日付け → →January 31, 2008

米共和党大統領候補:ロムニーかマケインか葛藤の保守派

フレッド・トンプソンに続いてルディー・ジュリアーニも脱落したので、まだマイク・ハッカビーが居残っているとはいえ、実質上共和党の選択はミット・ロムニー対ジョン・マケインとなった。これはアメリカの保守派にとってはちょっとつらいところだ。

ミット・ロムニーはモルモン教徒であることを除けば、アメリカ保守派には理想的な候補者といえる。その政策も道徳観もネオコンや宗教右翼をまとめるだけの魅力のある候補者だろう。

それに比べてジョン・マケインはイラク戦争以外では共和党とは名ばかりのリベラルな政治家だ。裁判官任命にしろ移民問題にしろ、およそ共和党員らしい行動をしてきていない。共和党の保守派の間ではマケインは人気がないなどという生易しいものではなく、マケインに入れるくらいならヒラリーに入れてやる、なんていう過激なひとまでいるほどだ。

しかし、ここで共和党有権者が考えなければならないことは、大統領選挙は共和党の候補を指名するだけで終わるのではなく、その後の一般選挙で民主党候補をやぶらなければならないということである。ミット・ロムニーは保守派の間での人気はまずまずだが、それだけでは無所属や民主党の保守派を引き付けることは無理だ。

そこへいくとジョン・マケインはリベラルなだけに中間層の無所属有権者を惹き付ける力がある。特にヒラリーが候補者指名された場合、民主党のなかにもマケインなら共和党でも我慢できるとしてヒラリーを見捨ててマケインに投票する人が出てくるかもしれない。

確かに保守派の基盤は大切だ。しかし基盤だけでは勝てない。ここはひとつ勝てる候補者を選ぶ必要がある。となるとアメリカの保守派は鼻をつまんでもマケインを選ぶべきなのかもしれない。

来週の火曜日はいよいよスーパーチューズデー、決着がつくのはもうすぐだ。

January 31, 2008, 現時間 7:01 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 30, 2008

Attention Commenters!

Attention Commenters!!

If you cannot post your comment, please e-mail me directly at the address shown below. I will post your comment for you.

ichigobatakeyo@yahoo.co.jp

Thank you.
Management

January 30, 2008, 現時間 3:21 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 29, 2008

イスラム教批判はイスラモフォビアなのか?

私が二年近く書いてきた過激派イスラム教批判について、ある場所で批判をなさっている方がらしたので、こちらへ来て話されてはどうかとお誘いしたのだが、カカシのブログは読んでいるということなので、彼の私及びアメリカのネオコンに対する批判をちょっと載せてみよう。

まずは一宿一飯さんのあるブログへのコメント。

所詮憶測ながら苺畑カカシさんのイスラモフォビアに関して感じることは、「恐らくこの人は実際にモスリムに合って対話した経験も無ければする気も無く、単に自分の世界観を維持するための仮想的を必要としているに過ぎない」と言うものです。実際に接触してみれば、例えば敬虔なクリスチャン・モスリム・ジューイッシュは「共通する価値観を持っている」訳で、現実にハマス創設者ヤシン師にはユダヤ宗教界における高位の和平支持派ラビとの親交があったと言うような話など実例は幾らでもある訳なのですが。

別に、「真に共存の可能性を持っているのは西欧化した世俗主義者のみ」では無いのですけれどね。苺畑さんの決め付けは多分に「自分の壊れやすく、多分に現実と齟齬を来たしてしまいがちな価値観を守るために、少しでもそれに沿わないものは攻撃せずにはおられない」と言うような衝動的な物に見えてしまう。

一宿一飯さんは私の書いたことを読む前に某ブロガーによる「カカシはイスラム教恐怖症だ」という偏向な意見を読んでしまったため、私の書いていることもそういう色眼鏡をかけてよんだのだろうと思う。もう少し気をつけて読んでくれれば、私が攻撃しているのはイスラム教徒全般ではなく、過激派イスラム教徒およびイスラム教テロリストなのだということがわかるはずである。

