忘れるほど不誠実なものはないと批判した。

記事によると、アメリカ第一のスペイン語新聞は、クルーズがラテン系としてのアイデンティティーをとうの昔に捨ててしまっていると批判する。たとえば、彼は13歳の頃に子供の頃のスペイン語ニックネームであるフェリトを捨てて英語ニックネームのテッドに改めた。また移民政策しても違法移民の受け入れや永住権もしくは市民権の獲得にしても厳しい方針を持っていることなどから、およそラテン系政治家とはいいがたいと批判しているという。

ということはコメンターのoldmanさんの心配とは反対に、クルーズもルビオも自分がキューバ人としてアメリカの政治を共産主義に変えようなどという気はさらさらなく、アメリカ人として完全にアメリカ社会に融和してしまっているということになる。ニューヨークタイムスに言わせると、それは自分のルーツに対する裏切りだということになるらしい。

パテリコはクルーズとルビオが生粋のラテン系ではないという批判はもっと単純に彼らが民主党ではないというだけに過ぎないという。

左翼リベラルのアイデンティティーポリティクスとは、要するに少数民族はすべて民主党を支持すべきという思想であり、右翼や保守派の少数民族は血族への裏切り者だと批判するのだ。だから右翼保守の黒人とかラテン系とか東洋系も、すべて移民としてのルーツの裏切り者だというわけである。

しかしスロも指摘しているように、ラテン系とはいってもキューバ系は共和党支持が多い。それというのも経済移民としてメキシコ経由で入ってきたラテン系と違ってキューバ難民はキューバの共産主義の弾圧から逃れて本当の意味で自由を求めてやってきた移民の子供がほとんどだからである。リベラルファシズムの強い影響をうけているメキシコ系とは思想の面でかなりのずれがあるのだ。

どこの出身であろうとアメリカ市民となった以上、第一の忠誠はアメリカにあるべきだ。他の地位は別として、アメリカ大統領だけは生粋のアメリカ人でなければならないという法律は、外国に忠誠心を持つ人物にアメリカ政治を乗っ取られるのを防ぐためのものである。

oldmanさんが心配している中国系政治家がアメリカで中国寄りの政治をするのではないかということだが、その政治家が民主党だったらその心配は多いにある。中国系だけでなく韓国系が地方の市議会で議員になると、やたら慰安婦像を建てようと提案しはじめることからも、彼らが政治家になる動機はかなり怪しいものがあるといえる。中国よりといえば、ヒラリー・クリントンの夫ビル・クリントンは大統領時代に中国から多大なる賄賂をもらって中国への政策を変えた過去がある。中国系の政治家でなくても中国と強い絆を持つヒラリーが大統領になったらアメリカは非常に危険な方向に進むであろう。

市民が祖先の出身国への忠誠心を常に持ち続けなければ、生粋の~系ではないと言い張る左翼リベラルの思想が、今西ヨーロッパで起きている移民危機を招いたのだ。それでいてユダヤ系がイスラエル政策について政権を批判したりすると、ユダヤ人は二重の忠誠心を持つなどと批判するのも左翼リベラル。なんでユダヤ人だけは民族心を大事にしてはいけないのかね、不思議だね。

アイデンティティーポリティクスは人種差別である。私は非常に嫌いである。

February 5, 2016, 現時間 10:40 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 3, 2016

米大統領第一予選、アイオワ州共和党勝者はテッド・クルーズ、トランプとルビオは二位三位で接戦、民主党はかろうじてヒラリーが勝利

アメリカ内政

今週の月曜日は、アメリカ大統領選の第一予選がアイオワ州で行なわれ、共和党は前評判の高かったドナルド・トランプを抜いてテッドクルーズが一位(27.6%)、二位(24.3)と三位(23.1)のトランプとルビオはほぼ誤差の範囲というほどの接戦となった。民主党のほうは断然有利と言われていたヒラリー・クリントン(49.9%)が社会主義者のバーニー・サンダース(49.6%)に追われて苦戦し、かろうじて勝者の座を保った。どちらも前評判とはかなり異なる結果となった。

今更言うのは後出しだが、私はドナルド・トランプが圧倒的に優勢という予測はちょっと眉唾だなと思っていた。確かにトランプは全国人気投票では断然トップなのだが、アメリカの大統領候補選択は全国一斉投票ではなく、州ごとに選挙人を獲得していく形で進むので、州の文化や政治傾向などを考えると、トランプが保守的なアイオワで圧倒勝利というのはないだろうと思っていたからである。特にトランプの支持者は今まで共和党に投票したことがない無所属が多く、アイオワ党集会の複雑なルールも理解できていないし、また猛吹雪という天候もあって、よっぽど政治に熱心な人でないと出かけていかないところへ、わざわざ出かけていくとは思えなかった。ダントツで勝利を得ると息巻いていたトランプは口から泡を吹いて怒りを隠せない。トランプはクルーズの生まれがカナダだということで、クルーズは大統領の資格はないとまたまた喚き始めた。クルーズの母親はアメリカ市民。こういうやり方はトランプの支持者を減らすのではないかな?

クルーズがアイオワ州で勝利を得たのは良い始まりであるが、アイオワで勝っても必ずしも候補に選ばれるとは限らないので、予想以上の票を集めたルビオなどはかなり上機嫌である。この結果はクルーズにとってもルビオにとってもよい結果だったと思う。この次のニューハンプシャー州でどうなるか見ものである。

民主党のほうは、女王様気分で自分が選ばれて当然という顔をしていたヒラリーだが、選挙費用もヒラリーより断然劣るバーニー・サンダースがなんとほぼ誤差の範囲で第二位。結果的にはヒラリーが選ばれるだろうが、それでもヒラリーの勝利をかなり脅かしたという点でサンダースの支持者たちは大満足だろう。

前回もヒラリーは選ばれて当然と思われていたのに、突然現れたバラク・オバマに候補の座を奪われた過去がある。比較的無名なサンダースに負けるなど、絶対に許せないはずだ。

批評家たちによると、クルーズよりもルビオの方が体制派で中庸なので、ヒラリーに打ち勝つには有利なのではないかという話だ。私はクルーズのほうが好きだが、クルーズとルビオならどちらでもいい。特に不満はない。トランプだったらかなり問題だと思うが、、

ま、第一回戦はまずまずの結果というところか。

February 3, 2016, 現時間 9:20 AM | コメント (3) | トラックバック (0)

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December 27, 2015

反移民右翼勢力が勢いを得ている欧州、アメリカはどうなる?

アメリカ内政 , ヨーロッパ , 移民問題

1989年、ベルリンの壁が崩壊ソビエト連邦が牛耳る共産圏の東勢力がアメリカが代表する資本主義の西勢力に倒れたとき、我々は遂に自由主義が共産主義に勝ったのだと思った。これで長年続いた冷戦が終わり、やっと平和がくると思った。しかしその後、何故かヨーロッパは開放されたはずの共産主義へ自ら逆戻りし、支えきれない福祉政策を推し進めて行った。世俗主義が行き過ぎて少子化が進み、労働力不足を移民で補おうと宗教も文化も相容れないイスラム教徒を大量に受け入れてきた。それが仇となって今や欧州の経済は破綻状態。そして今年に入っての急激なイスラム教徒大量移住。いったいヨーロッパはどうなるのかと思いきや、最近ヨーロッパ各地で反移民の右翼勢力がその勢いを増してきているという記事を読んだ。

右翼だの保守派だの言ってもそれはリベラルなヨーロッパのことなので、自由市場や資本主義を唱えるというより、反移民の国粋主義だけで単なる社会主義の右翼であるファシストになるだけだったらまるで意味がない。ヨーロッパがイスラム侵略を阻止するのはいいとしても、その代わりとなるのもがナチスドイツのような独裁主義だったらヨーロッパに未来はない。現代文化を崩壊させようというモスレム移民と、ヨーロッパ社会に溶け込んでいる他の異民族との区別をしっかりつけてもらいたいものだ。

各国の「極右翼台頭」の模様について下記にまとめてみたが、こうして読んでみると、何故ドナルド・トランプがアメリカで人気を呼んでいるのか解るような気がする。はっきり言ってヨーロッパでもアメリカでもこれまでモスレム移民をテロリストと結びつけたり、強制送還しろとか受け入れるなとか言う発言はご法度だった。欧米ではそういう発言は「ヘイトスピーチ」とか言われて911事件直後のアメリカですら敬遠されたものである。保守派の政治家がそういう発言をしたらメディアやリベラル政治家から一方的な糾弾をされ散々叩かれ、逮捕されたり罰金を課されたり市民権を剥奪されて国外追放になったりしたものだ。

それが最近になって、あからさまに反外国人(モスレムに限らず)発言をする政治家たちの人気が下がるどころかうなぎのぼりに上がっている。欧米左翼が牛耳ってきた多様文化主義や政治的に正しい(PC)文化が凶悪なイスラム教侵略によって、欧米の一般国民から見放されつつあるという証拠なのかもしれない。

オーストリア:

ヒットラーの生地ということで右翼といえば忌み嫌われてきたオーストリアですら最近の大量移民危機のため右翼の台頭が目立っている。極右翼の自由党(FPO)は最近混乱するオーストリアの政治権力のなかで国境を守る党として着々とその地位を固めつつある。9月下旬に行なわれた地方選挙では議席の数を倍に増やし、オーストリア上部の30%に当たる18席を獲得した。10月初旬にもFPOの人気はうなぎのぼり、伝統的にもっともリベラルな都市ウィーン市での選挙でも投票の1/3を獲得し、社会主義のウィーン市長を脅かすまでに至った。全国支持率調査でも極右翼党が強い優先をみせており、場所によっては10ポイントも優勢なところもある。次のオーストリア全国選挙は2018年。主流政党は極右翼のFPOを食い止めるためにかなりの努力が必要と見られている。

デンマーク: 

極右翼のデンマーク人民党(DF)は最近の選挙でこれまでにない成功を遂げており、デンマークの共同政権の均衡を崩す可能性が出てきた。DFは6月の全国選挙で二位を占める21%の票を獲得179席ある議席の37席を獲得した。

党首のクリスチャン・タールセン・ダール(Kristian Thulesen Dahl)は保守党と組んで最多議席の共同党を設立したが、もしも政府が移民に対する政策を少しでも緩めた場合は国会から脱退して解散を余儀なくさせるといきまいている。 多数議席を奪われた社会民主党の党首は妥協を求めているが反移民という姿勢を断固くずさないDFを考えると妥協は先ずありえないだろうとみられている。

DF党は1995年に設立され、大量移民と多様文化主義に反対するという主義で前党首のPia Kjærsgaard女史は、デンマークを多民族多様文化の社会にしたくない、と訴え2010年には救援が必要な難民は除き、ヨーロッパ以外の国からの移民の完全廃止を呼びかけていた。

デンマークにおける右翼の台頭は他のスカンジナビア諸国で起きていることと酷似しており、人口密度が低いこれらの国々は中東からの大量な数の意味を受け入れるにはふさわしくないといわれている。

フィンランド:

「生粋のフィンランド人」として知られているフィン党(PS)は、デンマークのDP同様最近非常な人気を呼んでいる。 やはりDP同様反移民の姿勢を強く掲げており、フィンランド国会において有力な地位に立つ。この国粋主義の4月の行なわれた選挙では全体の17.7%の票を獲得。フィンランドで第二位政党となり、主流の保守党と手を結んだ。

フィンランドもデンマーク同様、経済的には社会主義の傾向があるが、こと移民に関しては強い姿勢を持っている。同党は人種差別は強く批判しているものの、メンバーのなかには黒人やイスラム教徒を馬鹿にした発言をする者もみられる。

PSの設立は199年、近年増えてきた移民の悪影響を懸念して設立された党である。2011年にはフィンランドで第三の最大党となった。同年は「ある種の人種は現代社会に生きるにはふさわしくない」と考える世論がこれまでの少数派から51%という多数派に変わった年であった。

フランス:FRANCE:

フランスの予選の地方選挙で極右翼の前線党 (FN) が飛ぶ鳥を落とす勢いで台頭してきたときは、フランス国内のみならず世界中が目を見張った。党首は話題豊かで絶世の美女カリスマ指導者のマリン・レ・ペン。彼女は同党創設者のジョーン・マリー・レ・ペン氏の愛娘。彼女の率いるFN党も移民問題と国産テロを懸念するフランス市民から大きな支持を得ている。

第一予選選挙で28%の全国票を得るという快挙を見せたFPだが、第二予選では惜しくも負けてしまった。それというのもフランソワ・オーランド大統領率いる社会党が二つの地域から身を引き国民に前大統領率いる保守党を支持するように呼びかけたからである。

ドイツ: 

ドイツでは右翼はここ数十年全くみられなかったのだが、最近の移民危機において、アンジェラ・マルケル首相の無制限な移民受け入れ主義を懸念する国民の間から国粋主義を支持する声がきかれるようになってきた。

最近の世論調査によると、極右翼の「別なドイツのための党」(Alternative für Deutschland - AfD) が難民うけ入れ反対を唱えて人気を得ている。AfDは「亡命には国境が必要だ、マルケルにレッドカードを!」といううたい文句で選挙運動をくりひろげ、今月の世論調査で有権者の8%の支持を得ている。9月にくらべて二倍の支持率である。それに比べて右翼を攻撃したマルケル率いるキリスト教民主党は40%から37%に下がっている。

もうひとつの極右翼ペギダ(Pegida)は去る10月にドレスデン市で開かれた抗議大会でこれまで最高の2万人という参加者を集めた。ペギダの批判者たちは反移民運動をナチスにたとえて叩いているが、国民からの支持は増えるばかり。確かにペギダのメンバーの一部でヒットラーの格好をしてユーチューブビデオをつくってみたり、ユダヤ人収容所を懐かしむような発言をしたりする人間がいたことは確かだが、そうしたメンバーはすぐにグループからは排斥されている。右翼というとすぐナチスと結びつける左翼リベラルの陰謀は今のところうまく行っていないようだ。

ドイツでは移民施設への攻撃が急増しているという。難民救援グループの関係者によると2015年は10月までに93件の放火を交えた429件も難民施設への攻撃があったという。2014年全体での攻撃が153件だったのに比べると3倍近い増加である。もっともこの放火にはワイファイが遅すぎるとか言ってわがままな難民たちによって自ら仕掛けられたものも含まれているのではないかな。難民センターへの攻撃が必ずしも右翼によるものだとするのはちょっと軽率だと思うね。

ギリシャ: 

トルコから地中海を渡ってくるシリア難民のヨーロッパ最初の拠点となるギリシャ。近年ものすごい経済難で完全な破産状態にある国だが、そこへ膨大な数の移民到来ときてはたまらない。極左翼の社会主義政府を選んだギリシャ国民だが、同時に「ファシストの黄金の夜明け党」党員も多く当選した。極右翼で時に暴力的なこの党は反ヨーロッパ連盟の政策を取り、せんだっての9月の選挙で大勝利を得た。しかしギリシャ検事局によると、黄金の夜明け党は殺人や強盗や人身売買などを行なっている暴力団だと決め付けている。

ギリシャの一般庶民はヨーロッパ連盟の諸外国から課された厳しい借金返済規制に大きな失望を覚えている。それにくわえて7000人を超える難民が毎日のように現れる現状に大きな不満と不安を抱いている。そうした移民が圧倒的に好んで訪れるレズボス島とコス島では黄金の、、、党が大きく前進した。ギリシャの経済と移民問題が早急に解決する見通しが全くつかない今、黄金党の台頭はますます進むことだろう。

ハンガリー:

同じく移民問題で頭を抱えている国がハンガリー。拙ブログでも幾つか記事を紹介しているが、右翼寄りのビクター・オーバン大統領は他のヨーロッパ諸国に先駆けて110マイルにわたるサルビアとの国境に壁を建ててしまった。与党の移民に対する強硬姿勢にも関わらず、去年の4月の全国選挙で国民は反ユダヤ主義のJobbikが20.7%の票を獲得。 Jobbikは人種差別丸出しの党で、ユダヤ人がジプシーを使ってハンガリアン市民を化学兵器で殺そうとしているとか馬鹿げた陰謀説を信じているとかいう話。いや、そういうメンバーが中には居るというだけで党全体がそうだというわけではないのでは? もっとも反ユダヤというのは本当かもしれないが。

ともかくJobbik党はオーバン氏が代表するFidesz党にかなり迫ってきているようだ。もともと針金塀の建設や国境への軍隊出動を促したのはJobbik党のほうだった。

イタリア:

ギリシャ同様地中海に面するイタリアでは移民侵略の最前線である。社会党のマテオ・ランザ政権が主権を握っているとはいうものの、最近極右よくの北方リーグ党が力を得てきている。

国粋主義の北方リーグからの候補者たちはローマのジプシーや移民に対して最近排他的な発言をしたりしているが、去る夏の選挙ではこれまでの自己最高記録を出した。反移民政策を主旨とした北方リーグ党はベネト地域でなんと50%以上の支持を得るという快挙を遂げた。

さらに与党の民主党が仕切るタスカニーですら20%も票を集め、与党にひどい打撃をあたえた。北方リーグの党首マテオ・サルビーニはローマ政権は一掃されるべきだとか、ユーロは人類への犯罪だといってみたり、イスラム教との会話を促進しているフランシス法王に対しても、キリスト教への裏切り者だと批判している。

ベニート市においては、同党は難民センターのアフリカ移民が地元の商人たちにひどい悪影響を及ぼしているとして、市役員たちにセンターの難民を立ち退かせるよう命じた。サルビーニ氏は今やイタリア右翼の代表としてその位置を固めている。2018年5月の選挙には同党はさらに強力な党となるものと予測される。

オランダ :

最近の世論調査によると、オランダの主流右翼党、自由のための党(PVV)が次ぎの選挙において勝利への道を着々と歩み始めているようだ。PVVもやはり反移民を看板にのし上がっており、今年はその支持率が最高記録の他党より18ポイントもリードという活躍を見せている。

もし明日選挙が行なわれた場合には自由党が国会で37議席を獲得できるとされている。オランダの国会はこれまで単独党が最多議席の与党になるのではなく、幾つかの党による協力政党制度を起用していたが、もし自由党が37議席を獲得した場合、自由党が単独の圧倒的多数を握る与党となりうる。PVVの人気はこれまでの労働者層以外の高学歴層で多大なる人気を得ている。

自由党(PVV)の党首は誰あろう反モスレムで有名な(主流リベラルの間では悪名高い)かのガート・ワイルダー氏。ワイルダー氏はこれまでイスラムフォビアとか言われてオランダや他のヨーロッパ諸国でも(アメリカでも)かなり叩かれてきた人だが、まるで怯む様子を見せないね。それどころかイスラム難民機器を「イスラム侵略」といって批判。最近はイスラム教徒を一切アメリカに入国させるなと言ったドナルド・トランプを支持するなど自分も次のオランダ大統領になる意欲を見せている。

人口たったの1千7百万人という国が今年度末までに6万人の難民受け入れを余儀なくされている現在、ワイルダー氏のような反移民運動は急激に人気が上がっている。

スエーデン:

イスラム教移民によって非常な被害を蒙っているスエーデンでも、やはり反移民の極右翼が人気を集めている。スエーデンはオランダより少ない人口たったの9百50万人の国。そこになんと今年だけで19万人の中東移民が押し寄せたのである。モスレム移民が伝統的にリベラルなスエーデンにどう溶け込むのかという不安が社会主義政党に背を向け反移民のスエーデン民主党(SD)への支持へと変わっている。そりゃそうだろう。スエーデンといえばいまやヨーロッパのレイプ最多国という汚名を着せられた国。モスレムによるスエーデン婦女子への残酷な輪姦が相次ぐなか、リベラル政権は国民を守るために何一つ対策を取っていない。国民から見放されて当然である。

SD党はスエーデンの国境を閉鎖することを詠っている。参考にしているこの記事によるとネオナチとのつながりもあるというが、記事そのものがイギリスの主流メディアのものなので、反移民政策を極右翼と呼んだりナチスと結びつけたりというのにも、かなり偏見が含まれている。だからSD党がどれだけニオナチと関係があるのか、このへんは眉唾ものである。ともかくSD党がスエーデンで人気を得てきていることは確かで、8つの別々な世論調査において7つの調査でSD党支持は何と25%を超えているという。与党の社会民主党をゆうに越す支持率である。

SD党はすでにオランダでは第三の制党であり、去年の選挙での成功により国会には49議席を持つ。2018年の9月の選挙ではさらに大きな勝利を得るものと予測されている。

スイス:

スイスはヨーロッパ連盟には加盟していないが、それでも移民問題の影響を強く受けている国である。
チョコレートと大手銀行で有名な小さなアルブス地方では、最近右翼への支持が急速に高まった。同記事が「超保守」というスイス人民党(SVP)は、常々ヨーロッパの難民混乱を警告し、スイスにおける厳しい移民規制を訴えてきた。そのおかげで去る10月の選挙では29.4%の票を獲得。SVPへの支持は最近スイス政府が国民の意図に反して一方的にEUと交わしたシリア難民受け入れ協定に怒った市民により、さらに煽られることとなった。

スイスのメディアはこの右への傾きはさらにスイスを他のヨーロッパから孤立させることになると警告している。SVP党は2007年の選挙運動で外国人犯罪者に対して人種差別的なポスターを広めたことで批判を浴びたという。SVPは外国人犯罪者全員を強制送還すべきという提案しており、白い羊三匹が黒い羊を海にけり落としている姿がスイス国旗を背景にして描かれたポスターを張り巡らした。スイス住民の1/3以上が外国人で、長年スイスに住んでいるにも関わらずスイス国籍を持っていない人が多く居る。

December 27, 2015, 現時間 11:27 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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December 24, 2015

支持率ナンバー1のトランプだが候補にはならないと思うわけ

アメリカ内政

出張中はウェッブサーフよりテレビのニュースばかり観ていた。私の観るニュースはもっぱらフォックスニュースのみ。たまにCNNも観たがその内容の違いは非常に面白いものがあった。政治討論番組ではCNNだと4人のゲストのうち三人までがリベラルで一人が申し訳程度に中庸という組み合わせなのに対して、フォックスはその正反対。ホストも交えて一人のリベラルを袋叩きにしていた。(笑)完全に不公平な構成だが、リベラルメディアは常にこういうことをやってきたのだから、一局くらいこういう局があってもいいだろう。

さて、気になる大統領選挙の行方だが、共和党の第一の有力馬はなんといってもドナルド・トランプ。今のところ全国平均支持率31%と他の候補者に比べてダントツである。しかしアメリカの大統領予選選挙は全国投票ではなく各州ごとに違った規則の選挙で選挙人を選んでいく方法がとられるため、予選前に全国平均支持率が高いだけでは必ずしも候補者に選ばれとは限らない。

たとえば一月最初のアイオワコーカスでは、テキサス代表上院議員のテッド・クルーズが有力と言われている。それぞれの州である程度の選挙人を獲得することが出来ない候補者はどんどん立候補から降りてしまうので、そうなった時、今他の候補を支持している人たちがトランプを支持するかどうかが問題となる。

ミスター苺いわく、トランプの支持率はすでに最高点に達しており、これ以上は伸びないのではないかという。たとえば、ベン・カーソン支持者とトランプ支持者へのインタビューで、もしも自分の支持している候補が脱落した場合、ライバル候補を支持するかという質問に対し、トランプの支持者はカーソンを支持すると答えた人が多かったの対し、カーソンの支持者でトランプを支持すると答えた人はゼロだったという調査がある。

トランプの支持率が30%強ということは、70%近い共和党有権者がトランプを支持していないということになる。その70%が結託して別の一人の候補者を支持した場合、トランプの勝ち目はない。

私がトランプが嫌いな理由は色々あるが、特に女性のヒラリーと立ち向かった場合不利な点は、彼はリベラルが常に保守派政治家に対して持っているステレオタイプな人種差別者(メキシコ人は犯罪者ばかりだと言ってみたり、モスレムは誰一人受け入れるなとか)で女性差別者(10年ごとくらいに嫁さんを若くてきれいなモデルと取り替えたり、女性ニュースキャスターや女性ライバル候補の容姿を批判したり)というイメージにぴったりあてはまってしまう点だ。

イメージだけでなく、私はトランプの正体は保守ではなくリベラルなファシストだと思っているので、今は選ばれるために保守派が聞きたいことを約束しているが、実際に大統領になった暁には全く正反対のことをやるのではないかと疑っている。ただ、移民問題や対テロ戦争に関しては本気なのかもしれないという気はする。ともかくヒラリーが大統領になるよりはよっぽどましだろう。

ともかくまだ先は長い。今共和党に必要なのは多く居すぎる候補者で希望のない人たちにさっさと降りてもらい、全国選挙で勝てそうな候補者をまとまって支持することにある。最後に残るのがトランプだったら最悪だが、それでもヒラリーを打ち負かすためなら鼻をつまんでもトランプに投票するつもりである。

December 24, 2015, 現時間 8:43 AM | コメント (6) | トラックバック (0)

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October 25, 2015

嘘だらけのヒラリー証言、ベンガジ公聴会、600回に渡り無視された領事の援軍嘆願

アメリカ内政 , 対テロ戦争

2012年9月11日、リビアのベンガジにあるアメリカ領事館襲撃でクリストオファー・スティーブンス領事及び職員4人が殺害された事件について、先日当時の国務長官であったヒラリー・クリントンが証言を行なった。

日本語でベンガジについて検索すると、いまだにあの事件は反モハメッドのユーチューブビデオに感化された地元民の突発的な犯行だったという説明が大半だが、事件当時からそれがヒラリー・クリントンが捏造して部下に広めさせた真っ赤な嘘だったことがわかっていた。

だいたいからして、襲撃事件が911同時多発テロの11年目の記念日であったことや、ベンガジでは数週間に渡り国連やイギリス軍やアメリカ領事館に対する攻撃がすでに始まっていたことや、スティーブン領事がヒラリー・クリントン国務長官に何度も警備の強化を嘆願していたなどの事実があるのに、事件が突発的に起きたものだという説明はどう考えてもおかしい。

ベンガジ事件の詳細を調査している米議会調査委員会の調べにより、事件当初数分後にはオバマ及びクリントンは現場からの報告で領事館がアルカエダ系テロリストに襲撃されたことを学んでいた。クリントンは事件が始まって一時間以内に娘のチェルシーにメールでその旨を伝えていたのだ。

オバマもクリントンもこれがユーチューブビデオに感化された突発的な暴動などではなかったことを最初から知っていたのに、何故テロ襲撃だと国民に発表しなかったのか。同調査により、スティーブンス領事は事件前にクリントン国務長官に警備の強化を何と600回に渡りメールで嘆願していたのにクリントンから完全に無視されていたことがわかっている。何故現場の領事の悲痛な嘆願をクリントンは完全無視したのか?

公聴会においてヒラリー・クリントン元国務長官は、スティーブンス領事はユーモアのセンスのある人だったので冗談を言っているものと思ったなどと嘯いている。冗談で600通も援軍要請などするか?冗談だと思ったとしても、一度くらい「このメールの山はなんなのよ?」くらい問い返してもよかったはず。それを完全無視?本当に危険な状態だったら取り返しがつかないことになるのに、実際なったのに、国務長官たるものが領事の度重なるメールを完全無視ってこたあないだろうが。

実は、スティーブンス領事のメールは、クリントンにすべて届いていなかったのではないかという説がある。信じられないことなのだが、クリントンには国務長官として公式なメルアドがなかった。彼女がメールを公私混同していたことや機密メールを普通メールのサーバーを使ってやりとりしていたことは明らかになっているが、何故か大事な公式メールをクリントンは受け取っていなかったというのである。自分の側近やお気に入りの弁護士などからのメールはきちんと届いているのに。

以前にヒラリーは別の公聴会でクリントン自身が襲撃がテロであり突発的な暴動ではなかったことを知っていたのか、という質問に対し、「今更、そんなこと何の違いがあるというの?」と机を叩いて叫んだのは有名。だが、どっちでもいいではないかと本気で思っているのなら、何故嘘の表明をして国民を何週間も騙し続けたのか?明らかにテロ襲撃であっては都合の悪い理由があったからであろう。

では、オバマ政権及びクリントンにとって都合の悪い理由とはなにか?

2012年は全国選挙の年。オバマの再選がかかっていた大事な年だった。

オバマ王は自分の外交政策によって中東のテロ問題は解決したという姿勢で選挙運動を進めていた。前大統領のブッシュと違って自分は穏健な政策によって中東を平和化した、アルカエダは崩壊し、アラブ諸国に春が到来、自分が援助した反カダフィ軍によりリビアの独裁者は倒された。どれもこれも自分の外交政策の功績であると言いたかったのだ。

元々犬猿の仲のオバマとヒラリーがここで協力したのも、オバマの二期目が終わった時点で、国務長官としてアラブ諸国の和平に貢献を残したヒラリーが颯爽と次の大統領候補として選ばれることが約束されていたからである。

そういうときに崩壊したはずのアルカエダテロリストにアメリカ領事館が襲撃されるなどあってはならないことであった。アメリカの援助によってアメリカに感謝しているはずのリビア反政府分子がアメリカを襲撃するはずなどないからである。自分の敵を間違って援助してしまったとなってはオバマ王は大恥をかく。だからリビア襲撃は自分らの政策とは無関係なユーチューブビデオのせいにする必要があったのだ。

自分らの政治生命のために四人のアメリカ人を見殺しにしたヒラリー・クリントン。こんな人間に大統領をやらせていいのか、アメリカは?

October 25, 2015, 現時間 10:17 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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October 3, 2015

共和党大統領立候補者ベン・カーソン氏からメッセージ

アメリカ内政 , 宗教と文化 , 対テロ戦争

共和党から大統領に立候補している一人、ドクター・ベン・カーソンについてお話しよう。彼はカーリー・フィオリナと同じくプロ政治家ではない一般の民間人。ドクター・カーソンは元脳外科の医師で黒人。別に黒人でも白人でも私は興味はないのだが、民主党はやたらと共和党のことを人種差別者だと侮辱するので、あえて言わせてもらう。共和党にも黒人はいくらでも居るし、ドクター・カーソンの支持者は結構いるのだ。

さて、そのドクター・カーソンが何かのインタビューで、自分はイスラム教徒がアメリカの大統領になることは支持できない、というような発言をしてイスラム恐怖症だとかなんとか批判の的になっている。そこで彼は自分の価値観について有権者にメッセージを送っている。無論これは政治コマーシャルなのだが、保守派でもイスラム教批判には消極的な政治家が多い中、こういうことをちゃんと言える人はめずらしい。読む価値ありだと思う。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

親愛なる友へ、

はっきり言わせてもらう。アメリカはユダヤ・キリスト教の価値観によって建設された国だ。

我々は偉大な国家となった地上で最高の多分歴史上でも最も偉大な国となったのも、これらの価値観のおかげである。

政治的に正しい(P.C)警察が独占するメディアは、この価値観と戦争状態にある。

最近私はこれらの価値観を守ったことで非常な批判の的となった。

私は後退する気はない。なぜなら私は他の人々と同じであることになど興味がないからだ。

私は私の価値観や信念を政治的に正しくあるために諦める気はない。

大統領として私は偉大なアメリカの価値観のために戦うつもりだ。

私はアメリカの夢とアメリカのやり方を信じる人々のために戦っているのだ。

アメリカはアメリカに来る誰でも歓迎する。だが彼らはアメリカ人として生きるために来るべきだ。彼らが我々の生き方や自由や憲法を変えようとするのを許してはならない。

私は大統領として憲法を信じ守る人間なら誰でも支持する。

Iだが私はシャリア法を支持したり、シャリア法を破棄しない候補者を支持することはできない。

シャリア法は我等の憲法と自由とは真っ向から対立するものである。

P.C.連中はそれを聞きたくないのだ。

はっきり言って、彼らは私のことも私の政治運動も好きではない。

だが、私の政治運動は私だけのものではない。これはわが国がどの方角に向かっているかということなのだ。

我々は立場をはっきりさせて戦う必要があるのだ。(以下略)

またドクター・カーソンは、イスラム市民団体として非課税対象となっているCAIRをその対象から除くべきだと呼びかけている。なぜならば、CAIRはモスレム同胞団などのテロリストと深い関係があるだけでなく、ドクターカーソンの立候補を取り下げるべきだと政治運動をしているからで、宗教団体や慈善事業団体の政治運動は法律で禁止されている。保守派の宗教団体がささいなことでやたらと税務署の摘発対象になっているのに対し、CAIRはそのあからさまな違法行為を罰せられていない。今こそCAIRは非課税対象からはずされるべきだとドクターは言うのである。

ドクター・カーソンが共和党候補に選ばれる可能性はかなり低い。だが、最初から取り合ってもらえないと思っていたドクター・カーソンの支持率はこの発言以来上昇中である。有力候補と言われていたジェブ・ブッシュなど、もう風前の灯。

プロの政治家ではないドナルド・トランプやカーリー・フィオリナやドクター・カーソンが人気があるのことで、どれだけ共和党の有権者が体制派共和党員に嫌気がさしているかが解るというもの。

マーク・ルビオとかテッドー・クルーズは政治家でも結構革新派。これは決してリベラルという意味ではない。体制派ではないという意味。共和党政治家たちは何故かリベラルのPC度に遠慮して本音が言えないでいる。だが本音を言ってるアマチュア政治家たちの人気が上がっていることからプロも学ぶべき点がいくらもあるはずだ。

いい加減ルビオやクルーズがアメリカの価値観を守るべきというのを聞きたいものだ。

私はトランプは信用していないが、カーソンやフィオリナは好きだ。ただ、彼らに大統領が務まるかどうかとなるとかなり疑わしいと思う。彼らは政権内の長官などには最適だと思うが。やはり大統領は政治家にやってもらいたい。だが、政治家でもジェブ・ブッシュのような体制派では駄目だ。

なんとか若手政治家にがんばってもらいたい。

October 3, 2015, 現時間 11:38 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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September 26, 2015

なぜ共和党下院ジョン・ベイナー議長は辞任を余儀なくされたのか

Tea Party , アメリカ内政

胎児の臓器を販売していたことが暴露されたプランドペアレントフッド(PP)への予算振り当てを巡ってあくまでも波風立てたくない体制派の幹部と保守派のメンバー達との間で亀裂が生じている共和党議会だが、遂に下からの圧力に耐えかねて下院のジョン・ベイナー議長は辞任を余儀なくされた。これによって事なかれ主義でオバマに媚びているミッチ・マカーノ上院与党代表も苦しい立場に置かれたことになる。

ワシントン(CNN) 米連邦議会下院のジョン・ベイナー議長(共和党)は25日の記者会見で、今年10月末に議長を退任し、下院議員も辞職すると表明した。引退については24日夜から考慮し、25日朝に決断したとしている。

下院議長は現職大統領に職務遂行が不可能な不測の事態が起きた場合、大統領権限の継承順位で副大統領に次ぐ重職となっている。

11月に65歳となるベイナー議長は政府予算案の編成などをめぐって共和党の保守派との対立が目立ち、政権寄りなどとの批判を浴びてきた。政府機関の閉鎖の危機が生じかねない予算案の債務上限額の引き上げなどに関する党内調整が来週、新たな山場を迎える中での議長退任の表明となった。

来年11月に大統領選を控え、共和党はベイナー氏の退任表明を受けて政権奪取をにらんだ挙党態勢の立て直しを早急に迫られる結果となった。

議会提案の予算案が大統領によって承認されないと政府機関閉鎖という状態が起きる。どんな事情で閉鎖が起きても主流メディアは共和党を責めるので、共和党幹部はまた閉鎖が起きて共和党が責められては困るという弱腰でオバマ大統領が必ず否決するといきまいている予算案を提出することができないでいるのだ。しかし大統領の否決が怖くて予算案提出が出来ないというのなら、共和党は大統領の言いなりではないか?いったい何のための議会なんだと聞きたいね全く。これなら民主党議会のほうがよっぽども背筋が通っていた。

フォックスニュースの世論調査によると62%の共和党支持有権者が共和党幹部に不満を抱いているという結果が出ている。この中に我輩カカシも当てはまる。オバマの暴走を止めて正しい方角へ政権を戻して欲しいと思って共和党に投票したのに、多数派議席を握った共和党はオバマをとめるどころかオバマに迎合してオバマ王の言いなり。オバマケアも移民法改正もオバマのやりたい放題である。

ベイナー議長が辞めただけでは共和党保守派議員の不満は納まらないだろう。そもそもベイナーが辞任に追い込まれたのも、上院リーダーのミッチ・マカーノ議員の指導力が足りなかったからだという声もある。マカーノの優柔不断な態度が保守派の共和党内部での不満を高めている。それがベイナーへの圧力となったという見方が強い。ということはベイナーの次はマカーノにもやめてもらおうという動きが出てくるだろう。

1995年に共和党下院議長のニュート・ギングリッチが率いる議会の予算案を巡って政府機関閉鎖という状況が起きたとき、否決権を使ったクリントン大統領ではなく予算案提出をした共和党議会が一方的に責められ国民の顰蹙を買ったことがある。そういう歴史があるので、今でも共和党幹部は政府間閉鎖は共和党にとって非常に恐ろしい危機だという恐怖感をぬぐえないのだ。

しかし、政府機関閉鎖はそれほど共和党に悪影響を及ぼしていない。保守派政治評論家のベン・シャピーロによると、オバマケアを巡って起きた2013年の閉鎖のときも当時の世論調査では53%の国民が共和党に責任があると答え、オバマが悪いと答えたのはたった29%だったにも関わらず、閉鎖中にオバマの支持率は45%から40%に下がり、2014年の中間選挙では共和党が圧勝し多数議席を握るに至った。

であるから共和党は閉鎖を恐れてPP補助差し止め案を諦めるべきではないのだ。オバマ王がPPを補助するというのであれば、オバマ王にPPを弁護させればいい。その際共和党はいかにPPが悪の団体であるかを徹底的に国民にアピールすればいいのである。前回も述べたように63%だかの国民がPP補助差し止めに反対しているというが、それはほとんどの国民がPPの実態を知らないからなのだ。

主流メディアも民主党もフェミニストたちもPPは低所得の女性たちの健康管理の援助をする団体だと言い張っている。産児制限や女性特有の癌検査などを主体にし、未婚の母となった若い女性へのカウンセリングや、母体に危険を及ぼす妊娠中絶手術も行なう女性のための施設という肩書きが信じられているが、実態は全く別。PPでは乳がんなどの癌検査は行なっていない。妊婦へのカウンセリングも人工中絶以外にはしない。PPは単なる中絶施設であり、PPへ相談に行った女性が中絶以外の処置を得ることは皆無なのである。しかもPPは多くの州で違法となっている末期妊娠中絶も行い、中絶中に生きて生まれた胎児を見殺しにしてその新生児の臓器を販売していたことが最近暴露されたのだ。

もし国民がこの事実をしっかり把握していたら、63%もの有権者が血税を使ってこのような団体を支持するとは思えない。であるから共和党はオバマ王やヒラリー・クリントンや民主党議員たちに何故PPを支持するのかと挑戦すべきなのだ。それが原因で政府機関閉鎖になったら、オバマ王にその正当性を説明させるべきである。何故国民の税金を使ってこのような悪営利企業を援助する必要があるのか、はっきり弁護してもらおうではないか。

ベン・シャピーロも指摘しているが、体制派保守派は主流メディアの偏見や民主党の不公平さに不満を述べながらも、何故か彼らの見方を完全に受け入れる傾向にある。政府機関閉鎖はどんな場合でも必ず共和党に不利になるという見方もまさにその一例である。

政府機関閉鎖といっても実際には国民の生活にはそれほど支障を来たさない。国家にとって重要とされる機関は例外なので、防衛省はそのままだし郵便も厚生年金支払いも止まらない。連邦政府経営施設である自然公園は閉鎖されるとはいえ、わざわざ立ち入り禁止にしない限り一般人の使用は可能だ。(前回はオバマがこれみよがしに自然公園やモニュメントの前に柵を張って、すべて共和党が悪いという印象を与えようとしたが、その下心がみえみえで、かえって国民から非常な顰蹙を買った。)

共和党から大統領に立候補しているテキサス代表テッド・クルーズ上院議員はPP補助差し止め案運動を筆頭するものと思われている。8月にクルーズ議員は出来る限りの手段を使ってPPへの補助を差し止めるべきだと語っている。しかしその動きをさえぎっているのが誰あろう上院議会代表ミッチ・マカーノ議員。国内でも国外でも非常な危機状態を迎えている現状で、PPだけのために国家予算が通らずに政府が閉鎖されるというようなことがあってはならないというのが表向きの理由だ。しかしだとしたら、誰もが賛成できる予算案をすべて提出した上で、PPのためだけに国家予算の通過を妨害しているのはオバマ大統領なのだと国民に訴えればいいではないか?

何故、PPのような悪の団体を守るために国家予算を人質にするのだ、とオバマ大統領のその正当性を説明させればいいのだ。政府機関閉鎖が共和党だけの責任だとされることを恐れるのではなく、その責任を押し付けられないように共和党は責任をオバマに押し付ければいいのだ。実際にそうなのだから。

共和党はさっさとマカーノ議員を排斥して上院下院ともに、オバマ王に立ち向かえる勇気あるリーダーを選出してもらいたい。

September 26, 2015, 現時間 9:35 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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September 25, 2015

中絶した胎児の臓器販売がばれたプランドペアレントフッド、政府からの補助金は停止されるべきとフィオリナ候補

アメリカ内政 , フェミニズム

共和党から大統領に立候補しているカーリー・フィオリナ女史は、前回のフォックスニュース主催の討論会で中絶した胎児の臓器を販売していたことがばれたプランド・ペアレントフッドへの政府からの補助金は差し止めるべきだと主張した。これに対してプランド、、の方はフィオリナが表現した隠しビデオの内容は事実ではないと反撃している。

プランドペアレントフッドというのは妊娠人工中絶施設で一応非営利団体として政府から多額の補助金をもらって経営されているが、最近になって中絶した胎児の臓器を病院や医療研究所に販売していたということが、保守派の団体が臓器の顧客を装って隠し撮りしたビデオによって暴露された。これについて詳しく日本語で書いているサイトがあるのでご参照のこと。

2014年7月、PPが堕胎する女性に赤ちゃんの臓器や細胞の販売を持ち掛けているのではないかとの噂に動き出したのは、医療専門家とジャーナリストで構成され、医学の倫理と進歩について監視活動を続けている「The Center for Medical Progress」という団体であった。2名がバイオ医薬品企業の社員のふりをし、ロサンゼルスのレストランでPPのシニアディレクターであるデボラ・ニューカトラさんとビジネスランチ。それを隠しカメラが撮影し続けたのであった。

グラスのワインをかたむけながら説明するデボラさん。「堕胎した赤ちゃんから摘出された臓器や細胞を欲しがっている人が世の中には大勢おり、時には下肢や筋肉まで求められている。中絶を行うウチの施設では、潰さないよう気を付けながらそれらを摘出している。特に心臓、肺、肝臓に関しては評判がよい」などと語っている。

アメリカの連邦政府は人工中絶を合法として認めているが、多くのアメリカ人が宗教的な理由から中絶には反対している。単に中絶を合法とするだけならまだしもだが、PPのような中絶施設を税金で補助するというのは中絶反対の有権者にとっては非常な憤りを感じる。しかも、そのPPは非営利団体と名乗りながら、堕胎した胎児の臓器を販売して大儲けしていたというのだから許せない、と思うのは当然。フィオリナはそういう保守派の人々にPP政府補助金の差し止めを訴えているのである。

共和党議会もPPへの補助差し止めの法案をすでに提出しているが、上院のミッチ・マカーノ議員は腰抜けなので、上院でこの案が通ることは先ずないだろう。よしんば通ったとしても、オバマ大統領は大統領否決権を使って否決すると宣言している。

8月に行なわれた世論調査では63%の有権者がPPへの補助金差し止めに反対と答えているが、主流メディアが臓器販売の隠しビデオについてほとんど報道していないので、どれだけの有権者が臓器販売スキャンダルを知っているのかかなり怪しい。共和党議会がオバマや民主党に屈せずに法案を推し進めれば、メディアもスキャンダルについて語らざる終えなくなる。そうなれば国民のPPへの支持も減るのではないだろうか。

共和党の体制派ははなからこの法案を通す戦いには尻込みしている。だが、保守派共和党員の間からは、これは戦う価値のある法案だという声が高まっている。それでもマカーノ議員が提案を進めるのを拒否すれば、共和党上院リーダーの座を失う可能性がある。私はいい加減マカーノにはやめてもらいたいと思っているので、これはいい機会かもしれない。

September 25, 2015, 現時間 12:49 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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September 24, 2015

共和党大統領候補討論会でカーリー・フィオリナ女史の人気急上昇

アメリカ内政

共和党でトランプと並んでビジネス界から大統領に立候補しているカーリー・フィオリナ女史は、この間の共和党候補者討論会での活躍で人気が急上昇中である。女性蔑視のトランプは何かとフィオリナ女史を侮辱しているが、フィオリナ側は挑発に乗らずにマイペースを守っているのが好感を呼んでいるようだ。

立候補当初、政治体験のまるでないフィオリナは主流メディアからは完全無視されていた。フィオリナの考えには同調できる保守派ですら、フィリナが有力候補になる可能性は疑っていた。しかし討論会後フィオリナの人気は15%も上昇。今やトランプについで支持率ナンバー2となっている。それに比べてトランプはかろうじて一位の座を保っているとはいいながら、その支持率は24%も下降。そろそろ不人気の兆しが見えはじめたようだ。

22日にサウスカロライナで行なわれたイベントでも、フィオリナはトランプの名をほんの数回しか口にしなかった。「ドナルド・トランプは心配になってきてるようですね。」トランプについての質問でフィオリナは答えた。「私は彼の神経を逆撫でしてるのかもしれません。」

ところでトランプについては目障りなことがもうひとつ起きている。クラブフォーグロウス(Club for Growth )という保守派団体が、過去のトランプの姿勢を強調して反トランプの政治コマーシャルを発表したのである。

このCMではトランプが国民健康保険や税金や他の政策について民主党寄りであることを指摘。しかもトランプ自身が昔、自分はどちらかというと民主党に同調すると語った映像も写し、トランプは共和党候補にふさわしくないことを強調している。ひとつのCMではトランプがクリントン夫婦と一緒に写っている写真を出し、トランプは外部者どころか実はどこにでもいる内部政治家に過ぎないと締めくくっている。

「実は(トランプ)は最低の政治家です。」クラブフォー、、のスポークスマンのDoug Sachtleben氏は言う。「彼は当選するためには何でも約束しますが、選ばれたら最後その全く反対のことをやるのです。」クラブフォー、、はこの広告キャンペーンはまだまだ序の口で、他の保守派団体とも協力して今後も反トランプ運動を拡大していくつもりだと語っている。

昨日トランプはこの団体に対して名誉毀損で訴訟を起すと声明文を送った。しかし大統領に立候補している立場のトランプはいわゆる公共人。候補者としての資格を批判されるのは当たり前なので、この団体が虚実の発言をしてトランプに害を与えているのでない限り、訴訟など起しても意味がない。第一、この程度の批判も受け止められずに金の力で(訴訟には金がかかるので)反対意見を弾圧させようという行為はトランプをかえって不利な立場に追い込む可能性がある。

私個人はフィオリナ贔屓だが、トランプもフィオリナも共和党候補にはならないと思う。ただ、フィオリナの場合は副大統領や国務長官になる可能性はかなり強い。トランプは周りと協力するということをしないので、候補にならなければ政権に残るということは先ず考えられない。

September 24, 2015, 現時間 10:38 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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August 29, 2015

冗談候補のはずのドナルド・トランプの不思議な人気

アメリカ内政

最近アメリカの共和党候補にドナルド・トランプという不思議な男が立候補し人気を集めている。トランプといえばホテル業の実業家で億万長者。人事にも厳しくすぐに「お前は首だ!」といって怒鳴るという評判があり、それをつかったテレビのリアリティーショーなどでも活躍していた。トランプは以前にも大統領候補に立候補したことがあるが、その時は誰も彼をまともにとりあわなかったので、すぐに辞めてしまったのだが、今回は何故か共和党候補のダントツトップとして大人気を呼んでいる。

トランプは政治家ではない。政治的に正しいことを気をつけて言おうという遠慮もない。それでアメリカの移民制度は崩壊状態だとか経済ははちゃめちゃだとか言いたいことを言っている。それが共和党支持者からも民主党支持者からも共感を呼んでいるようだ。

トランプは共和党の候補として立候補しているが、トランプの背景はまったく共和党ではない。クリントン夫婦とトランプは昔からの友人で、トランプは民主党候補にかなりの献金をしてきた。トランプは常に政治家に媚びて私服を肥やしてきた男で資本主義とはおよそ正反対の男だ。

そんな男が何故共和党としてヒラリーに真っ向から立ち向かおうとしているのか、トランプにとってはヒラリーが大統領になってこれまでどおり甘い汁を吸っていたほうが自分が大統領になるよりずっと金儲けにつながるはず。実はこれはカカシの陰謀説だが、トランプはヒラリーの手先ではないかと思う。

トランプが共和党候補たちの選挙運動を妨害し、自分のみに人気を集中させることで、共和党からヒラリーに立ち向かう有力候補を潰してしまう。トランプ自体が共和党の候補になることは最初から期対していない。トランプは候補から落選した時点で第三党の候補として立候補し、共和党の票を割るという計画。

だが、そうだとすればヒラリーはとんだ計算違いをしてしまったかもしれない。トランプが立候補を宣言したとき、誰もトランプの候補性などまともに受け入れていなかった。ああ、金持ちの気まぐれだ、くらいにしか思っていなかった。ところが蓋を開けてみたらトランプの人気は急上昇。共和党の有力候補を追い抜いてダントツの支持率を受けている。いったい何故なのか?

はっきり言って、私も含め共和党支持者たちは現在の共和党にはすっかり失望している。オバマの非常な悪政に耐え切れず、なんとかオバマの暴走を阻止してもらいたい、アメリカを元の方角にもどしてもらいたいと願って共和党議員を議会に送ったのに、過半数を超えて与党となった共和党ときたら、オバマを阻止するどころかオバマと一緒になってファシズムを進めている。

上院のベイナーも下院のマカーノもオバマべったりで、オバマケアを撤回するどころかそのまま支持。イランとの悪交渉にも反対の声も上げない。国境もすかすかで違法移民が素通り。低迷する経済も向上する兆しはまったく見えない。

いったい何のために共和党に票を入れたんだよ、と我々共和党支持者は非常な憤りを感じているのだ。

トランプはそういう一般人の不満の声を遠慮せずに発しているところに人々の共感を呼んでいるのだ。

「違法移民は強制送還しよう!」「アンカーベイビーは違法だ!」(アンカーベイビーとは、違法移民がアメリカで子供を生むことで、生まれた子供のアメリカ国籍を利用して自分たちがアメリカに居座る方法。)「アメリカを勝利の国にしよう!」

アメリカの保守は何故か常にリベラルに迎合するきらいがある。リベラルがメディアを牛耳っているからそうなるのかもしれないが、とくにベルトウェイと呼ばれるワシントンDCで仕事をしていると、一般市民の気持ちを理解できなくなる。それでリベラルが「そういう言い方は不謹慎だ、失礼だ、ハラスメントだ」と言い張ると、実際に一般市民がどう思っているかを調べないまま、それを鵜呑みにしてしまう傾向があるのだ。

具体的に言うならば、共和党はラテン系の支持なくして大統領になれない。だからラテン系市民の気持ちを逆撫でするような違法移民批判を話題にすべきではないといった考え。だが、ラテン系市民が必ずしも違法移民の乱入を支持しているとは限らない。いやむしろ、自分たちが合法に移住して市民権を得たラテン系やその子孫は違法移民に対する恩赦を苦々しく思っているかもしれないのだ。だが共和党の体制はそうした国民の生の声に耳を傾けずにリベラルメディアのレトリックを鵜呑みにしている。

イランとの交渉にしてもそうである。共和党体制派は共和党は常に戦争を好んでいると言われることを極端に恐れている。アメリカ国民はイラク・アフガン戦争で疲れているので、共和党がイラン交渉を拒むことでまたまた戦争を始めようとしていると思われると心配している。だが、アメリカ国民は負け戦が嫌いなだけで、全面的にイラク戦争に反対したわけではない。市民が嫌気をさしたのは、オバマ政権になってイラク・アフガンからの全面撤退によって戦況が一挙に悪化したからである。ブッシュ政権の末期にイラク状況が良くなって居た頃は国民は戦争を支持していたのだ。イランとの交渉においては国民の8割がたが反対しているというのに、共和党はその空気が全く読めていないのだ。

トランプが自分の言っていることをどれだけ信じているのかは解らない。だが、少なくともトランプは今現在のアメリカ国民の感情を十分に把握して国民が聞きたいことを語っている。共和党の候補者たちはトランプの人気から学ぶべきである。今国民が何を欲しているのか真剣に考えるべきだ。リベラルメディアががなりたてるプロパガンダに騙されずに一般国民の声に耳を傾けるべきである。

そうしないと冗談候補のトランプが本当に候補になってしまうなんてことになりかねない。

オバマみたいな素人が大統領になる時代だから、そうなっても全く不思議はないと思うね。

August 29, 2015, 現時間 9:14 AM | コメント (2) | トラックバック (1)

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November 12, 2014

次期大統領候補は誰に?

アメリカ内政

先の火曜日の中間選挙で共和党が圧勝したので、もう2016年の全国選挙で行なわれる大統領選についての話題に花が咲いている。左翼メディアはオバマの人気が最低なので、民主党の候補は何と言ってもヒラリーだろうと勝手なことを言ってるが、ヒラリーもかなり年だし若い年代には人気がない。だいたいヒラリーは元大統領夫人という他にはこれといった功績がない。国務長官としての彼女は取り立ててこれと言った政策をとってこなかっただけでなく、ベンガジ領事館テロという大失態の後の辞任があるだけ。もし民主党が本気でヒラリーを候補になんぞ選んだら、共和党としては非常に助かることになる。

さて、それでは共和党の候補にはどういった人たちが居るのだろうか?

現役の政治家となるとテッド・クルーズ(テキサス代表上院)議員、ポール・ライアン(ウィスコンシン代表下院)議員、スコット・ウォーカー(ウィスコンシン州)知事、クリス・クリスティー(ニュージャージー州)知事、ボビー・ジンダル(ルイジアナ州)知事などが居る。それ以外にはジョージ・W・ブッシュの弟で元フロリダ州知事だったジェブ・ブッシュや、元脳外科医で今は作家のベン・カーソンなる人たちが人気がある。前回の共和党候補だったミット・ロムニーの名前もあがっているが、これは無理ではないかという見方が強い。

まあまだ後二年もあることなので、なんともいえないが、結構いい顔ぞろいではないかと思う。

私個人としてはウォーカー知事が好きだ。彼はウィスコンシン州の教員組合の権力を大幅に削減し、州の経済を立ち直らせた人。組合からうらみを買って弾劾裁判にまでかけられたが、州民の支持を得て見事に生き残った。今回の再選挙でも相手側に大幅に差をつけて当選。

テキサスのテッド・クルーズ知事もいいね。テキサス州はクルーズ知事の代になって、大幅にビジネスフレンドリーな環境を拡大。わざわざクルーズ知事がカリフォルニア州のラジオ番組などで、テキサスは良いとこ、一度はおいで~ってな感じで税金の高いカリフォルニアからビジネスを奪い取ろうと盛んにがんばっている。

ポール・ライアン議員は、経済面ではいいのだが、いかんせんボトムラインしか考えない人。だから移民なんかも易い労働力として取り入れるべきという考えであるし、ビッグビジネスにべったりな感あり。 ただオバマケアとか最低賃金とかいう面ではかなり保守派ではある。

ルイジアナのボビー・ジンダルはインド系黒人。BPの原油漏れのときに連邦政府の援助にかなり文句を言っていた。指導力は抜群の知事。ただ、ミスター苺に言わせると、ジンダルは黒人だから先ず駄目だろうという。いや、共和党が人種差別者の集まりだからというわけではなく、黒人初の大統領のオバマがあまりにもひどかったので、「やっぱ黒人は駄目だ」という気持ちが多くの市民にできてしまったのではないかというのだ。なにせオバマ王の政権になってから人種間の亀裂はひどくなる一方。アメリカ国民が人種を乗り越えて大統領候補を選んでくれることを望む。

そういう意味でベン・カーソン氏も危ない。彼はアフリカ系黒人。でも南部の白人の間でもカーソン氏の人気は高いので、私はミスター苺ほどシニカルではない。ただ、私はカーソン氏のことは全然しらないので、なんともいえない。私の同僚(白人)「次の大統領はドクター・カーソンしか居ない」と言っているが。

ジェブ・ブッシュ。ジョージ・Wの弟だが、兄のダービャよりずっとリベラルという話。個人的にはジェブの息子のジョージ・プレスコット・ブッシュのほうが好きだな。イケメンだし、、関係ないが、、。ジェブは奥さんがキューバ系でスペイン語が結構流暢に話せる。プレスコットにいたっては完全なバイリンガル。ブッシュの名が有利になるか不利になるか見所である。

ニュージャージーのクリス・クリスティーはカラフルな人で、言いたいことは何でも言う。しかし共和党でもニュージャージーはかなりリベラルな州で汚職もひどい。クリスティーもいろんなスキャンダルに巻き込まれているので、ちょっと無理なのではないかと思う。最近ダイエットでかなり痩せたらしい。大統領候補はあんまり太っている人は選ばれない。くだらなそうで、見かけは結構大事なのである。

と、まあ、今はこんなところかな。

そのうち候補の一人一人について、もっと詳しく勉強して書いていきたいと思う。

時間はぜひとも共和党に政権を握ってもらわなくてはならない!

November 12, 2014, 現時間 1:13 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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November 9, 2014

中間選挙米共和党の圧勝!民主党やオバマに協力なんかすんな!

アメリカ内政

この間の火曜日はアメリカは中間選挙で下院と上院の選挙が行なわれ、共和党が圧勝。久しぶりに上院議会の過半数議席を獲得するに至った。これで米議会は下院上院の両院において共和党が指導権を握った。

無論左翼リベラルメディアはこぞって、「今こそ共和党は民主党と協力し合って妥協すべき」と声高に唱えている。ちょと待った!民主党が多数議席を握っていたときは「俺たちは勝ったんだ、手前(てめえ)らの意見なんか聞く耳も持たねえよ」と言っていたくせに、共和党が勝ったらとたんに協力だ、妥協だ、と来たもんだ。

なんで勝った方が負けた方に協力したり妥協したりしなければならんのだ!

共和党の圧勝が明らかになった火曜日、ラジオトークショーホストのラッシュ・リンボーが、共和党はオバマの陰謀を阻止すべき、有権者はそのために共和党を送り込んだのだと主張した。トークショーに電話してきた聴取者は「議会と大統領の協力を求めるなら民主党を選ぶべきだった」と発言。ラッシュは「まったくだ、その通りだ!」と感心してリスナーに景品を出していた。

アメリカの議会は、下院が提案した法案を上院に通し、それが通過したら大統領の元に送られて大統領の署名で法律が成立する。オバマケアのような悪法が国民の意思を完全無視してトントンと通ったのも、オバマ政権の最初の二年は下院上院ともに民主党が握っていたからで、共和党の反対意見は全く通らなかったからだ。このとき左翼リベラルメディアは「民主党は共和党ともっと協力し妥協すべきだ」などと言ったか?

あまりの独裁振りに厳しい批判を受けたオバマ王が言った言葉が「余は勝ったのじゃ」である、「負けたものがつべこべ言うでない。聞く耳もたぬわ」てなもんであった。

であるからして、共和党も民主党や左翼メディアから民主党や大統領と妥協しろなどと批判されたら言い返してやればいい、「我々は勝ったのだ!国民の意思を通して断じて大統領の独裁を阻止する」と強気に出ればいいのである。

ラッシュは何もしないのも政策のひとつだと言っていたが、民主党に邪魔されて通らなかった共和党の法案はいくらもあるので、まずそれらから通していくのが共和党の責任というもの。

小手はじめに、医療機器課税の撤廃からやってもらい、医療費の削減をしてほしい。また、キーストンパイプラインの設置を実現させ、国内原油価格の引き下げにも努めてもらいたい。共和党に出来ることはいくらもある。

オバマ大統領は絶対に署名などしないだろうから、いくつもの法案をオバマの元に送り込み、これまで議会がにっちもさっちも行かなかったのは、共和党のせいではなく何もかも民主党とオバマのせいだったのだと国民に理解してもらうことが大切。庶民の意思を通して共和党ががんばっていることをオバマが独断で阻止しているということを国民に見せ付ければ、国民も次の選挙で共和党議会の多数議席を保ち、共和党の大統領を選ぶことがどれだけ大切であるかを悟ることが出来るというもの。

そういう意味で共和党にはがんばってもらいたい!

とにかくおめでとう!選挙の日は出張中で何もできなかったので、今夜は赤飯でも炊こう。

November 9, 2014, 現時間 8:23 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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July 5, 2013

エジプトのクーデターを傍目にヨットで遊びほうけるケリー米国務長官、一方空気の読めないオバマ王のモスレム同胞団応援発言

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

エジプトで反政府の軍隊がクーデターを起こしているというのに、なんとアメリカのジョン・ケリー国務長官はヨット遊びに余念がなく、モルシ大統領が反政府軍に拘束されたという今になっても、休暇から戻って来る気配がない。オバマ大統領は大統領でエジプト市民が政府の悪政に怒り狂っているというのに、いまだにアルカイダを生んだモスレム同胞団を支持する声明を発表。このままではエジプトのアメリカ大使館はリビアのベンガジの二の舞になりかねない。

July 5, 2013, 現時間 7:52 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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November 25, 2012

組合の我が儘で潰されたホステス製菓

アメリカ内政

アメリカでは老舗の製菓会社ホステス・ブランズ社がこの不況の煽りを受けてクリスマスを直前に遂に倒産した。リプルウッドホールディングス社は、数ヶ月前に経営不信の同社を買い取り、経営立て直しを目指していたが、労働組合との交渉が破綻したため倒産を余儀なくされたもの。おかげでリプルウッドホールディングス社がホステス社に投資した1億3千万ドルは完全に水の泡となってしまった。労働組合がいかに事業経営に即さないかを示すよい例となった。

米菓子大手のホステス・ブランズは21日、事業清算手続きに着手し、約1万8500人の従業員を解雇することを連邦破産裁判所から認められた。破産裁判所が土壇場で同社と労働組合との仲介に乗り出したが、実らなかった。

 連邦破産裁判所(ニューヨーク州ホワイトプレーンズ)のロバート・ドレイン判事は同日、ホステスの事業清算計画を承認した。同判事は前日、同社とストライキ中の労働組合との間を取り持ち、非公開の調停を開始したばかりだった。同社は「ホーホーズ」、「トウィンキー」、それに「ワンダーブレッド」といった主力商品を製造している。

 清算の結果、ホステスの全従業員1万8500人は解雇され、即時ないし向こう数カ月以内に職を失うこととなった。

労働組合の本来の役割は、労働者がより優遇された立場になるように労働者を代表して経営側と交渉することにある。だが、その要求が行き過ぎで経営不信な会社を潰してしまうのでは元も子もない。

ホステス社を買い取ったリプルウッドホールディングス社のトーマス・コリンズ社長は民主党支持で、労働組合にも非常に同情的な人物。経営不信のホステス社を買い取ったのも、自分なら労働組合と協力して経営立て直しが可能だと確信していたからだ。

しかし現実は、ルプルウッドが提案した労働条件に抗議した労働組合のストライキ。ストライキが長引けば清算は免れないという経営側の警告を組合は完全無視して交渉を拒絶したため、同社は倒産を余儀なくされた。

経営者があっての組合だろうに、まったくその意味を理解していないのが動労組合。いまや組合はたんなる暴力団。会社の資産を食いつぶすだけの害虫である。だいたい、同社が経営不信に陥ったもともとの原因には、労働組合の理不尽な要求を受け入れ過ぎたことがあるのではないか?

なんにしても、組合の力が強過ぎる会社の経営立て直しは今後敬遠されることだろう。

November 25, 2012, 現時間 8:36 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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November 7, 2012

負けた、、、

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

私は非常に楽観的に観ていたのだが、とても信じ難い。アメリカがこんなにもリベラルだったとは、、

いまは冷静な分析はできないのでこれだけ。仕事は休んでやけ食いする。

November 7, 2012, 現時間 9:30 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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November 3, 2012

アップデート&バンプ:民主党の選挙違反とロムニー支持派への暴力事件あいつぐ

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

アップデートあり〜!

左翼リベラルや民主党は何かというと保守派や共和党が市民に暴力を煽っているというが、実は何かにつけて反対派に対して違法行為をしたりオンラインなどで脅迫状を送ったり実際に暴力沙汰に走るのは決まって民主党側である。アップデート:選挙当日までオバマ支持派によるロムニー支持派への悪質な嫌がらせや、あからさまな選挙違反がある度にこのエントリーを更新し再新にバンプすることにした。新しい記事はこちらを参照

私はロムニー支持だが、ロムニー&ライアン、のバンパーステッカーを車に張る勇気はない。なぜならば、そんなことをすれば、オバマ支持派のチンピラどもに車を傷つけられること必定だからである。

それでミスター苺がロムニーのサインを表庭に建てたてた時も、「え〜やめてよ〜、ここは全国でも真っ青々のカリフォルニアよ〜、窓ガラスとか割られたらどうするの!」しかしミスター苺はオバマ政権下でも言論の自由のために闘わねばならないと頑固である。

ウィスコンシン州においてショーン・ケズィー(Sean Kedzie)さん22歳は、自分の家の前庭でなにやら音がするので外に出てみると、二人の若い男がケズィーさんがたてたロムニー&ライアンサインを抜き取っているのを目撃。ケズィーさんがそれを止めさせようとしたところ、反対に二人の男に襲いかかられ、首を締められ頭や顔を殴る蹴るなどの暴行を受けて重傷を負った。ケズィーさんはウィスコンシン州上院議員(共和)の息子だったため、即座に大ニュースになった。

またフロリダ州では、72歳になるウィリアム・オーバーベイさんという元ベトナム軍人の庭でも、建ててあったロムニー&ライアンサインのみならず、一緒に建ててあった星条旗などが何者かに燃やされ、芝生の庭やドライブウェイに「オバマ4エバー」とチョークで落書きが残されていたという。オーバーベイさんは、自分が言論の自由を守るために外地で闘ったのに、国内でこんな言論弾圧をする人間がいるのは情けないと語っている。

民主党による選挙違反は悪名たかいので、全国各地において選挙権のない人間による投票を防ぐため、投票場で顔写真入りの身分証明書を提示することを義務づける州が増えているが、この常識的な行為を裁判所に訴えてまで阻止しようとし、リベラル裁判官によって勝訴しているケースが多々ある。わがカリフォルニアもそのひとつ。

身分証明書が必要ないなら、違法移民でも他人に成り代わって投票しても区別がつかない。同一人物が投票状各地を回って数回にわたって投票してもわからない。こういうあやふやな投票が民主党運動員によって多くされているため、共和党が勝つためにはその程度の違反の票など問題にならないほど圧勝しなければならないのである。だから共和と民主が接戦状態にあるところは共和に取って非常に不利である。

民主党の言い分は身分証明書提示強制は人種差別だと言う。何故かと言うと低所得者で特に黒人の間で身分証明書を所持しない人間が多いからだというのだ。

はっきり言って、最近はスーパーでワイン一本買うのでさえ、身分証明書の提示を要求されるこの時代に、選挙の投票所で身分証明提示をするのが人種差別だというのは全くおかしな話だ。

私はアメリカに来て一ヶ月以内に身分証明書を取得した。運転が出来なかったので、近所のDMVに行って免許ではない単なる身分証明書を発行してもらったのである。書類に必要事項を書き込んで列にならんで30分もしないうちに発行してもらえた。私は外国から来たばかりで仕事もしていない18〜9歳の人間だった。そんな人間がいとも簡単に出してもらえる身分証明書を貧乏だから黒人だから所持していないなんてのは言い訳にならない。DMVまで出かけて行くバス賃も持っていないというのも信じ難い。

第一、その程度の努力をする気もない人間がなんで選挙で投票しようなんて気になるのか、と私はききたいね。そんな人間は民主も共和も知らないに違いないし、ましてや候補者が誰なのかさえしらないだろうと思う。ということは、誰々に投票したら酒を奢ってやるとか言われてのこのこ民主党のバスにでも乗って投票場に連れて行ってもらうのがオチだろう。だから民主党は身分証明提示に心底反対なのである。

あと10日に迫った今回の選挙でも民主党による膨大な選挙違反が予測される。共和党が勝つためには圧倒的勝利をめざすしかない。言論弾圧と国民コントロールを最終目的にする民主党に政権を渡してはならない! 

アップデート1:10/25/12バージニア州にてロムニー&ライアンのサインが燃やされるという事件があった。バージニア州のリースバーグに住むリビー・スティーブンスさんは、前庭にロムニー&ライアンの看板を建てたところ、一時間もしないうちに何者かによって看板と芝生に火をつけられてしまったという。放火は前庭が燃えているのに気がついた通りがかりの救急車によって発見された。「誰かがサインを盗むかもしれないとは思いましたけど、まさか火をつけられるとは思いも寄りませんでした。」とスティーブンスさんは怒りを隠せない。

アップデート2:10/27/12カリフォルニア州アルタロマ市。アルタロマCBSローカールニュースによると、ロムニー支持サインのついた家の前に駐めてあった車二台に何者かが「オバマ」と鍵で落書きした。そのうちの一台の車の持ち主ケン・スロウンさんは実はオバマ支持で、失業中実家に一時滞在中の身。ロムニー支持なのは両親で自分ではないのだ話している。

「オバマに投票しろという意味でやったのかもしれないですが、こんなやり方じゃ説得力ないですよ。」とスロウンさん。車は見積もって約3400ドルの損害だという。失業中にそんなお金はないだろうに、気の毒なことだ。

被害にあったもう一台の車はスロウンさんの妻のもので、そちらの方はシートの背もたれがめちゃくちゃに切り裂かれていたという。

また、近所でロムニー&ライアンサインを前庭に建てていた家でも、止めてあった車のボンネットに「オバマ」と鍵で落書きがされており、近くに駐めてあったトラックからはGPS(ナビ)が盗まれていたが、トラックそのものは破損されていなかった。

警察によると、同じ指紋がこれらの車から摘出されているということなので、早いこと犯人をひっつかまえてほしいものだ。

アップデート3:10/27/12:ウィスコンシン州ラシーン市で行われたティーパーティーの集会には、ロムニー支持者2500人が集まり、著名な主賓の演説などがおこなわれ盛大な集会となった。しかし、集会が始まる直前、オバマサインのついたトラックが駐車場に現れ、何百という釘をばらまいて走り去ったと言う。

「外に出て出来る限り拾い集めました。でもひどいですよ。」と主催者のルー・ディアバラチオさんは言う。地元警察は事件の真偽について今は何もいえないと地元新聞のインタビューに答えていない。

アップデート4:10/27/12オハイオ州コロンブス市、早期投票が行われているオハイオ州のとある投票場職員は、バスに乗ってやってきたサマリア人の集団に気づいた。この地方はサマリア人移民が多いが、この集団は誰一人英語が話せず通訳に着いて来た人物は全員に民主党一律に投票するよう指導していたという。

アップデート5:11/2/12:オハイオ州ペリスバーグ市。盗んだロムニーサインをトラック一杯に積んでいた労働組合員4人逮捕される。真夜中にロムニーサインを盗んでいる人が居るという近所の通報により警察に取り押さえられたのはオハイオのシートメタル労働組合のメンバー4人。トラックの中には四人が盗んだと思われるロムニーサインが一杯積まれており、その他にもドリルなど大きな看板を取り外す道具なども積まれていたという。

November 3, 2012, 現時間 5:49 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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で、大統領選挙戦はどんな塩梅かね

アメリカ内政

カカシ注:塩梅(あんばい):物事のぐあい・ようす。

というわけで、オバマ対ロムニーの大統領選はどういう具合になってるのかという話をしよう。プロの世論調査専門家のマイケル・ボローンはロムニー楽勝と予測している。

読者諸君はご存知の通り、アメリカの大統領選挙は直接選挙ではない。国民は各州においてどちらかの候補に票を入れる投票人を選ぶのである。各州でその投票人の数(エレクトレート)が指定されているので、国民の何人がどちらの候補に投票したかではなく、全国でどちらの候補にどれだけの投票人の数が集まったかで結果が決まる。

カリフォルニアの場合、圧倒的多数でオバマが選ばれるはずなので、カリフォルニアの投票は全部オバマに行く。テキサスのようにロムニー勝利間違いない州はすべてロムニー行き。であるから、どちらが優勢かがはっきりしている州はあまり問題にならないし、選挙運動も活発にはされない。

戦場(バトルグラウンド)となる州は、選挙によって共和になったり民主になったりするスイングステートと呼ばれるどっちつかずの州。こういう州ではどちらの候補も選挙運動に余念がない。支持率に関してはミスター苺もプロ並みの分析を参照してみると、、、

スイングと言われていたフロリダ、ノースカロライナ、そしてバージニアはどうやらロムニーに行きそうだ。すでにロムニー寄りと言われる州が確実だとすれば、合計248票がロムニーに行く事になる。

先ずはオハイオ州の18票。ロムニーがオハイオを取れれば、すでに266票。最低必要な270票にほぼ手が届く状態。どっちつかずの他の州のひとつでもロムニーが取ればオバマは負ける。オバマがオハイオを取れなければ、他のどの州も負けられないのだ。

ではオハイオの世論調査はどうなっているのかというと、リアルクリアポリティクスの平均でオバマが2.1%優勢。だがこの程度は誤差の範囲。この平均には民主党世論調査 (PPP)の43対35の民主優勢が含まれているが、この調査では調査対象の民主支持者が共和支持者より8%も多く、女性が男性より8%多い。それを考慮にいれて調整すると、オバマの優勢はたったの1.9%でこれも誤差の範囲。

平均に含まれるラスマスン、シンシナティインクワイアー/オハイオニュース、など他の6の世論調査では、それぞれオバマの優勢率は誤差の範囲以下である。

となると確実にオバマ優勢としているのは、CNN/オピニオンリサーチの+4%とタイムマガジンの+5%。ただし、これは民主党の投票者数が共和党を上回るという想定のもとにされている。

マイケル・ボローンによると、これらの世論調査は2008年の投票率を基盤にしているが、今年は民主より共和登録者の方が選挙に積極的であり、民主登録者が前回のような数で投票するかどうか疑わしいという。といったことを考慮に入れるとオハイオは今のところ引き分けである。

10月3日にはじまった三回にわたるオバマ対ロムニーの討論会で、主流メディアは最初のロムニー圧勝以外は、二回ともオバマが得点勝ちしたと報道していたが、なぜかオハイオ州では討論会の度にロムニー支持が上がっている。討論会前までオバマが+7で優勢だったのが、今や+1.9%。明らかにロムニーのほうに勢いがついている。

次はウィスコンシン州。こちらも競り合いだ。ということはどちらの登録者が多く投票場にでかけていくかで結果は決まる。どちらの支持者のほうが奮起しているかは計りようがないが、2008年のオバマ支持者の熱狂度が今年も同じようにあるとは誰も思っていないはず。

この間のスコット・ウォーカー知事及び共和党議員全体の弾劾選挙では、共和党が圧勝。ウィスコンシン州はよもや民主党寄りとは言えない。同州でも討論前と後ではオバマ支持が+11.5から現在の+2。5まで落ちている。

最後にアイオア州。ラスマスンの同点からウィアスクアメリカのオバマ+3、グラヴィスのオバマ+4、PPPはロムニー+1。いちばん変なのはマリストのオバマ+8。平均するとオバマ+2.3。最高と最低を切り捨てて調整するとその差はオバマ+1.8。

大抵の場合、選挙前の世論調査は結果に比べると民主党優勢と出るのが普通。それでもこの程度の差しかないというのは、実際にはオバマはかなりの危機に陥っているといえる。本来なら選挙を数日後に控えた今の段階で、現役大統領は+7も+8も優勢でなければならないはず。

この調子だと、ロムニーがよっぽどの失態を犯さない限り、この選挙はロムニーが十分に勝てる状況にあるといえる。

カリフォルニア州民の私には投票では何の影響力もないが、応援だけは声高に言わせてもらおう。

頑張れロムニー!頑張れ共和党上下議員候補たちよ!

ふれ〜ふれ〜共和党!!!

November 3, 2012, 現時間 1:59 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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October 19, 2012

大統領選討論会二回目直後ロムニー人気が急上昇、評論家はオバマに軍牌を上げたのに

アメリカ内政 , 狂ったメディア , 独裁者オバマ王の陰謀

カカシ注:この時期はどうも出張が多くてゆっくり大統領選の討論会など観ている暇はない。しかし、こういうことは常にしっかり観ているミスター苺が色々感想を書いてくれたので、本日はそちらを掲載する。

有権者が信じられる変革
ミスター苺著

俺は、この間の討論会について、面白いパターンが出来上がっていることに気づいた。

  • 討論会を観た弁護士やジャーナリストたちは(右よりなら)失望したようで、ひいき目に観てもせいぜい引き分け、どちらかと言えばオバマが得点勝ちしたというのが一般的な見方のようだ。

(右翼系ブロガーの)ヒンダーレイカー(弁護士)やミランゴフ(ジャーナリスト)やそこまで過激ではないがスコット・ジョンソン(弁護士)とか、もっと過激なベルダー(弁護士)なんかはその部類だ。 (フォックスニュースの)ブリット・ヒュームにしろ政治評論家のチャールス・クラウトハンマースも同意見で、無論左翼メディアのアイドルたちは皆自分らの候補が圧勝したと心から信じて疑わない。これは弁護士にしろメディアトークショーホストにしろ、対抗することを職業にしているからで、相手との討論で適応するより勝つことにより価値を見いだす傾向があるからなんじゃないかと思う。そういう見方をすれば先日の討論ではオバマが勝ったと解釈できるのだろう。(略)

  • だが、法律とかジャーナリズムなどには関わりのない 歴史家や医師や手に職を持つ人や銀行員や専業主婦といった人たちは、ミット・ロムニーの方をより高く評価している。

これはもしかすると、弁護士は討論を法廷における法的な弁論として見ることから、どれだけたくみに前例や権威を駆使して相手側の証拠を正式な記録として残すのを阻止し、どれだけ自分らに都合のいいように裁判官に陪審員を指導させることができるかで、勝ち負けを評価するからなのかもしれない。

だが、俺たち一般市民は全く違う角度から観ている。俺たちが観たいのは、候補者の真剣さ、誠実さ、思いやり、信頼性、未来への希望的な見解、指導者としての貫禄といったものだ。流暢な口ぶりや攻撃性や威圧的な態度なんか興味ない。俺たちは何百回と流されたコマーシャルで聞き飽きた政治スローガンの暗唱にも感服しない。俺たちには敗北主義や似非意欲なんか焼き過ぎのバーベキューみたいに食べる前から嗅ぎ付けられる。

一般人は今の時点から次の時点にどうやって進むのかという計画のある候補者を求めると思う。俺たち一般人が求めているのは、具体的な計画を横道にそれずに説明し、可能性のある計画を退屈で難しい証明なんかで誤摩化したりせず、俺たちには想像出来ない俺たちの生活が逆立ちするような過激な変革じゃなくて、俺たちが理解できる信じられる変革を唱えることのできる候補者だ。

そうだとすれば、相手と対立し対抗することを職業とする人たちは、同意や礼節を重視し議論や対立を避けようとする、ごく一般的な職場で働くひとたちとでは、全く違う討論を観たと言えるのかもしれない。

October 19, 2012, 現時間 9:23 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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October 6, 2012

突然の失業率急低下に疑いの目も

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

今朝労働省から9月の失業率と新雇用率の発表があったが、失業率がこれまでの8.1%から減って7.8%、新雇用数が114000と、ここ44ヶ月で最良の数値が出ている。しかしこれらの数字にはなにか裏にからくりがあるのではないかという見方も強く出ている。

今日は仕事でなんと朝6時半から午後3時まで合計6時間の運転をした。せっかくなので、最近あまり聴けなくなったトークラジオを十分に聴こうと思ったのだが、東海岸の田舎道路で入ってくる放送局が少なくて苦労した。それでラッシュ・リンボーの番組を見つけたときは、思わずやった~と叫んでしまった。

さて、本日のラッシュの話題は言わずとしれた労働省の9月の失業・雇用率の発表についてだったが、ラッシュは労働省がデータをたくみに仕組んで自分らの都合のいい数値を出していると指摘した。そしてさらにリンボーは、選挙直前に労働省が8%未満の失業率を発表するに違いないと予測していたとも話していた。

失業率というのは、仕事を探しているが見つからないという人たちの数を言うが、仕事が見つからなくてあきらめた人の数は含まれていない。まら、114千の新しい仕事が作られたという件についても、どうしてそういう数字が出てきたのか、リンボーはこう説明する。下記は訳ではなく要約。

バラク・オバマは失業率を減らすためには仕事の数を減らすしかないと考えたのだ。失業率が8.2%から8.1%に減った時、職場を去った労働者の数は前代見聞の多さだった。今回も全く同じことがおきたのだ。人々は職市場を去ったのである。

この調査書では9月に新しく114千の仕事が作られたという。今年の7月と比べてみると、7月の数値は163千職が作られた。7月に163千、九月に114千、これでは人口増加にもおいつかない。114千という新しい職数で失業率が7.9%を減ったということは、それだけ職を探している人の数が減ったということになる。そうでなければこんな数字は出てこない。

働きたくて積極的に職探しをしている人の数と、働きたいが職探しをあきらめてしまった人たちの数を合わせると14.7%となり、この率はオバマが大統領になってからほとんどずっと変わっていない。

ラッシュも指摘しているが、パパブッシュの時代、特に任期最後のほうになると、クリントン及び民主党そしてメディアが一緒になってアメリカ経済は歴史的な低迷期を迎えている、と騒ぎ立てた。しかし当時の失業率は4%程度であり、実際にはそんなにひどい景気ではなかった。

実際にひどい景気ではなかったので、メディアがひどいひどいとは言っても、市民個人個人は自分たちはそれほど苦労していないと感じていた。

だが、オバマ時代の不景気は身にしみるひどさである。カリフォルニアではガソリン1ガロンが5ドルとか6ドルとか言っている。日本のガソリンの値段に比べたら低いとはいえ、カリフォルニアは車社会。これまで一ヶ月2~3百ドルだったガソリン代が6百ドルに跳ね上がったら、それでなくてもほかの物価も高騰しているのに、一般家庭は大変なことになっているのだ。

いくらオバマやメディアが失業率が7.8%になった、景気は回復していると騒いで見ても、一般庶民には実感が沸かない。

それにオバマ王と副大統領のジョー・バイデンがブッシュ前大統領が削減した税率をブッシュ政権以前の高さに戻すと言っているが、11年も続いた税率を引き上げるということは、オバマが約束し続けた中層階級の増税はしなという公約を破ることになる。ブッシュが削った税率を元にもどすだけだから増税ではないというは、この不況で苦労している庶民の耳には空しいいい訳だ。

October 6, 2012, 現時間 11:43 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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October 4, 2012

ロムニー圧勝、大統領候補討論会第一弾

アメリカ内政 , 狂ったメディア , 独裁者オバマ王の陰謀

昨晩は、米大統領候補の討論会第一回が開かれたが、結果はロムニーの圧勝。左翼リベラルな主流メディアですらロムニーはKO勝ちではなかったが、得点勝ちだったと認めている。CNNなどは、オバマ大統領とのはじめての討論会において、共和党挑戦者のミット・ロムニーが明らかな勝者だったと、記事のしょっぱなから書いているくらいだ。

これまでロムニーについて、オバマ陣営が繰り広げる反ロムニー広告だけでしか知らなかった有権者が、はじめてロムニーの素顔を見、オバマの作り上げたロムニー像ではなく、ロムニーの口からロムニーの政策案を聞けたということは非常によいことだったと思う。

我々が常に腹立たしく思っていたことは、オバマ王はこれまでロムニーのことを金持ちにだけ減税して中流層の税金を上げるつもり、低所得者をかえりみない、アメリカ産業を外注する(特に中国などに)、ソーシャルセキュリティー(アメリカ版厚生年金)を崩壊する、老人対象の医療保険を大幅に縮小する、とロムニーが上流階級で金持ち仲間のことしか考えない冷血な人間だというロムニー像を作り上げてきた。左翼リベラルメディアが一緒になってそのイメージを宣伝し続けてきたから、一般市民がそういう誤ったイメージを持っていたとしても仕方ない。

だが、この間の共和党大会でのアン、ロムニー夫人の演説や、ロムニー自身の演説と、今回の討論会で、そのうそがだいぶ緩和されたのではないだろうか。

ロムニーは演説のなかで、「私には5人の息子がいるのでよくわかるのだが、偽りを何度も繰り返していれば真実になると考えるのは間違っている。」として、オバマが語るロムニー政策がいかに歪曲されているかを指摘した。

この討論で明らかになったことは、ロムニーとオバマの政策の対照的な違いだろう。ロムニーはアメリカ市民個人による成功に重点を置き、大企業にしろ中小企業にしろ規制を緩め税金を上げず、なるべく政府が邪魔をしないで企業の成功を促すべきだという考えなのに対し、オバマは高所得者の税金を上げることによって中流層を増税から守り、低所得者を福祉よって面倒を見るという、政府中心の考えだ。

オバマ王は政府による無駄使いを削減する気などさらさらないが、ただひとつ削減すべき予算があるとしたら防衛費のみだ。イランや北朝鮮や中東のアルカイダなど、アメリカは恐ろしい敵にいくらも囲まれている。オバマ王と民主党議会の思い通りにいけば、2013年度の防衛費は大幅削減となり、アメリカの防衛は多大なる打撃を受けることとなる。それについてもロムニーは防衛費は削ってはならないと断言した。まったくだ。予算不足で警備不行き届きになった領事館で、大使や外交官たちが暗殺されるなどということはあってはならない。

朝からフォックスニュースを見て政治評論家たちの意見を聞いたり、ネットで左翼メディアの感想なども読んでいておもったのだが、明らかにロムニーはオバマによる攻撃がどのようなものになるか予想し、その答えをきちんとした資料を持って待ち構えていた。はっきり言って、これまでのオバマによるロムニー攻撃広告をそのまま箇条書きにして事実を元に応戦すればいいだけだから、ロムニーにとっては案外たやすい任務だったかもしれない。それにだ、ロムニーは共和党の予選でかなりの強敵たちと討論会を最近まで何回も体験してきた。大統領選の練習をしてきたようなものだ。

それに比べてオバマが討論をしたのは4年前にヒラリーとやったきり。それにしたって討論会ではすべてヒラリーが勝ったというのが一般的な見方だ。それでもオバマが大統領候補になったのは、討論会以前の州予選でオバマが圧倒的勝利を得ていたからで、ヒラリーとの討論の後の選挙ではヒラリーのほうが優勢だったのである。討論会をもっと以前に開いていれば、結果は全く違うことになっていたかもしれない。

またオバマはワンマンな性格だから、討論の練習のときでも回りから厳しい質問をされるのを嫌ったのではないだろうか。明らかにロムニーから受けるであろう経済活性政策の大失敗、高失業率、ガソリン及び物価の高騰、オバマケア、などなどオバマにはきちんとした答えが用意されていなかった。常にオバマの方を向いて面と向かって話しているロムニーに対し、オバマは下向き加減で常にいらだった表情をしていた。時々緊張しているふうですらあった。またオバマがロムニーの47%の話を持ち出さなかったのも非常に不思議である。

では最後のCNNの世論調査から:

(CNN) 11月投開票の米大統領選が終盤を迎えるなか、オバマ大統領(民主党)と共和党のロムニー前マサチューセッツ州知事が直接顔を合わせるテレビ討論会の1回目が3日、コロラド州デンバーで行われた。CNNと世論調査機関ORCが討論会直後に行った調査によれば、討論会を視聴した登録有権者の67%がロムニー氏が勝利したと答えた。オバマ大統領が勝利したと答えたのは25%だった。

討論会はあと2回予定されている。

October 4, 2012, 現時間 2:05 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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September 18, 2012

オクトーバーサプライズにしては早すぎる隠しビデオ公開の意味

アメリカ内政 , 狂ったメディア , 独裁者オバマ王の陰謀

さっきも言いかけたのだが、今年の五月にプライベートの後援会の晩餐会でのロムニーの演説が何者かによって(カーター元大統領の孫によるという話だが)隠し撮りされたビデオが今になって公開されたことについて、オクトーバーサプライズにしていはちょっと時期が早すぎるのではないかと書いた。

普通オクトーバーサプライズというのは、ライバル大統領候補のスキャンダルが国民に浸透するだけの時間の余裕を考えながら、相手に打撃から立ち上がる時間を与えないように注意深く時間を選ぶものである。だからだいたい10月の後半というのがいい時期なのだ。ところが、今回のビデオはまだ9月の中旬の公開。左翼リベラルのマザージョーンズという雑誌は明らかにこのテープを5月ごろから持っていたわけで、公開に最適な時期を見計らっていたに違いない。だとしたら何故こんな中途半端な時期に公開したのだろう?

11月までにはまだまだ時間はあるし、24時間有線放送ニュースやインターネットの時代、一ヶ月も前の出来事なら相手に十分回復の時間を与えてしまう。どうしてもうあと三週間くらい待たなかったのか。

考えられることは、ロムニーの問題ではなく、オバマの支持率の問題だ。オバマ陣営は共和党大会後のロムニーの選挙運動は苦戦だという印象を国民に与えようとしている。だが、民主党大会直後に発表された失業率や新しい職の率などの最悪な数値や、高騰するガソリン代、インフレ、エジプト大使館の攻撃、そしてきわめつけはリビアの米大使および外交官3人が惨殺された事件。その後も中東各地で反米デモが起きている事実など、オバマの大統領としてに器量を疑うような出来事が次から次へと起きている。オバマ陣営ならびにリベラルメディアはそうしたことから国民の目を剃らせたいと考えて、あえてロムニービデオを今の時期に公開したのではないだろうか?

つまり、10月の中旬まで待てないほどオバマの選挙運動は窮地に追い込まれているということだ。

しかしせっかく左翼リベラルメディアがオバマ応援のためにロムニービデオを公開したにもかかわらず、当のオバマは特に問題ないとばかりに深夜の人気トークショー、デイビッドレターマンショーに出演。そしてその後は芸能人集めて献金あつめの豪華パーティに出席。

下々の苦労も考えず、国家警備も怠ったまま、オバマ王の晩餐会は続くのであった。

September 18, 2012, 現時間 7:38 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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ロムニーが気にしないと言った47%の国民とは誰のことか

アメリカ内政 , 狂ったメディア , 独裁者オバマ王の陰謀

大統領選挙では、オクトバーサプライズといわれるものがある。これは、11月の総選挙直前の10月にライバル候補にとって非常に不利なニュースを公開し、相手がスキャンダルの打撃から立ち直れないうちに選挙に突入するというやり方である。ここ数日メディアが取り上げて大騒ぎしているロムニーの演説は、もしかしたらそれにあたるのかもしれない。もっとも時期的にはちょっと早すぎる感はあるが。

さて、で、ロムニーは何と言ったのか。要約すると、国民の47%は税金をはらっておらず、政府からなんらかの援助をしてもらっている。そして政府に世話になって当然だと思ってる。オバマは47%の所得税をはらっていない人々に向かって、金持ちの税金を上げると言う。所得税を払っていない人々に向かって減税の話をしてもぴんとこない。よって私は彼らのことは気にしていない。私が注目しているのは真ん中の5から10%の無所属や中庸の人々だ。

といった内容だ。この演説は今年の初め、まだロムニーが共和党候補に決まっていないときに、献金集めのプライベートな晩餐会で裕福な支持者の前で行われたもの。保守派の基盤を奮い立たせるという意味もあって多少極端な言い方になっているとはいうものの、取り立てて悪い演説だとは思わない。ロムニーは以前にも下層階級の人々は政府からの援助があるから心配ない、上流階級の人々は財産がある、私が心配なのは中流階級の人々だ。というようなことを言って散々リベラルメディアからたたかれたことがあるが、時期的に考えて前記の演説はその頃のものだろう。

ロムニーは選挙運動の作戦について語っているのだ。何を言っても説得できない人々に時間やお金をつぎ込むような無駄なことはせず、まだどちらの候補とも決めていない人々を対象に選挙運動を進めて生きたい、とロムニーは語っているわけで、保守派候補をもとめていた基盤としては、そういう演説を聴きたいのは当たり前だ。

たぶんオバマもプライベートな後援会の演説では同じようなことを言っているに違いない。そしてそれは別に悪いことでもなんでもない。候補者なら当然のことだ。特に共和党候補の座を狙っていた時期のロムニーならなおさらだ。

メディアがどれだけ騒ごうとも、高い所得税を払わされて不景気でピーピー言ってる中流国民なら、少なからずロムニーに同意するだろう。47%ものアメリカ国民が所得税を払っていないということも、この記事が公になるまで知らなかった人も結構いるのはずなので、この演説が明るみになったことはかえってロムニーを有利にするかもしれない。

September 18, 2012, 現時間 3:49 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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September 9, 2012

党大会、共和党と民主党の違い

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

やっと共和党と民主党の党大会が終わった。よく、アメリカの政治を知らずに、アメリカの二党制は共和党にしろ民主党にしろ大した差はないと言う人があるが、実はとんでもない。共和党と民主党ではその思想には雲泥の差がある。今回の党大会ではその差が非常に顕著に現れていた。

先ず最初に開かれた共和党の全体的なムードは「楽観性」と「やる気」に満ちたものだった。私が共和党支持だから言うのではない。前回のジョン・マケインの時は、中庸派のマケイン候補に共和党だから仕方ないと鼻をつまんで支持した人が多く(私も含めて)、大会でもその嫌々ながらのムードが漂っていた。極右のサラ・ペイリンを後で加わて、保守派の支持を得ようという作戦も、ペイリンに対する左翼メディアの猛攻撃がペイリンの政治家としての未経験さを暴露してしまい裏目にでた。

だが、ロムニーは予選の最初から優勢で他の候補たちが熾烈な戦いをしてどんどん自滅していくかたわら、ロムニーだけは全くそんな戦いに巻き込まれずに独走していた。だから共和党の核の人々はすでにロムニーが候補になるとずいぶん前から考えていたし、それが一番いいことだと感じていた。

党大会の演説が、保守派の信念を守りながらも、現政権をこてんぱんに責めるような挑戦者にありがちな怒りに満ちたものではなく、前回オバマに投票した人々に理解を示し、無所属や民主支持の保守派への訴えに満ちていたことでも、共和党核のやる気満々な余裕が伺われる。

四年前に「希望」と「変革」という言葉に魅了されてオバマに投票した皆さんの気持ちはよ〜く解る。だが、そうやって皆さんの期待を一身に受けながら、オバマ大統領は皆さんの期待に応えることが出来なかった。皆さんの生活は四年前と比べて良くなっていますか?

というのがロムニーのメッセージ。

さて対照的に民主党大会のムードは現職大統領のものとは思えないほど怒りに満ちたもので、大統領のこれまでの功績を讃えるような演説はほとんどなく、すべてライバル共和党議会やその大統領候補ロムニーへの個人攻撃に終始した。

特に民主党がでっちあげた「共和党による対女性戦争」のテーマが三日目の党大会を独占し、自分の避妊や堕胎費用を宗教の教えに反しようがどうしようが無理矢理国民の税金で強制的に払わせるべきだと主張する市民運動家のサンドラ・フルークなどが壇上に上がり、共和党に政権を任せたら人口妊娠中絶は違法になると訴えた。

民主党大会の会場外では、女性性器の形をしたぬいぐるみを着たコードピンクという極左翼フェミニストたちがデモ行進をした。はっきり言ってこのような行為は、女性を性の対象としてのみ扱う姿勢に抗議した、一昔前のフェミニスト達への侮辱である。女性問題はセックスのみにあるという彼女たちの態度は多くの女性を怒らせる。

また、民主党の綱領(こうりょう:政党や労働組合などの団体の政策・方針などの基本を示したもの)から「神」やイスラエルの首都としての「エルサレム」を削除した件などは、一旦削除したのであれば放っておけばいいものを、ロムニーに指摘されてから再注入しようとして、民主党核の反宗教及び反イスラエルの姿勢を明らかにしてしまっただけでなく、民主党がいかに多数決という民主主義の基本を無下にするかを表明するに至った。(どうして大多数が賛成するように会場の参加者を選ばなかったのかと、投票の議長を勤めたロサンゼルス市長の不能ぶりが指摘された。)

民主党の段取りの悪さの現れはこれだけに過ぎない。オバマは当初、大統領受諾演説を7万人収容可能な野外球場で行う予定だったのを急遽、悪天候を理由に2万人収容が限度な屋内会場に変更した。しかし当日のシャーロッテの天気予報は「晴れ、ところどころに夕立あり」という南部では極普通の予報であり、突然会場を変更しなければならないような悪天候ではなかった。現に現地取材を行っていたトークラジオの特派員などは「いい天気ですよ。党大会演説には最適ですね。」などとおちょくっていたくらいだ。

土壇場での会場変更の本当の理由は、7万人からの観客を集めることが不可能だという党大会主催者側の判断によるものだろう。だが演説前日までどのくらいの人が会場に現れるのか把握できていなかったというのもおかしな話。党大会は何ヶ月も前から予定されていたもので、どの会場にどのくらいの人数が入るかという予測はとうの昔にされていたはず。例えばコンサートの切符売り上げが芳しくない場合、コンサート開催のずっと以前に会場変更がされるのは常識。そんな用意も出来ていなかったとしたら、民主党選挙事務所の運営能力に大きな疑問が投げかけられる。

全体的に見て、共和党大会は希望に満ちた楽観的なムードを押し通し、お膳立て通りに無難に終わったが、民主党は現政権の貢献を自慢することが不可能だったため、ライバル党を責めながら、大会そのものもハチャメチャに終わったという印象を受けた。

民主党大会直後に発表された失業率や雇用率の報告もかなり悪い。それでいて大会後の世論調査でオバマが優勢というリポートもあり、今後この選挙の行方はまだまだ解らないものとなった。

September 9, 2012, 現時間 8:41 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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共和党は少数民族を大事な職に起用しないという神話

アメリカ内政 , 狂ったメディア , 独裁者オバマ王の陰謀 , 移民問題

民主党べったりの左翼リベラルメディアは、なんとか共和党は人種差別の党だという印象を与えようと躍起になっている。それというのも民主党は少数派の圧倒的支持を得られないと共和党に勝ち目がないからである。

この間も書いたように、共和党大会では有能な若手が数多く演説したが、そのなかには多くの少数派も居た。しかし主流メディアは彼らの存在をほぼ無視。民主党も、あんなのはその場限りの象徴だ、外見でいくら多様性を装っても白人崇拝主義の中身は変わらない、という態度を変えない。

だが、本当に共和党は有能な少数派を大事な地位に起用していないのであろうか?

ブッシュ政権内閣の少数派人材を観てみよう。

国務長官、コーリン・パウエル(黒人)、コンデリーザ・ライス(女性、黒人)
司法省長官、アルベルト・ゴンザラス (ラテン系)
農業省長官、アン・ビーネマン (女性)
労働省長官、イレーン・チャオ(女性、東洋系)
住宅都市開発局長官、メルクイアデス・マーティネズ (女性、ラテン系)
交通省局長、ノーマン・ミネタ(東洋系)
エネルギー省長官、スペンサー・エイブラハム(アラブ系)

16のポジションのうち7つまでが少数民族、しかもそのうちの四人は女性。特に内閣のなかでも最高の権限を持つ国務長官は一期も二期も黒人、この地位に黒人がついたのはアメリカ歴史始まって以来最初である。民主党がいうような、少数民族を単なる象徴的な地位につけているというようないい加減なものではないのだ。共和党が人種差別の党だというのが、どれほどの言いがかりかがわかるというもの。

民主党の現選挙委員会長は共和党は人種差別者の集まりだと言うが、前期共和党選挙委員会の委員長は黒人だった。

オバマ政権の内閣と比べてみると、、

国務長官、ヒラリー・クリントン (女性)
防衛省長官、リオーン・パネタ(ラテン系)
司法長官、エリック・ホールダー (黒人)
労働省長官、ヒルダ・ソリス (女性、ラテン系)
ヘルス&ヒューマンサービス、キャサリーン・セベリウス(女性)
エネルギー省長官、スティーブン・チュー(東洋系)
国土保障省長官、ジャネット・ナポリターノ(女性)

ま、こういったところで、共和党も民主党もそれぞれ多様な人種の人や女性を起用していることがわかる。内閣の人事だけでは、どちらか片方が人種や女性を差別しているという言い分は全く通らないのである。

September 9, 2012, 現時間 7:13 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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September 5, 2012

オバマ王支持率がた落ち、特に女性票離れが目立つ

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

本日発表されたABCニュースの世論調査によると、オバマの支持率はがた落ちだそうだ。

現職大統領の党大会直前の支持率がこんなに低いのは1980年のカーター時代以来だという。しかもその原因は一重にオバマ王への女性票離れ。

これまでオバマは、白人男性の間では圧倒的に共和党候補のミット・ロムニーに負けていた。だが、独身女性の間で高い支持率を持つオバマ王は全体的な女性票ではロムニーに勝っていた。ところが最近その女性票がオバマから離れつつあるという意外な現象があきらかになってきた。

オバマ支持は選挙登録をしている市民の47%に留まり、4月のピーク時から7%も落ちている。4月の段階では女性有権者の間でオバマ支持不支持は57対39で圧倒的にオバマが優位に立っていたが、今回の調査では何と46対50でロムニーが勝っている!何と11%の落下である。

民主党は共和党による『対女性戦争』と称して共和党がいかに反女性であり、共和党が政権を握った際には妊娠人工中絶どころか避妊すら違法になるなどと女性たちを脅かして来た。にもかかわらず、その成果がまるで現れていないばかりでなく、返って女性からの支持が減っているという意外な結果が出たのである

不思議なことに男性票は50対47でオバマが優勢。だが主流メディアのABCですら、これは誤差の範囲だといって取り合わない。

どうして男性票の優勢は誤差の範囲なのに大して差がない女性票が問題なのかといえば、オバマ王が共和党に比べて有利なのは、圧倒的な少数派と女性票による優位があってのことで、女性票が共和と民主とトントンではオバマの圧勝は望めないからである。ちなみに2008年の女性票は56対43でオバマの圧勝だった。

ただ、オバマへの支持率が減っているからといって、ロムニーへの好感度がそれほど上がっているというわけでもない。共和党大会直後ということでもあり多少はあったが、まだ好感度と言う点では好感35、不快感51と、あんまりいい成績とは言えない。

もっともロムニーは党大会において正式に大統領候補任命を受任するまでは、公な選挙運動は出来ないでいた。非常に複雑な選挙資金制度によって、ロムニーは所持する資金を使えないでいたのである。だから,オバマ陣営がロムニーに関していかに不公平な攻撃をしようとも、ロムには反論することが出来なかった。だが、今後はロムニーは集めた資金を存分に選挙運動に使えるようになったため、ロムニーにオバマ陣営に張られたレッテルを次々にはぎ落として行くことができる。

オバマ大統領は現役なので、オバマがどういう人物なのかを知らない有権者はいない。だが一般人は今まで挑戦者のロムニーがどんな人物なのかということに注意を払って来なかった。当然だ、選挙は11月なのに、そう早々と候補者の人格などに気を配る人間なんぞ、カカシようにな政治オタクぐらいだろう。

にもかかわらず、ロムニーとのギャップがすでに4%に近づいているというのは、オバマにとって非常に不利な状態となっている。

ロムニーの女性の支持率は41対48で、まだちょっと不支持の方が多いが、今の段階でこの程度なら、充分に巻き返し可能である。

それにしても、あれだけ激しく共和党による対女性戦争といってロムニーや共和党を悪者扱いしてきたオバマなのに、女性票を共和党から引き離すことが出来ないというのは非常に興味深いことだ。ま、アメリカの女性はオバマ陣営が考えるほど馬鹿ではないということである。

September 5, 2012, 現時間 10:23 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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民主党、削除した「神」と「エルサレム」を党員の反対押し切って綱領に再注入、荒れる大会

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

この話は普通のメディアでは報道されないのではないかと思っていたのだが、何とCNNジャパンが報道しているので、張っておこう。

ノースカロライナ州シャーロット(CNN) 米ノースカロライナ州シャーロットで開かれている民主党の全国大会は5日、2日目の日程が始まり、前日に採択した政策綱領の修正をめぐり紛糾する一幕があった。最終日に予定されているオバマ大統領の指名受諾演説の会場が、悪天候のため変更になるという不運も重なった。

政策綱領の修正はこの日の日程が始まった直後に、政策綱領委員会議長を務めるテッド・ストリックランド元オハイオ州知事が提案した。

2008年までの綱領には、エルサレムをイスラエルの首都と断言する内容が盛り込まれていたが、12年の綱領にはこの内容がなかったことが、4日に採択された後になって判明。共和党の副大統領候補に指名されたポール・ライアン氏が「我が国の同盟国イスラエルに対する支援をないがしろにするものだ」と述べるなど、共和党からも攻撃材料にされていた。

民主党関係者によれば、この問題についてオバマ大統領は、「イスラエルの国家安全保障に尽力する揺るぎない姿勢について混乱があってはならない」との考えから、自らエルサレムへの言及を指示したという。修正後は、前日の綱領にはなかった「エルサレムは現在も未来もイスラエルの首都である」との文言が追加された。

党大会で、すでに公表した提言を修正したのはこれだけではない。シャーロッテ地元の民主党が党大会を歓迎する意味でつくったビデオのなかで、アナウンサーが「我々は皆政府に属している」と話す下りがあり、即座に、一足さきに大統領候補任命を受諾したミット・ロムニーから『政府は我々に属しているのだ、その反対ではない』と指摘され、まずいと思った全国民主党は、ビデオはノースカロライナの委員会が独自に制作したものではないと距離を起き始めた。

綱領にしたところで、党大会前に綱領から「神」と「エルサレム」という言葉を削除することは、党委員会全員で可決したことのはず。こんな大事な大会で発表されるビデオや綱領の内容を充分に吟味して承認していなかったなんてことは有り得ない。ということは、民主党はこうしたメッセージは良いことだと考えて発表したのだろう。つい先日も、オバマの報道官が報道陣から追求された時でさえ、エルサレムはイスラエルの首都だと断言できずに口を濁していたくらいで、オバマのイスラエル嫌いは悪名高い。オバマ自身が綱領のメッセージに同意していたことは間違いない。ロムニーに指摘されなければ、そしてそれによってオバマ批判が高まったりしなければ、オバマは黙ってそのままにしていたに違いないのである。

それをライバルに指摘されてから、「あ、まずい」と思って訂正しなければならないというのは、いったい民主党には信念というものがあるのか、と聞きたくなる。批判されて取り下げるようなものなら、なぜ最初から掲げるのだ?

どれだけ民主党の政策が一般アメリカ人の気持ちからかけ離れているか、それを証明するよい例となった。

September 5, 2012, 現時間 12:46 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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September 3, 2012

移民高官、セクハラ容疑で辞任

アメリカ内政 , フェミニズム , 独裁者オバマ王の陰謀 , 移民問題

女も偉くなるとセクハラする奴が出て来るという話。オバマ政権の国土安全保証局ジャネット・ナポリターノ女史の長年の側近で、移民税関局の女性高官が、少なくとも三人の男性にセクハラを働いた容疑をかけられ辞任した。

セクハラ容疑をかけられたのはスザーン・バー女史。本人は容疑は事実無根だとしているが局に迷惑をかけたくないという理由で辞任を決意したと語っている。

バー女史は局の先月から、ジェームス・T・ヘイズという移民局員から男女差別を理由に訴えられているが、セクハラの疑いはこの訴訟から派生したもの。ヘイズ氏は、バー女史が経験や実績のあるヘイズ氏をさしおいて、実力の劣る女性を昇進させ、苦情を言ったヘイズ氏への罰としてワシントンDCの本部からニューヨーク支部に左遷したというもの。

また、バー女史は、少なくとも三人の男性局員にオーラルセックスを迫るなど嫌らしい行為をしたという苦情が述べられている。

この訴訟ではナポリターノも女尊男卑の局を経営している責任者としてバー女史に並んで訴えられている。

国土安全保障局はナポリターノ女史が局長になって以来、女尊男卑がひどいという話は前々からきいていたが、実際にセクハラ訴訟がたてられたのは今回が最初だろう。

September 3, 2012, 現時間 9:02 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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September 2, 2012

民主党大会都市シャーロッテ市で、都市占拠キャンプ再開

アメリカ内政 , ウォール街を占拠せよ , 左右思想

先週の共和党大会では全く見られなかった都市占拠デモ。大会に参加した人たちの話だと、会場付近及び会場内での警備はものすごく厳重だったそうだ。会場内から放送していた、とあるラジオ局のスタッフは、朝ご飯用に持ち込んだバナナを会場警備員に没収されたとぼやいていた。なんでバナナなんか没収するんだろうと思うが、警備員は「演説者に投げられる可能性があるから」と説明したという。確かに過去に保守派の政治家に腐ったトマトとかパイとかを投げた奴らがいるから、バナナでも武器になる可能性は多いにあるわけだ。冗談ではすまされないってことだな。

そういう厳重な警備のおかげで、ハリケーンが近所のルイジアナ州を襲ったにも関わらず、特に警備上の問題はなく無事に大会は終わった。

さて、対して民主党大会が来週はじまることになっているノースカロライナ州のシャーロッテ市では頭の痛いことが起きている。何とあの悪名高い迷惑な都市占拠キャンプがまたぞろ再開されたというのである。その名もオキュパイシャーロッテ。

オキュパイというのは占拠という意味だが、去年の中頃から全国各地で左翼リベラルの馬鹿どものが都市のビジネス街にテントを張り野宿するこのデモは、その不衛生さと治安の悪いさで近所迷惑もこのうえない。しかし元々こんな奴らを毛嫌いしている共和党と違って、民主党は一応表向きは占拠運動に同情的だ。オバマ大統領自らが我々は彼らの味方だと語ったくらいだ。

問題なのは、オバマ王が占拠運動に同情心を表明した後、占拠運動の悪行が次々に公になった。キャンプ場が不衛生で騒音公害を発生させていたことなどまだ序の口。近隣の商店街を破損したり強盗を働いたり、キャンプ場内での婦女暴行など日常茶飯事。挙げ句の果てに殺人事件も数件起きた。そのあまりのひどさに主流メディアも彼らの悪行を隠しきれない状態となっていた。

オキュパイヤーたちがやっと飽きてそれぞれのキャンプ場から去って行ったと地元商店街がホッと胸をなで下ろしたのも束の間。民主党大会という晴れの舞台を利用して占拠者たちはシャーロッテに舞い戻って来たというわけ。これは民主党にとっては大迷惑な話。

一方で、オキュパイヤーたちが掲げる左翼の基盤である「民主党は庶民の味方」という表向きの顔は保たねばならない。だが、もう一方で民主党が法と秩序には無頓着だという印象をもたれては過激派左翼以外の中庸派や無所属の支持を得られなくなる。基盤を怒らせずに中庸や無所属の支持を保つのは普通でも容易なことではないが、ましてオキュパイヤーなんぞに居座られて、必要な警備もろくに出来ないということになったら民主党として大変に困った状況になる。

オキュパイヤー達が賢ければ、このような運動は愚かな行為だということが解るはずだが、奴らは自分らが目立ちたいという気持ちが先立ってしまう。

民主党がこのことで迷惑を得たとしても、ま、身から出た錆ってもんだ。

オキュパイヤーの皆さん、頑張って民主党大会を台無しにして頂戴よ。大歓迎だね!

September 2, 2012, 現時間 10:47 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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何が何でも共和党を人種差別者にしたてあげたいリベラルメディア

アメリカ内政 , 狂ったメディア , 独裁者オバマ王の陰謀

左翼リベラルに言わせると共和党や保守派は差別者の集まりであるというのが通常だ。だが差別的な言葉など全く出て来なかった共和党大会における数々の演説を典型的な差別演説だと、と報道するためにはかなりの努力を必要とする。

左翼リベラルメディアのトークショーホストの中でもひときわ過激で病的なクリス・マシューになってくると、彼の理屈はもう被害妄想もいいところだ。共和党政治家たちによる何気ない表現を捕まえて差別の暗号が含まれていると涙ながらにブラウン管に語えかけるマシューの姿は異常である。あんた薬飲み忘れたんじゃないの、と言われそうなほどのヒステリーぶり。

「生活保護詐欺、フードスタンプ(食品配給券)つかみ、など過去に使われた法と秩序とか州の権利とかいった言葉使いと同じで、暗号の一部だ。」とマシューは言う。「何と言おうと意図は労働階級の白人に黒人への敵意を沸き立たせようする暗示が深く埋め込まれた、おなじみの古い煽動のやりかただ。 」

ちょっと変な訳だが、まあ、要するに、こういった何気ない言葉は差別意識を沸き立たせるための暗号なんだと言いたい訳。しかし裏をかえせば、こういう言い方は生活保護やフードスタンプとかで詐欺を行うのは黒人ばっかりだというマシューの偏見が現れているわけで、そういう決めつけをするマシューこそ人種差別者ではないか。マシューが共和党や保守派の何気ない言葉使いに人種差別を見いだすのは、自分の心の中に深い人種差別意識があるからである。

マシューなんぞに言わせると、「シカゴ」とか「PGFゴルフ」なんてのも人種差別的な言葉になるらしい。

ここでまた私が以前に書いた左翼の二枚舌を見抜く方法の(B)を思い出してもらいたい。

(B) 既存する言葉の定義の書き換える(Law of tendentious redifinition)

左翼連中はすでに存在している言葉の意味を自分勝手に都合のいいように書き換えるのが得意だ。(略)ごく普通に使われてきた言葉を突然差別用語だと勝手に指定したりするやり方がある。

普通の言葉を差別語にするやり方:

これは非常に単純なやり方だが非常に効果のあるやり方だ。今まで普通にある特定の人々を説明する言葉として使われていた言葉を突然「差別用語だから使ってはいけない」と言い張る。間違った呼び方をすると人種差別者だといわれかねないので、人々は神経質になって常に正しい言葉を使おうとする。例えば、昔黒人はニグロと言われていた。これは単に「黒」という意味で、特に侮蔑的ないい方ではない。ニグロという言葉のついた団体まで存在しているくらいだから。しかしいつの頃からか、これは差別用語だと市民団体が言い出した。今後はアフリカンと呼ばなければならない、いや、アフリカンは差別だ、カラードと呼ぶべきだ、いや、カラードは差別用語だブラックと呼ぶべきだ、いやブラックは差別だ、ピープルオブカラーと呼ぶべきだ、いや、それは駄目だアフリカンアメリカと呼ぶべきだ、、、、というように。このように常に言葉の定義を変えることによって一般人を常にびくびくさせることが目的だ。

私に向って東洋人を「オリエンタル」と呼ぶのは侮辱を感じさせる言葉なので止めるべきだと言った白人がいた。私が「だれが侮辱を感じるのか」と聞くと、「アジア人だ」と彼は答えた。「私はアジア人だが、侮辱を感じない」と言うと「君がそうでも多くのアジア人がそうおもうんだから」というので、「どうしてそんなことが解るのだ?アジア人全体で統計でもとったのか、投票でもしたのか、誰も私の意見を聞きに来なかったぞ。」と言って問いつめてやった。

確かに左翼リベラルの東洋人の間で「オリエンタル」という呼び名はけしからんと言い出す奴らがいたんだろう。それに他の左翼リベラルが便乗して勝手にそういう規則をつくってしまった。いったんオリエンタルは侮蔑語だという常識が広く通ってしまうと、やたらに使うと人種差別者扱いされるのを恐れて使えなくなってしまう。全然侮蔑的な意味などないのに。

ま、マシューのやってることはこれの極端なやり方で、マシューの理屈が通るなら、人々は何を言おうと差別者扱いされる。人々はそれを恐れてびくびくして何も言えなくなる。すでに左翼リベラルたちは保守派や共和党の思想こそが人種差別そのものだと言い張っている。

彼らが完全な力を得た暁には、保守派思想はすべて違法となり、共和党なんぞ支持した日には刑務所行きか死刑にでもなるんだろう。奴らの理想はそうした言論弾圧の社会主義なのだから。


September 2, 2012, 現時間 12:16 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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September 1, 2012

オバマをおちょっくったクリント・イーストウッドに対する左翼のヒステリックな反応

アメリカ内政 , 狂ったメディア

共和党大会でサプライズゲストとして出演したのがダーティーハリーなどの名作で知られる名優クリント・イーストウッド。オバマが空っぽの椅子に座っている体を装うコメディタッチの演説は党大会では場違いな感じもあったが、オバマ政権批判を敬遠してばかりの芸能界でも、言いたい事を言ってくれる俳優がいたということで、保守派の間では好評だった。

私は俳優の演説はあまり興味ないので生放送では見なかった。後で録画をちょっと観たが、それほど印象に残るような演説ではなかったが、とりたてて批評するようなものでもなかった。(アップデート:あんまりみんなが大騒ぎするので、あとでよくよく録画をみた。ところどころ観た時よりずっとおもしろく、笑いこけた。)

もちろん、左翼リベラルは効果的なオバマ批判のコメディにヒステリックな反応。そのことを日本語で紹介してくれてるサイトを見つけたので一部転載する。

元々噂されていたのですが、今日行われた共和党大会の「サプライズ」ゲストとしてクリント・イーストウッドが登場し、応援演説をしました。が、残念ながら、評判がめちゃくちゃ悪いです……。

アメリカを代表するジャーナリストのひとりTom Brokawは、「クリント・イーストウッドは物をあまり語らずして大スターとなったが、タンパでサプライズゲストとして登場した彼は語りすぎであった(友達として言わせてもらうが)」とツイートしていたし、またMSNBCなどは、「クリント・イースウッドは悲惨だった」とまではっきり報道していました。

また有名な映画評論家のロジャー・エバートも「クリントは僕のヒーローだが、悲しく痛ましい人になっていた。こんなことをする必要はまったくなかったのに。彼の価値を下げてしまった」とツイート。(中略)

アイディアとしては、横に誰も座っていないイスを置いて、そこにオバマ大統領がいるものとして彼に話しかけるという寸劇みたいな感じだったのですが、それでかえって人称がよく分からなくなってしまうし、さらにいちいち横を向くし、何がなんだか良く分からないことになってしまったのです……。確かに会場は盛り上がってはいたけど。

著者の中村明美が挙げた例を見れば明白だが、「めちゃくちゃ評判が悪い」のは左翼リベラルでの間だけ。空っぽの椅子は中身のない人間を批判する意味の「エンプティースーツ(空っぽの背広」をもじったもので、オバマの中身のなさを象徴するもの。いかにも役者らしい演出だ。そんなこともわからんのかね、この中村明美って人は。

実際の演説(?)は、大会の参加者の間で大受けで、完全な大笑いが続いた。

イーストウッドが椅子に向って「え?なんだって?そんなことロムニーに言えないよ。」と言った時なんかは、冗談が理解出来ない女性達の間でひそひそ声が聞こえたが、ポール・ライアンが夫人にジョークを説明している姿が写り、しばらくしてから夫人が解ったようにちょっと恥じかしげに笑うシーンがあったりした。

そして、「あんたはバイドン(副大統領)よりひどいね。ま、バイドンは民主党の頭脳の代表みたいなもんだから、笑顔の後ろに身体がくっついてるような、、」なんてフォローアップで客席は大爆笑。

私は(オバマの)大支持者ではなかったが、彼があれをやってるのを、みんなが希望とか変革とか、イエスアイキャンとかって話しているのを観ていた。あれはよかったね、みんなろうそく付けたりしてた。みんな、これはすごいことだって言ってた。みんな泣いてた、オープラも泣いてた。

私もあれほど泣いた事はないよ。2300万人が失業してるって話をきいてからね。あれは確かに泣くべきことだ。国の恥じだよ。あきらかに充分なことをしてない、この政権は解決のために何もしてない。

もしかして、そろそろ誰か他の人に替わってもらって問題を解決してもらったらどうなんだろうね。

政治演説としては爆笑続きで、下手なコメディアンの風刺よりずっとおもしろかった。

September 1, 2012, 現時間 12:54 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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August 31, 2012

左翼リベラルの言う「嘘」とは自分らに都合の悪い真実という意味

Tea Party , アメリカ内政 , 狂ったメディア , 独裁者オバマ王の陰謀

一昨晩、共和党副大統領指名の受任演説を行ったポール・ライアン。非常に感動的な演説ですばらしかったと思う。特にオバマ王に関する話題では、現大統領を批判しながらも、卑屈にならず意地悪な攻撃でもなく、我々は違う、我々はアメリカをもっと良い国にする計画がある、とオバマの批判に終始しない楽観的なもので、聴いていて非常に気持ちがよかった。

20を越した大卒の20代の若者が自分の子供部屋に未だに住んで、色あせたオバマのポスターなんぞを見つめながら,いつになったら独立して自分の生活を築くことが出来るんだろうなんて、思っているべきではない。(略)

すべてはあの輝かしい演説で始まった。ギリシャの柱、新しいことへのスリル。だがいまや、残ったのは漂流する大統領の座、逃した時機に必死につかまろうとする疲れ切ったスローガンのみ。これはまるで昨日の風に乗って進もうとする舟のようなものだ。

こんなすばらしい演説を放っておく訳にはいかないのが左翼リベラルメディア。一斉にライアンの演説は嘘だらけだという記事があちこちで発生した。

特にこのアソシエイトプレスの批評なんかが典型だろう。

1)オバマケア(オバマ発案の国民皆保険制度)は七千百六十億ドルをメディケア(シニアシチズン専門の保険制度)から取り上げてオバマケアにあてがうというものだというライアンの主張に対し、APはライアンが発案した予算案こそメディケア予算を削減するものだと主張。

確かにライアンはメディケアの改革を提案しているが、それは単なる予算削減ではなく、破産状態にあるメディケア救済のために、税金だけに頼るメディケアの性質を民営の保険でも賄えるように変革していこうというもの。APはライアンが指摘した、メディケア予算を略奪しその埋め合わせを全くせずにメディケア完全崩壊につながるオバマ政策は否定せず、ライアンの法案批判に話をすり替えている。

2)オバマの経済活性案は単にオバマ支持の企業への予算横流しに過ぎず、一般市民はその恩恵に全く授からなかったというライアンの主張に対し、ライアン自身、議会が活性案を可決した後ウィスコンシン州の省エネ企業への配給を申し込んでいると批判。

活性案が可決された以上、それがより地元で有効に活用されるように勤めるのが地方代表の政治家の仕事だ。だが、それ自体は大統領が独断で自分に政治献金をより多くしたというだけの、後に倒産したソリンドラのような似非企業に莫大な金額を投資して税金を無駄遣いした事実を否定するものではない。左翼リベラルの言い分は、お前だって活性案で得したくせにオバマの政策を否定するのは偽善だ、というものだが、例えそれが事実でも、ライアンが嘘をついたということにはならない。

3)ライアンはウィスコンシン州のジェネラルモータースでオバマ候補が演説したとき、自分が大統領になった暁には、この工場は永遠に潰さないと公約しておきながら、オバマ就任後の数ヶ月後に工場は閉鎖されたと語った。

これに対してAPは、向上がつぶれたのは2008年で、オバマ就任の前のことだったと書いている。しかしAPの言う「事実」とは裏腹に、真実は、この工場は2008年でSUV生産は取りやめていたが、他の軽自動車の生産は続行しており、最終的に閉鎖したのは2009年4月のことだった。これは完全にAPの嘘だね。

4)ライアンはオバマ王が両党共同の負債救委員会の推薦を無視して何もしなかったと指摘した。これに対してAPは、ライアンも委員会の提案には反対だったしている。ライアンが委員会の具体的な推薦や提案に反対したということと、オバマ王が推薦を無視して何もしなかったということとどういう関係があるのだ? ライアンが委員会の推薦に賛成しようと反対しようとオバマが推薦を無視した事実は変わらない。ライアンが嘘をついているという理屈は成り立たない。

まあ、その他にも色々あるが、これだけ読んでも解るように、APによるライアンの嘘というのは、自分らの事実誤認か、もしくは「お前だってやってるじゃないか」風のこじつけだけで、実際にライアンの指摘が「嘘」だという証明は全くされていない。

自分のことは棚にあげてよく言うよ、という批判なら、まあまだしもなのだが、相手の言ってることが嘘だと主張するからには事実をきちんと調べてから書いてほしいものだ。

ところで、今回の大会で演説者の多くが「それはあなたが建てたのだ」という言い方を何度もしたが、これはオバマ王が以前に企業を立ち上げて成功した人々に向って、あなたがたの成功はあなたが建てたものではない、"you did not build that"、という言った失言を多いに活用したものだった。保守派はオバマのこの発言は、個人の成功は個人の独自の努力や才能の成果ではなく政府の援助があってこそ成り立つのだという、オバマの社会主義的な思想を表すものだとして批判した。

無論オバマ支持の左翼リベラルは、保守派がオバマの発言を歪曲していると文句を言っており、オバマが個人の努力や才能を卑下したという共和党の言い分は嘘偽りであるとがなり立てている。

しかし、オバマの発言は、人は大きな政府の力があってこそ成功するのだという民主党の思想に乗っ取ったものであり、だからこそ大企業はより多くの税金を払うべきなのであるという民主党の政策にぴったり沿っている。その本音を表明したオバマの発言を共和党の「嘘」だと主張しなければならない民主党にこそ問題があるといえる。

August 31, 2012, 現時間 10:29 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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成功を恥じない国、アメリカンドリームを復活させる共和党の新世代

Tea Party , アメリカ内政

昨晩で四日間続いた共和党大会が終了した。全体的にアップビートで未来への楽観的なムードが漂う非常に気持ちのいい大会だった。数々の演説の中で共通していた点は、アメリカは特別な国だ、成功者は讃えられるべきで責められるべきではない、家族愛の大切さ、アメリカは生まれは貧しくても努力と才能で成功が可能な国、アメリカンドリームは今でも可能だというもの。

オバマ現大統領への批判もあったが、ほとんどの演説者は4年前に有権者がオバマに夢を託したかった理由は多いに理解できるとして、オバマは公約をすべて破り国民を落胆させた、オバマが大変な経済を受け継いだことは確かだが、四年近くも経って今だに他人のせいにしてばかりで、状況やよくなるどころか悪くなるばかり、このままオバマにアメリカの未来は任せられない、と無所属への呼びかけが目立った。

特にこの大会で気がついた事は、共和党がこれまでのような高年のふんぞり返った政治家の集まりではなく、斬新で新鮮な若手の活躍が目立ったことである。しかも大会で演説をした若手の政治家達の多くが、すでにここ数年色々な活躍をして名前の知られた人たちだった。

民主党やリベラルメディアがかもし出す共和党のステレオタイプとは異なり、これらの共和党政治家たちは様々な民族的背景を持つ人々である。

クリス・クリスティー(49歳):大会でキーノートスピーカーを演じた。75%が民主党支持というニュージャージー州で共和党知事としてがんばる体当たり知事。元検察官。父親はスコットランド系移民、母親はアイルランド系移民。座依存するお役所仕事を根底から覆して破産寸前の州財政を建て直した男。組合などへの攻撃もすさまじく、その強行なやり方に敵も多い。歯に衣を着せないすぱっとした性格が有名。

マルコ・ルビオ(41歳):フロリダ代表上院議員。キューバ移民二世。大会ではロムニーの紹介役を演じた。フロリダの税金システムの大改革を唱える期待の若手。

スザンナ・マティーネズ(53歳):ニューメキシコで初めての女性州知事、合衆国初めてのラテン系知事でテキサス出身。2011年に知事になったばかり。元検察官助手。

スコット・ウォーカー (44歳):言わずと知れた組合潰しのウィスコンシン知事。コロラド出身でバプティスト牧師の息子。組合が始めた弾劾選挙で圧勝したことでも有名。低迷するウィスコンシンの経済を組合の執拗な妨害にも関わらず好転させたやり手知事。

そしてもちろん若手スターナンバーワンと言えば、副大統領候補のポール・ライアン(42歳)。大統領候補のミット・ロムニーとは25歳も年が違うということで、文字通り次の世代。

副大統領任命受任の挨拶でも、ミット・ロムニーのipodの曲名はエレベーターミュージックみたいだったとその古さをおちょくったりした。体脂肪率7%とかいうアスレートで、プロのスキー選手を真剣に考えたことがあるとかいうスポーツマン。若い頃はフィットネストレーナーのバイトをしていたこともある。

ライアンは若いとは言え下院予算委員会の委員長として活躍しており、彼の提案した予算削減案は斬新なものとして評判を得ている。よって当然ながら民主党からは忌み嫌われている。

共和党が若返ったことの理由のなかで特に大事なのがティーパーティーの存在だろう。ティーパーティーは社会面では保守派だが、経済面では本当の意味での改革を求めている。これは左翼リベラルが歪曲した『革新』とか『革命』といった言葉とは全く別物で、政府による個人への生活の介入を極度に嫌うもの。はっきり言って代表のない課税反対というアメリカ革命の本質に乗っ取った思想。まさしくボストンティーパーティーの名を継ぐにふさわしい市民運動である。

ティーパーティーは左翼リベラルのジョージ・ソロなどという黒幕が高予算で主催するような人工芝運動とは違って、高課税の割には不景気が悪くなるばかりの社会に不満を持った市民達の間で起きた本当の意味での草の根運動。だからティーパーティーにはこれといったリーダーは居ない。

彼らは共和党と深いつながりがあるとはいうものの、共和党だからというだけで盲目的な支持はしない。共和党でも長年大きな政府にどっぷり浸かり、市民の苦労もよそに自分だけ私腹を肥やして腐敗に満ちているような政治家は見放される。

四年前、ジョン・マケインを候補に選んだ共和党は、それまで通りの年功序列主義の党だった。党大会でも何かエネルギーが欠けていたように思う。だが、今回の共和党は違う。ティーパーティーによって息を吹き返したような熱力を感じる。

若返った共和党、ミット・ロムニーを筆頭にアメリカンドリームの息を吹き返らせてくれ!

August 31, 2012, 現時間 8:50 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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August 29, 2012

少数派共和党の存在は無視、ロムニー支持は白人男性ばかりという神話を保ちたい民主党

Tea Party , アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀
「たのむよ(ハリケーン)アイゼック、共和党大会に集まった、プロライフ(人工中絶反対主義)で反教育で反女性で白人崇拝主義で同性愛迫害の人種差別者のボケたちを海に洗い流してくれよ。」

というのは、どっかのアホ女優が自分に送られて来たツイートをリツイートしたもの。

左翼リベラルの無知な女優は、民主党による共和党は差別者の集まりだというプロパガンダを完全に信じ込んでいるらしい。ま、主流メディアがその神話を強調するような報道を繰り返しているから、馬鹿女優がそう思い込むのも仕方ないといえば仕方ない。

この月曜日からフロリダで公式に大統領候補を指名する共和党大会が開かれている。あいにくハリケーンアイゼックが近づいているため、月曜日のイベントは見送られ、本格的な大会は昨日から始まった。

昨日のイベントではロムニーのアン夫人や、ウィスコンシン州のウォーカーやニュージャージー州のクリスティーといった人気知事らの演説があった。しかし、大会の模様を生中継で報道したMSNBCは、他にもあった非常に印象的ないくつかの演説を完全無視して、代わりにリベラルホストたちの反共和党解説を流した。演説がカットされた人々の共通点はひとつ、誰一人白人ではないことだった。

この間も、共和党上院議員で前回の大統領候補だったジョン・マケインの娘で、テレビ番組の司会をしているメーガン・マケインが(彼女は父親とは違ってバリバリの左翼)、共和党はもっと少数派を寛容に受け入れるべきだと批判していた。自分らでいくらも存在する共和党支持の少数民族を完全無視しておきながら、共和党支持者は白人男性だけのような報道をするリベラルメディアのあからさまな民主党支持は、今更ながらあきれかえる。

演説を無視されたのは、ティー・パーティが押しているテキサス州代表上院議員候補のテッド・クルーズ(ラテン系)は元民主党議員でオバマの熱心な応援者だったが、オバマに失望して現在は移籍して共和党になったアートア・デイビス(黒人)。ユタ州代表下院候補のミア・ラブ(黒人女性)、ネバダ州のブライアン・サンドバル(ラテン?)。 

プエルトリコのルイス・フォートゥノのルースベラ夫人(ラテン系)の演説中はホストのレイチェル・マッドカウならぬマードウとクリス・マシューがしゃべりまくって邪魔した。

少数派を無視して白人の演説ばっかり報道するのは人種差別じゃないんですかね?

今夜はプエルトリコのフォートゥナ知事と前国務長官で黒人女性のコンデリーザ・ライス女史が演説した。フォックスニュースでは報道したが、MSNBCは報道したのかな?

August 29, 2012, 現時間 10:10 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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August 26, 2012

性懲りもなく「共和党による対女性戦争」に固執する民主党

アメリカ内政 , フェミニズム , 独裁者オバマ王の陰謀

このあいだミズーリ州の共和党上院議員候補のトッド・アルキン氏が、強姦された女性の身体は遮断する、とか言って、きちんとした強姦の場合は女性は妊娠しない、なんぞとアホな発言をした。ミズーリは共和党確実と思われていたが、アルキンの失言によりずっと遅れを取っていた民主党候補の支持率がぐっと上がってしまった。

最近ミット・ロムニーとポール・ライアン(大統領/副大統領候補)の人気に押され気味の民主党はここぞとばかりにこの失言を取り上げ、ほれみろ、共和党は強姦を容認しているとか、共和党は強姦による妊娠の場合ですらも人口中絶を違法にするつもりだとか、大喜びである。

そこで民主党はまたぞろ「共和党による対女性戦争」論を持ち出し、長年の共和党支持とかいう女性たちを使って「共和党女性は民主党に投票すべき」などというテレビコマーシャルを早速制作。なんとしてでも今回の選挙を共和党による女性への攻撃として進めて行きたいらしい。

しかしこの作戦はうまくいかないだろうと私は思う。共和党の女性達は民主党が思うほどアホではない。共和党はロムニーを始めライアンも共和党議員たちもアルキンの発言は容認できないとすぐに批判したし、共和党議会はアルキンに候補を降りるべきだとすら言っている。本人のアルキンも、候補は降りないと言っているものの、発言に関しては大変申し訳ないことを言ってしまった、誤った医学的知識を信じて無知な発言であったと、かなり恐縮して謝っている。

民主党がアルキン発言を共和党の顔にしようとしても、共和党はこぞって氏の発言を即座に糾弾しているので、あまり説得力がない。

それに、どんな場合でも人口中絶は好ましくないという考えは共和党の中ではごく普通なので、確かにアルキン氏の「きちんとした強姦」発言は過激だったとしても、氏の人工中絶に関する考えそのものは民主党が考えるほど過激なものではない。人口中絶が違法になることを極度に恐れている女性たちはすでに民主党支持だし、多くの共和党支持の女性たちはプロライフと言い人工中絶にはもともと反対なので、共和党が政権を握ったら人工中絶は違法になる、なんぞと言われても、それを歓迎しこそすれ脅しになどならない。

となると、民主党が共和党から引き裂こうしている女性達とは普段こういう問題にはあまり興味を持っていない中庸の女性達ということになるが、そういう女性達は妊娠中絶云々なんてことより経済問題により関心を持っている。

女性に対する戦争というなら、主婦業や子育てに専念したい女性達が、この不況で夫が失業したり減俸されたりして自らパートに出ることを強いられていることや、育ち盛りの子供たちに必要な食品の値段が買い物に行く度に値上がりしていることや、子供たちをあちこちに連れて行くために必要不可欠な車のガソリンの値段が入れる度に高騰していることなどのほうが、よっぽども女性に対する戦争ではないか? そうやって家庭のやりくりに四苦八苦している女性たちに、リベラルな未婚女性が妊娠を心配せずに遊びほうけることが出来るように彼女らの避妊費を負担しろということのほうが、よっぽども主婦や母親たちへの攻撃である。

その戦争を女性達に射かけているのは誰あろう民主党及びオバマ政権ではないか!

今アメリカで一番大事な問題は経済であり、核兵器装備間近のイランや北朝鮮や、シリアやエジプトなどアラブ諸国の過激化である。ロシアや中国も油断がならない。

そんな時に妊娠人工中絶の話なんて、はっきり言ってどうでもいいことのはず。

月曜日からフロリダで開催される共和党大会においては、共和党はこの話は無視して経済と防衛に関してロムニー政権がいかにオバマ政権とは違った政策を取り、アメリカをこの屈況から救う計画があるかに焦点を当てるべきだ。

民主党が民主党大会をすべて中絶に焦点をあて、性懲りもなく対女性戦争に執着しようというなら勝手にやらせておけばいい。そんな話題で民主党を支持するような女性達はすでに民主党支持であり、中庸や無所属の人々の関心は別のところにあるはずだ。共和党はその関心を集めればいい。

明日のフロリダは嵐らしい。

August 26, 2012, 現時間 11:40 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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August 11, 2012

共和党副大統領候補はウィスコンシン代表ポール・ライアン下院議員に決定

Tea Party , アメリカ内政

昨日友達から電話がかかってきて、「USSウィスコンシン艦はどこの港に居るの?」と聞かれた。ウィスコンシンって現役じゃないでしょう、今や博物館になっているのでは、と思ったのだが、「確かバージニア州のノーフォークにあるはず。でもどうして?」と言うと友達は「明日ミット・ロムニー(共和党大統領候補)がラニングメート(一緒に選挙に出る人と言う意味で、副大統領の意)の名前を艦上で発表するって噂だよ。」と言われた。

案の定、今朝発表された副大統領候補はウィスコンシン州代表の下院議員で斬新な経済政策を出して人気のある若手のポール・ライアン議員。なるほど〜、それでウィスコンシンを選んだのかな? 今週ノーフォークに出張した同僚は市内のホテルはどこも一杯で入れなかったと言っていたが、これが原因だったのかも。以下NHKより。

アメリカ大統領選挙で、野党・共和党の大統領候補に指名されるロムニー前マサチューセッツ州知事は、日本時間の11日夜、支持者を前に演説し、副大統領候補にポール・ライアン下院議員を選んだと発表しました。

ロムニー氏は11日、南部バージニア州のノーフォークで支持者を前に演説を行いました。
冒頭でロムニー氏は「ライアン氏を副大統領候補に指名できることを誇りに思う」と述べ、ともに大統領選挙を戦う副大統領候補に、下院の予算委員長を務めるライアン下院議員を選んだと発表しました。

ライアン氏は42歳。

中西部ウィスコンシン州選出の連邦下院議員を現在まで7期務めています。政府の歳出削減を強く訴える保守派の論客として知られ、同じく歳出削減を求める保守派の市民運動「ティーパーティー」から熱烈な支持を受けています。

共和党の中で穏健派のロムニー氏は、保守派の支持を固めきれておらず、ライアン氏の指名の背景には、副大統領候補に保守派の人物を選ぶ必要があったためとみられています。

また、ロムニー氏は、各種の世論調査でこのところオバマ大統領にリードされており、若く、人気を集めるライアン氏を副大統領候補に指名することで、党内の保守派からの支持を確かなものにするとともに、支持率浮上のきっかけとしたい考えです。

確かにロムニー氏はオバマ王にリードされているが、今の段階ではそれは普通。現役大統領は誰もが知っているが、挑戦者については普通の有権者はまだよく知らない。共和党大会があるまではロムニーもやたらに選挙資金を使って宣伝できないので、オリンピック中継の間何度も政治コマーシャルを入れていたオバマ王の方が今のところ人気があるのは当たり前だ。

ポール・ライアンを選んだということは、保守派を選んだというよりも、ロムニーが長期的な経済政策に力を入れるという意図を示唆する。ライアンがティーパーティーに人気があるのも、増税ではなく予算削減によって経済立て直しを唱える政治家だからだ。

私としてはライアン氏には下院に残ってもらって頑張ってほしかったのだが、ロムニーの片腕としては申し分ない人選だと思う。

August 11, 2012, 現時間 7:15 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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July 8, 2012

2010年に共和党知事を選んだ州はすべて失業率が下がっていた!

Tea Party , アメリカ内政

2010年にアメリカ茶会党ティーパーティーが応援して共和党が知事の座を勝ち取った州すべてにおいて、失業率が全国平均よりずっと早く減少していることがイグザミナードットコムの調べで明らかになった。

17州すべてにおいて2011年1月から失業率は減少しており、特にミシガン、フロリダ、そしてネバダではなんと2%以上の減少。これら17州の平均減少率は1.35%で、全国平均の0.9%をずっと上回る。結論として経済的に保守的な共和党知事を選んだ州は全国平均にくらべて50%以上も高い速度で雇用市場が回復しているということになる。

イグザミナーの記事をよくよく読んでみると、この記事はちょっと誤解を生むなと感じた。というのも、失業率は一部の州を除けば全国的に減っているので、何も共和党の知事の州だけで雇用率が回復しているとは言えないからだ。

民主党の知事を選んだ州の平均率を下げているのはハワイ州のわずか0.4%の減少と、ニューヨーク州の0.4%の増加である。

共和党知事の平均が高いのは上記4州の2%以上の減少があるからだが、その他の州の回復はニューヨークとハワイを除いた民主党知事州の平均とそれほど変わらない。

ただ、確かミシガンとフロリダは共和にも民主にもなる所謂スイングステートのはず。昨日も書いた通り、失業率とオバマの支持率には多いに関係がある。失業率が低くなっているということはオバマにとっては良いことなのだが、その原因が共和党の知事にあるとなるとまた問題。知事がティーパーティー推薦の共和党になったら州の経済が回復したという印象を州民が持った場合、だったら大統領もティーパーティー推薦の共和党候補を選んだ方がいいかもしれないとなる可能性がある。

ちなみに2012年、スイングステートを呼ばれる民主とも共和ともどっちつかずの州を羅列してみると、(括弧内は知事の政党。太字は新共和知事)

ネバダ(共和)、コロラド(民主)、ニューメキシコ(共和)、ミネソタ(民主)、ルイジアナ(共和)、ミズーリ(民主)、ウィスコンシン(共和)ミシガン(共和)、インディアナ(共和)、オハイオ(共和)ペンシルベニア(共和)、ニューハンプシャー(民主)、ヴァージニア(共和)、ノースカロライナ(民主)、フロリダ(共和)

となる。

それにしても良くなっているとはいえ、全国的にまだまだ高い失業率。特にスイングステートのネバダ州などは共和党知事になって2.2%減少したとはいえ、11.6%で全国平均より3.4%も高い。ネバダはラスベガスがあるから景気が言いように思うが、そうでもないのかね。

こういう状態だとオバマ王の「希望と変革」なんてのはお笑いぐさである。三年半もそんなことやってて全然良くなってないじゃないのさ、となるからだ。ではご参考のため下記に2011年1月から2012年6月までの失業率の変化を記載しておく。これは知事の政党が変わった州のみに限る。


新共和党知事の州

Kansas - 6.9% to 6.1% = a decline of 0.8%

Maine - 8.0% to 7.4% = a decline of 0.6%

Michigan - 10.9% to 8.5% = a decline of 2.4%

New Mexico - 7.7% to 6.7% = a decline of 1.0%

Oklahoma - 6.2% to 4.8% = a decline of 1.4%

Pennsylvania - 8.0% to 7.4% = a decline of 0.6%

Tennessee - 9.5% to 7.9% = a decline of 1.6%

Wisconsin - 7.7% to 6.8% = a decline of 0.9%

Wyoming - 6.3% to 5.2% = a decline of 1.1%

Alabama - 9.3% to 7.4% = a decline of 1.9%

Georgia - 10.1% to 8.9% = a decline of 1.2%

South Carolina - 10.6% to 9.1% = a decline of 1.5%

South Dakota - 5.0% to 4.3% = a decline of 0.7%

Florida - 10.9% to 8.6% = a decline of 2.3%

Nevada - 13.8% to 11.6% = a decline of 2.2%

Iowa - 6.1% to 5.1% = a decline of 1.0%

Ohio - 9.0% to 7.3% = a decline of 1.7%

新民主党知事の州

Colorado - 8.8% to 8.1% = a decline of 0.7%

New York - 8.2% to 8.6% = an increase of 0.4%

Oregon - 9.9% to 8.4% = a decline of 1.5%

California - 12.1% to 10.8% = a decline of 1.3%

Connecticut - 9.3% to 7.8% = a decline of 1.5%

Hawaii - 6.7% to 6.3% = a decline of 0.4%

Minnesota - 6.8% to 5.6% = a decline of 1.2%

Vermont - 6.0% to 4.6% = a decline of 1.4%

July 8, 2012, 現時間 10:08 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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June 8, 2012

ウィスコンシン弾劾選挙、ウォーカー知事始めクリーフィッシ副知事ら共和党の圧勝!

アメリカ内政

いやあ、火曜日に行われたウィスコンシンの弾劾選挙といい、カリフォルニア州の予選選挙といい、労働組合の完全敗北だった。

先ずは去年からカカシがずっと追って来たウィスコンシン州の、経済立て直し政策で奮闘しているスコット・ウォーカー知事(共和)に腹を立てた労働組合が理不尽にも始めた弾劾選挙だが、結果はスコット・ウォーカー現知事はじめ、クリーフィッシ副知事、ならびに数人の共和党州議席が勝利。圧倒的な共和党の勝利で幕を閉じた。

だいたい、選挙時の公約をきちんと守ってる知事が弾劾選挙にかけられると言う事自体間違っているのだが、今回の選挙ではウォーカー知事は前回の正選挙の時より高い支持率で当選した。つまりウィスコンシン州民はウォーカーの仕事ぶりを高く評価しているということだ。そんな人気のあるウォーカー政権の仕事を邪魔し、それでなくても苦しい経済状態にある州の資金を、このような無駄な選挙で1200万ドルも無駄使いした民主党の責任は重い。

この選挙での敗者はなんといっても州公務員労働組合である。今後は州公務員はこれまでのような贅沢な年金や医療保険を無料で供給されることはない。組合は組員たちを代表してべらぼうな昇級やボーナスを州に要求することも出来ない。もうすでに州政府は組合費を公務員の給料から自動的に差し引くことが出来なくなっている。

今後ウ州の公務員労働組合の力は衰退する。これは、常に組合からの資金や労働援助を期待していた民主党議員たちにとっても非常な痛手である。

ところでカリフォルニアでも選挙が行われたが、こちらではサン・ホセとサンディエゴのふたつの州で市に勤める公務員の年金が大幅に削られる法案が通った。

カリフォルニア州もウィスコンシン同様完全な赤字状態。しかし、不幸なことに加州の州民は未だに目が覚めないと見えて、民主党の金遣いの荒い社会主義のジェリー・ブラウン知事を選び、州議会は民主党が圧倒的多数議席を握っていて、お先真っ暗な状態である。

そんななかで、破産寸前にあるあちこちの州で、市の公務員たちの年金改正が行われつつある。20年以上前に決められた市公務員達の年金制度は非常に優遇されたものだったが、定年を迎える大量な中高年者への年金支払いは膨大な金額となり、いまや加州のどの市もお手上げ状態。このままでは、市公務員への給料は働いているひとより引退して働いていない人に払う方が多くなるというとんでもない状態になってしまうのだ。

これではいけないと、やっと重たい腰を上げたのがサン・ホセとサンディエゴ。コスタメサ市でも同じような改正が行われつつあるが、今回の選挙ではまだ法案が出なかったようだ。加州の公務員組合も強い。加州公務員の優遇のされかたは全国でも有名。

ウ州の話が全国的な話題を呼んだ事もあて、あちこちで労働組合の横暴に多くの市民が腹をたてはじめた。皮肉なことにウ州の労働組合が知事に抗議をして大々的なデモを行う一年前までは、一般の民間人は州公務員がこんなに優遇されていたことなど全くしらなかった。ウ州のことが話題になってから、人々は自分らの州の公務員はどうなんだろうと思いはじめたに違いない。そしてその事実を知って仰驚したひとも多かったのでは?

これで州財政が苦しいから州民の税金を上げるなどと言われれば腹が立つのは当たり前だ!

さて、この選挙結果が11月の総選挙にどのような影響を及ぼすのか、おもしろいことになってきた。

June 8, 2012, 現時間 11:09 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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May 21, 2012

左翼テロリスト、白人優越主義者たちの会合を襲撃

アメリカ内政 , ウォール街を占拠せよ

昨日の土曜日の午後、シカゴの郊外の高級レストランに、武装した20人近い暴徒が殴り込み、食事をしていたひとつのグループに突然殴り掛かかった。この襲撃によりテーブルについていた客の10人が怪我、そのうちの二人が入院する重傷を負った。

レストランの店員やパーティをしていた別のグループの客達などによると、暴徒らはみな頭からフッドを被り顔を隠しており、その容貌は全く解らなかったという。しかし皆金属バットや金槌などで武装していた。

警察の話だと、このグループはシカゴで今デモを行っている都市占拠の抗議者達とはまた別のグループらしく、襲われたグループへの襲撃は計画的だったという。この攻撃は自称アンタイ・レイシスト・アクション(対人種差別行動)という団体がその犯行を認める声明文を出している。

その声明文によると、このグループが襲ったのは白人国粋主義者たちの第五回記念パーティーだったという。テロリストたちは、白人国粋主義者たちの会合の場所と日にちを事前に手に入れ計画的に狙い襲ったと誇らしげである。

私は白人優越主義も左翼テロリストも嫌いだ。だが、アメリカの憲法では、市民が集まって会合を開く自由が保証されている。国を倒す革命やテロの陰謀を話し合うのでさえなければ、偏見に満ちた白人優越主義者たちがどこであつまり何を話そうと、誰にもそれを阻止する権限はない。

左翼運動家たちは、これまでにも保守派の会合に潜入して大声を上げる等して邪魔をする傾向があったが、今度はついに暴力で会合を阻止するという手段に出たのである。例え被害者の思想がどれほど気に入らないにしても、このような行為は法治国家において断じて許されてはならない。

それにしても、左翼連中はやっかいな連中を挑発してしまったといえる。もともと白人優越主義者たちは、特に白人国粋主義などと名乗るような人たちは、黒人始めた民族にアメリカが冒されているという被害妄想を持っている。そういう人間たちの集まりを暴力で襲ったとなると、彼らの懸念は妄想ではなく現実となってしまったのだ。今後はこのような不意を突かれないよう、彼らは武装して会合に挑むだろう。そして今度は反対に彼らのなかから過激な連中が左翼連中の会合に殴り込みをかけることは充分に考えられる。

だが、左翼連中は口で言うほど本気で戦争をやる気があるんだろうか、、かなり疑問だ。

May 21, 2012, 現時間 8:22 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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May 20, 2012

ボルティモア、増える黒人暴徒集団による白人攻撃を指摘した地元政治家批判の前に揺るぐ気配なし

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

二ヶ月前の聖パトリックス日に、メリーランド州のボルティモア市繁華街に、多くの黒人少年らが繰り出し数々の暴力事件を起こしたが、なかでも観光客の白人男性に数人の黒人少年らがなぐりかかり、意識を失った男性を身ぐるみ剥ぐという事件では、まわりに居た野次馬達は助けるどころか警察も呼ばずに笑いながら見物し、そのひとりがスマホで撮った動画がユートゥーブにアップされ、全国的な批難を浴びた。

この問題について、地元の政治家パット・マクドノー代議士(共和)が(State Del. Pat McDonou)「徘徊する黒人の若者たち」と表現したことから、人種間暴力を煽る無神経な発言だとして知事や他の地元政治家達から謝罪を要求されている

マクドノー氏はボルティモアとハートフォード郡の代表する代議士で、全く謝罪するつもりはないと断固な姿勢を見せている。そして氏は、それよりもマーティン・オーマーリー知事(民主)に対し「頻発する危険な攻撃」に対処すべきだと、氏が20年DJを勤める地元ラジオ局WCBM の番組で呼びかけた。

マクドノー氏は、公共の討論において「使者を責める」べきではないとし、そんな暇があったら、ステファニー・ロウリング・ブレイク、ボルティモア市長は、実際に起きている暴力問題の解決法に取り組むべきであると主張している。

一方市長は、マクドノーの発言を「人種差別を煽るパフォーマンスだ」として取り合っていない。

地元の民主党政治家がマクドノー代議士の言葉使いを批難している間にも、先週の木曜日、19歳の白人青年が二つの別々の黒人集団から続いて暴行を受けるという事件がおきた。

警察の調べでは、ボルティモアの通りを午後4時20分頃、ひとりで歩いていた19歳の白人男性は、突然後ろから見知らぬ男に襲いかかられ、続いて9人の少年達が加わり、男性に殴る蹴るの暴行を加えた。その際、男性の携帯が奪い取られたという。その直後、地元の MTAバスが付近で一時停車した際、バスに乗っていた数人の黒人少年がバスのドアをこじあけてバスを降りると、19人の黒人少年らが一人の白人男性に襲いかかったという。

被害者の男性は、自分がライバル高校の生徒だったことで狙われたのではないかと語っている。

地元教会のウィザースプーン牧師は、ボルティモアの犯罪は確かに問題だが、マクドノーのしていることは、自分の政治活動を活性化するため、地元の保守派を沸き立たせようとしているに過ぎないとし、近日マクドノーの勤めるラジオ局前で抗議運動をし、マクドノーが謝らなければ番組のスポンサーに圧力をかける用意があるとしている。

ウィザースプーン牧師のサザーン・クリスチャン・リーダーシップ・コンフェレンスというのは多分黒人教会で、牧師は間違いなく黒人だ。マクドノーは名前からしてスコットランド系で明らかに白人。牧師のいう「保守派」というのは、「黒人差別の白人ども」と言う意味。

ラジオ局はいまのところマクドノーの番組を降ろす計画はないという。

しかし、マクドノーの発言に同意する人々の間からも、黒人という特定の人種を持ち出しての批判は適切ではなかったのではないかという声も聞かれる。

でもこれが反対に地元を治安を乱しているのが白人暴徒らで、十数人の白人少年らが一人の黒人少年によってたかって暴行を加える事件が頻発していたら、加害者の人種は絶対に持ち出されたはず。そうやって黒人が加害者だと神経質になって口を閉ざす風潮こそが、黒人暴徒らをより傲慢にし、過激にしているのではないだろうか? 人種差別の動機で暴力沙汰を起こしている黒人達の行為を見逃し、それを「人種差別だ」と指摘した方が人種差別をしていることになるという、そんな理屈が何故成り立つのか?

マクドノー氏は単に誰もが知っている事の本質を指摘したにすぎない。

May 20, 2012, 現時間 9:50 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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May 18, 2012

ウィスコンシン知事弾劾選挙間近、労働組合推薦の民主党候補は予選で惨敗

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

ウィスコンシンでは現知事の弾劾裁判が6月上旬に行われる予定だが、先日それに向けて民主党の知事候補を選ぶ予選選挙において、労働組合が強く押していたキャスリーン・フォーク候補が惨敗し、結局民主党知事候補は前回の選挙でスコット・ウォーカー現知事に負けたトム・ベレット氏が選ばれた。つまり、ウィスコンシン州は二年前の知事選挙をもう一度やり直す事となったのである。

興味深いのは、もともと労働組合がウォーカー知事によって奪われた団体交渉権を取り戻すことが目的で始まったはずの弾劾選挙運動なのに、ベレット候補の選挙スローガンには団体交渉についてはまったく触れられていない。それよりも、ベレット候補はウォーカーの州の雇用率を問題に取り組もうとしている。

知事となった暁には、トム・ベレットはスコット・ウォーカーの全国で最悪の雇用率を出した政策を覆し、マディソンに持ち込まれたウォーカーとその一味による腐敗を撲滅します。そしてついにはウォカーとその共和党一味がアメリカのどこよりも激しく挑んだ共和党による対女性戦争を終わらせます。

何故ベレット氏が去年あれだけ問題になって多くのデモが起きた州公務員の団体交渉権について全く触れないのかといえば、それを第一の主題として立候補したフォーク氏の惨敗から、民主党有権者ですら、公務員の団体交渉権は特に重要な問題だと考えていないと判断したからだろう。

しかし、ウォーカー知事の代になって、ウィスコンシン州の雇用率ががた落ちしたとか、低かった雇用率が全く上がっていないというのであれば、雇用率を選挙運動の主題に持って来るのは正当なやり方といえるが、問題なことにウォーカー知事の代になってから、ウィスコンシンの雇用率はわずかながら上昇していることを、ウォーカー陣営はすぐさま公表した。

州当局の話だと、スコット・ウォーカー知事の一年間、2010年12月から2011年12月までの間、公務、民間、を合わせて2万3千321の職が増えたという。

有権者にとって、どうでもいい公務員の団体交渉権や、わずかながらとはいえ、有権者が望んでいたように雇用率上がっているとなると、いったい民主党は何を理由にウォーカーを弾劾するというのか、その正当な理由を有権者に伝えるのは難しい。二年前に選挙できちんとウォーカー知事を選んだ有権者からしてみれば、なんで特に問題を起こしてもいないウォーカー知事を弾劾しなければならないのか疑問に思い憤りを覚える人も多くでるだろう。単に味方の候補者が勝たなかったからというだけで正当な選挙で勝った相手を弾劾すると言う行為は、かえって民主党のためにならない。

ここでもし、ベレット氏が負けたら、二年後の正式選挙の時にベレット氏が候補になることは先ずありえない。二度も続けて同じ相手に負けた候補など民主党有権者を三たび候補に選ぶとは思えないからだ。となると州民主党はベレット氏に勝るとも劣らぬ候補者を二年後めざして育てなければならず、そういう人物を探すのは容易なことではないはずだ。

また、選挙運動には金がかかる。四年に一度の割合で予算を組んでいた全国民主党委員会からしてみても、地元民主党が不必要な弾劾裁判に選挙資金を無駄使いしていることは忌々しく思われていることだろう。

それが証拠に、全国共和党委員会の方はウォーカーの勝利のために惜しみなく資金援助をすると約束しているのと比べ、全国民主党委員会はあまり乗り気の態度に出ておらず、地元党員たちから不満の声があがっているという。

州民主党が全国民主党委員会に請求した50万ドルの選挙運動資金はまだ支払われていない。州民主党委員会は共和党の10倍もしくは20倍の選挙資金を使って投票促進運動をするつもりだという。だが、全国委員会からの資金が届かない限りそれは不可能である。弾劾選挙を三週間後に控え、この時点で資金切れでは民主党も苦労する。

これで勝てばいいが、もし負けたら、次回の正式な選挙における全国民主党委員会からの資金援助はもっと渋られるだろう。

ま、そうなっても身から出た錆だからしょうがないよな。

May 18, 2012, 現時間 3:56 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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May 15, 2012

共和党大統領候補ロムニー女性支持優位に、数週間に渡るオバマ王の対女性戦争プロパガンダの効果無し

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

女性票は民主党寄りという従来の見解を破って、ミット・ロムニー共和党大統領候補は、女性の間でもオバマより人気が集まっているという。ここ数週間に渡るオバマ陣営による共和党は女性に戦争を射かけているという、いわゆる「対女性戦争」プロパガンダは全然効き目がないようだ。は!女性はリベラルが考えるほど馬鹿ではないという証拠だ!

この統計が保守派ブログかなにかによって集められたものなら、保守派偏見が入っていると言われるかもしれないが、なんとニューヨークタイムス発表の世論調査によると、46:44で女性票はミット・ロムニーに軍配が上がっているという。

特に興味深いのは、女性票でロムニーが優勢になったのはここ一ヶ月のこと。先月4月の段階ではオバマはロムニーに対して6%も優勢だった。こんな急激な変化は前代未聞。

つまりだ、女性達は、オバマ陣営が必死に話題を「女性問題」に変更にしようとすればするほどしらけて来ているという証拠だろう。

一般家庭の主婦ならガソリンや食品の値段の高騰は直接死活問題だし、通勤の長いキャリアウーマンにとってもガソリンの値上がりは非常な痛手。新卒の女学生たちは避妊薬なんかより、今後の就職の方が心配。

女性を馬鹿にするとこういうことになるのだ、解ったか!

May 15, 2012, 現時間 7:28 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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April 23, 2012

米共和党が女性支持を失っているという嘘

アメリカ内政 , フェミニズム , 左右思想

民主党がでっち上げた共和党による『対女性戦争』"war against women"によって、共和党が女性票を失っているという世論調査が次々に発表されたが、実はそうでもないことがだんだんと明らかになってきた。

避妊を巡って左翼リベラルが大騒ぎをしていた当初でも、一連の騒ぎによって共和党が女性票を失ったというのは嘘だった

4月の始め、サンドラ・フルークの避妊に関する証言の直後、ワシントンポストやニューヨークマガジンなどが、わずかながらに共和党が増やしていた女性からの支持が、今度のことで帳消しにされたといってとある世論調査を発表した。しかしながら、主流メディアはこの世論調査をかなり歪曲して報道していた。

確かにNBC/Journal pollによると、騒ぎ後民主対共和では女性支持が14点も離れていた。しかし、この騒ぎが起きる以前には15点の差があったのだ。つまり共和党の女性支持はわずかながら増えていたわけだ。

また共和党大統領候補ミット・ロムニーの女性支持率は2月半ばの37%から3月中旬の39%とほぼ横ばい。避妊薬騒ぎは全く影響を受けていない。

そして今度のヒラリー・ローゼンのアン・ロムニーへの攻撃後にされたヒル世論調査では、共和党やミット・ロムニーが働く女性を尊敬していると答えた有権者の方が、民主党が専業主婦を尊敬していると答えた人より、49%対27%で多かった。

オバマ大統領が専業主婦を外に働きに出ている女性に比べて尊敬していると思うかという質問には、37%思うと答え35%が思わないと答え、29%がわからないと答えた。どうやら有権者は、オバマ政権が距離を置いたにも関わらず、ローゼンはオバマの意見を述べたものと考えたようだ。

女性票だけを観てみると、ロムニーとオバマのどちらが女性問題を理解しているかという質問に対して、46%対41%でロムニーのほうが有利と出ている。

ザ・ヒルポール世論調査の結果からは、特に女性と男性とで答えの差は見られなかったが、女性のなかで既婚者と独身者を比べてみると非常な違いがあることが解る。

独身女性は54%対35%と圧倒的にオバマh氏時であるのに対し、既婚女性の間では47%対26%と圧倒的にロムニーが人気がある。

独身女性が民主党を支持する傾向があるのは、生活に関する不安を政府によって支えてもらいたいという意図があるからで、それが結婚すると家族で経済を賄えるようになるため、かえって政府の介入が邪魔になり、比較的個人の生活に干渉しない共和を支持するようになるのではいかと考えられている。

April 23, 2012, 現時間 8:55 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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April 21, 2012

オバマによるミット・ロムニー攻撃がことごとく裏目に出るのは何故?

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

共和党の大統領候補は事実上ミット・ロムニーに決定した。まだしつこく諦めてない候補者もいるが、支持率が全然足りないので意味がない。というわけでオバマ王は強敵ロムニーへの攻撃に必死だが、何故かそれがことごとく裏目に出ている。

先ずはオバマ陣営のヒラリー・ローゼンによる『子育ては仕事ではない』発言。ローゼンが五人の男の子を難病と闘いながら育てた専業主婦のロムニー夫人を「生まれてこのかた仕事をしたことがない」と攻撃したことは、保守派ならず中立やリベラルの女性達からも不謹慎だと顰蹙を買ってしまった。まずいと思ったオバマのホワイトハウスはローゼンから距離を置いているが、いまやオバマとローゼンは相談済みでアン・ロムニーを攻撃したことが明るみに出ている。

次にオバマ王がミット・ロムニーが愛犬を入れたクレートを車の上にくくりつけたまま走ったことを取り上げ、いかにロムニーが動物虐待をしたかという印象づけを狙った件だが、オバマ自身が自叙伝でインドネシアで母と継父と暮らしていた時、犬を食べたことがあるという話を書いていたことが発覚。かえってオバマの動物虐待が明るみに出てしまい、いまやロムニーが犬を車の上にくくりつけたなんて話とは比べ物にならないほどオバマが犬を食べたという話がコメディアンのネタになってしまった。

ミット・ロムニーはモルモン教徒で、モルモン教は昔一夫多妻制をしいており、ロムニーの祖父は一夫多妻制共同地域出身だという攻撃。確かにロムニーの祖父はそういう地域出身だが、彼自身は妻を一人しか娶らず、独立してからは出身地から出ている。だいたい祖父が一夫多妻制共同地域出身だったということがスキャンダルだというなら、実父がアフリカで多数の妻を持っていたことが明らかになっているオバマの父親はどうなるのだ? オバマのアフリカ人の実父はイスラム教徒でアフリカで一夫多妻制を実行していたのは自他ともに認める事実である。

オバマ王は自分はミット・ロムニーのように恵まれた環境では育たなかったという意味で、「私は銀のスプーンを加えて育たなかった」と語ったが、それに対してミット・ロムニーは恵まれない環境から大学も出ていないのに実力で成功した自分の父親の功績を謝るつもりはないと返答。しかも、ロムニーは父親の遺産をそのまま受け継がずほとんど全額慈善運動に寄付してしまったことが明るみにでた。それだけではない。オバマの出たコロンビア大学はアメリカでも指折りの金持ち大学。オバマの学費は裕福な祖母が全額だしたのだ。ロムニーは確かに裕福な家に育ったが、それをいうならオバマもそうなのである。他人のことを指差せるほどオバマは苦労人ではないのだ。だが、ロムニー家の裕福さを指摘することで、かえってオバマはいかにロムニーの父親が実力と努力で一代で富を築いたかというアメリカンドリームを紹介するはめになったのである。オバマの攻撃はロムニーに、オバマは何故アメリカで成功した人々を責めたてるのか、と質問する良い機会を与えてしまったのである。

どうもオバマによるロムニー攻撃は次から次へと裏目に出ている。

April 21, 2012, 現時間 9:55 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 9, 2012

左翼リベラル、リック・サントラムの浮上に大脅威を感じる

アメリカ内政 , 宗教と文化

この間の共和党大統領予選で、これまで最下位だったリック・サントラムが三州全勝したことで、共和党候補はミット・ロムニーに次いでサントラムが使命される可能性がにわかに浮上して来た。

【ワシントン=竹内洋一】米大統領選の共和党候補選びは七日、中西部ミネソタ、西部コロラド両州の党員集会、中西部ミズーリ州予備選でサントラム元上院議員(53)が全勝を飾り、これまで先頭を走ってきたロムニー前マサチューセッツ州知事(64)の対抗馬に一気に浮上した。候補者争いはロムニー氏の独走ムードが一転、再び混戦様相になった。

 サントラム氏は同日夜、ミズーリ州セントチャールズで「穏健派のロムニー氏、そしてオバマ大統領に対する保守派の対抗馬としてここに立っている」と勝利宣言。敗れたロムニー氏はコロラド州デンバーで「サントラム氏の支持も得て、私が党の候補者指名を獲得する」と応じた。

 サントラム氏が制した三州のうち、コロラド、ミネソタは、前回二〇〇八年の候補者争いでロムニー氏が大勝した州だ。同氏の主張が当時と変わらないのに苦杯を喫したのは、共和党支持者の保守化を映している。(略)
 
<リック・サントラム氏> ペンシルベニア大法科大学院修了。弁護士を経て、1990年に東部ペンシルベニア州から32歳で下院議員に初当選。2期務めて上院にくら替え。イラク戦争に賛成したことが中道的な地元有権者に敬遠され、2006年に3選に失敗。「思いやりのある保守」を掲げ、「小さな政府」を主張。同性婚や人工中絶に反対する。熱心なカトリック教徒。

サントラムの浮上に脅威を感じているのが左翼リベラル達。

ええ〜? サントラムだって!サントラムはないだろう、サントラムだけは止めてくれ!!!

と騒いでいるのは、ザ・ニューヨーカーのジョン・キャシディーというイギリス人記者。彼の記事はサントラム及びカトリック教徒への憎悪丸出しである。キャシディーは教養あるリベラルたちの間では、サントラムは忌み嫌われているという。

サントラムはプロライフ(反人工中絶主義)、反ゲイ、反避妊ローマカトリック教徒というだけでなく、もっとも時代遅れで筋金入りのカトリック信仰家である。」

つまり、「(サントラム)の人格、彼の7人の子供、古くさい服装」やバージニアの植民地時代風の屋敷に至まで、都会に住み自分はあか抜けていると感じオルガニックミルクを買うようなニューヨークリベラルには我慢がならないのだとキャシディーは言うのだ。

しかしながら、この古風な信仰心こそアメリカの保守派に愛される要素なのであり、いまでもまだミット・ロムニーを抜いて共和党候補に使命される可能性はある。とキャシディーは恐れる。

私としてはギングリッチでなければサントラムでロムニーでも構わないと思っている。とにかくオバマを倒してさえくれればそれでいい。信仰心が強いということであれば、カトリックとモルモンと宗教に差こそあれ、アメリカの基本的な道徳心から言えば似たり寄ったりだ。二人とも同性同士の結婚や人工中絶には断固反対の姿勢を見せているし、経済的にも自由市場を重んじている。

サントラムとロムニーの戦いなら、この共和党候補戦、注目の価値ありである。


February 9, 2012, 現時間 8:05 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 5, 2012

アメリカの失業率は減っていない、オバマ王就任以来百万人が失業

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

先日労働省が発表した雇用率統計によると、ここ9ヶ月間でアメリカの失業率は2009年2月の最低8.5より低い8.3%に落ち、農業以外の雇用が24万3千職増え、近年においてもっとも良い状況になったという。

労働省の発表だけ読んでいたら、アメリカはまさに好景気の絶頂にあるような印象を受けるが、実際にそうなのだろうか? どうも回りで起きていることを見ているとそんな好景気にはみえないのだが。

この間も、大学を出てから二年以上就職活動をしていた同僚の許嫁が、やっと就職が決まったという話をきいた。しかし決まった仕事というのがおもちゃ屋の店員。しかも面接に来たほとんどの志願者が大学出だったという。そういう話を回りできいていると、労働省の発表の裏には何かもっと深刻な問題があるように思える。

パワーラインのジョンがオバマ政権の幻想と厳しい現実のギャップを暴露している。失業率が減ったのは、雇用が増えたのではなく、職探しを完全に諦めた人の数が増えたのが原因だという。仕事をしていないくても、積極的に就職活動をしていない人は失業者のなかには入らないという理屈。『これがオバマ時代の「良いニュース」なわけだ』とジョンは皮肉っている。だが、現実は、アメリカの就職率は63.7%と過去30年間で最低の数なのだ。オバマ政権になって、仕事をするより生活保護に頼る市民が増えたのである。これが良いニュースと言えるだろうか?

ジョージ・W・ブッシュ政権の終わり頃から、アメリカは景気の低迷に見舞われ、ちょうど前回の大統領選があった2008年くらいから雇用率が徐々に下がりつつあったのは事実。だが、バラク・オバマが大統領になって以来、雇用率は劇的な急降下を迎え、なんとオバマ就任以来、百万以上の労働者が職を失ったのである。こちらのグラフ参照。

リンク先のグラフによると、ブッシュ大統領時代のアメリカの労働者率はだいたい66%くらいで上がったり下がったりしながら安定していた。2008年後半から始まった不景気で雇用率が下がったとはいえ、それでも下がったのは65.5%まで。ところが、オバマが大統領になった2009年からは、労働者率は急降下。現在過去30年間で最低の63.7%という数となってしまったのである。

また労働省が過去9ヶ月で24万3千も増えたと言っている農業以外の雇用数にしてもだ、ブッシュが就任した2001年当時の数が1.325億職で、ブッシュの任期が終わった2008年終わりの時点では1.335億に増えていた。それがオバマが大統領になってからは1.324億と減ってしまった。なんと1.1百万の減少!

ジョンも指摘しているが、オバマ王は経済を全く理解していない。この間のキーストンパイプラインにしろ、ボーイング社の新工場建設の阻止にしろ、オバマは労働組合や環境保全活動団体に迎合して、みすみす高雇用につながる産業を次々に破壊している。オバマケアのような害あって益のない不健康保険制度を企業におしつけ、重なる経費に耐えきれない民間企業がどんどん従業員をリストラせざるおえない状況を作り上げている。

オバマは国の経済を向上させるのは高所得者や大企業への大幅増税だといって聞かない。そんなことをすれば、アメリカ企業がどんどん海外へ資本を移してしまうとか、金持ちは労働意力を失って生産力が落ちるとか、なんて考えは全く思い浮かばないのである。

経済はゼロサムゲームではない。金持ちから金をむしり取ることによって経済が復興するという考えは信じられないほどナイーブだ。それで金持ちの金が底をついたらどうするのだ? 今度は中層部の税金を上げるのか?

このままオバマ王の経済政策が続けば、アメリカがギリシャのような状態になる日は近い。アメリカを第三諸国のような後進国になり下げたくなければ、アメリカはなんとしてでもこのファシストを大統領の座から引き下ろさねばならない!

February 5, 2012, 現時間 8:29 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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January 29, 2012

フロリダ予選ではロムニーに勝ってほしい

アメリカ内政

共和党大統領候補のなかでも一位二位を争うニュート・ギングリッチとミット・ロムニーの戦いはかなり熾烈になってきた。特にロムニーはギングリッチからの激しい攻撃に応戦すべく、これまでの優しいイメージからかなり攻撃的な姿勢を見せ始めた。

フロリダの予選を前にして、先日共和党候補の四人による弁論会が行われたが、弁論では絶対に強いギングリッチを抜いて、ロムニーが好成績を上げたようで、弁論会後の支持率ではロムニーがギングリッチを9ポイント上回って断然トップ。

カカシはロムニーファンというよりも、反ギングリッチと言った方が正しい。ギングリッチは1995年に共和党候補を率いて大革命を行こし、40年続いた民主党の多数派支配を破って見事共和党を野党から与党へと転換させ、自分は下院議会の議長の座についた。

当時上院議員で、クリントンの二期目に共和党大統領候補だったボブ・ドールなどは、ギングリッチは頭もいいし弁舌も達者な人ではあるが、一緒には働きづらい人で、共和党の大統領候補にはなってほしくない、とロムニー支持を明らかにしている。

ドール元上院議員が心配しているのは、ギングリッチが共和党候補になった場合、一般選挙で州や連邦の上院下院に立候補している他の共和党候補者達に多大なる迷惑がかかるということだ。大統領候補が人気者だと同じ党の他の候補も一緒に当選するというのはよくあることなのだが、ギングリッチでは悪印象が強過ぎて、そのあおりを食って他の共和党候補たちもギングリッチと供に落選してしまうのではないかとドールは心配しているわけだ。

ドールによると、ギングリッチは、そのワンマンな正確が仇となって、すでに1997年頃には共和党内部からニュートの退陣を望む声が聞かれるようになっていたという。不人気にも関わらず、ギングリッチは1998年まで粘っていたが、収賄などの疑惑が立て続けに起き、議会から罰金を課せられるなどの問題が重なったため、1999年に議長の座を辞任した。

ドールによると、ギングリッチは新しいアイデアを毎日のように提案し、当時のクリントン大統領をやたらと挑発したという。ギングリッチはメディアから注目されることも好み、頭に浮かんだことをよくよく考えもせずに発言する悪い癖があった、これは今も同じ。ドールは、自分がクリントンに挑戦して大統領選に出た時、ドール及び共和党への攻撃広告にはかならずギングリッチの発言が使われていたという。

ドールがクリントンに負けたのはドールの責任ではあるが、ギングリッチの言動が役に立たなかったことは確か。ギングリッチと一緒に努めていた議員達のほとんどがギングリッチを支持していないということだけを見ても、ギングリッチがいかに共和党内部で不人気かがわかるはず。

ギングリッチが共和党候補に選ばれたら、来る11月オバマが雪崩勝ちすること間違い無し。これはドール元議員に言われなくても当然のことだろう。

しかし問題なのは、何故かサラ・ペイリンとかラッシュ・リンボーといったバリバリ保守の政治評論家たちがギングリッチを支持したり弁護していることだ。確かにロムニーは完全保守ではないが、ギングリッチに比べたら社会的にも経済的にも非常に保守的だ。第一ロムニーはビジネスマン。歴史学者のギングリッチより経済立て直しには適している人だと思う。

ギングリッチによるロムニー攻撃に関しても私には非常に腹の立つことがあるのだが、その話は後日に回そう。

とにかくフロリダでは是非ともロムニーに勝ってもらいたい物だ。

January 29, 2012, 現時間 7:50 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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January 22, 2012

米大統領共和党予選、どうしてニュートじゃ駄目なのか

アメリカ内政

共和党の大統領候補がだんだんと煮詰まって来ているが、現在残っているのは、元マサチューセッツ州知事のミット・ロムニー、テキサス州代表下院議員のロン・ポール、元ペンシルベニア州代表上院議員のリック・サントラム、そして元下院議長だったニュート・ギングリッチの四人だ。

サウスカロライナ州の予選ではギングリッチが圧勝したが、私個人としてはギングリッチに共和党候補にはなってほしくない。その理由はギングリッチの好感度率はオバマ王のそれに比べて遥かに劣るからである。

オバマ王の支持率が落ちているとはいうものの、リアルクリアポリティクス(RCPAverage 12/7 - 1/17)の平均だと、好感率と不快感の率はそれぞれ47.8%と47.0で好感率の方が+0.8とわずかながら上回っている。これが共和党候補と比べてみると、

オバマ対ロムニー  RCP Average 1/5 - 1/16 -- 46.9:45.0 Obama +1.9
オバマ対サントラム RCP Average 1/5 - 1/18 -- 50.1:40.3 Obama +9.8
オバマ対ポール   RCP Average 1/5 - 1/16 -- 46.8:41.7 Obama +5.1

というふうになる。オバマは現役の大統領なので挑戦者より支持率が高いのは当然だが、こういう世論調査では往々にして実際より民主党が優勢と出るものなので、オバマとロムニーでは支持率はどっこいどっこいといったところ。

それがオバマ対にギングリッチとなると、、、

オバマ対ギングリッチ RCP Average 1/5 - 1/16 -- 50.6:39.6 Obama +11.0

オバマが11%も優勢で、なんとトンデモ候補のロン・ポールより劣る! これじゃあ一般選挙でオバマを倒せる見通しはない。

共和党の間ではガチガチの保守派が人気を得るのは当然だ。しかしいくら保守派の間で人気があっても、一般選挙で勝てなければ意味がない。オバマとやり合って勝てる候補となると、ギングリッチは最悪の候補だ。

私個人としてはギングリッチという人物そのものは好きだが、大統領候補としては適していないと思う。ギングリッチは後先のことを考えずに思いたったことをすぐ口にする悪い癖がある。歯に衣を着せない物言いは、聞いていて気持ちいいこともあるが、をれは我々が彼に同意しているからであり、リベラルや無所属の有権者にとっては耳障りなことも多くある。

たとえばサウスカロライナ予選前に行われた討論会において、冒頭の質問でギングリッチの前妻が語ったセックススキャンダルの話が持ち出されたとき、ギングリッチは「破壊的で悪質で否定的なニュースの性質」こそが問題である、CNNともあろうものが、大統領候補討論会の冒頭でそのようなくだらない質問をもってくるとはあきれてものがいえない。と司会者に噛み付いた。(英語だから『呆れてものがいえない』なんて表現をするわけはないが、ま、そういった感じのことを言った。)

会場に集まったサウスカロライナの共和党支持者たちの間ではこれは大ヒットで、立って声援を送るひとたちまでいた。しかしながら、これには問題がある。

我々保守派は常に左翼リベラルメディアのダブルスタンダードや偽善や不公平な保守派バッシングの偏向報道にうんざりさせられている。だから我々はもともとメディアなんぞ信用していない。だからギングリッチが遊び人だということに眉をひそめても、それ以上に鬼の首をとったかのようにそれをつかってギングリッチを攻撃するメディアのほうに反感を持つ。

だが、普段から特に政治やニュースに注意を払っていない無所属や民主党の有権者にとって、主流メディアがそれほど偏向しているという意識はない。我々は常に差別されているから感じるが、差別の対象になっていない人や差別する側の人間が、差別があることに気がつかないのは当然のことだ。ニュートの司会者への噛み付きは、保守派の我々には気分がすかっとするような発言でも、そうでない視聴者には、ギングリッチは都合の悪い話が出て来るとメディアのせいにするせこい奴だ、と取られる可能性が多いにある。

保守派がガチガチ保守派を支持するのは当たり前と書いたが、実はギングリッチはそれほどガチガチ保守でもない。以前に民主党のペロシ元下院議長と一緒に地球温暖化の危機について唱えたこともあったし、国民皆保険を熱烈に奨励したこともある。社会主義の最たるフランクリン・D・ルーズベルト大統領のことを歴史上もっとも偉大な大統領だと言ってみたり、革新派のウッドロー・ウィルソン大統領を尊敬するような発言をしたこともある。極右翼のラジオパーソナリティーのグレン・ベックなどは、ギングリッチを大きな政府を好むプログレッシブ(革新派)だと批判している。

また、個人生活のなかでも結婚を三回もしているということ、過去二回の結婚中に今の奥さんを含め、数々の女性と浮気をしていたこと、前妻に公認の上で愛人を持ちたいとオープンマリッジを提案したらしいという話など、およそ宗教保守が支持出来るような生き方もしていない。

ギングリッチは討論会では高得点を得るので保守派の間では人気が出るかもしれないが、一般選挙になると、政治家の政策や信念よりも好感度が物を言うようになる。ギングリッチの攻撃的な態度は常にさわやかな笑顔を保つ(それがどれだけ偽のものであろうと)オバマと比べた場合、二人の背景を全く知らない人たちからするとオバマのほうが断然好感度が高い。

ギングリッチが共和党候補に選ばれればオバマが圧勝すること間違い無し。あと四年もオバマ王の独裁にアメリカが自由国として生き残る事ができるのか、私は非常に心配である。そんなことにならないためにも断じてニュートには勝ってもらいたくない。

January 22, 2012, 現時間 9:26 AM | コメント (3) | トラックバック (0)

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January 3, 2012

米共和党大統領候補予選開始、先ずはアイオワコーカス

アメリカ内政

共和党代表の大統領候補を決める予選がアイオワ州で始まった。前回にも立候補してジョン・マケインに破れたミット・ロムニーが今回は本名馬。しかし、土壇場でリック・サントラムの人気も出て来ている。また、アイオワでかなり根回しに努めたロン・ポールも有力だ。これについてはYSさんが詳しく書いてくれているので引用する。

...過去の実績では、アイオワでトップになっても結果的に共和党の候補者にならない可能性が高い。一方で、泡沫候補者にとって結果が悪ければ、寄付が集まらなくなり、即脱落と言う事になる。

候補者の多くが保守色が強い中で、州知事経験のある Mitt Romney(ロムニー) のバランスの良さが浮かび上がってきている様に思われる。2008年の予備選から引き続き大統領選をやっているので、知名度、組織力がある上、討論会を見ていても用意周到なのがよく分かる。

唯一の欠点は、Obamacare(オバマケア) の手本と揶揄される皆健康保険をマサチューセッツ州知事時代に実施した事であろう。但し、論理的に Obamacare を廃案にする事とは矛盾していないので、民主党は騒ぐだろうが、問題は無い。

Ron Paul(ポール) は高齢であるし、恒例の色物以外の何物でもないであろう。共和党候補にならなかった場合、リバタリアンの独立候補として出馬という噂もあるが(過去にそのような前科もある)が、非現実的である。縦しんばアイオワ州でトップになったとしても、比較的早い段階で脱落するだろう。

Rick Santorum (サントラム)もトップになる事で活動を続けられるというだけで、早晩、息切れするだろう。

予想としては、Mitt Romney が安定した得票数で上位に入り、保守的な票(それも非常に右寄りの)が割れて、Rick Santorum, Ron Paul, Michele Bachmann(ミッシェル・バックマン) はどんぐりの背比べとなるであろう。Rick Perry (リック・ペリー)や Jon Huntsman(ジョン・ハンツマン) は最初からアイオワ州は捨てている雰囲気である。

ま、YSさんの分析は一般的なものだと思う。一時人気が上がったニュート・ギングリッチは、昔下院議長だった頃から物を考えずに思い立ったことを口走り失言する癖があったのだが、今回の討論会やインタビューなどを見ていても、ヒヤヒヤすることばかり。先ずギングリッチが選ばれる可能性はない。

ロン・ポールもアイオワでは人気があるが、リバタリアン主義が行き過ぎで孤立主義者。外交は国境に軍隊を送るくらいのことしか考えてないから、全国的な人気を得るのは先ず無理。

私的には私はミッシェル・バックマンが好きなのだが、一般アメリカ人にはちょっと保守派過ぎる候補かもしれない。

投票の結果が出るのは今夜遅くになりそうだ。

January 3, 2012, 現時間 6:53 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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December 31, 2011

共和党有力大統領候補ミット・ロムニー、オバマのハワイ休暇を強く批判

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

毎年恒例ハワイ休暇中のオバマ王は米大統領として記録更新第90ラウンド目のゴルフを終えた。はっきり言ってオバマほど休暇を取る大統領も前代未聞だが、そのタイミングの悪さも前代未聞。来年の予算案がきちんと議会で通らないうちに、オバマはさっさと荷造りしてハワイ旅行へ出かけてしまった。しかもそれにかかる費用といったらなん四百万ドル!しもじもの者がこの不景気に寒い中暖房費もろくろく払えないという時に、任務放ったらかして贅沢三昧のバケーションとは、まったくオバマ王ときたら無神経も甚だしい。

共和党大統領候補のなかでも最有力とされる元マサチューセッツ州知事ミット・ロムニーは、先日の選挙運動演説で、このオバマ王の無神経ぶりをこてんぱんに叩いた

「(大統領は)今ハワイにいます。大統領がハワイに居るのに、私たちが寒いのに雨と風のなかこうやって出て来たのは、私たちはアメリカのことを考えているからです。大統領はたった今90回めのゴルフを終えたところです。」

「2千5百万のアメリカ人が失業しているか、職探しをあきらめてしまっているか、良い職につけないでいます。そして不動産の価値は下がる一方です。」

「こんなバラク・オバマにもっと続けてもらいたいですか?」

共和党大統領予選の第一回が行われるアイオワ州での選挙演説。当日が氷点下近く冷たい雨と風に見舞われたこともあって、常夏の島ハワイで悠々休暇を取るオバマ王への批判は非常に効果的だ。

December 31, 2011, 現時間 10:23 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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November 29, 2011

共和党黒人大統領候補のセクハラ疑惑に固執するリベラルメディアの偏向

アメリカ内政 , フェミニズム , 左右思想 , 狂ったメディア , 独裁者オバマ王の陰謀

共和党大統領候補のひとり、ハーマン・ケイン氏のセクハラ疑惑について以前に書こうと思って途中になってしまったエントリーがあった。今日になって、あらたに別の女性がケインと13年間にわたって不倫関係にあったと名乗り出て来たので、やっぱり書いておこう。

ケイン氏は、他の共和党候補らと違って政治家としての経験はまるでなく、大手ピザチェーンの元社長、全国レストラン協会の会長を何年も勤めたビジネスマンである。

歯に衣を着せない率直で斬新な態度が保守派の間で人気を呼び、立候補以来人気急上昇であった。しかし出る釘は打たれる。特にケイン氏は黒人なのでリベラルからは目の敵にされる。

ここで説明しておく必要があるのだが、アメリカの左翼リベラルは表向きは少数民族の人権を尊重するとか、人種差別反対とか男女平等とか、多様文化主義だの寛容だのと騒ぎ立てるが、彼らほど差別意識が強く他文化に対して不寛容な輩もいない。

特に少数民族がリベラル思想を拒絶して保守派だったりすると、KKKさながらの攻撃を容赦なく射かけてくる。ケイン氏への攻撃が他の白人候補者への攻撃よりひどいのは、まさに左翼リベラル主義の人種差別意識が理由である。

さて、数週間前にケイン氏のセクハラ疑惑が浮上してから、アメリカの三大ネットワークはたった一週間で84回もケインのセクハラ疑惑に関するニュースを報道した。これに比べて1998年の当時大統領だったビル・クリントン氏に強姦されたと名乗り出たワニータ・ブロードリックに関する報道はその直後の週でもたったの4回に留まった。

アメリカのリベラルメディアはリベラル政治家によるセックススキャンダルは過小評価するくせに、保守派となると、それが特に黒人の場合は、どうでもいいようなくだらない話が過大評価されて大々的に話題にされる。

1991年にパパブッシュから最高裁の裁判官に任命された黒人判事のクレアランス・トーマス判事は、数年前に一緒に働いていたアニタ・ヒルという女性弁護士にセクハラをしたという疑惑で大騒ぎになったことがある。しかし、実際に被害者として名乗り出たヒルの言い分が100%事実だったとしても、トーマス判事の罪状はといえば、ヒルの面前で多少卑猥な冗談を述べたといった程度のくだらないものだった。

後にリベラルが一笑に伏したクリントン元大統領が実際にホワイトハウスでインターンにさせたオーラルセックスや、ポーラ・ジョーンズに対するクハラ疑惑やワニータ・ブロドリックに対する強姦疑惑などとは比べ物にならないくらいどうでもいい出来事だった。

にも関わらず、トーマス判事のセクハラ疑惑は何週間にも渡ってメディアで取り沙汰され、トーマス判事はもう少しで最高裁判所の判事の座を逃すところだった。

その時トーマス判事はリベラルが黒人に対して使う武器は昔ながらの性的不祥事のぬれぎぬをかけることで、ワシントンでは、自分が実際に何をやってきたかではなく、人々が自分が何をやったと思っているかが問題にされると語った。

ケイン氏は当初、このセクハラ疑惑が表沙汰になったのは、ライバル候補のリック・ペリー陣営に乗り換えた元ケイン選挙運動事務所従業員の仕業だと言っていたが、私はそうではないと思う。私はこれは現大統領のオバマ王の陰謀に間違いないと確信している。

オバマ王はこれまでにも、ライバル候補のスキャンダルを暴露してライバル達の立候補を辞退させたことがいくらでもあるのだ。オバマ王の選挙運動の汚さは悪名高い。オバマ王にとって、黒人のケイン氏が共和党候補になられては非常に都合が悪い。相手が黒人ではオバマへの批判は人種差別だという言い訳は通用しなくなる。

また、オバマに不満を持ち始めている黒人有権者の間からも、黒人だからという理由で自動的にオバマが選ばれるという保証はなくなる。

だから、共和党の予備選が始まる以前の今のうちに、強力候補者を破壊しておこうという魂胆である。

セクハラを訴える女性達を悪者扱いしたくはないが、深刻な訴えなのでその内容は充分に吟味されなければならない。

女性1:匿名、1990年代にケイン氏に対してセクハラ苦情を訴えた。訴えはレストラン協会が訴訟保険から慰謝料$45,000ドルを払って示談となった。

女性2:カレン・クラウシャー,55歳。元ジャーナリスト。10年前にケインに対してセクハラの苦情を訴え$35000ドルで示談になった。

本人は名乗り出る気はなかったが、ワシントンポストにすっぱ抜かれたので仕方なく名乗り出たという。現在オバマ政権で働くスタッフ。 2010年からコミュニケーションディレクターとして財務省で働いている。

カカシ注:示談になったからといってケインが有罪だったということにはならない。裁判になれば勝てるかもしれないケースでも、裁判にかかる金と時間を考慮にいれると、こっちが悪くないと思っていても示談にして、さっさと片付けてしまったほうが得な場合はいくらでもある。私もそうやって自分が悪くない交通事故の訴訟でうちの保険会社が相手に慰謝料を支払ったことがある。

女性4:シャロン・バイレック、50歳。1997年にケインに職探しの相談をしにいった時に、車のなかでオーラルセックスを強要されたというもの。ただし彼女はその時に警察に届けたりレストラン協会に訴えるなどといった公式な行動は何もとっていない。

バイレックは名乗り出たのは売名行為でも経済的な理由でもないとしているが、彼女の弁護士はセレブの弁護で有名なグローリア・アウレッド。彼女のような高い弁護士が金にならない訴訟に手を貸すはずがないので、背後で多額の金が動いていることは憶測できる。

バイアックは過去に二回破産宣告をしており、多々の民間企業から訴えられ、一万ドル以上の滞納税金の他に、アパートの家賃踏み倒しやクレジットカードの借金など、合計すると4万ドル以上の借金がある。

名乗り出たのは売名行為でも金目当てでもない?は!どうだかね。

女性5:ジンジャー・ホワイト。1990年代の終わりにケンタッキーのルイジアナで知り合って以来、ケイン候補と13年間に渡って愛人関係にあったという。携帯の記録ではホワイトとケインの私用電話の間で61回のの会話やテキストが記録されており、早い時で午前4時半、遅い時で夜7時52分という記録が残っている。数ヶ月前、ケイン氏が本格的に選挙運動を始めた頃に別れた。名乗り出た理由はセクハラを訴え出た女性達へのケイン氏の扱いが理不尽だったからということ。

しかし、この女性の背景にはちょっと問題がある。ホワイトは失業中の子持ち独身女性。2001年にも上司に対してセクハラを訴えたことがあり、それは示談となっている。また23年前に破産宣告をした記録も残っており、アトランタ地域で過去6年にわたって7回の立ち退き命令を受け取っている。

また、ホワイトの元ビジネスパートナーはホワイトからの度重なる電子メールやテキストによる、訴訟を起こすという脅迫メッセージを受け取り、「ストーキングからの一時的な保護命令」を求めたことがあるという。

というわけで、セクハラ疑惑とはいっても、どうも怪しげな女性達の怪しげな訴えばかりであり、実際にどんなことがあったのかはっきりしない。それでも火のないところに煙は立たないというから、こうも色々な女性から苦情が出ているとなると事実なのかもしれないと思う有権者は出て来るだろう。オバマ王の狙いはもちろんそこにある。

リベラル候補者なら女性関係のスキャンダルなど問題にならない。だいたい左翼リベラルは自分らにも全く道徳観念なんてものはないのだから。クリントン大統領のあからさまな女性関係は全く問題にならなかったし、オバマ王の麻薬経験も喫煙趣味も全く問題にならなかった。だから彼らがライバル候補のこうした過去を暴露するのは偽善に満ちている。

とはいえ、保守派は道徳観念が強い。もともとケインを支持しようかどうか迷っていた人々の間では、これらのスキャンダルが悪影響を及ぼす可能性は多いにある。

November 29, 2011, 現時間 10:54 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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October 24, 2011

ウォール街占拠運動は中小企業の味方ではない!

Tea Party , アメリカ内政 , 左右思想

ウォール街のみならず全国の各都市で「オキュパイ〜、(〜市占拠の意味)」といって泊まり込み運動をやってる奴らは一見失業者や貧乏人救済といった底辺の人々を助けることが目的であるように見えるが、彼らの求める社会が実現されれば、政府の力は拡大され大企業との癒着を深めるファシズム社会が到来する。そんな社会は貧乏人の救済とは全く関係がない。いやむしろ、そのような社会で一番苦しむのはまさに底辺の人々なのだ。我が国の経済を根底から支えているのは中小企業であり、中小企業にとって自由競争のない社会主義国家は大敵である。中小企業が低迷すれば、国家経済も低迷し、結局貧乏人にはより住みにくい社会となるからだ。

ワシントン州のシアトルでビッグマリオピザ店のデイビッド・メインハート店長がシアトルのオキュパイヤー達に無料でピザを配っているのをみて、実業家学教授のスコット・シェーン教授は、オキュパイヤーの連中はメインハート店長のような中小企業主の味方ではないと忠告している。

先ず第一に、中小企業主は誰がこの運動を援助しているのかを考えるべきだ。大きな労働組合はウォール街占拠とはしっかり手を組んおり、小企業と労働組合は相容れない関係にある。このことは全国独立商業連盟(The National Federation of Independent Business)が中小企業を労働組合の横暴から守るために日夜闘っていることからも明白である。

占拠運動の目的は中小企業主たちの目的とは全く違う。フォックスニュースのアナリストが200人の抗議者を対象に行ったアンケート調査によると、大半が増税による富の配分を好み、民間企業へのより厳しい規制を求めている。対して小企業主のほとんどが低い税金とより少ない規制を求めている。

さらに、ほとんどの小企業主が資本主義を信じているのに対し、オキュパイヤーたちは資本主義を忌み嫌い社会主義を求めている。

オキュパイヤーたちは労働組合による団体交渉権の拡大を求めているし、健康保険などもオバマケアは充分ではないとし、国民皆保険を求めフォーブスの行ったアンケートでは50人中49人までもが医療費はすべて無料であるべきだと主張している。これに対して小企業主たちの2/3がオバマケアは行き過ぎであり覆えされるべきと考えており、保持すべきと答えたのは1/3のみだ。

オキュパイヤーたちの要求が通って、ウォール街への規制がより厳しくなれば、一番困るのは銀行からの融資に頼っている中小企業である。それでなくてもこの不景気で銀行は中小企業へのローンを渋っているというのに、これ以上規制が厳しくなれば中小企業は商売あがったりである。

中小企業は大きな政府と大企業や労働組合とべったりのオキュパイヤーなどに同情するより、減税と規制縮小をとなえる茶会党を支持すべきなのでは、とシェーン教授は言う。

ですからねメインハートさん、茶会党メンバーにピザを配ってはいかがですか?ただで配る必要はありません。茶会党は資本主義を信じてますから、彼らの行動が信念に基づいているならピザ代は払ってくれるはずですよ。

October 24, 2011, 現時間 1:14 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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October 10, 2011

トイレ無し不衛生きわまりないウォール街占領デモ、セックスや麻薬目当てのホームレスも集まる

アメリカ内政 , ウォール街を占拠せよ , 左右思想

イギリスのデイリーメイルによると、「ウォール街占領」に集まった反資本主義デモは、政治運動というより「戦争より愛し合え」というスローガンで反戦運動をした1960年代の学生運動に憧れた方向性のない若者の乱交パーティへと変貌しているらしい。

このウォール街占領運動は共産主義や社会主義の市民団体が社会に不満を持つ若者を煽ってアメリカ全国各地25カ所に渡ってデモ活動を繰り広げている。

しかしニューヨークでは、政治活動とは無関係なフリーセックスや麻薬を求める若者らが、人目も憚らず性行為をしていたり、ただ飯目当てのホームレスなども集まり、充分な数の公衆便所のない公園は多くの群衆で不衛生きわまりな状態になっており、パトカーに脱糞するなどといったけしからん奴まで出ている。

添付先のサイトで様々な写真が掲載されているので参照のこと。

この極左翼デモとリベラル連中が悪者扱いしナチス呼ばわりするティーパーティー(茶会党)の集会は色々な面で雲泥の差がある。

茶会党集会の参加者は、職を持ちアメリカ経済に貢献している生産的な市民がほとんどなので週日に何日も続くということはない。また、保守的で礼節な人々だから集会の後にはゴミひとつ残して行かないし、トイレ以外の場所で用を足すなどもってのほかである。信心深い人が多いので公然の場所でセックスなど考えられない。ティーパーティヤー達は麻薬どころかお酒も飲まない。どちらかというと家族ずれのピクニックといった感じだ。

それにひきかえ「ウォール街占領」に集まった奴らは1960年代のヒッピーよろしく、プラカードや政治ビラのゴミはあちこちに散らかすは、公然とセックスをしては使い古したコンドームをその辺に捨て放題。トイレだろうとどこだろうと用を足し、彼らの集まっている公園の中は不衛生きわまりない状態になっている。これじゃあ政治活動どころか単なる乱交パーティ.

こんなやり方で左翼連中は反資本主義のメセージを一般のアメリカ市民に訴えることが出来るのだろうか?

October 10, 2011, 現時間 7:04 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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August 14, 2011

ウィスコンシンの黒人暴徒たちはヘイトクライムに当てはまらないって?

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

ま、黒人が加害者で白人が被害者という件は取り上げないと公言する黒人優遇主義のエリック・ホールダーが連邦政府司法局の局長なんぞをやっているきょうび、黒人暴徒による白人を対象にした暴力が正当に裁かれるなどということは期待していなかったが、案の定ウィスコンシンの黒人暴徒らの犯罪は、ヘイトクライムという人種を理由にした犯罪として裁かれないことになった。

警察は逮捕の詳細についての声明を発表したが、「どの事件もヘイトクライムとして裁かれるような要素は含まれていない。」とした。目撃者は祭り初日の攻撃はアフリカ系の若者が白人の参観者を殴っているという人種的な動機によるものに見えた証言しているが、警察は今の時点においてそのような犯罪だという十分な証拠はつかめていないとしている。

加害者が全員黒人で被害者がすべて白人だというだけでは充分な証拠にはならないらしい。そもそもヘイトクライムとは何か? 司法局による定義をカカシ風に略して訳させてもらうと、

「爆発物や放火や武器を使った私物及び公共物の悪意による破損、暴力行為、及び口述脅迫によって犠牲者に恐怖をもたらせ孤立させ無力と思わせる行為。犯罪を犯した者たちが正しく裁かれないことによって、健康な人種関係を持つ地域において、犠牲者が地方政府や他の共同体が援助してくれないという不満や怒りを抱くような行為。」

といったところだ。この定義を読む限り、今回の事件ほどヘイトクライムに当てはまるものもないとおもうのだが。特に警察の態度はまさに「健康な人種関係を持つ地域において、犠牲者が地方政府や他の共同体が保護してくれないという不満や怒りを抱くような行為。」というところなど、まったくそのものではないか?