常連の読者のかたがたならご存じだが、私はこのブログにおいて我々文明社会はイスラム教全体を敵に回してはならないと何度も強調してきた。イスラムの危機:テロリズムはイスラムの教えに反するにおいて歴史家のバーナード・ルイス博士の言葉を借りてこのように書いた。

現代のテロはイスラム教とほぼ同義語になってしまっているので、テロリズムがイスラムの教えに反するなどといっても、そんなことは頭の弱いリベラル連中のプロパガンダとしか受け止められない読者も多いだろう。私がここで何度も紹介してきたロバート・スペンサーなどもその口で、テロリズムこそがイスラムの真髄だなどと平気で言う。だがここでルイス教授はあえて、イスラムは平和な宗教だと主張する。...

...イスラム教徒はイスラム教を守るために戦うことは義務付けられているが、非戦闘員を殺したり虐待することは禁じられている。死を覚悟で戦うことは期待されるが、自ら命を絶つことは許されない。だとしたら、テロリストのやっていることは完全にこのイスラムの教えに反することになるではないか?何故このようなことをしている人間がイスラム教原理主義者だなどと大きな顔をしていられるのだろう?

...イスラム教過激派はイスラム教の名のものとに西洋に宣戦布告をした。彼らの解釈はコーランの正しい解釈のひとつである。だが、テロリストを正当なイスラム教徒として扱ってはならない。テロリストを原理主義者などと呼んではいけない。コーランの解釈はひとつではない。長くつづられたコーランのなかには戦争を唱える箇所もあれば平和を唱える箇所もある。他宗教に寛容となり、弱いものを守り無実の人間を傷つけてはならないという教えもイスラム教の原理なのである。イスラム教徒の中には、西洋文化の落ち度も理解しながら、また自分らの社会の弱点を捉えながら近代化を進めようとしている人々がいる。前者とは戦い以外に道はない。だが、後者とは歩み寄れる。我々現代人はこの二つのグループを十分に見極める目を養ない、穏健派を出来る限り応援しなければならない。

私は穏健派イスラム教徒となら歩み寄れるという言い方はしたが、歩み寄れるイスラム教徒は「西欧化した世俗主義者のみ」などといった覚えは一度もない。いや、それどころか私はヨーロッパの世俗主義をずっと批判してきている。私の「滅び行く欧州、栄えるイスラムの脅威シリーズ」を読んでいただければ分かるが、私はここでヨーロッパの行き過ぎた世俗主義こそがヨーロッパの崩壊につながると書いている。そのまとめとして目覚めるヨーロッパでこのように書いた。

(マーク)スタインはヨーロッパの世俗主義が現在の欧州の堕落を招いたのだと書いている。私はこれには全く同意見。イスラム教という宗教に対抗できるのはヨーロッパの基盤となっているジュデオ・クリスチャンの価値観しかない。

またカカシはイスラム教こそ悪の根源といいはるロバート・スペンサーの映画を紹介した時もこのように述べた。

私はこのブログでも何度か文明社会がイスラム教徒全体を敵に回すことの危険性を主張してきた。 だから私は悪の根源はイスラムの教えにあるというこのドキュメンタリーの製作者たちの意見には全面的に賛成できないでいる。 特にシューバット氏はイギリスのブレア首相がイスラム教を「平和を愛する宗教」だと何度も繰り返すことに関して、愚かなのか嘘つきなのかどちらかだろう、と言い切ることには全く同意できない。

ブレア首相ほど対テロ戦争に関して自分の政治生命を犠牲にしてまでブッシュ大統領と一緒になって努力してきた政治家はいない。 ブレア首相ほどイスラムテロリストの脅威を正しく理解して戦い続けなければならないと主張した人はいない。 私は911事件以後のこの世の中にブレア首相という立派な政治家がイギリスにいてくれたことを何度神に感謝したか知れない。

「イスラムについて、、」の製作者たちがわかっていないのは、政治家達がイスラムを「平和な宗教」だと主張し、テロリストは過激派であり、本来のイスラム教の教えを歪曲しているのだと語るには理由があるということだ。 イスラム教の人口は12億といわれている。 この中で過激派は約一割というではないか。 彼らはその一割の過激派と戦うために我々文明諸国に対して12億の人々全体を敵に回せというのか? 

無論、数や欧米の戦争技術をすれば、12億の敵をもってしても西洋社会がいずれは勝つだろう。 だが、もしそのような戦争がおきれば、第2次世界大戦どころの騒ぎではなくなるということがこのドキュメンタリーの製作者たちにはわかっているのだろうか?

一宿一飯さんの誤解は過激派イスラム教及びイスラム教テロリストへの批判を、イスラム教全体への批判イスラム教徒への人種差別およびイスラム教恐怖症、と混同してしまっていることにある。イスラム教過激派による犯罪やテロ行為を指摘して批判することは決して個々のイスラム教徒への人種差別でもなければ人権迫害でもない。それを混同してしまうと今ヨーロッパやカナダで起きているような人権擁護法の乱用のようなことが起きてしまうのである。

さて、一宿一飯さんは、私がイギリスのブロガーがイスラム批評をして逮捕状が出たという話を紹介した時、ラディカルフェミニストのフィリス・チェスラー女史のブログからインタビューを引用したことに関して、ラディカル・フェミニストたちのイスラム教蔑視はごう慢であり、イスラム教を批判しているというだけで、カカシが嫌いなはずのラディカルフェミニストを好意的に扱うのは私のアメリカ的なごう慢の現れであるという意見を述べられている。

まず第一に、私はチェスラーなる人がラディカルフェミニストであるという事実は知らなかった。しかし彼女がもしラディカルフェミニストだとしたら、彼女のイスラム教批判は全く理にかなっている。なぜならば、本当に女性優先の思想を持つ人であるならば、男尊女卑の最たるものであるイスラム教を批判するのはごく自然だからである。ラディカルフェミニストと自称する人ならばイスラム教の厳しい掟を恐れるのは当たり前だ。なにしろ強姦された被害者がむち打ちの刑にあうようなイスラム圏国が存在するのである。このような宗教を恐れることはフォビア(恐怖症)などではなく当然な自己防衛的な警戒心である。

私は自分はフェミニストだとか女性救済を目的としているといいながら、敵の敵は味方というせこい考えで非常な女性迫害をしている過激派イスラム教を全く批判しないリベラルフェミニストのほうがよっぽども偽善的だと思う。カカシは自分とは全く意見の合わない人でも信念をもって自分の考えを貫き通すひとのことは尊敬する。それがラディカルフェミニストであれ、共産主義者であれ同じである。反対に言うこととやることが正反対の偽善者は軽蔑する。

一宿一飯さんは、私のパレスチナ人への批判的な考えを『「遅れた、未開な非西欧」に対する敵意』だと考えているようだが、私がパレスチナ人に批判的なのはイスラエルがガザを撤退して自治をする絶好の機会を与えられた時に、ハマスというテロ軍団を政権に選び、自治にはまったく無関心で、ただただユダヤ人殺しだけを念頭において、平和交渉に何度も応じているイスラエルに執拗にミサイルをうち続けているからである。パレスチナ人はアラブ諸国でも民度が低いという悪評の高い民族だ。これはカカシの人種的偏見でもなんでもない。パレスチナ人の子供たちが飢えで死ぬようなことがあったら、これは一重に戦争に明け暮れて自分らの子供たちの将来にむとんちゃくなパレスチナのテロリストどもの責任である。