これが加害者が白人で被害者が黒人だったなら、例え偶然そういうふうになっただけでも警察や市民団体がすぐさま「人種差別によるヘイトクライムだ」と騒ぎ立てることは必定。 以前にゲイの男性がバーで知り合った二人の男から殴る蹴るの暴行を受け現金を奪い取られ重傷のまま放置され死亡した事件で、被害者がゲイだったというだけで、これが単なる強盗ではなくヘイトクライムだと騒がれた。この男性を襲った二人の男たちはその前にも強盗をはたらいており、被害者はストレートの男性だったことがわかっている。つまり、この男たちは手軽なカモを狙った似すぎず、被害者の性的嗜好は単なる偶然だった感が強い。にもかかわらず、このようなあやふやな事件ですらヘイトクライムと呼ばれるというのに、明らかに白人を狙った黒人暴徒による暴行がヘイトクライムとして扱われないというのはどうかんがえても理不尽である。

これはいかに司法局が少数民族である黒人を優遇しているかの表れだ。黒人差別が悪ならば、白人差別も悪のはずだ。

こういった暴力を働く黒人たちは道を見誤っている。確かに今は大統領が黒人でその政権の大半が黒人か黒人びいきの官僚ばかりだからいいかもしれない。だが、今権力があるからといっていい気になっていると、後でひどい目にあう可能性がある。

我々文明人は人種差別は悪だと悟っている。だからいくら少数民族でも差別はいけないと考えている。だがそれは、少数民族も多数民族と同じ法律の下で同じように法を守って暮らしていくという前提があってこそだ。少数民族も多数民族も同じように裁かれ同じように守られるべきなのである。だからある種の少数民族が特別扱いを受け普通の法律があてはまらずに優遇されるというのであれば、では我々はなぜそのような民族に対して礼節を保つ必要があるのだということになる。なぜ我々が彼らに遠慮していつも恐々と生活しなければならないのだという疑問が生まれる。

何度もいうようだが、そうなって一番迷惑を蒙るのは取り立てて優遇など求めていない善良で普通の生活をしている少数民族の人々である。自分は何も悪いことをしていないのに、一部の人種をかさにきて横暴な行動を取る一部の少数民族と一緒くたにされて、多数派の怒りを買ってしまうからだ。

だから私は人種差別は嫌いなのだ。

August 14, 2011, 現時間 11:27 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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July 20, 2011

ネットショッピングにも課税、反ビジネス主義のカリフォルニアから続々と逃げ出す企業

アメリカ内政

カリフォルニアをなんとか壊滅状態に陥れたいカリフォルニア州議会は、今度はインターネット販売にカリフォルニアの消費税をかける決議を通した。それでなくても反ビジネス政策がひどすぎるカリフォルニアから亡命する企業が多いというのに、カリフォルニアに広告代理店のあるネットサービス業者の商品はすべてカリフォルニアの消費税の対象になるという今回の取り決めは、これまで以上にカリフォルニアから企業を追い出すか出て行けない企業はつぶれるかする結果となる。

それでなくともカリフォルニアから撤退する会社の数は二年前に比べて5倍にもなると、アーバイン市で企業移転専門の仕事をしているジョセフ・ブラニッチ氏は語る。

「カリフォルニア州は安定していないという気持ちがあるんですよ。」「サクラメント(加州首都)は、知事にしろ議会にしろしっかりしていないで、闇雲に走り回っているとね。」

カリフォルニア州は、チーフエグゼクティブマガジンで過去7年に渡って国中で一番商売がしにくい州と投票されるほど。

同マガジンは、「かつてのカリフォルニアはビジネスに友好的だったが、最近は自らの経済に戦争を挑んでいる」と書いている。

96億ドルの負債を抱えるカリフォルニアは、なんとか税収を高めようと必死なのだが、増税すれば税収が上がると言う考えが甘い。特にオンラインの場合、なにもカリフォルニアの広告店など使わなくても全国でもっとビジネスフレンドリーな州がいくらでもあるのだ。商売がやりにくくなれば企業は出て行く、それだけの話ではないか。

案の定、すでにアマゾンなどの大手ネットショッピング企業はカリフォルニアの広告店との関係を断ち切るなど素早い対策に出ており、カリフォルニアの広告店は大打撃を受けている。

カリフォルニアには25千ものオンライン広告会社があり、去年の収益は19億ドル。今年からはこれがゼロ近くになる。州への打撃はそれだけではない。これらの会社がつぶれたり移転したりした場合にリストラになる加州労働者の数も考えてほしい。彼らの収める税金はゼロとなり、州は失業保険を払うというかえって出費につながるのだ。こういうのを英語では「ペニーに賢くポンドに愚か」というのである。(小さいところで節約しようとして、かえって大損をすること。)

最近カリフォルニア北部中心の超左翼リベラル方針に嫌気がさした比較的保守派の中南部カリフォルニアの郡のいくつかが、カリフォルニアから分裂したいと言い出した。カリフォルニアはサンフランシスコやサクラメントの社会主義者に乗っ取られており、このままではギリシャのような状態になるのは目に見えているからだ。

July 20, 2011, 現時間 2:09 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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July 9, 2011

カロリー表示を強制しても変わらないアメリカ人の食習慣を必死に規制したがる政府

アメリカ内政 , 健康管理 , 独裁者オバマ王の陰謀

この話はカカシが別名で書いてるダイエットブログで紹介したのだが、ダイエット以上に政治的な意味合いがあるので、こちらでも掲載しておこう。

先ずはロイターの記事から、F as Fat(「ふ」は太いの「ふ」)という団体が最近発表した調査によると、最近アメリカの16の州で肥満人の割合が増えたという。ミシシッピの34%が最高でコロラドの20%が最低だが、今年の最低であるコロラドの数値も1995年なら最高といわれる数値だったというから、ほんの16年の間にアメリカでは14%も肥満の人の割合が増えたというわけ。ここでいう肥満とはBMI数値が30以上という意味。

確かにアメリカには太った人が多い。それで痩身や健康管理に神経質になっているアメリカ人の需要に対応してダイエットや健康管理や美容に関する市場が拡大しているが、これは自由市場では健康な成り行きなので多いに歓迎すべき事だと思う。

ただ、こうした記事を読んでいて非常に気になるのは、子供の肥満に必要以上の焦点があてられていることにある。左翼リベラルが「子供のため」と言い出したら要注意。これはかならず人々の自由な生活を政府が干渉することへと話が進むからだ。

ザ・トラストフォーアメリカズヘルス(the Trust for America's Health)というグループのジェフ・レビ局長は過去20年間に渡ってアメリカ人はより栄養素の少ない食品を多く食べるようになったが、その反対に運動量は極端に減ったと語る。

「肥満の傾向を逆行させようというのであれば、意志だけでは出来ません。アメリカ人が選択しやすくなるように変えなければだめです。」

記事はアメリカ合衆国では2/3の大人が1/3の子供が肥満かやや肥満であり、肥満の蔓延は医療費の高騰につながり労働者の能率性を脅かせ軍隊のリクルートにも悪影響を及ぼすと続ける。

肥満が社会問題だということになれば、必ず出てくるのが政府の介入をもとめる左翼リベラル消費者団体の連中だ。人々が自主的に健康な生活を始めようとするのを待っているわけにはいかない、政府が介入することによって子供をジャンクフードから守らなければという理屈である。

アメリカには、何かと市民の食生活にいちゃもんをつけるセンターフォーサイエンスインザパブリックインタレスト(the Center for Science in the Public Interest)というおせっかい団体がある。痩せぎすで不健康に青白い彼らは、これまでにもメキシコ料理や中華料理はカロリーが高過ぎると大騒ぎして人々の食生活に干渉してきた。去年このグループはマクドナルドを相手取ってハッピーミールにおもちゃの付録を付けるのはけしからんと訴訟を起こした。また、アメリカの小児科医の団体は子供相手のジャンクフードの宣伝を廃止せよと呼びかけている。

民間企業がどのように自分らの製品を宣伝しようと企業の勝手だ。だが、これらの左翼リベラル消費者団体が要求するような法律が通ったとして、こうした法律は民間企業にやたらな経費を使わせる割には、(よって製品の値段を高め消費者を苦しめる割には)人々の食習慣には何の影響も及ばさないという調査結果も出ている。

数年前からアメリカ各地でファーストフードなどのレストランでメニューのカロリー表示をすることが義務づけられるようになった。これはカロリー表示によって自分がいかに食べ過ぎているかを学んだアメリカ人が食生活を改めるようになるのでは、という理屈から始められたのだが、最近デュークナショナル大学が発表したワシントン州のキング郡で行った調査によると、こうしたカロリー表示はアメリカ人の食習慣を変えることには全く役に立っていないという結果がでた。

レストランなどのカロリー表示は、肥満問題の解決策として、栄養専門家やレストラン経営者らの協力で始められたわけだが、ほとんどの人はカロリー表示を読んで低カロリーのものを選ぶといったようなことはなく、かえってカロリーなど気にしなくてもいいような人、つまりもともと痩せている人のほうがカロリー表示に興味を示すという。(日頃からカロリーに気をつけてる人なら最初から太らないってことだ。)特に低所得者やティーンエージャーや子供の間では、カロリー表示は全く影響がないという。

最近ニューヨーク市などでは、レストランでトランスファットの使用を禁止したり、サンフランシスコなどではマクドナルドでハッピーミールの販売を止めさせようといった動きや、公共施設や公立の小中学校の自動販売機では糖分の多いジャンクフードやソーダ類の販売が禁止されるところも出て来た。ミッシェル・オバマ大統領夫人が先導して、市販のシリアルやレストランのメニューに至るまで、糖分や脂肪分の成分を規制しようとする動きまである。

いくら子供を肥満の害から守るためだという名目でも、食生活という市民の基礎の基礎になる私生活にまで政府が干渉してくるようになったら、アメリカはもう自由な国などとは言えなくなる。

私は食品のカロリー表示は多いに歓迎する。カロリー計算でダイエットをしている人にとって、レストランのメニューにカロリー表示があるのは非常に助かる。しかし、個々のレストランのレシピにまで国が口出しすることの恐ろしさを考えたら、メタボ市民が多いことの弊害などとは比べ物にならない。

この問題が肥満対策だと思ったらとんでもない。これは子供の肥満や大人のメタボ症候群なんてものとは関係がない。これは左翼リベラル政府が国民をさらにコントロールしようという新しいやり方に過ぎないのだ。

ミッシェル・オバマ大統領夫人は、他人のダイエッとにいちいち口出しする割には自分は恥かしげもなく、ソウルフードのレストランでフライドポテトを頬張ったりバーベーキューリブにかぶりついたりする姿をテレビで放映されている。自分は下々(しもじも)の者たちの規則など守る必要はない、と相変わらずマリーアントワネット気取りである。

いや、庶民はケーキさえ食べるべきではないというミッシェル夫人は「パンがなければケーキを食べればいいのに」と言ったマリーアントワネットより質(たち)が悪いかもしれない。

July 9, 2011, 現時間 9:15 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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July 8, 2011

星条旗掲揚は近所迷惑? 国旗掲揚権利を裁判で勝ち取った退役軍人

アメリカ内政 , 左右思想

数日前の話だが、7月4日はアメリカは独立記念日だった。独立記念日として非常に適切なニュースを見つけたので紹介しておこう。最近自分の庭に国旗掲揚のための竿を建てようとして近所の家主協会からクレームがついて裁判にまでなっていた件が、協会側が折れるという形で、原告側の勝利となった。

日本でもそうかもしれないが、アメリカでは住宅地において隣近所で家主協会(HOA)を編成しているところが結構ある。これらの協会にはそれぞれ近所の人々がお互いに迷惑をかけずに仲良くつき合えるためという意図でつくった規則が色々あるのだが、協会の委員たちが左翼リベラルだったりすると、やたらと保守的な伝統や習慣が協会の規則に違反するといって阻止されがちである。

オハイオ州住人の退役陸軍人フレッド・クイグリーさんが、自分の家の外に国旗掲揚用の竿を建てようとしたところ、彼の所属するHOAから竿の建設は家主協会の規則に触れるとしてあやうく阻止されそうになった。この問題は裁判沙汰にまでなって賛否両論まわりからも色々物議をかもし出したが、最近、協会のほうが折れて、晴れてクイグリーさんは国旗掲揚を続行することができるようになった。

地元の退役軍人団体アメリカンリージョンはずっとクイグリーさんの権利を支持してきたが、今回の示談に非常に喜び、四日の独立記念日にはお祝いの国旗掲揚儀式に集まるつもりだと語った。

リージョン司令官のサリバンさんによると、全国各地からクイグリーさんを支持する人が集まる予定だと語った。「カリフォルニアの女性から電話がありました。愛国的な歌を歌う歌手で、彼女も来て歌ってくれることになっています。」

クイグリーさんを支持する声はカリフォルニアよりもっと遠いロンドンやインドからまで集まったという。テレビニュースでインタビューされたクイグリーさんは、

「マセドニアから電話をもらいました。」「オハイオのマセドニアじゃないですよ。ホントにマセドニアからです。」

しかし、隠居の身であるクイグリーさんは40から50時間にわたる弁護士の費用をつかってしまったので、経済的には非常な痛手となった。それで、彼の娘はフェイスブックを通じて募金運動を始めたと言う。

どうしてアメリカ人がアメリカの国旗を自分の庭に掲げるために、裁判まで起こしてその権利を守らなければならないのか。リベラル連中はどうしてそこまでして愛国心を攻撃しなければならないのだろう。

左翼リベラルはちょっとでも権力を持つと自分らの思想を他人に押し付けるためにその権力を乱用する。左翼リベラルは心底腐敗した思想だ。よって我々保守は常に守りの体制をくずせない。

July 8, 2011, 現時間 9:12 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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June 21, 2011

同性愛結婚支持活動家、保守派政治家を金ラメ攻撃

アメリカ内政 , 同性婚 , 左右思想

最近左翼リベラル活動家の間で、保守派の政治家にグリッターと呼ばれる金ラメを振りかけるのが流行っているらしい。これまでにも何人かの保守派政治家がこの銀ラメ攻撃をうけているが、先日、保守派の大統領候補として優勢と見られているミッシェル・バクマン議員が演説の最後に突然走りよって来た女性に金ラメを振りかけられるという事件が起きた。

ゲットイコールと名乗るカリフォルニア基盤の同性愛人権市民グループが犯行を名乗り出ている。同グループはこれまでにもニュート・ギングリッチ元共和党議長にラメ攻撃を行っているが、ゲットイコールのホームページによると今回の犯人はレイチェル・E. B. ラングというミネソタの弁護士だそうで、自分は同性愛者ではないが、母親と75歳になる伯父が同性愛者なんだそうだ。

犯行直後の彼女はその場にいた記者からインタビューを受けているが、その話かたからは、どうみても弁護士とは思えないのだが、彼女のいい分はこうだ。

私のミッシェル・バックマンの憎悪に満ちた反ゲイ発言に対する反応は軽い形でしたが、この問題は非常に深刻です。

バックマンのYou Can Run But You Cannot Hide(逃げても隠れられない)のようなグループへの支持が、いかに彼女が過激派であるかを示しています。彼女はミネソタの価値観を代表するような人物とはとうてい言えません。ましてやアメリカの価値観など代表できません。

気に入らない政治家に物を投げつけることが、一体自分らの意見を主張することにどういう効果があるのか、左翼過激派のやる事は幼稚すぎてついていけない。

ラングは、金ラメを書けるくらい無害なギャグだと言い張るが、私はそうは思わない。

一時期左翼連中の間ではパイを保守派の顔に投げつけるのが流行っていたが、こういう攻撃は害のない単なるいたずらとしては片付けられない危険性を持っている。

例えばパイだが、攻撃者が気に入らない政治家にココナッツパイを投げつけたとしよう、ココナッツパイは柔らかいから怪我などしないと思っていても、もし被害者がココナッツにアレルギーがあったとしたら? そしてそのクリームが目に入ったりして失明の危機に陥るなんてことは充分にあり得る。それにパイ皿は固いから、パイの投げ方やぶつけ方次第では顔に怪我をする可能性はあるし、加害者がパイの中に危険物を含まないという保証はどこにもない。

そして最近の金ラメ攻撃。これは色々な物にアレルギーのある私としてはグリッターに使われる塗料や粉などが肌に異常を来す可能性や、目や呼吸器に入って怪我をする可能性を考えるとかなり危険だと思う。

それにこういう行為はエスカレートするのが普通なので、最初はパイだの金ラメだのを投げていても、それがだんだんと硫酸だの石だのになっていく可能性はある。あれだけ保守派の言動が暴力を誘発すると騒ぎ立てていた左翼連中は、自分らは保守派にものをなげつけることを呼びかけていることの矛盾に彼らは気がつかないのだろうか。

ともかくだ、どうして左翼リベラルは意見の違う人への反論を言葉でせずに暴力でしようとするのか、そしてどうして左翼リベラルのこのような犯罪行為は常に単なるギャグだとして大目に見られるのか。保守派がリベラルの政治家に同じようなことをやった日には、ガードマンから袋だたきにされて今頃はブタ箱入りである。

いつもながらのダブルスタンダード。

June 21, 2011, 現時間 10:04 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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June 20, 2011

米空港各地でTSA運輸保安庁職員による窃盗頻発、驚かないけどね

アメリカ内政

このあいだ南米から帰ってくる時、空港の免税店で香水を買うとして、ちょっとしたジレンマを体験した。ご存知の通り、今、飛行機内に持ち込める液体の量は制限されている。そのため国際線から国内線に乗り換えをする人は関税と移民手続きを受けた後に再びセキュリティーチェックを通るので、買い物したお酒や香水などの容量によっては手持ち荷物として機内に持ち込めない可能性が出てくる。

免税店の店員から片言英語で100mlまでは持ち込めると言われたのだが、以前に同じくらいの大きさの香水を没収されてる人を見た事があった私は、そのまま持ち込んで没収されても嫌だし、かといって預ける荷物の中にいれておいてTSA(運輸保安庁)の空港警備員に盗まれても嫌だし、買おうかな、どうしようかな、とかなり迷った。

私の心配は全く正解で、この間私が通って来たヒューストン空港において、現金入り財布をこそ泥したTSA職員が、警察のおとり捜査で捕まったというニュースを読んだ。

TSA職員カーラ・レネー・モーガンは、日頃から乗客の荷物から貴重品を盗んでいると疑われていた。そこでヒューストン警察は私服警官に1000ドルの現金入り財布を落とし物としてモーガンに届けさせた。モーガンはそれを落とし物として保管せず、自分のバックパックに入れて空港を出ようとしたところを逮捕された。

ミッシェル・モルキンによると、こんなのは氷山の一角だという。

2009年、ニューアーク・リバティー国際空港では、ピセアス・ブラウンなるけしからん男が乗客の荷物から電気機器などをeBayで売りさばいて大もうけしていたという。ブラウンはほんの数年の間になんと40万ドル相当の物品を盗んでいた。

ブラウンは2001年のTSA発足以来、TSAが記録している泥棒500人のひとりでしかない。実際に解ってる泥棒以外に、どれだけの泥棒が職員のなかにいるのか考えただけでも恐ろしい。

職員による窃盗が一番多いのはニューヨークのジョン・F・ケネディ空港、同じくニューヨークのラガーディア、ニュージャージー州のニューアークリバティーだというが、他の空港も決して安全とは言えない。

同じく2009年、マイアミインターナショナル空港で、TSA職員6人がiPodや香水、カメラ、GPS、コーチハンドバッグ、ヒューレットパッカードのミニノートブックなどを乗客の鞄から盗み取り摘発されている。この空港で盗まれた1500点を超す貴重品のほとんどが取り戻されなかった。

今年の五月だけでもロサンゼルス、フィラデルフィア、シカゴでTSA職員が逮捕されている。

私の義弟も数年前にCDプレーヤーとCDが何枚か入ったケースごと盗まれた経験があり、TSA職員による窃盗など頻繁すぎて驚きもしない。

運輸保安庁は乗客を全身スキャンマシンにかけたり、痴漢行為さながらのパットダウンなんかしてる暇があったら、自分らの職員の管理をちゃんとやれ!

June 20, 2011, 現時間 5:12 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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June 16, 2011

久しぶりの更新なので、先ずはヘッドラインニュースから

アメリカ内政 , ネット戦争 , 対テロ戦争 , 独裁者オバマ王の陰謀

読者の皆さん、二週間近くのご無沙汰でした。更新の遅れをお詫び申し上げます。今更いい訳をするまでもないが、またまたネットアクセス不能な旅を二週間近く続けており、南米まで行っていた。週末にはホテルに入れたのでアクセスはあったのだが、出張中の荷物を最低限に抑えた私はコンピューターを持って行かなかった。これは後で考えて大失敗だった。次回はどれだけ荷物制限があってもコンピュータだけは持参しよう。もっと小さいパソコンを購入する必要ありだな。

さてと、留守中にアメリカでは色々な事件が起きていて、私としては書きたい事が貯まりに貯まっているのだが、全部書いてる暇があるかどうか解らないので、一応記事の見出しだけでも書いておこうと思う。

ウィンナー下院議員、ツイッターの性的写真が原因で辞任を余儀なくされる。

先ずはニューヨーク代表アンソニー・ウィンナー下院議員のセックスツイッター事件。ことの起こりは二週間くらい前にウィンナー議員がツイッターのディレクトメールでテントになってる自分の下着姿を女学生に送った写真が何故か漏洩したところから始まる。

当初ウィンナー議員は自分のツイッター口座がハッキングされて誰かが写真を漏洩したのだと語っていたが、ハッキングされたことが事実だとして、そのような写真を誰かに送った事実はあるのかという記者の質問に議員は一切答えず、記者らから逃げまくっていた。

それからどういういきさつがあったのかニュースアクセスのなかった私に詳細は解らないのだが、ウィンナー議員がツイッターで送った写真は一枚だけではなく、しかも送った女性の数も数人いたことが明かになった。同議員が首都の議員専門スポーツクラブのロッカー室で素っ裸になって勃起した一物を自慢げにポーズをとっている写真が何枚もネットに流れ、未成年とのいかがわしいチャット内容も暴露されてしまった。

英語では男性の一物のことを「ウィンナー」と呼ぶことがあるので、議員の名前がウィンナーであることもあって、「ウィンナーのウィンナー写真」とかいってコメディアン達が大喜びしている。

それでも民主党幹部はこの恥じかしい議員に強く辞任を迫っていなかった。これが共和党議員だったら、すぐさま辞任に追い込まれるところなのだが、ま、ワシントンのダブルスタンダードは普通だから驚きはしないが。なんてかいているうちにウィンナー議員は辞任発表をした。記者会見ではかなりやじられた模様。それにしても妊娠中の奥さんもいて、議員としてのキャリアも将来有望な若手だったのに、こんなくだらないことで失脚とは情けないね。

次はBATF(アルコール・タバコ・銃器・爆発物取り締まり局による)"Operation Fast and Furious"(迅速かつ猛烈作戦)の大失態ぶりがやっと主流メディアでも大々的に取り上げられるようになったという話。

この話は、以前から保守派のブロガーたち(特にミッシェル・モルキン)などによって取り上げられ、当ブログでも「アメリカ政府がメキシコの麻薬暴力団に武器を提供していたで紹介した。

この作戦は、メキシコの麻薬暴力団に銃を売り、その銃の行方をずっと追跡することで、暴力団の流通網を暴くことが目的だったのだが、作戦は最初から穴だらけで、現場の局員からうまくいかないどころかかえって危険だという批判が多く聞かれた。しかし局の上部はそんな意見は完全無視。それどころか批判した局員を罰するなどして作戦を強行したという。その結果がATFが追跡に使う計画で流した1800丁ものセミ自動小銃の行方が解らなくなっており、メキシコ内外でおきる犯罪をより凶悪なものにし、そのうちの二丁はアメリカ人局員が殺された殺人現場で発見されている。

いったいこんな馬鹿げた作戦を考えだし実行に移したのは誰なのか、「責任者出て来い!」といいたいところだが、何故か司法省の口は重い。ということはだ、この命令がオバマ王政権から下りて来た可能性はかなり大きい。

銃砲所持禁止活動家たちは、メキシコ暴力団の武器がアメリカから渡っているということを理由に、アメリカ国内の取り締りを厳しくしろとがなり立てているが、なんと流れている銃がアメリカ政府の命令によるものだったと知ったらいったい何と言うのか是非聞きたいものだと添付した記事は締めくくっている。

次はパキスタン政府はオサマ・ビンラデン退治のためにアメリカ中央諜報局CIAに協力したパキスタン市民を逮捕しまくっているという話。オバマ王はビン・ラデン退治を自慢してはしゃぎまくっていたが、何故アメリカの宿敵が同盟国であるはずのパキスタンの高級住宅地、しかもパキスタン軍基地のすぐそばで何年も隠れていることが可能だったのかという事実について全くアメリカ市民に説明していない。

パキスタンはムシャラフ大統領の頃から、共通の敵であるイスラム教テロリストと闘うべく、アメリカから巨額の援助金を得ている。ムシャラフは別に親米だったわけでもなんでもないが、テロリストにつくよりブッシュアメリカに付いていた方が政治的に懸命だという判断からアメリカのテロ退治に協力していた。ところがムシュラフを失脚させた新政府は表向きはどうあれ実際は親聖戦派だ。アフガニスタンで戦争をしている米軍は、テロリスト達が国境を超えてパキスタンに逃げ込む度に、一応同盟国であるパキスタンには越境追跡が出来ないことを忌々しく思って来た。今回のことでパキスタンはあからさまに反米政策を示している訳だから、資金援助の中止はもちろんのこと、パキスタンへの越境追跡も認めるべきである。オバマ王は候補者時代に自分が大統領だったらパキスタンに進軍すると息巻いていたのだから、いまこそそれを実行に移すべき時である。

ところで、大統領に就任してから数々の馬鹿げた政策をとってきているオバマ王だが、何と言っても議会の承認なく勝手にリビアで戦争を始めたのは、愚の骨頂と言えるだろう。さて、最後の話はそのオバマ大統領がリビア戦争を巡って議会から訴えられたという話。

読者諸君はブッシュ大統領がアフガニスタンやイラクの戦争を自分勝手に一人で始めたような印象を持っているかもしれないが、それは民主党や民主党べったりのメディアが虚偽の報道をしたからであって、実際にはブッシュ大統領はきちんと議会の承認も得て、国連にも一応の筋は通して戦争を始めた。あれだけ世間から一局主義だと批判されたブッシュ大統領のイラク戦争でアメリカに同盟した諸国の数は、オバマのリビア戦争に参加した国々の数よりずっと多いのである。しかもオバマは議会に何の断りもなく勝手に戦争を始めたのだ。これはアメリカ歴史始まって以来のことである。

アメリカの憲法では、大統領と議会のどちらに宣戦布告の権利があるのかという点が、かなり曖昧である。大統領は自分に権限があると主張し、議会は自分らに権限があるとしているが、双方とも法律上どちらが正しいのかを裁判で決着をつけることを嫌がっていた。

例えばイラク戦争についてだが、戦争をしたいブッシュ大統領に対して議会は乗り気ではなかった。が、お互いなんとか話し合いの結果、お互いが同意したという建前で戦争は始まった。ブッシュ大統領は自分の一存で戦争は始められると主張しながらも、その権限を行使せず議会の面子を保った。こういう権限はどちらか一方に与えられることは非常に危険である。だから今までのように曖昧な状態にしておいたほうがアメリカにとって良かったのである。

ところが、オバマ王は自分は議会にお伺いを立てる義務などないとして、突然リビアで空爆を始めてしまったのである。それでも戦争に勝っているならまだしも、同盟軍の攻撃にもかかわらずカダフィーが失脚する気配はまるでない。

ブッシュのイラク戦争をあれだけ叩いて反対したリベラル反戦家たちはこのオバマの身勝手な行為に何一つ批判する気はないのかな?

というわけで、本日はヘッドラインニュースを追ってみた。

June 16, 2011, 現時間 8:36 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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April 19, 2011

税金の日、お茶会の主役はやっぱりサラ・ペイリン、必死に邪魔するウィスコンシン組合暴力団

Tea Party , アメリカ内政

アメリカで4月15日というと納税申告締め切り日ということで、一般にタックスデー(税金の日)と呼ばれている。この税金の日はティーパーティー運動にとっては非常に大事な日でもある。なんといってもお茶と言う意味のTEAをもじって、Taxed Enough Already (もう十分税金は払ってるよ!)と訳したりして、元々のボストンティーパーティーがそうであったように反課税が主題となっている運動だからだ。

さて、その4月15日に、このあいだ知事のスコット・ウォーカー氏の機転で、労働組合の交渉権を厳しく規制する予算案が民主党の投票なしで通ったばかりのウィスコンシン州首都マディソン市で、ウォーカー知事の予算案通過を祝う意味も含めて記念すべきティーパーティー集会が開かれた。名残雪の振る寒いマディソン市には、多くのティーパーティーメンバーが集まり、多々の来賓客が演説を行ったが、その中でもなんといっても主賓は保守派のスーパースター、サラ・ペイリン女史。

ペイリンは前回の選挙で共和党副大統領候補だったとはいうものの、彼女は体制派は共和でも民主でも鋭く批判して突っ込む新しい政治家だ。もともとアラスカ州というアメリカ最後の開拓地出身で、政治活動家である今でも拠点はアラスカの自宅。テレビのトークショーにも時差のあるアラスカの自宅からビデオ出演がほとんどという彼女。体制派からの批判は保守派からであれリベラルからであれ誇りに思う根性の持ち主だ。

ま、そういう彼女がティーパーティーの主賓として話題のウィスコンシン州で演説するとなったら、反ウォーカー知事派の組合暴力団が黙っているわけにはいかない。予算削除法案への抗議ですでに首都に集まっていた労働組合暴力団員たちは、そのままティーパーティー集会にも招待無しの参加。ティーパーティーに参加する人々を多いか混むようにして嫌がらせをし、招待された演説者たちの演説をメガホンやラッパを使って罵声を浴びせるなどして妨害した。演説者のなかには14歳の子供も含まれており、ティーパーティーの黒人参加者は組合暴力団員から人種差別的な罵声を浴びせられる等、ひどい嫌がらせを受けた。

特にひどいのは、アメリカ国家の星条旗よ永遠にの斉唱の時にまで、組合暴力団員が沈黙を守らず汚い言葉をつかってブーイングするという反アメリカ精神を暴露したことだろう。これだけでも、いかにアメリカ左翼が反アメリカであるかが伺われる。下記は組合暴力団員たちが国歌斉唱の時に国旗に敬意も評さず罵声を飛ばすビデオである。

ウィスコンシンの小学校勤務さんは、カカシのことを相手の意見を尊重しない失礼な人間だと批判したが、こういう労働組合の下品な態度については何も言う事は無いのかな?

April 19, 2011, 現時間 9:04 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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April 17, 2011

せっかく書いたエントリーを消してしまったので、、、しょうがないので手紙の返事

Tea Party , アメリカ内政 , ネット戦争

本当はこれはコメント欄に載せようかと思っていたのだが、サラ・ペイリンのウィスコンシンでの演説について書いたエントリーを、公開するという段階になって誤って消去をおしてしまった!でもそれまでにちゃんとセーブしていると思い込んでいたら、全然セーブしてなかった!そ、そんな!

というわけでかなり脱力したので、先日ウィスコンシンの小学校勤務さんに書いた手紙の返事でも載せておこう。相変わらず相手はメール公開を拒んでいるので、彼女の書いた事は意訳のみ。
ーーーーーー
ウィスコンシン小学校勤務さんへ、

返信はいらないとあなたは言っていたけど、改めてブログエントリーを書くほどのことでもないですので、直接メールでお答えしますね。

私が「教師自身の定期的な学力テストや生徒のテストの点で教師の昇給を考えるなどとったことは、いくら校長がやりたくても組合が承知しない」と言った件について、そんな校長がいるなら教えてほしいといった小学校勤務さんの質問を誤摩化したという点。

これについてはすでに答えてますが、「いくら校長がやりたくても」という文章の「も」は仮定形、つまり、よしんば校長がそう願っていたとしても、と言う意味でそういうふうに校長が思っているという意味ではありません。

それから用務員の件ですが、実際に用務員とは名ばかりで給料だけ貰ってるという横領や汚職は多くの学校区で長年によって見られることで、あのニューヨークの一件の事件は稀なケースでもなんでもありません。教育界に居るあなたがその事実を全く知らないというのは信じ難いですし、もし本当に知らないなら御自分でお調べになることをお薦めします。それに関するリンクはブログのコメント欄に張っておきましたから、まあ読んでください。

ウィスコンシンに限りませんが、労働組合員によるティーパーティーや共和党議員や保守派ジャーナリストへの暴行は、あちこちで報道されビデオに撮られています。(主流メディアやローカルニュースでは無理ですが)それを見ても、あれは暴力じゃないと言い張るなら、あなたの考える暴力と私の考える暴力では認識が違いすぎるので議論になりません。

それに犯罪の被害者がかならずしも被害届を出したりしないのはあなたもご存知のはず。現場の警察官ですら取り合ってくれないのに、そんな犯罪届け出しても無駄だ、と被害者が諦めたからといって、犯罪そのものが起きていないという証拠にはなりません。

私が提示したUSA TODAYの記事は、公務員の給料が民間企業の給料より安いというのは昔の話で今はそんなことはない、ということを示すものであり、州公務員の給料が民間企業の倍であるということを証明するものではありません。私が(公務員の給料は民間人の)「倍以上になっているという」と書いて「倍以上になっている」と断言していないのは、それが又聞きだったからです。「倍になっているそうだ」という意味です。でも、又聞きでもブログに書く前に本当かどうか確認すべきでした。これはちょっと手落ちでしたね。

でも、あなたの公務員の給料が民間人より高くないという提言も間違っていたのだから、ま、これはおあいこです。

教育界にはスクールボードメンバーといって納税者から選挙で選ばれた委員たちが存在し、そのひとたちが組合と交渉をするので、納税者に発言権がないというのはおかしいというお話ですが、スクールボードメンバーは政治家です。選挙運動もしなくちゃならない。で、ボードメンバーの選挙運動費に大幅な献金をしているのは誰だと思います? そうです、労働組合です。ボードメンバーは納税者の代表でもなんでもありません。労働組合の手先です。民主党の議員達と組合が癒着している以上に、ボードメンバーと組合の癒着なんてスーパーグルーより強いですよ。

カカシがどうしてそう必死に怒ってリベラルはを敵対視するのか、ブログという場所をつかって上から見下すようなものの言い方をするのか理解できない。どうして丁寧に質問している自分に対して、「バブルの中で生きているから世間知らず」と言ってみたり、「教員なのにそんなことも知らないのだろうか、あ、補助教員か」などと言わなければならないのか。そんな弱いものいじめをせずに率直な意見を述べたほうが余程反対意見の人からも理解を得られるのではないか?

あなたも含めて左翼リベラルの人は常にこういう言い方をしますね。自分たちが他人に対してものすごい失礼なことを言ったり、保守派は無知だという人をばかにしきった口調で書いているのに、私がそれに対等する言葉使いや態度にでると、すぐにあなたは失礼だと言い張る。そうやって、あなたが他人とぶつかるのは、あなたの態度が失礼だからだ、とやりだす訳ですよ。

私があなたや左翼リベルのひとたちとぶつかるのは考え方が最初から真っ向から違う訳で、接点がないからぶつかるのは当然なんです。それは私がどんなに丁寧で礼儀正しくても同じです。

私のブログですから、私には私の「独自の勝手な判断で失礼なコメント」をする権利はありますが、それでも私はなるべく裏を取ってから書くように気をつけてますよ。あなたこそ、私の書いた事が正しくないといいながら、私が指摘するまで情報を提供しませんでしたね。最初に私の書いたことが正しくないと指摘した時に、その根拠を出すのが礼儀だと私は思いますね。

ところで、あなたは確かGEが税金を払ってないって怒ってましたが、GEは先の選挙で誰に大幅な政治献金をしたと思います?何故彼らはそんな多額の税金控除を受けられたんでしょう、興味ありませんか?

それからあなたが不況の元凶となったと責めている大手企業や銀行に、経済活性のためといって救済に税金をあてがったのは誰でしたっけ? ブッシュ大統領も多少はそれをやりましたけど、もっと高額の救済を行ったのは誰でしたっけね?記憶にありませんか?それなのに、これだから民主党は信用できないってことにはならないんですか?

私が事実検証を怠ったといって批判するなら、あなたもご自分の言うことについて責任を持つべきです。

あなたのご主人が保守派と話をしたがらないのは、左翼リベラルにとっては都合の悪い事実を色々指摘されて面倒くさいからですよ。どうせ保守派の意見なんか聞いて考えを変えるつもりはないんだから、話しても無駄だと思うのは当然でしょう。

私は自分が間違っていたと解ったらそれは認めますし、いくらでも考えを変える用意はありますよ。あなたにはその用意がありますか?

カカシ

April 17, 2011, 現時間 8:25 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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April 16, 2011

ウィスコンシン州を始めあちこちで起きている労働組合暴力団の暴力行為

Tea Party , アメリカ内政 , ネット戦争 , 左右思想

ずっと私にメールで自分の一方的な意見を突きつけて来ているウィスコンシン州小学校勤務さんが、またまたメールを送って来た。はっきり言って回がすすむごとに口調がヒステリックになってくる。ま、それだけ私が核心をついてるってことかな。

私がウィスコンシンの組合暴力団にティーパーティーのメンバーが暴行を受けたと書いた事について、州議員が組合暴力団に取り囲まれた映像を掲載したら、小学校勤務さんは、取り囲まれただけで暴行などされていないではないか、暴行はなかったと認めろ、と言って来た。さらに、本当に暴行が起きたのであれば、何故被害者は正式に告発しないのかと詰問。

誰か特定の人に殴られたか解らないのに告発のしようがない。第一警察が興味を示さないのに訴えたりしても時間の無駄だ。犯罪の被害者がかならずしも被害届を出すとは限らないし、警察自体が組合に同情的な状況でそんなことをしても意味がない。告発がないから犯罪は起きていないという理屈はおかしい。

もうここ二年近く、ティーパーティーのメンバーが労働組合の暴力団員に暴行を受けたなどという事件はいくつも起きており、もともと労働組合の組合ボスなんて言われる連中の暴力的な性質はアメリカの映画になったりしてるくらいで周知の事実。自分も誇り高き組合メンバーである小学校勤務さんがそれを知らない訳は無い。

ウィスコンシンでも、ウォーカー知事の予算案を巡って組合暴力団は反対意見を持つティーパーティーのメンバーやデモを取材していたジャーナリストらに対し、脅迫や暴力を使って言論弾圧にかかった。そのあからさまな違法行為は主流メディアは無視しても、保守派ジャーナリストが、それこそ命がけで取材してビデオや記事が色々存在している。小学校勤務さんは、そんな事実はなかったとか、私が事実を誇張しているとか、色々いちゃもんをつけて来たので、ここはひとつ、組合暴力団の暴力行為をいくつかまとめて紹介しよう。下記はゲートウェイパンディットから

予算法案への反対票を投じるという州上院議員としての責任を放棄して州外に逃亡したジム・ホルペリン議員の弾劾を求める地元ティーパーティーメンバーの集会が労働組合の脅迫によって阻止されるという事件が起きた。

集会はメリル地区にあるクラブ64というレストランで行われることになっていたが、組合暴力団から50にわたる脅迫電話がかかって来て、もしティーパーティーの集会を開いたら店を燃やしてやるとまで言われたため、レストランはティーパーティーの集会を断った。

別の場所で開かれた集会には、組合暴力団の連中がメガホンなどを持って集まり、署名運動をしているメンバーや署名をしようと集まった市民を取り囲みメガホンを使って大声でどなりちらしたり、署名用の書類を引きちぎったり破いたりした。

また、組合暴力団は地元の商店などにも圧力をかけ暴力的な脅迫をし続けているが、その反アメリカ的反民主主義的な脅迫行為に腹をたてた地元商店らが結託して反組合運動を始めた

ウィスコンシン州のユニオングローブ商店街の商店やビジネスはthe American Federation of State, County and Municipal Employeesという州公務員労働組合から組合を支持しないならボイコットするからそのつもりでという脅迫状を受け取った。

1ドルショップを経営するドーン・ボボさんは50代のお孫さんもいる女性。彼女は数週間前に組合員の女性5人による訪問を受けた。女性達はボボさんに組合支持のポスターを店の窓にはってくれないかと聞いた。州に60時間は働くというボボさんは、公務員が受けとっているような手当は何一つ受けていないとし、商売人としてどちらの意見を持つお客さんも不愉快にさせたくないので、どちらに対する支持も表明する気はないと言って断った。その時は組合員たちは「解りました」といって笑顔で去って行ったという。

ところが数日後、ボボさんは州公務員組合のAFSCMEのジム・パレットから手紙を受け取った。

「あなたがウィスコンシンにおける公務員の権利を支持しないと決めたことは非常に残念です。」

と始まった手紙では、サインは単に『このビジネスは労働者の権利を支持します』というもので、特に政治的問題のあるものではないと主張。そしてこの組合に参加している公務員について紹介した後、公務員がどれだけウォーカー知事によってひどい扱いを受けているかを説明した後、もう一度ポスターを張るよう考え直してほしいとした。それでもポスターを張らないと言うなら、ボイコットをする、中立というのは反組合という意味だと解釈するという脅迫で締めくくられていた。

この脅迫作戦に怒ったボボさんは、反対に「ユニオングローブ商店街を支持します!脅迫には怯みません!」というポスターを掲示。新聞やテレビのニュースなどでも取り上げられたため、かえって組合の脅迫に嫌気がさしていた地元商店やお客さんから多くの支持を受けているという。地元新聞は組合の強攻なやり方はかえって逆効果を得ているとさえ書いている。

このビデオは以前にも掲載したが、フォックスニュースのリポーターがウィスコンシンの組合員が州議事堂で暴れている状況を取材しようとして組合員から阻止され、そのことを生中継で報告中に怒った組合暴力団員に囲まれている映像だ。ちょうどカメラが切り替わったところで「あ、いま殴られました!」とリポーターの声が聞こえるが、残念なことに殴られた映像はない。しかし平和的な抗議を行っているならニュースの生中継は歓迎するのが普通で、それを阻止したということは、取材されたくない不法行為をしていたからだと憶測することが出来る。

またウィスコンシンはじめ各州でおきた組合員暴力を編集したこのビデオでは、組合員たちとティーパーティーメンバーやジャーナリストたちがもみあっている姿がみられる。組合員のひとりがカメラマンに向って「カメラを向けるな!」と汚い言葉を使ってつかみかかっている映像がみられる。カメラマンが「今この男は私のカメラをどついた」と言ってる声がきこえる。また別のシーンではあきらかに組合員が誰かを殴っている映像が観られる。小学校勤務さんは組合員たちの抗議は平和的な抗議運動だったと言っているが、現実はこんな感じだった。

April 16, 2011, 現時間 9:33 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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April 15, 2011

アメリカは充分に社会主義国家ではないと嘆くオバマ王。アメリカのすばらしさを理解できない恥さらし!

Tea Party , アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

ここ数週間、アメリカ議会では新しい2011年度の国家予算について激しい討論が交わされていた。それが昨日、ついに共和党が要求していたかなりの予算削減を民主党が飲んでなんとか予算案が通過するという結果となった。バリバリの保守派側からは削減が甘過ぎるとか、もっと厳しいものにすべきだったという批判も聞かれた。無論民主党側からは削り過ぎだという批判もある。しかし、どこかで妥協しなければ事は進まない。それが政治というものだろう。

だが、それが面白くないのが左翼バリバリ社会主義者のオバマ王。予算削減を要求した共和党に対して大統領としてにつかわしくない攻撃的な演説を行った。反オバマ派のなかにはオバマを社会主義者だと批判する人間が私も含めて多く居るが、この演説はまさにオバマが如何にアメリカの自由競争社会を忌み嫌い社会主義国家を理想としているかというオバマ王の本性を暴露するものとなった。

オバマは先ず、ここ数週間に及ぶ予算案討論は単なる数字の問題ではなく、今後のアメリカがどのような国となるのかということに大きな影響を及ぼすとして、「我々がどのような未来を求めるのか、どのような国を信じるのか、ということです。そのことについて私は本日お話したいのです」と始めた。

オバマはアメリカの豊かな社会は歴史的にアメリカの自由市場や個人主義が根源になっていること、政府に対して健康的な懸念を常にもっていることなどを認めたうえで、しかし何もかも個人でやれるというわけではなく、一人で出来ないことは市民が力を合わせてやってきたと語った。

だからこそ我々は鉄道を敷いたのであり、強い軍隊を作ったのであり、大学をつくり国民に高い教育を与えた。我々は科学者を援助し技術の発展を促進し、あたらしい職や産業を作り出した。我々個々がこれらの投資から恩恵を受けてきたのだという。

ここでオバマが言う「我々」とは無論「政府」と言う意味だが、アメリカ最初の鉄道は民営企業だったし、昔から私立の大学は存在していた。かろうじて軍隊のみが国営だ。ま、それはいいとして、ここからオバマの演説は変な方向に進む。

アメリカ精神の一部として、我々一人一人が基本的な安定性を保つ手段を持つ権利があるという考え方でつながっている。

ちょっと待てよ、私は国民すべてが安定した生活を送る権利があるなどとは考えてないし、そんなことがアメリカ精神だったという記憶もない。国民にはそれぞれが成功する均等な機会が与えられるべきだとは考えるが、その結果がどうなるかは個人の努力次第だ。無論、状況や運によって働けなくなったり失業したりする人がいることは確かで、そうした人々を社会が見捨てるべきだとは思わないが。

オバマ王は、アメリカ市民は不運は誰の身にも降り掛かるということを心得ているからこそ、メディケア(低所得者対象の医療保険)やソーシャルセキュリティ(アメリカ版厚生年金)や失業保険といった制度に税金を払うことに同意しているのだという。

我が国にはこのような責務があるからこそ、より良い国なのである。いや、もっと言わせてもらうなら、このような責務を果たさない国など偉大な国とは言えない。

オバマは、政府が裕福な市民からより多くの税金をとってきたのは、成功した市民を罰する意味はなく、アメリカの公平な価値観からアメリカの自由競争市場の恩恵をより多く受けた人々には、そうでない市民よりも大目に社会に還元すべき義務があるという考えからだったと説明する。

時が経つにつれて、特に1980年代くらいからアメリカの負債はうなぎ上りに増えて行った。しかしパパブッシュやクリントンの時代には共和/民主が協力し合ってその解決策を練ったという。無論これは増税という意味。オバマはアメリカは常に中流階級や低所得層を念頭に入れ、こうした人々を犠牲にしたりしなかったと強調する。そしてこの協力によりアメリカはなんとかうまくいっていた、少なくとも2000年までは、、、

ところが2001年ブッシュ前大統領の時代になると、、と続く訳だ。あ〜あ、またブッシュ前大統領を持ち出して来て、悪い事はなにもかもダービャのせいだとやりだすわけね。もう二年も大統領やってんのに、いつまで他人のせいにするのよ。

ま、オバマのいい分は、ブッシュ前大統領は二つの戦争で大幅に無駄遣いをしたあげく、その支払いも考えずに減税などというけしからんことをやったおかげで、諸外国からの負債を大幅に増やす事になってしまった。国の財政が落ち込んだのはすべてジョージ・Wの減税が根源なのだと言う。

ブッシュ前大統領政権の無責任な減税と処方箋薬剤制度といった悪政策のおかげで、自分が大統領になった頃には国の不経済は手のつけようの無い状態になっていたと、またまたブッシュバッシング。しかし、例えそれが事実だったとしても、それではオバマ王が大統領になってからの2年間で得た負債がブッシュ時代の8年間で得た負債よりも多いという事実はどう説明するのだろうか。イラク戦争が終わった今、オバマには「二つの戦争」という言い訳もないではないか。

誰のせいであるにしろ負債があるという事実は変わらない。ではこの負債をどうやって返して行くのか。オバマ王は、いまこそ共和も民主も協力してこの問題に取り組む時だと言う。確かにその通りだが、オバマ王のいう「協力」とか真剣に取り組むとかいうのは、結局どういう方法のことをいうのだろうか?少なくとも共和党が提案している削除案でないことは確かだ。

共和党のポール・ライアン上院議員は負債を向こう10年間で$4兆ドル減らす法案を提案している。しかし、オバマ王はクリーンエネルギーから70%、教育費から25%、交通機関から30%、ペルグランツという奨学金から年間1000ドル以上の削除、といったやり方はアメリカの歴史的な精神に反するやり方だと主張する。

このようなやり方は勉学に励みたいがお金がない若者に対して大学に行くなと言っているようなものだという。中国や韓国などでは国が国民の教育に熱心に投資しアメリカの生徒の学力を追い抜いているというのに、アメリカはさらに教育費を減らそうというのか。しかも貧乏な子供達の教育費やきれいな空気を守るためのお金はないといいながら、裕福な市民や企業の税金控除をする余裕はあるなどというのはおかしいと言うわけだ。

考えてもみてほしい。過去10年にわたって下層の90%のアメリカ人の収入は減った。にもかかわらず上層1%の収入は平均25万ドルの上昇をみた。なのに、これらの人々が低い税金をはらうべきだというのか?彼らは私のような(金持ち)に20万ドルの減税をし、33人の老齢者からそれぞれ6千ドルもの保険料を負担させろというのだ。それは不当だ。そんなことは私が大統領である間は絶対に実現させない。(略)このようなやり方は私が知るアメリカのやり方ではない!

オバマ王だけではないが、民主党はかならず「減税」のことを「消費」と言い換える。国民が汗水流して稼いだお金を政府に渡さずに保持することを政府による「消費」だというのである。あたかも国民の金はもともと政府のものであり、国民がその一部を保持することは政府が国民に金を払ってやっているとでもいうように。

さて、それではオバマ王が考えるアメリカとはどういうものなのかと言えば、「私の知るアメリカとは寛大で温情的で機会の国という楽観的な国」なんだそうだ。だが、オバマがいう寛大で温情的な社会というのは、津波や地震の被災者に寄付金を送って上げるというような社会のことを言うのではない。オバマのいう寛大で温情的な社会とは、市民が払った税金で国が多くの福祉機関を運営する社会のことを言うのである。まさにこれが先日までカカシが討論していたツイッターの槻菟さんやウィスコンシンの小学校勤務さんたちと、私のような保守派との根本的な違いだ。

我々小さい政府を求める保守派から言わせると、政府のやるお役所仕事は不経済であり非能率的である。そんな政府に任せるよりも、我々が個人的に同胞を助けた方がよっぽども効率が良いと考える。政府が高い税金を我々から巻き上げるようなことをしないでくれれば、我々はもっと多くのお金を寄付することが出来るのだ。

日本の津波の被災などの募金運動でも解るように、アメリカ人のみならず日本人にしろ一般の市民は非常に寛大で温情が深い。税金などといった形で政府に強制されなくても、個々の意志によって困った人々を助けることなど普通に起きる。私から言わせれば、政府の介入がかえってそうした自然な慈善活動を邪魔していると思う。

オバマ王はこうした社会福祉機関への予算削除は全く望んでいないという。福祉を削らなくても負債を返す方法があるのだと。それはなにかと言えば、言わずと知れた増税である。

オバマ王は増税のことを政府の消費削減だと言い張る。なぜ国民から余計に税金を取りたてることが消費削減という屁理屈になるのかといえば、カカシが先にも述べたように、オバマ王は国民が保持している金は元々政府の金であり、一時的に政府が国民に貸してやっているものと考えている。だから減税は政府が国民に支払う金額が多くなり消費であり、増税は政府の支払いが減るから削減になるという理屈なのである。

だが、その話をする前に、先ずオバマが政府機関で唯ひとつだけ本当の予算削除を提案している部分がある。それは何かと言えば、そう、その通り防衛だ。

軍隊の総司令官として国の安全を危機にさらすようなことはしたくないとしながらも、国家負債は国にとって由々しき問題であるから国内の機関での節約が必要なのと同じように、やはり防衛も削らなければならないという。組合の力が強い他の公営機関からは何も削っていないくせに、自分が嫌いな防衛費だけは削っているオバマ王は、すでにここ2年間で毎年400億ドルを節約したと自慢する。そして今後も防衛費のもっと大幅な節約が可能だと言い張る。

確かに防衛庁には無駄な部分もあるだろう。お役所仕事であるから仕事もしないで給料もらってる役立たず従業員が居ないとは言わない。軍隊の部品なども高過ぎるものを無駄に買わされていることもあるだろうし、役にたたない武器開発プログラムがないとは言わない。だが、軍隊嫌いのオバマ政権のする軍隊予算削除で削られるのは、本当の無駄ではなく軍隊でもオバマと政治的に通じている将軍らが自分の気に入らない部分を削る結果になるのが普通だ。だからリビアで護衛艦のトマホークが弾切れになったりするのだ。

もうひとつ、オバマが予算削減に役に立つとしてあげているのが医療費の節約。オバマケアによって既存のメディケアやメディケイドといった医療保険が必要なくなるので、医療費を減らすことが出来ると言うのだ。だが、オバマ王以外はすでに誰でも認めているようにオバマケアは医療費節約どころか国の赤字をさらに増やすことになる。オバマケアではメディケアやメディケイドの加入者たちの医療など賄いきれない。つまり患者達は今までのような医療をうけられなくなり、もっと保険料の高いオバマケアへの加入を強制されることいんあるのだ。それをとぼけてオバマケアは国が使う医療費を大幅に節約するなどという戯れ言は民主党支持者でも信じていない。

ちょっと寄り道したが増税の話に戻ろう。オバマ王は税率を取り決める様々な規制を削減することによって財政の節約が出来るという。去年の12月、オバマ王は中流階級の増税をしたくなかったので、上流階級のブッシュ時代の減税をやむなく更新したと語る。しかし今後は百万長者や億万長者の減税を認める余裕はない、断じて金持ちの減税更新はしないと言い張る。

アメリカの税金制度は、色々なものが税金の控除になるように出来ている。例えば住宅ローンとか慈善事業への寄付金などは税金控除の対象となっているが、オバマに言わせるとこうした控除は税金の無駄遣いだという。何故なら大金持ちはこういった税金控除で一世帯あたり年間平均7万5千ドルも節約しているのに比べ、項目別納税をしていない中流階級はこうした控除が全くできないでいる、というのがオバマの理屈。だが、項目別納税をしているのは大金持ちだけではない。オバマが規制しようとしているのは年収20万ドル以上の家庭だ。20万ドルの収入は高いと言えば高いが、アメリカの中流家庭で夫婦共稼ぎの家の収入は10万から15万ドルくらいだから、20万はそれよりちょっと多いくらいであって、決して大金持ちと言えるような裕福な家庭ではない。

それにだ、私はビル・ゲイツのような大金持ちでも、マイクロソフトのような大企業でも、金持ちだからといって一般人より高い率の税金を払うべきだという考えには全く賛成できない。

ウィスコンシンの小学校勤務さんは、アメリカの現在の不況を作り出したのは大企業や大銀行の強欲が原因だと本気で考えているらしい。自分らで財政難を作り出しておきながら不景気の時に減税されるなど納得がいかないと彼女は言う。だが、自由市場で公平な競争で合法な商売をしている企業が、たとえどんな動機にせよ正当に利益を得ることが国の財政難につながるという理屈はおかしいし、例え本当にそれが財政難の原因になったとしても(そんなことはあり得ないのだが)そうした企業から収入が多いからという理由で高い税金を取り立てることで国の財政が潤うと思ったら大間違いである。

大金持ちや大企業は地元の税率が高くなったら何をするか、彼らは先ず近所を見回して税率の低い土地に引っ越すだろう。ビートルズを始め大金持ちがイギリスから逃亡したのも金持ち対象の法外な税金が原因だった。カリフォルニア州から大企業がどんどん退散して企業税金の低いネバダやアリゾナ州に引っ越したのも全く同じ理屈。企業が国内から逃げてしまったら、その企業が国内で雇っていた従業員は全員失業だ。失業者は税金など払えない。アメリカは高い税率によって税収入が上がるどころかかえって大幅に下がってしまうのが現実なのだ。

レーガン大統領の1980年代にアメリカのIT業界が一気に増幅し、前代のカーター政権時の不景気からアメリカが大挽回を達成出来たのも、レーガン大統領の大幅減税のおかげだった。レーガン時代には税率は下がったのに政府の税収入は上がった。それは好景気によりアメリカ国内の企業の利益と国民の収入が大幅に上がったからである。

オバマ王のやろうとしていることは、レーガン大統領がやって大成功を収めた政策の正反対のことなのだ。そんなことがうまくいくわけがないのは火を見るより明らかである。

だが、オバマ王はアメリカの特別な良さである競争の自由を理解していない。アメリカが機会の土地と呼ばれるゆえんを全く解ってない。

アメリカでは貴族に生まれようが平民に生まれようが、能力さえあれば成功する可能性がある国だ。だが、それが可能なのは自由競争という市場をアメリカ人が大事にしているからである。だが、オバマ王は自由競争では勝者と敗者があり不公平だという。だから敗者を助けるために勝者を罰するべきだというのである。こういう考え方はアメリカ的ではない、こういう考え方はアメリカ精神に真っ向から反するものである。こういう考え方はまさに

社会主義である!

オバマはアメリカの大統領の座に着きながらアメリカを代表しない非国民だ。アメリカの敵だ。2012年の選挙では、なんとしてでもオバマを打ち倒さなければならない。こんな人間がさらに四年も大統領をやったりしたら、アメリカはそれこそ私の知るアメリカではなくなってしまうだろう。

April 15, 2011, 現時間 8:29 PM | コメント (4) | トラックバック (0)

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April 9, 2011

民主主義とは何かを考えること、ツイッターでは無理なので、、、

アメリカ内政

だいぶ以前からツイッターにおいて槻菟なる御仁からアメリカの保守派が考える民主主義の理想とはいったいどういうものなのかという質問を受けていた。ただ、槻菟さんの質問はかなり漠然としているように思え、質問の主旨がどうもはっきりしないと感じたので、答えを書くのに戸惑っていた。特にカカシがひっかかった点はこの部分。

なぜ国家運営の指針の提議や行政形態の在り方等を個人レベルの観点から行うのですか

ツイッターの制限された語数では議論は難しいので、メールで何度かやり取りをしているうちに、やっと槻菟さんの質問の原点が理解できた。それで本日は槻菟さんからツイッターとメールで頂いた質問について、色々考えてみたいと思う。

槻菟さんの疑問はアメリカ保守派が常に唱える個人主義と、社会福祉や行政とがどう融合するのかということのようだ。アメリカの個人主義は自分のことは自分でやる。自分の家族は自分で守る。自分の土地は自分で守る。といったフロンティア精神から来ている。これは言わずと知れたアメリカがイギリス植民地だった頃の開拓時代に培われた精神である。

だが、社会が大きくなればなるほど、何もかも個人レベルで解決するというわけにはいかなくなる。自分の家の前のドライブウェイは自分で鋪装できるかもしれないが、隣近所一帯の道路はどうする?街全体は?市全体は?自分で何もかも出来る人はいいが、病気だったり障害者だったりする人々の面倒は誰がみるのか?自立出来ない人は見捨てるのか?外敵から国が攻められたらどうする?災害で町が流されたら誰が救済にあたるのだ?といった疑問が湧くのは当然のことだ。

こういう社会レベルの行政や福祉の責任は誰にあるのか、そうしたことのインフラを設立することと個人主義者との矛盾はどう解決すればいいのだろうか。

アメリカ保守派にも色々あるが、槻菟さんのいう保守派とは単に昔ながらの伝統やしきたりを守る文化的な保守ではなく、なるべく小さい政府を望む経済的な保守派を対象にしているように思える。小さい政府とはいっても、以前にも書いたように私はアナーキストではないので、政府の存在そのものを否定してはいない。政府は外敵から国を守り、災害時など国内において国民の安全を守るのが第一の仕事だと思っている。だが、その規模は必要最小限に抑えて、その他のことはなるべく公営ではなく民営レベルでやったほうが能率がよく安上がりだ。お役所仕事がのんびりで能率が悪いというのは世界中で共通する考えだ。

だが、必要最低限とはどの程度のことをいうのか?例えば

もし仮に足のない者に車椅子も義足もなしに走ってみせろと言う者がいたとしたら余りにも非道な発言だとお思いにはなられませんか?足の不自由な人は見れば直ぐに分かるとは存じますが他者の成育過程を想起する事は思いの外難しいものです。一言の下に[当人の努力の問題だ]と切って捨てるべきではないように思うのです。

無論それはそうだ。家族の居ない、もしくは家族では面倒見切れないお年寄りや障害者の面倒は誰が見るのか、また、戦争などで手足を無くした負傷兵の治療費の負担は誰がするのか、そこに政府という単位が出てくるのは理解できる。

しかし、困っている人の面倒をみるのは必ずしも政府である必要はない。福祉を何もかも公営施設で行わないからといって、決してこれは弱者を「切って捨てる」ということにはならない。実は、多々の福祉を国が政府単位でやるべきなのか、それとも民営でやるべきなのかという点こそが左翼リベラルと我々個人主義の経済保守との根本的な違いなのである。

病人や老人や孤児などを収容する施設が、すべて政府経営の公営施設である必要はない。慈善事業として身よりのない病人や老人や孤児を引き取る民営の施設はあってもいいはずだ。政府がそうした施設を奨励したいなら、支援金を出すのではなく、そうした慈善事業への税金を免除すればいいのである。やたらに政府が支援金を出したりすると経営に細かく口出ししてきてやっかいなだけだ。また、こうした施設が公営になると財政難になっても税金を上げさえすればいいという気持ちがあるから、きちんとした経営をしようという努力が欠けて無駄が多くなる。

我々保守派が国営の皆保険に反対なのも、お役所仕事気分の小役人に我々の健康管理を任せたくないという気持ちから来るもので、経済的に余裕の無い人の医療供給を無視してもいいという冷血な気持ちからではない。

では何故我々保守派が政府の介入を嫌がるのか、その例を一つ二つご紹介しよう。

うちの近所に小学校があるが、付近にある商店や他のビルの前にある芝生は常にきちんと掃除されているのに、校門前の芝生だけは常にゴミが散らばっていて非常に汚い。1970年代に日本の小中学校に通った人間から言わせてもらうなら、芝生のゴミなど生徒に掃除の時拾わせればいいことではないかと考える。だが、左翼リベラルが乗っ取ったアメリカの教育界ではそんなわけにはいかない。生徒に掃除などさせた日には子供の人権を傷つけたとかなんとか言われて学校が訴えられること必定。仕方ないから学校区は掃除夫を雇うことになるが、公立学校の掃除夫は公務員で組合員だからろくな掃除もしないくせに大枚な給料を要求してくる。その給料を払うのは誰かと言えば、言わずと知れた我々納税者である。結局高額な税金が使われた割には学校はちっともきれいになっていないというわけ。

身体が不自由で料理もなかなか作ることが出来ないという人たちのために、あるご婦人が自分の手作り料理を近所に配っていた。しかし、それを嗅ぎ付けた市から料理配給をするためには例え相手からお金を取っていなくても、市から許可証を貰わなければならない法律があると彼通達が来た。しかも許可をもらうためには市の規定した衛生規制にのっとった台所設備が設置されていなければならないという。この婦人の家は普通の家で、市の規定するような仕出し弁当屋のような設備など設置できるはずがない。それでこの女性は不本意ながらボランティア活動をあきらめざるおえなくなった。

これは小さな例ではあるが、私がなぜ行政レベルの話を個人レベルでするのかといえば、個人レベルで出来ることを政府が割来んできて、必要もないのに公営機関や施設を設立し、それを維持するためだからといって税金を取り立てる。それがひどくなってくると国民のほとんどが望んでいないプログラムや施設などの援助のために税金が引き上げられ、間に入った役人が私腹を肥やす税金の無駄遣いとなる。今回連邦政府を閉鎖するかしないかの最後の砦となった妊娠人工中絶施設プランドペアレントフッド(家族計画)への援助金などがそのいい例である。

また、政府が大きくなりすぎると、公共のためだからといって個人の土地が取り上げられたりする。高速道路や空港の建設のためというのであればまだしもだが、ひどいのになってくるとショッピングセンターを建てるためとか、環境保全局が湿地帯とか絶滅危機動物の生息地だとか勝手に指定された個人の土地が政府に確たる保証金もなく取り上げられてしまうといった例がいくつも起きている。

経済保守派がめざす小さな政府というのは、個人や民間レベルで出来ることはなるべく政府が口出ししないで民営でやるべきだというもので、政府が都合のいいように勝手に個人の所有物を没収したりできない政府である。

我々保守派はなんらかの事情で完全に自立出来ない人々を切り捨てるべきだと考えるような冷血人間の集まりではない。実際保守派の市民のほうが左翼リベラル市民よりチャリティーなどへの寄付金は多くしているという。すくなくとも共和党議員の慈善事業への寄付金は大金持ちの多い民主党議員のそれよりずっと多い。

我々は弱者への援助は政府がやるより個々の人々の善意や民間の経営能力に任せた方がずっと良質で効率のよい慈善事業が出来ると考えている。保守派は政府の役割は最低限に抑え、個々のレベルで助け合う社会を求める。私が『国家運営の指針の提議や行政形態の在り方等を個人レベルの観点から行う』のはそれが理由だ。

April 9, 2011, 現時間 8:56 PM | コメント (5) | トラックバック (0)

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March 5, 2011

過激派イスラムを批判した人気ラジオDJ辞任に追い込まれる

アメリカ内政 , 人権擁護法 , 対テロ戦争 , 狂ったメディア

日本ではおなじみないかもしれないが、アメリカでは大人気だった1980年代のテレビ番組「ラブボート」のレギュラーだった元俳優そして元下院議員でもあって、今は人気ラジオトークショーDJのフレッド・グランディーと夫人が過激派イスラム教徒の脅威を語ったことが原因でラジオ局から辞任に追い込まれるという事件がおきた。

過激派イスラム教はイランのアメリカ大使館が襲撃された1979年からずっとアメリカの宿敵である。911は言うまでもないが、それまでも、そしてそれ以後も、過激派イスラム教テロリストたちはアメリカ人を殺し続けている。ついこの間もドイツの空港で過激派イスラム教に感化されたドイツ市民がフランクフルト空港でアメリカ兵二人を射殺した事件がおきたばかり。

ことのおこりは、グラディー夫人のキャサリンさんが番組中に過激派イスラム教の脅威を語ったことで、WMALラジオ局がグラディー自身に過激な発言を改め謝罪するように求めたことがきっかけだ。

私も妻も私たちの番組を通じて過激派イスラム教の国内国外での危険性について過去数ヶ月に渡って語ってきました。先週、キャサリン(番組ではミセスフレッド)は潜伏聖戦(ジハード)に対してかなり厳しい批判をしました。その努力が原因でキャサリンは番組から降ろされました。私は局側にミセスフレッドがマイクの前に座らないなら私も続けることは出来ないことを告げ、今朝を最後に辞任することになりました。

このラジオ局は以前にも国内のイスラム教市民団体から圧力をかけられ、イスラム教を批判したDJを首にした過去があるので、今回もアメリカイスラム教委員会CAIR(ケア)から圧力をかけられたのではないかという噂もある。CAIRのスポークスマンは自分らは全く関係がないと主張しているが、エジプトのモスリム同砲団とつながってるようなテロ団体が真実など述べるはずがないから全く信用できない。

グラディー自身もCAIRが直接関与しているかどうかは知らないと述べているが、2005年にCAIRの抗議で「イスラム教はテロ団体だ」と批判したマイケル・グラハムというDJが解雇された例をあげている。

グラハムの場合はイスラム教全体を批判しているので、クレームがついてもおかしくはないが、(だからといって解雇されるほどのものとも思えないが)ミセスフレッドは過激派イスラム教と言って、イスラム教の特殊な一部の教えについて語っているのであり、特に問題があるとは思えない。

だが、よしんばCAIRは何の圧力をかけていなかったとしても、イスラム教団体からの批判を恐れて局側が自主的にグラディー夫人を解雇した可能性は多いにありうる。

はっきり言って私には過激派イスラム教テロリストは英語でいうところの500ポンドのゴリラに思える。つまり、部屋の真ん中で500ポンドのゴリラが居座って部屋の平和を乱しているのに、部屋のなかにいる人々はそれを完全に無視。なぜ部屋が荒れているのか全くわからないという顔をしている。

何故我々アメリカ人はアメリカ人に最大の脅威を及ぼすイスラム教ジハーディストをおおっぴらに批判することが許されないのだ?彼らのほうはアメリカは悪魔だとかアメリカ人が全員死ぬまで戦いはやめないとか常に公言し、機会があるごとにアメリカ人を殺しているではないか?何故その脅威について述べることがいけないのだ?そんなにイスラム教徒からの報復が怖いのか?

だとしたら、過激派イスラム教はの悪影響は思ったより深刻な問題だといえる。

バージニア反シャリア対策隊のジェームス・ラファティは、CAIRが局に圧力をかけたという話を少なくとも二つの筋から聞いているとし、CAIRの最終目的は全国ネットで放送しているショーン・ハネティを失脚させることだという。ハネティーはラジオだけでなくフォックスニューステレビでもレギュラー番組を持っており、地方局DJのグラディーより広い聴取者数を持っている。

March 5, 2011, 現時間 10:47 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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何故団体交渉はいけないのか?

アメリカ内政 , フェミニズム , 宗教と文化 , 左右思想 , 独裁者オバマ王の陰謀

ウィスコン州の労働組合の団体交渉権を規制する法案はいまだに民主党議員が他州に逃げ隠れして投票に参加しないので、法律が宙ぶらりんになっているなか、オハイオ州で同様の法案が意外と簡単に州上院議会を通過した。このオハイオ州の法案が法律として施行されるようになれば、ウィスコンシン州の17万5千人より倍以上も多い35万人の組合員に影響を与えることになる。オハイオ州のJohn Kasich知事も共和党。

「これは納税者との労働組合の不均衡をただし、機能させるための大切な第一歩です。」とオハイオ知事。

さて、この団体交渉権 "Collective Barganing"とは一体何か。そして何故それが経済難を抱える諸州で問題にされているのか考えてみよう。

先ず、団体交渉とは何か? これは要するに経営者と労働者が個々に労働条件や賃金を交渉するのではなく、労働者が労働組合という団体を通じてひとつの団体として経営者と交渉するやり方だ。19世紀後半から20世紀初期の労働者は過酷で危険な労働条件で働かされていた。日本でもああ野麦峠などでも描写されているように、当時の労働者は経営者に対して労働条件の向上を求めるなどという発言権はほとんどなかった。

アメリカでは危険な炭鉱の落盤で何百人という労働者が生き埋めになったり、シャツ工場の火事で一度に何百人という女工が焼け死んだ事件(工員がさぼらないようにと出口に外から鍵がかけられていた)などがあり、職場の安全状況を向上させる動きが出た。当時の労働者は皆若く教養もなかったし、現在と違って貧富の差も激しかった。家族経営の中小企業ならばともかく、大企業においては、一個人の工員が経営者と個人的に労働条件や賃金の交渉など、なかなか出来なかったのである。

そういう状態にあれば、労働者が一体となって組合を作り、団体として経営者と交渉するというのも理屈にあうし、効率がいい。よって私は労働組合の発足や初期の役割について否定する気はない。だが、すでに初期の段階から団体交渉が含む問題は明らかだった。1930年代ごろからすでに組合ボスたちの腐敗は悪名高い。現在も大手の組合ボスたちの給料は10万から50万ドルだそうだ。

現在における団体交渉の弊害について、下記のような就職活動者を考えてみよう。

学士を持つAは若く未婚。応募した会社に数年勤めたあとは一旦社会人を止めて修士の資格をとるべく大学にもどるつもりだとしよう。長年勤める気はないので、62歳過ぎなければもらえない年金とか、健康だから健康保険なども特に必要ないと思ってる。後で数年間無収入になるので今のうちに稼ぎたいから多少の残業などなんとも思わない。特に休暇などなくてもいいと思ってる。

もう一人は前の会社をリストラされた中年で子持ちのB。あと10年で定年。いまさら転職の気持ちなどさらさらない。この会社でぎりぎりまで働いて引退するつもり。上の子はそろそろ高校受験。下の子はまだ小学生で病気がち。Bにとって家族ぐるみの健康保険は非情に大事。給料からかなり引かれても仕方ない。家族と過ごす時間が大事だし奥さんとセカンドハネムーンにも行きたいので、長期で取れる休暇は必要不可欠。歳が歳なのであまり残業が多いと体がもたない。

AとBの二人では仕事に求めるものが全く違う。自由市場に任せるならば、AもBも個人的に自分にあった条件で雇用主と交渉し、Aならば保険や年金などのベネフィットはほとんどいらないからその分給料をあげてくれとか交渉することができるし、Bならば基本給料は低くてもいいから年金が高く質のいい健康保険がついてくる条件を求めるだろう。

ところが、労働組合が団体交渉をすると、もしAとBが同じ職種の同じレベルの仕事に応募した場合、二人が受け取る条件は全く同じになる。それでAは欲しくもないのに年金や保険料を給料から差し引かれ、Bは身体がもたないのに長時間の就労を余技無くされる可能性がでる。組合は個人の能力とか必要性とかを全く考慮に入れないからだ。

これは実際にある組合が要求した労働条件なのだが、一日に8時間以上働いた場合は残業手当を払わなければいけない。それはそれでいいのだが、例えば前の日に4時間しかはたらかなかったので、今日は12時間で埋めあわせをする、という融通が利かない。それで、病気がちの子供を病院につれていくためにBが月曜に早引けして火曜日にその埋め合わせ残業をするといったことは簡単に出来ない。あらかじめ、週に40時間以上働かない限り残業はなくてもいい、日によって早い日もあれば遅い日もあるという融通の効くスケジュールをBが経営者と交渉して決めることは不可能なのである。

また、経営者側も、Aのほうが仕事が出来るのでBには辞めてもらってBの給料を上げよう、などと勝手な判断は出来ない。ここでも労働組合が口を出してくる。どういう条件なら従業員を辞めさせることが出来るのか非情に細かい項目があり、公務員の場合、単に仕事が出来ないというだけでは先ず辞めさせられないのが現実。

アメリカの公立学校の質の低さは悪名高い。これは決して、アメリカに質のいい教師が居ないという意味ではなく、質のいい教師も悪い教師も同じように扱われるし、教師自身の定期的な学力テストや生徒のテストの点で教師の昇給を考えるなどといったことは、いくら校長がやりたくても組合が承知しない。公立学校の教師を辞めさせることは大変なことで、生徒に猥褻行為をした教師ですら有給のまま自宅謹慎で何年も辞めさせられないというひどい状態が起きているのだ。

特にひどいのは公立学校の用務員。ある学校区では組合が用務員は床を一週間に一度しか拭かなくてもいいという労働条件を通させた。これではカフェテリアで子供がスープをこぼしても、用務員は床を掃除しなくてもいいということになる。もっとも公立学校の用務員は何年も学校になど足を踏み入れたことがないという人も多く、しかも給料は年間10万ドルとかいう法外な金額だったりする。つまり、用務員とはたんなるタイトルであって本当の職業ではない。これは地方政治家に多く献金した政治活動家の家族に与えられる褒美のようなものになってることも多い。

それでも組合への加入が個人的な選択によるものであるならばそれでいい。上記のAのように自分には能力があるから他人に交渉など頼む必要はないと思っている人なら、わざわざ会費を払って組合に参加する必要はないだろう。だが、公務員の場合、多くの州において組合加入は強制的である。よしんば加盟しなくても、給料から会費を天引きされるのは普通で、厳密的にはこれは違法なのだが、組合とべたべたのオバマ政権は、この労組の違法行為を見てみぬ振りだ。

ウィスコンシンのウォーカー知事が辞めさせようとしていることのひとつに、この強制加入の禁止だ。労働組合は会費を政治運動に使っている。しかも95%の組合が民主党のみに献金しているのだ。よしんば労働者が共和党支持者で、民主党政策に大反対だったとしても、彼の給料から強制的に差し引かれた会費は直接民主党政治家の懐に入ってしまうのである。こんな理不尽なことが多くの州で長年つづけられてきたのである。

ウォカー知事や他の共和党知事は、こうした労働組合の身勝手な独裁政策を辞めさせようとしているのだ。彼らと民主党政治家たちとの癒着により、州公務員の給料や年金は民間企業の従業員の倍以上になっているという。傾く州財政のなかで、何故民間の納税者が公務員が自分らよりずっといい条件で働くために犠牲を払って税金を負担しなければならないのか、考えただけでも不公平である。

これはまさに、党メンバーだけが贅沢三昧をしていた共産主義国家の体制と全く同じだ。自由市場に反する社会主義だ。

最近の労働組合員たちのデモを見ていると笑ってしまうのは、彼らはウォーカー知事のことを「独裁者だ」とかリビアのカダーフィやエジプトのムバラクと同じだとか言っている。だが、実際に暴力で自分らの意志を通そうとしているのは組合のほうだ。ウィスコンシンでは共和党の議員が労組の暴力団員に囲まれてかなり危ない状態になった。

また、デモ中の組合メンバーにクレームをつけたティーパーティーのメンバーが組合暴力団員から暴行を受けたにも関わらず、警察官組合のメンバーである警察官は反組合の市民を守ろうとしなかった事件なども起きている。

アリゾナで民主党議員の集会が狂人の乱射でめちゃくちゃにされたときは、あれほどサラ・ペイリンやティーパーティーを、暴力をあおっているとして攻撃していた民主党やリベラルメディアは、こうした左翼側の組合やその支持者たちの暴力的な言葉遣いどころか実際の暴力行為すら批判もせず黙認し続けている。

労働組合べったりのオバマ大統領などは、完全に組合に肩入れしている。

通信業労働者(CWA)の電話会議に出席したヒルダ・ソリス労働省長官は、労働組合の抵抗を「誇りに思う」とし、「戦い続けよう」と励ましの声を送った。

政権が明らかに労働組合の味方をしていることに気をよくしたのはCWAの会長。「(長官の言葉は)歴史的な言葉です。政権の人員があきらかに私たちの味方をしてくれている。これは大統領の言葉であることを忘れてはなりません。」

まさしくその通りだ。大統領自らが団体交渉という完全な社会主義を支持しているのだ。

困ったことに、アメリカ国民の多くが労働組合の団体交渉権を支持している。リベラルメディアの報道の仕方にもよるが、共和党知事や議員たちは、ここではっきりと民間の組合と公務員の組合の性質の違いをはっきりと納税者に説明し、共和党は決して労働者を敵に回そうとしているのではないことを明らかにしなければならない。

ウォーカー知事や他州の共和党知事たちが州公務員の労働組合と立ち向かっている理由は、公務員労組の力が増大することによって納税者の負担が高まり州財政が危機に追い込まれるのだ。共和党はそのことを市民に説明し、共和党こそが労働者の真の味方なのだとわかってもらうひつようがある。

そうでないとこの次の選挙でオバマはじめ民主党は、共和党は労働者の大敵だと、またまたプロパガンダを流すこと必定だからである。いまや労働組合こそが真の労働者の敵なのであり、特に公務員労働組合は納税者の敵である。高い税金を払いたくないのであれば、公務員組合の力を激減させることが大切だ。ウォーカー知事はじめ共和党政治家はそのことをよくよく有権者に説明してほしい。

March 5, 2011, 現時間 8:27 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 20, 2011

オバマ王政権のあからさまな反イスラエル政策に不安な米ユダヤ系リベラル

アメリカ内政 , 中東問題 , 独裁者オバマ王の陰謀

18日、国連の反イスラエル条例に対してアメリカは拒否権を用いたが、これまでのアメリカならこれはごく当たり前のことで、とりたてて騒ぐほどのことではない。だがオバマ政権のアメリカが本当に拒否権を用いるかどうか、実は議会では土壇場までもめていた。

 【ニューヨーク=柳沢亨之】国連安全保障理事会で18日、イスラエルのパレスチナ占領地へのユダヤ人入植を非難する決議案の採決が行われたが、米国が拒否権を行使して廃案となった。

オバマ政権発足以来、米国の安保理拒否権行使は初めて。他の14理事国はすべて賛成に回った。 アラブ諸国は反発しており、中東和平交渉の再開は一層困難となったほか、アラブ各国で拡大する民衆のデモにも影響が及ぶ可能性がある。

 決議案は、非常任理事国のレバノンが1月18日に提出し、入植を「違法」と非難する内容。国際法上、占領地への入植は「違法」とする判例があり、約120か国が共同提出国となった。
 米国は、入植には反対しているが、同盟国イスラエルの立場を考慮して決議案の撤回を求めていた。 (2011年2月19日11時05分 読売新聞)

ここで「入植」とされている地域はエルサレムのことであり、エルサレムはイスラエルの首都である。イスラエルが自国の首都に住宅建築が出来ないというのであれば、イスラエルが独立国であることを否定するのと同じだ。つまり、アラブ諸国はイスラエルのパレスチナ入植を非難しているのではなく、イスラエルが独立国として存在することを非難しているのである。

このような理不尽な条例にイスラエルと同盟を結ぶアメリカが同意できるはずはない、、というのが従来の常識だが、こと反ユダヤ主義(アンタイセマイト)のオバマ政権に限っては、そう簡単な決断ではなかった。

オバマ王の反イスラエル政策は民主党の間でも去年からかなりの批判が出ている。ユダヤ系アメリカ市民はリベラル派が多く、その大半が民主党支持だが、イスラエルには同情的である。それで、オバマ王政権のクリントン国務長官を始めとする反ユダヤ主義方針は、有力なユダヤ系の支持者が多い民主党議員たちを不安にさせるのである。

「イスラエルは当地において一番の同盟国である。にもかかわらず、必要な支持どころか非難ばかりを受けている。」ニューヨーク代表、アンソニー・ワイナー民主下院議員。

ワイナー議員は去年の四月、強まるイスラエルへの圧力に対してオバマ政権に抗議した十数名の民主党議員の一人である。この批判はニューヨークのチャールズ・シューマー民主上院議員のオバマがイスラエルを威圧しようとしているという批判に同調したものだった。

「公にイスラエルをこき下ろす前にシューマー議員の言う事に耳を傾けるべきだ。」「シューマー議員は正しい。ホワイトハウスはイスラエルにおいて間違っている。」とワイナー議員は続けた。

私はシューマー議員はあまりにもリベラルなので嫌いなのだが、911直後で見せたバリバリのニューヨーク精神(当時上院議員だったクリントンの無関心さとは比べ物にならない)や徹底したイスラエル支持など、一貫した信念を持った議員として尊敬に値する人だと思う。

オバマ政権の反ユダヤ主義は、ユダヤ系有権者の間でも強く感じられており、先の選挙ではユダヤ系市民からの政治献金が極端に減った。特にユダヤ系有権者が最も多いシカゴやニューヨークからの支持ががた落ちした。

こうしたオバマ政権の反イスラエル方針を是正すべく、今年の一月、下院議会は民主共和同意でオバマ王にイスラエル批判の国連条例を拒否するよう促した

この手紙はフロリダ州代表、外務委員会のイリアナ・リーティネン(Rep. Ileana Ros-Lehtinen)下院議員が執筆し、バージニア代表エリック・カンター共和議員、メリーランド代表ステニー・ホイヤー民主議員らが署名した。

「我々は尊敬を持って現政権に要請する。パレスチナの指導者に速やかに無条件でイスラエルとの直接交渉に戻るように圧力をかけよと。」

イスラエルとの平和交渉を拒否し、イスラエル攻撃を全く止める気がないパレスチナ。にもかかわらずアラブ諸国は一方的にイスラエル非難をし国連条例まで提案。米議会が腹を立てるのは当たり前だ。ところがオバマ王ときたら、この条例を非難するどころか、一部修正の条件付きで調印する意志を明らかにしていた。

米国は15カ国からなる国連安保委員会の『イスラエルによる継続的な入植はうけいれられない』という条例を支持する旨をアラブ諸国に通知した。これは入植を違法とするパレスチナによるより厳しい条例を拒否するという行為を回避することを狙ってのことだった。

もちろんイスラエルなどこの世から消え去るべしと考えているアラブ諸国の強硬派にとって、イスラエルに関して譲歩などあり得ないので、このオバマ政権の提案はあっさりと拒絶されてしまった。

それでオバマ王も余儀なく拒否権を用いることになるだろう、と普通なら思うが、それに先駆けて、こともあろうにクリントン国務長官がパレスチナと一緒になって、イスラエルの入植は違法だと公言したから大騒ぎ。(後になって「違法」ではなく「非合法」だと言ったのだと言い訳している。)

そんなこんなで間際までオバマが拒否権を使うかどうか怪しい状態だったのである。

民主党議員のなかには、先のシューマー議員やカンター議員も含め、カリフォルニアのダイアン・ファインスタンなどイスラエル支持のユダヤ系議員は結構いる。また、ユダヤ系市民の多いシカゴやニューヨークにも有力なユダヤ系有権者が多く居る。彼らは他のことではバリバリのリベラルであるが、ことイスラエルに関しては圧倒的にイスラエル支持だし、オバマ政権のあからさまな人種差別に不快感を覚える人々もすくなくないはずだ。

今回はなんとか拒否権を用いたものの、オバマ王政権の反ユダヤ及び反イスラエル主義は、アメリカユダヤ系リベラルをかなり不安にさせる要因となっている。

February 20, 2011, 現時間 10:48 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 18, 2011

ウィスコンシンで何が起きているのか?

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

以前に財政難のカリフォルニア州公務員の法外な給料や年金がカリフォルニア経済破綻を悪化させている話を書いた事があるが、州公務員の優遇は他の州でも同じように問題になっている。現在ウィスコンシン州で起きている労働組合のデモも、優遇されすぎている州公務員の扶養手当を引き下げようというスコット・ウォーカー知事の提案に組合が激しく反発してのことだ。

労働組合のいい分を聞いていると、まるでウォーカー知事は独裁者で、聖職を持つ教員から何もかも奪おうとしているかのような印象を受けるが、知事が要求している公務員への犠牲はごくごく当たり前の常識的な要求でしかない。


  1. 健康保険の保険料従業員負担を現在の5%から12.4%に引き上げる。

  2. 年金積み立ての従業員負担を0%から50%に引き上げる。

はっきり言って連邦政府の公務員や民間企業の従業員からすれば、これでも普通以上に恵まれた待遇であるが、労働組合が絡んでくるとそういう道理が通らなくなる。それでウォカー州知事は労組による代表制交渉の権限を規制しようと考えた訳だ。

それに対する労働組合からの反撃はすさまじいものがある。オバマ王の支持を受けた全国民主党委員会が労働組合と結託してウィスコンシン州外からの組合員を導入してデモに参加さえ、州内の教員達は病欠した上に生徒を連れ出してデモに参加させるなどして人員を集めている。

州の民主党上院議員たちは議決をボイコットするため州外に集団脱出。民主議員たちを連れ戻すためにウォーカー知事が州警察隊を出動させるまでに至っている。

もし、労働組合がウィスコンシン州で暴力を使って民主主義行程を阻止することに成功すれば、アメリカはよもや民主主義国家とは言えなくなる。それこそ労働組合が牛じる独裁社会となり、ギリシャのようにアメリカ経済は崩壊するだろう。

ウォーカー知事の肝試しがされる正念場である。

February 18, 2011, 現時間 11:37 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 17, 2011

ウィスコンシン州知事の公務員労働組合打開に組合員の激しい反撃

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

米国ウィスコンシン州では、新知事が苦しい財政を立て直すべく、警察官及び消防官以外の州職員が所属する労働組合の団体交渉権を制限すべく法案を提案しているが、それに対して州労働組合員から予想以上に激しい抵抗が起きている。

昨日、組合は州の98000人に及ぶ教職組合員に違法ストライキを呼びかけ、法案議決審議がされている首都への集結を促した。これに応じて公立学校の40%にも及ぶ教職員は病気を言い訳に仕事を休んでデモ行進に参加した。おかげでマディスン学校区では学校閉鎖を余儀なくされることとなった。

どうやら労働組合は有権者が選んだ州知事や議員たちを差し置いて、違法なストライキやデモ行進を行って、自分らの主張を力づくで通そうという魂胆らしい。

国家経済の立て直しも全くめどが立たないオバマ王は、それでもウィスコンシン州の経済対策について注目していると言う。労働組合はオバマにとって大事な支持層だが、今回もオバマ王は州の経済を立て直そうとしているスコット・ウォーカー知事の側ではなく、州の経済状態などおかまい無しに州に無理難題をもちかけて交渉する労働組合の片を一方的に持ち、ウォーカー知事の法案は「組合への攻撃だ」と批判した。

オバマ王の組合支持は単なる言葉だけではない。全国民主党委員会の一部でオバマ選挙運動後援会でもあったオーガナイズフォーアメリカ(OfA)は、ウィスコンシンでのデモ行進参加者用のバス調達や電話バンクの設置などを請け負い、ここ数日続いているデモ大会の計画や段取りを仕切っている。

それに加えて、ウィスコンシン州の民主党州上院議員たちは数ではこの議決に勝てないので、そろって一斉にウィスコンシン州を脱出。決議投票が出来ないように議会そのものをボイコットすべく近隣のイリノイ州のリゾートに逃走し潜伏中。

はっきり言ってこのような行為は州憲法に触れるはずだが、違法行為だろうとなんだろうと、なんとしても民主党は労働組合の力を保ちたいらしい。そのためには民主主義や州民の意志など、どうなってもいいということだ。

ウォーカー知事は、州職員が健康保険や年金への払い込む料を増やしてほしいと言ってるにすぎない。このまま組合が要求するような州公務員への法外な優遇が続けば州は破産してしまう。州職員が犠牲を払わないというなら職員の数を減らすしかない。州職員たちがリストラの憂き目に合いたくないのであれば、組合による団体交渉権をなくすことが一番良案なのだと主張している。

February 17, 2011, 現時間 10:27 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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January 20, 2011

労働組合が牛耳るカリフォルニアは州公務員年金で破滅する

アメリカ内政

陳さんが取り上げていたジャパンビジネスプレスのこの記事(日本語)で、カリフォルニアが破産状態なのは、長年における労働組合と州政府の癒着により州公務員の給料や年金が信じられないほどの高値になっていることが大きな原因だという指摘があった。折しも本日カカシは仕事の帰りに地方ラジオ局の番組で、カリフォルニア州の公務員は他州に比べて最高の給料をもらっており、その年金の高さは全国最高だという話をしを聞いたばかりだった。

給付額を大幅に引き上げる州法が1999年に施行されてから、一部の職員は50代前半で退職して給与の90%相当の年金を受給できるようになっているという。

ああ、私は職種を間違ったなあ。大学は教育学部を専攻にして加州(カリフォルニア州)で学校の先生にでもなるんだった。いや、自動車やバイクの免許を扱うDMVの職員にでもなっているんだったな。そしたら今頃は回りの不景気を傍目に悠長に引退して左団扇(ひだりうちわ)だったかもしれないのに、(それには歳がちょおっと足りないかな?)

これに関しては超リベラルのロサンゼルスタイムスでさえもあきれかえってる

去年のクリスマスから我々はすでに、サンフランシスコ市の引退者の健康保険資金はすでに44億ドルの赤字であること、サンタクララ郡の消防長官はすでに高額の給料の上にさらに年間20万ドルの年金を受け取ることになること、そして最近の州立大学の授業料の値上げはほぼ全額が年金の赤字補正に当てらたこと、そんな時に州立大学のなかでも最高に給料の高い重役たちはもっと多くの扶養手当をを求めて訴訟まで起こしているなどを学んだ。天気予報のように普通に聞かれるようになった引退のスキャンダルに、有権者たちは激怒している。

カリフォルニアの長期的な健康をめざして、難しい決断を下すと約束したジェリー・ブラウン知事にとって、州公務員の年金制度改革は絶好の機会である。しかし知事が提案した予算案には肝腎な点における変革は含まれていない。


加州の年金負債は7千億を超えており、年金や扶養手当を減らさずに穴埋めをするめどは全くついていない。

加州の公務員に支払われる年金は過去十年間で維持不可能なほど増加しており、州立大学制度の経営費よりも多い50億ドル超の金額が毎年支払われているという。州公務員の引退パッケージの平均率はなんと120万ドル。それを払っている納税者の平均引退貯金はたったの6万ドル。

皮肉な事に、すでに定年退職した人々の年金を支払うために、地方都市は肝心な市役所の仕事が出来ない状態にあるという。上記のJBPが取り上げている完全破産したバレーホ市では道路修理担当の職員が大幅にリストラされたため、穴ぼこだらけの道路が放置されたままになっているという。

この街の道路の修復に31年間携わってきたフランク・カバレロ氏によれば、同市の道路課では3分の2の職員が削減された。道路のメンテナンス担当者は、今では3人を数えるのみだ。

また警察官の数も削減されたため、限られた人員では凶悪犯罪以外の事件にまで手が回らなくなっている。

ロサンゼルス市では、2002年、市税1億ドルが市役員の年金支払いに当てられ全額が支払われたが、今年は血税4億ドルを投じても23億ドルの赤字を埋め合わすことができない。

問題なのは、州公務員の年金制度は民間企業のそれに比べて恵まれすぎていることだ。例えば、民間企業では健康保険の保険金や年金の積み立ては、従業員と企業が半々で払っている。給料から何パーセント差し引かれるかは従業員が個々で選べることになっていることが多い。ところが加州の保険や年金は州が積み立てを全額保証している。つまり、我々納税者は州役員の年金を100%支払っているのである。

しかも定年退職した職員は死ぬまで健康保険に入っていられるので、若くして退職する不利益が全くない。もともと高給取りの重役などは引退したほうがそれまでより高い収入を得ることになる。これでは退職できる最低の55歳で引退する人が多いのは当たり前だろう。

だいたい引退した人間の年金支払いのせいで州が破産するからといって、道路工事職員がリストラされて道路は穴ぼこだらけ、警察官や消防官をリストラして犯罪も火事もほったらかしなんて冗談じゃない。

そういえば、私も3年くらい前に、足の指を折ったショックで失神してしまい、夫が救急車を呼んだら、そのくらいの怪我で救急車を呼ぶな、自分で救急病院へ行けと言われた事がある。あれは、今思えば、消防署の予算不足で救急隊員の数が足りていなかったからなのだろう。

近所に住む独身で独り住まいの友達が盲腸で七転八倒していた時、私とミスター苺が彼を担いで車に乗せて救急病院に行ったこともあった。あの時は何故、彼が消防署ではなくうちに電話をしてきたのか疑問だったのだが、もしかして彼は最初に911に電話して救急車に来てもらえなくて、仕方なく私たちに助けを求めたのかも。その時は慌てていたのでそんなことは考えずに彼の家まで飛んで行ったのだが。

シュワちゃんが任期切れで引退した後を引き継いだジェリー・ブラウン知事は30年くらい前にも加州知事をやったことがある。当時は任期制限がなかったので、今回再び知事就任が可能となったのだが、以前のブラウン知事は非常な社会主義者だった。もし現在の知事が過去と同じような政策をとって、民主党議会と一緒になって州民の血税を無駄遣いして私利私欲を肥やすようなことをすれば、加州は終わりである。それこそギリシャのような暴動がおこったとしても不思議ではない。

だが、もし、ブラウン知事が選挙運動中に公約したように、州の予算を立て直し、経済回復のために大改革を行うことが本気で出来たならば、少なくとも民主党議会に立ち向かう勇気があったならば、来期の選挙では加州でも共和党議員が選ばれる可能性は出てくる。

しかし加州住民としては州職員と組合が、長年に渡って州予算を奪略していたのだと知って非常な怒りを覚えるのであった。

January 20, 2011, 現時間 10:23 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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January 17, 2011

第三諸国を思わせる、カリフォルニア中部の悲惨な現状

アメリカ内政 , 移民問題

かつてはアメリカのブレッドバスケットと呼ばれたカリフォルニア中部の農家が、州議会と連邦政府による無謀な経済及び環境政策によって、いまやその貧困度は第三諸国を思わせるほど悲惨な状態となっている。

カリフォルニアと一口に言っても面積は日本の1.5倍もある。日本では都会のロサンゼルスやサンフランシスコ、ま、せいぜいサンディエゴあたりのことくらいしか知られていないが、カリフォルニアのほとんどは酪農や畑の農地である。

カリフォルニアセントラルヴァレー(California Central Valley)は、アメリカ合衆国、カリフォルニア州の中央部を占める広く平らな谷。北はカスケード山脈、東はシエラネヴァダ山脈、南はテハチャピ山地、西はコースト山脈とサンフランシスコ湾に囲まれており、サクラメント川とサンワーキン川が流れ、農業地帯になっている。北部はサクラメントヴァレー(w:Sacramento Valley)、南部はサンワーキンヴァレー(San Joaquin Valley)と呼ばれる。 カリフォルニア州のほかの場所と異なり、この谷は非常に平らである。海水面が現在よりも高かった時代には海だったと思われている。(ウィキペディアより)

カリフォルニア州の議会はもう長年超リベラルな民主党に牛耳られている。おかげでカリフォルニアはアメリカとは思えないほどの社会主義が進み、州予算は多々の無駄遣いが行き過ぎて完全に破産状態。7年ちょっと前、弾劾された知事の後、颯爽と登場したシュワちゃん知事も一人では議会の横暴を抑える事が出来ず、支持率22%という最低の結果で退陣。新しく超リベラル民主党のジェリー・ブラウン知事を迎えたカリフォルニアの経済は、さらに低迷の一途を辿ることとなるだろう。

何と言ってもカリフォルニアで一番の問題は「福祉」という名の無駄使いだ。カリフォルニアは他の州に比べて生活保護や失業保険など、政府からの手当で生きてる人間が非常に多い。また州政府に雇われている公務員の数も相当なものらしい。こうした出費を補うため州民は他州よりもずっと高い州税を課されている。高税から逃れるために、年々高所得者は州を脱出。中低所得者を雇っていた多くの企業も、税金と厳し過ぎる環境規制を嫌って近隣の州や国境をへだてたメキシコへ移転してしまった。

これに輪をかけて中部の農民を苦しめ壊滅状態に追い込んでいるのは、連邦政府が無謀に課した環境政策である。連邦政府は絶滅の危機にあるというデルタスメルトという普通の人が聞いたこともないような魚の種を守るためと称して、サクラメントからサンワキンバレーの西側にあるサンワキンデルタ農地に引かれていた水を、直接海に流すように水路を変えてしまった。結果何百何千エーカーに渡る農地が干上がり、何千という農業職が失われた。

その結果、カリフォルニアでは失業者が急増。その分失業手当や生活保護にかかる費用が増えるという悪循環が起きている。しかもリベラルなカリフォルニア議会は違法移民の取り締まりを厳しくするどころか、かえって歓迎するような政策を取ってきたので、今や生活保護を受けている多くが違法移民の子孫か違法移民そのものだったりする。

企業の大量脱出と人為的な間伐により、カリフォルニア中部はいまや第三諸国を思わせる貧困地帯となっている。メンドータ市の失業率はなんと40%にも登り、そのほぼ全員が生活保護を受けている。

中部を車や自転車で色々巡って観察したビクター・デイビス・ハンソン教授によると、このあたりの住民はほとんどがヒスパニックと呼ばれるメキシコからの移民で、大半が英語を介せない。

皮肉なことに、環境規制が他州よりずっと厳しいカリフォルニアにおいて、企業が出て行った中部は汚染の垂れ流し状態になっている。それというのも、州は破産状態で違反者を取り締まるだけの予算がない。よしんば取り締まって罰金を課してみても、貧乏な零細企業や失業者に罰金が払えるわけでもないので、工業廃水や油や大型廃棄物といったものが真っ昼間から堂々と遺棄されていても完全に放置されたままだという。

ハンソン教授も、家の裏庭に動かなくなった車や部品が転がっているのは普通で、トラックの荷台に乗せた使い古しの電化製品やペンキなどを、道路脇に平気で捨てて行くヒスパニック系住民をいくらも見かけたという。また明らかに営業許可証など持たないと思われるテキ屋が、みちばたに屋台を立ててタマレやタコスを売り出し、つかった調理用の汚い油など、その辺に捨てていたそうだ。

カリフォルニア州は長年に渡り、中部の農業地の労働力確保のため違法移民の流入に目をつむって来た。ところが民主党が完全多数を絞める州議会による社会主義政策により、大企業も高所得社も州から流出。過激派リベラルによって連邦政府から科せられた理不尽な環境政策に抵抗するどころか迎合し、州の農業を壊滅状態に追い込んだ。

おかげで過去30年間に渡って移住してきたヒスパニック系移民は合法違法に関わらず、ほぼ失業状態で、そのほとんどが破産状態の州の生活保護を受けることとなった。つまり、州の収入を上げるために税金を引き上げる行為が、収入を下げ支出を上げるという全く正反対の結果を生んだのである。私がカリフォルニア住民でなかったら、自業自得とあざ笑ってやりたいところだ。

超リベラルのブラウン知事が、議会の無駄遣いを調整し、連邦政府の横暴に立ち向かう勇気があるとはとても思えない。カリフォルニアはこれからも低迷の一途を辿るであろう。

January 17, 2011, 現時間 9:04 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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January 4, 2011

ハートマン軍曹役で有名な元海軍訓練指導官、「オバマの社会主義」発言を謝罪

アメリカ内政 , 左右思想 , 独裁者オバマ王の陰謀

元海兵隊軍曹のR・リー・アーミー氏(R. Lee Ermey)が、クリスマスに行われた子供達へのおもちゃを募るチャリティーショーで、オバマ大統領の社会主義的な政策が今の経済低迷をもたらしていると演説をぶったことで、場所柄をわきまえず感情に任せて不適切な発言をしたと謝罪した

しかし、元々の発言よりも、アーミー氏が謝ったということのほうが、保守派の間ではかなりの不満をもたらせている。

ガニーという愛称で親しまれているアーミー氏は、スタンリー・キューブリック監督のフルメタルジャケットで、兵士を汚い言葉で罵りながら厳しく鍛えるハートマン軍曹を演じて一躍有名になった。

その後も元海兵隊指導官だったことを役立て、軍隊関係のテレビ番組などにも出演しており、最近は車の保険会社のスポークスマンとしてコマーシャルにも出演している。

ガニーの、回りを気にしせず言いたいことを言うというイメージは、保守派の間では非常に人気がある。だからチャリテイーショーでのガニーの発言にも観客席からは同意する声援が集まった。

ガニーがオバマを叩いてるこのビデオはユートゥーブで公開され、あっという間に大ヒットとなった。オバマへの不満が貯まっていた人々の間では、よくぞ言ってくれたと感謝の気持ちで一杯だったのである。そこへきてこの謝罪。『ガニーだけはポリティカルコレクトネス(リベラルが強制する政治的に正しい態度)の圧力に負けないとおもっていたのにがっかりだ。』『一気にこの人への尊敬心が薄れた。』と、謝罪を報道するザ・ブレーズの記事にコメントが殺到した。この記事には、ガニーの謝罪はガニーが出演中の保険会社のコマーシャルから降ろされないための先制攻撃だったのではないかと勘ぐっている。この会社は以前にリベラルのアナウンサーが自分のサイトに掲載した意見を理由に解雇したことがある。

だが、ガニーの謝罪を骨無しとか臆病者とか責めるまえに、ガニーが何を謝っているのかに注目する必要がある。

「私はおもちゃを集め恵まれない子供達への知識を高めるための募金運動イベントに出演した。イベントは大成功で何千ドルというお金が集まり、何百というおもちゃがあつまったが、その際に私が行った演説は不適切に大統領に対して批判的であり後悔している。私は面白くしようとしてやりすぎてしまった。」

またガニーは自分の成功は元海兵隊であったことの体験を生かしたもので、自分は軍隊に対し深い敬意を持っており、自分の発言が軍隊の意見を代表するように見られるべきではないとし、この不景気が原因で募金の集まり方が悪かったことに不満だったことで感情的になっていたと説明している。

自分の発言は見当違いで感情的だった真に申し訳ない。サンパーファイ

私は最初にそのビデオを観た時に、「よくぞ言ってくれた」とは思ったものの、これはこの場において不適切な発言だなと思った。

私は当ブログで何度もリベラル連中が政治とは無関係な非常に不適切な場で突然保守派を攻撃する発言をすることについて文句を言って来た。友人の冠婚葬祭、フットボールや野球の観戦中、同僚の送迎会、そしてもちろんチャリティーショーなど、まるで場所柄をわきまえずに保守派攻撃を始めるリベラルたち。礼儀正しい保守派の我々がやたらに議論にならなって回りの人や主催者に迷惑がかからないように黙っているのをいいことに、言いたい放題やるのがリベラルというもの。

だから、ガニーが言いたい気持ちは解るが、子供たちのためにおもちゃを集めるというチャリティーイベントと言う場で、あからさまな大統領への批判は不適切だったと私は思う。チャリティーに集まった人々の間にはリベラルの人もいたかもしれない、オバマ大統領の支持者もいたかもしれない、それなのに突然オバマ批判が行われては、募金しようと思っていた気持ちを傷つけられてしまったかもしれないのだ。

不景気で募金が集まらないという不満を述べるのはいいとしても、それがオバマ大統領の社会主義政策のせいだと批判するのは、たとえそれが事実でも時と場所を考えた場合不適切だったと思う。

ガニーは自分の大統領への批判が間違っていたとは言っていない。だがこの批判は不適切だったと言っているだけだ。チャリティーの主役は恵まれない子供達だったのであり、募金でありおもちゃ集めだった。そういう場所で政治を持ち出すべきではなかったという謝罪なら、保守派連中が躍起になってガニーを責める必要はない。

時と場所をわきまえる、というのはリベラル連中には出来ない保守派の才能だ。リベラルと同じことをやって我々の品位を落とすのは止めよう。

January 4, 2011, 現時間 12:40 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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January 1, 2011

ニューヨークの労働組合による故意な除雪作業遅延により救急車間に合わず死者もでる

アメリカ内政

ニューヨークではここ何週間かに渡って豪雪に見舞われているが、除雪作業が非常な遅れをとっているため、市民は身動きが取れない状態にある。何日か前に病院へ行かれずに自宅で出産を余儀なくされた若い女性が呼んだ救急車が積雪に邪魔され、ブルックリン市のクラウンハイツ町に住む女性のアパートに付くまでに9時間もかかり、新生児が死亡するという事故まで起きた。クラウンハイツでは全く除雪が進んでいなかった。

その他にも救急車が雪で通れずに出動が遅れて子供と老人が瀕死状態にあるなど、除雪遅延による被害が多く出ている。

大雪は天災だから仕方ないといえばそうなのだが、実は、除雪作業の遅れは労働組合による故意な策略だったことが数日前、組合員の内部告発によって明らかになった。

ニューヨークポストによると、最近の予算削減に不満な衛生局の労働組合幹部は、市議会に影響力のある豊かな地域の除雪を故意に遅らせることにより地元市民からの苦情を誘発し、衛生局への予算増額を企んだというのである。

対象となったのはブルックリン市内のボローフパークやダイカーハイツなど、クイーン市ではミドルビレッジなどがある。これらの地域の住民は比較的裕福で政治的にもかなりな影響力を持つ。特に裕福で政治力の強いボローフパークは狙われ、三日以上も雪に埋もれたままの市民は大激怒である。

しかし、一般市民が雪に埋もれて大変な目にあっているというのに、労働組合の組長や政治家の家の回りの除雪は迅速に行われるよう、職員は上から命令されたと告白している。

ブルームバーグ市長は、元旦までには市内のどこの地域も少なくとも一回は除雪作業が行われると宣言したにも関わらず、多くの地区がまったく手つかずになっている。

調べによると、労働組合は予算削減が決まった当初から今年の冬の除雪作業を故意に遅らせる計画を立てていたという。

ボローフパークに住む55歳の男性「まったくひどいもんです。これで彼らの残業手当を払えって言うんですか?人が死んだかもしれないってのに。」

ミドルビレッジのペネロッピ通りに住む42歳の男性。「まったくがっかりです。でも驚きませんね。除雪車がシャベルを上げたまま素通りするのを見ましたよ。こんなことを決めた人には何らかの処罰が与えられるべきです。」

ブルックリンのミッドウッド住まいの女性は日曜日のよるから月曜日の夜にかけて除雪車の音を全く聞かなかったという。「なんらかの遅延作戦がされてることは察していました。おかしいですもの。」彼女は月曜日の朝、除雪車がシャベルを上げたまま走っているのを目撃した。「作業員にどうしてシャベルが上がってるのかと聞いたら、横道の除雪はしないように指導されているというのです、ガソリンがもったいないからって、信じられませんでした。」

市会議員のダン・ハロラン(クィーンズ代表共和党)議員は罪悪感に苛まれた除雪車運転手や主任ら数人と会見し、遅延が故意であったという内部告発を聞いた。ハロラン議員はNYポストにクイーンズ市において雪に覆われている通りを除雪車が全く除雪せずに通り過ぎて行くビデオを提供。告発者たちは多くの道路を除雪しないように命令されたと告白している。

労働組合の不満は最近次々に起きた予算削減による100人以上の主任の給料引き下げや降格などからくるものと思われるが、衛生局の主任らは意図的な遅延があったことは否定している。

衛生局の労働組合代表ハリー・ネスポリ氏は、遅延は意図的なものではないが、不満のある職員が個人的に作業を遅らせた可能性はある、と子分に乱暴させておいて、自分は知らないとしらを切るやくざの親分みたいなことを言っている。

要するにだ、これは労働組合暴力団による恐喝である。衛生局を舐めるとこういうことになるぞという今後への警告だ。「おまえらいいとこに住んでんじゃねえかよ、何か事故でも起きたら不運だよなあ、いや、俺っちは人間が出来てるから乱暴な真似はしねえけどよ、子分のハチ公は気が短けえからなあ、奴のやるこたあ保証できねえなあ。」

パターソン、ニューヨーク知事は、労働組合による刑事犯罪の疑いもあるとして捜査を開始したと発表している。徹底的に捜査して組合暴力団員をどんどん逮捕してほしいもんだ。

January 1, 2011, 現時間 2:35 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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December 23, 2010

ペイリンのアラスカが理解出来ないカナダde日本語教師さん! アメリカの大統領はアメリカ人が選びます!

アメリカ内政

愛国太平というブログで、当ブログのエントリーをふたつほど取り上げて貰ったのだが、そのなかで、「サラ・ペイリンのアラスカ」についてぼろくそに書いてるカナダde日本語というそのタイトル通りカナダで日本語教師をしているという極左翼のブログの紹介があった。

カカシはサラ・ペイリンのファンなのだが、気候や自然の面でアラスカとも非常に共通点の多いカナダという国に住んでいながら、ペイリンのアラスカが全く理解できていないペイリン嫌いの偏見に満ち満ちた著者の美爾依さんの文章が面白かったので、ちょっと紹介してみたい。

何がとんでもないかというと、『サラ・ペイリンのアラスカ』っていう番組を見ると、アラスカの大自然はとってもすばらしいんだけど、サラ・ペイリンがいい年をしてアウトドア・スポーツに挑戦してキャアキャアわめきまくったり、ライフルで大自然で生活する野生の動物を殺したり、日本の家に比べたらとてつもなく広い彼女の家には、野生動物の首から上の剥製があったりとちょっと見ただけで不快になってしまう映像のオンパレード。

「いい年して」とはどういう意味だ。サラ・ペイリンはたかが45〜6歳。40過ぎのおばさんがアウトドアスポーツを楽しんじゃいけないって誰が決めたんだよ、と言いたくなる。ブログ主の美爾依さん自身プロフィールを読む限り、大学卒業後どのくらいの期間を置いてカナダに来たかによっては40歳近いはずで、ペイリンと大した差はない。他人のことを「いい年して」とか批判できる年齢ではないと思うのだが。

ま、それはいいとしてだ、カナダの大自然のなかで15年も生きていながら、同じような北国のアラスカ大自然で狩猟しながら生計を立てている地元民の生活が理解できないというのは全くお粗末としか言いようがない。

私がまだ日本に住んでいた頃、うちの近所によく仕事でカナダに行くビジネスマンが住んでいた。この男性は父と飲み友達だったのだが、カナダで外に出る時には野生動物、特にグリズリーから身を守るため、必ず護身用のライフルを持って出かけたという話をよくしていた。

また、都会に住んでいて何もかもスーパーに行けば間に合うような環境に居ない人間にとって、狩猟をするしないは死活問題である。それを「ライフルで大自然で生活する野生の動物を殺したり」などと頓珍漢なことが言えるこの美爾依という女性は、いったいカナダで15年間何をやっていたのだろう?

思うに美爾依という人はカナダに住みながらカナダの大自然を肌で感じたことがないらしい。プロフィールには「冬にはマイナス20℃を越える厳しい気温と大雪にめげそうになりましたが、持ち前のタフさでなんとか乗り切りました。」などと偉そうなことを書いてはいるが、この人がペイリンのようにスノーモービルを乗り回す姿はおよそ想像できない。

何よりも、サラ・ペイリンの不快指数100%の声によるナレーションを最初から最後まで聞かなくてはならないというのはかなり苦痛だ。家族が一番大切として、共和党的な古き良き時代の大家族を、今の時代に自慢げに映しているところも嫌い。「女性は子供を産む機械」という元自民党の厚労相の言葉が浮かんできた。こんな番組を楽しんで見る人の気が知れない。ただただ吐き気がするだけだ。

サラの声は確かに甲高く、しかも彼女はものすごいおしゃべりで、夫のトッドや次女のウィローなどがほとんど何も言わないのに比べてとにかくしゃべりまくる。サラファンのカカシですら多少げんなりするくらいだからサラ嫌いの美爾依が嫌がるのは仕方ないだろう。

ただ、ペイリン家が大家族である点を「今の時代に自慢げに映しているとろろが嫌い」とか、「こんな番組を楽しんで見る人の気が知れない。ただただ吐き気がするだけだ」というところが、さすがリベラルだけあるなと呆れるというより感心してしまった。

少子化が進む欧米や日本などの先進国に住んでいると、子供が少ない事が当たり前のようになってきた。しかし、実はこの少子化こそが今や文明諸国の未来を脅かしているのだという事実を忘れてはならない。サラ・ペイリンが人気があるのは、今は失われつつあるアメリカのフロンティア精神をサラが思い起こしてくれるからだろう。彼女が神を敬い子宝に恵まれた事実に感謝するという、アメリカの原点に戻っているところが彼女の魅力なのである。

美爾依のように、現代社会のデカダンスに完全に汚染された人間には理解できず、考えると吐き気がするような事実かもしれないが、アメリカにはそういうフロンティア精神に同調する気性がまだまだ健在だ(Thank God!)

おなじリベラルでも、ニュースウィークジャパンに書いてる冷泉彰彦の分析はかなり冷静で的を射ている。

どうしてこの「ペイリンのアラスカ」にアメリカ人の保守派は引き寄せられるのでしょう? まず「大自然の中のペイリン」という圧倒的な映像が「アンチ都会」のセンチメントをこれでもかと刺激するという点があります。大自然に敬意を抱き、その自然が美しければ美しいほど人間が謙虚になるとか、都会の生活に疲労しつつ知的な感性を持つ人間にも大自然の魅力が分かる・・・日本の自然観にはそうした感覚がありますが、これは全く別のモノです。

 粗暴なほどの大自然に対して開拓者はちっぽけな存在です。ですが、家族・宗教・武器の力を借りて、一生懸命頑張れば成功が待っている、ただその過程で、大自然に対抗する上で重要な家族・宗教・武器という価値を脅かす存在があれば、まずその敵と徹底的に戦う、そんな自然観です。どうして武器(番組の中では大口径のライフルとかヘリコプター)の使用が無制限に許されているかというと、それは人間が神から許された特別な存在だからであり、その人間がバクテリアや猿から進化したなどという都会やヨーロッパの無神論者は、正に自然と闘う自分たちを妨害する敵だというわけです。

(略)

 そうしたアメリカの開拓者が持っていた価値観は、実際の大平原つまり中西部では理念としては残っていても、生活の上では、大規模化し機械化された農業にしてもかつての自然との緊張感はありません。ある意味で、この「アラスカの大自然の中のペイリン」というのは、その開拓者精神の原風景を感じさせるのです。原風景というのは大自然と闘う姿勢を守ることで、その闘いが同時に自分たちの敵である都会のインテリに対して闘う、あるいは「訳の分からないイスラムや中国などの外敵」と闘う姿勢に通じるという意味です。

冷泉は決してペイリンのファンではないし、ペイリンの政治家としての能力も認めていない。それでもさすがにジャーナリストの端くれだけあって、アメリカの保守派を大分理解していると思う。かなりの誤解はあるものの、アメリカ人を正確に理解しようという姿勢が伺われる。

カナダにもフロンティア精神というものがあったはず。15年もカナダに住んでいながら、そのことを全く学んでいないカナダの日本人女性教師。どこにすんでいても左翼のアカデミーインテリに囲まれているとこうなってしまうという典型的な例だろう。

December 23, 2010, 現時間 12:37 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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December 5, 2010

サラ・ペイリンの人気止まず、娘ブリストルは芸能人ダンス番組で人気者に、サラはアラスカ旅行記番組の主役に

Tea Party , アメリカ内政

この間の選挙でもサラ・ペイリンが応援したティーパーティー系の候補者が次々に当選し、現役の政治家でもないのに元アラスカ知事で共和党副大統領候補のサラ・ペイリンの人気は時と供に衰えるどころかその勢いを増すばかり。

そして最近ペイリン家は、長女のブリストルが芸能人ダンス選手権に、当のサラは家族と一緒にアラスカ紹介の旅行記の案内役として、一家総勢でテレビ界に進出した。

先ずは長女のブリストル・ペイリンだが、彼女はダンシング・ウイズ・ザ・スターズ(スターと踊ろう)という番組に参加して、踊りの経験など全くないのに最終審査まで生き残って話題になった。(日本ではシャルウイダンスという番組名で2006年から2007年に放映された。今ではやってないのかな?)

”ダンシング、、”の番組が始まった当初はブリストルはお世辞にも踊りが上手とは言えなかった。歩き方もぎこちなかったし、人前で踊りを披露することに慣れていないので、緊張していることが痛いほど明らかだった。だから最初の2〜3週間は点数も下位三番に入っており、いつ落とされても仕方ないと思われるほど下手だった。

ところが、審査員の点数は低くても視聴者からの人気投票は高かったと見え、ブリストルは毎週勝ち残って行った。これがかなりリベラル達の癪に触ったようで、彼らの間でもの凄い怒りの旋風が巻き起こった。先ずリベラル連中はブリストルの人気は彼女個人の人気ではなく親の七光りだと言い出し、ブリストルが毎週勝ち残るのは彼女自身の実力とは関係なく、母親のサラのファンである保守派連中が社交ダンスの社の字も知らないくせに結託して電話投票しているからだと攻撃した。

こうした意見は番組の掲示板やツイッターやブログで毎日のように書かれたが、テレビのトークショーなどで口の悪いリベラルのコメンテーター達は、計らずして18歳で未婚の母となり、今はその体験を生かして十代の妊娠を減らす運動をしているブリストルに対し、ひどい言葉で罵ったりした。

たしかに、ブリストル自身は芸能人ではないし、サラ・ペイリンという有名人を母親に持っていなければこんな人気番組に出演できたはずはない。しかしそれを言うなら、これまでにも人気ロック歌手の娘や政治家との離婚話で話題を呼んだ前妻などが出演したこともあるので、こういうことは、この番組としては特に珍しいことではない。

しかし単なる話題性で人気が続くのは最初の2〜3週間で、後は本人が視聴者を引きつける何かしらの魅力を持っていないと票は続かない。最初は単にサラのファンというだけで番組を見ていた保守派たちも、そのうちにブリストルのはにかみっぽい純粋さに魅かれるようになったのではないだろうか。

この番組におけるダンスの訓練の厳しさは半端ではない。毎日何時間にも渡ってのレッスンがまったく休日を取らずに何週間も続くのである。毎週新しいダンスを覚えるというだけでも大変なのに、それに加えて心なきリベラル達の猛攻撃を耐えるのは生半可なことではなかったはずだ。それを、本来はおとなしくライムライトなど浴びたくない普通の女の子が、ヒョンなことからリベラルの攻撃対象になってしまったというのに、それにめげずにダンスを続け最後の週まで生き残ったのは彼女自身の実力を視聴者が評価したからだと私は思う。

番組の週が進むにつれプリストルの技術は確実に上達した。最初の頃は彼女より上手な人が落とされたこともあったが、真ん中へんあたりから彼女はもう下位とは言えなくなっていた。演技の必要な踊りでも頑張っていたし、審査員の批評を素直に聞いて次の週はそれをきちんと生かしていた。

それで私としては優勝候補と言われていたR&B歌手のブランディを差し置いてブリストルが上位三位に入ったときも、決して不公平な結果だったとは思わなかった。無論これでリベラル連中がヒステリーを起こした事は否めないが。

決勝戦でのビデオはこちらで観ることができる。

ダンシング、、、が終わった後、サラを中心にした「サラ・ペイリンのアラスカ」というアラスカ紹介番組が始まった。最近アメリカでは単にきれいなだけで芸のない素人や芸能人の私生活を録画するだけのリアリティー番組なるものが流行っているので、サラ・ペイリンがそういうくだらないテレビ番組を始めたとサラを嫌うリベラルや体制保守派の間では批判が登っているが、サラの番組はそういうものではない。この番組はサラ・ペイリンが案内役として家族を連れて毎週アラスカのあちこちの地域を訪問し、ロッククライミングをしたり、カヤックをしたり、魚の漁やライフルを使った狩猟をするといった趣旨になっている。

確かに家族がその日の冒険を前にお弁当を作っている姿や納屋の掃除をしたりトラックやボートの修繕をしたりしている姿も映るので、リアリティ番組と間違える人がいるのは解るが、番組の焦点はあくまでもアラスカであり、ペイリン家の私生活ではない。

この番組に関する感想はかなり長くなりそうなので、また別の機会に回す事にする。

December 5, 2010, 現時間 12:40 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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December 4, 2010

ウィキリークスで明らかになったオバマ王政権の無能ぶり

アメリカ内政 , 対テロ戦争 , 防衛

先日ウィキリークにオバマ政権の外交に関する秘密情報が流された事件がもとで、政府機関では政府の秘密情報を扱う政府ネットワークからのダウンロードが全面的に禁止になった。この御ふれは数日前に突然出されたもので、政府ネットを日常的に使っている職員らから言わせれば非常な迷惑である。こういうふうに日常の仕事に支障を来すような決断をするなら、その影響を考えた上で除所に対策を考えるべきなのに、オバマ政権は何もかもが事件が起きてしまってからの事後対策ばかり。今度のウィキリークに対する政策にしても、その遅さもさることながら、その無能さにはあきれかえって物が言えないというのが現実。

これについて、サラ・ペイリンが自分のフェイスブックでオバマ政権に対して数々の疑問を投げかけている。

まず第一に、ウィキリークスの責任者であるジュリアン・アサンジがこの非常に危険で高度な秘密情報を流さないようどのような対策が取られたのだろうか? 特に彼はここ数ヶ月の間にすでに一度ならず二度までもそういった情報を流しているのである。アサンジは「ジャーナリスト」などではない。それはアルカイダの英語版マガジン「インスパイアー」の「編集者」が「ジャーナリスト」などではないのと同じだ。彼は反アメリカ工作員であり彼の手は血で汚れている。彼が公表した秘密書類のよって100人以上のタリバンに関するアフガニスタン情報源の身元が暴露されてしまった。なぜそのような人間をアルカイダやタリバンのリーダー達を追跡するような緊急性をもって追跡しないのだ?
ペイリンはさらに、オバマ政権はNATOやヨーロッパ連盟や他の同盟国に協力を求めてウィキリーク組織破壊を計ったのか、一時的もしくは永久的にウィキリークの作動停止をするために出来る限りのサイバー技術を駆使したのか、ウィキリークで働く職員らや公表された書類や情報に関する捜査は充分にされているのか、少なくとも彼らの資産を凍結するくらいのことはするべきなのではと言った質問を立て続けにしている。そして、特に米国諜報部に対して、何故若干22歳のたかが一等兵にこのような重要機密情報に関する無制限にアクセスの権限が与えられていたのか、そしていかにして誰にも気づかれずに彼がそれをコピーして配布するなどということが可能だったのかと疑問を投げかけている。

オバマ政権は遅まきながら先に述べたように慌てふためいて政府ネットからのダウンロードを禁止し今後漏洩が起きないように動き始めたが、ペイリンは何故最初に漏洩が起きた時点でその対策を取らなかったのだと問う。

確かに全くその通りだ。私も2〜3ヶ月前に軍事秘密が漏れた時点で、なぜアメリカ政府はウィキリークスのサイトを即座に閉鎖し、その責任者を逮捕しないのかと不思議だった。責任者がオーストラリア市民であるから直接は逮捕できないとしても、オーストラリアに協力を求めることは出来たはずだ。それが当時の報道ではアサンジにこれ以上秘密情報を流さないようにと促しているといった程度の甘さだった。

私が思うにオバマ政権は防衛に関する感覚が鈍いので、軍事機密が漏洩したことの重要さに気がつかなかったのではないだろうか。ペイリンも指摘しているようにこの情報の漏洩によって何百人というアフガン人がタリバンに殺害される危機にさらされたが、もともと戦争が嫌いなオバマ王やその取り巻き連中はそれが我が軍の戦況に悪影響を及ぼすことなど特に興味がなかったのだろう。それが今回突然にして慌てふためいたように、その影響も考えずに政府ネットからのダウンロード禁止などという思慮の足りない対策をとりはじめたのも、今回の漏洩は外交に関するもので、それによってオバマ王やその政権の連中が個人的に恥をかかされたからに他ならない。

国家防衛を脅かす漏洩には無頓着でも自分らに恥じをかかす漏洩には敏感という、なんともしょうもない奴らなのである。それにしても軍事秘密が流されるなら、次は外交秘密情報だくらいの予測はたたなかったのか?アメリカの諜報部はいったいなにをやってるんだ?

こういうふうだから一般市民のプライバシーを侵害するような捜査をしてTSAが航空機をテロの危険から守るためだとか言っても、アメリカ国民が納得しないのは当たり前だ。自分らがすべきことをしないで、一般市民の犠牲ばかりを求めるオバマ王政権。

しかもどうすれば秘密情報が守れるのか少しも解っていないオバマ政権なので、その対策もやりかたが思いつきのいきあたりばったりなものばかり。おかげでそんな政策に振り回される軍隊や連邦政府の一般職員達は大迷惑である。



December 4, 2010, 現時間 10:19 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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November 7, 2010

空港警備と称する完全な痴漢行為、男性職員に身体を触られまくられた女性乗客の屈辱

アメリカ内政 , 対テロ戦争

五日のアレックス・ジョーンズのラジオ番組でアレックスは局のアシスタントの女性が空港で体型が完全に暴露される全身スキャナーを拒否したところ、TSA(米国運輸保安庁)の男性職員から胸から臀部から股間に至まで触られまくられたという屈辱的な体験談を紹介した。

アシスタントの女性は8歳と1歳8ヶ月になる二人の娘を連れて旅をしていたが、空港の警備を通過する際、全身スキャナーでの撮影を拒否したところ、男性警備員がパットダウンといって服の上から武器などを持っているかどうかを調べるために身体を触る調査をされたという。ところがこれまでのように背中や腰回り脚といった場所を単にパタパタと叩く程度の調査ではなく、どの部分も手のひらをつかい、しかも胸は間だけでなく乳房を上からしたまで揉まれるように触られたと言う。そしてもっとひどいのは、腿を触るだけでなく実際に服の上からとはいえ、性器にまで触られたというのである。

それだけではなく、この男性職員は女性の女児二人に対してもパットダウンを行おうとしたので、この女性は大の男が女児を触るのはいくらなんでも認められないとし、女性職員を呼んでもらったという。

もしこのようなことを道ばたで見知らぬ男性が女性にした場合には、(それを言うなら女性が他の女性や子供にしたとしても)性的暴力として逮捕されるような犯罪となる。それが保安庁の職員がする行為なら許されるというのは、いくら警備のためとはいえ行き過ぎだ。

そんな折り、私がフロリダのジャクソンビル空港でも全身スキャナー機があったという話をフェイスブックでしていたら、ハワイのカワイ島の空港ではスキャナー機を通った後で全身パットダウンをされた、なんでだろう、と同僚が書いてきた。

TSAによると、10月28日から、新しいパットダウン方法を組み入れた何段階にも渡る調査方法が打ち出されたと言う。どのような調査を組み合わせるかというのは、その時々で違うため、スキャナーを通ってもパットダウンされることもあれば、単なるメタル探知機の通過だけということもあるということらしい。私が通過したジャクソンビル空港でも、私の前にいた男性はスキャナーを通過させられたのに、私は探知機だけだった。

しかし、いくらなんでも男性職員が女性乗客の胸や股間を触りまくるという行為が許されるとは思えない。TSAの公式サイトには新しいパットダウンが起用されることになったとはあるが、それがどういうものなのか、男性職員が女性乗客を調べられるのかといった細かい記載がない。

原則的には男性職員が男性乗客を女性職員が女性乗客を調べるということになっているらしいが、それを保証するものは何もない。もしも女性乗客が男性職員によるパットダウンを拒絶した場合どうなるのか。拒否した女性は逮捕され空港の警備室に一晩閉じ込められるかもしれない、いや、もしTSA職員がその気になれば、拒否すれば拘留すると脅すだけで、多くの女性乗客はいいなりになるかもしれない。下っ端役人が役職を乱用して市民の権利を迫害するなど、時間の問題だ。放っておけば必ず起きる。そうなった時乗客にはどのような権利が保障されているのだろうか?

この痴漢行為に勝るとも劣らぬ調べ方は、乗客のプライバシーを侵害する割には警備的にはほとんど意味がない、と元アリゾナ警察の刑事、ビル・リチャード氏がザ・デイリービーストに書いている

リチャード氏は、以前に自分が刑事だった頃、怪しげな男の身体を調べた時に、綿密な身体検査により男が睾丸と肛門の間に小さな銃を隠しているのを見つけたことがあるという。だが、今保安庁が起用している『パットダウン」方法でこの銃を見つける事が出来たかと言えば、それはかなり怪しいという。

単なるパットダウン調査では銃は見つからなかった。パットダウン調査とはその定義上「個人が武器を所持しているかどうか服の上から感じ取る行為」である。容疑者が所持していた危険な武器の発見はもっと侵害的な調査を要した。

無論テレビの刑事番組をみたことがある人なら、パットダウンがどのような調査であるかは知っている。この言葉はアメリカの普通の語彙だ。そして一般市民は警察によるパットダウンは大したことはないというイメージを持っている。なぜならば、パットダウンとは、容疑者の態度や行動に基づいた最小限の侵害という、全国的に警察署が使っている法律的な定義によって正当化されているからである。

ところが、この1968年の最高裁判所で警察に許可された「止めて触る」という規則が、いま、運輸保安庁の手によって完全に書き換えられてしまったのである。

リチャード氏は今回保安庁が起用し始めた調査はパットダウンなどという生易しいものではなく、警察では「保護調査」と言われ、犯罪の容疑者にのみ行われる厳しい調査だという。保安庁はそのことを乗客に正直に説明すべきで、パットダウンなどという聞こえのいい言葉で乗客を騙すべきではないと氏はいう。

氏は、この調査方法は効力があまり期待できない理由として、いくつか挙げているが、本気で武器を隠そうという犯罪者は、この程度の調査では見つからない隠し方を熟知しているという。犯罪者たちは、アメリカは警察官でも容疑者の体内に指を突っ込むような探し方は敬遠することを充分に承知しているので、麻薬の密輸など女性の陰部や男性の肛門に隠すなどごく普通に行われている。

だとすれば、新パットダウンは乗客を犯罪者扱いして不快な気分にさせる割には、武器や他の違法物を発見するには大した効果はないということになる。

単に触りまくる行為では武器は発見できないとなれば、次のステップは必然的に性器の調査になってしまう。訓練された警察官でも敬遠するような調査を大した訓練も受けていない保安庁の係員が出来るわけはないし、だいたい犯罪の容疑者でもない一般乗客が、単に飛行機にのるだけのために、このようなプライバシーの侵害を黙って耐えるとも思えない。

少なくとも私は拒否するね。それで一晩空港のブタ箱に拘留されるということになったら、解放された後に即座に弁護士のところに直行し保安庁相手に訴訟を起こす。そう思う人間は私だけではないはず。

訴えるとまでいかなくても、そんな目に合うくらいなら空の旅はお断りするという市民も増えるだろう。ティーンエージャーや幼児の性器に調査と称して大人が指を突っ込む等言語道断!どの親がそんな行為を許すものか。そんなことになったら楽しいはずの家族旅行が最初から台無しになるではないか! 冗談ではない! 

しかし、運輸保安庁のこの調査方法は長続きしないだろうという見方もある。ヨーロッパでは、すでに全身スキャナー機は効果がないとして取り外す空港も出て来ているくらいで、いずれアメリカの空港でも取りやめになるだろう。何故かと言えば、今、全身スキャナーや新パットダウンの体験をしているのは私のように仕事でしょっちゅう空港を利用している、要するにフリークエントフライヤーだけだ。我々はスピードを要するので多少の行き過ぎ調査でも我慢している。

だが、この先年末にかけて、感謝祭やクリスマスなどで帰省したり休暇の旅に出る家族連れなどがどっと増える。

こういう人たちは普段あまり空港など行った事がないので、セキュリティーチェックがどのようなものなのかよく知らない。普段飛んでいない人は、飛行機に乗るというだけでも緊張するのに、そんな人たちが何の予備知識もなく突然身体を触られまくられたり、ましてや連れている幼児の性器に服の上からとはいえ大人の職員が触るなどという行為をされたら大ショックを受けるだろう。

母親や父親や祖父や祖母が子供に触るなと大騒ぎをしているなか、こわがって子供は泣き出す、抗議をする乗客が出る、などといった騒ぎが11月から12月の祭日にかけて全国各地の空港で起きる図は容易に想像できる。つまり、これまでは一部の人にしか知られていなかった運輸保安庁の行き過ぎ調査を、アメリカ国民の多くが一斉に体験することになるのである。

そうなったら訴訟社会のアメリカだ。全国の至るところで国を相手取った訴訟が起きること間違い無し。共和党議会もこれもオバマ政権は守りが甘いとの批判に答えるための過激反応だとして批判するだろう。そうしてオバマ王は大恥をかいて運輸省の長官を呼び出し、保安庁の方針を撤回せざる負えなくなる。

しかし、結果的には撤回される方針だとしても、来週からの出張する私としては、かなり気が重い。

November 7, 2010, 現時間 8:20 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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November 5, 2010

オバマ王の政策が拒絶されたのではなく説得力が足りなかったから、まだそんなこと言ってんの?

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

あきれかえって物が言えないと言うか、オバマ王は本当に自分のやってる過激左翼社会主義政策はアメリカにとって良いことだと思い込んでいる。国民の支持が得られなかったのは政策が悪いのではなく、国民が理解できるように自分が説明できなかったからだと『反省』しているというのだ。

「二年間に渡って我々は仕事を達成することに夢中になって、指導力とは単に法案を通すことだけではないということを忘れていました。指導力とは人々を説得することにあるのです。 「我々は時として、人々が解るように説明することが出来ませんでした。そのことについては私は個人的に責任を負います。そしてそのことについては、先に進めて行くにあたって、今後しっかりと考え直すつもりです。」

オバマはCBSの60ミニッツという番組のインタビューで上記のようなことを言っている。だが、これは裏を返せば、オバマは国民は馬鹿すぎて自分の政策の良さが理解できないのだと愚痴を言ってるの過ぎない。国民がオバマの政策を完全に理解した上で拒絶しているのだという可能性などまるで念頭にないのである。

相手が自分の意見に反対するのは相手が自分の意見をきちんと理解していないからだ、という考えは傲慢な左翼リベラル連中の典型的な思い込みだ。意見の違いは相手の頭の悪さが原因だとしか考えられない。なにしろ自分らは相手より数段頭がいいと思い込んでいるのだから。

怖いのは、オバマ王が民主党の惨敗を「説得力が足りなかったせいだ」と本気で考えているのだとしたら、今後もオバマ王がこれまでの政策を変更するなどということは考えられない。いやこれまで以上に躍起になってやり通そうとするだろう。

1994年の中間選挙で大敗して上院を取られてしまったクリントン大統領はオバマより政治的にずっと賢い人だったので、選挙後はそれまでのリベラル路線を完全に捨てて共和党と協力し、第二期目も再選した。だが、バリバリ左翼のオバマからはそんな芸当は期待できない。

November 5, 2010, 現時間 9:20 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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November 3, 2010

米中間選挙、全国的に共和党候補が大勝利なのに何故かカリフォルニアでは惨敗

アメリカ内政 , 同性婚

本来ならば、共和党が下院を取り戻した、上院でも議席を増やした、と言って大喜びするところなのだが、手放しで喜べないのがカリフォルニアの共和党惨敗の実態。知事選のジェリー・ブラウンにはじまって上院のバーバラ・ボクサー、そして下院でも、民主党が圧倒的勝利を得た。

州内での提案でも、民主党議員の単純多数決だけで、簡単に州民の税金が無制限に上げられる法案が通りそうなのだ。

1970年代に一度カリフォルニア知事の経験があるジェリー・ブラウン。その極左翼な政策のおかげでカリフォルニアは大赤字を向かえ失業率が激増し上限のない固定資産税のために家を手放す人が多く出た。ブラウンは同性結婚を支持して、結婚は一夫一婦制のみというカリフォルニア憲法に挑戦する訴訟においてカリフォルニアの司法長の義務である州側の弁護を拒んでいた。

この間も50才近い同僚が、「あんなひどい悪政を行ったジェリー・ブラウンのことを、もっと多くのカリフォルニア人が覚えていると思ったのに、みんな意外と知らないんだな。」と首をひねっていた。いや、ブラウンが知事だったのは1970年代後半のことで、すでに30年以上も前のことだ。

きちんと体験として記憶としている人は、若くて40代後半から50歳前半。私もまだその頃はカリフォルニアに住んでいなかったし、政治に興味を持ち出したのは1990年代からだから、ブラウンの悪政については歴史上の事実として知識はあるが、記憶があるわけではない。

まして普段から政治に興味のない人からしたら、ブラウンにしろ共和党競争相手のカーリー・フィオリナにしても未知数であることに違いはない。

ブラウン知事と民主党が多数議席を握る州議会とが結託すれば、自由主義国にあって唯一社会主義州となってしまうのだ。先進国に位置しながら第三諸国に住むことになるのだ。州税や固定資産税や企業への税金など、大幅な増税が期待される。そうなれば、州内の企業はどんどん州外へ脱出するだろうし、収入の高い州民も近隣のネバダやコロラド、アリゾナなどへ移住してしまうだろう。

これによって州の収入は激減し、すでに赤字破産状態にあるカリフォルニアの経済は完全に破綻してしまうだろう。

超リベラルのブラウンが国境警備に力を入れるなどあり得ないから、もしアリゾナが移民法や警備を強化すれば、あぶれた違法移民はカリフォルニアに大量流入し、さらにカリフォルニアの財政に負担をかけることになるだろう。美しいサンディエゴも麻薬ギャングによる治安悪化に悩むことになるだろう。

カリフォルニア州民よ、何故なんだ! 国中の人々がオバマ王の左翼リベラル方針に抗議しているときに、なぜカリフォルニアだけは一途にリベラルを守りとおすのだ?

私には解らない。

November 3, 2010, 現時間 10:37 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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July 9, 2010

サンフランシスコ人民共和国、砂糖入りソーダの発売規制を始める

アメリカ内政 , 健康管理 , 左右思想

どうして左翼連中ってのは他人の食生活に口を出したがるのかね。カカシが甘いものが好きだろうが辛いものが好きだろうが脂肪の多い物を大量にたべようが、そんなのカカシの勝手でしょうが、アメリカは自由の国よ!

いや、サンフランシスコ市議会の奴らに言わせるとそうではない。市民の食生活は市の管轄にあるらしい。

サンフランシスコのガビン・ニューソム市長はコカコーラ、ファンタオレンジ、ペプシなどの砂糖入りソーダは市の公営施設の自動販売機では売ってはならないという行政命令を発令した。

販売が規制されるのは、ダイエットソーダではないソーダ、スポーツドリンク、砂糖入りの水など。ジュースでも野菜や果汁100%のもの以外は駄目。ダイエットソーダは売られている製品の25%を上回ってはならないというもの。砂糖入りソーダでなくても、大豆ミルクや米ミルクなど飲むものはいくらでもある。と命令書には書かれているとか。また、この命令書にはスナックの自動販売機における脂肪量の規制についても厳しく記されている。

市長は、この規制は、ミッシェル大統領夫人が推進している国民の肥満対策のひとつとして実施するのだと説明している。市長はさらに、カリフォルニア大学(UCLA)が発表した一日少なくとも一本砂糖入りソーダを飲む人は飲まない人に比べて肥満になる確立が27%高いという研究結果を指摘している。同研究では子供の41%、ティーンエージャーの62%が一日少なくとも一本のソーダを飲んでいるとしていることもあって、市長はこのソーダ飲料が州の肥満から起きる病気の410億ドルという医療費の原因になっているのだと主張する。

トニー・ウイニッカー報道官は「市民が食べたり飲んだりするものと肥満や医療危機とは直接の関係がある」とし、であるから「市政府が砂糖入りソーダを市営施設で販売規制をするのは適切であり、(個人の自由選択における)介入でもなんでもない」と語っている。

ウイニッカー報道官は個人が砂糖入りソーダを飲みたければいくらでも何処でも飲む自由はあると語っているが、こんなのは詭弁だ。製品の販売が規制されれば、消費者はおのずと影響を受ける。需要を規制しなくても供給を規制すれば同じことではないか?

いまのところ、販売が規制されるのは市営施設のみということになっているが、それにしたって市で働く職員がお昼休みにカフェテリアで砂糖入りのソーダを飲みたいと思っても、販売機で売っているのは大豆ミルク、どうしても欲しければ、わざわざ敷地外に出て行くか、他から持参するかしなければならない。

このニューソム市長の独裁ぶりは昔から悪名高い。以前にもカリフォルニアの州法を無視して勝手に同性愛結婚を許可したり、エコのためだとかいって雨の多いサンフランシスコでスーパーやコンビニなどの小売店でビニールの買い物袋の使用を一切禁じるなどの暴君ぶりを発揮している。

こういう権力の乱用をしているニューソム市長なら、そのうち市内のどの自動販売機でも砂糖入りソーダの販売を禁じるなどと言い出しかねない。いや、禁じないまでも、砂糖入りソーダには特別な税金をかけるという話はもうすでに提案されているのだ。

第一、砂糖が入っているのはソーダだけではない。パンやお菓子やその他の食品にも砂糖はいくらでも使われている。それをいうならアルコールは体内で砂糖に変化するのであり、いってみれば砂糖水を飲んでいるようなものだ。砂糖入りソーダを規制できるとなれば、こうした食品の規制もいずれは起きるだろう。

確かに砂糖の摂取量が肥満に直接的な関係があるとしても、砂糖入りソーダや砂糖を加えたジュースを飲んでいても太らない人はいくらでもいる。糖尿病などで砂糖摂取量を医者から規制されている人でなく、特に肥満でもない健康な人はいくらでもいる。そういう人まで何故好きでもないダイエットソーダや大豆ミルクなどの飲料を強制されるのだ?私が何をどれだけ食べようと飲もうと私の勝手だ。政府から色々言われたくない。

この、市長の行政命令がSF市民の肥満対策だなどと思ったら大間違いだ。これは市民の健康などとは無関係。市長の本音は市民の完全コントロールにある。食生活ほど個人の生活に密接なものはない。個人がどのような食べ物を好むか、こんな基本的な個人の選択の自由を市長は彼の独断で奪おうというのである。食料の流通をコントロールすることが出来れば、市長は市民全体をコントロールできる。誰も食べなければ生きていけないのだから。

砂糖が規制できるなら、この次は塩だ。すでに塩の摂取量を規制しようという話は、SFに限らず連邦レベルでまじめに取りざたされている。食料摂取の選択権を政府に与えてしまったら自由国はおしまいだ。

こうして考えてみると、どうして左翼連中が他人の食生活に口を出したがるのかというカカシの冒頭での質問の答えはおのずとはっきりしてくる。

July 9, 2010, 現時間 9:59 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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July 3, 2010

オバマ政権の逆差別、司法省が選挙妨害事件を破棄した本当の理由

アメリカ内政 , 人権擁護法 , 独裁者オバマ王の陰謀

アメリカでは昔、奴隷制度が終わっても黒人への人種差別はひどいものがあった。法律上黒人には選挙権はあったが、人種差別のひどい白人たちが暴力や他の卑怯な手段を使って黒人の投票を妨害した歴史がある。

それで、アメリカでは投票妨害行為は非常に厳しく取りしまわれている、、、はずだった。

少なくともオバマ政権になるまでは。

オバマ王政権下においては、投票妨害も誰が誰の投票を妨害しているかで取り締まりの仕方が異なる。加害者が黒人で被害者が白人だった場合、いや、もっとはっきり言えば、加害者がオバマ支持者で被害者が対立候補の支持者だった場合は、加害者がどんな暴力行為に及ぼうともお咎めなしということらしい。少なくともオバマ任命の司法省長官エリック・ホルダーに関してはそうだ、とホルダー長官の決断に抗議して司法省を辞任した弁護士はそう語っている。

元司法省弁護士のJ.クリスチャン・アダムス氏は、フォックスニュースのインタビューで、暴力で白人投票者を威嚇してあからさまな投票妨害をした黒人の新ブラックパンサーメンバーが不起訴処分になったのは、オバマ政権の黒人優遇逆差別が理由だと語っている。

元司法省従業員だったアダムス弁護士は、新ブラックパンサーによる選挙妨害事件に取り組んでいるとき、上から事件を不起訴処分にするように命令されたという。

「つまり、新ブラックパンサー事件は起訴するなと、言われたのです」とアダムス氏はフォックスニュースに語った。政治的に任命されたロレッタ・キング人権部臨時部長と2003年から同部の弁護士を勤めるスティーブ・ローゼンバウムの二人から、被告を不起訴にするよう命令されたという。

二人はキャリア弁護士で政治的に任命されたのではないという司法省の説明に関してアダムス氏は「あきらかにそれは違う」と語った。

「空席改革法のもとに、彼らは政治分野で働いていました。」「これが議会が事実を知らされていなかった例の一つです。アメリカ国民がこの事件について真実を知らされていない例の一つです。これは工程のなかで真実が犠牲のひとつとなっているいい例なのです。 」

司法省は不起訴にした動機は正当であるとし、この決断は真実と法律を充分に吟味してのものだと説明している。

しかしアダムスによると、司法省の人権部には黒人を被告とした事件を敵視する風潮があるという。そして今回の不起訴はオバマ政権の黒人が加害者で白人が被害者である場合に起きる逆差別の現れだという。

「今後数年は選挙の度にこういう事件が繰り返されるでしょう。疑いありません。」

そりゃ確かにそうだろう。これだけあからさまな選挙妨害をした人間が不起訴になるというなら、民主党支持の暴力団はオバマ自ら暴力行為を容認されたと取るに違いない。それでなくても新ブラックパンサー及び労働組合の暴力団員連中が共和党の選挙事務所を襲撃して職員のお年寄りに暴力を振るうなどの事件が選挙の度に起きているのだ。

それが、何をやってもお咎めなしということになれば、今後はそれがもっとひどくなることは想像に難くない。まったくアダムスの言う通りだろう。

この事件は2008年11月の選挙の時、新ブラックパンサーという過激派黒人グループの三人のメンバー、キング・サミアー・シャバズ、マリク・ズル・シャバズとジェリー・ジャクソンが、フィラデルフィアの投票上の前で武器をちらつかせて投票者を威嚇した疑いで逮捕されたもの。

オバマ政権は2009年4月、被告たちが裁判に現れず自動的に勝利したのだが、何故か2009年の五月にメンバーのひとりに勧告命令を出すというだけで、後は不起訴処分とした。

武器をちらつかせたおっかない黒人のお兄ちゃん達が投票場の前でうろうろしていたら、白人のおじいちゃんやおばあちゃん達が投票なんか出来るわけないだろうが。それをオバマ政権が咎めるどころか容認するというのである。アダムスは、

「これが投票者威嚇にならないというなら、他に何も違反になりません。」

と語っている。

それでもアメリカはまだ自由の国と言えるのか?

July 3, 2010, 現時間 9:36 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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March 27, 2010

『右翼から脅迫された!』暴力をでっちあげる民主議員たち

アメリカ内政 , 左右思想

過半数を超す国民の意見を完全無視して無理矢理に健康保険改正案を通してしまったオバマ王及びアメリカ民主党。即座にはじまった法律撤廃運動に牽制をかけようと、左翼リベラル側は非常に汚い作戦にでた。

人工中絶を医療保険が支払うかどうかという点で最後までごねた末に結局はペロシの圧力に負けて折れた骨無しの自称プロライフ(人工中絶反対者)のバート・ストゥーパック下院議員などは、自分のところに怒った国民から寄せられた留守番電話のテープを披露。私はこのように脅迫されていると言わんばかりに被害者顔をして記者会見をやった。

ストゥーパック議員だけでなく、主流メディアはこぞってどっかの過激派右翼が言ったとか言わないとか言う、いわゆるヘイトスピーチとやらを取り上げて、右翼や保守派は民主党議員や大統領に対して暴力を煽っていると大騒ぎを始めた。

何たる偽善!

ブッシュ大統領の頃は、左翼リベラル連中が堂々とブッシュ暗殺ドキュドラマを制作して賞までとっていた。アレック・ボールドウィンなどという大根役者がテレビのトークショーで共和党のヘンリー・ハイド議員の家におしかけて石を投げ込めとか、家族を引きずり出してぶっ殺せとか言っていた時に主流メディアは、左翼は暴力を煽って共和党議員を脅迫しているなどと一度でも批判したか?

それを言うなら、保守派ブロガーや政治評論家達が、毎日のように受け取る人種差別や女性蔑視やその他もろもろの紙面には書けないようなあくどいコメントはどうなるのだ?

保守派トークラジオの王様ともいえるラッシュ・リンボーが難聴の手術を受けた時、リンボーがそのままつんぼになってしまえばいいとか言ってたのは左翼連中。同じく保守派トークショーホストのローラ・イングラムが乳がんにかかった時も、そのまま死んでしまえばいいとデイリーコスなどの左翼ブログでは何百と言うコメントが殺到。あまりのひどさに自分も乳がんの体験があるジョン・エドワードのエリザベス夫人がたしなめると言う出来ごとなどは、主流メディアは完全無視だ。

はっきり言ってアメリカにしても諸外国にしても、暴力的な抗議運動をするのは普通左翼団体と定番は決まっている。平和的に抗議集会をしていたティーパーティの参加者に暴力を振るったのは労働組合暴力団の連中だし、選挙の度に共和党の選挙事務所を襲って物を破損したりボランティアの高齢市民をなぐったりして選挙妨害しているのは常に左翼連中のほうだ。

左翼リベラルや保守派に暴力を振るうのは当たり前すぎてニュースにもならないということだろうか。だから一部の保守派が暴力を煽ると珍しいからニュースになるとでもいうのか?

左翼連中が留守番電話に寄せられた批判にびびったふりをして保守派やティーパーティ運動を過小評価しようったってそんな小細工は成功しない。そうやってタウンホールに集まる怒った市民の声を弾圧できると思うならとんでもない。

民主党議員たちは、今回の議案が国民の間でどれだけ不人気であるかを充分に理解している。それをこんな形で無理矢理にごり押ししたことに関する国民からの制裁が多大なるものであろうことも予期している。だから今のうちにティーパーティ運動は単なる暴力的な過激派右翼団体の運動であり、正式な市民の草の根活動などではないという印象を国民に植え付けようとしている。であるからそんな活動に参加するのはテロ団体に参加するのと同じだとでも言いたいのだろう。

だが、偽善と矛盾に満ちたオバマケアがアメリカを社会主義にしようというオバマ王の陰謀であることを見抜いた国民が、こんな小細工にみすみすと騙されるものか。

特に、オバマ王を社会主義者と批判した国民を被害妄想者のようにあざ笑い、事実に基づかない恐怖をあおって反対しているなどと批判していた民主側は、法案が通ったとたんに、この案は『富の再配分が目的だった』とはっきり発案に重要な役割を果たしたマックス・バウカス上院議員が記者会見でその社会主義の真意をひけらかした。そのことを国民が選挙までに忘れるとおもったら大間違いだ。

左翼連中は常に国民を馬鹿にしている。国民は羊のように左翼政治家達に従うと思い込んでいる。オバマ王などは法律撤廃を唱える共和党に対して、やれるもんならやってみろ、と言った。よ〜し、やってやろうじゃないの。次回の選挙では法案に賛成票を投じた民主党議員を片っ端から打ち破ってやろうじゃないか。

だが、保守派市民は左翼連中と違って文名人だ。暴力などにうったえずとも選挙でその意志を表明するのだ。

March 27, 2010, 現時間 9:58 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 14, 2010

イラク勝利、オバマはブッシュに感謝すべきだ! チェイニーの怒り

アメリカ内政 , 対テロ戦争

何か悪いことを指摘されると、なんでもかんでもブッシュ政権の悪政策を引き継いだからだと言って、ブッシュが悪い、ブッシュのせいだ、を繰り返しているオバマ王だが、ことイラク戦争の勝利に関してだけは、自分らだけの業績にしたいらしい。

先日副大統領のジョー・バイデンはラリー・キングのインタビューで、「イラク(勝利)は(オバマ)政権の偉大なる功績である」と語った。

よくもまあ、いけしゃあしゃあとこんなことが言えたものだ。だいたいからして、上院議員時代のバイデンはイラク戦争に大反対で、イラクをみっつに分配すべきだなどと馬鹿げたことを言っておきながら、ブッシュ大統領の対抵抗軍作戦(COIN)が成功すると、その成果は全て自分らの手柄にしようというのである。

これを聞いた前副大統領のディック・チェイニーは黙っちゃいない。チェイニーはABCテレビの番組で

「(オバマ政権がイラク勝利)が自分らの功績だと言いたいならそれはそれでいいが、その前にかなりの量の『ありがとう、ジョージ・ブッシュ』があるべきだ。そして現政権が当初推薦した戦争施行が完全に間違っていた事実を認めてしかるべきだ。

「オバマとバイデンは二年間に渡って国中の端から端まで飛び回ってブッシュのイラク政策を批判しまくっていた。」「もしも彼らのやり方が通っていたら、もし我々が彼らが当初から主張していたやり方に従っていたなら、今でもサダム・フセインはバグダッドの権力を握っていただろう。」

まったくだ、悪いことはなにもかもブッシュのせい、良いことは何もかも自分らの手柄。あまりに見え透いていて呆れるよ。

チェイニー前副大統領は、オバマ王のアフガニスタン政策は評価している。それもそのはず、オバマ王は前政権のアフガニスタン政策をそのまま推薦したマッククリスタル将軍のやり方に従ったに過ぎないからだ。それにしたってすぐさま実行に移さず何ヶ月もぐずぐずして貴重な時間を無駄にした。

こと、個人的なテロリストの扱いについては、クリスマスの航空機爆破未遂犯人を一般の刑事犯として扱っていることなども例にあげ、チェイニーはオバマ政権は、テロを犯罪として扱い戦争として扱っていないと痛烈な批判をしている。

そしてチェイニーは、バイデンの911規模の攻撃が再び起きる可能性は低いという発言に関して、その考えは完全に間違っていると指摘。

「それは完全な間違いです」「今日のアメリカが面する最大の脅威は911並みの攻撃が核兵器や生物薬品などの武器を使ってあることなのです。アルカイダは、こうして私たちが話しているあいだにも、それをしようと企んでいるのです。」

「これは戦争だと考えなければいけません。」「明日にでも対抗するものだと考えなければなりません。合衆国の副大統領たるものが『ああ、そんなことはおこりそうもない』などと言って回ってもらいたくありません。」

第一回目の貿易センター爆破事件、護衛艦のコール爆破事件、アフリカでの二つの大使館爆破事件、度重なるアメリカ諜報部員やジャーナリストや政治家の誘拐虐殺事件、これらの事件を単なる個別の刑事犯罪として扱って来たことが911事件へと発展した。オバマ政権はあれから9年経った今も、2001年月10日の気持ちのままなのである。

おそろしや。

February 14, 2010, 現時間 11:32 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 13, 2010

激化する左翼リベラルのペイリン攻撃

Tea Party , どうでもいいニュース , アメリカ内政 , 左右思想

先日のナッシュビルにおけるティーパーティ大会で、その花形的存在を獲得したサラ・ペイリンだが、保守派の間で彼女の人気が上がるにつけ、左翼リベラルによるペイリン攻撃は激化の一途を辿っている。

先ず、ペイリン女史の演説中の写真が公開された時、彼女の手のひらにいくつかのキーワードが書かれていたことを取り上げて、左翼オンラインサイトのハッフィングトンポストなどは、サラ・ペイリンはオバマ大統領のテレプロンプター使用をさんざん批判しておきながら、自分は手のひらのあんちょこを見ながら演説しているじゃないか、などというくだらない批判から始まった。

「エネルギー」「税金」「アメリカ精神の向上」という言葉が明らかに見える。加えて「予算削減」という言葉の上に横線が引かれている。

はっきり言うが、このメモは多分演説のために使われたのではないだろう。演説は準備したものを使ったはずだから。それよりもこれは演説の後に続いた質疑応答の際に、質問の後ちらっと見るためのものだったのだろう。

だが私に言わせれば、それは一層悪い。

メモには詳細がない、単なる一般的な概念であり、しかも彼女が支持するものだ。

大統領候補になるかもしれない人にしては、自分が支持する根本的な信念すら暗記できずにあんちょこをみなければならないってことだ。

アホか!ペイリンのメモは確かに質疑応答中に書かれたものだろう。そしてそれは、自分の信念というより、質問内容の要点をメモったと考えた方が説明がつく。質問がいくつかの部分に別れていた場合、ひとつのことに答えている間に、別のことを忘れる可能性があるからだ。横線が引っ張ってあったのは、そのことについてはすでに済みだったからだろう。

ペイリンの演説を見る限り、彼女はテレプロンプターは使っていなかった。それよりも自分のメモを見ながら演説していたので、時として下を向き過ぎる傾向があったほどだ。あれは少し改める必要があるとしても、演説の練習もせず他人が書いたものを、内容も理解せずにただ読んで発音を間違えたりしてるオバマ王に比べ、自分の書いた下書きを見ながら演説したり、質問の内容をメモったりているペイリンとどっちが市民に好感を持たれるか、ハッフィントンポストの左翼エリートには理解できないのかもしれない。

次にペイリンへの攻撃に使われたのは、ティーパーティ大会でフォックスニュースのクリス・ワラスによるインタビューの際に、ワラスがペイリンの返答に呆れて白目を見せたという噂だ。

ワラス自身は、自分は白目を見せたりなどしていないと言っている

フォックスニュースのメーガン・ケリーの番組でケリーから、「本当に白目を見せたの?」と聞かれたワラスは

答えはノーだよ。サラ・ペイリンに対するインタビュー後の印象は賞賛以外のなにものでもない。ペイリンかく乱症候群とか人は言うが、彼女は第一級の仕事をしたよ。2008年選挙の共和党大会やその後の選挙運動中にあったような鹿にヘッドライト的な反応とはほど遠いね。

ペイリンかくらん症候群に陥っている左翼ブロガーニュースハウンドのエレンなどは、ワラスがペイリンのスタイルだけを賞賛してインタビューの内容について何も言わなかったと書いているが。そういうエレンこそ、ペイリンの演説内容やワラスとのインタビュー内容については何も触れず、ペイリンのスタイルだけを批判している。

本当に左翼リベラルってのはその偽善主義があまりにも明白でお話にならない。彼らは自分らの言ってることや書いてることをきちんと読んでいるのだろうか、そのうえで真顔でこういうことが言えるというのは、さすが左翼リベラルならではの恥知らずといったところだろう。

ともかく、彼らがペイリンの話している内容に反論できないのは当たり前だ。だが、ペイリンのスタイルだけをとってみても、左翼リベラルのエリート達は何故彼女のスタイルが人気があるのか理解できない。

ペイリンはハーバードやプリンストンといった一流大学の法科を出たような大学教授のような話し方はしない。彼女自身、自分はアラスカのアイスホッケーママ(子供をアイスホッケーの試合につれていくような母親)であると誇り高く自負している。そして彼女の、アメリカに必要なのは軍事総司令官でありテレプロンプターを見ながら格好いい演説をする大学教授ではない。というオバマ批判に我々一般庶民はかなり共感が持てる。

左翼リベラルは常に自分らこそが一般市民の味方だとしながら、彼らほど一般市民を軽蔑し見下している人種もいない。だから我々がオバマ王の国民を馬鹿にしきった話かたに怒りを覚え、逆にペイリンには親しみを感じるのだということが理解できないのだろう。

私個人としては、次の選挙でペイリンが大統領に出馬するのはまだ時期尚早だと思う。だが、彼女が左翼リベラルのエリート意識に脅威を及ぼすというなら、どんどん頑張ってほしいと思う。

February 13, 2010, 現時間 11:41 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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February 6, 2010

反オバマお茶会の主役は保守派の人気者サラ・ペイリン女史

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

ナッシュビルにおいて第一回全国ティーパーティ(お茶会)大会が二月四日から六日にかけて行われている。今夜は保守派の人気者サラ・ペイリンの演説があるということで、かなりのお祭り騒ぎになっている。

ティーパーティ運動というのは、オバマ政権の政策に反対する意図で昨年の二月頃から始まった草の根運動だが、その後も勢いはどんどん増している。当ブログでも去年の三月(米国各地でオバマ王経済政策抗議のシカゴティーパーティー続発)と四月(反オバマ運動のティーパーティー、日本での報道は?)のエントリーで初期の模様を書いているのでご参照されたし。

この間のマサチューセッツ州での臨時上院議員選挙でも普段なら勝てるはずのない共和党候補が雪崩勝利を達成するなどして、国民の間ではかなり反オバマ政権への風潮が高まっているが、ティーパーティー運動はまさにその象徴とも言えるだろう。

この大会についての左翼リベラルの反応も面白い。彼らの反応は「ティーパーティー」で検索するよりも、彼らが侮蔑的に使っている「ティーバッガー」で検索した方があたりが多いだろうと思って検索してみたら、案の定、出てくる出てくる。

そのなかでも左翼リベラルの代表とも言える大御所ブログのデイリーコス(Daily Kos)に面白い文章があった。

デイリーコスがリンクしているワシントンポストの記事から。

大会の初日は近年の政治イベントに見られるような準備周到な舞台作りに欠けていた。大会の司会者はメモを失くしたとして、メモ無しでだらだらと演説をした。元下院議員のトム・タンクリド(共和、コロラド州)がユダヤ・キリスト教信仰とアメリカの道徳観について熱のは言った弁護を行ったが、開会式では祈祷も合衆国宣誓もなく、会場には星条旗ひとつ飾られていなかった。(主催者はホテル側の落ち度だと言い訳した。)

デイリーコスも、リポートしているワシントンポストも、ティーパーティ運動の段取りの悪さとその組織力のなさを批判しているわけだが、左翼リベラルがティーパーティ運動が一部の保守派金持ちらによって組織された「人口芝生運動」などと蔑んでいるのとは裏腹に、実はこのような失態はティーパーティ運動が本物の草の根運動であることの証明に他ならない。

ティーパーティー運動は全国あちこちで一般市民によって勃発した本当の草の根運動なのであり、いまはまだその幼年期で、そのリーダーすらもはっきりしていない。今回の大会もティーパーティーの一分の人たちによって主催されたものだが、他のティーパーティー団体からは、参加費が高過ぎるとか場所が辺鄙すぎるといった苦情も出ている。

つまり、デイリーコス大会のように大金持ちの左翼市民団体のプロが主催するような政治大会と違って、素人の運動家たちが、市役所の前や町役場の前で手作りの看板もって集まっていたような運動が、たったの一年たらずでナッシュビルのホテルを借りて大物政治家を集めて大会を開こうというのだから、あちこちで失態が起きるのは当たり前だ。

今夜演説が予定されているサラ・ペイリン人気については、カカシも以前に何度か書いているが、彼女の人気がどれほどのものかも、保守派からの言葉を聞くより反対派の左翼リベラルたちの慌てふためきようを見ていた方が解りやすい。

大会のウェッブサイトで明日のサラ・ペイリン演説のチケットがまだあるという記事を不思議に思った人もいるだろう。ティーバッガー女王は会場席を売り切れなかったってことだよ。たかが600人のバッガー達に感心している人がいるなら、二週間後におなじ会場で行われる全国野生七面鳥大会では四万人の参加者が予定されてるってことを念頭においてほしい。(略)これは野生七面鳥の生息地域保護者や狩猟家を代表する全国組織の大会だ。七面鳥愛好家に比べてペイリンの不人気はどうだ?

サラ・ペイリンの人気は400ドルからするような馬鹿高い食事券を何人の人が買えるかで決まるのではない。彼女の人気は本屋さんで行われたサイン会に本屋の回りに二重に取り巻くようなファンの数をみればわかる。ティーパーティは一般市民による草の根運動だ。全国各地で吹雪が起きているこのくそ寒い時期に、わざわざ飛行機代やホテル代払ってその上に何百ドルもする食事券まで買ってサラ・ペイリンの演説をききにいく時間やお金の余裕のある一般人が何人いるというのだ?我々一般人は左翼エリートたちと違って普通の仕事ってのがあるんだからね。

ティーパーティやサラ・ペイリンの人気が根強いことを証明するのは、このような大掛かりな大会ではなく、上院や下院議員らが地元で行うタウンホールミーティングで聞く市民からの声や、事務所への投書や電話、そして結果的には投票上での数なのだ。プロ市民が主催する準備周到な大会でどれだけの人が集まるかなどということが問題なのではない。

だいたい保守派というのは個人主義の人間が多い。そういう人たちが団体主義の左翼リベラルに対抗して組織を作ると言うのはなかなか難しい。なにせ我々は団体行動が嫌いだからね。(笑)

だが組織力がないからといってティーパーティー運動をティーバッガーとかいって馬鹿にしてると、2012年の中間選挙では大変なことになるかも、、である。

February 6, 2010, 現時間 1:51 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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January 30, 2010

オバマのいう党派を超えた協力とは共和党の完全妥協のみ

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

昨日ボルティモアにおいて、オバマ王はテレビ中継で共和党下院議員らと議論を交わした。現役大統領が与党の議会に出席するのは異例だが、オバマ王ほど党派間の溝を深めた大統領も珍しいので、なんとかそのイメージを緩和したいという苦肉の策だったのかもしれない。それにしてもお気に入りの照れプロンプターも抜きで共和党議員達の質問に答えようとは、ちょっとした勇気だな。下記はウォールストリートジャーナルより。

オバマ大統領と共和党議員らの会談は1時間半近くに及んだ。同大統領は、財政赤字から医療保険や貿易問題に至るまで一連のテーマに関して時に激しい口調で時に自信に満ちた態度で共和党員からの質問に答えた。(略)

オバマ大統領は、米議会の「雰囲気悪化」の責任は「双方」にあるとし、民主・共和両党の協調を図るために、過去1年間にもっと多くのことができた可能性があるとの見方に同調。その上で、大統領は「それは私の側の失点だ」と認めた。

 同大統領は、「相手に対する発言には慎重を要することが間々ある」と強調し、「行き詰まりにつながる」と述べた。そして、民主党にも責任はあると付け加えた。

何が双方に責任があるだ!否決不可能な多数議席を持っていることをいいことに、共和党議員たちを討論から追い出して(文字通りドアを閉めて議事堂に共和党議員たちを閉め出したのだ)何百ページとある法案を誰も吟味する時間も与えずにすぐに投票に及ぶと言う卑怯な行為をしておきながら、共和党がそうした民主党の独裁に抗議をしたら、雰囲気悪化の責任は共和党にもあるだ? いい加減にしろ!

悪いのは一方的に民主党のほうではないか。オバマ王は経済活性案にしろ健康保険改正案にしろ、共和党の協力を一度でも呼びかけたことがあるか?ずっと完全無視しておきながら、自分の支持率が急降下し、多数議席を占める与党でありながら、何一つ達成できない今となって、共和党に協力を求めるなぞ、下心が見え見えだ。

しかし、ポリティコによると、このオバマ王の新作戦は効果があるかもしれないという。オバマ王はどうやら、党派の亀裂は自分にあるのではなく、民主党に全く妥協を示さない共和党に責任があるというイメージを市民に植え付けたいようである。

「アメリカ市民は我々が議席を保持することばかりに夢中になるのを望むとは思えません。... 国民はこれ以上の渋滞を望んではいないでしょう。国民がこれ以上の派閥争いを望むとは思えません。」と大統領は語った。「国民は金網檻マッチでどちらが生き残るかを見るために我々をワシントンに送り込んだのではないのです。」

ポリティコはこのオバマの新作戦の第一回の表でオバマはホームランを打ったと評価している。この成功に気を良くしたオバマは、これからもあちこちで支持者や批判者からの質疑に答えるつもりだと側近は語っている。こうやって自分は野党と歩み寄る姿勢がある、共和党が全く妥協しないことが問題の根源なのだというキャンペーン運動を繰り広げたいらしい。

ちょっと待ってよね、とカカシは言いたい。オバマ王は現職の大統領であって、大統領候補者じゃない。なんで大統領になって一年もたつ男がいまだに選挙運動やってるのだ?

共和党に歩み寄りを見せるのは無論大統領としては当然だろう。どのような法案も両党が納得が行くように大統領が働きかけるのは大統領の仕事だ。しかし、テレビカメラが回っているなか、大統領が全国各地を駆け回って共和党議員たちとの質疑応答を交わすというのは何か変じゃないか?

それに共和党が絶対に妥協できないような社会主義政策を次から次へと打ち出してきて、共和党が全く妥協を見せないといって責め立てるのも、それならいったい民主党は何を妥協してるんだってことになる。

オバマのやることってのはいつも演技ばかりで実質がない。だが、オバマはそういう点ではプロだ。何もしていないのに何かやってるような降りをするのは大得意。そして何も達成できないのはすべて共和党のせいだと主張したいのだ。この一連のキャンペーン旅行も目的はそれだけだ。

共和党はそのへんのところを国民に理解してもらうことが出来るだろうか?

January 30, 2010, 現時間 10:52 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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January 29, 2010

"I My Me"の自分本位で埋まったオバマ王の教書演説

アメリカ内政

昨日、アメリカ東海岸時間の1月27日午後9時にオバマ王は就任一年ということで、議会の前で恒例の教書演説を行った。もっともオバマ王がこの演説で何を言うかは皆ほぼ想像がついていた。それというのも、オバマ王ほど演説だの独占インタビューだのを数多く行った大統領も珍しいからだ。

しかし、世界最強の国であるアメリカの大統領の毎年恒例な演説は諸外国でも注目を浴びたらしく、日本でも色々なメディアが報道している。そのなかでも産經新聞のこの記事はおもしろい。それというのもオバマ王の演説のなかには、対テロ政策はおろか、日本並びに諸外国に対する外交に関する発言が全くなかったからである。

国内総生産(GDP)で米国に次ぐ世界第2位の日本の名が、登場することはなかった。

日本が名指しされなかったからといってうろたえる必要はない。オバマ王は日本のみならず国内でテロの大量殺害を途中で阻止した英雄すら無視したのだから。

オバマ王は演説中に夫人のミッシェルに二回、副大統領のジョー・バイデンに一回、呼びかけを行った。ところが、フォートフッド基地で勇敢にテロリストに立ち向かいそれ以上の被害を阻止した二人の警察官に対しては、演説に招待しておきながら全く呼びかけがなかった。

普通、大統領が一般人をわざわざ教書演説に招待する時は、その人の功績を壇上で讃えるのが常とされている。ところがオバマはこの勇敢な警察官を完全無視しただけでなく、フォートフッド基地大量殺人事件について何も述べなかった。

だいたいオバマ王の演説は自分のことばっかりで、保健改正案が通らないのは共和党が邪魔するからだ、ロビーイストなどの汚職が減らないのは最高裁判所の最近の決断がわるいとか、政策がうまくいかないのはすべて他人のせいという、これまで一年に渡ってしてきた姿勢を最初から最後まで崩さなかった。

こちらのサイトでは、オバマが演説中に自分について何回述べたかを丁寧に勘定している。一人称のI, My, Meの内訳は、I が136回、Myが9回、 Meが7回。それに対して、アメリカ市民17回、納税者が2回、「あなたがた」が9回だったとして、いかに演説が自分中心ものだったかを物語っている。

先ずおざなりの歴代大統領がどういう逆境にうちかってきたかという話をしたあと、しょっぱならから一年前に自分が引き継いだ政権はブッシュ政権のおかげで最悪な状況にあったと始めた。そうして自分が施行した経済活性策のおかげで一年後の今日経済は回復に向かっている、などと大嘘をぶちかました。

1980年代初期以来、はじめて二桁の失業率を記録し、ここ一年で四百万の人が仕事を失ったアメリカで、自分の政策のおかげで二百万人の人々の仕事が救われたなどと口からで任せを言ってる。

どの専門家もオバマの経済活性案のおかげで、すでに回復しているべき経済が低迷を続けていると語っていることなど、オバマ王はおかまい無しで無視する。オバマ王ならびに民主党によって次々と施行されている悪政が国の経済をどんどん、谷底突き落とされていることなど知らん顔である。

オバマ王も一応経済回復の速度がゆっくりであること、一般市民が苦労していることは理解できるとしたうえで、自分が大統領になったのはこうした逆境から人々を救うためだったのだと、まるで白馬に乗った王子様気取り。

しかし現在の逆境を乗り越えるためには民主と共和の協力が必要であり、自分はそれを実現させると約束している。

オバマ王は党同士の争いを乗り越えた大統領として、選挙運動中には自分の政権はこれまでに見られないほど透明度の高いものにしたいと言っていた。ホワイトハウスの訪問客リストを公開し、ロビーイストを追い出し、議会での討論もCSPANで生中継するとまで約束した。

だが実際には共和党と協力するどころか、健康保険改正案の討論では文字通り共和党議員達を議事堂から追い出し討論に参加させずに民主党議員らだけで秘密裏に行った。ロビーイストもこれまでの政権の何倍もの人々がホワイトハウスに出入りし、労働組合や保険会社などに特別手当などを折り込み、議会の生中継も完全拒否した。

オバマ政権では、あらゆるところで怪しげな行動が秘密裏にされている。何が前代未聞の透明度をめざすだ、その窓の曇り方といったら暗幕が張り巡らされているというのに。

ニューヨークポストのジョナ・ゴールドバーグは、オバマがこの一年に渡って全く効果を上げていない政策を性懲りもなく続けようとするこの態度は、オバマの根本にある政府こそが全ての問題を解決できるという信念から来るものだという。

だから、この間のマサチューセッツ州での大敗も自分の政策に市民が怒りを示しているとは解釈せず、市民が自分の政策を充分に理解できていないだけだお勘違いする。だから不人気な政策を破棄するのではなく、これからもさらなる努力をして押し進めたいと宣言するのだ。

そしてアメリカ市民が経済回復を本気で考えるなら、市民がオバマに賛同する勇気を持つべきなのだと主張する。

オバマ王はブッシュ大統領を責め、共和党を責め、最高裁判所も責め、悪いのはすべて他人、自分は悪くないの一点張り。

さて、経済に関する話が大半を占めた演説のなかで、オバマ王は対テロ政策についてはほとんど何も述べなかった。グォンタナモ閉鎖についても、911テロ事件主犯者を民間の裁判で裁くことについても全く触れなかった。

軍隊に関して言うなら、同性愛者が公に軍隊に勤務できない「聞かない、言わない」法の撤回を約束したくらいだろう。もっともこれは一年前にもオバマは約束しており、自分の一存で今すぐにでも撤回できるのに未だにしていないということは、今後も口約束ばっかりでやる気など何もないのは解りきってる。

これだけ国民にやる気を起こさせない演説も珍しい。サラ・ペイリン元アラスカ知事、前回の共和党副大統領候補は、オバマの演説はお説教じみていたと批判。まったくその通りだと思う。

オバマ様の偉大さが解らんのか、この無礼者!

てなもんである。

オバマは若い頃から、自分のやったことへの責任をとった経験がない。恵まれた家庭に育ち、何の苦労もせずにエリート学校を卒業し、コミュニティーオーガナイザーを経て下院議員、上院議員を2〜3年経験しただけである。

中小企業を営んだこともなければ、会社勤めをしたこともない。政治家としても責任ある立場に一度でも立ったことがない。これまでは、モデルみたいに高級なスーツを着て格好よく演説していればそれでファンが付いて来てくれた。

ところが、大統領になったらそうはいかない。人々は大統領に結果を求める。責任を追及する。

オバマ王にはそれがどういうことなのか、一年経った今でも全く理解できていないのである。

January 29, 2010, 現時間 10:50 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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January 25, 2010

オバマ支持者の草の根運動ならぬ人工芝活動

アメリカ内政

市民が個人的に地道に始める政治活動のことを草の根運動というが、いかにも個々の一般市民が始めた草の根運動を装って、実は組織的に活動する政治運動のことを英語でアストロターフ(人工芝)運動と呼んでいる。

この間のマサチューセッツでの民主党指定席のような故テッド・ケネディ上院議員の席を共和党に持っていかれた民主党は、いま非常な危機を迎えている。経済は低迷状態、失業率も30年ぶりの最低記録。オバマ王の人気も急降下。ということで、あせったオバマ支持者たちは全国の新聞や雑誌に膨大な数のオバマ支持の投書を送り始めたらしい。

ここ数日、全国あちこちの新聞で同文の同じ著者によるオバマ支持投書が目に付くようになった。この著者の名前はエリー・ライト。この事実に最初に気が付いたのはオハイオ州クリーブランド市のニュースサイトでザ・プレインディーラーだ。

ここ数週間、ライトのバラク・オバマ大統領を支持するほぼ同じ内容の手紙が数十の新聞の投書欄で掲載されている。どの手紙もライトが新聞の販売地域の住民であることになっている。「今こそアメリカ人は政治は大変な仕事だと気が付くべきです。大統領だからといって、魔法の棒を振って何もかも治すことなど出来ないのです。」と1月19日のフィラデルフィアデイリーニュースに掲載された自称フィラデルフィア住民のエリー・ライトは書いている。

これは、1月20日付けのサンフランシスコイグザナーに載ったライトの手紙の終わりの文章と全く同じだった。ところが、ライトの住所はアメリカ大陸を横断したカリフォルニアのデイリーシティー市となっていた。

プレインディーラーによると、このエリー・ライトなる投書魔は1月13日から20日の間にオハイオ州のマンスフィールドニュースジャーナル、ニューメキシコ州のザ・サンニュースなどをはじめ、バージニア、ミシガン、アイオワ、ペンシルベニアそして上記のカリフォルニアと数十箇所にわたって同文の投書をそれぞれの地元民を装って投書していたらしい。

このエリー・ライトなる人物はザプレインディーラーにも特定の住所を含まずメールを送っていたらしい。それについて記者がメールで質問したところ、ライトは特にどの組織に所属しているというわけでもなく、雪崩勝利で大統領の座についたオバマ王に対して、あまりにもメディアが冷たいことに抗議して手紙を書いたのだという。

苺畑夫婦のブログ仲間のパテリコによると、エリー・ライトの投書は、なんと65に及ぶ新聞諸誌に掲載されたという。これは全国で31州と二つの外国新聞を含むそうだ。

パテリコによると、使われた名前はエリー・ライトだけでなく、別名だが同文の投書があちこちの新聞で掲載されているとこのこと。

昔私が某掲示板に書いていた頃、同じ人間が別のハンドル名を使って自分の書いた当初を応援したり、他人の名前と似たハンドルを使って他人の名誉を毀損するような行為をする奴が居たが、たかが掲示板ならともかく、実際の政治のうえでもこのようなことがおきるのだから、全く油断も隙もあったものではない。

それにしても、オバマの人気が今でも高ければ、こんな小細工は必要ないのに。まったくオバマ王も落ちたもんだな。

January 25, 2010, 現時間 10:22 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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January 23, 2010

マサチューセッツ州民、奢り高ぶる民主党に釘を指す

アメリカ内政

2008年の総選挙で圧勝した民主党は、国民が左よりの政治を期待しているものと勘違いした。国民が民主党の独裁を望んでいると思い込んで、オバマ王をはじめ民主党議会はただでさえ経済危機に陥っているアメリカで、もっと負債を増やす税金無駄遣いの極左翼政策を次から次へと打ち出して来た。オバマ王の経済活性案は大失敗で、本来なら回復の途にあるべきアメリカ経済は低迷したまま、失業率はなんと80年代初期いらい始めての二桁に及ぶ。それに加えて国家経済を破綻させる健康保険改悪法案登場。

これらによって2008年の選挙では圧倒的にオバマ及び民主党を支持した国民すらも、民主党の暴走に脅威の念を持つようになった。

民主党は2008年の選挙で、国民から左翼政策遂行のフリーパスを得たものと読み違えた。実際は国民は民主党を支持したというより、共和党に怒りを感じていたといった方が正しい。

共和党のスローガンは小さな政府、汚職撤退、国家予算の縮小節約、といった「保守的」な政治をすることにあったはず。にもかかわらず、共和党は自分らが与党になると、それまで民主党を批判してきた税金の無駄遣いをどんどんやりはじめ、政府は小さくなるどころか、かえって大きくなってしまった。

共和党の裏切りに怒った国民はその怒りを票にして表した。ところが、民主党は最初から節約など公約していないし、大きな政府や税金無駄遣いは民主党の専売特許だから、選挙に勝ったということは自分らの社会主義政策を国民が支持したものと思い込んでしまった訳である。政府の無駄遣いに怒った国民のメッセージから全く正反対の教訓を学んでしまったのである。

先日行われた特別選挙で、民主と共和の割合が3:1というリベエラルなマサチューセッツ州で、共和党のスコット・ブラウンが圧勝したのも、州民の民主党への怒りが表現されたものと解釈できる。特にオバマの独裁に対しての抗議があったことは間違いない。

草の根運動からじわじわと拡大していった市民によるティーパーティーを真剣に受け止めず、ティーバッガーだの非国民だのといって馬鹿にしていた民主党議員達も、どうやら今度の選挙で目を覚ましたらしい。健康保険改正法案について、民主党下院のペロシ議長は上院で通った法案のままでは下院からは議席が足りないと発表しているし、上院の方でもブラウンが正式に議員に就任するまで投票は待つべきだという意見が増えている。事実上健康保険改正案はすでに死んでいるか瀕死の状態と言える。

にもかかわらず、唯一人、完全にクルーレスなのが我らが大統領バラク・フセイン・オバマ王である。ABCテレビのインタビューで、オバマ王は、スコット・ブラウンが圧勝したのは一年前に自分が圧勝したのと同じ理由だと語った。人々は過去一年に不満を抱いているというより、8年間に渡るジョージ・ブッシュ前大統領の政策に未だに怒っているせいだというのである。

はっきり言ってだな、現役の大統領がすでに一年間も政治をやっとるのに、未だに一年前に引退した前大統領の方が国の政策に影響力があると言うのは、いかに自分が不能であるかを白状しているようなものではないか?

いったい何時まで「ブッシュが悪い」と言い続けるつもりなのだ、オバマ王、あんたはもう候補者じゃないんだよ、もう選挙運動は終わったんだよ、あんたが大統領なんだよ、いったい何時になったら大統領として国のまつりごとに手がけるつもり?

January 23, 2010, 現時間 11:50 AM | コメント (3) | トラックバック (0)

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January 19, 2010

ニュース速報! マサチューセッツ州特別上院選挙、スコット・ブラウン共和党候補大勝利!

アメリカ内政

なんと、まだ開票も済んでないのに、スコット・ブラウン当選確実。マーサ・コークリーも敗北宣言をしてしまった!

信じられない。

これからミスター苺と一緒にピッザでお祝いしようっと。

さようなら、健康保険改悪法!

January 19, 2010, 現時間 6:25 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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January 17, 2010

マサチューセッツ州特別選挙、熱気上がる共和党スコット・ブラウンの人気

アメリカ内政

昨日もご紹介したように、マサチューセッツ州といえばリベラルな民主党と保守的な共和党が3:1で圧倒的に民主党寄りの州。(すでに同性結婚なども合法になっているくらいだ。)であるから、本来ならば、故テッド・ケネディ上院議員が長年保持していた議席は、よっぽどのことがないかぎり自動的に後がまの民主党員が引き継ぐものと誰もが思っていた。

ところが、今まさに、その『よっぽどのこと』がおこりつつある。

選挙運動専門家のマイケル・グラハムは、マサチューセッツで起きている共和党のブラウン候補人気は前代未聞だという。

彼は過去6年に渡って選挙運動に司っているひとだが、大抵の場合ボランティアを募って有権者に参加してもらうのは並大抵のことではないという。せいぜい有権者の家の前庭に既成の看板を立ててもらうくらいが精一杯で、後のことはお金を払って人を雇わなければならないそうだ。

ところが、今回はブラウン候補の支持者たちが「なにかやらせてくれ」と選挙事務所に殺到して、仕事が足りないくらいだという。看板を立てたい有権者が多すぎて既成の看板が足りなくなり、何と手書きの看板があちこちの家の前庭に見られるという。

なんとしてでも共和党がこの議席を取らなければという有権者たちの意気込みが感じられる。

一方民主党のマーサ・コークリー候補陣営は、12月に州政府の資金を使って労働組合の組合員にコークリー選挙運動のボランティアをするようにと呼びかけ、ブラウン候補側からそれが選挙法違反であるという苦情が出ている。

それまでしても下がり続ける人気に焦ったコークリー側は『2008年マサチューセッツでは1736人の女性が強姦された。スコット・ブラウンは犠牲者たちを病院から門前払いしたいのだ。』という意味のビラを配ると言う汚い手口に出た。

これは全くの事実無根であるため、ブラウン候補は州の民主党委員会に名誉毀損であるとし、正式に抗議の表明をした。

本当なら自動的に受け継げるはずの安全な議席なのに、こんな汚い手段を使わなければ勝てないのか。マサチューセッツの民主党も落ちた物である。

January 17, 2010, 現時間 11:21 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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マサチューセッツ州、臨時上院議員選挙で民主党候補苦戦

アメリカ内政

死去したテッド・ケネディ氏の空席を埋めるべく、今マサチューセッツ州では臨時選挙が行われようとしているが、民主党のマーサ・コークリー女史が意外な苦戦状態にあるという。

意外というのは、先ずマサチューセッツ州はリベラルの象徴みたいな州であり、問題の席は民主党の主ともいえる故ケネディ氏が何年にも渡って保持してきた民主党としては安全な席のはずだからだ。

それが、このコークリーという女性、アフガニスタンにはアルカエダはもう居ないとか、トンでも発言の続発で、支持率がた落ち。突如共和党のスコット・ブラウン候補より5%も遅れをとっているという。

この席の勝敗はオバマ王が押し進めている健康保険改正案が通るか通らないかに大きな影響を与える。それというのも、ブラウンは民主党の改正案には断固反対すると、はっきり宣言しており、賛成票がぎりぎりであることからいって、この席はどうしても民主党が保守したいところ。

それにしても、ケネディがずっと保持してきた民主党の指定席みたいな議席で、しかも全国的にオバマの人気が下がりつつある中、マサチューセッツでのオバマ支持率は何と60%。そんな州で、何故民主党候補が苦戦するのであろうか?

民主党のアナリストたちは、これはオバマ支持率とは無関係な、コークリー自身のキャンペーンの不行き届きが原因だとして、オバマの悪影響度を過小評価する作戦に入った。

しかし、オバマ王の健康保険改正案に対する国民の反感が強まる中、コークリー候補が負けた場合、2012年に次期再選が必要な民主党議員たちの間で、改正案を支持するのは政治的に命取りになるのではないかという疑問が生まれるのではないだろうか?

多くの民主党議員は、改正案に反対すればリベラル支持を失うが、賛成すれば中庸や無所属の有権者を怒らせるという難しい立場に立たされている。

ミスター苺にいわせると、もし共和党のブラウンが勝ったら、民主党議会はマサチューセッツに圧力をかけて即、ブラウンを就任させ、急いで改正案の投票を行ってしまうべきだという。ブラウンの一票で改正案が駄目になれば、民主党議員たちは、通したくない改正案を阻止することができるだけでなく、共和党に邪魔されて改正できなかったと言って次の選挙運動で共和党を責めることができる。

もしかするとコークリー落選は、オバマとその取り巻き連中以外の誰もが求めていることなのかもしれない。

と、書き終わってネットサーフしていたら、オバマ王がマサチューセッツに行ってコークリーの応援をすることになったという記事を読んだ。

これぞブラウン候補にとってはもってこいのニュース。これでコークリーが負けたら、オバマには全く何の影響力もないということになる。それにしても苦戦しているコークリーの応援に駆けつけるとは、オバマ王は相当自分の影響力に自信があるようだ。

私としてもオバマ王にはシカゴにオリンピックを持って来てくれた時みたいに頑張ってほしいね。(あれ?オリンピックはシカゴって決まったんじゃなかったけ?)

January 17, 2010, 現時間 1:17 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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January 16, 2010

2012年大統領選挙、国民の半分がオバマの対抗者に投票すると回答

アメリカ内政

就任一年目にして、アメリカ国民がオバマ王の無能さと邪悪さを見せつけられるにつけ、オバマ王の人気は降下の一途を辿っている。

オバマの任期降下を象徴するように、ミスター苺が紹介しているthe Allstate/National Journal Heartland Monitor pollというこの世論調査では、もしも選挙が今行われた場合、50%の回答者がオバマのライバル候補に投票すると答えた。オバマに再選票を投じるとしたのは39%だったが、絶対オバマに投票すると答えたのはたったの23%だった。それに対して絶対に違う人間に投票すると答えたのは37%にも及んだ。

もちろん支持率が50%以下でも再選する例はいくらでもあるので、(クリントン大統領は確か47%とかで再選されたし)だからオバマの二期目はないとは断言出来ない。

もしも共和党がボブ・ドールみたいな候補者を上げたら、まあ先ずオバマは安泰だが、ロナルド・レーガンみたいな候補だったら、大敗退というシナリオもあり得る。

ただ、今のところ共和党の方にレーガンのような人気者候補は見当たらない。2012年はすぐ目とハナの先。次の選挙で圧倒的勝利を得るためには今頃はすでにかなり著名になっていなければ駄目だ。

あえていうならサラ・ペイリンかもしれないが、まだ彼女は新人。歳も若いし、来期はちょっと早過ぎるのではないかな、という気がする。

January 16, 2010, 現時間 11:07 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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December 11, 2009

オバマよりブッシュのほうが良かった、44%が回答、

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

政権への批判が出ると、8年間に及ぶ前政権の大失態、とかいって何でもかんでもブッシュのせいにしてきたオバマ王だが、どうやらアメリカ市民はいい加減そういう言い訳にはうんざりしてきたようだ。いや、むしろ、オバマ王政権に比べたらブッシュ前政権の方がよっぽどもましだったと感じる人が増えて来ているようだ。

パブリックポリシーポーリング(Public Policy Polling)が、最近のオバマ王支持率に関する世論調査結果を色々と発表し分析しているが、オバマ王の支持率は降下の一途を辿っており、二ヶ月続いてその支持率は5割を割る49%。(47%が不支持を表明)

オバマの支持はほぼ全面的に与党の民主党から来ており、83%の民主党と46%の無所属、そして何故か11%の共和党から支持を得ている。

問題になっている健康保険改正案の支持率は記録最低のたった39%!反対派は52%で、90%の反対派が政府の介入が強くなり過ぎることを理由にあげている。

アフガニスタン政策に関しては47%の回答者が支持すると答え37%の支持しないを大きく上回った。

オバマの人気降下を象徴する数字は、ブッシュ前政権とオバマ現政権を比べ、どちらに大統領をやってほしいかという質問に対して、50%の回答者がオバマと答えたのに対して、44%もの回答者がジョージ・W・ブッシュにやって欲しいと答えたことだろうと、PPPは分析している。

ブッシュ政権末期におけるブッシュ前大統領のみじめな支持率を考慮にいれると、この結果はちょっと意外だ。市民はアメリカの現在の悪状況の責任は前政権ではなくオバマ現政権にあるのだと考えている証拠ではないかとPPPは言う。

ミスター苺が指摘しているが、クイニッピーアック大学世論調査協会(Quinnipiac University Polling Institute)のピーター・ブラン副会長の発言は傑作だ。

「議会で健康保険改正案を押している側にとっては、アメリカ市民が議会で投票権がないのは都合がいいですね。」

アメリカ市民の意向が反映されていれば、オバマと民主党による健康保険改悪法案など絶対に通らないという事だ。それでも民主党議員たちは市民の意見を無視して法案を通してしまうつもりだろうか?そんなことをすれば、オバマの人気が急降下していることからも察せられるように、2010年の中間選挙で民主党議員はかなり多くの議席を失う可能性がある。

December 11, 2009, 現時間 1:17 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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November 28, 2009

ホワイトハウス晩餐会に招かれざる客

アメリカ内政 , 対テロ戦争

感謝祭の料理で疲れてるので、今日はニュースのコピペのみ。

米ワシントンD.C.(Washington D.C.)のホワイトハウス(White House)で24日に開かれたインドのマンモハン・シン(Manmohan Singh)首相を歓迎する公式晩さん会に、招待されていない夫婦が紛れ込んでいた問題で、ホワイトハウスは27日、この夫妻がバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領に迎えられている写真を公表した。

 この「招かれざる客」は、バージニア州北部出身のマイケル・サラヒ(Michaele Salahi)氏と(Tareq)夫人。2人は地元リアリティー番組のスターで、当日は何重もの警備をすり抜けて晩さん会の会場に侵入したとみられる。

 写真の中でオバマ大統領は笑顔を浮かべてタレク夫人と握手している。大統領の隣にはシン首相も立っている。この写真は米CNNテレビも放送した。

 米大統領警護を担当するシークレットサービスのマーク・サリバン(Mark Sullivan)局長は「すべてわれわれの落ち度」と公式の陳謝を発表。シークレットサービスが失態を認める声明を発表するのは極めて異例なことだ。

しかし警備が甘いなあ。こんなんでテロと闘えるのかね。不安だ。

November 28, 2009, 現時間 8:15 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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November 4, 2009

保守派が健闘した火曜日の米地方選挙

アメリカ内政 , フェミニズム

昨日の火曜日はアメリカ各地で選挙があった。そのなかでも特に注目を浴びていたのが、空席になったニューヨーク州23地区の下院議員特別選挙。久しぶりに共和党候補が優勢になったニュージャージー州とバージニア州の知事選。それからメイン州での同性結婚などである。

何故、ニューヨーク23地区の特別選挙が話題になったのかというと、前任の共和党のジョン・マックヒュー議員が陸軍長官に任命され空席になった席の後がまとして、地元の共和党委員会が共和党員とは言い難いほどリベラルなディーディ・スコズィファバを候補に上げた。このことに激怒した地元保守派共和党員たちは、党のお偉方に反旗を翻し、保守派無所属候補としてダグ・ホフマンという無名のビジネスマンを候補にあげていたからだ。

保守派運動家の勢力はすさまじく、選挙運動中からスコズィファバの人気は急落し、彼女は選挙前に候補から脱落。結局民主党候補のビル・オーウェンズと保守派候補のダグ・ホフマンの一騎打ちとなり、接戦の末残念ながらオーウェンズが勝ったようだ。

結果的に民主党が勝ったとはいえ、ニューヨークの共和党が圧倒的に保守派支持であることが顕著となったこの選挙。保守派の間で全国的な注目を浴びたという事実も否定できない。共和党上層部は今後リベラルな候補を上げる前に、共和党はかなり保守派になっているという事実をしっかり見極める必要がある。

ホフマン氏は今回は駄目だったが、全くの無名だったビジネスマンがほんの一ヶ月程度の間にここまで人気を得ることが出来たのだ。数ヶ月後に迫った次の通常選挙予選では公式に共和党の候補者となれるよう頑張っていただきたい。

負け戦はニューヨークだけで、バージニア州の知事戦は共和党ロバート・マクドネル氏の圧勝だった。なんとその差18%!カカシは8月9月とずっとバージニアに居たが、マクドネル氏の人気は大した物だった。また、もう十数年共和党を選んだことがないニュージャージー州で、もっとも腐敗した知事と言われていた現職のジョン・コーザイン知事を破って共和党のクリス・クリスティーがなんと5%差で当選。ミスター苺は昨日、3%以上の差で勝たないと、悪名高いニュージャージー民主党のいかさま勢力が働いて絶対に逆転負けすると言っていたのだが、さすがに5%の差となるといかさまも効かなかったらしい。

メイン州で同性結婚を認めるかどうかという投票では、53:47で認めないが圧勝した。これまでに31の州で同じような投票が行われたが、その度に州民に賛否を訪ねた場合には、州民から拒絶されるという結果となった。31回の選挙のうち31回とも拒絶。

メインといえば、ゲイの避暑地として有名なプロビンスタウンなどがあるくらいで、結構同性愛者には寛容な州。そんな州ですら同性結婚は拒否されたのだから、アメリカ人が同性結婚をどう思っているかを悟って、ゲイの方々も無駄な闘いは諦めてほしいものだ。

というわけで、今回の選挙は保守派がかなり健闘した。無論これは独裁者オバマ王にとっては良い結果とはいえない。ニューヨーク23区がかろうじて民主党に行ったとはいえ、大事なふたつの州を保守派共和党に取られたのはかなり痛いはず。来年の中間選挙が楽しみになってきた。

アップデート:産經新聞の古森さんもこのことについて書いているので、リンクを張っておきます。

ニュージャージー州での共和党の勝利はさらに大きな衝撃波を広げています。この州は元来、民主党が圧倒的に強い地域でした。しかも民主党の現職知事のジョン・コーザイン氏が共和党の新人クリス・クリスティ氏に負けたのです。

ニュージャージー州の知事選にはオバマ大統領自身が熱を入れ、最近だけでも5回もコーザイン知事応援の遊説に出かけていました。投票日の2日前の11月1日にもオバマ氏は州内各地を回っていました。しかし有権者はオバマ氏の支持する候補を拒否したのです。 この結果、オバマ政権は医療改革法案の希望どおりの推進がきわめて難しくなりました。民主党への批判の高まりに、民主党の連邦議員たちの多くが敏感に反応し、大統領の推すリベラル志向の法案には難色を示すようになるからです。

November 4, 2009, 現時間 7:13 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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October 12, 2009

ホワイトハウス、オバマ批判の同性愛者は「取るに足りない末端のインターネット左翼」と侮辱

アメリカ内政 , フェミニズム , 独裁者オバマ王の陰謀

Americablog(アメリカブログ)という同性愛系ブログは、昨晩ワシントンDCで大規模な同性愛者人権集会後のNBCテレビのニュースについて興味深いことを書いている。NBCのホワイトハウス担当ジョン・ハーウッド記者は、ホワイトハウスは左翼の期待に充分に応えていないという心配はないのかという質問に下記ように応えた。

バラク・オバマは90%以上の民主党支持者とうまくいっており、ホワイトハウスは反対派はほんの一部『末端のインターネット左翼』に過ぎないと考えている。

ホワイトハウスが反対派をどのくらい真剣に受け止めているかを示すものとして、一人の高官は記者に、ああいうブロガーたちはパジャマから服に着替えて、極度に分裂している国での政治は複雑で難しいということに気づくべきだと語った。

同性愛者たちがオバマの口約束を信じ期待して支持している間はうまいことを言っておきながら、一旦その無行動に不満を示し始めると「末端のインターネット左翼」とレッテルを張り、パジャマから着替えて現実を見ろと来たもんだ。これがオバマ王が the Human Rights Campaignという同性愛者人権擁護団体の前で、公式な軍隊勤務や同性愛結婚の合法化に努めると約束した舌の根も乾かない翌日のことなのだから馬鹿にしている。

アメリカブログのジョンはホワイトハウスの「極度に分裂している国」という言い方について、上院でも下院でもオバマの党である民主党が多数議席を握り、票数から言って共和党はほぼ不能に近い状態なのに何を言ってるのだと抗議する。

これが極度に分裂してるって?これが大統領が公約を破らざるおえないと民主党が理解しなきゃいけない状態だっていうのか?

大統領と与党が議会を完全に支配できる状況で公約を守れなかったら、いったい何時守ることができるのかというわけだ。

ホワイトハウスの高官達こそパジャマを脱ぎ捨て時々新聞をよんだらどうなんだ。そうすれば俺たちは先の選挙に勝ったんだということに(それにはブログやゲイのコミュニティーが大事な役割を果たしたってことにも)気がつくはずだ。

また別の同性愛系ブログPam's House Blendでは、

私に言わせたら、ホワイトハウスは正しい種類の*1LGBTたちと食べたり飲んだりした後、私たちに宣戦布告をしたも同然。誰かがこれに応える必要があるわ。

と述べている。

(*カカシ注1:LGBT: The Lesbian, Gay, Bisexual & Transgender, レズビアン、ゲイ、両性愛し好及び性転換者一般を指す。)

ここでカカシとしても不思議なのは、何故オバマ王はLGBTの期待に応えて公約を守らないのかということだ。アメリカブログのジョンが指摘しているように、議会は民主党が与党で多数議席を握っていることでもあるし、特に軍隊への同性愛者公式受け入れは共和党でも支持があるはずなので、オバマがその気になれば*2DADT法は充分に撤回できるはずだ。

(*カカシ注2 DADT: Don't Ask Don't Tell, クリントン大統領と当時与党だった民主党議会との間で生まれた妥協策で、現在軍隊で努めている軍人が同性愛者であるかどうかを本人に「聞かない」そして本人もそれを「言わない」限りは同性愛者でも軍隊に居られるが、一旦他人から同性愛者であることを暴露されたり、自分から同性愛者であることを認めた場合には除隊を余儀なくされるという、かなり差別的な法律。)

出来るはずのことをしないということは、する意志がないということだろう。

だが、何故なのだ?LGBTとの約束を守ると何か都合の悪いことでもあるのか?

すべての人々に寛容であるべきなどときれいごとを言ってる民主党の間でも同性愛はメディアが煽るほど受け入れられてはいないということか?

ミスター苺はそのどちらでもないという。オバマはLGBTの人々に自分らは弱者でありオバマ政権に頼らなければいけない立場であるとずっと思わせておきたいのだという。だから個人の人権を強めるような軍隊での正式な勤務を許可するわけにはいかないのだと。

同性愛の人々はオバマのこういう汚い陰謀に利用されている事実に気がついているだろうか?

ところでこれについてカカシの個人的な意見を述べておく。私は同性愛者は正式に堂々と軍隊で勤務すべきであると考える。同性愛者だろうた誰だろうと愛国心のある人が国のために戦うという権利は守られるべきだからだ。

ただし、何度も強調してきたように、同性同士の結婚には断固反対する。結婚は一夫一婦制であるべき。それが文明社会の基盤だからだ。それについてはここここで説明しているので興味のある方は参照のこと。

October 12, 2009, 現時間 10:39 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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September 20, 2009

左翼メディアも無視できなくなった左翼市民団体ACORNスキャンダル

アメリカ内政 , 狂ったメディア , 独裁者オバマ王の陰謀

ここ数日、オバマ王が昔からふか~い仲にある選挙違反や他の違法行為で悪名高いACORN(エーコーン)という過激派左翼市民団体が次々に売春にまつわるスキャンダルをかもし出し話題になっている。これについては、私のネット仲間のマイク・ロスさんが「ACORN:未成年売春斡旋者にローンと税金の手ほどき」という見出しで紹介してくたが、マイクさんはそれに続いてここでもアップデートを書いてくれている。

まずことの起こりを説明しておこう。ビッグガバーメントというウェッブサイトで働いている保守派の若手ドキュメンタリー映画監督ジェームス・オーキーフと作家のハンナ・ジャイルスはヒモと娼婦に扮して、ボルティモア、ワシントンDC,ブルックリン(ニューヨーク州)、ロサンゼルスなどの都市にあるエーコーンの支部を次々に訪問し、エルサルバドルから未成年の少女を密入国させアメリカで売春宿を経営したいのだが、公営住宅に入るにはどうしたらいいかと相談を持ちかけた。

エーコーンの従業員たちは、「そんなけしからん相談にのるわけにはいかない、今すぐ警察と移民局に通報する!」と激怒したかというとそうではない。反対にどうすれば警察や移民局の目をかいくぐって政府から買収宿の経営費用を援助してもらえるか親切に「ヒモ」と「娼婦」に説明したのである。

それが一支部だけで起きたことであれば、孤立した出来事であり、もう少し従業員を採用する際に気をつけるべきだという批判はあってもエーコーンの組織そのものに問題があるということにはならない。ところが、オーキーフとジャイルスは、訪問した先々でほとんど同じような応対を受けたのである。

二人はこれらの応対を隠し撮りしネットでひとつづつゆっくりと発表した。全部いっぺんに発表しなかったのは、エーコーンの代表者が「これは~支部の一部の従業員による孤立した出来事」だといういいわけを充分期待していたからで、案の定エーコーンは「ロサンゼルスやニューヨークなどではこんなことは起きていない」と自分らの公式サイトで発表した。オーキーフたちはそれを待ってましたとばかりにニューヨーク支部とロサンゼルス支部のビデオを公開。エーコーンは慌てて声明文をサイトから取り下げるという大恥をかいた。

以前にもカカシはこの左翼過激派市民団体の悪行について色々紹介してきたが、エーコーンという団体の公式名は、The Association of Community Organizations for Reform Nowという長ったらしい名前なのだが、実際にはACORNという言葉自体が左翼政策を示唆するものであり、組織名はその頭文字に合うようにこじつけたにすぎない。ま、そんなことはどうでもいいのだが、この団体は表向きは低所得者の選挙登録、住宅、治安といった相談事に乗る中立の慈善事業団という名目で1970年代に設立された。

しかし、設立当初から彼らの目的はただひとつ。左翼政策の促進だった。彼らは常に民主党の政治家を援助するために働き、長年にわたって選挙違反を繰り返してきており、その従業員たちが何人もあちこちで選挙法に触れて起訴されたり裁判にかけられ有罪になっている。

特に先の選挙では選挙権のない違法移民を多く使って大掛かりな選挙違反を行い、当選の危なそうな民主党議員を次々に助けた。特にオバマ王への援助は大変なものだった。左翼連中はオバマ王とエーコーンの間には大した関係はないなどと主張していたが、関係ないどころかオバマ王とエーコーンの歴史は長いのである。それについては以前にも色々書いているので下記を参照していただきたい。

オバマ応援市民団体の相次ぐ違法行為、今度は不法侵入
経済活性案:オバマから極左翼犯罪市民団体ACORNに莫大なご褒美配当
ビル・エアーズ、恥じないテロリストとオバマ次期大統領の怪しい関係
オバマと左翼過激派市民団体ACORNの悪質な関係
前代未聞、オバマの政治広告費は過去最高

左翼連中がオバマ王とは無関係といっていたエーコーンだが、オバマ王が打ち出した経済不活性案のなかにはエーコーンへの多額な資金援助が含まれていた。これがオバマ王や民主党の選挙を違法に援助したエーコーンへの報酬であったことは誰が見ても明らかだ。

このスキャンダルがインターネットを通じてどんどんと大きくなっていったにも関わらず、主流メディアはこれに関する報道を必死に避けていた。主流メディアが無視していても事件はどんどん大きくなるばかり。主流メディアがどうしたものかと思案をめぐらしている間に、14日、米上院議会は連邦政府から多額の補助金を受け取っているACORNへの補助金支払いを差し止める決議を通し、15日には下院議会の議員たち130人がオバマ王に対し、ACORNとの関係を今後一切断ち切るようと迫った

普段はリベラルなテレビのコメディアンたちですら、エーコーンをおちょくるジョークを放つようになり、主流メディアはついにこの話題を取り上げたのだが、その口調はあたかもエーコーンが保守派の手先オーキーフとジャイルズの仕掛けた汚い罠にはめられた犠牲者であるといわんばかりだった。

ミッシェル・モルキンによると、MSNBCのノーラ・オーダネルなどはオーキーフらの「保守派の活動家が隠しカメラを使うやり方はエントラップメント(技と相手が違法行為を働くように誘い込む違法な囮捜査のこと)とも受け取れる」と批判。ミッシェル・モルキンは幼児の振りをしてネットに巣食う幼児愛変態を摘発する番組を製作しているネットワークがよく言うよと指摘。ミッシェルによるとNBCはイスラム系ジャーナリストを保守派が集まる行事に送り込み、反イスラム人種差別が起きているかどうか隠しカメラを持って調査する番組を製作中だという。保守派の悪行を暴露するために隠しカメラを持って捜査するのは合法だが、保守派が左翼団体の悪行を暴露するのは違法なのか? さすが左翼ダブルスタンダード!

さて、これについて肝心のオバマ王はどういう反応をしめしているのかというと、完全なお惚け作戦に徹底するようだ。下記はABCのディスウィークのインタビューの一部。

司会者: あなたの支持者の間では反対者に攻撃される格好な口実を与えてしまってるひとがいるんじゃないですか、たとえばエーコーンのように。

オバマ: いや、それはですね、私は民主党陣営や左系の中には私が感謝しないようなことをしてる人は確かにいます。たしかに。

司会者: 議会はエーコーンへの補助金を断ち切るといっていますが。

オバマ: え~、その、あの、、

司会者: エーコーンへの援助を全面的に、、あなたも同意しますか。

オバマ: 反対陣営でも同じことがいえると思います。もちろん同じです。

司会者: エーコーンへの補助金はどうなんですか?

オバマ: それはですね、正直な話、そのことについて私はあまり注意して追っていないのです。エーコーンが連邦政府から多額の補助金をうけていたことも知りませんでしたし。

司会者: 上院も下院もそろって補助金を断ち切ると投票しました。

オバマ: ですから、私が知っているのは、ビデオで見る限りけしからんことですし、捜査の必要があるということです。

司会者: では大統領は連邦資金断ち切りの決断はしないかもしれないということですか?

オバマ: ジョージ、それは今わが国が抱えている大事な問題じゃないでしょう。私が注意を払うようなっことではありませんよ。

オバマ王が大統領になった褒美として取らせてやった補助金について知らなかっただと? シカゴ時代からエーコーンの顧問弁護士やコミュニティーオーガナイザーの講師としてその活動について事細かな指導までしてきたオバマが、エーコーンが連邦政府から受けていた補助金の事実をしらなかっただと? しらばっくれるのもいい加減にしろ、よくもまあアメリカ市民をそこまで馬鹿にできるな、この(放送禁止用語)やろう!

本当に議会がエーコーンの悪行について調べるつもりがあるのなら、断じてミッシェルが指摘する次の三つの項目もしっかり調査してもらいたい。

1) オバマ陣営がどのように選挙運動式としてエーコーンに支払った80万ドルを「シティズンサービス」という看板団体を使って隠蔽したのか。

2) オバマ陣営はどのようにして献金者名簿をエーコーン関係のプロジェクトボートという団体と共有したのか?(いわゆる501(c)(3)項目にはいる団体は選挙運動をすることを禁止されている)

3) そしてどのようにプロジェクトボート並びに何百という無利益及び免税団体がエーコーンと一緒になって政治活動をすることが出来たのか。

カカシはオバマ王はエーコーンを見放したとみせかけて、裏工作してエーコーンへの資金は流し続けるのではないかと思うのだが、ミスター苺はエーコーンに対する本格的な調査が行われて一番困るのはオバマ王であり、エーコーンとの関係は冷血にいますぐ断ち切ることがオバマにとっては得策だという。自分を守ることに必死なオバマのことだ、オバマがエーコーンを見捨てる日は近いとミスター苺は踏む。

September 20, 2009, 現時間 11:36 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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September 12, 2009

反オバマの抗議デモに三十万以上の参加者アメリカ首都に集まる!

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

いまだに日本では、バラク・フセイン・オバマがアメリカで大人気の大統領だと報道されているのだろうか。だとしたら、日本のメディアは先日行われた反オバマのデモ行進に集まった何十万というアメリカ市民の行動をどのように報道したのだろう?

オバマべったりの主流メディアのひとつであるニューヨークタイムスの記事ですら、アメリカの首都ワシントンDCに集まった群衆の数は何万人と報道している。保守派メディアの間では百万の人々が集まったとされているが、現実的に少なく見積もっても30万人は超す人々が集まったと考えるのが無難だろう。

左翼のプロ市民が主催する金のかかった大々的な集会とは違って、どの団体にも属さない保守派の人々が口伝えに個々に集まった会合だっただけに、地元警察が予想した以上の多数の人々が集まり、当局はかなり困惑したようだ。NYTによると抗議者は国中あちこちから飛行機や自家用車や公共バスなどを利用してそれぞれ集まったという。

パワーラインに掲載されているこの中継ビデオを見ていただければ解るが、ワシントンで生中継の報道をしていたCNNのニュースキャスターはスタジオから、オバマの健康保険演説に対して「うそつき!」と怒鳴ったノースカロライナ州のジョー・ウィルソン上院議員が議会で謝罪をすべきかどうかという質問を受けていたのだが、背後にいる抗議者たちの怒鳴る声が大きすぎて視聴者は彼女の言っていることが良く聞こえない。そこで特派員の女性はそれを逆手に取り、振り返って背後の群集に「皆さん、ジョー・ウィルソン議員についてどう思いますか?」と問いかけた。すると、群集は「イェーイ!」と大声でウィルソン議員を支持する声を上げた。

主流メディアはウィルソン議員の野次が共和党に恥をかかせるものだったという印象を視聴者に与えようとしているが、オバマ王の度重なる嘘に嫌気がさしていた保守派市民にとって、ウィルソン議員の本音は新鮮で、ウィルソン氏は人気を失うどころか、これまで彼の名前を聞いたことも無かったような保守派市民から注目を浴びるようにさえなっている。

オバマ王の人気は確実に落ちつつある。保守派連中は最初からオバマ王の支持などしていないが、主流メディアですらも、オバマ王の素人政治にいい加減、呆れ始めているのかもしれない。

September 12, 2009, 現時間 6:30 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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August 13, 2009

恐ろしや、役人が癌患者に自殺を促すオレゴン州の健康保険制度

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

昨日も紹介したアメリカのオレゴン州の公営健康保険の問題点について、ミスター苺がさらに調査をしてくれたのを読んでいたら、カカシが思っていた以上にひどい状態であることがわかった。オバマケアが通れば、アメリカ全体で今オレゴンで起きている恐ろしい状況が何万倍の規模で起こることになる。

では実際にオレゴン州の公営保険システムがどのような状態にあるのか、ミスター苺のエントリーから引用しつつご説明しよう。

まずはオレゴン州は非常にリベラルな州であり、州はほとんど民主党支持であることを念頭において置いていただきたい。オレゴン州が大統領選挙で共和党に傾いたのは1984年のロナルド・レーガンが最後。知事を共和党から出したのはすでに31年前。オレゴン州の上院議員二人のうち一人は共和党員とはいえ、共和党の中でも非常にリベラルな共和党とは名前だけのゴードン・スミス氏。5人いる下院議員のうち4人は民主党で、共和党のグレッグ・ワルデン議員はお世辞にも保守派とはいえない。州議会の方では上院と下院双方で民主党が6割を占めている。

というわけだからオレゴン州が自殺援助を合法化する法律を1994年と1997年に市民投票によって通したというのも理解できるというものだ。それと同時に公営健康保険システム設立案が通ったというのもまったく不思議ではない。

アメリカにはやメディケア/メディケイドと呼ばれるお年寄りや貧困層の人たちが入れる公営の保険があるが、オレゴンの場合はさらに、こうしたプログラムの資格に当てはまらない人にも健康保険を与えるオレゴンヘルスプラン(OHP)というものが存在する。

しかしこのプログラムは当初計画した通りには進まなかった。プログラム発足6年後には経費が二倍になり、2004年から2008年の四年間は新加入者の受け入れを凍結した。2009年に行われた加入者申し込みのくじ引きを行った際には、たった 3000名の窓口に 何万人という申し込み者が殺到した。

オレゴン健康保険計画(OHP)は全国版国営保険を押しているオバマケアの見本のようなものだが、その計画は今や経費削減という非常なるプレッシャーを受け、オレゴン州は極端なやり方で節約に取り組んでいる。

そのひとつに、今後5年間に渡る生存の見込みが5%以下の人の放射線治療の費用は支払わないが自殺援助の費用は払うとい方針がある。

バーバラ・ワグナーの望みはただひとつ、もっと時間が欲しい。

「覚悟が出来てません。まだ死ねません。」スプリングフィールド住まいの女性は語った。「まだやりたいことがあるんです。」

ワグナーさんの主治医は新しい放射線治療のターセバという薬に見込みがあると勧めたが、オレゴン健康保険計画からはワグナーさんの癌治療は認められないとの手紙が来た。

その代わり、同手紙には医師援助による安楽死、俗に言う自殺援助、を含めた看病の費用は支払うと書かれていた。

「いったいあんた方は誰様だと思ってるんだ、と言ってやりましたよ。誰に私が生きられるかも知れない費用は出さないけど、死ぬ費用は出してやるだなんていえるんですか?」

「読者の皆さん、これがまさにオバマケアの未来なのです」とはミスター苺。

癌治療用のターセバという薬は月に4000ドルもかかるが、自殺用の薬は100ドル以下。経済難に悩むOHPが治療より援助自殺を選ぶのは当然といえば当然。オレゴン健康保険計画の方針を決める委員会のソム・サハ会長は、委員会は患者が死んだほうが安上がりになるなどということを審議の考慮に入れたりはしないとしながらも、

「数週間しかない人に何千ドルというお金をつぎ込めば、それだけ他の人たちに割り当てるお金がなくなるわけです。」と語った。

これが公営保険の実態だ。サラ・ペイリンの言う「死の審議会(death panel)」は誇張でもなんでもない。

マイク・ロスさんも左翼変態フェミニストのエミちゃんのコメント欄で指摘しているが、オレゴン州は医学の発展に順応しておらず、いまだに1993年の標準でがん治療を評価し、新しい薬での治療を許可していないという。

これについてはエミちゃんはこう反論している。

その医者の発言はいわゆるレトリックというもので、実際には1993年の標準が今も残っているわけではないですよ。Oregon Health Planの基準は、頻繁に改訂されています。民間の保険会社だって、画期的な新薬に支払いをしなかったりすることがあるのは同じですよ。

ちょっと待ってよね。利益優先で患者さんの健康などまったく省みない悪どい民間保険の制度を改善するために政府による公営保険計画が立てられたんじゃないの?それが経費節約のために助かるかもしれない患者さんの治療費を拒否して、民間の保険だってやってるじゃないか、と開く治るのはおかしな言い分だ。それに、マイク・ロスを「うそつき!」とか「恥知らず!」とか言う割りには、実際にどれだけオレゴン州の健康保険がどのように改訂されているのか提示されていないので、短にエミちゃんが「嘘」をついているだけかもしれない。「頻繁に改訂されてます!」というだけでは何の反論にもなっていない。この程度の反論で他人を嘘つき扱いしないで欲しいね。ま、反論できない相手の言い分を嘘とか言いがかりとか言って過小評価するのはリベラルの常套手段だから驚きはしないが。

とうわけで、政府が健康保険に関わるとこういう悲劇が起きるという非常にいい例がオレゴンにあるわけだ。バラク・H・オバマのおばあちゃんは、もう歳なんだから腰の手術なんか受ける必要ない。ダウンシンドロームを持つサラ・ペイリンの息子はどうせ治る見込みはないんだから長期治療など無駄だ、癌治療を嘆願するバーバラ・ワグナーさんには治療の代わり自ら命を絶ってもらう、お医者さんの援助でね。これがオバマケアから期待される健康保険だ。

変態フェミニストのような左翼連中が、どれだけこうした事実をトンデモ保守派のラッシュ・リンボーの陰謀だとか、保険会社の策謀だの言ってみても、実際に公営保険を取り入れた外国の例や、国内の例がある以上、これ以上国民をだまし続けることはできない。

民主党議員たちが行っている町内会のあちこちで抗議者たちが殺到しているのも、アメリカ市民がオバマ王や民主党の嘘に目覚めたからで、左翼簾中がよくやる大企業や労働組合に扇動された人口芝生運動とは質が違う。それを右翼の陰謀だと言い切るオバマ王並びに民主党やその手下たち、お前らこそ恥を知れ!いつまでもアメリカ国民を馬鹿にするな!