さて、ここで一宿一飯さんの白人コンプレックスについて反論したい。

..経営者さんは苺畑さんを「アメリカ保守の真似をしている」と評されましたが、私は「大変日本人的な反応」だと感じているのです。

「遅れた、未開な非西欧」に対する敵意と「自分の愛するアメリカ・西欧・白人社会」に固執するが故の「国粋主義」、そしてそれは「自身が日本人であるから」ではないかと。苺畑さんにとって依然憧れの「他者」であるアメリカと言う国の言説は、相互に如何に食い違い、相反していてもそれが「西欧・白人社会・アメリカ」を肯定し補強する範囲においては「矛盾せず」、逆にそれらの価値を批判し、見直そうとする言説には無条件に「敵」のレッテルが貼られるのではないかと。

差別は廃さなければいけないが、それは別に「白人・男性・プロテスタント」の価値観を否定するものでは無い筈なのにこの扱いは何だ、と言うのと同じ感覚を日本人も、そして世界各地のモスリムも持っていると言う事です。

少なくとも私の眼にはネオコンサバティズムとラディカルフェミニズムの「傲慢さ」「愚かしさ」は同じものに映ります。それは一部にドメスティックバイオレンス常習者や過激主義者が居るからと言って「すべての白人男性」「すべてのイスラム教徒」そして「全ての日本人の男」は野蛮で旧弊で遅れていると決め付ける類の愚かさです。

私にとって新保守主義は「保守」でもなんでもない。西洋かぶれの妄言に過ぎません。自分達の文化を否定し、西欧に媚び諂い、彼等にほめて貰う為に他のアジア人を殊更に野蛮と蔑む態度の恥知らずさに「お前達はそれでも日本人か」と怒りたくなることは枚挙に暇がありません。

私はネオコンではない。宗教右翼とか孤立主義の旧保守派とも違うが、どちらかといえば旧保守派に近いと思う。私としてはネオコンはリベラルすぎると思うので。ま、それはいいのだが、この白人に対する羨望という意識は、はっきり言って一宿一飯さん自信の反影だという気がする。アメリカは移民の国であり、その市民の種族も多種多様である。確かに過去には有色人種が差別されるという風潮がなかったわけではないが、カリフォルニアのように出会う人の半分以上が外国出身といういうような社会に住んでいると、白人だから何か特別に偉いなどと感じることはまずなくなる。少なくとも私は白人がうらやましいとか白人になりたいとか思ったことは一度もない。

アメリカにはいい面もあれば悪い面もある。特に日本はアメリカのよくない面を輸入し過ぎると思う。日本の教育界やフェミニストなどが「欧米では〜がとても進んでいる。日本も見習うべき」などといって取り入れる概念が日本社会の役に立ったことなどほとんどないと断言できる。

アメリカに長年住んで、アメリカの保守派思想を取り入れたカカシがアメリカ人なら、アメリカでフェミニスト活動を長年つづけて左翼フェミニストとなった例の小山のエミちゃんも立派なアメリカ人だろう。一宿一飯さんが、欧米を一緒くたにして白人社会と呼んでいるのも、彼が白人はすべて同じだという人種差別意識を持っている証拠だ。

私が生きているのはアメリカであり欧州ではない。欧州とアメリカではその文化に雲泥の差がある。私が価値あるものとしているのは人種や性別や年齢にこだわらずに個人の才能で判断してくれるアメリカの自由主義だ。これは白人であるとかプロテスタントであるとかなどということとは完全に無関係だ。もっとも一宿一飯さんが自由平等は白人プロテスタント男性の専売特許だと言い張るなら、また話は別だが。

January 29, 2008, 現時間 11:40 PM | コメント (8) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

ビルとヒラリー、本当の候補者はどちら?

昨日のサウスカロライナでもその前のネバダでもヒラリー・クリントンの選挙運動は元大統領の夫、ビル・クリントンの活動が目立った。時としてリポーターと怒鳴りあいになったり、ライバル候補者のオバマへの罵倒が行き過ぎたりと、ビル・クリントンの元大統領としてあるまじき態度が話題になった。

しかしヒラリーの選挙運動でビルの活躍があまりにも目立つことが、ヒラリーにとって良いことなのだろうか?ビルは確かに選挙運動の天才ではあるから使い方次第では非常に協力な武器となるが、その一方で彼は両刃の刃でもある。選挙運動員としてのビル・クリントンについて、歴史家のビクター・デイビス・ハンソン教授でこんなことを書いている。

現大統領のジョージ・W・ブッシュが大統領として選挙運動をしていた時、41代目大統領で父親のジョージ・H・W・ブッシュは、ほとんど選挙運動に出てこなかったし、Wの大統領としての実力についてはほとんど述べず、自分にとって大事な息子であるという程度のことしか言っていなかった。前大統領のビル・クリントンがWの悪口をどれだけ言っても、パパブッシュはほとんど反論しなかった。

それにひきかえビル・クリントンときたら単なる応援どころか、ヒラリー・クリントンの選挙運動の総指揮官でもあるかのように振舞っており、時としてヒラリーより観客を惹き付けてしまっている。下記はハンソン教授。

(ヒラリーのではなくビルの)ネバダにおける勝利演説は全くすごいものだった。ビルはヒラリーが隣で黙って見守るなか、延々と続けた。ビルはヒラリーのカムバックを自慢し他の候補者の悪口をいい、もちろん自分のことを話、マイクを握って離そうとしなかった。

ヒラリーの表情ときたらいつもどおりの「私にこのドーベルマンに口かせを付けろなんて言わないでよね。」と言いたげに赤の他人のように凍り付いたまま立っていた。

ミスター苺はヒラリーの選挙運動は日に日にビルに乗っ取られつつあり、そのうち今の選挙運動会長であるパティ・ソリス・ドイル(Patti Solis Doyle)などは会長とは名ばかりで窓際に追い払われ、ビルの昔のキャンペーン運動員たちが参加していつの間にかいったい誰が候補なのかわからなくなるだろうという。そうなれば選挙運動プロのビルに押されてヒラリーは見る影もなくなるかもしれない。

しかしそうなった場合、我々共和党にとってはどういう影響があるだろうか。

一方で、ビル・クリントンはここ数十年間でもっとも才能ある選挙運動家である。なにしろ近年の大統領のなかでもまれに見る落ち度だらけ男を二度も大統領に選ばせたくらだからね。ビルの得意技と言えばなんといっても泥試合。クリントンの度を超えた侮辱に侮辱を重ねた個人攻撃で相手を挑発し相手に無理矢理応戦させる。一旦選挙運動が泥試合に陥ればもうこっちのもの。ビルは必ず勝つ。

しかしもう一方で、いったいアメリカ国民はどれだけビル・クリントンの汚いやり方にたえられるだろうか?

日本のみなさんはクリントン大統領が現役当時結構人気があったとお思いかもしれないが、最初の二年が終わった中間選挙で共和党に議会の多数議席を大規模にとられてしまうほど人気がなかった。戦争もなく平和で経済もITバブル景気真っ最中でアメリカにとって非常に良い時代だったのに、ビルの支持率は常に42%程度という低いものだった。第二期目の選挙の時に全く魅力のないボブ・ドール共和党候補を相手に国民表の過半数も取ることができなかったくらいだからその人気度は分かろうというものだ。

しかも二期目にはセックススキャンダルと弾劾裁判で、ビルとヒラリーの汚い洗濯物を国民はさんざん見せつけられたのである。民主党のなかには自分の党の大統領だから共和党の攻撃に対して弁護せざる終えない立場に追い込まれことを未だに忌ま忌ましく思っている議員も少なくないだろう。そのビル・クリントンが再び全力投球で選挙運動をしようとしているのだ。これにつきあわされる民主党市民も気の毒といえば気の毒なはなし。

ヒラリーがオバマに勝って民主党の大統領指名を受けたとしたら、このキャンペーンは今年の11月まで続くのである。しかもビルの選挙運動を見ていると、今度の選挙に立候補しているのはヒラリーではなくてビルなのではないかという疑いが人々の間に生まれるだろう。ヒラリーはアメリカ始まって以来のフェミニスト大統領どころか、夫に利用された大統領とは名前だけのただの操り人形だというイメージがだんだん強くなってくる。