アメリカ市民よ、病人や老人を見殺しにする死の審議会を断固阻止せよ!

August 13, 2009, 現時間 5:36 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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August 9, 2009

オバマ王、アメリカ市民を舐めるな!民主党の理不尽な人口芝生批判に断固反撃!

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

前回も独裁者オバマ王の健康保険完全国営化に反対する市民の草の根運動を過激派右翼団による『人口芝生運動』であると決めつけて主流メディアを使った大本営報道による情報操作に余念がないナチス党米民主党の卑劣なやり方についてお話したが、それに対抗する反対派のデモ行進の記事を見つけたのでご覧頂きたい。

上記のリンクをたどっていただければわかるが、数枚に渡る写真はコロラド州のデンバー市において、下院のナンシー・ペロシ議長が客賓として招かれた集会に集まった抗議者たちの写真である。

民主党は抗議運動は過激派右翼の連中でナチスのスワスティカを掲げているとか、人種差別的な侮蔑後が羅列されていると嘘八百を述べているが、写真の抗議者の看板には差別的な言語は全く使われていない。

しかし、このサイトの真ん中へん当たりを見てみると、オバマ支持者の写真が現れる。アメリカは自由の国だ。反対派と賛成派が平和的に抗議をするのには何ら問題はない。だが、反対派の看板が手書きやワープロを使った粗末なものであるのに比べ、「健康保険は待てない」と書かれたオバマ支持者の看板はきちんと印刷され、色付きの縁取りまでされている高価なものであることが解る。

どっちが草の根でどっちが人口芝生なのか、これだけでも解るというもの。だが、ちょっと待った。もう少しページをスクロールしてみてほしい。メガホンを持った男はオバマのOrganizing for America(アメリカのために組織せよ)という団体の一員だが、この団体の前衛はObama for America(オバマをアメリカに!)というオバマ選挙運動団体である。もう少しスクロールすると、オバマ支持者達がものすごい騒音を出すメガホンを直接反対派の人々の耳に突きつけている写真を何枚か見る事が出来る。

また、サイトの下のほうに太った黒い服の女が子供の女の子を操り人形のように操っている写真んがあるが、これは共産党スターリニストの団体がセミナーで教えている常套手段。「お前らは〜の操り人形だ」と言って子供を使っての抗議運動である。この場では「お前らは保険会社の操り人形だ」と看板に書かれている。

この一連の写真を見てもらえば解るように、民主党は健康保険完全国営化に反対している人々の草の根運動が、過激派右翼が主催している陰謀であるという印象を人々に植え付け得ようとしているが、実際の陰謀は左翼側の社会主義者たちによって行われているのだ。

独裁者オバマ王よ、アメリカ市民を馬鹿にするな!

August 9, 2009, 現時間 2:21 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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July 12, 2009

サラ・ペイリン、アラスカ知事職辞任の影響はいかに?

アメリカ内政

サラ・ペイりン(写真はこちら参照)といえば、先の選挙でジョン・マケインの副大統領候補として共和党から出馬した女性だが、民主党チームに負けた後、続けて現職のアラスカ知事を務めていた。それが二週間くらい前だろうか、突然来期の知事選に出馬しない意図を発表。レイムダックのまま知事を務めたくないとして、副知事に職を譲り自分は早々に辞任した。

この突然の動きに、周りはペイりンの思惑に色々な想像をめぐらしているが、彼女の熱狂的なファンたちは2012年の大統領選に立候補すべく、いまから準備活動に専念するためではないかと希望に胸を膨らませている。

しかし、もっと現実的なのは、2010年の中間選挙で、共和党の現職上院議員のリサ・マコウスキー(Lisa Murkowski)に挑戦してアラスカ代表の上院議員になるための準備対策という見方だとミスター苺は言う

共和党とは名ばかりのリベラル派リサ・マコウスキー議員はサラ・ペイリンが必死に駆除してきた長年アラスカに巣食っていた汚職派議員のただひとりの生き残りである。

リサ・マコウスキー議員は、フランク・マコウスキー前アラスカ知事の娘で、リサが上院議員になったのも、父親が上院議員任期中に知事に選ばれ、空いた席をふさぐために娘を任命したのがきっかけ。その後、二期目の選挙では強力な父親の応援があったにも関わらず、リサは挑戦者のトニー・ノウルズと48.62対45.51で過半数も取れずにすれすれで勝った。たった4800票の差だった。

ペイリンはアラスカでは非常に人気があるし、不人気なマコウスキー議員に挑戦して共和党候補になることは決して非現実的ではない。アラスカは共和党が強いので、候補にさえなれればペイリンが議員として選ばれることは先ず間違いない。

実際にペイリンが大統領候補の座を狙っているとしても、アラスカ知事に続き、上院議員もつとめたとなれば、大統領候補としても、もっと魅力的な候補になるだろう。ペイリンはまだ45歳。8年いや12年待ったとしても、まだまだ若い。

さて、この辞任がペイリンの今後の政治生命に悪影響を与えたという批判も多く聞かれるが、先日行われたラスマソンの世論調査によると、良くも悪くもペイリンの支持率には特に影響がないようだ。

保守派共和党がペイリンの辞任に一番動揺しておらず、穏健派の52%に比べ、ほんの37%がペイリンが候補を勝ち取る可能性を損ねたと答えた。

共和党でも敬虔なキリスト教徒の間では意見が二つに分かれており、わずかな差でペイリンの辞任は今後の政治生命を傷つけるより役立つという答えが多い。しかしプロテスタント(41%)とカトリック(46%)で分けると、それぞれで知事の動きが政治活動を傷つけるという答えがわずかに多かった。

全体的にみて、共和党有権者でも所得が高く教養の高いグループほど、ペイリンの知事辞任の決断は共和党の候補となる可能性を傷つけたと考える傾向がある。

主流メディアは一斉に、ペイリンの決断が今後の彼女の政治活動に悪影響を与えたと繰り返しているようだが、ミスター苺にいわせると、単にいままでペイリンを嫌いだった人々が彼女の決断を否定的に批判しているに過ぎず、いままで彼女を支持していたひとたちの意見は変わっていないという。

現役の知事でなくなれば、ペイリンは今後選挙活動に専念することができ、今は彼女に批判的な穏健派共和党員や、まだ彼女のことをよくしらない無所属や、保守派民主党の支持を仰ぐことも可能となる。だとしたら、ペイリンの辞任は今後の政治活動にプラスになったとしてもマイナスにはなっていないと解釈するのが正解だろう。

今後の彼女の動きが注目される。

July 12, 2009, 現時間 4:08 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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July 1, 2009

国民から医療選択権を奪うオバマ王

アメリカ内政 , オバマケアの問題点

独裁者オバマ王発案のアメリカの保険制度改悪案の審議が議会で行われているが、俗にオバマケアと呼ばれるこの健康保険案がもし通れば、アメリカはよもや自由主義国家とは呼べない国と成り下がる。国民は規制だらけの高額な保険料の国民保険に強制的に加入させられ、個人がどのような医療手当を受けられるのかは政府のお役人によって取り決められ、医療費節約という理由から治療の価値なしと判断されたお年寄りや重病人はどれだけお金をつんでも治療を受けられず国から見捨てられて重病を長年患うか死ぬかするのを余儀なくされる。もちろん大統領を始め特定のお役人やその家族たち(政治家に献金したビジネスマンなども含まれるだろう)にはそんな規制は当てはまらない。

オバマケアの支持者は、こんな批判は間違っているというだろう。『オバマ大統領は既存の保険を国民から取り上げようなどとはしていない、民営の保険会社はこれまで通り経営できるし、現在雇用主を通じて社会保険に入っている労働者はその保険を維持することができる。現在保険のない人や、現在の保険に満足していないひとのみが、国民保険に加入すればいいだけのことだ。』というのが彼らのいい分だ。だが、ここでも何度か説明したように、表向きは一見そのように見えるが、実際に裏に回ってみると、これがとんでもない嘘偽りであることがわかる。

先ず、雇用主が従業員に健康保険を提供するのは何故か。これは別に雇用主が人道的な理由があってしていることではない。これはあくまでも有能な従業員を魅きつけるための条件にすぎない。雇用主は常に、高い給料を出すか良い保険を提供するか、どちらが雇用主にとって利益となるかを考えている。雇われる側も、自分が若くて健康な人間なら、保険がそれほど良くなくても高い給料をはらってくれる会社にはいるかもしれない。中年で扶養家族に子供や年寄りが居る人なら多少給料は安くても良い保険を提供する会社に努めるかもしれない。こういう選択権があるのはアメリカが自由市場であることの証拠だ。

社会主義者の小山エミにいわせると、この選択権は「歪んだインセンティブ」だそうだ。従業員や雇用主にそんな選択の自由を与えるべきではないというのだ。

人々は公的保険に加入することもできるし、さまざまな民間保険のどれかに加入することもできる。そういう制度が実現したとしても、民間企業が社員の福利厚生として健康保険費を負担することが禁止されるわけではないから、これまで通り健康保険を提供する企業も残るだろう。その場合、健康保険の費用は給料と同じ扱いとなって課税されることになるが、これは不公平ではない。なぜなら、企業が健康保険費を負担しなかった場合、それぞれの社員は自分の給料の中から公的保険なり民間保険の保険料を支払うわけで、その給料は所得税課税されているのだから、福利厚生として提供される保険だけ非課税というのはそれこそ不公平だ。

別の言い方をすると、福利厚生に課税する制度は、勤め先から健康保険を提供してもらっている人も、自分で保険料を払っている人も、みんなフラットに課税される、より公正な制度だと言える。前者だけ免税することこそ政府の恣意的な経済介入であり、企業の福利厚生制度や人々の就業意志に影響を与える「ゆがんだインセンティヴ」だ。

ちょっと見た目には、この小山のいい分には一理あるような気もする。だがよくよく考えてみるとこれはおかしな理屈だ。一部の保健が課税されるにも関わらず一部がされないのは不公平だというのは理屈上そうではあるが、であれば、国民を高い保険料から解放するためにも、保険料は均一に税金控除になると改正するのが本当ではないのか?一部の保険料が課税されるのが不公平だから誰しも均一に課税する、では国民の負担を和らげる保健制度改正ではなくて、保険制度改正に扮した単なる増税に過ぎない。

また雇用主から保健を提供されているのは個人の従業員だけではない。この制度で一番痛手を被るのは自営業の人々である。自営業の人は雇用主でもあり従業員でもある。ということは自分や家族の保健をこれまでは税金控除できたのに、今後は一切できないということになり、実質的な手取り収入が激減することになるのである。

このような状態になった場合、一般市民はどうするか? 普通に考えて保健のあるなしに関わらずなるべく給料の高い会社への就職を選ぶだろう。健康に自信のある人は保健にはいらないかもしれない、企業は企業で保健を提供しても魅力的な従業員を募ることができなのであれば、面倒くさい保健など廃止してしまうえということになるかもしれない。

何にしても民間保険への加入者が激減することはこれだけ見ていても明らかである。

さて、さらに、これに加えて国民保険というオプションがあったらどうなるか?しかも国民保険の保険料は税金控除になるとか、保険料が民間のそれよりずっと低いといったような条件がついたらどうなる?普通の市民は国民保険に選択の余地がなくなる。高いお金を出してでも民間保険に入る人は居るに居るだろうが、保険会社の利益が激減すれば良い保険を提供できる民間会社の生存は危ぶまれる。

それで結局国民の大半が国民保険に加入せざる負えなくなるという仕組みである。

オバマ王は馬鹿ではない。高𨯁車に民間保険はお家取り潰し、国民保険に加入しない国民には遠島もうしつける、などということを言ったりはしない。オバマ王の陰謀はもっと周到だ。

だが、結果的には同じである。国民は民間保険に加入する選択権を失う。国民保険に頼り切りになった国民はお役人にいちいちその治療方法を審査され、この薬は高過ぎるから駄目だ、あんたは年寄りだから腰の手術など無駄だ、あんたの癌は治る見込みがないから手術なんか駄目、あんたはゲイだからエイズ治療は無駄、あんたはトンデモ保守でオバマ批判者だから駄目、、、

オバマ王の陰謀を今すぐつぶさなければ、アメリカがそういう国になる日は遠くない。

July 1, 2009, 現時間 4:08 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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June 21, 2009

アメリカ大本営報道始まる、ABCテレビ局ホワイトハウスから報道

アメリカ内政 , 狂ったメディア , 独裁者オバマ王の陰謀

民主党色丸出しのアメリカ主流メディアではあるが、今回のホワイトハウスからオバマ王の健康保険案討論会をタウンホールミーティングのかたちで一時間にわたってABCテレビが報道することになったことは、これまでにも増して現政権と主流メディアの癒着ぶりがあきらかとなった。しかも番組では共和党の代表は出演せず、オバマ案の反対意見は全く反映されないことがあきらかになった。しかもABCは放映中にオバマケア反対意見のコマーシャル放映も許可しない意志を発表している。

つまり、ABCテレビは公共放送局という立場にありながら、オバマのプロパガンダを放映する大本営テレビ局と成り下がったというわけである。ま、選挙中も恥かしげもなくオバマの応援団をやっていた主流メディアだからこの程度のことで驚くこともないのかもしれない。

ところで、アメリカのリベラルは何かとフォックスニュースが保守派の手先だとか過激派右翼だとか批判するが、それはフォックスニュースのみがオバマの代弁者となることを拒否しているからにすぎない。フォックスニュースにはいくらでもリベラルのニュースキャスターやコメンテーターが出演しているが、その他の主流メディアのようにあからさまにオバマ王に媚びへつらわないのがリベラルやオバマ王には気に入らないのだ。

一般のリベラルがフォックスを批判するのはいいとしても、大統領たるオバマ王がそんなことを気にするのはせこ過ぎる。だが独裁者を目指すオバマ王はすべてのメディアが自分にひれ伏す事を望んでいるらしく、テレビネットワークとして唯一つ独立した意見を保ちオバマ批判も遠慮なくするフォックスニュースが気に入らないとして、フォックスは自分を攻めることだけに四六時中専念しているテレビ局だなどとくだらない批判をテレビインタビューでしている。大手主流メディアから8年間叩かれ続けたブッシュ大統領は、こんなせこいことはしなかった。ブッシュ大統領は自分の評判になど全く興味がなかったからだが。

とにかく、反対意見が全く反映されないのであれば、この番組は民主党のコマーシャルではないか、コマーシャルなら民主党はきちんと広告料金を支払うべきであり、民主党が払わないで自分らの意見を一時間に渡って放映できるなら、共和党も反対意見を同じ時間、無料で放映できなければ不公平である、という内容の抗議文を全国共和党委員会(the Republican National Committee)とケン・マッケイ参謀総長はABCに送った。

「オバマ大統領は健康保険改正案に独占権もなければ自由な放映権もなありません。」「大統領は何度も両党による討論を求めると発言して来ました。ですから共和党もお茶の間時間のイベントに含まれるべきです。」

これに対してABC局は自分らの番組の編集は自分らが決めることなので、他人からとやかく言われたくないという内容の返答をした。だが、問題なのは、こういうことがまかり通るならば、オバマ王や民主党は常に自分らの提案する法案を独占的にテレビ放映することが出来るわけで、反対派の意見を一般市民が聞く事ができない状態になる。ブログや有線テレビが活発になってきたとはいえ、アメリカ人のほとんどが未だにニュースをテレビニュースから得ていることを考えると、まさにこれは大本営報道のはじまりだ!

June 21, 2009, 現時間 8:33 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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June 10, 2009

国民保険はファシズムの兆候

アメリカ内政

一応小山エミちゃんの反論の反論の反論というかたちをとって、どうしてオバマが発案する国民保険がファシズムにつながるのかという話をしたいと思う。

エミちゃんが私の情報ソースは保守派ブログなんだろうと書いているが、ま、カカシのへんてこカタカナ表記なんかで判断しなくても、私のブログの右バーナーに保守系ブログが愛読ブログとして沢山リストアップされているのだから、シャーロック・ホームス並の推理など使わなくてもその情報源は明白なはず。(ニューヨークタイムスやAPも読んでるけどね。)

しかし、右翼や保守派側に同じような考えを持つエコーチェンバーがあるというなら、リベラルの方は主流メディアがからんでいる分、そのチェンバーの効果は保守派のそれより何十乗にもなっているということに、そのまんなかにいるエミちゃんは気がついていない。

アメリカの主流メディアはかろうじてフォックスが多少中庸であることを除けばほとんどが左向きだ。また、リベラルとか左翼は自分たちの考えが主流だと思い込んでいるので、どんなに不適切な場所でも自分らの政治見解を述べることに遠慮がない。だからアメリカで保守派をやってると嫌が応にもリベラルの考えを聞かされるが、リベラル連中は自分らと違う意見を聞くことは先ずない。大学での演説で保守派政治家や作家が現れると暴力でその演説を阻止しようとするのは常に左翼学生達だ。

エミちゃんが私のことをトンデモ保守とか言ったりするのも、左翼やリベラル連中との付き合いしかないから比較的中庸保守のカカシが過激派右翼に見えるだけ。ムーブオンやエーコーンみたいな過激派左翼が人を馬鹿にした信じられないようなことを言うのを真に受けて、常識人なら誰でも見破れる陰謀を右翼の妄想だとかデマだとか言ったりするのも左翼リベラルの現実以外きかされていないのが原因。ムーブオンみたいな権力のある組織が自分らのサイトに掲載されたビデオの管理ができないとか、エーコーンが自分らの雇った従業員の選挙違反に気がつかなかったとか、普通の人なら絶対騙されないような口から出任せを恥じかしげもなく言って退ける。それで有権者を騙せると思ってるんだから、いかにリベラルが一般市民を馬鹿にしているかが解るというもの。

NYTやCNNが民主党応援団と成り果てた先の選挙の時でさえ、エミちゃんのような人はその偏向報道に全くきがついていなかったんだろうな。

さて、前置きが長くなってしまったのだが、エミちゃんの健康保険に関する見解は非常に薄っぺらで、彼女がこの件について深く考えていない事は彼女の行き当たりばったりの供述で顕著に現れている

カカシさんの懸念は「民間の保険に税金をかけたら公的保険にみんな加入してしまう」ということだと思うけれども、これは端的にカカシさんが問題を理解していないことを示している。だって、ここで議論になっているのは、民間保険に税金をかけるかどうかではなく、「企業が社員に提供する社員福利厚生としての保険」に税金をかけるかどうかだもの。

仮に上記の四原則に沿った健康保険改革が実現したとして考えてみてほしい。人々は公的保険に加入することもできるし、さまざまな民間保険のどれかに加入することもできる。そういう制度が実現したとしても、民間企業が社員の福利厚生として健康保険費を負担することが禁止されるわけではないから、これまで通り健康保険を提供する企業も残るだろう。その場合、健康保険の費用は給料と同じ扱いとなって課税されることになるが、これは不公平ではない。なぜなら、企業が健康保険費を負担しなかった場合、それぞれの社員は自分の給料の中から公的保険なり民間保険の保険料を支払うわけで、その給料は所得税課税されているのだから、福利厚生として提供される保険だけ非課税というのはそれこそ不公平だ。

別の言い方をすると、福利厚生に課税する制度は、勤め先から健康保険を提供してもらっている人も、自分で保険料を払っている人も、みんなフラットに課税される、より公正な制度だと言える。前者だけ免税することこそ政府の恣意的な経済介入であり、企業の福利厚生制度や人々の就業意志に影響を与える「ゆがんだインセンティヴ」だ。

企業がより優れた従業員を募るために福利更正として提供している「社会保険」を「ゆがんだインセンティブ」と言ってのけるところが、さすが社会主義者だけのことはある。だが、エミちゃんのいう「福利厚生に課税する制度は、勤め先から健康保険を提供してもらっている人も、自分で保険料を払っている人も、みんなフラットに課税される、より公正な制度」という供述を裏付けるものは何もない。

現在、勤め先を通じて健康保険のある従業員は、自分が払う保険料は無料か一部負担のみだ。それに企業を通じての健康保険は好きな医者に好きな時に行ける自由の利くプログラムが多い。だからオバマ提案の規制の多い国民保険など誰も入りたいとは思わない。だが福利厚生としての保険に課税したらどうなるか? エミちゃんのいう「ゆがんだインセンティブ」というものがなくなり、一般人は高い税金を払ってまで会社を通じて社会保険に加入すべきか、それとも融通は利かないが安い国民保険をに加入すべきかという選択に迫られる。若く健康な人ならわざわざ高い保険料を払って健康保険になど入りたがらないだろう。持病でも持っていて専門医に行かなければならないという人以外は、先ず保険料の安い国民保険を選ぶだろう。

そうしたら民間保険は商売上がったりになり、事実上崩壊するという計算だ。保険を持っている国民のほとんどが国民保険に加入した時点で民間保険への加入を違法にし、国民保険への加入を強制してしまえば、これで国民はオバマの思い通りになるというわけ。今は禁止していないからとか、どの保険にも一律に課税するから公平だ、とかいうのは民間保険企業を破壊するための口実なわけで、民間企業が破壊された時点でオバマ政策がどう出るかなんて火を見るよりも明らかだ。国民から選択の余地を奪い取るファシストオバマの悪どく恐ろしい企みに騙されてはならない。

カカシさんは市場主義を支持する保守主義者なのだから、オバマ政権が福利厚生に課税しようとしている(と報道されているがまだ発表されてはいない)件については「あの社会主義的なオバマにしてはよくやった、偉い」と褒めてあげてはどうかと思うのだけれど。

民間企業が国営企業と競争できる手段を奪っておいて何が市場主義なのか?オバマが本当により安い健康保険を国民に提供したいと思うなら、州を超えて保険を購入出来ないという法律を取り除き、全国中の保険会社が一様に競争できるよう市場を解放するべきである。

オバマ提案の国民保険はオバマのファシズム促進のための一手段である。有権者よ、騙されてはならない!

June 10, 2009, 現時間 5:56 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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June 8, 2009

ファシストオバマ王によるGM・クライスラー社の国営化は進む

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

保守派思想のマイク・ロスさんが紹介している記事は興味深い。

記事の著者であるバイロン・ヨークによると、ファシストオバマ王によるGM・クライスラーの経営乗っ取りは民主党の基盤以外のアメリカ国民の間では全く人気がないとのことだ。オバマ王の支持率はまだ60%と比較的高いが、それでも今回のアメリカ大手自動車メーカー二つの国営化に関しては保守だけでなく無所属からもかなりの批判が出ている。

私の民主党支持の同僚でさえも、「国が企業の運営に口出しすべきではない」とオバマの政策を批判していた。オバマ自身、民間企業の国営化は国民に人気がないことを承知しているため、国はGMやクライスラーの経営には関与するつもりはないと発表している。

た、だ、し、それには経営における基本的な決断を除いては、という注意書きが添えられている。

では、政府が口出しする「基本的な決断」とは何か、

オバマ氏の演説前夜に行われた記者団への電話によるブリーフィングにおいて、オバマ政権高官はこの点を特に指摘した。「政府は日々の会社の経営の邪魔をするようなことはしない。」と高官は「ただ株主として、政府は基本的な経営、特に会社の重役選考や、主なイベントや取引などへの投票にとどめる。」とした。

重役の人事や主なイベントや取引に口出しするんだったら、事実上政府が関与してるのと同じじゃないか。何が国が企業の経営には関与しないだ。いい加減にしろ!

オバマの人気はまだまだ高いが、自動車会社の乗っ取りがきっかけとなり、一般庶民にもファシストオバマの本性が明らかになるのは間近いかもしれない。

June 8, 2009, 現時間 10:17 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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社会主義が進むオバマアメリカ

アメリカ内政

先月コメンターのkusukoさんが、紹介してくれた三橋貴明氏のブログを時間が出来たので改めて読ませてもらったところ、kusukoさんのご指摘の通り、三橋氏も最近のオバマ政権の方針にはカカシと同じような見解をもっておられるようだ。

最近のアメリカは資本主義国と言うより、どちらかと言えば社会主義国に近づいています。担保が設定してある債権者までもが、政府から無理やり資産売却への同意を求められるのですから、これはかなりハイペースのシフト(社会主義国への)が進んでいると見るべきです。

 以前も書きましたが、アメリカの凄みは戦略的にコロッと国家の色を変えてしまうところです。一年後の春に、アメリカの要人の誰かが、
「資本主義? プ、今更www」
 などと発言したとしても、ち〜っとも驚きません。○×主義とやらに身を捧げた結果、国を衰退させるよりは、現状に合わせてさっさと戦略を変更する。要するにプラグマティストということですが、どちらかと言えばわたしはこの手の考え方にシンパシーを抱きます。未だに、
「新自由主義!」
 などと言っている日本人がいますが、今や世界的にクラウディングアウトが通用しない時代になりつつあるのです。要は、政府がどれだけ国債を発行しても、金利がちっとも上昇しないという(新自由主義者から見ると)異様な世界です。

 ちなみに、日本はすでにこのステージを経験しており、実際に日本の長期金利は1999年以降、一度も2%を上回ったことがありません。マスメディアの言うように、本当に日本政府の財政が破綻するならば、もう少し金利が上がっても良さそうなものです。

クラウディングアウトとはどういう意味なのかカカシには解らないのだが、アメリカの要員が本気で「資本主義?プ、、」なんて時代が本当に来るとしたら、カカシとしては非常に恐ろしい。

しかし私はオバマが国の財政をまもるために資本主義を無視して社会主義を導入しようとしているという三橋氏の考えには全く同意できない。オバマは国を守ることなど最初から考えていない。オバマのやりかたで「我々の知るアメリカ」が崩壊したとしても、それは彼自身の社会主義理想を作り出すための手段であり、アメリカを守る手段ではないのだ。それに、アメリカの社会主義化がアメリカの経済を救済するなどと、本気で考えてる人はいないと思う。

アメリカ社会主義化について、三橋氏の後編はもっと解りやすく具体例があるので、読む価値あり。三橋氏は前政権のブッシュ大統領のファニーメイ、フレディマックの救済から、この傾向が始まったと書いているが、種はもっと前に植えられている。

それにしても、経済の専門家たちもアメリカが社会主義に進んでいると見ているということは、アメリカの社会主義化はトンモ右翼だけの妄想、という左翼の主張はむなしい。

June 8, 2009, 現時間 7:24 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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June 2, 2009

GMの国営化に成功した独裁者オバマ王

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

アメリカがファシズムに向かって進んでいるなどというのは、過激派右翼に感化されたトンデモ保守のカカシさんくらい、と誰かさんが言っている間にも、独裁者オバマ王のアメリカファシズム化は着々と進んでいる。

こんかいのジェネラルモータースの破産の件について読んでいたカカシは、いくらオバマ王でもそこまでする?と思うくらいあきれてしまった。

GMはその膨大にかさむ人件費のおかげで、ここずっと経営不振だった。私は以前からずっとアメリカのビッグスリー自動車会社は倒産させ、本当の意味でのリストラをして、会社の生き血を吸っている労働組合を解散すべきだと言ってきた。

しかし、GMの救済にはファシスト、オバマ王が登場。なんと国民の血税$19.4 billionをつぎ込んで、政府GMの会長を解雇。直接GMのリストラに関与し、さらに$30.1 billionを融資してGMの60%の株券を握る株主となった。12%はカナダ政府が持つことになったという。しかも、GMを破産に追い込んだ悪の張本人である労働組合UAWがなんと20%近い株券を握ることとなったというのだから驚く。

どんな理屈をこねようと、GMは国営化されたのである。民間企業を国が運営することに関しては、民主党議会からもかなりの批判が出るだろう。だが、直接的なGMの運営をみかけだけは変えることは簡単だ。先ず、アメリカ国内における外国車の販売を規制する。すでにオバマ王はインド車のアメリカ市場を許可しいない方針を示唆している。ヨーロッパ者や日本、韓国の車なども、オバマ政権下ではかなりの圧力を受けるはずだ。たとえば、外国自動車外車が拒んできた労働組合導入の強制などが考えられる。(すでにこの陰謀はオバマ王によって色々企てられている。)

そうやってGMの競争相手を弱体化したのちに、オバマ王はじめ民主党に多額の献金をする企業にGMを受け渡す。こうすれば、一見GMは再び民間企業になったかのように見えるが、実際にはオバマ王の息のかかった企業として市場を独占できるというわけだ。

まさしくファシストオバマ王の計算どおりである。

こうして独裁者オバマ王の陰謀は続くのであった。

June 2, 2009, 現時間 11:25 PM | コメント (3) | トラックバック (0)

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May 31, 2009

国土安全保障に完全にクルーレスな左翼変態フェミニスト

アメリカ内政 , ネット情報 , フェミニズム , 対テロ戦争 , 独裁者オバマ王の陰謀

昨日は時間切れで詳しくエミちゃんの指摘に対して反論することができなかったので、本日は返答がてら、国防の大切さについて語りたいと思う。先ずはこれ、

オバマが「水攻めにあった三人のテロリストにやたらな同情をしている」という記述には、何の根拠もない。そもそも三人はテロリストではなくテロリズム支援者という疑いを持たれて米国によって拘束された人たちであり、少なくとも拷問を受けた時点において何の犯罪でも起訴されていない。そしてオバマが拷問に反対するのは、必ずしもかれらに同情しているからではなく、拷問をしている国家として国際的な非難を受けるばかりか、かえって反米感情を高め、米国人の命を危険にさらすと判断しているからだ。そのこと自体に異論があるならそうオバマを批判するべきで、オバマは国民の安全をまったく気にせずテロリストにやたらと同情している、というのでは話にならない。

他人のかいてることを嘘偽りだという割にはエミちゃんのこの記述には真実がまったくない。水攻めにあった三人は自他共に認めるテロリストであり、彼らから得た情報によってテロ陰謀が未然に防がれたという事実があるのである。かれらは単にテロ支持者の疑いを持たれたなどという生易しい人物らではない。

水攻めが拷問かどうかという話はとりあえず避けるとして、オバマによる「拷問をしている国家として国際的な非難を受けるばかりか、かえって反米感情を高め、米国人の命を危険にさらすと判断しているからだ。」という考えが、いかにナイーブで国を危険に陥れることになるかという話は何度も指摘して、そのように何度も批判している。だいたい私の文章をちゃんと読んでいれば私が何を批判しているのかは明白なはず。それをわかっていてわざとこういう風に私の文章のスタイルを批判して、本点をずらすやり方は感心しないね。

さて、グォンタナモ収容者に関するこれについても私はエミちゃんの非常識さにあきれてしまった。こと国土安全保障とか戦争とかって話になると彼女はまったくクルーレスだね。

拘束された人たちはテロリストとは限らない。また、オバマ政権が機密メモを公開したのは、そこに書かれた「取り調べ方法」は米国憲法及び国際法に違反した行為であり、今後同じ手法を使わないと決めたからであって、それをテロリストが知ったところで今後アメリカがどのような取り調べを行なうかは分からないはず。だいいち、「水攻め」をはじめとした拷問が行なわれていることはメモ公開以前からも報道されていたことで、オバマが公開したからはじめて知られたわけでもないし、そもそも拷問というからには準備しておけば耐えられるような生易しい手法ではないはず。

グォンタナモに収容されている人間がテロリストとは限らないどころか、ほとんどが、イラクやアフガニスタンでアメリカ兵を殺そうとしたもしくは殺した敵側戦闘員なのだ。彼らは単にテロリストの疑いをもたれて逮捕されたというような犯罪容疑者ではないのである。また、CIAの取調べ法がアメリカの憲法を違反した行為だというのは真っ赤な嘘だ。ブッシュ政権下において、水攻めも含めCIAの取調べ法が憲法に違反するかどうかという調査がおこなわれ、これは違反ではないという判断が下されている。オバマ王は今になって、この判断を下した弁護士を戦争犯罪という罪で裁判にかけようなどと示唆しているのだ。これが国際法に違反したものであるという判断もされていない。しかし、国を守ることと国際法とどっちが大事なのかということになれば、国防を選ぶのは大統領たるもの当たり前だ。

公開された取調べ法は単に水攻めだけではない。他にも色々なやり方が公開されてしまった。たとえオバマ王がこれまでのCIAのやり方に批判的な意見を持ち、今後こういうやり方はしないと決めたとしても、過去のやりかたを公開することは非常に危険だ。

まず、アメリカ政府による取調べ方法が他から流れていた事実があったとしても、政府自体がそれを認めるということには重大な問題がある。アメリカの敵国、特にテロリストが多くでているイスラム圏諸国などは、もともとアメリカは悪魔の国だと信じている。その国の大統領が、「おっしゃるとおりでございます」と認めてしまったら、「やっぱりそうだったじゃないか。やはり破壊せねばならぬ。アラーアックバー」てなことになるのだ。

オバマ王になってからのイランや北朝鮮の傲慢な態度を見ればこれは明らかではないか。ブッシュ政権の頃はブッシュのイラク侵攻を見て、自分の国にも攻めてくる危険性を恐れて多少の遠慮を見せていたイランなど、オバマにそんな度胸はないと踏んで今はミサイル発射の実験はする、戦艦をソマリア沖に出動させるなど、国際社会の批判を完全に無視しての行動だ。北朝鮮は北朝鮮でクリントン時代に交わされた核拡散条約を破って核兵器爆破実験をおこなったばっかり。

次に、テロリストがこのメモから何もまなぶことがないというエミちゃんの見解にはあきれてあいた口がふさがらない。

どの国の軍隊でもそうだが、アメリカ軍には捕虜になった場合、どのように抵抗するかという訓練がある。民間人でも軍関係の仕事をしている人間はその仕事にもよるが、危険性の程度によってそれなりの訓練を受ける。

これがどういう訓練かといえば、これまでにテロリストや敵国に誘拐されたり捕虜になったりした人々の体験談から、どのように振舞うことで情報を守りながら、自分の身の安全を守ることができるかを学ぶものなのである。であるから敵がどのような取調べをするかということを前もって詳しく知っていればいるほど効果的な抵抗ができるのである。

今後どのように変化するにしても、テロリストたちがアメリカの過去の取調べ法から学べることは大いにある。それを今後はやり方がかわるので公開しても問題ないなどどといってのけるクルーレスな人にはまったく驚く。そういう奴が大統領をやってるってことがさらに恐ろしい。

ブッシュ政権の高官らは戦争犯罪者として人道に対する犯罪を裁かれるべきだと思う。というのも、イラクのアブグレイブ刑務所はじめ世界各地における米軍兵士が収容者や捕虜を虐待した件については軍事法廷が開かれており、数百人もの下っ端の米兵が直接虐待に加担した罪で起訴されているのに、それを命令した政府や軍の高官の責任がまったく問われないというのではあまりに不公平だもの。というか、米国は第二次世界大戦中に米国人捕虜を「水攻め」にした罪で何人もの日本軍関係者を処刑しているわけで、ブッシュ政権の高官がまったく同じことを命令したのに処罰しないというのはどう考えてもおかしい。

この文章も嘘だらけ。先ずアルグレイブの問題が明らかになったのは、米陸軍で内部告発があり、それを陸軍が自分らで調査した結果、実際に虐待が存在したことを確認した上で、直接関わった看守数人とその直属の上官が処分された。これは変態の看守ら数人の個人的な犯罪であり、彼らは上からの命令で虐待を行ったのではない。刑務所の管理をしていた准将は除隊処分となったが、彼女も「監督不行き届き」で処分されたのであり、虐待命令を下したという戦争犯罪に問われたわけではない。

日本軍の裁判については私は詳しいことを知らないので、言及はさけるが、前政権の高官を裁判にかけることは非常に危険だ。いくら政治的に反対の意見を持っているからといって、そうやたらにライバル政権の高官を裁判にかけたりすれば、今後政権交代ごとに内乱の危険性をはらむ。アメリカの民主主義が200年以上も続いている理由は、政権交代によって前政権の人間が刑務所送りになったり首をきられたりしない平和的な交代が保証がされているからなのだ。

グォンタナモ収容者について、もうひとつ。

収容者を米国内に「解放する」という話に関しては間違いで、多分上記の「自分たちのコミュニティに連れてくるな」というキャンペーンを「コミュニティ内の刑務所に収容する」ではなく「コミュニティに引っ越してくる」と誤解したのだろう。

エミちゃんは知らないらしいが、グォンタナモに収容されてた囚人は、もう何人も解放されている。たいていの場合は彼らの母国に返還されるのだが、パキスタンとかトルコとかでつかまったテロリストは母国が戻って来れれては困るの返還を拒絶する場合がある。そういう人間をどこに解放するかという問題がおき、一時はアメリカ国内に開放するという話が持ち上がったのだ。もちろんこれには民主党も合わせて国内から大反対が起きたのでオバマは取り下げたのだ。

それから最後にこれ、

民主党を別の呼び方で呼べば国民が民主党に嫌悪感を感じて共和党に寄ってくると考えたのであれば国民をバカにしているとしか思えないけれども

ファシストをファシストと呼んで何が悪い? だいたいブッシュをヒットラーとなぞらえるような選挙運動やってた党が、いまさらこんなことをいう資格はないだろう。第一、民主党のブッシュ批判と違って共和党のオバマ批判は事実なんだから問題ないはず。事実を指摘されたからといって指摘した相手を悪く言うほうこそ、国民を馬鹿にしていると思うがね。

May 31, 2009, 現時間 10:58 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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バラク・オバマはファシストか?

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

クリート島に来てはや四週目に入る。こんな僻地にきてやっとネットカフェに落ち着く機会が出来たので、メールを開いていたら、なんと例のフェミニスト小山のエミちゃんからトラックバックが来ていてびっくり。どうやら私のオバマ王に関する記事をまとめ読みして燃えちゃったらしい。エミちゃん、ご愛読ありがとう!

ついでに私のダイエットブログの紹介までしてくれて感謝なのであった。

エミちゃんは私がオバマ王をファシストだと考える理由はフォックスニュースとかラッシュリンボーのような「極右翼」の報道に感化されているからだといいたいらしいが、私はフォックスニュースを観る暇もなければ、ラッシュリンボーも時間帯が遅すぎてほとんど聴いたことがない。だから私のオバマ王に関する意見はそうしたメディアからの影響を受けているのではなく、実際にオバマ王がやってることを私なりに解釈してるに過ぎないのだ。

先ずファシストとは何か?私の理解するファシズムとは、社会主義ではあるが共産主義とは違う。共産主義の場合は民営の企業は存在せず、政府がすべての産業を所有し経営する。それにくらべてファシズムの場合は民営企業は存在するが、どの企業がどの産業を独占するかを政府が決める。だから政府に取り入るのが得意な企業が成功するわけだ。ナチスドイツで成功した事業家で後にユダヤ人を大勢避難させたオスカー・シンドラーなどがその典型である。

さて、それではオバマ王がこれまでにしようとしてきたことを考えてみようじゃないか。先ず金融機関の救済において、オバマは救済金を支払うかわりに金融機関の経営にうるさく口出しするようになった。重役たちの賞与の金額までコントロールしようとしたことは読者諸君の記憶にもあたらしいことだ。半分公営化するという話まで出て、救済金を受け取った金融企業は驚いて救済金を返済しようとしたがオバマ政府はそれを受け入れなかった。

クライスラーの件にしてもそうだ。オバマはクライスラーの人事にまで口出しをして、会長を辞任させた。どの販売店を閉鎖するのかまで指図している。エミちゃんは自動車の販売店は共和党支持者が多いから、閉鎖される店のほとんどが共和党支持でも陰謀ということにはならないというが、共和党支持の多い自動車企業を厳しくコントロールすることによってオバマ王は共和党への献金を減らすことができるというわけだ。

また、オバマ王が提案している国民保険案などまるで社会主義だ。オバマ王は社会保険は廃止しないと言っているが、社会保険にも税金をかけるという提案がある。国民保険を選べば税金がかからないとなれば、普通の人は国民保険を選ぶだろう。ということは事実上社会保険は消滅する。そして国民のすべてが国民保険を持つようになった暁には、政府が国民の受ける治療方法を制限することが出来るようになる。国民は政府に命を預けることになるのだ。これが社会主義でなくてなんだろう?

製薬会社への値段のコントロールも取りざたされている。新しい薬は開発に時間とお金がかかる。アメリカの医療技術が世界で最高なのは、アメリカは医療機関が自由であり、新しい薬をいくらでも高い値段で売ることが出来るからである。もし、これらの薬の値段を規制すれば、カナダで起きたように新薬の開発は完全に停止する。開発しても利益がないものを誰が研究などするだろうか?

これらはすべてオバマ王の発案である。これがファシズムでなくてなんであろう。

もっと書きたいことがあるのだが、ネット接続がかなり不安定なので今回はこのあたりでアップしておこう。エミちゃんへの詳しい返答はまた次回にまわすとする。

May 31, 2009, 現時間 6:08 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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May 29, 2009

オバマ王、共和党に献金した自動車販売店を次々に閉鎖

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

経営が傾いている大手自動車会社クライスラー社の救済にあたり、オバマ王は政府からの救済金給与の条件として数々の販売店を閉鎖する命令を下したが、何故か閉鎖される販売店のほとんどが共和党議員に献金した店ばかりだという事実が発覚した。

アーカンサス州とミズーリ州のチェーンでRLJ-McCarty-Landers販売店はどこも閉鎖されていないのにも関わらず、その競争相手の販売店は次々に閉鎖されているという。この販売店のパートナーであるマックカーティ氏は元クリントンの参謀官の一人。またもうひとりのパートナージョンソン氏はブラックエンターテイメントの設立者で民主党に巨額の献金をしてきている。

閉鎖のヒットリストに載っている販売店を代表している弁護士によると、閉鎖の圧力はホワイトハウスから強くかかっているという。

「クライスラー社が販売店の25パーセントを閉店することは懸命ではないということが我々には明らかになってきました。これはクライスラー社の決断ではありません。社は大統領の自動車企業対策部から強い圧力をうけているのです。」とレオナード・ベラビア弁護士は語った。

だいたい景気が低迷しているときに、どんどん販売店を閉鎖して失業者を増やすということ自体どうかと思うが、自分の政治的見解に反対するライバル派の企業を閉鎖するやり方は、ファシズム以外の何者でもない。

クライスラー社のホワイトハウスとの合意によって3200の販売店が閉鎖されることになっているが、その基準というのは明らかにされていないという。

May 29, 2009, 現時間 1:43 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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May 24, 2009

国民を人と思わないオバマ

アメリカ内政 , 独裁者オバマ王の陰謀

俺(ミスター苺)が愛読しているブログ、パワーラインで、バラク・H・オバマが、取調べ中に水攻めにあった三人のテロリストにやたらな同情をしているのに比べて、オバマが国民の安全にまったく気使いを見せないことを指摘している。

オバマがペン一筆で発令した燃費の良い車の製造を強制する法律は、統計的に見て、何千という罪のない命を交通事故で奪うことになる。なぜなら燃費のよい車は必然的に軽くきゃしゃで、重たく頑丈な燃費の悪い車よりも事故にあった際の人身被害はひどくなるからだ。

パワーラインのジョンはオバマ王は見かけを優先して賢明な政策を作らないからこうなるのだと締めくくっているが、俺が思うに、オバマの問題は見かけがどうのではなく、道徳感の欠如にあると思う。これは左翼の典型的な性質ではあるが、オバマは特にそうだ。いや、奴の場合、それどころじゃない。

オバマはプロテスタントの信者であると口ではいうがやることはまるで無宗教者のそれと変わらない。 奴は個人の存在価値というものをまったく意識していず、単に革新的な男が操縦する機械の部品ででもあるかのように扱う。

オバマは個人的に知ってる人間は別として、人民のことをゴキブリかなんかとでも思ってるんじゃないだろうかと俺は感じるね。ゴキブリなんかちょっとくらい死んだって知るかってなもんだ。ほかにいくらでもうじゃうじゃ生まれてくるんだから。奴はほかの部族の人々に対して、まったく同調心というものを見せない。奴が心配することといったら自分の部族の利益と忠誠心だけだ。奴が必要とする人間は自分の重要性を高めてくれる取り巻きだけだ。もしそのメンバーが死ねば、ラインアップに穴が空くに過ぎない。

この場合、統計的に確実であろうと、この何千という赤の他人の死などオバマにとって統計的に無意味な存在なのだ。 奴はほかのことに気を取られていて気が付かないのではない。見かけを気にしているとか何とかなんてこととは関係ないのだ。交通事故の死傷者なんて奴にとってただの騒音でしかない。 「オムレツを作るには卵を数個わらなきゃならん。」くらいなもんだ。

これは政治的に正しくも懸命な言い方でもないかもしれない。だが俺はオバマはホワイトハウスのこれまでの住人のなかでも、最も冷血なsociopath(【精神分析】社会病質者)だと思うね。奴にとって国民が生きるか死ぬかなんて文字通り何の意味も持たないんだ。 2012年の再選挙に影響を及ぼすということ以外にはね。 はっきり言っておれは奴はsolipsist(【哲】唯我論者)だと思う。

これは単におしゃればかり優先させてるナルシストどころの騒ぎじゃないよ。

May 24, 2009, 現時間 11:00 AM | コメント (2) | トラックバック (1)

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May 22, 2009

オバマ王の後ずさり

アメリカ内政

今日は、久しぶりの休日。毎日14時間くらいの勤務をぶっ続けで10日くらいやったので、ほっとしている。同僚のジェシーが選択をしているあいだ、同じショッピングセンターのネットカフェで過ごすこととなった。

カカシが泊まっている二世帯の民家。家のなかにはネットどころか電話もない。場所は山の上の僻地で車がなければどこへも行けないが、スーダ湾を見下ろす静かで美しいところだ。

さて、久しぶりにメールを開いてみたら、友達のリーからオバマがこれまで提案した政策で、あとずさりせざるおえなくなった案のリストが送られて来ていた。下記はそのリスト。

  • グォンタナモ収容者の写真公開

  • グォンタナモ収容所の閉鎖

  • 収容者の軍法会議による裁判

  • グォンタナモの収容者をアメリカ国内に解放する

  • 軍隊の同性愛者受け入れ制度

  • アフガニスタン増派


  • リーのテニス仲間のリベラルは、オバマの後ずさりにかなり憤慨しているということだ。

    May 22, 2009, 現時間 3:17 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    グォンタナモ収容所閉鎖で苦戦するオバマ王

    アメリカ内政 , 対テロ戦争

    王の座についた暁には、アメリカ政府によるテロリストの「拷問」は廃止するとか、イラクから即撤退するとか、パキスタンに攻め入るとか、チェンジ!チェンジ!とおおきなことを言っていたオバマ皇太子だったが、いざ王様になってみると、国の政(まつりごと)はそう簡単には変革できないということをじわじわと味わっているようだ。

    グォンタナモ収容所閉鎖の件にしても、共和党はおろか、民主党議会からも、収容者の身柄をどう処分するのかがはっきりしないうちは、むやみに閉鎖すべきではないという批判が出ている。いくらオバマ王が民主党でも、議会と大統領とでは立場が違う。オバマがどう思おうと、アメリカは今は未だ独裁政権ではないのだから。

    ニューヨークタイムスの記事によると、オバマ王は本日(アメリカ時間の5月21日)の演説で収容者の身柄について説明した。

    オバマの対テロ政策は左右双方を満足させるための中庸を取っているかのように見えるが、この一貫しない方針は結局左右双方からの批判を浴びる結果となりうる。たとえばテロリストへの「拷問」や乱暴な取り扱いは廃止するが、裁判なしで半永久的に拘留するブッシュ大統領の政策は継続するとか、グォンタナモ収容所は閉鎖するが、グォンタナモにあるmilitary commissions(軍委員会)は保持するなどといったように。

    しかし、どっちつかずの政策はかえって国を危険に陥れるとディック・チェイニー前副大統領は批判する。

    「テロリズムとの戦いにおいて、中庸だの中途半端なやり方は、我々を半分無防備にしてしまいます。」とチェイニー氏はオバマ氏の演説の直後に語った。「核武装をしているテロリストを一部だけ合衆国から締め出すなどということは出来ません。三角方針は政治的な作戦であり、国土安全の政策ではありません。」

    カカシはグォンタナモ収容所は閉鎖されないと考える。正直言ってアメリカ国民はテロリストに同情などしていない。ましてやテロリストがアメリカ国内の刑務所に拘留されることなど許すはずがない。民主党議会からも、収容者の身柄がはっきりしない限り、収容所閉鎖は認めないという意見が出ているのも、そうした有権者からの声が反映しているのである。

    オバマ王とその副大統領のジョー・バイドンは政策がなかなか決まらないことや、批判がつのると、何かと「ブッシュ政権の悪政策を引き継いだから、、」と言い訳をしている。それでいて、結局色々すったもんだの挙句、こと対テロ戦争に関してはオバマ王はブッシュ政策をそのまま保持する結果となっている。グォンタナモ収容所も、結局はそうなるであろう。

    オバマ王。軍隊というのはきれいな制服を着て行進するだけだとおもっていたのかもしれないが、総司令官の仕事は思ったより楽ではなかったというわけだ。

    May 22, 2009, 現時間 2:18 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    May 10, 2009

    暴力団労働組合がアメリカ産業を乗っ取る日

    アメリカ内政 , 狂ったメディア , 独裁者オバマ王の陰謀

    オバマ王はアメリカを民主党のみで国を独裁し、自分がその政権に永遠に君臨するファシズム国家設立に余念がない。今回のクライスラー『救済』政策が王の汚い企みを顕著に表している。

    以前に、カカシは『アメリカ三大自動車メーカーは倒産させよ!』においてアメリカの三大自動車メーカーの経営難はもとはといえば、労働組合の行き過ぎの給料や年金保証に端を発していると書いたことがある。この三大メーカーを救済する唯一つの方法は倒産だ。彼らを倒産させ、経営体制を再編成(リストラクチャーリング)して、理不尽な要求で会社をつぶす原因となっている労働組合を解体すべきなのである。

    ところが、労働組合から多額の献金をもらっているオバマ王及び民主党議会は、クライスラーやジェネラルモータース(GM)を倒産させるどころか、債権者を脅迫して借金を踏み倒し、労働組合の暴力団と組んでこれらの会社を乗っ取ろうとしている。これこそまさに「バナナリパブリックの最たるものだ。」とパワーラインのジョンは批判している。

    クライスラーの債権者の多くが、今年の初めにTARPという国からの救済金をもらっている。金融機関の危機は国にとっても危機であり、この救済そのものにはそれなりの道理もあってカカシは頭から批判する気はない。ただ、このTARP金には支給当初には明らかにされていなかった色々な条件がついていた。TARPによって企業の経営を国に乗っ取られる恐れがあると察した金融企業のいくつかが、救済金を返納すると国に申し出たが、オバマ王はそれを断固拒絶した。オバマ王の目的は金融機関を救うことではなく、救済金を餌に機関を乗っ取ることにあったからである。

    政府から救済金をもらっている債権者は、国に強い事が言えない。よってクライスラーに貸した金が半分も返ってこなくても文句が言えない状態になっている。すでにPerella Weinberg Partnersという債権者はホワイトハウスからの強い圧力に負けてオバマ王の条件を飲むことに承知したという。

    オバマの政策が施行されれば、将来労働組合のある企業に対して安全な保証債券の貸し付けをすることなど不可能となるとウォールストリートジャーナルも書いている。

    オバマ王の陰謀が成功すれば、政府と労働組合がクライスラーの最大株主、つまり所有者となる。クライスラーを衰退に追い込んだ張本人である労働組合が、今後クライスラーを立て直す等できるはずがないではないか。第一、労働組合は経営側に対して労働者の権利を保証する代弁者のはず。労働組合自体が経営者になったら、労働者の権利をどうやって保証するのだ?ここに利害関係の矛盾があるではないか。

    債権者を最優先させるアメリカの倒産法は、長年にわたって無数の倒産を処理して設立された最良の法律である。経験ある裁判官が不公平のないように透明性のある裁断を下すことをそれぞれの債権者は信用している。

    それを経済などド素人のバラク・オバマなどが口出しをしてかき回せば、将来アメリカの金融市場は根本から覆されることとなるのだ。返済が保証されているからこそ金融機関は金を貸すのだ。それが独裁者の気分次第で契約が破棄されるとなれば、今後いったいどんな銀行が企業に金を貸すというのだ? 金が借りられなくなったらどんな企業が成り立つというのだ?

    それとも、オバマは自分の気に入った企業を選りすぐって銀行に無理矢理融資させるつもりだろうか?

    それこそファシスズムだ。

    オバマ王のアメリカ独裁化はさらにすすむ。

    May 10, 2009, 現時間 10:58 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    April 26, 2009

    金持ちへの増税は国の財政を破壊する! 人気作曲家ロイドウェバーの嘆願

    アメリカ内政 , ヨーロッパ

    ヨーッロパでも税金が高いことで悪名高いイギリスでは、新しく高所得者の所得税率を50%にする予算案が出ているらしい。これについて、金持ちをこれ以上いじめないで!と必死の嘆願をしているのは、「エビータ」や「オベラ座の怪人」などのヒットミュージカルで知られる作曲及び劇作家のアンドリュー・ロイドウェバー氏(61歳)。

    真実はこうです。提案された高所得者の所得税は50% ではありません。50%に1.5%の国民保険料、そして雇用者が支払う13.3%が加えられます。これは50%ではありません。二年後には英国は先進国で一番所得税率の高い国となるのです。

    ロイドウェバー氏が心配しているのは、高所得者の税率を引き上げれば、高所得者は黙って高い税金を払うかと言えばそうではなく、こぞって英国を出て行ってしまうだろうという。1960年代にビートルズなどがしたように。

    ここで氏は知り合いの男性を例にあげてこの意味を説明する。

    先週の木曜日、私が劇場の演出で技術的なことで完全に頼りにしている30代の男性と会いました。色々な事情から彼は自分の経営する会社で自分を従業員として雇っています。しかし新しい税法によると、彼は先ず雇い主として13.3%の税金を払った上で自分を雇い、さらに従業員として残りの給料から51.1%の税金を払わなければならなくなるのです。

    この男性はこの業界では指折りのやり手で、世界中どこの国の劇場からも引き手あまたなのだそうだ。彼には若い妻と、小さな子供が二人いる。それで先週の木曜日、これ以上英国に住んでいることはできないとロイドウェバー氏にその決心を話したという。

    この男性の奥さんも、英国の教育システムはなっていないし、不況が進めばもっと住みにくい国になるだろうという。男性も自分はまだ若いので他の国でいくらもやり直しが出来る、今回の増税案で国を出る決心がついたという。男性はさらに若く才能のある人たちは英国で子供を育てるのは無理だと知っていると語った。

    英国では1974年、「金持ちからは税金を絞りとることで有名だった」とロイドウェバー氏がいうデニス・ヒーリーという労働党の政治家ですら、外国で仕事をしている英国籍の高所得者への高い税率は国のためによくないと気がつき、一年以上海外で仕事をする英国籍者の税金金を25%下げたことがあった。しかしトーリー党になって税率が40%に引き上げられ、これは終わった。

    そのひとつの理由に英国の国民保険があるという。ロイドウェバー氏にいわせると保険料というより詐欺まがいの税金だという。ミスター苺の知り合いのイギリス人夫婦は、奥さんが癌になったのに国民保険で必要な治療許可がおりず、治療を待っているうちに亡くなったという悲劇も起きている。あつめた保険料はどこへいったのさ、と聞きたくなるね、まったく。

    また、ロイドウェバー氏は、固定資産税の税率は所得税よりもずっと低いため、がんばって旗来て収入を得るよりも、不動産を売り買いしていたほうが税金が安くて住むという状況が起きてしまうという。今回の世界的不況も、もとはといえば不動産バブルが原因。それをさらに悪化させるような予算案が立てられているのだと氏は強く批判。

    この先数年は英国はひどいことになるだろう。そんな時のソマリア海賊さながらに英国の荒波のなかで舵をとる数少ない生産者から奪い取るなど最低です。

    アルゼンチンのファシストや大量殺人鬼の革命かチェ・ゲバラなどを好意的に描いた「エビータ」などを制作した劇作家なので、私はてっきりロイドウェバーは典型的なイギリスの芸能人で社会主義社なのだろうと思っていたので、今回の記事はちょっと意外だ。

    もっとも「保守派とは強盗にあったリベラルだ」などという人もいるように、実際に自分がビジネスマンになって社会主義の犠牲者になってみると、いかに社会主義が経済の発展を妨げるかが身にしみたのであろう。

    高所得者の税率を引き上げるれば、国の収入が上がると思い込んでる馬鹿なオバマ王にも是非きいてもらいたい。高所得者こそ住みたくない国から簡単に出て行ける人はいないのだ。アメリカの税金はトップ10%の人が80%以上賄っているという話をきいたことがある。そういう人が国を出て行ったら、収入は50%に増えるのではなく0%に減ってしまうのだ。そのことをアメリカ市民も充分に考えていただきたいものだ。


    April 26, 2009, 現時間 1:16 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    April 25, 2009

    温暖化反論説者は黙らせろ! 訪米した英専門家を追い出した米民主党議会

    アメリカ内政 , 科学

    ミスター苺によると、さる24日に開かれた米議会における公聴会で、人工的温暖化説について証言するアル・ゴアに対抗すべく、共和党がわざわざイギリスから招いた反温暖化説の専門家クリストファー・モンクトン卿(Lord Christopher Monckton)が空港についた途端、民主党議会から公聴会への出席招待取り消しを伝えられたという。

    英国のクリストファー・モンクトン卿は元マーガレット・サッチャー首相の科学アドバイザーだった人物である。卿によると、2009年4月24日午前10時にワシントンで開かれた前評判の高い地球温暖化公聴会において、前副大統領のアル・ゴアと並んで出席することを民主党下院に拒まれたと言う。モンクトン卿がクライメート・ディポ紙(Climate Depot)に語ったところによると、民主党は金曜日に予定されていた下院エネルギー及び商業公聴会の席で(アルゴアと一緒に)出席するはずだった卿への招待を取り消したという。 卿はゴアと並んで議会で証言することは許可されない旨を木曜日の午後、英国からの飛行機が着陸した直後に知らされたと語った。

    「民主党下院はゴアに恥をかかせたくないのです。だから私の顔面で首都の扉を閉じたのです。」とモンクトン卿はクライメート・ディポの独占インタビューで語った。「彼らは臆病者です。」

    モンクトン卿はヘンリー・ワックスマン下院議員をマイケル・ムーア監督の「ロジャーアンドミー(ロジャーと私)」みたいに議事堂中追っかけ回して説明を求めたらしいが無駄だった。結局民主党は気象科学の専門家とはいい難い、共和党の元下院議会会長のニュート・ギングリッチを反対説の証人として招待した。

    モンクトン卿は科学者ではないそうだが、地球温暖猜疑説を長年説いている専門家で、それに関する書籍も多々書いており、イギリスにおける地球温暖化説に基づく馬鹿げた政策を阻止すべく運動を続けている。例えばイギリスの学校でアル・ゴアの非科学空想物語映画「不都合な真実」を教材として強制的に使わせる政策を阻止することに成功している。

    「民主党は合衆国憲法で保証されている言論の自由についてもっと学ぶ必要がありますな。ヘンリー・ワックスマン下院議員がアル・ゴアのSFコメディ恐怖証言が野党による適切で単独な批判にさらされるのを拒絶したこの行為からは、生々しい恐怖心が伺われます。」モンクトン卿は木曜日の夜空港で語った。

    「ワックスマンは『地球温暖化』などここ10年間起きていない事を知っているのです。ワックスマンはイギリスの最高裁判長がゴアの駄作映画が物質的にも、実質的にも、真剣に、連続的に不正確であると糾弾し、『黙示伝を思わせるシナリオはどんな科学的根拠もない。』と語った事実を知っているのです。」とモンクトン卿は説明した。モンクトン卿は三月に米下院委員会の席で証言したことがある。

    なるほど、せんだっての卿の証言で人工的温暖化がどれだけでまかせであるかがはっきりしてしまったので、そういう「不都合な真実」は隠蔽しておこうということになったわけだ。

    ところで、ギングリッチ議長はどのような証言をしたのだろう?興味あるところだが、、


    April 25, 2009, 現時間 4:25 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    April 23, 2009

    オバマ王の独裁化は進む。今度はCIAテロリスト取り調べ方法を暴露

    アメリカ内政 , 対テロ戦争 , 防衛

    いったい独裁者オバマ王は世界に何を証明しようとしているのだろうか?我が国の敵に媚びへつらい、世界に謝罪旅行に出かけたかと思えば、今度はアメリカの国土保証に欠かせないCIAによるテロリストの取り調べ方法を世界中に暴露してしまった。アメリカが拘束したテロリストをどのように取り調べ、どのように情報を得たか、これは国土保証にとっては極秘の情報のはずである。それをブッシュ政権の元に行われた情報徴収の方法に異存があるからと言って世界中に広める意味がどこにあるのだ?

    これによってテロリスト達は、アメリカ政府にとらわれた場合には、どのように抵抗すれば良いか確実に学ぶことが出来るようになってしまったではないか。

    しかも、オバマ王はブッシュ政権下で取り調べ方法として使われた水攻めが拷問だったことを強調したいあまり、その方法が情報徴収にどれだけ効果があったかという部分はわざと隠している。どうせ極秘情報を公開するなら、その方法によって国土の安全がどれだけ保たれたのか、その効果についても公表すべきだと前副大統領のディック・チェイニー氏は強く批判している

    だが、独裁者オバマ王がやったことはそれだけではない。ブッシュ政権時代に使われた水攻め方法が、拷問であるかどうか疑問だとし、テロリストにこの方法を使って取り調べしたCIA役員、ブッシュ政権の要員、アドバイザーや弁護士らに、刑事責任を問う可能性を明らかにしたのである。

    読者の諸君にはこのオバマの行為がどれほど恐ろしいものであるかお分かりだろうか?

    自由社会が平和な社会を維持出来る第一の理由として、法律の普遍性がある。つまりだ、法律が王様にでも乞食にでも同じようにあてはまり、今日と明日で180度変化したり、今日変わった法律で昨日まで合法だった行為が時間を溯って罰せられたりはしない、と市民が信じることの出来る社会、また、本日取り交わした契約が10年後も有効である、契約上のいざこざは法廷が公平に裁いてくれる、と市民が信頼できる社会であればこそ平和は保たれるのだ。

    何故アメリカ社会がクーデターや革命なくして、平和に政権交替できるのかといえば、新しい政権が旧政権の要員を政治犯として逮捕したり処刑したりしないという保証があるからである。ところが、オバマ政権がいまやろうとしていることは、このアメリカの社会的安定を根本から覆すものなのである。もしオバマ政権の暴挙が成功するならば、アメリカ合衆国はこれまでの自由国として存在することは出来なくなる。アメリカは内側から崩壊する。

    ブッシュ前大統領をしょっちゅうヒットラーになぞらえていたリベラルだが、オバマ王のこうした暴挙を見ていると、オバマ政権とその支持者こそ初期のナチス党を思い出させる。気に入らない少数派への住居やビジネスの建物破壊、保守派の演説や集会を暴力をつかって阻止する言論弾圧や人権迫害。すべてナチス党の暴徒達がつかった手段だ。

    ナチスとオバマ政権を比べるのは乱暴だと思われるかもしれない。だが、彼らの権力の乱用を目の当たりにするにつけ、奴らが究極のファシストとならない理由が見つからない。先日のミスUSAコンテストでも明らかになったように、反リベラル的思想は徹底的に弾圧される。リベラルが乱用できる力を持った以上、それをフルに活用すると考えなければならない。だとしたら奴らがナチス党の極端なやり方にたどり着くのは時間の問題だ。誰かがそれを途中で阻止しない限り、彼らは最後まで独裁政権確立のために進み続けるだろう。

    我々市民は、それを指をくわえて見ているのか?

    アメリカがファシスト社会へと変わって行くのを、、、

    April 23, 2009, 現時間 10:25 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    April 21, 2009

    優勝を取り逃がした保守派ミスカリフォルニア

    アメリカ内政 , 狂ったメディア

    昨日、最後の二人にまで勝ち残ったミスカリフォルニアが、審査員からの政治色の濃い不当な質問に正直に答えたことで、優勝を取り逃したかもしれないと書いたが、今日になって、ミスUSAの主催者側の会長と副会長から、まさしくミスカリフォルニアが次点になったのは彼女の宗教的な意見が原因だったことが確認された。

    元ミスUSAでモデルでもあり、今はミスUSA企画委員会の副会長を勤めるシャーナ・モークラー(Shanna Moakler)は、『優勝を取り逃がしてまで自分の主張を貫いたミスカリフォルニアは偉いと思うが、彼女の言い方には思いやりが欠けていた。』という内容をテレビのインタビューでした。なぜかその音声は見つからないのだが、同じような内容のことをマイスペースでも書いているので、そこから抜粋すると、

    まず最初にはっきりさせておきたいのですが、私はミスカリフォルニアを見捨てたりはしません。彼女とは正反対の意見ですが、彼女を嫌ったりなどしていませんし、彼女が自分の意見を述べたことについても全く問題はないと思います。保守派のキリスト教徒がタイトルを手にしたのはこれが最初ではありません。....

    これだけ読んだら、キャリー・ペリジャンは、「同性愛者はかき集めて収容所へ送り込め」とでも言ったのかと思うような書き方だ。これについづいてシャーナは、ミスUSAはミスユニバースの候補なのであり、アメリカを代表し、多々の問題について外交官としての役目を果たさなければならないとしている。

    カリフォルニアにとって残念なことに、ここで私たちは冠を失ったのです。彼女の答えや信仰ではありません。なぜならカリフォルニアでは悲しい事に彼女の意見は多数意見だからです。彼女が冠を逃したのは彼女がミスUSAの象徴である全ての人への思いやりを伝えることができなかったからです。好むと好まざるとに関わらず、ゲイやレズビアンはこの国の一員なのです。

    クリスチャンもこの国の一員なんだけどね、それはどう踏みつけてもいいわけ?だいたい『私個人としては結婚は一人の男と一人の女の間でされるべきだと信じる。』という発言のどこに思いやりが欠けるというのだ?キャリーは同性愛者は社会の一員ではないとか、同性愛行為は違法にすべきだとか、同性愛者は並べて銃殺しろとか言った訳ではない。自分の意見として、結婚は一夫一婦制であるべきだと、カリフォルニア及びアメリカ全国で多数意見のごく一般的な見解を述べたに過ぎない。

    思いやりとか、社会の一員云々というなら、自分と意見が違うというだけで、個人的な罵倒をくりかえしているゲスのペレズ・ヒルトンなど思いやりのかけらもないではないか?

    シャーナは最後にこのように謝罪してエントリーを締めくくっている。

    しかしながら、私はミスカリフォルニアUSAコンテストを支持してくださった男女の皆様にお詫びをもうしあげます。皆様のなかには裏切られた気持ちで傷ついたかたもいらっしゃるでしょう。でもどうか皆様のご理解と親睦と愛、そして引き続きお応援をお願いいたします。

    ヒルトンのような下品な変態男を審査員にして、女性を罵倒する最悪の言葉使いをテレビやラジオやブログを通して聴かされて傷ついた保守派ファンの気持ちに対しては謝罪はないのか?シャーナも認めている通り、カリフォルニア州民の過半数が一夫一婦制を支持している。ということはミスカリフォルニアコンテストを支持したファンの人たちの大半も一夫一婦制を支持していると考えるべきではないのか?特に最近のミスコンのファンはリベラルよりも保守派が多いのだ。シャーナはファン層を見誤っていると思うがね。

    ちなみに、今夜キャリーがフォックスニュースの番組に出演していたのを見たが、最終審査に残った5人にされた質問には、他にもリベラルと保守派を区別する質問があったという。もし、彼女が経済関係の質問を受けていたとしても、保守派の彼女の答えは『間違った』ものとして、優勝を逃しただろう。

    今回のことで、ミスUSAは、組織的にリベラルであり保守派が嫌いなのだということが公になった。今後ミスUSAに応募する保守派は嘘をつくか、信念を通して落選するかしかない。キリスト教徒やユダヤ教徒は自分の宗教を隠しておいたほうがいいだろう。どうせなら、コンテストの応募資格に「リベラルのみ!保守派の応募はお断りします。」とはっきり書いておけば問題は防げる。

    April 21, 2009, 現時間 11:57 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    April 19, 2009

    左翼リポーター達のプロとは思えない汚い言葉使い

    アメリカ内政

    この間もちょっとお話したが、米語にはティーバッギングというある種のオーラルセックスを表す俗語があるそうだ。「あるそうだ」とカカシが言う理由は、私はアメリカ在住30年になりニュースジャンキーでもあるので、俗語には結構通じているほうだと思っていたのだが、ティーバッグと言えば、お茶葉がバッグに入っているあのトワイニングとかリプトンの紅茶くらいしか思いつかない。それが性的行為を表す俗語だったなんて話は、今回MSNBCの自他ともに認めるレズビアンニュースキャスターのレイチェル・メドウが使うまで聞いた事もなかった。(彼女は13分間のセグメントのなかでこの言葉をなんと51回も使っている。)

    ミスター苺もカカシから聞くまで知らなかったと言っているし、他の保守派ブロガーやラジオのトークショーホストらなども、知らなかったと言う人が大半。

    聞くところに寄ると、この言葉使いは一般的ではなく、主に男性の同性愛者の間で使われているらしい。そういえばこのだじゃれで大喜びしていたMSNBCのレイチェル・メドウも、CNNのアンダーソン・クーパーもデイリーディッシュのアンドリュー・サリバンもみんな同性愛者。我々一般人が思いつかないようなだじゃれを即思いついたというのも、自分らの内輪だけで使われている俗語が他でも通用すると思ってのことなのだろう。さすがリベラル、なんたるナルシスト。(ミスター苺は、もしこれらの番組にこの言葉を知らないゲストが出演して、『は?それはどういう意味ですか?詳しく説明してください.』と迫られたら、彼らはどうするつもりだったのだろうと問う。)

    それにしても、いくら視聴率でフォックスニュースに断然差を付けられ落ちぶれたとは言え、MSNBCもCNNもニュース局の端くれ。そのニュースキャスター達が一部の変態だけが使う性行為を表す俗語を一般市民のデモ集会の表現に使うことが許されてもいいのだろうか? これはあまりにも下品で失礼な態度ではないか?とてもプロのジャーナリストのすることとは言い難い。

    CNNの女性リポーター、スーザン・ロージェンは、オバマをヒットラーになぞらえた看板を持っている人に、「米国の大統領をファシスト扱いするのは失礼じゃないですか?」などと自分の失礼を棚に上げて聞いていた。はっきり言って、正当な抗議運動をしている人たちのことを性的な変質者のように呼ぶ事のほうがよっぽども失礼じゃないのか?

    それはともかく、このロージェンリポーターは、反イラク戦争デモ集会で、ブッシュ大統領をヒットラー風にアレンジした顔マスクを指して、「ブッシュ大統領にそっくりですね。」と笑いながらリポートした経歴のある人間。自分が嫌いな大統領ならどんな侮辱も喜ぶくせに、自分が支持する大統領が侮辱されたら抗議者に食って掛かるこの態度。およそジャーナリストとしての公平さに欠けている。(このリポーターについては後日談があるので、あとで紹介する)

    アップデート:

    ここまで書いて夕飯に行ったら、一緒に食事をした他のブロガーから、この言葉使いは同性愛者特有のものではないとアンドリュー・サリバンが返答していると言われた。それでサリバンのサイトを見てみたら、こんなコメントが目についた。

    私は52歳の異性愛者の既婚女性です。私も「ティーバッギング」が何か知りませんでした。でもレイチェルが笑っていたり、それに関するコメントを読んだ後、すぐにグーグル検索しまして、知りました。そして吹き出しました。何故ってあの行為に名前があったなんてしらなかったからです。でも傑作ですね。私はまだ笑ってます。私の年代の無知さを考えると、(パワーラインの)スコット・ジョンソンがこの言葉の意味を知らなかったのは仕方ないでしょう。でもブロガーが自分の意見をブログで大々的に公表する前に、どうしてグーグル検索くらいしなかったのでしょうか? 年代はともかく、本当に共和党の能無しぶりと非常識は心配です。

    これはパワーラインのスコット・ジョンソンが、この言葉使いは同性愛者の間だけで使われることばなのではないかと書いたことへのコメントだが、このコメンターがジョンソンの解釈をすぐに「無知」、「能無し」、「非常識」と決めつけて馬鹿にしているところがさすがリベラルだ。

    カカシもこの言葉を知らなかったのですぐにグーグル検索してみたが、ジョンソン同様、この言葉には同性愛的意味合いがかなり含まれているという印象を受けた。アンドリュー・サリバンはこの言葉は同性異性愛関係なく普通一般に知られている言葉だと主張しているが、ジョンソンが古い世代だから知らないだけだという言い方もどうかと思う。

    しかし、サリバンもこのコメンターも本筋を見逃している。この言葉が同性愛者の間だけで使われるものであろうとなかろうと、一部の人間にしか解らない性的行為を表現する言葉であり、それを正当な政治抵抗運動に対してプロのニュースキャスターやリポーターが公の放送で使ってもいいのか? そういう行為こそ明らかに「非常識」ではないのか?

    そんなこともわからなくなるほどリベラルの神経は麻痺しているということだ。

    April 19, 2009, 現時間 10:00 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    April 14, 2009

    納税日、全国各地で反オバマのティーパーティ開催予定

    アメリカ内政

    この間から、当ブログでも何度かご紹介しているように、アメリカ各地でオバマの経済政策に反対する市民がシカゴティーパーティなるデモ運動を開催しているが、明日の納税最終締め切り日に、全国各地でおおがかりなデモが予定されている。

    シカゴティーパーティというのは、アメリカが植民地時代にイギリスによってかけられた不当な税金に抗議してボストン湾に停泊していたイギリスの商船が積んでいたお茶の葉を海に放り投げて抗議した「ボストンティーパーティ」にちなんでいる。

    これまでの記事は米国各地で抗議デモ、オバマの施し案に反発の声高まる、と米国各地でオバマ王経済政策抗議のシカゴティーパーティー続発を参照されたし。

    これらの抗議運動は、アメリカの主流メディアはほとんど取り上げていないが、動きがかなり大きくなって来たため、リベラルメディアも無視できなくなったとみえ、ここ数日、ニュースと称するメディアによるティーパーティ攻撃報道が続いている。

    アメリカの有線放送のMSNBCでは、ティーバッギングという言葉が性的な行為を表す俗語であることを掛けて、議会にティーバッグを送ろうと呼びかけた保守派をおちょくり、ティーパーティ運動をわざとティーバッギングと言い換えて、あたかも性的に嫌らしい行為であるかのような報道をしている。ミスター苺じゃないが、政治的ライバルの行為を、だじゃれでおちょくるくらいしか脳がないとは、MSNBCも下の下だな。

    それで明日のティーパーティだが、左翼やリベラル連中は参加者の振りをしてティーパーティに潜入して右翼過激派の馬鹿さ加減を暴いてやろうなどと呼びかけている。アメリカの左翼やリベラルは自分らの馬鹿さ加減を棚にあげて保守派は馬鹿だと思いこんでいるので、そういう発想になるのだが、デイリーコスというアメリカ最大の左翼ブログに寄せられた、あるコメントがいい例である。

    明日、私は主人と一緒にリポーターの振りをして荒れ地に挑みます。そしてロードアイランド州のティーバガー達にインタビューするつもりです。質問をいくつか用意してみましたが、他にもあったら是非聞かせてください。(略)

    私たちは多少保守派風の質問をして相手を油断させ、相手にがなり立てさせるつもりです。そして人種差別や憎しみや無知さなどをカメラに収め、記録映画にしてYouTubeかなにかにアップするつもりです。

    下記が私たちがこれまでに思いついた質問:

  • あなたは何を祝っているのですか?ボストンティーパーティの歴史的な意味合いを教えてくれますか?[ここで彼らがうろたえる超おもろい光景を期待してます。](カカシ注:保守派が自分より国の歴史に疎いと思ってるらしい、『そんなことも知らないんですか?』と反対に聞き返してあげましょう。)
  • これがあなたの最初のティーバッギング? [そうね、ちょっと幼稚かも。でも聞く価値ありよ。](カカシ注:ティーバッギングというのはリベラルが保守派を悪く言うために使いだした言葉だ。こんな質問をちょっと通じている人に聞けば自分が馬鹿サヨだと白状してるようなものだが、大抵の人は質問の意味がわからずに首をひねるだけだろう。保守派は性的にも保守派だからね。)
  • (中略)

  • 政府による税金の無駄使いについて文句を言われたら、「じゃあ、あなたは、イラク戦争に税金が使われたことは認めないということですか?」 [と相手を混乱させます。](カカシ注:混乱してるのは自分の方。反対に自国の防衛に税金を使うのがなぜ税金の無駄使いということになるのだ?と聞きかえして上げましょう。)
  • 左翼・リベラルの奴らは自分たちで作り上げた保守派像が本物だと思い込んでいるので、こんな小細工で保守派を騙せると思ってるんだから片腹痛い。こんな質問をすれば、聞かれたほうは相手の正体をすぐに見破るだろう。だからこの偽リポーターは自分が期待している映像を集めることは出来ないはず。その時のために偽保守派のサクラも用意しておく必要があるだろうな。

    カカシは明日仕事なので近所で開催されるティーパーティには参加できないが、ミスター苺は参加すると言っている。その模様はまた明日ご紹介しよう。

    April 14, 2009, 現時間 9:47 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    オバマニズム、幼稚なオバマ王の世界観 その3

    アメリカ内政

    奇跡に頼る壮大な戦略

    オバマニズム、もしくはそれを含む新左翼主義は政治が「魔法の弾丸」によって解決できると深く信じ込んでいる。どんな複雑な問題もたったひとつの方策ですべて解決出来ると思い込んでいる。過去の何世代に渡る頭の悪い連中が考えだすことの出来なかった解決策は、現代の英雄によって発見されたという信仰だ。 A と Bという一見なんの関連性もない出来事が、なぜか奇跡によって A をすることによって Bをもたらすという考え方なのだ。

    • これまでに過去に何度も多くの国が、いや現在でも世界中の多くの国で、政府が国の経済や給料を厳しくコントロールしてきた。高い税金、厳しい規制、労働組合の廃止、そして5年計画。みんな同じだ。こうした方針が経済を活性した例はない。それどころ常に不景気から大恐慌へとつながってきた。

      ちょっと待った! うまくいかなかったのはザ・ワン(救世主オバマ王)によって行われなかったからだ!今回はオバマが広められた回勅(かいちょく)があるのだ。政府が経済を制覇することによってアメリカは世界の歴史始まって以来の偉大なる経済活性を達成するであろう。そして世界はオバマを永遠のチャンピオンとしてあがめ奉るだろう。 (どうやってそうなるのかなんて野暮なことは聞かないでくれよな。もちろん君らは疑っているだろう。そりゃそうだよ。なにせ君らは資本主義者だからな

    • これまでの外交と違って、偉大なるオバマ王はモハメッド・アクマディネジャドや金正日や、ラウール・カストロやアイマン・ザワヒリなんていう世界の首脳達の間に座りさえすればいいのだ。オバマ政権は前政権と違って彼らの国を侵略し占領する気持ちはない、彼らの子供を殺し婦女を冒涜したりはしないと説明しさえすれば、彼の心から光が輝き通り、諸国はアメリカを恐れる必要はないと気がつくのである。彼らは皆お互いの腕に崩れた折れ、(男らしくだよ、もちろん)泣き笑い合うのだ。核弾頭は太陽発電に生まれかわり、戦争など過去の代物となってしまう、そしてユダヤ人は皆海に追いやられる。めでたしめでたし。 「そして銃も剣も制服も地面に散らばる。」バラク・フセイン・オバマはまさにアクマディネジャドが待っていた男だ。.
    • 頑固で無知な抵抗によって過去の世代は致命的な世界を壊滅に追い込む地球環境変化に目をとじ耳を塞いで来た。だが、聖なる主オバマに導かれた議会が規制案を通せば、即座に地球は冷え始め、海面は低まる。収穫は増え疫病も餓えも空白のなかに追いやられるのだ。王の言葉は地の血だ。俺たちは政策が施行されるのを松までもない。主の言葉だけで、地球はよみがえり空は明るさを増す。そして平和と豊かな雨が我々の頭に -- 公平に -- 天から降りそそがれるのだ。

    努力なくしての効力、失敗や失望のない成功、まるでマイケル・ジャクソンのビデオ、キャプテンイオみたいに、彼が指を指しさえすれば指先から稲妻が流れ悪い奴らを破壊してくれる。まさに魔術だよ!

    オバマニズム - ミスター苺の感想

    俺、ミスター苺、がこれに気がつくのにはちょっと時間がかかったのだが、オバマニズムのこの幼稚さ に俺はなによりも苛立つ。この英雄と悪者、表面的なシャボン玉の中での考え方、メロドラマみたいな筋書き、そして奇跡を信じる魔術的な考え方。俺たちの国は極度に寛容で進歩的な幼稚園児に乗っ取られたのだ!

    オバマ政権全体になが〜いタイムアウト(反省する休憩)が必要だよ。だが、その替わりに俺たちがみるものは、歴史からのタイムアウト。そして俺たちはその後に恐ろしく暴力的で致命的な目覚めに出会うのだ。

    April 14, 2009, 現時間 12:14 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    April 12, 2009

    オバマニズム, 幼稚なオバマ王の世界観 その2

    アメリカ内政

    英雄と悪玉でなる世界の役者達

    ザ・ワンは光をもたらす。彼に誠実な侍者たちが「よい知らせ」を世界中に広める。(アメリカのみなどと狭いことは言ってられない。)中間などというものはあり得ない。迷える魂たちは救世主オバマの眼差しと感触により驚喜に目覚めるのを待つばかりなのである。

    悪玉の親分と言えば、言わずと知れたジョージ・W・ブッシュ、そして共和党の奴らはすべてブッシュの手下だ。俺たちは意識的な悪であり、常に何かの陰謀と企みながらほくそ笑んでいる、多分小指を口の端に加えながら、、(もちろん俺たちの陰には、黒人牧師ルイース・ファラカンの言うところの本当の悪玉が「裏で操ってる」と考えることも出来るが、ま、それは一先ず置いておくとしよう。)

    英雄・悪役という考え方の一番の利点は、反対意見を自動的に過小評価出来るということだろう。 『もちろんお前ら共和党支持者は政府が経済を統括すべきだとは思わないだろうよ。どうせお前らはハナから貧乏人を食い殺していいと思ってるんだからな。』てな具合にね。

    表面性に導かれる信念

    オバマニズムは表面的な裏付けの全くない無意味な、希望、変革、俺たちが待っていた男、党超越、大胆、拷問の終末、と言ったキャッチフレーズやスローガンに象徴される。だが、オバマやその従者達がこれらの言葉を使う時、前後の関連が全くわからない。希望っていったい何の希望だ?変革って何を変えよってんだ?待っていた男っていうけど、何をやってくれる男を待ってたんだよ?

    「外交」という言葉さえ、その言葉だけでは空っぽだ。ガンジーも外交には手がけていた。だがそれを言うならヒットラーだってそうだろう。

    政策が表面的であればあるほど、その詳細はおぼろげで中身がない。だから批評や攻撃のしようがない。これらの言葉はそれを聞く人個人個人によって好き勝手な想像を促す。そして個人的な幻想によって人々は満足感を持ってしまう。そういう人たちに向かってあんたらの夢は非現実的で実現の可能性はないと言ってみても説得はできない。それどころか感情的な反応が返ってくるのがオチだ、時として暴力的なね。

    武勇伝と社会政策

    オバマや民主党の仲間達が歴史を語る時、(特にアメリカ合衆国の経済の歴史とか、中東での動乱とか)彼らの「理解」する歴史は実際に何が起きたかではなく、小説の筋のように起きるべきだった架空の歴史だ。

    今回の経済危機が起きたのは、共和も民主も一緒になって政府が経済的に余裕のない貧乏人に家を買わせることを奨励した悪政策が原因だったとか、議会が自分たちすら理解できない複雑な法律や規制で不動産業や金融企業をかき回したなんて歴史上の事実なんてつまらない。いや、それより金融企業による陰謀だとか、(特にオバマ任命の指導者たちの多くが信じるようにユダや銀行 の)ジョン・グリーシャムのメロドラマみたいな、なんとかロビーが陰でコントロールしてるとかって説のほうが単純で面白い。

    こうした単純思考はなにかと企業にビッグとつけて特定の企業を名指ししないことでも象徴される。ビッグタバコ、ビッグカーボン、ビッグビジネス、ビッグマネーというようにね。

    そしてアラブ諸国との衝突も執拗な「聖戦」を要求するイスラム過激派が起こしてるものだなんて考え方はつまらない。だいたいそれって人種差別とも取れるしね。だがそれが、一つのあくどい国家(イスラエル)がその悪徳な動機によって他国を乗っ取った事が原因だったとしたら、単純な悪玉に焦点を置く事が出来る。こっちの筋のほうがよっぽども面白いし、実際に打ち破ることもできるじゃないか!

    陰謀論説ってのは常にその根源に、社会が実際の複雑なものではなく、理解できる一律の劇的なもの出会ってほしいという考えがあるのだ。社会が小説のように一つの筋に添って転回しクライマックスを迎え、めでたしめでたしで終わるという代物だ。ここにオバマが崇拝するジェラマイヤー・ライト牧師や元テロリストのビル・エヤースがぴったりはまる。黒人が貧乏なのは彼らの悪い文化からくるものだなどという考えには納得がいかない。子供が学ばないのも勉学する習慣がないからだなどとは思いたくない。それよりも共和党やあくどい帝国資本主義のビッグビジネスと白人至上主義者たちが一緒になって「有色人種」の教育を妨げているのだと考えた方がドラマチックだ。

    (興味深いことに、オバマの内輪では、これらの陰謀には共通するひとつの悪玉がいる。それは言わずと知れたユダヤ人だ。反ユダヤ主義は今世界中で再び台頭している。 そしてその傾向はアメリカ政権の中でも強まっている。

    幼稚な左翼は世界の複雑さや混乱を何よりも恐れ忌み嫌っている。そして子供がよくするように、自分の恐怖心を右翼に反映して、保守派は「白と黒」という単純な考えしか出来ないとし、リベラルは自分らこそが白黒はっきりしない灰色の部分を理解できると主張する。しかしリベラルの行動や政策を観る限り、懸命な大人の方針とはおよそかけ離れている。

    次に続く。

    April 12, 2009, 現時間 9:49 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    ソマリア沖海賊対処で試されるオバマ王

    アメリカ内政 , 対テロ戦争 , 防衛

    今朝、水曜日にソマリア沖で海賊にさらわれマークス・アラバマ号というアメリカ貨物船の船長が、海軍の特別部隊によって無事救出されるという喜ばしいニュースが入った。さらわれた状況は下記の通り。

    マークス・アラバマ号は、ケニアのモンバサ港に陸揚げされる国連食糧計画(WFP)、米政府などの援助物資を積んで航行中だった。同船には連れ去られたリチャード・フィリップス船長ら約20人の米国人船員が乗り組んでいた。

     AK47自動小銃で武装した海賊は、現地時間の7日朝、小型船で接近して同船を制圧した。襲われた船員は非武装だったとされるが、4人組の海賊のうち3人を排除し、1人を身柄拘束したという。これまで負傷者はいないもようだが、対応に当たったフィリップス船長が逃亡する3人の海賊に連行された。

    この事件が起きたのは先週の水曜日だが、土曜日になってアメリカ海軍は駆逐艦を使って船長が拘束されている船に接近したが発砲されたため退いた

    ロサンゼルスタイムスの記事から読んでみると、どうやら海軍は特別部隊のシールを送り込んで船長を救出したもよう。当局は詳細は発表できないとしているが、船長に怪我はなく、救出の際に三人の海賊が殺されたとある。交渉に携わっていた四人目の海賊は船に乗っていなかったという。

    ただ、面白いのは記事の最後のほうにアメリカ連邦警察(FBI)はソマリアの海賊を刑事事件の犯人として逮捕するために、貨物船の乗組員などの証人から事情聴取をしていると書かれている。ソマリアの海賊は、海賊だ。犯罪者であることは明らかだろう。なにを今更刑事事件として扱うなどと馬鹿げたことを言ってるんだ?

    私が三月の終わりに日本に数日滞在した時、悪化するソマリア沖の治安に対応して、日本からもさらに二艦の駆逐艦がソマリア沖警備にあたるため出動された。今や事態は急を要する。海賊を単なる犯罪者として扱う状態ではなくなっているはずだ。

    今回はアメリカの船が襲われ、アメリカ人が誘拐されたから大騒ぎになったが、これまでにも外国籍の貨物船が何隻も襲われ、貨物が船もろとも奪われたり、船員が殺されたりさらわれたりしてきた。その度に、貨物や船や人質を取り戻すために各国が身代金をはらったりしてきている。現に11日にはフランスの個人のヨットがシージャックされ、家族5人が海賊の人質となり、救出の際に人質一人が殺されるという事件があったばかりだ。(殺された男性の妻子を含む残りの4人はフランス海軍によって救出された。)

    さて、ここでオバマ王はどうするのか? ソマリアの海賊の暴行は急速に悪化している。このまま放っておくわけにはいかない。それにソマリア国内ではイスラム過激派の反政府勢力がアルカイダと協力して政権を奪回する機会を狙っている。これらの勢力と海賊やテロリストとの直接的な関連は明らかではないが、お互い現政府を嫌い、西側諸国に暴力行為をはたらいているという点では共通している。それぞれの思惑は違っても、このようなグループが協力関係に陥ることは自然の成り行きだ。

    ということはだ、オバマ王は、ソマリア海賊はただの犯罪者だからFBIに任せておけばいいなんて暢気なことを言ってる場合ではないのである。そういう柔な態度がアメリカへのテロ行為を促進してしまうのだ。テロリストを犯罪者扱いして断固たる処置を取らなかったクリントン政権下にイエメン湾岸で起きた護衛艦USSコール爆破事件を思い出してもらいたい。(2000年10月、イエメンのアデン海に停泊していた米駆逐艦がアルカーイダに襲撃・爆破され17名の兵士が死亡39名が負傷した事件)

    クリントン大統領があの事件を真剣に受け止めず、コールを爆破したテロリストに対して厳しい制裁を下さなかったことが、911事件へとつながっていったのである。

    オバマ王はブッシュ前大統領との違いを強調するあまり、ブッシュ大統領がおこなった強攻な対テロ政策も台無しにしてしまうつもりだろうか?そして1970年代に腰抜けカーター大統領がやったように、イランやイスラム圏諸国から見下されあざ笑われ、アメリカ国家を危険にさらすような行為をとるのだろうか?

    今やオバマ政権最初の試練である。


    April 12, 2009, 現時間 1:15 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    April 11, 2009

    オバマニズム、幼稚なオバマ王の世界観 その1

    アメリカ内政

    前回もお話したように、ミスター苺がオバマ王の不思議な世界観について長編のエッセーを書いてくれたので、数回に分けてそれを紹介したいと思う。題して『幼稚なオバマ王の世界観」。今回はその一段。

    子供の目から観た世界像

    俺(ミスター苺)達はみんな頭のどっかでバラク・H・オバマの計画なんてあまりにも馬鹿馬鹿し過ぎるし、古くさいし、本当にあんなこと絶対に提案するわけないって思ってた。

    だが、奴は実際提案しやがった。あのヘレン・カルヂコット博士(Dr. Helen Caldicott's)の 一方的核非武装をもう一度やろうってんだから参るよ。

    北朝鮮が長距離ロケットを発射したほんの数時間後、バラク・オバマ大統領は「核兵器のない世界」を提案、そしてアメリカ合衆国は核兵器を実際に使ったことのある唯一つの国として「道徳的な責任」があると語った....

    大統領は前ソビエト圏の町において、残りの核兵器はソ連時代の「もっとも危険な遺産」であると直接呼びかけた。

    大統領はまた歴史を指摘しアメリカが先導せねばならないとし、「核兵器力の国として、核兵器を使ったことのある唯一の国として、合衆国は(格非武装という)行為に道徳的な責任がある」と語った。

    オバマはそのためにアメリカは武器を減らす、もしくは全面的に取り除くことを、核兵器不拡散政策を強化する包括的な核兵器実験廃止協定を求める核兵器安全保障首脳会談の席で提案した。そして核分裂性物質の生産を阻止する新しい合意を求めた。

    また大統領は危険な核兵器材料、もしくは「散らばっている核」の掃討を四年以内にすることを提案した。このことに関してオバマは上院議員のディック・ルーガー(共和、インディアナ州代表)に働きかけた。

    俺たちがみ〜んな良く知っているように、ロシアや中共やインドやパキスタンやイスラエルや、そして近々北朝鮮やイランが核兵器を持つ理由はアメリカ合衆国の脅威から自国を守るためだけなんだよな。だから俺たちアメリカが核兵器を取り除きさえすれば、これらの諸国は俺たちを恐れる理由もなくなり、俺たちの後に従って非武装に走るって理屈だ。ニューヨークタイムスが 簡潔に この理論を説明してくれている。:

    オバマ氏は氏の政権は国土安全の手段として「核兵器を減らす役割を持つ」とし、他国にもそのやり方を促すと語った。大統領は先週ロシアのドミトリ・A・メッドヴェデヴ大統領(President Dmitri A. Medvedev)と兵器や備蓄を減らす交渉を始め、今年末までにはなんらかの合意に達すると合意したことを指摘た。また大統領は過去に議会で強い反対にあった総括的な実験廃止の査定に積極的に取り組むと約束した。

    この作戦はアメリカが核兵器の規模を大幅に削り、実験を廃止し、世界の核兵器材料生産を削除する意志があることを示すことによって、ためらいがちな同盟国にや世界のパートナーたちに北朝鮮やイランに対する核兵器協定を書き直し制裁の施行に 協力してもらえるようになる、という考えに基づくものである。

    つまり、アメリカが率先して核兵器を破棄すれば、他の国々がならず者国家に対してすでに存在している制裁を施行するようになるというのだ。なんでだよ?「既存の制裁」というからには他国は現在強力なアメリカの要請にも関わらず、それを今の段階で施行する意志がないわけだ。その同盟諸国が、なんで弱体化したアメリカの言う事を聞くようになるんだよ?オバマは本気で、世界がアメリカの意志に従わないのは、アメリカが強いからだって信じてるのか?オバマは本気で俺たちは悪で帝国主義で戦争好きだから、他国はジェダイ騎士がダースベーダーや帝王に抵抗したように、俺たちに抵抗してるって思ってるのか?

    それこそ神秘的考えの象徴だよ。アメリカの核非武装とパキスタンのそれとは直接的に何の関連もみられない。パキスタンはアメリカのことなんかよりインドのことの方が心配だろう。(無論インドはパキスタンが心配)北朝鮮にしろイランにしろ、勢力を強めることや隣国からの防衛が理由で核兵器を持とうとしているだけだ。ナルシシズムもここまで来ると呆れて空いた口が塞がらないね。オバマは「星に願い事」でも祈る子供みたいに、世界中の核武装がアメリカの武力への脅威のみで起きていると考えてるんだから。

    だがもしも、他の理由で 奴らが核武装をしてるんだとしたら、俺たちの非武装なんて何の意味もない。いや、それどころか俺たちのそんな行為は奴らの核武装を何十倍にも奮い立たせてしてしまうだろう。何故って俺たちが核をもっていないのに奴らが持っているとなりゃ奴らは第三世界ではなく第一世界国としてスーパーパワーになり得る、世界の統括者になり得ると思わせてしまうからだ。世界には核兵器さえ持っていれば先進国だと思い込んでる馬鹿が多いからね。

    オバマ政策の幼稚さは、同じく幼稚な世界観を招く。常に正しい良い奴らと常に悪い悪い奴らで成り立つ表面的な理解力は、メロドラマや迷信的な考えが根底となる歴史観から来るものなのだ。

    次回に続く。

    April 11, 2009, 現時間 11:57 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    April 5, 2009

    自国に誇りを持てないオバマ王

    アメリカ内政 , ヨーロッパ

    2001年1月にジョージ・W・ブッシュ大統領が就任した時、日本にいるカカシの父が「ブッシュさんはなんでもアメリカが最優先だな。」と批判的な声で言った。私はすかさず「まさしく、一国の首脳たるもの、常にこうありたいものですな。」と答えた覚えがある。

    アメリカの大統領はアメリカ代表だ。他国にとやかく言われようとも、先ずはアメリカの国益を最優先させるのが彼の役目だ。そのためには、国内で他党の議会などと意見の食い違いがあるにしろ、過去の自国の政策に対して自分なりに不満があるにしろ、外国に向ける大統領の顔はひとつでなくてはならない。アメリカの政策は一貫していなければならない。諸外国にとってアメリカは大統領がブッシュでもオバマでもアメリカはアメリカなのだ。前代の政策を外国で批判すれば、それはブッシュへの批判ではなく、アメリカへの批判となってしまい、過去にアメリカに協力した同盟国を侮辱し不安にし、敵国の士気を上げることにつながる。だから慣習として現政権は公の場で歴代政権の批判はしないことになっているのだ。

    ところが、政治は全く素人のオバマ王は、この懸命な慣習を完全に無視して、諸外国でアメリカの悪口を言いまくっている。それだけならまだしも、本来ならアメリカにへつらうべき国々に対して、アメリカの威厳を失うような恥かしい好意を次々に行っているのだ。

    オバマ王は先月イランにビデオラブレターを送ったと思ったら、この間もサウジ王の前で頭をさげて跪くオバマ王の写真が新聞に載っていた。アメリカの主流メディアはこの恥かしい姿を報道していないが、アラブ社会では大々的に報道されたことは想像に難くない。

    先日もオバマ王は、フランスの観衆を前に「アメリカは傲慢だ」と演説した

    「アメリカではヨーッロパの世界への指導的な役割を軽視する傾向があります。ヨーロッパのの適合的な結合を認め同じ挑戦にたいするパートナーとしての協力を求める代わりに、時としてアメリカは傲慢さと軽視的な態度を示して来ました。」

    「またヨーロッパにおいても、一時はたあいない反米感情だったものが陰湿なものにもなり得ます。アメリカが度々世界で行って来た善行を認めず、時としてヨーロッパはアメリカの悪い面ばかりを選んで責めることがあります。大西洋の両側で、こうした態度があまりにも蔓延しすぎています。」

    一見双方の落ち度を指摘しているように見えるが、「傲慢」とか「軽視的」とかいう形容詞は、ヨーロッパ諸国がブッシュ大統領の政策を批判する時によく使っていた言葉使いであり、そうした言葉使いでアメリカを責めるのは自虐好意でしかあり得ない。オバマはブッシュ大統領がヨーッロパ諸国からの協力を得るために、イラク戦争を何ヶ月も遅らせた事実を認めようともせず、ブッシュ大統領にも、そしてブッシュ大統領を支持してきた国民の顔にも唾を吐きかけたのである。

    私はアメリカ国民としてバラク・H・オバマは我が大統領であると思いたい。たとえ政策にたいして意見の違いはあったとして、国外においてはすべてのアメリカ人を代表する指導者であってほしい。にも関わらず、外国で前代の悪口を言い、国民の半分を馬鹿にするような行為をとる人間を我が大統領と呼べといわれてもそれは無理だ。

    オバマはアメリカの大統領ではない。オバマはリベラルだけの大統領だ。オバマはアメリカを自分が独裁する社会主義国家にするまでアメリカを破壊し続けるであろう。

    April 5, 2009, 現時間 1:30 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    April 2, 2009

    偉大なる独裁者を目指すオバマ王

    アメリカ内政

    オバマ王がアメリカを独裁政権王国にチェンジ・変革しようとしているという話はこれまでにも何度もしてきたが、最近のオバマ王のやり方を見ていると、その変革が急速に進んでいることを肌で感じる。カカシはオバマ王が皇太子の頃は、彼は単なる無能で経験不足な政治家だとおもっていた。それはそれで国がきちんと起動しないという点において危険ではあるが、独裁者としての野心を持った男が国の総裁としての権限を持つことほど危険なものはない。

    オバマ王は、先ず銀行や証券会社といった金融企業に対し大幅な政府の介入を企んでいる。私はこの間から、オバマ王ならびに民主党が多数議席を持つ議会が国から救済金をもらったAIGの幹部が多額のボーナスをもらったとして大騒ぎをしている件について、本当の理由は政府によるボーナスのコントロールにあるのだと書いた。思ったとおり、オバマ王は国から大企業の幹部が受け取るボーナスの金額を制限する法律を提案。しかもこの制限は国から救済金をもらったもらわないに関わらないというのだからひどい。

    独裁者オバマの次の標的は自動車企業。オバマ王はゼネラルモータース(GM)の会長を辞任させたのみならず、今後(GM)がどのような車をつくるかにまで口を挟んでいる。

    オバマ大統領が今回発表したインセンティブの中核は、燃費の悪い旧型車を燃費効率の良い新車に買い換える際に3000─5000ドル相当のバウチャーを消費者に発行するという、議会に提出済みの法案。 (中略)

      オバマ政権はこのほか、景気対策の資金で、連邦政府車両の燃費効率の高い車両への買い替えを進めることや、自動車金融会社への支援拡大も計画している。

    また、資金難の自動車メーカーからの車の購入に慎重になっている消費者を安心させるため、3月30日以降は政府が車の保証を引き受けることも発表した。

    国が車の保証をするというのはどういうことだ?もし国民が不良車を購入したら連邦政府が消費者に新車を買ってやるというのか?そんな金がどこにあるのだ?

    オバマ王の介入なこの程度のことでは済まされない。なんと米三大自動車メーカーのもうひとつであるクライスラーに対し、イタリアのフィアット社との合併を促すというところまでいっている。

    オバマ米大統領は30日、米ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーに対し、抜本的な再建計画を策定するため、それぞれ60日間、30日間の猶予を与えると発表した。

     GMについては「再建を確信している」と明言したが、クライスラーの再建には「生き残りには提携相手が必要」と述べ、伊フィアットとの提携合意を求めた。オバマ大統領は、両社が2月に提出した経営再建計画は追加支援をするのに必要なリストラなどの条件を満たしていないとし、負債圧縮のためには米連邦破産法11章の申請も有力な選択肢に位置付けている。

     オバマ大統領は、両社が提出した再建計画について「慎重な分析の結果、追加支援を求める条件をほとんど満たしていない」と結論付けた。「際限のない税金の活用には依存できない」と述べた上で、「自動車産業を消滅させてはならないし、消滅させない」と強調し、両社に再建計画の見直しを求めた。再建の手法として、両社が抱えた多額の債務を圧縮させるために、「米連邦破産法11章が適用される可能性」にも言及した。

     GMについて60日分の運転資金を融資し、その間に債務の大幅削減、外国メーカーと競合できるように人件費のカット、製造・販売体制の見直しなど新たなリストラ計画の策定を求めた。オバマ大統領は、「新たな再建計画に、我々は密接に協力する」と述べた。だが、政府の管理下に置く考えはないと明言した。

    重役の人事や製造する車の種類や合併にまで口を出しておいて、政府の管理下におく考えはないなんて白々しいことがよく言えたものだ。オバマ王のめざす変革とは企業を政府の管理下におくファシズムなのである。

    ミスター苺によれば、オバマ王は幹部だけでなくすべての従業員の給料も政府が規制する、まさにリベラルファシズムを実行しつつあるという。ミスター苺が引用しているワシントンDCイグザミナーの記事よると、下院議会の民主党のバーニーフランクが議長を務める金融サービス委員会では、「2009年ペイフォーパフォーマンス案」なるものが提案されている。これは政府から救済を受けた企業の幹部のみならず全従業員の給料を政府が規制するというもの。しかも、今後救済を受ける企業に限らず、これまで過去に政府からなんらかの援助を受けたことのある企業に対しても、政府が企業に対して報酬契約を変更させる権限をもつというものだという。

    この案の対象は多額の救済金をもらった企業に限らない。またそうした企業の上位25から50の重役たちにも限らないのである。政府が投資した企業ならば、すべての従業員にあてはまる。(中略)

    加えて、この案はガイトナー財務長官に報酬が「不適当」または「いきすぎ」であるかの裁断権を与える。そしてこれは財務庁に「個々の重役または従業員が給料に適応する仕事をした」かどうかを見極める方法を指導する権限を与えるというものだ。

    国が国民の給料を決めるとしたら、もうこれは自由市場とはいえない。これがファシズムでなくてなんなのだ、とミスター苺は問いかける。

    まさしく、オバマ王は独裁者を目指しているのだ。

    April 2, 2009, 現時間 10:06 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 21, 2009

    オバマ王のチェンジとは、独裁政権への変革

    アメリカ内政

    ジョージ・W・ブッシュが国土保証のために設置した数々の政策をアメリカ市民の自由を奪う方針だとか、ブッシュは独裁主義者だとか批判していたリベラルや左翼連中たちだが、彼らの王様オバマ王がまさにアメリカを独裁政権に「チェンジ」しようとしているというのに、危機感を持つどころかメディアもこぞって熱烈な応援をしている。

    フォーブスのピーター・ロビンソン(Peter Robinson)はオバマ大統領の旗の元、アメリカは着実にバナナリパブリックに変貌しつつあると語る。(カカシ注:ここでいうバナナリパブリックとはリーダーのパーソナリティーに頼るキューバやベネズエラのような共和国とは名ばかりの独裁政権国家のことをいう。洋服のチェーン店とは無関係。)

    バナナ共和主義は先ずパーソナリティカルトから始まる。ひとり大教祖的なカリズマのある人物が「我こそは指導者なり!」と名乗りをあげる。

    オバマはまさにこのカルトリーダーだ。オバマ王は皇太子時代の選挙運動で何一つ具体的な方針を発表しなかった。彼のキャンペーンはただただ「希望・ホープ」と「変革・チェンジ」というレトリックだけ。政治家として国内政治も外交も、なんの経験もない自分に自分の人格だけを信じてアメリカの将来をゆだねよと唱えたオバマに過半数のアメリカ人がひれ伏してしまったのだ。

    ロビンソンはオバマが主催する仰々しい集会についても、政治家というよりカルトリーダー的な雰囲気が漂っているという。ベルリンの50万人のドイツ人を集めた演説、大統領候補受任の演説では通常のコンベンションセンターではなく、野外スタジアムに8万人もの群衆をあつめての演説。オバマの支持者は支持者というより単なる従者に成り下がった。

    ジョージ・W・ブッシュが一言発音につまづいただけで一ヶ月以上も批判を浴びせた主流メディアは、オバマの「経済に責任を持つ」なんていう白々しい宣言とは裏腹な8千億ドルという献金報酬だらけの血税無駄遣い経済非活性案の調印に対して全く批判しない。国民の目を見ながら次から次へと公約を破っていくオバマ王に主流メディアは全く魅せられたように呆然とたちすくむのみ。

    一端カルトリーダーが国民を魅了した後は、民営企業の国営化が始まる。すでにオバマは銀行や自動車産業への政府介入を堂々と提案しているし、民間の健康保健を全面的に廃止して国民保険だけにする意志をあきらかにしている。先日もお話したようにAIG幹部のボーナスを大仰に批判したのも、今後民間企業の幹部のボーナスの金額を政府が規制するための布石だったのだ。あきらかにオバマは民間企業国営化に向かってすすんでいる。

    そして最後の段階は言論の弾圧だ。これは急には起きない。除所に真綿で首を絞めるようにおこなわれる。アメリカでは言論の自由は憲法補正案第一条において保証されているなどと考えるのは甘いとロビンソンは言う。それはフェアネスドクトリンを見れば明らかだと。

    1987年に廃止されたフェアネスドクトリン(Fairness Doctrine)というのは、公共放送において、相反する意見を双方公平に報道しなければならないという法律だ。しかし、現在復活させられようとしているこの法律は公平どころか保守派の声を沈黙させるために使われることは明らかである。

    以前にもお話したと思うが、アメリカのラジオトーク番組のほとんどは右よりの保守派ホストによって牛耳られている。別にラジオ局がリベラルや左翼のDJを嫌っているわけではなく、何故か左よりの番組はラジオでは全く人気がないのである。つまりこれは単なる自由市場の結果なのだ。ところが、新しく提案されているフェアネスドクトリンではラジオ局に左よりのホストを強制的に起用させようというのである。そのようなことをすれば、聴取者はラジオトークショーなど聴かなくなる。そうなればラジオトークショーそのものが破壊されてしまうだろう。無論オバマの狙いはそこにある。右翼や保守派が声のある唯一の場所を破壊し、言論の自由を弾圧することがオバマ王がこの法律を復活させる真の理由である。公平という名のもとに、いかに言論弾圧が容易く行われるか、アメリカ国民は油断禁物である。

    パーソナリティーカルト、国営化、言論弾圧、すべてバナナ共和主義へのレシピである。オバマの信者達が「オバマ、オバマ!」と熱烈に叫ぶ中、オバマ王は確実にアメリカを独裁政権国家へと「チェンジ」しつつあるのだ。

    こんな「チェンジ」誰が要る?

    March 21, 2009, 現時間 4:18 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 18, 2009

    とんだ茶番劇、オバマ王と民主党議会のAIG幹部ボーナス批判は偽善の固まり!

    アメリカ内政 , イラク関係 , 対テロ戦争 , 防衛

    ここ連日、オバマ王はじめ議会の連中は倒産を目前に政府から救済された保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)幹部が、庶民の税金で多額のボーナスをもらっていたことで、重役たちに日本を見習って切腹しろなどと迫るほど大騒ぎをしている。

    以下は朝日新聞の記事より

    高額のボーナス支給が明らかになった米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に対して米議会は17日、ボーナスのほぼ全額を課税で回収する法案の採決を検討し始めた。巨額の公的資金投入で救済された同社のボーナス支払いに批判が噴き出しており、同社首脳陣は命をかけて引責すべきだとの声も一部議員から出ている。

     ボーナスは08年分の一部で、13日に幹部ら400人に1億6500万ドル(約160億円)が支払われた。この問題を調べているニューヨーク州のクオモ司法長官は17日、結果を公表。計73人が各100万ドル(約9800万円)超を支給され、うち11人はすでに退社。200万ドル(約1億9600万円)超が22人おり、最高額は640万ドル(約6億2700万円)という。

     議会では同社のボーナスのほぼ全額を課税する複数の法案が既に提出されている。オバマ政権も議会と連携して課税強化を検討。課税率が100%の法案もあり、AIGが支給を見直さない限り、議会指導部は法案を一本化して採決に踏み切る姿勢だ。金融危機対策を決める幹部議員は、支給を無効にする訴訟の可能性も示唆している。

    AIG幹部へのボーナス自体は腹が立つが、議会のこの「怒り」は単なる茶番劇だ。オバマ王も民主党議会も政府の救済案が出た今年の1月の時点でAIG幹部へのボーナスは契約上避けられないという事実を充分に承知していた。幹部らのボーナスの金額だけを見ていると、彼らが多額のボーナスを不当に受け取ったかのように見えるが、オバマ王並びに民主党議会のポーク(贅肉)だらけの税金無駄遣い国家予算案にくらべたら1パーセントにも満たない額なのだ。民主党議員たちが匿名で組み込んだイヤーマークと言われる地方選挙区の企画をひとつでも削れば充分に補える額なのである。

    それを今更議会があたかも驚き怒り狂っているかのような演技をしているのは、自分らの税金無駄使いから国民の目をそらそうとする目的もそうだが、それ以上にオバマ王の社会主義政策を押し進めるために企業に対する国民の感情を煽ることが第一の目的なのだとカカシは考える。

    最近カントリーウエスタンのヒットチャートを急速に登っている流行歌があるが、このShutting Down Detroit「デトロイトの閉鎖」という歌ではジョン・リッチという人気歌手がデトロイトの自動車産業が倒産していくなか、ワシントンの政治家達がAIGのような金融企業を救済していることを批判している。しかし、デトロイトの低迷の直接の原因はアメリ金融企業の倒産ではなく労働組合が幅を効かせ過ぎる自動車業界の実態にある。ただ、一般庶民はまだまだ労働組合が労働者の味方であり、自分らの敵は企業の重役達なのだという偏見を持ち続けている。

    オバマ王並びに民主党議会はこの一般庶民の金持ちへの妬み意識を増長することで、階級意識を一層高め、自由企業への政府による介入を強めようという魂胆なのである。つまり、自由市場を社会主義化しようという目的なのだ。

    一般市民が日々の暮らしにも困り、給料引き下げや残業手当の廃止などで犠牲を強いられている時に、国民の血税で救済された金融企業の重役達が何百万ドルものボーナスをもらったという話を聞けば、一般市民が腹を立てるのは当然だ。しかし、その感情を利用して、今後このようなことが起きないように政府が大手企業の経営に介入するというような政策がまかり通ったならば、アメリカの自由市場はおしまいである。自由企業が腐敗しているとはいえ、お役人が経営する企業ほど腐敗するものではないからだ。これは共産主義国家の旧ソ連や中共や北朝鮮やベネズエラやキューバを見れば明らかである。

    アメリカ市民は、オバマ王や民主党議会の猿芝居に騙されてはいけない。議会が本当に税金の無駄遣いを慮っているのであれば、議会が通した無駄遣いづくめの予算案を撤回せよ!オバマ王の経済非救済案を撤回せよ!イヤーマークをすべて削除せよ!

    それまでは、他人のボーナスがどうのこうのと批判する権利はお前らにはない!

    March 18, 2009, 現時間 6:48 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 17, 2009

    米国各地でオバマ王経済政策抗議のシカゴティーパーティー続発

    アメリカ内政

    以前にもオバマ王の経済不活性案に抗議する納税者によるボストンパーティならぬシカゴティーパーティが全国各地で起きているという話はしたが、この動きはどんどん広まり、先日の16日にも全国各地で一斉にシカゴティーパーティが開かれた。場所によっては何千人という人が集まったという。

    先ずはオハイオ州はシンシナティより

    群衆は議会にバラク・オバマ大統領が、職を増やし経済の活性をするとして押し進めた7870万ドルの経済活性案を撤回することを求めている。

    「この無駄使いを考えると腹が立ってなりません。」と(集まった人の一人)フロストさんは言う。「もう腹を立てるのにさえ疲れました。」

    抗議者の中にはアメリカ独立革命時代の衣装を着ている人もおり、「お茶する?」というスローガンの入ったTシャツを着たり、「負債ではなく、自由を!」「救済反対」といったサインを掲げる人もいた。

    下院のスティーブ・チャーボット議員は「我が国では動きが起きているのです。それを今日観る事ができます。」と語った。

    コーレレインタウンシップのショーン・リンチさんは子連れで参加。8歳のイザベルちゃんに「私のお小遣いを使わないで!」というサインを持たせ、5歳のケートチャンには「私の豚の貯金箱に触らないで」というサインを持たせた。

    「私は議会で起きていることには不満で一杯です。あの人達は我々のために働いているのだということを思い出すべきです。そして今我々は彼らのやっていることを承認できません。」といいながらリンチさんは2歳の息子チャーリー君のサインを持ち上げた。

    「これは民主党も共和党も関係ない、政府の問題です。」とリンチさん。....

    当局によると日曜日に集まった群衆の数はおよそ4000人。主催者のマイク・ウィルソン氏が予測した6000人強を下回った。

    ミッシェル・モルキンによると、同じような増税抗議のデモがセントルイス(1500人)、グリーンビレ(2000人)、フルトン(15000人)などでも行われたという。

    これだけの数の人々が全国各地でオバマ政権への増税抗議をしているにも関わらず、アメリカの主流メディアは何事も起きていないかのようにこの動きを完全無視。オバマ王は今日も今日とて、何故オバマ王の経済対策案が経済困難から国を救うことに役立つのか、その言い訳に四苦八苦である。今夜あたり夜の人気テレビ芸能トークショーにゲストで出演するというかいう話だ。なんで大統領が経済案を説明するのに記者会見や政治のトークショーじゃなくて芸能番組に出演するのかかなり不思議。

    オバマ王よ、下々の民の声も聞け!アメリカは国内に王制を設立するためにわざわざイギリスと独立戦争で戦ったのではないのだ、そのことを忘れるな!

    March 17, 2009, 現時間 9:28 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 15, 2009

    何がチェンジだ!オバマ王、ブッシュ対テロ政策を継続

    アメリカ内政 , イラク関係 , 対テロ戦争

    14日付けのニューヨークタイムスで、オバマ政権は今後テロ容疑者を『敵性戦闘員』とは呼ばないことにしたと報道している。ニューヨークタイムスはこの『敵性戦闘員』という言葉はブッシュ政権が勝手に使いだした造語であるかのような報道をしているが、この言葉自体は別に新しいものでもなんでもない。

    ブッシュ前大統領がテロリストを『敵性戦闘員』としたのは、2001年の9月11日以降、テロとの闘いは単なる国家警備政策ではなく戦争であるという認識から生まれたものだ。戦争をしている以上、敵側で戦っている人員は単なる犯罪者ではなく戦闘員であるという解釈である。

    オバマ王は、アメリカがテロリストと戦争状態にあるという認識から遠ざかりたいようだ。それで以前から『テロとの闘い』という言葉も使わないようになっていた。以下は朝日新聞の記事より

    オバマ大統領は、就任直後の1月22日に出した大統領令でグアンタナモ収容所の1年以内の閉鎖を命じた。オバマ政権は発足以降「テロとの戦い」という用語も基本的に使わなくなった。前政権が多用した「敵性戦闘員」という概念も捨てることで、オバマ流への移行を象徴的にアピールしたかたちだ。

    今回の新政策の背景には、連邦最高裁が昨年6月、グアンタナモ収容者にも拘束の不当性を裁判所に訴える権利が保障されているとの判断を示したことを受け、人身保護令状審査の訴訟の一括審理が、ワシントン連邦地裁で始まったことがある。

    この裁判の判事が、被告である米政府にどういう人物が「敵性戦闘員」にあたるのかの定義を13日までに文書で提出するよう命じていた。これに対し、司法省は「敵性戦闘員」というレッテルを張ること自体を今後は廃止するとの回答を出した。

    確かにオバマ王は、対テロ戦争にはずっと反対派で、ブッシュ政権の対テロ政策にはずっと手厳しい批判を述べて来た。だから今回の方針変更もオバマ皇太子が選挙中にした公約の行使であると解釈することも出来る。だが、言葉使いはともかく、オバマ王の政策はブッシュのそれと何処がどう違うのであろうか?

    朝日新聞の記事では冒頭で、

    オバマ米政権は13日、「敵性戦闘員」はキューバ・グアンタナモ米軍基地内の対テロ戦収容所で無期限に拘束できるとしてきたブッシュ前政権の政策を撤回する方針を発表した。

    と書いているが、記事の終わりのほうで、

    ブッシュ前政権は、軍最高司令官である大統領には拘束を命じる広範な権限があると主張したが、オバマ政権はこれを修正。国際テロ組織アルカイダやアフガニスタンの旧政権タリバーンに「支援活動をした」というあいまいな嫌疑だけで拘束できるという前政権の解釈に対しては、「実質的な支援」をしたとみられる場合だけ拘束が可能、との見解を示した。

    ただ、その「実質的な支援」をどう定義するかについてはまだ明確にしていない。また、議会による9・11テロ後の戦争権限付与決議や戦時国際法を根拠に、大統領は「公訴手続きなしでの拘束を命令できる権限」を引き続き有しているとしている。

    これってオバマ王得意の単なる言葉あそびではないのか?テロリストを「敵性戦闘員」と呼ばないとか、無制限な拘束はしない、とか言っておいて、だが大統領には定義もはっきりしない「実質的な支援」をしたかどうかも判定せずに独断で「控訴手続きなしでの拘束を命令できる」というのであれば、単に言葉使いを変えただけでブッシュ政権の政策と何ら変わりはないではないか?

    どうしてこれが「ブッシュ前政権の政策を撤回する方針」ということになるのだ?

    就任早々グアンタナモの収容所は閉鎖すると大々的に大統領命令を出したオバマ王だが、実際にどうやって閉鎖するつもりなのか、収容者をどうするのかという詳しい話は一向に進んでいない。一年後に閉鎖とか言っていたが、それも今後の調査の結果次第とかいう曖昧な発表で、本当に閉鎖になるのかどうかさせ全く見通しがついていない状態だ。

    つまり、ことグアンタナモ収容所に関してはオバマ王の政策はブッシュ前大統領の政策をそのまま引き継いでいるかたちとなっているのである。

    オバマ王が口先だけで「チェンジ、チェンジ」と言ってる割には、やってることはブッシュ政権と大した変わりはない。いやそれどころか、自分が選挙運動中に散々批判していたブッシュ政権や議会によるイヤーマーク(匿名で予算案に含まれる議員たちの代表地区企画)や国家負債など、ブッシュ政権の時の何倍という数や額で通った議案をオバマ王はそのまま抗議もせずに調印してしまっている。

    何がチェンジなんだ!

    March 15, 2009, 現時間 12:20 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 11, 2009

    オバマ王、記者会見まであんちょこナシでは出来ない男

    アメリカ内政

    オバマ王のテレプロンプターを使ったカンニングは皇太子時代から悪名高いが、演説だけでなく記者会見やタウンホールミーティングの時ですらプロンプターを使ってしゃべっていたというのには今更ながら呆れてしまった。ま、以前にオバマ王が大統領として初めての記者会見でも、あらかじめどの記者からどんな質問がされるか決めておいて、大統領の気に入った記者だけが指名されたという話をきいたことがあるから、今さら驚くことではないのかもしれない。下記は産經新聞の古森さんの記事より。

    米大統領、プロンプター依存 メディアが批判

    2009年03月10日 産経新聞 東京朝刊 国際面

    弁舌の才で知られているオバマ大統領の意外なプロンプター依存は、ニューヨーク・タイムズやネット政治通信のポリティコが6日までに詳しく報じた。

    プロンプターは普通、演壇の前の左右両側に設置される透明なガラス板で、演説の文章が電子的に表示されていく。

    演説する側は左右の表示を順番に読むわけだが、テレビには板が映らないため、自然に発言しているようにもみえる。

    だが演壇の前の実際の聴衆にはプロンプター自体がみえる場合もあり、さらに演説者が流れる記述を読むことに集中するため聴衆の顔を直接にみないという不自然もおきる。

    同報道によると、オバマ氏は大統領選挙中から他の政治家にくらべてこのプロンプター依存度が圧倒的に高く、大統領就任後も主要演説はもちろん、ごく短いあいさつでも必ずプロンプターを使ってきた。....

    2月25日のロック商務長官の指名発表でも、同大統領がごく短い声明にプロンプターを使ったのと、ポケットから取り出したノートだけで演説をするロック氏の姿が対照的だった。

    オバマ大統領は記者会見の冒頭でも、地方の工場の視察でも、プロンプターを使っているという。同報道によると、この依存度は歴代大統領でも異例なほど高い。

    この話を聞いていて、昔観たジェームス・ブルックス監督のブロードキャストニュースという映画を思い出した。その中でウィリアム・ハート演じるハンサムだがアホなニュースキャスターが、ホリー・ハンター演じる頭の切れる女性プロデューサーからイヤホンを通じてすべて情報を提供されながら生のインタビューに及ぶというシーンがあったが、ニュースキャスターのカンニングしているとは思えない演技力がこの映画のミソになっていた。オバマは俳優ならまさしくアカデミー賞ものだろう。

    だがハンサムなだけで演技力しかない能無しに大統領なんかやられてる国ははた迷惑もいいとこだ、、おいおい、それってうちらの国じゃないの?

    もう!いい加減にしてよ〜!

    March 11, 2009, 現時間 8:58 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 10, 2009

    ホワイトハウスで連ちゃん宴会のオバマ王

    アメリカ内政

    イギリスの首相が来ても晩餐会を開く余裕もないのほど、国内政策に手一杯で外交まで手が回らないとぼやいているオバマ王だが、この景気の悪さでひーひー言ってる庶民の苦労をよそに、オバマ王とその取り巻きの貴族達は国民の血税を使って毎晩毎晩、高価な宴会騒ぎを繰り返しているという。

    もともとオバマ王は皇太子の頃から贅沢なパーティを開くことで有名だった。オハイオ州のデンバーで民主党の大統領候補を受け入れた時は75000人が入れる臨時野外劇場をつくり、シーザーよろしく舞台にギリシャ風の柱を何本か建てた。そして大統領に当選した祝いの宴では何百万ドルがつぎこまれ、前代未聞の豪華な戴冠式にかかった費用はなんと一億七千万ドル!

    フリーダムウォッチという大統領の動きを観察している保守派の市民団体によると、オバマ王は就任以来毎晩のように連ちゃんで高値な宴会を開いているというのだ。

    「フリーダム…」の代表クレイマン氏によると、オバマのホワイトハウス宴会では「スティービー・ワンダーのようなギャラの高いスター達が」毎晩のように招待され、国民の血税が無駄遣いされているという。

    「バラクとミッシェルオバマは税金を使ってほぼ毎晩のように『ともだち』や支持者を招んで宴会を行っており、ミッシェル・オバマが時としてホワイトハウスの家具を壊さないように客人に注意をする場面まであったほどです。」とクレイマン氏は語る。

    「このような宴会気分はアメリカ市民に間違った印象を与えます。アメリカ市民が(不景気で)苦しんでいるのに、オバマとクリントンの宴会は続いているのです。」

    間違った印象どころか、オバマ王がいかに貴族のようなエリート意識一杯で、下々の平民の苦労など全く気にかけていないことが明白ではないか?

    マリー・アントワネット・ミッシェル夫人が「パンが無ければお菓子を食べればいいのに」と言う声が聞こえてくるようだ。

    March 10, 2009, 現時間 7:33 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 9, 2009

    礼儀知らずのオバマ王、首相を馬鹿にされたと激怒する英国メディア

    アメリカ内政 , ヨーロッパ

    国内政治にも疎いオバマ王だが、外交に関しては素人を通り越したその非常識さに、英国メディアは激怒している。

    イギリスの新聞デイリーテレグラフは、先週、英国のゴードン・ブラウン首相が訪米した際に、首相がオバマから受けた仕打ちは「あまりにひどい」と書いている。イギリスメディアが何をそんなに怒っているのかというと、、、

    • 恒例になっている合同記者会見をしなかった。
    • 大事な同盟国の首相が訪米した際には必ず開かれる晩餐会を開かなかった。
    • ホワイトハウスの大統領の書斎からイギリス元首相のウィンストン・チャーチルの胸像を取り除いた。
    • アメリカとイギリスの友好的な歴史をふまえた思慮深いブラウン首相の贈り物に対して、オバマのお返しは配慮のない安物だった。

    特に、この贈り物の件で、イギリスメディアはかなり頭に来ているらしい。

    ブラウン首相のオバマへの贈り物は『HMSプレジデント』という19世紀のイギリス軍艦に使われた板で作ったペンホールダー。以前にプレジデントの姉妹船レゾルートの板が大統領書斎の机に使われたといった由来もある。しかも、『プレジデント』はすでに奴隷売買を禁じていたイギリスが奴隷を運ぶ商戦と火花を交わしたこともあるという、オバマに関しては意味深い歴史のある船である。明らかにブラウン首相の贈り物は伝統をふまえた思慮深いものであった。

    にも関わらず、オバマのお返しときたらアメリカのクラック映画を25本集めたDVDセット!およそ一国の代表が最大の同盟国の首相に贈るような代物ではない。こんなこと誰が考えても非常識である。だいたいアメリカのDVDはイギリスのDVDプレーヤーではバージョンが違うから映らないだけでなく、ブラウン首相は片目を失明しているので映画など観られないのだ! いかにオバマが何の考えもなく土壇場で適当に贈呈品を選んだか見え見えである。

    そしてファーストレディからのブラウン首相の子息達への贈り物もさらに侮辱的だ。夫人のミッシェルからの贈り物は何かと言えばマリンワンと呼ばれるアメリカ大統領が乗る海兵隊所属のヘリコプターのプラモデル。ロンドンタイムスはこんなものホワイトハウスのギフトショップで誰でも買えるような安物で、およそ大統領夫人から首相の子息達に贈るようなものではないと書いている。

    それに比べてブラウン首相のサラ夫人は、イギリスでも指折りのトレンディなブティークからオバマの二人の娘たちにと特別注文したドレスと、それにマッチしたネックレス、そしてイギリス作家による本を数本贈呈した。

    この大統領夫婦による首相家族へのあまりのぞんざいな扱いに、あるイギリス新聞では、「かつてあったアメリカとイギリスの特別な関係は消滅した。」とさえ書かれているという。

    オバマのホワイトハウスには外交に関する社交儀礼の専門家は居ないのか?この田舎者の礼儀知らずのおかげで、独立戦争直後以来アメリカにとって一番大切な同盟国を怒らせてしまったらアメリカはどうなるのだ?

    民主党はブッシュ大統領の傲慢さが諸外国を怒らせてアメリカを孤立させたと批判していたが、オバマ王はその礼儀知らずの無作法で、その気もないのに大事な同盟国を怒らせアメリカを孤立させてしまったら目もあてられないではないか!

    なんでこんなド素人が大統領やってんのよ!

    カカシは恥かしい!

    March 9, 2009, 現時間 6:55 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    March 5, 2009

    オバマ陣営、人気トークショーホストへの攻撃は逆効果かも、、

    アメリカ内政

    アップデートあり:後部参照のこと。

    いつものことながら、カカシは今出張中でサンディエゴに居る。それで昨日ラッシュ・リンボーについて書いたことをミスター苺に電話で話したら、「俺も書いたよ。読んでないのかよ。」と言われた。やっぱ離れていても夫婦だなあ。考えることはおんなじだ。ミスター苺はホワイトハウスによるリンボーへの攻撃は逆噴射する可能性があると言う。それで今日は読者の皆さんにもミスター苺の分析を読んでもらおうと思う。以下はミスター苺著


    ラッシュ・リンボーを「共和党の頭」と決め付ける「ラッシュボー作戦」("Operation Rushbo"、この呼び方はポリティコのジョナサン・マーティンが名付け親らしい)は、当初クリントニスタ(クリントン派)によって始められたが、今や直接ホワイトハウスが指揮を取って行われているが、この作戦には二つの目的がある。

    • リンボーの片をもつかどうかで共和党内の極保守派と穏健派の間に溝を掘る。
    • リンボーを共和党の顔にすることで、一般の有権者を共和党から遠ざける。(クリントニスタによると、一般人はリンボーを嫌っていることになっている。)

    今日はどこでもこの話題でもちきりだった。(略)

    だが、俺(ミスター苺)は、誰も彼もジェームス・カービルやポール・ベガラやラーム・エマニュエルの結論を、素直に受け入れすぎてる気がしてならない。それはラッシュ・リンボーへの攻撃が、リンボーの人気を高め民主党を助け共和党を傷つける、というものだ。下記はポリティコより。

    大きければ大きいほうがいい、とカービルも同意する。「我々にもとても良いことだし、彼(リンボー)にも良い、メディアにも良い。」とリンボーについてカービルは言う。「ただ一人損をするのは議会の共和党員たちだけだ。」

    しかしここで深呼吸して考え直してみようじゃないか。ラッシュボー作戦が民主党に良くて共和党に悪いって誰が決めたんだ?俺はそれは逆だと思うがね。 民主党がラジオトークショーホストのラッシュ・リンボーに執着すればするほど、民主党はふざけた党だという印象が固まるし、共和党にも民主党の誤りにつっこみを入れる機会が生まれる。これがどういうことなのか、三つの点をあげて説明しよう。

    1 議論するのが仕事の男に議論を吹っかけている。

    大統領も大統領の男たちも世界一おおっきなメガホン持ってる男を攻撃するのがいい考えだと思ってる。リンボーの毎日の番組には2千万からの聴取者がいる。しかもリンボーは今日(こんにち)のアメリカでもっとも政治討論に堪能な男だ。そして 奴さんは、バラク・H・オバマなんて誰も聞いたことない時代から政治討論にずっと勝ってきた男なのだ。そんな奴に議論を吹っかけるのって賢いやり方か?

    民主党がリンボーに焦点をあてればあてるほどリンボーは注目される。ということはより説得力のある反「オバマニズム」が放送され、 より多くの人々が(もちろんジャーナリストも含めて)大統領や議会に答えを要求するようになる。そして大統領の方針が馬鹿げていればいるほど「富を振りまくさん」とトークショーホストが呼ぶ大統領の信用度が落ち、配管工のジョーとの時みたいに民主党は大負けするだろう。

    魔法のテレプロンプターからオバマの目を引き離して、現時間でのやり取りになんかなったらオバマにとっては悲劇だ。もちろんこれは共和党には都合が良い。だからリンボーは張り切って大統領に全国テレビ中継の討論をしようと挑戦したわけだ。(もちろんそんなこと起きるはずないが)

    2 ひとつ余計な質問をしている。

    本当かどうかはわからないがエイブラハム・リンカーンについて有名な逸話がある。飲み屋の喧嘩で相手の耳を食いちぎったという容疑で裁判にかかっていた被告の弁護をリンカーンがしていた裁判中、リンカーンは喧嘩を目撃した証人に質問した。

    「あなたは被告が耳を食いちぎるのを実際に目撃 したのですか?」とミスターリンカーン。

    「いえ、直接は見ていません」

    「相手の男を被告が噛むのを見ましたか?」

    「いいえ、見ていません」

    「喧嘩を目撃しましたか?」

    「いいえ。それもありません。」

    リンカーンは一度息をつき、芝居がかった大げさなしぐさで「ではどうして被告が相手の男の耳を食いちぎったとわかったのですか」と答えを要求した。

    それは、被告が後で耳を吐き出すのをみたからです。」と目撃者。ここでリンカーンは即座に質問がひとつ余計だったと気が付いた。

    民主党は特にリンボーが、バラク・オバマには「失敗」して欲しい、といったことを何度も持ち出している。リンボーがこの発言をした時は、ジョン・S・マケインも含め、多くの有権者がオバマによる景気回復計画が成功して欲しいと願っていた。

    この発言だけ聞いていると、リンボーは景気が悪くなれば次の選挙では共和党が選ばれるという下心でアメリカ の景気回復に失敗して欲しいと言ったのだと民主党は主張したいのだが、そういう考えは共和党より民主党が持つ考えだ。「決して危機を無駄にしてはいけない」と言ったホワイトハウス主席補佐官のラーム・エマニュエルの発言 を思い出してもらいたい。

    リベラルがこの発言をほうっておけば、確かにラッシュ・リンボーのイメージは傷つき、共和党も痛手を受けたかもしれない。しかし彼らはそこで止められなかった。この発言を全国的な問題に広げ、リンボーに「失敗して欲しい」とはどういう意味だ、答えろ!と要求したことで、つまりひとつ余計な質問をしたことで、リンボーに説明の機会を与えてしまったのだ。

    ラッシュは「オバマの過激な方針は我々の知るアメリカを破壊し、アメリカをスエーデンやフランスのようにしてしまう。私はオバマの過激な計画は失敗して欲しいと切に願う。 そうして偉大なるアメリカの体験が勝ち、再びわが国がロナルド・レーガンが目覚めさせた丘の上に輝く町としてよみがえって欲しいと思う。」と説明した。当たり前のことだが、奴さんの言うことは全くもっともなことだ。

    3 危機ではなく試練

    ホットエアーによると、ラッシュボー作戦のもともとの目的は、保守派の過激派と穏健派との間に争いを起こさせることにあった。共和党があわててリンボーを攻撃したりしてるところを見ると、その点では成功したと言えるだろう。俺が強く支持する全国共和党委員会(RNC)のマイケル・スティール会長が、リンボーをこき下ろしたのはみっともなかったね。

    そういう面では民主党は得をし共和党は損をしたと言える。だが、問題なのは作戦そのものではなく、共和党の馬鹿げた反応にある。もっときちんとした反応をすることが共和党に与えられた試練だ。ラッシュボー作戦は両刃の刃であり、反応次第で指揮者を切り刻むことが出来るのだから。

    共和党は先ず無視することから始めることだ。これはもし誰も持ち出さなければ自分から持ち出すなってことだ。いらだった記者が共和党議員に直接質問したら、「ラッシュ・リンボーは立派なラジオトークショーホストです。氏は明解に保守派の考えを語ります。我々はわが国のためを本当によく考えてくれているラッシュやほかのトークショーホストからの意見をどんどん聞きたいと思います。しかし
    はっきり申し上げますが、共和党のリーダーは全国共和党の高官および会長です。」

    そして共和党議員は記者の目をはっきり見据えて微笑み、「アメリカ市民が本当に知りたいのは、どうして民主党はいつも、納税者が大統領や彼の味方のリベラル議会に難しい質問をする度に、ラッシュ・リンボーや配管工のジョーのような一般人を攻めるのかということです。どうしてあなた方のようなエリートメディアは何時も何時もオバマ大統領と一般人のジョーやラッシュという軍隊の前に身体を投げ出す人間の盾になるのですか?どうしてあなた方はジェームス・カービルやラーム・エマニュエルの提灯持ちをやってるんですか?」

    こうすれば結果は共和党が得をし民主党が損をするという風に逆転すると思うね。

    ラッシュをまとめると

    つまり、俺たちが馬鹿みたいに馬鹿な反応をすれば、ラッシュボー作戦は成功し、共和党は傷つくだろう。だが、俺たちが半分でも賢明な反応をすれば、民主党の方こそ報道官のロバート・ギブスのもつれた舌みたいにもつれちまうだろう。そうすれば共和党は再び多数派党に返り咲けるというものだ。

    対戦相手が完全な馬鹿であることに頼る作戦は愚かな作戦だ。またまたクリントニスタは墓穴を掘ってしまったのだ。だが、これを生かせるかどうかは共和党の指導者たちの肩にかかっている。むろんここでいう指導者というのはラッシュ・リンボーのことではない。

    アップデート:3月17日付けで産経の古森義久さんもラッシュについて書いているので、リンクを張っておく。

    March 5, 2009, 現時間 7:06 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 4, 2009

    人気ラジオDJオバマ王に挑戦

    アメリカ内政

    オバマ王は側近らとともに人気ラジオトークショーホストに喧嘩を売り、本日トークショーホストはその喧嘩を買い、反対にオバマ王に対し、自分のラジオ番組に出演して討論しようじゃないかと挑戦状をたたきつけた。

    はっきり言って一国の大統領ともあろう人がラジオトークショーホストに喧嘩をうるなんて子供じみた真似は止めて欲しいのだが、この素人政治家のオバマ王にそんな常識が通用するはずがない。

    オバマ王は1月、大統領に就任早々自分の無駄遣い贅肉だらけの経済活性案に反対する共和党議員たちに向かって「ラッシュ・りンボーなんか聴いていても事は解決しない」と議会で発言するという大統領らしくない行動をした。

    ラッシュ・リンボーというのはアメリカではラジオで人気ナンバー1の政治トークショーホストで、その思想はバリバリの保守派。もともとリンボーはオバマが大統領として成功したらアメリカは社会主義になる、オバマには失敗して欲しいと公言していたので、オバマはそれにかなり頭に来ていたようだ。

    しかしいくらリンボーが人気者で尊敬に値する人物であったとしても、トークショーホストは所詮は芸能人だ。共和党の議員たちが一介のトークショーホストごときにアドバイスを受けているという言い方は非常に失礼で、大統領たるものが議員たちに放つような言葉ではない。カカシがオバマを王様と呼ぶのはこういう他人を見下す行為が目立つからである。しかし、これはオバマが何も考えずにふともらしたせりふではない。それどころか、オバマのホワイトハウスはラッシュが共和党の顔なのだというイメージを植えつけようと、側近やジェームス・カービルのような攻撃犬を放ってテレビのトークショーなどでリンボーと共和党を結びつける発言を何度もしている。

    先日、全国共和党委員会のマイケル・スティール会長が「ラッシュはエンターテーナーだ」とカカシと同じようなことをテレビのトークショーで言って、後から「ラッシュを攻撃するつもりで言ったのではない」と謝った。リンボーはオバマが恩師と仰ぐジェラマイヤー・ライトのような人種差別者ではないが、トークショーホストにありがちな過激な意見も述べるので、そういう人を党の顔にするのは好ましくない。多分スティール会長はそういう意味で言ったのだろうと思うが、リンボーを馬鹿にするような言い方になってしまったので、そのことを謝ったのだろう。

    しかしオバマのギブス報道官はこれ見よがしに、「スティール会長がリンボーに謝ったことについて、これは共和党がどういう状態にあると言えると思いますか」という誘導質問に、ほれみろ、ラッシュににらまれたくないから早速謝ってるじゃないかとでもいいたげに、「その謝罪の迅速さには驚かされました」と質問した記者と一緒にほくそえんでいた。

    さて、オバマ王からの度重なる攻撃に対し、当のリンボーはというと「そんなに自分らが正しいと確信しているなら、大統領は私の番組に出演してはいかがでしょうか。それで一対一でアイデアや政治の討論をするのです。」とオバマ王に挑戦状を突きつけた。

    ニューディール対レーガノミクスについて語り合おうじゃありませんか。グアンタナモ閉鎖について話そうじゃありませんか。ハマスに送る9000万ドルについて話そうじゃありませんか。違法移民や国境付記での無法状態について話そうじゃありません。巨大な負債によって次の世代の将来の機会が破壊されることについて話そうじゃありません。ACORNや地域破壊者たちや公務員を代表する組合があなたの選挙運動に何百万もつぎ込んだことなんかについて、オバマ大統領、話合おうじゃありませんか。 ...

    こうしたことについてすべて話しあいましょう。大統領、この番組で討論会をしましょう。時間制限なしです。あなたの側近たちが私を共和党のかしらみたいにおだて上げたことを自奨しています。彼らはこれが大変に良いことだと思っています。だとしたら、この作戦をさらに進めるために、私と討論してこれらの問題の良い点を連ね上げて私を完全に破壊してはいかがですか?

    オバマ陣営はラッシュ・リンボーを攻撃し傷つけることで、共和党の信用度も落とそうという魂胆だったのだろうが、政治は素人ばかりのオバマ陣営とちがって、リンボーはこの道20年の政治評論ベテランである。そうやすやすとオバマやその飼い犬たちに傷つけられるほどヤワではない。それどころか、かえってリンボーの人気が上がり、もっと多くの人たちがリンボーに耳を傾けるようになったら、それこそオバマ王は困るのではないかな。

    オバマ王がラッシュ・リンボーの挑戦を受けることはないだろう。いくらオバマ王がナイーブでもそこまで馬鹿ではあるまい。

    March 4, 2009, 現時間 6:26 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    February 28, 2009

    オバマ王のイラク撤退計画、ブッシュのそれと何処が違うの?

    アメリカ内政 , イラク関係 , 対テロ戦争

    ちょっと驚いたのだが、今朝のAPニュースフィードによると、オバマ王のイラク撤退計画は、オバマ王子が選挙運動中に公約として立てた計画とはかなり違っているだけでなく、ほぼジョージ・W・ブッシュ前大統領がお膳立てした通りの計画に沿ったものだと書かれている。リンク先の記事では今回の計画がオバマの公約とどのように違うのかが箇条書きで羅列されているのでひとつづつ追ってみよう。

    1. 戦闘部隊の撤退はオバマの公約より三ヶ月長くかかる。完了するのは2010年の8月の終わりで、オバマ就任後19ヶ月後ということになる。もっともオバマは選挙運動中戦争を早急に終了させることの決意を強調していたが、オバマの演説では常に融通性が小さい印刷文字で強調されている。
    2. つまりオバマの公約は常に注釈付きというもの。小さい文字で書かれた注意書きをちゃんと呼んでおかないとオバマの本意は見逃すということだ。APがそれを指摘するというのも興味深い。

    3. 撤退は月に戦闘旅団一隊づつという一定の速度ではなく、オバマが何度となく繰り返したように下膨れになっている。部隊の配置は今年一杯から2010年の最初の数ヶ月はほぼブッシュ時代と同じである。オバマの計画では大量の兵士が引き上げるのは来年の春か夏頃からになる予定だ。 大統領は撤退の速度は現場の司令官の決断に任せる意志である。
    4. 撤退完了は19ヶ月後とはいっても、ほとんどの兵士は来年の春か夏頃まで駐留し、実際に撤退が始まるのはその後だというのだ。しかも実際の撤退ペースは現場に任せるというのなら、これはオバマの新しい撤退計画というより、ブッシュ大統領の計画そのものではないか?

    5. 撤退後も多くて5万の兵が残る。これは完全撤退を望んでいた反戦民主党支持者の胸を傷めた。
    6. マケイン上院議員は選挙運動中にイラクにはアメリカ駐留軍を半永久的に残すべきだと語った時に、オバマはマケインはイラクをアメリカの植民地にしたいのだなどと批判していたが、いざ自分が大統領になったら少数とはいえアメリカ軍を残すことにするという事実をどうやって説明するのかねえ。

    以前にもカカシはこと対テロ政策においては、オバマもいずれブッシュ政策が正しかったことに気がつくはずだと書いた。パキスタンしかり、アフガニスタンしかり、そして無論イラクしかりである。

    ところで私が冒頭で「驚いた」と書いたのはオバマの計画がほぼブッシュ計画にそのまま従っているということについてではない。私が驚いたのはAPがその事実を報道したということだ。もっともAPはこのリストの後に、オバマがどうして計画を変更させたのかという言い訳をだらだら書いている。ま、理由はどうあれオバマが現場の将軍たちの意見を取り入れて、アメリカ軍やイラク国家に危険が及ばないような政策を取ってくれるというのならそれに越した事はない。はっきり言って、オバマが選挙公約したことをいちいち実現させたりしてもらってはこちらとしては迷惑だからね。

    しかし、そういうことになるんだったら、何の経験もない素人のオバマではなくて、増派計画を最初から推進していたマケイン議員に大統領をやってもらったほうがよかったんじゃないの?え?投票拒否した保守派の皆さん?

    February 28, 2009, 現時間 10:00 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 24, 2009

    オバマ応援市民団体の相次ぐ違法行為、今度は不法侵入

    アメリカ内政 , 日常の出来事

    オバマ王及び民主党の選挙運動で違法行為も含め、民主党候補を当選させるためなら手段を選ばぬその方法で悪名たかい左翼過激派市民団体ACORNが、今度はオバマ王の住宅ローン救済案を応援すべく、銀行から差し押さえになった住宅へ不法侵入するという行為に出た。

    バルティモアーでは、ACORNのメンバーが差し押さえになった住宅を閉鎖している錠を切って浸入するという事件があった。ACORNはこの不法行為を市民抵抗運動だと主張している。

    2月19日、ドナ・ハンクスという女性の差し押さえになった元の家にルイース・ベバリーを筆頭とするACORNのメンバーが数ヶ月前に立ち退いたハンクスを引き連れて扉についていた錠をやぶって侵入。べバリーは「今やここは我々の家だ」と宣言した。

    「我々のしていることは実質上の不法侵入です。しかしこれがこの家に住むための市民抵抗運動のやり方なのです。」とべバリー。「法律上、これは間違っています。しかし 彼女がこの家に住むには不法滞在しか道はないのです。我々はこの時点においてこの家族を救うにはこれが正しいやり方だと感じています。」

    不法侵入したACORNのグループは家の壁にスプレーペイントで落書きまでしたという。ACORNは3月4日から始まることになっているオバマの経済活性法に先駆けてバルティモアーだけでなく全国数箇所の都市でこのような抵抗運動をするつもりだと宣言している。

    「ごらんのように、ドナは彼女の家を取り戻し、玄関の鍵を変えました。」とべバリーは語った。

    しかし、住宅ローンが払えず立ち退き命令が出た後での居座りは完全な違法だ。この家は彼女の家ではないのである。この不動産の管理会社はACORNによる不法侵入についてテレビ局から連絡があるまで知らなかったといい、即地元警察に通報、弁護士に連絡したという。

    2008年の6月にこの家を19万2千ドルで購入した新しい持ち主のウィリアム・レーン氏はACORNを訴えるつもりだと語っている。検察はルイース・べバリーを空き巣の疑いで逮捕する予定だという。

    ところでACORNが犠牲者として祭り上げているドナ・ハンクスだが、記録によるとハンクスは2001年にこの家を8万7千ドルで購入。五年間のうちにローンの借り換えを行い、なんと27万ドルのローンに膨れ上がってしまったとある。ということは、ハンクスは家を抵当に第二のローンを組んだことになる。いったい彼女はこの金を何に使ったのだ?

    この家は最初2006年にすでに抵当差し押さえになっていたのだが、ハンクスは破産宣告をし、4つ貸付銀行に1万5百ドル支払う契約を交わし差し押さえを逃れていた。

    この女性はアメリカの経済難の犠牲者というより、身分不相応の生活を維持するために家を抵当にして借金をし、それが支払えなくなって家を失っただけの無責任な女性なのだ。こんなの自業自得ではないか。

    今、カカシはまたまた出張中。二週間の予定だったのだが、上司から電話で「出張手当がもったいないから週末はホテルを引き上げて家に帰れ」と言われた。確かに近場なので帰ろうと思えば帰れないことはないが、ということは金曜日の仕事の後、渋滞する高速を何時間もかけて運転して帰り、月曜日の朝早く、もしくは日曜日の真夜中にまた3時間かけて運転して戻ってこなければならないということになる。週末はホテルでゆっくりしようと思っていたのに、完全に予定が狂った。

    上司がこういう細かいことで経費の節約をしようとしているのも、現在アメリカを襲っている不経済が原因だ。我々一般のまじめな納税者がこうやって節約しているというのに、オバマ王は無駄使いして家をうしなったハンクスのような人間を救うために我々の血税を無駄遣いしようというのである。

    まったくいい加減にしてほしいよ!

    ホテルに帰ってテレビをつけたら、オバマが議会演説をしていてどのチャンネルもその中継ばっかり。消えろ~、お前の顔なんかみたくない!

    February 24, 2009, 現時間 11:16 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 22, 2009

    米国各地で抗議デモ、オバマの施し案に反発の声高まる

    アメリカ内政

    救世主オバマ王はポークだらけの経済活性案で国の財政難を乗り切ろうとがんばっているが、今度は住宅ローンを払えずフォークロージャー(抵当物受戻権喪失)になって家を失う憂き目にあっている人々を救おうと、モーゲージプランと言う住宅ローン救済計画を提案している。

    しかし、今現在ローンが払えなくなっている人たちというのは、90年代の不動産バブル当時に身分不相応な住宅を購入し、その上に家を抵当に理不尽なローンを組み、今や家の価値より高いローンをもつはめになってしまったなんて人たちがほとんどなのである。例えば、これは朝のラジオで聞いた話なのだが、年収8万ドルというある男性は、数年前に50万ドルの家を購入。住宅ローンの他にも第2第3のローンを家を抵当に組んで、いまでは完全に首が回らなくなってしまったという。しかもこの男性は二人の子供を授業料の馬鹿高い私立高校に送っている。このままローンが払えなくなったら家を引き払ってアパート住まいになり子供も公立学校に転向しなければならない。うわ〜かわいそ〜!

    なんで将来の見通しも着かない理不尽なローンを組んだ人を救うために私たちの血税が浪費されなきゃならないわけ?年収8万ドルっていったらそこそこの給料じゃない。奥さんがパートでもすれば結構いい暮らしできるでしょうが。子供を身分不相応な私立なんかに行かせないで公立に送り、50万なんていう高価な住宅じゃなく30万くらいの家に住んで、贅沢三昧さえしないでいれば家を失うなんて羽目にはならなかったはず。しかも家を抵当に第2第3のローンなんか組んでどうやって払うつもりだったのよ。

    ちなみにミスター苺が10代の頃、ミスター苺の父親が全く同じことをやってサンフェルナンドバレーにあった高級住宅から家族5人が追い出される羽目となったことがある。当時ミスター苺は家に張られた立ち退き状の張り紙をカカシに見せてくれたことがある。ミスター苺の妹も弟もまだ小さかったので可哀想だった。だからといって何故無理な借金をしたミスター苺の父親のような人の尻拭いを、身分相応な中古マンションを買って我慢してる堅実なカカシ夫婦のような納税者が血税でしてやらなければならにのだ?間違った判断で謝った計算をした人はその間違いの償いは自分でするべきであり、政府からの救済を期待すべきではない。それが自由主義社会に生きるものの責任だ。

    オバマのあまりにもひどい救済案にアメリカ各地でボストンティーバーティならぬシカゴティーパーティと呼ばれる抗議運動が起きている。

    ボストンティーパーティ:1773年12月16日に、アメリカ・マサチューセッツ州ボストンで、イギリス本国議会の植民地政策に憤慨した植民地人の組織が、アメリカ・インディアンに扮装して、港に停泊中のイギリス船に侵入、イギリス東インド会社の船荷の紅茶箱をボストン湾に投棄した事件。アメリカ独立革命の象徴的事件である。

    この運動はCNBCテレビの株式専門のアナウンサー、リック・サンテリ氏がシカゴの株式取引の会場からの中継で「政府はひどい振る舞いをしている」とオバマの住宅ローン救済案を批判し株式取引会場のトレーダー達から拍手喝采を受けた。気をよくしたサンテリ氏が市民に抗議のシカゴティーパーティを呼びかけたのがきっかけだ。(この中継ビデオはこちらから観られる

    ミッシェル・モルキンがこの模様を詳しく報告している。

    月曜日はシアトル、火曜日はデンバー、アリゾナ州のメサは水曜日、今日(2月21日土曜日)はカンザスのオーバーランド。なんとすごい一週間だったのだろう!ね?反活性、反エンタイトルメント(もらって当然という態度)抗議が始まった。おの運動はCNBCアナウンサーのリック・サンテリの「シカゴティーパーティ」呼びかけでさらに活気を帯びた。

    ミッシェルが報告している抗議デモの中でも、おもしろいプラカードがあったのでリンクを張っておく。

    「経済活性、私にタミータック(お腹のたるみを治す整形手術)をおくれ!」「オバマ王万歳」「私に自由を、でなければ大画面テレビをちょうだい!」なんてのがあった。

    おい、救世主気取りのオバマ王、聞いてるか?

    February 22, 2009, 現時間 6:50 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 21, 2009

    経済活性案:オバマから極左翼犯罪市民団体ACORNに莫大なご褒美配当

    アメリカ内政

    この間上下両議会で通過したオバマ及び民主党の経済活性法案に含まれるプログラムには、経済活性とは何の関係もない信じられないような怪しげなものがたくさんある。そのなかでも頭に来るのは、先の選挙で多大なる選挙違反をしてオバマ及び民主党候補の当選に貢献し、連邦警察から取り調べを受けている最中の左翼過激派市民団体ACORNへの莫大な資金配当が含まれていることだ。

    ACORNがどういう団体かという話は、当ブログのここで説明した通りだが、もう一度繰り返すと、、

    オバマには選挙違反連続で警察沙汰になっているACORN(エーコーン)という市民団体がくっついている。このグループは選挙権があろうとなかろうと移民や犯罪者に金を払って選挙登録をさせ、その名前を使って投票権を自分らで埋めて郵送するという違反で何人もそのメンバーが逮捕されている。

    私がこの話を最初に書いた時、例の左翼変態フェミニストの小山エミは私が事実も確かめずにアメリカ保守派の放ったデマに騙されていると自分のブログに、あたかもカカシが簡単に騙されるノータリンであるかのような嘘を書いていた。しかし、ACORNが極左翼で民主党候補を当選させるために手段を選ばぬ汚い手口で違法な選挙運動をやっていたことは公共に記録が残る事実である。左翼変態フェミニストの小山ですら、ACORNの従業員が選挙違反をやって逮捕された事実は否定していない。ま、それについては詳しくリンク先のエントリーを読んでもらうとして、オバマ及び民主党はこのACORNの手柄にかなり感謝しているらしく、『ようやった、褒美をつかわす』とばかりに、国民の血税を浪費してACORNが主体となる地域発展基金とよばれるまやかしプログラムに41億9千万ドルを割り当てることにしたというのだ。ま、オバマは大統領のすばらしい経歴のなかで2年間の上院議員体験を除けば、このコミュニティーオーガナイザー(地域発展とか地域組織計画)とかいうわけのわからない運動をしていたから、そういう関係で昔からふか〜いつながりのあるACORNのような団体に金が横流れするのは当たり前と言えば当たり前だ。

    ACORNなんかに金をつぎ込んで、アメリカ社会の経済がどう活性化するというのだ、オバマ王!答えよ!

    ところでオバマが大統領になって空席となったイリノイ州の上院議員の席を埋めた議員が、またまたスキャンダルで失脚しそうなのだが、その後がまになる人というのがまた、地元暴力団べったりな上にオバマとも親密な仲だという。その話は回を改めてするが、オバマという男は脳足りんで馬鹿で行き当たりばったりなだけでなく、心底腐敗している。

    なんでこんな奴を大統領にしたんだ〜! オバマに投票したアメリカ人、恥を知れ!

    February 21, 2009, 現時間 8:44 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 20, 2009

    ブッシュを猿扱いしてたくせに良く言うよ、チンパンジー風刺漫画に言いがかりをつけるリベラルたち

    アメリカ内政

    このあいだアメリカではコネチカット州である婦人のペットの雄チンパンジーが隣人を襲って大けがを負わせ、警察官に撃ち殺されるという事件があったのだが、それにかけて最近通った経済活性法案を批判する風刺漫画がニューヨークポストに掲載された。それを巡って漫画がオバマをチンパンジー扱いしているという言いがかりをつけて、アル・シャープトンというリベラルの黒人運動家が世論を煽っている。

    【ニューヨーク=長戸雅子】米紙ニューヨーク・ポストがオバマ氏をチンパンジーに見立てたととれる風刺漫画を掲載し、「人種差別を連想させる」と非難されていた問題で、同紙は20日付紙面に、「この漫画を不快に感じた人々に陳謝する」との謝罪文を掲載した。

     同紙は「18日に掲載した漫画がオバマ大統領を描写したもので、人種差別的な意味があると読み取った人がいるが、そういう意図はまったくない」と釈明した。

     一方で、「これまでもポスト紙と意見を異にした人やメディアがおり、今回の件を仕返しの機会にしようとしている。こうした人々には謝罪する義務はない」とも付け加えた。

     問題の風刺漫画は2人の白人警官がチンパンジーを射殺し、「次の景気対策法案を書いてもらう人をみつけないといけないな」と話しているというもの。米東部コネティカット州で16日、チンパンジーが人を襲って射殺された事件を題材にしている。

     さらにオバマ大統領が17日に総額7870億ドル(約72兆円)規模の景気対策法案に署名したことから、オバマ大統領をチンパンジーに例えたとの見方が広がった。

     黒人市民運動家のアル・シャープトン師は18日、「人種差別主義者は黒人をサルになぞらえてきた歴史がある」として漫画を強く非難した。同紙を所有するメディア大手ニューズ・コーポレーション前では、不買を呼びかける抗議デモが行われた。

    オバマは単に署名しただけで、発案したのも議案を通したのも民主党議会である。だからこの漫画がチンパンジー以下だと言っているのは議会のリーダーたちであるペロシ議員(白人)とハリー・リード議員(白人)のことだと受け取れる。それをチンパンジーだから黒人のオバマのことを指していると解釈することのほうがよっぽども人種差別意識をあらわにしているではないか?

    だいたいリベラル連中はジョージ・W・ブッシュを一体何度猿扱いしたか知れない。取り方によってはそう取れるなんてやわなものではなく、「好奇心旺盛なジョージ」という猿を主役にした子供向けの童話を元に、Wのことを「猿のジョージ」と平気で呼んでいた連中が、たとえオバマがチンパンジーになぞられたとしても、今更何をいきり立つ権利があるんだとカカシはいいたいね!

    ニューヨークポストもこんなことで謝るな!

    February 20, 2009, 現時間 5:37 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    核武装目前のアルカイダ、悪化する中東情勢に無頓着なオバマ王

    アメリカ内政 , 対テロ戦争

    選挙運動中オバマ王子はブッシュ政権のイラク政策について、アフガニスタン状況を無視してイラクに没頭しすぎたおかげでアメリカの対テロ戦争の戦況は悪化したと散々批判していた。だが、いったん政権を握ったオバマ王はアフガニスタンやパキスタンの状況が急速に悪化していることに完全に無頓着である。

    スタン諸国の状況悪化を完全無視して、オバマは経済活性案の通過にばかり力を入れていた。しかしその割には下院のペロシ議長と上院のリード議員に法案を全面的に乗っ取られ、経済活性どころか、その無駄遣いだらけ法案はルーズベルトも真っ青になるようなニューディールまがいの社会主義活性案と化してしまった。

    オバマが国内でその指導力のなさを見せている間に、先日お話したキルギスタンの議会では、正式にマナス米軍基地の閉鎖が承認された。この閉鎖に関してはロシアのプーチンの差し金があったことはこの間も説明した通りだが、なぜロシアは20億ドルという巨額の金を出してキルギスタンの基地を閉鎖させたのだろうか?

    実は、最近オバマは、悪化するアフガニスタンに地元米将軍らの強い要請を受けて17000の増派をすると約束した。しかしこれだけの数の援軍を移動させるには、どの通路をつかってアフガニスタンに送り込むかということが問題になる。キルギスタンの航空基地が使えないとなると、アメリカの援軍は別の道を通って移動しなければならない。パキスタンからの入国は、最近パキスタン政府と交渉に成功したアルカイダ系タリバンが国境を塞いでいるので不可能。中国やイランからの入国は問題外だし、近隣のスタン諸国も皆、何故かアメリカ軍の通過を拒絶している。

    ただひとつ、アメリカ軍に残された移動通路とはどこか? それはロシアである

    2009年2月6日付けAPより:モスクワ — ロシアは金曜日、キルギスタンの米空軍基地閉鎖の決断を変更するまでの間、アフガニスタンへの殺傷目的以外の軍事物資の郵送にロシア領域の通過を許可すると発表した。 ....

    ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相はロシアが提供するのが陸路か空路かは指定しなかったが、米軍とNATOはかさばる貨物の安価な輸送のため主に陸路に関心がある。

    米軍の物資輸送を歓迎することによって、ラヴコフ外相はワシントンに、アメリカが中央アジアに関してモスクワと交渉するつもりがあるなら、ロシアはアフガニスタン対策に協力する用意があるというシグナルを送っているかに見える。

    自分たちで他の通路をすべて塞いでおきながら、米軍の輸送を歓迎するだ?盗人猛々しいとはこのことだ。今は殺傷目的以外の物資輸送と限定しているが、ロシアはそのうち軍隊の移動も許可すると言ってくるだろう。だが、これには大きな問題がある。

    アメリカ軍が援軍の移動にいちいちロシアの許可を取らなければならないとしたら、ロシアはアメリカ軍及びNATO軍のアフガニスタン戦略にいちいち口を挟めるということになるからである。先ず、ロシアには米軍の作戦が筒抜けになるだけでなく、ロシアが気に入らない戦略は阻止されることになる。つまり、ロシア通路を使うことになれば、アフガニスタン対策はロシアが采配を握ることになるのだ!

    オバマ王はこの重大な状況変化に気がついているのだろうか?

    だが、これにも増して恐ろしい状況がパキスタンで起きている。先日パキスタン政府はタリバンと和平合意を実現させた

    パキスタン、武装勢力と和平合意 北西辺境州政府

     【イスラマバード16日共同】パキスタン北西辺境州政府は16日、イスラム武装勢力との戦闘が続く同州マラカンド地域で、裁判制度にイスラム法(シャリア)導入を認めることなどを条件に武装勢力と和平合意したと発表した。

     マラカンド地域内のスワト地区では激しい戦闘が続き、多数の避難民が発生していた。戦闘激化を受けて州政府側が妥協したといえる。マラカンドの周辺を含め、武装勢力の影響力増大が懸念される。隣国アフガニスタンで続く旧政権タリバン掃討作戦にも影響を与えそうだ。

     州政府が和平合意したのは同地域の2大武装勢力の一つ。もう一方の勢力とも交渉を進めており、攻撃されない限り反撃しない方針を示した。中央政府のザルダリ大統領も合意を承認した。

    テロリストとの約束など署名した紙ほどの値打ちもない。タリバンは新しく獲得した領地を基盤としてアフガニスタンやパキスタンへの攻撃を激化するつもりなのは火を見るより明らかではないか。パキスタン政府には今の時点でイスラム武装勢力と戦う能力がないとすれば、今後ますます強化するタリバンがパキスタン全土にその勢力を拡大しようとしたら、どのように応戦するつもりなのだ?

    オバマ王はこのパキスタンでの出来事にまったく関心を示していない。オバマは選挙運動中は今すぐにでもパキスタンへの武力行使をするようなことを言っていたのに、大統領になったらイランにへつらってみたり、アルジェジーラ紙でブッシュ時代のアメリカによる「悪行」を謝ったりするのに忙しくて、パキスタンの「パ」の字も言わなくなってしまった。

    このままテロ軍団がパキスタンで勢力を拡大し、パキスタン政権を剥奪してしまったらどういうことになるのか、救世主オバマは考えたことがあるのか? パキスタンには実験済みの核兵器があるんだぞ!!

    どうしてこんな馬鹿が世界最強の国アメリカの大統領になれたのか、カカシは不思議でしょうがない。なんでアメリカ市民の半分がこんなまやかし男に騙されたのだろうか。中東のイスラム武装勢力から世界平和をかろうじて守ってこれたのは、ジョージ・W・ブッシュという人がいてくれたからだ。ブッシュという目の上のたんこぶがなくなったテロリストどもは、弱体とみたオバマアメリカに容赦なく戦いを挑んでくるだろう。

    オバマ王はその戦いがすでに始まっていることに気がついているのだろうか?


    February 20, 2009, 現時間 10:17 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 15, 2009

    手放しで喜ぶな!ヒラリー国務長官の東洋訪問、消去法で選ばれた日本

    アメリカ内政 , 東洋危機

    ヒラリー・クリントン国務長官の最初の訪問国が日本になったことで、今後アメリカは日本並びに東洋を重視する政策なのではないか、と外務省は喜んでいるようだが、実は真相はそんな単純なことではないと、産經新聞の古森義久さんは警告する。先ずは読売新聞の記事から。(強調はカカシ)

    日本が最初の訪問国…クリントン国務長官、16日来日

     クリントン米国務長官が16日に来日する。クリントン氏の外国訪問は就任後初めてで、新任の国務長官が最初の訪問国に日本を選ぶ初のケースともなる。

     17日に行われる麻生首相、中曽根外相、浜田防衛相との会談では、日米同盟の重要性を再確認するとともに、北朝鮮問題などアジア情勢を中心に、国際社会の懸案について幅広く協議する見通しだ。(中略)

     日本政府は最初の訪問国が日本となったことを「日米同盟重視を示す象徴的意味がある」(外務省幹部)と歓迎している。

      ...クリントン氏は滞在中、小沢民主党代表、北朝鮮による拉致被害者の家族とも会談する。(2009年2月15日00時53分 読売新聞)

    外務省の歓迎ぶりとは裏腹に、古森さんによると、オバマ大統領は中東や南米にはすでに別の代表を送り込んでいるため、クリントン国務長官の行ける場所は北東アジアのみとなったのだと説明する。

    オバマ大統領は外交の出発点でジョージ・ミッチェル元上院議員を中東担当特使に、リチャード・ホルブルック元国連大使をアフガニスタンやパキスタンのイスラム過激派がらみの西南アジア担当特使に任命した。いずれも国務長官の管轄下におかれるとはいえ、大統領と直接、協議する権限も与えられた。

    中東、イスラム、対テロと、米国政府にとってみな切迫した主要課題を国務長官とは別個の特使が扱うのだ。だからクリントン国務長官とすれば、中東には直接に関与できず、アフガニスタンやパキスタン、インドにもすぐに手を出すこともできなくなった。

    しかも欧州は6日からのミュンヘン安全保障会議に米国代表としてはバイデン副大統領が参加し、短期にせよ、欧州やロシアの担当の形になっていた。

    そうなると、クリントン長官に残された地域は中南米と北東アジアだけとなった。だが中南米は国によっては激しい反米感情があり、国務長官の来訪でどう爆発するかわからない。

    となると、残された訪問地域は北東アジアしかないことになってくる。...「クリントン長官がアジアを最初の訪問の対象に選んだのは『消去法』の結果だといえる。

    もともとカカシはオバマ政権にとって外交政策が真っ向から対立しているヒラリー・クリントンを国務長官としたことには問題があると考えていた。これは別にヒラリーに国務長官としての技量がないという意味ではなく、ヒラリーとオバマとでは考え方が違いすぎるからで、国務長官は大統領の意志を代弁する立場である以上、あまりにも意見の対立する人間を起用するのは賢いやり方とは言えないという意味だ。

    しかし、オバマはこの問題を解決するために、ヒラリーを無難な国々に送り込んで、『大切な国々』は自分の信用出来る配下を送り込むことにしたらしい。

    正直な話、オバマの各部署への人選はお粗末としかいいようがない。ホルブルックはまだしもミッチェルなど中東の専門家ではないし、これ以前にもオバマはイラク大使選考の際に一端は大使の座をイラク問題では信用の厚いアンソニー・C・ズニーニ将軍(Gen. Anthony C. Zinni)に依頼しておきながら、後で軍人ばかりで大使の座を埋めるのはよくないと考えを変え、本人に何の断りもなく数日後ベテラン外交官のクリストファー・R・ヒル(Christopher R. Hill)をイラク大使に任命してしまった。ズニーニ将軍は任命に変更のあいさつも受け取らなかったと、そのあまりの失礼さに怒って公に抗議するという一幕があったばかりだ。オバマの人選は候補者のスキャンダル続きで候補を辞任する人が多いなか、ズニーニ将軍には脱税や他のスキャンダルが全くなかったので、オバマ政権には適さなかったのだろう。

    ヨーロッパにバイデン副大統領を送り込むのもどうかと思う。バイデンは口を開けば馬鹿なことばかり言って、ほんの数週間で何回オバマに恥をかかせたかわからない。そういうノータリンにロシアの行動が気になるこの時期にヨーロッパを任せていいのかねえ、、

    というわけなので、東洋諸国としてはヒラリーに来てもらってありがたいかもしれないが、そう手放しで喜んでもいられないということらしい。

    February 15, 2009, 現時間 9:28 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 14, 2009

    何が経済活性だ! 民主党だけで通したオバマの無駄遣い八千億ドル社会主義法案

    アメリカ内政

    アメリカの議会では去年の暮れあたりからアメリカ及び全世界を襲っている経済危機からアメリカを救うべく経済活性案なる予算案がオバマ大統領によって提案され、その審議が行われていた。法案は下院では共和党議員全員の反対を押し切って民主党のみで通過し、上院でも三人ほど裏切り者が出たが以外は共和党の支持はほとんどえられないまま、60-38票で通過した

    【2月14日 AFP】米上院は13日、総額7870億ドル(約72兆円)規模の景気対策法案を賛成60、反対38で可決した。バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は同法案を、「不況に陥った米経済を救済する取り組みの始まり」と位置づけている。

    オバマの『活性案』にはACORNを始め、オバマや民主党議員たちが個人的に気に入っている企業や団体などへの基金や、議員達の代表区へのインフラ援助や、経済には何の関係もない芸術、教育、福祉といったルーズベルトのニューディールさながらの社会主義的なプログラムへの予算が含まれており、経済活性案というより、社会主義活性案と言った方がいいような議案になっている。こういう贅肉だらけの無駄使いのことを米語では『ポーク』と呼んでいるが、これが実現されれば、アメリカは経済危機から抜け出るどころか、さらに多額の負債を抱えることになりインフレが上がり大変なことになると専門家たちの間でも批判が出ている。

    ここ数日、オバマ大統領は記者会見を開いてみたり、地方都市に出かけて行っては、この『活性案』を今すぐ通すことがどれだけ大事かという演説をぶっていたが、その内容が広くしられるにつれ、国民からの支持は減っていた。民主党が多数議席を握る議会では、共和党の票などなくても法案を通すことは可能なので、オバマ大統領は何も国民にこの法案の必要性を訴える必要はない。だが、オバマは選挙前に、自分はブッシュ大統領とは違って党を超えた両党政策を取ると言い張っていた手前、多少なりとも共和党の支持を得たかった。(第一失敗した場合、民主党だけで責任取りたくないもんね〜。)それで共和党の代表区へ出かけて行っては、市民に代表議員に働きかけて議案が通るように呼びかけてほしいと訴えたわけだ。

    そんな共和党地区イリノイ州において、先日オバマ大統領は経営が傾き経済救済の対象となっているカタピラー社の社員らを含む有権者たちを前に法案の必要性を訴えた。オバマは、この活性案が通ればカタピラー社は一時解雇になっている2200人を再雇用する計画があると語った。(カタピラーの社長はそんな約束をした覚えはないと否定している。)

    大統領自らが有権者に地区代表議員のアーロン・ショック(共和)下院議員(Rep. Aaron Schock)に法案の通過を訴えるよう呼びかけたが、それについてショック議員は議会において次のように語った

    大統領の演説の後私は居残りましたが、興味深いことにカタピラー社の誰一人として私に近づき法案に投票しろと言うひとは居ませんでした。それどころか、私はこの法案に反対票を入れろという電話やメールや手紙を、カタピラー社の社員だけで1400も受け取りました。

    ショック議員はイリノイ代表を二年勤めたこともあるエイブラハム・リンカーン大統領の言葉を借りて「スカンクを殺したのは、その評判からだ。」と締めくくった。

    残念ながらスカンクは殺されることなく、アメリカ全土にその悪臭を振りまくことになる。この先アメリカ人はかなり財布の紐を締めてかからなければならない。なにしろ政府が人々の財布をこじ開けて税金をふんだくろうというのだから。

    ところで民主党議会の無駄使いが行き過ぎて破産状態になっているカリフォルニアでは、共和党の知事のシュワちゃんが一生懸命がんばった甲斐もなく、無駄使い予算を全く削らないまま、税金引き上げで帳尻を合わすことになった。怒ったシュワ知事は州公務員を毎週金曜日、給料なしで自宅待機させることにした。しかしシュワちゃんが一人でいくら頑張ってもカリフォルニアの民主党は腐敗しきっているし、弱小共和党は民主党からのおこぼれをせびるので精一杯。

    南カリフォルニアはハリウッド近郊に済むカカシも気がついたことだが、最近になってこのあたりの市では、これまでは時間制限はあったが無料駐車が出来た道路脇がすべて有料駐車になっただけでなく、夕方6時以降や日曜日は無制限で無料だった地区も夜10時を過ぎないと無料にならず、日曜日も例外に入らなくなった。

    今後は州民税やガソリン税や消費税がすべて上がるそうだ。カリフォルニアはそれでなくても企業への税金が高い。ハリウッドの映画会社ですら撮影を外注するくらいだ。大企業はこれまで以上にどんどん税金の低いラスベガスやテキサスやアリゾナに移転してしまうだろう。そうなれば残された州民の間での失業率がさらに増える。それに加えて税金の値上げだと?失業者からどうやって税金取るんだ、このアホ!

    だから民主党に政治を任せちゃいけないってカカシはずっと言ってんだよ!

    February 14, 2009, 現時間 11:32 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 7, 2009

    プーチン、オバマに一発かます

    アメリカ内政 , ヨーロッパ , 対テロ戦争 , 東洋危機

    今回はキルギスタン(Kyrgyzstan)という元ソ連圏にあった「スタン諸国」のひとつについてお話したいと思う。ミスター苺が詳しく説明してくれてるので、それを元に紹介しよう。この先はミスター苺口調でいくのであしからず。

    尻の青い政治家が大統領などになって「世界の市民」とかナイーブなことを言っていい気になっていると、アメリカは海千山千の諸外国にいいようにおもちゃにされる。外交官として何の経験もないオバマは何が起きたのかさっぱりわからず狐につままれたような顔できょとんとしている。だから言っただろうが、こんな青二才を大統領にしたらアメリカは大変なことになるって。

    キルギスタン(Kyrgyzstan:キルギスタンの大統領は火曜日、アフガニスタン軍事作戦の援助に使われて来た 米国の空軍基地の使用を終了させる と発表した。

    え -- ? 何だって?  どっからそういう話が出てくる訳?

    インターファックスとRIAーノヴォスティ(Interfax and RIA-Novosti )によると、この声明はKurmanbek Bakiyev(キルギスタン大統領)によって、ロシアがこの元ソ連圏の貧乏な国に何億ドルという資金援助をすると発表した数分後に出された。

    その金額というのは、キルギスタンに先ず直接一億5千万ドル($150 million)の支援金が払われ、それプラス20億ドルの借款を保証するというもの。これに比べたらアメリカが毎年支援金として払って来た1.5億ドル (基地使用料の6千3百万を含む)なんて雀の涙みたいなもんだ。

    ソビエト連邦ロシアがキルギスタンに資金援助をすることと、キルギスタンがアメリカを基地から追い出すのとどういう関係があるのかというと、

    キルギスタンの、中央アジア国の首都ビシケク(Bishkek)外側に位置するマナス(Manas)基地の米軍による使用を終わらせるという決断は、米国とNATO(北大西洋同盟)のアフガニスタンにおける軍事行動に大きな影響を及ぼす恐れがある。アフガニスタン・イラク米軍司令官のデイビッド・ペトラエウス将軍は、先月中央アジアを訪れた際、マナス空軍基地はここ数ヶ月のうちにアフガニスタンに3万ほど兵力を増派するために鍵となる場所であると語った。.....

    米国は2001年9月のテロ攻撃の後、アフガニスタン作戦の後方援助のためキルギスタンのマナスとその隣国のウズベクスタンに空軍基地を設置した....

    ロシアは自国の戦略上の裏庭と考える地域に米国の存在があることをずっとうさんくさく感じていた。



    The 'Stans

    スタン諸国

    キルギスタンは中国の左隣(政治的にではなく地理的に左)にある小さな緑色の国で、キルギスタンにつきささってるような小さな緑色の国がウズベクスタンだ。そのすぐ下にある二つの国はタークマニスタン(薄緑)とタジキスタン(紫)。そしてもちろんアフガニスタン(茶) 言うまでもないがロシアは地図の頭部にあるだだっぴろいオレンジ色の国。

    ではここでどういう課程でこういうことになったのかおさらいしてみよう。

    2001: 911同時多発テロ発生。ジョージ・W・ブッシュ大統領がどう説得したのか、孤立主義で悪名高いキルギスタンとウズベクスタンというふたつの国に、このイスラム圏で元ソ連衛星国家だったふたつの国に、アフガニスタンにおけるアルカイダとタリバンの独裁を破壊すべく、『永続する自由作戦』(Operation Enduring Freedom)において空爆援助に必要な空軍基地設立を承諾させてしまった。

    2005: ウズベクスタンにおいてイスラム過激派のテロリスト容疑者の裁判が行われた。人に依ては彼は単なるビジネスマンで政府にぬれぎぬを着せられたと言う人もあるが、誰と話すかによってこれは異なる。ともかく、この裁判に怒った地元市民がAndijan市で暴動をおこした。ウズベクスタン政府はイスラム過激派を鎮圧するという口実でしょっちゅう自国民を弾圧してきていた。武装した群衆は容疑者の収容されていた留置場を攻撃し、容疑者を解放し、建物に放火し政府役人を人質にとった。これに対応してウズベク軍は群衆に発砲し400人から5000人の市民が殺された。ウズベク政府は殺したのは187人だと主張しているが。

    このウズベクスタン政府の強行な手段を西側諸国はこぞって糾弾した。しかしブッシュ政権だけは、もっと公平な調査をすべきだと主張した。 そもそも事件の発端は武装した群衆による攻撃だったわけで、政府役人が人質にとられたり政府の建物が放火されたりしているのである。この際、イスラムテロリストを含む多くの犯罪者が解放されてしまった。政府の対応が行き過ぎだったとしても、一方的な糾弾は早計だという理屈からである。

    ところがここで、おせっかいにも元共和党大統領候補ジョン・マケインを含む穏健派共和党上院議員4人と現副大統領のジョー・バイドンを含む二人の超リベラル民主党議員が、ブッシュ政権に対してウズベクスタンに半永久的に米空軍基地を設けるというウズベクスタンとの交渉は即打ち切るべきだと声明文を出した。 これに怒ったウズベクスタン政府は米軍を自国から追い出してしまった。おかげでアフガニスタンへの後方援助のできる米軍空軍基地はキルギスタンのみとなったのである。

    議員たちはブッシュ政権にウズベクスタンに常時基地を設立することを考え直すように陳誠し、また合衆国はウズベクスタンとの関係を変更する柔軟性をもたせるために、キルギスタンのような別の隣国に基地を建てることを考えるべきだと主張した。

    「戦略的に重要な地域において、政府との関係を断ち切るかどうかが難しい質問であることは理解できます。」「しかしながら、Andijanでの惨殺の結果、アメリカはウズベクスタンとの関係を変更しないわけにはいかないのです。」

    2005: この間、三月におきた「チューリップ革命」にも関わらず、キルギスタンはジョージ・W・ブッシュが大統領である限り、米国に空軍基地の使用を許可した。

    2005-2008: 2008年まで大統領をつとめその後は首相となったプーチン(Vladimir Putin)は急激に西側諸国に攻撃的な姿勢をとるようになっていった。イランのムラー達やアクマディネジャド大統領と親密な交際をはじめ、カスピアン海の自然ガスや原油のパイプライン独占権を強化する方針をとるようになった。 偶然だがカスピアン海といえばスタン諸国に一番近い海であり、バク→ティビリシ→セイハンのパイプライン(Baku-Tbilisi-Ceyhan pipeline)はキャスピアン海から始まって、アザバジャンとグルジアそしてトルコを通って地中海にそそぐ。バク→サプサ、バク→ノボロシスク(Baku-Novorossiysk)原油パイプラインも、いま提案されているトランスキャスピアン自然ガスパイプラインも同様だ。この自然ガスはキャスピアン海からタークメニスタンの地下から掘られることになり、スタン国としてロシアの影響をうけずに独立した発掘ができるはずのものである。



    Hydrocarbon pipelines originating at the Caspian Sea

    キャスピアン海から始まるパイプライン

    これはすべて地理的な基礎知識、少なくともそうあるべき知識だ。ブッシュはきちんと理解していた。ヒラリー・クリントン国務長官も理解しているし、その陰でヒラリーを操ってるビルも理解している。議会の議員たちの多くですらも、ちょっと頭のいい連中なら、このくらいの知識はあるだろう。

    2009: しかしバラク・H・オバマ新大統領にはこんな知識に時間を浪費している暇はない。ロシアによる資金援助がマナス空軍基地からアメリカ軍を追い出すことにつながるかもしれないなんてことは寝耳に水だったようで、この話を聞いてオバマは大ショックを受けている。もちろんこれによってアフガニスタンに駐留するアメリカ陸軍は戦略に必要不可欠な空からの援助がうけられなくなり孤立してしまうという影響もあるわけだが。

    俺(ミスター苺)はブラジミール・プーチンはソ連がアフガニスタンを失ったことを未だに根にもっていると考える。プーチンはプーチンが夢見る新しいロシア帝国に旧ソ連配下にあったウクレーン、グルジア、ポーランド、旧チェコスロバキア、ユーゴスラビアなどと供にスタン諸国もロシアの配下に取り入れようとしているのだ。アフガニスタンはその自然な一部と考えらえられるだろう。まずいことにアフガニスタンのハミッド・カルザイ大統領はブッシュの時のようにアメリカ政権との関係に安心感をもっていないらしい。 上記にリンクしたAPの記事より。

    アフガニスタンのハミッド・カルザイ大統領はこの数週間ロシアへの接近を強めている。大統領事務所は両国の間で交わされた手紙を公表し、ロシアはアフガニスタンの防衛に協力する用意があることを発表した。

    この数週間」というのはどうやら「11月4日から」つまり、オバマが次期大統領になると決まった日から今日までの13週間を意味するようだ。

    デイビッド・ペトラエウス将軍は、先月中央アジアを訪れた際、マナス空軍基地はアフガニスタンに米軍を増派するために鍵となる場所であると語った。将軍はまた合衆国はキルギスタンにマナスの使用料6千3百万を含む1臆5千万ドルを毎年つぎ込んでいると語った。

    ロシアは火曜日、キルギスタンに20億ドルの借款に加えて1億5千万ドルの資金援助をすることに合意した。

    ...そしてキルギスタンはその直後、、ほんの数分後、、アメリカを追い出すと発表したのである。ペトラエウス将軍もペンタゴンのジェッフ・モレル報道官もキルギスタンのこの行為はアメリカからもっと金をせびり取ろうという、ただのゆすりくらいにしか思っていないようだ。

    (アフガニスタンのトップ米軍報道官)グレッグ・ジュリアン大佐は、キルギスタンがマナス米軍基地へのアクセスを閉鎖するという脅しは「政治的位置づけ」にすぎないと語った。アフガニスタンとイラクの戦闘を監督するデイビッド・ペトラエウス将軍は、先月キルギスタンの高官と会見し、「すべて順調であるという印象をもって帰って来た」と大佐は語った。

    「我々には契約があります。彼らは我々が居ることで何百万ドルというお金儲けをしているのです。基地を閉鎖する予定は当面全くありません。」と大佐はアソシエートプレスに語った。

    契約があるからなんだというのだ?ロシアが約束している金額は、我が国の議会が承認し国民が納得できる金額なんかとは桁がちがうんだぞ。キルギスタンがお前ら出てけ、とやったら我が国はどうするのだ?国際法廷にでも訴えるのか? そんなことをすれば他のスタン諸国と供に余計にキルギスタンをロシアの胸元に追い込むことになるだろう。 これはアフガニスタンも含めてだ。カルザイがプーチンと何かと接近してることでもわかるよういにね。

    まったくミスター苺はうれしいよ!オバマがブッシュの古くさい政策を廃棄して、イランやアルカイダに敬意を表する政策に変更してくれてさ。 これはブッシュ大統領が『アメリカはイスラム教と戦争をしているのではない、イスラムは「平和な宗教」だ』と何百回と繰り返してきたのとは大違いだもんな。

    俺たちは過去8年にわたって 世界のいじめっこだったらしいけど、オバマがそれを止めてシリア、パキスタン、ロシア、そして北朝鮮や中国とも協力しようってのにはうれしくて涙がでるよ。

    オバマはブッシュみたいに40国の有志軍を募ってひとりで行くようなことはしないもんな。そのかわりオバマは条約とか安全保障契約に署名してくれるんだ。オバマは過激派イスラム戦闘員や再台頭する共産主義国家と契約書を交わしさえすれば平和が保てると保証してくれてるもんな。なにしろブッシュ政権で抜けてたのは直接外交だけだったんだからね。

    俺は一生のうちで何一つ采配をふるったことがない経験不足の大統領が、戦争とか、軍隊とか、殺しなんていう古いしきたりに頭が固まってないってことをすばらしいと考えるべきなのかもしれない。自国の利権を優先させてばかりいる経験豊かな年寄りの政治家なんかよりオバマが見せた「勇気」に陶酔すべきなのかもしれない。俺はこの希望の変革や国際主義や先見者や崇高な 世界の利権優先を心配する替わりに、奇跡を信じるべきなのかもしれない。

    多くの保守派共和党支持者らは俺たちが『投票にはいかなきゃいけない』と言った忠告を無視した。俺たちの、『国の安全を守るためには、オバマは大統領になってはいけない、鼻をつまんでもマケインを大統領にしなければならない。これは我が国の存続に関わることなのだ』という警告に耳を貸さなかった。保守派は前回の選挙はどちらの候補者も理想ではなかった、それでもまだましな候補であるジョン・S・マケインに投票すべきだったのだ。

    ま、今更だけどね、 だから言ったじゃねえかよ〜

    February 7, 2009, 現時間 1:16 PM | コメント (1) | トラックバック (1)

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    February 6, 2009

    ケンタッキーの大雪被害、一週間以上経ってやっと非常被災地指定に

    アメリカ内政 , 狂ったメディア , 科学

    アメリカ中南部を襲った大寒波で、オバマ政権による救済活動が大幅に遅れているという話はこの間もしたが、27人の死亡者を出したケンタッキー州では(ほとんどが危険な暖房による一酸化炭素中毒)、一週間以上たった今でもまだ停電がつづいており、飲み水もろくにない状態である。バシアー知事の嘆願をうけてオバマ大統領はやっと重たい腰をあげ、ケンタッキーを非常被災地域と指定した。それでやっと必要な物資配給が可能になったが、オバマのこの対策の怠慢さはハリケーンが上陸する前からルイジアナ州を非常被災地区に指定してFEMAや赤十字を待機させていたブッシュ大統領の敏速な対応とはえらい違いだ。

    ところが困ったことに米連邦緊急事態管理局(FEMA)から配給された非常食品にサルモネラ菌がはいっている可能性が明らかになり、すでに被災地で配給されたピーナッツバターを廃棄するようにと呼びかけが会ったりして、救済活動がさらに複雑になってしまった。

    ケンタッキーのバシアー知事は、被災地に配給された非常食品は安全だと、自分でピーナッツバターを食べたりして州民を安心させようとしているが、救済の遅れている州でこんな問題はまさに泣きっ面に蜂である。

    それにしても、これだけの被害が出ているにも関わらず、アメリカのメディアはオバマの無対策に何の批判もしないどころか、被災についてほとんどと言っていいほど報道がされていない。リンクしたニューヨークタイムスの記事も2月6日付けのA18面にちらっと載っただけで、関連記事の報道はこれが初めて。ほぼ毎日第一面で報道されたカトリーナの時とは取り扱いに雲泥の差がある。

    メディアの関心が薄いもうひとつの理由に、被災地が中南部の共和党支持の州だからではないかとシニカルなミスター苺は言う。エリートメディアは田舎の保守派州がどんな天災を受けようと興味がないのだと言う。カカシはメディアが単にオバマの無能ぶりを隠そうとしているだけだと思うが、何にしても困ったことである。

    February 6, 2009, 現時間 5:34 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 5, 2009

    オバマ大統領就任たった二週間で犯した失態の数々

    アメリカ内政 , イラク関係 , イランが危ない , 対テロ戦争

    カカシもこのブログで何度か取り上げた歴史学者のビクター・デイビス・ハンソン教授が、オバマの大統領就任二週間をふりかえって痛烈な批判をしている。

    オバマの経済や外交対策の失態をみるにつけ「だから言ったじゃないの」と言いたくなるのはやまやまなのだがアメリカの国土安全を考えたら、そんなことをいってるばやいじゃないのである。オバマのせいでアメリカが危機にさらされて困るのはアメリカに済む我々なのだから!

    では今回はこの二週間でオバマの経験不足が災いして、彼がどんなに悲劇的な失態を犯してしまったかを説明しよう。そして次回はこの危機を乗り切るためにオバマ新政権がなにをしなければならないのか、ハンソン教授の提案を紹介したいと思う。

    第一:自分は道徳的に崇高であると宣言したこと。

    もちろんオバマのグルーピーとなり下がったアメリカメディアもこの宣言にひれ伏してしまっているが、オバマのどこが道徳的に崇高なのだとハンソン教授は問いただす。オバマ最初の政治界への挑戦である下院議会への出馬は失敗に終わった。その後の当選は二度に渡ってライバル候補の離婚スキャンダルが選挙直前に何者かによって暴露され、二度ともライバル候補が辞退してしまったため、挑戦者なしでオバマが当選。人種差別牧師のジェラマイヤー・ライトや、左翼テロリストのビル・エヤーズなどとの付き合いを考えると、オバマは道徳なんて言葉を真顔で口に出来るような人間ではないはず。ハンソン教授は書いていないが、選挙違反で悪名高い左翼過激派団体のエーコン(民主党の経済救済法案のなかにエーコンへの援助金が含まれている)や上院議員の席を競りに出したイリノイ知事との深い関係なども考慮にいれると、オバマの道徳観念など、とても自慢できるものではない。

    選挙前の公約で、ワシントンDCにはびこるロビーイスト(企業や団体に雇われて、特定の政策を政治家たちに陳誠する人たち)を一掃するとか言っておきながら、ロビーイストの代表みたいなトム・ダッシェル脱税家を始め、次々に10人以上もロビーイストたちを自分のスタッフに加えているオバマ王室。それに加えて各省の長官候補は脱税や汚職疑惑で次々に辞退。辞退していない候補でも疑惑の陰が深く陰っている。そんな奴が前代のブッシュ政権の道徳観念を批判し、自分は前代よりも善良だなどと言ってみても説得力皆無である。


    第二:アメリカ歴代政権の悪口を言い、諸外国の反米偏見を確証してしまったこと。

    無知というのは恐ろしいもので、経験もないくせに自分は聡明だと思い込んでいるオバマは、歴代政権の政策を外国でこき下ろすことで自分の株があがると思い込んでいる。外国にとってはオバマ政権もブッシュ政権もアメリカに変わりはない。アメリカの悪いイメージは大統領がブッシュでもオバマでも全くかわりはないのである。前政権の悪口はアメリカへの悪口と理解されるだけなのだ。しかも自国の歴史に疎いオバマ王はこれまでアメリカがトルコやレバノンやサウジといったイスラム諸国に数々の資金援助をし、コソボやボスニアそしてクエートを始めイラクやアフガニスタンの例でも解るように、時には戦争して自国兵の命を犠牲にしてまでイスラム庶民の命を救ってきたことを恩に着せるどころか、イスラム圏でアメリカが不人気なのは一方的にアメリカに責任があるとほとんど謝罪口調なのだ。イスラム諸国との交流を強調していたカーター時代にイランがアメリカ人をどう扱ったか、オバマにはもう一度歴史の勉強をやり直してほしいもんだ。

    イスラム諸国では歴史を無視した「アメリカは悪」という先入観がすでに存在している。オバマが彼らの偏見を真実だと認めてしまった以上、いくら自分は歴代の大統領とは違うなどと言ってみても、すでに反米意識で凝り固まったイスラム諸国の人々はアメリカに好意を持つどころか、は「アメリカは悪」という自分らの主張が正しかったことが確認されたとし、それを糧にさらに反米攻撃に奮起することは間違いない。

    第三:ブッシュの対テロ政策は憲法違反だったと宣言したこと。

    ブッシュ大統領が911同時多発テロの後に新しく設立したFISAやグアンタナモテロリスト収容所や愛国法やイラク戦争や外国人テロリストのアメリカへの強制移動など、アメリカ本土を守るためにやってきた政策をすべて憲法違反だと宣言し、ブッシュが911以後アメリカ本土はもとより外国でもアメリカを標的にした攻撃を阻止し、アメリカの安全を守って来たことを完全に無視していることだ。オバマは他の公約を次から次に破っていることでもあり、これらアメリカを守って来たブッシュ政策はの変更は、単に選挙に勝つために憲法違反だと宣言しただけで実際に変更する気など全くないことを祈りたい。

    第四:オバマの発案した経済活性法案は単に民主党の社会主義活性法案となり替わり、税金の無駄使い政策にすぎないこと。

    オバマ及び民主党が発案した経済活性救済法案は、経済を活性するどころか、経済とは何の関係もない教育だの芸術だのエーコーンのような民主党の応援団のような政治団体への資金援助だの、民主党が長年夢精してきた社会主義政策に満ち満ちている。こんな予算案を承認したら、将来アメリカは取り戻せない巨額の負債を負うことになる。なんで経済低迷中に経済活性になんの役にもたたない政策の予算を増やすのだ?

    オバマのエマヌエル参謀総長は「危機を無駄にしてはいけない。」と語ったという。これはどういう意味かといえば、国が危機に瀕している時こそ、「緊急事態だから、、」という言い訳で政府の力の増長に利用することを怠ってはいけないという意味である。第二次世界大戦中に国の危機を口実に時のルーズベルト大統領が極端に政府の権力を増幅したことをエマヌエル総長は念頭においているのだ。

    第五:全く無能なロバート・ギブスを報道官として起用したこと。
    ハンソン教授はオバマの報道官はどうしようもなく無能だと手厳しい。そのひどさんはクリントン大統領のマクレラン報道官よりもひどいかもしれないと語っている。カカシはマクレランはそれほどひどかったという記憶はないのだが、ハンソン教授に言わせるとギブスは裏表があり、あいまいで、オバマ政権の党を超えた方針とやらを全く反映していないという。オバマに友好的な記者団だからまだ救われているが、彼が共和党大統領の報道官だったら、もうとうの昔に八つ裂きにされていたことだろうという。

    第六:副大統領のジョー・バイドンにやたらと演説をさせてしまったこと。

    だいたいジョー・バイドンのように思いつきで訳の馬鹿げたことを語るので悪名たかい人間を副大統領になどしたことに問題があるわけだが、バイドン副大統領は予測どおり、副大統領になってもオバマに恥をかかせるような発言ばかり連続で放っている。すでに最高裁判官の宣誓式での間違いをおちょくり、前副大統領の悪口を声高く唱え、自分は国務庁長官の候補にも上がっていたのだなどとヒラリーを侮辱するような発言までしている。外交の面でも何の経験も実力もないバイドンが、ヒラリーの悪口をいえた義理か、あほ!などと今さら言っても無駄だろう。

    オバマ連続失態のもたらしたもの

    私は以前からオバマはアメリカの敵国から試されるだろうと指摘してきたが、すでに北朝鮮は長距離弾道ミサイルの発射を予定しているし、イランは人工衛星を打ち上げるし、ロシアはヨーロッパの弾道ミサイル防衛は終わったと宣言し、近隣のキルギスタン(Kyrgyzstan)国に多額の支援金を約束し、アメリカ空軍基地をキルギスタンから追い出そうという魂胆だし、自然ガスのヨーロッパへの販売についてもかなり強気の保護主義をみせている。アフガニスタンのカルザイ大統領もオバマ政権のことは全く信頼していないらしく、オバマが時期大統領となった去年の11月から宿敵ロシアと交渉をはじめたと言われている。

    つまり、諸外国はオバマ政権の実力を全く信頼していないのだ。私は何度も強調してきたが、アメリカは諸外国に好かれる必要はないのである。それよりも強いアメリカとして諸外国に恐れられていたほうが、アメリカの安全を保つためには好ましいことなのだ。

    オバマのおかげてアメリカは危険な敵国を含め諸外国から見下されてしまった。今後アメリカがこれ以上恥じをさらさないためにも、オバマは早急に政策を変更する必要がある。どのように変えるべきなのか、それは次回改めてお話しよう。

    February 5, 2009, 現時間 10:48 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 4, 2009

    オバマ任命の長官候補たち、汚職や税金未納発覚で次々に辞退

    アメリカ内政

    オバマ大統領の任命を受けた、保健省長官候補トム・ダッシェル元上院議員は、民主党議会のリーダーだった人だが、税金未払いのスキャンダルが表沙汰となり本日候補を辞退することとなった。これに引き続き、オバマ政権で新しく設けられたchief performance officerという地位の候補だったナンシー・キレファー(Nancy Killefer)女史も、税金未納が原因で辞退した。

    大統領が任命した候補で、汚職や税金問題で候補を辞退したのはこれでビル・リチャードソン元知事に引き続き三人目だが、もうひとり任命審査が行われている、財務省のティモシー・ガイスナー(Timothy Geithner)長官候補も、税金未納問題で議会での任命承認が遅れている。

    それにしても民主党のお偉方たちは、何かと下々(しもじも)の者たちの税金引き上げを提案する割には、自分らには納税義務はないものと考えているらしい。民主党の連中は自分らこそが庶民の味方だなどという体(てい)をしては庶民をだまくらかし、自分らはエリート意識まるだしで、まるで貴族気取り。どうりで王様気取りのオバマ王を大統領になどするわけだ。

    民主党会員議会のナンシー・ペロシ議長は、共和党は『腐敗の文化』に犯されているとガ鳴りたてていたが、民主党こそ本当に腐敗の文化そのものではないか。こういうのを『反映』というのだ。

    February 4, 2009, 現時間 1:16 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 3, 2009

    経験不足が顕著に現れたオバマ保護貿易政策

    アメリカ内政

    オバマ大統領の経験不足はあらゆるところで現れているが、今回の経済救済対策に含まれた保護貿易主義はあまりにもひどく、アメリカにとって大切なカナダやヨーロッパの交易国からひどい顰蹙を買っている

    【1月30日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が進める経済刺激策の基本となる大型景気対策法案に、米国製品の購入を義務付ける「バイ・アメリカン(Buy American)」条項が盛り込まれ、経済界や貿易相手国からは批判を呼ぶ一方、国内の製造業者や労働組合からは喝采を浴びている。

     米下院が28日に可決した総額8190億ドル(約74兆円)の同法案には、景気対策での公共事業には米国製の鉄鋼を使用するとした「バイ・アメリカン(Buy American)」条項が盛り込まれた。

     法案は上院に送られたが、上院では「バイ・アメリカン」条項を全ての米国製品に拡大して適用するとの案も出ている。

     しかし、経済界からは、こうした動きは貿易摩擦を引き起こし、世界金融危機の影響ですでに低迷する輸出を悪化させるだけだとの懸念の声があがっている。....

    ....欧州と並ぶ米国最大の貿易パートナーのカナダのスティーブン・ハーパー(Stephen Harper)首相も「経済低迷の最中に、保護貿易主義は避けるべきだ」と批判。他国と協調して、米国に世界貿易機関(World Trade Organization、WTO)の規則を順守するよう働きかけていくと、同条項への反対姿勢を明確に示した

    アメリカ国内の交易専門家や諸外国からさんざん批難の声を浴びたオバマ国王、もとい、大統領は、自分が候補者時代に公約として何度も提唱してきたバイアメリカン主義は、外交上ちょっとまずいことに気がついたらしく、本日になって議会に修正案を提案した。

    景気対策法案から「貿易戦争の引き金」となりかねない条項の削除望む─オバマ米大統領

    2009年 02月 4日 08:39 [ワシントン 3日 ロイター] オバマ米大統領は3日、景気対策法案から、貿易相手国との問題を生じさせかねない条項を取り除きたいと望んでいることを明らかにした。

     大統領はABCテレビとのインタビューで法案に盛り込まれている「バイアメリカン」条項に言及し、「貿易戦争の引き金となりかねない条項が含まれていないことを確実にする必要があると思う」と述べた。

    まったくアホか!といいたい。こんなこと諸外国から批難されなくても、すでに交易条約を結んでいる諸外国との取り決めを無視して、自分勝手に保護主義を貫き通すことは、国際法で違法であるばかりでなくアメリカ国内の憲法にも違反することくらい知らなかったのか? 合法性の問題はもとより反対に諸外国からアメリカ製品をボイコットされるような貿易戦争が起きたら、一番被害を受けるのは誰なのかくらい考えてないのか?

    もちろん考えてないのだオバマ経験不足新米政治家大統領は。こんなアホを『チェンジ!』のイメージだけで選んだ馬鹿リベラルにも腹が立つが、マケインが生粋の保守派ではないという理由で投票日に座り込みをした馬鹿保守派らにも大いに責任がある。

    民主党議会が社会主義を押し通すのは当然だが、経験のある周到な大統領なら議会の暴走に歯止めを掛けるだけの指導力がある。だが、新米政治家のオバマ国王にはそんな器量はない。

    February 3, 2009, 現時間 8:34 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 2, 2009

    ケンタッキー州の大雪災害に対応遅れるオバマ政権

    アメリカ内政 , 狂ったメディア , 科学

    今年はアメリカは全国的に寒波に襲われているという話は何度もしたが、先週からアメリカ中南部はひどい吹雪に襲われており、この寒いのに吹雪による停電が続き、全国で凍死者や寒波による事故などによる死亡者が何十人と出るほどの被害が発生している。にもかかわらず、オバマ政権は未だにケンタッキーを緊急災害地域に指定していないだけでなく、地方からの嘆願にも関わらず、連邦政府からの救済対策はほとんど何も取られていない。。

    オバマ政権下において、FEMA(アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁=Federal Emergency Management Agency of the United States)が出動するまで一週間半もかかっており、吹雪が始まって一週間してやっと出動された州兵たちは、雪で折れ道を塞いでいる木々の枝を切り開く電子のこぎりすら用意して来なかったというお粗末さ。この対策の遅れによってひどい被害がでているが、この事実は地方メディア以外のアメリカメディアはほとんど報道していない。

    私がRSSフィードでもらっている全国向けAPの見出しでは見つからなかったのだが、下記は2009年2月2日付けのUSAトゥデイの記事より。

    (ケンタッキー州の)スティーブ・ベシアー(Steve Beshear)知事は先週始まった破壊的な氷嵐に対応すべく、バラク・オバマ大統領にケンタッキー州を非常被災地に指定してもらい、連邦政府からの援助資金の支給手続きを即刻始められるよう嘆願するつもりだと発表した。

    下記はAPの記事を取り上げたケンタッキー地方新聞のCourier-Journalより、

    ケンタッキー州、マリオン市。中西部から東海岸に渡って大被害を及ぼしているこの冬の嵐によって、およそ百万の人々が暗闇に突入し、氷に覆われたケンタッキー州では被災者がモーテルや避難地に批難している。

    何十という凍死例が報告されてりおり、多くの人々が停電の早急な復旧を嘆願してる。ケンタッキーの僻地では食料や飲料水の不足が出ており、川でバケツで水汲みをしなければならない状態に陥っている。

    すでに中西部では42人の凍死者が報告されており、アーカンサスで9人、テキサスとミズーリでそれぞれ6人、オクラホマ、インディアナ、ウエストバージニアでも凍死や危険な暖房による一酸化炭素中毒などの事故で死者が出ている。ケンタッキーでは11人の死亡者が出ている。

    地方都市の役人は州や連邦政府からの援助が足りないことに怒りをあらわにしている。.....

    「ところどころ、まだ訪問していない地域にも人々は残っているのです」とスミス所長。「その人たちがまだ生きているかどうかもわからないのです。」

    スミス所長によると嵐の後でもFEMAの姿は全く見えないという。

    ハリケーンカトリーナがニューオーリンズに上陸する前から、ルイジアナを緊急被災地に指定し、FEMAを待機させ、ルイジアナ知事とニューオーリンズ市長に即刻市民の強制批難を命令するよう促すという迅速な対応をしたブッシュ大統領を、民主党のブロンコ知事の不能さを責めるかわりに、なにもかもブッシュが悪いと責め立てたメディアはバラク・オバマの無行動さを責めるどころか、災害が起きていることすら報道していない。

    その間オバマ大統領はなにをしているのかというと、ホワイトハウスの暖房を24度まで上げて、上着なしのワイシャツ姿で会議をしている写真が新聞で発表されている。オバマの側近は、オバマはハワイ出身なので寒がりなのだと言い訳をしているが、周りの人間からはまるで温室のようだと批評がでているくらいだ。

    オバマ王は下々の民には省エネのため暖房は18度くらいまでにとどめるようにとか言っておきながら、自分は24度の温室でぬくぬくしているというのである。それだけでなく、中西部の寒波被害もどこの空、一人分100ドルのステーキディナーを出すディナーパーティの主催に忙しかったという。

    で、オバマ政権対応の遅れを批判する記事はどこにあるのかな?

    February 2, 2009, 現時間 8:04 PM | コメント (1) | トラックバック (4)

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    January 29, 2009

    貧乏人は子を生むな!オバマ第三世界への中絶基金に調印

    アメリカ内政 , フェミニズム , 対テロ戦争

    先日の23日、1984年にロナルド・レーガン大統領が禁止し、ビル・クリントン大統領が解禁し、再びジョージ・W・ブッシュが禁止した第三世界への中絶資金援助を、新大統領のバラク・オバマは再び解禁した

    正確にいうとアメリカから医療に関する援助金を受け取る団体は、妊娠中絶や避妊についてのアドバイスをしてはいけない、アメリカはそのような団体には援助はしないというレーガンとブッシュ政権の規則をオバマが撤回したのである。これについてハッチさんというアメリカ在住の日本人女性のブログを見つけたのだが、彼女のエントリーを読んでいてカカシはものすごく腹がたった。先ずは彼女のエントリーから。

    ちょうどわたしがジョイセフで広報・アドボカシーの仕事をし始めた2001年、ブッシュ政権が誕生した。同時に、リプロダクティブ・ヘルスの国際協力分野にも大きな影響があった。それは、ブッシュ政権によって、通称グローバル・ギャグ・ルール(口封じの世界ルール。公式にはメキシコ・シティ政策と呼ばれる)がとられたからだ。

     その政策によって、ジョイセフのパートナーでもある途上国で女性の健康を向上させるために活動している家族計画協会などの現地NGOは、いかなる形であれ中絶に関わりのある活動を少しでも行っているとなると、アメリカからの資金援助は受けられないという状況になった。米国からの資金援助を受けるためには実際に中絶にかかわりのある活動は一切行いませんというような署名をさせられるようになった。

     さらに、途上国のリプロダクティブ・ヘルス支援を行っている国連機関である国連人口基金もアメリカからの資金拠出が凍結されてしまった。

     この中絶に関わりのある活動を行えば資金を得られないという政策。途上国の女性の健康問題をまったく無視しているともいえる。女だけの責任で妊娠するわけはないのに、やむをえず中絶を選択しなくてはならない女性が、安全な中絶にアクセスできない状況に陥る。そして、安全でない中絶で命を落とすのは男ではなくて、女。

     オバマ大統領は、そんな状況を覆す政策転換をしたわけだ!!! 当然だ!といいたいが、でも、やっぱりすばらしい。

    中絶のどこがそんなにすばらしいのだ、全く。だいたいアメリカに参政権もない外人にアメリカ国民の税金をどのように使うべきかなどという口出しはしてほしくない。ま、自由主義のアメリカではおせっかいな外人でも物を言う権利はあるから仕方ないが。

    ハッチさんの書いていることには多くの問題点がある。先ず、彼女は中絶や避妊のことを「リプロダクティブ ヘルス」"reproductive health"と書いているが、これを日本語にすれば「再生」とか「生殖」に関する「保健」という意味になる。中絶や避妊のどこが再生や保健につながるのだとお聞きしたい。

    アメリカはジュデオ・クリスチャンといってユダヤ教及びキリスト教の道徳が基盤となって出来た国であり、いまでも非常に信心深いひとが多い。人工中絶に関してもアメリカ国民の60%以上がなんらかの形で反対しており、これに関してバラク・オバマと同じ意見を持つひとは8パーセントだという。

    アメリカでは一般に、人工中絶を容認する人々のことをプロチョイス(選択を好む)主義といい、人工中絶に反対する人々をプロライフ(命を好む)主義と呼んでいる。だが、自分はプロチョイスだと言うひとのなかにも、その詳細を吟味してみると、どちらかといえばプロライフに近い主義の人が多い。

    上記の記事いおいてカトリック信者を対象におこなったアンケートでは、どんな場合でも中絶は反対と言う人に、母親の命が危険に及ばない限り、とか、強姦や近親相姦によって妊娠した場合は除くといった条件付きの反対も含めると、なんと回答者の63%までがプロライフのカテゴリーにはいるという。

    つまり、国民の60%以上もの人間が不道徳で罪ある行為であると考えている行為に、アメリカ国民の税金がつぎ込まれることになったのである。これのどこがすばらしいのだ?

    もっとも、大統領の政策がアメリカ国民全員の賛同を得られるというわけではないから、国民の過半数が反対しているからという理由だけで、大統領の政策が正しいものではないという理屈にはならない。ブッシュ政権下のイラク戦争も、多くの国民が反対していたが、国の税金で賄われたわけだから。

    しかし、この中絶に関する政策には、もっと重大な問題がある。ハッチさんのサイトを読むと、彼女がすくなくとも一児の母であることがわかる。彼女自身は先進国のアメリカで裕福に子育てをしておきながら、第三世界の途上国家の女達に中絶を勧めるというのは、「貧乏人は子供を生むな」という非常に人種差別的な発想が伺われる。

    カトリック教会はこのような自称慈善団体とは違って、大昔から第三世界で貧しい現地の人々の救援活動を行って来た。どんな子供も神から授かった価値ある宝だと説得してあげることのほうが、要らない子供はどんどん殺せと教えるより道徳的だと思うがね。

    アメリカはオバマ大統領のおかげで、このような不道徳的な教育の一端を担ぐことになったのである。こんなチェンジ誰が要る?

    January 29, 2009, 現時間 1:01 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 25, 2009

    オバマがブッシュ政策の正しさに気づく時

    アメリカ内政 , 対テロ戦争

    ここ数日の間に対テロ戦争に関する政策でオバマが決断を下さなければならない出来事がふたつほど起きた。

    ひとつは言わずと知れたグアンタナモ収容所の閉鎖問題だが、もうひとつは米軍によるパキスタン国内のアルカイダ基地空爆である。

    先日もお話したようにグアンタナモ収容所閉鎖はオバマの選挙運動中の公約であるから、オバマも左翼支持者の手前、守らないというわけにはいかない。閉鎖は一応一年後ということになってはいるが現在収容されているテロリストの身柄をどうするかというめどがまったくついていない状態で、実際どうなるのか見通しはつかない。

    そんなおりも折り、グアンタナモから解放されたテロリストが現在アルカイダの重要な指揮官として返り咲き、アメリカをはじめ西側文明国家の攻撃にいそしみ、アルカイダの宣伝ビデオにまで出演しているということが判明した。(マイク・ロス紹介)こういうことがあっては、オバマもおいそれとグアンタナモを閉鎖するわけにはいかない。

    となると、いったいオバマとしてはどうすればいいのか。ここでミスター苺が名案があるという。『グアンタナモ収容所の存在は問題であり、いずれは閉鎖しなければならない』と表向きは発表し、実際にはそのままの状態でこれまで通り継続すること。「つまり、ブッシュ大統領の政策をそのまま継続するわけさ。はやく閉鎖しろと海外や国内から圧力がかかったら、その度に、閉鎖する方法は検討中だといって、のらりくらりかわすんだよ、ブッシュ大統領がここ数年来やってきたようにね。」

    もうひとつのパキスタンで威力を増して来ているアルカイダへの対処だが、先ずは下記の二つニュースを読み比べていただきたい。

    先ずは最初のニュース。

    パキスタン北西部、アフガニスタン国境に近い部族地域の北ワジリスタン(North Waziristan)で23日、イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)の幹部が建てたマドラサ(イスラム神学校)に対し、米軍の無人偵察機によるものとみられる空爆があり、11人が死亡した。治安当局高官が語った。

     空爆は、米軍が主要な標的として追っているタリバンのJalaluddin Haqqani元司令官を狙ったものとみられている。パキスタン領土内での米軍による空爆に対しては、パキスタン政府と米国との間で緊張が高まっている。(中略)

     空爆があったマドラサは、北ワジリスタンの中心都市ミランシャー(Miranshah)付近にあり.....(後略)

    次にこのニュース:

    アフガニスタンと国境を接するパキスタン北西部の部族地域である北ワジリスタン、南ワジリスタンの両地区で23日、米無人機によるとみられる相次ぐミサイル攻撃で計20人が死亡した。地元テレビが伝えた。

    部族地域では国際テロ組織アルカイダ関係者らを標的にした米無人機によるとみられる空爆がたびたび行われている。

    最初のニュースは去年の10月24日のAFPニュースで、二つ目の記事はオバマ政権下でおきた今月24日のニュースである。

    この二つの記事でもわかるように、オバマ政権下においてパキスタンでのテロ退治作戦はブッシュ政権の時から特に変更がない。もっともオバマはまだ大統領になったばかりなので、今すぐオバマの政策が軍事作戦に反映されるのを期待するのは無理な理屈かもしれない。だが、少なくともオバマはこの空爆について知らされていたはずで、アメリカ軍の総司令官のオバマが気に入らなければ中止は可能だった。

    しかし、この攻撃がオバマ総司令官から特にクレームも入らずに行われたということは、今のところオバマは現在の対テロ政策を変更する気がないということになる。オバマは、こと対テロ政策に関しては、今のところブッシュ政権の政策をそのまま継続するつもりであると解釈することが出来る。

    オバマが単なる候補者の立場から「変革=チェンジ」という理想を唱えていた時期はよかったが、実際に大統領になって国土保証という現実問題に直面した時、ブッシュ大統領はどれだけ不人気でもやるべきことをやっていたのだという事実にオバマは気づくかもしれない。そうしたらオバマはどうするのだろうか?

    ブッシュ大統領が不人気だった理由の第一の原因はブッシュ大統領の対テロ政策が厳し過ぎるというものだった。ブッシュの支持者も批判者もブッシュが対テロ戦争に積極的に取り組んだという事実は否定しない。支持者はその積極性を支持したのであり、批判者はその積極性を批難したのだから。ブッシュが私腹を肥やすために自分勝手に戦争を始めたなどというくだらない陰謀説を説くのはマイケル・ムーアのような愚か者くらいしかいない。

    となると、オバマがブッシュ大統領の対テロ政策をそのまま継続したとして、左翼やリベラルのオバマ支持者たちは将来もオバマを支持し続けるだろうか?新しい大統領への評価は最初の100日でされるというが、「変革」をうたい文句にしていたオバマが全く変化のないブッシュ政策を継続したならば、オバマの支持率はブッシュの時のように急激に低下するだろうか?

    オバマ新大統領は、大統領としてするべきことをしなければならないという義務感と、するべきことをするのは必ずしも人気がないというジレンマに悩まされるかもしれない。カカシ個人としては、オバマはブッシュのように人気が下がるということはないと思う。アメリカメディアのダブルスタンダードは悪名高い。オバマがブッシュと全く同じ政策をとったところで、オバマは聡明だというプロパガンダが流され、オバマの人気は下がるどころか上がるだろう。これはブッシュ政策の継続ではないか、などと批判する保守派など完全無視されるだけだ。

    しかしそれでも、オバマが国土保証のために正しい政策をとってくれるなら、アメリカにとっては良いことなのではないかという気はしないでもない。ただ、同じことをやってブッシュはさんざん批判されたのに、オバマが讃えられるのは、忌々しい限りではあるが。

    January 25, 2009, 現時間 8:08 PM | コメント (1) | トラックバック (1)

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    January 23, 2009

    見かけ倒れ、意味ないオバマのグアンタナモ閉鎖発令

    アメリカ内政 , 対テロ戦争

    ブッシュ政権時代からリベラル派の間でグアンタナモテロリスト収容所を閉鎖すべきという主張は声高にされていたし、オバマ大統領も候補者時代に閉鎖すると公約していたことでもあるので、今回のオバマの大統領発令は予測されていたことではある。

    テロ容疑者収容施設閉鎖 グアンタナモ オバマ大統領、発令へ

    【ワシントン=岩田仲弘】オバマ大統領は二十二日、キューバ・グアンタナモ米軍基地のテロ容疑者収容施設を一年以内に閉鎖する大統領令を発令する。米主要メディアが一斉に報じた。合わせて「水責め」などの過酷な尋問方法や、公正な司法手続きを欠くテロ容疑者の長期拘置も禁止する。
     
    オバマ大統領には、ブッシュ前政権下で人権侵害の象徴とされてきた施設の閉鎖を速やかに宣言することで、国民に変革をアピールする狙いがある。

    だが、現在約二百五十人いる収容者の身柄の移送先のメドが立たず即時閉鎖は不可能(強調はカカシ)であるため、閉鎖時期は「一年以内」と幅を持たせることにした。

    しかし、この発令は単なる演技であり施行能力がないと指摘する人たちもいる。上記の記事のなかでも指摘されているように現在収容されているテロリストの身柄をどうするかという方針が全く立てられていない。閉鎖するのはいいが、その後どうするのかがはっきりしなければ、危険なテロリストを解放して再びアメリカの安全を脅かすようになってしまっては身も蓋もない。

    これについて当然ながら、発令を発表したホワイトハウスのロバート・ギブス報道官に対して下記のような質問があがった。(パワーライン紹介)

    質問: ガンタナモは明らかにアメリカを安全にしたわけですが、この大統領発令は、、収容者がどこへ行くかという計画が立っていないようですが、、、

    ギブス: 大統領発令をすることのひとつとして、課程を始めるという意味があるわけでして、、現政権は実際なにが起き、誰が収容されているのかといったことを吟味してですね、、、え〜

    ですからその私はこのプロセスは一年かかると注意して申し上げてるわけで、その後に断定しようと、、(中略)収容者の状況に誰が携わっているのか、どのグループに所属しているのか、調査してですね、最終的には我が国を守るために、我が国の価値観を守り正裁を下すためにどうすることが最適であるかを分析するわけです。

    質問: これらはテロ容疑者です。それをアメリカ市民は「ワシントンは調査するつもりだ」と聞いてるわけです。それをあと数ヶ月かけて断定した結果、その収容者たちをどうするんですか?

    ギブス:いえ、それはその、ここ2〜3日のうちにですね、、

    質問: いえ、でも大統領は選挙運動中に何ヶ月もグアンタナモ湾について話して来たじゃないですか。結論から言えばずっと話してきたことですよ、長い時間調べてきたことですよ。そして収容者をどこへ移動させるかという計画もないのに大統領発令に署名しようというのです。いったいどのような保証が与えられるというのか、、

    ギブス: いや、いや、計画を設立しようという大統領発令に署名したのです。

    質問: でもアメリカ市民に収容者が単に街頭に舞い戻ってしまわないと、本国へ帰って再びテロ攻撃に携わらないと、どうやって保証するんですか?

    ギブス: 私は保証しますよ、、すべての、、、あなたが今言ったすべてについて、この込み入った詳細に渡る問題に関して、調査すると、、、吟味すると、、、

    吟味するとか調査するとか、曖昧なことばかりで、実際に凶悪なテロリストをどうするのかという質問に全く答えていない。グアンタナモはブッシュ時代の名残でどうしても閉鎖したいという気持ちは解るが、閉鎖してもその後の計画が全くないのでは何の意味もない。アメリカ市民は凶悪テロリストを本国へ送り返して、再びテロ行為に携わるようになったりする可能性は許さないだろう。これがアラブ諸国や旧ソ連みたいな国なら、こんな連中一列に並べて銃殺の刑にしてしまえば一番手っ取り早いのだが、『文明国』のしかもリベラル新大統領のアメリカではそれも無理。

    グアンタナモ閉鎖発令なんて、単なるオバマ新大統領のパフォーマンスに過ぎない。発令だけしておいて閉鎖は半永久的に先延ばし、、なんてことは多いにあり得ると考えるのはカカシだけではないだろう。

    January 23, 2009, 現時間 6:42 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 21, 2009

    偽善と欺瞞に満ちたハリウッドスター達の宣誓

    アメリカ内政 , 狂ったメディア

    民主党のバラク・オバマの大統領就任を祝して、ハリウッドの能無し芸なしスターたちが、ユートゥーブに宣誓ビデオを発表した。ビデオはビッグハリウッド(Big Hollywood)からリンクがつながる。

    ビッグハリウッドの感想とともに、ビデオの内容とカカシの感想も一緒に述べることにしよう。その前に一言忠告。ビデオを全部観て、ひどい吐き気に襲われても当ブログは一切関知しないのであしあからず。

    出演者はデミー・ムーアと彼女の若ツバメのアシュトン・クーチャーをはじめとしてアーロン・エックハート、マリッサ・トメイ、 P. ディディといった面々。しかし内容はさすがに能無し連中だけあって馬鹿馬鹿しくって聞いてらんない。

    最初の方は「宣誓しま〜す!」と言った後で、もっと微笑むようにするとか、良いお母さんやお父さんになりますとか、難病に悩む子供達を助けるためにボランティア活動をしますとか、アフリカの飢えと戦いますとか、ありきたりのことで、そんなことわざわざ公共の場でビデオまで作って発表しなくても勝手に自分たちでやればいいじゃないかと思うようなものばかりなのだが、後の方になるとハリウッドの偽善まるだしの宣誓が続く。

    たとえば、声のない人たちの声となる、常に自国を誇りと威厳と誠実さで代表する、21世紀にまだ存在する奴隷制度と戦う、などといった誓いがそれだ。当然のことながら何故彼らはこれらのことをブッシュ大統領の時代には誓えなかったのかという疑問が生まれる。

    ブッシュ前大統領が声のないアフガニスタン市民をタリバンの独裁から救おうとしたときにハリウッドはブッシュ政権に協力したか? 強姦された女性が投石の刑に処せられるようなイランや、自国民を化学兵器で惨殺するようなイラクや弾圧と独裁で自国民を何百万と飢えさせている北朝鮮を悪の枢軸として名指しで批判したブッシュ大統領をハリウッドはほめ讃えるどころか散々あざ笑ったではないか。何が声の無い人のための声になるだ、偽善にもほどがある。

    自国民を奴隷化し、今でも人身売買が日常茶飯事に行われているイスラム圏諸国や伝染病や飢えに苦しむアフリカ諸国の難民救済を静かに行って来たブッシュ大統領にハリウッドの連中は協力するどころか、ことあるごとに悪口を言いつづけ、外国の映画祭などでさんざん批判してきたではないか。こいつらはブッシュ時代のアメリカを少しでも誇りと威厳と誠実さを持って代表したことがあったのか?

    それがバラク・オバマの代になったら、突然愛国心に目覚めて、世界中の子供達や難病や飢えや独裁と戦うなどという。本当にそんな気があるなら、誰が大統領でもいくらでもボランティア活動は出来たはずだ。なにもオバマが大統領になるのを待つまでもなかろう。

    ビッグハリウッドはこんなくだらない宣誓をする暇があったら、もっと誓うことがあるだろうが、と指摘する。

    • フィダル・キャストロやシーザー・チェバスと言ったアメリカの敵の指輪に口づけしないこと。
    • 独裁者を讃えるような映画を作らないこと、
    • 我が国は戦時中であるという事実とオバマ大統領のもとでも戦争は続けられるという事実を真剣に受け止めること。
    • 我が国の充分に感謝されていない軍隊が強靭で邪悪な敵と戦っていることを認識し、
    • これまでハリウッドが作って来たような敵に奮起を起こさせるようなくずみたいな映画を作らないこと。

    などがそれである。

    それにどうせ宣誓ビデオなど作るなら心にもない見え透いたきれいごとを羅列するより、正直にオバマ王に忠誠を誓うくらいのことを言え。ビデオの中でただひとり入れ墨だらけのなんたら言うロックンロール歌手だけは、「オバマに仕えることを誓う」と語っている。どうせならこのくらい正直になってくれればかわいげもあるというものだ。もっとも偽善に欺瞞に満ちたハリウッドに正直や誠実さを訴えるなど時間の無駄ではあるが、、

    January 21, 2009, 現時間 10:55 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 18, 2009

    歴史は語る、ブッシュ大統領は正しかった

    アメリカ内政

    アメリカ四十三代目の大統領、ジョージ・W・ブッシュの任期があと数日で終わろうとしている。2001年の911同時多発テロで始まり、アフガニスタン戦争、イラク戦争、と動乱の8年間を戦時大統領として貫き通したブッシュ大統領。今日はそのブッシュ43を歴史はどう評価するか、イギリスの歴史学者のアンドリュー・ロバーツ氏のエッセーから紹介しよう。題して、History will show that George W Bush was right (歴史は語る、ジョージ・W・ブッシュは正しかった)

    ロバーツ氏がこのエッセーを書くに至ったのは、アメリカのラジオ番組から出演依頼の電話がかかって来たことがきっかけだ。その時電話の向こうの女性は「討論会を企画してるんですが、、歴史的な面から見て、ジョージ・W・ブッシュは20世紀最悪の大統領だったか、それともアメリカの歴史上最悪だったか、ご意見をお聞かせ願いたいと思いまして、、、」ブッシュ大統領は20世紀の大統領ではなく21世紀最初の大統領なのだが、ま、それはいいとして、これに対してロバーツ博士は「彼は良い大統領だと思いますよ。」と答えて相手は絶句したそうだ。博士がラジオ番組のゲスト出演に招待されなかったことは言うまでもない。

    ブッシュ大統領ほどアメリカ及び世界のメディアから叩かれた大統領も少ない。ブッシュといえば脊髄反射で忌み嫌うヒステリーな批評家が多いが、歴史的に冷静な目で判断した場合、ブッシュ大統領は与えられた厳しい試練にひとつひとつ真剣に挑み、めざましい成功を収めたと評価されてしかるべきだ。

    ブッシュ大統領の8ヶ月目にしておきた911同時多発テロが大統領の器量を試す瞬間であったことは間違いない。ロバーツ氏も指摘しているが、「あの時、あの事件を最後に今に至るまでアメリカ内部でイスラム原理教テロリストの手にかかるアメリカ人が出ないと予期した人」など一人も居なかった。

    911事件直後にブッシュ大統領が取った数々の対策は間違いなくアメリカを安全にした。ブッシュ大統領が施行した愛国法はアメリカ国境の警備を厳しくし、アメリカに出入りする旅行者を丹念に調べあげ、テロリスト容疑者を盗聴し、世界中の諜報機関との協力を可能にした。これによって911以後に計画された何百というテロ陰謀が暴露され、何百何千というアメリカ人が殺されるのを防いだ。例えば2005年に計画されていた航空機テロ陰謀が未然に防がれたのも、911以後ブッシュ大統領が強く要請した諜報機関同士の情報交換と協力があったからこそである。

    カカシは911直後のブッシュ大統領の決断力の強さと実行力を見て、『この時、この人が大統領でいてくれてアメリカは幸いだった』と本気で神に感謝した。これがアル・地球温暖化・ゴアだったら、アメリカは今頃イスラム教テロの連続攻撃に恐れおののいていたことだろう。

    次に、ロバーツ氏は2001年のアフガニスタン攻撃も2003年のイラク侵略も、歴史的な流れから判断すれば、これらの戦争の本当の理由が解るはずだと書いている。当時、これらの戦争が石油のためにブッシュが仕掛けたとかいう馬鹿げた陰謀説がまぬけな人間らの間でまことしやかに語られたことなど、未来の歴史家らの間ではマイケル・ムーアというパロディ映画専門監督の妄想だったくらいにしか取り扱われないだろう。それよりも、イラクが14もの国連条例を破っていたこと、フセイン政権による膨大な人権迫害を、そして1991年の湾岸戦争が未決着であったといった事実を考えれば、戦争の理由は明白だと判断されるだろう。

    同時に歴史の冷静な目から判断すれば、ブッシュ大統領がイラクに大量破壊兵器がなかったことを最初から知っていたという陰謀説がどれだけ馬鹿げたものであるかがわかるはずだとロバーツ氏は言う。当時、イギリス、フセインの軍事幹部ら、フランス、中国、イスラエル、ロシアの政府、そしてSISやCIAといったすべての諜報機関がイラクにWMDがあると考えていたことは歴史的な事実である。フセインが湾岸戦争当時に持っていたWMDを自主的に破壊などするはずはないし、実際にフセインは化学兵器を世界が目前で自国の少数民族に対して化学兵器を使い大量殺人をおこなっている。しかもWMD破棄の証拠を確認にきた国連の査察団を1998年と2001年に二度に渡って追い出した事実を考えれば、イラクにWMDが存在すると誰もが考えたことは極自然である。

    ブッシュ大統領は同盟軍が大量埋葬地や拷問部屋を発見し、食料のための石油プログラムが腐敗したフセイン政権にどれだけ悪用されて無能なものになっていたかを確認できると予測した。そして事実ブッシュ大統領の予測がすべて正しかったことが証明されている。ロバーツ氏は、WMDの存在だけが的が外れたとはいうものの、ブッシュの認識は当時の西洋及び東洋そしてアラブ社会で考えられていたことと何ら変わりはなかった。

    ここでカカシはWMDは実際には発見されていると主張しておく。これは以前にも何度も書いていることだが、WMDの発見はアメリカのCIAの陰謀によって隠蔽された。これはCIAがWMDの存在を隠したという意味ではなく、見つかったWMDをWMDとして認めなかったことである。これに対してブッシュ大統領はCIAの判断は間違っていると断固主張すべきだった。ブッシュ大統領のCIAへの甘い顔はブッシュの弱点として何度も何度もブッシュ政権を傷つけている。カカシのような保守派はブッシュのこの甘さには何度も苛立ちを覚えさせられた。

    歴史が客観的にブッシュの功績を判断するならば、2000年のリビアによるWMD開発断念宣言などブッシュ大統領の大手柄として高く評価されるべきだ。リビアのカダフィ大統領は西側メディアのプロパガンダなど無視して、実際にブッシュ大統領率いるアメリカがどれだけ独裁者にとって危険な国であるかを正しく判断した数少ない懸命な人間だ。

    ところでカカシはブッシュはCIAに甘かったと書いたが、世界の主流メディアがブッシュを単独主義と攻撃したこととは裏腹に、カカシはブッシュの最大の弱点はブッシュが周りの人間に気を使いすぎたことにあると考えている。つまり、ブッシュは大統領に立候補した時の「優しい保守派」主義をずっと貫いていたのだ。

    これについてロバーツ氏もカカシと同じことを指摘している。ブッシュは隠し事をしない正直な人なのでハリケーンカトリーナの対策が遅れたことなども含め、自分の過ちはさっさと認めてしまう。しかしここに問題がある。何故ならロバーツ氏はこうしたブッシュの「過ち」はブッシュがばりばり右翼の単独主義だったから起きたのではなく、相手の立場を尊重しすぎ、常にライバルの同意を得ようと努力しすぎたことから生じたものだったからだと説明する。ハリケーンカトリーナで地元民の避難が遅れたのも、ブッシュが民主党の地元知事の権限を尊重して、自ら避難命令を出すことを遠慮したことが原因だし、イラク戦争の開戦が遅れたのもフセインイラクと通じていたシュラック古狸が常任理事を勤めるような国連議会の承認を得ようと時間を無駄使いしてしまったことにある。

    ロバーツ氏はブッシュのいわゆる口べたに関しても歴史は寛容な評価をするはずだという。偉大なる伝達者といわれたロナルド・レーガン大統領もしょっちゅう言い間違いをした。アメリカ初のビジネス学士号を持つブッシュ大統領のエール大学での成績がライバルのジョン・ケリーより良かったのは歴史的事実。ブッシュが無学だとか馬鹿だとかいう現在の主流メディアの評価は歴史上では不思議な神話となるだろう。ブッシュの学歴もその知識もブッシュ図書館が設立されればあきらかになる。

    オリバー・ストーン監督制作の映画『W』のなかで描写されているブッシュ像は、ブッシュが馬鹿みたいに口を開けたまま物を食べるとか、使用人に乱暴だとかいう出鱈目に満ちている。だが、ブッシュが書いた手紙や日記などによって、それがどれだけくだらない言いがかりであるかがはっきりするはずだとロバーツ氏。カカシもブッシュ大統領と直接会って話をした保守派ラジオのトークショーDJや、イラクやアフガニスタンでの戦没者家族などから、ブッシュがどれほど優しく思いやりのある人かという話をたくさん聞いている。ホワイトハウスでインターンの女の子のお尻や献金運動家の人妻の胸にさわったりするような下品な大統領などとは大違いである。 歴史が公平ならば、ブッシュ大統領がどれだけいい人で、誰でも友達になりたいと思うような気さくな人であったと評価するであろう。

    ロバーツ氏は歴史はアル・フランケンの侮辱の代わりに、ブッシュ大統領の前代稀なアフリカへのマラリヤ患者救済政策を讃えたボブ・ゲルドフやインドの首相の「インド市民はあなたを深く愛しています」という言葉を聞くであろうとし、アフガニスタンの女性達がタリバンからの虐待や独裁から救われたことを感謝する声を聞くだろうと書いている。

    アブ・グレーブの醜態も、ブッシュ政権がその犯人たちを罰したのであり、水攻め拷問にしても、歴史家たちはそれが911陰謀の張本人を含む凶悪なテロリスト三人のみにしか使われなかったこと、この拷問により数々のテロ計画が暴露され、世界中で何千という人の命がすくわれたであろう事実をしるだろう。外国からテロリストを極秘にアメリカへ送還させたことが批判された事実にしても、いったい他にどんな方法があったのかと歴史家たちは疑問に思うだろう。

    ブッシュ大統領任期最後におきた不動産を巡る金融危機にしても、不動産ローンなど最初からもつべきでなかった人々に民主党が無理を言って銀行に理不尽な住宅ローンを組ませたことが原因だった。主流メディアも民主党も今はその責任をブッシュ大統領に押し付けているが、客観的に歴史を見た場合、この責任はブッシュにあるのではなく、クリントン時代に行われたファニーメイやフレディメイの規則緩和に問題があったこと、ブッシュ大統領がそれを何度も改善しようとしては民主党議会に阻止されたことなどがはっきりする。ブッシュの提案した70億ドルの救済こそが本当にこの危機を乗り越えるの役立つかもしれないのだ。

    911への反応として単純だと批評家からせせら笑われたブッシュの対策こそが、将来の歴史家の目から見れば、死のカルトの独裁から文明社会を救うために最適な対策だったと評価されるかもしれない。

    どの戦争でも間違いは起きるものだ。だが、軍隊も外交官も西側諸国の誰もが反対したにもかかわらず、ブッシュ大統領が押し通した増派によってイラク戦争は勝ちつつある。今日イラクのGDPはサダム時代より三割増しであり、イラク市民はフセインの独裁とその強姦魔息子達の魔の手から解放された。

    8年に渡る戦争で出たアメリカ兵の戦死者にしても、第二次世界大戦でたった二つの島を勝ち取るために出した戦死者の数よりずっと少ない。一般市民の犠牲者にしてもイラクが第二次世界大戦後に体験した20にも及ぶ紛争での犠牲者の数に比べたら足下にも及ばない。

    イラク戦争はアメリカが先導した同盟軍の勝利であった。ブッシュを嫌う批評家達もこの事実を無視することは出来ない。いつか必ずそのことに面と向かわねばならないはずだ、とロバーツ氏はしめくくる。

    カカシはロバーツ氏ほど楽観的に物をみていない。世界恐慌でアメリカの大不況について全くなんの解決もしなかったルーズベルト大統領が、いまだに大不況からアメリカを救った神様みたいに言われていることからしても、ブッシュ大統領がイラク戦争に勝って、イスラムテロリストからアメリカを救ったなんていう歴史的事実はリベラルな大学教授らによって隠蔽されてしまうだろう。そしてそのかわりに未来の人々は、石油欲しさに始めたイラク戦争で、アメリカを泥沼に追い込んだブッシュ大統領の悪政権を引き継いだ偉大なるオバマ大統領が、イラク戦争に勝利をもたらしアメリカをテロの脅威から救った、とかなんとか歴史は書き換えられるに違いない。

    だからこの時代を生きた我々が、ことあるごとに主流メディアの嘘出鱈目に立ち向かって真実を語り継げなければならないのだ。

    January 18, 2009, 現時間 2:23 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    January 4, 2009

    またまたオバマ次期政権を取り巻く腐敗、汚職疑惑でリチャードソンの商務長官辞退

    アメリカ内政

    まったくまだ就任式もやってないのにオバマ次期政権は始まる前からスキャンダル続き。この間、空席となったオバマの元上院議員の席を競りに出して逮捕されたイリノイ知事とオバマの側近が議席を巡って連絡を取り合っていたことがわかったばかりだが、今度は商務長官として任命されていたニュー・メキシコの知事、ビル・リチャード氏が汚職疑惑の中で任命を辞退するという事件がおきた

    リチャードソン知事は多額の献金をした企業に利潤の高い鉄道建設の契約を授与したという汚職疑惑で捜査を受けている最中だ。まさしく贈賄罪そのもの。

    AP通信によると、捜査対象となっているのはカリフォルニア州のCDRフィナンシャル・プロダクツ社。ニューメキシコ州政府との間で、2004年と05年の2年間に約150万ドル(約1億4000万円)の契約を取り付けた。契約の前に、同社と同社首脳がリチャードソン氏の政治団体に献金していたという。

    まったく就任前からこれじゃ、オバマ次期政権はどうなることやら先が思いやられる。

    January 4, 2009, 現時間 8:38 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    December 18, 2008

    就任前のオバマに陰を落とすイリノイ知事の腐敗

    アメリカ内政

    日本ではどのくらい話題になっているか解らないが、オバマが代表として上院議員として出た地元、イリノイ州の知事が、オバマが大統領になって空席になる議席を競りにかけたことが判明し逮捕された。

    下記は朝日新聞の記事より

    【ニューヨーク=真鍋弘樹】米検察当局と連邦捜査局(FBI)は9日、次期大統領に当選したオバマ氏の辞職で空席になったイリノイ州選出上院議員の後継選びでロッド・ブラゴジェビッチ州知事(民主党)が金銭的な見返りを要求したとして、汚職容疑で逮捕したと正式に発表した。オバマ氏の関与はなかったとしている。

     上院議員が大統領就任により辞職した場合、州知事が後継を指名するという権限を悪用し、金銭や知事退職後の地位を得ようと計画した疑い。捜査当局は通話を盗聴して証拠を押さえており、「まるでスポーツ選手の代理人のように、上院の議席を競売にかけていた」と記者会見で説明した。当局の訴追をまぬがれるため、自らを後継に指名することも考えていたという。

    問題なのは、オバマ次期大統領はこの事実を知っていたのかどうかということなのだが、オバマ自身はこの件への関与は完全否定している。ただし、オバマの否定の仕方は非常に言葉を選んだ気をつけたものだった。

    先週の記者会見でも申し上げた通り、私は知事の事務所とは全く連絡をとっていませんし、知事のスタッフのどなたとも交渉はありません。

    実はこの時、オバマ氏は「私たち」という複数形を使わず「私」という単数形を使っていることに注目したい。オバマは自分のスタッフが知事の事務所とオバマの後継人について色々な連絡を取り合っていたことを充分承知していたか、もしくはそういうこともあるかもしれないと察していたかのどちらかである。オバマは周到な人なので、その腐敗ぶりと馬鹿さ加減は左翼の間でもかなり悪名高いブラゴジェビッチ州知事と個人的に直接連絡を取り合うなどということはしていないだろう。だが部下を通じて連絡しあっていたということは充分にあり得る。後になって部下と知事の事務所との密接な関係が明らかになった場合、私たちは関係ないと言えば嘘になるが、私個人は知らないと言えば厳密には嘘とは言えない。後で秘書がしたことで自分には関係ないという言い訳が通るようにわざと単数形第一人称の「私」と言う言葉を使ったのは明らかだ。

    現に、オバマ政権の次期参謀長官に任命されているラマ・エマヌエル氏がブラコジェビッチ知事の事務所と再三にわたったてオバマの後継者候補について話会いをしていたことが昨日あきらかになった。またオバマのホワイトハウスシニアアドバイザーに任命されたバレリー・ジャレット女史も当初オバマの後継者として上院議員の座に興味を持っていたことが明らかになっている。

    つまり、オバマ自身が知事と直接交渉をしていたかどうかは解らないが、オバマのスタッフは知事事務所と深い関係にあったことは間違いない。リベラルが牛耳る左翼メディアがこんな話をおおげさに報道するわけはないが、興味深いのはパワーラインによると、ラスマスン世論調査の結果、アメリカ有権者の45%がオバマ自身もしくはオバマの参謀が直接ブラコジェヴィッチ知事のスキャンダルに関連していると考えているとし、関係ないと答えたのはたったの11%だったという。

    アメリカ国民はアメリカ主流メディアやリベラルが考えるほど愚かではないということだ。それにしても大統領になる前からこんなスキャンダルを抱えるとなると、いったいオバマ政権はどういう政権になるのだろうか?まったく先が思いやられる。

    December 18, 2008, 現時間 11:02 PM | コメント (1) | トラックバック (1)

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    December 15, 2008

    国民保険や厚生年金は必要なのか?

    アメリカ内政

    来年オバマ次期政権と民主党が多数議席を持つ議会が始まる時、我々自由市場主義者が一番恐れるのが、民主党による健康保険や年金制度の完全国営化にある。

    日本ではすでに国民保険や厚生年金が長年施行されているため、こうした制度に関して日本の読者の皆さんには違和感はないかもしれない。確かにフリーターなどで社会保険に入れず、高額の民間保険にも入れないような市民にとっては誰でも入れる国民保険は便利といえば便利だ。また、国が年金の管理をしてくれていれば自分でこつこつ貯金をしていなくても引退後の生活が保証されると思えば、こんなありがたいシステムはないと思われるかもしれない。だが、すでに多くの日本市民が実感しているように、こうしたシステムには大きな落とし穴がある。

    国の経済が潤っている間はいいが、いったん経済が低迷すると先ず第一に削られるのが国民へのサービスである。国民がせっせと保険や年金のために税金を払っていても、政治家の失敗政策や横領やずさんな管理などが原因で保険や年金の予算が底をついたとき、ツケを払わされるのは必ず納税者のほうだ。老齢者の医療費は無料だったのが、今後何割かは負担しなければならないとか、年金の支払額が削減されるとか、どんどんサービスが低下するにもかかわらず、税金は減るどころか増える一方というのがすでに日本の現実だ。

    また、治療方法や医者や病院の選択なども国民保険の場合にはかなり厳しい制限がある。すぐ隣に良い病院があっても、保険が効かないので遠くのヤブ医者ばかりの病院へ通院せざるおえないお年寄りも多くいる。難病でいますぐ最新技術を要する手術が必要な患者も、国民保険ではなかなか許可が降りずに病状が悪化するなどといった自体も発生する。

    アメリカでは日本やお隣のカナダやイギリスといった国民保険の発達した国々から多くの難病患者が最新の手術を受けにくる人が後を絶たない。ミスター苺のイギリス人の友人は、国民保険から治療の許可を待っている間に奥さんを血友病で失くしてしまった。

    日本では経済に余裕のある市民は国民保険の他にも民間の保険に入ることができる。とはいうものの、自分には民間の保険があるから国民保険への加入を拒否するという自由は二本国民にない。社会保険を持っている会社員には実感が湧かないかもしれないが、国民が負担する社会保険や個人経営者が負担する国民保険は半端な額ではないのである。

    それでもまだ日本の場合、民間保険に加入することは違法ではないので、お金に余裕さえあれば、好みの医療を受けることが出来るが、以前にヒラリー・クリントンが提案した国民保険では、国民保険以外の保険に加入することは違法であるという完全な社会主義政策が組み込まれていた。幸いなことに大手ではなく中小の保険会社が集まってヒラリーケア提案の悪法をテレビコマーシャルなどで暴いたため、国民はすんでのところでこの悪法から免れたが、オバマが大統領になったらどうなるか、かなり恐ろしい。

    国民保険や国民年金が社会主義的だということを国民に理解してほしくない人間は多くいる。例の左翼変態フェミニストの小山エミなどがその典型だ。彼女などは健康保険や年金は国が保証すべきだという、いわゆるルーズベルト大統領のニューディールを提唱している。小山はこんなバリバリ社会主義政策を提唱しておいて、「私は社会主義者ではなくて自由市場が好きです、と何度も書いてるんだけど、どうして無視するの?」なんて白々しく聞いてくるんだから笑っちゃう。

    ところでここでアメリカの歴史をよくご存じない皆様に説明しておく必要があるのだが、アメリカでは左翼やリベラルの間で、いや保守派の間ですらも、1929年の10月から30年代を襲った世界恐慌はフーバー大統領のレゼーフェア(国が関知しない、放ったらかしといった意味)自由市場が原因であり、それを後任のルーズベルト大統領がニューディール政策によって解決し、アメリカの経済恐慌から国を救ったという神話が一般常識として今でも信じられている。だが真実は、フーバー大統領のはレゼーフェアどころか、株急暴落にうろたえたフーバー政権のフェデラルリザーブ銀行のパニック的な市場介入政策が株式市場の健康な回復を妨げ、市場をさらに悪化させたのだ。ルーズベルトのニューディールはフーバー大統領政策を焼き直したもので、新しくも何ともないアイデアだった。

    ルーズベルトは緊急事態を言い訳にアメリカに社会主義的なおおきな政府を実現させた。アメリカの国民年金であるソーシャルセキュリティーもこの時に作られたのである。だが、ルーズベルトの政策はアメリカを経済大恐慌から救うことに全く何の役にも断たなかった。大恐慌が始まった当初から第二次世界大戦が始まる年まで、アメリカの失業率はほぼ25%と変化なかったのである。皮肉なことにアメリカを経済大恐慌から救ったのは第二次世界大戦だったのだ。

    ともかく、自分の健康管理や老後を腐敗したお役人に任せることの恐ろしさは、日本国民が一番良く身にしみて知っているのではないだろうか?

    アメリカ人はまだその事実を充分に理解していない。どうか体験のある日本の皆様からアメリカの人々にこの社会主義的悪政策の実態をご説明していただきたいものだ。

    December 15, 2008, 現時間 6:28 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    December 12, 2008

    何が変革?クリントンファミリー一色のオバマ新政権

    アメリカ内政

    カカシはオバマの顔をテレビで観ると虫酸が走るので、出張中はなるべくテレビニュースを避けていた。だいたいまだ就任もしていないのに、オバマはやたらと記者会見を行って、次の政権での方針を演説しまくっている。まったく忌々しいたらないのだ。しかもオバマが立つポディウムには「次期大統領事務所」と書かれているのには笑ってしまう。Office of the President (大統領事務所)というのは存在するが、『次期』大統領のオフィスなどというものは公式には存在しないのだ。就任までまだ一ヶ月以上もあった時から、オバマはすでに大統領気分。アメリカの主流メディアはオバマ一色で、あたかもオバマの決断が今すぐ法律となって施行されるかのような扱いかただ。

    ま、それはともかく、産経新聞の古森義久さんがオバマ次期政権の人事について興味深い意見を述べられておいでなので、そこからちょっと引用したい。

    オバマ氏は国防長官にブッシュ政権の現職ロバート・ゲーツ氏を、財務長官にこれまた現政権下の連邦政府機関たるニューヨーク連銀総裁のティモシー・ガイトナー氏を、それぞれ任命した。...

    オバマ氏が新政権の主要人事として最初に発表したのは大統領首席補佐官へのラム・エマニュエル氏の起用だった。

    同氏はワシントンの究極のインサイダーだったからオバマ氏の脱ワシントン宣言をいぶかる声が起きた。...

     オバマ氏が政権引き継ぎチームの責任者に選んだジョン・ポデスタ氏も70年代からワシントンで民主党議員の補佐官やロビイストとして活動し、90年代はクリントン大統領の首席補佐官だった。...

    エマニュエル、ポデスタ両氏に加え、象徴的なのは国務長官に任命されたヒラリー・クリントン氏である。

    商務長官に選ばれたビル・リチャードソン氏もクリントン政権の国連大使、司法長官に任命されたエリック・ホルダー氏も同政権の司法副長官、国家経済会議委員長となるローレンス・サマーズ氏も同政権の財務長官だった。

    なんだこれじゃ、せっかくヒラリー・クリントンに打ち勝って大統領の座を得たのに、政権のメンバーはクリントンの息がかかった奴らで満ちているではないか。この人事のどこが「変革」なんだよ、と生粋の左翼やリベラルなら腹をたてるべき人事である。

    オバマは選挙に勝つために極左翼に迎合しておきながら、一旦大統領になったら左翼を裏切って中庸に走ろうというのだろうか? だとしたら同性愛者を軍隊に入隊させると公約しておきながら、就任一ヶ月で裏切ったビル・クリントンと同じではないか。ということはアメリカ社会はオバマの左翼政治に破壊される危険はないのかもしれない。信念がないってのはこういう時便利だな。

    しかし、ワシントンでも指折りの左翼と言われたオバマがそう簡単に中庸に寄るとは考えがたい。特に国内政策ではかなり左に寄ると思われる。国民保険とか年金とかヨーロッパ風の社会主義が起用されることは免れないだろう。

    興味深いのは古森氏も指摘されているように、国務長官へのヒラリー・クリントンの起用である。イラク戦争絶対反対姿勢をとってきたオバマと比べ、ヒラリーはずっと鷹派だ。ヒラリーおばさんにはかなり強い外交政策がある。これがオバマの考えと一致するとはとても信じられない。国務長官は大統領の意志を反映するべきであり、全く相反する人を選ぶとブッシュ大統領とパウエル前国務長官の任期後半で起きたように国の外交が混乱してしまうからである。特にオバマはアフガニスタンやパキスタンで継続中の対テロ戦争を引き継がなければならない。イランや北朝鮮の脅威とも立ち向かって行かなければならない。ロシアの共産主義化も無視できない。そういう時に自分の信念と全く違うヒラリーを大事な国務長官に選ぶというのはどういう意味をもつのだろうか?

    昨日、職場のクリスマスパーティで、弾道ミサイル防衛(BMD)が話題に上った。この間去年に引き続き二度目の日本海上自衛隊によるBMD実験があり、続いてアメリカの地上BMD実験があったばかりでもあり、今後のBMDプログラムの行方が案じられた。(どちらの実験も一応成功)一緒のテーブルで席を同じくした同僚は「オバマが大統領になったら、BMDなんておさらばだよ。俺たちも失業さ。」と首を降った。

    確かにオバマの選挙運動中はそういう危険性はかなりあると思っていたのだが、オバマ次期政権の人事を見ているとそれはどうかなという気がしてきた。オバマは自分の代でアメリカが危機にさらされるようなことは避けたいのだろう。それで自分にはよくわからない外交はこれまで通りにしておいて、ことなかれ主義を貫こうという気持ちなのかもしれない。

    オバマがなにもしないでくれたほうが、我々保守派には好都合である。

    December 12, 2008, 現時間 10:21 AM | コメント (3) | トラックバック (0)

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    November 21, 2008

    ビル・エアーズ、恥じないテロリストとオバマ次期大統領の怪しい関係

    アメリカ内政

    バラク・オバマが民主党候補に立候補して以来、共和党のマケインも含め、民主党のクリントンなども、オバマとアメリカ左翼テロリストのビル・エアーズとの関係を取りあげたが、オバマべったりの主流メディアはほぼ完全無視を決め込んだ。オバマが見事次期大統領の座を手にしてしまうと、これまでオバマの選挙に傷をつけてはいけないと遠慮していたエアーズも、今や堂々と公の場に現れているだけでなく、新しく本など出版して忌々しくもその傲慢ぶりを連日テレビ出演やインタビューなどで披露している。過去の栄光(?)を未だに忘れられない老いたテロリストにとって、オバマのライバル達にオバマ攻撃の材料として使われたのは最高に幸運な出来事だったと言える。

    もしも、主流メディアが選挙前にこの恥知らずのテロリストのことを今のように取り上げていたら、オバマの当選はなかったかもしれない。これはACORNなんかとの関わりより、ずっと深刻な問題だ。

    ビル・エアーズの背景については、左翼変態フェミニストの小山エミちゃんが詳しく説明してくれてるので、一部引用させてもらおう。

    このビル・エアーズは1960年代末期から1970年代にかけて活動していたウェザーマンという左翼学生団体の主要メンバーの一人。(中略)ウェザーマンは、自分たちこそが革命を先導しようという考えの団体だった。それが先鋭化して地下に潜り、ウェザー・アンダーグラウンドと呼ばれるようになる。

    ウェザーマンは米国の侵略に抵抗するヴェトナム人や、黒人解放運動をしていたブラック・パンサーズに同調し、「戦争をわれらに (bring the war home)」というスローガンを掲げた。すなわち、米国帝国主義との闘いはヴェトナムではなく、米国本土で米国人自身によって闘われるべきだという考えを主張した。(中略)ウェザーマンは明らかに異質で、、、地下に潜ってからは政府機関を対象とした爆破テロ(略)などの活動を続けた。

    ウェザーマンの活動は1970年代中盤には行き詰まり、エアーズら幹部は1980年までに自首した。しかし警察の側にあまりに多くの違法捜査があったためエアーズは無罪となり、釈放される。その後かれは大学院に進み、教育学の学位を得てイリノイ大学シカゴ校の教授となる。教育学者としてのエアーズは、シカゴ市の教育改革に関わるなどして表彰を受けた。

    ウェザーマンの300人に渡るメンバーは警察や一般市民を標的に暴力的なゲリラ作戦を続けた。エアーズは証拠不十分で無罪になったとはいえ、警察署に爆弾をしかけたことを未だに自慢しており、2001年のインタビューでも後悔しているのはもっと多くの爆弾を仕掛けることができなかったなどと、全くテロリストとしての過去を恥じていない正真正銘のバリバリ左翼テロリストなのである。そういう人間を教育家として受け入れたとしたら、それはシカゴ大学に問題があるのであって、エアーズが立派な人間として更正したという意味では全くない。

    さて、このエアースとオバマの関係だが、小山エミは次のように述べる。

    シカゴの貧困地区でコミュニティ・オーガナイザーの仕事をしていたオバマとの接点ができるのはそのあとで、教育関係の基金の理事同士となって知り合い、オバマがはじめて州議会に立候補した時にはエアーズの自宅でオバマを応援するためのパーティが開かれた。

    もしエアーズと同じ基金で理事をしていたというのが問題なら、シカゴの教育界関係者や市当局関係者は大勢が「テロリストの仲間」ということになってしまう。オバマがシカゴに来たときには、既にエアーズはウェザーマンの過激派活動家ではなく、地元の教育問題に取り組む教育学者だったのだから、何が問題なのかまったく分からない。しかもその後エアーズが特にオバマと深い関係を持っているという事実もなく、大統領選挙にも関与していないし、オバマの側近というわけでもない。それなのに、「オバマはテロリストと仲良くしている」と宣伝するマケインや、それにコロッと騙されてしまうカカシさんのような人がいるのは、困ったことだ。

    『コロっとだまされてしまう』という言い方は非常に不思議だ。何故ならエミちゃん自身、テロリストとして活動していた時代のことを全く恥じていないエアーズとオバマが同じ基金の理事を勤めていたこと(エアーズの紹介でオバマはこの基金の理事になっているのだが)や、エアーズの家でオバマを持ち上げる州上院議員の選挙運動の皮切りが行われたことを認めているのだ。オバマとエアーズが基金で理事をしていたとき、二人はシカゴの教育会を「改革」すべくあらゆる企画に一緒に取り組んだ。二人の関係が親密なものであるかどうか、それは主観の問題だが、エミちゃんも二人の間に職業的な関係があったことは否定していないのである。

    それが『何が問題なのかわからない』といってのけるエミちゃんのおとぼけぶりにも呆れるというもの。では彼女が解らないと言っている問題点をカカシがご説明もうしあげよう。実はこのことについてカカシはすでに今年の4月にこのように書いている

    単に近所に住んでいる顔見知りだというだけならどうということはないが、私は40年前だろうと100年前だろうと何百人という人が死ぬかもしれなかったテロ行為をしておいてそれを反省するどころか、もっとやれば良かったなんて未だに公言しているような人間の家にはお茶に招ばれても絶対に行かないだろう。ましてや大事な選挙運動の会合をそんな人間の家で開くとなれば、自分がその人間の考えに同意しているか、少なくとも特別問題視していないことの現れだ。これが国の大統領になろうとしている人間の近所付き合いだとしたら非常に問題だと私は思うね。

    もしも共和党の候補者が40年前に黒人協会に放火した犯罪者の家で会合を開いたなどということがあったら、「近所に住むただの知り合いで、特に考えを交換したりしていない」とか自分は8歳のときの出来事だから興味ないとかいって言い訳になるだろうか?その関係がわかった時にその候補者の選挙運動は終わってしまうだろう。

    エミちゃんが認めていることだけでも、エアーズとオバマとの関係には由々しき問題があると私は思う。これはマケイン選挙陣営に指摘されるまでもないことだ。それが「何が問題なのかわからない」というのは、エミちゃんやリベラル連中はすくなからずエアーズの左翼主義に同調しているからで、そういう人間とオバマが仲良くしても問題がないと思っている証拠だ。

    それをマケイン陣営が流したデマだとか、保守派がころっと騙されているとか、人を馬鹿にするのもいい加減にしてほしいもんだ。

    November 21, 2008, 現時間 12:02 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    November 19, 2008

    アメリカ三大自動車メーカーは倒産させよ!

    アメリカ内政

    アメリカの金融機関を政府が救済するという話から始まって、民主党は他にも倒産の危機を迎えている大企業を国が救済すべきだと主張しはじめた。はっきり言って政府が市場に口出しするのは好ましいことではないので、どうしても必要な時以外はなるべく手を触れないでもらいたいというのが自由市場主義のカカシの考えだ。

    先の共和党大統領候補の一人、ミット・ロムニーも、まさにそう考える保守派のひとり。ロムニーの18日付けのニューヨークタイムスのオプエドから読んでみよう。題して『デトロイトを倒産させよ』

    もし、ジェネラルモータース、フォード、そしてクライスラーの重役達が昨日申請したように彼らが救済されたら、アメリカの自動車産業にはさよならの投げキッスをすることになるだろう。一晩でそうなるとは言わない、だが崩壊はほぼ確実に保証できる。

    カカシはこのオプエドを読むまでロムニーがビジネスマンであることは知っていたが、ロムニーの父親がデトロイトの自動車会社の重役で、傾いた自動車会社を立て直した経験のあるひとだったとは知らなかった。つまり、ロムニーにとってデトロイトの自動車産業は他人ごとではないのである。

    ロムニーはビッグスリーと呼ばれるこれらの会社が立ち直るためには、政府からの救済ではなく、根本的な再構築、いわゆるリストラクチャーリングが必要だと語る。

    1)先ず第一に外車との経費差を取り除くこと。いまやアメリカの自動車産業は自動車会社というより従業員や引退者の保険や年金のために存在していると言われるほど、人件費への経費が馬鹿高い。これを諸外国の自動車メーカーの率と同等にすれば、競争の不公平を取り除くことが出来る。またすでに引退した社員への年金の削減もいますぐ実施する必要がある。

    ロムニーによるとアメリカの車は一台につき外車と比べ2000ドルも余計に経費がかかっているのだそうだ。同じ値段の車でも外車の方が2000ドル分の高性能が加算されていることになる。これでは競争できないのは当たり前だ。

    2)第二に、現在の経営者を首にし、自動車産業とは無関係な産業から新しい人員を募りマーケティングや改革、創造力、労働者関係に富んだ人々を雇う。新しい経営者側は労働者と経営者が敵対関係にあるというような前世紀の考えを打ち砕く必要がある。

    また、労働組合が労働者の待遇良化や給料引き上げをもたらした時代は終わりを告げなければならない。新しいUAW(自動車産業労働組合)の方針は、経営者と利益共有や株分配といった形に変えて行く必要があるという。

    そして利益も短期的な三ヶ月だの半年だのではなく、長い目で見てその産業に見合った給料や保証を経営者側も労働者も一体となって考えて行く必要がある。無論、労働者の給料引き下げを実施するなら重役も会社の飛行機だの豪華な会議室だのを取り除き、自分らの足を運んで現場の労働者と直接会話を交わすべきである。

    自動車産業はアメリカの基盤となる非常に大事な産業だ。だからこそ新しい現代社会で競争のできる能率的な産業として生まれ変わってほしい。それには政府の救済ではなく、あえて倒産という厳しい道を選ぶ必要があるのだとロムニーは締めくくっている。

    余談だが、これについて左翼変態フェミストの小山エミも、ビッグスリーは倒産させるべきだと書いているのを読んで私は、「え〜?なんで〜?」と一瞬目を疑ってしまった。エミちゃんが支持するオバマはビッグスリーの救済には賛成のはずだが。

    どうやらオバマが就任するまでGMが持たないということで、議会で救済が議論されているのだけれど、これこそ本当に旧来政治のやり方で嫌な感じ。民主党は労組の活躍で選挙で勝たせてもらった見返りに救済を主張し、共和党はというと政治思想的には自由市場擁護の立場から反対するべきところを、一部の(主に西部の)議員を除いては、工業地帯の票を今後ずっと失うことを恐れてはっきり反対できないでいる。この件については、わたしは西部出身の共和党議員の意見に基本的に賛成。自動車会社の経営が行き詰まったなら、多数の航空会社が行き詰まった時と同じくチャプター11(連邦倒産法第11章)に従って、事業を続けながら再建させればいい。

    社会主義で自由市場を嫌うエミちゃんにしてはまともなことを言うじゃない、と思って読んでいたら、案の定、彼女の解決策は産業が個人の福祉を保証するのではなく、国が保証すべきなのだと語っている。

    米国型コーポラティズム(に近いもの)において労組が勝ち取ったさまざまな保証や保護が、ビッグスリーの足枷となって国際競争力を奪い、結果としてかえって労働者の雇用を損なっているのは確実。自動車労組が過去の既得権益にしがみついているうちに、サービス産業などをはじめとするより立場の弱い労働者の運動と接点を失い、それが2005年の労組再編を引き起こしたことも、過去エントリ「歓迎すべき米労組全国組織 AFL-CIO の大分裂」で紹介した。

    けれどもそれは、既得権益を奪えばそれで良いという問題では決してない。なぜなら労働者として、人間として、保険や年金といったセーフティネットを望むのは当然のことだからだ。とはいえ米国型コーポラティズムは終焉し、自動車労組だけが既得権益に守られる状態ももはや維持不可能なのだから、政府が健康保険と年金に責任を持つ制度に移行することで、今度こそニューディールを完成させなければいけないと思う。

    なるほどね。気持ちは解るのだが、会社が請け負うべき労働者への保証を国が補えば、ビッグスリーが倒産の危機を迎えたように今度は国が破産の危機を迎えることになるということをエミちゃん並びに社会主義者は理解していない。いったい国が国民にする保証は誰が支払うのだ?

    アメリカが経済危機といいながらも、ヨーロッパ諸国よりも強い経済を保つことが出来るのも、アメリカではヨーロッパほど社会主義が進んでいないからである。ヨーロッパでは長い休暇や労働時間の短縮など、国単位で労働者の待遇保証が行われているが、それが結局生産性の低下に結びつき、アメリカと対応に競争できない状態にある。確かに自動車産業ではアメ車はだめだが、他のアメリカ企業の世界市場進出はすさまじいものがある。

    アメリカ経済の回復は社会主義を進めることではなく、資本主義を進めることにあるのだ。しかし次期大統領がオバマでは、ことは良くなる前にもっと悪い状態になるだろう。

    アメリカよ、シートベルトを締めよ、この先の揺れはもっと激しくなるだろう。

    November 19, 2008, 現時間 11:23 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    November 18, 2008

    カカシ、変態フェミストの挑戦を受けて立つ! オバマと左翼過激派市民団体ACORNの悪質な関係

    アメリカ内政 , フェミニズム

    カリフォルニア州の結婚に関する憲法改正の決議案第8条が通ったので、自称クィアー(Queer)の左翼フェミニストこと小山のエミちゃんはどう思ってるのかなと思って彼女のブログを覗いてみたら、なんとカカシのことが書いてあるではないか。しかも私がオバマに関してマケイン選挙運動陣営のデマを鵜呑みにしているという指摘である。

    ま、すでにオバマが勝ってしまったので、こんな話を今更してもしょうがないかなとは思ったのだが、オバマが大統領選に勝ったのも、小山エミのようなリベラル運動家やオバマべったりの主流メディアが事実を隠蔽し、事実を指摘したマケイン陣営及び保守派を嘘つき扱いしたことが、多少なりとも影響を与えたことは否定できない。

    よって主流メディアの嘘や隠蔽による間違ったアメリカ像を正したいという目的でこのブログを始めたカカシとしては、小山エミの挑戦に受けて立つ責任があるだろう。

    左翼過激派市民団体ACORNの正体

    先ず最初に小山エミが「無視できない」としているのはカカシの書いたこのエントリーのこの部分である。

    オバマには選挙違反連続で警察沙汰になっているACORN(エーコーン)という市民団体がくっついている。このグループは選挙権があろうとなかろうと移民や犯罪者に金を払って選挙登録をさせ、その名前を使って投票権を自分らで埋めて郵送するという違反で何人もそのメンバーが逮捕されている。

    これについて、小山エミはACORNは低所得者の選挙登録を援助する中立な市民団体であると説明する。

    いくら民主主義といっても、貧しい人たちの意見が政治に反映されないので、特に貧困地域において、多くの人たちが有権者登録を呼びかける活動を行なっている。 ACORN もそうした団体の一つで、登録用紙を持参して街頭などで登録を呼びかけ、その場で記入・署名してもらってそれを持ち帰り、まとめて選挙管理委員会に提出している。

    こうした活動をする団体は、党派的には中立の立場にあり、登録呼びかけ活動中にその立場を利用してどの候補や政党に投票すべきかという話をすることは認められていない。けれども、貧しい人がよりたくさん投票すれば、自然と貧困層、そしてその多くを占める非白人層の支持を多く集めている民主党が有利になる。だから、民主党は有権者登録の呼びかけに好意的であり、共和党はなにかにつけて文句をつけようとしている。

    共和党がACORNの活動に文句をいうのは、そのあからさまな民主党支持とそのあくどい手口について言ってるのであり、低所得者に民主党支持が多いからではない。多少でもACORNの背景を知っているひとなら、彼らがおよそ中立な市民団体などではないことは充分承知のはず。左翼運動家の小山エミがその事実を知らないはずはないので、はっきり言って上記の供述は「おとぼけにもほどがあるね」と言うもんだ。それではACORNがどのように選挙違反をやったのかという話をする前に、ACORNがどんな団体なのかという話からしておこう。

    ナショナルレビューに載ったスタンリー・カーツの記事を参考にACORNの歴史を追って観よう。ナショナルレビューは保守派の政治マガジンでカーツは保守派の政治評論家。

    ACORNはAssociation of Community Organizations for Reform Nowの略で、「いますぐ改革するための共同体組織編成同盟」とでも訳すのかな?名前からして社会主義丸出しという感じがするが、カーツによるとムーブオン・ドット・オーグ(MoveOn.org)やコードピンクなどと並ぶ「アメリカ最大の過激派グループ」で、その過激ぶりは他の二つをしのぐという。

    ACORNは1960年に生まれた過激派新左翼の後裔で、バリバリのアンチ資本主義のグループの中でも最も過激で破壊的なthe National Welfare Rights Organization(全国生活保護権利組織)略して NWRO から別れたグループである。NWROは生活保護事務所に座り込みなどをして生活保護の資格を緩め、より多くの人々が保護を受けることで生活保護のシステムそのものを破壊しようとした。既存の行政組織を破壊することによって新しい社会主義社会を作ろうというのがその目的だった。

    ACORNはNWROから目的は変わっても1960年代風の恐喝的まがいの過激な運動方法は変わっていない。ただより賢くなったACORNは地方で活躍し、全国的なメディアのレーダーにひっかからないように運動している。彼らの新しい目的はウォールマートのような大型スーパーを標的に労働者の最低賃金の引き上げをすることだ。無論企業にそんな圧力をかければよ労働者の賃金があがるどころか、スーパーはそういう地方を敬遠するため地元の経済はよけい貧困になるという結果を生んだ。その上ACORNは生活保護法の改正には絶対に反対しているので、貧困な地方では生活保護から抜けられずに何代にも渡って生活保護をうける家庭が多く出来てしまった。しかもACORNは金融機関にもっと厳しい規制を与えるような訴訟をほのめかして多額の「寄付金」を強請り取り民主党候補への選挙運動に横流ししたりしているという。

    ACORNの過激的社会主義の思想は彼らの信じられないような主張に現れている。最低賃金を引き上げる法律を通せば、地方の企業は他へ引っ越したがることを充分に理解しているACORNはそういう企業は「出口ビザ」を取得すべきだなどと平気で提案している。これではまるで旧ソ連の共産主義そのものだ。

    ACORNの抗議者が連邦準備銀行の公聴会を邪魔したりしたこともあるが、どちらかという地方市議会などへの暴力的な抗議の方が目立つ。オバマが代表するイリノイ州のシカゴなどはその支部がかなり幅をきかせている。バルティモアーでは銀行重役たちの晩餐会に乱入したり、市長の家にバス四台の集団で集まり、家の前で叫び立てて市長の家族を震え立たせたりしたこともある。

    このような凶暴な抗議作戦を批判されると、ジョン・アトラスとピーター・ドライヤーという運動家が「右と接する」という論文でACORNの弁護を行ったが、ACORNの暴力的な威嚇作戦が独立した行き過ぎなメンバーによるものだと言い訳するどころか、威嚇作戦は効果があると、ACORNの暴力的なやり方を完全弁護する内容だった。まさしく恥じない過激派である。

    ACORNによる組織的な選挙違反

    さてここで、ACORNがどのような選挙違反を行って来たのか、ここでその例をいくつか挙げて観よう。

    2007年7月、ワシントン州:ACORNによって提出された1800に登る投票登録書が不正に集められたものであったとし、ACORNの従業員7人が起訴された。ワシントン州の記録上最悪の選挙違反であった。ACORN支部は集められた登録書を充分に審議しなかったことを認め、罰金を払い今後従業員の監視を厳しくすることを約束した。(参考、ミッシェル・モルキン

    上記のモルキンのサイトでは他にもミズーリ州、オハイオ州をはじめ12の州に渡って行われたACORNによる選挙違反の例が上げられている。

    さて時を隔てて今回の選挙においてはといえば:

    インディアナ州、レイク群。ACORNは5000の新しい登録書を提出。州当局によるとその最初の2100がすべて偽物であったことを発見した。

    フィラデルフィアPhiladelphia:CNNニュースによると、ACORNが提出した8000の登録書に問題があったという。

    言っておくが、こんなのは氷山の一角である。ACORNは長年に渡ってアメリカ全土でこのような選挙違反を度々行って来たのである。にもかかわらず変態フェミニストの小山エミは、楽をしたいアルバイトが個人的に勝手にやったことで、ACORN自身も被害者なのであり、ACORNは組織内で登録書をきちんと審議し、メンバー教育もきちんと行い、悪いメンバーは調査したうえ当局に引き渡し、全面的に協力しているといいはる。

    ACORN は、集められた登録用紙をそのように分類した上で(つまり、怪しげな登録用紙は「これは怪しいですよ」とはっきり伝える形で)選挙管理委員会に提出し、委員会が不正と判断したものについてはその登録を行なったアルバイトを判定し、もし法的追求があれば警察に協力する。なぜなら、そうした行為は ACORN の評判に傷をつけるものだし、それ以前に ACORN はその件において詐欺の被害者だから。かれらは、できるだけ多くの貧しい人に投票に行ってもらうためにこのような活動を行なっているのであって、不正な登録がいくら行なわれても投票率向上にはまったく寄与しないもの。

    「秘書が勝手にやったことでして、、わたくしはその〜全く関知しておりません、、、」とかいっているどっかの政治家みたいで全く説得力ないね、こんないいわけ。ACORNがきちんと監視しているというなら、どうして何年にも渡ってあちこちの支部で何度も何度も同じ『間違い』が起きるのだ?これはいくつもの支店で賞味期限切れの材料を使っていた大手の製菓会社が不正があったのはそれぞれの支店が勝手にやったもので、本社の方針ではないといくら言い張ってみても通らないのと同じである。不正の数が長年広範囲に渡って広がっていれば、それは組織ぐるみの方針であると考えるのが常識。すくなくともACORNは登録書集めにしろ従業員にしろ管理不行き届きであることに間違いはない。だが、ACORNの過激で違法行為もいとわない抗議活動を考慮にいれると、これらの不正が単なる個別の郡然で片付けるわけにはいかない。エミちゃんがこんなに簡単に国民を騙せるとおもってるところにリベラル特有の優越感とおごりがある。どこまで人を馬鹿にするんだとききたいね。

    ちなみにACORNはどんな連中を自給8ドルでアルバイトに雇っているのかというと、このラスベガスで起きた選挙違反事件では、集められた65000の登録書があやしげなものだったとされ、しかもアルバイトの59人が前科ものの犯罪者だったというのだ。重犯罪者は他人の個人情報を集めてはいけないことになっている。だからACORNは不正な登録書を集めたこと以外にも前科ものを雇うという違反をしていたのである。

    これらの違反がすべて偶然だというなら、何故すべての偶然が左翼のアジェンダに利益になるのかを考えてもらいたい。もし不正が偶然なら、民主党にも共和党にも同様に利益になる不正登録書が集められるはずである。単なるアルバイトが楽してアルバイト料をもうけたいだけなら、登録する人間が民主党でも共和党でも関係ないはずだからだ。それがどうして常に集められた不正登録書はすべて民主党なのだ?アルバイトが単に楽したいだけだとしても、何故常に民主党を選ぶのだ?

    その答えはあまりにも明白で今更書く必要もないが、あきらかにACORNがアルバイトをそのように指導しているからに他ならない。

    オバマとACORNの関係

    しかし、ACORNがどれだけ悪徳で過激な市民団体であるかということがわかっても、それと次期大統領のバラク・オバマとどういう関係があるのかという疑問が生まれる。それが関係大有りなのである。これについてエミちゃんはこう語る。

    オバマが ACORN に所属していたというのははっきりした間違い。オバマは政治家になる前に ACORN と似たような活動をする別の団体に所属していたし、ACORN が州政府を訴えたときに弁護士として ACORN を代弁したことはあるけれども、ACORN のメンバーだったことはない。FOX News などでは「ACORN のスタッフを対象に講習会を開いていた」という話も出ているけれども、年に一度のイベントに講師として呼ばれていたというだけ。どこが悪いというのか。

    カカシがオバマはACORNのメンバーだっとと書いたことは確かに間違いだったので、それは認めておく。オバマは将来政治家になることをかなり早くから決めていたから、こんな組織のメンバーになるようなヘマは犯さない。ただし、エミちゃんも認めている通り、オバマはACORNの弁護士だったことがある。それというのもオバマはコミュニティオーガナイザー(共同体組織編成家)だったころ、抗議運動などを主催していた実力を買われ、当時のACORNのリーダーからメンバー達の抗議運動や組織編成を指導してほしいと依頼されており、ACORNの過激なメンバーたちはオバマの指導によってその行動を学んでいたのである。つまりACORNメンバーの行動はオバマの思想にもとづくものなのだ。エミちゃんがいうような「時々講師として呼ばれていた」などという甘いものではない。

    また、オバマとACORNの長年に渡る付き合いから、ACORNのメンバーの多くがオバマの選挙運動員として1996年の州上院選の時も2000年の連邦上院選の時もボランティアなどとして働いている。

    しかし上記のカーツによれば、もっと問題なのはオバマがウッズファンドとジョイスファンデーションという二つの慈善事業の理事をやっていた時のことである。ニューヨークタイムスによれば、この事業の理事としてオバマは組織の予算をあらゆる慈善団体に分配する権限をもっていた。この事業から予算を分けてもらった慈善団体にACORNが含まれていることは言うまでもない。

    ACORNのシカゴ支部はオバマが州上院議員の選挙に出た時あからさまにオバマを支持している。

    このようにみてみると、ACORNは左翼過激派市民運動団体であり、そのやり方はきわめて悪どく、オバマとも長年にわたってべったりの関係であったことがはっきりする。最後にエミちゃんの書いてるこの部分だが、、

    ACORN がオバマに献金しているという話は FOX News や過激保守ブログですら見たことがないのだけれど(ていうか、ACORN そのものは非営利団体なので、候補や政党への献金はできない)、おそらくマケイン陣営が「オバマが ACORN に八十万ドル払った」と宣伝していることの聞き間違えだと思う。八十万ドルという話がどこから出てくるかというと、今年の春に民主党内でヒラリー・クリントンと激しい指名獲得競争をしていた時に、ACORN と関連のある団体に対して、より多くの人に投票を呼びかけるための活動の資金としてそれだけの額を提供したというのが元。この活動は Get Out the Vote (GOTV) と呼ばれていて、選挙前に集めておいた支持者のリストに選挙当日に電話をかけ、「今日が投票日ですよ、忘れずに投票にいきましょう」と呼びかけたりするもの。米国では選挙のたびにどの陣営も行なっていることであり、何の不正も報告されていない。

    何の不正も報告されていないどころか、オバマが8万ドルも払って投票を呼びかけてもらった(eighty thousandだから8万なのよね、エミちゃんは私の英語のカタカナ表記に重箱の隅をつつくみたいにほじくるので、今回はつっこませてもらうわね。)ACORNは民主党に有利なように選挙違反の連続をして、その従業員が何人も逮捕され起訴されているのだ。「なんの不正も報告されてない」なんてよくもしらじらしく言えたもんだ。ま、こういうことをすっとぼけるのはリベラル運動家の常套手段だから驚きはしないがね。

    というわけなので、カカシがオバマとACORNについて書いたことは、マケインの流したデマでもなんでもなく、真実に基づいたものだったのだ。無論小山エミのようなリベラル過激派運動家がそういう事実をデマだと言って隠蔽することに成功したから、オバマが次期大統領になるなどという悲劇がおきているわけだが、、、

    November 18, 2008, 現時間 10:04 PM | コメント (4) | トラックバック (2)

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    November 8, 2008

    オバマ次期大統領が試される時

    アメリカ内政 , 対テロ戦争

    コメンターの方々も話しておられるように、ブッシュ大統領のおかげでアメリカは世界から嫌われるようになった、オバマが大統領になることでアメリカは再び諸外国から好かれるようになるのではないか、という意見を最近よく聞く。だが、アメリカが国際社会から好かれるということは実際アメリカにとって良いことなのだろうか?

    確かにアメリカを嫌う国が減ればアメリカを襲う国が減るという理屈はわからないでもない。だが、アメリカが一番テロの標的になっていたのは国際的にも人気の高かったクリントン大統領の時代であって、世界中から忌み嫌われたとされるブッシュ大統領の時代ではない。確かに911同時多発テロは2001年に起きはしたが、その計画はパパブッシュの時代にさかのぼるし、クリントン大統領が国際的な問題を避けるため、特にとりたてて対テロ政策を立ててこなかったことが大きな原因となっている。

    ちなみに、アメリカが世界中から嫌われていたと言われるブッシュ政権の間中、911以後アメリカ国内でテロ事件は一度も起きていないし、諸外国でもアメリカ市民やアメリカ所有物に対するテロ行為は起きなかった。ブッシュ大統領の支持率に無頓着な強硬手段にテロリスト達は恐れをなしたのか、少なくとも警戒を高めたことは確かだろう。つまり、アメリカが嫌われていようとどうしようと、アメリカは恐れられているほうがアメリカの国防にとっては良いことなのだと言えるのではないだろうか?

    オバマ次期大統領は一度も試されたことがない。テロリストや諸外国の敵に向かってどう対処するのか全く未知数な人間だ。私がロシアのプーチンや、イランのアフマディネジャドや、北朝鮮の金正日であれば、今こそアメリカに無理難題を吹っかけてオバマ大統領の強さ/弱さを試すであろう。ブッシュ大統領は就任数ヶ月後に911という試練に立ち向かい見事にその強さを見せた。

    オバマ次期大統領にはそれが出来るのであろうか?

    弱いアメリカを好きな国は案外多いのではないかとカカシは思うのだが、、、

    November 8, 2008, 現時間 11:19 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    November 7, 2008

    どれが当たった? 各種世論調査の成績を見る

    アメリカ内政

    今回の選挙前に色々な世論調査が発表されたが、各調査によって結果はまちまちで、いったい誰を信用していいのやらさっぱりわからなかった。そこで、今回はどの調査会社が一番正確に世論を反映したか、その結果を分析してみよう。

    CNNによると、最終的に人気投票ではオバマ53%、マケイン46%で、これが正しいとすれば、オバマが7点リードで勝利を勝ち取ったことになる。ではこれをもとにして各種の調査結果を 見てみよう。.

    調査会社対投票者

    支持率の世論調査は差の低いところで3.5%のバトルグラウンド社から、高いところでゾグビーやギャッロップ社の11%とかなり大きな格差があった。そのなかで最終結果に一番近かったのは、CNNとフォックスニュースとイプソスがぴったり7%の差だった。ピューリサーチは最後に6%でかなり最終結果と近かったとはいえ、それまでかなりばらついており、ひどい時には15%なんて時もあった。これはオバマ偏向が行き過ぎていたのを選挙近くなって調整した感がかなりある。

    下記の表はミスター苺がまとめてくれたものだが、実際のポイントの違いと間違った割合を表したもの。例えば調査会社が11ポイントと予測した場合、その差の4ポイントの間違った割合は57%といった具合だ。

     

    最終世論調査と実際の結果
    調査会社 最終オバマリード 調査と実際の結果の差 差の割合
    バトルグラウンド 3.5% -3.5 ポイント -50% off
    ホットライン 5% -2 ポイント -29% off
    ラスマスン 6% -1 -14% off
    ピュー 6% -1 -14% off
    CNN 7% 直撃 大当たり
    Fox News 7% 直撃 大当たり
    イプソス 7% 直撃 大当たり
    IBD 8% +1 ポイント 14% off
    NBC/ウォールストリートジャーナル 8% +1 ポイント 14% off
    ABC/ワシントンポスト 9% +2 ポイント 29% off
    CBS 9% +2 ポイント 29% off
    マリスト 9% +2 ポイント 29% off
    ギャロップ 11% +4 ポイント 57% off
    ゾグビー 11% +4 ポイント 57% off

     

    別に驚くほどのこともないが、マケインは世論調査よりもずっと良い成績を取った。 同時にオバマは調査よりもずっと低い点数での勝利だった。オバマが優勢の結果を発表したうち、ぴったりあたったのは三社のみ。10社のうち7社までがオバマの優勢度を過大評価していた。明らかにこれらの会社は共和党の強さを過小評価していたのである。これでオバマ大優勢と発表した世論調査の多くがかなり現実離れしていたものだったことがはっきりした。

    確かにオバマは勝った。だがメディアが言うほどオバマ優勢だったわけではない。マケインが勝つ可能性はメディアの報道以上に高かったのである。これは決してカカシがシニカルだから言うのではない。アメリカのメディアにはこうした世論調査の操作により共和党支持者の熱意を冷まし、投票の場に行かないようにしようという作為があったとカカシは確信する。

    私が世論調査を信用しないのはこうした事実に基づくのである。

    November 7, 2008, 現時間 7:00 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    November 5, 2008

    土砂崩れ勝利ではなかったオバマの当選

    アメリカ内政

    だーんだだだーだだだだだだだあ〜。(葬奏行進曲を歌ってるつもり、、、)

    かなり落ち込んでいるカカシの朝である。夕べオハイオがオバマ当選確実になったところですでに結果は見えていたが、本当に残念だ。うちにいてテレビニュースを観ているのも嫌だったので、コーヒーでも飲むかと外へでたら、あきらかなオバマファンたちがすでに町に繰り出してお祭り騒ぎ。スターバックスでは「投票した?投票した人はトールのコーヒーただですよ。」と興奮した顔の若い女が言った。「選挙の話はしたくないわ、でもただコーヒーはもらってく。」とスタバを出たカカシ。

    ここ数週間、週末らしい休みを全然もらっていなかったのを口実に本日は休みを取って自宅休養をすることにした。

    コメンターのziibra22さんがおっしゃるように、今回の選挙におけるメディアのオバマへの肩入れはリベラル寄りのメディアとはいえ、これまでになくすさまじいものがあった。オバマ一辺倒のプロパガンダ(情報操作)は、政治とは関係ないはずの主婦やファッションや芸能界情報の雑誌やテレビ番組に至るまで、オバマ、オバマで満載されていた。スーパーのレジの横に置いてある雑誌はなにからなにまでオバマやミッシェルの顔だらけ。サタデーナイトライブを始め深夜のコメディ番組やトークショーでおちょくられるのはマケインとペイリンのみ。オバマへの批判は一切なし。それに加えてオバマはアメリカ選挙の歴史始まって以来最高の広告料を使っての選挙運動。メディアが一つの情報しか報道しないことの恐ろしさを改めて感じさせられた。

    私と同僚がワイキキのスポーツバーで体験したことや、ziibra22さんがご近所の井戸端会議で体験したようなことは、今後はもっとひどくなるだろう。リベラル連中は単に自分らが共和党バッシングをするだけでは飽き足らず、周りの人間も積極的に共和党バッシングをすることを強制する。それに乗ってこない人たちは村八分。学校、スポーツバー、近所の井戸端会議、職場の休憩室など、政治とは無関係の場所でも言論の自由を迫害しようとするのが最近のアメリカリベラル。反対意見は一切うけいれないのだ。

    しかしだ、考えてみれば、これだけ激しい選挙運動をした割にはオバマの勝利はいわゆるランドスライド(土砂崩れ)と言われるような圧倒的な勝利というほどの大勝利ではなかった。ま、小差で勝とうが大差で勝とうが勝ったことに変わりはないのだから、なにを今更負け惜しみを、とお思いになるかもしれないが、大統領選も上下院議員のほうも、圧倒的に民主党が勝ったわけではないということには今後のアメリカ政策には多いに影響があるのである。Power Lineのジョンがその点について指摘している。

    オバマは人気投票で52%を獲得し、マケインより5〜6%の差で勝った。しかし土砂崩れ勝利と呼ぶにはほど遠い数字だ。例えばレーガンは1980年に10点、1984年には18点の差で勝っている。ニクソンの1972年の勝利はなんと23点の差だ。パパブッシュの1988年の時でさえ8点の差で勝っている。

    マケインに比べてオバマがどれほど有利な立場にあったか考えただけでも気が遠くなる。公共選挙費用のみを使うという公約を破って献金を募ったオバマは大統領選の歴史始まって以来最高の献金を集めた。結果マケインの選挙費用の約二倍の金額をついやしたのである。先ほども述べたようにオバマは芸能界から圧倒的な支持を受け若い世代を魅了し、黒人票のほとんどを集めた。オバマは主流メディアからほぼ100%の支持を受けていた。そしてタイミングよく金融危機が訪れそれをすべて共和党のせいにすることに成功した。

    このような信じられない方度の有利な立場に立ちながら、オバマの勝利はたったの5%差という結果だったのだ。

    議会選挙にしてもそうである。民主党は共和党よりずっと多くの献金をつぎこんで選挙運動に挑んだ。オバマ人気のお裾分けを得て民主党議員候補らは共和党よりずっと優勢な立場にたっていた。にもかかわらず議会のほうも民主党の土砂崩れ勝利とまではいかなかった。

    民主党は上院で5席、下院で20の増員。ま、かなり下院のほうは頑張ったが、これでも絶対多数の2/3には満たないので、民主党だけでなにもかも決めてしまうということは出来ない。

    パワーラインのジョンはかなり楽観的な見方をしているが、私は下院の民主党議席20増員はちょっと問題だと思う。民主党はここ数年、選挙の度に議席を増やして来ており、その傾向は全く変わっていない。共和党は次の選挙の二年後までになんとか自分らの方が国をよくすることが出来るということを国民にアピールする必要がある。そうでないと民主党大統領と民主党の議会となってしまうとアメリカは完全にリベラル独裁国になってしまうからだ。

    しかしオバマは選挙運動中圧倒的有利な立場に置かれていながら、国民の圧倒的支持を受けたとはいえない。ということはこの次に何か危機が起きた時、オバマに投票しなかった43%を超える国民はオバマの対応を冷静な目で見つめることだろう。今度はリベラルメディアもなにもかも共和党のせいには出来ないのだから。

    November 5, 2008, 現時間 10:59 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    November 4, 2008

    いよいよ米大統領選挙、投票始まる! 途中経過発表

    アメリカ内政

    出張が予定より長引き、今日の選挙に帰って来れるかどうか心配だったのだが、なんとか日曜日までに仕事を済まして昨日の午後の便でカリフォルニアに帰宅した。先ほど近所のユダヤ教寺院で投票を済ませて来たところ。後は結果をまつばかり。

    先日ワイキキのスポーツバーで同僚のDと大学アメフトを見ていた時、Dはフロリダ州から来たという中年夫婦とアメフトの話題で花を咲かせていた。ところがDが何気なく自分の泊まっているホテルではフォックスニュースが入らないと文句をいった途端、中年夫婦の旦那の方が「おお!君は共和党なのか?」と責めるようにDに問いかけた。Dは「ええ、そうですけど、、」と純粋に答えると、中年夫婦はこれまでの親しみ深い態度から一変し、その後の話題もそこそこにフロリダ大学の試合が終わったのを言い訳にさっさとスポーツバーを去ってしまった。「あなた、あの人たちを脅かしちゃったみたいね。」と私が言うと「そうかね」ととぼけた顔のD。

    もちろんDはすっとぼけていたが、実際何が起きたのかは明白。最近のリベラルは保守派が我慢ならない。ミスター苺も長年つきあってきた友人と政治の件で意見が別れて絶交された人が何人もいると言っていた。保守派はリベラルの人間をリベラルだというだけで突き放したりはしないが、リベラルの人間は保守派とはつきあいたがらないのが現実。

    西海岸18時現在:

    出口調査によるとかなりオバマが優勢な模様。でも出口調査というのは不正確なので悪名高い。それにまだ多くの西側の州で投票は続いているので結果が出るのはもっと先の話。ではすでに投票上が閉まった州での途中開票結果をRCPの発表をもとに追ってみよう。選挙は大統領選以外にも上下院や州ごとの法案決議などもある。民主党が多くの議席を獲得し、共和党の否決権を破るだけの多数議席を取った場合、民主党の独裁となる。だから議席数も大統領選と同様、いやそれ以上に重要だと言える。

    大統領選に関してはミスター苺の分析によると、マケインはバージニア、オハイオ、フロリダ、コロラド州のすべてで勝たなければ全国勝利の可能性はないという。アメリカは時間帯が東、マウンテン、西、そしてハワイ、アラスカと数時間の差があるので同時に開票結果が出るわけではない。

    ジョージア州は開票14%、今のところマケイン63%、オバマ36%。ニューハンプシャー州は今のところオバマ57%、マケイン42%。もともとリベラルな州なのでオバマが勝っても不思議はない。フロリダ州はまだ勝者宣言なし。しかしオバマが53%、マケイン47%でオバマ優勢。フロリダがオバマに傾いたらマケインはかなり危ない。オクラホマ州はマケイン65%、オバマ35%でマケイン勝利確実。マリーランド州は出口調査の結果は発表されてないが多分オバマが取るだろう。ペンシルペニアはオバマ勝利確実。

    November 4, 2008, 現時間 5:59 PM | コメント (13) | トラックバック (0)

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    October 19, 2008

    前代未聞、オバマの政治広告費は過去最高

    アメリカ内政

    昨日のニューヨークタイムスによるとバラク・オバマが使っている広告費は2004年のそれまでの最高記録ブッシュ大統領の広告費を上回り過去最高記録に達し、その広告の量はジョン・マケインの約4倍になるという。

    これに加えて主流メディアはオバマべったり。しかもオバマには選挙違反連続で警察沙汰になっているACORNという市民団体がくっついている。このグループは選挙権があろうとなかろうと移民や犯罪者に金を払って選挙登録をさせ、その名前を使って投票権を自分らで埋めて郵送するという違反で何人もそのメンバーが逮捕されている。

    オバマはこのグループは自分には関係がないと言い張っているが、オバマはかつてこのグループに所属していたことがあり、しかもこのグループはオバマ選挙運動に多額の献金をしているのである。よくも白々しく自分には関係がないなどと言えたものだ。

    しかしこれは元テロリストで全く反省の色を見せない左翼運動家のビル・エアース同様、主流メディアはオバマとの怪しげな関係に全く注目しようとしない。

    ところでこの間の討論会の時に、オバマはマケインの広告は100%オバマを攻撃する否定的な内容だと攻めたのに対し、マケインもオバマは歴史的にも最大の数の否定的広告をしていると応戦した。

    しかしオバマはこれだけ金をつぎ込み大規模な広告を行っている割にはその支持率のリードはせいぜい4〜5%。メディアの応援もあり、日がな夜がなオバマの宣伝ばかりが波状を占めているというのに、何故オバマはもっと圧倒的に優勢にならないのだろうか。

    さて、エントリーが途中だが、あと15分でまた出張に発たねばならないので本日はこの辺で。またネットアクセスが不能になるのでこの先の更新はいつになるかわからないが、出来る限りの頻度で更新したいと思う。

    October 19, 2008, 現時間 5:07 AM | コメント (4) | トラックバック (1)

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    October 17, 2008

    マケイン圧勝! 鉛管工ジョーが主役になった米大統領候補討論会

    アメリカ内政

    この間行われた第三回目で最後の米大統領候補討論会では外交問題よりも現在の金融危機や健康保険、教育問題といった国内政策が主軸となって論じられた。そのなかでも共和党候補のジョン・マケインが持ち出した鉛管工のジョー(Joe Wurzelbacher)という人が意外な主役となったのが興味深かった。

    マケイン: オバマ議員は鉛管工ジョーと会話で、我々は富を分配する必要があると締めくくりました。つまりジョーから金を取り上げてオバマ議員に渡し、オバマ議員にその富を分配させろというのです。

    マケインがこの男性の名前を持ち出したのは、オバマの増税政策への批判が理由だ。オバマは年収25万ドル以上の『金持ち』の所得税を増税することによって、95%のアメリカ市民の税金を減らすと公約している。これに対してマケインはこの経済低迷の時期に誰の税金も引き上げるべきではないと主張している。マケインにいわせれば年収25万ドルを稼いでいるのは決してオバマの言うような『金持ち』ではない、その例としてオハイオ州でオバマの選挙運動中にオバマに向かって「俺の税金を上げる気か?」と抗議した鉛管工ジョーのように一日12時間以上も働いてやっとの思いで規模拡大が出来るようになった中小企業の人々を罰する政策なのだと指摘したのである。

    ここで明らかにしておくが、アメリカ市民の低所得者である40%が所得税を支払っていない。アメリカの所得税の60%以上が上位5%の高所得者によって支払われているのである。95%のアメリカ市民の税金を減税するということは、すでに高額の所得税を払っている高所得者の税金を引き上げて、その金で現在税金を払っていない40%の市民に福祉手当を与えるということになるのだ。

    マケインが鉛管工ジョーの名前を持ち出したのも、オバマが増税して罰しようとしているのは決して上位5%という『金持ち』ではなく、ジョーのようなごく普通のビジネスマンなのであり、罪といえば単に一生懸命働いて年収25万ドルをやっと稼げるようになったというだけの中小企業経営者のことを指しているのだということを強調したかったからだ。

    オバマをはじめ民主党の連中は何かと中流階級の減税を唱える。だが、年収25万ドルの中流家庭を『金持ち』と指定することによって結果的に中流階級は増税されることになる。年収5万ドルくらいしかもらっていない一般労働者からしてみれば、年収25万ドルといえば非常に多いように感じるが、夫婦共稼ぎで双方重役だったり中小企業の経営者だったりすれば年収25万ドルなどさほどたいした金額ではない。そしてこの中小企業こそがアメリカ経済の基盤を担っているのである。何故成功者を罰するのだ?とマケインは問いかけている。

    朝のトークラジオを聴いていたら、ある歯医者さんから電話がかかって来て、自分のオフィスでは9人の従業員がいるが、年収は25万ドルを超えているので、もしオバマの増税政策が実施されれば自分は従業員の昇級を見送らなければならない、健康保険も削らなければならなくなると語っていた。それでなくても経済が低迷している今日、これ以上の増税は企業縮小にもつながる。つまり、リストラである。

    自分の年収は5万ドルだから25万ももらっている金持ちが多少苦労したって知ったことかと思うのはあさはかだ。増税は金持ちだけに影響があるのではない。『金持ち』の首が回らなくなれば一番最初に影響を受けるのは『金持ち』に雇われている年収5万程度の一般労働者なのである。

    オバマのやりかたは富の再配分という典型的な社会主義だが、この主義は健康保険政策にも現れている。アメリカには日本のような国民保険は存在しない。雇用主による社会保険か個人保険があるのみ。国が経営している保険といったら高齢者を対象としたメディケア、メディケイドといったものくらいだ。アメリカの医療費は世界中でも一番高額で保険を購入できない市民も多い。その対策としてオバマの計画はどのようなものかというと、、、

    オバマ:私の政策はこうです。あなたがすでに健康保険を持っているなら何もする必要はありません。 雇用主を通じて健康保険をもっているならその保険を維持し、好きな医師を選び、好きなプランを維持することができます。

    私たちがしようとしているのは経費を下げようということです。それによって皆さんの負担を下げることです。一般家庭の保険料を年間平均2500ドルほど下げることが出来ると推定しています。

    もしすでに保険を盛っていなければ、マケイン議員や私が公務員として持っているような連邦政府による選択を供給します。これで低い医療費で高質の治療を受け、医師を選ぶことができます。

    オバマはすでに保険を持っている人にはオバマの政策は影響を与えないと強調しているがそれは正しくない。オバマの政策では雇用主に対してあらゆる規制を課す。例えば今まで保険の対象になっていなかった美容整形だの性転換手術だのといったものまで含まれる可能性があるのである。そうなれば必然的に雇用主が払う保険料が増え負担が増す。それでもし雇用主が政府の課す無理難題を受け入れることが出来なければ、雇用主は政府から罰金を課せられる。しかしもし罰金の金額が従業員にかかる保険料よりも低かった場合、必然的に企業は従業員の保険を一切止めて罰金(税金)を払うことで済まそうとするだろう。

    ということはだ、今会社を通じて社会保険を持っている多くの労働者がオバマ政策のおかげで保険を失い、連邦政府経営の国民保険に無理矢理参加させられるという状況が生じるのである。

    これとは対照的にマケインの保険政策は連邦政府から個人に5000ドルの保険料用の税金控除をし、現在のように居住州のなかでしか保険が購入できないという規制をなくして、この5000ドルを使って国中どの州でも自分の好きな保険に入れるようにするというものだ。ここでもまたマケインは鉛管工ジョーの名前を持ち出した。

    そこで私の古い友達のジョーですが、ジョー、オバマ議員の政策では、中小企業の経営者で(中略) 我が友よ、君がオバマ議員が強制する保険計画を導入しなければ、オバマ氏は君に罰金を課すのです。

    .... へい、ジョー君は金持ちだ、おめでとう。新しくビジネスを購入するために一日10時間から12時間も週七日間働いていた。(オバマ氏に向かって)でもあなたは富を分配したいという。つまりジョーの金を取り上げてあなたがどう使うかを決めようというのです。 でもジョー、君は金持ちだ。おめでとう。いまや君はオバマ議員が強制する保険制度を供給しなければ罰金を課せられる階級に入った。君が自分の家族や子供達や従業員に良いと思う制度を選ぶんじゃなくて、オバマが議員が強制するんだよ。

    とまあこんな調子で討論中マケインの攻撃にオバマの防衛という形が続いた。これまでの討論のなかでもマケインは最高の出来だったと思う。

    無論主流メディア、特にCNNなどは討論後二時間にしてフォーカスグループとかいう視聴者からアンケートをとって、討論はオバマの圧勝だったなんて意味のない調査結果を発表して世論操作に必死だ。

    また今朝になって、オバマ支持者の奴らが鉛管工ジョーの地元へ出かけていてジョーに嫌がらせを始めたという話を聴いた。ミッシェル・モルキンによると、主流メディアはジョーの私生活を洗い始めあら探しをしているという。

    問題なのはジョーの私生活ではなくて、ジョーの質問に対してオバマが「富を配分したい」と答えたことにあるのではないか?こういう社会主義まるだしの本音を語ったオバマの言葉にこそ注目すべきである。

    マケインがそのことを討論会で何度も指摘したことは非常に効果があったと思う。これがマケインの支持率向上に反映するかどうか、ここ数日の世論調査に注目しよう。

    October 17, 2008, 現時間 12:21 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    October 13, 2008

    え? オバマはアメリカ生まれのアメリカ市民じゃない? よって大統領の資格なし!?

    アメリカ内政

    アメリカ憲法が規定しているアメリカ大統領になる資格として、年齢が35歳以上、アメリカ市民として生まれ、アメリカに14年以上在住、という三つの条件がある。

    アメリカ市民として生まれるというのは、アメリカ生まれでなくてはならないという意味ではない。片方の親がアメリカ市民で出生時にすでにアメリカ市民と認められていれば、生まれた場所がアメリカ国外であっても大統領になる資格はある。

    ところが今になって、実はバラク・オバマはアメリカ市民として生まれていない、だから大統領になる資格はないと主張する人物が現れた。フィリップ・バーグというペンシルベニアの弁護士がその人で、ずっと民主党支持で民主党員として地元選挙に立候補したこともあり、民主党関係の委員会で会長を勤めていたこともあるバリバリの民主党員。

    このバーグ氏が8月、オバマはアメリカ大統領としての資格をもたないと訴訟を起こした。モロトブ・ミッチェル(Molotov Mitchell)という男性がバーグ氏とのインタビューを10分間のビデオにしてユートゥーブで紹介している。(American Thinker より

    バーグ氏によるとケニア人であるオバマの父方の祖母が、オバマが生まれた1961年にケニアで生まれた時に立ち会っていたと誇らしげに触れ回っているという。ところがオバマの異母姉はオバマはハワイのある病院で生まれたと証言しているが、オバマ自身は別の病院で生まれたと語っているという。

    「私は時々犯罪者を弁護しますが、真実を述べていれば話はすべて同じですが、嘘をつくと話がばらばらになってしまいます。これらの証言からオバマはアメリカ生まれではないと考えられます。」

    しかしオバマが実際にケニアで生まれていようとアメリカで生まれていようと問題ではないとバーグ氏は語る。何故ならばケニア人の夫と離婚したオバマのアメリカ人の母親がインドネシア人と再婚してインドネシアに移住した時点で、オバマはアメリカ市民権を放棄しているからだとバーグ氏は言うのである。

    その証拠として、オバマがインドネシアに住んでいた4年間、オバマは学校に通っていたと自叙伝に書いているが、当時のインドネシアではインドネシア市民以外は教育を受けることが出来なかったという。ということはオバマのまま父はオバマを養子として迎えるか実子として認知するかしなければならなかったはずだ。となればオバマはその時点でインドネシア市民となったことになる。当時のインドネシアでは二重国籍は認められなかったのでオバマがインドネシア市民となるためにはアメリカ市民権を放棄しなければならなかったはずなのである。

    後にオバマがアメリカに帰って来た時に移民局を通して再び市民権を取ったとしても、それは外国人がアメリカに帰化したことになり、帰化人は大統領としての資格はもたない。たとえ生まれた時にはアメリカ市民でも市民権を放棄して後に帰化した場合はアメリカ生まれのアメリカ市民としては認められないはずだというのがバーグ氏の理屈だ。

    オバマはこの件について書類手続き上の問題だとして取り合っていない。バーグは法律上オバマには書類を提供しないまま訴訟却下の申し入れをする権利があるのだという。

    しかし訴訟上の手続きがどうあれ、こういうくだらない言いがかりを即座に解消してしまうには出生届と生まれた病院での記録をさっさと公開してしまえば話は済むことである。

    現に数ヶ月前、ジョン・マケインは父親が軍人で海外勤務の時にパナマで生まれていることから、マケインは大統領になる資格がないのではないかという疑問が取りざたされた時、即座に出生届と病院の記録を公開し、必要とあればどのような書類も公開すると宣言した。(だいたい現役の軍人が国家のために海外で働いている時に生まれた子供がアメリカ人ではないなどという理不尽な理屈がまかり通ったら、それこそ革命がおきてしまうだろう。)

    隠すことがなければこういう行動が当然のはずである。ではどうしてオバマはそれをやらないのだ? さっさと公開して「こういうくだらないことで私の時間を無駄にしないでもらいたいね。」とやればいいではないか?

    私個人としては、生まれた時点でアメリカ市民でなくても、ずっとアメリカ市民として生きて来た人間なら大統領になってもかまわないと思う。だが、帰化した人間でも大統領の資格があるというのであれば、他にオバマより有能な元外国人がいくらでもいるはずだ。大統領となる法律上の資格を変えるのであれば、きちんと憲法改正をやってからでなくては認められない。

    オバマが現在の憲法の元で大統領として立候補した以上、法律上合法にその資格があることをはっきり提示するべきである。それがオバマを支持している有権者への責任というものだろう。

    当然ながら、マケインの市民権の問題では大げさに取りざたした主流メディアはオバマの件については全くの沈黙を守っている。

    October 13, 2008, 現時間 9:48 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    October 4, 2008

    副大統領討論会、ペイりン強さ見せる!

    アメリカ内政

    ジョン・マケインの支持率が下がっているなか、ミスターイチゴはこの間、マケインが勝つ可能性を少しでも保とうというなら、ふたつのことが起きなければならないと語っていた。第一に木曜日の副大統領弁論会で共和党副大統領候補のサラ・ペイリンが圧倒的な勝利を得ること。これはただ間違いを犯さない無難な演技なんてものでは絶対にだめで、民主党のジョー・バイドンに対して誰の期待も大幅に上回るパフォーマンスでなければ駄目だ。そして二つ目は、下院で審議されている経済安定法案が民主共和の同意を得て通ること。

    どうやらこの二つとも実現したようだ。討論会の翌日の金曜日、
    安定法案は通過した。

    【ワシントン=西崎香】米議会下院は3日、最大7千億ドル(約75兆円)の不良資産買い取り制度などを柱にした「緊急経済安定化法案」(金融救済法案)を賛成263―反対171で可決した。ブッシュ大統領は同日署名し、成立させた。米国発の金融恐慌を回避する枠組みはできたが、金融危機の収束にはなお時間がかかりそうだ。

    ....法案は、相次ぐ金融破綻(はたん)で混乱した市場を鎮める緊急対策として打ち出されたが、先月29日の下院で国民負担増を警戒する強い反対にあい、23票差で否決されていた。再審議の可決をめざし、ブッシュ政権と議会指導部は総額1100億ドル(約12兆円)の減税などを追加。景気対策の色彩を強めた結果、それぞれ民主党から32人、共和党から26人の計58人が賛成に回った。同じ法案はすでに上院が1日に可決させている。

    ......易な救済との印象を薄め、国民負担増を食い止めるために(1)救済する企業から株式を得る権利をもらい、株価が上がった時に売って利益を得る(2)救済する企業の経営陣の報酬を抑える(3)住宅ローンの焦げ付きを防ぐため、政府が保証する低金利ローンへの借り換えを加速させる、なども盛り込んだ。

    木曜日の討論会はかなり見甲斐のあるものだった。英語のトランスクリプトはこちら。

    ペイリンのテレビから受ける印象は非常に良かった。彼女は輝いていたし明るい感じで言葉には自信が伺え、やり手のイメージをかもし出した。ペイリンはカメラを直接見て話たため、アメリカ国民に直接話しかけている印象を与えた。バイドンの方が点数で買ったという評論家もいるが、討論の点数稼ぎで勝っても選挙に勝たなければ意味はない。点数だけで勝てるなら、ニクソンはケネディに勝っていたはずだが、テレビ写りのいいケネディにニクソンはかなわなかった。不公平かもしれないが、このテレビ時代これは仕方ない。ペイリンが美人なのも得をしている。

    しかし私はバイドンが点数でも勝ったとは思わない。ペイリンはしっかり自分の立ち場をまもったように思う。では前置きはこのへんにして討論の内容について吟味してみよう。

    経済:

    最初の質問はいわずと知れた経済安定法案について。討論直前に法案がお流れになってしまったばかりだったので、これはアメリカの政治に悪い面か良い面を示すものかという質問だった。

    ジョー・バイドンはまずブッシュ政権を批判することからはじめた。

    これは過去8年にわたる経済政策がいかに最悪のものであったかという証拠です。その結果が今回にみるウォールストリートの状態です。

    バイドンはブッシュ政権のディレギュレーション、つまり規制の緩和と連邦政府による管理不行き届きが今回の株暴落の原因だとしているが、こういうところに彼がいかにリベラルな政治家であるかということが出てくる。元はといえば、政府が市場に関与しすぎたことが原因で今回の問題が起きたのである。政府が邪魔をせずに自由市場に任せておけばこんなことにはならなかったのだ。それもすべて民主党が始めたCRAに端を発し、問題を解決しようとしてきた共和党をことあるごとに邪魔してきたのも、金融企業から賄賂をもらって悪い住宅ローンが株式市場に流れるのを見てみぬふりをしてきたのも民主党だ。いまさら管理不行き届きをブッシュ政権のせいにしないでほしいね。

    ま、それはともかく、バラク・オバマには計画がある。

    まず最初にオバマは(政府による)管理が必要だと語っています。財務省長官のために誰かがチェックすることができなければ空小切手は書かないことです。

    二つ目に、家を持つ人々や一般の市民に目を向けることです。

    三つ目に彼はこの場合、納税者を投資者のように扱うべきだと言っています。

    そして最後にこの法案によって(企業の)社長などが利益を得ないようにすることです。なぜなら長期的にみてこの法案で金儲けをする人がかならず出てくるからです。

    われわれは中流階級に注目する必要があります。なぜなら中流が育っていれば経済がそだち、みんながよくなるからです。金持ちや大企業ばかりに目をやっていてはいけません。....

    まったく民主党の典型的なやり方だ。中流階級対「金持ちや大企業」。こうやって無理矢理アメリカ国内で階級同士に敵対心をもたせようというわけだ。しかし大企業が多くの納税者を雇ってくれるのではないのか? 上位10%の金持ちや大企業が80%のアメリカ経済を支えているという話を以前にきいたことがある。リベラルは金持ちや大企業の税金を上げさえすれば国家収入が上がると勘違いしているが、そんなことをすれば企業はどんどん海外に出て行き、アメリカ国民の多くが職をうしない、税金は入ってくる税金も大幅に減るのだということがオバマやバイドンにはわからないのだろうか?

    サラ・ペイリンの答えはまず自分が中流階級のサッカーママであるとして、中流階級の苦しみは自分には良く分かると語った。しかし驚いたことに視聴者の反応を調べていた分析者の話ではここが反応が一番低い部分だったという。どうやら納税者は自分たちに同情してくれる政治家ではなく、結果を出せる政治家を求めているようだ。

    しかし後半のペイリンの答えはマケインはブッシュ政権とは違うということを強調した。

    幸いなことにジョン・マケインは改革を代表する者です。覚えておられるでしょうか、二年前、ファニー・メイとフレディー・マックの改革の必要性を押していたのは誰あろうジョン・マケ印です。警鐘を鳴らしていたのは彼だったのです。

    しかし、過去一週間のマケインの党を越境した両党協力の努力によって、議会ではやっと議員たちがマケインの言葉に耳をかたむけつつあるとペイリンは語った。妥協案が通ればそれはマケインの努力の賜物である。ここで注意すべき言葉は「変革」そして「両党協力」。過去にはマケインが何かと党を越境して民主党と協力しあうやりかたは、ばりばりの保守派たちを怒らせ、リベラルなメディアを喜ばせた。しかしペイリンはマケインのこの実績をとって、マケインには意見の違うものを集めて法案を通してきた実績があるが、バラク・オバマは民主党の路線から脱線したことは一度もないと語った。つまり、本当の変革者はマケインなのでありオバマではないと主張してるわけだ。

    バイドンは両党のギャップを埋めるにはどうしたらいいかという質問は一辺倒の言葉で流し、マケインが数週間前に言ったアメリカ経済は根本的に(安定性が)強いというコメントを批判した。バラク・オバマの選挙陣営はこの発言によってマケインが国民の苦しみを理解していないという汚い選挙宣伝をやっているのを受けての発言である。しかしペイリンはこの間違いを正した。

    ジョン・マケインが経済は根本的に強いといったのはアメリカの労働者のことを言っていたのです。アメリカの労働者は世界中でもっとも偉大であり、創造力があり、労働倫理には根強いものがあります。

    ペイリン技あり!ペイリンはバイドンこそアメリカの労働者のことが理解できていないと指摘したわけだ。ペイリンはさらに自分の市長として、後に知事として改革した実績をリストアップ。一匹狼といわれてきたマケイン同様、自分も変革者であると強調した。

    サブプライムローンについてのペイリンの答えは批評家の間でもかなり良く受け止められた。

    われわれは投資を扱っている組織を連邦政府が厳しく監視することを確かめなければなりません。そしてわれわれは借金をしないようにしなければなりません。私たちの両親が私たちがまだ最初のクレジットカードを持つ前に言ってくれたように、不相応な生活をしないことが大事です。私たち個人がそれぞれ責任をもたなければなりません。経済がこのようになったのはアメリカ国民のせいではありません。しかしこれは私たちが色々と教訓にする良い機会です。そして二度と私たちは利用されてはなりません。

    税金についてもペイリンは攻撃をやめなかった。さすがバラクーダとあだ名があるだけあって、噛み付いたら話さない勢いをみせていた。ペイリンはオバマが増税案に94回も投票していることを指摘。そしてバイドンが提案した年収25万ドル以上の人の税金を上げるというやり方はアメリカ社会の根源となっている中小企業を傷つけるものだと批判。そして「所得再分配」という非常に強い言葉をつかってオバマ&バイドンは社会主義的だとした。しかもバイドンは過去に増税を愛国的だと言ったことについても下記のように批判。

    タッド(夫の名前)と私が住む中流社会のアメリカでは、(増税)は愛国的でなどありません。愛国的なのは政府よ、お前はいつも解決策とは限らない。いやはっきり言って問題であることのほうが多い。家族に課する税金を減らして民間企業や一般家庭が富めるようにしてくれというものです。

    面白かったのは、バイドンがなにかとマケインは石油会社などの大企業の味方だという言い方をしはじめると、決まってペイリンが自分が石油産出州の知事として石油会社と政治家の癒着と戦って改革を実現したのは自分だと反撃してきたことだ。それでバイドンのマケインへのこの手の攻撃は常に裏目に出てしまった。

    というわけで経済に関して、ペイリンはマケイン&ペイリンこそが変革者なのであり、オバマとバイドンはこれまでどおりの増税第一のリベラル政治家であることを印象付けることに成功した。

    外交:

    イラク戦争についてもペイリンの攻撃は続いた。ペイリンはオバマは戦争に反対しただけでなく、反対しないと公約していたにもかかわらず、戦争に必要な経費の予算案にも反対したこと指摘。 これについて当時真っ先に批判したのは誰あろうジョー・バイドンであること。オバマが政治的な圧力に負けて公約を破ったことや、バイドンがオバマは大統領に適していないと語ったことなども持ち出した。

    自分の言葉をつかっての攻撃にバイドンはマケインも戦争の予算案には反対票を投じていると指摘した。しかしこれはマケインは別の予算案を支持していたから民主党の規制だらけの予算案に反対したというにすぎない。こういう批判は非常に不誠実だ。ま、民主党だから当たり前だが。

    バイドンの息子はイラクに派遣されたこともあり、ペイリンも息子はいまイラクへ向かっている。だからイラク戦争は二人にとっては個人的にも非常にだいじなことである。しかしバイドンとちがってペイリンには根性があると私は思った。ペイリンはオバマの撤退計画を「白旗の降参だ」と批判した。

    あなたがたの計画はイラクにおいて白旗の降参です。わが軍が本日聞かなければならない言葉ではありません。そしてそれはわが国民が頼りにすべきことではありません。あなたがたは増派に反対しました。増派は成功しました。バラク・オバマはいまだにそれを認めることさえできないでいます。

    バイドンはブッシュ政権のイラクにおける失態を何べんも繰り返した。バイドンはそうすることでイラクの失態があたかもマケインの失態であるかのように思わせたいようだった。しかしこのやり方はばかげている。マケインは常に元防衛長官のラムスフェルドのやり方には批判的だった。マケインは最初からもっと多くの軍隊を起動しなければ駄目だと抵抗戦力が問題になる前から口をすっぱくして唱えていたkらだ。

    バイドンはオバマが過去に何度も繰り返したように、ジョン・マケインは対テロ戦争の焦点をイラクにあてているが、これは間違いだと強調した。テロリストはアフガニスタンやパキスタンなどよその国にいるのだと。

    これに対しペイリンは優しい笑顔をうかべながら、イラクが戦争の焦点であると語ったのはペトラエウス将軍とアルカイダだと指摘。また、ジョン・マケインはブッシュ大統領とは違うこと、バイデンが過去ばかり見て未来を見ようとしないと語った。戦略を変える増派を押していたのはマケインだ。ここでもペイリンはマケインこそが変革者なのだと主張することを忘れなかった。

    イランについてはペイリンはオバマが条件抜きでイランの大統領と会談をすると言ったことについて、これはナイーブを通り越して判断力に欠けると激しく非難。そこで司会者は外交は大切ではないのか質問した。

    ジョン・マケインが条件抜きでの会談はしないと言っているのは、まったく敵国との交渉を行わないという意味ではない。色々なレベルでの交渉は無論行われなければならない。そうしなければどうやってマケインのいう「条件」を設立することができるのだ?これにもペイリンは非常に良い答えを出した。

    自分は数日前にニクソン時代の国務省庁官であるキッシンジャー長官と外交の大切さを語り合ったとした後で、アメリカを嫌っている独裁者と条件抜きで差し出向き合うなど正気の沙汰ではない(とまではいってないか、、、)。これは判断力が悪いだけでなく危険だと語った。

    このキッシンジャー長官云々というのは、先の大統領討論会でオバマがやたらとキッシンジャー長官の言葉を持ち出してきて、長官も条件抜きで独裁者と向き合うべきだと語ったと大嘘をついたことへのジャブである。明らかにオバマはキッシンジャー長官とは面識がないが、マケインは長官とは35年来のつきあいだし、ペイリンも個人的に長官を知っているようだ。

    で、討論の結果は?

    全体的にみてペイリンはすばらしかったと思う。冒頭に書いたように、マケインが今回の選挙で勝つ可能性を多少でも保つためには、1)ペイリンが期待以上のパフォーマンスをすること、2)下院で経済安定法案が通過すること、だ。私はこの二つとも実現したと思う。しかしこれが実際にマケイン&ペイリンの支持率を上げることになるかどうか、それは数日後の世論調査をみるまでは分からない。

    私は支持率はあがると思う。大統領討論会といい副大統領討論会といい、民主党候補の話を聞いていて、やつらが政権を握ったときのことを考えたら背筋が寒くなる思いだ。

    本日は10分間で1ドルという馬鹿高いインターネットカフェから書いてるので、推敲に時間を要せない。間違いだらけのエントリーになっていたらぜひご勘弁のほどを。

    October 4, 2008, 現時間 2:41 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    September 29, 2008

    マケインお手柄、金融安定化法案ほぼ合意に達する

    アメリカ内政

    どうやらジョン・S・マケインの仲裁が実結んだようで、ホワイトハウス、上院では共和党も民主党も、下院では民主党及び当初反対していた共和党もなんとか金融安定化法案に同意することになったようだ。

    アメリカ政府が金融危機の打開を目指して提案していた金融安定化法案は、金融機関などから不良資産を買い取る際に使う最大75兆円に上る公的資金のうち、半分は議会の承認を得ながら段階的に投入するなどとした修正を盛り込むことで政府と議会幹部が最終合意し、今週早々にも可決・成立することになりました。.....

    合意では、金融機関などから不良資産を買い取る際に使う最大7000億ドル、日本円で75兆円に上る公的資金のうち、まず半分の3500億ドルの支出を認め、残りは段階的に議会の承認を得ながら投入するとした修正が盛り込まれました。

    前回当ブログでも予測したように、ブッシュ大統領の提案に連邦政府による保証を加えるということで合意に達したようだ。共和党下院の主張により、連邦政府が証券を買い取るのではなく、連邦政府が証券を保証するという項目が加えられた。共和党下院はこれによって救済に使われる税金が少なくてすむと語っている。

    ▽対象となる金融機関の経営陣の報酬に一定の制限を加える▽資産の買い取りと引き替えに政府が金融機関などに対して新株の取得権を得る▽不良資産の買い取りが適正に行われるよう監視委員会を設ける、などとしています。

    共和党下院議員たちの間からは今のところこれと言った発表はないが、もしも他の役者連中が共和下院をないがしろにするようなことがあれば、彼らも黙っていないだろう。

    無論これで共和党がこの法案に全面的に応じるというわけではない。共和党内部でもまだ納得のいかない議員が何人もいるだろう。ニューヨークタイムスでは ミズーリ州代表のロイ・ブラント下院議員の態度について次のように報道している。

    共和党の交渉の主役となり、この法案の支持に一番躊躇していたロイ・ブラントミズーリ代表は彼の党のメンバー達の投票を完全保証しないまでも、いくらか満足感を見せた。

    共和党が合意した妥協案については、また次の機会に詳細を述べることとしよう。今夜はもう遅いのでこれにて。明日はワイキキからブログとなる。

    September 29, 2008, 現時間 5:38 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    September 28, 2008

    当初共和党下院が金融救済法案に反対した理由

    アメリカ内政

    コメンターのhatchさんからこんな質問があった。

    とりあえず、苺さんに確認します。 ブッシュ大統領の公的資金投入に反対しているのはどちらですか? 私の得ている情報では、共和党の下院です。 苺さんは公的資金投入には賛成でしたよね。 どう思われますか?

    経済はカカシの専門ではないが、これについてミスター苺が非常に解りやすく説明してくれているので、それをを紹介したいと思う。

    マケインがワシントンDCに乗り込んでくる前に、上院と下院の民主党員の間で、金融救済法案については、ある程度の合意ができていたことは確かだ。これにはホワイトハウスも共和党の上院議員の一部も参加していたらしい。

    この合意の外枠はブッシュ大統領がポールソンとバーナンクの草案した緊急救済計画を民主党が受け入れる代わりに、民主党が押すいくつもの社会主義的な国内の福祉政策をホワイトハウスからゆすり取ろうというものだ。その内容はというと、、

    • 失業保険至急の長期延長。よって再就職をしようという人が減る。
    • 「住宅信託予算」(housing trust fund)と称して税金をACORNなどの過激派グループに横流しする。
    • 国会議員より高い給料をもらっている人の給料に上限を設ける。
    • 秘密裏にシェイルオイル開発の禁止を継続する。多数党リーダーのハリー・リードはこれを救済プランにこっそりとくっつけようとした。
    • 政府による銀行の国営化などファシスト的な政策もろもろ。

    上記の合意に参加していないのは、言わずと知れた共和党下院である。共和党下院は上院に比べて保守的であり自由市場を重視する。よって必然的にこの法案は頭から拒絶した。

    しかし共和党下院に配慮をしている人などいない。それどころか誰も共和党下院の意向に耳を傾けようとさえしていなかった。マケインは、自分は上院議員で下院議員ではないが、共和党下院なくしてはこの合意達成は不可能であることに気がついた。下院では民主党が多数議席を握っているので、民主党だけで法案を通せないということはない。だが、共和党の合意なしで強引に法案を通した場合、うまくいかなかった時の責任がすべて民主党にかかってくる、それはまずい。民主党は自分らの法案に責任を持ちたくないのだ。

    そこでマケインは、選挙運動を一時停止してワシントンDCに飛んで帰り、下院のメンバーと話合うという上院議員としての任務を遂行することが大事だと判断したわけだ。大統領候補になったら上院議員としての責任がなくなるというわけではないのだから、当たり前だが、選挙運動に忙しくて上院議員としての任務など頭にないオバマとは大違いだ。

    下院の計画はそれなりに考慮に入れる必要がある。ものによっては市場回復に役立つものもあるだろう。だが、それらの対策をすべてひっくるめてみても、現在の住宅ローン市場の非流動性を解消することは出来ないだろう。

    下院の法案の主軸は金融業界自身に有毒資産(the toxic assets)を買い戻してもらうことにある。そのために政府が有毒資産を 保証するというものだ。

    共和党の提案は銀行の融資に連邦政府が拡大した保険システムを設立するというもの。これによって個人の住宅ローンを救うことになる。政府は金融業界を引きずり落としている有毒資産を購入する必要はなくなる。

    共和党下院は資産利得税を二年間差し止めることを提案しているが、これは短期的な目で見ると逆効果になる。なにしろ有毒資産は業界が当初払った金額より価値は低いのだから、これを売っても利得どころか損になる。資産利得税が有効なら損による税金控除の対象となるが、それが差し止められたら損として税金控除が出来なくなる。

    長期的には資産利得税は減らした方がいいのは当然だが、現在の危機を乗り越えるためには役に立たないと言えるだろう。

    結果的には共和党下院も折れてどこかで妥協するだろう。そしてポールストンとバーンナンクの法案を民主党の社会主義的要求をかなり削った上でという条件付きで同意にたどりつくことが出来るだろう。

    アップデート:さっき新聞の見出しを読んでいたら、金融救済法案が一応合意を見たとある。どのような内容になったのかまだ読んでいないので、読み次第あとでコメントしたいと思う。

    September 28, 2008, 現時間 12:57 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    September 27, 2008

    マケイン対オバマ、初の討論会はマケインに軍配上がる、、べき

    アメリカ内政

    夕べ、共和党と民主党の大統領候補、ジョン・マケインとバラク・オバマの初めての討論会が行われた。マケインは金融安定法案の審議に参加すべくワシントンDCに戻っていたので、ミシシッピ州のオックスフォードで行われた討論会にマケインが出席できるかどうか危ぶまれていたが、法案の審議には時間がかかりそうなので、マケインはそちらを中断して予定通り討論会に参加した。

    CNNによると、オバマが勝ったと判断した視聴者が51%で、マケインの38%を大きく上回ったと報道しているが、オバマべったりのCNNの調査ではあまり当てにならない。実際に討論会を観た苺畑夫婦の感想としてはマケインの圧勝だった。ま、一応どういう内容の討論会だったのか、CNNの記事から読んでみると、、

    ワシントン(CNN) 米大統領候補の共和党マケイン、民主党オバマ両上院議員による初の公開テレビ討論会が26日夜、米ミシシッピ州オックスフォードのミシシッピ大学で開かれ、米国の緊急課題となっている金融危機対策やイラクなどの外交、安全保障問題で激しい応酬があった。

    イラク問題でマケイン氏は、米軍増派が治安改善で一定の成果を挙げたことなどを踏まえ、「オバマ氏は戦術と戦略の違いを理解出来ない」と批判。これに対し、オバマ氏は違いは十分理解していると反論し、イラク軍事作戦の大義となった大量破壊兵器の隠匿に触れ、「貴方は同兵器があるのを知っていると言っていた。間違っていた」と強調した。

    オバマ氏は対テロ戦争でアフガニスタンが重要との持論を展開し、イラク政策重視の余り、現在の事態を招いたとし、ブッシュ政権の外交政策を批判し、マケイン氏はブッシュ氏の政策の擁護者だともした。マケイン氏はイラク駐留米軍の撤退問題で、オバマ氏が唱える撤退の期限設定は大きな損害を逆に招くと主張した。

    金融危機対策では、は両氏ともに大恐慌以来、最悪、最も深刻な局面との認識で一致。ブッシュ政権が発表した不良資産買い取りでについては大筋で重要性を認めた。

    だが、経済政策全体ではオバマ氏が勤労世帯を中心にした減税を重視し、マケイン氏は政府の歳出抑制と削減を強調した。

    オバマの討論の仕方は、完全に下準備をして練習に練習を重ねたという演技だった。何を質問されても、オバマの最初の反応は先ずどもる。「え〜それは〜えっと〜」と頭のなかで「この質問は自分が練習したどの質問に一番近いだろうか」とでも考えているようで、思いつくまで時間稼ぎをしているかにみえた。そして適当な答えを思いつくと、あらかじめ用意してあった演説をするという感じで、時々イラクの話をしているはずが国内の健康保険の話に発展するなど、かなり頓珍漢な答えが目立った。

    それに引き換えマケインは、議会での審議で忙しかったのか、全くリハーサルをしたようには見えず、突発的な答えが多かった。もっともマケインはぶっつけ本番が得意なので非常に自然だった。

    討論会中面白かったのは、オバマが「マケイン議員に同意します」と何度となく繰り返したのに対して、マケインは「オバマ議員は理解できていないが、、」とオバマの未経験と無理解を何度となく指摘したことだ。観ていて生意気でちょっと鈍い生徒が教授に挑戦し、教授が辛抱強く丁寧に説明してあげているかのように思えた。

    オバマはマケインがブッシュ政権の延長であること、マケインは年寄り過ぎて変革など無理だということを有権者に印象づけたいようだった。現在の経済危機にしてもイラク問題にしてもブッシュ並びにマケインの政策がもたらした失態であるとオバマは何度も主張した。しかし、マケインが何かとブッシュ大統領とぶつかって来たことは周知の事実であり、「一匹狼」のあだ名がついたのも、マケインが必ずしも典型的な共和党員として振る舞ってこなかったからに他ならない。マケインが大統領候補となる前までは、ブッシュ政権に反抗する共和党員としてメディアはマケインを持ち上げちやほやとはやし立てていた。よってサブプライムローンの件にしろ、イラク戦略に件にしろ、早くからマケインがブッシュ政権に対抗して変革を提案していたことは周知の事実である。それを今になってマケインがブッシュと同じ穴の狢だなどと有権者に印象づけようというのはかなり無理があるだろう。

    また面白かったのは、オバマが何か予習して暗記してきた昔の政策について話をはじめると、マケインが「私はその委員会の委員として過去〜年にわたって携わって来たが、、」とか「〜長官とは35年来のつきあいだが、」とか自分の体験から話をもち出して対抗していたことだ。マケインは上院議員になってたった数年で何の実績もないオバマとの違いを強調することを忘れなかった。「私は今更仕事場での訓練をする必要はない」と言ったのも未経験なオバマへの突っ込みである。

    例えばアフガニスタンについてだが、オバマはブッシュ政権がイラクに執着するあまりアフガニスタンをないがしろにしてきたことが問題だったと指摘したのに対し、マケインは自分がアフガニスタンを何度も訪問してきたこと、米軍がアフガニスタンにも増派し、イラク戦況を好転させたマケインの作戦が起用されつつあることを指摘。何かとアフガニスタンを引き合いに出すオバマだが、マケインに挑戦されるまでアフガニスタン訪問をしたことがなかったことを暗に示唆した。また、上院議会の外交委員会でヨーロッパ部門の議長という立場にありながら、オバマはアフガニスタンを管轄しているのがヨーロッパのNATO(北アトランティック同盟)であるのに、議長として一度もヨーロッパ委員会の会議に出席していない事実も忘れてはならない。

    また、イラク戦争に金を無駄使いして退役軍人の老後の面倒をみていないというオバマの指摘にも、北ベトナムの捕虜となった体験もあり、退役軍人への保証について長年努めてきたマケインは、静かな悲しみと怒りを押さえるように「私は退役軍人の話にはずっと耳を傾けて来た」と語った。マケインの軍隊への愛情は有名で知らない人はいないから、この言葉には重みがある。軍事病院への訪問が選挙運動に使えないからといってドタキャンしたオバマなんぞとは大違いなのである。

    またイラン対策についても、ニクソン時代の防衛長官だったヘンリー・キッシンジャーを引き合いにだして、「キッシンジャー元長官も条件抜きの談話を支持している」などと口からでまかせを言ったオバマに対して、マケインは「キッシンジャー元長官とは35年来の付き合いだが、彼がそんなことを言うのを聞いたことが無い。」と返した。実際討論の後、キッシンジャー本人がテレビ局に電話を入れ、自分はそんなことを言ったことはないと抗議したというのだから全くオバマには呆れる。

    ではReal Clear Politicsがまとめている各新聞での反響を読んでみよう。

    先ずはロサンゼルスタイムスの批評は「接戦」どちらとも言えないというもの。

    「マケインは決意が固くタフであることを披露したのに対して、オバマは賢く磨きがかかったイメージを与えた。」

    ウォールストリートジャーナルはマケインに軍配。どちらも自分の殻を破るような発言もなければ取り立てた失言もなかったとし、ジョン・マケインは外交、バラク・オバマは内政と、どちらも得意な分野で得点を稼いだ。しかし討論は形式上外交問題に重点が置かれたため、マケインの方に有利だったとしている。

    ボストングローブは反対にオバマが優勢だったとしている。得に広い目で観たアメリカ観をうちだし、世界に尊敬されるような国にするという意思をあきらかにしたオバマを高く評価した。

    オバマの応援同人誌のニューヨークタイムスはもちろんマケインがよくやったなんて言うはずはない。

    「しかしマケイン氏の経験に関する話は20世紀の小さなこだまのように聞こえた。一時マケイン氏はいかにロナルド・レーガンの『SDI』が冷戦の集結に役立ったかを語った。50歳以下のほとんどの人がこの意味を理解できなかったと思われる。」

    またレーガンの明るい聡明なスタイルに比べてマケインは歯をがたつかせた老人のようだなどとひどいことを書いて、いかにマケインが時代遅れの年寄りかを強調している。

    保守派新聞のピッツバーグトリビューンレビューはオバマの完敗と発表。オバマはしどろもどろで外交政策については無知でナイーブ。経験不足がもろに出ていたと、まあかなり手厳しい。

    シカゴサンタイムスはどちらが勝ったとは書いてないが、討論によってどちらも良い面が出たと評価。こういう良い候補者が双方の党から出ているということはアメリカにとって良いことだと書いている。

    他にも色々あるが長くなるのでこの辺にしておこう。この討論の結果、有権者が二人をどう評価したか、それはまだちょっとしないとはっきりしたことは解らないだろう。

    September 27, 2008, 現時間 10:20 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    September 24, 2008

    経済危機を救え! マケインの選挙運動一時停止にうろたえるオバマ

    アメリカ内政

    現在起きているアメリカ国内の経済危機に対処すべく、マケインは本日選挙運動を一時停止し、議会にもどって金融安定法案の審議に参加すると電撃的な発表をした。

    ニューヨーク(CNN) 米大統領選の共和党候補、ジョン・マケイン上院議員は24日、米政府が打ち出した公的資金による金融安定化法案の審議に集中するため、選挙運動を一時中断すると発表した。マケイン氏陣営の関係者は、支持者集会のみならず、選挙CMの放送や、トーク番組の出演も中止することを明らかにした。

    マケイン氏陣営はさらに、上院が26日夜までに金融安定化法案について合意しない場合、マケイン氏が第1回大統領候補討論会(26日、ミシシッピ州オックスフォード)に出席しない可能性を示唆。マケイン氏はブッシュ米大統領に対し、上下両院の指導者やオバマ氏とともに、経済危機対策に取り組む超党派の会合を開くよう要請する考えを明らかにした。

    この行動はさすがマーブリック(一匹狼)と呼ばれるだけあって、常識人の域を出ることを恐れないマケインならではの行動だといえるだろう。ペイリン女史を副大統領候補に選んだ時も、まわりでは無名のペイリンを選ぶなどマケインは気がふれたのだろうかなどと取り沙汰する者もあったが、結果的にはマケインの選挙運動に新たな息吹を与える画期的な決断となった。

    国家が1930年代の大恐慌の二の舞になるかと思われる大危機を迎えているときに、自分の政治生命だけを重んじて立法家としての本質を忘れるなどということをせず、選挙運動を差し止めて改革法案を通すことに神経を集中させるという決断はすばらしいことだと思う。大統領候補として終盤戦を迎えつつあるマケインがここまで潔い覚悟をするというのは新鮮だ。問題はこれを有権者がどう見るかにかかってくる。

    ところでこのマケインの発表に対してオバマの反応は全く情けない。先ずオバマは今朝自分からマケイン議員に電話を入れて、この件について話あったとした後、金曜日に予定されている討論会については、、

    ただしオバマ氏は、マケイン氏がにじませている討論会延期には同意しない意向を表明。「今は米国民が、次の大統領になる人物の声を聞かなければならない時だと確信している。一度に複数の事柄をこなすのが大統領の仕事の一部。米国民の前に現れることの重要度が、かつてないほど高まっている」とコメントした。

    と、自分が選挙運動を停止しな意思をはっきりされている。またこの記事ではオバマ詳しく述べられていないが、実際にはオバマは議会が自分を必要としているのであれば戻るという発言をした。オバマは次の大統領になろうという人物である。この法案が通れば次の大統領がこの法案を施行しなければならないのだ。その大事な法案の審議に大統領候補が必要とされているのは当たり前だろう。それを自分が必要とされていれば参加するとはどういう意味だ?国家を指揮しようという総司令官がこんな頼りない姿勢でいいのか?

    ところで、共和党候補が現れない討論会ではいったいどういう質問がされるのだろうか?先ず司会者は「紳士淑女の皆様、残念ながらマケイン候補は選挙資金調達運動で金持ちのビジネスマンとの会合がいそがしく、今回の討論会には出席できないとのことです。ではオバマ候補、マケイン候補の選挙運動中に議会の審議に参加するという卑怯な売名行為をどうお考えになりますか?」なんて始めるとしたら、視聴者はそんな討論会を信じるのだろうか?

    マケインのしていることは道義的には正しい。次の大統領にふさわしいリーダーシップを疲労してくれたと思う。だが、オバマべったりのメディアがこれをどう報道するかで、有権者の持つ印象は左右されるかもしれない。私はアメリカの有権者がメディアが思うほど愚かではないと信じたいのだが、どうだろうか。

    September 24, 2008, 現時間 11:45 PM | コメント (4) | トラックバック (0)

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    オバマ選挙法大違反疑惑! YouTubeのペイリン攻撃ビデオはオバマ選挙事務所の仕業!

    アメリカ内政

    アメリカにはキャンペーンファイナンス法という、いわゆる選挙資金の使用法を厳しく取り締まる法律がある。これは不正な政治献金が選挙運動に使われないようにと何年か前に、誰あろう共和党の大統領候補ジョン・マケイン上院議員が、民主党のファインゴールド議員と共同で共和党の反対を押し切って提案して通した法律である。(共和党が反対したのは共和党は法律を厳守するのに対して民主党は無視するに決まっていると踏んだからだが。)

    この法律によると、候補者の選挙事務所による公式な広告と、第三者による選挙関係の広告とでは資金の出所も上限にも全く別の規則が適用されることになっている。そのため公式な広告では必ずそれが候補者の選挙事務所によって制作されたものであることを「私は(候補者の名前)です。この広告を許可します」と断りを入れなければならないことになっている。

    最近になって、共和党のサラ・ペイリン副大統領候補に関する嘘八百の中傷誹謗攻撃のビデオが次から次へと別名で発表されている。しかしそのビデオの制作水準がかなり高いことから、プロの広告会社がかかわっていると察せられていた。そのことについて独自の調査を行っていた米国の保守派ブロガー、ジャワリポート(Jawa Report)が、広告会社の名前、その責任者、そして彼らとオバマ選挙事務所との密接な関係を突き止めた。

    日本でもペイリン女史の一番下の子供は未婚の娘の子供ではないかなどというデマがまことしやかに噂された話は報道されているが、ペイリン女史に関するデマには、女史が合衆国脱退を唱える過激派グループに所属していたことがある反米国的思想の持ち主であるとか、女史の夫が自分の娘と性交渉があるとか、信じられないような中傷がYouTubeで流されている。これらのビデオは素人のオバマ支持者が個別に制作してそれぞれ人気を得てあたかも噂が自然にひろがったかのように見せかけられているが、これらはオバマ選挙事務所と密接な関わりのあるプロの広告会社に所属する同一人物の仕業であるとジャワリポートは報告している。

    この他にもジャワリポートは次のことも指摘している。

    • アマチュアビデオということになっているのに、解説者はプロの声優が使われている。
    • この同じ声優は、草の根運動と称して偽の運動、俗にいう「人工芝張り」をしょっちゅうやっているデイビッド・アクセルロッド(David Axelrod)の広告会社が良く使っている声優。
    • デイビッド・アクセルロッドとはオバマの選挙メディア作戦参謀。
    • 同じ声優はオバマの公式選挙広告でも使われている。

    ジャワリポートがこのビデオの制作者がイーサン・ウィナー(Ethan Winner)というザ・パブリシス・グループ(the Publicis Groupe)という広告会社の人間で、オバマの選挙運動員デイビッド・アクセルロッドと個人的なつながりがある人物と発表した一時間後、問題のビデオがYouTubeから取り下げられた。そして翌日、イーサン・ウィナーは自分が制作者であることを公式に認めたが、オバマ選挙事務所との関係は否定。またペイリンに関する嘘についても認めていない。下記はウィナーの声明文より抜粋。

    「サラ・ペイリン、ハートビートウェイ」を制作しインターネットに掲載したのは私です。

    アイデアは私のものです。誰からも報酬をもらっていません。自腹を切ったのは雇ったナレーターに払う費用だけで、それは請求書が来次第払う予定です。ジャワリポートの言及とは違い、ナレーターの声優はオバマ選挙運動で働いたことはありません。 私は声優をタレントエージェンシーから声の質だけをもとに雇用しました。 オバマ選挙事務所もどのような独立した政治団体もこのビデオの制作や掲載に関わっていません。他の何千ものアメリカ市民が現在の大統領選挙に関するビデオをインターネットに掲載したように、私もまたアメリカ憲法が認めている言論の自由を表現するひとつとしてこのビデオを制作したのです。したように、

    ウィナーは続けて、アメリカ市民は候補者に関する情報を知る権利があるとかなんとか書いているが、何の根拠もない嘘でまかしの中傷誹謗を掲載したことについては何の説明もしていない。そしてまたビデオを取り下げた理由としては、ジャワリポートに正体を明かされてから家族への脅迫や嫌がらせが相次いだからだと語っている。多少の嫌がらせはあったかもしれないが、脅迫されたというのは左翼連中がよく使ういい訳だからあまり当てにはならない。ちなみにジャワリポートは個人的にウィナーや彼の家族へ連絡しないようにと警告している。

    これについてオバマ選挙陣営はこのビデオとの関係を真っ向から否定している。それだけでなく、このビデオがオバマと関係があるというのはマケイン陣営が広めたデマだとさえ語っている。だがジャワリポートはマケイン側にこの調査に協力を求めたが一切断られたと語っている。

    もし本当にオバマ陣営が金を出して第三者に広告をつくらせていたのだとしたら、これは刑事犯罪につながる選挙法違反である。もっともアメリカの主流メディアはあからさまにオバマ支持なので、こんな話がニュースで取り上げられることはないかもしれない。いまのところは保守派ブロガーにたよるしかない。

    September 24, 2008, 現時間 10:11 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    September 21, 2008

    米経済危機、いまこそ共和党の出番

    アメリカ内政

    サブプライムローンの危機に瀕して、民主党率いる下院議会は解決策を出さないまま先日、今期の議会を休会する旨を発表した。その理由というのが傑作なのだが、誰も解決策を考えられないからだというのだから笑ってしまう。もちろんここでいう「誰も」とは「リベラルな民主党の誰も」という意味だが。

    現に民主党の力など借りなくても、ブッシュ政権のヘンリー・ポールソン財務省長官( Treasury Secretary Henry Paulson)の提案のおかげで、なんとか当面の危機は免れそうな見通しである。下記はCNNの日本語版より。

    ワシントン──ブッシュ米大統領は20日、向こう2年間で不良資産を最大7000億ドル(約75兆円)の公的資金で買い取る米政府方針を発表した。米議員らは今週末、財務省および連邦準備制度理事会(FRB)の関係者と案の詳細を詰め、この1週間世界を揺るがした金融危機の軽減に努める。

    ブッシュ大統領は、訪米したコロンビアのウリベ大統領との共同記者会見の席上、米国が前例のない事態に対応していると発現。「(金融危機は)大きな問題なので、措置の規模は大きい。奏功すると確信している」と述べ、米政府が大勢の専門家と連携して案を策定したことを強調した。

    買い取り対象となるのは、銀行や住宅ローン会社で焦げ付いている住宅ローン関連の資産。議会指導者らは金融危機の緊急対策案を超党派で支持し、26日の議会休会前に可決する見通しだ。

    元はと言えば自分らでまいた種、本来ならば民主党こそが悪の根源となったサブプライムローンの本質的な改革に挑むべきなのだが、リベラル連中がそんなことをするわけがない。

    ブッシュ大統領の方針発表のおかげで大暴落をした株式市場も回復の兆しをみせている。しかしブッシュ大統領の解決策は一時的なものなので、長期的な問題はまだ解決されていない。

    民主党が無力であると認めた以上、ここはひとつ共和党がこの問題を中心に選挙運動に取り組んでほしいものである。民主党が作り出したアメリカ経済最大の危機を民主党攻撃の武器に使わないという手はない。

    共和党はこれまでに何度も住宅ローン改革の提案をしてきた。だからここでひとつこれまでの共和党の提案を解りやすくまとめて国民にアピールすべきだ。たとえば社会主義的なCRA法(注1)をいますぐ撤去する、銀行ローンを肩代わりするファニーメイやフレディーマック(注2)の改革など得策だろう。

    無論民主党がそのような提案に賛成するわけはないので、共和党はその事実を最大限に国民にしらしめ、本当の変革を望んでいるのはバラク・オバマ率いる民主党ではなくて、マケイン率いる共和党なのだと提唱すべきである。

    注1:CRA法、1970年代にジミー・カーター大統領政権が作り出したにCommunity Reinvestment Actのことで、銀行や信託会社に返済能力のない借人に住宅ローンを提供するよう強制した法律。

    注2: ファニーメイとフレディマックとはThe Federal National Mortgage Associationの通称で、1968年に設立された連邦政府がスポンサーとなっている住宅ローン専門の金融機関だ。二つの機関は一応民間企業ということになってはいるが、連邦政府によって保護されているためほぼ政府機関といっても言い過ぎではない。お役所仕事が常にそうであるように、これらの機関の管理はずさんで不祥事は絶えない。

    September 21, 2008, 現時間 1:22 PM | コメント (3) | トラックバック (1)

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    September 18, 2008

    米民主党が作り上げたサブプライムローン危機

    アメリカ内政

    どうも経済問題が持ち上がると民主党の株が上がるというのは本当で、支持率の上がり始めたマケイン・ペイリン組も、リーマンブラザースの倒産を始め、株式市場の大下落と共にその勢いを失いつつある。それというのも長年に渡り民主党もそれにべったりのリベラルメディアも、常に民主党は庶民の味方であり、対して共和党は金持ちの味方であるというイメージを国民に植え付けて来たからだ。民主党は何かと「金持ちの税金を引き上げ」て庶民を救うと約束し、あたかもそれがアメリカ経済を救うことになるかのような錯覚を庶民に与えて来たからだ。

    だが実際には、問題になっているサブプライムローンの危機を作り上げたのは、何を隠そう民主党のほうなのである。もしマケイン・ペイリン組がオバマ・バイドンに打ち勝ちたいと真剣に思うのであれば、今こそ共和党は現在のアメリカ経済低迷の根源が民主党の悪経済政策によるものであることを有権者にきちんと理解してもらう時である。それが出来なければ、この選挙はみすみす危機を作り出した張本人に譲り渡してしまうことになるからだ。

    そこで、ミスター苺は、有権者に現在の経済状態を説明するため、マケインは下記のようなコマーシャルを発表すべきだと提案している。

    皆さん、経済について率直なお話を申し上げます。アメリカの経済システムに問題があるのではありません。自由市場が問題なのでもありません。問題なのは政府が銀行に返済能力のない人々に多額の融資を強制し、不履行になると納税者がそのツケを払うというサブプライムローンにあるのです。これは住宅福祉以外の何者でもありません。

    今こそ我が競争相手からの率直な意見を聞く時です。オバマ議員は共和党を責めています。しかし氏はこの失態政策が民主党によってつくられ、何十年もの間それを改善しようとしてきた共和党を阻止してきた事実を重々承知しています。

    氏のいう変革は口だけで行動が伴いません。政府が銀行に悪い住宅ローンを強制するような政策を止めることが含まれない計画など、まやかしです。それはこの危機をさらに悪化させるだけです。

    オバマ議員にも同胞の民主党にも迷っている時間はありません。我々は住宅ローンを改革せねばなりません。私はこの危機を乗り切るための詳細にわたる計画を私のウェッブサイトに掲載しました。それはシステムを改革し、経済に正気をとりもどし、短期的には協力なブーストをあたえるものです。長期的な解決は支出を押さえ、皆さんのお金は皆さんに保持していただき、アメリカ国内でエネルギー算出の権利を劇的に増やすことです。

    私はジョン・マケインです。このメッセージを熱烈に許可します。

    さて、ではマケインはどのような解決策を提案すべきなのだろうか。

    ことの起こり:

    もとはといえばこの問題は、返済能力のない人々への住宅ローンを銀行や貸付信託に強制する方針に端を発している。これは70年代後半のジミー・カーター大統領が始めたもので、その後90年代のビル・クリントン大統領によって押し進められ、後にはバラク・オバマも含める民主党議会が度重なる共和党の変革提案を阻止して継続して来た方針なのである。

    なぜ民主党が長年に渡って不当な政策を守って来たのかといえば、民主党は長年金融企業から多額の献金を受けて来たからだ。事実金融会社からの献金が一番多いのは民主党のクリス・ダッド上院議員と並んで誰あろうバラク・オバマ民主党大統領候補その人なのである。

    自分たちでこの悪方針を勧めておきながら、いまになって責任が共和党にあるとぬけぬけと言って退けるところが民主党のふてぶてしいところだが、それをそのまま報道するメディアに、完全に圧倒されている共和党のふぬけなさにも憤りを感じざるおえない。

    マケインや共和党が今度の選挙で民主党に勝つためには、経済問題を民主党によって形づけられることを絶対に避けなければならない。有権者に問題を起こしたのは民主党なのであり、民主党にこそ本当の責任はあるのであり、民主党では絶対に経済低迷を解決することはできない、いや、それどころかかえって悪化させてしまうだろうということをしっかりとアピールする必要がある。

    共和党こそがアメリカの経済を救えるのだとはっきり訴える必要があるのである。

    長くなるのでこの先は次回へ続く。

    September 18, 2008, 現時間 11:43 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    September 17, 2008

    ここまでやるオバマファン? サラ・ペイリンのメルアドをハッキング!

    アメリカ内政

    共和党副大統領候補のサラ・ペイリン女史の個人的なメールアドレスが何者かによってハッキングされ、ネットの左翼サイトがこぞってその内容を公開するという嫌らしい事件が起きた。いくら汚い手を使うのが好きなリベラルでも、ここまでやるとは信じがたい。恥知らずにもほどがある。

    私もそういったサイトのひとつにアクセスはあるが、左翼はこんなことをやってると書いてそのサイトを貼付けたのではペイリン女史をさらに傷つけることになるので、リンク先はここでは貼らない。

    恥知らずのこのサイトでは、すでにアクセス不能になったペイリン女史のサイトのスクリーンショットを公開して、「証拠を隠蔽しても俺たちは取り下げたりしねえからな」とあたかも正しいことをしているかのような無法ぶり。他人の家に土足でふみ上がり、他人の手紙や個人的な書類をあさってそれを公開することのどこに正義があるというのだ?警察だって令状なしに家宅捜査など出来ないのに。

    しかもそうやって公開したペイリン家族の「秘密」など個人的に他人には知られたくない内容ではあっても、特にスキャンダルといえるようなしろものではない。

    左翼サイトがこのハッキングを正当化している理由として、ペイリン知事が個人用と公共用のメルアドを混合していたことにあるようだ。公共のメールを個人のメルアドを使って送ったりしていたので、何か隠しごとがあるのではないかと左翼連中は下種の勘ぐりをしているのである。

    こういっちゃなんだが、私も本日、先週日本へ出張中に会社の連中と宴会をした際に撮った写真を会社のメールアドレスを使って配布したばかり(同僚の個人アドレスなんて知らないし。)宴会と仕事は別だから私用に公共のメルアドを使ったと言われれば確かにそうだ。どんちゃん騒ぎをやってる写真がネットで公開されたりしたら多少は恥かしいことではある。だが、そんなものを他人が見ても大して面白いものではない。ゆすりに使えるような内容でもない。

    悪趣味で恥知らずの左翼サイトは自慢気にペイリンの夫のメルアドだの長女の住所だのを知ることができたとし、家族がふざけている写真なども公開している。また、ペイリン女史のアドレスブックに載っている数人の第三者のメルアドも公開されてしまったので、これらの人々はいますぐメルアドを変えなければならない。

    はっきり言って乱交パーティの写真でも見つけたというならまだしも、家族が並んで記念写真を撮っていたり、子供を抱いた長女がより目をつくってるなど、ごく一般の家族が撮るような写真ばかり。そんなもの貼付けて何の意味があるんだ、と私は聞きたい。

    もちろん、彼らの目的はペイリンの秘密を暴くというより、ペイリンやその関係者に嫌がらせをすることにあるのだ。しかも最初にハッキングをした人間は別として、ハッキングの内容を転載したブロガーたちには法律上お咎めなしなんだそうだ。どうせハッカーとブロガーたちはつるんでいるに違いない。それで法の隙間をくぐり抜けてこんな汚い手で自分らの支持する政治家の競争相手を陥れようというのである。

    何かには蠅がよるというが、まったくそのものだ。


    September 17, 2008, 現時間 10:56 PM | コメント (3) | トラックバック (0)

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    September 16, 2008

    自信たっぷり、ペイリン米副大統領候補初のテレビインタビュー

    アメリカ内政 , 狂ったメディア

    共和党副大統領候補のサラ・ペイリン女史の大人気に民主党べったりのアメリカメディアのうろたえぶりは見ていて滑稽なものがある。オバマの失言は必死に弁護し、ペイリンの経歴の歪曲や中傷に余念がない。

    これまではペイリン女史がアラスカの知事として先代の知事が始めた無駄だらけの「何処へもいかない橋(2000年代初期に人口8900人のケッチカンから人口50人のグラヴィナ島の空港を結ぶ橋の建設のことで、連邦政府から補助金が出ることになっており、全国でも悪名のたかい無駄な建設事業として批判されていた。)」の建設を中断させたことは周知の事実だったのに、最近では、あれはペイリンとは無関係だったという記事が多くみられるようになった。またパワーラインによれば、ワシントンポストなどは、ペイリンが息子を含むイラクに出動するアメリカ陸軍兵がイラクにいる911を引き起こしたようなテロリストと戦いに行くと言った事に対して、イラクのサダム・フセインと911犯人とは関係がないのにペイリンは未だにイラクと911犯人を結び付けている、などと頓珍漢な批判を書いたという。今イラクへ出動するアメリカ兵はフセインイラクと戦いにいくのではなくて、イラクに未だに居るアルカイダのテロリストと戦いに行くのだ。まさに911に直接関係のあったテログループとの戦いなのだ。勘違いをしているのはワシントンポストのほうである。いったい今西暦何年だとおもってるんだ?

    この間のABCテレビにおけるチャールズ・ギブソンによるインタビューでも、ギブソンは必死にペイリンを罠にかけようとあの手この手でペイリンに攻撃をしかけた。

    ギブソン: あなたは最近ご自分が昔行っていた協会で「わが国の指導者たちは合衆国の兵士らを神から(受けた)仕事のために送り出している。」と語りました。私たちは聖戦を戦っているのですか?

    ペイリン: いえ、それは私が言った言葉そのものかどうかわかりません。

    ギブソン: 言葉そのままです。

    だが実はそうではない。ペイリンが言ったのは、、

    「わが軍の男女のために祈りましょう。正しいことをしようと努力している彼らのために。そしてまた、われらが指導者のために。わが国の指導者が合衆国の兵士らを送り出しているのは、神の仕事をするたであることを祈りましょう。」「私たちが確かめなければならないのは、これが神の思し召しのために祈っているということです。(私たちが祈っているのは)ここに計画があり、それは神の思し召しであるということです。」

    つまり、この戦争が神の意に反するようなものであってはならないという意味で、道徳に反するような戦争にならないように気をつけなければならないと言ってるわけだ。この戦争は神から与えられた仕事だなどという意味ではない。ま、信心深くないギブソンにはその違いが解らないのかもしれないが。

    話は前後するが、ギブソンの冒頭での質問にきっぱりとしたペイリンの歯切れの良さは気持ちよかった。

    ギブソン: 知事、先ず最初にジョン・マケインにもあなたについてした質問をさせていただきます。これは中心となる質問です。あなたは国民の目を見て「私は副大統領はもとより、アメリカ合衆国の大統領として経験と能力がある」ときっぱり言えますか?

    ペイリン: はい、言えます。チャーリー。そして1月20日、光栄にも国のために仕えるため選ばれ、ジョン・マケインと私が就任の宣誓をする時、私は準備ができているでしょう、私には準備ができています。

    ギブソン: そしてあなたは自分自身に対して「私の経験は充分だろうか、私は準備が出来ているだろうか、国際問題について充分しっているだろうか、国家の舞台に立つ心地よいと感じるだろうか」と問わなかったのですか?

    ペイリン: いいえ、ためらいませんでした。

    市長や知事としての経験が副大統領として充分ではないというなら、上院議員をたった一期しか体験していないオバマ議員が大統領となることにたいして、ギブソンのほうこそ疑問はないのか?同じ質問をギブソンはオバマに向けてはどうなのだ?

    September 16, 2008, 現時間 5:50 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    September 11, 2008

    「豚に口紅」またまたオバマの失言、言葉のあやじゃ収まらない!

    アメリカ内政

    実家のテレビでなぜかABCニュースが映った。同時通訳の日本語がまどろっこしかったのだが、どうやら民主党の大統領候補、バラク・オバマがまたまた失言をしたらしい。で、今回は何を言ったのかというと、、、

    オバマ氏は9日午後、バージニア州で遊説中に「ジョン・マケインも変革を唱えているが、あれは変革ではない。同じものを違う呼び方で呼んだだけだ。豚に口紅を塗ったところで豚は豚だ」と演説した。

    その直後、マケイン陣営は電話会見を開き、「ブタに口紅」発言がペイリン氏を意識したものであることは明らかだとして謝罪を要求した。ペイリン氏は指名受諾演説や遊説で「ホッケーマム(子供のスポーツ観戦に熱狂する母親)とピットブルの違いは何か。口紅だ」というジョークを口にしている。 一方オバマ陣営は、「(マケイン陣営は)一般的な例え表現を使って性差別の切り札を切ろうと躍起になっている。マケイン氏自身も昨年、ヒラリー・クリントン氏の政策に対し同じ例え表現を使っている」とやり返した。

    オバマ氏は10日、バージニア州ノーフォークでの演説で「私について何を言われようと構わない。しかしうそとまやかしの怒りで(共和党を)再び大統領選に勝たせるわけにはいかない」と応酬している。

    もちろんオバマ自身は、ペイリン女史を意識して言った訳ではない、単なる言葉のあやだと言い訳をしているが、したたかなオバマがそんな子供だましが通用すると本気で思ってるわけはない。上記のCNNの記事でもあるように、ペイリン自身が自分のことを口紅をつけたピットブルだと言ったことで、口紅と言えばペイリン女史を指すことは誰にでも明白だ。それにしても男女同権だのなんだのと普段は言ってる民主党の大統領候補がこういう女性蔑視の発言をするなんてのは、さすが偽善の塊のリベラルだけある。

    しかし、民主党ひいきのメディアや批評家たちは、こぞってオバマの発言は単なる言葉のあやだと言い訳に余念がない。しかもマケインがオバマの揚げ足を取って言いがかりをつけているとまで言い出す始末。

    ところでCNNの記事には載っていないが、オバマの演説には続きがある。これを読むと「豚」がペイリン女史のことを指すことはもっと明らかになる。

    「豚に口紅を塗ってみても、所詮豚は豚です。」というオバマの発言に、火曜日バージニア州のレバノンに集まった観衆の間で爆笑と拍手が湧き上がった。「古い魚を紙に包んで変革と呼ぶことはできます。でも8年もたっていればやっぱり臭く匂います」

    マケインは年寄り(オールド)だと、常に批判しているリベラルだ。ここでいう古い魚(オールドフィッシュ)がマケインのことを指すのは明らかだ。となれば、最初の口紅をつけた豚はペイリン以外の何者でもないではないか。少なくともレバノンに集まった観衆はそう受け取ったはずだ。だからどっと沸きあがったのだ。

    ミスター苺いわく、いったんこういう印象を聞き手がもってしまうと、いくら話し手がそういう意味で言ったのではないと主張してみても無駄だ。レバノンの観衆もテレビやブログでその話を聞いたり呼んだりした有権者もオバマがペイリンを豚呼ばわりしたという印象を持ってしまった以上、オバマにできることはさっさ謝ることだけだ。疲れていたとか不注意な失言だったとでも言ってこの話は過去のこととしてしまう必要がある。だが、ミスター苺はオバマはそんなことはしないだろうという。オバマは自意識過剰でおくゆかしさなどひとかけらも持ち合わせていない。素直に謝るなんて死んだってできないだろう。だが、この話が出るたびにマケインの言いがかりだの陰謀だのと言って腹を立てていたら、それこそ被害妄想だの怒りっぽいだのといったラベルを張られてしまう。

    選挙戦はラベル張りの競争だ。自分には「純粋」「新鮮」「変革」というレベルを張ってきたオバマだが、民主党予選でのヒラリーとの辛らつな戦いで「純粋」さや「新鮮」さは薄れてしまった。それでもオバマには「変革」のラベルが残っていた。だが、それすらもライバルのマケインに乗っ取られてはがされそうになっている。共和党の予選でライバルから「年寄り」扱いされたにもかかわらず、マケインは「年寄り」ではなく「一匹狼」(maverick)のラベルを自分のものにして共和党ライバルたちを打ち破ってしまった。だから今更オバマがいくらマケインを「古い魚」などと呼んで「年寄り」扱いしてみても、せこいことをやっていると思われるのがオチである。

    September 11, 2008, 現時間 3:50 PM | コメント (3) | トラックバック (0)

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    August 23, 2008

    つまずくオバマ、突っ込むマケイン

    アメリカ内政

    日本でオリンピック観戦に熱中してしまって、アメリカの選挙運動をちっとも追っかけていなかったら、さっきカリフォルニアにいるミスター苺からメールが来ていて、民主党大統領候補のバラク・オバマがへまばかりやっている、それに比べて共和党候補のジョン・マケインの突っ込みはかなりいい線いっているとのこと。「この調子だとマケインが9点差くらいで勝てると思うよ。」とミスター苺。ほんとかね?

    今週の水曜日、マケインがインタビュー中に「いくつ家を持っているか」という質問に対して即座に答えられなかったのを利用して、オバマ選挙事務所はマケインは金持ちすぎて自分の家が何軒あるかもしらない、庶民とはかけ離れた生活をしているという内容のテレビコマーシャルを作った。このコマーシャルの題名は「セブン」といい、アメリカ社会は景気の停滞に悩んでいるというのに、マケインは自分が何軒の家を持っているかも知らない、そしてマケインが7つ家を持っているとし、最後にホワイトハウスを見せて、この家だけはマケインに明け渡してはならないと締めくくっている。

    確かにマケインは多くの不動産を所持してはいるが、実際に自分ですんでいる家は二軒で、他は人に貸したり投資の目的で持っていたりする。マケインのシンディ婦人の実家はビールの卸行をしていてかなりの金持ちなので、そういう関係もあってマケインには不動産だけでなくいろいろな財産があるわけだ。しかし実際に住んでいない家なら、何軒あるかすぐに答えられないとしてもそれほどおかしくはない。なぜなら投資としての不動産ならマケインはビジネスマネージャーに任せてあるはずだからだ。これはわれわれがもっている株券や積み立て講座の数を突然聞かれてもすぐには正確な数がいえないのと同じ理屈だ。

    ま、それはいいとして、マケインは即座にこのオバマのコマーシャルに反撃。マケイン側はふたつのコマーシャルを作った。ひとつは大学を出たばかりのオバマが購入した100万ドルもする最初の家を世話したトニー・レズコという男とオバマの関係を追及する内容。トニー・レズコがオバマの家を世話するにあたり、かなり怪しげな行為をしたという噂だが、最近レズコは詐欺罪で有罪になったばかりだ。そっちが不動産で来るならこっちも不動産で反撃してやるぞってことだろう。もうひとつは、1970年代の国内テロリスト、ビル・アヤースとの関係を追及する内容。オバマはこの男の家を選挙の際に会議に使ったりして仲良くしていたことがあるからで、オバマはアヤースが元テロリストであったことを知っていながらかなり親しい間柄だった。オバマはこの男との関係をまだはっきりとは説明していない。

    アメリカメディアはレズコのことにしろアヤースのことにしろあまり報道していないので、知らない有権者は多いはずだ。それをコマーシャルにするとはマケインも考えたものだ。ところで二週間くらい前になるが、テレビの政治評論番組で評論家の一人が、最近ユートゥーブでマケインのコマーシャルへのヒット数がオバマのそれよりも勝るようになったと語っていた。それというのもマケインのコマーシャルはユーモアたっぷりでかなりオバマをおちょくるものが多いからだ。私は最初、マケインのコマーシャルはオバマを救世主に仕立てたりセレブだと言ってみたりして、オバマの格好いい映像をいくつも見せていたので、これはかえって逆効果なのではないかと思ったのだが、どうやら私の考えは間違っていたようだ。有権者はマケインのユーモアのセンスを買っているらしい。となると、マケインのオバマへの突っ込みコマーシャルは案外有権者が知らなかったことを知るいい機会になるかもしれない。

    ところでオバマは民主党の党大会に先駆けてジョー・バイデン上院議員を副大統領候補とすることを発表した。これもミスター苺によると、非常に間の悪い発表の仕方だったという。なぜかというと、オバマは副大統領をアメリカ時間の金曜日の夜遅く発表した。ニュースサイクルというのは金曜日の午後には終わってしまい、月曜日まではニュースも週末の休みになる。休みといっても週末にニュースがないという意味ではなく、一般に週末は人々はニュースに耳を傾けない。金曜日の午後に発表されたことは月曜日までにはすでに二日以上たっているのであまり取りざたされない。そこで政府は悪いニュースは金曜の夜に発表するといわれているくらいなのだ。オバマが誰を副大統領にするのかは色々と取りざたされていたことなので、選挙運動として最大効果を狙うなら金曜日の夜は最悪のタイミングといえる。これはかなりのヘマだといえる。

    August 23, 2008, 現時間 8:48 PM | コメント (4) | トラックバック (0)

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    August 21, 2008

    マケインとの討論に負けたオバマの見苦しい言いがかり

    アメリカ内政

    更新が遅れて申し訳ありません。実は今日本の実家に里帰り中。お盆やオリンピック観戦など色々あって、まったくブログに専念できずご迷惑をおかけしております。

    アメリカ時間の17日、米大統領民主党候補のバラク・オバマと共和党候補のジョン・マケインとがリック・ワレン牧師司会のフォーラムに参加した。この形式ではワレン牧師があらかじめ用意した同じ質問をオバマとマケインの双方にするというものだったのだが、どうやらこれにはマケインのほうに勝負があったようだ。それというのも、オバマ側の陣営はマケインの答えがあまりにもよくできていたので、マケイン側はあらかじめ質問を聞いていたのではないかと下種のかんぐりをしているからだ。

    問題となったのはワレン牧師の「人権はいくつから保障されるのか」という質問で、オバマが「私の給料レベルより上の質問だ」と自分には答えられないとしたのに対し、マケインが「妊娠した時」と躊躇せずに答えたことで、オバマ側はこの質問は明らかにマケインに有利なものだったと主張している。

    「もちろんマケインはよく見えましたよ。」と匿名のオバマスタッフ。「彼は自分の答えがどう受け止められるか心配する必要がないんですから。自分の話す要点を思い出す必要もなかったし、考える必要もないし、考えるふりすらする必要さえなかったんですから。 信じていることをおもいつくまま言えばよかったんです。明らかにこの試合ではマケインのほうに不公平な有利性がありますよ。そのことはアメリカ市民にもよくわかってもらえると思いますが、、、例によってこれが共和党の汚いやり方ですよ。」

    マケインの「不公平な有利性」とは、マケインのほうが政治家として経験豊かであり、普段からそういう質問についてきちんと考えをまとめているということだけだ。自分の考えがないので専門家に台本を書いてもらわなければ何も言えない経験不足で政治的才能ゼロのオバマでは力が及ばないのは当たり前だ。

    しかし、NBCテレビのアンドレア・ミッチェル司会者はオバマ側の言いがかりをそのままあたかも事実でもあるかのように、ミートザプレスという政治評論番組で繰り返した。このことで、さすがにマケイン側からクレームがついた

    マケイン選挙事務所はオバマ陣営の、マケインがあらかじめ質問の内容を知っていたという言いがかりには何の根拠もないとし、にもかかわらずジャーナリストであるはずのミッチェルが裏も取らずにあたかもオバマの言いがかりが真実であるかのようにテレビ放送で発言したことは遺憾であるとして抗議文を送った。

    マケイン側の抗議は当たり前だが、はっきり言って、討論会やフォーラムで失敗する度にそれを司会者や討論相手のせいにして、自分の失言の言い訳ばかりしているオバマの見苦しい態度こそ有権者はいずれうんざりするのではないだろうか。プロの政治家とは思えないほどナイーブな反応に私は呆れているのだが、マケインもこのオバマのこの子供じみた言い訳を指摘して選挙運動にがんばってもらいたい。

    August 21, 2008, 現時間 6:07 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    August 5, 2008

    アメリカ、どうして国内原油発掘では駄目なのか? ペロシ議長のしどろもどろな言い訳

    アメリカ内政

    この間、アメリカの下院議会でナンシー・ペロシ議長が、アメリカ国内の原油発掘を解禁するかどうかという法案を賛成/反対という投票をしようという共和党の提案を拒否して決議見送りで夏休みに入った件に関し、日曜日の朝番組でABCテレビのジョージ・ステパノポリス司会がペロシ議長に、「どうして投票を行わないのですか?」と質問した。その時のペロシ議長の綱渡り的な答えにならない答えは面白い。

    ペロシ議長: 私たち(民主党)が提案した解決策はガソリンスタンドで結果が出る策なのです。大統領に貯蓄ガソリンを解放してくださいと、、、、一億ガロン(3.78億リットル)の石油があるんですから。

    司会者:でも共和党だけでなく、民主党の議員からも投票すべきだという声が上がっています。

    ペロシ議長: これは(ブッシュ政権の)失敗したエネルギー政策から話をそらせようという企てなのです。

    司会者: そういう議論をするならどうして投票をしないんですか?

    ペロシ議長: なぜならこの対策がガソリンの値段を下げるという偽りがすでに述べられているからです。これはからくりです、解決策ではありません。

    司会者: それが正しいなら、討論をして投票したらいいんじゃないですか?

    ペロシ議長: これに関する討論なら毎日しています。しかし私たち守るべく惑星があるのです。

    司会者: それはどういう意味ですか?他の議案と一緒なら許可するが単にこの法案だけの賛否を決める投票は許可しないということですか?

    ペロシ議長: 私は、、そういうつもりは、、、私たちは原油を解放しろと提案しました。それには両党から強い支持があります、、

    (略)

    司会者: 彼ら(共和党)が国内発掘というアイディアがあるなら、なぜそれについて賛否を決める投票をさせないんですか?

    ペロシ: それは、それは、、、彼らは想像力を使ってどうすれば投票を獲得できるか考えなければなりません。私がしようとしていることは、、、私たちは真剣な政策があり、、、

    (略)

    司会者: ちょっと明確にさせてください。議長は他の法案と一緒であれば、国内石油発掘を含んだ案でも投票を許可するつもりがあるという意味ですか?

    ペロシ: いえ、私はそういうことは、、、(訳の解らない言い訳が続く、、、)

    司会者: つまり、どんな場合でも投票させないということですね。私に解らないのは、そんなに大事な政策ならどうして投票を許可しないのかということなんです。

    なぜかと言えば、投票を許可すれば案が通ってしまうとペロシ議長は充分に承知しているからだ。需要が多すぎて供給が足りないなら供給を増やすのが解決策だということくらい子供でも解る。非常時用にためてある貯蓄原油を今市場に流したりしたら、一時しのぎにはなっても問題の根本的な解決になどならない。第一平常時に非常時用の蓄えを使ってしまったら、本当の非常時にはどうするんだという質問にオバマを始め民主党は答えていない。

    有権者の大多数が国内原油発掘を望んでいる。次の選挙で勝ちたい国会議員たちはそんなことは百も承知だ。だから今の段階でこの決議案が投票にかけられたら共和党だけでなく民主党からも賛成票が多くでて、決議案は通りに決まっている。ペロシ議長はそれを許す訳にはいかないのだ。

    何故、民主党は国民の生活が楽になる原油の発掘を許可しないのか。その理由は社会主義の民主党にとって国民の生活は苦しい方が都合がいいからだ。国民が共和党の現政権下で苦労すればするほど民主党は自分たちの支持率が上がると信じている。そうやって民主党が今度の選挙でさらに議席を稼ぎ大統領も民主党から出るとなった暁には、生活に苦しむ国民に民主党の政府こそが国民を救えるのだと主張して税金を大幅に上げようという魂胆だ。

    しかしペロし議員が甘く見ているのは有権者の判断力だ。アメリカの有権者も馬鹿ではない。アメリカ人の生活を楽にするために石油の自給力を高めようとする共和党とそれを阻止する民主党。どちらが国民の味方なのか、結構アメリカの有権者は正しい判断を下す可能性は高い。

    共和党議員たちは、今後もこの線で、何故民主党が議会や政権を握ってはいいけないのか、はっきりアピールして行っていただきたい。

    August 5, 2008, 現時間 7:07 PM | コメント (4) | トラックバック (0)

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    August 3, 2008

    マケインの挑戦から逃げ腰のオバマ

    アメリカ内政

    先週はマケインによる激しい攻撃を防ぐのに必死なオバマは、マケインのネガチブな選挙運動は本質的に大事な問題から話題をそらすのが目的だと何度も批難した。

    ところが、実際にマケインが、では大事な問題を討論しようではないかと10回に渡る討論会を提案したが、オバマは完全に逃げでマケインの提案を頭から拒絶した。

    討論会のやり方や回数については、共和党と民主党の候補がほぼ確定した今年の6月上旬から二人の間で意見が割れていた

    民主党候補のオバマはリベラルなメディアの放送局から選ばれた司会者によってそれぞれの候補者が時間制限内で答え、それに対して相手側が反論をするという形を好んだ。これで選挙委員会が決めている三回に二回足して合計五回の討論会を開こうと提案した。

    オバマがこういう形式を好む理由は明白だ。オバマは台本どおり舞台稽古をした討論会ならイメージ通りに演技をすることが出来る。主流メディアの司会者なら民主党のオバマに対して厳しい質問をしたりはしない。格好つけて意味のない返答をしても突っ込まれる心配は全くない。

    それに対してマケインは、プロの司会者ではなく一般の有権者が自由に質問できる有権者参加のタウンホールミーティングの形で選挙委員会が取り決めている正式な三回の討論会の他に十回足そうと提案した。台本がなく、リハーサルをしていないと頓珍漢な答えをしてしまうオバマに対し、台本なしのぶっつけ本番が得意なマケインとの対照的な好みがここで現れたわけだ。

    昨日、オバマはマケインが提案した十回に渡るリンカーン対ダグラス風のタウンホールミーティング形式討論会を正式に拒否した。これでオバマは選挙委員会が決めている最低限の司会者を立てた三回の討論に合意するのみとなった。

    おもしろいのは、この討論会を巡って、これまで結構オバマ支持だった主流メディアの報道の仕方が多少変わって来たことである。普通討論会を求めるのは不利な立場にある候補者と相場は決まっている。勝っている人間がわざわざ討論などする必要はないからだ。だから支持率で勝っている方が度重なる討論会など無駄だと判断したとしても決しておかしくはない。にもかかわらず、主流メディアはオバマの態度に批判的である。

    昨日のAP記事の見出しは『オバマ、マケインの討論挑戦に退く』(Obama backs away from McCain's debate challenge)とあり、オバマの逃げ腰を強調。

    先月30日のサンフランシスコクロニクルの社説では、オバマを正式にマケインが提案した討論に招待すると招待宣言が載った。サンフランシスコクロニクルと言えばリベラルで有名。マケインにはおよそ友好的とはいえない。その新聞社主催の討論会をオバマが拒絶すれば、リベラル市民の間ですらオバマはマケインから逃げていると思われること必定。

    オバマの報道官は単に三回の討論に同意したのであって、他の討論会に参加しないと決めた訳ではないと説明している。

    主流メディアは先月のオバマの海外遠征キャンペーンの間、オバマが記者会見も開かず記者からの質問に全く答えなかった態度にかなり腹を立てているようだ。帰国してからもオバマは大統領候補としては驚くほど少ない回数しか記者達の質問に答えていない。海外遠征の後も期待されたほどオバマの支持率は上がっていないし、かえってマケインとの差が縮まってしまった。

    オバマはこのまま難しい質問を避けて選挙に及びたいのかもしれないが、今はまだ8月が始まったばかりである。マケインとの差が20ポイントくらいあるというならともかく、今の差はせいぜい3点。11月までには3ヶ月以上あるのだ。主流メディアが協力してくれたとしてもこのまま三ヶ月も逃げ切るのは不可能。しかもオバマは味方であるメディアを怒らせる行為を続けている。メディアがいつまでも甘い顔をしてくれると思うならオバマはまだまだケツが青い。

    オバマはいずれマケインの挑戦に受けて立たなければならない。一国の大統領になろうという人間が、ライバル候補との討論もまともに出来ないと思われては選挙で勝つなどかなり難しいのではいだろうか?

    August 3, 2008, 現時間 12:47 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    August 2, 2008

    マケインのオバマ攻撃激化、差別被害者意識が裏目に出たオバマ

    アメリカ内政

    ここ数日、マケイン側の激化するオバマ攻撃に、オバマはかなりビビっている様子だ。

    先日オバマは選挙演説の中で、マケインについてこんなことを語った。

    経済難に面している選挙戦州において、オバマは水曜日、ブッシュ大統領とマケインは脅し作戦でホワイトハウスの実権を保持しようとするだろうと語った。 なぜなら彼らには他に有権者に与えるものがないからだと。

    「ブッシュとマケインが我々が直面する問題の答えを盛っているとは考えていません。ですから彼らは皆さんに私を怖がらせようとするでしょう。」とオバマ。「いいですか、彼は愛国精神が足りないとか、名前が変だとか、ドル紙幣に載ってる歴代の大統領たちには似ていないとか言って。」

    明らかにアフリカ系の名字を持ち、歴代の白人の大統領とは顔が似ていないという言い方は、オバマはマケインとブッシュがオバマの人種を持ち出してきて批判するだろうと予測して批判していることになる。

    もちろんマケインもブッシュもオバマの人種について一言も言及したことはないので、これは完全にオバマの言いがかりである。

    マケイン側からは正式な抗議はなかったが、オバマがマケインを人種差別者扱いしたことで批評家の間からは、オバマは人種を超えた新しい候補などと言ってみても、結局切羽詰まると何でも人種を言い訳にするこれまでの黒人運動家となんら変わりはないとして、オバマを強く批判する声があがった。

    オバマ側もこれはまずいと思ったのか、すぐに訂正の声明文を発表し、自分の発言は決してマケインが人種差別をしているという意味で言ったのではないと反論したが、その反論でオバマのアメリカ歴史に関する無知がさらけだされるという失態がおきてしまった。

    オバマのロバート・ギブス報道官は、オバマ議員は人種について語っていたのではないと説明した。

    「バラク・オバマが話していたことは、ワシントンで何十年も過ごしてから来た人間ではないということです。」とギブスは木曜日語った。「単に彼は自分が政治の社会では新しいという以上の意味ではありません。彼は他人の歴史を引きずって来たわけではないという事実を語っていたのです。人種とは関係ありません。」

    オバマは歴史を引きずってないというより、歴史を知らないと言った方が的確だ。オバマのいうドル札に絵がのっている歴代の大統領がワシントンで過ごした時間を振り返ってみよう。

    • 1ドル紙幣のジョージ・ワシントン初代大統領は、元軍人。最初の政治活動はまだ合衆国になる前のバージニア州の下院議員。今で言う政治の中心という意味でのワシントンは、当時のニューヨークかフィラデルフィアだが、それを全部合わせてもワシントン大統領が『ワシントン』に駐在したのは三年程度、オバマより一年すくない。
    • 2ドル札のトーマス・ジェファーソンは色々やったので、合計すると10年だが、ギブスのいう何十年とはほど遠い。
    • 5ドル札のエイブラハム・リンカーンは、下院議員を一期やったのみの2年間。
    • 10ドル札のアレキサンダー・ハミルトンは大統領だったことはないが、ギブス氏はそのことを知っているのかな?
    • 20ドル札のアンドリュー・ジャクソンは色々やったが30年間のうちワシントンでの駐在はせいぜい5年程度。


    • 100ドル札のベンジャミン・フランクリンは大統領ではなかったし、外交官としてフランスに長く駐在していたが、ワシントンでの駐在期間ゼロ。

    要するに、ワシントンで何十年も政治活動をした歴代の大統領などドル紙幣には一人も載っていないのである。ではいったいオバマは何を理由にドル紙幣を持ち出したのか。

    ま、もっともオバマは確かにこれらの偉大なる人物とは根本的に異なることがある。ワシントンにしろリンカーンにしろジェファーソンにしろ大統領になる前にすでに軍人とか弁護士とか外交官などといった国民の誰もが知る功績を残している。オバマのこれまでの功績といったら、、、ゼロ。

    オバマは激化するマケインからの攻撃に対して、マケインは人種差別者ではないが、シニカルな攻撃で大事な問題から話題をそらそうとしていると反撃した。これに対してマケインはオバマこそありもしない人種差別を持ち出してきて話題をそらそうとしているではないかと反撃した。

    現にオバマは大事なエネルギー問題ではアメリカ沿岸の原油発掘を支持する姿勢を見せている。エネルギー危機を原油発掘では解決出来ないと主張していたオバマは、有権者からの圧力を感じて意見を変えざる負えなくなっているのだ。そういうことをあまり深く突っ込まれては困るので、反対に共和党の選挙運動が汚いと攻撃しているのが見え見えである。

    ところでマケインのオバマ攻撃はかなり面白い。マケインのテレビコマーシャルではオバマをブリットニー・スピヤースやパリス・ヒルトンに例えて、上辺だけで中身のない単なるセレブと指摘。また、マケイン側が出した新しいコマーシャルではオバマは救世主気取りだとして、映画「十戒」からチャールトン・ヘストンのモーゼスの映像を出して来て、オバマがアメリカ市民を約束の土地につれていく、といった信仰的なオバマの選挙運動をおちょくっている。

    オバマがマケインのこの程度の攻撃にびびっているんじゃ、この先とても大統領候補としては勤まらないだろう。ましてや実際に大統領をやろうだなんて10年早いんだよ。(10年後ではもっと危険だが、、、)

    アップデート:報道官がオバマは人種について話していたのではないと説明した舌の根もかわかないうちに、オバマは自分の発言に人種問題が全く関わっていなかったという言い方は正しくないと、訂正を訂正した。

    「私のコメントが人種とは一切関係ないという言い方は正しいとは思えません。」とオバマは語った。「私が言おうとしたことはこういうことで、誰も異論はないのです。大統領選挙にいたっては、私は中央配役事務所からは来ていない。 色々な理由から、私は若い、私は国内政治のシーンには新しい、私の名前はバラク・オバマ、私はアフリカ系アメリカ人(黒人)そして私はハワイ生まれでインドネシアでしばらく過ごしました。私は大統領候補として一般的な履歴は持っていません。」

    オバマがそういう意味でこの発言をしたのだとしたら、マケイン側の批判は正しいではないか。オバマはマケインがオバマの人種を使って汚いキャンペーンをしてくるだろうと予測した。相手がしていないことをしたとか、するだろうとか言って先に攻撃するやり方は汚くないのか?

    今後は自分の報道官が口を開く前にちゃんと相談しておくことだな。

    ところで、オバマはマケインがオバマの背景を出してオバマに大統領をやらせるのは危ないと主張しているというが、これのどこが汚いやり方なのだろうか?相手の経験不足を指摘して、政治家として一度も試されていない人間を最初から大統領にするのは危険が大きすぎると指摘することは非常に妥当な議論だと思うが。

    August 2, 2008, 現時間 4:55 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    August 1, 2008

    ガソリン値上がりで庶民の苦労など興味がない米民主党

    アメリカ内政

    アメリカの議会は本日が最後で夏休みに入るが、議会はエネルギー法案について決議を出すどころか、民主党のナンシー・ペロシ議長が投票に持って行くのを拒否したため、共和党の国内の現油田発掘を提案するエネルギー法案は投票されないまま夏休み後に持ち越されることとなった。

    ところが、共和党の下院議員達は、ガソリンの値上がりで苦しんでいる有権者を尻目に解決策も決議せずに自分たちだけ長期の夏休みにはいるなど言語同断と国会議事堂に居座り議論を続けた

    これに腹をたてた民主党のペロシ議長は、議事堂の電源を切り、議事堂の扉に鍵をかけ、取材に来ていた記者団に共和党の議論を報道するなと命令して議事堂の警備員に記者たちを強制的に追い出そうとした。

    共和党議員と記者団と警備員との間でかなりもめたあと、結局警備員たちが退いて、記者達は共和党の議論を取材したという。ペロシ議長は記者団たちにこの模様を放映するなと警告したというが夜のニュースで放映されたかどうかは疑問。

    さて、これが起きるまえ、上院議会ではどのような議論がされていたのかをミスター苺が紹介しているが、共和党と民主党議員との会話に信じられないようなやり取りがあったので、こちらでも紹介しておこう。

    先日もお話したように、アメリカ国内の原油発掘はどういうわけかアメリカの法律で禁止されており、その法律の見直しが一年に一度されている。先日のブッシュ大統領の解禁宣言を受けて共和党下院ではこの法律の見直しをして、原油発掘を解禁しようと提案している訳だ。

    共和党リーダーのミッチ・マッコーネル議員が、全国平均のガソリンの値段が1ガロンで4ドル50セントになった場合には、緊急事態として国内の原油発掘解禁を議会一致で決定しようと提案した。上院議会では一人でもこれに異議を唱える議員が居た場合には全員一致というわけにはいかないので、この提案は通らないことになっている。

    それでこの提案に対して、民主党のケン・サルザー議員は異議を唱えた。そこですかさずマッコーネル議員は、それでは1ガロン7ドルになったらという条件付きではどうかと提案したが、サルザー議員はそれにも反対。マッコーネルはどんどん限界額を引き上げて、なんと1ガロン10ドルを最大限としようと提案。それでもサルザー議員は反対。このやり取りはユートゥーブで観られるので、英語に自信のあるかたはご覧いただきたい。

    要するに、民主党議員は一般庶民が1ガロン10ドル(1リットル 260円相当)になっても自国で時給できる原油の発掘を許可しないと言い切ったのである。民主党は常に庶民の味方だと自負している割には庶民の生活苦などまったく無頓着なこの態度はどうだろうか。

    次の一般選挙で立候補している共和党議員や候補たちは、民主党のエネルギー問題への無責任さを指摘すべきである。そして民主党のエネルギー問題の解決法といえば、単に税金を上げることしかないのだということも強調すべきだ。ガソリンの値上がりは庶民の生活に直接影響を及ぼすことであり、今日明日の生活に関わることなのだ。それについて民主党は決議もせずに夏休みに入ったということだけでも腹立たしい限りだが、議論を続けようとした共和党の努力を阻止したり、その模様を報道しようとした記者達の言論の自由を迫害しようとしたことなども、共和党は今後の選挙運動でフルに利用して民主党の恐ろしさを強調すべきである。

    今回の選挙にはイラク戦況の悪化というアルバトラスが存在しない分、共和党は国内の経済問題に目を向けることが出来る。税金引き上げと国民の自由を奪う法律以外に興味のない民主党が圧勝する理由など全くないのだ。共和党は是非このことを強調して選挙運動に挑んでほしい。

    August 1, 2008, 現時間 8:31 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 31, 2008

    戦争負傷者慰問をドタキャンしたオバマの見苦しい言い訳

    アメリカ内政 , 狂ったメディア

    ドイツにあるアメリカ軍の陸軍病院に入院中のアフガニスタン及びイラク負傷兵への慰問を日程の都合を理由にドタキャンしたバラク・オバマ民主党大統領候補は、ライバルのジョン・マケイン共和党候補にドタキャンを批判され、その言い訳に必死だ。

    オバマべったりの主流メディアのひとつワシントンポストは、マケインのオバマ批判は根拠がないと反対にマケイン批判の記事を載せている。

    四日間に渡ってジョン・マケイン上院議員とその仲間達はそれが真実である根拠が全くないにも関わらず、バラク・オバマ上院議員が軍事病院の負傷兵を無視したのは、報道陣を同行できなかったからだと批判している。...

    「聞くところによると彼(オバマ議員)は報道陣やカメラや選挙運動員を同行したかったそうです。」マケインは月曜日CNNの「ラリーキングライブ」番組のなかでそう語った。

    オバマ選挙事務所は訪問を取り消したのはそれが原因ではないと否定している。事実その存在によってオバマの訪問が政治的で不適当な活動になると防衛庁の役員の中で問題となった軍事アドバイザー以外の人間を、オバマがアメリカ軍の病院につれていく計画があったという証拠はない。

    「全くもってそのようなことはありません」とオバマの報道官であるトミー・ビエターはマケインのラリーキング番組での発言についてメールで応えた。....

    マケイン陣営は新しいテレビのコマーシャルで、オバマはドイツ滞在中ジムへ行く暇はあったのに負傷兵に会う暇はなかったと批判。その理由というのも防衛庁がカメラを病院に入れさせなかったからだと指摘した上で、オバマがジムでバスケをしている映像を映しているという。

    ワシントンポストは、オバマが病院の慰問をキャンセルした理由は、撮影や報道陣の同行を拒まれたからではなく、オバマの軍事アドバイザーが選挙運動員であると防衛庁に判断され、同行を拒絶されたのが原因だったとしている。現にオバマ側は慰問が選挙運動だという印象を与えては負傷兵に対して失礼になるので慰問はあえて遠慮したと発表している。

    はっきり言ってこの説明はくだらない。選挙運動員をつれてくるなと言われたのなら、オバマは夫人と一緒に二人だけで行けば良かっただけの話。マケイン議員はそうやってカメラも報道陣もつけずに個人的に何度も軍事病院を慰問している。ブッシュ大統領も負傷兵や戦死者の家族などに、メディアの注意を引かないように静かに面会したりしているのだ。

    オバマが本当にアメリカ兵に感謝の意を示したかったのであれば、最初から病院へ慰問するなどと発表せずにこっそり一人で行けば良かったのである。同行者に問題があったなら個人的に慰問して、それを批判されたら、私は一人の人間として兵士らに会いに行ったのであり、それに文句があるなら受けて立とうじゃないか、くらいの態度を示していればマケインとて批判などしなかっただろう。

    だが、事実オバマは病院へ行かずに観光や選挙運動をしていたのであり、その理由がなんであろうとはっきり言ってどうでもいいことだ。オバマが政治活動を最優先させたことに変わりはない。いまさらアドバイザーの同行がどうのこうのなんて言い訳してみても意味はない。オバマが最初から本当にアメリカ兵のことを慮っていたならば、彼の選択は明白だったはずだ。それをしないでおいて今更マケインに突っ込まれたからといって言い訳をしてみても見苦しいだけだ。

    こういうことが何度も続けば、いくらワシントンポストがオバマを弁護しても有権者はだんだんとオバマの正体を学んで行くのかもしれない。

    July 31, 2008, 現時間 10:00 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 30, 2008

    すっかり大統領気分のオバマを追い詰めるマケイン人気

    アメリカ内政 , ヨーロッパ , 狂ったメディア

    ヨーロッパ遠征旅行の「成功」にすっかり気を良くしたオバマは、もう完全に大統領気取り。まだ正式に民主党候補にすら指名されてもいないのにオバマのこの態度は生意気というか厚かましいというか、みていて気分が悪いったら無い。しかもそのオバマにべたべたのアメリカメディアの格好も見られたもんじゃない。

    しかし、これだけアメリカ初め諸外国のメディアにちやほやされてスター並みのセレブになってるが、その割には国内での支持率はそれほど伸びていない。どのニュースでもトークショーでもニュース雑誌から新聞からゴシップ週刊誌までオバマつくしなのだから、もうマケインなんか20点くらい話して独走しててもよさそうなものなのに、そうでもないのが興味深い。

    多々の世論調査を統計しているリアルクリアポリティクスの平均(RCP Average)によると、オバマ 46.9ポイント、マケイン 43.9 でオバマがわずか3.0ポイントのリード。7月の終わりでこの程度の差では11月までにはどうなるか全く解らない。

    ところで同じRCPに載ってるオバマのテレビコマーシャルの程度の低いことといったらない。最初にマケインのよるオバマへの攻撃は「嘘」「でたらめ」「口から出任せ」で「代わり映えしないいつもどうりの政治活動」と批判している。だがオバマはマケインが指摘したどの事実が嘘でたらめなのか全く説明していない。

    マケインによるオバマへの攻撃のどれが嘘なのか箇条書きしてみよう。

    • オバマはイラクとアフガニスタンへの緊急資金割当に反対票を投じた。(事実!)
    • オバマはイラク新作戦に反対し、二万兵の増加など暴力が減るどころか帰って逆効果だと言った。
    • オバマは大統領になったら税金を引き上げると公約した。(事実!)
    • オバマは国内の原油発掘を反対している。(事実!)
    • オバマは政治家としての経験がマケインよりも浅い。(事実!)

    オバマさん、これのどこが嘘でたらめなのか説明してもらおうじゃないの!

    なんて主流メディアが突っ込むはずもない、、と思っていたのだが、オバマの外国遠征旅行ではオバマはあたかも自分が大統領でもあるかのように秘密警察で自分を取り囲み、勝手についていったアメリカの記者達にインタビューをさせていない。

    以前にも指摘したように、アメリカのメディアはリベラルではあるが、それ以上にナルシストなので無視されるのが一番嫌いなのである。このままオバマがアメリカメディアを無視しつづけ、王様か救世主気取りで振る舞えば、いずれはメディアからしっぺ返しが来ることは間違いない。それが選挙後であれば問題ないが、選挙前だったら、オバマの圧勝はそう簡単には実現しないかもしれない。

    それに、あんまりオバマづくしだと、一般市民も11月までにオバマに飽きてしまう可能性もある。なにしろオバマは中身のない人間。イメージだけが売り物だからイメージに飽きられたら人気はがた落ちする可能性あり。11月までにそういう状態にならないようにタイミングを見計らうのも、案外むづかしいと思う。

    July 30, 2008, 現時間 9:20 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 27, 2008

    戦争負傷兵の慰問を日程から外したオバマ

    アメリカ内政 , イラク関係 , ヨーロッパ

    Hot Air でリポートしているキャプテン・エドによると、民主党大統領候補のバラク・オバマ議員は、ドイツを訪れた際、アメリカの陸軍病院への慰問を日程の都合がつかないことを理由に削除していたにも関わらず、実際はその間観光していたことが明らかになった。

    キャプテンエドによると、これは何を優先するかの問題だったのだと言う。つまり、限られたヨーロッパ訪問の日程のなかで重要な価値のあるイベントを優先し、そうでないものが後回しになるのは当然のことだ。 だから軍隊嫌いのオバマがアメリカ負傷兵の慰問を削ったのは当然の成り行きというものだろう。

    ドイツの新聞のSPIEGELによると、金曜日、オバマはドイツのアメリカ軍基地にある陸軍病院The Landstuhl Regional Medical Center (LRMC)への慰問をキャンセルしたが、このThe Landstuhl Regional Medical Center (LRMC)病院は海外で負傷した兵士や海外駐在者の家族も治療する病院で、陸軍と防衛庁によって運営されている。現在はアフガニスタンやイラクで負傷した兵士が主に入院しており、かなり重傷の人が多い。

    キャンセルの理由として日程の都合がつかないと言い訳していたオバマだが、実は慰問をキャンセルしたのは日程ではなく政治的な計算だったらしい。

    実はオバマは最初、病院で負傷兵の慰問を大々的に行ってそこで演説でもぶり、その映像を選挙コマーシャルに使おうと考えていたらしい。しかし軍では現役の兵士は政治活動に参加できないことになっており、兵士を政治コマーシャルなどに使ってはいけないという規則がある。だから病院へは選挙アドバイザーなどは同行出来ないし、映像も撮れないことになっているのだそうだ。それで、オバマは選挙運動に使えないなら意味がないと判断して慰問をキャンセルし、その時間を使ってベルリンの観光をしたのである。

    しかしこのことで、オバマはかなりの批判を浴びたので、オバマの選挙事務所はダメージコントロールに必死である。事務所は次のような声明文を発表した。

    「議会の視察旅行の一部としてアフガニスタンとイラクを訪れた際、オバマ議員はグリーンゾーンの戦闘援助病院をはじめ他にも数々の場所を訪れ兵士らを慰問しました。旅行の第二部でオバマ議員はLandstuhl Regional Medical Center病院にいる男女を慰問し彼らの勤めと犠牲に感謝の意を評したいと考えていました。しかしオバマ議員は選挙運動の予算を使って軍の施設を訪問するのは不適切であると考え、軍人たちへの尊敬の意から訪問を中止しました。」

    しかしCBSテレビで報道されたドイツでの演説でオバマは、、、

    「今夜、私は大統領候補としてではなく、一市民として、合衆国の誇りある市民として、そして世界の同胞の一市民として、お話します。」

    と語ってドイツ訪問は選挙運動の一部ではないと強調した。この視察旅行は選挙運動だったの?それともそうではなかったの?どっちなのよ、はっきりしてよオバマさん!

    July 27, 2008, 現時間 2:26 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    イラク新作戦「私は正しかった」とマケイン力強い演説

    アメリカ内政 , イラク関係

    ヨーロッパで選挙運動を繰り広げるオバマを傍目に、マケインは国内で次々と力強い演説を繰り返しているが、デンバーで行った演説では、これまでになく強い口調でオバマへの攻撃が含まれていた。下記はパワーラインで紹介された演説の翻訳。

    オバマ議員も私も将来の総司令官として試される決断に直面しました。アメリカはこの試験に合格しました。私の判断もこの試験に受かったと信じます。しかしオバマ議員は失格しました。

    私たちは二人とも政治的に無難な選択はなにかしらの撤退だと知っていました。すべての世論が『増派』は不人気だと示していました。多くの批評家や専門家や立法家たちが(増派に)反対し、軍隊を撤退させその結果を受け入れよと唱えていました。私は兵数を増やすことで援助される新しい対抵抗軍作戦を支持することを選択しました。これは私が2003年に始めてイラク訪問をした時以来唱えていた作戦です。多くの視察者が私の方針は大統領になる希望を閉ざしてしまうと言いました。私はアメリカが戦争に負けるくらいなら、選挙で負けたほうがましだと考えました。私の選択は政治的には懸命なやり方ではありませんでした。有権者の間では人気がありませんでした。これはすべての世論を無視するものでした。でもそんなことはどうでもよかったのです。私の愛するこの国がイラクで成功する最後のチャンスだったのです。新作戦がまさにそれだったのです。だから私は支持しました。今日、その新作戦の結果は明白です。増派は成功しました。そして私たちはやっとこの戦争に勝ちつつあるのです。

    オバマ議員は別の選択をしました。議員は新作戦に反対したばかりでなく、新作戦の施行を阻止しようとしました。議員は敗北を唱えたばかりでなく、それを強制しようとしたのです。その企みが失敗すると今度は我が軍の失敗を予言し続けました。我が国の陸軍兵や海兵隊員がバグダッド市街地やアンバリの村々に侵攻していくなか、オバマ議員は我が軍の努力によって宗派間争いは良くなるどころか悪化すると予言したのです。

    そして我が軍が敵との戦かっている中、オバマ議員は戦費を断ち切ろうとしたのです。彼は2007年5月、イラクとアフガニスタンにいる我が軍への緊急資金調達に反対した14人の上院議員の一人でした。.....

    オバマ議員が戦地の兵士らへの資金を拒絶する票を入れた三週間後、レイ・オディエーノ将軍は増派最初の戦闘作戦を開始しました。オバマ議員はその一ヶ月後敗戦を宣言しました。『私の見解では増派はうまくいっておらず、8週間後も違った報告があるとは思えない。』彼の見解は当時人気がありました。でもこれほど間違った見解はありませんでした。

    2007年の11月になると、増派の成功はすでに明白でした。同盟軍への攻撃は増派前に比べ60%も減っていたのです。アメリカ兵の犠牲者数も半分に減り、イラク市民の死者数も三分の二以上減りました。しかしオバマ議員はこの新しいニュースと元気づけられる事実を「実際は悪くなっている、悪い状況が起きる可能性がある」と言い無視しました。

    もしオバマ議員の意見が通っていたなら、アメリカ軍は戦火のなか撤退を余儀なくされていたのです。イラク軍は崩壊していたでしょう。市民の犠牲者は劇的に急上昇していたでしょう。アルカエダは我々に協力し始めていたスンニ派のシークたちを殺し、「スンニの目覚め」は誕生と共に息の根を止められていたでしょう。アルカエダ戦士らは温床を獲得しイラク人や外国人戦士らを訓練しイラクを基盤としてイラク外のアメリカ人を攻撃してきたでしょう。内乱や人口浄化などが広まっていたことでしょう。

    これらの結果、アメリカは屈辱を味わい弱められていたでしょう。我が軍は長年に渡る犠牲によって士気の落ちる敗北に苦しめられたでしょう。そして我が敵は世界中でより強くなっていたでしょう...

    オバマ議員はアメリカの人々が聞きたいと思っていることを述べました。私は真実を語りました。

    幸運なことにオバマ議員は失敗しました。私たちは生意気な失望を拒絶しました。(カカシ注:The audacity of hope 「生意気な希望」というオバマの著書をおちょくっている)私たちは正しかったのです。イラクでの暴力はこの長い間で最低のレベルに落ちました。これまで起きるはずがないと信じていた成功の兆しを見たオバマ議員は、自分は常に成功すると信じていたと嘘をつきました。

    イラクでは私たちはすでに敗北の戸口に立っているのではなく、勝利への道を進んでいるのです。

    オバマ議員は今週、今日こうなることが解っていたとしても増派には反対していたと述べました。後になって考えてみると失敗と成功の選択の機会を与えられた時、彼は失敗を選びました。そのようなことをする総司令官など、私には考えられません。

    こうしてブッシュ政権の新作戦が実施されなかった時のことを羅列されると、いかにオバマという人間がアメリカ大統領になることが恐ろしい結果を生むかが理解できる。マケインは今後もこの線でどんどんオバマを攻撃してほしいものだ。

    July 27, 2008, 現時間 12:05 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 26, 2008

    欧州で大人気のオバマだが、「世界の市民」をアメリカ人はどう思う?

    アメリカ内政 , ヨーロッパ , 狂ったメディア

    中東訪問を終えた民主党大統領候補のバラク・オバマはヨーロッパの各地を周り、大勢の群衆を集めて演説を行い高い人気を呼んでいる。アメリカの大統領に立候補している人間が、何故ヨーロッパで選挙運動をやるのか不思議に思われる方も多いだろう。しかし今日のCNNのニュースを呼んでいて、なるほどと納得が行った。(CNNはすぐリンクが消えるので全文転載)

    オバマ氏がマケイン氏に圧勝、英独仏での政治献金額で

    米連邦選挙委員会は25日、今年の米大統領選に関連しドイツ、フランス、英国に住む米国人の政治献金で、民主党候補者指名を決めたオバマ上院議員がこれまで少なくとも100万ドル(約1億800万円)を集め、共和党のライバル、マケイン上院議員の少なくとも15万ドルに大きな差を付けていると報告した。

    AP通信が報じた。オバマ議員は先の中東・欧州諸国歴訪で、これら3カ国を訪ね、ベルリンでの演説では聴衆約20万人を集める人気を誇示した。英国に限っては、マケイン氏に寄金したのは63人だが、オバマ氏は約600人だったという。

    AP通信は、両議員への献金者を取材し、マケイン氏が劣勢なのは過去8年のブッシュ政権の政策への嫌気が大きいと指摘。欧州で損なわれた米国の印象の回復をオバマ氏に賭けている献金者が多いともしている。

    また、オバマ氏陣営がインターネットをふるに使って献金を募っているのに対し、マケイン氏陣営がこの対策でも後手を踏んでいる影響もあるとしている。

    ところで、ここで注意して頂きたいのは、アメリカの政治家が外国人から献金を受け取ることはアメリカの選挙法で固く禁じられている。以前にもクリントン元大統領が中国系アメリカ市民から受け取ったとされていた献金が実はアメリカ市民を通した中国共産党からの献金だったことがバレてスキャンダルとなったことがあるのは、ここでも紹介した通り。

    であるから、ここでいうオバマへのヨーロッパからの献金というのは、ヨーロッパに在住するアメリカ市民からの献金という意味でなければならない。つまりオバマは生まれ育ったアメリカに住むより外国であるヨーロッパ諸国に住むことを好むアメリカ人から人気が高いということになる。これまでオバマは夫人のミッシェルと共に、何かと現在のアメリカの姿を嫌う姿勢を見せてきた。彼の言う「変化」とはアメリカをもっとヨーロッパのように変化させたいという意味なのだろう。

    ヨーロッパからの献金が多く集まったと言ってオバマは喜んでばかりもいられないとカカシは思う。なぜかというと、アメリカ人は往々にしてヨーロッパに比べられるのを嫌うからである。特にフランスなんかと比べて「おふらんすではこうしてるざ〜ます。それにひきかえアメリカは野蛮ざ〜ます」とやたらにフランスを引き合いに出す人間は忌み嫌われること間違いなし。

    フランス系移民の子孫でフランス語が堪能だった2004年の民主党候補ジョン・ケリーが、ヨーロッパで生まれ育ったテレーザ夫人と普段はフランス語で会話を交わしていると語り、ジョン・レ・ケリーなどとおちょくられて人気ががた落ちしたことは記憶に新しい。

    アメリカ人の多くはヨーロッパ諸国は社会主義が行き過ぎだと感じている。アメリカをよりヨーロッパ風にしようなどという政策には脊髄反射を起こす人も少なくない。そういう文化のなかでオバマがヨーロッパに媚へつらうのはアメリカ市民にとっては決して面白くないことなのである。

    オバマはアメリカの大統領としてアメリカの国益のために働こうというのか、それとも「世界の市民」であること優先させて、アメリカは二の次になるのか、ライバル候補のマケインはこの点について強く問いつめるべきである。

    July 26, 2008, 現時間 10:48 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 25, 2008

    オバマのイラクでの記者会見はやらせだった!

    アメリカ内政 , イラク関係 , 狂ったメディア

    主流メディアはオバマべったりだと前回も書いたが、それでもオバマを批判するジャーナリストが全く居ないという訳ではない。NBCのアンドレア・ミッチェルはオバマのイラクでの記者会見の模様はやらせで、本物ではないと語っている。

    自らもイラクに滞在中のアンドレア・ミッチェルはNBCテレビの外交情報部門の部長だが、バラク・オバマのイラク及び中東訪問の際、オバマが記者団からの質問を避けているだけでなく、公開されている質疑応答はやらせだとさえ語っている。

    ハードボールというテレビ番組で、司会のクリス・マシューとロジャー・サイモンがオバマのイラク訪問は良く受け止められており、オバマの選挙運動には有利になるだろうと語ったのを、ミッチェルは遮って驚くべき発言をした。

    「情報操作という点について一言、言わせていただきます。オバマ議員はリポーター達と一緒ではありませんでした。同議員は記者団を設けていませんでしたし、アフガニスタンやイラクの現場で記者会見も開きませんでした。 我々が観ているものはアメリカから付き添った記者達ではありません。あなたがたが観ているのは軍によって質問され、撮影され、選択された映像で、なかにはやらせと言ってもいいインタビューも含まれています。なぜならこれらは記者からのインタビューではないからです。ですからここには報道に関する重大な問題が存在します。政治的には賢いやり方でしょう。でも私の記憶では大統領候補がこんなことをするのをこれまでに見たことがありません。」

    ミッチェルによれば、軍からオバマにされた質問はフォローアップの突っ込みのない簡単なもので、あいまいな返事で済んでしまうようなものだったと批判している。カカシにいわせたら主流メディアのやり方と大した差はないと思うが、バリバリのリベラルリポーターのミッチェルでさえ腹を立てているということは、これはかなり問題な行為だったと言えるだろう。

    カカシが思うに、ミッチェルが腹を立てている理由は質問が優しかったということより、プロの記者達がオバマに無視されたことにあるのだ。アメリカのジャーナリストたちはかなり左向きのリベラルだが、それ以上に自尊心が高いナルシストが多い。だから自分たちが無視されたり馬鹿にされたりするとものすごく怒る。ジャーナリストをおこらせると今までどれだけ支持を受けていようと手の平を返したように扱われるのだから、オバマも気をつけた方がいいかもしれない。

    イラクから送られてきた映像のなかにはオバマ支持の黒人の兵隊たちの映っているものが多くあるが、これはアメリカ軍の全体的なムードを代表するものかどうかというマシューの質問に対してミッチェルは次のように答えた。

    「なんとも言えません。なにしろその場に立ち会っていなかった記者としては何が編集されて削除されたのか、その、背後関係とかが解らないからです。それが問題なんです。我々は何を観ているのか解らないのです。」

    何を観ているか解らない。それがオバマ選挙運動の実態なのかも。だが主流メディアがオバマのこうした不可思議な行動を批判して本当の報道をしてくれれば、有権者はオバマの正体を知ることが出来るはずである。そのためにはミッチェルのようにオバマの行動に疑問の声を上げ、もっと奥深く掘り下げる報道をしてくれるジャーナリストが必要だ。

    July 25, 2008, 現時間 5:15 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    オバマ、イラク状況好転の言い訳に四苦八苦

    アメリカ内政 , イラク関係 , 狂ったメディア

    共和党の大統領候補のジョン・マケインから民主党候補のバラク・オバマはイラク戦争撤退を唱えている割には、状況が最悪だった2006年に一回訪問したきり状況が好転したイラクに訪れもせずに批判しているとさんざん批判されたことに応えてか、オバマ候補は先週二年ぶりに二度目のイラク及び中東の視察旅行を行った。

    しかしオバマは行く先々で頓珍漢な発言や振る舞いをし、オバマべったりの主流メディアでさえ、ちょっと首をかしげている。パワーラインが紹介しているこのABCテレビでのインタビューから。

    イラク状況の好転は主流メディアですらも無視できないほど劇的なもので、このニュースでもイラクでの暴力は80%も減っており、アメリカ軍の犠牲者に至っては去年の7月に比べて死傷者の数は78人から5人に減っていると語っている。驚くべきことに、ABCのインタビュアーの「こうなることが解っていたら、増派を支持していましたか?」という質問に対してオバマは「ノー」と応えたのである。

    「いいえ、支持してませんよ。いいですか、これは非常に難しい問題です、、、後になっての視力は2.0です。私が完全に納得しているのは、当時政治的な討論を変えなければならなかったということです。何故ならブッシュ政権の見解に私は反対だったからです。」

    つまり、アメリカが戦争に勝つかどうかということより、ブッシュ政権の政策の反対することのほうが大事だったというわけだ。国の安全を保つことより、大統領候補として現政権の行使する戦争に反対することで自分の支持者を集められるという政治的な攻略が優先したとオバマは認めているのである。

    ここでインタビューが本来あるべき形のジャーナリストであれば、次のようなフォローアップをすべきであった。

    『オバマ議員、ちょっと解らないんですが、あなたが増派を反対したのは、増派が成功しないと思ったからですか?(だとしたらマケイン議員は正しくてあなたは間違っていたことになります。)それとも、増派は成功すると思ったがブッシュ政権の方針だったので反対したのですか?(だとしたらあなたは不誠実だったことになりますが、、、』

    どっちにしろ軍隊の総司令官になりたいと言ってる人間の発言としてはかなり問題のある発言だと思うが、そこはそこ、オバマべったりのメディアが突っ込んだりする訳は無いから、またもフリーパス。

    NBCでのインタビューで、ブッシュ政権の増派作戦はうまくいっていると思うかという質問に大しても、オバマは、「(増派が)議論されていた当時から、二万も兵数を増派すればそれなりの効果を上げることは誰にでも解りきったことだった」と述べた。しかし議論当時のオバマはそんなことは一言もいっていない。

    「二万程度の増派などしてみても暴力が減るとは思えません。それどころか逆の状態をもたらすでしょう。かえってすべての観察者が必要だと同意しているイラク政府による政治的な解決への圧力を弱めしまうでしょう。ですから私は断じてブッシュ大統領の提案に反対します。ブッシュ大統領がこの作戦が成功すると本気で信じていることは疑いませんが、私は大統領は間違っていると思います。」

    だが「増派」は成功した。大統領は正しかった。そして大統領に対抵抗軍作戦(COIN)を強く勧めたマケイン議員も正しかった。アメリカメディアが公平ならオバマのこの過去の発言を持ち出してきて、

    『でもオバマ議員、当時のあなたは「増派」は逆効果だといってたじゃありませんか?大統領は間違っているといってたじゃありませんか?今の状況をみてあなたの方が間違っていたことを認めますか?』

    と問いつめるべきである。だがオバマべったりのメディアが突っ込んだりする訳は無いから、これもフリーパス。

    しかし、主流メディアでも多少なりともジャーナリストの威厳を保とうとする人たちはいる。実はオバマのイラクでの記者会見はやらせだったと語る記者がいる。

    次回へ続く。

    July 25, 2008, 現時間 9:42 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 22, 2008

    オバマ贔屓丸出しニューヨークタイムス、マケインのオバマへの返答記事掲載を拒否

    アメリカ内政 , 狂ったメディア

    アメリカメディアが民主党の大統領候補であるバラク・オバマ贔屓なのは周知の事実ではあるが、仮にもジャーナリストを気取る大手新聞は多少は中立を装うくらいの努力はするものだ。ところがニューヨークタイムスときたら、オバマ贔屓を露骨にして恥とも思わないようだ。それどころか積極的に共和党のジョン・マケイン候補の政策にまで口出ししようというのだから呆れてものが言えない。

    事の起こりは、ニューヨークタイムスにバラク・オバマの "My Plan for Iraq" (私のイラク計画)という記事が意見欄に載ったことから始まる。私はまだちゃんと読んでいないのだが、これには共和党候補のマケインに対する批判もかなり含まれていたという。当然ジョン・マケインはオバマの意見に返答する記事を意見欄に載せることを要求した。中立を守るニュースメディアなら片方の候補者の意見を載せた以上、それに対抗する競争候補の意見も載せるのが筋というものだ。ところが何とニューヨークタイムスはこの要求を拒否したのである。

    これについては保守系ブロガー及び、他のメディアからもかなりの批判が集まったが、本日ニューヨークタイムスはマケインのオバマへの返答記事を拒否した理由を説明した。驚くべきことに、この説明のなかでNYタイムスのデイビッド・シップリー編集長は同紙がマケインの返答記事を拒否したのは、同紙がマケインのイラク方針に賛成できないからだとはっきり認めてしまった。普通、新聞社の意見は社説で述べられ、その反対側の意見欄のページには社説とは反対意見の記事も載せるというのが新聞の常識となっている。ところがニューヨークタイムスは意見欄に同紙の社説に反対する意見は載せないと言い切っているのである。

    金曜日、マケインの選挙事務所に当てたメールのなかで、同紙の意見欄編集長のデイビッド・シップリーはマケインの事務所が公表した意見を現在の内容では受け入れることは出来ないと語った。しかし別の内容のものなら受け入れるとした。マケイン事務所が公表したメールによると、シップリーはマケインの記事には「明確な軍隊の規模、撤退時期とイラクの協力の確かな目安を含んだ勝利獲得の計画が表示されていなければならない。そしてその内容には上院議会のアフガニスタンに関する政策がどのようにイラクとの計画とかかわりあるのか詳細に説明されていなければならない」とある。

    つまり、ニューヨークタイムスは、「マケインがニューヨークタイムスの外交政策に同意すればマケインの意見を掲載してやってもいいよ」といっているのだ。そしてニューヨークタイムスの外交政策とは、要するにオバマのいう現場の事情がどうあれ何が何でも期日を決めて軍隊を撤退させるというものだ。

    新聞が中立で公平でなければならないという法律はない。これまでもメディアの左より傾向に関してはカカシも何度も書いてきたとおりだ。しかし今までは、主流メディアは自分達は中立だと言い張ってきたし、それなりに中立に見えるように外面だけはなんとかつくろってきたものである。だから不公平だという批判を避けるために嫌々ながらも、双方の候補者の意見を載せるくらいのことはしてきた。ところが、今回の選挙ではニューヨークタイムスは公平を装うことすらもせず、完全にオバマの選挙運動員になる下がることに決めたのだ。同紙はマケインがオバマに同意しないならマケインの意見は載せないとはっきり言い張ってしまったのだから、今後ニューヨークタイムスが大統領選挙について何を書こうと、一切信用できないことがこれではっきりした。

    オバマが大統領になったりしたら、ニューヨークタイムスはオバマ政権の大本営新聞となるのだろうか?どうりで購読者の数が減るわけである。

    July 22, 2008, 現時間 6:52 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    July 20, 2008

    アメリカの国内原油資源開発を阻止しているのは民主党

    アメリカ内政

    パワーラインによると、ガソリンの値段が急上昇するなか、先週ブッシュ大統領は1990年から禁止されていた大陸外側にある原油岩棚の発掘研究を解禁した。無論、ブッシュ大統領がいくら解禁と言ってみても、議会が反対している以上現実に発掘が行われるかというとそう簡単にはいかない。

    しかし、原油開発は議会次第なのだということを国民に理解してもらうという意味で、ブッシュ大統領が民主党が実権を握る議会に挑戦した形になった。議会による大陸外側岩棚発掘禁止令は毎年期限が切れ、その度に更新されてきた。次の期限切れはあと70日あまりに迫っている。ということはパワーラインも指摘しているように、民主党がガソリンの値段を引き上げておきたいのであれば、民主党議会は国民の見ている前で11月の一般選挙を目の前にして原油値段引き下げの可能性を多いに高める原油発掘をあからさまに阻止しなければならないのである。これが選挙に良い影響を与えるはずがない。

    エネルギーを調査しているthe Institute for Energy Researchのトーマス・パイル所長は大統領の命令についてこのように語っている。

    連邦政府は納税者が所有するエネルギーを納税者の土地から生産することを30年近くも禁止してきました。ガソリンの値段の急上昇とともに、食品や他のすべての商品が値上がりしているなか、消費者はこの事実を理解する必要があります。ほとんどのアメリカ人が需要と供給の法則を理解することができますが、自国の沖合いのエネルギー源へのアクセスを制限したり、その政策を毎年更新する投票が議会でされている国など先進国ではアメリカだけなのだという事実をする人は多くありません。今年もその時がやってきました。そして次の78日間はアメリカのエネルギー保全にとって非常に大事な時期となります。

    アメリカのエネルギー源発掘を阻止しているのは民主党議会なのだということを、アメリカ国民がはっきり理解してくれれば、国民からの民主党議会への圧力が増すはずである。そうなれば、民主党としては原油発掘を解禁せざる終えなくなる。そうしないで国民の怒りを買えば次の選挙で大敗するかもしれないからだ。発掘が解禁されれば馬鹿高いエネルギー費のおかげで苦労しているアメリカ国民の生活がすぐにでうも楽になるかもしれないのだ。なにしろ、アメリカがアラビアの石油にいつまでも頼らなければならないという概念が原油の投機市場を引き上げているわけだから、将来アメリカが石油を自国で生産できるとなれば投機市場にも影響を与えるはずである。

    民主党大統領候補のオバマは、アメリカの原油資源を発掘することでアメリカのエネルギー問題は解決できないと主張している。以前にも書いた通り、マケインはこの問題を文字通り掘り下げてオバマに挑戦すべきである。なぜ、自国のエネルギー源を発掘することを民主党並びにオバマは阻止しているのか、何故国民の生活苦を無視するだけでなく余計に悪くしているという事実について、共和党は民主党に説明を迫るべきである

    July 20, 2008, 現時間 8:26 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 13, 2008

    オバマ対マケイン、アメリカ国民の印象はいかに?