先日コメンターの方もおっしゃっていたが、ヒラリーは実績実績と繰り返してはいるが、いったい政治家としてどんな実績があるのだろうか?ヒラリーは若い頃から自分の力でキャリアを作り上げたことなど一度もない。ヒラリーの最初の弁護士としての仕事は夫がアーカンサス知事だったコネで法律事務所に就職させてもらっただけだし、その後は大統領の妻。そして元大統領の影響力を利用してビルからニューヨーク代表上院議員の職をあてがってもらった。独立した女性どころか、ヒラリーはすべて何でも夫のビルにお膳立てしてもらって来た夫に頼り切りの情けない女性だ。

今度の大統領選挙にしたって、ヒラリーが元ファーストレディでなかったら彼女をまじめに取り扱ったひとなどいるだろうか?たかが上院議員を二期つとめただけで、議会でこれといった活躍をしたわけでもなく、オバマのように人格的な魅力があるわけでもないヒラリーなど誰が相手にしただろう。

ところで陳さんは共和党にとってヒラリーが候補になるよりオバマのほうが手強いのではないかとおっしゃっていた。候補者としては確かにオバマは魅力的な人間だ。しかしオバマが相手なら共和党候補はまともな選挙運動が出来る。ヒラリーが相手では泥試合を避けることはできない。泥試合になったらクリントンにかなうものはない。

それに心の健康のためにも、アメリカ市民はまともな人間同士の選挙運動を望んでいるのではないだろうか?

January 29, 2008, 現時間 6:22 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

人権擁護法と男女共同参画に共通する政府介入と人権侵害

私はずっと人権擁護法とジェンダーフリーについて別々に書いてきたが、人権擁護法と男女共同参画にはその根底に共通する概念が存在する。それは政府による団体主義の強制であり、個人の人権迫害である。

無論人種差別や男女差別の廃止は奨励されるべきことだ。しかしそうしたことは個人レベルで個々が判断して変えたければ変えていけばいいのであり、政府が介入すべきことではない。これらの法律が人権迫害につながるのは、個人のし好や思想に関することを国がいちいち干渉してくるからである。私が以前に人種差別をなくす法律は存在しないでも書いたように、嫌いなもの同士を無理矢理法律で一緒に仕事や勉学をさせてもかえって反感を買うだけで差別排除にはかえって逆効果なのだ。

また擁護法のように一部の人間を政府が特別扱いするということは、必然的に他のグループの人間を組織的に差別するという結果を生むのである。これは人種差別や性差別をなくす目的で作られたアメリカのアファーマティブアクションが政府が奨励する人種や性差別へと変化してしまったことがいい例だ。これについてもう一度私の過去ログから引用する。

アファーマティブアクションの当初の目的は、雇用や大学などの入学審査のときに、人種や性別によって差別されないよう少数民族や女性の人権を守ることだった。...

ところが人種・男女差別をしてはいけない、という法律がいつの間にか少数民族や女性を特別扱いする法律へと変貌してしまった。...

大学入試を例にして説明すると、大学入学の際、少数民族だからといって入学を拒否されないように、新入生の人種の枠をつける方針が多くの大学で取り入れられた。 この枠組みはアメリカ社会の人口比率が参考にされており...ここでは便宜上黒人20%、ラテン系10%、東洋系10%、白人60%としておこう。 ここで問題なのは大学志願者の比率が社会の人口比率とは一致しない点である。...黒人やラテン系の若者が大学へ進む比率は東洋人や白人のそれよりもずっと低い。... 