    アメリカ内政

    アメリカのメディアはあまりにもオバマに焦点を当てすぎているので、民主党候補のバラク・オバマのほうが共和党候補のジョン・マケインよりも優勢なのではないかという印象を受けるが、実はそうでもない。リアルクリアポリティクスによると、46.6:42.6で多少オバマが優勢だが、今の時期でこの程度の差ならマケインはかなり有利だ。なぜなら、こういう世論調査では大抵の場合、民主党が有利な結果が出るのが普通で、実際に蓋を開けてみると共和党が勝つというケースがすくなくない。

    だから民主党が共和党より圧倒的に有利だとするなら、せめて9%くらいの差をつけて優勢でなければならないのだ。これだけメディアに支持されて無料宣伝までしてもらって4点くらいの差ではオバマはマケインよりも優勢とは全く言えない状態にある。

    さて、この間ヤフーとAPが合同で行なった別の世論調査で、マケインとオバマについて二人の名前を聞いたときに思い浮かぶ言葉を選んでくださいという調査が発表された。この調査は1,759人の大人を対象に6月13から23日にかけて行われ、一人の人がいくつもの言葉を選んでいいことになっていた。誤差の範囲はプラスマイナス2.3%ポイント。 下記はそのパーセンテージ。

    この調査でのジョン・マケインの第一印象が「年寄り」でオバマが「変化」というのはちょっと良くないが、それ以外はオバマから受ける印象はそれほど良くないということがわかる。特にオバマが「不正直」「’好きになれないタイプ」と答えた人が結構いるのには驚いた。それに比べてマケインは「実績」があるとか「道徳的」とか「正直」と答えた人が多いのも面白い。

    マケインは自分が歳がいってるぶんだけ経験豊かで実績があるという路線で進んでいけば、決して歳がいっていることはマイナスにならない。ロナルド・レーガンがやはり歳の話が出たときに「私は競争相手の未熟さと未経験について攻めないと約束します」などと冗談を言ってすっかり国民の心を得てしまったことがある。マケインもこの手を使うべきだろう。多少ではあるが、マケインがそういう演説をしていることはしている。

    オバマのほうは、ワシントンに長年いるプロの政治家ではなく、外部からきた新鮮な息吹であるという印象を国民に与えたいわけで、それは今のところ成功している。だが、実際にはオバマは昔ながらのリベラルで左翼としてはなんの変化もないバリバリの内部者なのだ。オバマがヒラリーよりも有利だった点は、すでに国民はヒラリーという人間を知り尽くしていたため、新人のオバマへの期待度に勝てなかったということだ。オバマはなんといっても未知数。支持者たちは自分達の理想をオバマに期待しているだけで、実際にオバマがその期待に応えられるという保証は全くないのだ。マケインがオバマの正体をひとつづつ暴露していけば、オバマの新鮮なイメージは吹き飛んでしまうことだろう。

    ジョン・マケイン

    1. 年寄り、 19 %

    2. 軍役、 9 %

    3. 実績、資格有り、8 %

    4. ブッシュ、 7 %

    5. 強さ、 7 %

    6. 内部者、政治家、7 %

    7. イラク、テロ、6 %

    8. 正直、5 %

    9. 共和党、5 %

    10. 道徳的に善良と不正直が同点で 4 % づつ

    バラク・オバマ

    1. 部外者、変化、 20 %

    2. 経験不足、13 %

    3. 不正直、9 %

    4. 感銘させる、8 %

    5. リベラル、6 %

    6, 7 オバマ優先と若いが同点で6%づつ。

    8. 好きになれないタイプ、5 %

    9. インテリ、4 %

    10. イスラム教徒、3 %

    今、アメリカで一番国民が心配して関心をもっているのは、なんといって石油問題。共和党は自国の原油を掘り起こすべきだと主張しているのに対して、民主党は石油発掘絶対反対の態度をくずしていない。マケインはこの状況を利用して、本当に国民の経済事情を心配し、国家の将来をサウジアラビアのような不安定な国に任せないで済むように勤めているのは共和党の方なのだと国民を説得することができれば、この選挙、マケインの圧勝も夢ではない。

    July 13, 2008, 現時間 7:33 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 12, 2008

    アメリカ人はスペイン語を学ぶべき! 自国民を馬鹿にしきったオバマの態度

    アメリカ内政

    アメリカでは国語を「英語のみ」にするという動きがある。それというのも、アメリカには英語を話せない移民が多くいるので、公共施設がそれに合わせて何カ国語で公の書類を印刷したりして、移民がアメリカに合わせるのではなく、アメリカが移民に合わせる形になっていることは良くないと思う人が多いからだ。

    ブラク・オバマは、移民が英語を学ぶのは当然だが、アメリカ人も外国語、(特にスペイン語)を学ぶべきであると演説で語った。そしてオバマは何十年も前のアメリカ観光客のステレオタイプを使って、ヨーロッパ人がアメリカを訪問する時にはちゃんと英語を話すのに、アメリカ人がフランスなどを訪問する際には「メルシーボクー」くらいしか言えないのは恥かしいと語った。

    しかし、アメリカの公立高校ではすでに1970年代から外国語が必須科目になっていて、全く外国語を勉強せずに卒業する学生など皆無である。それできちんとしゃべれるようになるかならないかは別として、もう何十年も前からアメリカ人は外国語の勉強に力を入れてきたのだ。

    第一、アメリカには英語とスペイン語を流暢に両方しゃべれるひとなどザラである。それをいうなら、新しい移民やその子供達で外国語と英語をバイリンガルでしゃべるアメリカ人などいくらでもいる。私が行った大学では短大も後に転入した四年制でも、特にうちの学部ではバイリンガルでない人のほうがめずらしかったくらいである。

    オバマがその事実を知らないのは、経済的に恵まれていたエリートの彼は公立学校などいったことがなく私立学校一辺倒だったため、一般のアメリカ人がどのような教育を受けているか皆目見当がつかないからだろう。

    こんなに自国の文化や教育制度に無知な人間が、大統領になろうというのだから片腹痛い。

    外国へ行って地元の言葉を全くしゃべれないというアメリカ人像も一昔前のステレオタイプ。今や諸外国でしょっちゅう仕事をしているアメリカ人は地元の言葉を結構話すことが出来る。たとえきちんと話せなくても、英語が通じないからといって、まるで地元民が教養がないかのように馬鹿にした時代はとっくの昔に去ったのである。

    私は10年くらい前にイギリスを観光した時、イギリスで一番行儀が良かったのはアメリカ人と日本人の観光客だった。ヨーロッパ人は往々にして行儀が悪かったが、一番ひどかったのは中国人とかアラブ人だったな。

    ちなみにジョージ・W・ブッシュ大統領はスペイン語を流暢に話すが、オバマはスペイン語もフランス語も話せない。

    July 12, 2008, 現時間 6:11 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 10, 2008

    オバマだらけの米メディア

    アメリカ内政 , 狂ったメディア

    アメリカのメディアが左よりであからさまな民主党支持であることは、カカシは何度も指摘してきた。だが、最近のアメリカメディアのオバマ崇拝主義は目に余るものがある。

    オバマ自身やオバマ夫婦や家族揃った写真がアメリカの政治雑誌の表紙に何回掲載されたか数えきれない。政治雑誌だけならまだわかるが、政治とは無関係な歌手や俳優やタレントを話題にする芸能雑誌の表紙にまでオバマの写真が載っている。

    スーパーのレジで待っていると、横においてあるゴシップマガジンの棚にある雑誌にオバマの写真を見ない日がないくらいだ。

    テレビはもっとひどい。テレビニュースでもオバマ特集はあるが、共和党のマケイン特集など観たことが無い。たまにマケインを話題にしても批判する内容ばかり。まるで救世主かロックスターのような扱いを受けるオバマとは大違いだ。

    またニュース番組ではなく、ワイドショーのようなエンターテイメントの番組にオバマ家族が特別ゲストとしていくつも特集されている。

    まずは夫人のミッシェルがABCテレビのザ・ビューという女性向きの朝のワイドショーに一時間、コメンテーターの一人として出演。CBSニュースはオバマ一家の独立記念日を特集。NBCの朝番組ザ・トゥデイショーで休暇中のオバマ家族がインタビューを受けた。その後夜の芸能ニュース番組、アクセスハリウッドでも家族のインタビューが特集された。

    もしも、これだけのメディア広告を自腹を切って購入しようとしたらどれほど莫大な金額になるかご想像いただけると思う。テレビの1分間の広告だけでも何百万ドルとかかるのに、アメリカのメディアは何十分もオバマに好意的な宣伝をニュースと称してオバマには無料で報道し続けているのだ。

    これではなにもかも自腹を切らなければならないマケインはとてもとてもかなわない。

    しかし、ある意味で、マケインは自業自得といえないこともない。数年前マケインは民間団体による特定の候補者に関する応援運動に制限をかける法案を民主党の議員と提携して共和党の反対を押し切って無理矢理に通してしまったことがあるのだ。これがいわゆるマケイン・ファインゴールドと言われる法案だ。最初からこんな選挙法を守る気はさらさらない民主党にとってはこんなもの痛くもかゆくもない。しかもアメリカメディアが民主党支持なのは周知の事実。メディアは民間の支持団体とは見なされないから、候補者支持の応援活動はやり放題。

    この法案で規制を受けて痛手を被るのは共和党候補だけになることは、最初から解りきっていた。マケインは自分で通した選挙法に自分の選挙運動を邪魔されることとなったわけである。

    しかし、マケインも馬鹿ではない。相手が公平に戦わないのに、こっちだけが規則を守っているという手はない。マケインは相手が不当な戦いをすることを許さない正義感の持ち主なので、オバマやリベラルのこの汚いやり方に充分対応できる力は持っている。

    この際、マケインには下手な正義感は捨ててもらって、オバマを打ち破るべくすべての手段を使って戦ってほしいものだ。

    July 10, 2008, 現時間 6:30 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 7, 2008

    一般選挙に向けて中道を装うオバマ陣営、イラク撤退はどうなったのか?

    アメリカ内政 , イラク関係

    民主党の候補指名がほぼ獲得できたオバマは、一般選挙に向けてこれまでのリベラルなイメージを振り払い、中道派を気取る作戦を取り始めた。そのために先ず第一に取り組まなければならないのはイラク戦争。

    これまでは、自分が大統領になった暁には何が何でも16ヶ月以内のアメリカ軍を全軍撤退させると息巻いていたオバマだが、最近になって彼の姿勢はもう少し柔軟なものになってきた。

    オバマは先週の木曜日ノースダコタ州のファーゴにて記者会見を行った際、近々行われるオバマのイラク訪問のことが話題に上った。

    「私は(イラク)滞在中に完全な分析をしたいと思っています。」「もっと詳しい情報を得ることが出来ることと、私の政策を洗練させることが出来ると確信しています。」

    政策を洗練させることが出来るとはどういう意味なのか、共和党側はオバマが選挙に勝つためならどんな不本意なことでも公約すると攻め立てた

    「手のひらを返したようなもんですよ。」と共和党政治評論家のアンジェラ・マックグローワン女史はフォックスニュースに語った。「彼は全国にアピールするために声音を変えているのです。他のことでもいくつか気が変わるでしょう。」

    オバマが民主党の候補指名確実となったのも、オバマが民主党の極左翼に迎合してイラク戦争絶対反対の姿勢を取ってきたからだ。ヒラリー・クリントンはイラク戦争当初、イラク戦争の予算割当を支持する投票をしていたことから、オバマはそれを利用してヒラリーは純粋な反戦派ではないとして主張してきたきたのである。

    民主党の予選では、オバマは何度もイラク戦争は2009年をもって終わりを告げると宣言してきた。それなのに、今更現場の将軍らの意見を聞いて政策を考え直すなどと言い始めたら、いままでの公約はなんだったのだということになってしまう。

    マケイン陣営にそれを指摘されたオバマは、慌てて木曜日の午後に別の記者会見を開き、自分の早朝の発言の意味を説明した。

    彼が自分の政策が「洗練された」ものになるといったのは、イラク撤退を考え直すという意味ではなかったと強調。単に現場の将軍からの情報を参考にしたいという意味だったと説明した。

    「私の今朝の発言は明確ではなかったようです。」とオバマ。彼はマケイン陣営がことを混乱させたとし、「我々が政策を変えていないのにあたかも変えたかのように」マケイン陣営が「記者団を煽った」と責め立てた。

    「私はキャンペーンを通じて、ずっとこの戦争ははじめから間違っていた、戦略的な過ちだらけだった、終わらせなければならないと主張してきました。」とオバマ。「私はまた撤退するに関して充分に気をつけなければならないとも言ってきました。私の立場は変わっていません。私は抜け道を探そうなどとは考えてもいません。」

    といいながらオバマは、もしも現場からもっとゆっくりしたペースで撤退したほうが懸命だという意見が出た場合にはそれも考慮しなければならないなどと、また調子のいいことを言っている。

    「現場での事実を考慮にいれなければ総司令官としての資格はありません。」

    そう思うなら、何だっていままで現場の意見がどうあれ、なにがなんでも16ヶ月で撤退すると息巻いていたわけ?どうして最初から現場の様子をふまえた上で序所に撤退を考えたいと言わなかったの?現場の事情を見極めての撤退というなら、共和党候補のマケインと全く変わりはないではないか。

    民主党候補が常に面する問題は、民主党の基盤があまりにも左翼よりになっているため、候補指名を得るまではかなり左翼でリベラルな発言をしなければならないこと。ところが指名を受けて一般選挙で国民全体に支持を仰ぐ場合には、極端な左翼の意見を言い続けているわけにはいかない。

    しかしオバマのように突然政策を変えれば、票を得るために口先だけで信念がないと共和党ライバルから責め立てられる。もっとも民主党に有利なのは、このようなあきらなか180度の方向転換をしてみても、リベラルなメディアが味方になってくれるからその事実を指摘しないでくれるということだ。共和党が民主党の矛盾を一般有権者に解ってもらうためには、選挙運動で徹底的に民主党候補の矛盾を叩くしかない。何しろメディアは共和党の味方など絶対にしてくれないのだから。

    もっともオバマの場合、まだ頭痛の種はある。それはヒラリー支持者がオバマに入れるくらいなら、マケインに入れるとか、投票などしないとだだをこねていることである。

    今年11月に実施する米大統領選の本選で、民主党候補指名争いで敗れたヒラリー・クリントン上院議員の支持者が指名を確定させたオバマ上院議員に投票するとした比率が減少していることが最新世論調査結果で4日分かった。

    調査はCNNとオピニオン・リサーチ社が共同実施した。クリントン議員が選挙戦からの撤退を宣言した6月7日以前の世論調査では、同議員支持者の60%がオバマ氏に一票を入れると回答。しかし、最新調査ではこの割合が54%に減っていた。

    また、本選投票を棄権するとした比率は6月初旬の22%から約三分の一まで上昇した。

    さらに民主党支持の登録済み有権者では、43%が依然、クリントン氏の指名を望んでいることも分かった。6月調査の35%より増え、逆にオバマ氏の指名を求める比率は59%から54%に下がった。

    民主党候補指名争いで両議員は異例の接戦を展開。この激戦が党内にしこりを残し、本選で勝利するためには組織の結束を早急に固めるのが肝要との見方が民主党内では強まっていた。クリントン議員は敗北を認めた後、オバマ氏支援を打ち出したが、今回の世論調査結果はクリントン氏支持者の後遺症がまだ癒えていないことを見せ付けた格好だ。

    また、今回の調査結果は、オバマ氏がクリントン氏を副大統領候補に指名することを待つ同氏支持者の心理を反映したとの分析もある。ただ、オバマ氏は今回の選挙戦で、従来のワシントン政治との決別を宣言しているだけに、前大統領夫人でもあったクリントン氏を副大統領候補に選ぶ可能性は少ないともみられている。

    やれやれ一般選挙に向けての選挙運動は予選よりも苦労しそうだ。

    July 7, 2008, 現時間 1:32 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 1, 2008

    オバマ陣営、マケインの軍歴強調を批判

    アメリカ内政

    この間、オバマの防衛長官候補のウェスリー・クラーク退役将軍がマケインの兵役体験について、「戦闘機に同乗していて撃ち落されたからといって、、、それが大統領としての資格があるというわけではない」と発言したことが問題になっているが、今度は元海軍庁長官で、現在はバージニア州代表の上院議員、ジム・ウェッブ(民主)は、共和党大統領候補のジョン・マケインに対して、自分の兵役体験を選挙運動に利用するなと 自制を促した

    ウェッブ議員は、軍人への大学奨学金に関する議案の発案者なのだが、これに関してマケインが反対したことに対して、自分の兵役を盾にして軍隊の問題に政治を持ち込みすぎるとマケインを批判している。

    ベトナム帰還兵だったことを強調して、かすり傷でパープルハートをもらって一年足らずで除隊し、立ててもいない手柄を口先八兆で報告して勲章もらって帰国し、さんざんアメリカ軍人を侮辱したような偽愛国者のジョン・ケリーを大統領候補にしたことのある民主党の議員が、いまさら軍歴を自慢するなだと? よく言うよとカカシはいいたい。

    ブッシュ大統領が州兵に志願して徴兵を逃れたといって批判していたくせに、申し分ない軍歴を持ったマケインが候補になった途端に、軍歴を自慢するのはやめろと来た。さすがダブルスタンダードと偽善が得意な民主党だけのことはある。

    危険を承知で戦闘機のパイロットとして志願して敵地に乗り込み撃ち落されて捕虜となったマケインと比べて、クラーク将軍ご推薦のバラク・オバマ候補はどんなにすばらしい人員なのかといえば、、

    「国土安全保障政策については、何が危険かを理解することが問題です。」とCBSテレビの「フェイスザネイション(Face the Nation)でクラーク将軍は「自分の相手を判定し、責任を問うとういことです。ジョン・マケインは公民としてそのようなことをしたことがありません。」と語った。

    無論オバマは自分の数ある大事な決断について何度も責任を負ってきたっけ?

    「(マケイン)は上院議会の軍事委員会の声としてずっと勤め、世界中を飛び回ってきました。しかし氏は指導者としての責任を負ったことはありません。」とクラーク将軍。「海軍で飛行大隊の指揮官だったといっても、戦争中のことではありませんし、、、」

    ...それに比べてオバマの指導者としての豊かな体験といえば、、、ん、、なんだ?

    彼(マケイン)は偉大な人間であり栄誉ある人間です。しかしながら、ベトナム時代に中退の指揮官だった私の体験から言わせてもらえば、戦闘機のパイロットだったということだけでは総指揮官として国家の政策に関する問題を取り扱う用意は出来ていないといえます。.

    ...もちろんバラク・オバマは国家の政策に関して膨大な経験があるわけだ。なんといっても上院議員として三年、、いやもう四年近くも勤めているのだから!

    クラークのおっちゃん、こういうのを贔屓の引き倒れというのだ。アホ!

    July 1, 2008, 現時間 9:06 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    June 29, 2008

    米最高裁、銃砲所持と携帯は個人の権利と認める

    アメリカ内政

    アメリカの憲法には米国憲法修正第ニ条(The Second Amendment)というのがある。これはアメリカ市民の銃砲の所持並びに携帯の権利について書かれた法律であるが、先日アメリカの最高裁判所は、この法律は個人が銃を所持並びに携帯する権利を守るものであると判決を下した。これはアメリカの歴史上記録に残る画期的な判決である。

    日本の皆さんはアメリカは銃は自由に角のスーパーで売っていて、いつでもどこでも持ち歩いてかまわないほど銃砲の取り扱いがいい加減な国だとお思いかもしれないが、実は全くそんなことはない。アメリカでも銃砲は厳しく取り締まられているのである。ただ日本とはやり方が違うだけだ。

    いやそれを言うなら、アメリカは連邦制なのでアメリカ国内でさえも、州によって、いや、市によって、銃砲取締りの法律もまちまちなのである。同じ市内でも大学構内では銃砲携帯は完全に禁止というような法律もあり非常に複雑だ。アメリカ連邦政府の首都であるワシントンDCなどでは銃砲所持は全面的に禁止されている。

    このように地域によって銃砲取締法が極端に異なる理由は、信じられないことだが、アメリカの最高裁判所がこれまで憲法第二補正案が持つ意味についてはっきりした判決を下してこなかったことにある。これまでにも銃砲取締法は憲法に違反するという訴訟が何度か起きていたが、その都度最高裁は憲法の解釈を避けてきた。

    修正案第二条の本文はいたって短く端的である。

    A well regulated militia being necessary to the security of a free state, the right of the people to keep and bear arms shall not be infringed.

    規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、
    人民が武器を保蔵しまた携帯する権利は、これを侵してはならない。(邦訳はこちらを引用)

    問題なのは、ここでいう「人民」とはアメリカ市民個人のことを指すのか、それとも前部にある民兵という言葉から、現在でいう州軍(National Guard)に属する兵士のことを指すのかということが議論の的になっていた。

    アメリカの独立戦争の歴史を知っている人にならば、ここでいう民兵とは、いざという時に出動する普段は一般の仕事をしている一般市民のことを指すということは明らかなはずだ。昔は州軍などというものがあったわけではなく、普通の市民がいざ鎌倉という時に兵士として出動するのが普通だった。このことはメル・ギブソンの映画、ペイトリアットでも描かれている。もともとアメリカを植民地にしていたイギリスが反乱を恐れてアメリカ市民から武器を取り上げようとしたことがこの法律が出来た動機だった。

    つまり、一般市民がいざという時、民兵として出動することは国家の安全にとって必要不可欠なことであるから、そのためには一般市民が武器を持つ権利は守られなければならないというのが、第二条の主旨なのである。

    しかしながら、最高裁はこれまでその見解をはっきりさせたことがなかったため、銃砲取締りを唱える政治家たちが「人民」とは個人の市民をさすのではなく州兵のことを指すのだとこじつけを言っては、憲法違反の取締法を作ってきた。今回、ワシントンDCの銃砲取締法は憲法違反だとして訴訟が起きていたわけだが、最高裁が第二条の主旨を明記したことによって、今後アメリカの銃砲取締法はおおきな変化を遂げることとなる。今後もあらゆる都市で既存の銃砲取締法が憲法違反であるという訴訟が続出することは間違いない。

    June 29, 2008, 現時間 1:37 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    June 23, 2008

    マケインは石油問題に取り組むべき

    アメリカ内政

    マケインとオバマでは外交にしろ内政にしろその経験には雲泥の差がある。だが、経験が豊かだと言ってるだけではマケインはオバマの若い息吹には勝てないだろう。特に『変化』を求めるアメリカの若者の票を集めることはできない。

    マケインがオバマに勝つためには、マケインは自分の政策がどれだけオバマと異なるか、そしてその政策によってどれだけアメリカが良くなるかを有権者に訴えなければならない。そのためにはやはり国土安全保障もだが、もっと庶民にとって直接影響のある経済問題に取り組むべきだろう。

    現在アメリカで一番庶民が心配しているのがガソリンの急激な値上がりだ。東海岸で公共交通網が発達している州に住んでいる人々はあまりその影響を感じていないかもしれないが、カカシのように一日の通勤距離が120マイル(193キロメートル)という人間にとっては切実な問題である。一週間に二回の給油で、これまでより一回につき20ドル近い値上げ。ということは月のガソリン代はこれまでより160ドルも多くなったことになる。給料は上がらないのにこれはしがないサラリーマンには大きな痛手である。

    それに石油代が上がって影響が出るのは通勤者だけではない。運送業は陸も海も空も突然の石油値上がりに悲鳴をあげている。運送料が上がれば食料品などの商品の値段をつり上げることになるのは当然だ。最近スーパーなどで食料品がやたら高くなっているのはこの影響である。

    最も困っている企業といえば航空会社だろう。私が良く使うユナイテッド航空などは、すでにあずける荷物の最初の一個は15ドル、二個目は25ドルと有料になった。

    日本の皆様はご存知ないかもしれないが、実はアメリカには国土のみならず海域も合わせ、将来20年以上全く石油を輸入せずに国内でまかなえるだけの石油を保持している。常識から言って、これだけ石油不足に悩む危機に瀕しているのに自国の石油を発掘しないで外国からの輸入に頼るなどというのは正気の沙汰ではない。にもかかわらず民主党が多数議席を持つアメリカ議会はアラスカの原油やフロリダ沖の海油田の発掘を自然環境保護の理由で全面的に禁止して、一歩も譲ろうとしない。

    民主党の政治家たちは「この危機を掘ることで乗り切ることは出来ない」と口を揃えて原油開発に反対している。オバマの支持者であるニュー・メキシコの知事、ビル・リチャードソンなどもその一人だ。

    「要するに我々は党を超えた解りやすい政策をとることなのです。ところが現政権やマケイン議員は単に(石油を)掘れ、掘れ、というだけです。」....「この問題は掘ることで乗り切ることはできないのです。」

    じゃあその双方の党が同意できる解りやすい政策ってのはなんなんだよ、と聞きたいね。原子力発電を頭から反対している民主党が同意できるとしたら、風車か水力発電くらいしかないではないか。

    いやその前に、供給が足りないから自国の石油を掘って供給を増やすことがどうして解決方法にならないというのか先ずそこから説明してもらいたいもんだ。

    アメリカの国民はアメリカの原油を掘ってはいけないという民主党のいい分に納得しているわけではない。環境保全ももちろん大切だが、現在の技術を持ってすれば、環境破壊をせずとも原油発掘はできるのである。そのことをマケインが強調して彼の方針は自国で自国の原油を賄うことだと主張すれば民主党のオバマ候補などすぐに打ち負かすことが出来る。

    問題なのはマケイン自身が地球温暖化などという馬鹿げた説を信じきってること、アラスカの環境を守るべきだとか沖合の原油発掘は州の判断に任せるべきだとかいう考えに固まりきっているため、全然オバマと対抗できないでいることだ。こういうところでマケインがこちこちの保守でないことが裏目に出る。

    マケインはこの際、自信の偏見の殻を破って、アメリカにとって何が一番大切なのか、オバマに勝つためには何をしなければならないのかを悟ってほしい。オバマと同じようなことを言っていては駄目だ。保守派の基盤を見捨てては駄目だ。

    市民の生活に直接かかわりのあるこの石油問題。どうかマケインが現実に目を向けてくれるよう保守派はマケインに圧力をかけるべきだろう。

    June 23, 2008, 現時間 8:45 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    石油会社の国営化を企むバラク・オバマと米民主党

    アメリカ内政

    よくアメリカの二党制を理解できない外国人が、アメリカは民主党でも共和党でもその政策に大した変わりはないなどと言うが、実は社会主義の民主党と資本主義の共和党では好き嫌いはともかくその政策には雲泥の差がある。先週も民主党の社会主義を表す最たる発言が民主党の政治家達によって次々に放たれ、多数派の民主党有権者がそれを支持する意見を表明した。

    ラスマスンの世論調査によると急激に値が上がっている石油危機に対応するためには石油会社を連邦政府によって国営化すべきと考える民主党有権者が反対派を上回ったというのだ。

    ラスマスン調査によると全国電話アンケートで有権者の29%までもが石油企業の国営化を支持すると答えたという。わずか47%が支持しないと答え、24%は解らないと答えた。

    調査結果によると民主党は37%の多数派が石油企業の国営化を望んでいることがわかった。バラク・オバマの党でこの動きに反対しているのはわずか32%だ。共和党は国営化には66%対16%で圧倒的に反対しており、無所属でも47%と33%で反対が上回っている。

    今時企業の国営化が国家経済を救うと信じている人間がいるなんて信じられない。アメリカの学校はいったい生徒に何を教えているのだ?

    一方、民主党でもマイナーな議員であるカリフォルニアのマキシーン・ウォーターズ下院議員は去る5月石油企業の公営化を訴えた

    シェル石油のジョン・ホフマイスター:私はアメリカ国民にアメリカ議会の無行動によって石油の値段は上がり続けると保証します。需要が下がらない限り、新しい在庫の発掘を禁じられている以上1ギャロン5ドルなどという値段は非常に低くかったと思う日がこの先何年後かにおきるでしょう。

    マキシーン・ウォーターズ議員: このリベラルがどう思うかですって?このリベラルは公営化しかありませんよ、、つまりですね、、基本的に政府があなたがたのすべての会社の経営を譲り受けるということです。

    そして先週の月曜日、民主党ではもっと有力な下院議員が公営化の意見に同意した。(さすがに企業の乗っ取りではなく精製所に限るという話だったが)ブリット・ヒューム司会のフォックスニュースチャンネルの番組で 放映された映像によると:

    モリース・ヒンチー下院議員(民主党ニューヨーク代表): 我々は石油精製所を所持していますか?いいえ、石油会社が精製所を所持しているのです。アメリカ国民が精製所を所持すべきではないでしょうか? 正直な話、私はそうすることがいい考えだと思います。

    ウォーターズ議員はマイナーな議員で、彼女が何をいってみても大した意味はないが、ヒンチー議員はそうではない。氏は内政庁で環境関係や、エネルギやミネラル資源の委員会で予算配分の責任者を勤めている有力な政治家なのである。同じくフォックスニュースチャンネルのニオ・カブートの番組で氏があきらかにした立場というのは:

    もし下院議会の共和党の議員たちが真剣に精製所の状況を向上させる気があるのであれば、精製所を公けに運営する気になるはずです。 合衆国の国民に所持させるのです。 そうすれば合衆国の国民がどれだけの製品が精製されるべきなのか、どれだけ市場に配給されるべきなのかを決めることができるのです。私にはこれは非常に良い考えに聞こえます。

    市場による需要と供給の原則は無視しろっていうわけね。最近の民主党は自由市場というものを信じていない。需要と供給と物の値段とは何の関係もないと思ってる。彼らは本気で石油の値段が上がってるのは石油企業の陰謀だと信じているのだ。だからたとえ原油の供給が増えても石油会社がつるんで値段をつり上げるだけだから消費者は安い値段の石油を手に入れることは出来ない、と本気が考えているのだ。

    先日のインベスターズ・ビジネス・デイリーがそのことを指摘している。

    新しい犯人を発見した人々がいる。それは石油市場の投機である。

    オバマと親しい味方のディック・ダービン(民主、イリノイ代表)多数派上院議員は火曜日の予算委員会の公聴会においてまさしくそう語った。

    「次々に明らかになる証拠によれば、急上昇する原油の値段やガソリンの値上がりはおもに投資銀行、ペンションやヘッジファンドによっておきています。投機がサウジシークと同じくらいにいや、下手をするともっとガソリンの値段をつり上げているのだと言えます。」

    石油の先物買いが現在の石油とガソリンの値段に影響を与えていることは確かだ。しかしそれは石油会社による違法な市場操作によるものだという意味ではない。これは単に投資家たちが 将来の供給を考えた場合 それが現在の石油にどれだけの価値を得るかと考えているかという結果にすぎない。

    民主党の陰謀説信望を考えると、公営と民営に関する彼らの考えが理解できるというものだ。民主党の連中は資本主義とは「ねずみ講」の詐欺かなにかだと考えているようだ。 彼らは市場を信用していない。彼らは利益を求める動機を信じない。彼らは往々にして大企業はそれが石油会社であろうと、タバコ会社であろうと食料品会社であろうと全く信用していないのだ。ビッグタバコ、ビッグオイル、ビッグフード、も何もかも同じだ。すべて陰謀によって国民をだまし利益を独り占めにしている企業だと本気で信じているのである。しかしそれをいうなら、民主党は自分らが代表しているはずの国民の意思すら信用していない。だから常に自分たちが国民のために決断しなければならないと考えるのだ。

    民主党が一貫して信じる「ビッグ」な組織とは宇宙広しと言えどただひとつ、「ビッグな政府」だけだ。ビッグな政府とは一体どういう意味をもつのか、それについてはまた回を改めて語ることにしよう。

    June 23, 2008, 現時間 12:22 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    June 22, 2008

    オバマ式外交は熊のプーさんが見本

    アメリカ内政

    The English version of this entry can be read here at biglizards.net/blog.

    俺(ミスター苺)たちのブログ、Big Lizards(大トカゲ)ではカテゴリーの中に「リベラルの気違いぶり」というのがあるが、この話はマジで精神異常というか気違い沙汰だよ。

    このことについて他のブロガー達もすでに色々書いてることでもあり、俺は書くまいと抵抗してきた。いや、ほんとだよ。しかしこのひどい脱線事故を目の前にして何もいわないってわけにもいかない。だから俺もひとこと言わせてもらうことにした。

    アメリカは国土安全保障のインスピレーションを 『熊のプーさん』から得るような男をアドバイザーとして任命するような奴が大統領になるかもしれないって現実を覚悟をしなきゃならない。

    あ〜あ、言っちまった。こんなことは言いたくなかったな。実際には読者諸君もご存知のように『熊のプーさん』なんてぬいぐるみは存在しない、(あれは架空のぬいぐるみだよな。)つまり何の話かというとこういうことだ。

    クリントン大統領政権下で海軍長官を勤めオバマホワイトハウスでは国土安全保障アドバイザーになると噂されているリチャード・ダンズィグはワシントンで行われた外交政策会議の席で、今後のアメリカのテロとの戦いにおける方針は、『熊のプーさん』のページから従うべきだと語った。その方針とは簡単に言うと(ある方法が)あまりにひどい苦痛を与える場合は他のことをやるというものである。

    ダンズィグ氏は新アメリカ国土安全保証センターに「熊のプーさんこそ国土安全保障の基本となる教科書です」と語った。

    オバマ氏の選挙運動はイラク戦争反対の姿勢や中東へのやり方を考え直すべきだと繰り返してきたことで、初期の段階で勢いを得ていた。

    ダンズィグ氏は変化の必要性を児童文庫のクラッシックの章を読むことによって詳しく説明した。それには「エドワードベアーはクリストファー・ロビンの後ろから階段を頭の後ろをバンプ、バンプ、バンプと打ちながら降りてきました。でも時々彼は他の方法があるのではないかと考えるのでした。一分でも頭を打つのを止めることが出来れば考えつくと思うのですが。」

    これが民主党次期大統領候補者が任命しよという国土安全保障アドバイザーの台詞だっていうんだから恐ろしいよ。

    「私は国土安全保証についてアメリカ合衆国にとって最悪の外交政策をおこなった人々からお説教を聞く気はありません。」 とオバマは演説の冒頭で一部イラク戦争を示唆しながら語った。

    氏は17のアメリカ国旗と「指導する裁断」というサインの前に立って語った。 氏は議会にたった三年しか席を置いていない自分の外交政策の体験を補うべく、選挙運動のアドバイザーを勤めることになる、議会やクリントン政権下で勤めた国土安全保証の専門家たちに囲まれていた。

    「あ〜しんど」とプーさん。「子豚は票のために外へ出て行きよったで」

    *************

    カカシの感想:オバマはイラク戦争がアメリカ始まって以来の最悪の政策だと言っているが、オバマは現在イラクでアメリカ軍やイラク軍が収めている輝かしい成功の状況を全く知らないと見える。マケインの挑戦を受けずにイラク訪問を拒んでいるオバマは、マケインがブッシュ政権のラミー防衛長官のやり方を批判してブッシュ政権に新作戦の『増派』を起用させたキーパーソンだという事実を知らないらしい。オバマのアドバイザーの言う通り、『あ`〜しんど』といって軍隊を撤退していたらイラクは今頃どうなっていたか、想像しただけでも身の毛がよだつ。こんな奴にアメリカは本当に大統領をやらせていいのか?

    June 22, 2008, 現時間 12:24 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    June 20, 2008

    オバマまたも失言、外交無知をさらけ出す

    アメリカ内政 , 中東問題

    外交にはコードワードと言われる専門用語がある。これを間違って使うと外交上非常に大きな問題を起こしてしまうことがある。民主党大統領候補のバラク・オバマが自国の政治的な歴史に疎いことはカカシは前々から知っていたが、アメリカの大統領ならば特に気を使わなければいけない中東問題で、オバマはまたまた失言をしてしまった

    親イスラエルのロビーグループを前にして、オバマは「エルサレムはイスラエルの首都として分離されずに保たれるべきです」と発言した。この分離されないという意味の「undivided」という言葉は実は中東では非常に注意を払って使われなければならないコードワードなのである。

    何故ならば、エルサレムの一部は1967年にイスラエルが戦争で勝ち取った領地であり、パレスチナ側からしてみれば、イスラエルに無理矢理ぶんどられた自分たちの土地という意識があるからだ。だからアメリカは常にエルサレムについてはパレスチナ側を刺激しないように非常に気をつけた発言をすることを方針としてきた。それなのに敵国とも無条件で会見すべきだと常々柔軟な外交姿勢を見せているオバマが、不必要にパレスチナを刺激するような発言をするとはどういうことだろうか?

    リベラルなオバマが意識的にパレスチナを侮辱するなどということは先ず考えられない。となるとオバマは単にundividedという言葉がコードワードであることを知らなかったと解釈できる。しかし次の大統領になろうという男がこんな初歩的なことも知らないなどとはパレスチナ側は思いも寄らない。よってパレスチナオーソリティーのマフムード・アバスなどは「彼(オバマ)は平和交渉のすべての扉を閉じてしまった。」などと落胆の意を隠せない。

    オバマは後になって自分の間違いに気がつき、エルサレムに関する状況は今後の交渉次第であるなどと言ってみたり、報道官を使ってエルサレムを巡って争いが起きた過去を繰り返したくないという意味で言ったとか、見え透いた言い訳をしているが、すでにダメージはおきてしまった。

    こんな外交上の基礎知識もない男が、大統領になりたいだって?

    もしもこんな男を相手に経験豊なマケインが負けたら、それこそアメリカの保守派は相手方より自分たちを責めるしかない。

    June 20, 2008, 現時間 7:19 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    June 15, 2008

    オバマが米大統領になってはいけない理由

    アメリカ内政

    先日アメリカの最高裁でゴンタナモに拘留されているテロリストたちにも、一般の民間人犯罪者のように裁判に訴える権利があると判決が5:4で下った。これはアメリカの法廷の歴史のなかでも多分最悪の判決だろう。

    敵兵を捕虜にするということは、敵側の戦力を一時的に弱める役割を果たす。戦争中に兵士が殺傷をするのは当たり前だから捕虜は一般の犯罪者とは区別されてきたのだ。それを民間人のようにいちいち弁護士を立て、犯罪者のように裁判などおこなっていたら戦争などやってられない。

    そんなことになったら、テロリストは好き勝手にアルカエダの弁護士を選び、弁護士が証拠として軍事秘密の提出を要請し、それがかなわない場合には証拠不十分で捕虜はすぐ釈放などということになりかねない。第一、目撃者だの証言者だの戦地からわざわざ呼び出して証言させろとでもいうのか?ペトラエウス将軍をテロリストの弁護士が要求する度に戦場から呼び戻して証言されろというのか?

    そうやって最高裁は凶悪なテロリストを解放しろというのである。信じられない!

    民主党はこぞってこの判決を画期的なものと歓迎している。いみじくも民主党の上院議員ジョー・バイドン氏は、たった一票の差での判決だったので、もしもうひとりでも多く保守派の裁判官が任命されていたらこのような判決は期待できなかっただろうと本音をもらした。:

    ご存知のように、大統領に与えられた大事な権限のひとつに裁判官の任命権がある。大統領が保守的なら任命する裁判官も保守派になるし、リベラルならリベラルになるのは当然だ。今回のようにたった一票で最悪なリベラル判決が出てしまうのを見ていれば、いかに保守的な裁判官の任命が大切かがわかるはずだ。

    現在の最高裁にはかなり歳の行った裁判官が多い。この先8年の間には引退するか、または死ぬかする裁判官が数人出てくるだろう。そうなれば新大統領は新しい裁判官の任命をしなければならない。今回多数派だった裁判官を年齢順に並べてみるとこうなる。

    • ジョン・ポール・スティーブンス、88歳。比較的リベラルな共和党のジェラルド・フォード大統領に任命された。
    • ルース・ギンスバーグ、75歳、ビル・クリントン(民)任命。
    • アンソニー・ケネディ、71歳、保守派の共和党大統領、ロナルド・レーガン任命。
    • スティーブン・ブレーヤー、69歳、ビル・クリントン任命。
    • デイビッド・スーター、68歳、ジョージ・H・W・ブッシュ(パパブッシュ)任命。

    保守派のレーガン大統領がケネディ裁判官を任命したのは、レーガン一生の不覚だろう。今回の判決で多数派だった5人は全員がシニアシチズンだ。そのうち三人は70代から80代。スティーブンスなどもうすぐ90歳!これに引き換え反対派の3人は皆50歳代。アントニン・スカリアだけが70歳代だ。

    • アントニン・スカリア、72歳。ロナルド・レーガン任命
    • クレアランス・トーマス、59歳、パパブッシュ任命。
    • サミュエル・アリート、58歳、ジョージ・W・ブッシュ任命。
    • ジョン・ローバーツ、53歳、ジョージ・W・ブッシュ任命。

    今回のリベラル判決に反対した4人はすべて共和党大統領によって任命されている。高齢の裁判官三人が引退して、次のリベラル大統領によって超リベラル裁判官が任命されたら、今後の最高裁の判決はアメリカを滅ぼすようなリベラル判決で圧倒されること間違いなしである。裁判官の任期は終身。一旦任命されたらよっぽどのことでもない限り、何十年と同じ裁判官が君臨するのだ。ここで最高裁がリベラル裁判官によって多数派を握られれば、アメリカはこの先何十年もリベラル最高裁とつきあわねばならなくなるのである。

    バラク・オバマが大統領になれば、その悲劇的運命を避けることは出来なくなる。それを唯一阻止できる人間は、いまとなってはジョン・マケイン共和党大統領候補だけなのである。

    マケイン上院議員は、自分が大統領になったら、ジョン・ロバーツやサミュエル・アリート、クレアランス・トーマス、そしてアントニン・スカリアのような裁判官を任命すると公約している。そして今回の判決(the Boumediene)についても辛辣な批判を述べた。

    これらは違法戦闘員であります。アメリカ市民ではありません。私はロバーツ裁判官の反対意見に注目すべきであると考えます。しかし最高裁の判決が出た以上、我々は前進する必要があります。

    これとは対照的にバラク・H・オバマはルース・ベイダー・ギンスバーグやスティーブン・ブレーヤーのように法廷によってリベラルな政策を作って行くことが正しいと信じているような裁判官を任命すると公約している。

    本日の最高裁の判決によって、我々の根源の価値観を守りながら、国家を守り、テロリストを裁くことが保証されました。法廷の判決はジョン・マケインが支持しているブッシュ政権の失策のひとつである、ガンタナモという法律上のブラックホールを作ろうという企みを拒絶するものです。これは我々の法治国家としての信用度を再建するための大事な一歩と言えます。そしてテロとの戦いと人身保護(habeas corpus)の(どちらか片方を選ばなければならない)という間違った選択を拒絶するものであります。

    オバマが大統領になれば、アメリカはアメリカ兵よりもテロリストの人権を尊重する国に成り果てるのである。そしてリベラル最高裁はアメリカを偉大にしてきたすべての価値観に挑戦し数年後にはアメリカなのか旧ソ連なのか解らないような社会主義国を建設してしまうだろう。

    こんな深刻な状況を前にして、一部の保守派有権者はマケインが自分たちが考える理想の保守派政治家ではないから選挙はボイコットするなどと馬鹿なことを言っている。

    アメリカの保守派諸君に訴えたい! マケインは君たちが考えるほど生粋の保守派ではないかもしれない。マケインの移民政策や選挙運動政策などでは保守派を怒らせる政策を取ってきたかもしれない。だが、マケインとオバマとでは雲泥の差があるのだ。些細な意見の違いにこだわってマケインに投票しなければ、我々の敵、オバマがアメリカを滅ぼしてしまうのである!

    これでもマケインが理想ではないといって投票を拒むのか?現実を考えて欲しい。

    保守派の価値観を守り通したいなら、断じてバラク・オバマを次期大統領にしてはならない!

    June 15, 2008, 現時間 10:23 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    June 1, 2008

    マケインの挑戦や過激な協会そして諦めないヒラリーと、頭痛の種がつきないオバマ

    アメリカ内政 , イラク関係

    ジョン・マケインのイラク訪問挑戦

    先週はオバマにとっては全く頭の痛い一週間だった。先ずは共和党大統領候補のジョン・マケインがオバマがイラク戦争は失敗したと言い続ける理由は現場の状況を全く把握していないからだとオバマの勉強不足を批判。過去2年間に8回もイラク訪問をしているマケインに比べて、オバマがイラク訪問をしたのはたったの2回。しかも最後は2年近く前だったと指摘。マケインは自分と一緒にイラク訪問をして現地の様子を視察しようと挑戦した

    マケインは最近オバマの経験不足や不勉強を指摘する作戦を取っているが、今回の挑戦は非常に賢いやり方だ。オバマは今回の選挙運動で、当初戦争を支持していたヒラリー・クリントンと自分の立場を対照的に見せるため自分がいかに最初からイラク戦争には反対だったかを強調してきた。そして現在のイラク情勢についても、イラクは完全に失敗したので即刻撤退すべきであると提唱してきた。だが自分がそれだけ興味がある問題であるにも関わらず最後のイラク訪問が2006年というのでは格好がつかない。

    しかし、ここでマケインの挑戦を受けて、のこのことイラクへ出かけて行ってはマケインの言いなりになったと思われる。それにやたらに訪問して実際にイラク情勢が良くなっていることを目の当たりにしたら、そのことを認めないわけにはいかない。そうなったらイラク即刻撤退を主張することが困難になる。

    かといって訪問しなければ、総司令官になろうという人間が自国の戦場を何年も訪問せずに正確な軍事政策が立てられるのかと、いつまでもマケインから叩かれる。オバマは非常に困った立場に置かれている。

    過激な黒人協会との関係

    ジェラマイアー・ライト牧師の人種差別的な過激なスピーチが注目を浴びて、長年の付き合いを切断しライト牧師を公に批判しなければならなくなったオバマだが、その危機がやっと去りかけたと思ったとたん、またまたオバマの所属するトリニティーユナイテッド協会で来賓のカトリック神父がヒラリーに対する侮辱的な発言をし、多くの白人有権者がオバマの優勢を嘆いて泣いているなどと非常に過激な説教を行い右翼のトークラジオなどで取りざたされた。

    こうした問題が次から次へと出てくるため、オバマはついに20年来所属していた協会から脱会する旨を昨日発表した。今さら遅すぎる感もあるが、なぜオバマはこんな問題の多い協会にいままでしつこく在籍してきたのだろうか?20年間も在籍し、結婚式まで挙げてもらい、恩師として仰いできた神父のいる協会の方針を全く知らなかったとは言い訳にならない。大統領に立候補すると決めた時点で、この協会に所属していることが、いずれは問題になるとオバマが気がつかなかったというのも信じがたい。ではなぜもっと早く協会を脱会しなかったのか?

    実はオバマには協会をやめられない理由があった。オバマはシカゴの政治家だ。オバマが代表する地区は2/3が黒人である。黒人として地元の有権者の支持を得るためには、自分が地元民の気持ちを理解できる地元の代表だと主張する必要がある。それには地元有力者の集まっている協会の支持を得ることは必要不可欠な条件なのだ。現にオバマは2000年に下院議員として立候補したとき、黒人の人権運動を長年してきた過激派のライバルに対抗して、黒人協会の支持を積極的に仰がず二対一で大敗した苦い経験がある。当時のライバルのボビィー・ラッシュは自分も牧師で過激な市民団体ブラックパンサーのメンバーだった。ラッシュの選挙運動はオバマのエリートぶりを強調し、「オバマは俺たちの仲間じゃない」というスローガンで押し通した。

    こういう過去があるので、あまり早期から地元の過激派協会から距離を置けば、再び黒人票から見放され、民主党予選選挙で負ける可能性が多いにあった。だから今までオバマは協会を脱会できなかったのである。

    しかし民主党候補指名がだいたい確保できた今となっては、一般選挙に向けて過激派とのつながりは絶たなければならない。それで今回の脱会宣言となったわけだ。かなり日和見主義だと思うが主流メディアがそれを指摘しないので、一般有権者がこのような態度をどう受け止めるか注目の価値ありだ。

    諦めないヒラリー

    民主党委員会は昨日ヒラリーがずっと主張していたフロリダとミシガンの代議員民主党大会参加を認める決断を下した。しかし、予備選挙の日にちを早めた罰として、正規の半数しか数えないことで結論が出た。

    この結果、ヒラリーは代議員数を24票増加させたことになるが、それでもオバマより176票も劣り代議員数だけでは候補指名を得ることは出来ない。この際だから民主党のためにも早くヒラリーは敗北宣言をして撤退すべきだと考えるのが常識だ。

    ではなぜヒラリーはいつまでも諦めないのか?

    それはヒラリーは民主党のことより自分の政治生命のことしか考えていないからだ。

    ヒラリーが民主党候補に指名される可能性は非常に少ないが全くないこともない。オバマの知名度が高くなるにつれて、今まで焦点の当てられなかったオバマの弱点がいくつも浮かび上がってきた。無論これがヒラリーの選挙マシーンの仕業であることは言うまでもない。8月の党大会までにオバマに関するスキャンダルがいくつも公になれば、代議員が足りなくても大会においてヒラリーはオバマでは一般選挙に勝てないから自分に入れてくれと主張することが出来る。それがうまくいくかどうかはわからないが、可能性がアル以上ヒラリーが諦めるわけはない。

    しかし、実際にオバマが候補指名を受けた場合に備えて、ヒラリーはどうしてもオバマがマケインに負けるように仕掛けなければならない。何故ならオバマが勝った場合にはヒラリーが次に立候補できるのは8年後になってしまうからだ。オバマが負けてくれれば、「私を選んでいればマケインに勝てたのに、、」と言って4年後に立候補することが出来る。

    だからヒラリーがここで諦める理由は全くないというわけだ。

    頭の痛いオバマ

    まったく一般選挙も始まってないというのに、こんなところでここまで苦戦するとはオバマも計算していなかっただろう。ま、手強いヒラリーが相手では仕方ない。

    カカシとしては民主党の党大会、かなり楽しみだけどね。

    June 1, 2008, 現時間 12:25 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    May 29, 2008

    ホワイトハウス元報道官の裏切り暴露本にみる主流メディアの二重基準

    アメリカ内政 , イラク関係

    先日私は元国防次官のダグラス・ファイス氏著のイラク戦争前夜において、ブッシュ政権は戦争をするにあたり緻密な事前計画を立てていたという回顧録が主流メディアからそっぽを向かれているという話をした。メディアが氏の著書を取り上げない口実は特にニュース性がないからだ、ということになっているが、その際に、もしもこれがブッシュが無計画に戦争に突き進んだというような批判の回顧録なら主流メディアは競争で話題に取り上げるだろうとも書いたが、まさにその通りだった。

    昨日ブッシュ米大統領の元報道官のスコット・マクレラン氏がブッシュ批判の暴露本を出版したが、もうすでにそのことが日本のメディアも含め、あちこちで取り上げている。

    【ワシントン28日AFP=時事】当地の報道によると、ブッシュ米大統領の元報道官のスコット・マクレラン氏が、同大統領をコースを大きくそれて必要のないイラク戦争に突進していったなどと厳しく批判する書物を著した。

     27日発売の政治誌「ポリティカ」に掲載された新著の抜粋によると、かつてブッシュ大統領の側近だった同氏は、2005年のハリケーン、カトリーナの襲来の際のホワイトハウスの無様な対応も非難し、最初の1週間のほとんどを「ステート・オブ・ディナイアル」(都合の悪いことに目をつむる)状態で過ごしたと述べている。

     マクレラン氏はまた、「我が国の歴史上で最悪の災厄の一つが、ブッシュ政権の最大の災厄の一つとなった」と書き、ブッシュ大統領はイラクに対して率直で偏見のない気持ちを持たず、計画や事後の準備が不十分なままに戦争に向かって突き進んだと批判している。(強調はカカシ)

    こんな話は当時からアメリカメディアが嫌というほど報道したもので、今更騒ぐほどの『ニュース性』があるとは思えない。それをアメリカの左巻き主流メディアがこぞって取り上げるのは、この著書の内容が自分たちの偏見を確認する内容であるからに他ならない。ニュース性や事実などとは完全に無関係なのだ。主流メディアの恥知らずなダブルスタンダード(二重基準)が丸見えである。

    マクレラン氏の著書には特に新しい証拠があるわけではなく、イラク戦争にしても、ハリケーンカトリーナにしても、そしてCIA職員の身元漏洩とカール・ローブの件にしても、すべて左巻きメディアやブロガー達が書き綴った嘘八百を何の根拠もなく繰り返しているに過ぎないのだ。

    マクレランは非常に無能な報道官であったため、短期ですぐに首になった。そのことを未だに逆恨みしているのか、でなければオバマが大統領になった暁にはオバマの報道官として雇ってもらおうと自己ピーアールをしているのか、なんにしても氏の動機はうさんくさい。

    May 29, 2008, 現時間 7:35 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    May 25, 2008

    同性結婚は文明社会を破壊する、その2

    アメリカ内政 , フェミニズム , 人権擁護法 , 同性婚 , 宗教と文化 , 狂ったメディア

    以前に私は同性結婚は文明社会を破壊するというエントリーで、同性結婚を合法にしたスカンジナビア諸国で、結婚制度そのものが崩壊状態にあるという事実を紹介したことがあるが、今回はさらにもっと詳しい調査をミスター苺がしてくれたので、それを紹介しよう。

    ヨーロッパ諸国ではすでに結婚する人々の数が激減している。同性結婚が合法であるベルギーやオランダだけでなく、結婚の宗教的価値を往々に見放してきているヨーロッパ全体にこの傾向が強い。結婚の価値が見下されれば結婚そのものの数が減るというわけである。結婚する人の数が減るにつれ、すでに深刻な少子化問題を抱えていたヨーロッパでは出産率の低下は進む一方である。

    CBSの調査では、オランダの場合1995年から200年にかけて結婚率はゆっくりではあるが上がりつつあった。しかし同性結婚の合法化運動が置き始めた2000年から実際に合法化された2001年の中頃から上がりつつあった結婚率は急激なUターンをし、その数は急降下してしまった。2005年になると結婚率が最低だった第二次世界大戦当時同率まで落ちてしまったのである。

    もうひとつのCBSの表を見てみると、1995年から2000年までは一年間で結婚した人の数は1000人のうち平均5.5人だった。しかし2001年からその数は減り始め、2006年には4.4人というなんと20%の減少となった。

    その間の出産率(一人の女性が一生のうちに生んだ子供数)は多少増加し1.53人から1.73人となった。しかしこの増加はすべてモロッコやトルコ生まれのイスラム教徒の移民の女性のおかげである。オランダ生まれのオランダ女性の出産率は2000年から2005年まで、1.7人と全く変化がなく、人口維持に必要な2.1人を大幅に下回る。

    無論ヨーロッパに置ける結婚率や出産率の低下をすべて同性結婚のせいにするわけにはいかない。同性結婚をみとめていないフランスでもこの傾向はあるからだ。

    しかしヨーロッパ全体で結婚率が減っている理由として次のことが上げられる。

    • どちらの落ち度も問われない、簡単な離婚法
    • 神前結婚を拒絶し世俗式結婚をするカップルが増えていること
    • 同棲や婚外出産への大幅な許容
    • より左翼的社会主義的政府による伝統的な宗教や道徳観の迫害
    • ヨーロッパ全土でおきている一般的な宗教拒絶の姿勢

    つまりヨーロッパ人は伝統的な道徳観の大事さを忘れつつあるので結婚が特別な制度であるという考えも失いつつあるのである。だから結婚の定義に同性を含むことに何の抵抗もなくなってしまったというわけだ。

    喜ばしいことに、いまのところアメリカではまだ結婚率も出産率も減少の傾向はない。ロサンゼルス・タイムスの世論調査によると、この間州最高裁で同性結婚を一夫一婦制のみに認めるという法律を違憲という判定が出たカリフォルニアは、州民の過半数が同性結婚合法化を阻止するための憲法改正案を支持していると発表している。カリフォルニアはアメリカ国内でも非常にリベラルな州で、州民のほとんどが同性愛そのものには特に問題がないと考えている。そのカリフォルニア州民ですら同性結婚を拒絶しているくらいだから、近い将来アメリカ全土でそのような法律が通るなどということは先ず考えられない。

    同性結婚を認める法律が存在しているのは、アメリカではマサチューセッツだけだが、これも決してマサチューセッツ州民が選挙で決めたことではなく、マサチューセッツの法廷が勝手に決めたことなのだ。マサチューセッツの民主党議会はこの問題を市民に問いかけることを徹底的に拒絶している。それは州民投票を行えば州民が同性結婚を拒絶すると知っているからに違いない。

    しかしヨーロッパでは、イスラム教移民による横暴のバックラッシからなのか、最近カトリック教が再び人気を挽回しつつある。トーマス・野田神父のサイトでフランスへの巡礼の模様が報告されている。ヨーロッパ中から集まった若いひとたちの姿が多いのは喜ばしいことだ。ヨーロッパ崩壊を防ぐためにも、ぜひともヨーロッパの人々に結婚の大事さをもう一度見直してもらいたいものだ。

    May 25, 2008, 現時間 9:32 PM | コメント (1) | トラックバック (1)

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    May 24, 2008

    失言を今更引っ込められず苦悩するバラク・オバマ

    アメリカ内政

    この間のブッシュ大統領のあてつけ演説以来、バラク・オバマの譲歩政策が何かと取り沙汰されている。主流メディアはブッシュが名指しでオバマを批判した訳でもないのに、こぞってブッシュがイスラエル建国60周年の場を悪用して汚い政治活動をしたと批判的だ。

    しかしこの間も書いたように、オバマにしても主流メディアにしても、ブッシュの演説がオバマへの当てつけだと大騒ぎしたことがかえって逆効果となっている。何故ならこれまでオバマの譲歩外交政策などほとんど知らなかった有権者までが突然オバマの外交政策に興味をもってしまったからだ。

    オバマは今年2月の民主党討論会で司会者の「敵国のリーダー達と無条件で会合するか」という質問に「します!」と断言してしまった時、これが後になって自分の外交政策としてまつわりついてくるとは思いも寄らなかったのだろう。同時に敵国のリーダーとやたらに会合などして相手に不必要な正当性を与えるべきではないとしたヒラリー・クリントンやジョン・エドワーズの反論にもオバマは沈黙していた。

    その事実をブッシュ大統領や共和党候補者のジョン・マケインに批判されて、バラク・オバマは今更あれは言葉の彩でとか、討論の熱気に押されてとか言い訳が効かなくなってしまった。それで単なる失言から始まったバラク・オバマの外交政策は今やオバマ政策として形を固めようとしている。

    チャールズ・クラウトハンマーの鋭い分析から読んでみよう。

    大統領は敵と会見すべきだろうか? そういう場合もあるだろう。だがそれはアメリカの目的の最小限を満たしてからという条件付きである。上海条約はリチャード・ニクソンが中国訪問するずっと以前にほとんどが書かれていた。だがオバマはニクソンが中国訪問したという事実が自分の一年生独裁政権訪問を正当化する理由になると考えているのだ。

    世界で一番の有力者であるアメリカの大統領はやたらに敵国のリーダーと会見したりしない。その理由はそんなことをすれば何の利益もないどころか、かえって敵国のリーダーに指導者としてのステータスを与えてしまうからで、それを口実にこれまで敵国を避けていた諸外国が正式な貿易を始めたりする可能性があるからである。

    それにジョン・F・ケネディのソ連書記長との会見が証明するように無条件で敵のリーダーと会ったりすれば相手にこちらの弱さを暴露してしまう危険性もある。

    無論正式に会合しないからといって、アメリカが敵国と全くなんの交流も無いのかと言えばそんなことがあるはずはない。オバマがその事実を全く知らないはずはなく、それを無視してブッシュ政権がシリアやイランと正式な会合を開かない政策をカウボーイ外交などといって批判するのは不誠実このうえない。しかしクラウトハンマー氏はオバマの不誠実を批判する前にオバマの無知さ加減に呆れている。

    オバマはフランク・ルーズベルトとハリー・トゥルーマんが敵と会ったと主張する。オバマは歴史を知らないのだろうか?ルーズベルトもトゥルーマンも日独伊枢軸の指導者と会ったことはない。オバマはルーズベルトとスターリンがヤルタ会議で合った写真やトゥルーマンとスターリンのポツダム宣言の話をしている様子を語っているのかもしれない。だがオバマはスターリン(のソ連が)が(第二次世界大戦)戦時中同盟国だったことをしらないのだろうか?

    その後に起きた冷戦中、トゥルーマンは一度もスターリンや毛沢東や金日成とも会ったことはない。トゥルーマンは愚か者ではなかった。

    オバマはさらにジョン・F・ケネディが当時のソ連共産党書記長のニキタ・クルシュチェフと会見したことを無条件で会見した成功例として上げているが、アメリカの歴史家の間では、このウィーン会見は経験不足の大統領の生んだ悲劇的な歴史的事実として考えられている悪名高い例なのである。大統領になって数ヶ月の経験不足の若いケネディ大統領が全く下調べも根回しもせずに無条件で経験豊富な古狸ソ連のクルシュチェフと会った会合で、九種チェフ古狸はケネディの弱さを見抜いた。これが数ヶ月後のキューバ危機を招いたことはいまや歴史上の事実として知らない歴史家はいない。(オバマは知らないようだが。)

    外国との首脳会議では意味のある結果が期待される。会ってなんの効果も得られないような会議は害あって益なしである。だからこそ首脳会議には下準備や条件合意が必要なのであり、それ以外のやり方は愚弄とした言いようがない。

    アクマディネジャドと無条件で会見してオバマはいったどんな結果を期待しているのだ?イランが核開発を止めることか?イランによるレバノン介入の停止か?イランのイスラエル攻撃をあきらめることか?アホちゃうか?

    バラク・オバマは政治家一年生だけでなくその一年ですら落第生だ。何にもしらない愚か者だ。こんな無知蒙昧な馬鹿を大統領に選んだら、アメリカはおしまいだ。

    カカシはヒラリーおばさんだけは勘弁して欲しいと何年も言い続けてきたが、バラク・オバマの愚か者に大統領を任せるぐらいなら、ヒラリーおばさんにやってもらった方がよっぽどもましである。少なくともヒラリーは無条件で敵国の指導者に媚を売るような玉じゃない。

    オバマに比べたらヒラリーの方がよっぽど金玉じゃなかった肝っ玉のある女性だ!

    May 24, 2008, 現時間 12:47 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    May 16, 2008

    ブッシュ名演説への過激反応でみせたオバマの未経験ぶり

    アメリカ内政 , 対テロ戦争

    The English version of this entry can be read Biglizards.net/blog.

    昨日ジョージ・W・ブッシュ大統領は、イスラエル議会の前ですばらしい演説を行った。

    世の中には暗黒を把握できず言葉で説明しようする善良な人々がいます。これは自然です。でも致命的な間違いです。過去の悪の目撃者として我々は彼ら悪者の言葉を真剣に受け止める重大な責任を負っています。ユダヤ人もアメリカ人も憎悪を表現する指導者の言葉を無視したことの結果を見てきました。21世紀の世界はこの間違いを二度と繰り返してはなりません。

    人によってはテロリストや過激派と交渉すべきだと信じる人がいます。あたかもなんらかの巧みな話術によって彼らが間違っていることを説得できるかのうように言います。このような愚かな幻想は以前にみたことがあります。ナチスの戦車がポーランドに侵略した1939年、アメリカのある上院議員は「ああ、ヒットラーと話をすることさえ出来れば、こんなことは避けられたのに」と語りました。 我々にはこのような発言は、そのものずばり、譲歩(appeasement)による偽の安心感であると断言する義務があります。 このような行為は歴史のなかで何度も失敗してきました。

    これに対して即座にバラク・オバマは譲歩や妥協策と言う意味の「appeasement」政策への批判は自分への批判だと思い込み、過激反応した。:

    伝統的に米大統領が異国の土地に居るときは、政党間争いは停止するのが慣習となっているが、ブッシュの発言に対してオバマは即座に反則だと批判した。イリノイ代表第一期目の上院議員はあたかもこれらの発言が合衆国がならず者とみなしている国の政権の指導者たちとも個人的に会う意志があるという姿勢を持っている自分への批判であるかのように反応した。

    「ブッシュ大統領の演説はイスラエル独立60年の場を借りた、誤った政治攻撃だ」とオバマ関係者が配った声明文でオバマは語った。「ジョージ・ブッシュは私がテロリストとの交渉を一度も支持したことがないことを知っています。大統領による外交の過激な政治化や恐怖の政治はアメリカや同盟イスラエルの安全保障に何の役にもたっていません。」(ミスター苺注:オバマをホワイトハウスに入れさえしなければアメリカや同盟イスラエルの安全保障に非常に役立つとおもうけどね。)

    カカシ注:上記のオバマの発言については読売新聞の記事にあった翻訳を一部引用させてもらった。

    さて、このやりとりについてもうすこし詳しく吟味してみよう。

    1: 疾しい者は追われずとも逃げる

    ブッシュは譲歩策を批判した。そしてオバマは即座に自分のことを言われていると気がつき、怒って自己弁護するべく反応した。つまりオバマ自身、無条件でマフムードや金正日やラウールやウーゴと会う行為は限りなく譲歩に近いということを認識しているということだ。

    しかしオバマはイランや北朝鮮やキューバやベネズエラよりもアメリカこそが、世界の問題の根源だと考えているわけだから、我々が改めるべきなのだと信じているのだ。我々こそ我々の「カウボーイ外交」で「テロリスト」の汚名を着せられ長年「犠牲者となった」人々(ハマス、ヒズボラ、アルカエダなんかがこれに入る)に会うべきだというのである。我々は謙虚になってこした犠牲者たちと会見し許しを請い、我々への攻撃をやめてくれるよう嘆願するべきだというのだ。なにしろこれはそもそも共和党による誤った政策が原因だったのだから。

    (オバマは20年間聞かされてきたジェラマイアー・ライト牧師のお説教に感化されたのだろう。)

    しかしオバマはそんなことを表立って発言できないことは知っている。そんなことを言ったら絶対に当選しない。オバマは多分これはアメリカ人が真実に直面するのを恐れているからだと考えているのだろう。何にしろオバマはこの自分の本心を必死で隠そうとしている。

    オバマには疾(やま)しい心があるからジョージ・W・ブッシュの口から自分の本心が放たれた時、オバマは自分のことを個人的に攻撃されたものと決めつけた。感情的になったあまりオバマはブッシュがオバマを名指しで批判していなかったことにも気がつかなかったのだろう。

    2: 誰のことを言ってるのか私にはわかる!

    無論ブッシュはオバマのことを言っていたのだということは明白だろう。そしてブッシュは演説を聞いた誰もが、特にオバマ自身が、オバマのことを考えるという事実も知っていたのだ。つまりこれはブッシュ大統領がオバマに仕掛けた罠だったのであり、政治的に未経験なオバマはそれにまんまと嵌ってしまったのである。

    これに対してホワイトハウスのデーナ・ペリノ報道官はイスラエル議会での発言はオバマに向けたものではないとし、あのような表現はブッシュ大統領の演説では頻繁に使われているとした。また国土安全保障のゴードン・ジョンドロー大統領報道官も長期にわたって「広域に渡ってハマスやヒズボラや彼らの援助国家と交渉すべきだと示唆する人々がいた」と語った。

    最近ではカーター元大統領がその一人で、ハマスと会見してブッシュ関係者及びオバマやマケインからも批判を浴びている。

    ホワイトハウスがブッシュは民主党に向かって批判したわけではないと説明しながらも、ペリノ氏はちょっとした諌(いさめ)の言葉を忘れなかった。

    ペリノ大統領報道官は、ブッシュ発言はオバマ氏を念頭に置いたものではないとした上で、「選挙を戦っていると、世界が自分中心に回っているように思えるものだ。しかし常にそうだとは限らない。今回はまったく真実ではない。」 と語った。

    バラク・オバマは全く馬鹿を見た。「appeaser」という譲歩をする者というのが、誰も自分の名前など言ってないのに自分のことだと思い込み、大騒ぎして自分中心の性格を世間に暴露してしまったのだ。なんたるナルシスト!

    これはホワイトハウスによるおごり高ぶって有頂天になっている尻の青い新人を諌める功名な作戦であった。

    3: 罠に嵌ったオバマ

    どんな分野でも新人が最初に職場につくと、経験豊かな先輩が新人をからかって不可能な仕事をいくつも言いつけることがある、この作戦は新人の無知と未経験を利用するのがミソだ。 今回のオバマの過激反応はまさにオバマの無知と未経験をさらけだす恥さらしな結果を招いた。

    これがビル・クリントン元大統領のように、経験豊で賢い政治家ならこんな手には乗らずに、こんなふうに応えていただろう。

    、、演説を聞きましたが、全く同感です。ブッシュ大統領のおっしゃることはもっともです。テロリストや過激派と交渉など絶対にすべきではありません。大統領がそれを理解していると知ってうれしいですよ。ただ政権の指導者のなかにはどうしても会って話さなければならない人がいるということもわかってほしいですね。つまり、私が大統領だったころは常に、、、 [とビルの自慢話へと続く.]

    つまり、ブッシュ大統領の批判作戦が成功するためには批判された本人がそれが自分に向けられたものだと気がついてこそ効果がある。もし当人が気がつかないか、または気がつかない振りをすれば、批判した側は批判の対象人物の名前を上げるわけにはいかないから、作戦は失敗する。

    だが尻の青いオバマはこの罠に全然気がつかずにまんまと嵌ってしまい、両手をふってもがいているわけだ。今回のことでオバマがどれほど愚かに見えたか有権者が気がつけばオバマの支持率にも影響がでるだろう。

    4:無知と未経験をさらけ出したオバマ

    今回の騒ぎで明らかになったことが二つある。ひとつは、バラク・オバマがテロリストやイランのようなならず者国家の指導者と交渉できるというナイーブな、まさにブッシュ大統領のいうところの譲歩政策を持っていることと。二つ目には大統領の巧みな批判に乗ってしまうほど判断力が貧弱であり感情的になってすぐ怒り騒ぎまくるという点だ。

    どちらも大統領としておよそふさわしくない性質である。

    このことがすぐにオバマの支持率に悪影響を与えるという保証はない。なにしろ主流メディアはなんとしてでもオバマの失態を隠そうとするだろうから。しかし11月に向かって選挙運動中のオバマによる度重なる失言や失態の蓄積はいずれその影響を及ぼすはずである。 時がたつにつれて、まだ誰に入れるか決めていない有権者の間では、オバマのような新人に大統領の仕事を任せていいのかどうかかなりの猜疑心が生まれてくることは間違いない。

    May 16, 2008, 現時間 2:12 PM | コメント (5) | トラックバック (0)

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    またまたオバマの失言、アフガニスタンでアラビア語の通訳が足りないって?

    アメリカ内政 , イラク関係 , 対テロ戦争

    私は何度もヒラリーが賢く見えるオバマの失言の話はここここなどで書いてきたが、今回もまたまたバラク・オバマがおかしなことを言った

    ミズーリ州で選挙運動中のオバマはアフガニスタンの戦況がうまくいっていないことの理由として、アフガニスタンに充分なアラビア語通訳がいないことがあると語ったのである。下記はレッドステートから引用。

    「特定の数の(通訳)しかいないのに、それが全員イラクにいってるので、アフガニスタンの我が軍は困っています。」とオバマは語った。もちろん事実はアフガニスタンではアラビア語ははなされておらず、通訳はほぼ100%地元市民が使われている...ことを考えると間違いを通りこしてお笑い草である。

    オバマは続けて、「我々にはアフガニスタンに農業の専門家が必要です」と語った。「ヘロイン用の芥子ではなく、他の作物を生産できるように援助する人員が必要なのです。なぜならアフガニスタンの麻薬取引がテロリストネットワークの資金源となっているからです。ですから農業専門家が必要なのです。」

    「でも専門家をすべてバグダッドへ送っていてはアフガニスタンに行く人がいません。」

    イラクとアフガニスタンでは自然環境が違いすぎる。イラクの専門家をアフガニスタンに連れて行っても意味ないだろう。レッドステートはオバマの文化や産業の無知に加えて、アメリカ軍がひとつところに出動したら別の場所へは出動できないと思い込んでいる軍事的な無知さ加減にも呆れている。現状はアフガニスタン出動軍の規模はイラク戦争以前も以後も全く変化がないのである。次期大統領を目指そうという人がこんなことも知らないなんて信じられない。しかもアフガニスタンの状況は決して悪化していない。

    以前から私はタリバンがアフガニスタンで春の総攻撃を予告しておきながら、冬の間にNATO軍にこてんぱんにやられて来た話はしているが、オバマはそうした事実すら知らないらしい。

    でもカカシさん、アフガニスタンの状況はあまり話題にならないし、オバマが知らなくてもそれほどおかしくないんじゃありませんか、ブッシュ大統領だって以前にパキスタンのムシャラフ大統領の名前を思い出せなかったこともあることだし、、とおっしゃる読者もいるかもしれない。

    だが、ブッシュがムシャラフの名前を知らなかったのは、パキスタンではクーデターが起きた直後で、しかもアメリカにとってパキスタンが大事な国になるという前触れが一切なかった時のことである。しかもそれまで当時のブッシュ大統領候補はパキスタンのパの字も語ったことが無かったのである。

    それに引き換えオバマ上院議員は何度となくイラク撤退の理由としてアフガニスタンの状況をやたらに引き合いに出してきている。しかもオバマは上院議会でNATO監督の管轄権があるヨーロッパ委員会の会長なのである。これについては同じ民主党候補ライバルのヒラリー・クリントンが2月の討論会でこんな指摘をしているのである。

    オハイオ州のクリーブランド市での討論会でヒラリー・クリントンは民主党候補ライバルのオバマに対して「NATOはアフガニスタンの任務に対して不可欠である」しかるにオバマ氏はアフガニスタンにおけるNATOの存在をどう強化するかについて一度も審議会を開いたことがないと批判した。

    これに関してオバマは自分が委員会の会長に任命されたのは大統領選挙運動がはじまった2007年の初めだったと言い訳をした。つまりオバマは図らずも自分は選挙運動に忙しくて肝心の上院議員としての仕事を怠っていたと白状してしまったのである。

    オバマのこの無知蒙昧な発言を聞いていると、NATO管理の立場に居ながら、オバマはアフガニスタンの治安維持はアメリカではなくNATO軍の管轄なのだということすら知らないのではないだろうかと疑いたくなる。

    ところで現在イスラエル訪問中のブッシュ大統領の演説でおもしろいものがあった。それに対するオバマの反応が傑作なので是非それを次回紹介しよう。

    May 16, 2008, 現時間 11:36 AM | コメント (8) | トラックバック (0)

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    May 15, 2008

    カリフォルニア最高裁、同性結婚禁止法は違憲と判決

    アメリカ内政 , フェミニズム , 同性婚 , 宗教と文化

    今年の3月8日のエントリーで、カリフォルニア最高裁で同性結婚を禁止する州法が合憲かどうか審議されているという話を紹介したが、本日この法律は違憲であるという判決が下った

    この判決は2000年に通った州法22条を覆すものだが、この州法とは、すでに1978年に取り決められた結婚は一夫一婦制という言葉をさらに強調するべく「カリフォルニアにおいては一夫一婦の間でのみ結婚が正式に認められる」というもので、61%の圧倒的な州民の支持で通過していた。

    民主党が独占するカリフォルニア州議会において、この法律を覆す議案が二回通っているが、知事のシュワちゃんは二回とも拒否権を使って拒絶してきた。その理由は「州民に意志を尊重する」というものだった。ところが、これを最高裁が違憲としたということは、法廷が州民の意志をふみにじったことになる。

    この判決には二つの問題がある。ひとつは言わずと知れた同性結婚の合法化による弊害だが、もうひとつは法廷による独裁だ。

    同性結婚の弊害については前に同性結婚は文明社会を破壊するで書いているが、一つの州で結婚が認められれば、別の州でも認めざる負えなくなるのでこれはカリフォルニア州の問題だけでは済まされない。

    また法廷が気に入らない法律をきちんとした理由もなく違憲としてしまう弊害はこのことだけでは収まらない。アメリカは三権分立を基本としており、法廷に立法権はないはずだ。それが州民の意志を無視して法廷が強引に特定の法律をおしつける行為は非常に問題だ。

    では、カリフォルニア州民はこのまま意に反した同性結婚をみとめざるおえないのかというとそうではない。州民には州憲法改正という最後の手段がある。

    すでに保守派や宗教グループが協力して憲法改正案を11月の選挙時の項目に入れる運動が起きている。州務長官は6月の終わりまでに選挙項目に入れるだけの署名が集まったかどうか判断を下すことになっている。すでにこのような州憲法改正法は26の州で通過している。これによって憲法が改正されれば、今回の法廷判決は無効となる。

    この判決は実は英語で言うところの「偽装した祝福」というものだという見方もある。つまり、11月の一般選挙を前にして保守派が政治に関心を持つ大事な問題が持ち上がったとなると、リベラルが多いカリフォルニアでは普段はあまり元気のない保守派層が何が何でも憲法改正案を通させようと投票に現れるからである。せっかく投票にいったのだから、地元の共和議員にも票を入れておこうということになり、保守派議員には有利な結果が生まれる可能性がある。

    また、大統領の大事な役割に裁判官の任命があるが、もし次の大統領が民主党から出れば、連邦政府の裁判官は必ずはリベラルが任命される。特に最高裁ではすでに高齢の二人がおり、次大統領が新しい最高裁判官を二人任命しなければならないことは確実だ。裁判官がリベラルであれば、今回のカリフォルニアの同性結婚のように法廷からリベラルな方針が国民に強制される可能性大である。

    全国の保守派がカリフォルニアを見て、次期大統領は絶対に民主党に渡してはならないと考えて、マケインはバリバリの保守派ではないと支持に消極的だった有権者もオバマよりはよっぽどましと気がついてくれるかもしれない。

    リベラルの性質はおごりの行き過ぎ。今回はカリフォルニア法廷はリベラルに権限を渡せばどういうことになるかを顕著に表す例であった。そしてこれは保守派の取るべき道をはっきりさせたものと言えるだろう。

    May 15, 2008, 現時間 7:23 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    May 7, 2008

    エリート意識まるだし、ミッシェル・オバマの悲観的なアメリカ像

    アメリカ内政

    ジェラマイアー・ライトもさることながら、民主党大統領候補のバラク・オバマのミッシェル夫人の毒舌はかなりなもんである。

    先日からロサンゼルスのラジオDJ、ヒュー・ヒューイットの番組でミッシェル夫人が先週から行っている選挙演説の抜粋を放送しているが、聴いていて信じられないような内容である。

    先ずミッシェル夫人はオバマの民主党大統領候補指名が決定していない理由は常に周りの人間によって、目標の高飛びの棒が不当に上げられているからだと文句を言ったのにこじつけて、アメリカ庶民の生活も常に目標の棒が不当に上げられて人々は、どれだけ苦労しても目標に届くことが出来ないのだと語った。オバマ夫婦には庶民の苦労がよくわかる。何故なら自分たちも苦労している庶民だからだと言う訳だ。

    ミッシェル夫人は自分たち夫婦が苦労人であることを強調したいらしい。

    この間からバラク・オバマがペンシルベニアの有権者を卑屈になっているといって馬鹿にして以来、ライバルのヒラリー・クリントンがオバマをエリート意識に凝り固まり庶民の気持ちが理解できない人間だと言い続けているので、なんとかしてオバマ夫婦はこのイメージ打開をしようと必死なのである。エリート意識まるだしのヒラリーにエリート扱いされるんじゃオバマもおしまいだ。

    バラク・オバマはケニアで白人のアメリカ女性とケニア男性の間に生まれた。両親はすぐ離婚し6歳まではハワイで育つ。その後母親の再婚相手のジャカルタの実家で4年間暮らす。その後はハワイへ戻って一流大学のコロンビア大学卒業後、これもまた一流のハーバード法律学校へ進み、弁護士となった。コミュニティーオーガナイザーとかいう訳の分からない仕事を数年した後、地方議員になり上院議員になりと、とんとん拍子で出世してきた人間である。

    これがミッシェル夫人になると、もうエリートコースまっしぐらである。

    ミッシェル・オバマ、1964年1月17日、イリノイ州シカゴ生まれ。 プリンストン大学を卒業後、ハーバード法律学校へ進み、シドニーオースティン法律事務所に勤務。年収楽に40〜50万ドルは稼いでいるエリート弁護士だ。

    オバマ夫婦は二人の年収を会わせたら、楽に百万ドルは行くだろう。こんな金持ち夫婦の苦労とはいったいどんなものなのか、ミッシェル夫人の話を聴いていると思わず笑ってしまう。

    ミッシェルは大学卒業後学生時代に借りたローンの返済額が月々の住宅ローン支払いよりも高かったと愚痴る。大学卒業した人間が借金だらけになる世の中は良くないと言いたいらしい。だが、一般家庭の人間はそんな借金してまで学費の高い名門校へなど行ったりはしない。何故ならそんなことをして卒業しても返せる当てがないからだ。ミッシェルがそこまでするからには返せる当てがあったということだ。それに普通の若い夫婦は大学卒業してすぐに百万ドルの住宅を購入するような余裕もない。

    ミスター苺は学力ではプリンストンに受かったが、学費が高すぎてとうてい行かれなかったので、州立の大学へ行った。ミッシェルが借金したくなかったなら、無理して私立の名門校へなど行かず学費の安い州立のシカゴ大学へ行けばよかっただけの話。プリンストン大学へ行った人間が学生ローン返済に苦労したなんて、一般人にはばかばかしくて聴いてられない愚痴だ。エリート意識に凝り固まっているからこそ言える戯れ言である。

    またミッシェルはバラク・オバマの母親の苦労話をする際に、彼女がカンザスの田舎町に生まれたにも関わらず大きな夢を持っていた、と語った。おいおい、カンザスの田舎町で生まれたら夢をもっちゃいけないのかよ、それってカンザスを馬鹿にしてないかえ?

    ミッシェルは都会生まれなので常に地方の人間を馬鹿にする傾向があるが、こういうところにミッシェルのエリート意識が顔をのぞかせるのだ。この間のオバマのペンシルベニア州民への侮辱といい、今回のカンザス州民を田舎者扱いする態度といい、エリート意識まるだしだ。

    しかもミッシェルはバラク・オバマが子供のころケニアやジャカルタといった第三世界に住んでいたことや、大学卒業後シカゴの貧民窟で住民救済活動をしていたことなどをあげて、バラクは「なにもかも見てきた」と自慢した。

    ちょっとちょっと、ミッシェルさん、海軍の戦闘パイロットに志願して行かなくてもいい危険な任務に出かけていって北ベトナムの捕虜になり4年も捕虜生活をして拷問を受けたのに仲間を売り渡さずに帰ってきた人よりも、バラク・オバマは苦労人で何もかも見てきたって言うんですかえ?

    ところでミッシェルはこの演説のなかで面白いことを言った

    労働階級の庶民はどれだけがんばっても中々成功しない、自分も本来なら成功できない立場にあった。という文脈でミッシェルは自分は学校の成績は良くなく、全国の学力テストでも低い点数を取ったという。だから本来ならばプリンストンへも行かれないはずだったというのだ。ハーバードへも進めないはずだったと。

    おかしいなあ。どうして点数が足りない人間が名門校に入れたのだろうか?もしかしてミッシェル・オバマは黒人優遇制度のアファーマティブアクションに救われたのでは?

    そういえば、ミッシェルは学生時代にどうも自分が教授や同級生たちからよそ者扱いされてるように感じたと書いていた。自分はここに属しないという実感があったと。私はこれは彼女の被害妄想だと考えていたが、もし彼女が学力が足りないのにAA制度のおかげで身分不相応な大学へ進んだとすれば、周りから白い目で見られたとしても不思議はない。彼女が自分はこの大学に属しないと感じたのは実際彼女が属しなかったからなのではないだろうか。

    ミッシェルが卑屈なのはアファーマティブアクションで不当に優遇されなければ成功できなかったという後ろめたさがあるからなのかもしれない。

    May 7, 2008, 現時間 11:32 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    April 22, 2008

    ヒラリー、ペンシルベニアの予選大勝利!

    アメリカ内政

    イエ〜イ!ヒラリーがペンシルベニア洲で行われた大統領予選選挙でオバマに10点の差で勝た!

    ペンシルベニア州予備選、クリントン氏勝利

    (CNN)米大統領選は22日、ペンシルベニア州で民主党予備選を行い、ヒラリー・クリントン上院議員が勝利した。選挙戦で劣勢が伝えられていたクリントン氏だが、今回の勝利で踏みとどまった形だ。

    クリントン氏は支持者らを前に、大統領就任の初日から働く用意があると自信を表明するとともに、ホワイトハウスへの道が「ペンシルベニアの心臓部を貫いている」と述べ、今後も支持するよう呼びかけた。

    一方、今回は黒星を喫したオバマ氏は、選挙戦全体でリードを維持していく意向を表明。予備選・党員集会で勝利した州がクリントン氏の2倍にのぼり、世論調査の支持率や獲得代議員数でもクリントン氏をしのいでいることを強調した。

    開票率93%の段階の得票率は、クリントン氏が55%、ライバルのバラク・オバマ上院議員が45%。クリントン氏がオバマ氏に巻き返すためには、オバマ氏に2けた台の差で勝利する必要性が指摘されていた。

    出口調査の結果によると、オバマ氏は新しい有権者の間で圧倒的な支持を集め、クリントン氏は選挙戦終盤にどちらに投票するか決断した有権者の間で人気が高かった。また、有権者が重視している課題のトップは景気であることが明らかになった。

    CNNの独自集計によると、オバマ氏の獲得代議員数は1685人で、クリントン氏は1544人。同州の代議員数は158人で、残りの予備選のうち最大の票田。

    ちょっとカカシさん、ヒラリーおばさんだけは勘弁してくれって言ってたのはどこのどなた?

    いやはや自分でもまさかヒラリーの勝利を祝うようになるとは思わなかった。しかしオバマという男は知れば知るほど嫌な奴だ。オバマが大統領になるくらいならヒラリーの方がよっぽどましである。

    この間のヒラリーとの討論会でABCテレビのリポーターがオバマにちょっと厳しい質問をして以来、オバマときたら選挙運動の先々でジャーナリストが自分に不公平に厳しい質問をしているといって愚痴をこぼしている。これまでずっとオバマ贔屓の主流メディアに完全に甘やかされてしまったオバマはあの程度の質問ですでにビビっているのだからしょうがない。ブッシュ大統領がどれだけ主流メディアに責め立てられてると思ってるのだ?こんなんで本気で大統領をやろうっていうのだから信じられない。

    ライバルのヒラリーも「台所の熱さに耐えられないなら、出て行け」とオバマの軟弱さを批判。「私は台所は居心地がいいわ」と釘をさした。

    とは言うものの、カカシは決してヒラリーを応援しているわけではない。私が喜んでいるのは、ヒラリーがペンシルベニアの予選で勝つことによって、ヒラリー対オバマの泥試合はまだまだ続く。そうなれば共和党の候補者であるマケインは何もしないで民主党の候補者がお互いを破壊し合うのを高見の見物といけるからだ。

    この調子で二人のやり合いが夏の民主党大会まで続いてくれれば、今回の大会はアメリカの歴史上でも稀なブローカーコンベンションとなる。ブローカーコンベンションとは以前にも説明した通り、党大会で実際に投票が行われて大統領指名が決められることである。普通は大会までには候補がほとんどひとりにしぼられてしまうため、党大会は単なる形だけの投票で終わるのだが、今回は本当に意味のある選挙になるかもしれない。

    非常に楽しみ!

    April 22, 2008, 現時間 11:30 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    April 18, 2008

    ヒラリーがまともに見える、オバマの醜態

    アメリカ内政

    先日のバラク・オバマの失言といい、昨日のヒラリーとの討論会での狼狽えぶりといい、オバマは最近その未経験ぶりがもろに表に出て難しい立場に追い込まれている。

    先週の土曜日、オバマ議員はサンフランシスコ後援会の前で何故自分はいわゆるレーガン民主党といわれる白人の労働者階級からの支持を得られないのかとについて説明した時、こんなことを言った。

    ペンシルベニアの片田舎の町にいくとですね、西部の多くの小さな町がそうであるように、25年前になくなった職に未だに取って替わるものがないんですね。だからそういう卑屈になった人たちが銃とか宗教とかに固執したり、自分とは違うひとを嫌ったり、移民に嫌悪をみせたりして鬱憤をはらしてるのも理解できます。

    これを聞いたペンシルベニアの人々は、自分たちが銃所持の権利を主張するのも信心深いのも卑屈になったせいではない!労働者をばかにするにもほどがある!と激怒。この機会を見逃してなるものかと、早速ヒラリー・クリントンはペンシルベニアの市民のインタビューを集めてオバマは一般市民の生活を理解できないエリート主義者だとテレビ広告を作ってオバマを攻撃。それに怒ったオバマがヒラリーに「恥を知れ」と怒鳴る場面も見られた。

     大統領選の民主党候補指名を争うオバマ上院議員が13日、ライバルのヒラリー・クリントン上院議員に対し「恥を知れ」と珍しく怒りを爆発させた。オバマ氏の失言を執拗(しつよう)に追及するクリントン氏の戦術が腹に据えかねたようで、民主党内の亀裂を懸念する声がさらに強まってきた。.......

     東部ペンシルベニア州で13日開かれた集会で、オバマ氏は「マケイン氏の批判は予想していた。しかし同僚のクリントン氏まで同じ論点で批判していることには失望した」と語り、「恥を知れ」と繰り返した。(共同)

    これに加えて水曜日に行われたオバマとヒラリーの討論会でも、オバマはいつになく手厳しいABCテレビ局の司会者の質問にたじたじとなり、その経験のなさがあからさまになった。まず司会者のひとり、チャールズ・ギブソンがオバマの先の発言について次のような質問をした。

    ギブソン(司会者): あれは失言だとおっしゃいましたね。いいたいこととは違う言葉使いをしてしまったと。しかし多くの有権者から話を伺いましたが、この洲(ペンシルベニア)の人たちが馬鹿にされてると感じ、あなたはの言ったことは本心だったと考えていることはご存知ですか。

    オバマ: はい。皆さんのご怒りはごもっともです。私が間違った言い方をしたのはこれが最初ではありませんし、これが最後でもないでしょう。

    しかし、私がいわんとしたことをはっきり申し上げておきます。.....

    私の言いたかった点はワシントンが人々に耳を傾けていないと感じるとき、景気はよくなると毎年毎年約束され、それが何十年も続いているのに一向によくなる気配がない。そういう時に人々は宗教のような一貫しているものに目を向けるようになる。

    人々は「ここに何らかの憩いの場を見いだすことができる。これだけは頼りになる」と思うようになるわけです。人々は銃法のような世代から世代へ受け継がれてきたことへの票をより心配するようになる。これらは非常に大切なことだからです。......

    ギブソン: クリントン議員?

    クリントン: 私の祖父はスクラントン出身の工場の労働者でした。11歳の時にスクラントンレース工場に働きに出て、一生そこで働きました。ほとんど週6日労働でした。

    祖父はコートストリートメソジスト協会の熱心な信者で、三人の息子を育て三人とも大学にいかせたことを誇りに思っていました。

    私は私の祖父にしても私の父も、そして私が長年にわたって光栄にもお会いできた多くのペンシルベニアの人々もワシントンが耳を傾けてくれないからといって宗教に固執したりしているとは思いません。宗教とはよいときも悪いときも信じるものだという基本へのある意味で誤解だと思います。

    同じように、人々が狩りや銃といった伝統に固執するは政府に不満をもっているからだとは考えません。人々がそんなふうに生きているとは信じられません。

    もちろんそれは人々が政府に不満を抱いていないという意味ではありません。政府に不満を持つ理由はいくらでもあります、特に現政権に対しては。

    ......

    ここ数週間ペンシルベニアをあちこち行ったり来たりして....お合いした多くのすばらしい人々からきいたことは、我が政府に関してどんな不満があるにしろ人々はしぶとく積極的で、人々からより優れたものを引き出してくれ、機会を与えてくれるリーダーを迎える用意ができていることです。

    これはクリントンに一本ありという答えだな。オバマはペンシルベニアの人々は経済の低迷に卑屈になって宗教や銃に固執しているとバカにしたのに対して、ヒラリーは人々はしぶとく積極的で強い指導者を期待しているのだと有権者を尊敬した言い方をしている。人々は弱いから自分が救ってやるというオバマの見下したエリート意識丸出しの態度とは対照的で非常に効果のある答え方だ。

    さて続けてギブソンは以前から問題になっているオバマの恩師ジェラマイアー・ライト牧師の人種差別的な発言についてオバマに質問した。

    ギブソン:オバマ議員、....後に行った演説のなかであなたはジェラマイアー・ライト牧師が人々を怒らせるようなお説教を祭壇からしたのは聞いたことがないと言いました。

    しかし一年前あなたが立候補を発表した際、ライト牧師への招待を取り消しました。....牧師によるとこれは彼の言葉ですが、あなたは牧師に「あなたはお説教でたまに乱暴なことをいうから、公の場所には現れないほうがいいと思って決めた」と言ったそうですね。牧師のどんな言葉を知っていて招待を引き下げたのですか?

    オバマ:それは、、

    ギブソン: それに牧師がお説教で乱暴になることを知っていたなら、なぜ彼のそんな言動からあなたが正式に距離を置くのに一年以上もかかったのですか?

    オバマ: それは、私はユートゥーブで公開され何度も映されるはめになった言葉については見たことがなかったことをわかってください。....

    しかしチャーリー、すでに私はこれについては詳細にわたって説明しています。ライト牧師は問題のあることを言う人ですが、それは多くのアメリカ市民を怒らせたような言葉とは違うのです。ですから私はこれらの発言については問題があると言いましたし私が同意できることではないとも言いました。そしてきちんと距離を置きました。....

    ジェラマイアー・ライト牧師の暴言についてはギブソンもいうように一年以上も前から話題に上っていた。主流メディアで取り上げられてからも、すでに数週間もたっているのだから、オバマも、もう少しましな答えが出来てもよさそうなものだ。

    オバマが「距離を置いた」としているのはYouTubeで放映されて問題になった発言だけであり、ライト牧師自身から距離をおこうとはしていない。協会そのものを脱会する気もないことは、問題の発言は特別で普段はそんなことは言わない人なのだと言っていることや、ライト牧師の協会はエイズ患者の救済に積極的だなどと説明していることからも伺える。

    さてこれについて、以前にヒラリーがライト牧師が自分の協会の牧師だったら、自分はそんな協会からは脱会していると発言したことに関してギブソンは8000人からいる協会のメンバーがすべて協会から立ち去るべきだったというのかという質問をした。

    クリントン: 私は個人的な質問をされたのです。チャーリー、ですから個人的な答えを返したのです。明らかに協会や牧師の選択は自分の信仰が協会に何を求めているかとか、協会で得る仲間意識などにも基づいているものです。しかし、911事件後の最初の説教でライト牧師は、アメリカを責めました。私の町であるニューヨークへの攻撃についてそのようなことは我慢できません。ですから私ならそういう協会には残らなかっただろうと、多分それはどれだけ協会で良いことが行われていたとしても、.....牧師は選ぶことが出来ます。家族は選べませんが牧師は選べます。直接質問をされたので、私ならそんな協会には留まらなかっただろうと答えたまでです。

    これもいい答えだ。オバマを攻撃するのと同時に自分の愛国心も主張している。ヒラリーもなかなかやるな。愛国心といえば、オバマが胸に星条旗のピンをつけていないことなども討論会では話題に上ったが、もうひとりの司会者のステファノポリス(彼は元ビル・クリントンの側近だった。)がまたまた厳しい質問をした。

    ステファノポリス:...愛国心というテーマに関してですが、ウィリアム・エアース(William Ayers)という1970年代にウェザーアンダーグランウンドのメンバーだった男性がいます。彼はペンタゴン、首都そしてその他の建物に爆弾を仕掛けました。 それについて彼は一度も謝ったことがないばかりか、911の後で「爆弾をしかけたことは後悔していない、充分やれなかったと感じている。」とニューヨークタイムスに語っています。

    あなたの上院議員選挙運動の初期での会合が彼の家で開かれ、あなたの選挙事務所も友好的な関係にあると語っています。この友好関係について有権者に説明していただけますか。民主党の人々に何故これが問題ではないのか説明してください。

    オバマ:この人はうちの近所にすんでるひとで、シカゴの大学の英文学の教授です。私は彼とは知り合いですが公式な支持をもらっているわけではありません。彼と常時考えを交換するような間柄でもありません。

    それに40年前に、私が8歳だった時に、憎むべき行為をした人間を知っているということが、私や私の価値観になんらかの悪影響を与えるというのは理屈にあいません。ジョージ。

    そうかなあ。単に近所に住んでいる顔見知りだというだけならどうということはないが、私は40年前だろうと100年前だろうと何百人という人が死ぬかもしれなかったテロ行為をしておいてそれを反省するどころか、もっとやれば良かったなんて未だに公言しているような人間の家にはお茶に招ばれても絶対に行かないだろう。ましてや大事な選挙運動の会合をそんな人間の家で開くとなれば、自分がその人間の考えに同意しているか、少なくとも特別問題視していないことの現れだ。これが国の大統領になろうとしている人間の近所付き合いだとしたら非常に問題だと私は思うね。

    もしも共和党の候補者が40年前に黒人協会に放火した犯罪者の家で会合を開いたなどということがあったら、「近所に住むただの知り合いで、特に考えを交換したりしていない」とか自分は8歳のときの出来事だから興味ないとかいって言い訳になるだろうか?その関係がわかった時にその候補者の選挙運動は終わってしまうだろう。

    ところが、こういうオバマの怪しげな人間関係はアメリカの主流メディアでは問題にならないどころか、それを指摘したギブソンやステファノポリスのほうに批判を向けている。

    しかしオバマに同情的なニューヨークタイムスでも今回の討論会でのオバマのパフォーマンスはかなり弱かったと評価している。

    April 18, 2008, 現時間 3:32 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 27, 2008

    ボロが出たヒラリー・クリントンの戦場体験談

    アメリカ内政

    先日ヒラリー・クリントンのボスニア訪問体験談のなかに、ちょっと誇張した表現があったらしい。毎日新聞の記事から引用しよう。

    アメリカの選択:大統領選予備選 クリントン氏「ボスニアで銃火浴びた」…ウソと判明

     【ワシントン及川正也】米大統領選民主党候補指名を争うヒラリー・クリントン上院議員が96年3月、ボスニア・ヘルツェゴビナを訪れた際の体験として「銃火をかいくぐった」と発言、これがウソだったことが判明し釈明に追われている。「安全保障のプロ」を売り物にするクリントン氏の手痛い失点になった。

     クリントン氏は先週の演説で、ボスニアのツズラ空軍基地に降り立った時の話を紹介し「着陸時に狙撃手の銃火を浴びた。予定された歓迎式典は中止され、頭を低くし(送迎の)車まで走った」と発言した。

     ところが、当時の映像を米メディアが公開。クリントン氏が悠然と米軍機から降り、混乱なく出迎えを受けていた。クリントン陣営は「言い間違いだった」とウソを認めた。思わぬボロに「外交経験は誇張」との批判を裏付ける結果になった。2008年3月27日

    『ウソと判明』とはちょっとメディアとしては厳しい言い方だな。ヒラリーべったりのアメリカメディアを見なれているカカシとしてはこの毎日新聞の口調はかなり手厳しいと思う。

    この話を聞いていて私は自分が初めて軍用ヘリコプターに乗った時のことを思い出した。これは同時に私が初めて米軍の護衛艦に乗った時のことなのだが、すでに沖に出ている船へ私はヘリコプターに乗って行ったのだ。ヘリがフライトデックに着陸してドアが開いた時、私は普通の地面に足をおろすように脚を延ばしたら、ちょうど波の関係で足下の甲板が下がってしまい私は足をすくわれた。私はよろよろと前のめりになってひっくりかえるところだったのだが、そこへ力強い海兵隊員の太い腕が伸びてきて私は抱きとめられた。立ち上がろうとした私の頭をもう一つの腕が押さえつけた。腕の主は「かがんでいろ」と怒鳴った。私はヘリから船の中までほとんどこの太い腕に担がれるようにして走っていったのを覚えている。言っておくが私がいたのは戦場ではない。サンディエゴの沖合の平和なアメリカ領域の海である。

    ヒラリーがボスニアでの体験談をした時、私はこんな感じで銃火をかいくぐったのかなと想像したのである。ところがCBSのビデオをみていたら、ヒラリーはお供と一緒に普通に飛行機からおりてくるようにヘリコプターから降りて、出迎えのみなさんに笑顔で手を降りながら歩いていた。ちいさな女の子から花束をもらったりしておよそ危ないところにいるという感じはない。



    clintonbosniajpg

    出迎えの少女から花束をもらうヒラリー

    もっともこの程度の誇張でヒラリーがウソをついたと大騒ぎすることもないという気はしないでもない。自分のちょっとした体験をおもしろおかしく誇張してあたかも自分が英雄であったかのような体験談は誰でも多かれ少なかれしていることだし、ヒラリーが戦場を訪問したことは事実なのだから多少の誇張くらいどうってことはないだろう。ただし、それはこれが単に元ファーストレディが昔話をしていたというだけのことならばの話である。それが次期大統領を目指す候補者としての外交体験の例として出された場合はその事実を吟味されるのは当然のことなのかもしれない。

    第一特に嘘をつく必要もないところで、しかもすぐばれる嘘をつく悪い癖があると思われるのは大統領候補としては望ましくない。

    ただ私としてはヒラリーのこのような誇張よりも、オバマの周りにいる反イスラエル精神まるだしのアドバイザーのほうが心配なのだが。ま、その話はまた改めてすることにしよう。

    ところで、ヒラリーとオバマとの間がかなり険悪になってきていることから、漁父の利というかなんというか面白い世論調査があったので紹介しておこう。

    指名敗北でマケイン氏応援の比率拡大、民主党2候補の支持層

    ワシントン(CNN) 米大統領選の民主党候補指名争いで、歴史的な接戦を演じているオバマ、ヒラリー・クリントン両上院議員の支持者が、それぞれの候補が指名を得られなかった場合、共和党候補の指名を確定させたマケイン上院議員に一票を投じるとの割合が拡大していることが最新世論調査で26日分かった。

    CNNとオピニオン・リサーチ社が3月14日─16日に共同実施した。この割合はオバマ陣営で、今年1月の26%から3月には41%に拡大。クリントン陣営では35%から51%に伸びた。

    民主党全国委員会のディーン委員長はこの調査結果に触れ、「マケイン議員が大統領になれるのは民主党内が割れた時のみ」であることを改めて示したと警戒している。

    ギャラップ社も3月に同様の世論調査を実施、オバマ氏支持者の19%が、クリントン氏が指名を勝ち取った場合、マケイン氏支援に転じると回答。逆の事態の場合の比率は28%だった。

    支援する民主党候補が指名を得られず、対抗馬の共和党候補者に相当数の票が流れた例は1980年、84年の大統領選で起きた。レーガン元大統領がそれぞれ26%、25%の民主党票を奪っていた。

    また、オバマ、クリントン両候補の支持票が指名獲得の勝敗後、マケイン氏に大きく流れかねない背景には、マケイン氏の評価で民主党が割れている事情もあるとみられる。CNNとオピニオン・リサーチ社が今年2月1日─3日に実施した民主党員、支持者対象の世論調査では、マケイン氏を「好感」していたのが44%、逆は42%ときっ抗していた。

    もっとも今はそんなことを言っていても、実際の一般選挙になったらオバマファンもヒラリーファンも鼻をつまんで民主党に入れるかもしれない。だから今の時点での世論調査はあまり当てにはならない。ただし、マケイン議員はバリバリの保守派ではないので、民主党の候補者が気に入らない民主党有権者がそれほど抵抗なく支持できる候補であることは確かだ。これがミット・ロムニーとかだったら無理だっただろう。

    March 27, 2008, 現時間 4:34 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 21, 2008

    弁明演説で正体がばれたバラク・オバマ

    アメリカ内政

    先日から、恩師の過激発言について厳しい批判を受けていたバラク・オバマ議員民主党大統領候補は18日、ライト牧師の見解について30分にわたる弁明演説を行った

    これを受けてオバマ氏は当地の国立憲法センターで演説し、こうした発言を受け入れない姿勢を明言。自身がケニア出身で黒人の父と、カンザス州出身で白人の母を持ち、米国人として育った点を強調した。星条旗を背景に1人で演台に立った同氏は、「この国が寄せ集め以上であり、多くの人々が真に団結しているとの考えは、わたしの生い立ちにさかのぼる」と語った。

    オバマ氏はさらに、トリニティー統合キリスト教会でライト牧師の問題発言を聞いたことを認めたうえで、自身が同牧師の政治観の多くに強く反対していると明言。発言が「誤りであるばかりではなく、団結が必要とされている時に分断を助長する」ものだと述べた。オバマ氏はまた、同牧師の発言と、12日にクリントン氏陣営の財政委員会を辞任したジェラルディン・フェラーロ元下院議員による人種差別発言との類似点を指摘し、「人種間の統合の一部はまだ完璧ではない」との見解を表明。差別制度を経験した同牧師の世代の黒人が本気で強い怒りを持っているものの、怒りが常に生産的とは限らず、「真の問題解決から注意を逸らしていることが多い」と指摘した。

    オバマ氏はそのうえで、ユーチューブに投稿された動画がライト牧師の人格の全てを示すものではないと述べ、「牧師は完璧な人間ではないかも知れないが、私にとっては知り合いだ」と語り、理解を求めた。

    演説の全体を聞いていたミスター苺の感想は、最初にライト牧師の言葉をさんざん批判したうえで、次の30分間ライト牧師の弁護にあたるという非常に不誠実な内容だったということだ。しかも白人の母方の祖母のことを「典型的な白人」といって引き合いにだし、いかに典型的な白人が人種差別者であるかという話を延々としたという。千差万別の個人に向かって「典型的な白人」などと人種だけでひとからげに人種差別者だと批判するとは失礼きわまりない。この発言によってオバマ議員の白人への偏見が丸出しとなった。これまでオバマ議員は人種間の隔たりを狭める偏見を超越した候補者を装ってきたが、それが今回の演説によっていかに偽りであったのか暴露する形となった。

    これについてパワーラインのポールが鋭い指摘をしているので、今日はそちらから紹介しよう。

    保守派で黒人の哲学者、シェルビー・スティールがバラク・オバマについて書いたものに「A Bound Man」という著書がある。スティール氏は政治活動によって権力を求める黒人にはバーゲンナー(譲渡人)とチャレンジャー(挑戦者)という、ふたつのタイプがいると説明する。譲渡人は常に「私はあなた方が人種差別者ではないことは解っている。その見解が正しいことを証明するために私を支持してください。」といって白人から支持を求め、おうおうにしてその支持を受けることができる。

    それに比べて挑戦者は、白人は皆人種差別者だと決めつけ、自分らの人種偏見是正方針を受け入れて、黒人になんらかの優遇政策をとるまでは白人はすべて差別者であるとみなす、といういい方をする。黒人政治活動家のジェシー・ジャクソンやアル・シャープトンなどはこの部類だ。スティールによると黒人の政治家は挑戦者のやり方を好む。それというのも、黒人の間では白人に迎合する黒人は信用されないと恐れるからだ。

    このモデルからいくと、無論オバマは譲渡者を装っており、今後もその路線で進みたいはずだが、それは難かしいだろうとスティールは言う。それというのも譲渡者は常に仮面を被っていなければならないが、大統領候補ともなればその仮面が至る所で吟味されることになるからだ。一度我々が譲渡者は人種を無視しているふりをしているだけで、実際には人種に固執している人間だということを学んでしまうと、彼の譲渡者の仮面ははがれる。魔法は解けてしまうのである。彼が「あなた方が人種差別者でないことは分かっている」と言っていたのは嘘で本当は我々を差別者だと忌み嫌っていたことを知った人々は彼を無条件では支持しなくなる。

    この間の演説はまさにオバマの仮面を剥がしてしまったのである。あのさわやかな笑顔で自分は人種問題など超越していると語っていたオバマは実は反米で白人嫌悪の演説を繰り返す牧師のいる協会へ20年間も熱心に通っていてなんとも思っていなかった。それどころかその白人嫌いの牧師と個人的にも親しかったことがはっきりしてしまったのだ。

    ライト牧師の白人嫌悪に満ちた演説ビデオが公開された今となっては、オバマはこれまで通りの好青年イメージを売り付けることはできない。すくなくともオバマは自分が誰なのか、人種について自分はどう考えているのかをアメリカ市民にはっきりと伝える必要があった。今週のオバマの演説はそのためのもののはずだった。

    ポールの感想はミスター苺とは違って、オバマは誠実に人種に関する自分の意見を正直に述べたと語っている。例えばオバマはライト牧師の人種差別的な意見には賛成できないとしながらも、彼がそう思うのにはそれなりの理由があること、アメリカの人種問題は非常に複雑であり、一人の政治家候補や一つの選挙で解決できるようなものではないことを語った。しかしオバマはアメリカ社会の人種差別を変えていくのは白人の責任だと語っている。

    白人が人種問題を一種の騒動としてのみ捉えることによって生じる分裂や衝突を防ぐためには、単にオバマに投票する以上のことをしなければなりません。白人たちはアフリカ系アメリカ社会に存在する苦しみは、彼等の頭の中だけに存在するのではなく、人種差別の後遺症、過去よりあからさまではないとはいえ現在もある差別が事実であることを認め取り組んでいく必要があるのです。単に口でいうだけでなく学校や社会に投資することや、人権擁護の法律を行使するなど...の行動で示すことによって先の世代には不可能だった機会へのはしごを提供しなければなりません。

    つまりアメリカの人種問題は白人のせいだから白人は自分に投票することによってアメリカ社会をかえていく必要があると説いているわけだ。これは明かに挑戦者の口調である。しかし、あくまでも穏健派を装いたいオバマとしては、白人たちが黒人救済のための政策に反感を持つことに理解を示した後で、自分がその溝を埋める橋渡しの役割として白人に手助けをすると提案している。人種問題は今の世の中無視することは出来ない問題だと強調しながら「一緒に努力しましょう」そして「古い人種の傷を乗り越えましょう」と繰り返す。

    常に罪悪感にかられている左翼やリベラルは別として、そうでない中道派のオバマ支持者たちはオバマからこのような演説を聞きたくはなかったはずだとポールは言う。はっきり言って、アメリカ社会の問題がお前らの責任だ、俺が手助けしてやるから罪の償いをしろ、などと言われて気分のいい人はいないだろう。ましてや自分達は人種差別者ではないと考えているひとたちにとってはなおさらである。第一これでは今までの黒人リベラル政治家と何のかわりもないではないか。オバマのモットーは「変化」にあったはず。単にアメリカ社会の問題はすべて白人による黒人差別にあるのだと主張するなら、ジェシー・ジャクソンでやアル・シャープトンと同じではないか。以前にビル・クリントンがバラク・オバマをジェシー・ジャクソンと比べてオバマを単なる黒人だけを代表する候補者だと表現した時、オバマは黒人だけの候補者ではないとクリントンを責めたオバマ支持者たちはオバマの本性をみて今いったいどんな気持ちだろうか?

    ライト牧師スキャンダルはオバマが民主党の候補指名になるのには特にそれほど影響はないだろうというのが一般的な見方だが、一般選挙となると話は全く別である。この演説は黒人や極左翼からの支持を得るという意味では効果があったかもしれないが、一般選挙に必要な中道派を遠ざけることになったのは否めない。

    オバマはメディアからも有権者からもこれまでのような救世主並の扱いを受けることはなくなるだろう。

    March 21, 2008, 現時間 4:02 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 19, 2008

    同性結婚は文明社会を破壊する

    アメリカ内政 , フェミニズム , 人権擁護法 , 同性婚 , 宗教と文化

    先日、私は同性結婚には反対するというエントリーを書いたが、それについて読者の方からいくつかご意見をいただいたので、そのなかから重要な点を言及してみたい。

    異人種弾圧のための結婚規制

    一時期禁止されていた異人種同士の結婚も見直されたのだから、同性同士の結婚も見直されてもいいのではないですか?異人種結婚を認めるにあたっても、反対派からはそんなことをしたら他の形の結婚も認めざる終えなくなるという意見が聞かれましたが、そのようなことにはならなかったじゃないですか?

    アメリカで異人種間の結婚が禁止されていた理由は、異人種への偏見というよりも、少数民族のアメリカにおける社会的な地位の維持が目的だった。多くの人が黒人は白人に劣ると考えていたことは事実だが、黒人と白人の夫婦が白人同士の夫婦とそれほど変わりがあると思われていたわけではない。

    異人種同士の結婚を禁止するという制度はヨーロッパでもアメリカでも決して伝統的なものではない。それどころか、アメリカでは奴隷制度をまだ布いていた南部で白人男性による黒人女性との結婚が相次ぎ、混血児が一般の白人社会に入り込むことが日常茶飯事に起きていた。社会的地位が低い少数民族との結婚による混血の存在は、その少数民族の地位があいまいになってしまい、奴隷制度の崩壊にもつながる。異人種の低い地位を維持するためには混血児の存在は非常に問題だ。困った白人社会が悩んだ末の苦肉の策が白人と黒人の結婚禁止だったわけだ。そのほかにも地元インディアンとの結婚や中国人移民との結婚を禁止する法律などが多くの州で通されたが、これもすでにそういう結婚をする人が後を絶たなかったため、法律を通すことでそうした行為を阻止する必要があったのである。

    南北戦争が終わり奴隷制度が廃止されると共に、異人種間結婚禁止法はすぐに見直された。1967年のラビング対バージニア(Loving v. Virginia)訴訟で違反するとされた憲法は南北戦争直後の1868年に通った憲法修正第14条なのである。

    奴隷制度が廃止された19世紀の終わりごろから異人種間結婚禁止法を全国的に廃止しようという議案は議会で何度も提案されていた。しかしアメリカは連邦制度をとっているため、それぞれの州によって結婚の法律もまちまちであり異人種への姿勢も異なることから、全国的に均一な廃止は出来ないでいた。

    南部での禁止法廃止が1960年代までかかったのは、南北戦争後も根強い人種差別意識が残っていたせいだが、1960年代の人権運動と共に、そうした人種差別法が次々と廃止されるにしたがって、異人種間結婚禁止も見直されたのである。つまり、異人種間結婚禁止令というのはもともと少数民族を弾圧するための政治的な法律であり、結婚制度への挑戦ではなかったのである。

    男女の違いは明白

    異人種間結婚の禁止が人種差別を強制しておきたい権力者によって作られたせいぜい2~3百年程度の歴史しかない新しい制度であったのに対し、一夫一婦制はアメリカ市民、いや文明社会では少なくとも2000年以上の太古の昔から圧倒的多数の市民によって受け入れられ支持されてきた制度である。

    いにしえの昔から、どこの社会でも異人種への差別や偏見を批判する意見は聞くことができた。これはどこの世界でも人種が違うからといって人間としてそれほど差があるわけではないという考えがあったからだ。しかし世界ひろしといえども、男と女に差がないという意見を述べるひとなどいない。

    生物学的に見て、男は黒人であろうと白人であろうと黄色人種であろうと男であることに変わりはない。多少肌の色や顔つきが違うという以外は人種が違うからという理由で女に子供を生ませて一緒に家庭を築くという意味ではなんの弊害もない。

    だが、男と女では生物学的に全く違う。顔立ちや肌の色などという表面的な違いではなく、肉体の構造もその機能もまるで別物だ。はっきり言って男に子供を生むことはできないし、女はほかの女に子供を生ませることはできないのだ。つまり、子供を生んで育てるという種の存続を考えた場合、男女の結婚は異人種であろうと同人種であろうと全く違いはないが、同性同士の結婚では不可能なことである。

    結婚は公の行為である。

    同性結婚を認めたからといって異性結婚にどういう影響があるというのですか?結婚がどういう形であるか、どのような意味のものとするかはそれぞれの個人もしくは家族に任されるべきではないのか?常に個人の判断が政府の判断よりも重要視されるべきだと主張しているカカシさんが、いったいいつから規制が好きな大きな政府主義になったんですか?

    ここでひとつ私ははっきりさせておきたいことがある。私は別に同性愛行為そのものが不道徳であるとは考えていないし、違法であるべきだなどとも考えていない。お互い納得した大人同士が相手を永久的に傷つけるような行為さえしていなければ、閉ざされた扉の向こうでなにをしようと私には一向にかまわない。であるから同性愛者同士が一緒に住むことも全く問題ないと考える。

    同性愛者同士の同棲はかまわないのに、どうして結婚はいけないのか。それは同性愛行為も同棲も個人がプライベートにすることであり、社会制度の変更を必要としないからである。

    それに比べて結婚とは公(おおやけ)の場で社会の承認と祝福を求める非常に公な行為である。必然的にその社会が結婚はこうあるべきだという規則に従わないものを結婚と呼ぶことは出来なくなる。それを無理やり社会に押し付ければ、社会は結婚そのものを拒絶するようになる。

    結婚は特権である。

    とはいえ、読者の皆さんは、「どうしてベティとマリーが結婚したら、苺畑夫婦の結婚が意味のないものになるんですか?」という疑問を抱かれるかもしれない。確かにベティとマリーの結婚はカカシとミスター苺の関係を変えるわけではない。個人的に我々の結婚に特定の悪影響を与えるというわけでもないだろう。では何が問題なのか?それは、結婚を誰にでも同じように与えられた権利ではなく、特別な条件を満たした人のみに社会が与える特権だと考えれば解りやすい。

    昔私の職場の近くに高給なスポーツクラブがあった。ここは会員費が高いだけでなく、会員になれる資格が非常に厳しく、年収がいくら以上でなければならないとか、他の会員からの紹介がなければならないとか色々うるさかった。よってここの会員であるということが一種のステータスシンボルとなった。ところが会費の安いスポーツクラブがあちこちに出来、このクラブは経営不振に陥った。そこで困ったクラブは会員の資格をうるさく言わなくなった。そうなるとこのクラブの会員であることの意味が全く変わってしまった。別にクラブの施設やサービスが変わったわけではない。個人的にそれまでのメンバーにこれといった悪影響が出たというわけでもない。だが、このクラブの会員であるという特別なステータスシンボルとしての意味合いは完全に消えてしまったのである。そんなクラブに高い会費を出してまで入っている意味はないので、メンバーは続々と辞めてしまい、結局そのクラブはつぶれてしまった。

    結婚とはこの特別なクラブの会員になるようなもので、特別な条件を満たしたものだけに与えられる特権なのである。自分は特別だと思って入会したのに、条件をきちんと満たしていない人たちまで無差別に入会させるというなら自分らが入会している意味がない。自然とこのクラブの存在価値そのものが消失してしまうわけだ。となれば、こんなクラブに新しい会員を募るのは難しくなるだろう。

    同性結婚は結婚制度を破壊する

    同性結婚を認めることは種の存続をも脅かすこととなる。これは決して同性結婚を容認したら、異性愛者が突然同性結婚に走るという意味ではない。以前にも書いたように結婚というものが特権でなくなれば、とりたてて結婚をしなければならない意味が失せるため結婚をする人が減り、必然的に子供を生み育てるひとが減るという意味である。

    これは単なる卓上の空論ではない。すでに結婚とはいかないまでも、同性愛者のカップルを法的に認める法律の存在するヨーロッパ各地で、最近結婚する人の数がとみに減っているというのは事実なのだ。

    ウィークリースタンダードに掲載されたスタンリー・カーツのエッセイによれば、同性愛カップルを法的に認めたスカンジナビア諸国では結婚せずに子供を生むひとが増えているという。もう10年以上も前に同性結婚を認めたスエーデンやノルウェーでは生まれてくる子供の60%の親が未婚だという。

    同性結婚によって、結婚と子育てという習慣が壊されてしまったことと、どのような形の家庭も受け入れられるという考えができ、子供を生むのに結婚している必要はないという理屈になったのだろう。同性結婚という異質な結婚による家庭が許容されるなら、未婚の両親という家庭も別に悪くはないという当然の成り行きである。

    同性結婚推進者であるジャーナリストのアンドリュー・サリバンとエール大学教授のウィリアム・エスクリッジJr.がダレン・スピーデール(Darren Spedale)という独立研究者が1990年代におこなったデンマークでの調査をもとに、同性結婚は結婚制度を弱めるどころか強める結果となったと発表した。それというのも、デンマークでは同性結婚が容認されて以来離婚するカップルが減り、結婚するカップルが増えたというのである。

    しかしながら、この現象にはからくりがある。1990年代のデンマークでは結婚する人の数が大幅に減った。結婚している人の絶対数が減ったのだから離婚する絶対数が減るのは当たり前である。また、多くの人が結婚せずに同棲しているため、結婚せずに子供を生んだカップルがまだ子供が幼少のうちに離別しても、その率は公式な記録に残らないのである。

    結婚するカップルの数が増えたというのも、傾向ではなく一時的なもので、1997年の結婚率がデンマーク史上最低であったため、その後多少盛り返したというだけのものだ。しかも結婚したのはすでに結婚せずに一人目の子供を生んだカップルが二人目の子供が生まれた時点で正式に結婚するといった例がほとんどであった。それにしたところで、最近はその傾向も薄らいでいる。

    ノルウェーでは、1990年から2000年にかけて未婚のカップルによる出生がなんと39%から50%に増えた。スエーデンでは47%から55%に増えている。デンマークでは変化はないが、1990年にすでに46%だったというのだからこれもひどい。

    スカンジナビアで未婚のまま子供を生む傾向が高まったのはこれらの国で過激派フェミニズムが台頭した1970年代の頃からだが、過半数を超える傾向として拍車をかけたのは同性結婚の容認である。子供を生む国民の半数以上が子供を生み育てるために結婚する必要がないと考えているとしたらこれは恐ろしいことだ。今かろうじて結婚制度が保たれているのは、わずかに残った宗教的な考えから最初の子供を未婚で生んだカップルが二人目のときは正式に結婚しようとしているからで、もしこの傾向すらもなくなったら、スカンジナビアにおいて結婚制度は崩壊の一途をたどるだろう。すでに極端な少子化が深刻な問題となっているヨーロッパでは結婚の減少によってますます少子化が進むであろう。

    このままでは、少子化による人手不足で取り入れたイスラム系移民たちによる暴虐に苦しめられているデンマークで、全く産児制限などしないイスラム教徒らに国を乗っ取られるのは時間の問題である。

    離婚率と未婚の母の率が高いアメリカとしてはスカンジナビアで起きている問題は他人事ではない。もしここでアメリカも同性結婚を認めれば、アメリカもまたスカンジナビア諸国の二の舞になることは間違いない。そうなって一番不幸になるのは両親なしで育つ子供たちである。

    一夫一婦制の結婚は文明社会の基盤である。結婚した両親のもとで育つ子供が文明社会を担うのである。その基盤を破壊すれば、文明社会そのものが破壊される。

    そのようなことを阻止するためにも、結婚は一人の男と一人の女との間だけという基本的な制度を断固守って行く必要があるのである。

    March 19, 2008, 現時間 1:05 AM | コメント (2) | トラックバック (3)

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    March 17, 2008

    スキャンダル続きの民主党に共和党マケインが優勢に!

    アメリカ内政

    日本のメディアは次期大統領選挙は民主党のオバマとヒラリーの間だけで選ばれるかのような報道をしているようだが、実は先週たて続けに起きた民主党のスキャンダルで、共和党候補のマケインの支持率があがっている。

    バラク・オバマ関係のスキャンダルといえば、先日お話したジェラマイア・ライト牧師の過激発言だけでなく、現在贈賄容疑などで裁判にかけられているアントワン・トニー・レズコ(Antoin “Tony” Rezko)というビジネスマンとオバマの関係が以前にオバマが認めていたよりももっと深い関係であることが明らかになってきた。

    レズコは長年に渡ってオバマのいくつかの選挙運動で資金調達をしてきた人物だが、レズコの怪しげな商売方法が明るみに出るにつれ、オバマはレズコとの関わりを過小評価してきた。しかしレズコの裁判によって、レズコからのオバマへの献金が注目を浴びてきたため、先週の金曜日、オバマはレズコとはこれまで認めてきたよりもずっと深い関係にあったこを認めざる終えなくなったのだ。今わかっているだけでレズコはオバマのために25万ドルの献金を集めたということだが、その詳細はオバマ側からは明らかにされていない。

    さて、ヒラリー側のスキャンダルだが、ヒラリーの選挙事務所で役員をつとめていた、1984年には民主党の副大統領候補として立候補したこともあるジェラルディーン・フェラーロ女史が、「バラク・オバマが白人だったら、いまのような立場にはないだろう」といったことから、オバマ側から人種差別的な発言をしたと責められ、ヒラリーの選挙事務所から辞任するという騒ぎがおきた。はっきりいってフェラーロ女史の発言は真実だと思うが、それはそれ。人種差別はいけないと常に他人をお説教しているリベラル政治家としては失言だったというわけだ。

    これに続いてヒラリーにとって都合の悪いことに、ヒラリーを支持していたニューヨークのエリオット・スピッツァー知事が高級娼婦を長年に渡って雇っていたスキャンダルが明るみに出て、知事を辞任するにまでにいたった事件が起きた。スピッツアー氏は知事になる前に州の検事をしていたが、その時売春リングを摘発した手柄で名を揚げたひとであるだけに、その頃から自分は一晩2千ドルとかいう高級娼婦を雇っていたというのだから呆れる。

    さて、どうしてスピッツアー知事のスキャンダルがヒラリーに関係あるのかという話は産經新聞の古森さんが詳細にわたって説明してくれているのでちょっと引用しよう。

    さてこの事件には多くの重要な側面がありますが、まずいまものすごい勢いで進行中の大統領選挙キャンペーンへの影響が考えられます。その面で最も頻繁に指摘されるのが、ヒラリー・クリントン候補の人気への悪影響です。いくつかの要因があげられます。

    まず第一は、このニューヨーク州知事はクリントン候補の最有力支持者の一人だったという点です。クリントン候補は周知のように、ニューヨーク州選出の上院議員、同じ民主党のエリオット・スピッツァー知事の熱心な支援を受けてきました。同知事は大統領選挙の予備選の段階でも、クリントン候補を強く推し、やがてはニューヨーク州での同候補の予備選大勝利に寄与していきます。

    つまり民主党の上院議員と州知事という形での二人三脚で、クリントン候補をスピッツァー氏が助けてきたのです。スピッツァー氏はオバマ候補には背を向けました。そしてクリントン候補を選び、支援を明確にしたのです。その支援は全米レベルでも大きな話題となりました。しかしその「同志」の片方がスキャンダルで失脚すれば、他方によい影響が及ぶことはないでしょう。

    第二の要因として、古森さんはスピッツアー知事の政策であまりの悪評版で撤回せざるおえなくなった違法移民への自動車免許書発行について、当初は支持していたヒラリーが後に反対したことを追求されてしどろもどろの答弁をしたことなどが、今回の知事のスキャンダルで蒸し返されたことを指摘している。

    また第三の要因はこれがセックススキャンダルであるということから、ヒラリーの夫のビル・クリントンのセックススキャンダルを人々に思い出させるという悪影響がある。これについて、アメリカのコメディアンたちはさっそく趣味の悪い冗談で花を咲かせているという。

    意地の悪いコメディアンたちはすでに、今回の事件とクリントン前大統領とを結びつけるジョークや寸劇をテレビで演じ始めました。「スピッツァー氏の最大の弁解を聞きましょう。『こういう行動はすでにクリントン大統領が法律で許すようにしたと思っていた』」(デービッド・レターマン)「ヒラリーはいまニューヨーク州内で二番目に最も怒っている女性だろう」(ジェイ・レノ)

    さてこのようなスキャンダル続きはオバマにもヒラリーにも良い結果をもたらしていない。ワシントンタイムスによれば、どちらの支持率も共和党候補のマケイン議員に比べて落ちているという。

    四日間に渡って行われたラスマスン世論調査では、マケインがクリントンとオバマの双方相手に6%支持率が上がった。また先週の日曜日のギャロップ調査ではマケインは双方に誤差の範囲程度の遅れをとっていたが、金曜日になるとその差さえ消えてしまったという。ゾグビー調査では、マケインは45:39でヒラリーより6%優勢となった。

    オバマとヒラリーがお互いに攻撃しあうだけでもマケインには有利なのに、二人の周りの人間がこれでは候補者たちも苦労するというものだ。もっとも類は友を呼ぶともいうので、自分達に全く責任がないともいえないわけだが。

    マケインはヨーロッパや中東を訪問するなどして、すでに次期大統領としての貫禄をみせはじめている。そろそろ日本のメディアも共和党候補のマケイン議員に注目する時がきているのではないだろうか?

    March 17, 2008, 現時間 2:23 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    March 16, 2008

    米共和党大統領候補、ジョン・マケインのバグダッド訪問

    アメリカ内政 , イラク関係

    共和党の大統領候補ジョン・マケイン上院議員は現在バグダッドを訪問中。マケイン議員は早期からイラクでの戦法はCOINといわれる対テロ戦略を起用しなければならないと、いわゆる現在進行中の増派を押してきた数少ない一人である。マケイン議員はベトナム時代に海軍の戦闘パイロットとして活躍しベトナムで捕虜になっていた経験もある英雄であり、イラク戦争批評家がブッシュ大統領などをチキンホーク(自分は戦闘体験がないのに戦争を推進する臆病者という意味)などといっていた批判もマケイン議員には通じない。詳細を日本語のニュースで探したのだが、下記ような短い記事しか見つからない。どうも日本メディアは共和党候補のマケイン議員にはあまり興味がないようだ。

    【バグダッド16日AFP=時事】在イラク米大使館当局者によると、米大統領選の共和党候補指名を確実にしているマケイン上院議員が16日、イラクを訪問した。マケイン氏は欧州・中東を歴訪している。

    同当局者は「マケイン議員はバグダッドにいる」と語った。マケイン氏は滞在中、クロッカー駐イラク米大使と会談するという。〔AFP=時事〕

    16日付けのAPニュースによると、マケイン議員は日曜日、バグダッドにおいてアメリカの外交官、米軍上層部、およびイラク高官らと会見の予定だという。マケインがイラク訪問をするという話は数日前から報じられていたが、警備上の理由で詳細はあきらかにされていなかった。マケインはイラクに24時間ほど滞在するという話だ。マケインのイラク訪問は今回で8回目だ。

    5年に渡るイラク戦争の成功に自分の政治生命を賭けてきたマケインの訪問はイラク北部で起きた化学兵器攻撃のちょうど20周年記念にあたる。

    アメリカ大使館の発表では、マケインはイラク副首相のBarham Saleh氏と会見しイラクのアメリカ軍総司令官デイビッド・ペトラエウス将軍とも会見の予定である。 ...

    出発前にマケインは今回の中東とヨーロッパ訪問は事情聴取が目的であり選挙運動の写真をとるためのフォトアップではないと語っていた。しかし、マケインはイラクのテロリストが11月のアメリカ選挙に影響を与える可能性については懸念していると語った。

    「はい、心配しています。」ペンシルベニアの選挙運動中にされた質問にマケインはそう答えた。「彼等が注目していることは知っています。彼等同士の連絡を盗聴しているからです。」

    上院議会軍委員会のメンバーとして、マケイン議員の訪問には同僚のジョー・リーバーマン議員(独立)とリンズィ・グラハム議員(共和)が同伴した。二人ともマケインの大統領候補の強力な支持者である。

    マケインの今回の諸外国訪問は一週間の予定だが、目的地にはイスラエル、英国、フランスが含まれ、イギリスのゴードン・ブラウン首相やフランスのニコラス・サルコージ首相との会見が予定されている。

    まだ大統領に選ばれたわけでもないのに、すでに大統領並の視察旅行に出かけ、各国の首相らと会見をするとはかなりの余裕だ。

    マケインが去年の4月にバグダッドを訪問した時は、イラク情勢が良くなっていないという記者団の質問にかなりいらだちを覚えた様子で答えていたマケインだが、今年はバグダッド情勢は非常な良化をみせており、マケインの押した増派が非常な成功をおさめている。イラクでの攻撃は去年に比べてすでに6割型減少しているのである。

    二人あわせても政治的な実績からいってマケインの足下にもおよばない民主党のヒラリーとオバマの内部争いが続く中、マケインはすでに国の代表よろしく外国訪問。

    やっぱり大統領にはマケイン議員になってもらわなきゃいかんなこれは。

    March 16, 2008, 現時間 2:18 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    March 15, 2008

    バラク・オバマ危機、恩師と仰ぐ牧師の反米過激発言に困惑

    アメリカ内政

    アメリカは宗教心の強い国だという話は以前からしているが、政治家となるとふだんはさほど信心深くない人でも、選挙が近付くとやたらと協会へ足を運んでみたり、演説のなかに「神」だの「信仰」だのいう言葉が不自然に出てくるようになるのはよくあることだ。しかし民主党の有力候補者バラク・オバマが信心深いキリスト教徒であるという話は自他共に認めるところ。ライバルのヒラリー・クリントン陣営やジョン・マケインの支持者からオバマの父親がイスラム教徒だったことや、オバマのミドルネームが「フセイン」であることから、オバマはイスラム教徒なのではないかなどと取りざたされたが、その度にオバマは、自分は敬虔なクリスチャンであり、同じキリスト教協会に20年も通っていると誇らしげに語っていたものである。

    ところが最近になって、オバマが二十年来通い続け、オバマが信仰上の恩師として仰いでいる協会の牧師による過激な発言が問題となっている。

    この牧師はトリニティユナイテッドチャーチのジェラマイヤ・ライト牧師(Rev. Jeremiah Wright)といい、牧師が自分の協会の教徒たちのために収録したDVDの内容が非常に反米でしかも白人やユダヤ人への人種差別むき出しのとんでもない陰謀説まで含まれていることが最近明るみに出てきた。

    オバマはこれまでライト牧師について、誰にでも一風変わった伯父さんがいるように、ライト牧師はかれにとって風変わりな伯父さんみたいなものだとか、牧師を30年もやっていれば何万と行ったお説教のなかには、たまにおかしなものもあるだろう。そんなたまの失言だけを選りすぐって批判するのは不公平だ、などと語っていた。しかし風変わりなおじさんとか、たまの失言では言い逃れできないような内容が注目されはじめたのである。ロナルド・ケスラーはニュースマックスで牧師の演説の一部を下記のように紹介している。

    ライト牧師はお説教やインタビューにおいて、シオニズムと人種差別を同等に扱い、イスラエルと南アフリカの旧アパルタイト制度は同じだとしている。また911同時多発テロの次の日曜日、ライト牧師は(911テロは)アメリカの暴力的政策がもたらした結果だと語った。4年後、ライト牧師は(911は)アメリカの人種差別への罰だとさえ示唆した。

    「21世紀に、白人アメリカは2001年9月11日というモーニングコールで目を覚まさせられた。」とライト牧師は協会関係の雑誌に書いている。「白人アメリカと西洋社会は有色人種が木工場のなかへ去っていないことを、偉大なる白い西洋世界が自分の道を行き黒人のことなど無視してきた中で消えてしまってはいなかったことに気が付いたのだ。」

    ライト牧師はある説教で、「人種差別によってこの国は創立され今でも運営されているのだ!わが国は白人至上黒人劣等主義を神よりも信じている。」

    ライト牧師はイスラエルについては、「イスラエルは違法にパレスチナ領土を40年以上も占領している。」とかたり、アメリカ社会や世界のビジネス界にイスラエルへの投資をやめさせ、シオニズムの統治下で行われている人種差別による不正からアメリカを目覚めさせるべきだと呼びかけている。これらのスピーチはこちらで観ることができる。カカシがテレビでみたビデオの一部では、ライト牧師は世界で広まったエイズは白人が黒人を殺すために作り出した陰謀だなどと、とんでもないことまで語っている。

    ライト牧師のこうした暴言は、牧師の若かりし日の過ちですまされるようなものではなく、昔から今日にいたるまで何度も繰り返されてきた発言なのである。それをオバマはたまにおきるごく一部の失言であるかのように語っていたが、アメリカのあちこちのテレビ局がライト牧師のお説教を流しはじめたので、オバマの言い訳がかなり白々しいものとなってしまった。

    恥かしい親戚の伯父さんを持ってることは自分の責任ではないが、こんな暴言を吐く牧師のいる協会へ20年も通い、子供も日曜教室に通わせているとなるとオバマ議員自身もライト牧師の考えに同意しているのではないかという疑問が生まれるのは当然のことだ。オバマはアメリカをひとつにまとめたいと強調しているのに、このような差別主義を持つ牧師を恩師とあおぐとなるとオバマ氏自身の考えが問題になってくる。

    ライト牧師の暴言はもう去年からぼちぼちと話題にのぼっていたのだが、どういうわけか先週になって突然あちこちのテレビ局が特集をし始めた。それでいままでいい加減な弁明しかしてこなかったオバマもついに、昨日ハッフィントンポストにおいて公式な説明声明を出すこととなった。

    まず最初にいわせていただきますが、問題となっている提言にはわたくしは完全に反対意見であり、強く非難いたします。わたくしはわが偉大なる国を侮辱するような、また我々を同盟国から隔離するような発言は断固非難いたします。またわたくしは個人を侮蔑するような言葉は公の会話において、それが選挙運動の演説であろうと説教壇であろうと、決して使われるべきではないと信じます。つまり、わたくしは問題のライト牧師の発言を完全に拒絶します。

    問題なのは、ライト牧師のこの発言はいまに始まったことではなく、オバマがせっせと通っていた20年間一貫して行われてきたのである。オバマは自分の恩師のこうした思想を全くしらなかったはずはない。だとしたら、どうしてこのような人間が説教をしている協会へずっと通ってきたのだ?いまさらこの発言を断固拒絶するという声明文を出すくらいなら、なぜもっと前にこの協会をやめてもっと穏健なキリスト教協会へ籍を移さなかったのだ?牧師の発言が明るみに出てそれを糾弾されて、はじめてその内容を非難するというのもなにか変ではないか?

    この声明文はどうもしっくりいかないと感じるのは私だけだろうか?

    March 15, 2008, 現時間 3:44 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 12, 2008

    ヒラリーとオバマのドリームコンビはあり得るのか?

    アメリカ内政

    最近、ヒラリーとオバマの戦いが熾烈になってきているので、二人を大統領と副大統領というコンビにして共和党のマケインに立ち向かわせてはどうかという話が出ている。だが、それは無理だろうとカカシは思う。

    ヒラリーが大統領でオバマが副大統領の場合:

    年齢から言っても経験から言っても、ヒラリーの方が先輩なので、こういう状況は考えられないこともない。しかし副大統領は普通ナンバー2の立場だが、ヒラリーが大統領になった場合、夫のビルが政権で重要な役割を果たすことは暗黙の了解がある。ということはオバマはナンバー2どころかナンバー3の立場になってしまう。

    しかもヒラリー大統領の政権が大失敗だった場合、オバマがこの次の候補として出馬するときには、ヒラリーという重荷をしょっての出馬になってしまう。そんなことをするくらいなら、上院議員として目立つ議案でも提案して活躍し、「ほら、僕を選んでおけばこんなことにならなかったのに、この次は是非とも僕を選んでね。」と言えるようになる。どう考えてもオバマがヒラリーおばさんの使い走りを短くて4年、長くて8年もやらされるのを我慢できるとは思えない。

    オバマが大統領でヒラリーが副大統領というシナリオ:

    ありえない!ヒラリーがオバマ政権の人間になったら、ヒラリーはオバマのすることなすこと裏で邪魔すること必至である。ヒラリーはいかにオバマが大統領として資格がないかを国民にみせしめ、あわよくば4年後にオバマ再選の時にライバルとして立候補しようとするに違いない。そんな人間を副大統領にしておいては危なっかしくてしょうがない。オバマがそんなことを許すわけがない。

    結論:

    ヒラリーとオバマのドリームコンビはまず有り得ない。

    となると本当に民主党全国大会でアメリカ歴史の中でも珍しいブローカーコンベンションが行われるかもしれない。これは非常に楽しみである。

    March 12, 2008, 現時間 2:30 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 4, 2008

    ヒラリーがんばれ! 共和党保守派が一斉にヒラリーを応援

    アメリカ内政

    アップデートあり、下記参照:

    今日はテキサス、オハイオ、ロードアイランド、バーモントの四つの州で大統領選予備選が行われている。共和党のほうはジョン・マケインが当選確実なので特に問題はないが、民主党の方はどこも接戦。これでクリントンが大敗した場合、ヒラリーおばさんの大統領への道は完全に閉ざされる。オバマとほぼ同点だった場合でもヒラリーの方がこれから苦しい。ここはなんとしてもヒラリーは勝たねばならない。

    ところで、このヒラリーおばさんに意外な味方が現れた。それはラッシュ・リンボーを代表とした共和党の極右翼ラジオトークショーの司会者達である。

    私は毎朝1時間15分の通勤中、ローラ・イングラムという女性の保守派政治評論家のトークショーを聴いているが、彼女も共和党の有権者に今回だけ民主党に登録してヒラリーに投票しようと呼びかけていた。

    どうしてヒラリーおばさんだけは勘弁してよねと言っていた極右翼の連中がこぞってヒラリーの応援をしているのかというと、ヒラリーとオバマが接戦を続けてくれればくれるほど民主党の泥試合が長引くからだ。ヒラリー・クリントンが民主党候補当選間違いなしと思われていた頃は、ヒラリーを個人的には好きになれなくても民主党だということでアメリカ主流メディアはヒラリーおばさんに都合の悪いニュースは全くといっていいほど流さなかった。私が何回か特集した中国からの献金スキャンダルもほんの一部で報道されただけで、気をつけて新聞を読んでいなかった人々はきっと気が付かなかっただろう。

    ところが、民主党にはバラク・オバマという別の選択が可能となった。そうなってくると主流メディアはオバマ選挙事務所から流れてくるヒラリー批判のニュースもそれほどためらわずに報道するようになった。もちろんヒラリーも負けてはいない。最近オバマに関するスキャンダルがあちこちで聞かれるようになった。

    オバマの長年の友人で有力資金調達者にアントワン・レズコ(Antoin Rezko)というビジネスマンがいるが、その男が今詐欺容疑で裁判にかけられており、今陪審員の選択中である。レズコ氏はオバマが政治家としてのキャリアをはじめた頃からの恩人で、今詐欺容疑がかけられているのも数年前にオバマのために土地を買った時のやり方に問題があったからなのである。このようなスキャンダルが地元のシカゴサンタイムスで報道されるのならともかく、ニューヨークタイムスまでが報道しているのだからすごい。

    オバマのスキャンダルはこれだけではない。オバマ議員はずいぶん前から、大統領になった暁には北アメリカ貿易条約(North American Trade Agreement、NAFTA/ナフタ)から撤退すると有権者に公約してきた。これは国内の企業を守るためというのが名目だ。しかしカナダの政治家たちはオバマの側近から「ナフタから撤退するというのは選挙運動のためだけの空約束で、オバマにそんな意志はないので安心してほしい」と保証されたと口々に言い出したからこれが問題となった。

    これまでオバマに関する否定的なニュースの報道などほとんど聞かれなかったのに、最近になって主流メディアもちょっとはオバマに厳しい質問をすべきだと目覚めたようだ。これもバラク・オバマにはヒラリー・クリントンというライバルの存在があるからに他ならない。主流メディアもあんまりオバマべったりにしていて、もしクリントンに大統領になられた日には大変である。今のうちに双方のご機嫌をとっておいた方がいい。となるとどちらも同じ様に批判する必要があるというわけだ。

    そこで共和党の保守派たちは、ヒラリーが選挙戦から脱落しないで夏に行われる民主党の大会までヒラリー対オバマの熾烈な戦いが続いてくれたほうが共和党にとっては都合がいいと踏み、ヒラリーを応援しようとなったわけである。

    しかしミスター苺は、ヒラリー支持者でもない共和党有権者がオバマを勝たせたくないという理由でヒラリーに投票するのは好ましくないと言っている。「そういう汚い手口は左翼の専売特許だろう。おれたちがやってどうするんだよ。感心しねえな。」と不服そうである。

    私としては相手が汚い手を使っているのに、こちらが手をこまねいてみているだけでは勝てないではないかという気がする。もっともだからといって相手がサッカーの試合中に反則のとび蹴りをしたからといって、こっちも相手チームの脛を蹴ってもいいという理屈は通らないが。

    なにはともあれ、今夜遅くには保守派の策略が功を成したかどうかわかるであろう。

    アップデート:20時36分(PST)現在、ヒラリーがオハイオとロードアイランドで圧勝した。テキサスでもヒラリーが優勢だ。

    3月5日6時34分(PST)現在、一夜あけて起きたら、テキサスでもヒラリーが圧勝したとNYTの記事が来ていた。これから出勤だが、ローラ・イングラムは何と言うかな?

    March 4, 2008, 現時間 7:42 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 21, 2008

    ついに始まった主流メディアのマケインバッシング

    アメリカ内政 , 狂ったメディア

    人の名誉を汚すことを主な目的に書かれた記事をヒットピースというが、今日のニューヨークタイムスのマケインに関する記事はその典型だ。

    私は先月ニューヨークタイムスがマケインを共和党の候補者として支持した時に、ニューヨークタイムスのマケイン贔屓は長続きしないはずだと書いた。

    ニューヨークタイムスは絶対にマケインを批判したりはしない。だがそれもマケインが共和党の大統領候補指名を受けるまでの話だ。一旦指名を受けて民主党候補のライバルとなった日には手のひらを返したように「マケインは狂犬だ」とかなんとかものすごいマケインバッシングをはじめるのは十分に予想できる。

    案の定、マケインが共和党候補確実となった途端にNYTは8年も前の浮気疑惑を持ち出してきてあたかもマケインが金髪美女の魅力に惑わされて議会に圧力をかけたような記事を掲載した。以下はCNNの記事より。

    米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は20日、米大統領選で共和党候補指名を手中にしているマケイン上院議員(71)が2000年の大統領選に出馬した際、同氏が当時、委員長を務めていた上院商業科学運輸委員会に関係ある電気通信関連企業のロビイストを務めていた女性と親密な関係があり、選挙への悪影響を案じた選対幹部が2人を引き離していたと報じた。

    マケイン氏の現在の選対幹部はこの記事の正確さを否定し、中傷と批判。「マケイン氏は国民の信頼を裏切ったことはなく、特殊権益やロビイストにいかなる便宜を図ったことはない」とも強調した。ただ、マケイン氏は清潔なイメージを前面に出しているだけに、今回の記事が今後の選挙戦に響く可能性もある。

    タイムズ紙は、2000年当時の陣営幹部を話を引用し、マケイン氏と女性との関係は恋愛関係に発展すると確信し、2人に付き合いが不適当であることを説得したという。女性とマケイン氏は共に、恋愛関係となっていたことを否定した。

    女性はまた、マケイン氏からロビー活動などで特別な便宜を図ってもらったことを打ち消したという。

    現在のマケイン陣営幹部によると、タイムズ紙がこの問題を取材していることは昨年10月から知っており、関連情報を提供してもいた。ただ、女性ロビイストを雇う企業に利益を与えるためマケイン氏が影響力を行使したことは否定していたという。

    CNNの記事ではあたかもマケインと、この女性に恋愛関係があったかのような書き方になっているが、もともとのNYTの記事を読んでみると、マケインとこの女性が実際に恋愛関係にあったとは書かれていない。マケインが2000年の大統領選挙に出馬する際にビッキー・アイズマンという金髪美人のロビーイストがマケインの周りをうろちょろしていたので、外聞が悪いと心配した幹部がこの女性とマケインに付き合いはやめるように忠告したというだけの話だ。

    この記事に書かれていることが100%真実だとしてもこの程度の話なのである。ところが、当時マケインの幹部をしていたジョン・ウィーバー氏はマケインにそんな話をした覚えは全くないという。

    「ニューヨークタイムスから公式なインタビューを申し込まれましたが、私は断りました。そのかわり書面での質問を要請しました。タイムスは私とアイズマンさんとの会見について他の人から聞いて知っていました。私には誰からきいたとは明かしませんでしたが、それについて質問してきたのです。私はアイズマンさんとの会談についてはマケイン上院議員に報告しませんでした。

    商工委員会とそのスタッフと深いつながりがあるという彼女の発言が我々の耳に入ったため、それが誤りであり(選挙運動に)損害を及ぼすことを彼女に知らせ、今後そのような発言は控え、選挙運動には関わらないでくれとお願いしたのです。それ以上のこともそれ以下のことも全くありません。

    ロビーイストというのは自分の顧客に都合の良い政策をたててもらうために政治家に陳述する仕事であるから、自分が実際よりも政治家や議会の委員会にコネがあると吹聴したがる人間がいたとしても不思議でもなんでもない。その度が行き過ぎたと考えた選挙運動事務所の幹部がロビーイストを禁めたというのもまた自然な話だ。これのどこがスキャンダルなのだ?

    NYTは匿名の元マケインスタッフがアイズマンとの関係をやめるように助言したとしているが、ジョン・ウィーバーのような幹部が知らないところでそんな話がされたはずがない。

    しかしこの話を焼き直ししているAPにおいては、マケインのシンディー夫人が「夫は浮気などしていない」といって夫をかばっている姿を、ヒラリーもビルの浮気のスキャンダルの時は夫を弁護していたなどと本当のスキャンダルを持ち出して、あたかもマケインへの中傷が事実であるかのような書き方をしている。

    それにしても、NYTはこの話を去年の10月頃から知っていたというから、今年の1月24日にマケインへの支持表明をした時はこの話は別に問題ないと思っていたことになる。共和党候補として民主党には勝てそうもないと利用できる時には無視しておいて、いざ手強いライバルになったとなると、これまで無視していたどうでもいい記事を持ち出してきてマケインバッシングというわけだ。

    ま、こうなることは保守派市民はすべてお見通しだったので、マケインを支持した時から、かえってNYTの支持なんて有り難迷惑だなと感じていたのである。マケイン議員も今後このような主流メディアによる攻撃は十分覚悟していただきたいものだ。


    February 21, 2008, 現時間 10:08 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    February 20, 2008

    オバマかヒラリーか、どちらが手強い?

    アメリカ内政

    カカシはヒラリーおばさんだけは勘弁して欲しいと、もうずっと前から繰り返しているが、かと言ってバラク・オバマが民主党候補に指名された場合、ジョン・マケインで一般選挙に勝てるのだろうかという疑問は残る。とはいえヒラリー・クリントンにはビル・クリントンの選挙運動組織がついている。ビルは昔下院議員になり損なった他はすべての選挙に勝っているという実績があり、どんな汚い手を使ってでも勝つ主義だから敵に回したら油断できない相手だ。

    ヒラリーとオバマが接戦でこのままどちらも撤退せずに党大会まで持ち込まれた場合、党大会で選ばれる候補者はそれぞれかなりの傷を負っての勝利ということになる。

    ヒラリーが民主党候補になった場合:

    今の段階ではヒラリーの代議員数はオバマに劣るため、党大会でヒラリーが勝つためには、今オバマに投票すると口約束している代議員たちの気持ちを翻す必要がある。民主党の規則では市民の投票によってオバマに投票することが決まっている代議員が土壇場でヒラリーに投票してもいいことになっているんだそうだ。すでにヒラリーの選挙事務所はオバマの代議員に取り入ろうと働きかけているという。

    このような不公平な規則が今まで問題にならなかったのは、これまでの選挙では党大会にいきつくまでに弱小な候補者はすべて撤退してしまい、候補者が一人しか残っていないということが普通だったから、党大会は単なる儀式的な意味しかなかったからだ。しかし、ヒラリーもオバマも指名候補となるために必要最低限の代議員数を党大会までに集められなかった場合は党大会でどちらかの候補者が圧倒多数票を得られるまで投票に投票を繰り返す必要がある。

    もしも、党大会に挑む時点でヒラリーが選挙で正々堂々と獲得されたオバマの代議員を汚い手を使って奪い取ってヒラリーが勝ったとしたら、オバマの支持者たちが黙っているだろうか?アメリカ最初の黒人大統領が生まれると信じていたオバマ支持の黒人たちは腹を立てるあまり、一般選挙では投票拒否をするかもしれない。黒人でなくても、クリントン夫婦の汚さに嫌気がさしていた民主党有権者たちは、ヒラリーに投票するくらいなら、共和党でも比較的リベラルなマケインに投票するかもしれない。

    これを利用して共和党が心を一つにしてマケインに投票すれば、無所属からはマケインは人気があるし、それに多少でも民主党の票を集めることが出来ればマケインが勝てる可能性は結構高い。

    オバマが指名を受けた場合:

    オバマがこのまま勢いにのって民主党候補の指名を受けた場合は、民主党が二つに割れるなどということは無さそうだがそうでもない。ヒラリー・クリントンはラテン系に非常に人気がある。しかしラテン系と黒人系は仲が悪い。自分らが強く押していたヒラリーを破った相手が黒人であるということで、ラテン系はオバマには投票しないかもしれない。

    オバマを見放したラテン系がどうするかを考えた場合、興味深いのはジョン・マケインのこれまでの実績である。ジョン・マケインの移民対策は保守派の間では人気がないが、まだまだ永住権を所持しない親戚を多く持っているラテン系移民の間では人気がある。少なくともマケインはメキシコと国境を接するアリゾナ州の上院議員としてラテン系には同情的であるという評判がある。となると、黒人のオバマなんかに入れるくらいなら、共和党でも移民に同情的なマケインに投票しようという民主党ラテン系有権者が結構出てくるかもしれない。現大統領のジョージ・W・ブッシュもラテン系からの票をかなり集めて当選している。マケインならラテン系をもっと多く引き付けられるかもしれない。この場合、黒人よりもラテン系の市民の方が圧倒的に多いということも考慮に入れておく必要がある。

    オバマかヒラリーか?

    こうして見てみると、ジョン・マケインはヒラリーにでもオバマにでも打ち勝つ力を持っていると思う。ただ、主流メディアは圧倒的に民主党支持なので、オバマにしてもヒラリーにしても民主党への厳しい質問など全くされないだろうが、マケインはやることなすこと全て突っ込まれること間違いなし。ジョン・マケインが勝つためには保守派のラジオトークショーやブロガーなどの支持を得て、民主党候補の落ち度をどんどん指摘してもらう必要がある。共和党が心を一つにしてマケインを応援すれば、マケインが大統領になるのも夢ではない。

    結論からいってどちらが民主党の候補になろうと共和党有権者がやるべきことはただ一つ。

    共和党諸君!心を一つにしてマケインを応援しよう!

    February 20, 2008, 現時間 6:43 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    February 17, 2008

    中身は空っぽ、バラク・オバマの宗教がかった選挙運動

    アメリカ内政

    ヒラリー・クリントンをどんどん追い上げ、今や飛ぶ鳥を落とす勢いのバラク・オバマだが、彼の選挙運動は選挙運動というよりも信仰宗教の布教のようで気持ち悪いという意見があちこちで出てきている。

    ナショナル・レビューでチャールズ・クラウトハンマー(Charles Krauthammer)が、この不思議なオバマ熱現象について書いている。

    ...銀の舌を持つ新人上院議員は希望を売り込む方法を発見した。(希望を)得るためには彼に投票さえすればいいのだ。バラク・オバマは何百万も持っているのだから。

    このようなセールは別に新しいことではない。宗教団体は「救い」という似たような商品を何千年も売り込んできた。だからオバマの選挙運動が作家のジェームス・ウォルコットが観察したような「熱狂的な救い」や「これといった政策とはかけ離れた理想的な熱意もしくは純粋な陶酔によって導かれている二輪戦車」のような宗教復活のように感じるのだろう。

    オバマのたまわく、「我々は未来の希望である」我々には「世界をあるべき姿に作り直すことが」できる。我を信じよ、さすればそなたたちのみならずそなたの国も救われるであろう。あいや、我々は「この国を癒し世界を修理する賛美歌となり、我等が時代を他のすべて時代と違うものとするのだ。」

    そして投票者たちは本当にこのオバマのナンセンスを信じ込んでいるようだ。なにしろ予備選で8州連続の勝利を遂げたオバマは次のふたつ、ハワイとウイスコンシンでも楽勝しそうだ。ヒラリーが3月4日のオハイオとテキサスで圧勝しない限り、オバマの希望が花を見そうである。

    オバマは全く中身のない演説でずっと支持者たちを魅了しつづけているが、民主党候補には極端に甘い主流メディアですらも、オバマの人気に疑いの目を向けはじめている。

    ABCテレビネットワークのジェイク・タッパーは、「オバマの信者たちは...へルタースケルターのようなカルト的な性質がある」と言い、ロサンゼルスタイムスのジョール・スタインはオバマの支持者を「オバマカルト」と呼んでいる。

    スーパーチューズデー後の小浜の勝利演説なんかを聞いていると本当にカルト的だ。「我々こそが我々が待っていたものたちである(歓声、拍手喝采)我々こそが我々が探していた変化なのだ!」なんてのはまるで意味はないが、観客の熱狂を煽るのには効果があった。

    ニューヨークタイムスのジョー・クレインなどは救世主並の扱いは「なんかちょっと気持ち悪いものがある」とさえ書いている。オバマの選挙運動はどれだけ自分達の選挙運動がすばらしいものであるかといった雰囲気で酔っている。ニューヨークタイムスのポール・クラグマンは「パーソナリティーによるカルトだ」とまで言っている。

    しかしオバマの魅力に完全に陶酔しているニュースキャスターもいる。MSNBCのクリス・マシューなどはオバマの演説を聞いて「脚に何かつたってくるようなスリルを感じた」などとコメントしている。はっきり言って中年男性が男性候補者の演説を聞いて股間にスリルを感じるなど気持ち悪いったらない。

    オバマには全く実績といったものがない。上院議員をたったの一期つとめただけの新人なのだ。そんな驚くべき新人が何の政策も述べずに漠然とした「変化」だの「希望」だのを唱えるだけで、支持者の心を魅了してしまっているのだから、これがカルトといわずして何だろうか?

    オバマは何の経験もないのに、イランのアクマディネジャドと交渉するとか、イラクから即刻撤退するとか、そのような行動がアメリカや世界に及ぼす影響など全く考えもなく約束してまわっている。民主党はオバマの呪文が一般選挙の前に解けてホワイトハウスを共和党にとられてしまうのではないかと心配しているが、常に悲観的なクラウトハンマーは呪文が解けるのは来年の1月、国民はひどい頭痛で悪夢から覚めるだろうと語っている。

    カカシはもっと楽観的だ。ジョン・マケインは政治家としての経験も選挙運動の経験もからっぽスーツのバラク・オバマよりも積んでいる。すでに共和党候補指名確実となっているマケインは今後ハッカビーなど無視して、オバマの中身のなさをどんどん攻めるだろう。オバマとヒラリーのどちらが指名されるか分からない民主党の今の状態では、メディアもどちらの味方をすれば良いか分からない状態にある。この状況を最大限に利用してマケインがバラク・オバマのカルト性を十分に暴露してくれることを期待しよう。

    February 17, 2008, 現時間 3:08 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    February 15, 2008

    ヒラリー対オバマ、代議員数をめぐって壮絶な戦い

    アメリカ内政

    この間もちょっとお話したように、アメリカの大統領選挙は国民の直接投票で決まるのではなく、国民が選んだ候補者の代議員によって最終的な投票がされる。これは予備選挙やコーカスでも全く同じで、投票者によって決められるのは、どの地区の代議員がどの候補者に投票するかということなのである。だから実際にヒラリーに投票した市民のほうが多くても、オバマの方が多くの地域を勝ち取った場合、現在起きているように、オバマのほうが代議員の数が多くなるという不思議な現象がおきるわけだ。

    となると、ヒラリーは民主党候補の正式な指名が決まる党大会までに、何とか多くに代議員を獲得する必要がある。しかしヒラリーの選挙運動は急降下を続けており、このままでは大幅にオバマを引き離すなど無理である。しかしヒラリーがここであきらめるはずがない。どんな汚い手を使ってでも党大会までに代議員の数を増やそうとするに違いない。

    ではいったいヒラリーはどうするのだろうか。これまでにヒラリーのやり方から考えて、訴訟という手を使う可能性が非常に高い。ウォールストリートジャーナルで、セオドア・B・オルソンが面白いことを書いている。

    事実、すでにクリントン上院議員は民主党の規則に反して一月に予備選挙を行い代議員を失格にされたミシガン州とフロリダ州の代議員に党大会への出場権を与えるように要求しているという。候補者たちはこれらの州で選挙運動はしないと同意していた。にも拘らずクリントン議員だけはミシガンの予備選挙投票書から名前を取り下げず予備選挙の勝利の日にフロリダ州訪問という演出をはかった。そしてどちらの州でも挑戦者なく大勝利を遂げたのである。彼女の選挙事務所は党の規則に反して彼女が勝ったこれらの州での代議員の出席を認めよというのである。彼女自身がこれらの州で選挙運動をしないという前約束をやぶっておきながらである。もちろん「すべての票を数えろ」というわけだ。

    ゲームの途中でルールを変えて卑怯な真似をするのは民主党の専売特許だが、それが一番得意なのは何と言ってもクリントン夫婦。こうなったらヒラリーの次の手段はフロリダで民主党委員会相手に訴訟を起こし、フロリダの代議員が失格になったのは憲法違反だとか人権迫害だとかなんとかいちゃもんをつけることになるだろう。フロリダといえば、2000年にあの悪名高い大統領選挙の訴訟が起きた州である。この訴訟でヒラリーのいい分が多少なりとも聞き入れられれば、ヒラリーとオバマの代議員数のバランスが崩れる可能性は高い。

    そうなった場合想像できるのは、何百という民主党の弁護士が集まってきて票をもう一度数え直せと主張するだろう。フロリダの予備選をやり直せなどという声もあがるだろう。2000年の大統領選の結果ではフロリダ最高裁判所を大批判した同じ人々が、今度は裁判所の判決を重んじるべきだと大騒ぎをし、反対側は突然連邦政府の大事さを唱えはじめるに違いない。そしてこの訴訟は連邦最高裁判所にまで持ち込まれるかもしれないのだ。

    そんな風にして、もしもヒラリー・クリントンが勝ったとしたら、オバマの支持者たちが黙っているはずがない。マケイン候補の元に共和党がまとまらないなどという生易しいものとは比べようがないほど民主党はまっぷたつに割れてしまうだろう。

    民主党のことを考えたら、ヒラリーはそんなことをせず、正々堂々と戦ってオバマに負けたら負けたで潔くあきらめるべきだ。しかしヒラリー・クリントンは自分のことより他人のことを考えるなんてことは今までしたことがない人だ。これから先もするはずはない。

    February 15, 2008, 現時間 12:48 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 11, 2008

    米大統領選: 分裂する民主党を利用できないバカな共和党

    アメリカ内政

    ブローカーコンベンションを描いたゴア・ビダル原作の"The Best Man"(放題「最後の勝利者」1964)という映画があるが、民主党はこのままだと8月の党大会までに大統領候補指名が決まらず、党大会において代議員による投票で候補者を選ぶという本来の党大会の役割を久しぶりに見せてくれるかもしれない。

    共和党の例でも分かるように、普通全国党大会での大統領指名発表は形だけのもので、すでに党大会に挑むまでの間に候補者は決まっているのがしきたりだ。しかし、土曜日に行われた三州での予備選の結果でもわかるように、民主党はヒラリーとオバマが接戦でどちらが候補になるのかさっぱり分からない状態にある。もし今年の8月にコロラド州はデンバーで行われる全国民主党大会までにヒラリーかオバマのどちらかに最低限の代議員の数が集まらない場合には、党大会において代議員が何度も投票してどちらかが過半数を超えるまで投票を繰り返さなければならない。ということは民主党は8月までヒラリー対オバマの壮絶な戦いが繰り広げられるわけだが、その間に肝心のマケイン候補への攻撃ができないことになる。

    共和党の場合は、マケインが事実上の候補者であるから、8月までヒラリーとオバマが双方を攻撃しあうのを利用して双方があげ連ねる二人の欠点を繰り返して共和党の大統領候補として選挙運動をすることができる。これは共和党にとっては願ったりかなったりの状況である。

    ただマケインにとっての目の上のたんこぶは福音書右翼のハッカビーである。勝てる可能性など全くないくせに自分の政治生命だけを考えてしつこく居座っているハッカビーをなんとか共和党大会までに撤退させないと、党大会までマケインは正式な候補としての活動ができなくなるからだ。マケインは、ここはロムニーと交渉してロムニーが獲得した代議員はすべてマケインに投票してもらうようにすることだろう。そうすればハッカビーは絶対に勝ち目がないので、今後の予備選でハッカビーに投票する愚か者を減らすことができるかもしれない。

    苛立つのはマケイン大嫌いな極右翼がハッカビーのファンでもないのに、マケインに恥をかかせようと必死にハッカビー応援に回っていることである。ヒラリーが大統領になるかもしれないという時に保守派がそういうせこいことをやってる場合か、とカカシは問いたい!民主党がヒラリーとオバマに割れているのを利用して共和党は結託して民主党と戦うべき時に、くだらないプライドに負けて勝ち目のないハッカビーなど応援して何になるというのだ!これだから共和党は馬鹿党といわれるのだ!

    February 11, 2008, 現時間 8:30 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    February 8, 2008

    ロムニーの撤退。共和党はマケイン支持に一致団結せよ!

    アメリカ内政

    今、ワシントンDCにおいてCPACと呼ばれる保守派の会が行われている。本日ロムニーの演説が予定されていたので、もしかして撤退表明はその時にするのではないだろうかと思っていたら案の定だっった。

    (CNN) 米大統領選の共和党指名争いで、マケイン上院議員に次ぐ2番手となっていたロムニー前マサチューセッツ州知事(60)が7日、選挙戦からの撤退を表明した。これにより、同党の候補指名はマケイン氏が獲得することがほぼ確実となった。

    ロムニー氏はワシントンで開催された保守派の会合で、「自分のことだけを考えるなら、続けていただろう。だが私は、アメリカを愛しているからこそ名乗りを上げたのだ。われわれの党と国家のために、身を引くべきだと考える」と語った。

    ロムニー氏はまた、対抗してきたマケイン氏について、「いくつかの問題では私と意見が異なるが、イラクでの成功と、国際テロ組織アルカイダ指導者オサマ・ビンラディン容疑者の捜索のために全力を尽くすこと、アルカイダとテロを撲滅することでは一致している」と述べた。

    ミスター苺は、これはロムニーのした演説のなかでも一番良いものだったのではないかという。「こういう演説を常にしていれば、この演説をしないですんだかもしれないのに。」

    保守派大会に集まったロムニーの支持者たちはロムニーが、票差はまだ挽回できる最後までがんばろう、という演説を期待していたため、演説の途中までロムニーが撤退宣言をするとは思っておらずびっくりしてブーイングをする人たちもいた。しかしロムニーがこの時期に潔く「党のため、ひいてはアメリカのために」身を引くと宣言したことは本当に共和党にとっても国にとってもそしてロムニー個人の政治家としての将来のためにも懸命な決断だったと思う。

    先ず共和党にとっての利点といえば、早期に候補者が決まった方が党のまとまりがつくし、有権者がひとりの候補者に慣れるという点があげられる。このままロムニー対マケインの辛辣な戦いが9月頃まで続いて党大会まで指名が持ち越されたら、結果的にどちらに落ち着いても一般の有権者には共和党はまとまりがないという印象を与える。また、予選中に暴露された候補者の弱点への記憶が有権者の記憶にまだ残っていることもあり、ライバル政党の候補者に悪用される可能性は十分に考えられる。仲間同士の争いを早めに終わらせてマケインが共和党の候補者として党が一体となって何か月も選挙運動をするのは非常に好ましい状況だ。時とともに共和党の保守派もいったい何が一番たいせつなのかを考え直すことができる。

    ロムニーが熱弁を振るったイラク戦争の大切さだが、何と言ってもこれが今のアメリカにとって一番大切なことだ。ブッシュ大統領ははからずも戦争時代の大統領となった。戦争は始めた以上は勝たねばならない。たとえそれが誰の政権で始まった戦争であるにしろ、アメリカがはじめた戦争は後継のアメリカ大統領が責任を持たねばならないのである。民主党が政権を握れば、それがオバマにしろヒラリーにしろ、この戦争は敗戦となる。どんな口実を使ってアメリカ軍を撤退させようと任務が終わっていないうちの撤退は退散としか受け取られない。今のアメリカはテロリストに負け犬と見られる余裕はないのだ。そんなことをすれば必ず数年のうちにアメリカ国内で大規模なテロが起きるだろう。民主党がブッシュ大統領による対テロ国内政策をことごとく反対してきたことからも、アメリカの軍隊だけでなく諜報機関にも手かせ足かせがはめられ、国土安全保障など投げキッスをしてさよならである。

    ロムニー個人についていうならば、党の将来やアメリカの安全を自分の政治生命よりも優先させたという奥ゆかしい人格が買われ、次回の大統領選挙ではロムニーのモルモン教など問題にならず候補者として好意的に受け取られるだろう。今回のことで十分に名前は売ったし、マケインと違ってロムニーはまだ若い。民主党が勝ったら4年後に、マケインが勝ったら8年後にまた候補に出馬することが出来る。

    ロムニーの感動的な演説の後にマケインが同じ会場で同じ観客を前に演説をした。この会場に集まっている人々はマケイン大嫌いの保守派が主である。去年の集会ではマケインは出席していない。今回の大会でマケインが演説することはずっと前から決まっていたが、保守派の参加者の間ではマケインの演説中にヤジを飛ばしてやると公言していた人たちまでいた。であるからマケインが舞台に立った時の観客の雰囲気は決して好意的なものではなかった。

    先ずマケインは去年の大会に欠席したことについて、決して敵意からくるものではなく大統領候補として立候補する準備に追われて忙しかっただけだと弁明した。しかし今回は違うとし、自分が共和党候補として指名されるならば、クリントン議員やオバマ議員に勝つために保守派の支持は必要不可欠であると語った。

    皆様の多くが私がここ数年とってきた立場に強く反対しておいでです。それは十分に理解できます。私には皆様と同意出来ないこともありますが、私はその元となる皆様の信念には敬意を評します。そして時として私の行動が保守派の同胞の皆様の常識から外れたとお考えの方々にも、私が多くの意味で保守派としての実績を守ってきたことを認めていただきたいと切に願うものであります。

    マケインは自分が保守派であることを誇りに思うと語った。自由とは創造者(神)によって与えられた権利であり政府によって与えられるものではないという基本的な価値観や信念はより保守派の人々と同じだと語り、宗教右翼の観客に自分の価値観が決して彼等と異質なものではないことを強調した。

    特に保守派が尊敬してやまない故ロナルド・レーガンの信念を引き合いにだし、自分が若い頃からどれだけレーガンを尊敬していたか、レーガンが1975年に語った『政党はすべての人々の全てであることはできない。政党は基本となる信念を代表し、それは議席が増えることや政治的な便宜で妥協されてはならない。』という信念にどれほど従ってきたかを語った。

    マケインはベトナム戦争時代、海軍将校で戦闘機のパイロットだったが、彼は行かなくてもいい戦闘に志願して途中で撃ち落とされ北ベトナムで8年間も捕虜となっていた体験のある人だ。マケインが最初にCPACに参加したのは彼が海外から帰国した直後で、ロナルド・レーガンに招待されてのことだ。彼はその時のレーガンの演説に感銘を受けたという。

    私はレーガン革命の一歩兵として政治界に入ったことを誇りに、非常に誇りに思っています。そして私が取ったいくつかの立場がその政治的伝統を忘れたかのように思われたとしたら、私は決して忘れていないと保証します。私は当時そうであったように今も(保守派との)関わりを誇りに思っています。

    マケインは自分の政治的実績は全体的に見れば保守派の信念に沿っているとし、小さい政府、国家経済の責任、低い税金、法を貫き通す裁判官など政治的な面と共に、保守派が非常に大切と考えている社会面でも、生きる権利(人工中絶反対の意味)命、権利、自由、幸せへの遂行というアメリカの基礎的価値観を信じて守ってきたことを強調した。

    ここで彼は保守派の間から非常な反感を買った移民問題をとりあげた。マケインが移民と言ったとたんに観客席からはヤジやブーイングが飛んだが、マケインは笑顔でそれに対応。違法移民に関する自分の意見が選挙運動には不利であることは知っていたが自分は信念を守りとおしたとした上で、マケインは保守派の人々の反対意見も尊敬すると語った。

    マケインは移民問題を解決するために自分の議案は正しいと考えていたが、議案が失敗したことを教訓として、先ず国境を守ることが先決であることに気が付いた。大統領になった暁には国境防御を優先させ、移民受け入れは国境が十分に守られたと国民が納得してから取り組むと公約した。

    マケインがここまで言うと、最初にヤジを飛ばした同じ観客たちが一斉に拍手をして声援を送った。この演説の模様を朝日新聞

    その保守派が主催するこの日の会議でマケイン氏はロムニー氏に続いて姿を見せ、「私のこれまでの歩みは保守本流」と強調したが、聴衆の中には拍手をしないどころか、演説を通じてそっぽを向き続ける人が少なからずいた。

    などと書いているが、これは真っ赤な嘘である。

    要するにマケインはひとつふたつの意見の違いではなく、長年に渡る自分の保守派としての実績から自分を判断して欲しいと強調しているわけだが、私にいわせたら彼の長年の実績こそが保守派とはかなりかけ離れたものがあると思う。しかしながら、今はそういうことを言っている時ではない。意見の違いよりも同意できる点に焦点をあてて、マケインがどれほど民主党議員よりマシかということを考えなければならない。

    マケインは民主党が政権を握れば候補者が誰であろうとアメリカは後退すると強調した。そうなれば政府が個人の生活に干渉し、国家安全もおざなりにされ、アメリカは再び危険な立場に陥ると。共和党と民主党の違いはささいなものではなく、このように大きなものなのだと。

    マケインが擧げた民主党候補と自分の違いは次の通りだ。

  • クリントンもオバマも税金を上げ、連邦政府の規模を拡大する。

  • 私は(税金を)下げるつもりです。先ずはブッシュ減税を永久なものとするところからはじめます。企業税金の率を35から25%にさげ、国内の企業と職を留まらせます。私は最低税金を終わらせます。そして民主党議会の税金引き上げによって経済を行き詰まらせるようなまねはさせません。

  • 民主党は健康保険の問題を政府の役割を拡大することで解決しようとする。

  • 私はこの問題は自由市場によって解決するつもりです。そして個人が大事な選択を自分で出来るような自由を尊重します。

  • 民主党は国民から選挙を通じて支持を得られない政策の変更を、自分達に都合のいい裁判官を選ぶことによって裁判を通じて得ようとする。
  • マケインは自分は法律を守ってきた実績のある裁判官を任命するとし、ブッシュ大統領が最高裁判官として候補にあげているロバーツ裁判官やアリート裁判官を名指しして、人々の権利や資産を守るような裁判官を任命すると語った。ここでマケインがアリート裁判官の名前を出したのはマケインが保守派が尊敬するアリート裁判官を侮辱したというデマがまことしやかに流れたことへの反応だ。マケインは過去に民主党と結託してブッシュ大統領が候補にあげた保守派裁判官の議会承認を拒否している。これに対して少なからず腹を立てているのはカカシだけではない。マケインが本気で保守派裁判官を任命するつもりなのだとしたら、これにはかなりの説得が必要となる。しかし一応ここで公約したからにはそれなりの意味があるというものだろう。

  • クリントンもオバマも戦況を無視して政治的な理由でイラクからアメリカ軍を撤退させる。これは無思慮に人々の命を危険にさらし我々の国土安全を脅威にさらすことになる。

  • 『私はこの戦争に勝つつもりです。』マケインは現場の司令官たちの勇気と自己犠牲と誇りを尊敬するとし、これまでに失った尊い命に心をいためるとし、他のどの候補者よりも自分は戦争の苦しみを理解できるとした上で、イラクで負けたならばもっとひどい損失を味わうことになる、これまでの犠牲を無駄にすることになる、自分は絶対にそのようなことはさせないと約束した。

  • 民主党はイランの核武装がもたらすイスラエルや地域への脅威に真剣な対応をしない。
  • マケインはイランのイスラエルとアメリカを破壊しようという悪徳な野心を絶対に許さないと、はっきりイランに明確に示すつもりだとした。

  • クリントンもオバマもアメリカが過激派テロリストに狙われるのはアメリカに原因があるという外国の批評家の意見に屈する。

  • マケインは適切な政府機関を起用して常に攻撃的に我々が大切であると考える全てのことを憎むテロリストと戦う意志をはっきりさせた。これは「令状のない盗聴反対」などと言って、ことあるごとにアメリカのテロ対策から骨抜きにさせようとする民主党への真っ向からの挑戦だ。

    マケインは自分と保守派層との間で多くの意見の違いがあったことは事実だとしながらも、民主党との違いに比べたら同意できる点の方が多いはずだ、そのことに注目してほしいと訴えかけた。今後も意見が衝突しても同胞の保守派に常に相談し同意を求めるつもりであり、自分が間違っていると感じた場合には素直にその過ちを認めるつもりだ。自分が正しいと信じた場合にはその信念を貫きとおすつもりだ。しかしその場合にも自分が一番優先するのはアメリカとその自由を保証することであると強調した。

    この演説を生で聴いていたミスター苺はすばらしい演説だったと言っている。最後の方では保守派の観客たちが立ち上がって声援を送ったという。パワーラインでビデオを見ることできるので、最後の2〜3分だけでも見ていただければ観客の好意的な反応が伺える。

    マケインがこのような演説を今年の11月まで繰り返せば、これまでマケインは鼻をつまんでも投票できないとか、マケインが共和党候補なら政党登録を民主党にしなおしてヒラリーに入れるなどとだだをこねていた保守派の意見も緩和できるだろう。ここは共和党は一致団結して民主党打倒のために戦わねばならないのだ。

    February 8, 2008, 現時間 12:04 PM | コメント (5) | トラックバック (0)

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    February 7, 2008

    小浜市が同名にあやかってオバマ候補を応援

    どうでもいいニュース , アメリカ内政

    本当にどうでもいいニュースなのだが、オバマ氏のファンサイトでみつけた記事を添付。

     米大統領選の候補者指名争いの盛り上がりに伴い、民主党有力候補のオバマ氏と発音が同じ福井県小浜市で同氏への注目が高まっている。4日には観光協会員らが「オバマ候補を勝手に応援する会」を発足させた。ホテルに応援ポスターを掲示したほか似顔絵まんじゅうなどの発売も検討中という。

     オバマ氏は5日のスーパーチューズデーを経てもクリントン候補との大接戦が続いている。同会の藤原清治事務局長(55)は「ぜひ大統領になって、小浜に来てほしい」とエールを送る。

     こうした動きは一昨年末に市民から市役所に届いた1通のメールがきっかけだ。「来日したオバマ氏が『小浜市から来た』とジョークを言ったとの話をテレビで見た。(市の宣伝の)お礼をしては」との内容で、発言の真偽は確認できなかったが市は昨年、市長名の手紙と名産品の若狭塗りばしを贈ったという。

    まったくオバマ市の政策も全然しらないくせに発音が同じだというだけでここまで大騒ぎできるというのもおめでたい。

    February 7, 2008, 現時間 1:45 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    February 6, 2008

    灰の水曜日ならぬ灰色の水曜日

    アメリカ内政

    ふとっちょの火曜日と言われるマーディグラ(Mardi Gras)の翌日は灰の水曜日なのだが、今日は共和党保守派にとっては灰色の水曜日となった。がっくり、、、、昨日のスーパーチューズデーの結果は共和党はジョン・マケインの大勝利だった。

    ということは共和党の保守派はいつまでごねていないで、ここはマケイン支持に心をひとつにして民主党と立ちむかわねばならない。

    私はマケインは好きではない。しかしイラク戦争はアメリカにとって非常に大切な戦争であり、この戦争を途中で放り出して世界中のテロリストたちにアメリカはやっぱり腰抜けだとあなどられたりしたらそれこそ大悲劇である。それを防ぐという理由だけでもマケインに大統領になってもらう価値は充分にある。

    苺畑夫婦はロムニー支持で我々はそのように投票したが、カリフォルニアは圧倒的にマケインに傾いた。我々夫婦は予備選が始まるずっと前からミット・ロムニーを支持していたのだが、保守派の間ではフレッド・トンプソン、マイク・ハッカビー、ミット・ロムニーそしてルディ・ジュリアーニの間で票が割れてしまい一人の保守派候補に早期の支持がまとまらなかったことが一時は終わりといわれていたマケインが盛りかえした原因である。

    ここで面白いのは、共和党の保守派の票が割れてしまったというのは分かるとしても、共和党でこれだけリベラルのマケインを支持する人がいたということは、共和党は我々が考えているほど保守的ではなという意味ではないだろうか?

    では火曜日終了後のスコアはというと、上院議員のジョン・マケインが合計707人で指名に必要な1191人の60%を獲得。元マサチューセッツ州知事のミット・ロムニーが294人、元アーカンサス州知事のマイクハッカビーが195人となった。これでマケインの候補指名は間違いないだろう。

    民主党のほうは昨日も書いた通り、ヒラリーとオバマの差はたったの26人。まだ残りの139人の配分が決まっていないからどっちに転ぶか全くわからない。ヒラリーはいまのところ必要な2025人のうち1045人を獲得。二位のオバマは960人と接戦である。

    ヒラリーとオバマの指名が党大会まで決まらないと、ヒラリーはスーパー代議員を動員することが出来る。スーパー代議員は現職の議員たちで彼等は圧倒的にヒラリー支持。こういうやりかたでヒラリーが勝つとオバマ支持の黒人票がヒラリーに激怒して一般選挙で投票をボイコットなんてことになりかねない。

    なにはあともあれ、共和党も民主党もまだまだ大変である。

    February 6, 2008, 現時間 7:09 PM | コメント (5) | トラックバック (0)

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    February 5, 2008

    いよいよスーパーチューズデー!

    アメリカ内政 , 日常の出来事

    PST2330: アメリカ西海岸時間午後11時30分現在:

    括弧内は代議員の数。WTA とは勝者が州の選挙代議員を全員獲得するという意味。Democrats = 民主党、Republicans 共和党。カリフォルニアとミズーリはまだ接戦で分からないようだ。リアルクリアポリティクスのまとめでは下記ようにになっている。

    共和党
    マケイン:アリゾナ、コネチカット、デルウェアー、イリノイ、ニュージャージー、ニューヨーク、オクラホマ
    ロムニー:、マサチューセッツ、ノースダコタ、ユタ、モンタナ
    ハッカビー:アラバマ、アーカンサス、ゴージア、テネシー、ウェストバージニア

    民主党
    クリントン:アーケンサス、マサチューセッツ、ニュージャージー、ニューヨーク、オクラホマ、テネシー
    オバマ: アラバマ、コネチカット、デルウェアー、コロラド、ジョージア、アイダホ、ケンタッキー、ミネソタ、ノースダコタ、ユタ。

    代議員の詳細は下記:

    ALABAMA (Democrats: 52; Republicans: 45)

    DEMOCRATS: Barack Obama

    REPUBLICANS: Mike Huckabee

    ALASKA (Caucuses - D: 13; R: 26)

    DEMOCRATS: Barack Obama

    REPUBLICANS: Mitt Romney

    ARIZONA (D: 56; R: 53)

    DEMOCRATS: Hillary Rodham Clinton

    REPUBLICANS: John McCain

    ARKANSAS (Dems: 35; GOP: 31)

    DEMOCRATS: Hillary Rodham Clinton

    REPUBLICANS: Mike Huckabee

    CALIFORNIA (D: 370; R: 170) 

    DEMOCRATS: Hillary Rodham Clinton

    REPUBLICANS: John McCain

    COLORADO (Caucuses - D: 55; R: 43)

    DEMOCRATS: Barack Obama

    REPUBLICANS: Mitt Romney

    CONNECTICUT (Dems: 48; GOP: 27 WTA)

    DEMOCRATS: Barack Obama

    REPUBLICANS: John McCain

    DELAWARE (Dems: 15; GOP: 18 WTA)

    DEMOCRATS: Barack Obama

    REPUBLICANS: John McCain

    GEORGIA (Dems: 87; GOP: 72)

    DEMOCRATS: Barack Obama

    REPUBLICANS: Mike Huckabee

    ILLINOIS (Dems: 153; GOP: 57)

    DEMOCRATS: Barack Obama

    REPUBLICANS: John McCain

    KANSAS (Caucus - D: 32)

    DEMOCRATS: Barack Obama

    MASSACHUSETTS (Dems: 93; GOP: 40)

    DEMOCRATS: Hillary Rodham Clinton

    REPUBLICANS: Mitt Romney

    MINNESOTA (Caucuses - D: 72; R: 38)

    DEMOCRATS: Barack Obama

    REPUBLICANS: Mitt Romney

    MISSOURI (D: 72; R: 58)

    REPUBLICANS: John McCain

    MONTANA (Caucus - R: 25)

    REPUBLICANS: Mitt Romney

    NEW JERSEY (Dems: 107; GOP: 52 WTA)

    DEMOCRATS: Hillary Rodham Clinton

    REPUBLICANS: John McCain

    NEW YORK (Dems: 232; GOP: 101 WTA)

    DEMOCRATS: Hillary Rodham Clinton

    REPUBLICANS: John McCain

    NORTH DAKOTA (Caucuses - D: 13; R: 26)

    DEMOCRATS: Barack Obama

    REPUBLICANS: Mitt Romney

    OKLAHOMA (Dems: 38; GOP:38)

    DEMOCRATS: Hillary Rodham Clinton

    REPUBLICANS: John McCain

    TENNESSEE (Dems: 68; GOP:52)

    DEMOCRATS: Hillary Rodham Clinton

    REPUBLICANS: Mike Huckabee

    UTAH (Dems: 23; GOP: 36)

    DEMOCRATS: Barack Obama

    REPUBLICANS: Mitt Romney

    WEST VIRGINIA (GOP state convention: 18 WTA)

    REPUBLICANS: Mike Huckabee (18)

    PST2303: アメリカ西海岸時間午後11時03分現在:

    オバマ氏13州、クリントン氏8州で勝利、米大統領選

    下記はCNNjpの記事より。これでは民主党は歴史始まって以来かなり久しぶりに、全国党大会で候補が指名されるブローカーコンベンンションになってしまうかも。

    米大統領選で民主、共和両党の指名候補争いの天王山となるスーパーチューズデーの投票は5日実施され、CNNの独自集計によると、民主党ではヒラリー・クリントン上院議員とライバルのオバマ上院議員が接戦を演じている。2人の一騎打ちは長期戦の様相ともなってきた。

    クリントン氏は当初、全米の支持率でオバマ氏を大きく引き離していたが、オバマ氏がここに来て追い上げる勢いを見せ付けている。


    PST1908: アメリカ西海岸時間午後7時13分現在:

    下記はAPより、括弧内は代議員の数。Dems = 民主党、GOP=共和党。共和党でハッカビーが取った州では、マケインの支持者たちがロムニーに勝てないと知ってハッカビーに投票したことが原因。ま、こういうことコーカスではよくあることなので特に汚いやり方ではないが、絶対勝てないハッカビーがいつまでも居るためにロムニーとしては非常に迷惑。ハッカビーはマケインの副大統領になりたいのかも。

    ALABAMA (Dems: 52; GOP: 45)

    DEMOCRATS: Obama

    REPUBLICANS: Huckabee

    ARKANSAS (Dems: 35; GOP: 31)

    DEMOCRATS: Clinton

    REPUBLICANS: Huckabee

    CONNECTICUT (Dems: 48; GOP: 27 WTA)

    REPUBLICANS: McCain

    DELAWARE (Dems: 15; GOP: 18 WTA)

    REPUBLICANS: McCain

    DEMOCRATS: Obama

    GEORGIA (Dems: 87; GOP: 72)

    DEMOCRATS: Obama

    ILLINOIS (Dems: 153; GOP: 57)

    DEMOCRATS: Obama

    REPUBLICANS: McCain

    MASSACHUSETTS (Dems: 93; GOP: 40)

    REPUBLICANS: Romney

    DEMOCRATS: Clinton

    NEW JERSEY (Dems: 107; GOP: 52 WTA)

    REPUBLICANS: McCain

    DEMOCRATS: Clinton

    NEW YORK (Dems: 232; GOP: 101 WTA)

    DEMOCRATS: Clinton

    REPUBLICANS: McCain

    NORTH DAKOTA (D: 13; R: 26)

    DEMOCRATS: Obama

    OKLAHOMA (Dems: 38; GOP:38)

    DEMOCRATS: Clinton

    REPUBLICANS: McCain

    TENNESSEE (Dems: 68; GOP:52)

    DEMOCRATS: Clinton

    UTAH (Dems: 23; GOP: 36)

    DEMOCRATS: Obama

    REPUBLICANS: Romney

    WEST VIRGINIA (GOP state convention: 18 WTA)

    REPUBLICANS: Huckabee (18)

    PST0708: アメリカ西海岸時間午前7時8分現在:

    昨日は仕事が忙しく、帰宅したのが午後7時過ぎ。ドアをあけた途端に電話のベル。受話器の向こうは録音の選挙運動。「有権者の皆さん、〜〜候補に清き一票を!」てな感じの音声が流れたのですぐに切った。自宅で仕事をしているミスター苺は「この調子で今日は一日何十回も電話が掛かってきて仕事にならなかったよ。」と言う。

    日本の街頭スピーカーもうるさいが、アメリカの電話の選挙運動もかなりわずらわしい。テレビやラジオのコマーシャルは仕方ないとしても、電話でわざわざ呼び出しておいて録音宣伝というのは非常に腹が立つ。

    いよいよ本日はスーパーチューズデーで、苺畑夫婦の住むカリフォルニアも選挙である。選挙結果は分かり次第更新するつもり。

    February 5, 2008, 現時間 7:08 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 1, 2008

    マケインが候補でも政権を民主党に渡してはならない! 共和党よ癇癪をおこしている場合ではない!

    アメリカ内政

    The English version of this post can be read here.

    著者:ミスター苺

    バリバリ保守派女性政治評論家のアン・コルターはマケインが共和党候補に指名されたら自分はヒラリーの選挙運動を応援するとまで語った。これについて苺畑夫婦とはお友達ブログの Patterico(パテリコ)は拍手を送っている。以下パテリコ曰く。

    僕はヒラリーの選挙運動までするとはいわないけど、裁判官のことだけじゃなく、何で気にする必要あるわけ?

    なぜって、これがその理由だ。

    負けるが勝ちではない。

    もしジョン・マケインが指名されて一般選挙で負けたら、2012年に出馬する次の共和党候補はマケインよりも保守派どころかもっとリベラルだろう。1980年の時みたいに「偉大なる保守派の希望の星」が袖口から登場して民主党から政権を奪い取るなんて全く期待できない。

    その間の8年間、オバマ大統領にしろヒラリー大統領にしろ俺たちがアメリカだと思ってることのほとんど政治的だけじゃなく文字どおり破壊されちまって、これがアメリカかよと思うような全然違う国になっちまってることだろう。もし俺たちがマケインと民主党のボンクラどもとの間に何の違いも見い出せないっていうなら、一時の感情に負けて馬鹿を見るのは俺たちのほうだ。

    すべての保守派の希望にかなうような100%保守派理想の候補なんていやしないんだ。だいたいアメリカのほとんどの人が同意する意見とか、それをいうなら共和党保守派内部ですら全員一致の意見なんて存在しないんだから。一部の保守派が希望する政策を取り入れるとなったら残りの30%を力づくで制覇するしかない。

    俺たちが住んでる国は小文字のdではじまる民主主義国家だ。これには憲法共和制が含まれる。だから自分とは違う他人の意見も国の方針に取り入れられなくちゃならないことになってる。レーガンの時代を振り返ってみても、せいぜい60%から65%の保守派政策が通った程度だった。確かに悪の帝国を倒すことや大幅な減税といった重要な65%ではあったけど。

    俺たち苺畑夫婦がとりたててジョン・マケインのファンじゃないってことは読者のみなさんもご存じの通り。カリフォルニアの予選でもおれたち夫婦はマケインに投票する気はさらさらない。しかし、、、

    • マケイン支持者は対テロ戦争において我々の政策を保つために非常に大切なひとたちである。
    • マケインは政府の浪費を大幅に削減し贈賄などの腐敗をなくす努力をすると約束している。
    • マケインはプロライフ(人工妊娠中絶反対派)だ。
    • マケインは2001年の現在では反対票を投じたが(多分共和党予選でジョージ・Wに負けたことを恨んでのことだろうけど)今は低い税金を支持している。
    • マケインは同性同士の結婚には反対だ。
    • マケインは健康保険の民間会社の市場競争を支持し国民保険には反対している。
    • マケインは下らない訴訟の乱用で出る弊害を緩和するため訴訟法の改正を支持している。
    • マケインは国内での原油発掘を支持している。
    • マケインは市民の憲法で保証されている個人の権利である市民の銃砲所持を支持している。
    • 宇宙について、マケインは人間を送り出す月探検を再開し、火星探検にも意欲をもっている。

    これら、保守派にとって重要なすべての政策において、マケインはオバマやヒラリーとは正反対の姿勢をとっているのだ。

    選挙運動予算改正法や移民法、拘束したテロリストをどう扱うかとか、地球温暖化といったような保守派とは意見が異なる政策についてでも、民主党の二人が取ってる極左翼の姿勢とはくらべものにならないほど大人しいものだ。それに比べて民主党の奴らは国境を完全に開けっ放しして、本当かどうかも証明もされてない地球温暖化に国費を浪費してアメリカ経済を破たんさせ、テロリストを拘束することにも反対で、テロを刑事犯罪のように扱い対テロ戦争などやる気は全くない。そして過去のアメリカがそうであったように国内の諜報機関同士がそれぞれ情報交換することが違法だった古き悪しき時代に逆戻りしようというのだ。

    ビルの意志を差し置いてヒラリーが選んだ国家副検察官のジェイミー・ゴアリック(Jamie Gorelick)が作ったゴアリックの壁を覚えているか?(カカシ注:アメリカの諜報部、CIA,
    FBI, 防衛庁などが諜報に関する情報交換を禁止する法律をつくった本人)ヒラリー政権で彼女がどんな大臣に選ばれるのか想像しただけでも身の毛がよだつ。

    最後に、マケインの癇癪持ちが大統領として適切かどうかという問題だが、それをいうならヒラリーの方がよっぽどひどい。ヒラリーのヒステリーはマケインのたまの暴発など足下にも及ばない。オバマときたら経験不足で気まぐれだ。敵に同情して正しい判断ができない可能性は大きい。

    であるからして、アン・コルターのような保守派がマケインが共和党指名を受けたらヒラリーやオバマの選挙運動に協力するなんていうのは、現実を無視した気違い沙汰だとしかいいようがない。保守派ラジオDJのメッドビッドはこの症状を"MDS," McCain Derangement Syndrom、マケイン嫌悪症候群と読んでいるくらいだ。今回は珍しく奴と意見が合った。マケインが指名されたら民主党を支持するとか選挙には行かないなどとだだをこねてる奴らは完全にこの症候群に冒されている。

    ロナルド・レーガンならそんなことはしなかったはずだ。レーガンが1976年にジェラルド・フォードに負けた時、レーガンはフォードのために選挙運動に出かけた。レーガンはフォードに負けた腹いせにジミー・カーターを応援するなんて言わなかったじゃないか。

    保守派の連中にはもっと大人になれといいたい。マケインが共和党の候補に指名されたら、頼むからマケインを応援して投票日にはマケインに投票してくれよ。なぜってマケインは民主党の連中に比べたら一千倍もましなんだからさ。ヒラリーとオバマはハリー・トルーマンやヒューベルト・ハンフリーじゃないんだぜ。マケインが共和党を分裂されるって言い張ってるひとたちに限って、自分の思いどおりにならなきゃ共和党を辞めるなんていって、それこそ党の分裂を促進してるってことに気が付くべきだ。

    俺は以前に移民法で自分らの要求の8割方が通ったにも関わらず10割通らなきゃ納得しないといってた保守派連中に警告した。オールオアナッシングなんて二者択一を迫ったら何にも得られなくなるぞってね。そしてその次に民主党が書く法案はもっと気に入らないものになってるだろうってさ。

    今保守派が共和党候補に背を向けたら、次の選挙ではもっと強力になった現役の民主党を相手にしなきゃなくなる。そして次回も絶対に俺たちは負けるよ。

    そしてその間に1994年の選挙からリベラル主義にゆっくりと抵抗するようになっていた国民のおかげで優位にたってきた保守派の功績もすべて失って元の木阿弥となる。ニュート・ギングリッチのいない今の共和党が政権と議会を取り戻せる希望は全くなるのだ。

    February 1, 2008, 現時間 7:05 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 31, 2008

    米共和党大統領候補:ロムニーかマケインか葛藤の保守派

    アメリカ内政

    フレッド・トンプソンに続いてルディー・ジュリアーニも脱落したので、まだマイク・ハッカビーが居残っているとはいえ、実質上共和党の選択はミット・ロムニー対ジョン・マケインとなった。これはアメリカの保守派にとってはちょっとつらいところだ。

    ミット・ロムニーはモルモン教徒であることを除けば、アメリカ保守派には理想的な候補者といえる。その政策も道徳観もネオコンや宗教右翼をまとめるだけの魅力のある候補者だろう。

    それに比べてジョン・マケインはイラク戦争以外では共和党とは名ばかりのリベラルな政治家だ。裁判官任命にしろ移民問題にしろ、およそ共和党員らしい行動をしてきていない。共和党の保守派の間ではマケインは人気がないなどという生易しいものではなく、マケインに入れるくらいならヒラリーに入れてやる、なんていう過激なひとまでいるほどだ。

    しかし、ここで共和党有権者が考えなければならないことは、大統領選挙は共和党の候補を指名するだけで終わるのではなく、その後の一般選挙で民主党候補をやぶらなければならないということである。ミット・ロムニーは保守派の間での人気はまずまずだが、それだけでは無所属や民主党の保守派を引き付けることは無理だ。

    そこへいくとジョン・マケインはリベラルなだけに中間層の無所属有権者を惹き付ける力がある。特にヒラリーが候補者指名された場合、民主党のなかにもマケインなら共和党でも我慢できるとしてヒラリーを見捨ててマケインに投票する人が出てくるかもしれない。

    確かに保守派の基盤は大切だ。しかし基盤だけでは勝てない。ここはひとつ勝てる候補者を選ぶ必要がある。となるとアメリカの保守派は鼻をつまんでもマケインを選ぶべきなのかもしれない。

    来週の火曜日はいよいよスーパーチューズデー、決着がつくのはもうすぐだ。

    January 31, 2008, 現時間 7:01 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    January 29, 2008

    ビルとヒラリー、本当の候補者はどちら?

    アメリカ内政

    昨日のサウスカロライナでもその前のネバダでもヒラリー・クリントンの選挙運動は元大統領の夫、ビル・クリントンの活動が目立った。時としてリポーターと怒鳴りあいになったり、ライバル候補者のオバマへの罵倒が行き過ぎたりと、ビル・クリントンの元大統領としてあるまじき態度が話題になった。

    しかしヒラリーの選挙運動でビルの活躍があまりにも目立つことが、ヒラリーにとって良いことなのだろうか?ビルは確かに選挙運動の天才ではあるから使い方次第では非常に協力な武器となるが、その一方で彼は両刃の刃でもある。選挙運動員としてのビル・クリントンについて、歴史家のビクター・デイビス・ハンソン教授でこんなことを書いている。

    現大統領のジョージ・W・ブッシュが大統領として選挙運動をしていた時、41代目大統領で父親のジョージ・H・W・ブッシュは、ほとんど選挙運動に出てこなかったし、Wの大統領としての実力についてはほとんど述べず、自分にとって大事な息子であるという程度のことしか言っていなかった。前大統領のビル・クリントンがWの悪口をどれだけ言っても、パパブッシュはほとんど反論しなかった。

    それにひきかえビル・クリントンときたら単なる応援どころか、ヒラリー・クリントンの選挙運動の総指揮官でもあるかのように振舞っており、時としてヒラリーより観客を惹き付けてしまっている。下記はハンソン教授。

    (ヒラリーのではなくビルの)ネバダにおける勝利演説は全くすごいものだった。ビルはヒラリーが隣で黙って見守るなか、延々と続けた。ビルはヒラリーのカムバックを自慢し他の候補者の悪口をいい、もちろん自分のことを話、マイクを握って離そうとしなかった。

    ヒラリーの表情ときたらいつもどおりの「私にこのドーベルマンに口かせを付けろなんて言わないでよね。」と言いたげに赤の他人のように凍り付いたまま立っていた。

    ミスター苺はヒラリーの選挙運動は日に日にビルに乗っ取られつつあり、そのうち今の選挙運動会長であるパティ・ソリス・ドイル(Patti Solis Doyle)などは会長とは名ばかりで窓際に追い払われ、ビルの昔のキャンペーン運動員たちが参加していつの間にかいったい誰が候補なのかわからなくなるだろうという。そうなれば選挙運動プロのビルに押されてヒラリーは見る影もなくなるかもしれない。

    しかしそうなった場合、我々共和党にとってはどういう影響があるだろうか。

    一方で、ビル・クリントンはここ数十年間でもっとも才能ある選挙運動家である。なにしろ近年の大統領のなかでもまれに見る落ち度だらけ男を二度も大統領に選ばせたくらだからね。ビルの得意技と言えばなんといっても泥試合。クリントンの度を超えた侮辱に侮辱を重ねた個人攻撃で相手を挑発し相手に無理矢理応戦させる。一旦選挙運動が泥試合に陥ればもうこっちのもの。ビルは必ず勝つ。

    しかしもう一方で、いったいアメリカ国民はどれだけビル・クリントンの汚いやり方にたえられるだろうか?

    日本のみなさんはクリントン大統領が現役当時結構人気があったとお思いかもしれないが、最初の二年が終わった中間選挙で共和党に議会の多数議席を大規模にとられてしまうほど人気がなかった。戦争もなく平和で経済もITバブル景気真っ最中でアメリカにとって非常に良い時代だったのに、ビルの支持率は常に42%程度という低いものだった。第二期目の選挙の時に全く魅力のないボブ・ドール共和党候補を相手に国民表の過半数も取ることができなかったくらいだからその人気度は分かろうというものだ。

    しかも二期目にはセックススキャンダルと弾劾裁判で、ビルとヒラリーの汚い洗濯物を国民はさんざん見せつけられたのである。民主党のなかには自分の党の大統領だから共和党の攻撃に対して弁護せざる終えない立場に追い込まれことを未だに忌ま忌ましく思っている議員も少なくないだろう。そのビル・クリントンが再び全力投球で選挙運動をしようとしているのだ。これにつきあわされる民主党市民も気の毒といえば気の毒なはなし。

    ヒラリーがオバマに勝って民主党の大統領指名を受けたとしたら、このキャンペーンは今年の11月まで続くのである。しかもビルの選挙運動を見ていると、今度の選挙に立候補しているのはヒラリーではなくてビルなのではないかという疑いが人々の間に生まれるだろう。ヒラリーはアメリカ始まって以来のフェミニスト大統領どころか、夫に利用された大統領とは名前だけのただの操り人形だというイメージがだんだん強くなってくる。

    先日コメンターの方もおっしゃっていたが、ヒラリーは実績実績と繰り返してはいるが、いったい政治家としてどんな実績があるのだろうか?ヒラリーは若い頃から自分の力でキャリアを作り上げたことなど一度もない。ヒラリーの最初の弁護士としての仕事は夫がアーカンサス知事だったコネで法律事務所に就職させてもらっただけだし、その後は大統領の妻。そして元大統領の影響力を利用してビルからニューヨーク代表上院議員の職をあてがってもらった。独立した女性どころか、ヒラリーはすべて何でも夫のビルにお膳立てしてもらって来た夫に頼り切りの情けない女性だ。

    今度の大統領選挙にしたって、ヒラリーが元ファーストレディでなかったら彼女をまじめに取り扱ったひとなどいるだろうか?たかが上院議員を二期つとめただけで、議会でこれといった活躍をしたわけでもなく、オバマのように人格的な魅力があるわけでもないヒラリーなど誰が相手にしただろう。

    ところで陳さんは共和党にとってヒラリーが候補になるよりオバマのほうが手強いのではないかとおっしゃっていた。候補者としては確かにオバマは魅力的な人間だ。しかしオバマが相手なら共和党候補はまともな選挙運動が出来る。ヒラリーが相手では泥試合を避けることはできない。泥試合になったらクリントンにかなうものはない。

    それに心の健康のためにも、アメリカ市民はまともな人間同士の選挙運動を望んでいるのではないだろうか?

    January 29, 2008, 現時間 6:22 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    January 28, 2008

    「イラク戦争の大義は嘘で固められていた」という嘘

    アメリカ内政 , イラク関係 , 狂ったメディア

    English version of this entry can be read here.

    このAPの記事 には唖然とした。これを日本語で説明しているこちらから引用すると、、

    米国の調査報道を専門とする独立系報道機関「公共の完全性に関するセンター」(The Center for Public Integrity)は22日、「イラク戦争・戦争カード―偽装に彩られた戦争への道」(Iraq-The war card orchestrated deception on the path to war)と題するチャールズ・ルイス(Charles Lewis)、マーク・リーディングスミス(Mark Reading-Smith)両氏共同署名による調査報道記事を掲載。

    その内容についてAPの説明はこちら。

    ふたつの無収益報道組織による調査で、ブッシュ大統領と政権の幹部たちは2001年のテロ攻撃以降二年に渡ってイラクが及ぼす国家安全保障への脅威に関して何百という虚偽の供述を発表していたことが明らかになった。

    この調査は「世論を効果的に刺激する目的で仕掛けられた操作があり、その過程において国は誤った前提のもとで戦争に導かれた」と結論付けている。

    この調査の著者たちは何とブッシュ大統領とその政権が意図的に国民を騙して戦争をはじめたと糾弾しているのである。少なくとも読者にそういう印象を与える目的でこの『調査』が発表されたことは間違いない。

    ではいったい彼等の言うブッシュ政権の「嘘」とは何をさしているのだろうか?

     その中で、両氏は、ブッシュ大統領をはじめ同政権の高官7人―チェイニー副大統領、ライス大統領補佐官(国家安全保障担当、当時)、ラムズフェルド国防長官(当時)を含む―が、2001年9月11日の米同時多発テロ以降2年間にわたって、イラクのフセイン大統領(当時)による国家安全保障上の脅威に関する少なくとも935回の嘘の声明を出していたことを明らかにした。

     またそれによると、演説、背景説明、インタビュー、公聴会やその他の別々の少なくとも532件の局面で、ブッシュ大統領とブッシュ政権の3人の高官が、パウエル国務長官(当時)、ウルフォウィッツ国防副長官(当時)、ホワイトハウスのスピーチライター、アリ・フレイシャー、スコット・マクラーレン両氏とともに、イラクは大量破壊兵器を既に保持している(さもなければ製造もしくは獲得しようとしている)と明言。またイラクが国際テロ組織アルカイダと関係がある、さらにはイラクは大量破壊兵器とアルカイダ双方と関係していると明白に語り、これら一致した発言が、ブッシュ政権のイラク戦争開戦の大儀につながっていったという。

     ブッシュ大統領1人に限ってみると、同大統領は、259件の嘘の声明を出した。そのうちの、231件はイラクの大量破壊兵器問題で、残りの28件は、イラクとアルカイダの関係についてだった。パウエル国務長官は、イラクの大量破壊兵器問題で244件の嘘の声明を出し、イラクとアルカイダの関係については10件の嘘の声明を出した。

    「よもやイラクが大量破壊兵器を保持していなかったことやアルカエダと意味のある関係がなかったことは議論の余地はない。」と著者のチャールズ・ルイスとマーク・リーディング・スミスは語っている。二人はブッシュ政権が巧妙に作成し操作した誤った情報の基にアメリカは2003年3月のイラク戦争開戦に導かれたのだと断言する。

    著者たちはブッシュ政権の嘘に含めているが、イラクがWMDを所持しようとしていたことは事実であり、調査結果もそれ自体は否定していない。また彼等はブッシュ政権のいうイラクとアルカエダに関係があったこと事態を否定しているわけでもない。単にその関係が「意味のある」ものだったかどうかに異論を唱えているだけなのだ。

    下記は調査書からの引用だが、意図的に混乱する書き方になっているため、私の力で正しく翻訳できるかどうか分からないが一応やってみよう。

    2002年7月、イラクとアルカエダテロリストとは関係があるのかという問いに対してラムスフェルドは一言「もちろん」と答えた。だが事実は同月に防衛庁諜報機関(DIA)が発表した査定(数週間後にCIAのテネット局長も確認した)では「イラクとアルカエダの間には直接な協力関係があるという確実な証拠」は見つけられなかったとある。さらにDIAはそれ以前の査定で「アルカエダとフセイン政権の関係は明かではない」としている。

    この回りくどい文章を分かりやすく分析するのはちょっとしたチャレンジだ。

    1. 調査書の文章: 「2002年7月、イラクとアルカエダテロリストとは関係があるのかという問いに対してラムスフェルドは一言「もちろん」と答えた。

      意味: ラムスフェルドはイラクとアルカエダの関係が存在すると断言した。

    2. 調査書の文章: 査定..では「イラクとアルカエダの間には直接な協力関係があるという確実な証拠」は見つけられなかったとある。

      意味: 後の査定では関係があったことが判明しているが、軍事同盟といえるほどの密着な関係ではなかった。

    3. 調査書の文章: DIAはそれ以前の査定で「アルカエダとフセイン政権の関係は明かではない」としている。

      意味: アルカエダとイラクの関係について解るまで、我々はその関係の性質を知らなかった。

    著者たちは1のラムスフェルドの返答が、2と3によって嘘だと証明されるといいたいらしいのだが、どういう理屈を使えばそういうことになるのかカカシにはさっぱり分からない。

    彼等がいうもうひとつの「虚偽声明」( "false statement" )の例を出してみよう。いうまでもないが彼等のいう「虚偽声明」とは「明らかな嘘」という意味である。

    2003年1月28日。毎年恒例の一般教書演説のなかで「イギリス政府はサダム・フセインは最近かなりの量のウラニウムをアフリカから購入しようとした わが国の諜報部からも核兵器製造に必要な高度の強制アルミニウム管をフセインが購入 しようとしたと報告を受けている。」と語った。しかしこの二週間前に国務庁の諜報調査部のアナリストが同僚に、なぜ自分がウラニウム購入の契約書は「多分偽造書」だと思うのかその理由を諜報関係者に説明する準備をしているとメールを送っていた。

    この話は今さらここで持ち出すようなものではない。当時さんざんその真偽が分析されているのだ。ご存じない方のために説明すると、契約書そのものが偽造だったことは後になってわかったのだが、フセインがナイジャーからウラニウムを購入しようとしたのは事実である。ただナイジャー政府が国連からの批判を恐れてイラクへの販売を拒否したためフセインはウランを買うことができなかっただけだ。これはナイジャーへCIAから派遣されて調査に行った元外交官のジョー・ウィルソンがナイジャー政府の高官から聞いた話だとして報告しているのである。(後にウィルソンは自分で書いた報告書とは全く反対の声明文を発表してブッシュ政権を批判。それがもとで妻のバレリー・プレームのCIAでの地位があきらかになったとかなんとかいって訴訟になったが、ま、それはまた別の話だからここでは避ける)

    この調査書が数え上げ、APがせっせと報告している何百にも渡る「虚偽声明」とは結局こういった類いのものばかりだ。これらの声明についてブッシュ政権からの説明を得ようという努力もされていないだけでなく、実際に政権の声明や発表が自分らの調査結果とどのように矛盾しているのかという分析など全くされていない。

    しかしそれ以前にこの調査書を読んでいて一番疑問に思うことは、彼等のいう「虚偽声明」のうちどのくらいのものを、当時ほとんどの人たちが本当だと信じていたかということだ。共和にしろ民主にしろブッシュ政権と同じ諜報を持っていた議会の役員たちも政権と同じことを言っていたのではないのか?もし後になってブッシュ政権の発表した声明が誤りだったことがわかったとしても、当時誰もが真実だと信じていた事実をブッシュ政権が発表したのだとしたら、それは間違いかもしれないがとはいえないはずだ。いったい彼等の調査書のなかにそんなたぐいのものがどれだけ含まれているのだろうか?調査書はその点を全く明らかにせず、こんなふうにまとめている。

    ブッシュは間違いや誤った判断について認めようとしない。それどころかブッシュ政権はイラクの脅威に関する戦前の公式発表と現実の「現場の真実」との明らかな相違について何度も国内諜報部の乏しい諜報のせいにしている。

    またブッシュ政権の内部や政府の高官のなかからもブッシュが事実をわい曲したという批判が増えていると書かれているが、増えている批評家が誰なのかということは書かれていない。

    ところでこの調査書を発表した二つの組織に関しては興味深い点が二つある。

    • 無収益の報道機関ふたつによる調査とあるが、、

      この二つの機関とは、The Fund for Independence in Journalismとthe Center for Public Integrityというのだが、11人いるFundのほうの8人までもがCenterの役員をやっている。つまりこの二つの機関は独立した別々の組織ではなく腰でつながったシャム双生児なのである。.

    • 独立報道機関とは名ばかりで、、、

      独立どころかCenterの投資者は左翼億万長者でブッシュ憎悪症候群を重く煩っているジョージ・ソロス。 創設者はビル・モイヤーというやっぱり左翼のジャーナリストで、その他にも左翼歌手のバーバラ・ストライサンド、フォードファウンデーション、昔は保守派だったが今や左翼と化したピューチャリタブルトラストなどがある。つまるところ、この二つの機関はバリバリの左翼組織なのである。

    この調査書に書かれていることは何もいまさら蒸し返さなければならないほど目新しいニュースでもなんでもない。彼等のいう「虚偽の声明」とは単にリベラルや左翼が反対している意見や解釈の違い、もしくは当時は真実だと誰もが信じていたが後に間違っていることが分かったというものくらいで、おおよそ嘘だの虚偽だのという表現からはほど遠いものだ。

    しかもこの調査書を発表したのは独立系でもなければジャーナリストでもない、ただのブッシュ大嫌い左翼プロパガンダ組織なのである。彼等がこんなろくでもない調査書を今の時期に発表したのが大統領選挙予備選真っ最中であることと無関係だと考えるほど我々読者はばかではない。

    こんな『偽装に彩られた』プロパガンダをあたかもニュースででもあるかのように報道するAPもジャーナリストとして失格だ。もっとも架空のバグダッド警察署長からのインタビューを何年も載せていたり、テロリストを記者に雇っていたりするAPだ、このくらいはお手の物かもしれない。

    January 28, 2008, 現時間 11:38 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 27, 2008

    サウスカロライナ予備選バラク・オバマ圧勝! オバマに黒人候補のラベルを貼るクリントンの汚い手口

    アメリカ内政

    いえ〜い!!!行け、行け、オバマ!ヒラリーなんかぶっとばせ!

    なんて別にカカシはオバマのファンではない。これは単に敵の敵は味方というせこい考えである。(笑)

    サウスカロライナの予備選ではバラク・オバマが55%の票を獲得し28%を穫ったヒラリーを大きく引き離しての圧勝だった。

    (CNN) 米大統領選挙の民主党予備選が26日、南部初となるサウスカロライナ州で投開票され、アフリカ系のバラク・オバマ上院議員が圧勝した。出口調査によれば、黒人有権者の約8割がオバマ氏を支持している。

    開票率99%の時点で、オバマ氏は55%を獲得。女性初の大統領を目指すヒラリー・ロダム・クロントン上院議員は27%、サウスカロライナ州生まれの地元候補ジョン・エドワーズ氏は、18%にとどまった。

    サウスカロライナ州は、民主党有権者のうち黒人が過半数を占めており、黒人票がオバマ氏を支持した。一方、オバマ氏を支持した白人有権者は、4分の1だった。また、クリントン氏の支持率がオバマ氏を上回ったのは、65歳以上と年齢が高い層のみだった。

    繰り返すようだが私は特にオバマ候補が好きなわけではない。だが、オバマへのビラリー(ビルとヒラリー)の汚い攻撃を見ているとヒラリーだけは勘弁してほしいという思いがさらに強まってきた。

    ヒラリーはどこかの討論会でオバマの人種やヒラリーの性別は選挙運動の際に考慮に入れられるべきではないと口先ではきれいごとをいっていた。しかし彼女のキャンペーンはアメリカ初の女性としてフェミニストに訴えかける運動だし、オバマに関しては黒人候補で黒人の間でしか人気がないといわんばかりの攻撃を毎日のように仕掛けているのだ。

    サウスカロライナでのオバマの勝利は確かにオバマにとって良いことではあるが、白人票の1/4しか取れなかったというのは問題だ。なにしろ黒人票は全国的にはなんといっても少数派なのであり、やはりアメリカの圧倒的大多数を占める白人の支持を得られなければ大統領に指名されるのは不可能だ。無論それがクリントン派の狙いである。

    ヒラリーの夫クリントンは「最初の黒人大統領」といわれたほど黒人の間で人気のあった大統領だった。ところが妻のヒラリーはサウスカロライナの黒人たちから完全にそっぽを向かれている。しかも皮肉なことにその原因が一度は黒人の味方と慕われたビル・クリントンのせいなのである。(APニュースより)

    ここ一週間ビル・クリントンはオバマの主要な批評家として運動した...投票者たちは彼に耳を傾けた。APとテレビネットワークがおこなった出口調査では投票者の半分以上が前大統領が決断の際の大事な要素となったと答えた。しかしビル・クリントンの選挙運動に影響を受けたとこたえたひとのほとんどがそれでもオバマを支持すると答えた。

    つまり、ビル・クリントンがあまりにもオバマを批判するのでオバマに投票したということになる。投票者の中にはビルのクリントンに投票するのは当たり前というごう慢な態度が勘にさわったという人もいる。ビルはオバマの大統領への野心は「おとぎ話だ」と語り、サウスカロライナの市民を苛立たせた。サウスカロライナの民主党事務所ではビルがヒラリーのキャンペーンの足を引っ張っているのではないかという質問に対して、ビルが来るまではヒラリーはオバマよりも支持率が高かったと語っている。

    しかしサウスカロライナではオバマの黒人という人種に焦点をあてることでサウスカロライナの黒人票をうしなったかもしれないが、長い目でみたらこの作戦はオバマのイメージダウンになった可能性は大いにある。なぜならばサウスカロライナでオバマが圧倒的に黒人票を得たことで、一般の投票者は彼を「黒人だけの候補者」と見るようになる危険性があるからだ。アメリカは昔に比べたら決して人種差別意識が高いとはいえない。だが人種を前に押し出しての選挙運動は好ましくないのだ。

    ビル・クリントンはオバマの今回の勝利は単にオバマは黒人に人気があるというだけのことであって、市民全体の支持を得ていることにはならないとほのめかしている。「84年と88年にジェシー・ジャクソンだってサウスカロライナで勝ってますからね。」と黒人票以外は全くとれなかったマイナーな黒人候補者を持ち出して来てビルはオバマもその程度の候補で問題にならないと言いたげである。

    10日後に予備選がある州の黒人投票者の割合はカリフォルニア8%、ミズーリでは15%、ニューヨークでは20%、テネシー23%、ジョージア47%だ。黒人票だけではこれらの州で勝つことができないのは明白である。

    しかしながら女性票には強いと思われたヒラリーだが、サウスカロライナでは10人のうち3人の女性しかヒラリーに投票しなかった。どうやらサウスカロライナでは人種のほうが性別よりも重大だったようである。


    米大統領選:ヒラリーの勝利にオバマが勝利宣言、混乱するネ...
    ニューハンプシャー予選、期待どおりのマケイン(共)と意外...
    ヒラリーが賢く見える? バラク・オバマの連続失言
    いよいよ始まったヒラリー対オバマの非難合戦

    January 27, 2008, 現時間 12:32 AM | コメント (3) | トラックバック (0)

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    January 26, 2008

    マケインの選挙役員に元メキシコ政権閣僚が! 大統領候補の怪しげな国境警備政策

    アメリカ内政 , 移民問題

    昨日ラジオを聴いていたら、ミッシェル・モルキンが共和党の大統領候補ジョン・マケインのヒスパニックアウトリーチディレクターというラテン系投票者の票を集める役員ともいうべき人物が、元メキシコのビセンテ大統領の閣僚であったことが判明したと語っていた。

    この人物はワン・ハーナンダズ博士といい、メキシコと二重国籍を持つ。博士はアメリカとメキシコの間の国境は完全にオープンであるべきだと主張している運動家でもある。

    なぜこの事実が問題なのかというと、今保守派共和党の間では移民問題および国境警備対策が非常に重大な問題と考えられているからである。マケイン議員は以前から国境に建てる壁に反対したり、民主党議員と共同で違法移民を合法にする法案を提案したことなどもあり、移民問題ではリベラルすぎるという批判があった。大統領候補に出馬した際、マケインはそれまでの姿勢を変えて「自分は間違っていた。法案の失敗を教訓にした」と討論会などでも心変わりを説明し、国境警備に力を入れると強調していた。

    そのマケイン議員の選挙役員のなかにオープン国境を唱える運動家がいるということは、マケイン議員が国境警備対策について心変わりをしたというのは単に選挙に勝つための手段であり、もともとそんな気は毛頭ないのではないかという疑問が生まれてしまうのだ。

    先日古森さんが、イラクの増派作戦の成功で一時はどん底だったマケイン議員の人気が復活したとおっしゃっていたが、防衛については強いマケイン議員もその他の面では非常にリベラルで、共和党の保守派からはあまり人気がない。特に移民問題や保守派裁判官の任命に関しては保守派はマケインをかなり恨んでいる。そういう背景がある以上マケイン議員では共和党をまとめるのは非常に難かしいだろう。もちろんマケイン対民主党候補なら私はためらいなくマケインに投票する。イラク対策だけでもマケインを支持する価値は大いにあるからだ。しかし正直な話そういう選択は好ましくない。

    ところで三日後(1/29)に迫っているフロリダの予備選ではマケインとロムニーの接戦である。リアルクリアポリテイィクスによればなんとその差はたったの0.1%!この時期にハーナンダズ博士のことが話題になればマケインの人気に影響が出ることは確実だ。ただ昨日マケイン支持を表明したニューヨークタイムスなどのリベラル主流メディアはこの問題を大きく取り上げることはしないだろう。となるとこの話が選挙に影響するかどうかはミッシェル・モルキンやタウンホールドットコムのような保守派ブロガーや保守派ラジオのトークショーホストら次第ということになる。

    そんな保守派トークショーホストのひとりヒュー・ヒューイットのラジオ番組のなかでベルトウェイボーイズと呼ばれる政治評論家の二人が、これはたいした問題ではないと語っていたが、私にはそうは思えない。まだフロリダ予備選までは三日もあるのでこの話が人々の耳にはいるには十分な時間がある。もしフロリダの選挙で影響がなかったとしても次のスーパーチューズデーまでにはかなり時間があるので、それまでにこの話の影響は明らかになるだろう。

    January 26, 2008, 現時間 12:34 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 25, 2008

    マケインひいきのニューヨークタイムス、ミット・ロムニーをこき下ろす

    アメリカ内政 , 狂ったメディア

    English version of this entry can be read here.

    アップデートとバンプ:あり、後部参照。

    ニューヨークタイムスはジョン・マケインにとって手強い共和党の競争相手であるミット・ロムニーへの個人攻撃に必死だ。「ロムニーのリードは共和党に嫌悪感を起こす」と題されたこの記事を読んでみよう。

    最近のヒラリー・ロダム・クリントンとバラク・オバマ上院議員たちの民主党側の争いに注目が行き過ぎているため、ミット・ロムニーに向けて寄せられている他の共和党候補競争相手からの攻撃は影が薄い。

    ジョン・マケイン上院議員はニューハンプシャーにおいて、「決して豚と相撲をとってはいけません」 と今月ミット・ロムニーについて質問された時に答えた。「お互いに泥まみれになってしまい、豚はそれを好むからです。」

    ロムニーを豚に例えるというのもずいぶん汚いやり方だが、マイク・ハッカビーの選挙運動員であるローリング氏に至ってはロムニーに暴力さえ振るいかねない言い方だ。

    「歯でも折ってやりたいと思うようなミット・ロムニーみたいなやつへの怒りが私の思想の邪魔にならないよう努めなければならない。」

    NYタイムスはミット・ロムニーへの憎悪は当たり前という姿勢を取った上で、その理由を説明している。

    「ロムニーは、我々のように既存の規則に従いません。」とマケイン候補の選挙運動員、チャールズ・ブラック氏は語った。

    ニューヨークタイムスはここでマケイン候補はグレン・ジョンソンというAPのリポーターがミット・ロムニーに激しく突っ込みを入れられているビデォを観てほくそ笑んでいたという匿名の目撃者の話をもちだしてくる。このビデオとはグレン・ジョンソン記者がロムニーの記者会見で場所柄も自分の記者としての立場もわきまえずに突然ロムニーを嘘つき呼ばわりして怒鳴りはじめた模様が撮られたビデオのことだ。 ジョンソンはロムニーに付いて密着取材をすべくAPから派遣されていたのだが、なにかとロム二ーに食って掛かっていた。この時もロムニーがマケインの選挙はロビーイストによって仕切られていると批判したことに対して自分だってロビーイストをアドバイザーにしているではないかとロムニーの演説にヤジを入れたのだ。しかし事実マケイン議員の選挙委員長はロビーイストのリック・デイビスであり、マケインに雇われている立場にある。ロムニーが無料でアドバイスを受けているロビーイストとでは立場上雲泥の差があるのだ。

    正直な話、ジョンソンの醜態をみてマケインがほくそ笑んでいたという話はちょっと眉唾だ。そんな匿名の目撃者の話よりも過去にマケインと一緒に働いたこともあるダン・シュナー(Dan Schnur)の説明のほうが的を射ているだろう。

    シュナー氏はハーバード法律学校のビジネス学科出の常に礼儀正しいロムニー氏と海軍学校で罰則点を友達と競い合った不良少年マケインとのやりとりを校庭に例えて 「かつてジョン・マケインと彼の友達は休憩時間にミット・ロムニーをいじめたのです。」 と語った。

    シュナーは共和党の政治戦略者で今は誰の選挙運動にも関わっていないが、マケインの激しい性格についてはよく心得ているひとだ。

    マケインの癇癪は悪評が高い。怒るとものすごい勢いで暴言を吐き、執拗なほど相手の行為を根に持つ性格のマケインにとって、優等生ミット・ロムニーはかつてマケインがいじめてロッカーに閉じ込めたまじめな同級生を思い出させるのだろう。 マケインにしてもマイク・ハッカビーやルディ・ジュリアーニにしても、学校ではやんちゃないじめっ子だったという印象を受ける。彼等にとってはミットのような優等生 が経済界で成功し彼等の三人の財産をあわせても全く足りないほどの貯金を持ってることに嫌悪観を抱いていたとしてもおかしくはない。

    だがニューヨークタイムスの目的はまじめにロムニーが他の大統領候補から嫌われる理由を分析することにあるのではない。タイムスの目的は自分らが押しているジョン・シドニー・マケイン候補の競争相手をこき下ろすことにあるのだ。

    となるとニューヨークタイムスの次の標的は誰だろう? ロムニーをこき下ろすのに利用したマイク・ハッカビーだろうか。ハッカビーもロムニー叩きの役目を果たしたら「信心深すぎる」とかなんとか言って批判されるだろう。それともフロリダで手強そうなジュリアーニに対しては「信心が足りない」といって責め立てるつもりかもしれない。

    ニューヨークタイムスは絶対にマケインを批判したりはしない。だがそれもマケインが共和党の大統領候補指名を受けるまでの話だ。一旦指名を受けて民主党候補のライバルとなった日には手のひらを返したように「マケインは狂犬だ」とかなんとかものすごいマケインバッシングをはじめるのは十分に予想できる。

    要するにニューヨークタイムスはマケインなら民主党候補に勝てる可能性は低いと踏んでいるのである。そのタイムスがここまでロムニーをこき下ろすということは、タイムスがロムニーの共和党候補としての実力をかなり買っているという証拠ともいえる。少なくともかなり手強い相手だと判断しているのだ。だとしたら我々保守派は断然ロムニーを応援すべきだろう。

    アップデート:

    本日ニューヨークタイムスは共和党からはマケイン支持、民主はヒラリー支持を表明した。

    ニューヨーク(CNN) 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は24日、米大統領選の候補者のうち、共和党のジョン・マケイン上院議員と民主党のヒラリー・ロダム・クリントン上院議員を支持する方針を明らかにした。

    同紙論説はマケイン氏について、「怒れる少数の非主流派を代表して、ブッシュ体制を終わらせると確約している唯一の共和党候補」と評価。同氏が議会で超党派的に活動してきた点を指摘し、他の共和党候補よりも幅広く米国民の支持を得るだろうとの見解を示した。

    同紙はまた、共和党の別の候補者で前ニューヨーク市長のルディ・ジュリアーニ氏を「同時多発テロをもうかるビジネスに変容させ、選挙戦に利用した」と厳しく批判した。ジュリアーニ氏本人は、同紙の論説委員がリベラル派で、以前から度々失望させられているとして意に介さない姿勢を示すとともに、現職市長時代の実績を強調した。

    一方、民主党候補について、同紙はバラク・オバマ上院議員を評価したうえで、クリントン氏の方が大統領に適任との見方を表明した。7年間に及んだブッシュ政権の失敗後、民主党候補は大統領の適性をより厳しく問われると指摘し、「クリントン氏は上院議員としての経験を利用して国家安全保障問題に対応し、世界各国の指導者や多くの米軍関係者の尊敬を得ている」と述べた。

    ハッキリ言ってニューヨークタイムスに支持などされたらかえってマケインは迷惑なのではないかな?

    January 25, 2008, 現時間 11:44 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    アメリカ人は信心深すぎる?

    アメリカ内政 , 宗教と文化 , 対テロ戦争

    ボストングローブでジェームス・キャロルがアメリカのイスラエル・パレスチナ政策がうまくいかない理由はアメリカがキリスト教への信仰が強すぎるからだと書いている。

    日本のような世俗社会に育った人間がアメリカに来ると、最初に気が付くのは非常に多くの人々が信心深いという点だろう。日本の祭日には古い神道の伝統から来るものが多くあるにはあるが、その宗教を実際にどれだけの人々が信じているかというとかなり疑わしい。しかしアメリカには市民の41%が定期的に協会に通うというくらい信心深い国民性がある。アメリカではごく普通に神様の話題が登るし、それが特に不思議だという感覚は全くない。せんだってもカカシが食堂で頭痛がするので頭を押さえていたら、同僚に「お祈り中に邪魔をして悪いけど、ここ座ってもいい?」などと言われたほどだ。

    アメリカの大統領選挙でミット・ロムニーのモルモン教が話題になったり、マイク・ハッカビーに宗教右翼の支持が集まったりするのも、アメリカ社会が自分達の生活の基盤として宗教に重点をおいているからに他ならない。アメリカから日本へ輸入する文化がかなりリベラルで左よりであることから、日本人はとかくアメリカをリベラルな国だと思いがちだが、事実はその反対で非常に信心深い保守的な社会なのである。

    キャロルによると、アメリカの中東政策がうまくいかない理由は、まさにアメリカ人のこのキリスト教信仰にあるという。特にイスラム過激派への対応にキリスト式シオニストの考えが弊害になっているというのだ。

    キャロルはアメリカの熱狂的な信心がアメリカ人の自己権威力を誇張させ他の宗教、特にイスラムを蔑む衝動にかられるのだという。この風潮は福音書原理主義者の間で多くみられるが決して彼等だけに限られたものではない。よってアメリカは中東やアフリカ、南アジアなどで起きる宗教的な問題に対して自らの宗教心が邪魔してかえって問題を煽ってしまうのだと言う。

    ほう、では世俗主義で伝統的宗教をほとんど破棄してしまったヨーロッパ各地でイスラム教暴徒が治安を乱し、ヨーロッパ全体がイスラム系移民に国を乗っ取られそうな時に、アメリカだけがイスラム教徒の横暴を阻止しているのは何故なのか是非キャロルに説明してもらいたいものだ。これは世俗主義の先進国諸国で少子化問題が深刻になっている時にアメリカだけが高い出生率を保っているのと無関係ではない。

    キャロルはアメリカの宗教心がイスラエル・パレスチナ問題の弊害になっているというが、それが本当ならイスラエル創設の主役だった世俗主義のイギリスや、何かというとイスラエル批判に忙しいフランスが中東問題の解決に何の役にもたっていない理由を説明してもらいたい。そのやり方や成果は別として、中東問題を解決しようという意志があるのはアメリカだけではないか。

    欧州で暴れているイスラム教ギャングがアメリカで暴れられないのは、アメリカ人にはイスラム教に対抗できるだけの宗教があるからである。宗教心の強いアメリカでは人工中絶をする人の割合は少なく子だくさんの家庭が多いため、ヨーロッパが直面しているような、産児制限をしないイスラム教徒に人口を追い越される心配もない。アメリカの強さはキリスト教への信心深さが基本となっているのだ。

    もし宗教心が強すぎることが外交を妨げているというのがキャロルの本心なら、イスラム諸国にその宗教心を捨てるように解いてはどうかな? もっともそんなことをしたらイスラム教徒から命を狙われる可能性はかなり大きい。

    君の嫌うキリスト教が寛容でよかったね、キャロルさん。

    January 25, 2008, 現時間 6:57 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 20, 2008

    米大統領選:ヒラリーの勝利にオバマが勝利宣言、混乱するネバダの代議員数

    アメリカ内政

    アメリカの大統領予選では、昨日ネバダのコーカスとサウスカロライナの一般予選があった。民主党ではヒラリーが51%の投票数を取得して明かに勝ったのだが、なぜかオバマが勝利宣言をするという不思議な状況が起きた。しかしその話をする前にまずは選挙結果をCNNニュースからそれぞれ見てみよう。

    先ずネバダのコーカス

    (CNN) 米大統領選の共和・民主両党のネバダ州党員集会が19日行われ、共和党はミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事、民主党はヒラリー・ロダム・クリントン上院議員がそれぞれ勝利した。

    共和党は開票率100%で、ロムニー氏が得票率51%で首位に立ち、ワイオミング・ミシガンに続いて3勝目を挙げた。獲得代議員数は18人。2番手はロン・ポール下院議員(14%)、3番手はジョン・マケイン上院議員(13%)。アイオワ州を制したマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事と、フレッド・トンプソン元上院議員はともに8%で、4番手に並んだ。

    民主党は開票率98%でクリントン氏が得票率51%を記録し、8日のニューハンプシャー州に続く重要州で白星を挙げた。獲得代議員数は12人。勝利を受けてクリントン氏は、ヒスパニック系中心のカジノ従業員らで結成する労働組合に向けて、特別に感謝を表明。労組はバラク・オバマ上院議員を支持していたが、クリントン氏は組合員らに対し、良心に基いて投票するよう呼びかけていた。

    2番手は、初戦アイオワ州で勝利し、今回クリントン氏とヒスパニック票を争ったオバマ氏(45%)。ただ、獲得代議員数は13人で(カカシ注:ヒラリーは12人)クリントン氏を上回ったため、オバマ氏は実質的な勝利を主張している。3番手はジョン・エドワーズ元上院議員(4%)。

    そして共和党のみのサウスカロライナの結果はというと

    (CNN) 米大統領選のサウスカロライナ州共和党予備選は19日投開票され、開票率93%でジョン・マケイン上院議員が33%の得票率を記録し、勝利した。

    2位はアイオワ州を制したマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事(得票率30%)、3位はフレッド・トンプソン元上院議員(16%)。ワイオミング・ミシガン・ネバダの各州を制したミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事は得票率15%で4位だった。

    ちょっとここで読者のみなさんにもう一度『獲得代議員数』の意味を説明しておきたい。アメリカの大統領選挙は一見国民による直接投票のように見えるが厳密にいうと実はそうではない。大統領は各州から"delegate"「代議員」と呼ばれる投票者を選び、彼等が9月頃にある党大会であらかじめ決められた候補者に投票するというしくみになっている。

    しかし州によってこの代議員数は違うだけでなく、一位になった人が全数取れるところと、一位から三位くらいまでが割合で取れるところとあり、非常に複雑なシステムだ。

    かなり大金を継ぎこんでサウスカロライナで選挙運動をしていたロムニーが支持率があがらなかったことから選挙二日前くらいからサウスカロライナを去ってネバダに神経を集中させていたのも、サウスカロライナよりもネバダの方が代議員数が多いからで、サウスカロライナでまけてもネバダで勝てれば実質的にはトップを保つことができる。ロムニーの作戦は一州々地道に代議員数を稼いでいこうというものらしい。

    オバマがネバダで取得票では二位なのに実質上は勝者だといっているのも、取得票数ではヒラリーより負けたが代議員数ではクリントンより勝ったという理屈なのだ。どうしてこういうことが起きるのかというと、選挙結果は投票数だけでなく地区ごとの勝ち負けで決まるためヒラリーがある地区では圧倒的に勝っても別の地区ではわずかの差で負けた場合、投票数はヒラリーの勝ちでも地区ごとの勝ち負けは1:1という計算になるからだ。しかもMSNBCのマーク・マレー(Mark Murray)の説明によると、ネバダでは民主党の全国民主党大会で投票する代議員は今回の選挙では選ばれておらず、それが決まるのは4月19日なんだそうだ。ではいったいこの選挙で何が決まったのかというと、地方民主党大会での代議員だという。とはいうものの、4月19日の地方大会で代議員の支持に変化がなければそのまま全国大会の代議員になるわけだから、ま、いってみればオバマは全国大会で自分に投票してくれると口約束をした代議員の数をわずか一人だがヒラリーよりも多く取得したというわけだ。

    それではここでトップ候補者の現在までの代議員数の集計をしておこう。下記はリアルクリアポリティクスによる数字。

    共和党は、ロムニー59、ハッカビー39、マケイン32。期待のジュリアーニはまだ一人しか獲得できていない。ジュリアーニはフロリダで勝っていっぺんに巻き返したいところだ。

    民主党のほうはというと、ヒラリー203、オバマ148、エドワーズ50。後はゼロ。

    オバマの支持者は若者が多いが、ヒラリーの支持者は中年組と女性。ヒラリーのほうが組織力があるし、中高年のほうが選挙においてはたよりになるのでヒラリーが今のところ優勢だ。代議員数では負けてもネバダで最高票を取ったことで彼女の人気に拍車がかかったといえる。

    January 20, 2008, 現時間 2:01 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 15, 2008

    速報! 米大統領選挙:ミシガン予選はロムニー(共)勝利。民主はヒラリーが独走

    アメリカ内政

    アメリカ東海岸時間午後9時17分現在:

    今、フォックスニュースを観ていたら、ミシガンの予選では共和党のミット・ロムニーが勝ったと報道している。ハッカビーは今敗北宣言をしている最中である。ハッカビーの応援団はアクションスターのチャック・ノリスが指揮を取っている。

    ロムニーはミシガン出身なので、ミシガンはなんとか取りたいといっていただけに、この勝利は大きい。

    民主党の方ではヒラリーが勝ったとはいうものの、ミシガンは予選の期日を従来よりもずっと早めたため、オバマもエドワーズも抗議してミシガンでは投票紙に名前を連ねていない。しかも民主党委員会が予選期日を早めたことへの罰則として、ミシガンからは選挙人は選ばれないことになっている。ということは民主党にとってミシガンの勝利はあまり意味がない。ただ、ヒラリーがミシガン市民にどれほど好かれているかという物差しにはなる。

    詳細が分かり次第このエントリーは更新する。

    CNN日本語版からアップデート、21:33:00 est

    共和ロムニー氏、民主ヒラリー氏 ミシガン州予備選

    (CNN) 米大統領選のミシガン州予備選が15日行われ、共和党は地元出身のミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事、民主党はヒラリー・ロダム・クリントン上院議員が勝利した。

    共和党は開票率25%で、ロムニー氏が得票率39%でトップ。2位はニューハンプシャー州予備選を制したジョン・マケイン上院議員(得票率30%)、3位はアイオワ州の党員集会で勝利したマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事(16%)だった。

    民主党は開票率26%で、クリントン氏が得票率69%と圧勝。ただ、候補者が指定されていない票が全体の35%を占めた。

    アップデート:01:29:00 est

    共和党は開票率99%で、ロムニー氏が得票率39%でトップ。2位はニューハンプシャー州予備選を制したジョン・マケイン上院議員(得票率30%)、3位はアイオワ州の党員集会で勝利したマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事(16%)だった。

    というわけで共和党のほうは100%の開票でも変化なしだったが、民主党の方はヒラリーが結果的に55%の票を確保した。競争相手がいない州でたった55%しかとれなかったというのはちょっと問題。本来なら80%くらいはとっていなければならないはず。今後ヒラリーはかなり苦戦が予想される。

    January 15, 2008, 現時間 11:23 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    January 11, 2008

    選挙は関係なし! 遠慮せず強気の外交に専念できるブッシュ

    アメリカ内政 , イラク関係 , イランが危ない , 中東問題 , 対テロ戦争

    よくアメリカではすでに任期終了を待つだけになって政策上の実権がなくなっている政治家のことをレイムダックと呼ぶ。二期目の任期もあと一年足らずとなり、従来この時期の政権からは特にこれといった新政策は期待できない。

    この時期はある意味でアメリカにとって非常に危険な時期でもある。まずイラクだが、大統領選挙に影響を与えようと選挙をめざしてテロ行為が激化することは間違いない。また先日のイランのように任期を一年未満に控えた大統領が新しく戦争などはじめるはずがないと踏んで挑発をしてくる敵もあるだろう。

    しかし今回は従来とはちょっと違う状況がある。従来なら現在の政権の方針を引き継いで大統領に立候補する副大統領が、健康上の理由から立候補していない。大統領の外交政策は議会の承認を必要としない。ということはブッシュ大統領は来期の選挙運動を控えた支持率の束縛や議会のうるさい小言など気にせずに強気な外交に専念できるというわけだ。ブッシュはレイムダックだからと甘く見てやたらにアメリカを攻撃してくると敵は思わぬ猛反撃を受ける可能性がある。

    2008年のブッシュ外交政策はこれまでよりも強気なものになるのではないかという意見がStratforに載っている。(メンバー登録必要(Hat tip seaberry

    イラク戦争はジハーディスト戦争の延長だ。2001年のアフガニスタン侵略の後、合衆国はアルカエダを可能にしたサウジアラビア、シリア、イランそしてパキスタンという四つの勢力と同時に戦うだけの軍事力に欠けていることに気が付いた。そこでブッシュ大統領の最初の手段はアフガニスタンに対抗する碇(いかり)を確保するためにパキスタンに無理矢理アメリカと同盟を結ばせた。第二段階は他の三つの国を威嚇しアルカエダとの戦いへの協力を強制するため、これらの国と国境を接するイラクを占領した。そして最終段階ではアルカエダが崩壊するまでこの戦争を押し進めるというものだった。

    多くの思いがけない犠牲を払ったとはいえ、2008年の夜明けを迎えた今、この作戦がアルカエダが機能不能になるまで潰すことに成功したことが明らかになってきた。 はっきり言ってジハーディスト戦争はもうほぼ終わりを遂げているのである。合衆国は勝っているだけでなく、最初にアルカエダを可能にしたスンニ勢力全体を味方につけてしまった。

    これでこの地域においてただ一つ非スンニ派勢力のイランは合衆国との同意を求めなければならないという非常に居心地の悪い立場にたたされることになった。

    イラク情勢:

    現在イラクではファンタム・フィニックスという大掃蕩作戦が行われており、すでに何十人というテロリストが殺されている。特にファンタム..の一部であるハーベストアイアンではアンバー地域から逃げたアルカエダの連中の温床となっていたディヤラ地区が焦点とされている。

    現場の司令官によるとアメリカ・イラク同盟軍は期待したほどの抵抗にはあっていないということだ。これは我々の攻撃が事前に敵側に洩れたため、アルカエダの連中がかなり多く逃げてしまったのが原因らしい。

    しかしこれまでの作戦と違ってペトラエウス将軍のCOIN作戦では、一旦制覇した土地は去らずにあくまで守り通すので、テロリストから戦って奪い取ろうが逃げ去ったテロリストの留守中に制覇しようが結果は同じだ。テロリストは奪われた土地を奪い返すことはできないからだ。

    イラク戦争がうまくいくいつれて、アメリカ国内でも日本でもイラク戦争の話をあまりきかなくなったが、アメリカ市民が大統領選挙で気を奪われている間にもイラクではアメリカ軍がテロリスト退治を着々と進めているのである。大統領選挙に影響を与えようとテロリストが躍起になって自爆テロ作戦を練っていることは確かだが、味方軍の攻撃から逃れながら住処を次から次へと奪われている最中にメディアをあっといわせる大規模なテロ作戦を練るというのはそう簡単にできるものではない。

    イラン:

    この間のイランによる挑発行為で、アメリカ海軍は何もしないで見ていたという見解は間違っている。アメリカ側は確かに応戦はしなかったが、イランがこちらの反応を観察したのと同じようにこちらもイランのやり方を注意深く観察していたのである。それにアメリカ側がわざと反応を遅らせて意図的に誤った情報を与えた可能性も考える必要がある。

    もしまたイランがあのような挑発行為をとることがあったら、アメリカ側からの反応はかなり恐いものがある。ブッシュ大統領はイランへの武力行使をオプションのひとつとして考えているのは確かだが、それをやる前にイランに対して強気の対処をすることは可能だ。例えばホルムス海峡を通るイランへ出入りする船をすべて差しとめてしまうということなら意外と簡単にできる。これに経済制裁を加えれば、イランの経済は突如として立ち止まってしまうのだ。

    それではここで再びイランをどう攻めるか、軍事歴史学者のアーサー・ハーマン博士の提案を振り返ってみよう。

    1. まずホルムズ海峡を通る石油輸送を阻止する国はどこであろうと容赦しないと発表する。
    2. その脅しを証明するために対潜水艦船、戦闘機、じ来除去装置、イージスBMDシステムなどを含む空母艦バトルグループをペルシャ湾に派遣する。むろんこちらの潜水艦も含む。
    3. アメリカ一国によるイランの石油タンカー通行を封鎖。イランから出る石油、イランへ入るガソリンなどを完全阻止する。ほかの国の船は自由に通過させる。
    4. イランの空軍基地を徹底的に攻撃し、イランの空の防衛を完全に破壊する。
    5. イランの核兵器開発地及び関係基地、インフラなどを攻撃する。
    6. そしてこれが一番大切なことなのだが、イランのガソリン精製施設の徹底破壊である。

    7. アメリカの特別部隊がイラン国外にあるイランの油田を占拠する。

    読者の皆様もお気付きと思うが、アメリカはすでに1と2を実行に移してしまっている。ブッシュ政権は今年中にイランになんらかの強攻策をとるはずである。

    イスラエル・パレスチナ問題:

    今ブッシュ大統領はイスラエルを初訪問中。ブッシュ政権はこれまでのどの政権よりも親イスラエルとはいうものの、イスラエルに妥協を迫ってパレスチナに歩み寄るように圧力をかけるという点では従来の政権とあまり変化はない。カカシは他の点ではブッシュ大統領の政策を支持しているが、ことイスラエル・パレスチナ問題に関してはあまり期待していない。オルメルト首相との会話も中東和平よりもイランの脅威に終始した模様で、パレスチナ和平についてはあたりさわりのない会話しかなったようだ。

     【エルサレム笠原敏彦】...パレスチナ和平をめぐってはオルメルト首相が7年ぶりに再開した和平交渉への「完全な関与」を改めて表明したものの、交渉進展へ向けた具体策は示せなかった。

     初のイスラエル訪問となるブッシュ大統領の首相との会談は、予定を約40分も超過。2国家共存に向けてパレスチナ国家の輪郭(国境画定、難民の帰還問題など)を決める交渉の年内妥結やイランへの対応で、突っ込んだ論議を行った模様だ。

     イスラエルは和平問題よりイランへの対応を重視。ブッシュ大統領は会見で「イランは03年秋に核兵器開発を停止した」とする米機密報告書の公表が波紋を広げている事態に言及、「イランは脅威であり続ける」との認識を改めて示し、イスラエルの米政策への懸念軽減に努めた。...

     一方、焦点のパレスチナ和平では、オルメルト首相が改めてパレスチナ側の暴力停止が和平推進の前提だとの立場を強調。ブッシュ大統領は強い圧力を行使する姿勢は見せず、「指導者らがロケット攻撃や入植地の問題に固執し、歴史的な合意の潜在性を見失うことが懸念の一つだ」と述べるにとどまった。

     両首脳とも和平問題では「決意表明」にとどまり、昨年11月の米アナポリス中東和平国際会議での「約束」を「履行」に移す突破口は開けていない。

    ブッシュのイスラエル訪問は卒業写真程度の意味しかないという批判もあるが、アメリカ大統領がイスラエルを訪問するのは非常に危険を伴う行為であるから、少なくともその危険をおかしてまで訪問したということに多少の意義はあるかもしれない。私はアメリカのイスラエルへの方針は「放っておけ」というもの。どうしても口出ししたいなら、イスラエルからのイランなどへの諜報と交換に武器供給をするのが得策と思う。


    January 11, 2008, 現時間 7:11 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 8, 2008

    ニューハンプシャー予選、期待どおりのマケイン(共)と意外なヒラリー(民)の勝利!

    アメリカ内政

    以下CNNの記事より

    (CNN) 米大統領選ニューハンプシャー州予備選が8日に行われ、共和党ではジョン・マケイン上院議員が勝利した。民主党はヒラリー・ロダム・クリントン上院議員がアイオワ州党員集会で先勝したバラク・オバマ上院議員との接戦を制した。

    開票率73%の時点で、共和党ではマケイン氏が得票率37%で首位。2位はミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事(32%)、3位がアイオワ州の党員集会で勝利したマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事(11%)。

    マケイン氏は勝利を受けて演説し、かつて民主党のクリントン前大統領が使用した「カムバック・キッド」ということばを引用しながら「わたしはキッド(子ども)ということばを使うには年が行き過ぎているが、今夜われわれはカムバック(返り咲き)を見せつけた」と宣言し、支持者らの喝采を浴びた。

    一方、民主党では開票率77%で、クリントン氏が得票率39%でリード。オバマ氏は36%とクリントン氏に3%差まで詰め寄ったが、健闘は及ばず、支持者らの前で敗北を宣言した。3位はジョン・エドワーズ元上院議員(17%)。

    また、出口調査の結果、両党の党員・支持者が最も関心を持っている問題は経済で、2位はイラク情勢だった。3位は共和党員・支持者が不法移民、民主党員・支持者が医療保険と分かれた。

    共和党のほうではジョン・マケインはミット・ロムニーを制して接戦で勝つという予想だったので、特に驚くほどではないが、民主党はオバマが10%以上優勢だという前評判だっただけにヒラリーの勝利はオバマ陣営にとっては大ショックだろう。

    マケインは2004年の大統領選挙でもニューハンプシャーで圧倒的勝利を得たのに、結局候補指名を受けられなかったという過去もあるので、この勝利だけではなんともいえないのだが、それでもロムニーとの差は思ったよりも大きく、今後の活躍に期待できそうだ。しかし二位になったロムニーもちょっと作戦変更の必要はあるかもしれないが、ロムニーの言い回しを借りるなら、「銀が二つで金が一つ」ということでまだまだ期待できる。

    民主党のほうはというと、新鮮なイメージのオバマの話題が独占していたニュースなのに、ふたを開けたらやっぱりヒラリーが勝ったということは、ヒラリーの組織力の勝利というべきだろうか。それともこの間鉄の夫人というイメージのあったヒラリーが支持者からの質問につい涙ぐんでしまうという女らしさをみせたことが良かったのか、このヒラリーの勝利は非常に大きな意味を持つ。

    しかし今回のことで一番の敗者は世論調査会社だ。なんなんだあの予測はあ〜!何の役にもたっていないではないか。どうしてくれる。といいたいところだが、調査モデルにかなりの問題があるようだ。ぜひとも党大会の頃までには直しておいてほしいものだ。

    コメンターの方からジュリアーニはどうなっているのでしょう、というご質問があったが、ジュリアーニは序幕選を無視して一気にスーパーチューズデイに挑みたいようだ。

    January 8, 2008, 現時間 8:59 PM | コメント (2) | トラックバック (1)

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    January 6, 2008

    ニューハンプシャー民主党大統領予選を斬る!

    アメリカ内政

    私がかなり信用できると考えている世論調査機関ラスマスンのリポートから、火曜日に迫るニューハンプシャー州大統領予選について、民主党候補者たちの状況を考えてみよう。

    一番新しい電話アンケートによるとバラク・オバマが支持率39%、ヒラリー・クリントンは27%と、ヒラリーはかなりオバマに差をつけられている。このアンケートはアイオワコーカスが終わった金曜の夜から昨日の討論会の始まる前の夕方にかけておこなわれたもの。同調査でジョン・エドワーズは18%、ビル・リチャードソンは9%、デニス・クシニッチ3%。

    バラク・オバマが指名された場合88%の予選投票者がオバマに投票すると答えた。まったく同じ数値の88%の投票者がジョン・エドワーズの場合も同じだと答えている。しかしヒラリー・クリントンの場合、ヒラリーが指名された場合に投票しようと考えていると答えたひとは80%をわずかに上回る率であった。

    民主党支持者はオバマが一般選挙で一番勝てる可能性のある候補者だと考えており、多少なりとも勝てる可能性はあるという答えを含めると87%がオバマなら勝てると答えているのに対し、これがヒラリーになると76%、三位のエドワーズの75%とたいして変わらない。この候補者ならまず勝てるだろうと答えたのは、オバマの場合は51%、ヒラリーの場合はなんとたったの38%!民主党の予選投票者の間ではヒラリーに対する信用度はかなり低い。

    また民主党投票者たちはヒラリーや他の候補者よりも、オバマに好意的な感情を持っているようである。

    世論調査ではなく、ラスマスンマーケットデータといって未来市場を予測をするデータによると、バラク・オバマがニューハンプシャーで勝つ可能性は83.4%だが、ヒラリーが勝つ可能性はたったの20%。

    昨晩、共和党も民主党もニューハンプシャーでそれぞれ候補者らによる討論会が行われたが、その後に討論会に関する感想を投票者から聞く番組があった。そのなかでオバマが主張している「改革」に関して、ヒラリーが「改革、改革、と口でいってみても中身がなければ意味がない。私は実際に35年間改革を続けてきた実績がある」と語ったことに対して投票者からの反応が非常に冷たかったのが印象に残った。

    民主党の投票者たちはヒラリーが「実績、実績」と騒ぐたびに使い古されたレトリックだというイメージを持つようだ。それに対してオバマは経験は浅いが、何かをかえてくれるという希望を市民に与えるという印象を持っているようだ。共和党候補たちと比べて、民主党のトップ候補者たちは三人とも経験が浅い。となってくると彼等の魅力は政治家としての実績よりも人間として誰が一番信用できるか、つまりパーソナリティーの問題になってくるわけだ。夫のビル・クリントンと違ってヒラリーには他人を魅了するチャームというものがない。ビルの場合は嫌なやつだと思っていても、つい好きになってしまう魅力を備えていた。

    オバマにはそういう「いいやつだ」と思わせる魅力がある。若くてハンサムだということもあるが、それ以上にオバマには新鮮な息吹を感じるのではないだろうか?

    オバマのような若くて新鮮な候補者相手では、共和党はハッカビーのような宗教右翼やマケインのような老人では絶対に勝てない。共和党の保守派たちは理想をおい過ぎて自滅しないように勝てる候補者を選んでほしい。

    関連エントリー:
    米大統領予選、ニューハンプシャー州はいかに?
    信用度低い、ヒラリーが共和党候補には勝てないというゾグビ..
    ヒラリー危機? 大統領選挙アイオワ州コーカス地区予選...

    January 6, 2008, 現時間 1:43 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    January 5, 2008

    米大統領予選、ニューハンプシャー州はいかに?

    アメリカ内政

    アイオワコーカスの後は火曜日に迫ったニューハンプシャー州の予選。まずは支持率の比較からいってみよう。

    まずは民主党。リアルクリアポリティクスによれば、バラク・オバマが1点から12点差でヒラリーを抜いているかと思えば、別の二つの調査ではヒラリーが4点から7点優勢とあり、なんだか訳が分からない。一番信用度の高いラスマスンの調査ではオバマが10点差で優勢。このへんが現実的なのではないかな。ジョン・エドワーズは資金切れでニューハンプシャーにはあまり力を入れて選挙運動をしていないらしく、ちょっと距離をおいて三位。ここはオバマ対ヒラリーの戦いになりそうだ。

    アイオワとニューハンプシャーで続けて一位をとり損ねたら、民主党の大統領候補にはなれないのかというと別にそういうわけではない。ヒラリーの旦那のビル・クリントンは1992年の選挙でアイオワでは4%という惨敗をし、ニューハンプシャーでも二位だったが、大統領候補に選ばれたという歴史もある。しかし1992年の選挙ではビル・クリントンは比較的無名だったのにたいして、ヒラリーを知らないアメリカ人はいない。その彼女が比較的新人で政治家としての経歴も浅いバラク・オバマに続けて負けたらちょっと問題かもしれない。なにしろヒラリーの強さは彼女なら絶対に勝つという信仰のようなものがあったからで、それが二回続けてやぶられれば、その信仰は崩れる。

    共和党でのほうは、期待どおり本日5日のワイオミングコーカスでミット・ロムニーが圧勝したが。(フレッド・トンプソン二位、ダンカン・ハンター三位)ワイオミングの場合は投票者は非常に少ない。それでもアイオワの敗北の後だけにロムニーにはいいニュースだろう。

    共和党のニューハンプシャーでの支持率は民主党よりも安定しており、平均的にジョン・マケインがほぼ5点差で二位のミット・ロムニーより優勢だ。三位のハッカビーと二位のロムニーでは10点近い差があるので、ここはマケイン対ロムニーの戦いになる。ニューハンプシャーでロムニーはずっと安定して優位を得ていたにもかかわらず、12月中旬から急上昇してきたマケインに追い越されてしまったが、5点くらいの差ならまだ挽回することは可能だろう。

    ロムニーの場合、テレビの政治評論家などはニューハンプシャーでは絶対に勝たねばならないと言っているが、私はロムニーがアイオワとニューハンプシャーで二位をとっても、後に続く州でハッカビーとマケインに負けなければ特に問題はないと思うのだが。

    さて、ここで今後の大統領選挙の予選がどういうスケジュールになっているのか、kamikura.orgさんがまとめてくれているので参考にしたい。

    民主党の場合、1月3日のアイオワ州、1月8日のニューハンプシャー州、ミシガン、ネバダ、サウス・カロライナと来て1月29日のフロリダ州までが序盤戦となる。 共和党は、3日のアイオワは同じだが、5日にワイオミング、8日にニューハンプシャーと来て、ルイジアナやハワイ、2月2日のメインまで民主党より多い州で行われる。 特に、アイオワ、ニューハンプシャーの結果は非常に重要で、その後の選挙に影響を与えるため各候補者は力を入れている。

    その後、2008年は2月5日に、ニューヨークやカリフォルニアなど人口の多い州(共和党は21州、民主党は22週)で予備選挙が行われる。これがいわゆるスーパーチューズデーである。この時点で大勢が決する。

    ところで全国での候補者の支持率をみてみると、民主党のクリントンは44.6%でまだまだオバマの24.4を20点以上も離して一位の座を保っている。もっともこれもニューハンプシャーの結果次第でどうなるかは分からない。

    共和党ではジュリアーニが二位のマケインと三位のハッカビーから三点差で一位を保ってはいるがこの程度では二人に盛りかえされる可能性はかなり高い。特にアイオワの惨敗につづき、ニューハンプシャーにおいてもジュリアーニはこれといった選挙運動をしていない。ジュリアーニの作戦はスーパーチューズデーに賭けるというものらしいが、序盤戦で全く話題にものぼらないとスーパーチューズデーでも忘れられてしまう可能性もあり、このへんは作戦を変更したほうがいいのではないかという声もある。

    今夜はニューハンプシャーで共和党候補の討論会が行われている。共和党ではイラク戦争、移民問題、健康保険などが問題の焦点になっているようだ。私はどうも討論会を生で見るのが苦手なので、後でトランスクリプトを読みながらその内容を分析することにする。

    関連エントリー:
    アイオワコーカス:ハッカビー(共和)とオバマ(民主)の大勝利
    「ロムニー候補の大統領当選は断固阻止されねばならない!」 リベラル新聞の行き過ぎ社説
    信仰と政治の両立は可能か? ミット・ロムニー候補の演説を...
    共和党討論会YouTube質問に民主党運動員を潜入させて...
    ネットに精通した米共和党大統領候補? フレッド・トンプソ...
    米共和党の大統領候補はいかに?

    January 5, 2008, 現時間 8:20 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 4, 2008

    アイオワコーカス:ハッカビー(共和)とオバマ(民主)の大勝利!

    アメリカ内政

    本日行われた大統領選挙第一予選、アイオワコーカスでは共和党ではマイク・ハッカビー候補、民主党ではバラク・オバマが勝利を遂げた。以下CNNより

    民主オバマ、共和ハッカビー両氏勝つ アイオワ州党員集会

    アイオワ州デモイン——今年の米大統領選の火ぶたを切る最初の党員集会が3日夜(日本時間4日午前)、アイオワ州で実施され、民主党ではアフリカ系初の大統領を目指すオバマ上院議員(46)が勝利した。共和党は、右派の支持で急浮上したハッカビー前アーカンソー州知事(52)が制した。...

    CNNの調査によると、民主党では集計作業が終了し、オバマ氏が38%の支持を獲得。女性初の大統領を狙うヒラリー・クリントン上院議員(60)は29%。エドワーズ元上院議員(54)が30%で2位に食い込んだ。...

    共和党では集計が93%終えた段階で、元牧師のハッカビー氏が34%を集めた。ロムニー前マサチューセッツ州知事(60)が25%。トンプソン元上院議員(65)が13%だった。

    出口調査では、ハッカビー氏はキリスト教右派、女性の圧倒的な支持を受けた。アイオワ州は保守層の基盤ともされる。同氏は圧倒的な資金力を誇ったロムニー氏を破ったことについて「金より人間がより大事なのだ」と勝利宣言をした。

    両党の指名候補争いは、全米初の予備選を8日に行うニューハンプシャー州が次の舞台となる。2月5日には22州の党員・予備選挙が集中する天王山の「メガ・チューズデー」(2月5日)が控える。両党の指名候補がこの時点で、事実上決まる見通しだ。

    ミスター苺の予測では共和党ではロムニーが勝つだろうと考えていたのだが、ハッカビーが圧勝したことはかなり意外だ。コーカス前の世論調査ではハッカビーとロム二ーはほとんど同率だったので、たとえロムニーが二位でもその差が少なければロムニーにとってはそれほど打撃にならないだろうとされていた。アイオワは福音書キリスト教徒が多い地区なのでロムニーの選挙組織力よりハッカビーの協会組織力が上回ったということだろうか。

    しかしハッカビーの圧勝はロムニーのみならず共和党にとってかなりまずい。ハッカビーには問題点が多すぎるし政治的にナイーブで経験不足な点が多くある。新鮮な改革者的イメージのあるオバマには太刀打ちできないだろう。しかしニューハンプシャーではハッカビーは全く人気がないので、ロムニーが盛りかえす機会はまだまだある。

    さて、民主党のほうだが、オバマが一位なのは予想どおりとしても、二位がエドワーズで、期待のヒラリーが三位というのは面白い。去年の11月頃まではヒラリーの候補指名は間違いないとして予選など必要ないようなことが言われていたが、ふたをあけてみたら必ずしもヒラリーの勝利は保証されていないということがはっきりした。

    オバマもエドワーズもニューハンプシャーでも人気があるので、ヒラリーがニューハンプシャーで盛りかえせるという保証は全くない。

    関連エントリー:
    「ロムニー候補の大統領当選は断固阻止されねばならない!」 リベラル新聞の行き過ぎ社説
    米大統領州予選始まる! ミスター苺のアイオワコーカス予測!
    ヒラリー危機? 大統領選挙アイオワ州コーカス地区予選...

    January 4, 2008, 現時間 2:21 AM | コメント (2) | トラックバック (1)

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    January 2, 2008

    「ロムニー候補の大統領当選は断固阻止されねばならない!」 リベラル新聞の行き過ぎ社説

    アメリカ内政 , 狂ったメディア

    The English version of this entry can be read here.

    アメリカでは個々の新聞が社説などでどの候補者を支持するか明らかにすることは珍しくない。しかし、最近の新しい傾向なのか、リベラル派の新聞社が共和党大統領候補のミット・ロムニーを「反支持」する社説を掲載した。いや、単にロムニーを支持しないどころか、投票者にロムニーには投票するなと呼びかけているのである。

    これは12月22付けのニューハンプシャー州はコンコードモニターに掲載された "Romney should not be the next president" (ロムニーは次の大統領になるべきではない)という題の社説だ。

    共和党大統領候補を部品セットから築き上げるとしたら、スポーツマンで筋肉質な体系、レーガンのような髪、カリスマ的な演説スタイル、ぱりっとしたスーツといった部品を想像するだろう。それに加えて美人の奥さんにかわいい子供たち、大成功しているビジネス。これに大統領に必要なリーダーとしての知事の経験もちょうど良い加減にある。 そして共和党のおきまりの経費節約に減税をとなえ、加えて2008年の共和党の新しい姿勢である反移民政策を取り入れ宗教に焦点をあてればもう言うことない。

    こうした要素をすべてあわせ持つのがミット・ロムニーだ。彼の不穏な姿はまさに次の大統領そのものだ。そしてロムニー候補の大統領当選は断固阻止されねばならない。

    コンコード・モニターはどう見てもリベラルな新聞だ。過去にイランがレーガン時代になってから人質を返還したのはカーター大統領の努力のたまものなのだといった記事を書いてみたり、以前にもロム二ーの宗教について批判的な記事を載せたり、違法移民に運転免許書を発行すべきだなどといった姿勢をとったりしている。

    しかしながら、社の方針はどうあれ、候補者が大統領になるのを「断固阻止せねばならない」などと書くのは、いくらなんでも行き過ぎである。これは新聞社がリベラルであるとか保守派であるとかにかかわらずジャーナリストとして一線を超える行動だ。

    新聞社が「何々候補に投票すべき」というのと「誰々だけは投票してはならない」というのとではグランドキャニオンほどの溝があるとミスター苺は言う。これは一般人が「ヒラリーだけは勘弁してほしい」というのとは訳が違うのだ。一個人の意見と主流な新聞ではその影響力は比べ物にならない。

    それにしてもコンコードモニターはいったいロムニーの何が気に入らないのだろう?彼等のあげる言い訳はあまりにもくだらなく理由にもなにもなっていない。

    ロムニーのマサチューセッツ知事時代の経歴だけをおっていれば現実主義で穏健で、社会的な面ではかなりリベラルな面もあり民主党ともうまくやっていく才能のある人間だという印象を持つ。 一方で大統領候補としての選挙運動だけを追っていれば、彼は本格的な保守派でどんな犠牲をはらっても宗教右翼に迎合すると確信するだろう。この両方に注意を払ったとしたらいったい彼の根本には信念というものがあるのかどうか疑問が残る。

    1994年の上院議員の候補者として、彼はライバル候補のテッド・ケネディより同性愛者の権利を守ると主張した。しかし近頃では同性愛結婚や養子縁組に反対であることを主張している。.

    一時期彼は避妊具をもっと容易に手に入るようにしたいといっていたのが、後になって処方せんなしの避妊ピル販売を否決したりしている。

    昔のロム二ーは投票者に自分は人工中絶を支持していると保証していた。「その点について揺らぐことはありません。」とロムニーは1994年に発言している。その時彼は親戚に起きた違法中絶の失敗の悲劇を引き合いに出し、人工中絶は合法で安全な形で保つべきだと語った。しかし最近では彼は自分は プロライフ(カカシ注:命を尊重するという意味だが、一般的に人工中絶に反対な意見をいう。)だと言っている。

    ロムニーは幹細胞の医学調査を支持すると言っていた時があった。その時ロムニーは自分の妻の多発性硬化症を理由にこのような調査は彼のような家族を助けることになると説明した。しかし最近は主に調査に反対している。知事候補時代のロムニーは反税金政策はギミックだといっていたが、最近は(反税金議案に)まっさきに調印している。.

    人は変わるものだ。変化がないことが人徳とは限らない。しかしロムニーのこうした変化は自分の野心のためだけの何者でもないことが参権者には明らかだ。

    日本の読者のみなさんには、ロムニーの変化がどういう方向へ向かっているのか分かりにくいと思うが、実は彼の変化は一方通行であり、すべてが左から右への変化なのである。しかも彼の変化は突然おきたものではなく、数年にかけてじょじょに起きたものなのだ。 つまり、こんコードモニターは「ロムニー候補の大統領当選は断固阻止されねばならない」理由はロムニ年をとって経験を積むにつれて保守的になってきたからだというのである。

    保守派の共和党支持者の間でも最初から右翼でない人間を疑う傾向があるとはいうものの、現実として一般人は年をとって人生経験を積むにしたがって保守的になるのは普通だ。こうした変化をとげたことで有名なのは保守派の英雄ロナルド・レーガンその人がある。ほかにも元はリベラルだったのが保守派にかわった、いわゆるネオコンと呼ばれるひとたちはいくらでもいる。年をとってから右から左へ移行するという例外がないわけではないが、そういう例は非常に稀である。

    こんな一般的な心変わりをロム二ーの大統領当選を反対する理由にあげることからして、これがコンコードモニターの本音でないことは明らかだ。なぜならこのような変化なら他の共和党候補者であるマケインにしろ、ハッカビーやジュリアーニにしろ皆体験しているからだ。

    リベラルなコンコードモニターは必然的に民主党支持だ。そのモニターがロムニーに強く反対するということは、ロムニーなら民主党の候補者を破れる可能性が強いと踏んでいるからだ。はっきり言って敵側の助言を聞くほど愚かなことはない。モニターが押している共和党の候補者はマケインもしくはハッカビーだが、その理由は明白だ。この二人は非常に個性が強くその政治的方針もかなり極端なため共和党全体がまとまって支持しない可能性が高いのである。

    例えばジョン・マケインだが、彼はイラク戦争などの国防には強いが社会的な面では非常にリベラルだ。マケイン上院議員のおかげでブッシュ政権のもとで保守派の裁判官任命がかなり阻止されてしまったことでマケインに腹をたてている共和党支持者は少なくない。一方マイク・ハッカビーはマケインと正反対に福音書宗教右翼の支持を強く受けているが、極右翼過ぎるため穏健派世俗主義の共和党支持者に敬遠される嫌いがある。なんにしてもこの二人では共和党はまとまらない。

    過激派宗教右翼は別として一般の保守派はロム二ーがモルモン教徒であることを特に気にしていないし、ジュリアーニの保守派の裁判官を任命するという公約を信じて、彼の人工中絶支持には目をつむる用意がある。つまり、ロム二ーやジュリアーニには共和党をまとめる力があるが、マケインやハッカビーは票を割る可能性が高く、従って民主党候補に有利になるというのがコンコードモニターの狙いなのだ。

    だから民主党大統領当選の最大の障害物であるミット・ロムニーの大統領当選は断固阻止されねばならない、、ということになるわけだ。そういう本音を隠して理由にならない理由をあげてロム二ーの評判を落とそうなどとはいくら社説とはいえ、主流新聞としてはあるまじき態度である。

    January 2, 2008, 現時間 4:47 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 1, 2008

    米大統領州予選始まる! ミスター苺のアイオワコーカス予測!

    アメリカ内政

    The English version of this entry can be read here.

    本来ならばもう少したってから始まるはずの米大統領地区予選だが、どの州も早く早くと勇み足で最初の大統領選挙アイオワ州コーカス地区予選はなんと1月4日に行われる。以前にもちょっと説明したが、もう一度この地区予選について簡単に説明しておこう。

    (2008年)11月にある大統領選では共和党と民主党それからあまり意味はないが他党からそれぞれ候補者が出て争う。しかしその前に各党は自分らの党を代表する候補者を選ばなければならない。これが大統領選挙の予備選挙である。この候補者の選び方なのだが、各州でどのように候補者を選ぶかは一般市民が選挙で選ぶプライマリーと党員だけで決めるコーカスと呼ばれる会合の二つがある。そこでその州が一番適当と考える候補者が選ばれる。候補者たちはこうやって州の支持をひとつひとつ得ていかなければならない。だから全国的に人気のある候補者でも地方での予備選で勝てるという保証はないのである。

    さてこのアイオワコーカスがどのように展開されるか、ミスター苺の予測を提示しておこう。以下、ミスター苺のアイオワコーカスの結果予測。

    *************
    僕はいつもちゃんとした情報もないうちに決定的な予測をするのが好きなんだよね。だから後になって完全にアホにみえる機会が最大限楽しめるってわけよ。

    という楽しい考えのもとに、僕は予測する:

    1. 共和党ではミット・ロムニーがマイク・ハッカビーを6点差くらいで破る。
    2. 民主党ではバラク・オバマがヒラリー・クリントンにロムニーとハッカビーの差より小さい点差で勝つ。
    3. 共和党ではジョン・マケインが三位になる。
    4. 四位が誰かなんて誰も興味ない。
    5. マケインはニューハンプシャー予選までは継続するのは確かだが、そこでミット・ロムニーに僅かの差でも負ければ、サウス・カロライナ予選の前に(ミシガンとネバダのあとくらいかな)出馬を取り下げるだろう。

    さて、この五つの予測をすべて外して大恥をかくことになるかどうか楽しみだね。
    *****************

    民主党では無論三位はジョン・エドワーズだろうけど、彼がもう少しがんばってないのは意外だ。

    最近共和党の間では宗教右翼のハッカビーが人気急上昇なのだが、カカシはハッカビーはすでに予選前にピークを迎えてしまったと考えている。これは2004年の大統領選で過激派左翼の民主党候補ハワード・ディーンが予選前の支持率がだんとつだったのに、いざ予選となったら完全にポシャってしまったのとよく似ている。

    January 1, 2008, 現時間 12:18 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    December 26, 2007

    CIAが拷問テープを破棄していたって、だからなんなのさ!

    アメリカ内政 , 対テロ戦争

    喉元過ぎれば熱さ忘れるとはよくいったもので、最近のアメリカ議会は一度は容認していたテロリストへの拷問に後ずさりしはじめている。テロ攻撃直後には多少乱暴な扱いをしてもテロリストから重要な情報を得られればかまわないとCIAによる尋問を容認した政治家や裁判所も、911のショックから時間がたつにつれて、どうやら国内でのテロ攻撃はおこりそうもないとなってくると、その安全をもたらす要因となった水攻めは非人道的だからやめるべきだと言い出し、その拷問をおこなったCIAを責めはじめるという有り様だ。アメリカ国内で911に次ぐテロ行為が起きていないのも、CIAの水攻めによってテロリストから絞り出した情報が重要な要因となっているのだということなど左巻きの政治家や裁判所は完全無視である。

    最近Central Intelligence Agency(CIA)という組織そのものへの信頼感は薄れているが、CIAがテロリストを尋問した際の記録テープを秘密裏に処理していたという話には、私はそれほど怒りを感じない。いや、それどころか、そんなものは破棄してもらって助かったとさえ思っている。

    いまのアメリカの内政を考えれば、こんなテープが存在していれば、CIA内部でブッシュ大統領に反感をもっている工作員がテープを漏えいし、アルジェジーラだのYouTubeなどで放映されるなんてことは想像に難くない。そうなったらこれは反米意識をあおるプロパガンダになるだけでなく、テロリストたちに諜報部員の顔やアメリカの諜報部の尋問方法がばれて暗殺や訓練材料として使われるのが落ちだ。そのようなテープは用がすんだらさっさと破棄するのが妥当である。

    はっきり言って、こちらの人間を拉致しては目ん玉くり抜いたり首をかっ切ったりしてるテロリストを相手にやわな方法で情報が得られると考えるほうが甘い。

    これについて2004年に行われた911調査委員会の調査中に、CIAがアルカエダのテロリストを拷問していたテープの存在を意図的に隠していた可能性があるとして、それが連邦法に違法となるかどうか現在吟味されていると数日前のニューヨークタイムスが報じている。

    CIA側はテープを調査委員会に提出する用意はあったが、特別に要求されなかったので提出しなかっただけで、意図的に隠していたわけではない。また委員会の調査中はテープ提出の要求を考えて破棄せずに保存してあったともしている。はっきり言って、CIAが意図的に隠していようといまいと、問題なのはCIAがテロリストを拷問して得た情報がアメリカの警備に役に立ったのかどうかということであって、テロリストをどうやって尋問したかなど私はあんまり興味がない。

    諜報部高官によると、破棄されたテープには2002年にアブ・ズバイダーとアブド・アル・ラヒム・アルナシリという二人のアルカエダ容疑者が同年CIAに拘束された際の何百時間にわたる尋問の様子が記録されていたという。

    げんにアブ・ズバイダーを2002年3月にパキスタンで捕まえたチームのリーダーだったCIA元工作員のジョン・C・キリアーク(John C. Kiriakou)氏によれば、水攻めをされるまで堅く口を閉じていたズバイダーも、水攻め後たった35秒で何もかも白状しはじめたという。

    キリアーク氏自身は水攻めは非人道的であり今後はされるべきではないとしているが、彼自身、大事な情報を得るためには必要な方法だったと認めている。

    これはCIA工作員だけに限らず軍隊などでもいえることだが、政治家のなかには必要な時に一般市民が尻込みしてやりたがらない汚い仕事を腹の座った特別な男女にやらせておいて、危険が去って汚い仕事が不必要になってくると、その汚い仕事をやった人間を忌み嫌い、場合によっては罰っせよなどという輩がいる。いったい現在の平和や安全は誰がもたらしたと考えているのだ?誰もやりたがらない汚い仕事を誰かがやってくれたからこそではないか!

    私はこういう傾向は非常に危険だと思う。必要な時には合法だといって促進された方針が、いったん不必要になると違法行為だといって過去にさかのぼって罰せられるとなったら、いったいどんなお人好しがCIAや軍隊に入って国の安全のために戦おうなどという気になるというのだ?

    政府や裁判所が一旦は必要だと考え合法とした方針は、たとえ状況がどんなふうにかわっても、過去にさかのぼってそれを施行した人間を罰するようなことがあってはならない。過去の法律での合法行為は現在の事情で違法行為とみなされてはならない。政府の方針が一貫しないと世の中は乱れる。特に汚い仕事を率先してやってくれる特別な人間たちは、敵にまわしたらこわいことになる、、ということを左巻きの平和ぼけ政治家たちは考えるべきだ。

    December 26, 2007, 現時間 9:21 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    December 9, 2007

    信仰と政治の両立は可能か? ミット・ロムニー候補の演説を考える

    アメリカ内政 , 宗教と文化

    共和党大統領に立候補しているミット・ロムニーマサチューセッツ元知事は、モルモン教徒であるということで、福音書右翼や世俗主義左翼から、大統領にふさわしくないという批判を多く受けている。

    モルモン教はその始まりが過激思想のジョン・スミスとその妻エマによって創設されたが、そのあまりの過激さにジョン・スミスは暗殺され、教徒は追放の憂き目をみた。二代目のブリガミア・ヤングは自由の地をもとめて従者をひきつれ旅にで、ユタ州におちついた。しかしその後もモルモン教はテロリスト的な暴力行為を繰り返し、主流キリスト教徒たちからは「カルト」として忌み嫌われた。彼等の一夫多妻制度も長いこと批判の対象となっていた。

    しかし時とともにモルモン教は主流化し、今ではごく普通のキリスト教の一宗派として受け入れられている。一夫多妻制度など、とっくの昔に破棄されており、ミット・ロムニーは二十何年前にめとった最初の細君といまだに円満だ。カトリック教徒なのに三回も離婚しているジュリアーニ元ニューヨーク市長とは大違いである。

    にも関わらず、ロムニー候補に対する「モルモン教徒」批判は強まる一方である。そこで数カ月前から、ロム二ーは昔、ジョン・F・ケネディがアメリカで初のカトリック教大統領となるべく立候補した時にしたように、自分の信仰と大統領としての信念を国民にきちんと説明する必要があるといわれてきた。ロム二ーは最近ぱ浸礼派教徒の候補者マイク・ハッカビーに押され気味でもあり、1月のアイオワコーカスを前にここはひとつ演説をぶっておかねばならないと考えたようだ。

    その演説が、先日パパブッシュの大統領図書館において行われた。上記のリンクからビデオをみることが出来るので、英語のヒアリングに自信のある方はぜひ演説を聞いていただきたい。

    まずロムニー候補は先の大統領の紹介に感謝した後、パパブッシュが第二次世界大戦中に戦闘パイロットで活躍し、のちに敵に撃ち落とされたのを米潜水艦に救われたという話をし、先代はアメリカの自由を守るために常に立ち上がって戦ってくれたと讃えた。これが先の世代が「偉大なる世代」といわれるゆえんだとし、自分達の世代が直面するイスラム過激派テロリストによる脅威、国家の莫大な負債、石油の使い過ぎ、離婚問題といった問題をかかえ、先代に見習って自由を守るために戦わねばならないと演説をはじめた。

    人によっては、我々の直面する脅威において宗教など特に真剣に考える必要はないといいます。しかし彼等のそうした考えはアメリカ国家創設者たちの考えと異なります。 国家創設者たちは国家の偉大なる危機に瀕した時、創造者の祝福を求めました。そしてさらに、自由な国の生存と宗教の自由を守ることが深くつながっていることを発見したのです。ジョン・アダムスの言葉ですが、「道徳と信仰によって、束縛を解かれた人間の情熱と戦うことができるほど、強く武装した政府は存在しません。我々の憲法は道徳的で信仰心の強い人々によって作られたのです。」

    自由は宗教を必要とし、宗教は自由を必要とします。自由は心の窓を開け放ち、魂が神と一体となるためのもっとも重大な信仰を発見することができるのです。 自由は宗教と共に耐え、宗教なくして滅びるのです。
    ....

    50年ほど前、マサチューセッツ出身のもうひとりの候補者が、彼はアメリカ人として大統領に立候補しているのであり、カトリックとして大統領に立候補しているのではないと説明しました。彼と同じように、私もアメリカ人として大統領に立候補しています。私は自分の候補性を私の宗教で形作るつもりはありません。人は、宗教が理由で選ばれるべきでもなければ、宗教ゆえに拒絶されるべきでもありません。

    私の協会も、いやそれをいうならどの協会も、私の大統領としての決断に影響を及ぼすことはないと保証します。彼らの権限は彼らの協会内部にのみあるのであり、彼らの権限の境界から国の政が始まるのです。
    .....

    人によってはそのような保証だけでは不十分だと言います。彼らは私が単に私の宗教から遠ざかるべきだといいます...私はそのようなことはしません。私はモルモン教を信じ、その教えに従って生きるつもりです。
    .....

    私の信仰に対するこのような告白は私の候補としての立場を危険にさらすことになるという人がいます。もしそれが正しいのであれば、それは仕方ありません。しかし私は彼らはアメリカ市民を見損なっていると思います。アメリカ市民はたとえ世界を得るためでも、自分の信じるものをおざなりにする者を見飽きているのです。

    ここでロムニーはイエス・キリストをどう考えるかという説明を始める。モルモン教と福音書ではこのあたりでかなり違った教えがあるからなのだろう。しかしロムニーは自分がモルモン教の教えをつぶさにせつめいする義務はないと語る。なぜならば、そのようなことをするのは国の創設者たちが憲法で禁じた宗教の試験をすることになるからだ。ロムにーが、「どんな候補も彼の宗教の報道官になるべきではありません。そして彼が大統領になったときは彼は人々のすべての信仰によるお祈りを必要とするのです。」と言ったところでは、会場から一斉に歓声が沸いた。

    ロムニーは宗教こそがアメリカ国家の基盤だとしながらも、どの宗教を個人が選ぶかは個人の自由だとしている。そして政教分離の大事さを唱え、どのような宗教も政府を独裁してはいけないし、宗教の自由を迫害してもいけないと語った。しかし最近の公の場での宗教関係のシンボルがことごとく取り除かれている傾向については、これはアメリカ国家創設者たちの意図に反するものだと主張した。このような行為は世俗主義という宗教の押し付けであり間違っているとロムニーは言う。また、大統領となった暁には保守派の裁判官を任命するという意志を次のようにあらわした。

    創設者たちは、国家宗教の設立は禁じましたが、公共の場から宗教を取り除けなどとはいっていません。私たちは「神の元に」そして神の中にある国家で神を信頼しています。私たちは創設者がそうしたように創造者の存在を認めるべきです。神は私たちの貨幣にも、私たちの宣誓にも、歴史の教えのなかにも、そして祝いの季節のあいだも、残るべきです。キリスト降誕の図やマノラは公共の場で歓迎されるべきです。わが国の偉大さは憲法の元となった信仰の基盤を尊敬する裁判官なくしては長くは持ちません。私は政府の政と宗教の分離に関してはきちんと計らいます。しかし、私は自由をもたらした神から人々を離すようなことは致しません。

    宗教保守がこれを聞いて気分が悪いはずがない。なにしろリベラルな裁判官によって何かと宗教が迫害されている今日この頃、公共の場での宗教シンボル掲示は政教分離の精神に反さないという裁判官を多く任命してもらえるかどうかは非常に大切な問題だ。

    ロムニーは大事なのは大統領が宗教を基盤にした、平等、助け合い、自由の保護といったアメリカの価値観をもっているかどうかなのであり、このような価値観はどの宗派を信じていても同じだという。この宗教の価値観によってアメリカはまとまってきたのだと語る。

    アメリカ人は皆自由は神からの贈り物であることを知っている。アメリカほど自由のために自らを犠牲にして戦ってきた国はないとロムニーは言う。このアメリカの価値観と道徳的伝統はロムニー自身の宗教にも他の宗教にも共通するものだ。

    現在のアメリカ人は常に宗教の自由を経験してきたので、そういう自由が無かった時代を忘れてしまったのかもしれないとロムニー。ヨーロッパから宗教弾圧を逃れるために新世界へ逃げてきた人たちが、今度は自分達が異教徒を迫害する立場になったりした歴史を振り返り、ロムニーはアメリカの創設者こそが、フィラデルフィアで「自由とは何か」という画期的な定義付けをしたのだと語る。

    ロムニーは自分が欧州を訪れたとき、国教のあった国々には美しい教会がいくつもあったが、礼拝者がいずに空っぽのところが多かったという。これは一重に国が国民に宗教を押し付けたことが原因だという。宗教を国民に押し付けることも悪いが、それ以上に悪いのは過激派聖戦主義者が暴力で人々を改宗させようと言う行為だ。我々はこれまでには無かった偉大なる危機に瀕しているとする。ここでロムニーは対テロ戦争にも真剣に取り組むつもりだと国民に約束しているわけだ。

    アメリカの創設者たちは、イギリスとの独立戦争に面して、宗派の違うもの同士がアメリカの愛国者として心をひとつにして祈った過去をもう一度語りかける。

    この精神を、神聖な自由の著者に感謝し、一緒にこの国が常に自由の聖なる火にともされ神に祝福されるよう、祈ろうではありませんか。

    神よアメリカ合衆国にご加護を与えたまえ!

    このような演説を聴くと、日本の読者の皆様は何か神がかりすぎて変な印象を受けるかもしれない。だが、ロムニーが今捕らえなければならない投票者は世俗主義のリベラルではなく、信心深い宗教右翼なのである。ロムニーの最大のライバルであるマイク・ハッカビーは、ロムニーの宗教は本物のキリスト教ではないとでも言わんばかりに、自分は「キリスト教徒の候補だ」とテレビでビデオコマーシャルを流しているほどなのである。

    ロムニーは今の時点で無所属やリベラルの支持を得る必要は全くない。大切なのはアイオワとニューハンプシャーで保守派の票を稼ぐことにある。だから自分が信心深い人間であり、アメリカの基盤となっているイエス・キリストが救世主であることを信じていると主張することで、他のキリスト教宗派にこの人間は安全だと信用してもらうことが大事なのだ。私はロムニーはこの演説でそれをやり遂げたと思う。

    December 9, 2007, 現時間 9:51 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    December 4, 2007

    米フェミニストの偽善を暴いたモハメッドという熊のぬいぐるみ

    アメリカ内政 , フェミニズム , 宗教と文化

    最近イスラム圏の二つの国で女性を虐待する二つの事件が起きた。そのひとつはスーダンで小学校の教師をしていたイギリス人女性が生徒たちがマスコットにしているぬいぐるみの熊に「モハメッド」という名前をつけることを許可したことが、イスラム教を冒涜するとして15日間の禁固刑を受けたこと。そしてもうひとつはサウジアラビアで集団強姦された女性が強姦された際、親族でない男性と外出していたという理由で反対にむち打ちの刑にさらされることになったという事件だ。

    まずはスーダンのイギリス人女性教師の事件

    ハルツーム(CNN) スーダンの学校での授業中、ぬいぐるみのクマにイスラム教の預言者ムハンマドの名を付けたとして有罪判決を受け、バシル大統領から恩赦を与えられた英国人教師ジリアン・ギボンズさん(54)が、スーダンを出国した。英外務省関係者が3日明らかにした。

    ギボンズさんはスーダンを訪問した英上院のイスラム系議員を通じて声明を発表し、「わたしはイスラム教を尊重しており、他人を傷つける意図はなかった」と述べ、自身の行動が苦痛を与えたことについて謝罪を表明した。

    ギボンズさんは裁判所から国外退去を命じられた数時間後、旅客機でスーダンを離れた。ドバイ経由でロンドンに向かっており、4日未明にヒースロー空港に到着する予定。空港でマスコミ向けに声明を発表するとみられている。

    この記事には詳細が述べられていないが、スーダン政府の15日禁固刑に不満をもったスダーン市民たちギボンズさんの処刑を要求して町で暴力的なデモンストレーションを行っていた。スダーン政府がギボンズさんを国外退去したのも、イギリス政府への遠慮と国内のイスラム市民への配慮との間をとった苦肉の策だったといえるだろう。

    そして二つ目のサウジアラビアの事件

    サウジアラビアの裁判所はこのほど、集団強姦罪で有罪とされた被告らの上訴審で、被害者の女性側の主張を受け入れて被告らの刑を重くする一方、女性の刑も加重する判決を言い渡した。女性の弁護士がCNNに語った。

    集団暴行を受けた女性(19)は昨年の裁判で、親族ではない男性と会ったとして、むち打ち90回の刑を言い渡された。それが、14日の上訴審判決では、6カ月の服役とむち打ち200回の刑に加重されたという。

    女性と友人男性を拉致・暴行した7被告に対しては、裁判所が昨年、10カ月〜5年の服役刑を宣告。女性側は死刑が妥当として、この判決への不服を表明していた。上訴審では、7被告に2年〜9年の服役刑が言い渡されたという。

    女性の弁護士は「被告だけでなく、被害者の刑まで変えられたことに衝撃を受けている」と話している。裁判所はこの弁護士資格を取り消し、司法省の調べに応じるよう命じたという。

    英字紙アラブ・ニューズは情報筋の話として、女性側がメディアを通じて裁判所に影響を与えようとしたことが、刑の加重につながったと伝えた。

    カカシがイスラム教が嫌いな一番の理由が女性虐待の方針だ。これは単に女性蔑視などという概念では片付けられない。強姦の被害者が辱めをうけて世間に顔向け出来ないと感じるというのならまだ理解できるが、裁判所が被害者を罰するなど言語道断だ。これでは強姦の被害者が訴え出るなどということは絶対に出来なくなる。本来ならば親族の男性に復讐をしてもらいたいところだが、イスラム社会ではやたらに被害者が親族に訴えようものなら、親族を辱めたといって反対に実の兄弟に殺されかねない。要するに女は男の冒涜に黙って耐えよというのがイスラム教の教えなのだろうか?

    さて、このような男尊女卑の裁判に対してアメリカではなにかと女性の人権問題で口うるさいフェミニストたちはどれほどの抗議をしているかというと、これが完全なる沈黙を守っている。

    元全国女性協会(National Organization of Women, NOW)のテキサス支部長だった、タミー・ブルースがこのアメリカのフェミニストたちの偽善について書いている。(私の記憶が正しければ、先の大統領ビル・クリントンのセクハラ事件を巡ってタミー・ブルースはNOWがクリントンを批判するどころか、クリントンを弁護し、かえって被害者を攻める姿勢をとったことでNOWを辞任した。)

    どうやら(スダーンでは)かわいい熊をモハメッドと名付けるのは予言者への冒涜だが、モハメッドと名乗る男が大量殺人を犯すのはイスラムへの冒涜にならないらしい。

    少なくとも過去14年間にわたって、特に1993年にオサマ・ビン・ラデンが西洋文化に宣戦布告をして以来、私たちはイスラム原理教の狂気に直面してきた。そして同時に、いかにアメリカの左翼が臆病かということが暴露された。 その通り、ぬいぐるみの熊をもってして敵の精神異常性に焦点が当てられたと同時に、(アメリカの)フェミニストのだらしない実態が明らかにされたのだ。

    国際社会のほとんどからギボンズへの仕打ちに適切な怒りが向けられた、ただしアメリカのフェミニストは例外だ。イギリス国内の数々のイスラム教団体がこの判決を批判した。ギブソン先生のクラスで人気者の男の子ですら先生の弁護に出て、熊は自分の名前からつけたと説明している。

    しかし、フォックスニュースからコメントを求められたNOWの代表者は「このことについて見解を述べるつもりはない」と答えている。

    これほどアメリカの左翼は堕落してしまったのだ。スダーンの幼いモスリムの男の子のほうがワシントンにいる「女性人権の代弁者」と自称する女性集団よりもよっぽども攻撃を受けた女性を守ろうという勇気と信念を持っている。

    もう何年もアメリカのフェミニストの体制は便宜上フェミニストを名乗って民主党左翼のサクラと成り果てていることはあきらかだった。NOWやエレノア・スミールのフェミニストマジョリティーなどというグループは過去五年間に渡るイスラム教テロリストの女性への暴力に完全沈黙を守ってきた。女性問題は彼女たちにとって政治的勢力を得るためにがなり立てる便利なスローガンに過ぎない。

    彼女らの悪意に満ちた沈黙はギボンズさんの事件に留まらない。サウジアラビアでは集団強姦された犠牲者が200回のむち打ちと6か月の禁固刑という判決を受けている。なぜかといえば、それは彼女が(強姦された時)親族でない男性と外出というシャリア法に違反する行為をとっていたからだ。彼女が生意気にも控訴したことで彼女の刑はより加算されたのだ。

    このような奇怪な暴行にNOWやフェミニストマジョリティーの反応はどうかといえば、ジリアン・ギボンズの時と同様、全く同じく無反応。何故ならば(神よ禁めたまえ)戦うに値する邪悪な敵が存在するなどと認めるわけにはいかないからだ。そして(神よ禁めたまえ)一人の女性のためにアメリカが邪悪な帝国主義ではないかもしれないなど人々に気が付かれては困るからだ。

    これは決してフェミニスト団体だけのことではないが、1960年代に創設されたアメリカの人権擁護市民団体はことごとく共産主義者や左翼主義者に乗っ取られてしまった。いまや彼等は人権擁護も女性問題も人種問題も興味がない。あるのはどれだけこれらの問題を悪用して自分達の政治的勢力を得られるかということだけだ。彼等は常に自分達こそが弱いものの味方だと言って、平等と公正を求める保守派を冷酷だとか男尊女卑主義だの人種差別者だのといって批判してきた。

    だが、彼等こそが体制のみを重んじ、イスラム圏で野蛮人に教養をつけようと出かけていった善良なギボンズおなご先生や、か弱い19歳の乙女が冒涜されたことなど、自分らの政治勢力獲得に役に立たないものはことごとく無視するか邪魔になるものは敵視するかしかしない冷酷な人間どもなのだ。

    タミー・ブルースはここ数年に渡ってアフガニスタンやイラクで婦女子虐待の悪を駆除するため感謝もされず認識もされずにひたすら戦ってきたのはNOWやリベラルや左翼が忌み嫌うアメリカ軍隊そのものだという。アメリカの海兵隊が自称フェミニストから命令を受けていたなら、彼等がこれまでに解放した何百万という女性たちがいまでも奴隷生活をしいられていたことだろうとタミー。

    まさしくその通りだ。本来ならば女性虐待のイスラム教過激派の冒涜を真っ先に糾弾し、その過激派の悪と戦うブッシュ政権を率先して支持すべきアメリカのフェミニストたち。しかし彼女等の本性は女性人権擁護でもなんでもない。彼女たちの本来の目的は共産主義の促進だ。女性人権問題など単なる道具にすぎないのである。

    無邪気なこどもたちのマスコット熊のぬいぐるみがアメリカフェミニストたちの偽善を暴くことになったのだ。

    December 4, 2007, 現時間 12:22 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    November 29, 2007

    共和党討論会YouTube質問に民主党運動員を潜入させていたCNN!

    アメリカ内政 , 狂ったメディア

    今日アメリカの保守派ブログをいくつか読んでいて、昨日の共和党討論会におけるCNNによる信じられない陰謀を知った。なんと討論会を主催したCNNが採用した共和党大統領候補たちへのYouTubeでの質問の多くがヒラリーやエドワーズの選挙運動員によるものだったというのだ!

    詳しいことをミッシェル・モルキンがまとめているのでここで、そのいくつかを紹介しよう。

    1. イスラムに関する質問をしたのはイスラム教市民団体でテロ組織と深い関係もあるCAIRの元インターンだった。
    2. 年金問題について質問した男性は民主党上院議員ディック・ダービィンのところで年金関係の仕事をしている人だった。
    3. とうもろこし生産援助に関する質問をした男性は民主党下院議員ジェーン・ハーマンの元インターンだった。
    4. 人工中絶について質問した若い女性ジャーニーと、子供二人とビデオに映っていたリアーンという若い母親は二人とも民主党大統領候補のジョン・エドワーズの支持者だった。
    5. 共和党同性愛政治団体のメンバーだと言っていたデイビッドという若い男性は実は民主党大統領候補のバラク・オバマの支持者だった。
    6. 軍隊の同性愛政策に批判的な発言をした退役軍人キース・カー准将はヒラリー・クリントンの支持者だった。

    このほかにもまだかなりあるらしいのだが、何千と応募のあったビデオ質問のなかから、限られた時間で放映されたビデオのなかにこれほど多くの民主党支持者が入っているというのは偶然にしては出来過ぎている。CNNがこれらの人々の政治背景を知らなかったと言い訳するにしては、ここに登場した人々はこれまでにネット上で自分らの意見を大々的に発表しており、本名で検索すれば彼等のホームページや彼等が製作したビデオなどを簡単に見つけることができる。たとえば人工中絶について質問したジャーニーなる女性は別のビデオで「ジョン・エドワーズ’08」と書かれたTシャツを着ているし、共和党員だといっているデイビッドなる男性のHPのプロフィールで「私がバラク・オバマを支持する理由」といってオバマを称えているのを読むことができる。ミッシェルのページでこれらの映像が載っているので興味のある読者は参照されたし。

    ま、CNNが民主党寄りなのはすでに周知の事実ではあるが、ここまであからさまに民主党のプロパガンダに協力するとは恥知らずにもほどがある。

    それにしても、YouTubeというネット機構を使いながら、ネット検索という強い道具に気が付かなかったというのもCNNの間抜けぶりが伺われる。こんな子供だましが今時通用すると思ってるのだから。

    November 29, 2007, 現時間 11:23 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    November 27, 2007

    信用度低い、ヒラリーが共和党候補には勝てないというゾグビー世論調査

    アメリカ内政

    ヒラリー・クリントンがアイオワコーカスでは不利な模様だという話をこの間したが、昨日ゾグビーの世論調査で共和党候補との一騎討ちではバラク・オバマとジョン・エドワーズのほうが有利だという結果が発表された。

    調査結果によると、クリントン氏は、共和党のジュリアーニ前ニューヨーク市長、ロムニー前マサチューセッツ州知事、マケイン上院議員、トンプソン元上院議員の4候補との比較でそれぞれ5~3ポイント差で敗れた。7月時点では4候補全員に勝っていたが、今回逆転された。無党派、若年層の離反が響いたという。

    一方、オバマ氏は共和党4候補に全勝。民主党3番手のエドワーズ元上院議員も3勝1分けだった。クリントン氏は全米規模の支持率で首位を維持。このため民主、共和両陣営からの批判を一身に集めていることが苦戦の背景にあるとみられる。

    ヒラリーおばさんだけは勘弁してもらいたいカカシとしてはこの話は一見良いニュースだ。残念ながらこの調査、そう手放しで喜べるほど信用できるものではないのだ。まず世論調査というもの、特にまだ選挙まで一年近くもあるこの時期に行われるものはあまり当てにならない。しかもこれはオンラインアンケートで、9,150人を対象に11月21から26日にかけてオンラインで行われたという。

    対象がオンラインで政治アンケートに答えるくらい四六時中コンピューターに張り付いている人間だということと、対象となったサンプルが少ないということを考慮にいれるべきだろう。我々はオンライン人間だから何でもかんでもオンラインですることが普通になっているが、まだまだ一般市民はそれほどオンラインに頼っているわけではないのだ。

    1948年にシカゴ・トリビューンが大統領選挙の世論調査を電話アンケートで行ったことがある。その結果実際には圧勝したトゥルーマンが惨敗するという結果が出たという。これは1948年当時に電話を持っていたエリート市民だけを対象にしたことによる偏った結果に問題があった。今回のオンライン調査も似たようなものである。

    ミスター苺によると、アメリカの世論調査は往々にして民主党のサンプルをとり過ぎるそうだ。これは意識的にそうしているというわけではないが、週末に電話でアンケートをとる場合、週末は家族サービスで忙しい共和党支持者はながながとアンケートに答えずにきってしまうことが多い。民主党支持者が多い都市部での調査は自然と民主党に偏ってしまう。むろんこの偏向は単に返答した人たちの投票登録がどちらの党かを聞くことによって、調査結果をアメリカの投票登録者の割合と調整すればいいだけの話なのだが、一般の調査会社はこれをしない。彼等の理屈は共和党に登録している人間が必ずしも共和党候補を支持するとは限らないからだというものだ。これは阪神ファンが巨人と阪神のどちらがいいチームかときかれて、巨人と答える可能性が大いにあるといっているのと同じで馬鹿げた理論なのだが。

    無論、今回の調査は民主党支持者だけが対象だから民主党よりの偏向は影響をもたない。だが、今回の偏向はオンライン使用者のみという対象にある。世論調査ではサンプルが一番大切だ。誰を対象にしたか、それが一般の人口分布を反映しているかどうか、それがはっきりしなければその調査結果は意味あるものとはいえない。

    そういう意味で今回のゾグビー社の調査はそれほど信用のおけるものとは言えないのだ。

    November 27, 2007, 現時間 1:03 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    November 25, 2007

    イラク治安向上で作戦に悩む民主党大統領候補たち

    アメリカ内政 , イラク関係

    今日のニューヨークタイムスにイラク情勢が良くなっていることから、ペトラエウス将軍の新作戦に真っ向から反対していた民主党の候補者たちは新作戦が大成功を遂げている事実を前にどのように自分らの選挙運動を繰り広げていくか難かしい立場にたたされているとある。

    面白いのはこのNYTの記事はいかにして民主党候補がこの状況を乗り切るかという選挙運動作戦への助言のように書かれていることである。さすがニューヨークタイムス、民主党支持の偏向を隠す気もないらしい。

    ヒラリー・ロダム・クリントン上院議員とバラク・オバマ上院議員の選挙アドバイザーたちは、増派後のイラクにおいて警備状況が良くなっているという事実を見てきた以上その成果を認めないのは間違いだと結論づけている。しかし同時にアメリカ軍の死傷者はまだ多すぎること、早急な撤退こそがこの戦争を終わらせる唯一の方法であり、いわゆる増派はイラクの政治過程には成果をあげていないことを強調している。

    つまり、アメリカ軍の努力は認めながらも、まだまだ十分ではないという主題で貫こうという作戦のようだ。なにしろイラク戦争の失敗を振り上げてブッシュ政権並びに共和党を攻撃してきた民主党だけに、戦争に勝てそうだなどという現状は非常に都合が悪いわけだ。

    しかしニューヨークタイムスは、民主党候補たちは気をつけないと共和党候補者らに、勝てる戦争を時期尚早な撤退によって負けようとしている、民主党は敗北主義だ、と攻撃されかねないと指摘する。

    攻撃されかねないもなにも、実際敗北主義なのだから仕方ないではないか。選挙に勝つためになんとかアメリカにはこの戦争に負けてもらわなければならない連中なのだから。

    「イラクの希望的な状況が続く限り、一般選挙におけるイラク関係の政治は劇的な変化を遂げるでしょう。」とブルッキングス・インスティトゥーションのマイケル・E・オーハンロン氏。氏はクリントン女史の支持者であり、軍隊増派賛成派でもある。「もしイラクが少しでも救いようがあるなら、候補者としてどのように救うのかを説明することが大事です。どうやって戦争に負けずに軍隊を撤退させるのか、民主党は何と言うか自分らを追い込まないように非常な注意を払う必要があります。」

    本当は戦争に負けたいが、それを言っては一般国民の支持は得られない。軍隊バッシングはジョン・ケリー候補者の失言でも分かるように大統領候補としては致命的。しかし撤退をうりものにしてきた候補者たちが突然撤退しないと主張すれば民主党の反戦派市民からの反感を買うので、そうするわけにはいかない。とはいえ勝てる可能性の出てきた戦争から兵を撤退させることがアメリカにとって良いことなのだと国民を説得するのは至難の業である。

    最近の民主党候補者たちの口からは、イラクの治安問題に関する批判の声は減り、今度はイラク政府の政治的進展が遅すぎるという批判が多くなった。しかし政治家たちが協力せずに仲間割ればかりしているというのであれば、アメリカ政府だって同じことだ。なにもイラクだけに問題があるわけではない。候補者たちがアメリカ軍の増派によってイラク内政への効果があがっていないと主張すればするほど、現場の治安問題はほぼ解決されたという印象が強まってしまう。

    ニューヨータイムスはこのような増派が軍事的効果をあげているというメッセージは民主党支持者の間では快く受け入れられないだろうとし、(民主党)候補者がこの話をする時は、かなりの注意が必要だと忠告する。

    ここで民主党強力候補者の三人の言い訳を聞いてみよう。まずはヒラリー。

    「我が軍は世界最強です。その数を増やせば効果があがるのは当然です。」... 「基本的な点は、増派の目的は政治的解決をする余裕を作り出すことだったのに、それが起きておらず、おこるような兆しすらなく、イラク人が政治的な目標に達することができないということです。」...「我々は内戦の仲介などやめてさっさと出ていくべきなのです。」

    ブラコ・オバマは話題を変えるのに必死。

    「11月にガソリンが3ドル代なんて前代未聞です。」...「人々はより多く働き少ない見返りを得ています。クレジットカードの限界まで使いきり、なんとか生活をしているのです。人々は苦労しているのです。それをワシントンは気にかけているようには見えません。」

    ガソリンが高いのは通勤の長いカカシとしても非常に迷惑な話だが、この好景気に人々が苦労しているというメッセージがどのくらい効果があるのかちょっと不明。しかしオバマもイラク情勢を無視することはできない。

    オバマの報道官、ビル・バートンはイラクの暴力減少について「歓迎すべきニュースである」としながらも、今年の戦死者の数は記録的な高さであり、イラク国内の政治見解の相違が歩み寄られていないと語った。

    「イラクの政治リーダーたちにちゃんと仕事をさせるために一番いいやり方は即軍隊を撤退しはじめることです」とバートン氏は語った。

    アメリカ兵の戦死者の数は去年に比べて激減しているというのに、いったいバートンのいう「記録的な高さ」とはどういう意味だ? 第一アメリカ軍が撤退することとイラクの政治家たちが歩み寄ることとどういう関係があるというのだろう?

    そして最後に「撤退、撤退、なんでも撤退」としかいわないジョン・エドワーズは今の時点ではまだ自分のイラク見解を再検討するに値する政治的な効果はあがっていないとしている。

    「基本となる疑問は全く変わっていません。その疑問とは政治面において真剣な努力がされ、真剣な動きがあったかどうかということです。」...「スンニとシーアの間で政治的な解決がされない限り安定などあり得ません。暴力は終わらないのです。ですからこういう面ではほとんど進展がみられないと私は思います。」

    エドワーズはイラクの話はよく取り上げるが、増派そのものよりもライバル候補者のイラク戦争に対する姿勢を批判することの方が多い。特にヒラリーが当初イラク戦争に賛成票を投票した事実や最近のイラン革命軍をテロリストと指定する議案に賛成した事実をあげ、ヒラリーをブッシュと一緒くたにして批判している。

    民主党候補者の本音はイラクへの米軍増派があまりにも効果をあげているので、早急に撤退してもらって再びイラクを混乱に陥れたいというものだ。しかし民主党が主権を握っているにもかかわらず議会はブッシュ大統領の意向に背いて米軍撤退を実現させることができない。だからイラク内政に進展がないということくらいしか批判のしようがないのだ。しかしこの方法も民主党にとってはかなり危険な賭けである。なぜならば、イラク内政に焦点を当て過ぎるとイラク治安がそうであったように、来年の11月までにイラク内政に大幅な進歩が見られた場合にどのように言い訳をするのかという疑問が残るからだ。

    イラクは軍事的にも政治的にもブッシュ政権による大失敗だったという結論をつけたい米民主党が、どちらもうまくいっているという現実に直面した場合、いったいこれをどうやって乗り切るのか、そしてそれが選挙にどのような影響を与えるのか、かなり面白いことになってきた。

    追記:イラク情勢良化について古森義久さんがアメリカのメディアの反響についてまとめているので参照されたし。それにしても、イラクからの良いニュースについて日本メディアが完全無視しているというのは不思議だ。

    November 25, 2007, 現時間 12:37 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    November 23, 2007

    ヒラリー危機? 大統領選挙アイオワ州コーカス地区予選

    アメリカ内政

    来年の11月にある大統領選では共和党と民主党それからあまり意味はないが他党からそれぞれ候補者が出て争う。しかしその前に各党は自分らの党を代表する候補者を選ばなければならない。これが大統領選挙の予備選挙である。この候補者の選び方なのだが、各州でどのように候補者を選ぶかは一般市民が選挙で選ぶプライマリーと党員だけで決めるコーカスと呼ばれる会合の二つがある。そこでその州が一番適当と考える候補者が選ばれる。候補者たちはこうやって州の支持をひとつひとつ得ていかなければならない。だから全国的に人気のある候補者でも地方での予備選で勝てるという保証はないのである。

    さてコーカスの一番最初の州はアイオワ州。ここでヒラリー・クリントンの人気がちょっと危ないらしい。ワシントンポストABCニュースの世論調査(PDFファイルのリンクはこれ)によるとアイオワではバラク・オバマの支持率が30%で、その次にヒラリ・クリントンが26%とヒラリーを抜いている。しかも三位のジョン・エドワーズも22%とヒラリーを追いつめている。パワーラインによるとヒラリーの支持者は比較的若い女性が多く、コーカスに参加する人のほとんどは男性や年配の女性で若い女性は少ないのだという。アイオワでのコーカス会合は1月で非常に寒い。そういうところにわざわざ平日の夜遅くまでかかる会合に出席するほど熱心なクリントン支持者がいるかどうかわからない。

    ヒラリーはこのことを十分に承知しているらしく、夫のビルを出演させて「コーカスは易しい」というビデオキャンペーンを行っているくらいだ。

    しかし、ヒラリーにとってアイオワはそれほど大事ではないという人もいる。アイオワコーカスがヒラリーの選挙運動にどういう意味を持つのか、ニューヨークオブザーバーでスティーブ・コーナッキ(Steve Kornacki)が説明している。

    コーナッキによれば、アイオワでのシナリオは4つ考えられる。まず第一にヒラリーが勝つこと。ここで勝てればヒラリーの候補指名はまず間違いない。なぜかといえば次の予選はニューハンプシャーのプライマリー。アイオワと違ってヒラリーはニューハンプシャーでは二番のオバマを20%も離して一番人気。 三番のエドワーズとは30%も離れている。

    もしアイオワでエドワーズが勝った場合でもヒラリーはニューハンプシャーは勝てるだろうとコーナッキ。 エドワーズはアイオワではかなり熱心に選挙運動をしているらしい。しかしここでヒラリーが二番になったとしてもヒラリーにとって最大のライバルはオバマであるから、オバマに勝てさえすれば問題はない。

    エドワーズはニューハンプシャーではあまり人気がないし、ヒラリーやオバマと比べ選挙資金に限りがある。そこで多分エドワーズはニューハンプシャーは飛ばしてサウスカロライナへ直接持ち込もうとするだろう。ヒラリーはニューハンプシャーを勝ち取っていればサウスカロライナで勝てる可能性は大きい。万が一サウスカロライナで負けたとしてもエドワーズよりも選挙資金が勝っているヒラリーなら2月の大型予選でエドワーズを圧倒することができる。

    しかし三番目のシナリオで、オバマが勝ってヒラリーが二番になった場合はちょっと問題だ。これが起きるとヒラリーの候補指名がかなり危なくなってしまう。オバマがアイオワで勝ったら、エドワーズのキャンペーンは終わりだとコーナッキは言う。となるとここでヒラリー対オバマの一騎討ちとなるわけだ。アイオワで勝利を得ればオバマには勢いがつきニューハンプシャーでも勝てるかもしれない。アイオワとニューハンプシャーを連続で勝ち取ったジョン・ケリーの例もある。

    ニューハンプシャーでは無所属がかなりの数で民主党の予選で投票する。無所属はオバマ支持が非常に多い。オバマがアイオワとニューハンプシャーで勝利をおさめればこれまでのようにヒラリーが自動的に候補指名を受けるというわけにはいかなくなる。オバマがその後積極的な運動をすればオバマ勝利の可能性は高まる。

    四つ目のシナリオで、一番ヒラリーにとってよくない結果はヒラリーがオバマとエドワーズの双方にまけて三位になることだ。特に距離をあけての三位だった場合にはニューハンプシャーで勝てるかどうかでヒラリーが候補者として生き残れるかが決まることになる。

    私が思うにヒラリーはアイオワでもニューハンプシャーでも勝たねばならない。なぜならば、いまヒラリーの第一人気はヒラリーが絶対に候補者に指名されると誰もが考えていることからきている。ほかの候補者たちはヒラリーが大統領候補になった場合に副大統領候補になるために存在している程度にしかメディアも民主党支持者たちも考えていない。ところがもしもヒラリーがアイオワで負けたら、ヒラリーが絶対に勝つという保証はなくなる。そうなれば、それほどヒラリーは好きではないが民主党大統領候補になる人物だからと支持している民主党員の間からヒラリーを見捨てる可能性が高まる。ヒラリーの民主党候補指名は自動的ではないということになるのだ。

    先の大統領選挙でずっと民主党の有力候補者といわれていたハワード・ディーンが蓋をあけてみたら、最初のプライマリーで惨敗してキャンペーンが完全に崩壊してしまったなんて例もある。ヒラリーも今支持率一番だからといって全く油断はできない。

    むろん私としては、ヒラリーおばさんだけは勘弁してほしいのだが、、、

    November 23, 2007, 現時間 7:17 PM | コメント (3) | トラックバック (3)

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    October 25, 2007

    ハリケーンカトリーナの復讐、ルイジアナ州に新知事誕生

    アメリカ内政

    みなさんは2005年の9月にルイジアナ、アラバマ、ミシシッピを襲ったハリケーンカトリーナを覚えておられるだろうか?私は当時も今と同じようにハワイに長期出張で来ていたが、当時のメディアの報道のお粗末さにはあきれ返ってものが言えなかった。アメリカメディアが自国の連邦憲法を理解せずに、ルイジアナの被害が何もかも連邦政府、つまりブッシュ大統領の責任だと書き立てていたからだ。しかも現地に何人も特派員をおくっておきながら、おきてもいない殺人事件や暴動や略奪の噂をあたかも真実であるかのように報道し、数週間後にはそれがすべてデマであったことがばれても主流メディアからは何の謝罪もなかった。

    下記は私が当時日本の友人たちに書いた手紙である。

    こんにちは。ここ連日みなさんもルイジアナ、ミシシッピ、アラバマを襲ったハリケーンの被害と救済が「遅れている」という話を聞いていると思いますが、もしアメリカの報道がそのまま日本で報道されているとしたら、多分かなりの誤解があると思うので私から説明しておきたいことがあります。

    先ず、多分みなさんはブッシュ大統領の対応が遅くて州兵の出動に4日もかかったという話を聞いていると思います。でも実際はブッシュ大統領の対応は遅いどころか非常に迅速だったのです。ハリケーンがくることは先週の金曜日の時点ですでに分かっており、ハリケーンのくる2日前にブッシュ大統領は被災地となりうる三州を非常地帯と命名しました。この時点ですでに連邦の救済組織FEMAは州
    知事の要請があり次第出動できる待機状態にあったのです。さらにブッシュ大統領は各州の知事に被災予測地域の全面的避難命令を出すように要請しました。多くの市民がハリケーンがくる前に避難できたのはこの命令のせいです。

    さて、ここでみなさんにご理解頂きたいことは、アメリカは連邦制であり日本のような中央集権ではないため、州兵の出動や避難救援の手配は大統領の管轄ではなく州知事の管轄なのだということです。地元知事の要請があれば出動できる状態を用意しておくのが大統領の役割なのであり、細い手配は地元の州知事が仕切らなければならないのです。

    みなさんはハリケーン被害にあったのが三州あるにも関わらず、ルイジアナだけで問題が起きていることに気が付かれましたか? この理由はアラバマとミシシッピの知事がいち早く略奪などの問題を州兵を動員することで阻止したためです。特に一番問題になっているニューオーリンズの市長の役立たずぶりには腹がたつばかりです。

    私たちは、テレビのニュースで、被災時にニューオーリンズでは略奪、人殺し、強姦、といった犯罪が激増し、洪水で逃げ遅れて亡くなった市民は一万を超すというふうにききましたよね。特に避難場所の球技場やコンベンションセンターでは殺人の犠牲になった遺体が何百もころがっていたという話がまことしやかに報道されました。

    ところがなんと、球技場で警備と救援にあたっていた州兵たちの話によると、そのようなことは全くなかったというのです。球技場には2万人以上の避難民があつまりましたが、ほとんどのひとが非常に行儀よく協力して助け合っていたというのです。球技場で出た死者は200人どころかたったの6人。しかもそのうち一人は自殺、もう一人は麻薬中毒、あとの4人は病死です。またコンベンションセンターに多くの遺体が捨て去られていたというのもただの噂で、コンベンションセンターで見つかった遺体は4体。そのうちで殺人の犠牲者ではないかと思われる遺体は一体だけ。

    ハリケーン直後にニューオーリンズでおきた殺人事件は4件。もともと治安の悪い都市で、年平均の殺人事件が何百というところですから、これならいつもより少ないくらいです。また洪水による死者の数もせいぜい1000人ということで、確かに大被害であったことにかわりはありませんが、何万という単位ではありませんでした。天災でもないのに、たかが30度くらいの暑さがつづいたくらいで15000人の死者を出したフランスなどに比べれば、これだけのひどい天災にしては非常に少ない数だと思います。

    アメリカのマスコミが非常に無責任な報道をしたため、世界中にアメリカが野蛮な国であるかのような印象をあたえてしまったことが非常に腹立たしく思われます。ニューオーリンズの被災者を二重に被害者にしてしまったともいえます。私は地方紙でニューオーリンズのひとたちが職業用の漁船をつかって町中のひとを救援に回った話とか、高台にあって被害のなかった協会のひとたちが、被災者たちを迎え入れた話とかを読みました。しかしアメリカの主流メディアはテレビにしろ新聞にしろ悪い話ばかりをとりあげ、地元の人たちが助け合った話や、前代未聞の早さで救援にかけつけた州兵軍や赤十字の話は全く無視しています。どうして自分の国の恥だけを世間にさらして良いことを報道しないのか、なんでアメ
    リカの報道陣はこうも反米なのか、私には理解に苦しみます。

    アメリカ人のほとんどのひとは心優しく寛大です。今回も被災者への基金が一般市民から何億ドルと集まっています。謝った報道のために、日本や世界中のみなさんにアメリカの姿を誤解されてしまったことが残念でなりません。

    主流メディアがどう歪曲報道をしようが、地元以外の人々がどれだけブッシュ政権を責め立てようが、地元ルイジアナ州民はカトリーナの被害が誰の責任だったか充分に心得ていたものと見える。ニューヨークタイムスの記事によればこの間の日曜日に行われた知事選挙にブロンコ現知事が現職として再選に立候補しなかったのも、カトリーナ災害やその後の復興の遅れの責任がブロンコ知事にあると考える州民が多く、ブロンコ知事への支持率があまりにも低かったからだとある。

    ハリケーン中やその直後には、州の被災者はブロンコ知事が何もかも連邦政府が悪いと言ってたことを信じたかもしれない。だが、時がたつにつれて、同じように被災したアラバマやミシシッピの復興がどんどんはかどっているのに対し、ルイジアナでは復興が大幅に遅れていることに加え、連邦政府からの支援金で私腹を肥やす知事の腐敗が明るみににでたりして、州民はだんだんとカトリーナ当時の責任もブロンコ知事にあると考えるようになったようだ。

    普通ルイジアナ州の知事選では共和民主あわせて何人もの候補者が立候補するが、票が割れて誰一人として過半数の票を得ることができなければ、上位二人が決勝戦をおこなうことになっている。今回も候補者は8人だったため、いつものパターンになると思いきや、なんと53%というルイジアナ州では一回めの選挙では前代未聞の投票率を得て共和党の若手ホープ、ボビー・ジンダル氏が当選した。

    実はジンダル氏が知事選に出たのはこれが初めてではない。4年前にも現知事のキャサリーン・ブロンコ(民主党)のライバルとして共和党から立候補している。当時、支持率が高く当選が予測されていたジンダル氏は土壇場で負けた。それについて、ブロンコによる大型選挙違反があったからだという疑惑があがったのだが、ジンダル氏は抗議もせず潔く負けを認め、その足で下院議員として立候補し当選していた。下院の任期が切れたジンダル氏に、上院議員に立候補してはどうかという推薦があちこちから上がったが、ジンダル氏はもう一度知事選に賭ける意志を崩さなかった。

    今回ジンダルが圧倒的勝利を得て当選したのも、州民の多くが過去4年のブロンコ知事の行動から、先の選挙ではブロンコ候補による違反があったのだと確信したことにも原因があるという。

    リンカーン大統領が言った有名なことばに、「少数の人を常にだますことはできる。多数の人を時々騙すこともできる。だがすべての人を常にだますことは出来ない」。ジンダル氏にルイジアナの腐敗した政治を掃除してもらいたいものだ。

    October 25, 2007, 現時間 11:54 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    October 21, 2007

    また出たヒラリーのチャイニーズコネクション

    アメリカ内政 , 東洋危機

    前々からヒラリー・クリントンの選挙献金は、出所の怪しいものが多く、特に中国系アメリカ人からの献金がおかしいという話は何度もしている。

    今回はニューヨークの中華街に勤める低所得者から大量の献金がされていたことがあきらかになった。しかもそのうちの一人は知人に頼まれて自分の名前で小切手を切りはしたが、お金は返してもらったと語っている。これまでにも何度か説明しているが、個人からの特定の候補者への献金はひとり2000ドルまでと決まっている。これは大金持ちが候補者を買収しないための制度だ。だから一人が他人名義で献金することは完全に選挙法違反になる。

    昨日のロサンジェルスタイムスによれば、クイーンズ、ブルックリン、ブロンクスといったニューヨークでも特に貧しいみっつの中国人居住区から、皿洗い、給仕、コックといった低所得者が何人もそれぞれ1000ドル、2000ドルという政治献金をヒラリークリントンにしているというのである。4月にこのあたりでは名の知れた献金収集者がなんと38万ドルの献金を集めたという。

    しかも献金者の三分の一までもが、献金の書類に記入された住所や電話番号をつかっても見つからないという。しかも多くの献金者が選挙人登録すらしていないというのだ。つまり彼らは選挙で投票などしたことがないのである。彼らのほとんどが英語もろくに話せない中国はフジアン地区出身の最近の移民ばかりだ。

    今日になってニューヨークポストがその献金収集者は、デイヴィッド・グオ(David Guo)という男だと暴いている。この男は中華街のフジアン・アメリカ・料理協会(Fujian American Cuisine Council)の会長だという。中華街でコックをしているシャオ・イェン・ワングさんは、グオに頼まれて4月13日に献金をしたが、後でそのお金はグオから返してもらったと語っている。なるほど、それでフジアン出身の飲食店関係の人間からの献金が多かったわけだ。

    クリントンは集まった38万ドルのなかから7千ドルは返還したといっているが、返せばいいってもんじゃないでしょうが。これが最初じゃなんだから。

    それにしてもこのグオって男、何の目的でクリントンの献金運動などしているのだろうか?またまた中共の魔の手を感じる。

    October 21, 2007, 現時間 1:39 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    October 20, 2007

    少しづつ盛り返しつつあるアメリカ市民のイラク戦争支持

    アメリカ内政 , イラク関係 , 狂ったメディア

    歴史的にみて、戦争を国民が支持するかしないかは、戦争に大義名分が成り立っているとか、自国の犠牲者が多いとかということで決まるのではない。国民が戦争を支持するかしないかは、自国が戦争に勝っているという印象を国民が持っているかどうかに左右される。

    イラク戦争には、中東からアメリカに脅威をもたらすサダムフセイン独裁政権を倒し、イラクに民主主義をもたらすという大義名分があるにはあるが、当初80%からのアメリカ市民がこの戦争を支持した理由は、アメリカの圧倒的な武力をもってすればイラク政府など簡単に倒すことが出来る。湾岸戦争のときのようにすばやく害の少ない圧倒的勝利を得てアメリカ軍は名誉の帰還をするこが出来ると信じたからである。

    確かにフセイン政権打倒は計算以上にうまくいった。フセインのイラク軍など張子の虎で、アメリカ軍にかかってはみるもひとたまりもなかった。だから2003年5月当時のブッシュ大統領の支持率は90%近かったのではないだろうか?

    しかし、イラク復興がおもったよりはかばらないことや、当初の戦闘での戦死者はわずか500人程度だったのに、その後あっちでひとり、こっちでひとり、と路肩爆弾や自動車爆弾による犠牲者が増え始めるとアメリカ国民の戦争への支持は激減した。大義名分も変わっていないし、犠牲者の数もそれほど増えているわけではない。問題はアメリカ国民がアメリカは負けているという印象をもちはじめたことにある。

    先日もアメリカの主流メディアは悪いニュースばかりに注目していいニュースを軽視する傾向があると書いた。地味なアメリカ兵及び諸外国の連合軍によるイラク復興活動などはほぼ完全無視され、自爆テロや路肩爆弾攻撃ばかりが報道された。これではアメリカ市民が気分がいいはずがない。

    無論私は2003年後半から始まった反乱分子によるアメリカ軍及び連合軍への攻撃によって我々が打撃を得たことや、イラク内の治安が荒れたことを否定しているわけではない。イラク情勢は我々が当初考えていたほど安易なものではなかったことは事実である。だからアメリカ国民の支持が下がった理由を主流メディアのせいばかりにはしていられない。いくら主流メディアが悲観的だといっても、大本営放送がメディアを独占しているわけではないから、他からも情報は入ってくる。それが同じように良くないニュースなら、本当に戦況は思わしくないと判断せざる終えない。

    だが逆に、戦況が本当によくなっていれば、いくら主流メディアが良いニュースを無視しようと過小評価しようと、戦争から帰還した兵士らや、現地にいる兵士や民間人や従軍記者らからの情報で、実際に戦況はよくなりつつあるという情報はすこしづつでも巷に広がるものなのである。そうなってくれば、主流メディアもいつまでも良いニュースを無視しつづけることはできなくなるのだ。

    さて、前置きが長くなってしまったが、今日のこのAPのニュースも戦況が良くなっていることの証拠だと思う。内容を読まなくてもこの見出しUS, Iraqi Forces Detain Militia Fighters(米・イラク連合軍、民兵戦闘員を拘束)だけで主流メディアのイラクに対する姿勢が変わってきたことがわかる。

    BAGHDAD (AP) - アメリカ・イラク軍は土曜日、ポーランド陸軍のヘリコプターに援助され、シーア民兵が勢力のあるバグダッド南部を襲撃、何十人という民兵を逮捕した。二人の民兵は殺された。イラク首相は地元の知事と会見をしたが、知事はこの攻撃を「犯罪者」を根絶やしにするものだと語った。

    イラク警察によると夜明け前の手入れでイランの飼イ豚モクタダ・アルサドルのマフディ軍民兵30人が逮捕されたそうだ。このあたりはイギリス軍撤退後、ライバルのシーア民兵たちが石油の利権をめぐって縄張り争いを始めており、地元市民をずいぶんと苦しめているようだ。今回の手入れがうまくいったのも、そんな無法者と戦う決心をした地元シーア市民の協力があったからである。

    住民はアンバー地域ではじまった、スンニ部族がアルカエダに立ち向かってアメリカ軍と一緒に地道にアルカエダを追い詰め始めた傾向をみならっている。

    以前ならばアメリカ軍とテロリストの戦闘の末、テロリストが50人から殺され、アメリカ人に2人の戦死者が出るなどという場合でも、「アメリカ兵二人戦死!バグダッドで激戦」というような見出しで、あたかもアメリカ軍が激戦の末大敗したとでもいいたげな始まり方をしていたものだ。それが、イラク各地で地元市民がアルカエダにしろシーア民兵にしろ反乱分子にアメリカ軍と協力して立ち向かっているという話が報道されるようになったというのはすばらしい変化と言える。

    このメディアの姿勢の変化が国民の世論を変えるまでにはまだまだ時間はかかる。だが、その兆候はもう少しながら見え始めている。ハリスポールという世論調査ではイラク戦争支持率はわずかではあるが増えているとある。以下ワシントンタイムス参照

    イラク戦況はアメリカ軍にとって良くなっていると答えた人の数は3月の13%から8月の20%そして現在の25%と確実に上昇している。

    アメリカ軍にとって悪くなっていると答えたひとも数も一月の55%から三月の51%そして現在の32%とかなり減少した。

    この傾向が続けば、来年の選挙の時までにはアメリカ市民の意見は再びイラク戦争支持になっているかもしれない。そしてイラク戦争を成功させたとしてブッシュ大統領及び共和党への支持率も上がるかもしれない。なんにしてもアメリカ市民が真実を見極められるようになってきたというのは良いことである。


    October 20, 2007, 現時間 2:32 PM | コメント (3) | トラックバック (0)

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    愛国者たちの勢いに反戦デモもたじたじ

    アメリカ内政 , 対テロ戦争

    20年くらい前までは高校や大学のキャンパスで軍隊が志願者を募集するのは普通に行われていた。キャンパス内に軍隊斡旋事務所が設置されているところも少なくなかった。しかし教育界の左翼化が進むにつれて、学校側が軍隊に志願者募集活動をするのを拒否したり、斡旋事務所を閉鎖したりするところが増えてきた。私立の学校であればこれは学校の自由なのだが、学校法人として国から多少なりとも資金援助を得ている学校は、自分らの一存で軍の活動を拒否する権限はない。

    であるから、政府側が強気に出て、軍隊の活動を邪魔するのであれば、今後一切学校への国費援助はしないと言ってしまうこともできる。しかしクリントン時代にはクリントン自信が軍隊を毛嫌いしていたこともあり、学校側のこの違法な行為は全くお咎めなしの状態となっていた。ブッシュ政権になってからは、学校内における募集活動はいやいやながらも認める学校が増えてきた。とはいえ、左翼の学生が募集活動に来た軍人に暴力を振るっても見てみぬふりをしたり、学生が起こした暴力沙汰から軍人を守るという理由で軍人を追い出したりする事件がいくつも起きている。

    バークレー大学のあるバークレー市には、大学の目の前に海兵隊斡旋事務所がある。この斡旋事務所は今まで特に誰からも注目されずひっそりと海兵隊員募集をおこなっていたのだが、最近になって左翼のバークレー市議会はバークレーからこの斡旋事務所を追い出しにかかった。その理由は軍事施設はバークレーの文化にそぐわないからというものだ。バークレーというのはカリフォルニアでもかなりリベラルな市ではあるが、だからといって市民全体が軍隊を敵視しているというわけではない。

    そのことが原因で、今週の水曜日、軍隊を支持するグループとコードピンクという過激派左翼市民団体が斡旋事務所の前でぶつかった。(SFGate参照

    特にけが人が出たわけでも逮捕者が出たわけでもないが、一時はお互い怒鳴りが講じて押し合いへしあいになり、警察がコードピンクを通りの向こう側に追い返すという光景も見られた。上記のリンクでその模様の写真が何枚も見られるので参照されたし。

    ところで、この記事のなかで元海軍兵というパブロ・バレデスという人のインタビューが載っている。この人はコードピンク側の人で、軍隊支持側から「お前はそれでも兵隊か、軍隊はそんな格好じゃ入れてくれないだろうな」と怒鳴られたという。その後パレデスさんは自分は海軍で5年も勤めたとし、軍隊では有色人種がより危険な目にあっていると語る。

    「僕は僕が前線に行くのが皮膚の色で決められるべきではないと思います。」パレデスはそう語り、彼はイラク戦争に反対して命令に逆らったため、海軍を辞めたと付け加えた。

    パレデスという名前からして中南米系の人種だろうが、軍隊は一般社会よりも有色人種が圧倒的に多いというわけではないし、有色人種だから前線に送られるなどということは絶対にない。私はイラク最前線からの映像をいくらもみたことがあるが、白人の軍人はいくらでも勤務している。

    現役海軍兵Neptunas Lex
    が、この元海軍兵についてこんなことを書いている。

    だめだぜパブロ、自分で志願しといて、ここで人種カードをひけらかそうったってそうはいかねえよ。道徳上優位にたったようないいかたも通じないね。平和時に日本で勤務して、わざと船に乗り遅れて義務を怠り、危険などほとんどないアラビア海への出航をさけたお前にそんな資格はねえよ。船仲間に自分の勤務をおしつけ、自分が列からはずれて他人にその穴埋めをさせといて、最前線に行ったような口を利くな。お前にはその使い古された嘘を使うことはできねんだよ。お前は英雄なんかじゃねえ。お前は英雄になる機会を自分から放棄したんだからな。

    それから、お前は海軍を辞めたんじゃねえ。俺達がてめえの太ったケツを追い出したんだよ。

    臆病者!誓約破りの裏切り者!

    どうしてレックスがこんなに怒っているのかというと、パブロ・パレデスなる男はウィキペディアによると、2004年、湾岸へ出航予定になっていた自分の船に乗らずに、その翌日記者会見を開いて自分はイラク戦争に抗議して出動命令を拒否すると発表した。命令を拒んだことと脱走の罪で彼は軍法会議にかけられ数ヶ月の強制労働の罰を受けたあと位をE-4から最低のE-1に落とされた上で、2005年の9月に不名誉の除隊となっている。

    パレデスは出動命令を拒否する前から、戦場へ行かなくて済みそうな部署への配置換えを何度も試みていたがすべて失敗した。名誉の除隊も申し出たがそれも拒絶されていた。

    海軍については私は多少知識があるのだが、イラクには海軍はないので、まず海戦の危険はゼロだ。湾岸で警備にあたっていても、フセイン政権が崩壊した今となってはスカッドミサイルを米艦に撃ってこられる危険もない。シールのような特別部隊でもない限り、一般の水兵が戦場へ足を運びこむということは先ず考えられない。

    ベトナム戦争時代に空母間に乗っていたミスター苺の友人は、一応ベトナムへは出動したことはしたが、戦場とは遠く離れた沖合いで座っていただけだと語っている。1991年の湾岸戦争のときにゴルフ湾で護衛艦に乗っていた別の友人も、一度か二度イラク軍に撃たれたが、弾はあたらなかったと語っていた。レックスが「危険のほとんどないアラビア海への出航」といってるのはこのことなのだ。

    平和時には給料や特別手当などを目当てに志願しておいて、戦争が始まったら出動を拒否するような人間が、有色人種だから前線に送られるなどと文句をいったり、自分は元海軍兵だったなどといばるような資格はない。こんな奴に水兵顔されたら海軍の名が廃る。だからレックスは腹を立てているのだろう。

    それにしても、リベラルなはずのバークレーでこんなに軍隊支持の愛国者が集まったというのは非常に喜ばしいことだ。いままで反戦派の声の方が大きかったので、アメリカ市民は反戦ムードが高まっているような錯覚を覚えるが、実はそうではないということだ。それに現在のアメリカではイラク戦争を反対するのは勝手だが、アメリカ軍をコケにしたら承知しないぞという空気が圧倒的にある。だから反戦派たちは本音はともかく、ことあるごとに「我々は軍人を応援する」と口を揃えて言うのである。(本心は全く別のところにあるのは間違いない。)だが、軍人を応援してるはずの人間が軍隊の斡旋事務所を閉鎖させようとデモをやってるんじゃ、全く説得力がない。

    October 20, 2007, 現時間 2:39 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    October 16, 2007

    優柔不断な弁護士たち、拉致された米兵を見殺しにする

    アメリカ内政 , イラク関係

    先日私は陸軍や海兵隊員が戦場で戦闘するにつけ、いちいち兵士らの行為が戦争犯罪の規約に触れないかどうか煩く調査がされているという話をしたばかりだが、今度は今年の五月にアルカエダに拉致された米兵士の捜索に軍が裁判所から容疑者の盗聴許可が下りるまで何と10時間も捜索が立ち往生し、貴重な手がかりをみすみす見逃す結果になっていた事実が明らかになった。(ミッシェル・モルキン紹介のニューヨークポストの記事参照)

    これは2007年5月17日、ニューヨークはクイーンズ出身のアレックス・ジメネズ兵がパトロール用の出張基地に侵入したアルカエダによって拉致された事件で、この攻撃によって4人の兵士が殺され、3人が拉致された。捜索活動はすぐに実施されたが、容疑者への盗聴の合法性を巡って弁護士達が9時間38分にわたって会議をするあいだ、捜索は完全に中断されてしまった。誘拐を捜査する専門家なら誰でもいうことだが、犯人のめどをつけるためには誘拐直後が非常に大事なときであり、時間がたてばたつほど、犯人が人質を移動させたり、犯人が人質を別の組織に手渡すなどして、手がかりが途絶えてしまうのが常である。そんな大事なときに10時間近くも「この非常時をどう扱うか」という会議をしていたというのである。非常時だと解っているならくだらない会議など後回しにしろ!人の命に関わることなのだということが、こいつらにはわからなかったのだろうか?

    読者の皆様もブッシュ大統領が令状のない盗聴を秘密裏に行っていたというニュースはおききになったことがあるだろう。ブッシュ大統領はことテロリストに関しては、複数の携帯電話であっという間に連絡を取り合うこの情報時代に、ひとつひとつの電話機への盗聴など裁判所からいちいち令状を待っていられない状況がいくらも発生すると判断していた。それはまさしく今回のような事件を防ぐことが目的だったのである。こうした令状を出す権限のあるFISA裁判所はイラク人同士の携帯電話による会話でも、そのサテライト提携がアメリカのものである以上、アメリカ国内の法律が適用されると判断したというのだからあきれてしまう。

    数週間後拉致された1人の遺体がユーファラテス川のほとりで発見された。アルカエダはジメネズ兵と他の一人を処刑したと発表した。

    「こんなひどいことってありません。もしすぐに捜索活動にでていれば、手がかりを発見し、息子を見つけられたかもしれないのに」とジメネズ兵の母親のマリアさん。「私は神に問い続けています。いったい私の息子の身に何がおきたのかと。」マリアさんは特に不満を隠せない。「私は彼らが出来る限りのことをしてくれていると思っていたのに。」「すべて法律に従えというのがこの国のやり方ですよ。彼らは法律を破りたくなかった。それは解ります。でもそれなら法律を変えるべきです。あの間にどれだけの情報が集められたか神のみぞ知るです。」

    信じられないような事件ではあるが、こういう話はなにもこれが最初ではない。数年前にフィリピンでも民間人のグループがアルカエダ系の武装集団に拉致されるという事件があった。そのグループには元陸軍特別部隊の民間人が護衛についていた。地元にいたアメリカ陸軍特別部隊のメンバーは事件直後すぐに出動する用意ができていたにもかかわらず、ラムスフェルド防衛長官並びにブッシュ大統領は、単なるアドバイザーとして駐留していることになっているアメリカ軍がフィリピン軍を差し置いて軍事活動をすることはいかがなものであるかという気遣いから、捜査活動が開始されたのはなんと丸一日後だったという。捜索に出たアメリカ軍はガードマンの遺体を発見。彼は逃げようと思えば逃げられただろうに最後までひとりで戦ったと思われる。人質は何ヶ月も拘束された後に開放されたが、一部の人質は殺されていた。

    どうして人の命がかかわり、一刻の猶予も許されないときに、令状がどうの、面子がどうのという話になるのだ?とにかく救出をしてから後でなんとでも言い訳をすればいいではないか。正しいことをしていても裁判沙汰になるきょうび、軍隊が神経質になる気持ちはわかる。だが、アメリカの法律がアメリカ軍が任務を遂行するのを阻止しているというなら、マリアさんのいうようにこのような法律は変えられなければならない。

    ところで、令状なしの盗聴はすべきではないといって大声を上げて騒いでいるのは無論米民主党と左翼メディアであるということを一応記しておこう。

    October 16, 2007, 現時間 6:42 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    October 12, 2007

    マーサ米下院議員よ、海兵隊員侮辱を釈明せよ!

    アメリカ内政 , イラク関係 , 対テロ戦争 , 狂ったメディア , 防衛

    米下院議員のジョン・マーサ氏は法廷において、ハディーサ事件で議員がまだ調査も行われていなかった時点で米海兵隊員たちがイラク市民を虐殺したとメディアに発表したことについて、釈明しなければならない可能性が高まっている。

    それというのも、ハディーサ事件の容疑者として逮捕され、最近になって証拠不十分で起訴取り消しになった海兵隊曹長Marine Sgt. Frank Wuterich氏がマーサ議員を名誉毀損で訴えたからである。

    マーサ議員が当時どのような発言をしていたか、2006年の6月にカカシが書いたハディーサ事件:それぞれの思惑
    を振り返ってみよう。

    ****米軍の捜査経過の詳細を研究したとして民主党の下院で反ブッシュのマーサ議員があちこちのテレビ局で海兵隊員が一般市民を虐殺した証拠があると発表した。下記はABCがおこなったマーサ議員のインタビューの記事を訳したもの。(翻訳:妹之山商店街さん)

    マーサ議員:IEDが爆発したんです...毎日外に出る度にIEDが爆発するんです...ですから毎回プレッシャーが高まっていく訳です。この場合はIEDが爆発し、海兵隊員一人が死亡。そこにタクシーがやって来て、中には四、五人が乗っていました。武装していなかったのですが、この人達を射殺しました。その後、民家を襲撃して人々が殺害したんです。女性の一人は、海兵隊の人から話を聞いた所、子供をかばって命を助けてくれと懇願したにも関わらず射殺したということです。更に気になるのはイラクの人達はこのことを知っていたということなんです。家族に補償金を支払ったからです。それに加え、隠蔽工作が行われたんです。間違いありません。最初この人達はIEDで死亡したと言ったんです。翌日調査の為に要員が派遣されました。ところがそれについて何の報告も行われず、三月になってタイム誌がこれを伝える時誰も何が起こったのかを知らなかったのです...

    質問:写真や画像証拠があるとのことですが、本当ですか

    マーサ議員:その通りです。捜査を担当した人とイラク側の証拠を入手しました。何が起こったかについては、疑いようがないんです。問題は、誰が、何故、隠蔽工作をしたかということなんです。何故明らかになるのに半年も掛かったんでしょうか翌日調査を行い、ニ、三日後にはこの人達が殺害されたことが分かっていたんです。

    まだ米軍による調査がすんでもいないのに、何が起きたかは間違いないとか、隠ぺいが行われたとか適当なことを良く言えたものだと思う。問題なのはマーサ議員があらゆるニュース番組にはしご出演してこのような発言をしていた時、マーサ議員はまだ軍当局から捜査結果の報告を受けていなかったということだ。マーサ議員はタイムスの記事を書いたイラク記者の報道をそのまま鵜呑みにして事実確認もせずに米海兵隊を有罪と決めつけ軍当局が隠ぺいしたと言い切っているのである。******

    無論、その語の捜査で、ハディーサ事件は海兵隊員が戦闘規約に従って正しく行動していたことが明らかになり、ウーテリック曹長ならびに他の容疑者の審査過程で、ハディーサにおいて犯罪は起きていなかった。この事件の容疑は最初から最後まで捏造だったという結論が出ているのである。

    しかしマーサ議員は下院のなかでも有力な政治家であり、現職の議員は裁判で証言する義務を免除されるという法律があるため、それを使って証言を避けるのではないかという見方もある。だが、もしもマーサ議員がその特権を使って証言を避ければ、かえって証言をした場合よりもマーサ議員のみならず、民主党にも悪い結果になるのではないかという意見もある。

    民主党はブッシュ大統領を忌み嫌うばかりに、ブッシュに都合の悪いことならアメリカにとって悪い結果になるような行為でも積極的にやってきた。特にアメリカ軍隊への攻撃にはひどいものがある。アメリカ市民は戦争に反対している人たちでも反軍隊とは限らない。南部の民主党支持者は戦争自体には反対でも家族に軍人がいたり、今現在イラクやアフガニスタンに出動している人も少なくない。そうしたアメリカ社会でことあるごとにアメリカ軍隊を侮辱する民主党のやり方は一般のアメリカ市民からかなり反感を買っているのである。

    そんな中で、自分も元海兵隊員という肩書きをことアルごとにひけらかしているジャック・マーサ議員は証拠もないのに無実の海兵隊員の名誉を汚し、その発言を法廷で釈明せよとの法廷命令を議員の特権を使って拒否するとなったなら、国民は民主党のことをどう考えるだろうか?

    ジョン・ケリーは「勉強しないとイラクへ行く羽目になる」といってアメリカ軍人を馬鹿にする失言をしたばっかりに大統領立候補から降りなければならないという失態を起こした。一般のアメリカ人はアメリカ軍を馬鹿にする政治家を許さない。このことに関して他の民主党員がどう反応を示すかによっては、アメリカ市民はついに民主党の本性を見ることになるかもしれない。

    少なくとも共和党の大統領候補諸君には今後の選挙運動で、どんどんこの件を話題にして、民主党はアメリカ軍の敵だと投票者に印象付けさせて欲しいものだ。


    October 12, 2007, 現時間 6:02 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    September 25, 2007

    イラン大統領に手玉に取られた米コロンビア大学

    アメリカ内政 , 対テロ戦争

    訪米中のイラン大統領アクマディネジャドが本日ニューヨーク市のコロンビア大学で講演を行った。テロ国家のリーダーを招くとはけしからんと講演する声があちこちで上がっていたが、ここで止めては面子が立たないと思ったのか、コロンビア大学はアクマディネジャド大統領に厳しい質問をするという口実で講演を決行した。

    コロンビア大学のリー・ボーリンジャー(Lee Bollinger)学長はアクマディネジャドを紹介する際に、イランの人権迫害問題や大統領のホロコースト否定論などについて言及した。アメリカの左翼連中は、それに対してイラン大統領がその質問に答えず話題を変えたことなどを指摘して、ボーリンジャー学長の態度は立派だの世界の人々がイラン大統領には理がないことを納得しただろうなどと馬鹿げたことを書いている。サンフランシスコクロニクルなどがそのいい例だ。

    コロンビア大学のリー・ボーリンジャー学長は勇敢にも本日コロンビア大学で行われたイラン大統領のマフムッド・アフマディネジャド氏の講演をキャンセルせよという圧力に負けなかった。しかも学長はもっと良い行動をとった。アフマディネジャドを目の前にして、氏が代表すると言われるイランの独裁政権について言及。ホロコースト否定論やイスラエル国家の存在権利、レバノン政府への介入やテロ援助などについて、アフマディネジャドが怒らせ答えを強いる挑戦をして会場を沸かせた

    クロニクルの目は節穴か? いったい誰を相手にしていると思っているのだ。これはリベラル大学の講義ではないのだ。相手は弁論大会の競争相手ではない!したたかなイラン大統領がこれしきのことで怯むと思っているならボーリンジャーもクロニクルも左翼連中も救いようがないほどおめでたいよ、まったく。

    アルジェジーラのみならず、米国メディア以外のメディアはすべて、イラン大統領がアメリカのエリート大学で講演をしたということ自体、先ず大したものだと評価するはずだ。そしてボーリンジャー学長の不公平で差別的な質問に対して、いかにアフマディネジャドが立派に答えたかとか、会場の外で騒いでいる反イラン政権の人たちの抗議についても、大統領はイスラエルシンパにけしかけられた過激派からの圧力にも負けずに勇敢だったとか、パレスチナ支持派連中で固められた会場内の観客の声援を過大評価して、大統領の演説はアメリカの学生達からも快く受け入れられたなどと写真入りで報道するのだ。これでイラン大統領の株は大幅に上がった。これもコロンビア大学のお人よし世間知らずアマチュアのボーリンジャー学長のおかげだ。

    以前に「なぜ戦を学ぶのか」でも書いたとおり、歴史上個人的な野心で戦争を始めた独裁者はいくらもいた。彼らが戦争をするのは特に敵に恨みがあるわけでも敵の行為に関して誤解があったからでもない。相手が自分の欲しいものを持っており攻めれば勝てると確信出来れば攻めるという単純な理由で戦争を始める奴らが現在でも存在する。サダム・フセインもそのひとりだったし、アクマデイネジャドもこの部類に入るのだ。

    アフマディネジャドは自分の言ってることが真実でないことくらい百も承知だ。大量殺人を平気でするテロリストが、嘘をつくのに何の遠慮があるというのだ?彼はアメリカやイスラエルを誤解しているわけでも、本気でホロコーストを信じていないわけでもない。奴の目的はイランによる世界制覇なのであり、それに利用できる議論をプロパガンダとして利用しているに過ぎないのだ。そんな奴に「あなたの国は独裁政権だ」とか「人権迫害をしている」などと指摘してみても、奴は本心で「あたりめえだ、そうやらないでどうやって国民を牛耳れるとおもってんだ、あほんだら」と思うだけで、返ってくる答えなど「そのような事実はない。あなた方の誤解です」とかなんとか答えにならない奇麗事を並べて終わるだけの話だ。

    そんなこともわからないで、テロ国家リーダーをまともな政治家扱いして公然とプロパガンダを広める場所を提供してしまったコロンビア大学の愚か者達。これでイランシンパが増えてアメリカやイスラエルでのテロが増えたなら、その血痕はボーリンジャーの手についていることを知るがいい。

    September 25, 2007, 現時間 3:14 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    September 21, 2007

    謎が深まるヒラリーの選挙献金スキャンダル

    アメリカ内政

    この間から中国系の詐欺師で15年近くもお尋ね者だったノーマン・シューなる男が、ヒラリー・クリントンのために百万ドル近い献金調達をしていたという話しはすでに話題になっているが、ヒラリーの献金調達運動には他のもかなりうさんくさい奴らがうようよいるようだ。

    パワーラインが引用したウォールストリートジャーナルによると、自分はクリントン支援者でもないのに上司や友人から頼まれて自分らの名義でヒラリーに献金をした後、依頼者から返金してもらったという例が結構出てきているというのである。

    ヒラリーの献金運動のイベントで個人では最高規定額の4600ドルを献金したパメラ・レイトンさんという37歳の主婦は、自分と夫は上司から頼まれてクリントンに献金した額を上司から返還してもらったという。『私たち個人のお金ではありません。すべて会社のお金です」とレイトン夫人。「私はヒラリーが好きでもないんです。私は共和党支持ですから。」

    レイトン氏の上司とはウイリアム・ダニエルチェック(William Danielczyk)というワシントン地域のビジネスマンで、献金調達の大物。しかし彼のやり方は前述のノーマン・シューと同じで、個人献金最高規定額を知人や部下の名前で献金させ、後にその分返金するという選挙運動に完全に違反する方法をとっている疑いがある。このやり方でダニエルチェックは知人や部下から12万ドルも調達したという。

    ワシントン地域のあるイベントでは、ダニエルチェックの事業に投資した共和党のビジネスマンはヒラリーに献金した覚えは全くないにも関わらず、ヒラリーに4600ドル献金したことになっていると語っている。

    自分が共和党支持者でありながら、ダニエルチェックとの個人的な関係でヒラリーに献金したことになっている人のなかにはダニエルチェックの実の母親、妹、や秘書その他の部下やその配偶者の名前が連なっているという。

    ダニエルチェックはインタビューにおいて、共和党支持者でもヒラリーを支持する人がいても不思議ではないとうそぶいているそうだ。悪いけど、それはまずないね。

    民主党支持者ですらヒラリーを嫌っている人は多い。普通の共和党支持者はヒラリーだけはやめてほしいという人がほとんどで、ヒラリーに政治献金をする共和党員がいたら今すぐ精神科のお医者さんに見てもらう必要があるだろう。

    確かヒラリーには怪しげなインド系ビジネスマンの献金調達員もいて、どうもスキャンダルが絶えない。

    September 21, 2007, 現時間 1:56 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    September 16, 2007

    ペトラエウス将軍議会公聴会の反響、 シアトルより

    アメリカ内政 , イラク関係 , 日常の出来事 , 東洋危機

    ここ数日間、ネットアクセスが無かったためあらかじめ予定しておいた時事とまったく関係のないエントリーばかりだったので読者の皆様もちょっと失望されたのではないかと思う。特に今日のエントリーはまったく場違いになってしまった。(笑) その間に待望のペトラエウス将軍の議会での報告があったり、イスラエルによるシリア空爆があったり、安倍首相の電撃辞任宣言があったりと、きょうび10日以上もネットアクセスがないとこうもニュースサイクルに遅れをとってしまうものなのだろうかと、改めて感じている。

    実はカカシはシアトルからアラスカ及びカナダの船旅を終えて、今朝シアトルの港に戻ってきたところ。
    船の中で見られるテレビ局はCNNのヨーロッパ版だけで、しかも新聞はニューヨークタイムスのみ!これではいったい何が起きているのかさっぱりわからない。

    ペトラエウス将軍の議会報告

    9月11日に待望のペトラエウス将軍の米議会報告質疑応答があった。ペトラエウス将軍の報告の内容についてはまた改めて分析したいと思うが、イラク情勢は向上しつつある、暴力は減っている、来年の夏ごろには兵を一部撤退することもできる、といった報告に対して、反戦派の民主党議員の間からは「この嘘つき!」「裏切り者!」とでもいわんばかりの反応が出ている。特に大統領に立候補しているヒラリー・クリントンなどはペトラエウス将軍の報告は「意図的に不信感を棚上げにしなければ信じられない」などと遠回しに将軍及びアメリカ軍は嘘つきであると軍全体を侮辱した。

    2002年にイラク戦争が国民から強く支持を得ていた時はイラク戦争はアメリカの安全のために必要だと演説をぶったヒラリーだが、民主党支持者の間で戦争が不人気になってくると自分の戦争支持の立場を弁護しきれなくなり、最近は左翼の圧力に負けてアメリカ軍は即撤退すべきだと言い始めた。ブッシュ大統領のイラク方針を変えるという目的で新しくペトラエウス将軍がイラク戦争の指揮官に任命された時は積極的に支持しておきながら、ペトラエウス将軍の名前をもじって「ベトレイアス(我々を裏切るという意味)」と呼んでいる極左翼の市民団体ムーブオンを批判するどころか一緒になって将軍を嘘つき呼ばわりするヒラリー。無論リベラル偏向丸出しの主流メディアはそんなヒラリーを批判などしない。

    だが誰もヒラリーを批判していないかというとそうではない。数日前にニューヨークタイムスは極左翼市民団体ムーブオンによるペトラエウス将軍の中傷誹謗の一ページ広告を掲載したが、この時の広告料が普段より三分の一という格安値段だったことが判明して問題になった。そこで共和党から大統領に立候補しているジュリアーニ元ニューヨーク市長は、自分にもムーブオンと同じ値段で戦争賛成広告を掲載させよと要求。そうしなければニューヨークタイムスを言論弾圧で訴えるとまで脅迫して見事ジュリアーニ候補は、極左翼のムーブオンやヒラリー及び民主党議員たちは共謀してペトラエウス将軍の栄誉ある名前を汚していると批判する広告を出した。そのうえジュリアーニ氏は特にヒラリーに向けて謝罪を要求するビデオまで発表した。これまでメディアからも選挙の競争相手からも厳しい質問を一切されないで女王様のように特別扱いを受けてきたヒラリーだが、大統領選挙はそう甘くない。

    さて、ペトラエウス将軍の議会公聴会とあわせて、9月15日ワシントンではアンサーという共産主義看板団体が反戦デモ行進を主催した。無論それに対抗して戦争支持者たちも多く集まった。保守派政治評論家のミッシェル・モルキンが現地からその様子を報告している。

    反戦派の様子は主流メディアは報道するが、対抗している戦争支持者の様子は取り上げられない。ま、今更驚きはしないが。途中双方で小競り合いがあり反戦派189人が逮捕された。

    ところで反戦デモは2003年当初から三万人程度の参加者しか集められないで要るが、回を重ねるごとにその数は減っており、戦争支持者の数は反比例して増えている。支持者側の数は反対派よりは劣るが、それでも今年の3月の時といい、今回といい、完全無視はできない数になっている。現場にいたミッシェルによれば、反対派の参加者はせいぜい一万人程度。ABCのリポートでも「何千人」という書き方なので、この数はだいたい正確だろうと思われる。

    さて将軍の報告に関してアメリカ市民の反応はどうかといえば、ラスムソンの世論調査によれば、ペトラエウス将軍の作戦を支持するという市民の方が支持しないを43:38で上回っている。

    September 16, 2007, 現時間 10:03 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    公衆便所の張り込みは税金の無駄使い?

    アメリカ内政

    辞めるといったん宣言しておきながら、(9月5日現在)やっぱり辞めるのを止めるとがんばってるアイダホのラリー・クレイグ、エロおやじ。さっさと辞めてもらわないと共和党全体に非常に迷惑だ。まったくしょうがない。後になって無罪を主張するくらいなら、最初から罪を認めるな。実際に犯罪行為をしたかどうかということもだが、この判断力のなさこそ上院議員として失格なのはあきらかではないか。

    しかし本日、私はラリー・クレイグおっさんの話よりも、覆面警官が空港の公衆便所で張り込みをしていたことの意義についてお話したい。クレイグの行為を「議員としてあるまじき行為」と批判する人々の間でも、公共の場でセックスを勧誘しあう行為が犯罪なのかどうかという点ではかなり疑問を持っている人が多い。また、そのような行為をわざわざ警察官がトイレの個室に座って一日中張り込むほどの価値があるのかどうか、そんな金があったら麻薬取り締まりやギャング犯罪の取り締まりでもしてもらいたい、と言う意見も聞かれる。

    だがあえて、私はこの警官の仕事には非常な意義があると主張させてもらおう。

    カカシは以前静かな郊外にすんでいたことがある。ところがいつの間にかこの町に変な人間が現れるようになった。最初は表通りにふしだらな格好をした娼婦たちが歩き回るようになったのが発端だ。すると、それをめあてに嫌らしい目つきの男たちが車をゆっくり運転しながら通り過ぎるようになった。それまでは特になんの心配もせずに徒歩でどこへでも行っていた近所に住む女性たちは、主婦であれ女学生であれ、誰でも車のなかから嫌らしい意図をもった男たちから嫌がらせを受けるようになり、バス停や近所の商店へ歩いていくことさえ不安になった。

    昼間から若い男たちがアパートの玄関口に座り込んで道行く女性をはやしたてたり、近所のコンビニでは娼婦目当ての若い男たちが集まるようになり、出入りするお客たちをジロジロみるので、普通の客は買い物ができないようになった。

    娼婦とそのお客たちは民家の庭やアパートのガレージなど所かまわず「商売」をした。当時私の車は簡単に鍵のあく中古車だったので、朝になると車のなかに使用済みのコンドームやたばこの吸い殻が落ちていることがざらになった。近所で空き巣が多くなったのもこの頃である。

    ある日私はよる遅く帰宅途中、立ちん坊にしては美しすぎる娼婦を道ばたで見かけた。どうも変だなとおもって見ていたら、案の定この女性は婦人警官のおとりで、お客たちは次々に逮捕された。このおとり作戦が数日続くと娼婦たちはいなくなった。すると娼婦目当てのお客たちもまたいなくなり、町は再び元の静かで安全な場所にもどった。

    私はそれまで、婦人警官の娼婦おとり作戦は税金の無駄使いだと思っていた。「だいたい売春などというもの、どこに被害者がいるのだ? 納得した大人同士がすることに法が口をだすべきことか?」と疑問だったからである。私はこうした行為のため近所の人々がどれほど迷惑するのか自分が迷惑を被る立場になるまで気が付かなかった。「壊れた窓ガラス論」にもあるように町が一旦こうした行為を少しでも許すと、すべての治安が乱れてしまうのである。

    公衆便所だろうと何処だろうと納得しあった大人同士が何をしようとかまわないではないかという人たちは、こうした行為が無関係な人間にどれだけ迷惑な行為なのかを全く考えていない。何も知らずにこのトイレにはいった旅行客が個室の中をドアの隙間からジロジロみられたり、手を洗ってる最中に横から変な誘いをうけたりしたらどんな気分だろうか。もともと警官がこのトイレで張り込んでいた理由は、一般の使用者から苦情が多数あったからである。

    ふしだらな行為が野放しにされれば、そういう行為はどんどんエスカレートする。このトイレではただ誘いの合図が交わされるだけでなく、個室の中でセックスもおこなわれていたし、クレイグを逮捕した警察官は、その当日、警官にむかって下半身を露出した男を逮捕したといっている。そんな場所に偶然居合わせた無関係な男性や少年たちは、単に居心地が悪い思いをするだけでなく、衝動を押さえきれない変態に襲われないという保証がどこにあるだろう?

    また相手を誘惑する振りをして泥棒や強盗を働くものが出たとしても不思議でもなんでもない。もともと恥かしい行為をしている最中で被害にあった男性は、警察に被害届も出しにくいだろう。

    そしてひとつの公衆便所でこのような行為を許せば、それがほかのトイレにも広がるのは時間問題だ。この事件が明らかになって以来、ミネアポリス空港を利用した数人の男性から、どこのトイレが問題のトイレか分からなかったので、空港のトイレには行かなかったという話をきいた。旅行客はそれでもいいが、従業員はどうすればいいのだ?

    私はこの警察官の仕事をうらやまないが、社会の治安を守るためには重要な仕事である。それが理解できない批評家たちが何をいおうと気にせずに、今後もどんどん変態を逮捕してもらいたい。空の旅では苦労がたえない。せめてトイレくらい安心して行きたいものだ。

    September 16, 2007, 現時間 1:57 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    September 7, 2007

    お尋ね者ノーマン・シューがお縄に! 逃亡中のヒラリー中国系献金者コロラドで逮捕される

    アメリカ内政

    水曜日の朝、チャーター機でニューヨークからカリフォルニアのオークランド空港へついてから行方が分からなくなっていたヒラリーの中国系大口献金調達員のノーマン・シューがコロラドで逮捕された

    今朝11時頃、アムトラックシカゴ行きの長距離列車で逃走中、シューは気分が悪くなり、グランドジャンクション市の救急車がアムトラックの駅によばれ、シューはセントマリー病院に運ばれた。午後7時、FBI捜査官はシューを病院にて逮捕した。

    どうやらシューはカリフォルニア北部のZephyrから東海岸のシカゴ行きの列車にのっていたらしい。

    てっきり上海か香港あたりにトンズラしたものと思っていたら、長距離列車にのっていたとは、、

    September 7, 2007, 現時間 3:41 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    September 5, 2007

    ヒラリー献金疑惑のノーマン・シュー法廷に出頭せず! 再びお尋ね者に!

    アメリカ内政

    ヒラリー・クリントンやマイク・ホンダといった民主党の議員らへの献金調達について選挙違反の疑惑の中にいる中国系ビジネスマンのノーマン・シューは、1992年に言い渡された三年の禁固刑につくために15年間の逃亡生活をあきらめて自首して出た。

    しかし本日シューは保釈金減額の審査のために予定されていた法廷に現れず、カリフォルニア裁判所はシューに新しく逮捕状を発令した。これによってシューは再びお尋ね者となったのである。

    15年前に保釈中にとんずらして行方をくらました過去のあるシューを、カリフォルニア裁判所は再び2百万ドルで保釈していたというのだから呆れてものがいえない。シューの弁護士はシューがどこへいったのか知らないと言っている。今頃シューは香港の浜辺でマイタイでも飲んでいるのではないかな?

    関連記事:
    ヒラリー・クリントンのチャイニーズコネクション
    ヒラリー・クリントンの中国系大口献金者、怪しげな資金源
    疑惑深まるヒラリー・クリントンの中国系大口献金者の資金源
    やっぱりマイク・ホンダもからんでいた、中国系お尋ね者の献金スキャンダル!

    September 5, 2007, 現時間 4:47 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    September 4, 2007

    やっぱりマイク・ホンダもからんでいた、中国系お尋ね者の献金スキャンダル!

    アメリカ内政 , 東洋危機

    やっぱりねえ、東アジア黙示録さんによれば、旧日本軍の慰安婦問題であの悪評版の決議案を提案したマイク・ホンダ米民主党下院議員が、ヒラリーの献金調達員でお尋ね者だった中国系詐欺師ノーマン・シューから多額の選挙献金をもらっていたそうだ。産經新聞の小森義久さんがホンダは中国筋から金をもらっていると以前から主張していたが、もしノーマン・シューの資金源が中共だったら、中国がアメリカ内政に干渉したことになり、これはFBIの管轄になるのではないだろうか?

    ノーマン・シューについてはカカシもここ数日下記にて特集している。

    ヒラリー・クリントンのチャイニーズコネクション
    ヒラリー・クリントンの中国系大口献金者、怪しげな資金源
    疑惑深まるヒラリー・クリントンの中国系大口献金者の資金源

    以下、アジア黙示録より、、

    マイク・ホンダと在米シナ人犯罪者の金銭授受が明らかになったのは、ヒラリー・クリントンへの迂回資金疑惑の過程だった。8月28日付け『ウォールストリート・ジャーナル』紙のスクープを発端に、事態は急展開。

    ホンダを含む複数の民主党議員に対し、政治献金が行なわれている実態が判明。元を辿ったところ、行き着いたのが謎のシナ人ビジネスマン、ノーマン・シュー(Norman Hsu)だった。

    慰安婦決議で我が国を断罪したマイク・ホンダが、指名手配犯から政治献金を受けていた事実が判明した。しかも指名手配犯は身元の怪しい流入シナ人だ。

    これまでにもマイク・ホンダのバックには中共系の反日団体が控えていることが判っていたが、改めて不透明な中華マネー流入の一端が暴かれた。

    もし小森さんが中共とホンダの関係について確たる証拠を持っているなら、是非とも今すぐアメリカのその筋へ通告してもらいたいもんだ。所詮マイク・ホンダなど雑魚だが、そのことがきっかけで次の大統領有力候補のヒラリーも一緒に片付けてもらえるのならこれに越したことはない。

    September 4, 2007, 現時間 7:31 PM | コメント (3) | トラックバック (1)

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    September 2, 2007

    疑惑深まるヒラリー・クリントンの中国系大口献金者の資金源

    アメリカ内政

    昨日から、ヒラリー・クリントン及び有力民主党員がノーマン・シューなる怪しげな中国系アメリカ人が集めた多額の献金をもらっていたという話をしているが、この男の職業や資金源は調べれば調べるほど摩訶不思議な迷路に迷い込んでしまう。まずは関連エントリーはこちら。

    ヒラリー・クリントンのチャイニーズコネクション
    ヒラリー・クリントンの中国系大口献金者、怪しげな資金源

    上記でノーマン・シューはファッション関係の仕事をして成功したビジネスマンだと自称していた話はしたが、ベルモントクラブのレチャードによると、実はシリコンバレーでコンピューター関係のビジネスをしていたという話もあるらしい。詐欺の罪で逮捕令状がでていたお尋ねものにしてはずいぶん忙しい男だな。

    シュー氏が近年自分が経営しているとして羅列した企業は、どれもきちんとした会社としての資料が存在しない。シュー氏が提供した住所に行ってみるとそのような会社が存在した形跡はない。ひとつの書類にはシュー氏は自分の職業をニュージャージーファッションデザイナーの投資家としてる。しかし昨日このデザイナーはシュー氏など聞いたこともないし、仕事をしたことは一度もないと否定した。

    シュー氏のビジネスはニューヨークのファッション業界ではなく、カリフォルニアのIT関係だったと主張する人もいる。下記はジョシュアという人物がキャプテンエドのサイトに残したコメントより。

    シューの資金源の一部については彼のワシントンD.C.の弁護士のローレンス・バーセラ(Lawrence Barcella)が説明している。 バーセラによれば、1996年に香港から帰国した後、シューはシリコンバレーに多額の投資をしたそうだ。

    バーセラはさらにウォールストリートジャーナルが最初にカリフォルニア州在住のポー一家の話を報道した8月28日付けの声明文のなかで、ポー家の経済情報からポー家は民主党に献金するだけの余裕は十分にあったこと、WSJのいうような余裕のない貧乏な家族ではないことが証明されている。

    私が見る限り、シューが怪しげな外国からの資金でアメリカ政治に影響を与えようとか、ポー家からの献金を払い戻ししていたとするものはなにもない。

    このシューの話はいつもどおり反クリントンの人間が固執するだけで他の人は誰も気にしない話のひとつに過ぎない。

    繊維類の輸入業者だと言う話もファッション関係の会社をいくつか経営しているという話も嘘だったのに、コンピューター関係の会社に投資していたという話を信じろと言われても無理がある。15年前に窃盗(詐欺?)の罪で逮捕状まで出ている人間が公式に投資などすることが可能だったのだろうか?

    (もっともシュー氏は2004年から今日に至るまで公共の場にしょっちゅう現れヒラリー・クリントンを初め有名な政治家のと一緒に写真を撮りまくっていた。1992年から探しまくって見つからなかったと言っているカリフォルニアの警察はいったい何をしていたのやら。)

    サンフランシスコ在住のポー一家だが、民主党への献金は何十万ドルにのぼる。他人にそれだけ献金する余裕があるような一家なら慎ましやかな家に住んでお父ちゃんがいつまでも郵便配達などやっているとは思えない。

    クリントン家は1996年にも中国共産党と深いつながりのある中国系献金者から金をもらって選挙違反を問われた過去がある。そういう選挙事務所が多額の献金を今まできいたこともない中国系ビジネスマンが集めてきたという事実に全く猜疑心を持たなかったというのは信じられない。普通なら過去の間違いを繰り返さないよう神経質になるはずだ。ちょっと調べれたシュー氏が詐欺師まがいの人間であることは簡単にわかること。それをしなかったということは、クリントンはこの男が怪しいと十分に承知の上であえて調査をしなかったと判断できる。

    ところでシューは、カリフォルニアからとんずらした1992年から帰国した1996年まで香港で貿易業をしていたという話だがこれもかなり眉唾だ。しかも1996年の選挙の年に帰ってきたというのも偶然にしては出来過ぎのような、、、

    シューのような男はウナギのようにぬるぬると手の間からすり抜けてしまうだろう。だから彼と中国共産党との確かな関係など、そう簡単には証明できないだろう。だが、この男はいわゆるバッグマンと言われる賄賂の運び屋であることはまず間違いない。長年に渡る中共との醜い関係のあるクリントン家のことだ、ヒラリーがこいつの正体を知らなかったなんてことが本当であるはずがない。

    しかし今のところ、主流メディアも議会もこれがそれほど大きなスキャンダルであるという扱いはしていない。ジョシュアの書いていることにも真実がひとつある。それはこの件について気にしているのは反クリントンの我々だけで、主流メディアも議会もほとんど興味がないという点だ。メディアや民主党が無視するのは当然としても、共和党の議員たちまで沈黙というのはどういうことだ?

    後の大統領になろうという人間が中国共産党から怪しげな献金を受けていてもいいのだろうか?これは由々しき問題だと思うのだが、、、


    September 2, 2007, 現時間 12:38 PM | コメント (1) | トラックバック (2)

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    September 1, 2007

    わいせつ行為の責任とってラリー・クレイグ議員辞任を発表

    アメリカ内政

    ミネアポリスの空港で覆面捜査官にわいせつ行為をしようとして逮捕されていたアイダホ代表のラリー・クレイグ上院議員は、自分は無実だと言い張っていたが、共和党上院議会から辞任を要請する声がかなりあがっていたこともあって、ついに9月いっぱいで辞任をすると発表した。

    辞任の時期は9月30日の予定。同筋によると、共和党の全国委員会がクレイグ議員に退任を求める意向だったが、本人が自発的に辞任の意思を固めたため中止したという。同党内では来年の大統領選を踏まえ、党のイメージ低下を避けるため、クレイグ氏の辞職を促す声があった。

    同氏は1990年に初当選。保守派で3期目となっている。

    クレイグ議員は今年6月に逮捕され、8月8日にわいせつ行為の容疑に対して有罪を認めていた。しかし、その後の会見では、有罪を認めたのは「過剰反応だった。判断を誤ってしまった」と述べ、一転して無罪を主張していた。

    30日には、逮捕時に警察官と交わしたとする会話の録音したテープが公開され、クレイグ氏が犯行を否認し、警察官のわなにかかったと主張していたことが明らかになった。トイレには本来の用を済ませるために入ったとし、「私は同性愛者ではない」などと話していた。そして、「あんなところで人をわなにかけるようなことはすべきではない」と警察官に抗議している。

    一方、警察官はクレイグ氏がうそをついていると責め、「協力してくれる限りは」刑務所には連れて行かない、などと話し掛けている。クレイグ氏の報道担当はこのテープの内容で「事実が明らかになった」と主張している。

    これでまあ一件落着といったところ。クレイグ議員は民主党議員ではないので、共和党議員としての政治生命はもう終わりだろう。彼が同性愛者かどうかということは別にどうでもいいことなのだが、公衆便所でわいせつ行為をするなんて人間はどう考えてもゲイでもストレートでも許されることではない。

    さて2008年の選挙への影響だが、アイダホは非常に保守的な州なので、クレイグ議員でなくても共和党議員が議席をとることはまず間違いない。選挙まではあと一年以上もあることだし、クレイグ議員は責任をとって辞職した、共和党もわいせつ行為は擁護しないという姿勢をはっきりさせたので、アイダホ市民も納得したことだろう。

    考えてみれば、クレイグ議員のわいせつ行為がこの時期に明かになったことは不幸中の幸いといえる。もし2008年の後半、クレイグ議員の名前が候補者名簿の載ってしまってから、このような事件が起きていたら、クレイグ氏が過去に未成年の男子インターンにセクハラしただの、男性の選挙委員とふしだらな行為をしただのといった話があることないこと次々と出てきて、氏の議席が失われるだけでなく、共和党全体にも影響があるところだった。

    September 1, 2007, 現時間 9:06 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    ヒラリー・クリントンの中国系大口献金者、怪しげな資金源

    アメリカ内政

    ヒラリーの選挙運動で分かっているだけで百万ドル以上も献金を集めたヒラリーにとっては大事な選挙委員のノーマン・シューが16年前に三年間の禁固刑を言い渡されていた窃盗罪の罰を受けるべくカリフォルニアの法廷に自首して出た。

    ヒラリー側からは今のところ何の声明も出ていない。シュー氏が自首した16年前の事件とは別に、最近のヒラリー選挙運動においても、シュー氏による資金集めには色々とうさん臭いことが多く、選挙運動違反行為なのではないかという疑いもかかっている。そうなってくるとヒラリー選挙事務所は単に個人の運動員の問題では片付けられないことになる。

    だいたいこのノーマン・シューなる男。数年に渡ってヒラリー・クリントンに個人でも多額の献金をし、知り合いや友人という名目で多数から多額の金額を集めているのだが、実際どういう商売をしてそれほどの金持ちになったのか彼の商売の実態がつかめない人間なのである。

    アメリカの選挙運動法では個人から特定の候補者に献金できる金額は4600ドルと限られている。だから大金持ちが一人で何百万という献金をすることはできないので、献金をしてくれる支持者から資金を募る力のある人が選挙事務所からは重宝される。ヒラリーにはそういう資金集めの実力者が何人もついているが、それらの人々の間でもノーマン・シューの資金集め能力は飛び抜けているという。

    にもかかわらず、ヒラリー関係のひとたちは3年前までこの男の名前すらきいたことがなかったという。実際シューは3年前まで民主党の候補者に一銭の献金もしたことがない。いまだに長年民主党のために資金運動をしてきた大御所の間でもノーマン・シューがどういう人物なのか、どうしてそんな多額の資金集めができるのか、分からないというのが実態だ。ノーマン・シューはヒラリーだけでなく、他の民主党候補者にも多額の献金をしている。

    ウォールストリートジャーナルのインタビューに答えて、シューはアメリカにはお世話になったので恩返しをしているだけだと語っているが、シューの資金源はどうも怪しい。

    シューの友人というサンフランシスコに住むビュー家からは民主党の数名の候補者にたいして多額の献金がされている。ところがビュー家のアドレスはシューが以前に自分のアドレスとして使っていたものだった。しかもビュー家の世帯主は郵便配達員で年収はせいぜい5万ドル。とても政治家に献金できるような豊かな家族ではない。もしシューがビュー家の名前を使って自分の懐から金をだしていたのだとしたら、これは完全に選挙法違反になる。

    シュー氏は最近ニューヨークへ引っ越し、ファッション関係の仕事をしているということになっている。過去にも洋品産業に携わっており、時代によっていくつか会社も持っていたようだ。しかし彼が献金の際に連絡先として記載した住所は、なかなか探すのが難かしい。

    シュー氏はニューヨークのファッション業界でもあまり目立たないようにしており、アメリカでも指折りの繊維や衣服の輸入業者協会the U.S. Association of Importers of Textiles and Apparelはシューの名前を聞いたことがないという。また輸入品の記録をとっている会社でもシューが経営しているとされる会社の記録は全くないという。

    ニューヨークでもシューの知り合いは、シューがどういうビジネスをしているのかよく知らないと語る。「ファッション関係の仕事をしている」とボブ・ケリー氏(元ネブラスカ代表上院議員)は語る。ケリー氏は現在マンハッタンにある学校の学長で、シュー氏は昨日までこの学校の理事をしていた。「洋服をデザインして売っていたと聞いています。」

    シュー氏の知り合いは、シュー氏は常に高級服を着て腕にはローレックスをつけているという。1990年代初期に離婚して、息子のオリバーはカリフォルニア州デイビス大学でマイクロバイオロジーを勉強しながら、スタンフォード大学の研究者でもあるという秀才だ。シューの前妻も息子もそれぞれ個人献金の制限金額である4600ドルをクリントンの選挙運動に献金している。

    シュー氏のビジネスに多数の東洋系アメリカ人投資者を集めたオーガスティン・ウー氏はシューが自首したということは、投資金はどなるのかと投資者からの問い合わせが殺到しているという。ウー氏は詐欺の疑いがあるとしてカリフォルニア当局に通告した。

    シュー氏はまた1990年代の初期に中国系ギャングに誘拐されたこともある。誘拐の途中に赤信号をつっきった車が警察に止められたことで助かったらしいが、その時も自分はレストランや洋品店をカリフォルニアのあちこちに持っていると語っていた。どうもシュー氏は中国マフィアともなんらかの関係があるらしい。

    ウォールストリートジャーナルはシュー氏が中国共産党の工作員かもしれないというようなことは何も書いていない。ビジネスマンを装った詐欺師なのではないかという書き方をしている。だが私は彼が単なる詐欺師だとは思えない。先日も書いたようにクリントン家と中国共産党の関係は歴史が長い。そういうクリントンへのために多額の献金を集めた人間が、またまた身元の怪しい中国系移民だったというのも偶然にしてはでき過ぎてないか?

    September 1, 2007, 現時間 2:03 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    August 31, 2007

    ヒラリー・クリントンのチャイニーズコネクション

    アメリカ内政

    実は先日、ヒラリー・クリントンが、お尋ね者の中国人ビジネスマンから巨額の献金を受けていたという事実が明らかになった。

    実は15年間に渡って法の目をかいくぐって逃げ続けいたお尋ね者のノーマン・シューという中国系ビジネスマンがいる。この男は窃盗の疑いで3年間の禁固刑になるはずだったのだが、土壇場で逃走し行方がわからなくなっていた。ところが最近になって2004年からヒラリー・クリントンの資金集めをし、自分の名前だけでなく別人の名前も使って違法に多額の献金をしていたことがわかった。

    クリントン側はノーマン・シューは長年に渡ってクリントンのために資金集めをしてくれている大切な人だと最初は弁護していたが、彼がお尋ねものであったことが公になってしまってからは、シューからの献金はチャリティーに寄付するなどといってごまかしている。

    実はクリントン夫婦が中国人ビジネスマンから怪しげな献金を受けたという話はこれが最初ではない。ビル・クリントン大統領の時代から、クリントン献金に多額の資金集めをしていた中国人のビジネスマンが中共と深い関わりがあるという話はしょっちゅう取りざたされていた。

    クリントン政権に中国人ビジネスマンからの献金があった直後に、突然中国が「友情関係のある国家」と指名されたり、アメリカ人工衛星の最新技術が中国に輸出されたり、どうもおかしなことが多すぎた。

    実はビル・クリントン在任中にクリントンが弾劾裁判にかけられるのではないかと考えていた人々は多かった。しかしその原因はいわゆるチャイナゲートと呼ばれる中国共産党との汚い関係によるものだと予想されていた。くだらないセックススキャンダルの調査妨害などという理由で弾劾裁判が起きた時は我々もかなり驚いた。

    チャイナゲート:民主党出身のクリントン大統領が再選を果たした96年前後に中国系アメリカ人チャーリー・ツリー(崔亜琳)、ジョニー・チャン(Johnny・鍾)といった人物が日本円で一億以上もの違法な政治献金をクリントン民主党政権に行なった。

    この問題が深刻なところは、これら在米中国人が中国人民解放軍と密接なつながりがあり、人民解放軍の資金が民主党への政治献金となっていたことである。(資料

    主流メディアはアイダホの上院議員のセックススキャンダルではしゃいでいるが、本来ならばこっちのほうがよっぽども由々しきことだと思うのだが。少なくともロサンゼルスタイムスが報道したというのは良い徴候かもしれない。

    August 31, 2007, 現時間 9:38 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    August 30, 2007

    反戦派のパニック! 増える民主党のイラク米軍駐留支持

    アメリカ内政 , イラク関係 , 狂ったメディア

    この間から始まったイラク戦争支持者による大型広告運動だが、パワーラインによるとどうやら全国ネットのNBC局とそのケーブルの子会社MSNBCは戦争支持広告を報道しない方針を明らかにしたようだ。反戦広告はいくらでも報道しているくせに、いつものことながらダブルスタンダードはひどいものだ。それにしても最近の主流メディアは自分らが中立だという振りすらしなくなってきた。

    さて、これとは反対に米民主党と深いつながりのある過激派左翼市民団体ムーブオンは民主党のブライアン・ベアード下院議員に対する攻撃広告を開始した。ベアード議員は最初からイラク戦争には反対しており、最近のイラク戦争の増派作戦にも反対していた議員である。そういう人をどうしてムーブオンが攻撃するのかというと、その理由は先日イラク状況の視察旅行からかえってきた時にベアード議員が発表した声明にある。

    先日紹介したミネソタの民主党上院議員のキース・エリソン氏もそうだが、ベアード議員もイラク新作戦はうまくいっており駐留はこのまま継続すべきであるという意見を発表したのである。実は、最近イラク視察旅行から帰ってきた政治家たちは党の共和/民主を問わず、皆口を揃えてイラクからの即撤退は好ましくないと語っている。もともと戦争に賛成な共和党議員にとってはこれは全く問題ない姿勢だが、ずっと戦争反対をいい続けてきた党にとってはこれらの民主党議員の『裏切り』は許せない行為である。

    先日ベアード議員は地元の選挙区で市民相手の説明会を行ったが、ベアード議員は説明をするどころか二時間以上にわたって反戦派の市民から吊るしあげを食った。さらに過激派左翼の間からはベアード議員は辞職すべきだなどという意見さえあがっている。説明会に参加した一人の市民は「彼の信念なんかどうでもいい。議員は我々の意見を代表すべきだ」と断言した。ベアード議員自身は、いまでもイラク戦争は歴史的にまれに見る外交の失敗だと考えているが、アメリカ軍がイラクに実際にいるという事実と、新作戦が効果をあげているという事実を考えて、成功する可能性がある戦争を途中で放り出すべきではないとしている。党の方針だけに盲目的に従わず事実をもとにした自分の判断をはっきり発表したベアード議員は立派だと思う。

    会場に集まった市民のなかでも目立ったのはイラク帰還兵で今は反戦活動家のジョン・ソルツ。彼は元陸軍大尉で2003年のイラクフリーダム作戦に参加している。彼はベアード議員はブッシュ政権がお膳立てしたやらせ劇にだまされていると主張。そのせいでベアード議員はブッシュ政権の隠れ蓑を提供していると批判。実はこのソルツなる人物は先に紹介した極左翼サイトのデイリーコス主催年次会で戦争支持の軍曹に大尉という位を持ち出して(軍曹よりも位が高い)ことを持ち出して意見を言わせなかった司会者その人である。

    しかし、イラク戦争が良い方向に向かえば向かうほど、エリソンやベアードのような民主党議員が増えてくるだろう。そうなれば民主党の反戦の姿勢はまとまりがつかなくなる。イラクからは撤退すべきだと言っているヒラリー・クリントンですら今や軍事的勝利は可能だと認めざる終えなくなっている。戦争はうまくいっているが今すぐ撤退すべきだという理屈は全く説得力がない。

    9月のペトラエウスの報告に備えて平和団体を装った共産主義看板団体のアンサーが反戦デモ行進を予定している。それに対抗しようと退役や現役の軍人たちが「鷹の集まり」という名前で対抗デモ行進を呼びかけている。3月に行われた反戦デモでは非常な寒さにも関わらず、戦争支持の鷹達が反対側の人数と対等できるほど多く参加した。今回は前回を上回る参加者を主催者は期待している。

    ペトラエウスの報告まで二週間足らず。どういうことになるのだろうか、、、

    August 30, 2007, 現時間 3:23 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    August 28, 2007

    公衆トイレで覆面警官を誘惑! ラリー・クレイグ米共和党議員無罪を主張

    アメリカ内政

    読売新聞にまで載ってしまったので、読者のみなさんはもう米共和党のラリー・クレイグ上院議員が数カ月前にみだらな行為をして警察のお世話になっていたというニュースをお聞きになったことだろう。しかし一応背景として、CNNの記事の方が詳細が載っているので、引用はそちらから。

    ワシントン——アイダホ州選出のラリー・クレイグ上院議員(共和党)は27日、中西部ミネソタ州のミネアポリス・セントポール国際空港内の男子手洗い所内で今年6月、内偵捜査の私服警官にみだらな行為を働こうとして、逮捕された事実を明らかにした。

    今月初旬、有罪を認めたという。ロイター通信によると、米議会紙ロールコールは、同議員は罰金500ドル(約5万8000円)、観察処分1年などの罰則を受けた、と伝えた。

    同議員は27日声明を発表、わいせつ行為の詳細には触れなかったが、「混乱した行動に及んだ」ことを認めた。同紙が報じた警察の報告書によると、議員は手洗い所内でわいせつ行為の発生などを調べていた私服警官の隣りの個室に入り、同性愛者が誘惑のために通常用いる合図を送ったという。

    同議員は3期目で、妻と子供3人がいる。来年、選挙を迎える。

    米国の男性の同性愛団体は昨年10月、ウェブ上でクレイグ議員が複数の同性愛の関係を結んでいたと指摘したが、議員の事務所は根拠のないでたらめな話と否定していた。同議員は上院で2006年、同性同士の結婚を禁止する憲法修正案に賛成していた。

    実はクレイグ議員が同性愛者なのではないかという噂は大分前からあったらしい。だがその話があからさまにされるようになったのは上記の記事にもあるように去年の10月頃の話だ。実はカカシもその話を聞いたが、ちょうど2006年の中間選挙直前のことだったため、私はてっきり左翼連中が得意な事実無根な中傷誹謗に違いないと一笑に付した

    妻子もいるいい年したおっさんが、公衆便所で男性に言い寄るなんて信じられない!しかも彼は常に家族の大切さを訴えている保守派の上院議員だけにこれは痛い。なんで共和党議員ばっかりセックススキャンダルが続くのか、嫌だなあ。

    クレイグ議員は現在共和党から大統領に立候補しているミット・ラムニーの選挙運動事務所の幹部。つい昨日までラムニーのホームページに推薦の言葉を述べるクレイグ議員のビデオが掲載されていたくらいだ。本日クレイグ議員はラム二ーの選挙事務所から辞任。ホームページからもビデオは削除された。

    しかしクレイグ議員自身は自分は「同性愛者ではない!」ときっぱり断言しており、警察で罪を認めたのは、はやく片付けてしまいたかったからだと説明している。しかし議員を連行した覆面捜査官の話では、クレイグ議員は警察官の入っている個室の隣の個室に入り、スーツケースをドアの前に置いて、何度か足踏みをして警察官の注意をひいたあと、手を壁の下から警察官のいる個室の方へのばしてきたという。アメリカの個室トイレは足下が30センチくらい開いているからこういうことが可能なのだが、クレイグ議員は床に落ちた書類を拾おうとした行為を誤解されたなどと苦し紛れの言い訳をしている。だったら罪を認めるなアホ!

    しかしながらクレイグ議員から言い寄られたとか実際に性交渉があったという男性たちが次々に現れ、クレイグ議員の「私はホモではない!」宣言もかなり空しく聞こえる。

    政治的に考えて、こういうふしだらなエロおやじには早く辞めてもらいたい。選挙にはまだ一年以上もあるので、今のうちにこの親爺が辞めてくれれば共和党は十分に立ち直れるだろう。去年選挙直前に明かになったマーク・フォリーのセクハラ事件の二の舞いはごめんだ。

    August 28, 2007, 現時間 8:18 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    August 24, 2007

    ブッシュ大統領の演説、イラク撤退はベトナムの二の舞いになると主張

    アメリカ内政 , イラク関係

    先日ブッシュ大統領はミズーリ州のカンザスシティで退役軍人を相手にイラク駐留の大事さについて熱弁を振るった。私は帰宅途中のカーラジオで生放送を聞いていたのだが、ちょうどブッシュ大統領が日本の民主化の歴史について語っているところだった。CNN日本語版では大分演説の内容が割愛されているが一応背景として添付しておこう。

    ブッシュ大統領は、ベトナム戦争で米軍が撤退したことにより、何百万人もの無実の市民が代償を払わされたと指摘。また、オサマ・ビンラディン容疑者が、米国人はベトナム戦争と同様にイラク政策にも反対して決起するべきだと発言したことを踏まえ、米軍撤退は米国の信頼性を傷つけ、テロリストを勢いづかせると主張した。

    ブッシュ大統領はまた、...(マリキ)首相が続投するかは、ワシントンの政治家らが決めることではない」と、首相支持を強調した。

    大統領はさらに、戦時中の日本や韓国やベトナムの共産主義者が、無慈悲な考えで米国人を殺害していたと述べ、アジアでの戦争とテロ対策が「イデオロギーをめぐる戦い」である点で似ているとコメントした。大統領は、戦後の米軍占領を経て自由社会に変貌した日本の前例を指摘し、イラク撤退論も誤りであることが歴史で証明されるだろうと語った。

    米政権は、来週予定されている在郷軍事会での大統領演説を前に、イラク政策の進ちょく報告に関する議論に「より広範な文脈を与える」ことを狙ったとみられる。

    この「より広範な文脈を与える」というのは、歴史的な面からイラク戦争を理解することが大切だという意味である。特に大統領がベトナム戦争を持ち出したのはアメリカがベトナムの呪いから解き放たれるためにも非常に大事なことだと思う。

    私は以前にもベトナム戦争については何度か書いているが、ベトナム戦争は決して当時の左翼メディアが報道していたようなアメリカの軍事的大敗などではなかった。事実はその正反対だった。確かに当初は慣れないゲリラ戦に戸惑った米軍だが、すぐに米軍は適応し能率的な戦闘を繰り返していたのである。

    ただ、以前にも書いたように対ゲリラ戦というのは正規軍同士の「とつげき〜!」という戦争とは違って時間がかかる。全体的に見れば第二次世界大戦の方がベトナムよりもよっぽども苦戦した戦争だったのだが、華々しい勝ち戦だったWWIIと違ってベトナムは地味でだらだらと長ったらしく続いた。しかもナチスや日本帝国といった目に見える敵が相手ではなく共産主義という漠然とした思想との戦いだったため、それと東南アジアのベトナムがどう関係があるのか多くの国民が理解出来なかった。アメリカは東南アジアを共産主義から守るどころか、かえって自分達がいることによって問題を大きくしているのではないか、という疑念が生まれたのも当然といえるだろう。ブッシュ大統領はそれをこう語る。

    アメリカのインドシナにおける存在は危険だという考え方はかなり長い歴史があります。1955年、アメリカが戦争に参加するずっと以前に、グラハム・クリーンは「静かなアメリカ人」(The Quiet American, Graham Greene)という小説を書きました。主役はサイゴンに住むアルデン・パイルというアメリカ人スパイです。パイルはアメリカの愛国者の象徴です。危険で考えが甘い。別の登場人物がアルデンのことを「あの男ほど正しい動機であれほどの問題を起こす人間に会ったことがない」と説明しています。

    ベトナム戦争にアメリカが参加した後、グラハム・グリーンの議論は勢いを増しました。実際多くに人々が我々がベトナムから撤退しても何の悪影響も及ぼさないと主張しました。

    1972年、反戦派の上院議員は「遊牧民族や無教養なベトナムやカンボジアの農民にとって、統率者が軍事独裁者であろうが、皇族であろうが、見たこともない遥か彼方の土地にいる社会主義者であろうが、どんな違いがあるというのだろう。」といいました。ニューヨークタイムスのコラムニストもまた同じように、カンボジアやベトナムが共産主義の手に落ちようとしている時、「アメリカ人がいなくなれば、彼等の生活が良くなる以外の状況など想像できない。」と書きました。記事の見出しは「アメリカ人の居ないインドシナ、ほぼより良い生活」 でした。

    無論、この考え方がどれだけ間違っていたかは後の歴史が証明している。カンボジアではカメアルージュが教養の高い人間を対象に理不尽な法律を通して大虐殺を行い、何十万という人々が殺された。当時の様子を描いた「キリングフィールド」という映画で助演してアカデミー賞まで得たカンボジア人の俳優は、当時自分は医者だったが病気の妻を救うにも自分が医者であることがばれれば家族もろとも虐殺されるため、妻を見殺しにせざる終えなかったと体験談を語っていた。

    またベトナムでもアメリカ軍に協力した南ベトナムの市民は北ベトナム政府によって強制収容所に送られ虐殺拷問とひどい扱いを受けた。私の同僚にもボートピープルといってベトナムから逃げてきた難民が何人もいるが、皆口を揃えていうことは「なぜアメリカは我々を見捨てたのか?」ということだ。

    ブッシュ大統領はアメリカ軍によるベトナム撤退が招いた直接の悲劇と並んで、もう一つの問題を指摘している。

    ベトナムからの撤退のもう一つの代償は今日我々が直面する、2001年9月11日に、わが国にやってきて何千という我が国民を殺害した敵の口から聞くことができます。911攻撃についてパキスタンの新聞でのインタビューに応じたオサマ・ビンラデンは、「アメリカ人はベトナム戦争に反対して政府に対して立ち上がった。今日もまた同じことをしなければならない。」と宣言しました。

    彼の右腕であるザワヒリもベトナム戦争を取り上げています。イラク作戦の幹部に当てた手紙のなかでザワヒリは「ベトナムにおけるアメリカ勢力の崩壊後にどんな風に彼等が手先を見捨てて逃げ去ったか」を指摘しています。

    ザワヒリは後にもこの主題に戻り、アメリカは「勝利の希望はない。ベトナムの亡霊があらゆる道を塞いでいるからだ。」と宣言しています。アメリカ国内においては、我々のベトナム撤退は我々の信用度を落とす原因にはなっていないと主張する人がいますが、テロリストはそうは見ていません。

    イラクが対テロ戦争の集結地であることは我々の敵がそう宣言していることなのだ。だからブッシュ大統領は敵が我々をどう見ているか、この戦争をどう考えているかに耳を傾けなければならないと主張する。敵が正念場だと考えているイラクから我々が撤退すれば、世界中に散らばる敵が我々がその正念場で大敗して退散したと考え、その後の我々への攻撃はさらにますこと間違いなしである。そう考えればイラク撤退が我々に及ぼす危険は悲劇的なものとなる、とブッシュは言っているのだ。

    さらに我々がイラクを見捨てれば、テロリストどもは勝利を利用してもっと多くの志願者を集め、イラクを拠点として世界中にその魔の手を広げることになるだろう。

    ブッシュ大統領のこの演説は、9月のペトラエウス将軍の報告を前に地盤を固めておくというものだが、こういう演説をもっと早期に頻繁にすべきであったという感は拭えない。ところで、今日ラジオで昨日も紹介した戦争支持広告を聴いた。911で叔父を失い、イラク戦争で夫を失った未亡人がイラク駐留の大切さを唱えていた。こうした戦争支持の運動はもっと以前から積極的にされるべきだったのだが、遅蒔きながら始まったということはいいことだろう。

    August 24, 2007, 現時間 4:55 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    August 20, 2007

    米イスラム評議会、テロ共謀者と名指しされ会員激減

    アメリカ内政 , 宗教と文化 , 対テロ戦争

    アメリカ国内からテロリストに資金援助をしたとして裁判にかけられているthe Holy Land Foundationという市民団体の裁判において、米イスラム評議会(CAIR)が不起訴共謀者として名指しされたことに関して、CAIRは正式に裁判所に抗議の弁護要旨を提出した。現役の弁護士であるパワーラインのスコット・ジョンソンが、この要旨について説明しているので、それを参照してみたい。

    スコットはCAIRの要旨はひどい文章で理屈もなにもなっていない長ったらしいものだとしながらも、興味深い点として、政府からテロリストの共謀者であると正式に名指しされて以来、CAIRは会員が減り、結果会員費や募金の大型減少が起きていると何度も苦情を述べていることをあげている。

    CAIRのようにアメリカに住むイスラム系市民の人権擁護団体は人々からの寄付金に頼っているが、政府がCAIRを不起訴共謀者であると名指しして以来、テロリストに寄付など出来ないという市民やCAIRに協力して自分がテロリストと疑われるのを恐れた人々が増えて、寄付金や会員費が大幅に激減したとCAIRは泣き言をいっているのだが、その証拠として今年の6月11日にワシントンタイムスに掲載された記事を証拠文献として提示している。

    CAIRの名前が不起訴共謀者であると名指しされて以来、すでにこの団体の行動には非常に凄まじい悪影響が起きている。不起訴共謀者と名指しされて以来、会員数は大幅に縮小された。さらにそれまで受け取っていた寄付金n金額は激減し評議会の行動に必要な月々の予算に全く足りなくなってしまった。

    ところがスコットによると、ワシントンタイムスの記事が掲載された翌日の2007年6月12日にCAIRの声明文では、ワシントンタイムスの記事は嘘八百だという抗議の内容が発表されていたというのである。

    CAIRは本日、ワシントンDC右翼新聞による政治目的の動機の報道で草の根運動の支持が減っているというあるがこれは虚偽であると批判した。CAIRによると本日のワシントンタイムス紙に載った記事は納税の金額を会員の数が減っているとわい曲して解釈したものであるという。

    6月に会員数が減っているとワシントンタイムスが報道した時は、記事は嘘八百だと抗議しておきながら、今になって不起訴共謀者と名指しされてから会員数が減った証拠としてその記事を提示するとは、ご都合主義もここまでくると立派なものだ。

    さすがイスラム教テロリストの二枚舌、恐れ入りました!

    August 20, 2007, 現時間 5:00 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    August 5, 2007

    ネットが幅を効かせるアメリカ左翼、デイリー・コス年次大会の影響力

    アメリカ内政

    先の参議院選挙で主にインターネットでの選挙運動に頼った右翼の新人候補が惨敗したことで、ネットの力を過信しすぎたのではないかという議論があちこちで見られた。今はまだ日本ではインターネットから出た候補者が勝利をおさめるには時期早尚かもしれない。だが将来そういうことが起きないとは断言できない。ネット歴史の浅い日本ではネットの影響力をどう政治に利用していくかその方法がまだはっきりと設立していないだけだ。

    現にアメリカではデイリー・コスという左翼ブログが主にネットで活躍する過左翼市民団体のムーブオン・オーグと共に左翼・リベラル系の民主党支持者に多大なる影響を与えている。ここ数年デイリー・コス主催で行われているコス年次大会では、今年も民主党の大統領候補者ヒラリー・クリントンやブラコ・オバマなど大物政治家が何人も参加しており、この参加者の面々を見ればこのブログがどれほど強力な存在であるかが分かる。

    ウィキペディアによれば、デイリーコスはマーコス・モーリトサス(Markos Moulitsas Zúniga)によって2002年に創設され週のヒット数は60万をこえるという。ただコスの場合ひとつのブログだけでなく提携ブログが多数あり、無数の掲示板も付属していることから、もうこれはただのブログとはいいがたい。こうしたコスのメンバーのことをコサックス(Kossacks)と呼び、その運動のことを草の根運動・グラスルーツをもじってネットルーツ運動と呼んでいるが、その過激的な思想から右翼系からはナットルーツ(気違い根っこ)ともじって呼ばれている。

    さてこのコス年次大会はこの週末に行われたが、そのなかでも面白いエピソードがいくつかあるので紹介しておこう。

    ヒラリー氏、ブロガーの集会でブーイング浴びる

    2007年08月05日23時56分

     08年の米大統領選で初の女性大統領を狙う民主党のヒラリー・クリントン上院議員が4日、インターネットのブロガーの集会でブーイングを浴びた。...

     この日、リベラル系で人気の政治ブログ「デイリー・コス」がイリノイ州シカゴで開いた集会には、約1500人のブロガーらが参加。候補指名争いでクリントン氏を追うオバマ上院議員らも駆けつけた。インターネットのブログに書き込む草の根の情報発信は、米国政治では無視できない存在となりつつある。

     ブーイングが起きたのは、政治家との癒着が問題となりがちなロビイストの献金について、クリントン氏が「受け取る」と言明したため。「多くのロビイストは現実の米国人を代表している」とまで言い切った。

     民主党支持のブロガーは大半が左派リベラル系で、反ブッシュ色を鮮明にする。古い政治を破壊したい気持ちが強く、ロビイストへの拒否反応は強い。...

     だが、候補指名を得た後、共和党候補と対決する本選挙になると中間層の支持が欠かせない。リベラルなイメージの強かったクリントン氏はここ数年、イラク戦争の開戦に賛成するなど中間層をターゲットに据えてきた。ブロガーの世界では懐疑的に見られているが、嫌われない程度の距離感をとっており、この日もブロガーとの間には一線を引いた。

    これは日本のネット会でもありがちなことなのだが、人気のあるブログに集まる意見が必ずしも市民の声を代表しているとは限らない。いや、かえって過激なことを書いた方が人気があがることから、ネットの意見というのは左翼にしろ右翼にしろ極端になることが多い。例えば前述のムーブオンなどはネットの力を利用して2004年の大統領選挙の時、バリバリの反戦派ハワード・ディーン候補を強く後押しした。予選前までは圧倒的に支持率が高く民主党候補も夢ではないと思われたディーン氏だったが、最初の予選でそのあまりに過激な思想から完全崩壊してしまったのは記憶に新しい。また2006年の中間選挙の時もムーブオンは、2000年の大統領選挙では民主党の副大統領候補にまでなった民主党の大御所ジョー・リーバーマン氏を、氏がイラク戦争支持であることを理由に攻撃した。氏の選挙区に民主党から無名の新人を出馬させ、再当選確実だったリーバーマン氏から民主党候補の座を奪ってしまったのである。だが、無所属として上院議員に立候補したリーバーマン氏は民主・共和双方の候補者をやぶって圧勝した。ナットルーツは左翼系はコントロール出来ても中間層からの支持は得られなかった典型例である。

    ヒラリー・クリントンがデイリー・コスのメンバーたちの機嫌をとりながらも、一戦の距離をおいているのは、民主党候補となった後の一般選挙のことを考えてのことなのだ。過激派左翼の人気を得ようとあまりに過激な発言をすれば、後で中間層から見放されるのは目に見えている。しかし、基盤となる左翼系の支持なくしては候補に選ばれない。ここらへんの綱渡りが難かしいところだ。

    さて、この大会においては色々な話題が取り上げられたが、「軍隊と革新派、お互いそんなに違うのか?」という主題のパネルにおいて質疑応答の際、増派支持について語ろうとした軍人の質問が突然打ち切られるという出来事があった。

    質問したのはデイビッド・D・アキナ曹長。アキナ曹長はパネルの専門家たちが言ったことに対して増派は成功していると主張するつもりで、分厚い資料を片手に質問に挑んだが、質問の答えを得る前に司会者のジョン・ソルツ氏から軍人が制服姿で政治討論に参加するのは軍規約に違反する行為だとして警告され、パネルのメンバーたちは曹長の質問には答えず早々に立ち去った。翌日右翼系ブログのパジャマメディアからインタビューを受けたアキナ氏は「厳密的には(ソルツ氏)は正しい」と認めた。「彼は陸軍の将校ですから私はその規則に従います。彼の権威を尊重するからこそ今日は私服できました。」

    軍関係の人たちの間でも軍人が軍隊の作戦がうまくいっているかいっていないかについて質問することが政治活動と考えられるのかどうかかなり意見が別れるところなのだが、それにしてもそれを決めるのは軍隊であってコスの司会者ではない。ソルツ氏は元陸軍大尉だったとはいえ現在は民間人でありアキナ陸軍曹長に命令する権限は持たない。だいたい常に軍隊を蔑んでいる民間組織のコスが突然の軍規約を尊重するというのはどうしたものなのだ?

    コスの方針が制服姿の軍人の政治活動を許可しないというものであるなら、なぜソルツ氏はアキナ曹長の質問を許したのだろう?最初から制服姿の軍人からの質問は一切受け付けないといって拒絶するべきだったはずである。ソルツ氏がアキナ曹長をさした理由は彼が制服を着ていたからで、現役軍人から戦争反対の意見を聞きたかったからなのだ。それが期待に反して戦争賛成の意見が出てきたので突然軍規約などを持ち出し自分の元将校という権威をふりかざして反対意見を弾圧したにすぎない。反対意見は黙らせるというのが左翼の常套手段だから特に驚くことはない。

    パジャマメディアのインタビュアーが「本気で誰かの気持ちを変えさせることが出来ると思ったんですか?』と聞くと、大会に参加していた人々は結構アキナ氏の話を聞いてくれたという。アキナ氏にとってはここも戦場なのだと氏は言う。そこで氏はイラクに駐留していた時自分の隊の食料が不足しておなかをすかせていた時、イラク兵が自分達の間でも足りないほど少ない食料を削って曹長に分けてくれた話をした。アキナ氏はイラク市民と個人的な絆を感じるのだという。

    アキナ氏の姿勢は立派だが、このエピソードでも分かるように極左翼のコサックスはイラク戦争がうまくいっている可能性さえ議論する気はないのである。そのような組織から戦争支持の候補者が支持を得ることはあり得ない。いや、イラク戦争には反対でも即撤退は望ましくないというような意見さえ観客を得るのは難かしい。

    これに加え9月にイラク戦線司令官のペトラエウス将軍がイラク状況の向上を報告したりしたら、アメリカの中間層と過激派左翼の間で大きな溝が生じることは明白だ。そうなった時、民主党の候補者たちは基盤を守りながら中間層の支持を得るためさらに難かしい立場に立たされるだろう。

    August 5, 2007, 現時間 3:30 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    ヒラリーが賢く見える? バラク・オバマの連続失言

    アメリカ内政

    アップデートあり:後部参照のこと。

    ここ数日民主党から大統領に立候補しているバラク・オバマによるあまりにも政治家として無思慮な発言の連続がヒラリーを嫌いなカカシですら、ヒラリー候補の方がまだましかも、と思うようになっている。(苦笑)

    オバマ議員は先日行われた民主党の討論会で自分が大統領になったらまず最初にアメリカに対して敵意を示している諸国のリーダーたちと会見すると断言した。同討論会でヒラリー・クリントン議員はそのような会見は敵国のプロパガンダに利用されるだけなので何かしらこちらが得るものがない限り安易な会見はするつもりはないと発言。さらにクリントンはオバマの発言は無責任だと言及した。(下記はロイターの記事より

    クリントン選挙事務所を代表して元アイオワ知事のトム・ビルサック氏は記者への電話で、オバマ候補はイラン、北朝鮮、シリア、キューバ、そしてベネズエラといった諸国リーダーたちと無条件で会見するつもりだとし、このような国々との会見では何かしらの条件をつけてからするものだと語った。

    オバマも軽はずみなことを言ってしまったと気が付いたらしく、後に「私は条件付きでという前提で話をしていた。」などと苦し紛れの言い訳をし始めたが、これもまた政治的に賢いヒラリー側はオバマ候補はインタビューされるたびに言うことがころころかわっていると逆に利用されてしまった。

    このことで大統領としては腰が低すぎると批判されたオバマは自分には勇気があるということを示そうとでも思ったのか、今度はパキスタンにテロリストが隠れているという確たる証拠がを得たらムシャラフ大統領に有無もいわせずパキスタンを攻撃するなどと勇ましいことをいってのけた。(読売新聞より)

    オバマ議員は、アフガニスタンとの国境に近いパキスタン北西部の部族支配地域を「(世界の)安全保障を最も脅かす地点」と表現し、情報機関が信頼に足るテロリストの潜伏情報を上げてきた場合、直接攻撃に踏み切る方針を明示した。また、パキスタンに対して実施している軍事援助について、「テロ組織の訓練キャンプ閉鎖で成果を上げた場合」などと条件をつける考えを示した。

    仮にもパキスタンはアメリカの同盟国である。アフガニスタンに潜むアルカエダやタリバンとの戦いでムシャラフ大統領の協力は必要不可欠なものだ。そういう国に対してこれから大統領になろうという男が宣戦布告してどうするのだ!あほ!第一テロリスト退治にパキスタン侵攻も止む終えない事態があったとしても事前にそれを宣言してしまうなど愚の骨頂である。パキスタンには核兵器があるのだぞ。もしムシャラフがアメリカから攻めてこられると本気で心配したら、ムシャラフは自国内にいるアルカエダなどのテロリストと協力してアメリカを相手に核兵器を使うかもしれないのだ。いや、それだけでなく、パキスタンはイランに核兵器を売るかもしれない。そうなったら中東はあっという間に核武装してしまう。そうなったらイラク戦争どころの騒ぎではない!

    誰かが言っていたのだが、オバマの魅力は反戦派であるということだったのに、アメリカ軍のイラク撤退どころか、新しくパキスタンとも戦争をはじめるなどと息巻くオバマを、これまで通り反戦左翼が支持するのだろうか?

    バラク・オバマの話を聞いているとヒラリー・クリントンが賢者に見えてくる。おそろしや〜!

    アップデート(4:20PDT):もうひとつオバマの失言を忘れていた。(下記毎日新聞より。)

    【ワシントン及川正也】来年の米大統領選で民主党指名の獲得を目指すバラク・オバマ上院議員(45)は2日、対テロ戦争で核兵器を使用しない意向を明らかにした。AP通信に語った。ブッシュ政権は先制核攻撃を含め戦域・戦術核兵器の使用を排除しない核戦略を取っており、対抗する狙いがあるとみられる。

     オバマ氏は、アフガニスタンやパキスタンでの国際テロ組織アルカイダ撲滅を目的とした核兵器使用について「いかなる状況であれ、核兵器を使用することは深刻な誤りだ」と述べ、核兵器使用は「選択肢にはない」と明言した。戦術核の使用についても同様だ、と答えた。

     オバマ氏は1日、場合によってはパキスタン政府の承認なしにアルカイダを攻撃する考えを表明していた。 オバマ氏の「核不使用」発言について、ライバルのヒラリー・クリントン上院議員(59)は「大統領は核兵器の使用や不使用についての議論には慎重であるべきだし、発言も慎重であるべきだ」とけん制した。

    August 5, 2007, 現時間 1:08 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    イラク戦争の成功は問題、と米民主党幹事うっかり本音

    アメリカ内政 , イラク関係

    なんとか勝てる戦争に負けようと必死で拘束力のないイラク撤退議案を次から次へと提案しているアメリカ民主党議会だが、先日その党幹事がニュースのインタビューで民主党が勢力を得るためにはイラク戦争での成功は好ましくないと、思わず本音をもらしてしまった

    サウスカロライナ代表民主党下院幹事のジェームス・クライバーン議員は(House Majority Whip James Clyburn)月曜日デイビッド・ペトラエウス陸軍将軍によるイラクからのいいニュースは民主党を分裂させイラク撤退の時間制限を進めていくのは難かしくなるだろうと語った。

    ワシントンポストのおこなったポストトークというオンラインビデオでのインタビューにおいて、クライバーン議員はイラクにおけるアメリカの戦略に関する議案は9月に行われるペトラエウス将軍の報告を待ってからにすべきだと発言。ペトラエウス将軍はブルードッグといわれる保守派の民主党議員たちの間で非常に高く評価されているため、将軍の報告次第でこれらの議員たちの意見はかなり左右されるはずだとし、これらの議員たちの協力なくしてイラク撤退議案は通らないと語った。

    私はこのインタビューの模様をラジオで聴いていたのだが、司会者がもしペトラエウス将軍の報告がイラクでの新作戦はうまくいっているという内容だったら民主党はどうするのかという質問に対して、クライボーン議員は「そうなったら我々には大きな問題だ。」と本音を漏らすのを聴いてしまった。

    「(ブルードッグ民主党)のグループには現在のイラク方針を保つことを支持する人が充分に出て、もしこれまで通り共和党が団結し続ければ我々(民主党)にとっては問題です。」

    自分の国が戦争で勝つことより、自分の政党の勢力を強めることのほうが重大だという民主党。これでは民主党は非国民と責められても文句はいえないだろう。

    August 5, 2007, 現時間 12:33 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    August 1, 2007

    ブッシュ政権のプロパガンダ? 国防庁のブロガー座談会

    アメリカ内政 , イラク関係 , 狂ったメディア

    今日は国防庁が主催しているブロガーラウンドテーブルという電話会議について紹介しよう。

    言うまでもないがアメリカの国防庁には広報部がある。最近この広報部は軍関係の記事を書いているブロガーたちに注目しはじめている。なにせ主流メディアはイラクやアフガニスタンで自爆テロが何人市民を殺したとか、アメリカ兵が路肩爆弾で何人死んだとかいう話は報道しても、アメリカ軍がイラクで学校や病院を建設したとか、テロリスト相手にどのような戦いをしてどのような成功をおさめているかという功績はほとんど報道しないので、より多くの人々に米軍関係のニュースを読んでもらうには、軍に興味のある人が読んでいるメディアムを探す必要があるからだ。

    実は私が国防庁の広報部の新しい方針を知ったのは、何を隠そう広報部の人から直接私のところにメールがきたからである!これはもう一年以上も前のことになるが、私がミスター苺と経営している英語のブログ、Big Lizards.netにアメリカ軍によるイラク軍の訓練の話を書いたのを広報部の人が読んだらしく、アメリカ軍の活動に興味があるのならニュースレターを送ります、と連絡があったのである。今でも広報部の名簿に私のメールアドレスは載っているので、時々ニュースレターが送られてくる。

    しかしそれに加えて最近国防庁は人気のあるブロガーを集めて最近の軍の活躍について電話会議をするようになった。うちのような零細ブログは招待されていないが、政治ブログやミルブログの経営者たちが多く参加しているようだ。その会議の結果は国防庁のウェッブサイトのブロガーズラウンドテーブル(ブロガー座談会)というページで読むことができる。

    このラウンドテーブルをブッシュ政権のプロパガンダ作戦だと批判しているのはハーパースマガジンに書いてるケン・シルバースタイン(Ken Silverstein)というジャーナリストである。

    シルバースタインは、ラウンドテーブルの目的は主流メディアを飛び越してブッシュ政権のプロパガンダをおうむ返しに報道してくれそうな選り抜きの軍事分析者や保守派評論家や退役軍人などのブロガーを集めて政権が報道してほしい情報の要点を示すことにあると主張する。ラウンドテーブルに参加した人々がその後そこで得た情報を元にした記事を書いていることが何よりもその証拠だというのである。

    ブロガーたちは自分達は何も悪いことはしていないという前に、彼等に一つ聞きたいことがある。もしも政権が選り抜いたリベラルのブロガーばかりがクリントン時代に同じことをしたら彼等はどう思っただろうか。彼等は強く抗議したに違いない。そして私もそれに同意しただろう。どちらの側にいようと片方だけで政権のゴスペルを広めるべきではない。少なくともジャーナリストの振りをするなら、そのくらいの基準は保つものだ。

    しかしラウンドテーブルによく参加しているミルブロガーの大御所、ブラックファイブのグリムによれば、ラウンドテーブルの参加者は保守派だけではないという。例えばこのブロガーはラウンドテーブルの会議の後、ペンタゴンがどんな嘘をついているかという内容の記事を書いているくらいだ。

    国防庁は毎朝主流メディアを集めてその日のニュースを発表している。ブロガーたちへのラウンドテーブルはその繰り返しにすぎない。第一ラウンドテーブルで話されたことは国防庁のサイトで公開されているのだから、右翼だろうと左翼だろうと興味のある人なら誰でも読むことは可能なのである。それをあたかもブッシュ政権が選んだ秘密結社の会合かなにかのように批判するシルバースタインの態度には呆れる。

    グリムはシルバースタインはこの会合が保守派のみを対象にしていることに抗議をしているのではなく、国防庁のお偉方が主流メディア以外の人々と話をしているということが気に入らないのだという。ニュースのソースはエリートメディアだけであるべきだとでも考えているのだろう。

    またグリムはラウンドテーブルで情報提供をしている人々はブッシュ政権の人間ではなく職業軍人だと強調する。軍人は政治家ではない。シルバースタインのようなジャーナリストは軍人を政治家と混同していることに誤りがあるのだという。

    「お前たちは本当のジャーナリストではない」というのは彼の言葉で「私のようなプロのみが高官とはなす権利があるのだ、お前らのような資格のない連中とではない。」という意味なのだ。これは「記者」という特別な立場を守りたい、たかがブロガーや一般市民などが重要な人々に面会する資格はない、というアイデアを守っているのだ。 こういう仕事は共和制の門番であるジャーナリストに任せるべきだというのだろう。

    ある意味でこれは非常に面白い。私が「ジャーナリストの振り」したがっていると言う考えには笑わされる。ジャーナリストの基準などという私が目指すべく崇高なものが存在するかのようだ。どういう意味か説明させてもらおう。 もし私が軍隊の作戦上の秘密を手に入れたとしよう。私は普通のジャーナリストが経験するという、その話を報道するか国家秘密を守るかというジレンマに悩まされることはない。ジャーナリストによるこの「緊張」は必ず秘密を報道するほうに傾くことに気付く。しかし私にはそのような緊張は存在しない。そのような秘密情報をどうするかといえば、善良な市民なら当然すべきであることをするのみだ。それには敵に役に立つように報道することは含まれていない。

    私は現地で戦う我々の人々に忠誠心を感じる。彼等は私たちを守ってくれているのだ。この忠誠心は二方通行である。つまり、私はジャーナリストではない。私はアメリカ市民であり、健康な国内議論に参加しているのだ。そのために資格など要らない。その資格を得る代償がアメリカと敵との間で中立であることだというなら、そんなものは欲しくない。

    自分達は左翼のプロパガンダばかりを流しているくせに、ジャーナリスト以外の人間が情報提供をしたらそれは政権のプロパガンダだとがなり立てるエリートメディア。お前たちがちゃんと真実を報道していればブロガーもトークラジオも必要ないのだ。主流メディアが本当のことをきちんと報道しないから我々は他のメディアムに頼ることになるのである。情報はジャーナリストだけのものではない。それをエリートメディアはいい加減気が付くべきだ。

    August 1, 2007, 現時間 1:14 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    July 28, 2007

    「冬の兵士」再び、米二等兵の軍隊バッシング

    アメリカ内政 , イラク関係 , 狂ったメディア

    数日前、アメリカのニューリパブリック(TNR)という三流新聞にスコット・トーマスという仮名を使ったイラク駐留米兵によるものとされる「日記」が掲載された。三部に分けて掲載されたその日記に描かれた兵士らの行動は、路肩爆弾で顔に傷を負った女性を大声でからかった話や、大量埋葬地で見つかった子供の骸骨を頭に乗せて遊んでいる兵士、ブラッドリー戦車を乱暴に乗り回して野良犬を殺す悪趣味な兵士の話など、戦争犯罪に値するひどいものであった。(最後に日記の詳細を掲載するのでご参照のこと。)

    このため現役や退役及び家族など軍関係の人々が書いているミルブログとよばれるブロガーたちの間で怒りが爆発。この話はねつ造だ、著者が本当はきっと偽兵士に違いない、TNRは真義を確かめもせず掲載したのか、本当にそんな事実があったのなら著者は仮名など使わず実名で正々堂々と名乗りを上げるべきだと、非難轟々の声があがった。そのなかでもあるブロガーは仲間のブロガーたちに、この著者の正体や日記の審議を確かめようとイラクに駐留したことのある軍人らに呼びかけた。

    その結果、このスコット・トーマスSir Real Scott Thomasというブログを書いていたイラク駐留陸軍スコット・ビーチャム二等兵であることが判明した。間抜けなことにスコットは自分の本名のファーストネームのスコットとミドルネームのトーマスを仮名としてTNRの「日記」に使っていたのだからおかしい。しかも本人のブログに自分の連絡先まで明記されている。これについて陸軍の名簿を調べたある兵士によると、、

    自分は現役の陸軍兵でイラク帰還兵であります。今スコット・トーマス・ビーチャムで陸軍名簿のウェッブサイトを検索してみました。それによると彼の階級は二等兵となっています。...

    2006年9月のブログエントリーでは彼は自分の階級を一等兵と記述しています。ということはこの人間は軍隊規則の(Uniform Code of Military Jsutice)の15条に触れる罪を犯して少なくとも一階級格下げされたものと思われ、軍隊に恨みを持っていると考えられます。

    格下げされたのか最初から嘘をついて階級を一つ上と偽っていたのかは解らないが、二等兵と言えば陸軍でも一番下っ端である。この男どうやらまったくうだつの上がらない陸軍兵のようだ。最初にビーチャムの日記が掲載された時、元陸軍特別部隊出身のミルブロガー,Black Fiveのジンボー親爺がこんなことを書いていた。

    スコット・トーマスは嘘つきの糞野郎だ。どの部隊にもスコット・トーマスみてえな奴はいる。自分のすばらしい才能を誰も認めてくれない、自分は悪くないのにいつも上官から叱られていると文句ばかり言ってる奴だ。だから周りからは、ぐだぐだ文句ばっかいってないで黙って仕事しろと怒鳴られてばかりいるんだ。

    ジンボー親爺は、こういう人間が軍隊をこき下ろすのは理解できるし、そういう話をメディアが鵜呑みしたとしても不思議でもなんでもないと語る。スコット・トーマスの正体が割れて、彼が2006年の9月に書いたこのエントリーを読んでみると、ジンボー親爺の分析がどれだけ正しかったかがわかる。(カカシ注:訳そうと思ったが句読点のない、ながったらしい文章なので、このまま訳したら訳が分からなくなる。仕方ないので意訳することにした。これで作家志望だというのだから驚くな。)

    毎朝俺は起きる度に自分に言う。俺、スコット・ビーチャム、陸軍兵、ドイツ在住。これが俺の人生だ。俺は今日も糞みてえな扱いをされ、庭仕事や掃除だのをして、人殺しの訓練をする。この経験に耐えられなければ、俺がかつてもっていたもの、そして俺が外へ出てから持つだろう人生のありがたさが十分に理解できなかっただろう。俺が本当にしたいことは歴史を教えたり、寝転んだり、世界中飛び回って世界を修理することなんだ。...でもそれをするにはこの陸軍での経験を積んどかなきゃ出来ないんだ。俺が何をするにしても陸軍体験でハクをつけた後じゃなきゃだめなんだ。

    ビーチャムは将来作家になりたいらしい。それでイラク帰還兵だということになれば、それなりにハクがつくからと陸軍に志願したらしいのだが、仕事が思った以上に辛くて毎日愚痴ばかり言ってるというわけだ。しかしビーチャムの所属隊も分かったことだし彼のこれまでの任務もすぐに明らかになることなので、彼のいうような体験を本当に彼がしているならば事実はそのうちハッキリするだろう。

    ただ、ビーチャムの書いたようなことが本当に起きたのだとしたら、ビーチャムはその場にいた当事者であったにも関わらず同胞がこのような軍規約に触れる違法行為をしていたことを今まで黙っていたことになり、それ自体規約違反である。もし彼の話が本当ならこれらの事件に関わった人間はビーチャムも含めてすべて戦争犯罪者として罰せられるべきである。

    だがもしこれがビーチャムによるただのでっちあげであったとしたら、現役兵隊が軍隊の活動を批判する政治意見を公の場で述べること自体が違法であるから、その罪で罰せられるべきである。とにかくこんな奴が大事なアメリカ軍のブラッドリーの修理に当たっているというのは非常に危険だ。早速最前線から取り除いて帰国させ、臭い飯でも食ってもらいたいものだ。

    それにしても、自分の隊にこんな負け犬の非国民が混ざっていたことを知った所属隊の面々はいったいどんな気持ちだろうか?

    スコット・トーマスのイラク日記

    下記は7月18日付けのThe Daily StandardのFact or Fiction? を参照した。

    第一話: 火傷の痕がある女性をからかった米兵

    まず最初の話はイラクのグリーンゾーンでの出来事。トーマスとその仲間たちが食事をする大食堂においてしょっちゅう見かける女性がいたが、彼女は路肩爆弾の被害にあって顔半分に大やけどの痕があった。ある日トーマスと仲間たちが食事中にこの女性が現れ近くのテーブルに腰を掛けた。

    おれたちの食事が半分くらいすんだ頃、彼女は現れた。2〜3分黙って食べていた俺の友達は突然乱暴にスプーンをマッシュポテトにつきたてて叫んだ。

    「ちぇ、くってらんねえよ。」と彼は言った。

    「なんでだよ、まずい飯が気に入らないのか?」

    「違うよ、後ろに座ってる化けもんのことだよ。」と彼は後ろにいる彼女だけでなく、周りに座っている人々も聞こえるような大声で叫んだ。俺は振り向いてその女を見た。女は自分の食べる一口一口の食事を食べる前にじっと見つめてから半分溶けているその口へ運んでいた。

    「ばかいうなよ、彼女すっげー美人じゃねえか」と俺は言い放った。

    「なんだと?」と友達は半分にやにやしながら聞き返した。

    「そうさ」と続ける俺。「路肩爆弾と親密な関係になった女って、俺をその気にさせるね。解けた肌、失った手足、プラスチックの鼻、、、」 「おめえ変態だな!」友達はそういいながら身をくの字にして曲げながら大笑いした。

    この後もトーマスと友達はわいわいと大声で冗談を言い合っては大笑いしたと話が続く。ついにたえきれなくなった女性は食事も途中で大食堂から逃げるように飛び出してしまったとなって話は終わっている。

    この話を読んだ現役・退役の兵士らの話によると、もし自分の近くで路肩爆弾の犠牲者を大声でおちょくるような態度をとる人間がいたら絶対にぶっ飛ばしてやると書いている。そして、そんなことをイラクにある基地の食堂でやっていて周りの兵士らから袋だたきにならなかったということは考えられないと言うのが大半の意見だ。イラクでアメリカ兵を一番殺しているのがこの路肩爆弾である。トーマスとその友達が食事をしていた食堂にもきっと仲間を路肩爆弾で失った兵士ら何人か食事をしていたはずである。にも関わらずトーマスらが他の兵士から注意も受けなかったというのは信じがたい。

    第二話:子供の頭がい骨を頭に乗せて遊ぶ米兵

    イラクに出動して6か月後トーマスの隊はバグダッドの西南で建設作業に携わっていたが、そこでトーマスらは大量埋葬地に出くわしたという。

    冗談好きで問題児と評判の二等兵が完璧に保存されていた頭がい骨の上の部分を見つけた。それには髪の毛までついていた。二等兵は笑いながら頭がい骨を自分の頭にのせると王冠のようにぴったりはまった。二等兵は頭に頭がい骨を乗せたまま歩きはじめた。周りの奴らはシャベルやサンドバッグを落としてげらげらと笑いこけた。二等兵を止めるものはいなかった。俺も含めて気分を害したものはひとりもいなかった。

    この二等兵はその後も一日中頭がい骨を頭につけたまま遊んでいたというのである。埋葬地を冒涜する行為はは明かに軍の規約に違反する。しかも頭がい骨を頭につけたまま一日中歩き回っていた二等兵を上等兵が誰も注意しなかったというのは先ず考えられない。ところで、2006年の10月頃、アフガニスタンの埋葬地で見つかった骸骨と遊んでいたというドイツ兵の話がドイツではかなり問題になった。スコット・トーマスはその頃すでにイラクに出動していたが、アメリカ兵はイラク入りする前にドイツで訓練を受けるので、ドイツを通り越したほかの兵士らからこの話を聞いて知っていた可能性は大きい。別の国の軍隊がしたことをまるで自分の体験でもあるかのように書いたとしても特におかしくはない。

    第三話:戦車で犬を轢き殺すことが好きな悪趣味な米兵

    トーマスの友人の二等兵にブラッドリー戦車の運転手がいたが、彼は機会がある毎にガードレールやフェンスを壊し、周りにある屋台やマーケットのスタンドを壊して走るのが好きな人間だったという。

    ...奴が一番すきな標的は犬だった。 時々勇気のある犬がブラッドリーを追いかけまわし、アメリカでトラックに吠えるみたいにブラッドリーに吠えるやつがいると、二等兵は好都合とばかりにハンドルを切って犬のしっぽを戦車に巻き込むんだ。奴は何匹犬をころしたか運転席のダッシュボードの上においてある緑色の帳面に記録していた。ある日奴は三匹も殺した。 奴はブラッドリーの速度を落とし犬をおびき寄せて近くまできたかと思うと戦車を右に急転させて犬の足をすくった。足がひっかかった犬をしばらく引きずり回してから、ぴくぴくしてる犬を放してやるんだ。そいつが大声で笑う声がラジオから響いてきた。帳面にもうひとつ記録が伸びた。二匹目の犬は簡単だった。通り道でひなたぼっこをしていた犬は逃げる暇もなくスピードをあげているブラッドリーの下敷きになった。犬の上半身は完全に激しく痙攣している下半身から引きちぎられていた。顔は太陽に向けてもちあげられたまま何もおきなかったかのように微笑んでいた。

    訳していて胸が悪くなった。(おえ!)

    July 28, 2007, 現時間 5:41 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 19, 2007

    とんだ茶番劇! 米議会イラク撤退徹夜議論の結末は

    アメリカ内政 , イラク関係

    ペトラエウス将軍のCounter Insurgency (COIN)作戦と呼ばれるイラク反乱分子撲滅新作戦は6月に本格的な攻撃に入ったばかり。にも関わらずまだ7月も半ばというのに民主党の議会はまたまた意味のないイラクを120日以内に撤退せよとの議案を提案。議案が決議にもっていけるまで徹夜でがんばると布団や歯ブラシまで持ち出しての大芝居を打ったが、議論を打ち切って決議にかけるのに必要な60票に全く及ばない賛成52対反対47で、民主党全員が賛成、共和党からの裏切り者はいつもの4人。以前と全くかわらない票数のまま夜はあけてしまった。

    徹夜議論の際に、共和党の戦争支持議員の間からはいくつも非常に印象に残る演説がされたが、そのなかでも印象に残ったのはアリゾナ州代表ジョン・マケイン上院議員の演説だ。マケイン議員は来期の大統領選挙にも共和党の候補となるべく選挙戦に出ているが、彼のキャンペーンはいまのところ資金不足で立ち往生している。私はマケイン議員は内政の面ではリベラル過ぎてすきではないのだが、ことイラク戦争に関しては非常にまともなことを言っていると思う。特にイラク戦争当初からマケイン議員はラムスフェルド前防衛長官のやり方を厳しく批判し、もっと兵数を増やしペトラエウス将軍を起用しCOIN作戦を取り入れるべきだと誰よりも先に提案していた先見の明のある人でもある。以下マケイン議員の演説から一部抜粋。

    過去数日に渡る延々と長引いた討論の間に私は何人もの議員の方々から同じ議論を何度も聞きました。反対側にいる私の友人たちは議案に反対する私たちが相も変わらず「同じ方針を保っている」と攻めます。これは私たちがこの戦争の結末を怪しくさせる結果となった同じやり方をまだ続けようとしているという意味です。

    しかし私たちは皆ペトラエウス将軍の登場で方針が変わったことを承知しています。私たちは今、我々の一部の人間が最初からすべきだと言っていた対反乱分子作戦を戦っているのであり、これは我々の強さを最も有効に使い敵の利点を生かせなくする作戦なのです。この新しい戦略はまだ結論は出ていないとはいえ、過去の作戦が失敗であったのに比べ、ずっと成功を遂げているのです。

    わが友レビン上院議員とリード上院議員が提案した作戦は、小さな軍隊を前線からは遠隔の基地に閉じ込めるというもので、そこから時々探索や破壊任務やイラク軍訓練に出かけていくtpというものですが、これこそすでに試され大失敗に終わったと誰もが認めている作戦の延長です。議長殿、これこそがこれまでと同じ方針を保つことであり、必ずや我々の敗北につながりイラクにおいて大悲劇を招くでありましょう...

    また私は私の同僚から前回の選挙においてアメリカ国民は意思表示をしたのだと繰り返し聞きました。国民のみなさんはイラクからの撤退を要求している、その要求に答えて一刻も早く撤退させることが我々の責任なのだと。しかしそれが我々の一番の責任でしょうか? ...私も数々の間違いによって払った大きな犠牲を考えると嫌気がさします。しかし過去の間違いに反応して歴史上もっとひどい間違いをおかすような議案を支持することは出来ません。この間違いは私が大人になってからずっと代表として仕え続けてきた州の人々を非常な危険に陥れることになると信じて疑いません... 我々の忍耐はぎりぎりのところまで試されています。しかしながら負けない可能性がある戦争ならば、敗北を選んではなりません ...

    ...この敗北はイラクのみならず我々にとって非常な悲劇をもたらすことは確実です。私はそのような作戦に加担するわけにはいきません。私はどんなことをしてでもそれを避ける努力をします。議長殿それが私が出来る精いっぱいの努力なのです。志願して肩にライフルをもち我々のために戦ってくれているアメリカ人の足下にも及びません。私の任務は危険でも困難でもありません、しかしわが同胞そしてすべてのアメリカ人が私に反対したとしても私は成功のチャンスがある限り努力しなければならないと思うのです。

    マケイン上院議員はベトナム戦争中にパイロットとして撃ち落とされ、北ベトナムの捕虜に7年もなっていたひとなので、決して戦士たちの苦労を知らない人ではない。

    現地で実際に戦っているアメリカ兵たちは圧倒的にペトラエウス将軍の作戦に期待をかけており、最後まで戦わせてほしいと願っている。そう主張するのはイラク帰還兵のピート・ヘグセス中尉(First Lt. Pete Hegseth)27歳。ヘグセス中尉はイラク・アフガニスタンの帰還兵で組織したVets for Freedomという草の根運動市民団体のリーダーで、今回民主党がゴリ押ししたイラク撤退議決案が通らないよう旅費や宿泊費など自腹をきって30人の帰還兵を集めてワシントンDCに議員たちとの直談判に乗り込んだ。

    ヘグセス中尉たちの記者会見は主流メディアにはほぼ無視されたが、右翼系ラジオ番組では各局が取り上げた。私もビル・ベネットやローラ・イングラムのラジオ番組で中尉の話をきくことができた。彼等のウェッブサイトに載っている記事によれば、共和党の議員たちは皆会見に応じてくれたそうだが、民主党のペロシ下院議員やリード上院議員はたった5分間の会見に応じてくれなかったという。イラクからアメリカ軍を撤退せよと呼びかけている議員たちが、実際に前線で戦ってきた帰還兵との会見を断るとはどういうことだ? 常にアメリカ軍のことを考えているなどといいながら当事者の話を聞きたがらない理由はなんだ?

    まったくとんだ茶番劇であった!

    July 19, 2007, 現時間 12:11 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 14, 2007

    眉唾な『イラク帰還兵が語るイラク米兵の悪行』

    アメリカ内政 , イラク関係

    昨日もアメリカ軍によるイラク市民虐殺というハディーサ事件がかなり怪しくなってきたという話をしたばかりだが、反戦派は事の真相もたしかめず執拗にアメリカ軍の悪行を羅列するのに余念がない。普段は現場の軍人たちが「状況は向上している」と証言しても絶対に信じない反戦派だが、もし軍人が「イラクでアメリカ兵はひどいことをしている」などといいさえすれば、ことの真相も確かめず担ぎ出してはアメリカ軍全体に汚名を着せる反戦派のやり方はベトナム時代からかわらない。

    ベトナム戦争当時戦場から帰還したばかりのジョン・ケリーなる若者がベトナム帰還兵を数十人集めて反戦グループを組織し、アメリカ兵が一般市民を拷問したり虐殺したりしているとし、アメリカ軍は「ジンギスカンの軍隊さながらである」とアメリカ議会で証言し脚光を浴びた。(冬の兵士という題でドキュメンタリーにもなった。)この反戦運動で華々しく政治社会にデビューしたケリー青年こそ後に民主党の大統領候補としてブッシュと一騎討ちをして負けたジョン・F・ケリー上院議員である。

    ところが後になって冬の兵士に参加していたメンバーのほとんどが、ベトナム帰還兵どころか軍隊にもいたことがない人たちがほとんどで、彼等の体験談はすべてでっちあげであったことが本当の帰還兵たちの証言で明らかになった。ジョン・ケリーの大統領選挙運動中に当時ケリーと一緒の隊にいた軍人たちがケリーはベトナム戦争時代の手柄話で嘘をついていると訴えて、ケリーの選挙運動に多大なる打撃を与えたことは記憶にあたらしい。

    さてイラク版冬の兵士たちがベトナム戦争時代の台本のほこりをはらって、またまたでっちあげ「アメリカ軍の悪行」シリーズ続編を展開させている。アメリカでも社会主義傾向の左翼雑誌ザ・ネイション(The Nation)は50人の「イラク帰還兵」にインタビューし、イラク内で行われているアメリカ軍の悪行を特集している。

    ハディーサの大虐殺や14歳のマフムディヤの強姦殺人事件など裁判になった事件や、ワシントンポスト、タイム、ロンドンインディペンデントその他で取り上げられたイラク人の証言によるニュースによってどれだけ一般市民への攻撃が大規模なものであったのか分かるようになってきました。ヒューマンライツウォッチやハーツアンドマインズといった人権保護組織が発表した詳細でつまっているこれらの報告によって、占領軍によってイラク人が殺されることは軍当局が認めているのとは裏腹にごく普通に行われていることを意味します。

    ネイションのこの捜査は、これまでで初めてアメリカ軍内部から多くの証人が名前を公開したうえでこうした事件を裏付けた証言を集めたものです。

    白状すると私はこのネイションの特集を最初から最後までちゃんと読んだわけではない。それというのも特集の一番最初に出てくる「証人」ジェフ・エンゲルハート(Jeff Englehart)という名前を呼んだ時どっかで聞いたことのある名前だなとピンときたからである。

    スペシャリスト、ジェフ・エンゲルハート、26歳、コロラド州グランドジャンクション出身。エンゲルハート兵は第一歩兵隊第三旅団のメンバーで2004年二月バグダッドの北東35マイルほどのあるバクバで任務していた。

    私はちょっとグーグル検索をしてみたら、なんと2年前に私がミスター苺と一緒に経営している英語のブログでこの男について書いた記事が出てきた。

    実はこのエンゲルハートなる男、2005年にイタリアのテレビインタビューで、アメリカ軍はファルージャで白リン弾という化学兵器を市民に使ってイラク市民を大量に虐殺したと証言していた。このインタビューでエンゲルハートはアメリカ軍が化学兵器を使ったことは間違いない。自分はラジオでウィスキーピート(WP、白リン弾のあだ名だとエンゲルハートは説明)を落とせという命令をはっきりと聞いたし、WPによって殺されたイラク人を目の当たりで目撃し、焼けただれた死体をいくつも目撃したと断言した。

    私はこの男がブラッドリーを「戦車」と呼んだり、ハンビーを「トラック」と呼んだりしているのをきいて、普通陸軍兵ならこういういい方はしないのではないかと不思議に思った。また、白リン弾は英語でWhite Phosphorusといい、その略名のWPはウィスキーピートではなく、ウィリーピートのはずである。しかもWPは国際規約では化学兵器という指定はなく、ごく通常の兵器であり違法でもなんでもない武器なのだ。元陸軍兵がこんな基礎的な知識も持っていないというのはどうも変ではないか? しかしもっと決定的にこの男の嘘を証明する事実を私は発見した。それは彼自身が書いていたブログのなかにあったのである。

    エンゲルハートは2004年の2月から2005年の2月までFight to Surviveという反戦ブログを仲間の兵士たちと共同で"hEkle"というハンドルネームを使って書いていた。ブッシュ大統領に対する敵意やイラク戦争反対の激しい感情はこのブログでもそのときからあらわにされているが、それよりも気になる点があった。

    2004年の11月にエンゲルハートはファルージャの戦いについて書いているのだが、その時のブログエントリーでは上官をファルージャ近郊まで車で運転していったとは書かれているが戦闘に参加したとは書かれていない。また、WPを落とせという命令をラジオで聴いたという話も出てこない。

    そしていつものように砲弾の音や、爆発音、そして照明弾の音が聞こえる。そのいくつかは白リン弾だと言われている。...突然ラジオの通信で「バンカーバスター」の攻撃承認を求める声が聞こえてきた。

    2004年当時には「白リン弾だといわれている」と伝え聞きしていたものが、どうして一年後には「白リン弾に間違いない」ということになるのだ?しかもラジオ通信でバンカーバスター使用の要求は聞いているのに、WP使用承認を聞いたと書かれていないのはなぜだ?

    エンゲルハートは車を運転して上官をファルージャの外側まで連れていったが、彼自身はファルージャ戦闘に参加していたわけではなく、遠隔から戦闘状態を見ていただけである。実際に当時書かれたブログエントリーではビルが破壊された話は書かれているが直接市民が目の前で殺されたという描写は全くされていない。戦闘が終わってから翌日ファルージャへ入って死体の山を目撃したのであればそういう話をするはずだが、数日後のエントリーにもファルージャの話は全く出てこない。次にエンゲルハートがファルージャの話をするのは一年後のことである。

    2005年に行われたテレビインタビューでこうも赤裸々に死体の状態を表現できる人間が、戦闘当時にその体験を全くブログに書いていないというのはどうかんがえてもおかしい。彼が当時書いていた反米かつ反アメリカ軍の内容から考えて、エンゲルハートが本当にアメリカ軍による虐殺を目撃したのであればその当時にブログに詳細に渡って書いていたはずである。

    というようにエンゲルハートの証言は何から何までつじつまのあわないことだらけなのである。このような人間が帰還兵の代表者のように一番最初の証言者として載っているような記事は最後まで読む価値があるとは到底思えない。私が彼の証言だけを読んでやめてしまった理由はここにある。

    またこの特集に載っている「帰還兵」のうちどれだけの人が本当にイラク帰還兵なのか疑わしいし、実際にイラク帰還兵だったとしても必ずしも本当のことを言っているとも限らない。下記のような例もあるのでね。

    Fake Soldier exposed
    陸軍の基礎訓練キャンプも落ちこぼれたマクベス君が自分が陸軍特別部隊にいたとか陸軍レンジャーだったとか言ってアメリカ軍の悪行を目撃したとでっち上げていた話。基礎訓練キャンプから追い出された書類が出てきて嘘が発覚。(英語)

    ケリーの弟子? 反戦イラク帰還兵のおかしな戦話
    イラクで戦闘に巻き込まれたこともなければ負傷したこともないのに、陸軍病院で戦闘で負傷した傷の治療に二か月も待たされたと嘘をついていたジョシュア・ランスデールの話。陸軍病院での診断者を提出できず嘘がばれた。

    訂正:本文で2月と書いたエンゲルハートが書いているファルージャの戦いは11月でした。訂正します。

    July 14, 2007, 現時間 4:18 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    July 1, 2007

    米共和党が馬鹿党といわれる理由: 移民法改正案阻止が共和党の崩壊へとつながる可能性

    アメリカ内政 , 移民問題

    先日ブッシュ大統領と民主党のジョージ・ケネディ上院議員が協力して発案した移民法改正案が上院議会で否決された。現在崩壊状態にある移民法を改正しようとしていた大統領の希望は共和党の反対によって阻止されてしまった。

    実はここ数週間アメリカではこの話題で持ち切りだった。特に保守派の間ではこの改正案は「違法移民に対する恩赦である!」として大の不人気。政治ブログでも朝の右翼系ラジオ番組のトークショーでも「反対、反対、とにかく反対!」の繰り返しで、私はいい加減うんざりした。

    ここで日本のみなさんは、どうして共和党の大統領であるブッシュと民主党のケネディ議員が共同で法律を提案するのか、そしてどうしてそれをブッシュ大統領と同じ政党の共和党が反対するのか不思議に思われることだろう。

    アメリカはもともと移民の国なので移民が多いのは当たり前なのだが、最近の移民はおとなりのメキシコをつたって南米からの移民が圧倒的多数を占めている。しかし現在の移民法は非常に複雑でその手続きにはお金も時間もかかり、貧乏で教養もないラテン系外国人には手におえない。多くの移民が合法にアメリカ国内での労働ビサを得ることができないため違法に移住してくる。しかしアメリカ国境警備は人手不足で大量に侵入してくる違法外国人を取り締まることができない、完全なお手上げ状態になっている。

    アリゾナやカリフォルニア、テキサスといった国境ぞいの州では、警備の甘いところを選んで密入国者が民間人の私有地に入り込んでくるため、地域の民間人がミニットマンと呼ばれる民兵軍を組織して自ら国境警備にあたるという状況がもう数年に渡っておきている。

    アメリカ保守派の間では国境ぞいに塀を建設して違法移民を閉め出し、現在アメリカ国内に在住する違法移民を片っ端から国外追放すべきであるという感情が高まっている。

    しかし少子化の進むアメリカでは正直な話、違法移民の労働力なくしては経済が成り立たない状態だ。ここでも私は何度も書いているように、私の住んでいるカリフォルニアの地方では果物や野菜の農業が主な産業である。毎朝カカシが通る苺畑で日が昇らないうちから腰をまげて苺を積んでる農家の労働者は皆メキシコ系違法移民である。このあたりでは人手不足がひどく、マクドナルドのアルバイトでさえ一般のアメリカ人を雇うことができない。建設現場や大手マーケットなどで下働きをする労働力のほとんどが移民で補われていることは無視できない現実なのである。

    このようにアメリカの経済の大きな一部を支えている違法移民を突然すべて国外追放になどしたら、国境沿いの州は経済破たんし、アメリカ全土でも食料不足で多大なインフレが起きること間違いなしである。アメリカ国民はハンバーガー一個千円などという物価にどれだけ我慢できるだろうか?

    ブッシュ大統領はこうした問題を解決すべく、民主党も共和党もお互い妥協しあっていこうという趣旨の法案を提案したのだが、過激派右翼のトークラジオやブロガーが中心となり保守派コラムニストなども一緒になってものすごい反対運動へと広がってしまった。

    議論がエスカレートすればするほど、移民法改正法案に反対している人々のいい分は、違法移民だけでなく合法移民まで受け入れるべきではないというような印象を受けた。特にラテン系の移民は白人ではないため、「変な色の外人は入国させるな!」とでも言いたげな人種差別すれすれの発言があちこちで聞かれるようになり、白人でない合法移民の一人として私は非常に不愉快な思いをした。これが私がこれまで同胞と考えていたアメリカ保守派の正体なのか? これが共和党の本質なのか?

    ばりばり保守派の私ですらそのような疑心を持つようになったとしたら、もともと共和党に不信感をもっていたラテン系アメリカ人が今回のことでどれだけ共和党に不信感を持つようになったから想像に難くない。もともと共和党は少数民族には同情的でないとリベラル派は常にアメリカ市民に印象づけてきた。今回の右翼連中の大騒ぎを見ていると保守派の私としても返す言葉がなくなってしまうほどだ。

    右翼過激派連中はこの法案が否決されたことで自分達が大勝利を得たと思っているかもしれないが、このことで共和党の得た打撃は計りしれない。まず第一にブッシュ大統領はラテン系投票者の40%の票を得て当選した。ブッシュ大統領はスペイン語が堪能でテキサス知事の時代からラテン系市民から人気があった。しかし現在の共和党はラテン系の11%程度の支持しか受けていない。もしもこのままラテン系にそっぽを向かれ続けたなら2008年の選挙で共和党が議席を増やすことなど先ず不可能だし、共和党大統領が選ばれることなど夢のまた夢だ。

    そうなれば2009年からヒラリー大統領と民主党議会がアメリカを牛耳り、対テロ戦争などおさらばだ。テロ対策の愛国法もさようなら。911などとは比べ物にならないようなテロがアメリカ各地で頻発し、その度ごとにリベラルは「ジョージ・Wがイラク戦争などしたからこういうことになったのだ!」と大騒ぎをするだろう。

    うれしいかアメリカの馬鹿ウヨ達よ!誇りに思うのか過激派右翼!

    貴様らの過激なレトリックと運動で共和党が中庸な意見を持つアメリカ市民に見放され過激派左翼に政権を握られる結果になることがそんなにうれしいのか! この愚か者たち!

    民主党は悪、共和党は馬鹿、といわれるゆえんが明確になるここ数週間だった。

    こうなったらイラク戦争で圧倒的な勝利を得ることによって市民が今回の騒ぎを選挙までに忘れてくれることを祈るのみである。イラク戦争には勝ったのに、過激派右翼の移民法貝瀬案阻止が原因で民主党に政権と議会を握られるなどという結果になったらそれこそ目も当てられない。

    July 1, 2007, 現時間 7:53 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    June 11, 2007

    米統合参謀本部議長が更迭されたという歪曲報道

    アメリカ内政

    まったく何時ものこととは言え、この偏向ニュースのわい曲にはあきれる。まず6月9日付け読売新聞の記事から

    米統合参謀本部議長、大統領が事実上の更迭

     【ワシントン=坂元隆】ブッシュ米大統領は8日、米軍制服組のトップで9月末に任期の切れるピーター・ペース統合参謀本部議長を再任せず、後任にマイケル・マレン海軍作戦部長を指名するとの声明を発表した。

     統合参謀本部議長が1期2年で退任するのはきわめて異例。ゲーツ国防長官は記者会見で、「ペース氏を再指名すると、上院の指名承認公聴会で過去のことで議論が百出し、国のためにならないと考えた」と述べ、泥沼化するイラク戦争の責任者の1人だった同氏を事実上更迭したことを明らかにした。ペース議長の退任にあわせ、副議長も交代し、ジェームズ・カートライト戦略軍司令官が後任に指名される。(強調はカカシ)

     ペース氏は2001年の米同時テロ直後から統合参謀本部の副議長を務め、アフガニスタンやイラクでの戦争遂行に深くかかわり、2005年9月に海兵隊出身としては初の議長に就任した。マレン氏は欧州駐留海軍司令官などを歴任した後、05年7月から作戦部長を務めている。

    まったく左翼メディアは『泥沼化』という言葉が好きだ。何せイラク戦争が始まった二週目からすでに泥沼、泥沼、と騒ぎ立てているのだから今さら泥沼もなにもないだろうに。イラク戦争は100%成功しているとは言わないが、失敗しているわけではない。2月から始まった新作戦は遅いペースとはいえ進歩を見せている。そういう中で戦争の当初から関わってきたペース将軍を再任することは承認公聴会で民主党から袋だたきにあうだけだ。なにせブッシュ政権の任期は後2年足らず。戦争も過渡期を迎えており今が肝心な時。ここで大事な総合参謀本部議長の承認で手間どっている余裕はないとブッシュ政権は踏んだのだろう。ペース将軍が責任を取らされこう更送されたというわけではない。

    民主党が多数議席を占めていることの悪影響がここで現れているわけだが、法務長官のアルベルト・ゴンザラスの場合はあまり効力のない長官として保守派の間からは批判も多いが、ここで民主党のいいなりになって辞任させれば後任には民主党が好む左翼よりの人間以外承認されない危険があるため、ブッシュ大統領はたとえゴンザラス長官をやめさせたいと思っていたとしてもそれができないという事態が生じている。

    アメリカの大統領には非常な権限があるとはいえ、議会が反対党の場合には大統領の力にも限りがあるわけだ。やはり次回はなんとかして共和党の大統領に共和党の議会という具合に持っていかなければならない。そうでないととても効果的な政治は望めなくなる。

    June 11, 2007, 現時間 2:07 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    May 31, 2007

    イラク駐留米軍の「半減構想」で右往左往の保守派とリベラル

    アメリカ内政 , イラク関係

    数日前、ニューヨークタイムスはブッシュ政権がイラク駐留米軍を来年あたり半減させることを考えているという情報を報道すると、アメリカでは右も左もブッシュがついに民主党の圧力に負けて妥協したと歓喜したり激怒したりと大騒ぎになっている。

    構想をめぐる調整は今後数カ月間続くともし、具体的な内容は現在、固まっていないとも伝えた。

    シナリオの一つは、来年の米大統領選を考慮し、兵力を約10万人規模に削減することを想定。現在の兵力は約14万5000人となっている。

    また、ブッシュ大統領が今年1月に発表した首都バグダッドと武装勢力の活動が活発なアンバル州の治安回復に米軍を投入する方針を修正し、主要任務をイラク軍の訓練、国際テロ組織アルカイダ系勢力の掃討に集約させることも考えられていると伝えた。

    米軍の戦闘旅団の数では、現在の20を約10に減らし、来年春から年末までの間に実現させたいとしている。

    政権内で駐留米軍の削減論が浮上したのは、米大統領選を踏まえ、イラク政策に関する論議の焦点を撤退期限の明示問題から米軍の長期配備に移したいとの思惑があるという。野党・民主党は撤収期限の提示を予算案などに絡めて強硬に要求、ブッシュ政権と対立している。

    また、駐留米軍の現在の規模が、イラク、中東や米国内の情勢を踏まえ、今後も維持することは不可能との認識が議論の背景にあるとている。

    タイムズ紙によると、来年中の部隊削減を提案しているのはゲーツ国防長官とライス国務長官で、イラクの政治改革の進展を疑問視する一部将官も加わっている。イラク駐留米軍の司令官は議論に関与していないという。

    なんでもかんでもイラク敗戦に結び付ける左翼連中が誤解するのはしょうがないとしても、左翼メディアを信じるなと常々いってる保守派連中までブッシュが妥協したなどと頓珍漢なことを言ってるのをきくと苛立ちを通りこして腹が立ってくる。

    ブッシュ大統領は戦争が始まる前からフセイン政権を倒し民主主義国家を創立し、治安が落ち着いたら一部のアドバイザーだけを残してイラク人に自治を任せて撤退すると言っていた。イラクに半永久的に十数万の隊を駐留させるなどと言ったことは一度もない。

    総司令官たるものあらゆる戦況に対してあらゆる対応策をあらかじめ考えておくのは当たり前だ。今の作戦がうまくいって治安が安定した場合を想定して、来年兵数を半分に減らす可能性を考えるのは軍隊の総司令官として当然の義務である。

    どうして4年間もイラク戦争を見つめてきた人たちがこんな基礎的な戦略も理解できないのだ?最初から戦争に反対なリベラルや左翼連中がブッシュ政権の主張を都合良く忘れてわい曲して話をするのは仕方ないとしても、イラク戦争を支持してきたひとたちがブッシュ大統領の当初からの作戦を理解できていないというのはどういうことなのだ?いったい何を基盤にしてこの戦争を支持していたのだ?

    アメリカの保守派を自負するカカシとしてはこういうことはいいたくないのだが、アメリカの保守派のなかには左翼メディアは信用できないと常々いっているくせに、左翼メディアがイラク戦争は負ける、来期の大統領選挙と一般選挙は民主党が圧勝すると報道すると、「もうだめだ〜」」とすぐ弱腰になる連中が多すぎる。どうして信用できない左翼メディアの報道を鵜呑みにするのだ!

    イラクは対テロ戦争の一貫であるが、これが最初でも最後でもない。対テロ戦争は東共産圏との長年に渡る冷戦のように何十年も続く戦争になるだろう。だがイラク戦争で敵の力を弱体化しておけば、それだけ今後の戦争に我々は有利になる。だからイラク戦争はイラク人が自立できるまで見届ける必要がある。だがそれは我々が永久にイラクを面倒みるということではない。今後長丁場になる対テロ戦争を考えたら、いつまでもイラクにだけ手間どっているわけにはいかないのである。

    May 31, 2007, 現時間 11:53 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    May 28, 2007

    戦没者追悼の日、文学から学ぶ英雄の勇気

    アメリカ内政

    月曜日はアメリカはメモリアルデーといって戦没者を追悼する日である。そこで英霊の勇気を讃えるため、最近読んだエリザベス・カンター文学教授著のThe Politically Incorrect Guide to English and American Literature(政治的に正しくない英米文学へのガイド)を参考に英雄とその自己犠牲について書いてみたい。

    911事件の直後、アリゾナカーディナルスというフットボールチームで活躍していたパット・ティルマン選手は年俸360万ドルの契約を蹴って持ち前の天才的運動神経を活用し陸軍特別部隊に志願した。2004年5月22日、ティルマン氏はアフガニスタンの戦闘でフレンドリーファイアー(味方の弾)に当たって戦死した。

    五か月後、ティルマン氏の母校アリゾナ州立大学の助教授はティルマンの死は恥だという内容の詩を発表した。「フレンドリーファイアー」という題名の詩はあたかもティルマン氏の声でもあるかのように、こういう感じで始まる。

    私の死は悲劇だ
    私の栄光は短命だった
    我が身と、我が国と、対テロ戦争という
    誤った見解がもたらした
    悲劇的な最後を遂げた我が人生

    ティルマン本人が聞いたらさぞかし怒るような侮辱的な詩だ。しかし兵士が見方の弾に当たって死んだら、兵士の死は無駄死にだったのだろうか?英雄の勇気は無意味なものになってしまうのだろうか?カンター教授はそうではないと主張する。

    10世紀の終わり頃バイキングの船がイギリスのサセックス沿岸を攻撃した時のマルドンの戦いの模様を描いた著者不明の詩がある。この詩のさびの部分と終わりは紛失しており真ん中の部分しか残っていないが詩は明かに敗北したイギリス側の悲劇的な最後を描いたものだ。

    戦いは若い兵士が自分の愛馬を放つところから始まる。イギリス軍は徒歩で戦かったため馬は邪魔になったからだが、戦いのために愛馬を放つ犠牲を払うこの青年の心意気は疑う余地はない。

    バイキングはイギリスが貢ぎ物を支払いさえすれば戦わずに見逃してやると提案するが、イギリス側の司令官はこれを拒絶。戦争の体制に入る。しかしこの司令官は突撃のタイミングを逃し、しかもバイキングが狭い水路を通り過ぎるのを待ってイギリス本土に上陸するのを待つという決定的な間違いをおかしてしまう。水路での攻撃は紳士としてのプライドが許さないというつまらない動機が災いした。

    戦いは圧倒的にバイキングに有利となり、味方からも脱走兵がでるなどひどい状態になった。当時のイギリス王は「不準備のエセルレッド」と呼ばれるほど不能な王として悪名高い。このような不能な指揮官をもって戦わされた騎士らはいい迷惑である。その事実を認めながら、いにしえの詩人は王とそして祖国に忠誠を尽くして果てた英霊を蔑まない。それどころか騎士らの勇敢さと彼等が払った犠牲に大いなる敬意を評している。詩人は決して盲目的な忠誠心をたたえているのではない。詩人は苦境に立たされたときこそ英雄の勇気が試されるのだということを承知の上で、その勇気を讃えているのである。英雄の勇気は司令官の不能さや仲間の臆病な行為によって過小評価されるべきではない。たとえ回りの環境がどのようなものであったとしても、英雄が払った犠牲もその勇気が価値あるものであることに変わりはないのだ。

    ティルマン兵長は自分のプロフットボール選手としてのキャリアを犠牲にして、愛する祖国のために戦った。例えその死が味方による誤射によるものだったとしても、彼の勇気と忠誠と愛国心に変わりはない。彼の死は無意味ではない。千年前のアングロサクソンの詩人には現在の英文学大学教授が分からないことがきちんと理解できていたのである。

    歴代の戦争で尊い命を亡くした英霊に追悼の意を表します。安らかに眠りたまえ!

    May 28, 2007, 現時間 1:43 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    May 27, 2007

    FOXニュース主催米共和党のテレビ討論会

    アメリカ内政

    アップデートそしてバンプ:共和党討論会について詳細を記したブログを見つけたので、アップデートしてバンプします。最後参照

    ーーーーーー

    昨日に引き続き、アメリカ大統領候補の討論会の話題を紹介しよう。今回は共和党。

    共和党の討論会はこれで二回目だが、前回に比べてフォックスニュース主催の今回はかなり活気があったようだ。フォックスニュースは他のメディアと違って左翼一色ではないため、民主党候補者たちは怖がってフォックス主催の討論会をこぞって拒否した。極左翼の市民団体ムーブオンからの圧力が物を言わせているようだ。

    しかし共和党員の場合は自分らに敵意を示すメディアをいちいち敬遠していたのでは共和党員はやってられない。なにせ主流メディアはみんな反共和党。そういう面では共和党の方が民主党より面の皮が厚いと言えなくもない。

    例によって私はこういう討論会は見ない主義なので、下記はミスター苺の感想

    ********
    前回MSNBCが主催してレーガン図書館で行われたクリス・マシュー司会の討論会が退屈この上なかったのに対して、今回のフォックスニュース主催のブリット・ヒューム司会他三人の質問者による討論会は非常に興奮した。特に最後の方で台本抜きのジョン・マケインによる「拷問には反対だが、止む終えない場合もある」っていう卵を割ってオムレツまで食べちゃおうって言うご都合主義の発言は面白かったね。

    俺はルーディ・ジュリアーニとミット・ラムニーが正直に、次の爆弾がどこで爆発するかとかいった情報をテロリストから聞き出すためには、必要な手段は遠慮なく使うべきだと断言したのにはすっとした。それにひきかえ俺と同胞のカリフォルニア人のダンカン・ハンターの発言は恥かしくて歯軋りしそうになったよ。彼は核兵器が爆発するシナリオだと勘違いしたらしい。

    だがこの夜のなかで一番の傑作発言といえば、ジュリアーニが、惨めなアラシのロン・ポールへ突っ込んだのより、第三レベルで名前も忘れちゃった候補者が「今の議会はジョン・エドワードがビューティサロンで使うより多額の金をつかってる」と言ったことだな。...

    さてそれでは各受賞者発表!

    • G.ゴードン・リディ賞(G. Gordon Liddy)、質問に対して一番直接的な答えをしたラムニーに授与。もし司会者が「今何時かご存知ですか」と質問したらラムニーなら腕時計をみて「はい」と答えるだろう。
    • ジョージW.ブッシュ賞は、一番ハチャメチャな文法と言葉使いをしたジュリアーニに授与。これで何故か意味が通じちゃうんだからすごい。
    • ジョン・ケリー賞は、一番矛盾だらけの発言をしたマケインに授与。ひとつの文章で頭と尻尾が完全に矛盾しているというすばらしさを讃える。
    • C.オウベリー・スミス(C. Aubrey Smith)賞は一番大統領らしく振舞ったフレッド・トンプソンに授与。特にトンプソンは討論会に参加しないでこれをやってんだから大したもんだ。
    • サム・ブラウンベックはクロード・レインズ賞、、、ってえっと、、居たのかあいつ?
    • 共同司会者のワラスとゴーラーは結託してもう一人の司会者クリス・マシューをハワード・ディーンなみのアホに見せたことを讃えてにチャールトン・ヘストン賞を授与。
    • フォックスニュースは何ヶ月も前から計画されていた討論会をきちんとケーブルテレビのガイドに載せていないで、録画取りを計画していた視聴者に大迷惑をかけたことから、うっかり教授賞を授与。
    • 最後に靴底賞を一番場違いな候補、ロン・ポールに授与。奴さんときたら911がわが国の政策の最優先を完全に書き換えたということさえ認めようとしないで、孤立主義への執拗な固執をしている。こういうのはベンジャミン・ハリソン政権の頃には人気を呼んだだろうけど、時代遅れもはなはだしいよ。

      ポールがどうしても次の討論会に参加するっていうなら、中継かなにかにしてほしいもんだね。彼の自宅のあるテキサス南部の鉄橋の下とかさ、、、

    俺は次の討論会が楽しみだね。ってアメリカ右翼ブロガーたちによるどの低レベル候補者が最初に落ちこぼれるかっていう討論の話だけど、、

    *******
    G.ゴードン・リディ: ニクソン政権時代民主党の選挙事務所に潜入して民主党の選挙作戦を盗み取ろうとした、いわゆるウォーターゲート事件の首謀者。誰の命令で動いたか最後まで白状せずに刑務所送りになった人。元弁護士で今は作家及びラジオのトークショーのDJ。歯に衣を着せないタフな発言をすることで有名。

    C.オーベリー・スミス: 1880年代に活躍した有名なイギリスのクリケット選手で、後に1930年代には俳優となり、ハリウッドでは貫禄ある政治家タイプの役を専門にこなすキャラクターアクターとして有名。1944年に生涯の功績が讃えられ騎士の位を授与された。

    ハワード・ディーン: 2004年民主党大統領候補にイラク戦争大反対を唱えて立候補した。前評判はよかったのに第一予選で完全自爆。敗者宣言の代わりにこれからも頑張ると雄叫びを上げたことから、以来どっか抜けてると思われている政治家。

    アップデート:暗いニュースが共和党討論会について詳細を紹介してくれているのでリンクしておこう。このブログはかなり左翼よりだと私は思うが、それでもよくある単なる反米サイトのようにアメリカを完全に誤解しての脊髄反射的な批判ではなく、結構的を射た批判があると思うので読む価値はあると思う。

    May 27, 2007, 現時間 12:02 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    May 26, 2007

    米議会:民主党が完全に折れたブッシュの戦費予算案

    アメリカ内政 , イラク関係

    まったく半年近くもグチャグチャ言って時間稼ぎをしていた米民主党議会だが、結局ブッシュ大統領の提案どおりのイラク戦費予算案が通りブッシュ大統領の署名となった。先ずは5月26日付けのCNNのニュースから。

    ブッシュ大統領が署名、今秋までのイラク戦費法案

    ワシントン——ブッシュ米大統領は25日、上下両院が24日夜に可決していた今秋までのイラク戦費支出を含む補正予算案に署名した。大統領と議会の攻防の焦点となっていた米軍撤退期限は明示されず、イラク政府が復興に向けて達成すべき目標を設定するにとどまっている。

    ただ、撤退期限の問題は今秋に蒸し返されることは確実。法案では、野党・民主党が期限の明示を主張していたが、最終的に折れる形となった。同党は2008会計年度(07年10月─08年9月)の予算案審議で改めて要求する方針。

    結局今のアメリカの議会は戦争を止める度胸など全くないということだ。口先だけで批判はしてもアメリカの敗北を招くことになる責任をとるだけの政治力はない。ヒラリー・クリントンとバラク・オバマがわずかに抗議の反対票を投じたが最初から可決されると分かっている議案に対しての反対票など、反戦派の極左翼に迎合するための形式上の抗議に過ぎない。

    反対票を投じたバラク・オバマは下記のような公式発表をした。括弧内はカカシの注釈。(パワーラインより

    わが国は軍隊を支持することで一気団結しています。しかし我々は他国の内線を警備するという重荷から彼等を解放してやる計画をたてる義務があるのです。ロムニー知事もマケイン上院議員も(二人とも共和党から大統領候補として出ている)明らかにイラクでの方針がうまくいっていると信じています。しかし私はそうは思いません。数週間前にマケイン議員が(防弾用の)フラックジャケット(flack jacket)を着て装甲ハンビーに乗り、アパッチヘリコプター2機とライフルを持った100人の兵士らに守られながらバグダッドの市場を歩かなければならなかったことがそれを証明しています。

    これに対してマケイン議員はすかさず反撃した。

    確かに上院議員(わずか)二年目のオバマ議員は我が軍への予算割り当てに反対票を入れる権利はあります。私の(長年に渡る議員として、ベトナム戦争に参戦して7年間にわたって捕虜になった豊かな)経験と現場の司令官たちとの会話とを合わせて考えた結果、私は新しい作戦が成功する機会を与えなければならないと信じます。なぜなら失敗はわが国の防衛に悲劇的な結果を招くからです。

    ところでオバマ議員、フラックジャケットはflak jacketと綴ります。flackではありません。

    マケイン議員は一本気で融通が効かないところがあり、すぐカッとなる質でブッシュ大統領ともいろいろぶつかりあってきた人だが、他人からの突っ込みにはもっと鋭い突っ込みを返せる頭の回転のいい人だ。たかだか上院議員二年生のオバマごときが相手にして勝てる相手ではない。

    共和党の他の大統領候補たちもマケイン議員を見習って、今後一年半選挙に向けてどれだけヒラリーやオバマが自国の軍隊の活動を阻止しようとしたか、軍隊の総司令官になろうという人間がどれだけ軍隊をおざなりにしたか、投票者に何度も思い出させる必要がある。

    アメリカの左翼連中はなんとかイラクを第二のベトナムに仕立て上げて勝てる戦争に負けようと必死だが、今の状況はベトナム時代とは違うのだということが今回の予算案可決ではっきりした。それにしてもアメリカって国は大統領の権限が強い。これはクリントン政権時代にも感じたことだが、議会全体を敵に回しても大統領には独裁的といっていいほどの権限がある。特に戦争に関しては大統領が断固戦うと言い切れば議会はそう簡単に阻止することはできないのだ。はっきりいってアメリカがそういう国で本当に良かったと思う。なぜなら対テロ戦争に負けることは絶対に許されないからだ。

    イラクに巣食うテロリストやシーア民兵らにも分かっただろう。アメリカ議会はなんだかんだいっても実際に力を握っているのはブッシュ大統領なのだということが。だから抵抗は無駄なのだ、そろそろあきらめようというふうになってくれればいいのだが、ま、それは無理か。

    May 26, 2007, 現時間 4:46 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    May 25, 2007

    アメリカ軍の防弾チョッキは兵士を守っているのか?

    アメリカ内政 , イラク関係

    現在アメリカ陸軍が使っている防弾チョッキは技術の最先端をいくものではなく、もっと性能のいい防弾チョッキがあるにもかかわらず、陸軍は他メーカーの製品の使用を全面的に禁止して、兵士の身をむざむざ危険にさらしているという話が最近で回っている。このNBCの番組などその典型だ。このニュースは司会者リサ・マイヤーズによる下記のようなナレーションで始まる。

    陸軍の防弾チョッキの監督をしているマーク・ブラウン准将はNBCに「現在兵士らに至急されている防弾チョッキは世界最高のものです。実弾テストでも実戦でもそれは証明されています。」と語った。

    だが本当に最高なのだろうか?

    NBCが独自に行った弾道テストも含む調査によると、もっと性能のいいドラゴンスキンというものが存在する可能性が出てきた。軍人の家族や兵士らはドラゴンスキンのほうが防衛力があると信じて購入しようとした。しかし陸軍は去年正式なテストをする前にその使用を全面禁止した。

    現在陸軍が使っている防弾チョッキはインターセプターというが、このデザインに関与した技術師のジム・マギー氏も、現在一番性能のいい防弾チョッキはインターセプターよりもドラゴンスキンと呼ばれるものだと語っている。防御面積も阻止能力も一段も二段も上だとマギー氏は語る。

    ドラゴンスキンとは利害関係が全くないマギー氏は「もし今日、ジム、明日からイラクへいってもらうからどっちを着る?と聞かれたら私はドラゴンスキンを買って着ますよ。」と語った。

    現にCIAは去年からドラゴンスキンの使用をはじめている。しかし、陸軍のマーク・ブラウン准将はドラゴンスキンは陸軍のテストに完全に失格したと語っている。

    准将: 48発のうち13発うった玉がドラゴンスキンを突き抜けたのです。

    リサ: じゃあ、悲劇的な失敗ですね。

    准将:そうです。

    リサ: ドラゴンスキンは失格したのですね。

    准将: ドラゴンスキンはみじめに失敗しました。

    番組ではここで司会者のマイヤーズが鬼の首でもとったかのように鼻にかけたナレーションが入る。

    ナレーション:ここで問題が一つある。陸軍はドラゴンスキンを3月に使用禁止にした。それは5月のテストの二か月も前のことだった。

    リサ: 准将、陸軍がドラゴンスキンを使用禁止にしたのはテストの前ですよ。

    准将: リサ、私は、私はそのことは知りません、私はテストがその時行われていなかったことはしりません。私はその場にいなかったので、、

    准将はインタビュー番組は慣れていないとみえて、適切な反論をしなかった。それで、ばれた嘘を言い訳しているような印象を与えてしまった。准将が返すべきだった反論は『リサ、当然ですよ。試験もしていない防弾チョッキを兵士らに使わせる訳にはいきませんからね!』である。テストもしてない装具を兵士らが勝手に着はじめたらそれこそ危険ではないか。先ずその安全性が分かるまでひとまず使用禁止にするのは当たり前だと言えば良かったのである。

    実のところ私はドラゴンスキンがインターセプターよりも性能がいいのかどうかということは知らない。以前に「フューチャーウエポン」(未来の武器)というテレビ番組でドラゴンスキンの特集をしているのをみたことがあるが、この番組では既存のチョッキよりも性能はいいという結論をつけていた。またNBCの番組で上記の専門家以外のエンジニアーたちがが口々にドラゴンスキンの性能の良さを語り、独立して行った比較試験ではドラゴンスキンのほうが性能が高いという結論付けもしている。

    もし本当にドラゴンスキンが既存のインターセプターより性能がいいのであれば、どうして陸軍はこれを使いたがらないのだろうか?NBCはドラゴンスキンが陸軍の企画でないことが原因していると示唆する。

    ナレーション:機械工学士で弾道学の専門家であるネビン・ルーパート氏は7年間にわたり陸軍のドラゴンスキン専門家だった。今は内部告発者となった氏は陸軍のタイミングは偶然ではないと語る。

    ルーパート: 私は陸軍の低位の人たちが故意に阻止しようとしてるんだと思います。

    リサ:陸軍の人たちがどんな動機があって命を救う技術を邪魔する必要があるのですか?

    ルーパート:彼等の組織に対する忠誠心と予算維持です。

    ナレーション:氏によるとドラゴンスキンは陸軍によって開発されたものではないため、陸軍のなかにはインターセプターやその他の企画の予算が削られるのを恐れている人たちがいるという。(略)ルーパート氏はドラゴンスキンのテストには立ち会わないように命令されたという。

    リサ:7年もドラゴンスキンの分析に当たっていたのに、陸軍がテストする時に出席するなといわれたんですか?

    ルーパート: そうです。

    もっともこのルーパートというひと、今年の2月に33年勤めた陸軍を首になっていて、明らかに陸軍には個人的な恨みがある。どういう理由で解雇されたのか明らかではないが、陸軍は法律上コメントできない。そのをいいことにNBCはそうと知っていながら陸軍がコメントを避けているかのように語っている。

    また軍上層部の将軍らがドラゴンスキンを購入した事実を指摘し、一介の兵士らの身の安全は考えないくせに上層部だけが性能のいいものをきているとでもいいたげだ。しかし上層分の将軍らは多分陸軍の防弾チョッキの規則を知らなかったのだろうし、お偉方は鉄砲担いで戦闘に赴くわけではないから、多少重たいチョッキをきて歩いたからといってどうってことはない。こういう報道の仕方を「あら探し」というのだ。

    しかしここでNBCが語らないのは、ドラゴンスキンの使いやすさである。性能のいい防弾チョキが必ずしも一番使いやすいとは限らない。例えばマイヤーズの「陸軍の人たちがどんな動機があって命を救う技術を邪魔する必要があるのですか?」という質問だが、忠誠心や予算維持以外に、軍隊にはもっと基本的な理由がある。それは、

    軍隊は兵士の命を守るのが仕事ではない。軍隊は敵を殺し物を壊すのが仕事である。であるからその仕事に邪魔になるものは使わない。

    軍隊が兵士の命を守ることを最優先にしたならば、戦争など最初からやれないではないか。戦争をやれば必ず戦死者や負傷者が出ることは最初から分かっているのだから。

    つまり、ドラゴンスキンがどれほど既存のチョッキよりも性能がよかったとしても、(陸軍は異存を唱えているが)それが兵士の戦う行動の邪魔になるようであれば使用しないという決断が下されても不思議ではない。現に私は現場の兵士らがある種のチョッキは重たすぎて着てられないと文句をいっているのをミルブログなどで読んだことがある。

    事実、インターセプターの12.7kgに比べてドラゴンスキンは21.5kgと二倍近い重量なのである。重たい荷物をしょってハイキングをしたことのある人なら分かるが一人の人間が担いで機能できる重量には限りがある。それ以上になった場合はたとえどれだけ便利なものでも置いていくしか仕方がないのだ。一般の兵士が担げる重量はスパルタの時代からほぼかわらず36.2kgがせいぜい。防弾チョッキだけでその三分の二をとられてしまっては、その分持てる補充用の銃弾の数などが減るし兵士の動きにも弊害がでる。いくら弾に当たった場合は生き残る可能性が高くても動きが鈍って弾に当たる可能性が高まっては元も子もないだろう。

    また、陸軍のテストによるとドラゴンスキンは耐えられる温度にも限りがあり、下はカ氏マイナス20度まで、上は120度までで、それ以上になると鱗をとめている糊が弱まって鱗がはがれてしまうという。

    強まる批判に答えるため、陸軍はこのほかにもドラゴンスキンのテストの調査結果を公表した。

    この問題はこのままではおさまらず、きっと民主党の議員らが公聴会でも開いてまたまた税金の無駄使いをするに違いない。だいたい戦費を削って軍隊の行動を大幅に邪魔し、兵士をより危険な目にあわせようとしている奴らが、この時とばかりまるで兵士らの身を慮っているかのうように騒ぎ立てる偽善には反吐がでる。軍隊の動き同様、軍隊が使用する武器なども専門家でもない議院などに決めてもらいたくない。これは現地で実際に武器を使用する軍人や専門家の工学博士などが決めることであり、素人が口出しすべきことではないのである。

    May 25, 2007, 現時間 9:59 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    May 19, 2007

    イラクに夢中で公約そっちのけの米民主党議会

    アメリカ内政

    イラク戦争に大反対している左翼の知り合いが、民主党が多数議席を握る米上院議院でイラク戦費差し止め議決が否決されたことを嘆いていた。「民主党の腰抜け! 口ばっかりでイラク撤退もできねえじゃねえか」とかなりの剣幕である。確かに民主党ときたらすでに議会の主権を握ってから六ヶ月近くたつというのに、次から次へと拘束力もないイラク反対決議案を通すのに夢中。しかも全力投球しているはずの肝心のイラク撤退すらこの有様

    【ワシントン16日時事】

    米上院は16日の本会議で、ブッシュ大統領による拒否権行使で承認が遅れている今年度のイラクなどでの戦費約1000億ドル(約12兆円)を月内に一括承認する方針を87対9の賛成多数で決めた。下院は先に、7月までの支出分に限った暫定戦費法案を可決したが、上院側はこれに同調しなかった。

     上下両院は4月、イラク駐留米軍の撤退期限を来年3月末に定めた戦費法案を可決したが、大統領が拒否権を行使。上院民主党の大多数は、現場の部隊に悪影響が及ばないよう戦費の一括承認に応じることにしたが、早期撤退を促すため何らかの条件を盛り込みたい意向だ。  この日の本会議では、民主党反戦リベラル派のファインゴールド議員が提出した来年4月以降の戦費支出打ち切りを求める法案が審議された。次期大統領選への出馬を表明しているヒラリー・クリントン、オバマ両議員らは賛同したが、現実的対応を主張するレビン軍事委員長らが反対して採決を行うための動議が否決され、事実上却下された。 

    時事通信では書かれていないが、29対67で賛成派は惨敗だった。反対票の19人は民主党員だから、これは民主党の惨敗と言える。

    だいたい民主党はこの六ヶ月近く何をやってきたのだ、と私が民主党支持者ならかなり腹をたてるだろうな。イラク戦争に反対反対といいながら、イラク戦争の時間制限も直接撤退に結びつく戦費差し止めの議決案も通せない。それどころか関係もないのに日本の慰安婦問題など意味のない決議案などを審議して国民の血税と時間の無駄使い。

    選挙に勝ったら実現させると約束していた医療問題はどうなったのだ?最低賃金引き上げは?胚(はい)性幹細胞(ES細胞)研究への政府資金供与はどうした?奨学金融資の利子引き下げはどうなったのだ!イラクイラクでしょうもない拘束力もない議決案ばっかに夢中になって税金無駄使いして、選挙当時の肝心の公約はどうなったんだよ、国内問題はどうなったんだよ! 

    と思っていたら、産経新聞の古森義久さんによるとこの何もしない民主党議会の支持率は大幅に落ちているという。

    16日に公表されたギャロップ社の全米世論調査の結果によると、議会民主党の活動に対する支持率は29%で、前月の33%から4ポイントの下落となった。2月ごろには37%だったという。民主党員の間でも民主党議員の活動への支持は37%と判明した。同調査では全体の64%が「民主党議員が国政に対処している方法は不支持」という数字も出た。

     南部に拠点をおく世論調査会社「ストラテジック・ビジョン」がフロリダ州有権者を対象にした同時期の世論調査でも、議会民主党に対しては支持27%、不支持61%という結果が出た。AP通信が11日に発表した調査結果では、議会全体への支持は35%で、前月より5ポイントの低下が示された。

     これらの結果について世論調査の専門家ジョン・ザグビー氏は「議会で民主党がほぼすべての力をイラク政策への反対表明に注ぎ、他の主要国内政策を軽視しているという印象をあたえたことが大きな原因だといえる」と分析した。 ...

    (公約していた)6件のうちいくつかは下院で可決されたが、上院との調整でつまずいたり、いくつかは共和党の反対で遅れ、結局、なにひとつ法律とはなっていない。民主党内では、自党側にも戦略の失態があったとして反省する声も出ている。

    国民が民主党を支持したのは、イラク戦争への不満ということも確かにあっただろう。だが多くの民主党支持者は民主党の公約にも多いに期待していたはず。イラク反対で多数議席を取ったとのだからと勘違いしてイラク問題ばかりに取り組み国内政策をおざなりにして、イラク撤退も実現できないとなれば、次の選挙で国民は民主党への失望感を票であらわすかもしれない。

    May 19, 2007, 現時間 11:46 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    米大統領選挙民主共和各党でテレビ討論会、民主党の巻

    アメリカ内政

    2008年の大統領選挙までまだ一年半もあるというのに、すでに民主党と共和党はそれぞれ何度かテレビ討論会を行っている。今はまだ各党の予選も始まっていないしすべての候補者が立候補しているというわけでもないので、まだこの先どうなるのかまだまだなんともいえない状態だ。

    さて、ちょっと前に行われた民主党の討論会の模様は暗いニュースが特集しているので、こちらをちょっと拝見しよう。私はこういうふうに複数の候補者がそれぞれの質問に数分の時間制限で答える形の討論会は好まない。それで自分ではテレビ放映も全くみていない。よって下記はすべて他人の受け売りなのであしからず。

    司会者: 「クリントン議員、民主党上院院内総務ハリー・リード氏の最近の発言によれば、イラク戦争は敗北したとのことでした。本日のUSAトゥデイ紙に掲載された投書には、リード氏の発言が“背信行為”であり、もしもパットン将軍が生きていたなら、リード氏を使ってブーツを拭うだろうと書かれています。あなたは上院院内総務の主張に賛成しますか?」

    ヒラリー・クリントン:
    「ブライアン、まず最初に、アメリカ国民の主張について言わせてください。議会はすでに戦争終結に向けて表決しています。今はただ大統領が耳を貸すことを望むだけです。・・・(中略)・・・これはアメリカが勝ったり負けたりという戦争ではないのです。我が国はイラク国民に自由と統治の機会を与えました。その機会を活用するかどうか決定するのはイラク国民次第なのです。」

    暗いニュースはリベラルなブログなので、ヒラリーが当初はイラク戦争に賛成したという事実も許せないだろうし、今になっても「イラク国民に自由と統治の機会を与え」たという言い方はブッシュ政権の報道官さながらだと批判している。私に言わせればヒラリーは単なる日和見主義。戦争の前は国民の戦争支持も高かったのでそれに賛成しただけの話。不人気になったイラク戦争をいつまでも支持していると左翼過激派のムーブオンらに突き上げられるのでどうやってイラク撤退を正当化するかで悩んでいるというのが事実。それにあんまり過激派左翼のいいなりになると一般選挙で無所属の票を取りそこなう。左翼に迎合して民主党候補になっても、過激派左翼と思われたら一般選挙で勝てない。これが民主党候補のジレンマだ。

    司会者:
    「オバマ議員、あなたはこのイラク戦争を評して、“愚か”と発言しています。その姿勢で、この戦争に身を捧げた人々に対してどのように向き合いますか?そもそもなぜあなたは過去において戦争予算に賛成してきたのですか?

    バラク・オバマ:
    「ブライアン、私は開戦時からこの戦争に反対してきた自分を誇りに思っていますよ。イラクの地で現在見られるような惨憺たる状況になると思ってましたからね。それに、戦地にこの国の若者を数十万人も派遣するのなら、彼らの安全のために暗視スコープや補強済みハンビーや他の装備が必要になることも私はずっと主張してきました。しかしアメリカ国民が主張しているのは、共和党であれ民主党であれ、もう戦争を終わらせる時期だということなのです。・・・(以下略)」

    司会者:
    「エドワーズ議員、あなたはイラク戦争開戦決議に賛成した件を謝罪したことで注目を集めました。あなたは、“我が国にはオープンで正直な指導者が必要だ。過ちがあれば真実を告げることができる人物だ”と言ってます。これはあなたの競争相手であるクリントン議員への直接攻撃ですか?」

    ジョン・エドワーズ:
    「いいえ、そうではなくて、それはこの戦争に賛成した者の良心の問題なのです。クリントン議員や他の戦争賛成者は自省して正しい判断だったのかどうか考えてみる必要があるのです。正しいと信じるなら、そうすれば良いのです。正しくないと思うなら、率直且つ正直に振舞うのが大事です。なぜなら私は、次の大統領は、国民と合衆国大統領府の信頼関係を取り戻せるような人物であることを国民が切望していると思うからです。(以下略)」

    司会者:
    「クシニッチ議員、イラク戦争に反対しながらそれに資金を提供することができるでしょうか?」

    クシニッチ:
    「できません。国民に対して、戦争には反対だが引き続き資金提供に賛成してくれというのは矛盾しています。戦争への資金提供に賛成するたびに、戦争を再度支持することになるのです。実際のところ、この場に居る同僚議員達はワシントンDCで戦争への資金提供に賛成してきたばかりです。民主党はこの戦争を終わらせる力があるのだから、終わらせるべきです。(以下略)」

    エドワードは最初から戦争には反対で、左翼過激派からは人気があるが、あまり過激にならないように暗いニュースいわく「優等生的発言」で抑えている。クシニッチは候補になる可能性ゼロなので本音が言えるといったところだろうか。

    さて暗いニュースはハイライトとしてオバマとクシニッチのやり取りを次のように取り上げている。

    オバマ:

    「このテロリズムという問題にもういちど立ち返ってみましょう。打ち倒すべき正真正銘の敵、解体すべきネットワークが存在することは確かです。理知的に我が国の軍事力を行使するにあたっては我々の誰も対立しませんし、あるいはテロリストを排除する際に致命的な武力を行使する場合もありますが、同時に、同盟を組織し世界中に信頼を拡大する努力がこの6年間非常に欠けていました。思うに、次期大統領にとって最重要課題となるのは、我が国の直面するそうした困難への取り組みでしょう。」

    クシニッチ:
    「オバマ議員、今の発言は非常に挑発的ですね。以前からあなたは、イランに関してあらゆる選択肢を考慮すると言ってますね。国民にとってその本当の意味を思案することは非常に大切だと思うのですが、あなたは別の戦争に向けて準備を整えつつあるようです。私が思うに、地球温暖化と地球戦争化は避けることが重要です。全ての中心は石油です。我々は石油のためにイラクに侵攻しました。今、我が国は石油のためにイラン攻撃を目論んでいます。外交政策を変えない限り、つまり戦争を政策手段としている限りは・・・」

    (中略)

    オバマ:
    「もう少し時間をもらって反論します。イランと戦争を始めるのは深刻な過ちになると思いますよ。しかし、イランが核兵器を保有し、合衆国と周辺国にとって脅威であることは疑いようのない事実で・・・

    「核兵器開発途上にあるのは明らかでしょう。専門家も否定しませんよ。イランはテロの最大支援国であり・・・」

    クシニッチ:
    「それはまだ論争中で・・・」

    オバマ:
    「ヒズボラやハマスも支援を受けてます。」

    クシニッチ:
    「それはまだ論争中です。」

    オバマ:
    「デニス、(党内に)反論はないはずだ・・・」

    クシニッチ:
    「まだ論争中ですよ。」

    オバマ:
    「終わりまで聞いてくれ。世界各国に同盟を拡大することについては我々に対立はないはずだ。だが、核拡散国家が存在すればテロリストの手に核兵器が渡ることになり、アメリカにとって深刻な脅威になるのだから、この問題を真剣に受け止めるべきだ。」

    司会者:
    「時間オーバーです。グラベル議員、30秒でどうぞ。」

    グラベル:
    「とんでもない。イランなら、我が国はもう26年間も経済制裁してるじゃないか。合衆国大統領は彼らを“悪魔”と呼んで、連中をひどく脅してるんだ。それでどうなる?そんなことに効果などない。意味ないんだよ。彼らを認めるべきだ。わかるか?核不拡散条約の最大の違反国は誰だ?アメリカ合衆国だよ!我が国は軍備縮小を始めると約束しておいて、何にもやっちゃいないんだ。我が国は核兵器をさらに増やしているじゃないか。あんたら、どこを核攻撃するつもりだ?教えてくれ、バラク!バラク!あんたはどこを核攻撃したいんだね?」

    オバマ:
    「(苦笑して)どこも核攻撃する計画はないよ、今のところはね。マイク。約束しよう。」

    (会場、笑い)

    グラベル:
    「そうか、良かった。それじゃもうしばらくは安全だな。」

    これに対する暗いニュースの反応はというと、、、

    バラク・オバマはリーダーシップを示したつもりかもしれないが、醜態をさらしたのは彼だ。クシニッチの指摘は見事だった。グラベルの突っ込みはジョン・スチュアートを超えそうなほど過激だ。

    オバマには外交能力があるとは思えないが、少なくともイランの脅威に気がついているという点ではくしニッチやグラベルのアホどもよりはましである。イラク国内でイランからの援助がアメリカ兵らの死傷に直接関わっているという事実は動かしようがない。それをあたかも陰謀説ででもあるかのように唱えるクシニッチは現実感覚ゼロだ。グラベルにおいては笑いものになっただけ、ああ恥かしい。

    本命以外の複数を含む討論会はこういうアホな連中が出てきて笑点のような面白さはあるかもしれないが、候補者の本音を聞くとか政策を知るつもりならほとんど意味のない時間つぶしである。ま、テレビ写りがどれだけいいかということを試す分には多少の意味はあるかもしれないが。

    次回は共和党討論会の模様をお届けする。

    May 19, 2007, 現時間 11:12 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    May 18, 2007

    ネットに精通した米共和党大統領候補? フレッド・トンプソン元上院議員

    アメリカ内政

    多分、日本の皆さんはフレッド・トンプソンなる人物をご存じないだろう。実を言うと私もついこの間までトンプソン氏がアメリカの人気テレビ番組Law and Order (法と秩序)で検事を演じている俳優だということ以外はほとんど何も知らないでいた。何故かこの人物、正式に大統領に立候補していないのに2008年の共和党大統領有力候補として話題を呼んでいる。 (RCPの人気投票ではジュリアーニとマケインに次いで三位。正式に立候補しているミット・ラムニーより人気がある。)

    トンプソン氏は1942年8月生まれの64歳。人気テレビ番組のレギュラーなのに若い頃から俳優だったわけではなく、1980年代に俳優になるまでは現役の弁護士並びにロビーイストだった。それが1983年に現実の事件を映画化したマリーに本人として登場したのがきっかけで、以来検事だの弁護士だのといった役柄のキャラクターアクターとして人気を呼んでいる。

    その彼が政治家になったのは民主党の大統領候補になったアル・ゴアが辞職したテネシー州の上院議員の残りの任期を請け負った1994年からのことで、1996年の選挙では見事再選。2003年まで任期を勤めた。現役の上院議員でありながら、2002年の議会が休みの間になんと人気刑事ドラマのレギュラーとなり、任期の終わった2003年以後ずっとその番組に出演している。

    トンプソン氏はまだ正式に共和党の大統領候補として出馬するという表明はしていない。だが昨日、2002年からずっとレギュラーで出ていた上記のテレビ番組を降りることになったと発表したことから、立候補間違いなしという噂で持ちきりである。

    共和党にはマケイン上院議員やジュリアーニ元ニューヨーク市長といった人気者が結構いるにも拘わらず、何故かトンプソン氏の立候補を待ち望む人たちが多い。 ミスター苺などはトンプソンが大統領、ミット・ラムニーが副大統領として共和党候補となるのが理想だなどと前々から言っていた。いったいフレッド・トンプソンの人気の元は何なのだろう?

    64歳という年の割りにはインターネットに精通しているトンプソン氏はネットの大切さをよく理解している。トンプソン氏は保守派ネットブログ、パジャマスメディアでこんなことも書いている。

    インターネットが特定の候補者を選べるかどうかは別として、あなたやブログ界に広がる我々の仲間たちやウェッブは真実情報革命の一部であることは明白です。それゆえ私はアメリカ市民に話かけるとき、この伝達手段をつかうことに努力を注いでいるのです。 (中略)

    私はこの直接的な伝達と話試合は政治過程に多大なる影響を与えると信じます。

    この間も偽ドキュメンタリー監督のマイケル・ムーアがアメリカの健康保険制度をおちょくった映画を作った際、国民保険のあるキューバに911事件の後遺症で病気になった数人を連れて行ったことをトンプソンが批判したのがきっかけで、ムーア監督がトンプソンはキューバ製の葉巻を吸ってるくせに偽善者だ、文句があるならテレビ討論をやろうじゃないかと挑戦状をつきつけた。それを受けてトンプソンはなんとこの挑戦の数時間後にはYouTubeでムーア監督に反撃。大きな葉巻を吸いながら、「スケジュールをみてみたんだが、どうも討論は出来そうも無いよ。...しかしキューバではカストロが気に入らないことを描いたドキュメンタリー映画の監督が精神病院に入れられたって話だ、精神病院だよ、君も考えてみたまえ。」てな感じでカメラに話かけるトンプソン。なにせ現役俳優だからこの台詞回しのうまいこと!ネット時代を充分に理解しての作戦といえる。

    トンプソンはテレビのインタビュー番組などにもいくつか出演しており、大統領候補としてはおざなりなことしか言ってないが、それでも大統領らしく見れる人であることは確かだ。そろそろ本気で立候補し、選挙演説などをやってもらいたい、と保守派のファンたちは期待している。

    May 18, 2007, 現時間 9:33 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    May 13, 2007

    数が分からないと、、、バラク・オバマの恥かしい失言

    アメリカ内政

    カカシが学生時代、物理の問題である小舟に何人の人間が乗れるかというものがあった。私の計算によると答えは500人と出た。ここで500人と解答に書いてしまうのは非常識というものだ。どう考えても小舟に500人も乗れるはずがない。どっかで桁を間違えたに違いないと考えるのが常識ある人間の判断。

    ところがこと数字になるとこういう判断が全くできない人が多いのには驚く。先日もあるサイトで北アメリカではコロンブスの大陸発見後150年の間に一億人の先住民が殺されたと平気な顔をして書く人間にお目にかかった。現在のアメリカ合衆国の人口がたかだか三億なのに15世紀に一億人の原住民が住んでいたなんてことはあり得ない。ましてやそんな数の人間が虐殺されたなんてことがあるわけがない。こんなことはちょっと考えればすぐに気が付くはず。

    民主党の大統領候補のなかでもひときわ人気のある新人バラク・オバマも数字は苦手な口らしい。パワーラインによるとオバマは先日アメリカの自動車産業が地球温暖化をとめるために努力していないと批判した際に次のようなとんちんかんなことを言ったそうだ。

    燃費基準が1ガロンにつき27.5マイルというのがここ20年もかわっていないのに対して、中国でも日本でもこの基準はこえている。特に日本社は1ガロンで平均45マイルも走る。(注:45m.p.g=19km.p.l,1ガロン=3.8リットル、1マイル=1.6km)

    恥かしいことにトヨタ自動車によるとどんな自動車メーカーでも45m.p.gで走る車は作ってないという。「我が社のものでもせいぜい30 m.p.gです」とトヨタの代表は言ってる。

    もっともこの数字はオバマが突然考え出したものではない。左翼ブログの Media Mattersによるとピュー調査センターによる2004年の地球温暖化リポートにその数が載っているというのである。(the Pew Center on Global Climate Change's December 2004)私はそれを詳しく読んだわけではないのだが、パワーラインが説明してくれているのでそれを読んでみると、これは現在の数値ではなくて2010年までに達成する予定の数値であり、しかも703-827キロ級の軽自動車に限定されていることがわかる。しかもピュー調査は独自の方程式で元の予定数値に1.3をかけている。

    ま、ピュー調査の方程式がどのように導かれたのかはリポートをきちんと読んでいないから私にはよく分からないのだが、それでもこの数値が現在製造されている日本車の平均燃費でないことは確かである。

    オバマは自分の政策を裏付ける証拠として都合のいい調査をみつけたのは分かるが、他人の調査を鵜呑みにして中身も理解せずに受け売りで演説してしまうのはどうかと思う。私はこういうことには詳しくないが、それでも1ガロンで45マイルも走る車なんてお目にかかったことがない。ミスター苺の本田アキュラでも高速でせいぜい30マイル。下の道なら22マイル程度だ。これだけ考えても、いくら日本車が性能がいいといっても平均が45マイルなんてのは行き過ぎだとピンとくるのが常識というものだろう。

    そういう常識のない人間にアメリカの将来を任せるというのはかなり心配だと思うが、オバマ支持者の諸君はどう考えているのだろうか?

    May 13, 2007, 現時間 1:44 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    アメリカは敗者を選ばない

    アメリカ内政

    どうも最近アメリカの保守派の間では2008年の大統領および上院下院一般選挙において共和党が惨敗するのではないかという悲観的な見方をする人が増えている。

    こういっちゃ何なのだが、アメリカの保守派は概して悲観的な人が多い。そんなことを私がいうと、「私は現実的なだけだ」と反論がかえってきそうだが、まだ一年半も先の選挙を今からあきらめていたのでは勝てるものも勝てなくなるではないか?どうしてこうアメリカの右翼はふがいないのだろう。

    この間も朝のラジオ番組でゲストが「民主党から大統領が出ることは免れない事実なので、なるべく共和党に害を与えない民主党候補、(例えばヒラリーとか)を応援すべきだ」などと馬鹿げたことを言ってるのを聴いてあきれてしまった。

    いったい保守派のこの絶望感はどこからくるのだろう?彼等の悲観主義は本当に現実的なのだろうか?アメリカ市民は共和党の大統領にも議会をも見放してイラク即刻撤退を唱える民主党を選ぶのだろうか?

    私の知り合いの旧保守派の男性は、アメリカ市民は彼も含めネオコンを完全に見放していると言い張る。だからネオコンに乗っ取られた共和党が次回の選挙で勝つ可能性は全くないというのである。だが私はそうは思わない。それというのも普通のアメリカ人は新保守派と呼ばれるネオコンとはいったいどういうものなのか全く分かってないからである。実を言うとしょっちゅうお前はネオコンだと左翼からいわれている私ですら、ネオコンとはいったいどういう思想なのか、と問われても具体的に説明することができないくらいだ。もっとも私は自分は旧保守派だと考えているのだが。

    ミスター苺曰く。

    アメリカ人は勝者を好む。もし一年後にイラク戦争にだいたい勝っているようなら、とりわけメディアによって期待がかなり薄れていることでもあり、共和党はすんなり勝つだろう。

    たとえ勝ってるかどうかハッキリしていなかったとしても、明らかに現在よりは良い状態になっていれば、共和党は勝つだろう。なぜなら共和党はずっとこの戦争に勝つ必要があるといい続けてきたからだ。それにひきかえ民主党は2008年の段階で何をいおうと途中でタオルを投げようとしていたことが記録に残っている。そういうことは市民はよく覚えているものだ。

    民主党が勝てる唯一の条件は2008年の11月の段階でイラク状況が今よりも悪化している、もしくは悪化したように見えることだけだ。

    アメリカ人は負けず嫌いで案外単純な国民だ。細いニュアンスで色々言い訳するような大統領より、「我々は勝てる!」というメッセージをもった大統領を好む。悲観的でアメリカ市民全体を憂鬱な気分にさせたカーターがアメリカ人であることを誇りに思わせてくれたレーガンを選んだのも、税金をあげない公約しながらそれをやぶっていいわけがましかったパパブッシュより新しい計画があると市民に希望を与えたクリントンが勝ったのも、アメリカが負け犬を好まない証拠だ。

    2008年の大統領選挙で一番大切なメッセージは「戦争には勝てる、勝たねばならない」という共和党候補に対して民主党の「戦争は負けた。即撤退すべし」の戦いとなる。勝ち負けの選択なら勝つ方を選ぶのがアメリカ人だ。

    歴史的に見てアメリカ市民は戦争中に撤退を唱える候補を選んだことがない。これは大統領が民主党であろうと共和党であろうと区別はない。

    近年の歴史で戦争中の現職大統領の二期目の選挙が行われたことは二回ある。ベトナム戦争中の1972年にジョージ・マックガバン上院議員は戦争を終わらせるという公約で現職の大統領に挑戦した。また1864年にリンカーン大統領に挑戦したジョージ・マクラレン将軍は本人は戦争を支持しながらも所属党の民主党は明らかに停戦して南部の独立を認めることを押していた。

    どちらのケースも反戦主義は市民から完全に拒絶された。マクラレンは55:45で敗北したし、マックガバンの場合はもっとひどい62:38の大敗退だった。どちらの場合も泥沼化する戦争で人気がた落ちになっていた現職大統領に挑戦したのに失敗したのである。

    二期続いて任期の終わった大統領が、反対側の党の候補によって交替されるということはよくある。民主党のウッドロー・ウィルソンの二期が共和党のウォレン・G・ハーディングにかわった1920年。ハリー・トルーマン(民)からドワイト・アイゼンハワー(共)になった1952年、そのアイゼンハワーはジョン・F・ケネディ(民)と交代した。また共和党ニクソンとフォードの8年は民主党のカーターと交代。最近ではもちろん民主党のビル・クリントンが共和党のジョージ・W・ブッシュと入れ替わった。

    しかしこのうちで戦争中に行われた選挙は1952年の朝鮮戦争の時だけだ。他の選挙はすべて平和時のものである。アイゼンハワーは共産主義撲滅を唱えて出馬した。孤立主義を唱える保守派ライバルをくじいて共和党候補の座を獲得、一般選挙でも鳩派の非常にリベラルな民主党候補をやぶって当選した。

    2008年の選挙は1952年の時とは正反対に現職の党が勝利を求め、挑戦する党が勝利なくして撤退を押す反戦派だということだ。

    正直いって、2008年を迎える状況はアメリカの歴史上例がない。だからどうなるかはっきりした予測をたてることは難かしい。だが、どの選挙でも共通していることが一つだけある。それはアメリカ市民は戦争中に負けを唱える党を選ばないということだ。

    現実的だのなんだのと悲観的になる前に、アメリカの保守派はもっと共和党の候補たちに希望を持ってほしい。メディアは民主党のほうが優秀な候補が多いように報道しているが、私は共和党の方がずっと質の高い候補が多いと思う。

    民主党のメッセージはただひとつ。「イラクは負けた。あきらめて即撤退しよう。」それだけだ。敗者を嫌うアメリカ人がそのメッセージを奨励するとは私にはどうしても考えられない。

    私は今のアメリカ保守派の態度を見ていると、ヘルムスディープの戦いを前にアラゴルンにこの戦争に勝ち目はない、戦うだけ無駄だと訴えるレゴラスを思い出す。(JRRトールキン著の「指輪物語」を原作にした映画の一シーン)しかし士気を奮い起こしたセオドン王を前に「絶望した私が間違っていた。」とレゴラスが認めたように、私もアメリカ保守派に奮起してもらいたいと切に願う。

    保守派諸君!あきらめるな!選挙はまだ一年半も先だ。イラク戦争に新作戦はまだ始まったばかり、勝ち目はいくらでもある。アメリカの将来のために、世界平和のために、悪と戦おう!

    May 13, 2007, 現時間 12:02 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    April 26, 2007

    なんでも反対とにかく反対日和見主義の米民主党

    アメリカ内政 , イラク関係

    さっき、リーバーマン議員の演説の一部を訳し終わってミスター苺のブログを読んでいたら、私は後半の肝心な部分を読みすごしていたことに気がついた。大事な点なのでリーバーマン議員の演説続編としてご紹介しておこう。

    月曜日の演説のなかで多数党リーダー(ハリー・リード)はイラクにおける新しい作戦を説明しました。その第一歩として彼は「アメリカ軍を内乱を警備する任務から解き,イラク軍を武装し訓練しアメリカ軍を守ることに移行し、標的を絞った対テロ作戦にいそすむべし」と語りました。...

    (中略)

    ここにもうひとつの皮肉があります。過去四年間に渡ってラムスフェルド国防長官の下、アメリカはイラクの基礎的な警備を確立しようとしませんでした。イラクの人々を守るのに必要な軍隊を出動させず軍事の焦点をイラク軍の武装と訓練にあて、我が軍を守り、標的を絞った攻撃をしてきました。言い換えれば我が軍はまさに今、我々の前に提示されたこの議案の提案そのものの作戦を取ってきたのです。

    この作戦は失敗しました。そして我々は何故失敗したかを知っています。我々が警備に必要な充分な軍隊を派遣せず、アルカエダやその味方たちがすり抜ける穴を作ってしまったからです。敵は警備の手薄な場所に踏み入り恐ろしい暴力を振るい、経済や政治の発達が不可能な恐怖と不安に満ちた状況を作り上げてしまったのです。

    もう何年も議会の多くの皆さんがこれに気がついていました。我々はこれについて議論してきました。我々はもっと多くの軍隊を送れと呼びかけてきました。そしてやっと...ブッシュ大統領も政権の間違いに気づき、考えを変えてイラクの基礎的な警備を守る必要性に気づき、新しく国防長官を選び、イラクに新しい司令官を備えてくれたその今になって、これまで大統領のやり方を批評してきた議員たちは突然考えをかえてこの失敗した作戦はそんなに悪くなかったというのです。

    いったいどうなっているのでしょうか?2006年に我々が批評し拒絶した作戦が、どうして2007年の今日突然良い作戦だということなるのですか?

    何が起きたかと言えばブッシュ大統領が考えを変え作戦を変えたことだ。民主党は最初からイラクでどうやって勝つかなどという作戦は持ち合わせていなかった。なんでもかんでもブッシュ大統領のやっていることを批判していたにすぎず、それが本当にイラク勝利に結びつくかどうかなど全く関心がなかったのである。だから今ブッシュ大統領が批判に答えて民主党議員らが要求していた通り増派作戦を取り入れると、今度はその正反対の事を言い出しこれまでの作戦をつづけるべきだとがなりたてる。なんでも反対とにかく反対としかいえないから自分の立場が過去と現在とで矛盾していることにすら気がつかない。

    ミスター苺いわく、民主党は日和見主義の風見鶏だ。

    April 26, 2007, 現時間 9:59 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    非国民米民主党議会降伏議決を通す、リーバーマン議員の演説

    アメリカ内政 , イラク関係

    本日民主党が多数議席を占める上院議院においてイラク撤退降伏案が51:45で通った。共和党の裏切り者はオレゴン州のゴードン・スミスとネブラスカ州のチャック・へーグル。無所属で元民主党のジョー・リーバーマン議員は反対票を投じた。

    ジョー・リーバーマンはアル・ゴアのパートナーとして民主党の副大統領候補にまでなったほどの忠実な民主党議員だった。しかしことイラク戦争に関してはアメリカは絶対に勝たねばならないという姿勢をずっと崩していない。そのせいで極左翼大富豪のジョージ・ソロス氏が創設したムーブ・オンという市民団体に責め立てられコネチカット州の上院議員民主党候補の座を奪われた。しかしリーバーマン氏は無所属として立候補し見事上院議員に当選して今に至る。

    そのリーバーマン氏が今回の議決案について非常にすばらしい演説を行ったのでその一部を紹介しよう。本文はPower Line参照のこと。

    道徳上意味をなさない

    月曜日の演説のなかで多数党リーダー(ハリー・リード)はイラクにおける新しい作戦を説明しました。その第一歩として彼は「アメリカの内乱を警備する任務から解きイラク軍を武装し訓練しアメリカ軍を守ることに移行し、標的を絞った対テロ作戦にいそすむべし」と語りました。

    しかし皆さん、一歩下がってこの計画がどういうものなのか考えてみてください。アメリカ軍が「内乱を警備」せず、任務を狭く規制するとはどういうことなのでしょうか?

    まず、これはイラク市民が反乱分子や民兵らに脅かされ殺されても我が軍は彼らを守ることが許されなくなるのです。ペトラエウス将軍が主張するどのようなゲリラと戦う場合でも基礎的な警備保障に焦点を集中させる代わりに、兵士らはこの提案された法律によって宗派間争いが周り中で起きていても、それがどれほどひどいものでも全く手出しをしてはならないということになるのです。

    つまり、これは意図的に意識して民族浄化や女子供が宗教が違うというだけで無実の市民が大量虐殺されるのに背を向けよと言うのです。つまり1990年代にユーゴスラビアで我々が介入した自らの政策に、そしていまでも我々の多くの人々がダルフールに介入せよと呼びかけるその政策に、背をむけよというのです。

    これは道徳上全く意味をなしません。

    またリーバーマン氏はアルカエダの狙いはイラク内乱なのであり、そのためにゴールデンモスクを爆破しシーハ派民兵の暴力を誘発したとし、内乱を止めずにどうやってアルカエダと戦うのだと問いかける。

    軍事的に意味をなさない

    多数党リーダーは月曜日、この作戦でもアメリカ軍は「標的を絞った対テロ作戦」を行うことができると言いました。イラクの内乱を止めなくても悪者を退治できるというのです。しかしもう一度伺いたい、これは戦地での作戦にどのような意味を持つのでしょうか?正規軍のように基地に集結しないテロリストをどうやって探し出すのですか?

    標的を絞った対テロ作戦は必然的に我が軍が何処で何時彼らが攻撃をしかけるのかを知る必要があります。そのためには正確で行動可能な現時間での情報が必要です。こういう情報は一般のイラク人からしか得ることは出来ません。ということはイラク人と日常個人的な密接な交渉を持つことが必要なのです。そうやたて彼らの信頼を得、我々に価値ある情報を提供することで自分達が我々に守ってもらえると納得してもらってこそ個々のイラク人が我々の側についてくれるのです。これがペトラエウス将軍と彼の軍隊が行使している新しい作戦の真髄なのです。

    つまり、リーバーマン氏は常日頃から地元をパトロールして地元民との交流を深めずにどうやって市民の信用を獲得し、テロリストの情報を集めることができるのかと問いかけているわけだ。ハリー・リードはイラク内のパトロールとテロリスト退治が全く別物だといいたいようだが、リーバーマン氏は片方なくしてもう片方はあり得ないと言っているのだ。

    イラクは負けていない

    ここではっきり言わせていただきます。私の意見ではイラクはまだ負けていません。しかしこの議案を施行すれば必ずや負けます。ですから私は中東の安定と治安維持の希望はここ本国にあると信じます。

    民主党議員だけがわが国の希望であったなら、イラク戦争はとうの昔に負けている。幸いなことに我々には(イラク人にとっても)ブッシュ大統領という強い味方があったのだ! この議案はブッシュ大統領によって否決される。その後民主党はどうするのか、このまま同じような議案を持ち出してもまた否決されるだけで時間の無駄だ。では否決されないような議案を通すとしたら結局ブッシュ大統領が要求した予算案をそのまま通すより他にない。

    ではいったいこの猿芝居はなんなのだ? 単にアルカエダを活気付け我が軍の士気を失わせ国民を苛立たせただけ、そしてその間に犠牲になったイラク人やアメリカ兵の命はどうしてくれるのだ?

    しかし、すべてが悪いことばかりでもない。イラクのアルカエダやシーア派民兵はこのいきさつをどううけとっているのだろうか? 民主党が多数議席を取ればブッシュ政権の勢力が収まってイラクからアメリカ軍は撤退すると期待していたのに、民主党が多数議席を握って4ヶ月になるというのにアメリカ軍は撤退どころか増派までしてその攻撃を激化したりしている。民主党が多数議席を握る議会が次から次へと戦争反対、イラク撤退と議案を通しているというのに、ブッシュ大統領は涼しい顔をしている。挙句の果てにこれまで通った議決案には拘束力はないときた。やっと意味ありそうな議決案が通ったと思いきやブッシュの鶴の一声でごわさんと来た。 ということはなんだかんだ言いながらアメリカの議会なんぞ結局ただの張子の虎でなんの施行能力もない連中なんだ、こんな奴らを当てにした俺達は馬鹿だった、、、なんて反省しているかな?

    力落とすなよテロリストども、民主党に裏切られたのはお前らが最初じゃない。

    April 26, 2007, 現時間 7:14 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    April 6, 2007

    恥さらし米下院議長ペロシ女史の中東訪問

    アメリカ内政

    アメリカでは政権及び大統領に任命された外交官以外の人間が国の代表として外交するのは違法である。一個人が親善の形で他国を訪れるのはかまわないがアメリカの外交政策について他国の勢力者と直接交渉するのは禁じられている。

    だがこの法律は結構しょっちゅうやぶられており、やぶった人間が法的に裁かれるということは先ずない。クリントン政権中に元大統領のカーター氏が独断で北朝鮮と交渉を行って時のクリントン政権に大恥をかかせたことなどはその典型だ。(おかげで北朝鮮の核兵器開発をアメリカは指をくわえて見守る形となってしまった。)

    今回の米下院ペロシ議長の中東訪問も国の外交官としての正式に任命を受けたわけでもないのに、ペロシ女史は国務長官のライス女史を差し置いてのこのこでかけていって大恥をさらしている。主流メディアのなかでも比較的民主党寄りのワシントンポストですらも、国会議員が外交をしてはいけない典型などと言ってペロシ女史の軽々しい行為を批判している。

    イギリス兵返還のニュースと共にニュース映像を埋め尽くしたのがシリアを訪れた下院議会議長のペロシ女史の醜いスカーフ姿。私は別にペロシ女史がブスだと言っているのではない。イスラム教女性の衣装であるヒジャブと言われるこのスカーフをまとい、化粧なしのすっぴん顔で聖廟を訪れるという行為そのものが醜いと言っているのだ。女史は自分がどれだけアメリカ代表としてシリアにコケにされたのか全く分かってない。女史がアメリカ国内でいつも自慢げに着ている真っ赤なデザイナースーツやどぎついほどの真っ赤な口紅をつけミニスカートにハイヒール姿ででも登場してくれたならまだいい。それがすっぴんにヒジャブ? 冗談じゃない!

    ジャーナリストなどの一介の市民と違い、ペロシ議長はアメリカの都合はどうあれアメリカの顔として世界のメディアは報道しているのだ。そのアメリカの顔が独裁国シリアの女性蔑視の屈辱的な慣習に従うということはアメリカは独裁者アサドよりも下位にあると表現したようなものである。シンボル的な力関係が多いに影響を及ぼす中東外交でこのような行動は愚かとしか言い様がない。

    ナンシー・ペロシの愚かなシャトルバス外交(ワシントンポスト)

    Thursday, April 5, 2007

    下院のナンシー・ペロシ議長(民主、カリフォルニア州代表)は昨日なぜ国会議員が国務長官の代理外交をやってはいけないのかという典型的な例を披露してくれた。ダマスカスでシリアの独裁者バシャー・アルアサドに会見した後、ペロシ女史はイスラエルのエクド・オルメルト首相からの「イスラエルは和平交渉をする用意がある」というメッセージを伝えたと発表した。さらに女史はアサド大統領も「平和行程を進める意志がある」と付け加えた。この外交的成果を発表した後、ペロシ女史はキッシンジャー式シャトルバス外交はまだ始まったばかりだとほのめかした。「私たちは私たちの良いオフィスを通じてイスラエルとシリアの仲を取り持っていきたいと思います。」と女史。

    しかしここにひとつ問題がある。イスラエルの首相はペロシ女史にそのような伝言を頼んでいないのである。「合衆国議会議長に伝えた内容のなかにイスラエルの方針を変えるものは一切含まれていない。」と首相側は慌てて声明を発表した。事実オルメルト氏はペロシ女史に「最近ダマスカスを訪れた何人もの上院下院議員が受けた印象はバシャー・アサドの公式発表とは裏腹にかの国のイスラエルとの和平について方針は変わっていないというものだ。」と語っている。つまりペロシ女史はイスラエルの立場をわい曲しただけでなく、たった一人アサドの言葉がプロパガンダであることを見抜けなかったのだ。

    ブッシュ政権はシリアとの正式な外交は差しとめている時であり、下院議長のダマスカス訪問はシリアに錯誤したメッセージを与えるものだと批判している。その批判に対してペロシ女史は大統領の正式許可をもたずに共和党下院議員がダマスカスを訪れたこともあると抗議した。しかしそれらの議員たちは中東問題に首をつっこむようなことはしなかった。「私たちは友情と希望そしてダマスカスへの道は平和への道という信念で来たのです。」とすっかり外交官気分のペロシ議長。これだけから度素人は始末が悪い。

    ワシントンポストはペロシ議長の今回の中東訪問といい、議会が大統領の軍総司令官としての大統領の意志と完全に矛盾する政策を無理矢理おしすすめようとする議案の数々についても強い批判をしている。ポストはなんとペロシ女史は大統領に取って代わって影の政権を作ろうとしているとし、そのような行為は愚かであるとさえ指摘している。民主党寄りの新聞にここまで言わせてしまうナンシー・ペロシ下院議長。

    戦争中に戦費予算削減を訴えて最近下がっている民主党の株が議長の愚かなシャトルバス外交によってまたぐっと下がってしまった。

    April 6, 2007, 現時間 12:23 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    April 1, 2007

    アメリカ兵はイラク任務遂行を望んでいる!

    アメリカ内政 , イラク関係

    イラク駐留のアメリカ兵が今一番聞きたくない言葉は「私はアメリカ軍を支持します」という反戦バカサヨ政治家の偽善的な発言だろう。軍隊を支持するといいながら軍隊に必要な予算を削り、敵のテロリストを元気づけるような議案を次々に提案し議会を通す民主党の議員たち。アメリカ軍人たちは、こんな応援なら要らないよ。ほうっといてくれ!と叫びたいのではないだろうか。

    アメリカメディアは現役やイラク帰還兵のなかに存在する反戦兵士たちを探し出してきては、アメリカ軍人ですらイラク戦争には反対している、即撤退を望んでいると騒ぐのに忙しい。ここでも一度紹介したが、イラク即刻撤退を訴える草の根運動といううたい文句で登場したAppeal for Redressという団体は現役および退役軍人らによって発足一か月ですでに1000以上の署名を集めたといってメディアが大騒ぎしたのもいい例だ。(発足2か月の現在はほぼ1600程度。実は草の根とは名ばかりの組織力抜群の左翼団体の看板団体であることはすでにここでもお話した通り)

    だが実際には軍人たちの本心はどのようなものなのだろうか? 実は反戦署名運動に対抗してAppeal for Courageという賛戦署名運動が現役軍人らの間で行われている

    発足者はジェイソン・ニコラス中尉。33歳の海軍企画将校で今年の一月からバグダッド勤務をしている。中尉は(署名運動)の目的は議員たちに軍隊がイラクでの任務遂行を達成することに焦点をあて、常時失敗を宣言するのをやめてもらうことだと語る。

    「ベトナムで学んだ最大の教訓は、戦地で勝つことはできても本土で負けるということだ」と中尉はスターズアンドストライプ紙(軍隊新聞)へのメールで語った。「我々は今後も難かしい日々は続くとはいえ、イラクに駐留し最後まで仕事をさせてもらえるなら、イラクでは勝てると考えている。」

    この訴えは...議会に「我々の任務を完全に支持しイラク撤退宣言を停止すること」と訴えるものである。我々はイラク戦争は必要で正当な戦争であり「敵に英気を与え本国アメリカ市民の支持を衰えさせるようなメディアの運動」に積極的に反対して欲しいと訴える。

    私のネットスケープではホームページにいかれないので確認できないのだが、ミネアポリス州兵でイラク駐留のデイビッド・スル軍曹によると、始まって一か月足らずですでに1500以上の署名が集まったと言う。そうだとすれば反戦署名運動よりも署名の集まり方は早いことになる。反戦署名運動に集まった1000の署名を特集する暇があるなら、もっと多くの署名が集まった任務遂行を訴える署名運動についても主流メディアは報道すべきではないのか? むろん反戦まるだしのアメリカメディアが戦争支持の報道などするわけないが。

    パワーラインでは現役軍人及びその家族から議会が押している即撤退議案についてどう思うかという意見をつのっている。パワーラインに届いたほとんどの手紙は任務遂行まで撤退すべきではないという内容だった。ここでもそのふたつみっつ紹介しよう。

    まずは前出のソル軍曹。ソル軍曹はほとんどの軍人は任務途中の即刻撤退を望んでいないと語る。どうしてそんなことが分かるのかというと、、、

    私が一緒に毎日働いている男子や女子から聞いている話からです。私はイラクからアメリカ軍が即刻撤退することで中東の状態が長い目でみて良いことだと考える兵にあったことがありません。我々の多くは疲れてますし不満もありますし家族が恋しく早く家に帰りたいと思っています。でも家に帰るのは我々の義務をすべて代わりの部隊に完全な引き継ぎをしてからです。それがアメリカ軍であろうとイラク軍であろうと。持ち場を放棄したくありません。ーミネソタ州兵デイビッド・ソル軍曹

    スティーブン・クルーガー軍曹などは議会が次々に通す反戦議案にたいしてカンカンに怒っている。

    アメリカ軍が撤退する期日を決める法案を通すなど、いったいどうすれば考え付くんだ!お前らはこれがどれだけおれたちの敵を元気づけるかわかってるのか?お前らのやってることはアメリカ軍男女の命を危険にさらしてるんだってことが分かっているのか?お前ら民主党はアルカエダが援助する反乱分子におれたちやイラク軍にもっと危険な攻撃をさせることになるんだぞ。...

    脇でみているだけだったスンニ派市民が我々と一緒になって政府と共にアルカエダを倒そうと立ち上がっている。しかし彼等は我々の援助をひつようとしている。我々の駐留を必要としている。...俺はイラク市民が武器を持って民兵を組織しイラク警察や軍隊と協力するのを見てきた。普通の人々が戦い死ぬのを見てきた。だがそれも我々が彼等の横で一緒に戦っていればこそだ。切り捨て退散の話などしていないからだ。...

    少なくとも俺はこのひとたちを見捨てるようなことはしない。俺の部隊の海兵隊員たちも同じ気持ちだ。- 海兵隊スティーブ・クルーガー軍曹

    匿名の陸軍兵はイラク軍訓練には時間がかかると書く。

    国を統括できる軍隊を訓練するのは時間がかかる。イラク軍に我々と同じレベルの技術をたった数年間で学べると期待するほうがおかしい。世界でもアメリカ軍と並んで戦えるのは英国とオーストラリアくらいなものだ。それでも両方とも移動戦闘の時には我々に遅れをとる。我々が彼等を見捨てないと保証できない限り、イラク軍やイラク警察が両足で独り立ちすることなどありえない。彼等も我々が去った後の自分や家族の安全を心配しているのだ。我々が今撤退すればイラク反乱がおき虐殺がはじまり、我々がくる前以上にひどい状態になってしまうだろう。アメリカ軍も司令官も現状に適切な反応をしない間違いを犯した。しかし軍隊レベルの間違いなど議会が今わが国に対してやっていることがおこす打撃と比べたらどれほどのものでもない。

    戦地で命がけの戦いをしている人々の声にアメリカ市民も政治家たちも耳を傾けるべきだ。イラクは対テロ戦争の前線だ。前線から撤退すれば戦闘はより本土に近付くのだということをアメリカ市民は忘れるべきではない。

    April 1, 2007, 現時間 1:41 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 28, 2007

    アメリカ初のイスラム教議員イスラムテロの本性現す!

    アメリカ内政 , 宗教と文化 , 対テロ戦争

    アメリカ初のイスラム教徒の議員として今年から下院議員となったキース・エリソン議員。就任式の時にも聖書ではなくコーランをつかって宣誓をするとだだをこねて話題になった。選挙運動中から反対派はエリソン氏は過激派黒人イスラム教団体やアラブ系テロの看板団体CAIR(イスラムアメリカ評議会)などと深いつながりを持っている危険人物だと主張していたが、地元のミネソタ州メディアは反対派による人種差別だと言い張ってエリソン議員とテロリストとの関わりを全く報道しなかった。

    おかげでエリソン議員は当選したが、この間の空飛ぶイマームたちの訴訟事件がきっかけで、ついにエリソン議員はそのテロリストたる本性をあらわした

    米国下院議会で火曜日、共和党議員らによって公共交通機関を利用する乗客らが挙動不審な人物を通告する際、後に訴訟などの標的になるのを防ぐ議案が提案された。これはすでに訴訟の起きている空飛ぶイマーム事件のようなことを防ぐのが目的で、議案は304対121で圧勝した。

    興味深いのはイスラムテロリストプロ市民団体代表議員のキース・エリソン議員が率先してこの議案に反対したということだ。なぜ、アメリカの議員がアメリカの一般市民がアメリカ人の安全を守るためにテロリストと思われるような危険人物を通告することを阻止しなければならないのだ?  なぜアメリカの議員がアメリカを攻撃するテロリストが行動しやすいような状況を作ろうとするのだ?

    エリソン議員を選んだミネソタ市民はこの話に注目しているのだろうか? それともミネソタの新聞はこのニュースも黙殺するのかな?

    March 28, 2007, 現時間 12:18 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    March 18, 2007

    反戦運動に対抗、愛国者鷹たちの反撃!

    アメリカ内政 , 対テロ戦争 , 狂ったメディア

    アップデートとバンプ

    アメリカ時間で3月17日の土曜日正午、ワシントンDCにおいて共産主義看板団体ANSWER主催の反戦(反米)デモ行進が行われた。この催しは数週間前からインターネットで参加者を募っていたが、元軍人らを中心とした愛国者たちが率先してこの反米交信に対抗するGathering of Eagles(鷹たちの集会)というデモ行進を主催し、こちらもインターネットを使って愛国心のある市民の参加を募った。

    アメリカも世界のメディアも左翼反米派の行進は大きく取り上げるだろうが、それに対抗している愛国者たちの運動は取り上げないだろう。しかしそこがインターネットのありがたいところだ。主流メディアが無視するニュースを読者に届けることができる。

    行進に参加したミッシェル・モルキンが行進の模様を写真付きで報告しているので、是非みなさんにも御覧いただきたい。東海岸はここ数日ものすごい寒波に見回れ、飛行ダイヤもかなり狂ったので集まるのは大変だったと思うが、ミッシェルの話ではカリフォルニアからわざわざ飛んできた主婦や、アラバマからバイクを飛ばしてやってきたバイカーたちなど、何千という人々が集まったという。



    rally

    星条旗がめだつ愛国者たち側

    愛国者たちが「USA, USA」と叫ぶなか、反戦派の象徴となったシンディー・シーハン(息子をイラクで戦死して亡くしたことを最大限自分の政治運動に利用している女性)が汚らしい言葉でアメリカを罵る。ミッシェルが特に印象に残ったのはたくさんの星条旗に囲まれた愛国者に反して反米派たちが「イラク即刻撤退」と書かれた黄色い帯に身をつつんでいたことだという。「黄色とは似つかわしいや」とある元軍人。黄色はアメリカでは臆病者の色だからである。偶然とはいえぴったりだ。

    CSPANというケーブルテレビがデモ行進の模様を生中継したが、CDR salamannder(サラマンダー司令官の意味)がそのテレビ中継を報告している。彼によるとイーグルたちの行進は全く報道されていないということだ。しかし映像で見る限り、反戦派の群衆はそれほど多くないようだ。これまでのANSWER主催の反戦行進では三万人程度の人出が普通だったが、地球温暖化の影響か今年の冬はものすごく寒いので気候が協力してくれないとデモの参加者は文句をいっていたらしい。

    アップデート1):

    行進から帰ってきたブロガー達からの報告がたくさんはいっているので、ちょっと紹介。
    マリーキャサリン・ハムが戦争支持ラリーの演説者たちを映したビデオを公開している。反戦ラリーの演説とちがってみんな非常に英気のつくような元気なものが多い。反米派の演説は憎しみに満ちているが。

    アップデート2):

    Flopping Acesでは右翼の過激派のサインも掲載されている。「ペロシはアルカエダの味方」だ、とか「地獄へ堕ちろ裏切り者」なんてのもある。ちょっと問題だな。(笑)しかしエースの写真や記事から判断するに愛国者側と反米側とでは人数は同じくらい集まったらしい。これだけ戦争支持の人間が集まってるのにメディアは反戦派の方しか報道しない。

    アップデート3):

    主流メディアは反戦運動に対抗して現れた戦争支持者たちのことは報道しないだろうと思っていたら、APワシントンポストも報道したのには驚いた。反戦派の数は1万から2万。警察当局は公式発表をしないのでよく分からないようだがあまりにも寒い気候が災いして反戦派の参加者数は期待よりずっと少なかった。しかしそれとは裏腹に数百人集まればいいと思っていた戦争支持者の数は予想を遥かに上回り、反戦派ほどではなかったとはいえ、かなりの数が集まったようだ。おかげで主流メディアもこれまでのように無視することが出来なかったのだろう。

    しかしさすがに偏向メディアだけあって、戦争支持者達をこき下ろすことを忘れない。

    昨日(17日)の熱気のほとんどは何千という対抗議者(戦争支持者)から供給された。多くは元軍人で国中からベトナム慰霊碑の周りに集まれとよびかけられた。一部の人たちはインターネットにおいて、慰霊碑の壁が傷つけられる恐れがあるという訴えをきいてきたという。しかしそのような行為は報告されていない。(カカシ注:去年の反戦マーチで慰霊碑に落書きされたことがあったため元軍人たちが守っていたからだ。)...

    一部の対抗議者たちは(反戦派の)行進者たちに裏切りものなどと罵倒やヤジをとばした。反戦派も答えて怒りの言葉を反復し途中警察が口げんかがエスカレートしないよう仲裁にはいることもあった...

    一時、行進が始まる前に対デモ行進者たち(戦争支持者)はアスファルトのコンスティトゥーションの歩道の両脇にならび、集合場所にいくため通り過ぎる(反戦派の)行進者たちに罵倒を浴びせた。ひとりの車いすのベトナム帰還兵は子供を含んだ行進者たちに汚い侮蔑語をあびせた。

    戦争支持者の一部は行儀良く反戦派とジャブをかわしていた。しかし他には行進者たちがベトナム慰霊碑の壁に近付くのを阻止するひとたちもいた。特に看板を持っている人に対して。ワシントンDC住まいのエリック・アンダーソンさん47歳は、うでからサインをもぎ取られ泥のなかに捨てられたという。(カカシ注:軍人の慰霊碑に反軍隊の看板を持って近付けると考えるほうが甘い。慰霊碑の前にはベトナム帰還兵が慰霊碑を守る目的であつまっていたのだから。)

    この報道だとあたかも戦争支持者が反戦派が行儀悪く嫌がらせをしたような印象を受けるが、実は機動隊ともみ合いになったのは反戦派の若者たちである。かれらはスプレーペイントや爆竹などで武装して機動隊のバリケードをやぶって慰霊碑に近付こうとしたが阻止され、数人が逮捕された。いったいスプレーペイントで何をする気だったのだろうね?

    APのほうでも同じような報道だが、やはり対反戦運動派による嫌がらせがわざわざ記されている。

    しかし反戦派行進者のノースカロライナのボンヌから来たスザーン・シャインさんは対抗行進者たちに囲まれてしまい、引き裂かれたサインをもちながら涙ながらに逃げ出してきた。「私の平和のサインを引きやぶってしまいました。」と、警察が夫と二人の大人の娘たちを対抗者のグループからエスコートした後で語った。「とってもこわかったです。」

    これまでは、こうした反戦マーチなどに戦争支持者や元軍人などが現れて戦争支持を唱えたりサインをもって歩いたりしたら、それこそリンチにかけられそうな目にあうのが普通だった。たまには自分達のやっていることをやり返されるのもいい薬になるというものだ。デモ行進はなにも左翼連中だけの専売特許ではないのだということを思い知るがいい。

    March 18, 2007, 現時間 12:19 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    March 12, 2007

    アメリカ前線士気乱れる民主党

    アメリカ内政

    民主党内ではムーブオンという市民団体に代表される極左翼の動きが活発になっているという話を先日もしたばかりだが、彼らは民主党が多数議席を握っているにもかかわらず議会でちっとも反戦議決が通らないことに苛立ち、最近民主党議員への八つ当たりが目立っている。

    まずはこの間、議事堂の廊下で民主党上院議員デイビッド・オーベイ氏を待ち伏せした反戦運動家と議員とのやり取り

    これは海兵隊員を息子に持つティナ・リチャードという女性が、自分の息子はすでにイラクに二回出動しており、いま三度目の出動待機中であるという会話から始まる。リチャード夫人は自分の息子が自殺未遂をしたことや、従軍病院での問題について語った。

    リチャード: (戦費の)補助金に反対票を投票しますか?

    オーベイ: とんでもない、私が補助金の提案者ですよ。

    リチャード: 戦争を、あの、続けるためですか?

    オーベイ: (苛立ち気味に):違います。私たちがしようとしてるのは、、大統領が戦争を続けたいのです。私たちは補助金を使って戦争を終わらせようとしてるのです。でも補助金に反対したら戦争を終わらせることは出来ません。そろそろ馬鹿なリベラルたちは理解する時ですよ。軍隊への戦費を差し止めることと戦争を終わらすことは天地のような違いがあるのだということをね。私は防弾チョッキを拒絶したりするつもりはありません。私は医療手当てを必要としているひとたちを助けるための資金を否定したりするつもりはありません。この案に反対したらそういうことになるんです。

    リチャード:でも一般の防衛費にすでに充分なお金があるんじゃないんですか、、

    オーベイ:ありません。

    リチャード: なにも予算を継続しなくても、、、

    オーベイ: ありません、ありません!そういうふうにはいかないんですよ。防衛費は、現在の陸軍維持のためにあるのです。でもこれは循環する経費を払うためのものじゃないのです。(中略)

    リチャード: じゃあ、あなたは支持するつもりなんですね、、、

    オーベイ: (声を高らげて) 私は戦争が嫌いです!私は最初からこの戦争には反対でした。私は下院議員のなかでも最初にラムスフェルドの辞任を迫ったくらいです。でも我々には戦費完全差し止めをするほどの票がありませんし、戦費を削るべきではありません。なぜなら(そんな決議は)戦争の犠牲になった人たちを助けるための資金を否定することになるからです。(後略)

    明らかにリチャード夫人はアメリカ議会で予算がどのように割り当てられるか全く知らないらしい。オーベイ議員は会議へ行く途中で急いでいたため、詳しくその説明ができなかったのだが、ここまで無知なひとに自分は戦争を終わらせようと努力しているのに、あたかもその反対であるかのように問い詰められたことへの苛立ちが伺われる。反戦運動家は政治家を待ち伏せして問い詰めるのなら、少しはアメリカ議会の機構がどのように作動するのか予習してからやって欲しいものだ。それにしても民主党の議員に「馬鹿なリベラル」といわせてしまうとはね。

    さて、本日になって今度はサンフランシスコで反戦運動家たち十数人がナンシー・ペロシ下院議長の自宅へ押しかけるという事件があった。彼らは議会に戦費差し止めの議決を通すよう要求するつもりで現れたのだが、議長は彼らに会うつもりはないと聞くと家のまで泊まりこみ抗議をすると座り込んだ。

    本当に極左翼ってのは限度ってものを知らない。 一方当のペロシ議長はイラク撤退条件つきの緊急予算案への票集めに苦労している。ブッシュ大統領は撤退どころか当初提案していた二万一千に加えさらに八千二百兵を加えようとしている。ペロシ議長がこの案を通せるかどうか、民主党多数議会になってから最大の難関を迎えている。


    March 12, 2007, 現時間 12:39 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 11, 2007

    金髪美女政治評論家の失言に見る右翼のヒステリー、左翼の偽善

    アメリカ内政

    アン・コルターという女性は日本では知られてないので、この話は別にするつもりはなかったのだが、あまりにもこちらの主流メディアがここぞとばかりに取り上げているので、その反応と偽善について話たいと思う。左翼と偽善という言葉ははっきり言って重複だが。

    先週末、アメリカでは毎年恒例の保守派政治大会(Conservative Political Action Conference、CPAC)が開かれた。その際に保守派の政治評論家で毒舌家で悪名高い金髪美女アン・コルター女史が民主党の大統領候補者ジョン・エドワードについて下記のような冗談を言った。

    “I’d say something about John Edwards, but if you say ‘faggot’ you have to go to rehab.” 「ジョン・エドワードについて何か言うつもりだったけど、オカマと言ったら診療所おくりになっちゃうわね。」

    英語でいうところのオカマという言葉はもっと強く下品で侮蔑的な言い方なのだが、この発言が左翼からも右翼からも非常な顰蹙を買い、夜のニュースでは一斉に報道されたし、左右双方のブログ界ではコルター批判で持ちきりだ。このバッシングは一週間たった今でもまだ続いている。保守派のなかでコルターを弁護してるのはミスター苺くらいなもんだ。

    アン・コルターは普段から辛辣なことを平気で言う女性だが、もちまえの頭のよさとそのブラックユーモアと金髪美女という利点も生かしてテレビ政治番組などでは引く手あまたの人気評論家である。ミスター苺は、コルターは言ってみればコメディアンであり常にユーモアと悪趣味のぎりぎりの線で演技をしているひとだから、時々その一線を越えて自爆することがあるのだという。だが、衝撃的な表現が売り物のコメディアンなら常にその限界に挑戦していなければ人気を保つことは出来ない。

    以前にもコルターは911で亡くなった男性らの未亡人に対して、「未亡人になったことをこれだけ楽しんでいる人たちもいない。」などと言って非常な顰蹙を買ったことがある。(実は未亡人たちはその立場を利用して反戦運動をしていたのだが、その運動を批判されると911未亡人を攻めるのかと批判者を黙らせる方法が横行していたため、コルターは未亡人であれ誰であれ、一旦政治に口をだしたからにはそれなりの批判を受ける覚悟が必要だという意味での発言であった。)

    左翼は極右翼のコルターを目の仇にしているから批判するのは不思議でもなんでもないが、あきれるのは保守派のヒステリー反応だ。保守派は常に崇高な道徳や価値観を売り物にしているため、偽善者と呼ばれることがたまらなく嫌いなのである。それで保守派と呼ばれる人たちが差別的な発言をすると左翼と一緒になって攻め立てるという悪い癖がある。今回もコルターは右翼の名誉を汚す人間だ、今後彼女を保守派大会に出場させるな、保守派から追い出せ、とまあひどい勢いだ。

    時を同じくして、左翼連中の偽善を顕著に表す事件が持ち上がった。それは同じ保守派大会でジーン・カークパトリック・アカデミック・フリーダム(Jeanne Kirkpatrick Academic Freedom Award )賞を受賞したマット・サンチェズ元海兵隊員をめぐってのことである。彼は除隊後入学したコロンビア大学において、大学側の反軍隊的な方針を声高に批判してきた。彼は元軍人やこれから軍隊に入りたいと考える若者らを援助するため学校内で運動を重ね、大学側の方針が緩和されてきていた。

    ところが、左翼ブロガーの間でサンチェズ上等兵(Cpl.)は15年前ゲイポルノのモデルをしていたことがあると暴露して大喜びで騒ぎ始めた。 左翼連中は保守派は同性愛恐怖症で常にゲイパッシングをしているくせにゲイポルノのモデルに賞を与えるなど偽善だと主張している。極左翼のマックス・ブルーメンソルなどは主流メディアのテレビにあちこちに出演してサンチェズ上等兵のモデル時代の写真を背景にしながら、サンチェズへの誹謗中傷を喜びを隠し切れずに語りまくっている。

    ブルーメンソルはテレビインタビューで、この騒ぎでサンチェズはゴミのように保守派から捨てられるに違いない、保守派は不寛容で邪悪だからとあざ笑うように語っていた。で、肝心の保守派の反応はというと、、、

    元過激派左翼活動家でその暴力的な運動に嫌気が差して右翼に転向したデイビッド・ホロウィッツはマックス・ブルーメンソルにこのように反撃している。マックスの父親とは宿敵の間柄にあるホロウィッツ。左翼の汚い個人攻撃の手口を熟知しているだけにこの反撃はすさまじい。

    昨日、マックス(ブルーメンソル)はハッフィントンポストにおいてこれらのエピソードを書いたコラムを掲載した。コラムのなかで左翼同性愛のソースがマット・サンチェズが15年前にゲイポルノのビデオスターで同性愛売春もしていたことを「ばらした」と発表した。プログレッシブにとて政治的個人破壊が常套手段であることなど保守派ならばだれでも直接体験して知っている。 右翼には暴露組織など存在しない。 プライバシーの侵害や個人のキャリア、異性関係、友達関係や家族に多大な影響を及ぼすような個人情報を不注意に公開するやり方は、プログレッシブの間では簡単に正当化される。なぜなら彼らは世界を救うために神の任務を果たしているからだ。ゲシュタポもカメア・ルージュマルクシストもマックスの仲間達も皆こういうやり方をする。すべて目的のためだ。事実目的が崇高であればあるほど、より多くの人々を破壊することが成功として正当化されるのだ。

    記録上言っておくが、私は大人のポルノやマット・サンチェズが若い頃何をやっていたかなどには全く興味がない。我々の中で人生の一こまで後悔するような行動を一度も取らなかった者が何処にいるというのだ。マット・サンチェズはマックスと違って親の七光りを尻に挟んで生まれてきたわけじゃない。彼には口頭による暗殺を奨励し同じようなインテリ愚連隊とのコネをつかって息子に裕福な生活のできるようにしてくれた、我慢できないような、パパはいないのだ。

    また左翼連中は宗教右翼を許容性のない一番不寛容な人間達だと常に主張しているが、実は信心深い人ほど、罪深い人々に慈悲を見せるものである。罪の女と言われるマグダラのマリアにイエス・キリストが見せた慈悲を思い出していただきたい。

    イエスを試すために、律法学者たちやファリサイ派の人々が、姦通の現場で捕らえられた女を連れて来た。律法では石打ちの死刑に値する。イエスは「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい。」と言った。これを聞いて誰も女に石を投げることができず、引き下がった。また、イエスも女の罪を許した。(ヨハネによる福音書第8章3節-11節)

    この町に一人罪深い女がいた。イエスがファリサイ派の人の家に入って食事の席に着いておられるのを知り、香油の入った石膏の壷を持ってきて、後ろからイエスの足もとに近寄り、泣きながらその足を涙でぬらし始め、自分の髪の毛でぬぐい、イエスの足に接吻して香油を塗った。・・・「赦されることの少ない者は愛することも少ない。」 そして、イエスは女に、「あなたの罪は赦された」と言われた。(ルカによる福音書7)

    また信心深いひとなら、過去の過ちを認め更生した人間を歓迎する。

    「許す」とか「慈悲」ということばに程遠い思想を持っているのは左翼連中のほうだ。普段右翼をゲイバッシングだ同性愛恐怖症だとののしっている人たちが、保守派の意見を持った同性愛者に対しては彼が同性愛者だという事実を使って誹謗中傷のやり放題。これが偽善でなくてなんだろう?左翼連中が一番許せないのが元左翼。背信者に対して左翼ほど不寛容な集団はジハーディストくらいだろう。

    サンチェズ自身はこれについてこのように語る。

    私はポルノは嫌いだ。ポルノは心を低下させ、魂をぺしゃんこにする。これは偽善ではない。経験から来るものだ。私が最初リベラル寄りだったとしたら、ポルノスタジオにいるのは天国のはずだった。ポルノでは禁則はすべて意味のないものとされ、意味の無いものが反映される。...どうして私が保守派になったのかって?私が去った世界を見て欲しい。私を今日誰が攻撃しているのか見て欲しい。 正直に面しようじゃないか、世間ずれしてる君たちにならわかるはずだ。これがもし私がリベラルの大義を主張し軍隊を批判したとしてリベラルから勇気の賞をもらった後、ポルノスターだった過去が暴露されたとしたら、私は今頃回顧録の出版をあちこちから申しこままれ、多様派としてバラク・オバマの副大統領候補になっているだろう。

    また過去がばれた後の保守派の反応に関しては、、

    恥じかしながら私は、このニュースが公になって保守派の仲間や友達が私から遠ざかっていくのではないかと思った。だが私はその反対のことが起きたことに感激している。私は私の立場からの意見を述べてくれと多々のイベントから求められ、テレビからも招待され、ほとんどの人たちが必要以上に私を信頼してくれ、即急な判断を避けてくれた。これは本当に良いことだ。皆さんの支持には感謝する。

    さてここでアン・コルターに話を戻そう。元ポルノ俳優にこれだけ寛容な態度を見せた保守派はアン・コルターに関しても、もう少し寛容な態度をとってもいいのではないだろうか? コルターは単にテレビのトークショーに出演しているというだけでなく、反共産主義や反左翼の著書をいくつも書いている才能ある保守派であり、保守派の大義を促進するためアメリカ社会で多いに貢献している人物である。そのような保守派にとって大切なひとを、くだらない失言で見捨ててしまっていいのだろうか?

    コルターのオカマ発言に最初に批判的な意見を述べていたミッシェル・モルキンも、サンチェズ事件について自分が受け取ったメールについてこのように述べいている。

    常に許容だのプライバシーだの寛容だの慈悲だのと唱えるのが嫌らしく自慢げなリベラルである。私はこの間左翼の差別意識が醜い頭を上げるだろうと予測した全くその通りだった。私が受け取ったいやらしいメールの数々はアン・コルターが馬鹿みたいにCPACで言ったことなんかとは比べ物にならない。 サンチェズ上等兵がどんな辛辣な中傷に耐えているか想像できる。

    その通り。左翼の右翼同性愛者に対する誹謗中傷は単に「オカマ」と呼ぶ程度のくだらない冗談ではすまない。彼らは他人の過去を持ち出してその人の生活もキャリアもすべて滅茶苦茶に崩壊してしまおうというのだ。これがゲイバッシングでなくてなんなのだ? 

    保守派諸君、一時の感情に負けて全体像を見失わないようにしようではないか。我々の敵はコルターではない。自分と違う意見を持つものはどんな手段を使っても崩壊させようという左翼なのである。その事実を忘れないようにしようではないか。何かあるたびにゲイバッシングだの差別だのと反応していたのでは、腹黒い左翼の思う壺である。

    March 11, 2007, 現時間 2:02 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 10, 2007

    FOX主催米民主党大統領候補討論会、極左翼からの圧力で中止

    アメリカ内政

    ネバダでは予定されていたフォックスニュース主催の民主党大統領候補討論会が極左翼からの激しい圧力により中止されるという出来事があった。この討論会はネバダの民主党がフォックスニュースと契約して主催したものだったが、左翼よりの多いアメリカの主流メディアのなかで、珍しく公平で均衡の取れた報道をしているケーブルテレビの人気ニュースチャンネルのFOX(フォックス)は、フォックスが他のニュースチャンネルに比べると充分に左寄りでないことから、左翼はブッシュ政権のプロパガンダ放送局だとして毛嫌いしている。

    先日も候補のひとりジョン・エドワード氏がフォックスチャンネル主催の討論会はボイコットすると発表したばかりだった。 またヒラリー・クリントンもボイコットを検討中だと話していた。極左翼のなかでも過激派政治団体のムーブオン(MoveOn)によると265,000 の署名が集められネバダ民主党に送られたと言う。

    放送契約をキャンセルされたフォックスニュースの反応はというと:

    金曜日フォックス副社長のデイビッド・ローズ氏は「ネバダの民主党と契約しようというニュース組織はその前によく考え直すべきだろう。(ネバダの民主党は)ネバダ民主党ではなく少数の過激派や州外の政治団体にコントロールされているようだ。過去にもムーブオンは民主党は彼らのモノだと言っていた。ほとんどの民主党支持者がそれには同意できないのに反して、ネバダの場合はあきらかにそのようである。」と声明を発表した。

    ここで非常に興味深い考えが浮かぶ。ミスター苺は、民主党は民主党支持者以外と話すつもりはないのだろうかと疑問を投げかける。

    明らかになってきたのは民主党はフォックスニュースと話すことや、中庸右のラジオ番組への出演や、共和党の地区での選挙運動を拒絶し、リベラル以外の人々との交流を一切拒むことにしたということだ。

    これで、もし民主党が2008年の大統領選挙で勝ったとしたら、彼(彼女)がこの方針を続けることは想像に難くない。少なくとも4年間もしくは8年間、アメリカの大統領はニューヨークタイムス、ワシントンポスト、ロサンゼルスタイムス、CNN、CBS、そしてエアアメリカの残骸以外はホワイトハウスの記者会見に参加させないことになるだろう。

    またミスター苺は、大統領は左翼とだけ話すことを公式な方針として取り入れ、どうしても右翼と話さなければならないときは下っ端の中傷専門の報道官が洗濯バサミで鼻をつまみながら話すことになるだろう。タウンホールミーティングは左翼市民団体の参加のみが許可され、ボーイスカウトは同性愛者の加入を強制された挙句にセクハラで訴えられて消滅、全国ライフル協会はテロリスト団体と指定される、などと言っている。

    しかし今の民主党の姿を見ていると、これもまんざら冗談とも思えなくなってくるから怖い。 ここはひとつ保守派の市民は一体となって共和党への批判は一応おいといて、先ずは民主党をやぶることに専念すべきだろう。

    March 10, 2007, 現時間 9:01 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    March 6, 2007

    慰安婦謝罪議決を止めるために、安倍首相にアドバイス

    アメリカ内政 , 東洋危機

    English version of this entry can be read here at Big Lizards.net/blog.

    出張前のごたごたしている時に、日本の保守派の方からアメリカで慰安婦問題を扱った議案が通らないように、日本の立場をアメリカの読者を対象に紹介してもらえないだろうかというお話があった。私はミスター苺と一緒に英語のブログも経営していることでもあり、この話はそちらでも折をみて紹介するつもりでいた。

    そうこうしているうちに、先日の安倍首相の「問題発言」が起きてしまい、これはどうしたものかと考えていたところ、ミスター苺がこの話を取り上げたいというので任せることにした。

    その内容をここで紹介する前に、ひと言お断りしておかねばならない。私はこのブログにおいて、過去の大日本帝国という旧政権の所業について詳細を語るのを避けてきた。それはたとえ旧日本政府がどのような行いをしたにしろ、現在の我々には無関係であるし、そんなことを蒸し返してもむやみに傷口を開くようなもので害あって益なしだと考えているからだ。

    アメリカにおいて、旧日本政府の話をする場合には、旧日本軍による悪行はなかったとか、韓国や北朝鮮や中国が言うほどひどいことはしていないという説明は責任逃れの弁解としか受け入れてもらえない。 南京大虐殺や慰安婦問題を多少なりとも否定すれば、ホロコースト否定論者のごとく扱われかねない。

    私もミスター苺も旧日本政府の行いについて現在の日本政府が謝る必要などないと考えている。(特に自国民を何十年に渡って虐待してきた共産主義政府が旧日本政府を道徳上批判できる立場ではない。)だが、日本が謝る必要がないということをアメリカ議会に納得してもらうためには、安倍首相のような細かい事実関係の説明をするのはかえって逆効果である。

    そこで我が英語ブログBig Lizardsでは安倍首相に、もっと効果のある作戦をお勧めしたい思う。前置きが長くなったが下記はミスター苺著の安倍首相へのアドバイスである。 ミスター苺は歯に衣を着せずにものを言う人なので、日本の読者の皆さんには納得のいかない部分もあると思うが、これもひとつの意見としてお聞き願いたい。

    ****************

    また拘束力のない議決案が上院ではなく、下院から出ている。上院では決議阻止を乗り越えられないような愚案だからであるが。民主党は今度は日本政府に戦前戦時中に日本軍が朝鮮や中国の女性を「慰安婦」という性の奴隷として日本軍に強制的に仕えさせたことについて 謝罪を求めている。もっとも慰安婦の多くが日本時女性であったという話などニューヨークタイムスの筋書きには不都合なのか全く書かれていないが。

    安倍はすでに議会でこのような侮辱的な議案が通っても謝るつもりなどないと拒絶の意志を表明している。

    安部新造首相は本日、日本が第二次世界大戦中外国人女性を性奴隷としていたことに関して謝罪を要求しているアメリカ議会に対して、日本政府は要求を拒否するとの意志をあきらかにした。

    またまた民主党の無意味な発案運動というわけだ。彼らはアメリカ議会をエルフだのレパコーン、ノームのお茶会にしようってわけだ。まったくやってらんない。

    安倍がこのナンセンスを拒否するのは正解だ。しかし奴さんは間違った理由で拒否している。 氏は慰安婦など最初から存在しなかったと言って日本を弁護しようとしている、もしくは日本政府や日本は直接関与しておらず、強制はすべて民間の仲買人がやったことだと弁明している。 無論仲買人は日本政府や軍に雇われていたのだが、、 だから関連はないというわけだ。

    日本の議会における発言で、安倍氏は保守派学者の立場を説明し日本兵や日本高官が売春宿に女性を強制的に連行したことには手を貸していない、すべては軍と契約していた民間の業者の責任であると語った。

    下院議会での元慰安婦だった女性たちの証言では、日本兵によって拉致され日本軍の売春宿で働かされたとある。しかし安倍氏はそのような証言は「完全な捏造」であると主張した。

    氏はまた日本政府が強制の責任があるとする下院の議案の目的についても、「客観的な根拠の基づくものではない」とし、これまでの日本政府の誠意を全く考慮に入れていないものだと批判した。

    この最後の文章がこの件の本当の問題点だ。南北朝鮮と中国は長年にわたって日本からの謝罪を要求してきた。これは単なるごり押しではない。彼らの意地悪な要求の最終的な目的は日本に何億ドルという賠償金を、韓国、北朝鮮人民共和国、中華人民共和国に払わせようというものなのだ。

    そしてこれまで、韓国・朝鮮は欲しいものはすべて手にいれてきた。日本は非常に罪悪感をもっているし、日本左翼はアメリカの左翼がアメリカを嫌うよりもっと日本を忌み嫌っているからだ。

    ではなぜ、今回の謝罪要求を拒否することが 正しい のか、そして何故安倍の拒否する理由が 間違っているの説明しよう。

    だがその前に先ずいくつか歴史的事実を確認しておこう。これらの事実に疑いの余地はない。

    1. 1930年代から第二次世界大戦中、朝鮮や中国の女性が(そして日本女性も)性の奴隷として強制的に日本兵に仕えさせられていたのは事実である。
    2. これらの奴隷制度が日本政府の命令によって起きたことも、日本軍が行使したことも事実である。それが「民間業者」を使った間接的な関与であろうと軍による直接的関与であろうと事実上全く差はない。

    3. なぜかといえば、独裁政権のおいて真の民間企業など存在しないからである。旧日本は社会主義の独裁政権であった。 企業はいちいち政府の許可なくしては自由行動などできなかったからである。

    しかしこれらのことが真実だとしたら、なぜ日本は謝るべきではないのか、何故賠償金を払うべきではないのか、という疑問が生まれる。その理由は上記のことが事実であると同時に下記のことも事実だからである。

    1. 上記のような悪行を働いた旧日本政府は1945年9月2日をもって消滅した。日本が連合軍に対して無条件降伏をし、ミズーリ艦の上で調印した時点で消えたのである。
    2. 現在の日本政府は1947年5月3日になるまで存在していなかった。現在の憲法が創立されたのは1952年のことであり、我々が政権を完全に移譲したのは1956年で、同時に国連が日本を独立国として承認した。
    3. であるから現日本政府はこれらの悪行が犯された時点では存在していないかったのだ。
    4. それを言うなら現在の韓国、北朝鮮、中国も現在の形では存在していなかった。これらの政権はすべて戦後に設立されたものだ。

    加害者政府である大日本帝国も犠牲者政府の朝鮮、共産主義前の中国もすでに存在しておらず、加害者政府の犯罪者たちはすべて死んで埋められてしまったのだ。.

    こうして考えると、このニューヨークタイムスの記事全体がどれだけ馬鹿馬鹿しいかがわかる。これは著者の人種の罪という人種差別的な考えを暴露するようなものだ。日本という土地に偶然現在住んでいる現代の日本人子孫が、同じ土地に住んでいた全く別の人々の犯した罪を人種的に共有するという考え方は人種主義の最たるものだ。

    そう、その通り、ニューヨークタイムス は共産主義国家や、がめつい資本主義国家に有益になるように、罪がDNAによって受け継がれるという人種論を唱えているのだ。タイムスの記事を気をつけて読んでみよう。

    安倍新造首相は本日、アメリカ議会が日本に氏の国家が第二次世界大戦中、性の奴隷として外国人女性を使ったことに関して謝罪を要求した場合..

    安倍の国家は世界大戦中には存在していない。したがって外国人女性を性の奴隷として使った事実はない。

    日本はすでに合衆国下院において考慮されている決議案に反対するため働きかけている。この議案は東京に対し、日本軍が主に朝鮮人と中国人からなる20万人の比喩的に「慰安婦」と呼ばれた女性たちを奴隷としたことについてきちんとした責任を求めるものである。

    現在の東京がどうやって前政権の他の人々がしたことに「きちんとした責任」が取れるというのだろうか? この同じ独裁政権は日本市民を奴隷化し虐待していたのである。日本市民こそが独裁国粋社会主義国家の最初で一番の犠牲者だったのだ。

    もし殺人犯が死んでいたら息子を刑務所に送れというのか? 
    道徳的上不可能なことだ。

    日本はこの件について1993年に謝罪をしている。しかし安倍氏と他の保守派大臣らがこの公式な罪の認識を日本の戦中の歴史見解を変えていこうとする大きな動きのひとつとして、過去の謝罪を希薄なものにする、もしくは撤回するのではないかという心配がされている。

    現在の「日本」には「戦中の歴史」など存在しない。なぜなら現在の「日本」 は戦争が終わって少なくとも2年後にならなければ存在しなかったからである。

    安倍氏はこのくだらない議案に対して次のように拒絶を説明すべきである。

    アメリカ議会の皆様、今回は前世紀初期何年にも渡って日本を占領していた国粋社会主義独裁政権による朝鮮や中国の罪のない人々に対して行われた悪行に光を当てていただきありがとうございます。同じ社会主義独裁政権は日本人に対しても同じ犯罪を犯しました。私達もこのようなすべての全体主義に対する嫌悪の念を皆様とご一緒に表現させていただきます。

    現在の朝鮮民主主義人民共和国や中華人民共和国の人々は膨大で強制的な独裁的社会主義の恐ろしさはよくご存知のはずです。どちらの国の人々も第二次世界大戦終了後そのような独裁政権による殺人や拷問といった極悪非道な所業の犠牲者となってきたのですから。そしてどちらの国も、日本と違って、この人権に対するひどい犯罪を犯した同じ政権が統治を続けているのです。毛沢東の「文化革命」が殺した中国人は700万人。1950年、金日成による理不尽な韓国への侵略では250万人が殺され、その跡取りの金正日の時代にはさらに数百万人という朝鮮人が餓死しています。この二つの共産主義政権下における自由や人権迫害は言うまでもありません。

    私たちはひとつの独裁政権下で苦しんだ人々に心から同情の念をお送りします。そしてまた私たちは別の独裁政権下で苦しんでいるすべての人々にも手を差し伸べます。しかし私たちは、今日の政権下において誰も加担していない犯罪について謝ることはできません。

    ですからアメリカ議会の皆さまに興味深い歴史のお勉強をさせていただいたことは感謝いたしますが、私たちは謝罪も弁償もいたしません。文句あっか!.

    ジョン・ボルトンが首相である図を想像して一発かましていただきたい。 安倍さん、がんばれ!

    March 6, 2007, 現時間 6:16 PM | コメント (5) | トラックバック (0)

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    March 4, 2007

    米共和党の大統領候補はいかに?

    アメリカ内政

    アップデートあり: アメリカ全国の世論調査ではジュリアーニ氏がダントツで大人気。詳細は後部参照。

    2008年の大統領選挙を前にカカシはなぜか民主党候補の話ばかりをしてきたが、ここでちょっと共和党の候補者の話もしておこう。

    先日毎年恒例の保守派集会(Conservative Political Action Conference、CPAC)があり、最後の日に共和党候補者の人気投票があったので、先ずその結果から。

    • ミット・ラムニー(Mitt Romney)、マサチューセッツ州知事、21%
    • ルーディー・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)元ニューヨーク市長、 17%
    • サム・ブラウンバック(Sam Brownback)カンザス州代表上院議員、15%
    • ニュート・ギングリッチ、(Newt Gingrich)ジョージア州代表、元下院議長、14%
    • ジョン・マケイン(John McCain)、アリゾナ州代表上院議員、12%
    日本の皆さんは多分元ニューヨーク市長のジュリアーニ氏くらいしかご存じないだろう。正直な話アメリカ人の間でも知名度が高いのはジュリアーニ氏とマケイン議員くらいだ。実を言えば私もこのリストに載っている候補者に関してそれほど詳しいというわけではないので、ここで読者の皆さんと一緒にお勉強したいと思う。

    ミット・ラムニー: ラムニー候補が他の候補者より有利な点は候補者のなかで州知事なのはこの人だけだということだ。ジョン・F・ケネディが上院議員から大統領になったのを最後に、その後の大統領はすべて州知事から出ている。アメリカは連邦政府であるから各州が言ってみれば国家のようなものだ。各州にはそれぞれの憲法があり、それぞれの議会がある。だから州知事は規模は小さいが大統領と同じような仕事をしていると言える。

    しかし、ラムニー知事にはいくつか問題点がある。先ず知事はモルモン教徒だ。モルモン教はアメリカでは暴力的なカルト集団として始まり、最近まで一夫多妻制を実施しており、違法になっても一部の宗派が時々重婚罪に問われているような宗教である。 また知事は同性愛結婚や人工中絶に関しても数年前までのリベラルな姿勢から、大統領を目指すようになって保守的な姿勢に変えたご都合主義だという批判もある。

    ルーディー・ジュリアーニ: アメリカ市民の間では今のところ共和党の候補として一番人気なのがジュリアーニ元ニューヨーク市長だろう。彼のニューヨーク市長としての活躍は世界中でも評判が高い。なにしろ彼の画期的な政策でニューヨークの犯罪率は半減するという快挙を成し遂げたし、911直後に彼が見せたリーダーシップはニューヨーカーのみならずアメリカ中の市民を勇気付けた。ヒラリーやオバマ相手でも常に高い評価を受けているひとで、有力な候補である。

    問題なのは、ジュリアーニは保守派ではなく比較的リベラルだということだろう。同性愛結婚にも賛成だし、人工中絶の合法性も守るべきだと言う考えであり、自分も二回も離婚をして三度目の奥さんは二番目の奥さんと結婚している間に不倫をしていた相手だ。二度目の離婚はタレントの離婚のようにマスコミが大騒ぎをしたほどだった。

    サム・ブラウンバック: 宗教右翼に人気のある候補者である。実は私はこの人のことを全然知らない。氏自身のウェブサイトでは結婚は一人の男性と一人の女性のみのものであると強調し、同性愛結婚には真っ向から反対な姿勢をみせている。税金の面や小さい政府など保守派の優等生が言いそうなことが並べられている。 今はあまり話題になっていないが、今後に注目というところだろうか。

    ニュート・ギングリッチ: 1994年に彼のリーダーシップによって40年に渡る民主党独占から議会を奪い取った改革派である。彼は正式には候補者として名乗りを上げていないが、保守派の間では人気があるようだ。

    ただ、当時も今も彼に対する民主党の憎しみは非常に大きい。ブッシュ大統領が民主党にどれだけ毛嫌いされているかを考えたら、ニュートの場合はその何十倍もひどいことになるだろう。民主党はまだ1994年のニュート革命を許していないからだ。

    ジョン・マケイン: アリゾナ州代表のマケイン上院議員は一般的に反保守派のアメリカメディアからは好かれており、彼の言動は常に好意的に取りざたされる。それというのもマケイン議員は共和党議員でありながらブッシュ大統領の政策を遠慮なく批判するからだ。彼はイラク戦争では兵が足りないと最初からブッシュ大統領やラムスフェルド前防衛長官を批判していた。ベトナム戦争中にパイロットで北ベトナムで捕虜になった経験もある。

    問題なのは彼の行動は予測がつかないということだろう。時として奇想天外な行動をするし、突然ぶっちぎれる節がある。大事なときに民主党と手を組んだりするので、保守派としては信用できないと考えている人も多い。今回の大会にも欠場するという保守派に対して失礼な態度を取ったことも人気投票で下位になった原因かもしれない。

    アップデート: 保守派の間ではラムニー候補が人気があるが、一般市民の間ではジュリアーニ候補が人気ダントツ。下記は時事通信の記事より。

    ジュリアーニ氏が支持伸ばす=次期大統領選の共和党候補争い-米誌

    3月5日7時0分配信 時事通信

     【ニューヨーク4日時事】米誌ニューズウィーク(電子版)が4日までに公表した世論調査結果によると、2008年の次期大統領選挙をめぐる共和党内の候補者争いで、ジュリアーニ前ニューヨーク市長が、マケイン上院議員やロムニー前マサチューセッツ州知事を抑え、支持を伸ばしていることが分かった。
     共和党の有力候補同士の対決では、ジュリアーニ氏とマケイン氏の支持率は59%対34%となり、その差は1月の前回調査(48%対44%)から拡大した。ジュリアーニ氏とロムニー氏では70%対20%だった。

    共和党の予選で勝っても一般選挙で勝たなければ意味がない。 共和党は民主党のヒラリーやオバマ、もしくはエドワードなどに対抗できる候補者を選ぶ必要がある。となれば保守派としてはちょっと支持しにくいルーディでもその人気を考慮に入れておく必要がある。

    March 4, 2007, 現時間 12:41 PM | コメント (2) | トラックバック (1)

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    February 27, 2007

    ブッシュ新作戦が生み出したそれぞれの思惑

    アメリカ内政 , イラク関係

    さっきホットエアを読んでいたら、これまでカカシが書いてきたことをうまくまとめているのでそれを参考に私自身の考えもまとめてみよう。ブッシュの新作戦はまだ2週間もたっていないというのに、イラクの各勢力やアメリカ国内で様々な波紋をよんでいる。

    1. シーア対シーア

    私はシーア派への連続爆弾攻撃はサドルの仕業? まさかねでサドルが、自分の支持するダワ党のライバル党であるイラク・イスラム革命最高評議会(SCIRI)の有力者アデル・アブドゥール・マフディ副大統領を暗殺しようとしたのではないかと書いたが、サドルが抹殺しようとしているのはライバル党の政治家だけでなく、自分に忠実でないと思われるマフディ内部の幹部もその対象になっているようだ。

    ご存じのようにサドルはイランあたりに隠れて影からイラクのマフディ軍に命令を下しているが、サドルは密かに信用できる幹部はイランなどの避難させ、気に入らない部下を連合軍に売り渡しているらしい。このやり方でサドルはすでに40人以上のマフディ幹部を中和してしまったという。

    このようなサドルの対応はイランへの警告の意味もあったらしい。それというのもイランはサドルを通過してサドルの部下に直接援助をしていることが分かってきたからである。イランにとってはイラクが混乱状態にあればいいのであって、サドルなどいずれは用済みになる存在である。イラク・アメリカ連合軍による警備強化でサドルが我が身可愛さに戦わないのであれば、イランはサドルなどに構わずサドルに取って代わろうという野心家に手を貸して連合軍への抵抗を計ることも出来るというわけだ。

    またイランが手を貸しているのはマフディ軍だけではない。サドルほどは親密でないとはいえ、ライバル等のSCIRIのなかにも反米でイランと通じている人間が何人かいる。マフディがだめならSCIRIがあるさ、、てなもんである。

    サドルの、ほとぼりが冷めるまで大人しくしているという作戦は、案外裏目に出るかもしれない。(ついでにサドルがイランで暗殺でもされれば非常に都合がいいのだが、そうはうまくいかないだろうな。)

    2. スンニ対スンニ

    バグダッドでの増派が新聞の見出しを独占しているなか、4000の海兵隊員はアルカエダの影響力が強い西部のアンバー地区掃蕩に向かっている。スンニ反乱軍のグランドゼロであるラマディでの戦いは4月になるだろう。ペトラエウス将軍はサダムバース党の元将軍たちを戦闘に起用するつもりらしい。多くのスンニが「スンニを守る」はずのアルカエダを完全に、そして極度に憎むようになってきているおかげで、この作戦はうまくいくかもしれない。--ホットエア--

    昨日もアルカエダに反抗的なスンニ派イラク人がアルカエダの自動車爆弾によって大量に殺されたという話をアルカエダ、スンニ派への攻撃激化の持つ意味でしたばかりだが、スンニの間でも強行派の外国人テロリストとバース党残党との間で亀裂がどんどん深まっている。アルカエダが暴力によってスンニ派の寝返りを防ごうとしてるなら、スンニ派は忠誠心よりもアメリカが後押しをしているイラク政府側につくのとアルカエダにつくのとどちらが自分達にとって有益かという選択をするだろう。やたらにスンニのモスクをふっ飛ばして信者たちを大量殺害しているようでは、アルカエダもスンニ派の支持を保つのは難かしいのではないだろうか?

    3. 民主党対民主党

    マーサ議員の馬鹿げた決議案のおかげで、民主党でもブルードッグと呼ばれる鷹派とムーブオンと呼ばれる反戦左翼との間で大きく亀裂が生まれている。

    マーサ議員の失態で、先の選挙で多数派になったとはいえ民主党は党としての方針が統一されておらず、イラク政策についても全くまとまりがついていないことが顕著となってしまった。

    お気に入りのマーサ議員の失態はペロシ議長でも弁護しきれないほどひどかった。マーサ議員をずっと押してきた彼女としてはかなりきつい立場に立たされたことになる。

    ところで反戦左翼に押され気味の民主党は気をつけないと上院で多数議席を失う可能性が出てきた。鷹派の民主党議員として出馬し反戦左翼の陰謀で民主党候補の座を追われ無所属として立候補して見事当選したジョー・リーバーマン上院議員は、もし民主党の議会が戦費を拒否するようなことになれば今後は共和党と共に投票すると宣言しているからだ。そうなれば上院議会は一票差で共和党が多数派としてひっくりかえる。

    それもまたおもしろいかも。

    February 27, 2007, 現時間 12:50 PM | コメント (1) | トラックバック (2)

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    February 26, 2007

    イラク増派阻止議案で大失敗、マーサ議員赤恥を掻く

    アメリカ内政 , イラク関係

    下院でイラク増派反対という拘束力はないが抗議としては意味のある決議案を通すことが出来民主党は気を良くしていた。この議決が上院でも通り国民の支持を得られれば、それを踏み台にこの次はいよいよ拘束力のあるイラク戦費停止議案も通せるかもしれないと意欲を燃やしていた。

    しかし翌日の上院議会では可決に必要な賛成票を60票を集めることができず採決にすらもちこめずに議案は果てた。上院議会で可決できなかったことだけでなく民主党にはもうひとつ問題が生じた。

    下院議会が反増派議案を通す直前、海兵隊出身で退役軍人としても申し分ない肩書きのあるジョン・マーサ議員がある議案を提案したのである。これはアメリカ兵が出動されるにあたって十分な休息期間をとっていなければならないとか、武器の安全性を確かめてからでなくてはならぬとか、一見アメリカ兵たちの身を守るかに見える提案だった。

    民主党にとっては決して悪い議案とも思えないのだが、何故か民主党からは支持を得ていない。それどころか発案者のマーサ議員から距離を置こうとする動きさえ出ているのだ。そのことについてワシントンポストが詳しくかいている

    民主党の新人ジョー・セスタック下院議員は退役海軍大将でイラク戦争反対派として政治力を得たひとだが、セスタック議員はマーサ議員の案はまだ救える部分もあるとしながら、反戦家として声高の議員もマーサ議員の軍隊の作戦に干渉する提案は「ちょっと不安」だと語る。「私はつい最近まで軍隊にいた身ですから、その経験から言わせてもらいます。」

    どうもマーサ議員の独断的な行動は民主党内部でも問題なようだ。例えばマーサ議員はこの議案についてもほかの民主党議員達と、きちんと話あった上での発表ではなかったようだし、彼主催の反戦ウェッブサイトをはじめるにあたっても下院議長のペロシ女史にすら話しを通していなかったというのである。

    マーサ議員の議案は実際には戦闘員の準備状態や武器の安全性など理不尽な条件をつけて大統領がいちいち議会にお伺いをたてないと軍隊が出動できないようにするという裏口から増派阻止をするという提案だったため、共和党からは戦費を削り取ろうとする陰謀だと激しい攻撃を受けている。にも関わらず民主党からマーサ案を弁護する声は全く聞かれない。

    マーサ議員を援助してウェッブページをはじめた元下院議員で反戦運動家のトム・アンドリュース氏は激怒している。「問題は民主党にはどれだけ根性があるのかってことですよ。共和党がいくつもタッチダウンのパスをやってるというのに、民主党はフィールドにすら出てないんですから。」

    それに間抜けなことに、マーサ議員はこの案の本当の目的がブッシュ大統領のイラク増派だけではなく、ブッシュ大統領の外交政策をことごとく阻止することにあるとべらべらウェッブサイトのインタビューでしゃべってしまったので、「軍隊を支持する」と主張してきたペロシ議長の足を踏み付ける結果となったのである。

    民主党は全体的にイラク戦争には反対とはいうものの、必ずしも戦争をどう終わらせるかという点では意見が一致していない。

    退役軍人やイラク帰還兵からなる議員たちの間では、動員されている軍隊の作戦に支障を来すような戦費差し止めは好ましくないという意見があるし、即刻撤退を望む左翼側は戦費を差しとめるなら差しとめるでさっさとやれ、とマーサの遠回しなやり方には多いに不満がある。

    マーサ議員の勝手な一人歩きが民主党の間に深い亀裂をもたらしたようである。

    February 26, 2007, 現時間 3:41 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 23, 2007

    いよいよ始まったヒラリー対オバマの非難合戦

    アメリカ内政

    いよいよ民主党の大統領候補の戦いは始まったようである。

    ヒラリー、オバマ両氏、非難合戦=民主党指名争い−米大統領選

     【ワシントン22日時事】2008年米大統領選挙で民主党候補指名争いの先頭を走るヒラリー・クリントン上院議員とバラク・オバマ上院議員の両陣営が 21日、激しい非難合戦を展開。民主党候補指名争いの「開幕戦」となる来年1月のアイオワ州党員集会までなお1年近く残し、2大候補のつぶし合いの火ぶたが切って落とされた。
     米メディアによると、両陣営の非難の応酬は、かつてクリントン前大統領のために資金集めに奔走したハリウッドの大物デービッド・ゲフィン氏がオバマ陣営にくら替えし、その資金集めのホストになったことが発端。それにとどまらず、同氏はヒラリー氏批判も繰り広げた。
     ゲフィン氏はスティーブン・スピルバーグ監督らとともに映画制作会社「ドリーム・ワークス」を創立した人物。ニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューで、「クリントン前大統領は無責任な人間。ヒラリー氏は野心満々ではあるが、戦時に国をまとめていけるとは思わない」と切り捨てた。
     これに、ヒラリー陣営は「オバマ氏の資金調達係からの個人攻撃」といきり立ち、オバマ氏による発言撤回を要求。これを拒否する同氏の政治的資質を問題と見なす声明も出した。

    まだアイオワ選まで一年もあるのにこんなに早期から殴り合いが始まるとは驚いた。ヒラリーとオバマは双方のウェッブサイトでお互いを攻撃しあっているが、その内容はかなり過激なものになってきている。先ずはヒラリーのウェッブサイトから:

    オバマ上院議員は斬ったり焼いたりの政治活動を昨日批判していながら、自分の(選挙運動の)資金調達会長にクリントン上院議員と彼女の夫を辛辣に個人攻撃させている。

    もしオバマ議員は誠実に政治活動のトーンを変えたいと考えているのなら、氏は即座にゲッフン(資金調達会長)の供述を糾弾し、氏を選挙運動から解雇し集めた資金は返還すべきだ。

    民主党は政策について激しく討論を交わすべきではあるが、わが党においてオバマ議員の資金調達会長がしているような個人的な罵倒が存在する場所はない。

    これに関してオバマ議員の返答は面白い。

    バラク・オバマはクリントン夫婦とかつてのクリントン最大の支持者との間の仲たがいに関わるつもりは全くない。皮肉なことにクリントン夫婦はデイビッド・ゲッフンが(クリントン氏のために)1800万ドルの資金を集め、(ホワイトハウスの)リンカーンの寝室に招かれ寝泊まりした時は何の文句もなかった。またさらに皮肉なのは、黒人であるバラク・オバマが候補に選ばれれば、民主党全体が一緒に引きずりおろされると語ったサウスカロライナ州上院議員ロバート・フォード氏の支持を全面的に受け入れていることだ。

    なんとバラク・オバマはアメリカ最初の黒人大統領(黒人に同情的という意味で)と言われたクリントン大統領の妻ヒラリーを人種差別者だと言って攻撃しているのだ。

    さて今日になって、オバマが完全に手中に入れたと思っていたノースカロライナの有力な黒人コンサルタントが、オバマではなくヒラリーと契約を結んだことが明かになった。このコンサルタントはもう一人の候補者エドワードとも契約交渉中だったらしいのだが、どうやらヒラリーが提案した月一万ドルの契約費が他の二人を上回っての落札だったようだ。

    オバマの選挙運動委員会はこのコンサルタントとオバマは契約寸前だったのを横からクリントンが契約を奪い取ったとして、オバマ側とコンサルタントのかわしたメールをメディアに公開するなどしてヒラリーを攻撃している。

    エドワードはこの間反カトリックの下品なブロガーを雇ったり解雇したりしてかなり評判をおとしてしまったし、アメリカ社会の格差を売り物にして自分は貧乏人の味方だと言っておきながら、貴族のような大豪邸を建てていることが明かになってしまったりで人気がた落ち。

    オバマとヒラリーの戦いはアイオワの民主党集会までの一年間どうやら激しくなりそうだ。

    February 23, 2007, 現時間 1:52 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 21, 2007

    日本女性の半島引き上げ体験本がアメリカでボイコットされる理由

    アメリカ内政 , 東洋危機

    韓国による反日感情が強まるなか、韓国は日本バッシングになんとかアメリカを巻き込もうとしているという印象を受ける出来事が立て続けに起きているのでその話をしたいのだが、両方書くと長くなるので今日はまずその一つ目。

    この話はもう日本のブロガーの間でも取り沙汰されているので御存じの方も多いと思う。ことの起こりはヨーコ・カワシマ・ワトキンズさんというアメリカへ移住した日本女性が戦争中の思い出を書いた『竹の森遠く』(So Far from the Bamboo Grove)という児童向けの本がアメリカの中学校で80年代から推薦書と指定されていたことに最近になって数人の在米韓国人父兄が抗議をしたことにある。この物語りは1945年当時11歳だったヨーコさんが軍人だった父親の仕事の関係で家族と一緒に住んでいた今の北朝鮮に当たる場所から日本へと引き上げる際に、日本の避難民が地元朝鮮人の盗賊やロシア兵に冒涜されたり金品を略奪されたのを目の当たりにした体験を少女の目からみて綴ったものである。

    問題はこの小説が数年前から米国の中学校の推せん図書60冊に入っているという点だ。この事実を知ったボストンやニューヨークなどに住む韓人の保護者らが教育当局に強く抗議を始めた。子供たちがこの本しか読まなかった場合、残酷な日本の植民地統治は全く知らず、韓国人に迫害された日本人たちの話だけを知ることになるという論理だ。

    誤った歴史認識を持ってしまう可能性のあるこの小説を、学校から退出させようという運動は昨年も起こった。ニューヨーク州にあるライカントリーデイスクールの場合は非常に成功的だった。昨年、この学校の6年生の韓人女子児童が問題の小説が英語の推せん図書に含まれた事実を知り、自ら授業をボイコットした。娘の授業の拒否理由を知った親は学校側に説明し、一理あると判断した学校側はこの本を推せん図書から除外した。

    ボストンでは韓人保護者たちの抗議が続くと地域教育委まで出た。マサチューセッツ州ドーバー・シェルボーン地域教育委員会は論議の末、2日、この本を推せん図書に含むかについて投票を実施した。投票の結果、推せん図書から外そうということになった。しかしこうした結果について英語教師らは「戦争の惨酷さをよく表した作品」として反発した。ここに他の人種の保護者たちが加勢し、投票はなかったことになってしまった。

    韓人たちが多く暮らすカリフォルニア州でもサンフランシスコ韓国教育院を中心に最近ボイコット運動が始まっている。教育院は現在、北部カリフォルニア州の学校を対象に実態の調査も並行して行っているということだ。

    私の伯母も幼い子供と一緒に中国から引き上げた人間の一人であるし、恩師もやはり同じような経験をしている。特に恩師のご主人はヨーコさんのお父さんのように、ロシア軍に捉えられて何年もシベリア送りになっていた。当時の大陸や朝鮮からの引き上げ難民の凄まじい話は幼い頃から聞かされてきたことなので、カカシはヨーコさんの体験が嘘だなどとはよもや思わない。だが韓国人たちは彼女の本のなかの内容が歴史的事実と噛み合ないとしてこの話は真っ赤な嘘であると主張している。

    親日のオーストラリア人が書いてるブログ、Occidentalismで、以前にも紹介したアメリカ人のゲリー・ビーバーさんがこの話を特集しているが、今年の2月16日にワトキンズさんがサイン会をしたボストンの会場で、彼女は「南京」などと書かれたTシャツをきた反日の観客らに詰問攻めにあったという。「あなたのお父さんは中国で何をしてたんですか?」とその中でも特に敵意丸出しで73歳のワトキンズさんに詰め寄ったのはダニエル・バレンブラット(Daniel Barenblatt)という男性で、日本軍が中国人をつかって生体実験をしたとする話題作"A Plague Upon Humanity"の著者である。

    彼はヨーコさんの話は最初から最後までねつ造だと言い切り歴史的にも間違いだらけだとし、その最大の間違いは加害者と被害者を取り違えていることにあるとしている。さらに、このバレンブラットなる人物はワトキンズさんの父親が生体実験をやったとされる731部隊の隊員だったのではないかとさえ言っているのである。(自分の反日本を売りたいためのパフォーマンスではないのか勘ぐるのはカカシだけだろうか?)

    一般に韓国人が「竹の森遠く」が歴史的に正しくないと指摘する数々の点、例えば少女のヨーコたちが住んでいた場所には竹林などなかったとか、鉄道がアメリカ軍の空爆で破壊されたとあるが1945年にアメリカ軍はこの地区を空爆していないとか、ヨーコや家族が共産党員が攻めてきたと話しているが、その頃まだ北朝鮮には共産党はなかったなどというのは重箱の隅を突くようなくだらない言いがかりだ。

    まず、北朝鮮に竹林が存在しないといういい分こそが嘘である。また11歳の少女には鉄道の爆発がアメリカ軍の空爆によるものか、ロシア軍のものか、それをいうなら日本軍がわざと爆破したものだったとしても、周りの大人たちの言っていたことをそのまま信繰り返しているにすぎない。北朝鮮に共産党員が実際に居たか居ないかにしても、北朝鮮の反対勢力を日本軍が単に「共産党員」と呼んでいただけのことかもしれず、11歳の少女に自分らに襲いかかってくるのがただの野盗か共産党員かなど分かるはずはない。

    第一、日本軍が朝鮮半島や中国で例え悪逆非道を行っていたということが事実だったとしても、日本軍が負けた時点で日本を占領軍として憎んでいた半島の抵抗勢力が日本人市民に報復としての悪行を働いたとしても不思議でもなんでもない。いやむしろ復讐の念を持って仕返しをする人間が一人もいなかったと考えるほうがおかしい。被害者は必ずしも善とは限らないのである。

    はっきり言って日本軍の行いとヨーコさんの体験は無関係であり、それをもって嘘だったという根拠には全くならない。

    在米韓国人たちがアメリカの児童に朝鮮の恥べき姿を知られたくないという気持ちは解る。だが、ヨーコさんらに悪行を働いたのは今の北朝鮮にあたる地域にすんでいた朝鮮人であって、今の韓国人とは関係ないはず。韓国の人々は悪事を働いたのは北朝鮮に人間で自分達ではないので混乱しないようにと読者に教えればいいだけの話だ。それとも北も南も同民族だというだけで道義上同じ責任があるというのだろうか?

    私にはどうして韓国が日本よりも後になって戦争した北朝鮮を、日本バッシングをしてまで庇う理由がどうも分からない。いくら同じ朝鮮民族だといっても彼等は共産党独裁主義であり、民主主義で自由な国は北などより日本とのほうがよっぽども共通点があるではないか。

    血族にばかりこだわって、韓国にとって大切なことを見失うと、今後の韓国の発展は見通しが暗くなってくる。

    February 21, 2007, 現時間 12:26 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    February 18, 2007

    「イラク戦争に勝つのは重要」と七割のアメリカ国民、二月の世論調査

    アメリカ内政 , イラク関係

    民主党は昨年の選挙で民主党が圧勝したことで、アメリカ国民がイラク即撤退を望んでいると解釈し、ブッシュ大統領のイラク政策を何かと阻止しようと必死だが、今月行われたインベスターズ・デイリーの世論調査によると、七割近いアメリカ国民がイラクで勝つことは「非常に重要」もしくは「重要」と答えていることが分かった。

    IBDの調査をまとめてみると、『イラクでアメリカが勝つことはどのくらい重要なことだと思うか』という質問に対して、42%が『非常に重要』とこたえ、24%『多少重要』と答えており、『あまり重要ではない』の17%と『全く重要ではない』の13%を大幅に上回った。またこの数字は去年の12月の調査に比べると『多少重要』と考えていた数が3%減りかわりに『非常に重要』の数が増えていることがわかる。

    また、『アメリカのイラク政策が成功することにどのくらい期待しているか』という質問では、『非常に期待している』が35%(4%増)『多少期待している』が23%(8%減)『あまり期待していない』が21%(1%増)、『全く期待していない』が19%(2%増)となっており、期待している人が期待していない40%よりも18%も多いことが分かる。

    これが党別の期待感になると、なんと80%の共和党支持者がイラク政策成功を期待していると答えているのである。(無所属は53%、民主党は43%)

    こうしてみると、民主党が現在イラクに出動している軍隊の必要経費を削減したり補充戦費を拒否したりすれば、国民からかなり反感を買う恐れがある。また民主党と一緒になって援軍の出動に反対反対と決議案に投票している共和党議員は2008年の選挙で投票者からひどいしっぺ返しを受ける可能性が高まった。

    私もミスター苺も、全国共和党委員会が裏切り者共和党議員に資金援助をするのであれば、党には一銭たりとも献金しないと決めた。献金はイラクに勝つ気のある議員の選挙運動に直接しようと昨晩話あったばかりである。

    すでに、ロサンゼルスの人気ラジオDJのヒュー・ヒューイットなどが先頭となって勝利幹部会(The Victory Caucus)なるものを結成し、イラク増派反対に投票した議員たちの地区に次の選挙の予選で挑戦者を立てようという動きが起きている。

    もっともイラク政策が選挙運動期間中になってもあまり成功の兆しをみせていなければ、世論は再び変動するであろうから、今のうちに反戦を唱えておくのも選挙運動の作戦としては正しいことなのかもしれない。だが、そうだとしたら、反戦政治家たちは本当に「アメリカの敗北に賭けている」といえる。

    February 18, 2007, 現時間 2:34 PM | コメント (3) | トラックバック (0)

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    February 17, 2007

    なんとしてもイラク戦争に負けたい米民主党

    アメリカ内政 , イラク関係

    アップデートあり文章の終わりを参照ください。

    イラク戦争の新しい進路がうまく進めば進むほど民主党は新作戦を脱線させようと必死である。彼等の行動を見ていればその動機はあきらかである。民主党はイラク戦争に負けることを恐れているのではなく、アメリカがイラク戦争に勝つことを心から恐れているのである。

    なぜアメリカ人である民主党議員たちがアメリカが戦争に負けることを望むのかといえば、イラク戦争は共和党のブッシュによる戦争であるという考えから、イラク戦争が失敗すれば国民は共和党全体を罰して民主党が2008年の一般選挙で大幅に議席を増やし、大統領選にも勝ち、大勝利を迎えられるという思惑が根本にあるのである。

    16日の金曜日、米国下院はブッシュ政権によるイラク増派反対の決議を通した。ブッシュの報道官であるトニー・スノー氏は記者会見で「民主党はアメリカの敗北に賭けている」と苦々しく語っていた。

     【ワシントン=山本秀也】米下院本会議は16日、ブッシュ大統領が表明したイラクへの兵力増派に反対する決議を賛成246、反対182で採択した。決議に拘束力はなく、ブッシュ政権はイラク新政策で表明した2万人以上の兵力増派を続行する構えだ。

     決議は民主党のスケルトン軍事委員長らに共和党の議員が加わって超党派議案として提出され、現行の米軍のイラク駐留には支持を表明しながらも、ブッシュ大統領がイラク新政策の目玉とした米軍増派を不支持とする内容だ。本会議での討論に4日間を要し、議員の9割に当たる392人が発言する本格的な論戦となった。この日の採決では共和党の17議員が賛成にまわった。

     民主党のペロシ下院議長は、「決議の採択は戦闘終結と駐留米軍の帰還に向けたイラクでの方向転換のシグナルとなる」と語った。民主党は戦費執行に制約を設ける法的措置なども検討しており、イラク政策をめぐって大統領と議会の対立は一段と強まりそうだ。一方、上院本会議も17日、同様の増派反対決議案の採決を予定している。

    民主党議員たちはブッシュの新作戦が早くも実りを見せていることにうろたえて、ついこの間まで絶対にしないと誓っていたくせに与党リーダーのハリー・リード上院議員とナンシー・ペロシ下院議長があり得ないといっていたイラク戦争の戦費差し止め執行を振り回して真っ向からブッシュ大統領を脅迫しにかかっている

    民主党はイラクへの増派とイランへの先制攻撃を阻止する方法を見つけたとしてブッシュ大統領の開戦権限に真っ向から挑戦している....

    「わが国はイラク路線について劇的な変更をおこなう必要があります。そしてその変更を実現させるのは議会の責任であります」と下院において軍隊支出の監督にあたっている民主党のジョン・マーサ下院議員は下院議員は語った。

    マーサ議員は兵士の戦線出動に一年の期間をおくなど戦闘員動員について厳しい規制をかける議案を準備している。最終的にはこの案によってブッシュが計画している16万兵を何か月にも渡って維持することは不可能になるであろうとマーサ議員は語った。

    マーサ議員の決議案は要するに戦闘員を出動させるにあたり、何かについていろいろと理不尽な規制をつけて、大統領がいちいち議会にお伺いをたてなければ軍隊を出動させることができなくなるというもので、現実的には戦闘員の速やかな出動をほぼ不可能にすることになる。これはどう考えても三権分立の憲法に違反する。

    例えば一旦イラクに出動した隊が帰国したら、どんな場合でも、少なくとも一年は戦場へ出動させてはいけないという規則がある。このほかにも、理不尽に高いレベルの訓練を受けていなければならないとか、戦士の任務期間を延長してはならない、軍需品が理不尽に高度なスタンダードに達していなければならないなどという規制がかけられ、しかもこれをいちいち大統領が確認し議会に提出し議会の承認がなければ出動できないとなっているのである。(この案はイラクだけに限られ、アフガニスタンにはあてはまらない。)

    このような案が通ったならば、戦場での貴重な経験を得た戦士が数カ月後に新しく動員される戦士と一緒に出動して知識や技術を引き継がせることができなくなる。また戦況が変化し経験ある隊の任期を延長させたり、帰国して数カ月しかたっていない軍を援軍としておくることもできなくなるのである。

    ムーブコングレス(MoveCongress.org)というウェッブサイトのインタビューでマーサ議員はこの案の本当の目的はイラク増派を阻止することであると意図を明かにしている。。(注:掲載した後でまずいと気が付いたのか、サイト経営者は内容を書き換えてしまった。下記は書き換える前の記事である。)

    防衛費充当委員会は大統領の930億ドルの追加予算申請について審議をはじめた。この申請への行動が新しい議会がイラク戦争において「財布の紐を締める」ことのできる最初の機会である。.

    マーサ会長は自分の作戦はイラクへの動員を制限するだけでなく、大統領の外交、国内警備政策をことごとく邪魔することにあると説明した。

    しかし専門家の間ではこのような議案は下院すらも通らないだろうという見解だ。この議案は一見アメリカ兵に無理な出動をさせないという思いやりがあるようにもとれるが、実際にマーサ議員が裏口から増派阻止を行おうとしていることは一目瞭然であり、アメリカ市民はこのような卑怯な手段には騙されないであろう。

    フォックスニュースの解説者はこの議決案は民主党にとって非常にまずい動きだと解説していた。その理由は:

    • 増派に反対している人でも、一旦出動している軍隊に必要な資金を断ち切るという考えには非常な抵抗がある。
    • このような行為は民主党は国防に弱いという先入観を強化することにつながり、民主党は戦争を嫌うあまり、勝利よりも敗北を望むと思われる。
    • そこまで思わないひとでも、議会が出動する軍隊の規模や場所まで規定するのは行き過ぎだと考えるだろう。
    • 2007年の予算は9月分まで充当されており、議会は早くても10月までは戦費を差しとめることはできない。
    • しかし10月までには民主党が最も恐れているブッシュの新作戦の成功があきらかになり反戦のメディアでも隠しきれなくなっている、という可能性がある。

    つまりマーサの作戦は失敗が目に見えているということだ。であるから下院の民主党議員ですらこの議決案には投票しないであろう。また、金曜日に増派反対の議決案が下院を通ったとはいえ、当初予測されていた共和党議員による大幅な寝返りは見られなかった。この議決案には拘束力はないが下院議員のイラク戦争に対する意見が反映する。共和党議員が多数投票していたならば、戦費差し止めの議決案を検討する意味もあったが、たった17人の寝返りでは共和党は民主党が期待したほど戦争反対の意識はないということになり、戦費差し止めの議決案が通る見込みはまずない。

    それでも民主党が戦費差し止め議案を提案するならば、国民には共和党は必死にイラク戦争に勝とうと努力しているのに、民主党は自分らの勢力を強めるために、なんとかしてイラク戦争に負けようとしているという印象を与えてしまうだろう。

    アップデート: 上院議会イラク議決案を否決

    わざわざ土曜日に出頭してきた上院だが、昨日下院で通ったイラク増派反対の議決案は上院で否決された。賛成56、反対34、可決に必要な60票には満たなかった。

    「軍隊への支持に関する投票で戦費について沈黙しているのは両方の道をとろうとする試みだ。」とケンタッキー代表で共和党リーダーのミッチ・マコーネル氏は語った。「だから我々はもっと正直な公の討論をしようと要求しているのだ。」

    民主党は戦費差し止め案をあからさまにだして国民から軍隊を支持していないと思われるのは嫌だが、反戦派にいい顔を見せたいので増派には反対だという拘束力のない意思表示だけをしておこうという魂胆である。マコーネル議員が抗議しているのは、戦争に反対なら反対で戦費差し止め執行を提案するぐらいの根性をみせろ、双方で良い顔をしようなどとは卑怯だ。正直に討論しろと要求しているわけだ。

    February 17, 2007, 現時間 4:13 AM | コメント (1) | トラックバック (1)

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    February 16, 2007

    効果をあげるブッシュのイラク新作戦

    アメリカ内政 , イラク関係 , イランをどうするか

    English version of this post can be read here.

    先日もカカシはブッシュの新作戦が早くも効果をあげているという話をしたばかりだが、ミスター苺がここ数日の米・イラク軍の活躍について書いているのでこちらでも紹介しておこう。以下、Big Lizards より。

    APの記事によるとここ数日のアメリカ・イラク連合軍によるシーア民兵の本拠地であるサドル市を塞ぎ各家を一軒一軒回って武器や民兵を探索する手入れはかなり効果をあげているようだ。またアメリカ軍はバグダッドのスンニテロリスト本拠地でもさらに厳しい取り締まりを行っているらしい。

    米・イラク軍は木曜日バグダッドのスンニの本拠地に深く潜入した。両軍は爆弾の仕掛けられた乗用車数台によって迎えられた。一方イギリス軍先導の隊はイラク南部において輸送用のコンテナを使ってイランからの武器流入の道を塞いだ。またイラク内政省は前日のバグダッド北部においてイラク軍との衝突の際、イラクのアルカエダのリーダーであるアブ・アユーブ・アル・マスリが負傷し側近が殺されたと発表した。

    本日になってアユーブ・マスリが負傷したという情報は確認できないと内政省はいっているので、実際何があったのか今のところちょっとはっきりしていない。しかしイラク軍とアルカエダ勢力の戦闘において重要人物が殺され負傷したことは確かなようだ。

    米・イラク連合軍はテロリストによる数回に渡る待ち伏せにあったが、味方側の負傷や戦死はなかった。ただアンバー地区で海兵隊員が名誉の戦死をした。

    ミルブロガーのビル・ロジオ(Bill Roggio)によると連合軍はモクタダ・サドルのマフディ軍への攻撃も激しく続けているようだ。

    連合軍はサドルへの圧力を維持しており、サドルがイランに避難している足下からマフディ軍解体のため積極的に働きかけている。バグダッドではマフディ軍、(別名ジャイシ・アル・マフディ)のメンバー二人が24時間前から拘束されている。バグダッドではイラク特別部隊が「武器供給や資金援助をしていたジャイシ・アル・マフディ組のならず者」を他の「参考人」と共に捕らえた。また別のマフディ軍のメンバーで「イラク市民や警察官を誘拐、拷問、殺人などをしてきたとされる」人物もイラク特別部隊員によって捕らえられた。

    イラク連合軍によるとイラク軍が捉えた二人はマフディ軍のなかでもかなりの重要人物のようである。

    まだイラクにはアメリカ軍の増派は起きていないにも関わらず、新作戦を取り入れたことによって早くも多大なる効果が生まれていることはうれしい限りである。実際私はちょっとおどろいているほどだ。これに米・イラク兵合わせて9万の兵が増加される(アメリカ兵21,500兵に加え残りはイラク兵)ことで、この作戦は成功すると私はかなり期待している。

    2008年の選挙の際にはイラク状況は2006年の時よりもずっと向上しているものと思われる。イラク状況は選挙に多大な影響を与えるであろう。もし私の予測が正しければ多くの民主党議員と民主党と一緒になってブッシュ政策に抗議する拘束力のない議案に投票したような少数の裏切り者共和党議員などは大きな代償を支払わされることとなるだろう。

    イラク状況が今よりもずっと良好な方向に進んでいれば、共和党の有力大統領候補の三人は誰もこれを利用して選挙運動に挑むことができる。イラク戦争は泥沼だ絶望的だと言ってアメリカ軍の作戦を妨害するような行動ばかりとっていた民主党はイラク戦争を持ち出せなくなる。

    とにかく全てがブッシュ新作戦の成功にかかっているわけだが、この調子で進んでくれることを願う。

    February 16, 2007, 現時間 11:58 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 13, 2007

    バラク・オバマの最初の失言 『アメリカ兵は無駄死にした』を謝罪

    アメリカ内政 , イラク関係

    リアル・クリア・ポリティクス(Real Clear Politics)において、バラク・オバマが大統領選挙出馬表明から一日もたっていないうちにイラクで戦死した米兵の命は「無駄死にだった」と失言した、即座にオバマは集まった記者たちの前で戦死した軍人の家族に対して失礼なことを言って「全く申し訳なかった」と謝罪した。オバマ氏は「言ってるそばから失言したと気が付いた」と語った。

    オバマにとってはこれが最初の失言かもしれないがおそらく最後ではないだろうとRCPは書いている。オバマが期待の新人である理由はまだ投票者がオバマという人間がどういう政治家なのかを理解していないからである。以前にも書いた通りオバマは政治家となってまだ間がないため、特にこれと言った功績を残していない。 であるから過去に色々問題のある言動をしていないという利点もあるが経験不足から色々間違いをおかす危険性もあるといえる。

    よく大統領とは見習いのやる仕事ではないといわれるが、選挙が近付くにつれて民主党の投票者はオバマが大統領としてやっていけるだけの器かどうかを見守っている。今後もこのような失言を続ければ彼への期待も薄れること間違いない。

    しかしヒラリー・クリントンの人気はオバマをかなり上回っているので、今後もこのような間違いをおかしていてはとてもヒラリーには追い付けないだろう。

    ところで、もう一人の有力候補ジョン・エドワードは過激派左翼で反カトリック教のブロガー、メリッサ・マーコッテをついに首にした。一度は保守派の圧力には負けないといっていたエドワードだが、その直後にマーコッテが再びカトリック教を下劣に攻撃する記事をブログに書いたため、さすがにエドワードも自分の間違いに気が付いたらしい。こんなに判断力のない人間が本気で大統領を目指すというのも恐ろしい限りである。

    February 13, 2007, 現時間 7:11 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 10, 2007

    ジョン・エドワードの選挙運動カトリック協会を攻撃

    アメリカ内政

    アメリカの民主党次期大統領候補としては、オバマのような未経験で中身のない人間や、親の七光りならぬ夫の七光りでまともなインタビューも受けていないヒラリーなどにくらば、ジョン・エドワードは実力派である。前回ジョン・ケリーの副大統領候補として選挙運動をやった経験もあるし、民事弁護士として大金持ちになったひとだから運動資金もたっぷりある。いまのところ支持率はまあまあだが、いざとなると彼が民主党候補になるのではないかと苺畑家ではもっぱらの噂である。(って二人だけど)

    さて、そのエドワードの選挙運動が今ちょっとアメリカの宗教界、特にカトリックの間で問題になっている。その原因はエドワードが数日前、選挙運動員として雇用したアマンダ・マーコッテとメリッサ・マック・イワン(Amanda Marcotte, formerly of Pandagon, and Melissa McEwan, of Shakespeare’s Sister)という二人の左翼ブロガーにある。

    この二人は過去に自分達のブログで反カトリックのエントリーを何度も書いているのだが、その言葉使いのきたないことといったら、泥酔した水兵でも顔を赤らめるような表現ばかりなのである。上品なキャンペーンを表看板にしているエドワードのような候補者がこんな下品な運動員を雇うことの常識を疑う。

    その内容を紹介するのはちょっと心苦しいのだが、内容を書かないと彼女たちがどれほど過激な左翼であるかが分からないのでここに少し紹介しよう。放送禁止用語は星印でかこって表現する。下記はマーコッテのブログより:

    リンクイスト最高裁判長官が死んだ。彼は心得の追求者とかいうんでもなんでもなかった、でも彼の理想が決断を取り消してしまうようなことはなかった。最高裁のそういう時代は終わった。ブッシュ一味は新しい最高裁判長官を任命する。

    要するに、私たちは*犯された*のだ。

    選択(の自由)などおさらばだ。そしてロー対ウェード(人工中絶は合法とした法律)は取り消される。各州は避妊を違法にしてしまだろう。そしていずれはイデオロギーが裁判所を支配し、プライバシーもなくなるのだ。そして避妊防具などなくなってしまう。

    今私に言えることといったら、子供がもうたくさんいてこれ以上いらないという女性は今のうちに避妊手術をしておけってことだけだ。子供が欲しいけど、今はいらないというひとは、さてどうしたものだろう。コンドームをつかうなら買いだめしておくことだろうね。もしピルをつかってるならカナダから入手するとか。

    ひとつだけ避妊を違法にしたいお前ら*母を犯すもの達*にいっておく。私はここに誓う。お前らは今後眠ることはない。私は赤ん坊を身ごもらずに毎日毎日*性交*をし続けてやる。 お前らは私をとめられないことを知るだろう。何度も寝返りを打ちながら嫉妬する*母を犯す者*たちよ。 私は妊娠という「罰」を受けない。お前らの企みは失敗する。不妊症の女たちは免れた。だからあきらめろ!私たち全員を捕まえることはできない。

    まったく紙面からフェミニズムが度を超して男性嫌悪症になってる欲求不満な女性の悲鳴が聞こえてくるようだ。マーコッテはイタリア系、マックイワンはアイルランド系の名前なので、多分二人ともカトリック教徒として育ったのだろう。大人になって無宗教いなったひとほど宗教への憎悪を深めることはよくあることだ。

    エドワードの選挙運動会は一旦は二人を解雇しようと考えたようだが、左翼からの強い反対があり、右翼の圧力には負けないといって二人を解雇しない決断をくだした。このような過激派も解雇できないとなるとエドワーズの支持者はかなり左翼だということができる。

    民主党の予選選挙ではそれでもいいかもしれないが、共和党相手の一般選挙でこの二人の反カトリック主義が持ち出されないとは思えない。宗教右翼と呼ばれる人たちが一斉に共和党候補の支持にまわる可能性は大きい。エドワードはこんな人たちは早いうちにきっておいた方がいいと思うのだが。

    もっとも共和党としては大変に歓迎できるニュースなので、自滅したいならどうぞご勝手に、といったところかな?

    February 10, 2007, 現時間 12:20 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 9, 2007

    脱走兵ワタダ中尉の軍法会議は無効審理へ

    アメリカ内政 , イラク関係

    イラク戦争が始まった直後の2003年に陸軍に入隊し去年初めてのイラク出動を拒否して軍法会議にかけられていたハワイ出身のワタダ中尉の軍法会議が本日無効審理となり、今年の4月に審理がやり直しされることになった。

    イラク派遣拒否の中尉、軍法会議が「無効」…再審理へ

     【ロサンゼルス=古沢由紀子】米ワシントン州フォートルイス陸軍基地で行われていたイラク戦争への派遣を拒否した日系3世アーレン・ワタダ陸軍中尉(28)に対する軍法会議で、担当判事は7日、事前の弁護側と検察側による事実認定手続きに問題があったとして、「審理無効」を宣言した。
    Click here to find out more!

     軍法会議は3月以降に再審理が行われることになった。

     AP通信によると、ジョン・ヘッド判事は、ワタダ中尉が訴追内容をよく理解しないまま無罪を主張しており、事実認定に矛盾があると判断した。

     中尉は「イラク戦争は根拠がなく、違法行為だ」として派遣を拒否。軍の命令を無視し、将校として不適切な行為をとった罪に問われ、軍法会議にかけられた。有罪なら最高で4年の禁固刑の可能性がある。
    (2007年2月8日12時1分 読売新聞)

    ワタダ中尉はアメリカ人将校としては唯一人出動を拒否した軍人である。ワタダ中尉はイラク戦争は違法だと言い張っていたが、すでに戦争が始まっていた2003年に、しかも出動する可能性が非常に高い陸軍にわざわざ入隊して三年間ずっと黙っていた人間が出動する段になって突然「違法云々」を言い出すのはおかしいという意見がミルブログを中心に交わされた。

    ワタダ中尉は最初から反戦運動をする目的で軍隊に入ったのではないかという話もあるが、これはちょっと変だろう。もし現役軍人であることで反戦運動に博をつけたかったのなら、陸軍よりも海軍か空軍に入隊すれば実際に戦地へ送られる可能性はかなり低い。

    話はずれるが、現役軍人が創設したというAn Appeal for Rederssというイラク戦争反対運動がある。創設者も参加者も現役もしくは元軍人で最初は草の根運動だということになっているのだが、これがどうもうさん臭い団体なのだ。草の根運動とは建前だけで、実は左翼のプロ団体が背景にあり組織力も資金力も抜群の団体なのだ。(詳細はMudville Gazetteを参照されたし)が、その話はちょっとおいといて、、

    先ず創設者というのが海軍の水兵二年目のジョナサン・フトーという男性。フトー兵は自分の反戦ウェッブサイトで「無収益団体, NPO」に何年かつとめ小学校の教師を目指したが失敗し、2004年の1月に海軍に志願入隊したと書いている。しかしフトー兵が働いていたというNPOとはアムネスティーインターナショナルというおよそ親米とは言えない団体で、2001年には社会主義労働者党という過激派左翼のメンバーと並んで反警察運動をしていたこともある。2002年には同団体の大西洋地域部のプログラムコーディネータをしていた。

    そしてきわめつけは2003年にフトーはイラク反戦運動に参加していたのである。

    そういう人間がどうしてわざわざアメリカ海軍に入隊したのか。そして入隊後たった2年で再び反戦運動をはじめた理由はなにか? これは最初から軍隊内部で現役軍人として反戦運動をするつもりだったと考えるべきだろう。だから彼は海軍を選んだのだと私は考える。海軍ならば職種を選べば、特別部隊にでも入らない限り軍艦をあちこち乗り回す程度でイラク戦地でライフルもって歩き回る可能性はほとんどないからだ。

    一般市民が反戦運動をすれば、軍隊に入る勇気がないからだろうといわれかねないが、実際に現役の軍人が反戦ということになれば話は別である。

    さて、ここでワタダ中尉に話を戻そう。もしもワタダ中尉が最初からイラク戦争に反対で現役の軍人として反戦運動をするのが目的だったのだとしたら、出動の可能性が非常に高い陸軍に入隊するのはおかしい。実際にイラクへいって帰ってきてからなら話は別だが、出動拒否ではお話にならない。

    思うにワタダ中尉は何の考えもなく陸軍に入隊したのだ。3年間の任期があと半年で終わるという時までずっとだまっていたのも、このまま戦地へいかずに除隊できるかもしれないと考えたからだろう。だが出動命令が出てはじめて恐怖におののいたのである。そこで自分の臆病心に直面する勇気もないから戦争が違法だのなんだのとこじつけを考えたに過ぎないのだ。

    みじめな男だ。ワタダ中尉。

    February 9, 2007, 現時間 4:41 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    February 6, 2007

    イラク反増派議案、採決ならず

    アメリカ内政 , イラク関係

    や〜っばりね。採決するには票が足りないとカカシが予測した通りだった。まずはこの記事から。

    イラク増派反対決議案、共和党が上院で採決阻止

    ワシントン(CNNー2007.02.06) ブッシュ米大統領が先月発表した米軍イラク増派に反対する超党派決議案の本格審議が5日、米上院で始まったが、共和党議員らが採決を阻止した。上院の規定により、審議および採決の動議可決には60票の賛成票が必要だが、賛成49反対47と、共和・民主両党の議席数でほぼ割れる結果となった。

    反対決議案は、共和党のジョン・ワーナー上院議員(バージニア)と民主党のカール・レビン上院議員(ミシガン)が各自の決議案を一本化したもの。ミッチ・マコーネル少数党院内総務(共和党、ケンタッキー)は、共和党側が作成した2つの代替案についても審議と採決を行うべきだと主張したが、ハリー・リード多数党院内総務(民主党、ネバダ)がこれを拒否。両者は先週末に協議したものの、行き詰まりは打開できなかった。

    5日の本会議では、リード同総務がイラク新政策をめぐる「審議をつぶそうとしている」として共和党を非難。これを受けてマコーネル同総務は、共和党は「審議の用意がある」ものの、過程の「公正さ」求めて審議に反対している、と反論した。

    マコーネル同総務が採決を求めている代替案は、ブッシュ大統領の戦略を支持する案と、イラク戦費の拠出継続を盛り込んだ案。共和党指導部は動議採決に強硬に反対しているものの、同党はイラク政策について一枚岩ではない。

    民主党は多数派になって少数党の切り札が身にしみただろうか。なにせ民主党はこの手を使って何度もブッシュ大統領推薦の裁判官承認の採決を阻止していきたのだから文句は言えまい。戦争反対といって戦争予算を削るほどの度胸はないくせに、全く拘束力のない議決だけ通して立派に反戦運動やってる気分なんだからあきれる。

    ところで、この議案の草案者であるへーグルとワーナーの両方の議員が採決に反対する票を入れたのには笑ってしまった。アルファベット順だったので共和党で来期の選挙では苦戦が予想されるミネソタのノーム・コールマン議員は最初のほうで採決に賛成の投票をして完全にバカを見てしまった。私がミネソタ住民なら次回はかなり考えるだろう。だが、彼のライバルはなんと反ブッシュの本を何冊も出版している人気コメディアンのアル・フランケン。ミネソタは大変だわな。

    February 6, 2007, 現時間 7:46 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    February 3, 2007

    戦争を反対して軍隊を支持できるのか?

    アメリカ内政 , イラク関係 , 狂ったメディア

    最近よく、「イラク戦争には反対だがアメリカ軍は支持する」と言う人がリベラルの、特に政治家の中で増えている。民主党のジョン・ケリー議員が「勉強にしないとイラクへいくはめになる」とアメリカ軍人をバカにした発言をして以来、人気急下降で希望していた大統領選挙への出馬を断念せざるおえなくなったのでも分かるように、アメリカ人はアメリカ軍人をバカにされるのが大嫌いである。

    アメリカリベラルの間では軍人を嫌うのが日常茶飯事になっている。自分達の内輪ジョークではしょっちゅう軍人の悪口を言っているから、つい公式の場でもうっかり軍人の悪口をいってしまうのだろう。だが、賢い政治家になってくるとそんなへまはやらない。下院議長のナンシー・ペロシもことあるごとにイラク戦争の批判をしながら、演説の最後にアメリカ軍を支持すると付け加えることを忘れない。2008年の大統領選挙希望の星、ヒラリー・クリントンもアメリカ軍への予算を削ってはならない、とアメリカ軍への支持を強調している。

    しかしアメリカ軍人がやっていることを真っ向から反対し、現場の軍人が必要だと訴えている援軍の出動に異議を唱え、アメリカ軍人の仕事がやりにくくなるような決議案を通し、アメリカ軍人をより危険な状況に陥らせるような行為ばかりをとるリベラル政治家の口先だけの「軍隊支持」にはいい加減アメリカ軍人もうんざりしている。

    この間アメリカのテレビ局NBCで、リチャード・エンゲル特派員がそうした軍人へのインタビューをし、戦地で戦う兵隊さんたちが祖国の偽善者たちに口々に不満を漏らす映像が放送された。

    エンゲル:新しい兵士らが慣れなければならないのは新しい任務だけではありません。彼等には他に心配なことがあります。それは祖国において高まっている戦争討論です。ここにいる兵士らは口々にアメリカ市民の戦争批判に関して不満がつのっているといいます。兵士の多くが自分達が戦っていることへの批判は自分達への個人攻撃であると受け取っています。21歳の技術者、タイラー・ジョンソン兵は今回初めてのイラク任務です。彼は戦争に猜疑心のある人たちは批判する前にここへきて現場を自分の目で確かめてみてはどうかといいます。

    タイラー・ジョンソン兵(Specialist Tyler Johnson):..人が死んでんですよ。分かります? 俺のいってること? あんたたちは軍隊を支持するとかいうかもしれないけど、軍隊が汗水たらして血流して命落としてがんばってることを支持しないっていってるわけですよ。そんなの俺に言わしたらおかしいっすよ。

    エンゲル:マヌエル・サハガン伍長はアフガニスタンでも勤務し、イラクは4回目の任務です。彼は祖国の人々は両方を支持することはできないといいます。

    マヌエル・サハガン伍長:(Staff Sergeant Manuel Sahagun): ひとつ私が一番嫌いなのは軍隊を支持するといいながら戦争を支持していないということです。支持するなら全て支持してほしいです。

    エンゲル:ピーター・マナ兵は人々は戦争がどれだけ大変なものか忘れているといいます。

    ピーター・マナ兵(Specialist Peter Manna): もし人々がおれたちがちゃんとした仕事をしてないって思うなら、おれたちがやってきた全てが無駄だったっていってることになる。

    リチャード・エンゲル:アパッチ隊は二人の兵士を失いました。兵士たちは同士が命を捧げた任務を捨てざる終えなくなるのではないかと心配しています。NBCニュース、リチャード・エンゲルがバグダッドからお伝えしました。

    この番組を見ていて腹がたったのはワシントンポストのコラムニスト、ウィリアム・アーキン(William Arkin)だ。彼は早速翌日のコラムにアメリカ軍人は文句をいうどころか、『反戦でありながらアメリカ軍を支持しているアメリカ市民に感謝すべきだ、アメリカ軍人は志願者だけの傭兵のようなもので、市民から唾を吐きかけられないだけでもありがたいと思え』という内容のコラムを書いた。リンクはすでにつながらないので私が保存しておいた元記事から抜粋する。

    これらの兵士らは、世論調査では圧倒的にブッシュ大統領のイラク戦争のやり方を支持していないアメリカ市民が、それでも軍隊を支持し尊敬していることに感謝すべきである。

    アルグレーブだの、ハディーサだの、強姦や殺人が起きる度にアメリカ市民は一部の不届きものによるしわざだとか、政権や司令部の責任だといって軍事を赦免してきた。

    そりゃ確かに下っ端兵隊は監獄送りになる。だが反戦運動ですらその焦点はホワイトハウスの方針だ。近頃では制服組のひとりとして「赤ん坊殺し!」などといわれて唾を吐きかけられるなんてことはめったに聞かない。

    そのうえ我々は兵士にまともな給料を払い、家族の面倒をみて、家裁だの医療費だの社会保障をし、戦地で必要とされる訳の分からない必需品まで供給している。我々は軍隊をできる限りのやり方で援助しているというのに、彼等はその上にさらに、我々に地べたにはいつくばって死んだふりをしろというのだ。軍人たちは自分達が社会の掟を超越しているのだから軍隊に道を譲り将軍たちに戦争をさせろ、そして我々の権利や言論の責任を放棄しろというのである。

    アーキンは911以後のアメリカ政府の対テロ戦争の意味が理解できないという。本当にイスラムテロリストによる脅威などあるのだろうかとさえ問いかける。

    NBCのこの放送はアメリカが傭兵、おっと失礼、志願兵軍、を持つことの代償を思い知らされる。汚い仕事というのは、洗濯と同じで誰もやりたがらない。しかしイラクは汚い洗濯物を洗うのとは違って誰かがやらなければならない仕事ではない。もう誰もそんなことは信じていない。

    兵士らが仕事をするためには、自分らが大事な防御壁を守っているのだと信じなければならないというのは分かる。そこから彼等の不満が生まれるのだということも理解できる。彼等は若く無垢で自分らの仕事が全く成果をあげず、何の変化もない状況に不満を持っているのも理解できる。世間から遮断され常に誰もが彼等を支持すると聞かされてるのに祖国での討論で混乱するのも無理はない。

    アーキンは、アメリカ兵は世間知らずの教養のないバカばっかりで、自分らの戦っている戦争が意味のないものであることすら知らずに戦争を批判する人間に八つ当たりをしている、とでも言いたげだ。実際にはアメリカ兵はイラクでもインターネットで世界のニュースを知ることができるし、その上に現場の状況を把握しており、アメリカでパジャマを来たままソファに座ってパソコンたたいてる我々なんかよりよっぽども正しい判断のできる立場にいるのだ。

    これを読んで怒ったのは現役軍人だけではない。記事は軍人の家族、親戚一同はもとより、保守派ブロガーや軍隊を支持している一般市民の逆鱗に触れた。ワシントンポストへはよっぽど大量の苦情が寄せられたとみえ、元記事はオンラインからは削除され、本日アーキンはネット上で謝罪を余儀なくされた。(元のリンクへいってみるとたちまちのうちに600以上のコメントが寄せられたため、サイトは一時閉鎖されたと注意書きがあるほどだ。)

    もっとも昨日ラジオのインタビューで彼は『発言を撤回するつもりはない、アメリカは負けている、アメリカ軍は教養が低い』などと息巻いていたから、謝罪文は編集部に言われて仕方なく書いたもので心のこもったものでないことは明白である。

    アーキンのように軍人は黙って戦争やってろというような奴に限って自分が批判されると言論の自由を迫害しているといってごねるのは常だ。しかしアーキンは決して軍人が文句を言う権利がないとか、唾をはきかけられるべきだとか言ったのではなく、軍人も反戦でありながら軍隊を支持しているアメリカ市民に感謝すべきだといいたかっただけだと強調している。私には全くそうは読めないけどね。とにかくこの謝罪文の一部を読んでもらいたい。

    私が今日のアメリカ兵を傭兵と表現したことは明かに誤りであった。

    (軍隊の)男女はお金のために国家おざなりに働いているのではない。現状はもっとひどい。制服を着ている非常に多くの人々が自分らこそが本当の国家だと思い込んでいる。彼等は憲法と国旗の影に隠れ反民主的、反リベラル、反ジャーナリズム、不寛容、多少でもアメリカに反する考えを否定する姿勢をとっている。

    私が「軍隊もアメリカ市民を支持すべきだ』が火曜日に掲載されて以来、多くの人々から私は黙って他者が私のために犠牲になっていることに感謝しろと言われた。

    これが謝罪?謝罪どころかアメリカ軍人を傭兵などといったのは生易しすぎた、アメリカ軍人は自由も民主主義も信じない暴君だと言い直しただけではないか、なんというごう慢さだろう。

    私は戦争そのものを支持できなくても軍隊を支持することは可能だと考える。私はクリントン大統領政権下で行われたコソボ・ボスニアの戦争には大反対だった。しかし出動した軍人たちの任務が失敗すればいいなどとは思ったこともないし、戦地へ行った人々には「がんばってね、無事にかえってきて下さい」と激励の声をかけた。戦争そのものが間違っているとしても戦っている兵士らに責任はないではないか、彼等に八つ当たりしてどうなる?

    アメリカ軍人が文句をいっているのは、アーキンのように戦争に反対なだけでなく、その戦争で戦っている軍人を軽蔑している人間が、社会からつまはじきにされるのを恐れるばかりに口先だけで軍隊を支持しているなどとでまかせを言っている人間に対してのものだ。家族と別れて危険な場所で感謝もされない仕事をしている兵隊さんたちのことを一度でも真剣に考えたならば、こんな下らない記事はかけないはずだ。アーキンのようなバカが自由にものがいえるのも、我々の勇敢な軍人たちが命がけで戦ってくれているからだ。

    すこしは感謝しろ!

    February 3, 2007, 現時間 3:55 AM | コメント (3) | トラックバック (0)

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    February 2, 2007

    米議会の腰抜け反増派議案

    アメリカ内政 , イラク関係

    アップデート:訂正のお知らせ。最後をご参照のこと。

    民主党と共和党の双方から草案が出ていたイラク増派反対決議案だが、今日になって口調のきつい民主党の案は反故になり、比較的柔らかい口調の共和党の案ひとつに絞ることで議決案が決定した。

    ワシントン──共和党のジョン・ワーナー上院議員(バージニア)と民主党のカール・レビン上院議員(ミシガン)は1月31日、新イラク政策に基く米軍増派への超党派反対決議案を提出した。

    レビン議員は1月、ワーナー議員の後任として上院軍事委員会議長に就任。両議員は各自の決議案を競い、厳しい表現が少ないワーナー議員案の方が共和党の支持を集めていた。

    超党派となった新たな決議案は、増派反対に関するワーナー議員案の表現を尊重したうえで、米軍のイラク駐留費を守る方針を盛り込んだ内容。レビン議員案の「増派は国益に反する」といった表現や、ワーナー議員案で一定規模の増派支持を示唆する部分は削除された。

    決議案の一本化で共和・民主両党の支持は一層拡大し、可決の可能性が高まる見通し。リード上院多数党院内総務(民主党)は軍事委員会での審議を経ずに、2月5日から本会議で決議案の討論に入る意向を示した。

    ヒューヒューイットのサイトに決議案の全文が載っている。長ったらしくぐたぐた書いてはあるが、どこにも「増派絶対反対」とか新作戦がうまくいかなかったら「即刻撤退すべき」といった文章は出てこない。多少きつい言い方があるとしたら、イラク市民が率先して治安維持と復興に取り組まなければ、アメリカ国民からの支持を失うであろう、といった部分くらいだろうか。

    具体的にイラク政府がしなえければならないこととして11の項目が挙げられており、その結果をイラク政府はイラク大使を通じて月毎にアメリカ議会に報告することとある。

    はっきり言ってこんな議決通してなんになるのだろうか? 単にブッシュ大統領の新作戦がきちんといくかどうかちゃんと報告して下さいね、イラクさん、いつまでもアメリカに頼ってばかりじゃ駄目よ、程度の内容であり、ブッシュ批判にも増派反対にも全くなっていない。しかも投票阻止にあわないための60票が集まる可能性はほとんどなく、この議決は投票にも持っていかれずに消え去るだろうというのが今の見方。

    全く騒いだ割には意味のない腰抜け内容になったようだ。

    アップデート:私がウォーナー議員提案としてヒュー・ヒューイットのサイトへのリンクを張った提案は、ウォーナー議員のものではなく、マケイン(共和)・リーバーマン(独立)議員が主催となって提案した議決案でした。訂正します。しかし、ウォーナー氏は自分の提案からは辞退し、新しく提案されたマケイン・リーバーマンのほうに投票するかもしれないという意志を示しはじめている。となるとウォーナー議案が通る可能性はかなり低まった。本文でも説明したようにマケインの発案は単にイラクが復興の経過をアメリカ議会に定期的に報告せよというもので、別にブッシュ新作戦への批判ではないから、この議決案、はっきりいって何の意味もないものになりそうだ。

    February 2, 2007, 現時間 1:40 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 26, 2007

    私が決断者だ!議会ではない、ブッシュ大統領が断言

    アメリカ内政 , イラク関係

    今朝のニュースでは二つほどブッシュ大統領の決断に関する記事があった。先ずはブッシュ大統領がイラクへの増派について、決断をする権限があるのは大統領である自分だと断言したという記事。

    ブッシュ大統領は新作戦に反対する決議案が民主共和の両党から提案されていることに関して、「私は一番成功する可能性のある計画を選んだ」「作戦がうまくいく暇も与えずに批判しているひとがいる」などと強い口調で反撃。そこまでいうなら自分達で成功する方法を提案してみろ、とまで言っている。

    リベラル連中はすでにこのブッシュのきっぱりとした口調をあざ笑っているが、普通のアメリカ人はこういう強気の大統領を頼もしいと思うのではないかという気がする。大統領は国のリーダーであり、軍隊の総指揮官である。そのリーダーが権限もない議会の決議案で右往左往しているようでは戦争に勝てるはずがない。こうしてきっぱりと議会に挑戦状を叩き付けるとは、さすがジョージ・W・ブッシュ。

    ホワイトハウスの芝生で記者からイラクにいるイラン戦闘員に対する扱いが厳しくなっているが、それがかえって暴力を激化させているのではないかという質問に対してブッシュは自分の方針を弁護しながらも、イランに戦争が拡大するという可能性については「そのような考えは正しくない」と答えた。「我々の方針は我が軍を守ることにある。理屈にあっている。」と付け加えた。

    さて、そのイラクのイラン戦闘員の話だが、それが二つ目の記事だ。

    イラクのイラン人工作員の「殺害承認」

    ワシントン(2007.01.26、 CNN/REUTERS)米紙ワシントン・ポストは26日、ブッシュ大統領がイラク駐留米軍に対し、同国内で活動するイラン人工作員を殺害もしくは捕そくする権限を昨年秋に与えていたと報じた。この権限付与を直接知り得る立場にある政府やテロ対策当局者の情報として伝えた。...

    同紙は、イラン人工作員の殺害承認について、一般人や外交官が対象ではなく、イラクの武装組織と関係するイラン革命防衛隊や情報機関の要員が主な狙いとも報じた。米軍は殺害承認を受け、特殊部隊を投入してはいないが、米政権高官は同部隊を使うよう促しているという。

    イラクでは先月、米軍の3度にわたる捜索で複数のイラン政府関係者が拘束されている。カリルザード駐イラク大使は24日、拘束の容疑については近く発表するとの方針を示していた。ただ、米軍の捜索は、イラクへのイランの関与を示す治安要員のネットワーク追及の目的があったとしている。

    イラク国内で戦闘員の訓練や武器、資金の援助などの工作をしているイラン人やシリア人は容赦しないというのもブッシュの新作戦の一部である。だからアメリカメディアが今さら驚くほどのことはないはずだ。

    ブッシュ大統領は国境を越えてイランまで戦闘を拡大するつもりはないと言っているが、私はそれはちょっと疑わしいと思う。ブッシュのイラン工作員に対する新しい方針はイランへの牽制であると考えることも出来るが、イランのイラクでの介入があまりにもあからさまになった場合、ブッシュはその行為をそのままイラク内での工作員退治だけに留めておくだろうか?

    もっともイランにそのような猜疑心を持たせておくのも悪くない。イランがアメリカ攻撃を真剣に心配するようになれば、核兵器開発への野心も鈍る可能性があるからだ。

    January 26, 2007, 現時間 1:50 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 25, 2007

    ブッシュ大統領一般教書演説は好評

    アメリカ内政 , イラク関係 , イランをどうするか

    先日火曜日のブッシュ大統領一般教書演説は、民主党が期待していたような「イラクは負けてる撤退しよう」といった弱気な演説ではなく、ここで負けてたまるか、がんばろうという感じの演説だった。

    ブッシュ米大統領が23日行った一般教書演説は、対テロ戦争やイラク問題での成果を声高に叫んだ昨年までと打って変わり、順調な経済運営や福祉政策の充実を冒頭で訴える内政重視の内容となった。政権への逆風が続くなか、残り2年の任期で多くの成果は期待しにくい事情を映した格好だ。対テロ戦については「武力衝突を超えたイデオロギー闘争」であり長期戦であるとして、イラク増派など、これまでの指針をあくまで貫く考えを表明した。...

    対テロ戦に関しては、(1)米中枢同時テロなど米側の被害を繰り返し指摘(2)テロ抑止の実績を強調(3)対テロ戦にここで失敗すれば、より大きな被害を受けると警告(4)戦いの本質はイスラム教原理主義の独裁思想とのイデオロギー闘争であり、世代を超えた長期戦を予告−という構成。イラク政府がその責務を果たすためにも2万人以上の兵力増派を含むイラク新政策の実行が必要だと訴えた。論法は変わっても任期中はあくまで、この政策を貫く考えが読み取れる

    産経の記事はかなり悲観的ではあるが、生で見ていた私には決して大統領が悲観的であるようには見えなかった。かえって元気がでる内容だったと思う。国民の感想も結構好評なようだ。演説直後に行われたCNNの世論調査によると、

    演説を見た370人の大人のうち41%が「とても好意的」な反応を得たと答えた。 また37%が「どちらかといえば好意的」と答えた。2006年の時は「とても好意的」が48%、2005年では60%だった...

    昨晩演説をみた67%の人々がブッシュの政策が国を正しい方向に進ませていると答えた、ブッシュ政権中で最低の数値となった。2006年では68%、2005年では77%だった。

    また53%がこの演説によってブッシュと議会をコントロールする民主党とがもっと協力するようになると答えた。43%が演説によって双方がよけいに反対しあうだろうと答えた。

    演説を見た51%がとても、もしくはどちらかといえばイラクにおいてアメリカが目的を達成できる自信があると答えた。ブッシュ大統領の2004年の演説の後ではこの数字は71%だった。

    まったくCNNはこれまでの年と比べて、イラク戦争への支持が減っていると強調したいようだ。しかし、反戦メディアが日がな夜がな「泥沼、ベトナム、撤退、内乱」と騒いで、これだけイラクは失敗だとあらゆる場所で繰り返されているにも関わらず、まだ過半数のアメリカ人がイラクでは勝てると自信をもっているというのはこれだけでもすごい思う。

    しかし比べるべきなのはこれまでの演説の結果ではなく、ブッシュの演説前と演説後の人々の気持ちの差である。演説前の世論調査ではブッシュの新作戦が成功すると考えていた人の数は25〜29%だった。ところが演説の後になるとその数は51%にあがったのである。ということはブッシュの演説は多くのアメリカ人にあらたな自信を与えたことになるのだ。演説とはこうあるべきだ。

    普通のアメリカ人はテレビの前に一時間も座って大統領の演説など聞かないと思う。だから多くの人たちはまだ大統領の新作戦が具体的にどういうものなのかわかっていないだろう。ブッシュの演説が演説をきいた人たちの間でこれだけ良い影響があったのであれば、ブッシュ大統領を初め報道官のトニー・スノーや、副大統領、国務長官、防衛長官などがテレビのトークショーなどに出演してどんどん説明にあたれば、もっと多くのアメリカ人が新しい作戦を支持するようになるはずだ。

    アメリカは今よりもっとひどい状態になったことが何度もある。古くは南北戦争、第二次世界大戦、朝鮮戦争などでも、イラクなど比べものにならないほど大量に兵士を失い勝てる見込みが薄い時があった。しかしアメリカはそれらを乗り越えて勝利を得てきた。ブッシュ大統領はアメリカ市民に辛抱を求めた。この新しい作戦がうまくいく時間を求めた。過去にもっとひどい苦境を乗り越えてきたアメリカ人にならそれができる、この演説は改めアメリカ人にそう思わせる演説だったと思う。

    イラク戦争は何もかも思いどおりにいっているかといえば、無論そうではない。だが戦争というものは得てしてそういうものだ。どんなに綿密に作戦をたてても、100%計画どおりにいく戦争など存在しない。しかし計画が多少失敗しても、うまくいかないから撤退を考えるのではなく、どうやってうまくいってない箇所を調節できるのか、どうやったら失敗を糧にして勝利に結び付けるのか、それを考えるべきである。

    私はこの戦争には勝てると信じている。より多くのアメリカ人がそれを信じ大統領を支持すればその可能性はもっと高くなる。この大事な時に新作戦には反対だなどと下らない決議案をとおしている場合ではない!

    January 25, 2007, 現時間 8:46 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    ケリー議員大統領選出馬断念の持つ意味

    アメリカ内政 , イラク関係

    前回の大統領選挙で民主党候補だったジョン・ケリー上院議員は昨日2008年の大統領選出馬はしない意志をあきらかにした。ケリー議員が出馬を断念した大きな理由が数カ月前の勉強しないとイラクへいくはめになるといったあの失言にある。

     ケリー氏は04年大統領選で現職のブッシュ大統領に敗れたが、08年大統領選に向けて出馬の機会をうかがっていた。ベトナム帰還兵で、イラクからの米軍撤退について具体的な日程を定めるよう要求するなど早期撤退の旗振り役だが、昨年11月の中間選挙直前には学生を前に「勉強しないとイラクに行って苦労するはめになる」と発言、批判を浴びた

    ケリー氏の報道官もあの発言以来ケリーの支持率は下降の一途をたどったと認めている。しかし、みなさん、ここで考えていただきたい。もし主流メディアがいうようにアメリカ市民のイラク戦争支持がどんどん下がっているのだとしたら、どうして反軍隊のケリー氏の人気が落ちるのであろうか?

    私は民主党もそして一部の共和党員もこの間の選挙結果を間違って解釈していると思う。確かにアメリカ人はイラク情勢に苛立ちを覚えている。だがそれはイラク戦争そのものへの不満ではなくアメリカが勝っていないことへの不満なのだ。アメリカ人は勝者が好きなのである。

    民主党は何かとアメリカを膝まずかせようとする。あたかもアメリカが世界のスーパーパワーであることが恥かしくて仕方ないかのように。だが一般のアメリカ人は自分達が世界一であることを恥じるどころか誇りに思っている。アメリカが強いのだという意識を確認するニュースを歓迎するのだ。だからアメリカの力を象徴するアメリカ軍を侮辱するような言動を許さないのである。

    ということは、もしブッシュがイラク戦争に勝つことができたならアメリカ国民のイラクに対する気持ちも変わるだろう。特に共和党支持者にはその傾向がある。アメリカ議員たちはケリーの出馬断念から学び、アメリカ市民がこの間の選挙で議会に何を求めたのか明確に判断する必要がある。

    それができなければ2008年にひどいツケを払わされることになるだろう。

    January 25, 2007, 現時間 2:06 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 24, 2007

    米共和党の負け犬たち

    アメリカ内政 , イラク関係

    昨日の演説でブッシュ大統領はイラク戦争への大事さを再び訴えた。しかし、民主党のみならず、共和党の議員のなかにも今回のブッシュ大統領の作戦変更に自信のない負け犬精神をもった臆病者が結構いる。まずはこの記事から。

    イラク増派反対決議案、共和党主導で提出へ…米上院

    【ワシントン=五十嵐文】米上院のジョン・ウォーナー前軍事委員長ら共和党議員3人と、民主党のベン・ネルソン議員は22日、記者会見し、ブッシュ大統領が提唱したイラクへの米軍2万1500人増派に反対する決議案を提出する方針を明らかにした。

     上院では、すでにジョゼフ・バイデン外交委員長、カール・レビン軍事委員長ら民主党議員を中心とする超党派の増派反対決議案が提出されているが、共和党主導の決議案は初めてとなる。増派反対論が、共和党内でも強まっていることを示している。

     ウォーナー議員によると、決議案は2万人規模の増派への反対を明確にした上で、大統領に対し、「2万1500人より少ない兵力で戦略的目標を達成するため、あらゆる選択肢を検討するよう促す」としている。

     先の民主党主導の決議案と同様、法的な拘束力は持たない上、小規模な増派の容認に含みを持たせているのが特徴だ。23日夜の大統領の一般教書演説や、民主党主導の決議案を巡る議論の行方などをみた上で、提出時期を検討するとしている。
    (2007年1月23日10時25分 読売新聞)

    ここではっきりと読者の皆様に言っておくが、こうした議決には全く施行能力はない。アメリカの憲法によって軍の動きや規模は大統領のみに決断の権限がまかされており、議会が口を挟む権利は全くないのである。だからこれらの決議は議会が大統領を支持していないという形だけの意思表示でしかない。ではどうして議会がそんな無駄なことをするのかといえば、個々の議員たちが自分の地区の投票者に向かって自分が戦争に反対であるという意思表示をすることで再選に備えようという動機からくるのである。

    しかし、施行力がないとはいえ、この政治家たちの思惑による決議が戦況の及ぼす悪影響は計り知れない。議会の決議は大統領の政策変更には全く結びつかないとはいえ、最前線で戦う兵士らの士気には響くだろう。また我々の敵も我々が一致団結して戦争にとりくんでいないということを十分に理解し、アメリカ軍や民間人の犠牲を増やせば増やすほど我々が撤退する可能性が高まると奮起を起こすだろう。

    民主党の決議案が即刻撤退決議案とするなら、こっちは「ゆっくり撤退組」とでもいうのだろう。 最初からイラク戦争に反対をしていた民主党議員やチャック・ヘーグルのような共和党議員がこのような決議案に署名するのはまあしょうがないとしても、このワーナー(読売の発音ではウォーナー)発案では数名の戦争支持派が含まれていることにがっかりさせられる。

    1. サム・ブラウンバック (カンザス州、100%)
    2. スーザン・コリンズ (メイン州、32%)
    3. オリンピア・スノー (メイン州、32%)
    4. ノーム・コールマン (ミネソタ州, 64%)
    5. チャック・ヘーグル (ネブラスカ州、 96%)
    6. ジョージ・ボイノビッチ (オハイオ州、 68%)
    7. ゴードン・スミス (オレゴン州、58%)
    8. ジョン・ワーナー (バージニア、88%)


    括弧ないの何%という数字は、その議員がどれだけの割合で党の政策に同意してきたかという数値である。共和党のなかでもRINOと呼ばれる共和党はこの数値が低い。スーザン・コリンズやオリンピア・スノーなどがこの部類に入る。チャック・へーグルは保守派ではあるが、もともとイラク戦争は反対だった。だからこの人たちが作戦変更に反対でも別にいまさら驚くことではない。

    問題なのは他の面では共和党政策一筋できていた共和党議員が自分の地区がリベラル化し反戦ムードが高まったことから自分の信念を捨てて反戦決議案に同意しようという動きである。共和率100%のサム・ブラウンバックは大統領選に出馬予定だ。どうやら彼はアメリカ市民がイラク戦争から尻尾を巻いて退散するのを望んでいるという主流メディアの主張を完全に信じ切っているようだ。彼には信念も根性もないらしい。

    ジョン・ワーナーの場合は80という高齢なので年とって弱気になっているとしか思えない。全く年はとりたくないもんだ。しかし年とってきちんとした判断能力を失っているのなら早く引退するくらいの良識があってもよさそうなもんだ。

    しかしこの中で一番残念なのはミネソタのノーム・コールマンだろう。ミネソタの保守派はずいぶん彼の後押しをしてきたので、これはひどい裏切りといえる。彼の代表地域はどんどんリベラル化しているので、再選のことも考えての行動なのかもしれないが、自分の政治生命が大事で信念を窓から放り投げようとは全く見損なったとしかいいようがない。

    ほかにも数人、心が揺らいでいる共和党議員たちがいるが、残りの共和党員が結託すれば賛成派は58人であり、共和党リーダーのミッチ・マコーネルが根性をみせて議事妨害を行ったなら、それを押しのけて投票に持っていくには2票足りない。ということは共和党次第でこの二つの侮辱的で臆病な決議案を完全に潰してしまうことができるのである。

    私はここで保守派共和党議員の人たちに訴えたい!この戦争は勝てる。だがそのためには我々が心を一つにして大統領の政策を支持しなければならない。我々は戦争中なのである。個人の政治生命よりも国がこの戦争に勝つことが最優先されるべきだ。すくなくとも共和党の議員たちにはそれを理解してもらいたい。

    第一考えてもみよう。この決議案に賛成して、ブッシュ新作戦がうまくいった暁には同意した共和党議員らはばかをさらけだす。もし新作戦が失敗したら裏切り者と呼ばれるだろう。どっちにしても共和党議員がこれらの決議案に賛成して得することはありえない。

    共和党の議員さんたちにどうかそのことを十分に考えてもらいたい。

    January 24, 2007, 現時間 5:18 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 23, 2007

    オバマ候補の小学校は普通の公立学校マドラスにあらず!

    アメリカ内政

    このあいだヒラリークリントンのキャンプがバラク・オバマは幼少の頃、マドラスというイスラム教の学校に通っていたことを発見したという記事を紹介したが、23日付けのCNNによるとバラク・オバマが通っていた学校は宗教とは無関係な普通の公立小学校だったということだ。

    オバマ議員の過激派学校通学報道は事実無根 CNN

    ジャカルタ(CNN) 2008年次期米大統領選の出馬準備を進めている民主党のバラック・オバマ上院議員(イリノイ州)について、米国の一部報道は先日、オバマ議員がインドネシアで過ごした少年時代、イスラム過激派の学校に通学していたと伝えた。ただ、CNNが米ワシントンとインドネシアの首都ジャカルタで取材したところによると、こうした報道内容は事実と異なっている。

    オバマ議員は6─10歳当時の1967─71年、母親や義父とインドネシアに住んでいた。同議員は2冊の自著で、この期間にイスラム教の学校とカトリックの学校に各2年通学していたことを既に公表している。

    米紙ワシントン・タイムズの発行元が出版している雑誌「インサイト」のウェブサイトは先週、匿名の消息筋の発言として、オバマ議員がインドネシア在住当時にイスラム原理主義を教える学校に通学していたと伝えた。ヒラリー・クリントン上院議員(民主党)の関係者が行った調査の結果とされる。インサイト誌の報道内容は、FOXニュースやニューヨーク・ポスト紙、CNNヘッドライン・ニュース、多数の政治関連ブログに引用された。

    ただ、先日大統領選出馬を表明したヒラリー議員のスポークスマンは、オバマ議員に関する同誌の報道が「明らかに右派の仕業」と述べ、ヒラリー陣営が情報源であることを全面否定した。オバマ議員の関係者も、FOXニュースやインサイト誌の報道について「あきれるほど無責任」とコメントした。

    オバマ議員が69─71年に通っていたインドネシアの学校をCNN記者が訪れたところ、宗教教育を重視していない公立小学校で、児童は制服姿、教師の服装は欧米風だった。

    オバマ議員の元クラスメートは記者に対し、小学校の様子が当時と現在で余り変わっていないと語った。さらに、同校の児童にはキリスト教徒や仏教徒などもいるとして、イスラム学校ではなく普通の学校だと述べた。記者は22日放送のCNNの番組「シチュエーション・ルーム」で、同校が「以前取材したパキスタンのイスラム過激派学校とは全く異なる」と語った。

    インサイト誌のサイトは22日午後現在、報道内容を撤回していない。

    民主党は自分達で汚いことをやっておきながら、これを右翼の陰謀になすりつけようという魂胆らしい。さすがヒラリーキャンプ。そういえば、夫のビルが大統領の頃もヒラリーはしょっちゅう『右翼の陰謀』という言葉をつかっては批判を逃れようとしていた。この大統領選挙、どんどん醜くなるんだろうな。

    January 23, 2007, 現時間 9:32 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 20, 2007

    ヒラリーの攻撃、オバマ候補のイスラム教過去に詰問!

    アメリカ内政

    2008年の大統領選挙で民主党の候補になろうと息巻いているヒラリー・クリントンは、自分の一番のライバルになりそうなバラク・オバマの弱点を探すのに必死である。そしてどうやらヒラリーキャンプはオバマをぎゃふんと言わせるスキャンダルを見つけたらしい。

    そのスキャンダルとは、オバマがイスラム教徒であるということだ。オバマのミドルネームが「フセイン」なのはオバマがイスラム教徒であることの証明であり、オバマは幼少の頃からイスラム教徒の継父によってイスラム教徒として育てられていた。にもかかわらず氏はこのことを今まで隠してきたというのである。つまりオバマは「隠れモスラム」だと攻撃しているわけだ。

    アメリカ国民は幼少時にマドラス(イスラム教学校)で教育を受け、それについて明らかにしていなかった大統領を受け入れる用意はあるのか?

    とバラク・オバマ議員について問いかけているのはヒラリー・ロダム・クリントン上院議員のキャンプである。

    民主党内の反オバマ勢力の調査によれば、オバマ氏はインドネシアで継父によってイスラム教徒して育てられたことを発見したという。このまだ公開されていない背後調査に近い情報元によるとオバマ氏(45歳)は少なくとも四年間インドネシアのマドラスとよばれるイスラム教学校で教育を受けたという。

    「彼はイスラム教徒だ。なのにそれを隠してきた」と情報元は語った。「彼の民主党内の反対派はこれが選挙運動で大きな話題となることを希望している」とした。

    イスラム教議員のキース・エリソン氏が就任式で聖書のかわりにコーランを使うことを批判した保守派を反イスラムの人種差別者だと言って中傷していた民主党だが、いざ自分のライバルがイスラム教徒かもしれないとなると、それを使って攻撃。さすがアメリカリベラルだ。このダブルスタンダードには感心する。

    オバマ氏がイスラム教の小学校へいったなどということは別にどうということはない。私もキリスト系の学校に行ってたことがあるがキリスト教徒にはならなかったし。(聖書の勉強の時にはさぼって全然きいていなかった。笑)だが、今オバマ氏がイスラム教についてどう考えているのかは問題になる。これは以前にカトリック教徒の候補者として立候補したケネディ大統領や、共和党の大統領候補として現在立候補しているモルモン教徒のミット・ラムニー議員が、自分の宗教とアメリカの憲法のどちらを尊重するかについてきちんと説明しているのと同じように、オバマ議員も自分の方針をしっかり国民に説明する必要がある。

    確かオバマ議員はプロテスタントでシカゴの協会に通っているという話だ。あまり信心深いほうではないようだが、それをいうなら多くのアメリカ人が毎週協会に行ってるわけではないからそれ自体どうということはない。オバマ氏はライバルから質問されたら、子供の時は父親の影響でイスラム教の教育を受けたが大人になって自分はキリスト教の教えに目覚めたと言えばいいだけの話だ。

    オバマ氏自身は自叙伝において、自分のケニア人の実父は自分の母親にあった頃はすでに無宗教者であり、継父もそれほど信心深くなかったと書いている。

    私はオバマ候補を支持できないが、それは彼がイスラム教徒であるかどうかというより、彼がまだ議員になって二年しかたってない新人であるということと、彼がものすごいリベラルであるというのが理由だ。

    もっともヒラリーの本当のライバルはオバマよりも、元副大統領候補のジョン・エドワードの方ではないかという意見もある。エドワードは前回の時は無名の新人だったが今は名の知れた魅力的な候補となっている。彼は若いし見た感じもさわやかで、民事訴訟の弁護士だけあって話し方もスムーズでチャーミングである。いつもキーキー声のヒラリーおばさんとは大違い。

    それにヒラリーよりもエドワードがリベラルの間で有力となる理由のひとつとして、エドワードは最初からイラク戦争に大反対だったということがある。ヒラリーは戦争が国民の支持を受けていた時は賛成していたが、人気がなくなると反対派に回った。民主党の支持者のなかでも有力で過激なムーブオン派はヒラリーがいくら心かわりしたと言い訳してもヒラリーを許す気配は全くない。

    私が思うに、前回の大統領選でも雄叫びで有名になったハワード・ディーンが予選前まで大人気だったのに、いざ本格的な選挙が始まるとしょぼんでしまったという例もある。オバマはまだ議員として2年生。国民は彼のことは何も知らないので色々理想で話をしているが、選挙近くなってよくよく考えれば、彼の経験不足は候補者としては失格だということになるだろう。だが、それまでにヒラリー対オバマの泥試合でヒラリーがぼろぼろになった場合、得をするのはエドワードだろう。

    共和党としてはヒラリーが民主党の候補であるほうが、共和党候補が勝つ可能性は大きいと思うので、ぜひヒラリーにがんばってほしいのではないかな?

    January 20, 2007, 現時間 8:12 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    January 15, 2007

    イラク政策、民主党の新作戦

    アメリカ内政 , イラク関係

    先日のブッシュ大統領の新作戦が発表されて以来、民主党と一部の反戦共和党員の間からは非難轟々の嵐である。民主党がブッシュの政策を批判するのは当たり前だが、例によって彼等のやり方は汚い。

    ここでも詳細にわたって説明したように、ブッシュの新作戦はこれまでとはかなり違うものである。確かに兵の増強はあるが、それは変更のごく一部であって全てではない。だが、ナンシー・ペロシ下院議長にしろ、ヒラリー・クリントンにしろ、皆声をあわせて「何のかわりもない」「これまでどおりの愚作」といった言葉を繰り返し、全く効果もなく希望もない作戦に兵だけ増やしてアメリカ軍の尊い命を危険にさらそうとしている、といった非常に不誠実な批判をあびせている。

    これまでアメリカ軍隊や軍人のことなどひとっかけらも心配したこともなく、常に軍人に対する憎悪をあらわしに、ことあるごとにアメリカ軍の任務が安全に遂行されるのを阻止してきた人たちが、自分の都合のいい時だけ軍人の身の安全を持ち出してくる。まったく吐き気がする。特に下院議員のバーバラ・ボクサー女史などはライス国務長官への質疑応答で自分の息子たちは軍人になるには年が行き過ぎているし孫は若すぎる、と自分の子だくさんを自慢し独身で子供のいないライス長官は失う人がいないなどという信じられない侮辱をぶつけた。

    こんなことを共和党の男性議員が民主党の女性議員にでもいった日には、女性蔑視だの人権損害だのと大騒ぎになって進退問題にすらなりかねない。だが民主党の議員が共和党の女性政治家にいう分にはメディアも黙認するこのダブルスタンダード。

    ま、それはともかく、いまのところ民主党のペロシ議員はイラクの米軍に対する経費削減を行う気はないらしい。去年12月の世論調査でも国民の59%がイラク経費削減には反対しているし、いくら民主党でもそんなことをすれば国民から民主党はアメリカ軍を支持していないと非難を受けることは承知している。では民主党の狙いはなにか。

    それは、ブッシュの新作戦がこれまで通り新しい案など全くないただの増兵だけだと何度も繰り返すことによって弱まっているイラク戦争への国民の支持をさらに弱まらせようというものだ。現在イラク戦争にあてがわれている予算は今さら変更できない。それで民主党はブッシュ大統領が増兵に必要な新しい予算案を出すまでの間に世論を増兵絶対反対、イラク即刻撤退に変えていこうという魂胆なのである。

    しかし、この作戦には二つ三つ問題がある。イラクでの作戦変更は議会の同意を待つまでもなくブッシュの一存で実現できる。戦場での戦闘作戦変更は総司令官であるブッシュに権限があるからである。また、増兵にしてもすでにクェートに待機している軍隊をイラクへ動員すればいいだけのことで、新しく予算は必要ないしこれもまた議会の承認を要さない。

    ブッシュが議会の協力を必要とするのは現在イラクにいる軍隊の引き継ぎの軍隊を動員する際に必要経費の予算案を議会に提出する時である。それまでにはまだ数カ月ある。もしこの間にブッシュの新作戦が全く効果をあげず、今と同じ状態なら議会が予算増強を拒否しても国民による民主党への批判は少ないだろう。だがもしも、ブッシュの新作戦が少しでも成功し6か月後にはイラクが良い方向へ向かっている場合には民主党が軍事予算をごねるのは難かしくなる。しかもこの予算案の通過がごたごたして時間がかかり過ぎると2008年の選挙運動に突入してしまい、共和党議員から民主党は自分達の政治的野心のためにアメリカ軍の任務を妨害して勝てる戦争に負けようしていると批判されかねない。

    私は民主党は作戦を誤っていると思う。ブッシュの新作戦をできる限り阻止するのではなく、ここはブッシュのお手並み拝見といけば良いのだ。ブッシュの新作戦が成功するという自信は全くないが、ブッシュはアメリカの大統領であるから我々議会も同じアメリカ人としてブッシュ大統領の作戦を支持するとしておけば、失敗した場合でも、我々はブッシュに十分成功の機会を与えたが駄目だったのでイラク戦争はこれで終わりにしよう、ということができる。またブッシュが成功した場合には民主党は政党の違いを超えてアメリカの国益のために大統領を支持した、民主党の協力があったからこそブッシュは成功したと大威張りできるのである。

    私はアメリカがこの戦争に勝つことができるのであればその評価がだれに行こうとかまわない。民主党が戦争に勝ったといって議会で議席を増やしてもそれはそれでいいだろう。大事なのは今ここでイラク戦争に勝つことなのだから。

    しかし、今の民主党のやり方では戦争に勝っても負けても民主党が国のことを考えているというふうには見えない。それでも民主党はいいのだろうか?

    January 15, 2007, 現時間 10:34 PM | コメント (3) | トラックバック (1)

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    January 12, 2007

    米イスラム市民団体に断固たる姿勢:バーバラ・ボクサー民主党議員

    アメリカ内政 , 宗教と文化

    CAIRというアメリカ最大のイスラム教の、市民団体とは名ばかりのテロ団体の話は以前から何度もしているが、今回カリフォルニア州の下院議員バーバラ・ボクサー氏が公にCAIRとテロ軍団との関係を批判しイスラム教徒らから大攻撃を受けている。

    以下はワシントンタイムスに載ったジョール・マーブレイ氏のコメンタリーを参考にして書かせてもらった。

    バーバラ・ボクサー議員といえば私には地元の民主党議員だが、その思想は非常に左翼的で私は何一つ賛成できることがない。だから今回女史が穏健派を装い裏ではテロ軍団に資金援助をしたりイスラム過激派思想を広めているCAIRにたいして断固とした姿勢を示したことは驚くと共に非常に喜ばしく思う。

    ことのきっかけはボクサー議員がサクラメント市の政治運動市民バシム・エルカラ氏に「活躍賞」を贈呈する予定だったのをエルカラ氏が地元CAIRのリーダーであることを学んだ直後ボクサー議員が賞を取り下げたことにある。これにショックを受けたのはエルカラ氏当人よりもCAIR本部である。

    911事件後、なぜかアメリカ最大のイスラム市民団体はその勢力が衰退するどころか一見穏健な意見を掲げてアメリカの政治家達に取り入り、あらゆる部門でその権力の幅をきかせるようになってきた。特に反ブッシュ政権の左翼政治家への取り入りかたは熱心だったので、今回左翼の政治家であるボクサー議員から公の場でテロリストとの関係を指摘され大々的に拒絶されたことはCAIRにとっては予想外の衝撃であったろう。

    ボクサー議員は同じく民主党の左翼議員ニューヨーク代表チャールズ・シューマー議員やディック・ダービン議員が三年前に発表した見解を繰り返したにすぎないのだが、政治家の間では民主党も共和党の議員もCAIRを表立って批判する人間は少ない。これまでCAIRについて批判的な意見を表明してきたのは主に保守派の政治評論家やブロガーたちである。

    CAIRはボクサー議員が「親イスラエルロビー」の「反イスラムの過激派」に丸め込まれたのだと主張している。ボクサー議員は地元では人気のある議員であり、今後も再選で負ける可能性のほとんどな安全な議席の所有者だ。そのボクサー議員がCAIR関係の市民に賞を与えたからといって特にこれといった批判を受ける心配はない。だが逆に人権擁護を表看板にしている勢力ある市民団体CAIRを公に批判することで、ボクサー議員はイスラム教過激派から政治的にも身体的にも多大なる攻撃を受ける危険性がある。政治的に経験豊富なボクサー氏がその危険性を考えなかったとは思えない。だから今回の彼女の行動はかなり勇気あるものだと評価されるべきだろう。

    CAIRは予想どおりその組織力を動員してボクサー議員の事務所に大量の嫌がらせ電話攻撃をおこなっている。皮肉なことにこのCAIRのボクサー議員への攻撃がCAIRの暴力団的な危険性を世間に示す結果となった。

    CNNテレビのインタビューにおいてCAIRのスポークスマンであるイブラヒム・フーパー氏はCAIRは常にテロリズムを厳しく批判してきたと大嘘を述べた。

    CAIRは過去に一度だけハマスのテロ行為を批判したことがある。2002年3月にユダヤ教の大事な祭日パスオーバーの日にイスラエルのネタンヤで起きた虐殺事件がそれである。しかしCAIRはその声明文で事件がイスラエルで起きたとせず「中東での攻撃」とだけ書いていた。またヒズボラに関してはこの間の一か月に渡る戦争について、CAIRはヒズボラのテロ行為を一度も批判せずアメリカとイスラエルへの批判ばかり少なくとも8回は声明を発表している。

    実際にCAIRがハマスやヒズボラを糾弾したことなど一度もない。その気になればワシントンポストやピッツバーグガゼットなどの紙面を使ってその機会はいくらでもあったのにである。ニュースウィーク誌が先月ハマスを糾弾すべきではないかと直接質問した時もCAIRの会長で創設者のひとりNihad Awad氏は「親イスラエルロビーの遊びだ」といって一笑に伏して答えなかった。

    しかしCAIRは誰も聞いていないと思うとその会合などでテロリストへの熱烈な支援と共感を述べている。

    1994年フロリダのバリー大学で行われた演説のなかでAwad氏は「私はハマス運動を支持する」と宣言。氏は「私はハマス運動を支持する」と1999年シカゴで行われたパレスチナイスラム協会の大会でも青年たちに向かって述べた。またもう一人の創設者Omar Ahmad氏も自爆テロ犯人を讃え「イスラムのために自決した」「自由のために戦い、イスラムのために戦ったのだ、自殺ではない、イスラムのために死んだのである。」と語った。

    CAIRはしたたかな団体なので今後も色々と問題を起こすだろうが今回のボクサー議員の行動がきっかけとなって、アメリカの左翼の間にもCAIRがアメリカの敵なのだという意識がひろまってくれればこれに越したことはない。

    この間下院議員に就任したばかりのアメリカ初のイスラム教議員にしてもそうだが、イスラム教過激派は正体を隠して我々の世界に潜入するので、十分な注意が必要だ。

    January 12, 2007, 現時間 6:21 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    December 28, 2006

    イスラム教議員批判は人種差別ではない!

    アメリカ内政 , 宗教と文化 , 狂ったメディア

    アメリカ初のイスラム教徒議員が、就任式の宣誓を従来の聖書ではなくコーランを使ってやるつもりだと発表して以来、賛否両論色々でている。私は反対派だが、それについてはすでに何回か取り上げているので是非過去ログを読んでいただきたい。特に二番目は背景を知るのには大切。

    『コーラン宣誓』でみた日本人の誤解
    米初のモスレム議員聖書宣誓を拒否
    アメリカのイスラム化を狙うCAIR

    さて、ミネソタのイスラム教の新議員キース・エリソン氏(民主)をとりわけ批判しているのはバージニア州の共和党議員バージル・グッド氏(Rep. Virgil H. Goode Jr.)。これについて22日付けのワシントンポストの社説はグッド議員を「人種差別者」といって批判している。

    人種偏見は色々な姿に変装して現れる。それらは暗号だったり、潜伏していたり、信じられないくらい馬鹿だったりする。バージニア南部の一片を代表するバージル・H・グッドJr議員が示した人種偏見は三つ目のカテゴリーにぴったりあてはまる。他民族恐怖症の妄想状態にあったと見えて、グッド氏は合衆国へのイスラム教移民によって迫る危機と堕落の脅威に対して熱弁を振るった。「今のアメリカ合衆国の価値観と信仰を守るための厳しい移民制度を取り入れ手おかなければ、来世紀にはもっとく多くのイスラム教徒が移民して来るだろう」と氏は彼の地元住民に当てた手紙に記した。

    社説はグッド氏はアメリカの価値観とは寛容、多様性、宗教の自由だと教えた授業中に居眠りでもしていたんだろうとおちょくっている。そしてアメリカにとって危険なのはグッド氏のような偏見を持った考えがアメリカの価値観だと世界が誤解して、あたかもアメリカがイスラム教に宣戦布告をしたかのように思われることにあるとしている。

    これが他の宗教の話なら、私もワシントンポストの社説に同意したかもしれない。だが、ことイスラム教に関してはグッド氏の懸念を単なる被害妄想で片付けることはできない。イスラム教移民が20%を占めるようなフランスや他のヨーロッパ諸国において、一世代前に受け入れた多量のイスラム教移民がどれだけ深刻な問題をおこしているかワシントンポストも無知ではないはず。それだけでもグッド氏の懸念は決して行き過ぎではない。

    しかしもっと身近で差しせまった心配はグッド氏が批判しているエリソン議員本人にある。Jihad Watchの著者、ロバート・スペンサー氏は、エリソン議員がネイション・オブ・イスラム(アメリカの黒人イスラム過激派グループ)の長年のメンバーであること、イスラム過激派テログループのモスラム・ブラザーフッドなどと深い絆のあるアメリカのイスラム教市民団体CAIRとも深いつながりがあることなどをあげ、エリソン氏の危険な考えについてワシントンポストが一言も言及していないことを指摘している。

    上記のリンクからスペンサー氏作成のビデオを見ることができるが、エリソン議員がコーランをつかって宣誓をすると発表した際、参加していた支持者の間から「アラー・アックバー(神は偉大だ)」という大斉唱が聞こえてくるのは非常に無気味だ。

    グッド議員が支持者に出した手紙の内容をすべて読んだわけではないので、彼が移民全体に関してどのような意見を持っているのかは定かではない。だがグッド氏の懸念と批判をただ人種偏見だとか差別主義だとか脊髄反射でいう前に、エリソン議員がアメリカの憲法や道徳や価値観を尊重する意図があるのかどうかワシントンポストは問いただす義務があるのではないか? 

    この間も私はダラスの記者がイスラム教批判の記事を書いて地元イスラム教市民団体から苦情をもらった時、ではあなた方はアメリカはシャリア法のもとで生きるべきだと考えるのか、という質問にはっきりイエスともノーとも答えられなかったことを書いた。エリソン議員にもアメリカはこの質問をすべきである。本来ならば議員の選挙運動の時に地元新聞がこの質問をすべきだったのだ。だが、ライバル議員によるこのような質問はすべて異教徒への偏見だ、人種差別だ、被害妄想だ、といって片付けられてきちんと報道されなかった。

    アメリカ初のカトリック教徒大統領だったケネディ大統領が大統領に立候補した時、彼は彼の忠誠はアメリカにあるのかそれともローマにあるのかと問いただされた。モルモン教徒である共和党の議員で、2008年の大統領選出馬の意志表示をしているミット・ロムニー議員も同じようにモルモン教の教えとアメリカの憲法とどっちを重んじるかという質問に何度も答えている。

    それならば、なぜエリソン議員だけがイスラム教だというだけで特別扱いを受けるのだ? はっきり言って、イスラム過激派テロリストと戦争状態にあるアメリカでは、イスラム教こそカトリックやモルモンなどよりも問題にされていい宗教のはずだ。これはアメリカの存続がかかっているのだ。グッド議員がいうように、今はっきりさせておかなければ、今後もっと増えるだろうイスラム教移民にアメリカは適切な対処ができなくなるだろう。

    ワシントンポストの社説がいうような、アメリカがイスラム過激思想を大手を広げて寛容に受け入れ、イスラム教批判者は人種偏見者といって黙らされるなどというメッセージを世界のイスラム教徒に広めるほうがアメリカにとってはよっぽども危険なことである。

    December 28, 2006, 現時間 6:34 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    December 27, 2006

    イラク米兵に完全無視されたジョン・ケリー

    アメリカ内政 , イラク関係

    カリフォルニアの大学で学生たちに勉学の大事さを演説した時、勉強しないとイラクへいくはめになると語って米軍陣から総すかんを食ったジョン・ケリー民主党議員元大統領候補。2008年の再出馬に備え傷付いた関係をなんとか取り繕おうこのクリスマスシーズン、イラクまで出かけていって軍人たちのご機嫌とりをしようとしたが誰にも相手にされずひとりさみしくクリスマスの夕飯を食べることになったようだ。

    ハーバード大学教授で今は陸軍キャプテンとしてイラク勤務中のブロガー、 Ben of Mesopotamiaのベンがケリーのイラク訪問の詳細を書いている。

    ベンによるとケリー議員がくる前から前線基地の司令官たちはこぞってケーシー将軍にすでに別の特別ゲストが訪問中でそちらの接待で手があかないからケリーの接待はできないと申し出たらしいという噂でもちきりだった。

    こちらのイラク勤務の別のブロガー、ブラックファイブのマットはこう語る。(Hat tip Ben)

    おい、今、司令官、どの司令官でもいいからグリーンゾーンでじょ〜ん・け〜り〜の接待を誰かにやらせようっていう会議からかえってきたとこだ。

    冗談抜きで「おいおい、お前ら全員同時に用があるってこたあないだろうが、頼むよ!」とCG(ケーシー将軍)はいっていた。

    糞ケリーはエンバシーアネックスの宮廷で俺たちが無視するなか、ひとり座り込んでコーヒーすすってインゲン豆を食べるはめになりそうだぜ。

    俺は一緒に写真とるつもりだ。

    ケリーの乗ったヘリコプターでは行き先の暗号が「むじな(臆病者の意味)61番」と名付けられたとか、操縦士がケリーをおちょくった写真にサインしてもらったとかいろいろな噂が流れた。土曜日の21時、ケリーが演説をするという連絡を受けたベンが指定された場所にいくと、メディアは全くきておらず、いたのは義務で来ていた空軍テレビネットワークだけ。格好つけてパイロットが着る上着を着て訪れたケリーは「だ〜めだこりゃ〜」と出ていってしまった。

    翌日の日曜日、ケリーは兵士らの食堂で食事をした。普通はアメリカから議員がきた場合にはその議員の出身地の兵士らが議員をかこって同じテーブルに座るのが慣習だ。しかし、グリーンゾーンの警備担当の憲兵はケリーが代表するマサチューセッツ州からの隊であったにもかかわらず、誰一人としてケリーと一緒に座ろうとしなかった。これとは対照的にフォックステレビ局の人気司会者ビル・オライリーが来た時は400人以上の兵士が集まって大騒ぎになったそうだ。



    ジョン・ケリー

    ひとりさみしく食事をするケリー議員


    December 27, 2006, 現時間 4:07 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    December 25, 2006

    ヒラリー、アイオワに次ぎニューハンプシャーでも人気降下

    アメリカ内政

    24日つけのリアルクリアポリティクス にアイオア州とニューハンプシャー州での最近の大統領候補支持率世論調査結果が載っている。

    それによると先週初めに発表されたアイオワ州の世論調査では、民主党候補中バラク・オバマとジョン・エドワードの二人がトップの座を共有。期待のヒラリー・クリントンは第4位まで下がっている。続いて公表されたニューハンプシャーの調査でもオバマの人気があがってほとんどヒラリーと同点。共和党のほうではルーディ・ジュリアニとジョン・マケインが競り合っている。

    まあ、まだ2008年の選挙まで二年近くあるのだから大騒ぎするにはまだ早いが、ヒラリーがこんなに早い時期から苦戦するのはちょっと問題があるように思う。オバマは若手でハンサムなので人気はあるのだが、政治家としては経験がほとんどない。にもかかわらず共和党との候補者と比べた人気投票ではオバマは共和党のどの候補よりも人気がある。それに比べてヒラリーはジュリアーニとマケインには負けている。

    ヒラリーが民主党の候補として生き残るには今の時点で圧倒的に有利な立場にいなければならないはず。今後の選挙運動にはかなりの大金を注ぎ込む必要がありそうだ。

    December 25, 2006, 現時間 5:26 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    December 14, 2006

    2008年大統領選、ヒラリー対バラク・オバマ

    アメリカ内政

    来年の話をすると鬼が笑うというけれど、なんとこれは再来年の話。それでももう2008年大統領選挙の選挙運動は始まっている。民主党代表として話題の人はなんといっても元ファーストレディのヒラリー・クリントン女史。リベラルからの彼女の人気は相当のものなので彼女の独走になるだろうかと思いきや、最近若手のイリノイ州上院議員バラク・オバマ氏の人気が急上昇してヒラリーの人気を後ろから追い上げている。

    フォックスニュースの世論調査によると、今のところヒラリー支持は33%でオバマの12%を大きく上回っているので、ヒラリーはまだまだオバマのことを心配する必要はないのかもしれないが、若手でハンサムなオバマは最近しわの増えたヒラリーおばさんよりメディアには人気がある。

    クリントン前大統領の選挙管理人だったディック・モリス氏はヒラリーのファンとはいいがたいが、それでもオバマは経験不足の青二才でとても大統領の器ではないと手厳しい

    しかしオバマはとても、とても、未経験である。彼はイリノイ州の一党制地区から州上院議員に選ばれ、後に民主党の連邦政府上院議員候補に選ばれた。それというのも彼の金持ちで全額投入主義の競争相手は選挙運動がピークに達しようという時に離婚スキャンダルが起きてしまったからだ。イリノイは青い州(民主党支持)でオバマは2006年の選挙(2004年の間違い)で勝った、これもまた離婚スキャンダルのあった共和党の競争相手が出馬を断念した後、才能のない地元の共和党はこともあろうにアラン・キースなどという馬鹿げた代役をたてオバマの勝利を確実にした。

    要するにオバマは最初の選挙でほとんど難かしいキャンぺーンを経験せずにすんなんり当選してしまったので、選挙運動の難かしさには全く未経験だとモリスはいいたいわけだ。しかもオバマはこの上院議員の座をたった一年しか努めておらず2008年の段階ではまだ三年目だ。これで大統領になりたいというのはちょっと野心が大きすぎるかもしれない。

    しかし、難かしい選挙運動をしたことがないといえばヒラリーとて同じことだ。ヒラリーがニューヨークの上院議員に立候補した時、共和党側のジュリアーニ市長は癌にかかって土壇場で候補を事態、換わりの候補は無名の若手で選挙運動をする暇もなく選挙になってしまった。ニューヨークの記者たちはヒラリーの未経験をかばい続け難かしい質問はひとつもせず、ヒラリーは大勝利。

    この間のヒラリー二期目の選挙では、ヒラリーは圧倒的な勝利をおさめはしたが、最初から勝つとわかっている相手にたいして選挙資金を使い果たしてしまい今後の選挙運動に資金が足りない状態である。当選間違いなしの選挙で資金を使い果たしてしまうような人に国の経済を任せられるのか、かなり不安である。

    しかも大統領選に出るとなれば同情的なニューヨークの記者と違って、かなり手厳しい全国的な記者団らの質問に答えなければならなくなる。討論会にも出席しなければならないし、これまでのように難かしい質問を避け続けることは無理だ。夫のビルと違ってヒラリーはテレビ映りも悪いし人当たりも良くないのであんまりテレビのインタビュー番組に出過ぎるとかえって民衆の反感を買う恐れがある。

    ヒラリーもオバマも経験が足りないとなると、ほかにどんな候補者がいるかといえば、元副大統領のアル・「地球温暖化」ゴア、かジョン・「アメリカ兵は無教養」・ケリーくらいだ。 どちらもブッシュ相手に負けた経験があるだけでなく、ここ最近かなり評判落ちてるしどうなることやら。

    民主党の大統領候補にはろくなのがいないな。


    December 14, 2006, 現時間 5:43 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    December 11, 2006

    民主党イラクへ二万人増兵へ方針転換か?

    アメリカ内政 , イラク関係 , 対テロ戦争 , 防衛

    昨日ラムスフェルドの後任として大統領に任命されていたゲーツ氏が議会の承認を受け、正式に次期国防長官となることが決定した。 

    ワシントン──米上院本会議は6日、ブッシュ米大統領から次期国防長官に指名されたゲーツ元中央情報局(CIA)長官を、95対2の圧倒的賛成多数で正式承認した。

    反対票を投じた2人はともに共和党議員だった。民主党議員らは、米国がイラク戦争に勝利しているとは言えないと語ったゲーツ氏が、今後のイラク政策についてブッシュ米大統領に率直に助言することを期待し、同氏の指名を好感したもよう。ただ、米国民は国防総省のトップの交代以上に、イラク政策の包括的な転換を求めているとの指摘もある。

    ゲーツ氏の指名は、前日の上院軍事委員会で全会一致で承認されていた。同氏は18日に宣誓就任する。

    ゲーツ氏任命の際の公聴会でゲーツ氏が「米国がイラク戦争に勝利しているとは言えない」と発言したことがアメリカメディアでは大きく取り上げられているが、だからといって必ずしもゲーツ氏はいますぐアメリカ軍はイラクから撤退すべきであるとは言っていない。以下はAPの記事より

    ゲーツ氏はアメリカ軍の撤退をいつ始めるかという質問に対してはっきりした返事をせず、「現地での事情による」とだけ答えた。また氏は確認でき次第イラクへ行って米指揮官たちと相談するつもりだと語った。

    後に軍撤退の時期を特定して発表するかという聞かれたことに関して、そのような日程はアメリカの弱さを象徴するものであり「(敵に)どのくらい待てば我々が去るかを伝えるようなものだ」と語った。

    これなら今までブッシュ大統領がいい続けてきたこととなんら変わりはない。民主党議員たちはゲーツ氏がイラクでアメリカが勝っているとはいえないといったことだけに喜んで、では実際にイラクでアメリカはどうすべきなのかという話には注目しなかったのだろうか? いや、いくら民主党といえどそこまで間抜けではない。

    以前に私は民主党勝利=イラク撤退ではない!と書いた。むしろイラクで決定的な勝利をおさめるためには増兵すらあり得ると書いた。この予測をばかばかしいと一笑に伏した輩もいるが、実は新しく民主党ペロシ下院議長から下院諜報委員会の委員長に任命されたテキサス州下院議員(民主党)のシルベスター・レヤズ氏がイラクへ二万人の増兵を考えていることを公表した。レヤズ議員はイラクのスンニとシーアの民兵は崩されなければならないと語った。

    イラク増兵を訴えているのは政治家だけではない。現地の将軍たちもその必要性を訴えている

    前回の民主党の勝利と、ラムスフェルド長官の辞職によって、アメリカのイラク政策はイラクより軍隊撤退だと考えていた人たちは、かなり的外れな期待をしていたのかもしれない。

    December 11, 2006, 現時間 6:13 AM | コメント (3) | トラックバック (1)

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    December 1, 2006

    米初のモスレム議員聖書宣誓を拒否

    アメリカ内政 , 宗教と文化 , 対テロ戦争

    来年の一月から議会が入れ替わるが、その前に新しい議員たちの就任式が行われる。アメリカでは公式な就任式ではかならず新約聖書の上に手を置き就任への宣誓をすることになっているが、今回イスラム教徒として初めてアメリカの下院議員に選ばれたキース・エリソン氏(ミネソタ州民主党)は自分はキリスト教徒ではないので聖書ではなく、コーランで宣誓式にいどみたいと言い出した。

    キース・エリソン議員は単にイスラム教徒であるというだけではなく、アメリカの黒人の間で人気のある非常に悪評の高いネイション・オブ・イスラムという反ユダヤ教の暴力団まがいの団体のメンバーで、しかも市民団体を装ったイスラム教テロリスト集団CAIRとも密接な関わりのある男である。こんな人間が議員に選ばれること自体不思議だが、ミネソタの地元新聞はエリソンがイスラム系暴力団やテロ軍団と深い関わりがあることをライバル共和党議員のでっちあげだとして全く報道しなかった。だから彼に投票した地元の人々は多分ほとんど彼の正体にきがついていないのだろう。

    だが、エリソン議員は就任する前から、彼がアメリカの政治家になった本当の目的をちらつかせはじめた。彼の目的は今回の聖書を拒否しコーランを使った宣誓を主張することによって顕著にあらわれはじめている。

    アメリカには宗教の自由もあり、通常は政教分離の習慣がある。だからキリスト教徒でない人間が聖書での宣誓を拒んだとして何が悪い、好きな本で宣誓させればいいではないかと言う人もいる。しかしこれは宗教の自由とか個人の趣向の問題ではないのだ。問題なのはエリソン議員は彼の勝手な信念で長年にわたるアメリカの基盤と伝統となったキリスト教の価値観を崩そうとしていることにあるのだ。

    何をそんな大げさなと日本の方々は思うかもしれない。だが他国の人々には理解できない伝統と価値観というものがそれぞれの国には存在する。どうして日本の伝統を重んじる人々が総理大臣の靖国神社参詣や男性による天皇承継を主張するのか、外国人から考えてみれば「どうでもいいこと」ではないだろうか? しかし日本人にとっては大切なことだ。それはなぜか? 日本の基盤は神道であり、日本の創立は神道なくしては考えられないからだ。いくら日本が世俗主義の国であろうと政教分離の法律があろうと人々の心のなかで日本形成の基盤となった神道への愛着が消えたわけではないのである。

    日本では我々が普段あまり注意をはらわないあらゆる場所で神道の影響があらわれている。ハイテックの旅客機を製造するような工場でも仕事初めは神主さんにお払いをしてもらうのはごく普通のしきたりだし、古い井戸を埋める時には厄払いをしてもらってからではなくては作業員が仕事を拒否するなどということは今でも起きる。それを作業員の多くがイスラム教徒だから、今後のお払いは神主さんではなくイマームにやってもらうなどということになったら日本人の作業員は納得するだろうか? 問題は日本人の作業員の大半が神道をしんじているかとかいうことではなく、これが日本の伝統だということにある。それを後から来た外国の宗教やしきたりを日本社会に押し付けるということは日本そのものを侮辱することになるのだ。

    それと同じで、アメリカの基盤はキリスト教だ。アメリカの創造の父と呼ばれる人々も皆キリスト教徒だった。聖書によって宣誓を行うということはアメリカ人としてアメリカ人の代表として選ばれた議員としてアメリカ社会をまもりアメリカに支えるということを意味する。これは決して自分が新約聖書を信じるという意味ではない。これまでにもユダヤ教徒やモルモン教徒、および無宗教者も議員となってきたが、誰も聖書による宣誓を拒否したことはないし、拒否などしたらそれこそ議会が許さなかっただろう。

    それでは何故、今回に限って民主党が多数議席を占める議会はエリソン議員の身勝手な要求を受け入れようとしているのだろうか? それはひとえに彼がイスラム教徒だからだとユダヤ教学者で人気ラジオ番組のDJでもある保守派のデニス・プレーガー氏は語る。

    誰がそういうことを決めるにしても、アメリカの新聞のほとんどの社説がイスラム教徒を怒らせまいとしている。それどころか多くの人々はこれはよいことだという、なぜならアメリカがオープンな社会で、どれほどアメリカがイスラムやコーランに敬意を評しているかを世界のイスラム教徒に示すことになるからだとう。

    この理屈はアメリカの最大のゴールは世界中から愛されることだと信じている人々を惹き付ける。特にイスラム教徒に愛されることで、アメリカを嫌うイスラム教徒が減れば減るほど(アメリカを爆破しないだろうから)よいことだと信じている。

    しかし、このような甘い考えをする人々はエリソンがコーランを聖書のかわりにすることによって反米イスラム教徒の態度は変わらないということを理解していない。いやむしろ反対にエリソンのそのような行為はイスラム過激派を図に乗らせるだけであり、新しい過激派を生み出すのがおちである。それが正しいかどうかは別として彼等はこれが彼等の最大の目的であるアメリカのイスラム化の第一歩と解釈するからだ。

    すべての当選した議員が同じ本に手をあてて就任の宣誓をする時、彼等はアメリカの文明の下敷きとなった価値観の元に団結するという確認をする。もしキース・エリソンがそれを変えることを許されるなら、彼がアメリカの団結に与える損害は911のテロリストがもたらしたよりもひどいことになる。私にはこれがイスラム系アメリカ人がアメリカに残したいものであるとは信じがたい。だがもしそうだとしたら、ひどい状況になっているのはヨーロッパだけではないということになる。

    以前に話したイスラム教運転手によるタクシー乗車拒否、空飛ぶイマームの件などでも話たが、過激派イスラム教徒らは欧米及び世界のイスラム化をはかっている。彼等の我々の文明への攻撃は戦闘行為だけではない。こうして文明社会に潜入し我々の文明を根底から覆していこうという魂胆なのだ。

    我々はこれが戦争だということを常に忘れてはならない。かれらが我々の伝統をひとかけらづつ角から砕いていくのを指をくわえてみていてはいけないのである。アメリカがヨーロッパのようにならないためには、彼等の要求をひとつひとつ断固として拒絶していかなければならない。

    だが、多文化主義の甘い考えをもった民主党議会にそれができるだろうか? 私には全く自信がない。だとしたら民主党が多数議席をとった先の中間選挙で負けたのは共和党ではなくアメリカだったのかもしれない。

    December 1, 2006, 現時間 10:16 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    November 25, 2006

    見苦しいアメリカ保守派のパニック状態

    アメリカ内政 , イラク関係

    この間の中間選挙で負けてからというもの、アメリカ保守派の間でのうろたえぶりは見るにたえない。アメリカの保守派層、特にネオコンと呼ばれる連中はやたら悲観的でちょっとのことですぐヒステリーを起こす。私は彼等の肩をゆすって顔を平手打ちしてやりたいね。全く。

    私がネットアクセスのなかった先週に保守派ブロガーの間で根拠のない馬鹿げた噂が広まった。その噂とは、ブッシュ大統領はイラクの未来をイランとシリアに引き渡しアメリカはイラクから撤退する。ゲーツ防衛大臣はそのための起用であり、イラク政策の委員会代表ベイカー氏もそのやり方を助言するというもの。

    ブッシュ大統領がイラクをあきらめる? しかもイラクをイランとシリアに任せる? いったいどこからこんな妄想が生まれたのだ?

    ことの発端は11月12日にカンザスシティスターの載ったこの記事を、ネオコンブロガーとしては大御所のパワーラインが取り上げたのがきっかけ。この記事にたいしてパワーラインはこのような反応を示した。

    私は本当に自分が間違っていればいいと思う。だがこれはまるでまぬけな外交専門チームのみが「現実的」といって考え出しそうな陰謀に聞こえる。なんだってこの神の緑の地球上で、個別にしろ一緒にしろ、イラクの平穏化にイランだのシリアなんてのの助けがいるんだ? 奴らの有利になるという理由で彼等こそが過去三年間にわたってこの力の限りイラクの混乱を招いてきたではないか。

    カンザスシティスターの記事が正確ならばパワーラインの反応も理解できる。だが常々アメリカ主流メディアの偏向報道に批判的な発言をしているパワーラインが、自分達の被害妄想に沿った報道だとその信ぴょう性も吟味しないまま記事を鵜呑みにして騒ぎ立てるのはちょっとおかしいのではないか?

    だいたいシティスターの情報源とは何だ? この記事を注意して読んでみるとおよそあやしげなソースばかりである。以下はシティスターの記事からの抜粋だが、私が黒字で強調した部分に注意をして読んでいただきたい。

    ワシントン:合衆国諜報部員の上層部員らが中東のそれとベーカーイラク委員会から推薦されると予測される政策について話あうために会議をくりかえしていると、中東ソースはニュースデイに語った。

    推薦提案にはイランとシリアに近付くことが含まれているとされる。これは委員会のメンバーであるロバート・ゲイツも推薦している政策である。元CIA長官のゲーツ氏はブッシュ家の長年の愛弟子であり、ブッシュ大統領からこの水曜日に辞任が発表されたラムスフェルド長官にかわって防衛大臣と選択された人である...

    国家諜報部のジョン・ネグラポンテ長官は委員会の推薦の一部についてすでにベーカー氏と密接に計画を進めているという。

    ネグラポンテ氏の考えに詳しいひとたちからの情報によると、氏はアメリカがイランに近付きイスラエル平行してシリアにも近付きイラク復興への援助を申し込むという、ベーカー氏のグループの推薦のなかでも一番話題を呼ぶこの提案に同意していると報告されている。金曜日コメントを求められたネグラポンテ氏の報道官はこの質問には答えなかった。

    「中東ソース」「〜という」とか「考えに詳しいひとたち」とか訳の分からない情報ばかりでいったいどこの誰がこんなことを言ったのか全く定かではない。だいたい国際社会や国内での批判を押し切ってイラク戦争を始めたブッシュが、数々の批判を浴びながらイラク政策を全うしてきているブッシュ大統領が、突然イラクをイランやシリアに引き渡すなんてことが常識で考えられるか? この話どう考えてもおかしい。

    何かとブッシュ政権の政策に批判的で常にわい曲した偏向報道を繰り返してきたメディアが中間選挙に民主党が勝ったからといって突然正直になるわけはない。だからシテイスターのでたらめ報道には今さら驚きはしないが、このでたらめ記事を鵜呑みにしてヒステリーを起こしている保守派の連中には失望する。

    私も含め保守派の多くがCIAを信用していない。だから元CIA長官であるゲーツの選択には不満な人々が多いのも理解できる。私自身ゲーツが防衛大臣として適任なのかどうかかなり不安だ。

    だがゲーツ氏は未知数である。ゲーツ氏が適任かどうか分からないという不安ではじまったことが、いつのまにかゲーツ氏は信用できない、ゲーツ氏はリベラルだ、ゲーツ氏はイラクをイランに売り渡す気だ、と被害妄想がエスカレートして膨れ上がってしまっているのは何故だろう? いったい保守派はなんだってこんなパニック状態におちいっているのだろう?

    この記事が報道された翌日にもブッシュ大統領はイラクを時間制限で撤退する計画はないと断言している。またイギリスのブレア首相もイランとシリアはイラクの平穏化を脅かす行為は控えるべきであり、それに協力しないのであれば両国は国際社会から孤立する結果を招くであろうと厳しい発言をしている

    つまり、アメリカもイギリスもイランやシリアにイラクを引き渡す交渉をしているどころか、イランやシリアにイラクにこれ以上手を出すなと強硬姿勢を崩していないのである。

    アメリカの保守派諸君、ブッシュ大統領は我々を裏切ったことはない。どれだけの批判を浴びても自分の信念を貫き通してきたブッシュ大統領は中間選挙で共和党が破れたくらいで妥協して逃げるような臆病者ではない。これまでブッシュ大統領を信じて応援してきた我々ではないか、イラクが苦境にたっている今こそ建設的にイラク安定化を計る努力をすべきではないのか? リベラルメディアが何かいう度に一喜一憂していてはうまくいくものまでうまくいかなくなってしまう。

    今こそ保守派は一丸となってブッシュのイラク政策を応援すべきである。ブッシュ大統領を信用して一緒にイラクの勝利を導こうではないか! 偏向メディアの無責任記事にパニクってる時ではない!

    November 25, 2006, 現時間 3:26 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    November 12, 2006

    民主党勝利=イラク撤退ではない!

    アメリカ内政 , イラク関係

    English version of this entry can be found here.

    私は先日、今後のイラク戦争、民主党勝利で激化の可能性でも述べたとおり、民主党が議会を制覇したからといってそれが自動的にアメリカ軍イラク撤退につながると考えるのは早計だと考える。 テロリスト諸君には申し訳ないが、いくら民主党といえどアメリカ人だ。アメリカ人はテロリストごときの脅しに怯んで逃げ出すほどやわではない。 むしろ戦争を早期に効果的に勝利に収めるために民主党は一時的にしろ戦況を激化する可能性がある。

    テロリストどもも、昨日紹介したイスラム教諸国の政治家も、そして諸外国のメディアも皆誤解しているが、民主党は「イラク即刻撤退」を公約して選挙運動をしたのではない。 無論民主党の極左翼の連中が即刻撤退を約束していたことは確かだが、同じ民主党でも兵を増やすべきと唱える元将軍らもいて、中庸から右よりの候補たちのイラク戦争にかんする意見は決してイラク即刻撤退ではなかったのだ。 民主党候補者がただひとつ全員で意見がまとまっていたのは、ブッシュ大統領のイラク政策「進路を保つ」には絶対に反対だということだけだ。 だから民主党の公約はあいまいな「イラク戦争の進路を変える」というもっと微妙なものになったのである。

    民主党候補らが、声を揃えてイラク即撤退を唱えなかったのは、自分らの間でも考えがまとまっていないということもあるが、アメリカ市民が即刻撤退を望んでいるかどうか確信がもてなかったというのもその理由のひとつ。 イラク戦争はすべきではなかったと考え、イラク戦争はうまくいっていないとしているアメリカ人も、始めてしまった以上はきちんと始末して帰って来いと考えている人が多い。 仕事を途中で放りだして負け犬のように退散すべしなどと考えるのは負けず嫌いなアメリカ人には似つかわしくないからである。

    選挙運動中は便宜上極左翼のご機嫌取りをしてイラク即刻撤退を唱えていた候補者も、当選した今となっては今後責任ある対策を採らなければ2008年の再選は望めない。 だからハト派のプラットフォームで出馬した議員らが必ずしもイラク即刻撤退政策を打ち出すとは限らない。 

    ブッシュ大統領はこの民主党の葛藤を利用すべきである。 ミスター苺は新しい議会が開会する来年の一月に、ブッシュ大統領はテレビネットワークを通じてひとつ大々的な演説をぶちかますべきだという。 下記は物書きであるミスター苺がブッシュ大統領のスピーチライターとして立候補して書いたブッシュ大統領がするべき演説。 (ブッシュさん、読んでね!)

    我が同胞アメリカ市民の皆さん今晩は。 去る11月の選挙は多くの論争問題によって決められました。腐敗やスキャンダルの排斥といった誰でも同意できるものから、ほかはもっと複雑なものもあります。

    イラク戦争問題がその複雑な問題のひとつです。 アメリカ人のなかには、善良なアメリカ人でこの国を愛しながらも、この戦争は勝てないと考える人がいます。 彼らは我々にできる唯一の方法は敗北してイラクを去ることであると信じています。なにしろ勝利を持って去ることは不可能なのだからと。 私はそうはおもいません。 ほとんどのアメリカ人がそうは考えていません。

    そのほかに、アメリカ軍はイラク内部にある基地に退き、我々が援助して築いた新しいイラク軍に残りの戦いを任せるべきだという人もいます。彼らはこのままアメリカ兵がパトロールを続ければ、もっと多くのアメリカ兵が殺される、これ以上の犠牲はアメリカは我慢できないと心配します。 この意見にも私は同意できません。 我々はパトロールを続行しイラクの人々と近い接触を保たなければなりません。 なぜならそれがイラク市民からテロリストに関する諜報を集める手段だからです。 イラクの人々と日々の接触がなければ、イラクで悪行を犯す悪者をみつけることはできません。

    しかし時には政権の内外に存在する先鋭な見解を持つ多くのアメリカ人が、イラクで、治安を安定させ、テロリストやジハーディストから勝利を勝ち取り、我々の考える形と違うとはいえ、中東の真ん中に民主主義を繁栄させるという仕事を完遂させるには、アメリカ兵の数が多すぎるのではなく、少な過ぎるのだと論じてきました。

    私はアメリカ兵の大幅な増加には抵抗してきました。 なぜなら私はアメリカ兵の足跡が多くなればなるほどイラク人が自らの手で責任を負うことが難しくなると考えたからです。しかし兵力増加の訴えは良識となり、いまや戦地の将軍達のほとんどが同意しています。

    私はこの戦争を始めた時から、先ず勝利を勝ち取る責任のあるプロの意見を聞くと繰り返してきました。 現場の指揮官から広範囲にわたる議論を聞き、また議会の新しいリーダーたち及び与党の議員とも相談した結果、私は間違っていたと気がつきました、そして私の批判者は正しかったと判断しました。 我々はサダム・フセインを倒すのに充分な軍隊を送ってその戦争には勝ちました。 しかし主な戦闘が終わった後、私は平和を保つのに必要な充分な軍隊を残しませんでした。

    今夜、この場において私はさらに75000兵をイラクに出動させることを発表いたします。 司令担当者たちは早急に詳細にわたって何人の兵士が何処に必要であるか調査書を提出します。 しかしこの戦争に勝つためには次の三つの目的をはたさねばなりません。

    イラクのイランとシリアとの国境を守ること。 この二つの国々は双方ともイラクに武器弾薬及びテロリストを潜入させています。 この穴を埋められない限り、ジハーディストに勝つことは出来ません。 なぜならイランとその手先のシリアがその穴からどんどん代わりを送ってくるからです。

    我々はイラクの最前線を守らねばなりません。特にアンバー地区ですが、ここに多くのスンニテロリストのアジトがあるのです。

    そして最後に、イラク人口の20%以上が住んでいるイラクの首都、バグダッドを平穏化せねばなりません。 これはイランが支配しているモクタダ・アル・サドルの民兵とバーダー旅団といったこちらもイランのムラーたちと親密な関係にあるシーア民兵軍を崩壊させることを意味します。 新しく出動する我が軍のほとんどがバグダッドに配置されます。

    新しい部隊は少なくとも一年はイラクに駐留します。そして任務が完遂するまでは撤退しません。 彼らはそのためにこの危険な職務に立候補したのです、任務を遂行させ戦争に勝つために。

    我々はイラクのノーリ・アル・マリキ首相と相談し、出来る限りの範囲でイラク政府の祝福を得ながらイラク軍と一緒に行動します。 しかし我々はイラクにある目的を持って侵攻しました。 それはイラク人を解放するというだけでなく、合衆国を守るという目的のためです。アルカエダや他のジハーディストテロ軍団がイラクを温床として、大量破壊兵器を開発し、イラクを拠点に世界中にいるアメリカ人やアメリカ国内へ戦いを挑むことが出来ないようにするためです。

    アメリカ合衆国はこの目的を達成するまではイラクから退きません。我々は苦境に不動に立ち向かいます。我々は勇ましく戦います。 アメリカはイラクが今後二度と過激派やテロリストの味方とならず、アメリカ関係及びアメリカ本土そのものを含み他の諸国に対してあからさまな攻撃をしかけないと確信するまでは、は怯みません、負けません。我々は我々を守るためにせねばならぬことを成し遂げるのです、今もそして将来も。

    私は議会において両党協力してこの一時的な兵力増加法案を通してくれることを呼びかけます。 上院多数派リーダーのハリー・リード議員、ならびに下院ペロシ議長、そして共和党上院少数派リーダー、ミッチ・ミッコネル議員そして下院少数派リーダーマイク・ペンス議員、らはすでに各党の議員たちと相談をしています。そして我々は全員この戦争に勝つためには一致団結して同じ方角にすすむ意外にはないと同意しました。

    両党の多くの議員の方々からすばらしい貢献をうけ、ご支援をいただいたことを感謝します。 神の祝福を受けながら、アメリカ軍の陸軍兵、水兵、空軍兵、そして海兵隊の勇気と根性をもってすれば、我々はかならずや世界中にひろまるジハード戦争に勝つことができるでしょう。 そしてその一番重要な戦場イラクで勝つのです。

    今アメリカ人の一人一人が、戦地で敵の弾や爆弾やロケット弾に面している兵士らと同じ勇気をもちさえすればいいのです。 イラクの爆破魔や首切り屋にアメリカ合衆国に面と向かうということがどういうことか教えてやろうではありませんか。 奴らは戦争を欲したのです。奴らは戦争を得ました。 奴らに合衆国アメリカに喧嘩を売った日を生涯悔やませてやりましょう。

    ご清聴ありがとうございました。 我々すべてに神のお恵みあれ。

    アメリカ人はイラク戦争においていくつかの求めていることがある。

    • 何か目に見えた状況改善の道を選ぶこと。

    • 共和民主が協力して行動すること。

    • そもそもどうしてこの戦争を始めたのかという明確な目的を提示すること。フセインを倒したのはいいが、それがアメリカにどういう関係があるのかが明らかではない。

    アメリカ人がナンシー・ペロシ女史とはちがって、イラクで勝つことのほうがイラク撤退よりアメリカのためになると悟って、敗北よりも勝利を選んでくれるといいのだが。

    (ところで75000という数はミスター苺が適当にだした数字であって、無論これは現場の将軍たちが決めることだ。)

    もし民主党がこの考えに賛成すれば、新しい防衛長官ロバート・ゲイツ氏の任命承認もスムーズにいくだろう。

    November 12, 2006, 現時間 8:13 AM | コメント (1) | トラックバック (2)

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    November 9, 2006

    なぜ共和党は惨敗したのか

    アメリカ内政

    The English language version of this article can be found here.

    昨日は気がめいって仕事を休んでホテルに閉じこもっていた、、なんてことはない。 実は風邪を引いて寝込んでいたのであった。 それでもまさかマイケル・ムーアじゃあるまいし三日三晩も寝込んだりはしない。(リベラルの風刺映画監督マイケル・ムーア氏は2004年の民主党惨敗後、気がめいって三日三晩寝込んだという話。) しかし負けは負け。 潔く認めてどうしてこういうことになったのかきちんと反省し、 2008年の大統領選挙めざしてがんばろう!!

    選挙前にも書いたとおり、選挙の勝敗はどれだけ基盤が積極的に選挙に参加するかによる。 つまり投票率がものを言うわけだ。 民主党支持者が共和党候補に入れるということは先ずないので、共和党の投票率が悪かったということは共和党が選挙に行く気になれない理由が共和党にあったということになる。 保守派が気がめいって選挙に行く気になれなかった理由とは何か、それを先ず考えてみる必要がある。

    1. ロビーイストのエーブラモフによる不正献金スキャンダル
    2. ランディ・デューク・コニングハム 汚職スキャンダル
    3. オハイオ州贈賄スキャンダル
    4. ペンシルベニア州贈賄スキャンダル(エーブラモフ関連);
    5. ボヘミアのスキャンダル、、、おっとこれはシャーロックホームズだった。
    6. マーク・フォーリーわいせつメールスキャンダル;
    7. 地元優先の法案を別の法案に乗っけて通す、イヤーマークスキャンダル;
    8. 移民問題ついて意味ある改正案通らず。
    9. 国家予算浪費削減に失敗。
    10. イラク戦争に速やかな勝利むかえられなかった;
    11. 14人の裏切り者のために保守派裁判官任命が充分にできなかった。
    12. 8~11のため保守派の怒りを買った。
    13. 共和党リーダーのトム・ディレイ起訴される
    14. ディレイ議員とフォーリー議員の代理候補は土壇場での交代だったため、投票名簿にすら載っていなかった。
    15. 共和党の支持率39%
    16. そして無論大統領の任期6年目という時期。1986年、レーガン大統領の任期6年目のときも共和党は上院の議席を8席も失った。 ただ共和党はもともと少数議席だったため弱かった立場が余計弱くなっただけだが。

    お気づきのように、13番から16番を除けば、これはすべて自業自得。 このスキャンダルに満ちた有様はなんだ? 共和党は地方レベルでも全国レベルでも腐敗した議院を監視し取り除くことが出来なかった。 汚職やセックススキャンダルなど常習犯は誰かくらいわかっていたはず。 それを党が積極的に取り除けなかったというのは非常に問題だ。 

    7番のイヤーマークというのは、議員が自分の地元に有利は法案を無関係な法案にくっつけて何気なく通してしまうというもの。 このイヤーマークが気に入らなくて他の議員が賛成しなければ、大事な法案までお釈迦になってしまうという汚いやり方。 こういうやり方はぜひともすぐにやめてもらいたい。

    8番と9番は共和党内での団結が全くなかったことが原因。 だれも妥協しようとせず自分の要求がすべて通らなければ妥協案も認めない、という態度の議員ばかりでまとまりのなさが顕著に現れた。 見ていてかなり情けなかったね。これじゃあ基盤の支持が減るのは当たり前。 また小さな政府を目指すはずの共和党が民主党と一緒になって国家予算を浪費してちゃ意味ないでしょうが、これは言われるまでもない。

    10番のイラク戦争、 これはちょっと難しい。 なにしろ相手のあることだから、アメリカ軍だけが頑張ってもうまくいくとは限らない。 しかし実際にはイラク戦争は試行錯誤とはいいながらアメリカ軍は臨機応変に作戦を変えながら対応していたのである。 にもかかわらず、ブッシュ大統領はただただ「道を保持して」ばかりを繰り返し、アメリカ軍が色々な作戦を取りながら最初のゴールに向かっているのだという事実をきちんと国民に説明しなかった。 反戦メディアはイラク戦争の悪いニュースしか報道しない。 イラクでの功績をアメリカ市民に納得してもらうにはブッシュ政権の積極的な国民とのコミュニケーションが必要なのだ。 ブッシュ大統領はこの点を心して変革していただきたい! (選挙に負けてからラミーを辞任させるくらいなら、選挙の勝敗にかかわらずラミーは選挙後辞任するとあらかじめ発表してしまえば、ラミー長官の仕事振りに不満だった保守派をなだめることができたかもしれないのに、このタイミングの悪さは信じられない。)

    11番の裁判官の任命だが、これは非常に大事。 アメリカのような訴訟社会では裁判官が保守派かリベラルかによって法律の解釈がかなり変わってしまう。 カカシは共和党から献金催促の電話が来たとき、保守派裁判官の任命を成功させなければ金は送らないと怒鳴ったことがるくらいだ。 共和党がひとつにまとまって民主党の邪魔立てを阻止していれば、多くの裁判官が任命されたはず。 共和党とは名ばかりのリベラル共和党員をうまくまとめることができなかった多数派リーダーのフリスト議員の人徳のなさがここに現れている。 党のまとまりさえあれば、12番、15番は自然解決する。

    テキサス時代からの宿敵検事がトム・ディレイに濡れ衣を着せての起訴は議会はどうしようもなかったが、共和党はトム・ディレイを見放すべきではなかった。 起訴されようとどうしようとこれは濡れ衣だとディレイは議会に残って出馬もあきらめないと開き直るべきだった。 代わりの候補の名前が名簿にも載らない土壇場での辞任なんて最悪だ。

    最後の6年目の浮気はまあしょうがない。 他が非常にうまく言っていればこの浮気も克服できたのだろうが、こうもスキャンダルに次ぐスキャンダルではどうしようもない。 

    共和党よ、2年後の選挙ではこんな無様な態度をしめすなよ! ヒラリー大統領なんて絶対ごめんだからね!


    November 9, 2006, 現時間 11:37 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    November 8, 2006

    米民主党大勝利! 上下院ともに多数議席獲得!

    アメリカ内政

    今朝、起きてみたらなんと下院では民主党はミスター苺が予測していた12議席どころか30近くの議席を獲得して10数席の多数席有利で下院を獲得。 上院はなんとか共和が持ちこたえるとおもっていたのに、こちらもわずか一席の差で民主に取られたようだ。 以下CNNの記事より。

    民主党の上下両院多数派の獲得、2州の結果待ちに

    2006.11.08
    Web posted at: 20:31 JST
    - CNN

    (CNN) 米中間選挙は8日、開票作業が依然続いており、野党・民主党の多数派獲得の可能性も出てきた上院(定数100)では米東部時間の午前6時(日本時間同日午後8時)過ぎの時点で、与党・共和党、無所属を含む民主の獲得議席数は非改選を合わせ各49と互角の戦いを演じている。再集計実施の事態も有り得るバージニアとモンタナの2州の結果が勝負の分かれ目となっている。

    民主党は下院(定数435)で12年ぶりの多数派の奪回を決めている。同党が上院の多数派も制すれば、1994年以来となる。今回選挙の最大争点だったイラク政策の政策転換が図られる可能性も出てくる。

    上院の改選対象は33議席、下院は全議席を改選する。上院の改選前の勢力は、共和党が55、民主が44、無所属が1。これまでの開票結果で、共和は4議席を失っている。

    民主党は2州を制すれば多数派を奪回する。1勝1敗となれば、上院議長のチェイニー副大統領が共和党と投票を同一にするため、同党の多数派支配が継続する。

    下院の改選前勢力では、共和が229、民主201、無所属1、欠員4。これまでの開票結果では、共和は27議席を失い、民主が28議席を新たに獲得、多数派の218議席を超えた。15議席の勝敗が決まっておらず、共和が194、民主227となっている。

    また、50州中、36州で知事選も実施され、共和党が6州で敗退、民主が勝利を奪った。2州での結果が未定で、共和党が獲得の州が20、民主が28となっている。改選前は、共和28州、民主22州だった。

    う~ん、どちらかわからないといっていた州はすべて民主党に落ち着いたようだ。 普通共和党は世論調査よりも良い成績を上げるものなのだが、どうやら今回の世論調査モデルはかなり正確だったようである。

    上下共に民主がコントロールするとなると、今後2年間ブッシュ政権はかなり難しい立場におかれることになる。 ブッシュ大統領の権限は大きいが、ブッシュの政策を議会がことごとく邪魔をするという形になるし、また復讐にもえた民主党が共和の議員達を相手取ってあることないことでっちあげては捜査、捜査であけくれる2年になるかもしれない。

    イラク戦争のみならず、イランや北朝鮮でも難しい時期であるのに、これは非常にたいへんなことになりそうだ。 税金は絶対にあがるな。 

    November 8, 2006, 現時間 4:19 AM | コメント (1) | トラックバック (1)

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    November 7, 2006

    米中間選挙いよいよ投票開始!

    アメリカ内政

    アップデートあり:後部参照

    18:00:00 EST現在

    カカシ: 皆様今晩は、東海岸では夕方6時をまわったところです。 バージニアのデスクからお届けする選挙の夜特別番組司会の苺畑カカシです。 東海岸は仕事が終わってこれから投票という方々が増える時間です。 三時間の時差のある西海岸では三時のおやつを済まして、お子さん達が学校から帰ってくる前に家庭の主婦などが投票する時間でしょうか。

    全国各地で待機している特派員(ブロガー)からの報告をもとに、この番組では随時選挙の模様を実況でお届けしたいと思います。 では先ず下馬評専門家ミスター苺から選挙予測をちょっと報告してもらいましょう。 ミスター苺はカリフォルニアのハリウッドのスタジオ、Big Lizsards.netで待機中です。 ミスター苺、ミスター苺、状況はどんな具合ですか?

    ミスター苺: はい、土壇場になっていくつか発表された世論調査ではなぜか共和党が巻き返しの兆候をみせているため、上院は共和党が失う席は三つから四つでなんとか多数議席を保つという予想が一般的になってきました。 しかし下院はまだ10月末から世論調査がされてないため、10数席から20数席の議席が民主党に渡るという大幅なずれがあり、なんともいえない状態です。

    カカシ: わかりました。ミスター苺からは出口調査の情報が入り次第またリポートしてもらいましょう。 さてそれでは各地の投票の模様から、先ずはミッシェル・マルキン特派員からのリポートです。

    ミッシェル: 読者の方たちのメールからご紹介します。

    カリフォルニア州、タスティン市、投票場に行ったボブ・シューフラーさんは開いている数ある機械のなかから英語で投票できる機会はすべてふさがっており、開いている機械は韓国語、ベトナム語、中国語しかないといわれたそうです。 加州のオレンジ郡は東洋人が多いため多々の東洋諸国の言葉でスクリーンがプログラムされている模様です。 仕方なくシューフラーさんは中国語で投票。 かなり困惑したそうです。 (当たり前だ!)

    アラバマ州、ハンツビル市マディソン郡での投票は問題なし。投票場に係員は充分足りていたし、係員は極力客観的であろうと努力していた模様。写真のついた身分証明書を提示した後、英語で書かれた紙の投票券で投票。なにもかもスムーズで全く問題なかった、 とクレイトン・ジョーンズさん。

    オクラホマ州、オクラホマ市、 完全な赤い州(共和党支持)のオクラホマの田舎では、近所の人たちが顔見知りなので身分証明書は必要ありません。 投票済みの紙の投票権はすぐにきちんと整理され問題ないかどうかその場で調査がありました。 全く問題ありませんでした。 スコットさん。 (カカシ注:誰が誰に入れたかすぐわかりそうだね。)

    カカシ:あ、ミネソタ州のパワーラインスタジオから、今日はワシントンDCへ取材にいっているジョンからの速報です。 ペンシルベニアの投票マシンで問題があったのですか?

    ジョン:はい、今朝ペンシルベニアで投票マシンを使った投票場において問題が生じました。 ペンシルベニアに朝7時ごろ、愛国者としての義務を果たすためペンシルベニア中部にある投票場へある男性が訪れたところ、すでに長い列ができており、全く動く気配がなかったとのことです。 現場の係員の話によると投票マシンがきちんと作動開始しないため投票者には外で待っていて欲しいとのことだったそうです。 列に並んでいたある女性は建物に入って事情を聴きに行って出てきたときに、「チェイニーの仕業だ!」と大声で叫んだそうです。 どうやらチェイニー副大統領がペンシルベニア中部の投票マシンを自ら操作した模様です。

    カカシ: チェイニー副大統領がそんなことをしていたんですか? それはひどい。 これでは共和党がもし多数議席を保っても民主党は納得いかないでしょうね。 副大統領自らが投票マシンを操作するとは、、、

    ジョン: はい。 地元ミネソタ州のレバノン郡でも投票マシンに問題が生じ、投票時間が午後9時まで延長されることになりました。 これもチェイニー副大統領の仕業でしょう。

    カカシ: わかりました。 ミッシェル、ジョン、ありがとうございました。 ではここでちょっと休憩し、また後ほどアップデートを報告します。

    アップデート1:22:00:00 EST現在

    カカシ: 東海岸の投票場は閉まりましたので、だいぶ当選確実の情報が入ってきています。 ここで再びミスター苺にきいてみましょう。 ミスター苺、当選確実は予想通りでしたか?

    ミスター苺: はい、いままでに当選確実が決まった上院の議席は下記のとおりです。Dが民主、Rが共和で、ミシガン、ミネソタ、ニュージャージーは現職の民主党が保持。オハイオ、ペンシルベニア、ロードアイランドは民主党の勝利で議席がみっつ増えたことになります。

    # MI - Debbie Stabenow (D) vs. Mike Bouchard (R): Democratic hold;
    # MN - Amy Klobuchar (D) vs. Mark Kennedy (R): Democratic hold;
    # NJ - Robert Menendez (D) vs. Tom Kean, jr. (R): Democratic hold;
    # OH - Mike DeWine (R) vs. Sherrod Brown (D): Democratic pick-up;
    # PA - Rick Santorum (R) vs. Bob Casey (D): Democratic pick-up;
    # RI - Lincoln Chafee (R) vs. Sheldon Whitehouse (D): Democratic pick-up;

    カカシ: ということは今のところ民主党優勢ということですか?

    ミスター苺: そうです。 でもこれらの席は民主党へ行くと予想されていた席ですから特に驚きではないです。 注目されているバージニア、ミズーリ、テネシーはどれも共和党がリードしていますがその差は小さく接戦でまだどちらともいえない状態っです。

    カカシ: 下院のフォーリー議員が辞任したフロリダ16地区はどうなってますか? 

    ミスター苺: 当選確実といわれていたフォーリー議員がスキャンダルで辞任したため、確実に民主党に奪われると予想されてましたが、34%の開票で1%の差ですが共和党候補がリードしています。 またどちらともいえないといわれていたフロリダ13地区では共和党が3%のリードしています。 共和党よりと思われていたフロリダ22地区では民主党がかなり優勢で29%の開票で8%もリードしています。 これを取られると共和党は痛いですね。 また接戦のインディアナ9地区は民主党当選確実とフォックスニュースでは発表していますが、ちょっとまだこれは早いんじゃないかと思います。最終結果が出るのは留守投票の結果を待つことになるんじゃないでしょうか。

    カカシ: 解りました。 いまのところまだ開票があまり進んでおりませんので、確実なことはいえないようです。 バージニアのデスクからお伝えしました。 次のアップデートをご期待ください。

    アップデート2:24:00:00 EST現在

    カカシ: どうやら民主党が下院を勝ち取ったようです。 ミスター苺、民主党はどのくらい議席をとったのですか?

    ミスター苺: 今のところ三議席優勢で多数議席を勝ち取りました。 しかし三議席くらいでは強い立場とはいえないですね。 なにしろ数人の議員が党一辺倒で投票しないだけで法案は通りませんから。 ただ委員会のリーダーはみな民主党に握られることになりますから、共和党にとっては、イラク戦争の予算案や税金引き上げなどといった難しい2年間になりそうです。

    カカシ: でもまだ民主党は議席を増やす可能性はあるわけですよね。

    ミスター苺: そうです。 20席くらい取るという予測もありましたから、あと数席とる可能性はあります。 しかし強力な多数派となるためには5~6席優勢くらいではあまり事は進みませんよ。 共和党はもう少し優勢でしたがそれでも色々な法案が立ち往生しましたからね。

    カカシ: 上院のほうは共和党がなんとか保持しそうですか?

    ミスター苺: 今問題になっているミズーリ、モンタナ、バージニアの三つの州を民主党が全部取れば上院も民主党へひっくりかえることになります。 バージニアのアランとウェッブ票差は数千という接戦で、これでは今夜十には結論は出ないでしょう。 またどちらが勝っても1%以内の差の場合は自動的に再換算がされますから結果が出るのは数日後になるかもしれません。 モンタナは民主党が優勢ですがまだ20%も開票されてませんからなんともいえません。 ミズーリは共和党が3%くらい優勢で多分共和党のコーカーが逃げ切るのではないかと思います。

    カカシ: どうやら長い夜になりそうです。 それでは読者のみなさん、カカシは一応今夜の放送はこれにて終了させていただきます。 夜が明ける頃にはもっと色々な情報をお届けできるでしょう。 おやすみなさい。

    November 7, 2006, 現時間 9:23 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    November 6, 2006

    オハイオ州: 左翼ブロガーの冗談がとんだことに!

    アメリカ内政

    アメリカの選挙で特に共和党にとって大切なのが投票率。世論調査の多くは共和党の投票率をかなり低めに計算しているので、当日の投票率が多ければ多いほど世論調査を乗り切って共和党に良い結果が出ると考えられている。

    だから、共和党の選挙運動員はここぞとばかりにがんばって、交通手段のないお年寄りや低所得者を対象にミニバスなどで送り迎えをしたり、戸口訪問や電話連絡で「投票して下さ~い」と呼びかけるので大忙し。 (私も一度共和党に登録している家々を「~議員に清き一票をお願いしま~す」と回ったことがある。 共和党の人たちは結構政治問題には詳しいので、「~議員はこの件についてどのような見解をもっているんですか?」と挑戦されること多々ありで、結構たいへんだったのを覚えている。)

    しかしそれを承知している民主党の選挙運動員たちの間にはかなり汚いことをする奴らがいる。 前回などはオハイオ州で共和党の送迎用バス数台のタイヤが切られたり、共和党選挙運動事務所に暴徒が押し入りコンピューターが奪い取られ、ボランティアの伯母さんが怪我をするなどという事件まであった。 

    だからそのオハイオ州で、今回共和党の選挙運動部員として潜入し投票促進運動を邪魔しようという陰謀が民主党側にあると言う話を聞いたりすると、あり得ない話ではないと考えてしまうのは無理もない。 (BizzyBlog、Operation Infiltraton Update: HOAX, with Consequencesより)

    ことの起こりはBuckeyeStateBlog (BSB) という民主党支持のブロガーが「共和党の72時間投票促進運動で二重スパイになりたい人はここで登録できます!」 と書いたのがきっかけ。 これを読んだ共和党支持のブロガーたちが民主党はこんな汚い真似をしていると書きたてた。 人によってはオハイオ民主党選挙運動を請け負っている会社の幹部を名指しで批判。 どこかの掲示板ではこの幹事長の住所氏名、職場や得意先の名簿までが公表されてしまうという大騒ぎになってしまった。

    驚いたのは当の民主党選挙運動会社の幹事長ライアン・フィセルさん。(Ryan Fissel)。 そんな話は聞いていないとあわててBSBに連絡した。 下記はフィセルさんがこの問題を取り上げた保守派のブログ、ビズィーブログへ宛てたメールから抜粋。 (ビズィーブログは最初からこの話には半信半疑だった。)

    私が本日この手紙を書いているのは、BSBとPlunderbundが書いた共和党投票促進運動へ潜入するという記事について、いくつかのブログが書いていることに気がついたからです。

    私が主に心配しているのは、私の名前や職場のパートナーや他の人たちの名前までがこの混乱に巻き込まれたことにあります。 私はBSBのラッセル・ヒューロックと話をしたところ、彼はこの話はやらせで(共和党の)人たちを心配させて選挙24時間前のイベントに神経を集中できなくさせるのが目的だったといわれました。

    ここではっきり申し上げておきたいのは、私はこのやらせには全く関知しておらず、今朝になってBSBのラッセル・ヒューロックに電話して説明を迫るまで全くしりませんでした。 この手紙はフリーリパブリックのコメント欄に私の自宅の住所、電話番号、及び私のビジネスパートナーや顧客名簿までが掲載されたことへの返答です。

    BSBのウェッブホストが私の所持しているホスティングサービスである理由は、我々が一緒にウェッブサイトをいくつか経営しており、他のサービスを使うより便宜上楽だったからです。しかし、出来るだけ早くこの状況は変えるつもりです。

    これでこのブログで書かれていた情報を訂正していただけると希望します。 もしご質問があればメールをください、どのような質問にも出来る限りお答えいたします。

    ありがとうございます。
    ライアン・フィセル

    共和党をあわてさせようと企んだのに、かえって民主党の選挙運動を邪魔してしまったというお粗末な話。 しかし事の真偽を確かめもせず無関係な人間の自宅の住所や職場の顧客名簿まで公表してしまうという馬鹿ウヨにも充分反省して、迷惑をかけたフィセルさん及び関係者にしっかり謝ってもらいたいものだ。

    November 6, 2006, 現時間 2:19 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    November 5, 2006

    米地方選挙の泥仕合、テネシー州の巻

    アメリカ内政

    どういうわけか知らないが、テネシーの上院議員選が全国で話題を呼んでいる。 テネシー候補はボブ・コーカー氏(共和)とハロルド・フォード氏(民主)でいまのところコーカー氏が8%優勢。

    フオード氏は若くてハンサムな黒人男性で期待の新人。 しかしテネシーといえば南部も南部。 昔ながらの黒人差別意識はまだ根深いと人は言う。私は民主党の黒人政治家は何かとライバルからの批判を人種差別と言ってだまらせようとする傾向があるので、そういう話はいつも眉唾だと思って聞いている。 しかし共和党が作成したこのテレビコマーシャルが人種差別的だと批判されたことは、まあわからないでもない。(YouTubeで見られるがリンクはつながらないので、このアドレスをコピペしてみてくさだい。http://www.youtube.com/watch?v=_vZF5ZTu2Go)

    このコマーシャルでは金髪の美女が「私、ハロルドとプレイボーイのパーティで会ったのよ」という映像がながれ、最後のほうで「ハロルド、電話してね」とやって終わる。 コマーシャルではやくざっぽい男が、フォードはポルノ映画制作者から献金をもらったと言うシーンもある。 コマーシャルのメッセージはハロルド・フォードはテネシー出身ではなく、地元の人間とは全く違う価値観をもったハリウッド風のエリートだというもの。 (フォード氏は下院議員の息子としてワシントンDCで育った。)

    ただ南部ではまだ黒人男性が白人女性とデートするのはあまり好ましいとされていないため、このコマーシャルはその反感を煽るようなものだと批判されたわけだ。 このコマーシャルはコーカーの後援会が製作したものではなく、コーカー自身も悪趣味だと訴えたためコマーシャルは五日間で取り下げられた。 

    私がみたコーカー後援会製作のコマーシャルは結構けっさくで、ハロルド・フォードはハンサムでテレビ写りがいいと何度も繰り返されるものだった。しかしいいのは顔だけで中身は全くないというメッセージがひしひしと伝わってきて効果的なコマーシャルだったと思う。

    もっともフォード氏もコーカー氏は大金持ちのビジネスマンで庶民の気持ちなどわからないといったようなコマーシャルを流しているから、まあおあいこだろう。

    今日はこのテネシーに、元大統領のクリントンはじめ、ハリウッドスターなどもフォードの応援に駆けつけた。 (やっぱプレイボーイのパーティくらい言ったことあるんじゃないの、フォードさん?) また、フォードの選挙運動員はビデオカメラを持ってコーカー候補をずっと追っかけまわしている。 キャンペーンの最中にコーカー議員が失言するのを見逃さないように見張っているのである。(バージニアの共和党候補、ジョージ・アレンはこのライバル候補の運動員に人種差別的な侮蔑語を使ったとして大批判を浴びて支持率が下がってしまったから、油断大敵。)

    テネシーでフォード氏が受かったら、南部から黒人の上院議員がでるのは南北戦争後以来だという。 でもコーカーのほうがテネシー訛り丸出しだし、なんといってもテネシー地元って感じなのでフォードは無理でしょう。 彼が黒人だからというのではなく、彼はどうしても地方の人間って感じがしないので。

    November 5, 2006, 現時間 2:53 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    November 4, 2006

    勉強しないとイラクにいくはめに! ケリー議員アメリカ兵を無教養な能タリンと侮辱

    アメリカ内政

    アップデートがたくさんあるのでバンプします!

    数日前、2004年に民主党の大統領候補として出馬して負けたケリー議員が、カカシの住まい近くのカリフォルニアはパサディナの大学で、知事候補の応援演説をした。 (共和党の知事候補はもちろんシュワちゃん。 圧倒的な支持率だから当選まちがいなし!)

    ケリー氏はパサディナ大学の学生を前にこんな「冗談」を述べた。

    いいですか、教養とは、それを最大限に生かし、一生懸命勉強して宿題をやって賢くなるよう努力すれば、かならずや報われます。 しかしそれをしないと、イラクで立ち往生するはめになります。

    これを聞いた元軍人や現役軍人および一般市民からも、勉強しないとイラクへ行くはめになるってのはどういう意味だ! アメリカ軍に入隊する兵士らは怠け者の能タリンだと言いたいのか! という批判が出たのは言うまでもない。 退役軍人のLieutenant Colonel (Retired) Joe Repya 氏。

    わが国で制服を着て奉仕している男女を政治家の冗談の種にするなどもってのほかである。合衆国の退役軍人や現役の兵士らを無教養な負者であると侮辱したジョン・ケリーはわが国の制服を着た勇敢な男女に対して謝罪すべきである。 2005年のイラクフリーダム作戦の帰還兵として、私はティム・ワルツ(民主党下院議員候補)及び民主党にケリーの深刻な侮辱を糾弾するとともに、明日わが州(ミネソタ)における選挙応援への招待を差し止めることを呼びかけるものである。

    Repya中佐はイラクだけでなく、ベトナム経験と湾岸戦争の体験もあるひとだ。

    あまりの批判の声にケリー議員のスタッフは言い訳に大忙し。 これは軍人がイラクで立ち往生をするという意味ではなく、勉強しないとブッシュみたいな大統領になってイラク戦争で立ち往生するという意味だとかいう見苦し言い訳をしてまわっている。 エール大学での成績はブッシュのほうがケリーより良かったのにねえ、変ですねえこの言い分。

    イラク戦争そのものに対する批判なら政治家だからフェアゲーム。どれだけ批判しようとかまわない。 だが大統領の命令で戦争に出かけた軍人を批判するのはおかしい。 軍人は戦う戦争を選ぶ権利などないのだから。 戦争中に命がけの戦いをしている自国の軍人をよくまあこれだけコケにできるものだと読者の皆様もあきれておられることだろう。 しかしケリー氏がこれをやったのはこれが最初ではない。 いやそれどころか、ケリー氏の政治家としてのキャリアが始まったのが反戦運動と言う名の軍人侮辱運動だった。 

    ベトナム戦争時代、二度の軽傷を口実にケリー少尉はベトナムから帰還した。 その直後氏はウィンターソルジャースというベトナム帰還兵による反戦運動グループを創設。 議会の公聴会でアメリカ兵がベトナムで強姦、略奪、虐殺と、どれだけ地元ベトナム人を虐待しているかを告発した。 アメリカ兵はまるで「ジンギスカンの兵士」らのように野蛮だと証言した。 加えてソンミ村で起きた一部の兵士らによる暴走が明るみに出てケリーの話は真実味を帯びた。これがきっかけでケリーは輝ける民主党の星として政界にデビューしたのである。

    後になってケリーのグループのメンバーの多くがベトナム帰還兵どころか軍隊にいたこともない偽元軍人たちで、ケリーの証言はすべてでっちあげだったことが、本当のベトナム帰還兵らの証言から明らかになったが時すでに遅し。 反戦ムードの高まっていたアメリカではアメリカ兵士らに対する不信感が高まった。

    しかし大学へ行けば徴兵が卒業まで延期されるという時代ならばともかく、今の志願制軍隊において勉強しない怠け者の能タリンだけが軍隊に志願すると考えているケリー氏のエリート意識はえげつない。

    私は軍人との付き合いが多いが、彼らが口をそろえて言うことはアメリカ軍の強さはノンコムの優秀さにあるというものだ。 ノンコムとはNon commisioned officerといって、下士官では高位の准尉・兵曹長クラスの略語だが、大学を出たばかりの若い中尉などより、学歴はないが下士官の中ではベテランで経験豊富な曹長などのほうがよっぽど頼りになる。

    軍隊の中では将校らは色々なセミナーを受講するが、これらの学校の指導員の多くがノンコムである。 生徒の将校らのほうが位は高いので教師であるノンコムは口調は丁寧で必ず「サー」という敬称を付けて呼ぶが、生徒の将校らは位は低いこれらのノンコムに非常な敬意を評する。 一度海軍の特別部隊シールの訓練キャンプの模様をテレビで観たとき、ノンコムの指導員が生徒の将校に向かって大声で怒鳴っている姿があったが、普通なら「おら、おら、もたもたすんな~!」というところを「もたもたすんな~」といっておきながら最後に「サー」と付け足していたのには笑ってしまった。

    余談だが、私は仕事柄元軍人と一緒に仕事をすることが多い。 特に企画部長になる人は大抵が軍隊で指揮官の立場に居た人だ。 しかし誰が元将校で誰が元曹長かはその態度ですぐわかる。 

    「おい、カカシ、なにやってんだ! さっさとケツあげて仕事しろ!」 というのが曹長。 「カカシ君、ちょっと急いでやってくれないかな。 すぐ必要なのでね。」というのが元将校。 

    とにかく、アメリカ軍には優秀なノンコムが多いため、個々の小隊が独自の判断で臨機応変な行動ができる。 また軍そのものがそういう有能な個人の判断を起用できる組織になっているところが、アメリカ軍独特の強さにつながっているのである。 コソボでロシア軍と一緒に警備の仕事をしていた軍人が言っていたが、ロシアの軍隊にも有能な軍人はいくらでもいるが、組織そのものが柔軟でないため個々の指揮官らが独自の判断で動くことができないと語っていた。 以前のアフガニスタンや現在のチェッチェンでロシア軍がアメリカ軍のイラク戦争犠牲者などとは比較にならないほどの犠牲者を出しているのもこの柔軟性のないトップダウンの機構に問題があるのである。

    このような有能な軍人の多いアメリカ軍隊を怠け者の能タリンと呼ぶとは、ケリーとは全くけしからん男である。 これだから2004年の大統領選の時、ベトナム退役軍人(特にケリーが所属していた海軍速力小型船隊の元メンバー達)からアンチケリー運動が起きたのも納得できるというものだ。

    戦争中にこんな議員を応援に呼ぶ民主党の候補達は、またまたアメリカ市民の気持ちを逆撫でしたようである。

    アップデート: ミルブログでも最大のBlackFiveに面白い記事が載っている。 昨晩陸軍士官学校ウエストポイントと、空軍士官学校のエアフォースアカデミーのフットボール試合があった。 その時だれかが大きな横幕を立てあげたのだが、そこには「私たちはケリーより頭の悪いひとたちを支援します」と書かれていた。 それを読んだ陸軍生はどっと歓声を上げた。 横幕が空軍生のスタンドの方に向けられるとそちらからも歓声がわいた。

    ブラックファイブは「ケリー、陸軍と空軍の心をひとつにさせる、、、」と感慨深げだ。 


    アップデート2: ミッシェル・マルキンのサイトにも面白い写真が載っている。 イラクにいる州兵数名が横幕を持っている写真に副大統領が寄せ書きをしている図。 横幕には「ケリーさん、助けて、僕らはイラクで立ち往生しています。」と書かれている。

    アップデート3: 上記と同じ写真の拡大版が載ってる日本語ブログがあったので、リンクしておこう。 マイネ・ザッへさんとこのStupid Soldiers. 写真の横幕メッセージで、Rが裏返しになっているのにご注目。 これは子供がよくやる間違い。 なにせイラクで立ち往生してる兵士らは教養がないもんねえ。 

    訂正! あ、Rは反対じゃなかった! 失礼間違いはhelpとイラクのスペルでした!

    November 4, 2006, 現時間 1:52 PM | コメント (2) | トラックバック (2)

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    ケリーの弟子? 反戦イラク帰還兵のおかしな戦話

    アメリカ内政 , イラク関係

    先ほどケリー上院議員がベトナム戦争帰還後にあることないこと、(ほとんどないこと)をでっちあげて反戦運動をしたという話をしたばかりだが、新世代にもケリーのような帰還兵はいるらしい。 ミズーリ州上院議員選挙で民主党のクレア・マックカスキル(Claire McCaskill)候補の選挙運動テレビ広告では、ジョシュア・ランスデールというイラク帰還兵がイラクで負傷した足首を軍事病院で診てもらうのに6ヶ月もかかった、これというのも軍隊医療費増加法案を反対した共和党議員のジム・タレントのような政治家のせいだ、と言う証言をしている。

    ランスデール君は実際にイラク帰還兵で軍医をしていて、2003年から2004年にかけてイラク戦争に参加していた。 同じランスデール君はまた別のテレビコマーシャルでも、「イラクのせいで世界はもっと危険になった。」という台詞でちょっと登場していた。 「していた」というのは実は今は登場していないからだ。 その理由はというと、

    実はランスデール君がイラクで負傷した後診察を受けるまで6ヶ月もかかったという話がどうも胡散臭いのだ。 軍事病院がいくら能率が悪いとはいえ病院の話ではイラク帰還兵は最優先で治療を受けられることになっており、長くても30日以内に治療をうけられるはずだという。 この疑問に答えるためにマックカスキル候補はランスデールに診断書を提出するように要請したが、ランスデール君はマックカスキルからの電話に答えようとしないで逃げまくっているらしい。

    この4月、ランスデール君は自分が足首を怪我した状況をこのように語った。

    「かなり危険な場所でした。 私たちはたくさんのモーター弾や、路肩改良爆弾、自動車爆弾などの攻撃を受け、ヘリコプター墜落もたくさん目撃しました。 私たちは国連爆破時の救援にあたりました。 私は燃える建物やら、車やら、バイクなどの爆発から何人もひきずりだしました。」

    しかしイラクでランスデールと同じ隊にいた別の帰還兵らの話によると、どうもランスデールが語ったこの勇ましい手柄話にもかなり後から尾ひれのついた自慢話になっているらしいのだ。

    ランスデールの所属していたのは陸軍の予備隊487、エンジニア部でイラク出動は2003年5月から2004年4月までの一年間。同じ隊で消防隊チーフをしていたゲリー・クーエン(Gary Kuehn, SFC/AGR, Retired)さんの話では、、( Gateway Pundit

    一度ヘリコプターのタイヤがパンクして一人の兵士が大怪我を負い、一人が死亡という事故がありました。 また一度バイクを運転していた兵士が臨設トイレ清掃車にぶつかって頭に大きなたんこぶをつくるという事故がありました。 それ以外には我々が居た間、飛行機やヘリコプターの墜落など一度もありませんでした。 我々はバグダッド近くには行きませんでしたし、大使館の建物もキャンプアナコンダへ行く途中に通りすぎだだけです。

    モーター弾による攻撃は幾晩もありましたが、我々や消防署の付近まで届いたのはほんの1~2発で、しかもそれはほとんど最後のほうでした。 敵の撃った95%ははずれか不発でした。 私の部下の消防士で燃える建物から人を引きずり出した者はひとりもおりません。 二人ほど火事と戦っている最中に熱さから倒れるということはありましたが。

    ジョシュア・ランスデールは確かにアメリカでは見られない色々なことを目撃したのでしょう。 しかし彼の話はあまりにも大げさ過ぎます。 私の部下に三人ほど彼など想像もつかないほど死に近づいた者達がいます。 彼の診断書をみるまではなんともいえませんが、私は彼が足首を怪我をしたことを思い出せません。 ねんざくらいはしたかもしれませんが、、

    私は戦争体験者が自分の手柄話を誇張して友達や親戚に語る分には全く問題ないと思う。 たとえ自分自身危険な目にあっていなくても死ぬかもしれない戦場を覚悟で戦争に行ったというだけで帰還兵にはそのくらいの自慢話をする権利はあると考えるからだ。 しかし、それが講じて他人を傷つけるようなことになるとしたらこれはいただけない。 そのようなことをするのは自分のせっかくの栄誉に泥を塗るだけでなく、もっと危険な目にあった他の軍人達にも失礼である。

    しかしこの地方選挙の泥試合、醜いものだな。

    November 4, 2006, 現時間 12:08 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    バージニア選挙戦不思議に絡む蜘蛛の巣(ウェッブ)

    アメリカ内政

    カカシが出張中のバージニア州上院議員選は民主党のジョージ・アレン(共和)とジム・ウェブ(民主)との戦いである。 ジョージ・アレン氏は元バージニア州知事、上院議員も一期勤めた経験があり、当初ウェッブ氏より10%以上もリードしていて確勝といわれていたが、数ヶ月前ライバル候補の黒人スタッフに対して差別用語を使ったとしてメディアにかなり叩かれたせいで、大幅リードがかなり狭まり今は僅か3%程度の優勢に留まっている。

    しかし民主党の候補者ジム・ウェッブ氏は非常に不思議な人間なのだ。 以下ウィークリースタンダードに載ったアンドリュー・ファーガソンのコラムを参照に紹介しよう。(Tangled Webb、Cognitive dissonance in Virginia、by Andrew Ferguson)

    ウェッブ氏はベトナム戦争体験軍人で、紫章を二つ、銀章、海軍十字章をもらっている申し分ない英雄である。 氏はレーガン大統領(共和)時代には海軍長官としてレーガン政権内部で勤めた経験もあり、一度は共和党員だったという噂もある。 特にウェッブ氏の一般市民による銃砲所持権利への熱烈な支持は民主党員としては問題である。またウェッブ氏は以前に左翼政治活動家が訴訟を悪用してアメリカの伝統を破壊しようとしているなどと書いたこともあり、はっきり言ってどうしてこんな極右翼が民主党の候補者になったのかと非常に不思議だ。

    ウェッブ氏はまた戦争小説の作家でもあり、特に南北戦争では南部側への同情心を強くみせている。 彼は南部軍の英雄リー将軍にちなんで息子をロバートと名づけたくらいだ。 彼の小説では伝統的な価値観を持つスコッツアイリッシュ移民が左翼の多様文化主義者の犠牲者となりながら後に反撃していく姿が暴力的な戦闘シーンなどによって描かれているという。

    どうもファーガソンのコラムを読む限りは、ウェッブ氏は民主党候補というより極右翼が行き過ぎて共和党からおいだされた、これもアイルランド移民の息子パット・ブキャナンとの共通点のほうがかなりあるように思えてならない。 ウェッブ氏はブキャナンと同じでアメリカ国内の労働者を外国人移民労働者や外国産業から守るという主義であり、資本主義にも批判的で大企業への政府からの税金免除などにもかなり批判的である。 この間も述べたようにこういう社会主義の右翼は、ファシストと通じるものがあって非常に危険だ。 

    では何故このような社会主義右翼がリベラル民主党の候補者になったのかといえば、それは一重にウェッブ氏のイラク戦争反対の姿勢にある。 ウェッブ氏はイラク戦争がはじまる前の2002年からイラク戦争絶対反対の姿勢を貫き通している。 言ってみれば彼のキャンペーンは、イラク戦争全体反対以外には何もないのである。 民主党は本当に戦争中にただただイラク戦争反対、切捨て遁走を唱えるだけでポピュラーな共和党候補を破ることが出来るのであろうか? またイラク戦争反対というだけで、このような右翼を選んでしまうことがリベラル民主党にとって有利なことなのだろうか?

    ところで、ウェッブ氏の小説にはかなり性的に変態的な描写が出てくるという。 しかも女性虐待描写が非常に多いという話である。 いくら小説に不思議なセックスシーンが出てくるからといって必ずしも著者に変な趣味があるという理屈にはならないが、ライバルのジョージ・アレン氏はこの小説の内容を利用して選挙運動に使ったようだ。 ま、やり方が汚いといえば汚いが、ウェッブ側のアレンに対する攻撃もかなり汚いからどっちもどっちといったところだろう。

    バージニアでは上下議員の選挙だけでなく、州において結婚の定義を男女一人づつに限るという憲法改正案も出されているが、ウェッブ氏はこの改正案にも反対である。保守的なバージニア州でこのような意見がどれだけ支持を得られるかみものといったところだろう。 


    November 4, 2006, 現時間 5:15 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    November 1, 2006

    米中間選挙接戦地域の勝敗はいかに?

    アメリカ内政

    お断り: 下記はカカシがネットアクセス不能になる前の10月27日現在の予測です。

    普通アメリカの中間選挙では大統領と反対の政党が議席を巻き返すということになっている。 前回2002年の中間選挙では共和党が議席を増やすという異例の事態が発生したが、これはアフガニスタン戦争中でイラク戦争直前という状態がもたらした特別な状況だったという判断が通常である。

    今回の選挙ではイラク戦争があまりうまくいっていないという印象を国民が持っているだけでなく、任期6年目のブッシュ大統領への支持率が比較的低いということなども影響して、共和党は議席を失うだろうというのが通常の観方だ。

    問題は共和党がどのくらいの議席を失うか、それによって与党としての座を上下議会で守り通すことができるかどうかということにある。

    共和党内部の極右翼のあいだではブッシュ政権のイラク政策や違法移民問題への対策が軟弱すぎるという批判から、これらの人々が投票拒否をするのではないかという懸念がある。 それで悲観的な見方をするひとたちのなかには共和党が下院で25議席も失い、上院でも多数議席を失うと確信している人たちもいる。 だが、ミスター苺は状況はそこまで切羽詰ったものではないと結構楽観的にみている。

    先ず下院。 確実に民主党が増えると思われるのは2議席。 多分民主党へ傾くだろうというのが7議席。 可能性があると思われるのが8議席。確実の2議席は民主党にやるとして可能性ありは半分こして4議席とすると、6議席となる。多分の議席は2/3から3/4が民主党にいくとして計算すると、合計で民主党の議席増加は10から12議席ということになる。 真ん中を取って11議席とすると、すれすれだが221:214で共和党がかろうじて多数議席を保てるという予測。

    上院はというと、今問題になってるレースは13議席のみ。 そのうち当ブログが確実に民主党にいくと考える議席はペンシルベニアとオハイオの2議席と多分がロードアイランドの1議席。 どっちともいえないのがメリーランド、ミシガン、ニュージャージーの3議席。 ここは一歩譲ってこのうち2議席を民主党がとるとすると、合計で5議席増加。 しかしどっちともいえない議席のひとつかふたつを共和党が取れば、民主党の増加は3から4議席となり、上院もかろうじて共和党が多数議席を保つ。

    この見解は楽観的すぎるというご批判もあるだろうが、Hugh Hewittのブログで書いてるディーン・バーネット氏の見解は当ブログの予測よりもさらに楽観的である。 ( The Smell of Victory, Posted by Dean Barnett )

    バーネット氏はオハイオは駄目だが、バージニア、モンタナ、テネシー、ニュージャージー、マリーランド、ミズーリ、は共和党が勝てると宣言する。 ミスター苺が民主党確実と判断しているペンシルベニアや多分と判断したミシガンですらサントラム候補、やボーチャード候補の支持率高揚に期待が持てるという。 ロードアイランドはどっちともいえないが、現役のリンカーンチェイフィー氏は共和党とは名ばかりのリベラルなので、どっちかいうと負けて欲しいというのがバーネット氏の見解。

    楽観的なミスター苺ですら、バーネット氏の予測は楽観的すぎると言っているが、さてさてどうなることやら。


    November 1, 2006, 現時間 2:06 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    October 30, 2006

    共和党に入れたら病人が死ぬ、コマーシャルが逆噴射

    アメリカ内政

    さてまたまた本日からネットアクセス不可能な場所に8日間ほど缶詰になり、帰港するのはなんと中間選挙前日の月曜日。 幸いなことに選挙がどうなるかはリアルタイムで知ることができるので、結果報告及び分析も実況できる予定。

    金曜日に一時寄港した時、ミスター苺は電話口で、「君~すごい一週間だったよ。選挙状況がかなり変わってきた」と興奮した調子でまくし立てた。 アメリカの地方選挙などには疎い私でもそれぞれの話は面白いので今週は選挙運動逸話をいくつか紹介していきたいと思う。

    先ずはメリーランド州、上院議員選。 共和党の候補者はマイケル・スティール氏、民主党候補者は現在下院議員のベン・カーディン氏。 支持率は5%くらいの差でカーディン氏が優勢。 だからこの話はなんともやぶへび。

    映画俳優のマイケル・J・フォックスといえば、1980年代にテレビ俳優から映画俳優へと転向しバックトゥーザフューチャーの三作で一躍大スターになった人。その後ホワイトハウスを舞台にしたコメディドラマ「スピン・シティ」に出演していたが、1990年代後半に持病のパーキンソン病の症状が悪化したため俳優を引退した。

    そのフォックスが最近アメリカ各地で、民主党のために選挙運動をしているのだが、そのテレビコマーシャルは共和党はパーキンソン病治療法の研究に必要なステム細胞使用に反対している、共和党に投票すればパーキンソン治療開発は絶望的であるといった内容だという。 民主党のやりかたは常に共和党は冷血漢で病人やお年寄りのことなど全く考えない、男女差別、人種差別、同性愛恐怖症、とレッテルを貼るというもの。 その点民主党は弱者の味方。皆さん民主党に清き一票を、、てなもんである。

    このコマーシャルが流れたマイケル・スティール(共和)候補の地区では、このコマーシャルにスティール候補が真っ向から反撃。ターナーという女医が出演するコマーシャルでは次のようなメッセージが流れた。(スティールのコマーシャルとフォックスのコマーシャルはReal Clear Politicsで見ることが出来る)

    ターナー医師: 私はドクター・モニカ・ターナーと申します。

    ベン・カーディン議員(民主)によるマイケル・スティール候補への攻撃はわざと誤解を招くような悪趣味な広告です。カーディン議員は自分の政治力を強めるために恐ろしい病気の犠牲者を利用して人々を怖がらせようとしています。

    カーディン氏は恥を知るべきです。

    マイケル・スティールについて皆さんが知っておくべきことがあります。彼は幹細胞研究を支持しています。そして彼はこの病気で苦しむ人々にのことを深く慮ってます。

    どうして私にそんなことが解るかですって? それは私がマイケル・スティールの妹だからです。

    私はパーキンソン症候群を煩っています。マイケルは私のことを考えてくれてます。

    あ~れ~、これはちょっとすごい反撃。 これをもち返すのはかなりたいへん。 スティール氏は胎児胚の生化幹細胞研究には反対しているが、胎児胚を破壊しない幹細胞研究は支持している。 ところがフォックスには気の毒なことになんと民主党候補のカーディン議員は肝細胞研究は全面的に反対しているのである!

    スティール候補はカーディン議員は幹細胞研究を支持する機会があったにも拘わらず、ブッシュ大統領が提案した非破壊的な幹細胞研究法案に反対投票をした。 それは決してカーディン氏がこの法案に信念的な異議があったからではなくブッシュ大統領発案だったからという政治的な理由でのことだった。 カーディン議員はパーキンソン症候群の患者のことより自分の政治的地位を重んじたのであると攻撃した。

    フォックスも場所を選んでコマーシャルを流すべきであった。 これではひいきの引き倒し。あり型迷惑もいいところだ。

    October 30, 2006, 現時間 12:56 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    October 21, 2006

    米共和党スキャンダルを超え巻き返す

    アメリカ内政

    この間からずっとバージニア州に出動じゃないや、出張している話は昨日も書いた。 カカシは自宅ではあまりテレビニュースを観ない。私はニュースはもっぱら朝の通勤中にラジオで聴くか職場でネットサーフしながらニュースを読むのが常である。たまにニュースをテレビで観るとしたら、職場の待合室にあるテレビで写しっぱなしなっているフォックスニュースくらいだ。

    それで出張先のホテルでCNNニュースを観ていたらそのあまりの偏向放送におくちあんぐり! な、な、な、なんだこれは! とあきれ返ってしまった。普通のアメリカ市民はこんなニュースを毎日観ているのか、どうりでイラクは泥沼だとか共和党はもう終わりだとか思うわけだ。(たまには敵のプロパガンダも観てみるものだ。)

    たとえば共和党が最近放映しだしたこのテレビコマーシャルについて、CNNはテロリストの脅威を誇示して、アメリカ市民を不必要に脅かしているというコメント入りで紹介。

    さて、それで肝心の支持率だが、共和党はマーク・フォーリー議員のスキャンダルでてっきり支持率がた落ちと思いきや、そうでもない。 

    ブッシュ大統領と共和党の支持率はスキャンダルの前まで少しづつではあるが、じわじわと上昇しつつあったことはこのブログでも何回か書いた。特に今年の9月11日以降、共和党の支持率上昇振りは結構見ごたえのあるものだった。ところが9月29日、ABCテレビ局とワシントンポストがフロリダのマークフオーリー議員のスキャンダルを暴露して共和党勢いが急停止してしまった。

    共和党にとっては大打撃だった、、、はず、、、ところが、、ジャジャーン!

    民主党はスキャンダルのおかげで支持率急上昇。ちょうど10月11日から12日にかけてこの人気は頂点を迎えた。この時点で取られた世論調査では民主党が断然有利だったため、主流メディアは1994年に共和党が上下院で多数議席を奪ったような大津波が起き、民主党が40から50の議席を取って、民主党が晴れて上下議会を再び支配するときが来ると歓喜の声をあげていた。

    しかし選挙を二週間半に控えたいま、振り子はまた反対に振ろうとしている。スキャンダルの炎が燃え尽き、高揚する経済、低い税金、国防などが再考され、共和党の支持率が再び上がり始めているのである。イラク状況でさえ、対テロ政策として再び見直されてきている。それに引き換え民主党は勢いを失いかけている。

    しかしおかしいではないか、通常ならば共和党は10月の中旬にそのピークを向かえ、後はだんだん支持率が落ちて民主党の支持率が上がるはずだ。 民主党が自分らの政策を打ち出し、共和党と対抗する考えを国民に訴えるという通常の選挙運動をしていれば、この次期支持率が向上するのは民主党のはずだった。しかし民主党はフォーリー議員のスキャンダルに力を入れすぎて選挙運動を怠ったため、この自然の振幅リズムを崩してしまったのだ。

    つまり民主党は共和党が時期早尚にピークに達するのを防いで、反対に自分らのピークを早めてしまったのである!

    さてさて、11月7日の選挙はどうなることやら。 ところで、私は選挙当日も出張中で投票できないので、投票を郵便で送れるよう手続きをしておいたのだが、「投票券きた?」とミスター苺にきくと「あ、君ね、もう投票したよ、全部民主党にいれといたから安心したまえ」とミスター苺。あ~た、ちょっと冗談きついわよ。(笑)


    October 21, 2006, 現時間 1:30 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    October 18, 2006

    米中間選挙: 共和党よ今こそ踏ん張る時!

    アメリカ内政

    私がアメリカ保守派に対して文句があるとすれば、どうも多くの人々が悲観的な考えを持ちすぎていることだ。メディアの報道は偏向だといいながら、メディアが共和党はもう負ける、イラクは泥沼だ、アフガニスタンは大失敗だと大騒ぎするのを真に受けて、「もうだめだ~」と選挙もやってないのにあきらめるやからが多すぎることだ。 私はこの共和党の敗者思想が大嫌いである。

    アメリカではワシントンDCで政治関係社会をベルトウェイと呼んでいるが、ベルトウェイの分析は政治家の内輪による分析であり、アメリカ内部のハートランドと呼ばれるアメリカ国民の意見を必ずしも反映していない。 ミスター苺の下馬評によると、共和党が民主党に撮られる議席は下院で12議席、上院では4議席にとどまり、どちらも共和党が多数議席を保つだろうと予測する。 この意見にはブッシュ大統領もホワイトハウストップアドバイザーのカール・ローブ氏も同意している。(White House Upbeat About GOP Prospects、ワシントンポストより。)

    中間選挙を目前に共和党の間ではパニックが広がっているなかで、ある二人の共和党員は側近の味方からも行き過ぎと思われるほど楽観的だ。その二人とはブッシュ大統領とトップ政策アドバイザーのカールローブ氏。

    共和党員の中には下院で25議席以上失うのではないかと覚悟している人たちもいる。しかし党の運動員たちによるとローブ氏は最悪の場合でも8から10議席程度の損失で住むだろうと予測しているという。民主党が1994年ぶりに多数議席となりブッシュ政権の第二期のバランスを揺るがすのに必要な数より15席も足りない。

    上院ではローブ側近は民主党が勝つためにはよっぽどのことが無い限り必要な6議席を勝ち取ることはできないだろうと語る。

    というわけだからそう悲観的になる必要はないと我々は考える。問題は共和党支持者があきらめて投票日に自宅にひきこまらないように、共和党選挙運動家たちは積極的に共和党登録者に投票を促すことだ。いくら共和党の働きぶりに不満があっても、だからといって民主党に多数議席をとられてもいいと考える共和党員はいないだろう。

    いまこそ踏ん張って中間選挙に挑むべきときである。

    October 18, 2006, 現時間 8:30 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    米左翼、共和党議員をホモと「暴露」したのはいいけれど、、、

    アメリカ内政

    わが姉妹ブログのBig Lizardsでミスター苺がかいた記事Quick, Somebody Find Mike Rogers a Mapが傑作なんでこっちにも同時掲載しよう。

    左翼の工作員ディーン・バーネットが共和党の上院議員ラリー・クレイグ氏が同性愛者であると「暴露」した。 クレイグ氏も妻(女性)も家族も絶対そんなことはないと否定している。

    実際にクレイグ氏が同性愛者であるかどうかなど議員の仕事振りには無関係のはず。しかし今度の中間選挙を野球の番付みたいに表まで作って予測しているミスター苺も、クレイグ氏の名前が話題に上ったのを聞いたことが無い。いったいクレイグ議員はどの選挙区から出馬しているのだろうと調べたところ、クレイグ氏は今度の選挙に出馬していないことがわかった。なぜなら2002年に再選されたクレイグ議員の任期が切れるのは今年ではなく2008年だからだ!

    宗教右翼は絶対に同性愛議員を支持しないと踏んで保守派議員をホモだなんだと騒ぎ立てる汚い手を使うなら、せめて選挙に出馬している議員に限ってやってもらいたいもんだ。(笑) 汚い選挙活動もここまで来ると間抜けとしか言いようが無い。

    October 18, 2006, 現時間 7:30 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    October 8, 2006

    米民主党、アメリカ兵とカナダ兵の制服を取り違える

    どうでもいいニュース , アメリカ内政

    ちょっと笑える話を読んだので一言。

    アメリカ民主党のホームページには、「アメリカ軍人とその家族」というページがある。このページのトップにある横帯の写真の下にGet Involvedと題された写真が載っている。いまいくとこれは星条旗になっているが、昨日までここには軍人の写真が載っていた。しかし軍人は軍人でも軍服がおかしいなあ、と気が付いた人たちがいた。

    アメリカ軍人を支援するページだからアメリカ軍人が読んでてすぐに気が付いたのだろう。当たり前だが、、、
    LGFによると、この制服はカナダ軍のものなんだそうだ。(笑)アメリカ軍を支援するというページでアメリカ兵の写真も見つけられずに間違えてカナダ兵の写真を載せたとしたら、かなり恥かしい。

    民主党が軍隊から支持されないわけだ。

    October 8, 2006, 現時間 2:48 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    October 7, 2006

    米共和党:スキャンダルで支持がた落ちと思いきや、、、

    アメリカ内政

    アメリカの世論調査を集計しているリアルポリティクス(Real Clear Politics)のジョン·マッケンタイヤー(John Mcintyre)の分析によると、わいせつメールスキャンダルは確かにブッシュ大統領の連続演説のメッセージから話題をそらし、共和党の選挙運動の勢いを弱めはしたが、それほどひどい悪影響は見せていないようだとある。

    このスキャンダルで影響を受けた共和党候補者は意外にも保守派ではなく比較的穏健派の候補者のようだ。それというのも、穏健派の出ている地区はもともと民主党支持の強いところであり、共和党候補が勝つとしたら共和党のメッセージが幅広く投票者の耳に届く必要がある。にもかかわらず、大事な選挙運動の2週間がくだらないセックススキャンダルにとられてしまって、彼等の選挙運動がメディアから閉め出されてしまったからだ。もともと苦戦をしていた上院議員候補リック·サントラム(Rick Santorum)氏と マイケル·スティール(Michael Steele)氏の勝てる可能性はほとんどなくなってしまったとマッケンタイヤーは書いている。

    しかしこれらの議席はもともと危なかったものなので、このスキャンダルが直接の原因ともいえないらしい。残りの数週間でサントラム氏とスティール氏が挽回できるかどうか、勝利はそれにかかっている。

    さて、わが姉妹ブログBig Lizardsのミスター苺(Dafydd)によると、スキャンダルの影響はメディアが騒ぐほどひどいものではないとある。

    このスキャンダルで一番民主党やメディアからやり玉に挙げられている共和党議員といえば、下院議員のトム·レノルズ(Tom Reynolds)氏である。フォリー議員のメールについて連絡を受けた最初の二人めがレノルズ議員であり、影響を受けるとしたら彼が一番危ないといえる。ところが最近の世論調査では彼の支持率に動きは見られない。

    ただ先週と比べてレノルズ議員は挑戦者デイビス氏に優勢を奪われているので、一見するとスキャンダルがデイビス氏を有利にしたような錯覚を受けるが実はそうではない。

    この地区にはもうひとりグリーン党の候補者、クリスティーン·マーフィー( Christine Murphy)氏が出馬していた。彼女を含めた前回の世論調査では、レノルズ氏 (共和)45% , デイビス氏(民主)43%, マーフィー氏(グリーン)8%だった。それがマーフィ氏が事情があって失格したため、レノルズ氏とデイビス氏の一騎討ちとなった今回の世論調査によると、レノルズ45%, デイビス50%と、グリーン党支持者の票が7%もデイビスに移行したことがわかる。

    つまり、レノルズ氏の支持率はスキャンダル前後全く変化がないということだ。無論、マーフィー氏の失格によってレノルズ氏が劣勢になたことは問題だ。しかしこの地区はもともと共和党寄りで2004年の選挙では圧倒的にブッシュが勝った地区である。だからレノルズ氏が残りの数週間、基盤である共和党投票者からの支持率を引き上げることに力を入れれば勝てる可能性は多いにある。

    今朝カカシの家に知事のシュワちゃんから電話があった。(録音テープだけど、、笑)あのドイツ語訛りの口調でのメッセージ。シュワ知事は圧倒的に優勢なので再当選間違いなしだが、最後の追い込みに励んでいるようだ。

    私は声を大にしていいたい、『共和党のみなさん、スキャンダルなど無視してがんばりましょう! 民主党が勝ったらテロリストが勝つことになるのです。』

    候補者も投票者も目先のスキャンダルではなく将来のアメリカのことを考えて行動していただきたい。

    October 7, 2006, 現時間 3:25 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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    October 5, 2006

    冗談だった? わいせつメール!!!

    アメリカ内政

    今日になってドラッジリポートというオンライン新聞に、フォリー議員とのわいせつなチャットは、当時18歳だったページがフォリーをからかうためにオンラインでフォリーを誘惑。わざとフォリーにわいせつチャットをやらせたのだという。IMを保村して友達同士で後で読んで楽しんでいたのが、どういうわけか敵の手に渡ってしまったというのである。

    共和党議会が本格的な捜査をはじめると昨日発表したので、恐くなったページの元同僚が新聞に公表したらしい。チャットの相手の男性は自分は同性愛者ではないと言っているそうだ。どうやらすでに弁護士を雇ったようでもあり、近いうちに記者会見でもしてくれると助かるのだが。

    もしこれが本当だとしたら、フォリー議員は全く違法行為などしておらず、うまくティーンエージャーにおちょくられてしまった間抜けなおっさんではあるが、性犯罪者などでは全くないことになる。

    民主党や左翼メディアが騒ぐのはともかく、保守派の連中まで事実関係もまだハッキリしないのに、ハスター下院議会議長に辞任しろだのと大騒ぎしているのをみて、我々中道派は、「お黙んなさい! 民主党の銃弾与えてどうするの? 選挙に負けてもいいのか?」と叫んできたが、どうやらこのスキャンダル。ことの起こりはジョークだったのかも、、、

    だから慌てて騒ぐなっていったでしょうが!

    とにかく、フォリー議員が未成年を誘惑したどころか、18歳の大人の男性にからかわれたというだけなら、フォリー氏の面目は丸つぶれだが、共和党には何の責任もない。それなのにまるで共和党全体が性犯罪を隠ぺいしていたかのうような報道や発言をしていた民主党。このおとしまえはどうしてくれるんだ! と共和党は開き直るべきだ。

    極右翼の連中も、議長にいますぐ謝罪すべし。

    October 5, 2006, 現時間 6:52 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    October 4, 2006

    わいせつメール、はしゃぎ過ぎ民主党は裏目に出るかも

    アメリカ内政

    先週の金曜日に暴露された共和党下院議員のマーク·フォリー議員のわいせつメールスキャンダルは下院議会議長の辞任問題にまで発展しそうな雰囲気である。

    保守派のブロガーや政治評論家までが民主党や左翼メディアと一緒になって、「共和党は知っていて黙認していたなら、リーダー格が責任をとるべき」などと騒ぎ出す始末。まったくこういう時やたら道徳観念に敏感な保守派はリベラルよりも始末がわるい。これが民主党議員なら、「たかがわいせつメールで騒ぐな、性交渉があったわけでもなし、」と開き直り、共和党がそれでも責め立てれば「ゲイバッシング」と今度は共和党を守りの姿勢に追い込んでいただろう。

    また、コメンターのMike Rossさんもおっしゃっているように、もし一年前にあのたわいない内容のメールのみで、共和党がフォリー議員にあれ以上厳しい対応をとっていれば今騒いでいる民主党やメディアが一緒になって共和党を「ゲイバッシング」「同性愛恐怖症」などといって責め立てていたに違いない。

    しかし、民主党も左翼メディアのこのはしゃぎすぎなやり方はかえって彼等にとって裏目にでるのではないかと私は思う。

    昨日も話したように民主党と左翼メディアは何気ない内容のメールと、わいせつな内容のIMとを故意に混同し、ハスター議長らがフォリー議員のわいせつ行為を見て見ぬ振りをしていたと印象づけようとしている。しかしこの事件はあまりに騒がれたため、保守派ブロガーやラジオDJやテレビ討論会などでも、ハスター議長らが知っていたのは最初の何気ないメールのみであり、しかもその場で適切な処置を取っていたことなどもかなり詳しく報道された。

    そして比較の意味もあって、民主党の汚い過去もどんどん蒸し返されている。

    例えば、1973年に、ゲリー·スタッズ(Gerry Studds)という民主党議員は未成年の少年との性交渉が違法であるアメリカを出て、わざわざ当時17歳だった少年をモロッコに連れ出して性交渉を持ったという事件がある。それがばれたのは1983年のことで本人も認め、議会から勧告は受けたが議員をやめるでもなく民主党から追い出されるでもなくその後6期も任期を努めた後引退した。

    また1989年、バー二ー·フランクというゲイの民主党議員が同棲していた愛人男性がフランク氏の自宅で何人かの売春夫を使って売春宿を経営していたなどということがあった。フランク議員はそれを知っていて黙認していたのである。それでもフランク議員はいまだに現役の議員をつとめているし、民主党はフランク議員に何の対処もとらなかった。

    民主党は今回のことであんまり大騒ぎをし過ぎると、共和党は民主党のこのような過去を持ち出し、ダブルスタンダードを指摘しはじめるだろう。セックススキャンダルが大好きなメディアは、過去のこうした民主党のスキャンダルを蒸し返さないはずがない。そうなってくると、民主党の偽善ぶりがアメリカ国民にもじょじょにではあるが浸透していくのではないかという気がする。

    それに昨日もコメント欄で書いたように、メディアはフォリー議員が未成年とわいせつメールを交わしているという違法行為を知っていたにもかかわらず、「犠牲者」の少年の安否よりも政治的なタイミングを待って犯罪行為を隠していたという事実がある。このことをアメリカ投票者が消化する時間があれば、このスキャンダルはかえって民主党と左翼メディアが仕組んだ汚い陰謀だという印象をアメリカ国民に与えることになる。

    フロリダのフォリー議員の席を共和党が維持するのはもう手遅れかもしれないが、この事件で他の共和党議員が巻き込まれるにはスキャンダルの暴露は早すぎたかもしれない。共和党支持者やおせっかいな純粋主義の保守派連中がこれ以上騒いでハスター議長の辞任を叫んだりするのを今すぐやめてくれれば、この事件の影響は最低限に食い止められるだろう。

    問題は極右翼にかかっている。

    October 4, 2006, 現時間 7:50 PM | コメント (3) | トラックバック (0)

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    October 2, 2006

    米議会の慰安婦決議案の裏にあるものは?

    アメリカ内政 , 東洋危機

    アメリカの議会で起きたことなのだが、私はぼやきくっくりさんのこのポストを読むまでこの事実を全く知らなかった。

    以下産經新聞の記事より:

    【ワシントン=山本秀也】中間選挙(来月7日)前の審議が9月末に実質的に終了したことで、米下院国際関係委員会を通過していた慰安婦問題に関する対日非難決議案は、本会議では議案にならないまま、採択されない見通しが強まっている。米議会関係者に対する日本側の説得が功を奏した格好だ。

    決議案の旗振り役、レーン・エバンス議員(民主党)の事務所は産経新聞に「決議案を支持する24人の議員と下院議長に採決を求めている」と述べ、中間選挙後に招集される残り任期の消化日程を使ってなお採択を目指す考えを示した。(略)

    慰安婦問題に関する対日非難決議案はこの10年間、米議会に提出されては立ち消えになってきた。今回はエバンス議員の“引退議案”となり、人権問題に関心の強いクリストファー・スミス議員(共和党)が共同提案に加わるなど超党派の支持を集め、9月13日の委員会通過にこぎつけた。

    駐米日本大使館の議会担当者は「決議案が提出された今年4月から注視し、関係先に働きかけてきた」と打ち明ける。委員会では議会の思惑が絡む採決を省略して複数の議案を一括する形で採択されたが、最後の関門となる本会議では議案にもなっていない。

    決議案の採択を訴える韓国系移民グループは、下院議長らに請願の手紙を送る運動を全米規模で展開した。米政府が8月に公表した昨年の人口統計によると、韓国系移民は全米で約125万人に膨れ上がっており、80年代半ばからほぼ倍増。今回の決議案を支持したマイク・ホンダら3議員はいずれも韓国系移民が急増しているカリフォルニア州選出だった。

    決議案の内容はぼやきくっくりさんが紹介してくださっているが、この決議案が日本に求めていることは次の四つだ。

  • (1)1930年代から第二次世界大戦までアジアと太平洋諸島を植民地支配した期間、世界が「慰安婦」として知るようになる、若い女性を性奴隷としたことの責任を公式に認め、受け入れること。
  • (2)この人道に反する恐ろしい犯罪について、現在と未来の世代に教育すること。
  • (3)慰安婦強制連行はなかったとする主張に、公式に、強く、繰り返し反駁すること。
  • (4)「慰安婦」問題に関する国連、及びアムネスティー・インターナショナルの勧告に従うこと。
  • 私はあえてここで慰安婦強制連行が実際に起きたかどうかという議論は避ける。だが実際に起きたことかどうかは別として、私にはどうも合点がいかない。どうして今さら60年以上も前の出来事、しかも日本の前政権時代に起きたことを掘り起こして対日非難決議など通さなければならないのだろう。第一、慰安婦問題は韓国と日本との問題であってアメリカには関係がないはずだ。このような決議を米議会が通せば日米間の関係に亀裂を及ぼすことになり、前政権の過ちを現政権につぐなわせるようなことになれば、イランや北朝鮮の問題で重要な同盟国である日本の協力を失いかねない。このような議決はアメリカにとって害あって益なしである。

    在米韓国人の間で地元の議員に圧力をかけての議案だというが、いったい在米韓国人の目的は何なのであろうか?日本に慰安婦問題を認めさせ学校などでそれを教えることで、いったい韓国と日本との間でどのような利益があるというのだろう?

    そんな話をミスター苺としていたら、「そりゃあ、君、明白だよ。北朝鮮の陰謀だ。」と言われた。確かにアメリカと日本の間に亀裂が生まれることで利益を得る国は北朝鮮だろう。北朝鮮は韓国はなんとか丸め込んだが、アメリカと日本からの圧力をそう簡単に振払うことができないでいる。だから日本とアメリカの間を冷たくすることで、二か国の協力関係による圧力を弱めようという魂胆なのだろう。だから在米の韓国人たちは北朝鮮の工作員にうまく利用されているのかもしれない。

    そして民主党の下院議員は地元移民たちからの票欲しさに、日本を生け贄にしようというのである。政治とはいえなんとも汚いやり方だ。とにかく決議案が見送られたことは幸いだった。今後もこのような議決が通らないように心して見守る必要がありそうだ。

    October 2, 2006, 現時間 4:29 PM | コメント (1) | トラックバック (1)

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    男色議員のわいせつメールが巻き起こした波紋

    アメリカ内政

    実はこの話、すべきかどうかちょっと迷っていたのだが、問題は失脚した議員ひとりの問題だけではすみそうにない。それどころか共和党全体にその波紋が広がり、来る選挙にも影響を及ぼす可能性が大きくなってきた。やはりアメリカ内政の一つとして取りあげねばなるまい。

    ことの起こりはフロリダ州の下院男性議員(共和党)が議員付添人(ページ)の当時16歳の少年に私信メールを送ったことから始まる。CNNの記事から読んでみよう。

    少年にわいせつメール送信? 米下院議員が辞職

    ワシントン(CNN) 米下院のマーク・フォリー議員(53)が、元議員付添人の10代の少年にわいせつなメールを送っていた疑いが濃厚になり、同議員は29日、辞職した。他議員たちからは、辞職では不十分だとして、刑事捜査を求める声があがっている。

    ABCテレビによると、フォリー氏はメールで、少年に対して服を脱ぐよう呼びかけたり、下着しか着ていないという少年に「脱がしたい」と伝えたりした。

    「君を興奮させたかい」などとたずねたこともあったという。ABCテレビは、これ以外のメッセージは生々し過ぎて公表できないとしている。

    フォリー氏は、フロリダ州選出の共和党議員で、6期つとめた。「家族やフロリダの人々をがっかりさせた」として、29日に突然、辞職した。フォリー氏は独身。

    下院は同日、全会一致で独自調査の開始を決めた。

    米議会は、全国の若者に議会で働く機会を与えようと、議員付添人(ページ)プログラムと呼ばれる制度を導入している。1983年には、下院議員2人が17歳の付添人と合意のうえで性的関係をもったことを認め、制度が問題視された。

    このCNNの記事は大切な部分が抜けているので補足したい。実は問題になっているメールは二通りある。

    一つ目のメールはフォリー議員は2005年に元議員付添人だった当時16歳の少年にメールを送ったものだ。しかしその内容は少年の自宅がルイジアナだったことからハリケーンカトリーナの被害はどうだったかとか、誕生日のプレゼントは何が欲しいかといったのような別にどうということのない内容だったのである。ただちょっと眉をしかめる部分があったとすれば、少年の写真を送ってほしいと書かれていた部分だろう。しかしこれも裸の写真を送れと書いてあったわけではないので、単に個人的に親しくなった少年の身柄が心配だっただけだと言い訳すれば辞任するほどのことではなかったはずだ。しかし少年の両親から苦情が出たため下院はフォリー議員に少年とはいっさい連絡を取り合わないようにと勧告してことはおさまっていた。

    問題なのは二つ目のメールである。これはメールというよりインスタントメッセージで、フォリー議員が別の当時17歳10か月の少年とメッセージをやり取りしたものだ。上記のCNNの記事に載っている、下着を脱がせたい、とか興奮してるか、とかいったわいせつな内容はこのIMの時のもので16歳のページへのメールとは全く別ものである。

    アメリカでは18歳未満は未成年とみなされ大人が未成年と性交渉を持てば、たとえ双方合意の上でも犯罪となる。フォリー議員がこの少年と実際に性交渉があったという証拠はなく、ただIMでわいせつな会話を交わすしていただけのようだが、それでも普段からインターネットにおける性犯罪者から少年を守るために戦っていると言っていたひとだけに、この問題はかなり痛い。

    選挙を5週間前にしてこのスキャンダル。当選間違いなしといわれていたフォリー議員の辞任は共和党には痛手だ。しかも民主党はこのスキャンダルを利用して他の強力な共和党議員をも失脚させようと必死である。

    ニューヨークの民主党はニューヨークのトーマス·レノルズ議員(共)下院議会議長のデニス·ハスター議員(共)らがフォリー議員のメール問題を知っていて黙認していたと攻撃している。しかし先にも述べた通り二種類のメールが存在しており、共和党の下院事務所が知っていたメールは最初のちょっと親しすぎる感じのメールであり、二つ目のIMのことではない。しかも下院はその時それなりの対処をとっており決して黙認していたわけではない。

    にも関わらず、民主党は故意に二つのメールを混合することで共和党を「青少年への性的虐待を容認している党」と印象づけようとしているのである。そしてもちろん民主党べったりの左翼メディアもこの陰謀に積極的に加担している。前記のCNNの記事などはその典型である。

    ではアメリカの左翼メディアがどのように共和党を陥れようとしているかその例をあげてみよう。下記はいまはリンクがつながらないアメリカ時間10月1日午前4時45分現在のAPの記事。(訳:カカシ)

    金曜日の夜、ハスター議員の報道官ロンボンジーン氏は共和党下院議員上層部は事件については知らなかったと述べた。

    土曜日の報告書のなかには詳細にわたる時間経過が含まれており、下院事務所が問題のメールについて学んだのは2005年の秋であるとされている。(ページが付添人をしていた)アレキサンダー議員のスタッフがハスター議長の事務所に少年の両親からフォリー議員に少年に連絡をとるのをやめてもらいたいと苦情がきたことを知らせた。その時アレキサンダー議員のスタッフはメールの中身については公表しなかったが、性的な内容ではなく「親しすぎる」内容だと告げたと報告書にはある。 (カカシ注:あきらかに最初のメールのことを言っている。)

    ハスター議長のアシスタントはすぐに下院事務所に連絡を取り、「ご両親が子供のプライバシーを守りたいという意思を尊重し、即座に適切な担当へ連絡した」が上司のハスター議員を含めハスター議員の他のスタッフには何もいわなかったという。

    連絡を受けた下院事務所はページプログラムを統括するジョン·シムクス(共)議員へ問題をゆだねた。

    シムクス議員はメールについて2005年の暮れに学んだとし、即座に捜査をしたと語る。

    氏はフォリー議員は氏にたあいないやりとりであると語ったと言う。シムクス氏はフォリー氏に今後一切ページに連絡をとらないように、また他のページへも敬意を表するようにと勧告した。

    共和党下院事務所は知ってて黙認していたどころか、きちんと調査までして最後には勧告までしている。ところが数時間後、午前8時、APは大事な点を削除してこのような省略記事を掲載した。

    下院議長のデニスハスター氏の事務所は、メールについて先週になって初めて知ったと語ったが、去年の秋にアシスタントが問題を担当局にゆだねたことは認めた。事務所はメールの内容は「親しすぎる」とだけ伝えられたといっている。

    しかしこれが7時間後の2時50分になるとAPはどこからともなく全く別の嫌疑を持ち出してくる。共和党が性的な内容のメールの存在を知っていたばかりでなく、その事実を隠ぺいしようとしていたというのである。

    民主党、共和党がメールを秘密にしていたと糾弾

    ジョンマーサ下院議員(民)は共和党下院上層部が(この問題に)もっと早く対応しなかったことは遺憾であると発表。「彼等が隠ぺいしようとしたのではないかと心配になる」と語った。 マーサ氏は下院道徳委員会が11月の選挙前に審議を終了させるべきだとし、そうして投票者が関係者に「責任をとらせる」ことができるようにすべきだと語った。そうすることによって共和党は庶民から失った信用をとりもどせるかもしれない、なぜなら「共和党指導者の評判は中古車セールスマンより信用がない」と語った。
    だが無論、共和党が隠ぺいしようとしたなどというのは全く馬鹿げている。2005年当時ならフォリー議員はまだ中間選挙の候補者にあがる前のことであり、ことがおおやけになったとしてもその時点で引退するなり処分されるなりしたほうが今の今まで黙っていて、選挙直前にばれるよりもよっぽどもましである。選挙直前だから問題になるが1年以上も前ならたいした事件ではない。それを共和党が知ってて隠していたなどとは政治的に考えてあり得ない。

    しかしニューヨークタイムスも、ロイターも、同じようにこの「共和党の隠ぺい」論を全く根拠もないのに報道している。

    アメリカの民主党や左翼メディアの程度が低いことは最初からわかっていたが、このような報道はいくらなんでも名誉毀損ではないのだろうか。共和党議員らは断固この卑怯なやり方を暴露し反撃してもらいたい。

    October 2, 2006, 現時間 1:22 PM | コメント (6) | トラックバック (1)

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    September 29, 2006

    公開された米機密報告書、本当の内容はいかに?

    アメリカ内政 , イラク関係 , 対テロ戦争

    この間漏えいされたイラクに関する情報をまとめた機密報告書「国家情報評価」(NIE)の一部が昨日公開された。漏えい記事を書いたニューヨークタイムスは、この報告書がいかにもイラク戦争が世界をより危険にさせたと結論付けたように書いていたが、実際の結論はもっと微妙なニュアンスがある結論になっている。だが書類が公表された今でも反戦派はこの当初の報道の結論を引き合いにだし、まだ執拗にイラク戦争のせいで危険が増加したとの姿勢を崩さない。

    ではいったいNIEの本当の内容とはどういうものだったのだろうか。CNNの記事を読みながら分析してみよう。

    NIEは今年4月、イラク・アルカイダ機構のザルカウィ容疑者が米軍の攻撃で死亡する数週間前に発行された。国家情報長官のサイトに掲載されたNIEの要点によると、「聖戦活動」が拡散し、反米組織が各地に設立されるなか、イスラム過激派は国際テロ対策に順応しつつある。聖戦活動は世界戦略を欠いているものの、新たなテロ組織が出現する可能性が高いため、聖戦組織を捜索し弱体化させるのは一層困難となっている。

    この間アフガニスタンのアルカエダ本部からザルカーウィ宛の手紙が公開された。それによると、本部はザルカーウィのやり方にかなり不満を持っており、ザルカーウィの乱暴なやり方ががスンニ派やバース残党などを遠ざけていると批判しているものだった。つまり、アルカエダはイラクというアフガニスタンからは比較的近くにある組織ですらも思うようにコントロールすることができなかったのである。ザルカーウィは自分をアルカエダからの直接な指揮下にあると考えていなかった証拠だ。ということは指揮者もはっきりしない、小さな組織が世界中に拡散するということはその勢力も拡散し効果も半減するということだ。

    米国主導のイラク戦争は、聖戦に関与している勢力にとって「関心の的」であり、米国のイスラム社会への介入に対する深い怨恨とともに「世界的な聖戦運動の支持者を育成する」結果を生んでいる。イラクの聖戦活動家らが成功を収めたと認識された場合、過激思想はエスカレートする恐れがあるが、失敗したとみなされた場合、聖戦活動を継続する活動家は減少する見通し。

    さてここが非常に大事な点だ。これはこの間ブッシュ大統領がいっていた通り、イラクでの勝敗が今後のテロリストの士気に多いに影響があるということである。たとえイラク戦争がアメリカへの怨恨により聖戦運動家を増やしたとしても、イラクでテロリストが負ければアルカエダへの勧誘はうまくいかなくなり、戦争に関わった人々も国へかえって恥さらしなテロ活動はしないだろうということなのだ。ということは今すぐイラクから撤退するということは対テロ戦争において完全な命取りになるということだ。

    NIEは、米国主導のテロ対策がアルカイダの指導者らや活動に「重大な打撃」を与えたとする一方、アルカイダが米国にとって依然最大の脅威であると位置づけている。また、聖戦への関与を自称するイスラム教徒の増加傾向が続いた場合、米国内外の権益に対する危険が多様化し、世界各地で攻撃が増加するとの見通しを示している。

    え? なんだって、『米国主導のテロ対策がアルカイダの指導者らや活動に「重大な打撃」を与えた』?こんな大事な部分がニューヨークタイムスの記事には載っていなかったとは、これはいかに。先日新しくイラクのアルカエダのリーダーとなったAbu Hamza al-Muhajir 別名Abu Ayyub al-Masri, がイラクでは4000人の聖戦者が殉教したと発表した。(The Belmont Clubより)アメリカ軍は正確な数を発表していないが、実際の数はその倍に近いだろうということである。

    イラク戦争によって聖戦活動家、ジハーディストが増えたというなら、我々が殺している中から次から次へと生まれたということになるが、経験ある戦士が次々と死んだり捕まったりしているのに、入れ替わった新しい戦士らがより強力な勢力になるとは考えにくい。

    聖戦活動の拡散を容易にする原因として挙げられているのは、▽汚職や不正、西側諸国による支配への恐怖といった根強い不満▽イラク国内の聖戦▽イスラム各国における経済・社会・政治改革の滞り▽イスラム教徒の間にまん延する反米感情──の4つ。事態解決にはアルカイダ指導者の拘束や殺害以上の方策が求められているが、アルカイダがオサマ・ビンラディン容疑者やザワヒリ容疑者といった大物を失った場合、小さなグループに分裂する恐れがある。

    イスラム過激派によるテロの激化を食い止める方法としては、聖戦活動家らが掲げる過激なイデオロギーの公表や、尊敬を集めているイスラム聖職者を通じたテロ非難などがある。聖戦活動家らによる大量破壊兵器の入手や、インターネットを通じた通信やプロパガンダ活動、人員募集、訓練、各種支援の取得を阻止する必要もあるという。

    アメリカの各情報部が集まって作った報告書にしてはずいぶんありふれた分析だ。イスラム過激派との戦いは戦場だけでなく、諜報と情報操作にも大いに力を入れなければならない。だからこそアルカエダのザワヒリが今日も今日とてビデオでせっせと勧誘運動を行っているのである。

    ブッシュ米大統領はアルカイダの拡散を指摘したNIEに同意する一方、イラク戦争によって米国が安全でなくなったとする解釈を拒否する姿勢を示した。大統領はまた、海外のテロリストを打倒することが米国を守る最善の方法だと強調した。

    まさしくその通りだ。この報告書で一番大切な結論は、今すぐイラク撤退などという愚かなことをしてはいけない、イラク戦争には断じて勝たねばならない、ということだ。実際の報告書の内容は最初に漏えいされた内容とはかなりくい違うものであったことが読者の皆様にもよくお分かり頂けたと思う。

    やはり中間選挙に向けて民主党がより優勢になるよう計算づくの漏えいだったのだろう。だが、ブッシュ大統領が中身を素早く公開してしまったため、「切り捨て遁走」を唱えている民主党にとって、かえってこれは逆効果になってしまったのではないだろうか。

    関連ブログ記事:

    「イラク戦争の勝利が決め手」ブッシュの反撃記者会見!

    イラク戦争はテロを悪化させたのか?

    September 29, 2006, 現時間 10:40 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    September 26, 2006

    イラク戦争はテロを悪化させたのか?

    アメリカ内政 , イラク関係 , 対テロ戦争

    アップデート!最後を参照!

    この週末旅行をしていてブロギングができなかったので、コメントをいただいたみなさんに返答できなかったことをお詫びします。特にsouさんのコメントの承認が遅れたことをお詫びします。

    さて、コメンターのsnoozyさんがご心配されている、イラク戦争がかえってテロを悪化させたというアメリカ情報機関NIEの報告書だが、このことについてはこちらでもニューヨークタイムスやワシントンポストが報道している。

    まずは読売新聞の記事より。

    「イラク戦争でテロ問題悪化」米情報機関が機密報告

    【ワシントン=貞広貴志】中央情報局(CIA)など16の米情報機関が、国際テロの動向とイラク戦争の関係を分析した機密報告をまとめ、「イラク戦争は、全体としてテロの問題を悪化させた」と結論付けていたことがわかった。

    24日付の米紙ニューヨーク・タイムズが報じたもので、ブッシュ政権の「対テロ戦争で世界と米国はより安全になった」という公式見解を情報機関が否定する形となった。

    同紙によると、「世界規模でのテロの傾向」と題した機密報告は、政府機関内での激論を経て今年4月にまとめられた。国際テロ組織「アル・カーイダ」とその関連組織を核としていた勢力が、アル・カーイダ指導部とは直接のつながりを持たない「自己派生」の細胞組織へ変ぼうしてしまったと分析。

    また、「イスラム過激主義は、衰退しているというよりも拡大している」と指摘した。
    (2006年9月25日2時1分 読売新聞)

    私はこの記事には二つの問題点があると考える。

    先ず第一にNIEの報告書は秘密書類であるため報告書そのものは一般公開されていない。よってこの報告書の内容はNYTの説明に頼るしかなく、実際の内容をを確認することができない。これまでに何度も意図的に虚偽の報道をしてきた前科のあるNYTの記事なのでそのまま鵜呑みにするのは危険である。

    第二に、もしNYTの説明が正しかったとしても、イラク戦争後にテロ活動が悪化したからといって、その原因がイラク戦争にあったという根拠にはならない。

    ではNYTの記事から少し抜粋して考えてみよう。(訳:カカシ)

    書類ではイラク戦争が世界的な聖戦運動に及ぼした影響についてはほんの少ししか述べられておらず、「イラクで進行中の自由への戦いはテロリストの戦意を奮い起こすプロパガンダとして歪曲されてしまった」とある。

    報告書ではイラクで戦ったイスラム過激派がそれぞれの国へかえって「国内での紛争を悪化させる、もしくは過激な思想を設立させる」恐れがあると語る。

    概要は過激なイスラム運動がアルカエダの中心から、アルカエダ指導層によって刺激され「自発的に生まれ」ながら直接オサマビンラデンや上層部との関連のない新しい部類のグループを含む提携した集団へと拡大したと結論付ける。

    報告書はさらにインターネットがどのように聖戦主義思想を広める役にたったかを分析し、サイバースペースによってテロリスト工作がもはやアフガニスタンのような地理的な国々だけに限られないことを報告している。

    テロリストの活動がアルカエダの中心からインターネットなどによってジハーディストの思想に共鳴する直接関係のないグループへと拡大したのは事実でも、それとイラク戦争とどういう関わりがあるのだろうか? イラク戦争によって反米意識が高まりジハーディストの士気があがったという理屈なら、911でアメリカがなにもしなければ、世界中のジハーディストたちが、アメリカの弱腰に元気つけられて活動が活発になったという正反対の理屈も可能だ。

    イスラム過激派によるテロが悪化したことがイラク戦争のせいだというのであれば、イラク戦争がなかったらこれらの事態はおき得なかったということを証明する必要がある。だがNYTの記事ではそのような証明は記述されていない。それどころか歴史的事実がこの結論付けを完全に裏切っているといえる。

    イスラム過激派の活動が活発になったのは、なにもイラク戦争開始の2003年に始まったことではない。1979年のイラン宗教革命以来、イスラム過激派によるテロ行為はあちこちで起きていた。特にジハーディストの活動が目立ってきたのはソ連によるアフガニスタン侵略以後だといえる。持ち前の資金を使ってアフガニスタンで武器調達などに貢献したビンラデンの権威があがったのもこの時期だ。

    国連がイラクのクエート侵略を阻止したとはいえ、フセイン政権が存続したためクリントン前大統領の無行動によりフセインの勢力は湾岸戦争後完全に回復し、より手強い敵となってしまった。上院議会の報告書がなんといおうと、イラク国内でアルカエダがザルカーウィを筆頭にすでに訓練キャンプをつくっていたことはどの国の諜報機関も認めていることだ。アメリカがフセイン政権を倒さなければこれらのキャンプがイラク政府の協力を得てより手強いテロリスト養成所となっていただろうことは容易に想像できる。

    しかもフセインは大量破壊兵器の開発への野心を全く捨てていなかった。国連による経済制裁は事実上終わりに近付いており、数年後には生物、化学兵器はおろか、核兵器ですら所持する国家になったであろうイラクにおいて、このようなテロ集団が自由に行動することを考えた場合、イラク戦争がなかったら、テロ活動が悪化しなかったと結論付けることなど絶対にできない。

    第一、アルカエダのリーダーであるオサマビンラデン自身が911でアメリカ本土に戦いを挑んだ理由として、アメリカのそれまでのテロ行為に対する及び腰に勇気づけられたと語っているのである。アメリカは弱い、アメリカは反撃しないと、ビンラデンはテロ直後のアメリカ軍のレバノンやサマリア撤退、そして数々のテロ行為に対してアメリカの無策をあざ笑った。

    つまりアメリカがテロ行為に反撃しなかったことが、テロリストの戦意を高めたともいえるのである。とすれば、イラク戦争がテロを悪化させたというこの理屈がどれだけ中身のないものかが分かるというものだ。

    アメリカの中間選挙をひかえ、都合良くこういう報告書がNYTによって漏えいされるというタイミングも十分に考えるべきである。

    アップデート:

    今朝ブッシュ大統領はアフガニスタンの大統領との合同記者会見でNIEの報告書を一部公開することを発表。すでに発表されたので、後でコメントします。乞うご期待! 

    September 26, 2006, 現時間 6:57 PM | コメント (3) | トラックバック (1)

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    September 21, 2006

    ブッシュと共和党、共に支持率上昇

    アメリカ内政

    主流メディアは無視しているが、11月の中間選挙を目の前にして共和党支持者としてはけっこう歓迎する世論調査結果がでた。先日発表されたUSA Today/Gallop世論調査によるとブッシュ大統領の支持率は44%で、去年の最低時より10%もあがっている。また共和党の支持率は民主党と同率の48%。世論調査では普通民主党のほうが実際より高めにでるので、統計上同率ということは、本当は共和党のほうが上だということになる。非常にうれしいニュースだ。

    投票者にとって一番大切な問題は何かという質問では、イラク、テロリズム、経済、移民問題の順で並んだが、これらの問題を取り組むにはどちらの党がより良い仕事をするかという質問では、共和42%、民主44%とその差は誤差の範囲でほとんど同等。またブッシュ大統領のイラク政策を支持した候補者を支持するかという質問では、支持する39%、支持しないが40%とこれもほとんど差がない。これがブッシュの対テロ政策になってくると、支持するは45%、しないは28%で、ブッシュの対テロ政策への信頼は高い。

    ということは今までブッシュのイラクやテロリズム政策に賛成してきた候補者は、ブッシュ離れをするのは得策ではない。任期6年目の中間選挙時に支持率44%なら、決して悪い数字ではない。候補者たちはブッシュ大統領の応援を求めた方が有利かもしれない。

    テロリズムがアメリカ国民の間では大事な問題であることが顕著なのは、ブッシュ政権のテロリストからの電話を盗聴する政策について、よいことだと答えたひとが55%で悪いことだと答えた42%であることだろう。民主党はこの政策を国民のプライバシーを侵害するとブッシュ政権を攻めていたが、この作戦は逆噴射の恐れがある。

    イラク戦争に関する国民の意見も、まっぷたつに割れている。

    イラクに軍隊を送ったのは正しかったと思うかという質問では、答えはまっぷたつに割れた49:49。

    ブッシュ大統領にはイラクに関して明確な計画があると思うかという質問では、あるが36、ないが61と頼りないが、では民主党には計画があると思うかという質問ではあるが25でないが67。これではブッシュも頼りないが、民主党はもっと頼りないということになる。

    イラク戦争が対テロ戦争の一環であると思うかという質問では、思うが48、思わないが49。

    ただイラクの情勢が内戦状態にあると思うかという質問では72%が内戦状態にあると答えているにも関わらず、一年以内にアメリカ軍を撤退させるべきだと答えたのは31%で、必要なだけ駐留すべきだと答えた42%をずっと下回った。

    つまり、アメリカ国民はイラク情勢に関してかなり心配であることは確かだが、民主党のいうような「切り捨て退散」を支持しているわけでもなく、ブッシュ政策に不満があるとはいえ、民主党よりは信用できるという意見のようだ。

    民主党は反戦ムードの候補者に力をいれているが、この作戦がうまくいくのかどうか、わからなくなってきた。

    September 21, 2006, 現時間 12:52 AM | コメント (11) | トラックバック (0)

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    September 14, 2006

    911ドラマ、『911への道』を観て、、

    アメリカ内政 , イラク関係 , 対テロ戦争

    クリントン元大統領や民主党議員たちがABCテレビ局製作のPath to 911(911への道)放映を阻止しようと躍起になったにも関わらず、ABCは多少の編集をしただけでほぼそのまま放映した。

    全編は四編に別れた5時間ものなので録画して三日に分けて観た。私はここ数年911について非常に興味があったことでもあり、ドキュメンタリーを見たり、関係書類を色々よんだりしているので、このドキュドラマで描かれた歴史的事実についてはほとんど全て知っていたが、それでも改めて驚かされる場面もあった。全体的に事実に基づいた正直な作品になっていると思う。

    ただ、ドラマであるから主人公のFBI役員のジョン·オニールや若いCIA工作員のカーク(仮名)らが英雄的にかなり美化されている点はある。特にクリントンのテロ対策委員だったリチャード·クラーク氏はちょっとかっこ良すぎる。(笑)しかしクリントン大統領をはじめ、オーブライト官房長官や警備アドバイザーだったサンディー·バーガーなど、自分の政治生命を守ることに必死で国の防衛など後回し、彼等の優柔不断で無責任な態度をよくまあABCがあそこまで描けたものだと驚くとともに感心してしまった。

    特にビンラデンの家を北同盟の戦士と一緒に囲んでいたCIA工作員たちが、ホワイトハウスからの最終許可を得られずみすみすビンラデンを取り逃がしたシーンなどはみていて歯がゆいったらない。北同盟のリーダーは「アメリカには最新の武器はあるが、誰も戦争をする度胸がない」とCIA工作員に食って掛かるシーンは印象的だ。

    また別のシーンで、ビンラデンの隠れ家を無人飛行機に備えられたカメラでとった航空写真を北同盟のリーダーに見せるシーンでは、「我々が欲しいのはビデオでもミサイルでもない、ジープやヘリコプターだ。」アフガニスタンがソ連と戦っていた時はアメリカは何でも用意してくれたと彼は言う。「レーガンは解っていた」ABCのドラマが、当時メディアに目の敵にされていたレーガン大統領についてここまで言うとは驚きだ。(注:レーガン大統領、共和党、1980年〜1988年)

    前半の終わりで1993年の第一貿易センターテロの首謀者で911テロ計画の首謀者だったラムジーユーセフが逮捕されるまでの過程はまるでスパイ大作戦でもみているようで興奮する。ユーセフを裏切った男が合図をしてCIAエージェントたちが一斉に建物に押し入る図などは見ていてすかっとする。もしこれがフィクションの映画なら、ここで悪者が退治され「めでたし、めでたし」で終わるところなのだが、実際にはユーセフの計画はすでに後戻りできないところまで進んでいた。現実の悲劇である。

    前評判では後半はブッシュ大統領への批判がかなりひどくなるという話だったが、クリントンの8年と比べてブッシュはたった8か月。最初の頃はブッシュ政権のテロ政策はクリントンの政策をそのまま継続していただけなので、FBIがCIAから情報をもらえずに苛立つ場面などは、ブッシュへの批判というより融通の利かない組織への不満であるように受け取れた。

    911が近付いてくるに従って、アルカエダ工作員たちの活動は盛んになった。彼等が動けば動くほどアメリカ各諜報組織はそれぞれ色々な情報を手に入れる。だがCIAは情報過多で盗聴した膨大な量のアラビア語の交信が英語に訳せなかったっり、とった写真の意味を分析する人間がいなかったり、なにかが起きると分かっていても予算不足で動きがとれない。FBIはFBIで、テロをおっていたジョン·オニールが組織内部の勢力争いに破れて辞任。移民局は違法滞在をしていた911テロリストの一人を一旦逮捕はするものの持っていたコンピューターの捜索許可が降りずみすみす証拠を手放す。民間の飛行訓練所の講師らがテロリストたちの態度がおかしいとFBIに連絡をとるが、それが上まで伝わらない。飛行場で関税の役員が怪しげなサウジ人の入国を拒否して送り返すが、このリポートはどこへもいかない。

    とにかくあらゆる場所で点が無数に集められていたにもかかわらずこれらの点が結びあって線とならないまま、911が迎えられる。

    あれだけ貿易センターのテロリスト追求に躍起になっていたオニール氏は、FBI引退後貿易センターの警備責任者としてあの日もビル内部で働いていて果てる。アメリカ国内でひどいテロが起きるのを防ぐために過去10年近くも働いていた彼にはさぞかし無念だったことだろう。

    このドラマのメッセージは明白だ。我々は1993年以来、いやもっと以前からイスラム過激派のジハーディストらと戦争状態にあった。ただ我々は2001年の9月11日まで一部の諜報部員たちを除いて大統領から一般庶民にいたるまで全く気が付いていなかったのである。911は我々の無知と無策と油断のたまものだ。

    911は我々には苦い薬だった。だがこの薬が911以後生かされたのかどうかは、保守派とリベラルでは完全んい見解が異なる。だがひとつだけ確かなことは、我々は常にジハーディストたちと戦争状態にあるということを忘れてはならないということだ。敵の目的はただひとつ、我々の世界を破壊しジハーディストの理想の世界を作ることにある。そのためなら彼等は手段を選ばない。そのような敵と戦っているということを我々は常に念頭において行動すべきである。

    なぜなら我々が一時でもそれを忘れれば、そのときこそ911事件が繰り返されるからだ。

    無策無能だったクリントン大統領が放映阻止をしたがったのも納得がいく。

    September 14, 2006, 現時間 6:15 PM | コメント (6) | トラックバック (3)

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    September 10, 2006

    米左翼による言論弾圧手法

    アメリカ内政 , 東洋危機 , 狂ったメディア

    この間私は『言論弾圧をする危険な日本右翼の台頭』で、外務省の日本国際問題研究所の英文編集長の玉本偉氏のオンラインジャーナルの内容について抗議した産経新聞の古森義久氏の行動を例にあげて、ワシントンポストが日本では右翼台頭による思想弾圧が横行しているという記事をかいたことを紹介した。

    このワシントンポストの記事については依存症の独り言さんが詳しい分析をしておられる。

    ワシントン・ポストに寄せられた批判論文の内容は、「言論封殺」などというレベルのものではない。タイトルからして、「日本の思想警察の台頭」である。つまり、今の日本が言論や思想を統制する方向に進んでいると警告しているのである。

    この批判論文の筆者・Steven Clemons氏は、今の日本の政治について、「1930年代の軍国主義と天皇崇拝と思想統制を熱望する暴力的な極右活動家グループが、更なる主流の中へと移動を始めた」と書く。加藤紘一氏の実家が放火された事件も、この流れの中で捉えている。つまり、Clemons氏にかかると、日本の「普通の国」になろうとする動きも、行動右翼(街宣右翼)のそれと同じになってしまうのである。そしてClemons氏は、産経新聞や古森氏が行動右翼を刺激し、彼らによる言論封殺を勇気づけているとまで書いている。

    まったくの誤解、というより無知と偏見に基づく的外れな誹謗にすぎないのだ

    依存症さんは、クレモンス氏が「無知と偏見」にもとずいた「的外れな誹謗」をしているとおっしゃるが、クレモンス氏は十分に自分が書いていることが「的外れな誹謗」であること心得ている、いわゆる確信犯なのである。彼には反対派を「右翼テロを促進している」と攻めることによって黙らせようという魂胆があるのである。

    この間もちょっと書いたが、アメリカの左翼連中は自分らの意見を批判されるとすぐに反対派から「脅迫状を受け取った」と騒ぎ立て、自分達の言論の自由が迫害されていると主張する傾向がある。彼等は自分らに反対するひとたちは暴力的な過激派であるという印象を作り出したいのである。だから反対派の正当な反論を「言論の自由を迫害する」「人種差別」などと批判し、挙げ句の果てには「ファシスト」などというレッテルを貼って黙らせようとするのである。

    言論の自由とはなんでも好き勝手なことをいって誰からも批判されないという意味では決してない。おおやけの場所で意見を述べたならそれが公に批判されるのは当たり前だ、それを受けて立てないなら最初から発言すべきではない。

    以前にも元カントリーウエスタンの人気バンドで、イラク戦争前夜にロンドンで大統領の悪口をいって人気がた落ちになったデキシーチックスという女性たちの話をしたことがある。彼女たちは人気バンドであるという地位を利用してコンサート会場で政治声明を発表した。にもかかわらず、その後に集まった批判の声に大して彼女たちは「言論弾圧だ」と大騒ぎをした。その例として「脅迫状を受け取った」という決まり文句があったことはいうまでもない。

    またイラク戦争で息子を亡くしたシンディ·シーハンという女性は、息子の戦死を利用して反ブッシュ政権のプロパガンダをまき散らしておきながら、ちょっとでも批判されると「戦争で息子を亡くしたかわいそうな母親を攻める冷血非道な保守派」というレッテルを相手に張って反対意見を弾圧する。保守派の政治評論家アン·コルター女史などは、シーハン夫人ほど息子の死を楽しんでいるひとも少ない、と辛辣な批判をして左翼連中から「不謹慎だ」ど大避難を浴びた。

    思想警察だの言論弾圧だのを本当にしているのは、このような言葉を使って右翼を黙らせようとしている左翼連中である。これは昨日も911ドラマ、民主党が放映妨害で書いた通り、911事件のテレビドラマ放映の妨害に躍起になっているのは右翼ではなく、クリントン元大統領をはじめ民主党の左翼連中であることが物語っている。

    日本が「普通の国」になろうとしている今日、今後もこのような米国左翼による本格的な攻撃がされることを覚悟しておくべきだろう。このような攻撃に立ち向かうためには、米国左翼メディアの言論弾圧手法を十分に心得ておくべきである。アメリカでこのような左翼の言論弾圧に長年苦しめられてきたアメリカ保守派として、私が少しでもお役に立てれば幸いである。

    日本にとってもアメリカにとっても、本当の敵は左翼による思想統制である、右翼台頭などではない。


    関連記事:

    worldNote

    September 10, 2006, 現時間 2:55 PM | コメント (1) | トラックバック (1)

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    September 9, 2006

    合点いかない米上院の戦前イラク情報全面否定

    アメリカ内政 , イラク関係 , 対テロ戦争

    私はイラク戦争が始まる前から、イラクには大量破壊兵器はある。フセインはアルカエダと深いつながりがあると主張してきた。だからこのような記事を読むと、絶対にそんなはずはない、何かおかしいと思ってしまう。とにかく先ずは今日の読売新聞から読んでみよう。

    米上院報告書、イラク開戦前の機密情報を全面否定

     【ワシントン=貞広貴志】米上院情報特別委員会は8日、イラク戦争の開戦前に米政府が持っていたフセイン政権の大量破壊兵器計画や、国際テロ組織アル・カーイダとの関係についての情報を検証した報告書を発表した。

     報告書は「フセイン政権が(アル・カーイダ指導者)ウサマ・ビンラーディンと関係を築こうとした証拠はない」と断定、大量破壊兵器計画についても、少なくとも1996年以降、存在しなかったと結論付けた。

     ブッシュ政権が2003年当時、中央情報局(CIA)などの情報をもとに挙げた開戦理由がことごとく覆された形で、米軍イラク駐留の是非をめぐる論議にも影響を与えるとみられる。

     報告書によると、今年6月に米軍の攻撃で死亡したヨルダン人テロリスト、アブムサブ・ザルカウィ容疑者が02年5月〜11月にバグダッドに滞在していたことは確認されたが、元大統領フセインは保護するのでなく、逆に所在を突き止め、拘束しようとした形跡があるとしている。さらに、フセインはアル・カーイダを警戒し、幹部との会合を拒否していた事実も確認された。

     イラクの大量破壊兵器計画についても、パウエル国務長官(当時)が国連安全保障理事会で説明した移動式の生物兵器製造施設や、ウラン濃縮用とされたアルミ管の疑惑を全面否定した。

     報告書を受け、民主党のカール・レビン上院議員は「ブッシュ・チェイニー政権の民意を欺く偽計が明るみに出た」と政権批判を強めた。

     これに対し、ホワイトハウスのスノー報道官は「新しい事実は何もない」と静観の構えだが、報告書は、イラク戦争を最大の争点とする11月の中間選挙の論議に一石を投じることになりそうだ。
    (2006年9月9日10時53分

    読売新聞の記事はだいぶ決定的な書き方をしているが、実際の報告書はそこまで『全面否定』などしていない。ミスター苺が、上院の150ページからなる報告書を午後いっぱいかけて読んだとのいうので、彼の分析を借用させてもらおう。

    上院の報告書はまるで木を見て森をみずというもので、一歩下がって全体像を見ようという姿勢が全くない。ザルカーウィとフセインの関係に関する部分はその典型である。

    サダム·フセインがアルカエダと特にアンサーアルイスラムのムサブ·ザルカーウィがフセイン政権にとって「脅威」であると考えていたことは確かだ。だがそれはフセインがザルカーウィを取り除こうとしたという意味でもなければ、ザルカーウィを匿っていなかったという意味でもないし、ましてや機能的な協力関係がなかったという意味でもない。

    1940年代にアメリカ人の多くが共産主義の脅威を感じながら、ルーズベルト大統領がヨセフスターリンの共産政権と手を結んでヒットラーと敵対するのを支援したではないか。友は近くに敵はもっと近くに保てというように、敵を脅威とおもうことと、敵と同盟を結ぶこととは必ずしも矛盾しないのである。

    具体的に話そう。

    2005年の10月にCIAが「(イラク)政権はザルカーウィやその仲間の行動を黙認したり、擁護していた事実はない」と報告書を提出したのは事実である。だが、だからブッシュ大統領が戦争をする際に国民や世界に嘘をついていたという結論は理論の飛躍も甚だしいというものだ。

    この報告で、CIAは2002年に結論付けていたフセインがザルカーウィの北のクルド地方での存在を黙認していたとの自らの報告を覆すことになる。報告書には2002年10月、フセインはある外国政府から(多分アメリカから)ザルカーウィとその側近の4人を逮捕しアメリカに引き渡すようにと要求されたとある。アメリカからの占領をさけようと必死になっていたフセインはイラク諜報部に書面でアンサーアルイスラムのメンバー5人を逮捕するように命令したとある。

    だが実際にこの命令が執行されたという記録はない。これはおそらく書類の命令は単に外国政府へのみせかけであって、口頭では真剣に取り扱うなという命令が同時にされたからであろう。低位の工作員が命令を受けたがこの工作員がアンサーアルイスラムのアジトへ行ったかどうかさえ定かではない。

    もしフセインがザルカーウィのグループはイラクにとって危険な存在だと感じ全く関係ももっていなかったのだとして、本当にザルカーウィをとらえたかったなら、なぜイラク諜報部の工作員たちをつかってアンサーアルイスラムに潜入していなかったのだ? このような潜入の話は上院報告書でも取り上げられて入るが、ザルカーウィ捕獲になんらかの役目を果たしたことは全く記されていない。

    いや、それをいうなら、どうしてフセインはアンサーアルイスラムに軍隊を送ってザルカーウィ探しにとりくまなかったのだ? もしフセインが本当に彼等を脅威とみていたなら、多少の軍事力を使って自国の民にしたように、皆殺しにするなり追放するなりすればよかったではないか?

    後にザルカーウィはイラク東北を去りイランへ渡ったが、イラン滞在後、再びイラクの南へとかえってきた。しかし彼の仲間のひとりであるアブ·ヤシン·サイームがイラク政府によって逮捕された。イラクは彼は確かにザルカーウィと同じくアルカエダのメンバーであると判断した。しかし彼はアメリカに引き渡されることなく釈放された。ヤシン釈放はサダムフセインからの勅令だった。

    ここで全体像をみてみよう。フセインの行動はザルカーウィとアンサーアルイスラムの連中を本当に取り除きたいと思っている暴虐な独裁者がする行動というよりも、アメリカからの侵略をさけ、お友達であるおふらんすやロシア、中国といった国々からの手助けで経済制裁を終わらせたいと思っている暴虐な独裁者の行動である。

    だからフセインは最初から従われないと分かりきった命令をだして、あたかも忠誠な僕の体を装ったのである。

    CIAのこのフセインとアルカエダ関係の見直しは逮捕された一人のイラク諜報部工作員の証言と、アンサーアルイスラム基地にいたアルカエダメンバーの証言だけに頼っている。双方共に互いに協力関係にあったこをを否定しているからだ。

    しかし常識的に考えて、この結論には疑問が残る。

  • 下っ端のちんぴらメンバーがイラク諜報部にしろアンサーアルイスラムにしろフセインやザルカーウィの秘密関係を知っているだろうか?いったい仲間の何人がそんな情報持っていたのだろうか。

    ザルカーウィは熱狂的なワハビ派の仲間に世俗主義でワハビ教を禁止した悪魔と手を組んだなどと教えるだろうか。またフセインは諜報部の下っ端将校にそれでなくてもアメリカから戦争の口実として使われている世界一のテロリストと実は協力しているなどと言うだろうか? これは馬鹿げている。その程度の地位の人間は必要なこと以外何も知らされていなかったと考えるべきである。

  • たとえCIAが詰問した囚人のうち何人かが高位の人間だとしてフセインやザルカーウィに十分に信頼されていて情報を持っていたとしてもどうして真実をCIAに白状する必要があるのだ? そんなことをして熱狂的なバース党員やアルカエダのジハーディストに何の得があるというのだ?
  • ほとんどの囚人は事実関係を知らないだろうし、知っていても白状する理由がない。だからCIAがフセインイラクとアルカエダの関係はなかったと結論付ける情報源としては囚人の証言など頼りなさ過ぎる。それよりもフセインが真剣にザルカーウィをとらえようとしなかったことや、ザルカーウィの仲間を一旦はとらえながら釈放したという行動のほうがよっぽども意味を持つ。

    すくなくとも、フセインがザルカーウィらを「黙認」していたことになり、それは「擁護」や「協力」とほとんど同じ意味を持つ。CIAは潔く表にでてブッシュを責めず
    なんとなくやんわりと「ブッシュが嘘をついていた」と暗に示唆しているのである。

    この報告によって新しい情報などひとつも明らかにされていない。フセインとアルカエダの協力関係はあったようだが確たる証拠はないという今までの状態と何の変わりもない。だが、わざわざこうやって選挙前に意味のない報告書を提出することで、CIAがブッシュ大統領と共和党の選挙に悪影響を与えようとした作為は丸見えである。


    September 9, 2006, 現時間 2:46 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    September 7, 2006

    イラク戦争と米共和党

    アメリカ内政 , イラク関係 , 対テロ戦争

    イラク戦争は今度の中間選挙では重要視されそうだ。最近の世論調査ではかなりのアメリカ市民がイラク状況に悲観的な考えをもっているらしい。

    オピニオン・リサーチ社が8月30日─9月2日、成人1004人を対象に実施した調査の結果によると、ブッシュ政権の政策を支持した候補者に投票する可能性が「低い」は55%で、「高い」の40%を上回った...

    また、イラク戦争を「支持する」は39%、「支持しない」は58%。「支持しない」は先月調査の61%からやや低下したものの、イラク問題が共和党不支持の大きな要因であることが浮き彫りになった。

    イラクで勝利する勢力を問う質問では、「米国」が25%、「反政府勢力」が12%となる一方、「なし」が62%と圧倒的多数を占めた。

    イラクのフセイン元大統領が米同時多発テロに直接関与していたと思うかとの質問に対しては、「思う」が43%、「思わない」が52%。イラク戦争と米国が主導する対テロ戦争の関連については、「つながりがある」は45%、「ない」は53%だった。

    CNNの記事ではこの調査はイラク問題が共和党の「あしかせ」となるだろうと分析しているが、イラク問題は共和党候補にとってあしかせにも有力な武器にもなりうる。これはアメリカ国民がイラクの情勢が良くなっていると思うかどうか、そしてイラク戦争と国内のテロ対策とどういう関係があると考えるのかに寄るのである。

    変ないいかたではあるが、これは国民の持つ「印象」であって、事実関係とは必ずしも直接関係ない。

    先ず、イラク情勢は一般国民が感じているほど悪い状態ではない。民主党はブッシュ大統領も共和党議会も全く出口作戦がないと攻める。ブッシュ大統領は最初からイラク政府が独自に治安維持ができるようになれば、連合軍は撤退できるといい続けてきた。イラク戦争が始まる前からブッシュ大統領の出口作戦は大々的に公表されており全くかわっていないのだ。もしこの期に及んで民主党がブッシュ大統領の出口作戦が理解できないというなら、いったい今までどこで油売ってたんだといいたくなる。

    バグダッド地域を抜かせばイラクのほとんどの地域は比較的平穏である。そしてイラクでは少しづつではあるが区域ごとにイラク警備軍がアメリカ軍および連合軍から警備責任の引き渡しを受けてきているのである。

    つい昨日もイラクの海軍と空軍の一部が連合軍から警備責任を引き渡しを受けた。これは8月のカークック地域にアメリカ軍から、7月のDhi Qar地域にイギリス軍からの引き渡しなどに続いて4つ目の引き渡しである。

    連合軍によるイラク軍の訓練はゆっくりではあるが着々と進んでいる。いまやイラク軍は戦闘能力や武器装備の面でいえばアラブでは最強の部隊となった。今は兵えん(戦時の作戦を遂行するための軍需品の確保、管理、補給、表員の輸送、衛生、糧食などの供給)の訓練に力が入れられている。

    問題はこうした事実が大きく取り上げられず、イラクでアメリカ兵が戦死したとか、自爆テロでイラク人が何十人も死んだとか、悲劇的な話ばかりが報道されるので、イラクでは内乱状態になっているのではないかという印象をうけてしまうのだ。

    しかし主流メディアが民主党の選挙運動団であることは周知の事実であり、それに苦情をいっているだけでは共和党はこの選挙に勝つことはできない。ブッシュ政権にしても共和党議会にしても彼等の一番の落ち度は現状を国民に分かりやすく説明しないことにある。反対派の協力なキャンペーンと対抗するためにはこちら側ももっと積極的なアピールが必要である。

    ここ数日のブッシュ大統領による一連の演説は国民にブッシュ政権がどのようにテロに取り組んでいるか、アメリカの安全を守るためにどれだけ努力をしているか具体的に説明するという非常に意味のあるものである。ブッシュ大統領だけでなく、共和党候補者たちはなぜイラク戦争が大切なのか投票者に分かりやすく説明すべきだ。戦争が不人気だからといって戦争やブッシュ大統領から距離をおくような選挙運動をしたらかえって信念がないようにみえて逆効果である。

    自分らの意見に責任をもって国民を説得してほしい。

    September 7, 2006, 現時間 5:46 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    September 4, 2006

    オサマビンラデンを何度も取り逃がしたクリントン前大統領

    アメリカ内政 , イラク関係 , 対テロ戦争

    911の記念日が近付き、アメリカのテレビ局ではいくつか特別番組が予定されているが、ABC局作成のThe Path To 9/11(911への道)という番組が保守派とリベラル派との間で結構話題を読んでいるようだ。(保守思想のマイクさん紹介)

    特にこの番組のなかで、アメリカのCIAがビンラデンの隠れがを囲んでいながら、クリントン大統領から突撃命令が出なかったため、せっかくのビンラデン逮捕作戦がおシャンになってしまった話や、CIAが911事件の犯人の名前を事前に知っていながらFBIと情報交換をしていなかったことからテロが防げなかったことなど、クリントン大統領のテロ対策への優柔不断ぶりが描写されているという。まずは保守派Frongpagemagより。

    まず最初にいわせてもらいたいのは、「911への道」は私がこれまでみたテレビ番組のなかで、最高のひとつであり、もっともインテリで、もっとも親アメリカのミニシリーズだ。保守派はこの番組を支持しできる限り積極的に宣伝すべきだ。

    この番組ではハリウッド製作では初めて正直にクリントン政権がどれだけビンラデンの捕獲を何度もしくじったかが描かれている。特にある場面ではCIAと北同盟のがアフガニスタンのビンラデンの家を囲んでいる。ビンラデン捕獲まであと一歩というところまできていた。だが、攻撃にはクリントン大統領からの最終命令が必要だった。彼等はクリントンに電話をしたが、クリントンのシニアスタッフはもしも作戦が失敗して一般市民の犠牲がでて政治的に不評を得るのを恐れ、ビンラデン捕獲を許可しなかった。 国家防衛アドバイザーのサンディー·バーガー はチームがビンラデンを捕まえたければ許可なくして独自にやれと告げた。そうすれば何かあってもチームの責任となり、バーガーの責任は問われない。驚いたアフガニスタン現場のCIA工作員はそれが政権の本心なのかと何度も質問した。バーガーは答えを拒否し最後には電話をきってしまった。CIAチームと北同盟はビンラデン捕獲まであと一歩というところで作戦をあきらめなければならなかった。ビンラデンとアルカエダはこの数日後タンザニアとケニアのアメリカ大使館を爆破、女子供を含む225人以上を殺害し、4000人以上にけがをおわせた。

    この話はクリントン時代の無責任さと不能さを完璧に物語る例である。

    これに関して左翼のブログ、デイリーコスの反応はといえば、、

    俺たちはこれが単なる牛の糞(でたらめ)だってことをしってる。だがABCはこのプロパガンダを報道する。そしてこの2週間宣伝に躍起になるに違いない。

    企業メディアに立ち向かって不利な活動するってすばらしいじゃないか? 嗚呼...民主主義!

    誰が民主主義にとって最高の脅威なのか? テロリストそれともメディア連中?

    自分らの主張がメディアに支えられている時はどんなでたらめ報道でもなにも言わないくせに、ちょっとでも自分らと反対意見が取り上げられるとヒステリーをおこすのだからしょうがない。自分らの言論の自由は保証されなければならないが反対派の意見は報道されるべきではないというのか? たいした民主主義だな。

    我々保守派がいつも左翼メディアの偏向報道にどれだけ苛立ちを覚えているか、たまには左翼連中も思い知るがいい。

    デイリーコスがリンクしているDemocratic Undergroundでウィリアム·ピット氏が(WilliamPitt)クリントン政権がどれだけ積極的にテロ対策をとってきたかということをまとめている。

    1995年にはじまってクリントンがテロリズムにたいしてとった行動はアメリカの歴史上前代未聞であった。彼は何億という金額を対テロ行動のため諜報部全体に注ぎ込んだのである...

    アメリカ国内では、このことを知った人々は少ない。クリントンの切羽詰まったテロ脅威の警告、クリントンによ秘密でもない大掛かりな作戦によってテロを防いだことなど、全くメディアによって報道されなかった。メディアはしみのついたドレスや、根拠のない麻薬使用のうわさ話で大忙しだったからである。

    クリントン政権が実際にビンラデンのテロ組織にたいして軍事行動をしたときも、メディアと議会は「犬を振る」作戦(無関係な話題をつくって本題から目をそらさせようとする行動)といって取り上げなかった.現にあるテレビ局などは映画の "Wag The Dog" (犬を振る)の場面の一部を報道しクリントン政権のすることはすべて偽物であるという印象を強調した。

    クリントン時代を生きてきた経験のある私には当時、クリントンがCIA局長との面接を何度も拒否したことや、イラクへの査察団からイラク政府の妨害で査察がうまくいかないという苦情がでているにも関わらずなにもしなかったこと、スダンからビンラデンの身柄引き渡しをオファーされたのに拒絶したこと、たまに全く無意味な空爆をしてらくだの尻をふっ飛ばす程度のことしかしていなかったことなど、さほど遠くない記憶としてちゃんとおぼえている。当時からクリントン政権へのテロへの無関心さ、もしくは不能さは悪名高かったのである。

    ピット氏は特にスダンの製薬工場爆破の一件について、化学兵器に使われる薬品が発見されたにも関わらず、メディアをはじめ議会からも意味のないパフォーマンスだと非難されたことを語っている。 だが、ピット氏が無視している大事な点は、クリントンがこのような派手な攻撃をする時は、決まってセクハラ事件の聴講の日であったりとか、何か別のスキャンダルでクリントンの評判が落ちている時と一致していたのである。

    クリントンのスキャンダルは共和党やメディアが作り出したものではなく、クリントン自身が作り出したものだ。選挙前に人格は関係ないといっていたクリントン支持者たちだが、彼が後から後から犯した個人的な失態により、彼の政権がまじめにとりあつかってもらえなかったのだとしたら、それは一重に彼の人格失格の結果ではないか。

    それにもしピット氏のいうとおり、クリントンがテロ対策に力を入れて大金を注ぎ込んでいたのだとしても、それならなおさらクリントン時代に起きた度重なるアメリカ人へのテロ攻撃は、クリントンの政策がどれほど不能であったかを物語る。ブッシュ大統領の対テロ作戦によって、戦場以外の土地では、911以後アメリカ人へのテロ行為は全く起きていない。

    とにかくこの番組は楽しみである。

    September 4, 2006, 現時間 4:44 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    September 3, 2006

    テロ脅威が米中間選挙に与える影響

    アメリカ内政

    ことしのはじめ頃、今度の中間選挙への共和党の作戦は、ブッシュ大統領から独立した個人の議員としての特性を出すことを強調しようというものだった。それというのも、ブッシュ大統領の支持率が35%とかいう低さだったこともありブッシュと近い関係にあるとされることが不利に働くと考えたからである。

    民主党もあまりブッシュ大統領のこだわって、ブッシュ政権のテロ対策などに注目すると、民主党はテロに甘いというイメージをさらに強めてしまうため、民主党リーダーのナンシー·ペロシ女史は共和党リーダーのトム·ディレイが収賄罪に問われて辞任したのを利用して、共和党の「腐敗の文化」を選挙運動にもってくる作戦をとっていた。しかし民主党員による収賄罪が次から次へと明るみに出たため、民主党はこの作戦を捨てざる終えなかった。

    テロ問題やイラク問題からは話をそれせたいペロシ女史の思いとはうらはらに、民主党内部ではイラク戦争絶対反対を唱える極左翼の台頭がめだつ。この間のコネチカット州の上院議員民主党候補を選ぶ選挙の時も2000年には民主党の副大統領候補として出馬したこともあるベテラン議員、ジョー·リーバーマン議員がまったくの無名の新人ネッド·ラモントに負けるという一幕があった。リーバーマン議員はリベラルで民主党の本筋からは全く離れない生粋の民主党員である。だがイラク戦争に関しては一環してブッシュ政策を支持してきた。民主党候補の座が危ぶまれるという時でさえイラク戦争は正しいという姿勢を崩していない。民主党の極左翼は激しいキャンペーンをして反戦派のラモントを応援した。

    このことで震え上がったのはイラク戦争を支持した民主党議員たちである。極左翼として圧倒的人気を誇るブログ、デイリーコスが主体となって、賛戦派の民主党議員たちへの激しい攻撃が始まったからだ。民主党内で次期大統領候補ともいわれているヒラリー·クリントン女史ですら、自分のイラク戦争支持の記録を説明しなければならない立場に追い込まれている。

    民主党リーダー、ペロシ女史がどう思おうと、民主党の選挙運動は反戦一直線となったのである。だが果たしてこの作戦はいい考えなのだろうか?

    アレックスさんのブログの記事「中間選挙でのテロとイラク問題」で、アメリカ人のブッシュ政権による対テロ戦争に関する意識調査が紹介されている。

    ギャラップ/USAトゥデーが今年の8月に行なった調査では...アメリカ国民は現政権が自分達の国を安全にしてくれていると信じているものの、大統領の政策への支持率は下がっている。9・11直後から、市民の自由への侵害を懸念する意見も強まっている。このような動向の原因として考えられるのは、恐怖感の鎮静化、アメリカ国民が伝統的に抱いている連邦政府の強大化への懸念、そして現政権の政策が挙げられる...

    国民の76%が世界はより危険になったと答えている。これはすさまじい数字である。さらにブッシュ政権の政策
    全般とテロ対策への支持率も急激に下がっている。政策全般での支持率は2002年1月の83%から2006年8月には40%に急落している。他方で対テロ戦争での支持率は2002年1月の88%から2006年8月には47%に落ち込んでいる。

    しかし今年の8月にCBSニュースが行なった調査ではブッシュ政権がアメリカをテロ攻撃からより安全にしたと答えた割合は51%なのに対し、より危険になったと答えたものは29%にとどまった。実際に9・11以降はアメリカ本土に大規模なテロ攻撃は起こっていない。この点から、現政権のテロ対策にはある程度の成果を収めている。

    これだけ読んでいるとアメリカ国民の間では、ブッシュ政権や共和党のテロ対策への不信感が強まっているように思われ、またテロ対策を口実に国民の人権が侵害されているのではないかという懸念も伺われる。イラク戦争への支持もへっているかのようである。しかし、この世論調査にはこの間のロンドンテロ未遂事件の影響がまだあらわれていないのではないだろうか?

    政治評論家のマイケル·バローン氏(Michael Barone)はロンドンテロ未遂事件はアメリカ市民にテロの脅威を改めて思い出させたと語る。

    今月の出来事で意見を固める一番の原因となったのは8月9日のロンドンにおいて、23人のイスラム教徒が大西洋空路のアメリカの航空機を爆破する計画をたてていた容疑で逮捕されたことにあると思う。

    この逮捕によって、まだ世界には、(多分この国にも)我々を殺し我々の生活を破壊しようとしている人々がたくさんいるということを国民に思い出させた。

    またバローン氏はこのほかにも「ユナイテッド航空93便」や、オリバーストーンの「世界貿易センター」の映画が公開されたり、911の記念日にはテレビでいくつも911の原因について特別番組などが放映される予定があることなどをあげ、これらも国民にテロの脅威を思い出させる一因になると語る。

    NSAによる海外のテロリストから国内にかけてくる電話の盗聴なども、民主党はアメリカ国民を盗聴の対象にしていると批判てきだったが、今回のイギリスのテロが未然に防げたのも、イギリス政府の積極的な盗聴作戦などが貢献しているとされ、対テロ政策の重要性が明るみに出た。

    もし「恐怖感の鎮静化」がテロに強いといわれる共和党の支持率低下に結びついていたのだとしたら、今回の事件によってアメリカ人が積極的な対テロ政策の必要性をあらためて考えるようになったばあい、対テロ政策に消極的な民主党の支持率にも影響が出る可能性はある。

    また、イラク戦争においても、イラク戦争に負けることがアメリカを危険な状態にするとアメリカ人が解釈した場合、なにがなんでも戦争反対、いますぐ撤退を求む、という民主党の強硬姿勢がかならずしもアメリカ市民の支持を得るとは限らない。現に、コネチカットで民主党の候補に選ばれなかったリーバーマン議員は無所属として立候補することにしたが、イラク戦争で戦った元兵士らを出演させた「リーバーマン議員の応援が力強かった。」「我々を背後から支援してくれるリーバーマン議員のおかげで勇気づけられた。」と証言するコマーシャルが影響したのか、リーバーマン議員の支持率はラモント候補よりも上昇している。イラクでは宗派間でも争いの犠牲者は先月よりも今月は3割がた減っている。もしこのままイラクの状態が好転すればイラク戦争への捉え方もかわってくる。

    この間カカシもブッシュ大統領の支持率がじわじわあがってきていることを書いたばかりだが、イギリスのテロ未遂事件の後に行われたRassmusenの世論調査でも大統領の支持率上昇が現れている。これによると、41%のアメリカの大人がブッシュ大統領の仕事ぶりを評価すると答え、56%が評価しないと答えた。41%ではまだまだ低いように思えるが、去年の一時期35%まで落ちていた支持率を考えるとかなり挽回したといえるのである。

    共和党も、民主党も、テロ脅威やイラク戦争を選挙の主題にしたくないというのが本心だろう。だが、彼等が好むと好まざるとにかかわらず、アメリカは戦争中なのであり、この話題を避けることはできない。だったらここは双方とも対テロ政策を全面的に押し出して、弁護するなり攻撃するなりして、二つの党の違いをはっきり国民にアピールすべきであろう。

    関連ブログ記事

    秋の選挙にむけて

    September 3, 2006, 現時間 5:33 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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    August 26, 2006

    移民問題を装う人種差別

    アメリカ内政 , 移民問題

    最近アメリカの保守派の間では移民問題がかなり取りざたされている。 ほかの事では私と非常に意見のあっていた保守派の人々もこと移民問題となると国中の違法移民をすべて国外追放して、国境に壁をたてて移民を締め出すべきだと本気で言い張る。私はこの問題が持ち上がるまでは自分のことをアメリカの極右翼だと思っていたのだが、このことで自分はかなり中道保守派であると感じさせられた。

    さて、移民問題といっても、いったい何が問題になっているのか、日本の皆様にはつかみにくいのではないかと思うので、ちょっと説明しよう。

    経済的に豊かで政治的に自由なアメリカには、世界中から移民を希望する人々が集まってくる。特に地続きのメキシコを通じて生活向上のために中南米からの移民は多い。 だが、アメリカに合法に移民するのは非常に難しく、労働ビサを取得するのも容易ではない。 それで切羽詰って合法な手続きを踏まずに不法入国する人間の数が後をたたないのである。

    不法移民による問題として掲げられるのは犯罪、不法移民への生活保護、医療、教育などによる地元政府の経済的な負担、そして地元労働者の職不足賃金低下などであろう。また多くの移民が英語を解さず、アメリカ文化に溶け込まず外国の(民度の低い)文化を輸入するという危険性も無視できない。

    アメリカ極右翼で過激派のパット・ブキャナンなどは彼の最新の本"State of Emergency: The Third World Invasion and Conquest of America," で、いまやアメリカは移民によって国を乗っ取られる「非常事態」をむかえているとさえ主張する

    現在360万の移民が(アメリカに)存在する。この数は1607年にジェームスタウンに来た移民からケネディ大統領の時代までにきたすべての数と一致する。我々は違法移民120万を抱えており、これはすべてのユダヤ人、イギリス人、アイルランド人が400年かけて移民した数よりも多いのである。

    ジョージ・W・ブッシュの任期だけで600万の侵入者が南の国境で捕まった。そのうち12人に1人が犯罪暦をもっている。その後ろで世界中でメキシコ人の収入以下の国に住む4億から5億の人々がブッシュが(違法移民に)恩赦を与えるか国境を警備するかを固唾を飲んで見守っている。

    去年2003年の三倍の数である15万5千人のメキシコ人以外の中南米人、中東、アフリカ、アジアの(犯罪者が)逮捕された。そのうち5人に4人は裁判に出頭せずに消えてしまった。

    90年代の十年間でスペイン人が始めて到着した時から初めてカリフォルニアの白人人口が減った。カリフォルニア生まれの白人たちは先祖の山岳地へと移動し始めた。出身国からいうとカリフォルニアとテキサスはすでに第三世界である。中南米系だけでもアリゾナの人口の25%、カリフォルニアとテキサスでは34%、そしてニューメキシコではなんと43%であり、ネバダ、コロラド、ユタなどの州でもメキシコとして切り取られつつある。...

    しかしこのような心配は何も今に始まったわけではない。ブキャナンの先祖がアイルランドからジャガイモ飢饉の時大勢アメリカに移住してきたときも、先住者たちからアメリカの共通語がアイルランド訛りになってしまうとか、アイルランド人の酔っ払いに町があらされるとか、色々言われたものである。 だが何世代かするうちに皆アメリカ人として社会に溶け込んでしまった。 ブキャナンは新しい移民は昔の移民とは質が違うと言い張る。

    心配するなと人は言う。メルティングポット(熔解鍋)は魔法のごとく効く。一世代もすれば何百万という人々も過去にエリス島に来た何百万と同じようにアメリカに溶け込むと。

    この希望は妄想である。メルティングポットは壊れている。我々のエリート達が永久に破壊してしまったのである。彼らは同化を信じず多様化を崇拝する。何百万という移民が自分らの言葉、文化、(出身地国の)国民性を保持し、アメリカではなく出身国への愛国心を持ち続けるのだ。

    どうしてアイルランド、ドイツ、フランスからの移民はよくて、中南米やアジア、アフリカからの移民はいけないのか。彼のエッセーを読んでいて白人優位の人種差別を感じるのは私だけだろうか? 

    確かに多くの移民がいっぺんにはいってくることの危険は考慮すべきだ。犯罪者の入国や一世代目の人々がアメリカ文化に溶け込めない問題も無視すべきではない。だが、そういう問題は外国からの移民を締め出さずとも、国内政策でいくらも直していけることだ。 

    まず違法移民が増える理由は合法移住が難しい理由からくる。犯罪者が入ってくるのも違法だから入国の際に見極めることができないこと。 だから外国人を締め出すことを考えるより、どうやって合法に外国人を受け入れるかを考え直すべきなのだ。犯罪者でない外国人がしっかりした手続きをふみさえすればアメリカで働けるとなれば、わざわざ違法に入国し手来る人間の数も減るだろう。

    ブキャナンがいうように私は文化多様主義という、どの文化も同じように価値があるという考え方は嫌いである。アメリカに住むと決めた以上、移民たちはアメリカ文化を受け入れるべきである。自国の文化が好きだったのなら、自国にとどまるべきで、移住などすべきではない。だが一世代目の人々にいきなりアメリカ人になれといっても無茶な話だ。20世紀はじめの移民たちに先住者たちが協会などを通じて英語を教えたりアメリカの習慣を教えたりしたことを見習って、我々の世代も新しい移民がアメリカ社会に溶け込めるような組織をつくるべきだろう。そして、外国人だからとか、文化が違うからといって、アメリカでは受け入れられない習慣に目を瞑るようなことをしてはならない。そういう意味で文化多様主義は廃止すべきである。

    私にはブキャナンのような極右翼の本当の心配は、アメリカに変な色の人間が多く入り込んでくるのことにあるのではないかという気がする。たとえこれらの移民が完璧な英語を話し、日曜日にはおしゃれをして協会へ行くような人々であっても、彼らがこうした移民を受け入れるとは思えない。 

    移民問題は深刻な問題ではあるが、その解決方法は国外追放や国境の壁以外にいくらもあるはずだ。外国人を追い出す締め出すしか言わないひとたちをみていると、英語を学びアメリカ人として溶け込んだと自負する移民の一人として非常に嫌な気持ちになるのである。

    August 26, 2006, 現時間 5:58 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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    August 24, 2006

    共和党ブッシュ共に支持率急上昇

    アメリカ内政

    一時期ブッシュ大統領の人気は地に落ちていたし、共和党議会の支持率もずっと民主党より低かったが、私は特に心配していなかった。中間選挙が近付くにつれアメリカ国民が選挙に注意を払い出せば世論などというものは突然変化するものだと考えていたからだ。

    案の定、中間選挙を11月に控え、共和党の人気はじわじわとあがってきている。しかもブッシュ大統領の支持率は最近急上昇している。

    金曜日から日曜日にかけて行われた投票登録者を対象にしたUSA TODAY/ギャロップポールによると不特定の民主党議員候補と共和党候補を比べた場合、その支持率は47%と45%とたった2%の差であることがわかった。

    また42%のアメリカ人がブッシュ大統領の仕事ぶりを評価するとし、今月初旬から5%も上昇した。またブッシュ大統領の対テロ政策は55%の人が評価すると答え、今年最高の数となった。

    確か去年の終わりから今年の初め頃、ブッシュ大統領の支持率は最低で35%くらいまで落ちていた記憶がある。その後支持率についての話があまり報道されていなかったのは、実を言えば支持率が少しづつではあるが確実に上昇の傾向をみせていたからである。

    しかし一か月で5%アップという急上昇についてUSAToday/ギャロップは、ロンドンのテロが未遂で終わり犯人が逮捕されたことが影響しているのではないかと分析する。ことテロに関してはやはり共和党とブッシュが頼りになるとアメリカ市民が考えている証拠だろう。

    そうだとすれば民主党はNSAのテロリストの会話盗聴が違法であるなどという馬鹿げた判決がでたことを喜んでいる場合ではない。アメリカ国民がテロ対策を重要な問題だと考えているとしたら、民主党がその対策方法をことごとく漏えいしたり破壊したりしている行為を国民はよく思わないだろう。それでなくても民主党はテロに甘いという印象が強いのだから。

    ところで、ギャロップの世論調査は民主党のサンプルを多めにとる傾向があるので、支持率の差がたった2%ということは実際には共和党のほうが上だという可能性も大きい。中間選挙では多数派が議席を失うのが通常だが、この分だと民主党が議席を大量に奪うという夢はくずれてしまうかもしれない。

    August 24, 2006, 現時間 12:23 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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