たとえば単純計算である大学の100人の枠のなかで、黒人志願者が20人、東洋人志願者が100人だったとする。同じ大学へ志願したにもかかわらず黒人の志願者は全員入学できるが、東洋人の合格倍率はなんと10倍。

今やアメリカの大学では女子生徒のほうが男子生徒を上回っているにも関わらず、いまだに女子を優先する大学が後を絶たない。しかし男女平等を主張する左翼フェミニストたちがこの女性上位の状況に文句をいう気配は全く見られない。いまや女子優遇男子冷遇法となったアファーマティブアクションを廃止すべきだという左翼フェミニストなど存在しない。

左翼フェミニストといえば、以前に左翼フェミニストと議論を交わしていたブロガーさんで、ここでも何度か紹介したBruckner05さんは男女平等を政府が政策として起用した場合、単に男女差別はやめましょうというような啓発だけでは済まない、「公的広報のガイドライン、啓発パンフレット、意識調査、学校教育(教科書、副読本)、行政の講座等々」を使って国民意識が操作がされると書いている。強調はカカシ。

行政は法律に基づいて施策を行い、男女共同参画社会基本法は「ジェンダーフリー思想に基づく男女共同参画」を「国民の責務」としているのである。そしてその実現を確かなものとするため国内本部機構を設け、監視の役割まで持たせている。....

呼び掛けはやりました。あとは国民の皆さんの自由選択ですよ、では終わらない。意識啓発は、その自由選択が政府が望む方向に確実に変化し、その変化が広く深いものとなるように、と意図して行われているのだ。...

...施策の効果を上げようとすればするほど、介入の度合いは激しくなる。

差別意識を減らすなどという国内政策はそのうち、その成果を国民の意識調査で判断するなどという柔なことだけでは済まなくなる。政府介入は必ずエスカレートする。Bruckner05さんが紹介している家庭内暴力に関するDV防止法などもその典型だろう。括弧内はカカシの注釈。(ちなみにDV防止法は先日改正(改悪?)されたそうだ。)

自由な社会には“機会の平等”こそふさわしいのに、男女共同参画は“結果の平等”を目指す。その実現には上からの強権発動が欠かせないから、これはまぎれもない全体主義だ。「性差より個人差」「性別にとらわれない社会」と言いながら、他方、徹底して「女」にこだわるダブルスタンダード。数値目標によって女性の参画比率を恣意的に引き上げ、DVは事実上、女性のみを保護対象にし、女性限定で起業支援、健康支援をするなど露骨な逆差別。

人種差別も男女差別もこれは個人の意識の問題である。国がすべきなのは差別につながる法律を排除することであって、法律による意識介入ではない。一部の少数派を擁護するという建前で一部を優遇し他を冷遇するのであれば、まさにそれは政府が奨励する組織的差別に他ならないのだ。

January 29, 2008, 現時間 12:25 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 28, 2008

「イラク戦争の大義は嘘で固められていた」という嘘

English version of this entry can be read here.

このAPの記事 には唖然とした。これを日本語で説明しているこちらから引用すると、、

米国の調査報道を専門とする独立系報道機関「公共の完全性に関するセンター」(The Center for Public Integrity)は22日、「イラク戦争・戦争カード―偽装に彩られた戦争への道」(Iraq-The war card orchestrated deception on the path to war)と題するチャールズ・ルイス(Charles Lewis)、マーク・リーディングスミス(Mark Reading-Smith)両氏共同署名による調査報道記事を掲載。

その内容についてAPの説明はこちら。

ふたつの無収益報道組織による調査で、ブッシュ大統領と政権の幹部たちは2001年のテロ攻撃以降二年に渡ってイラクが及ぼす国家安全保障への脅威に関して何百という虚偽の供述を発表していたことが明らかになった。

この調査は「世論を効果的に刺激する目的で仕掛けられた操作があり、その過程において国は誤った前提のもとで戦争に導かれた」と結論付けている。

この調査の著者たちは何とブッシュ大統領とその政権が意図的に国民を騙して戦争をはじめたと糾弾しているのである。少なくとも読者にそういう印象を与える目的でこの『調査』が発表されたことは間違いない。

ではいったい彼等の言うブッシュ政権の「嘘」とは何をさしているのだろうか?

 その中で、両氏は、ブッシュ大統領をはじめ同政権の高官7人―チェイニー副大統領、ライス大統領補佐官(国家安全保障担当、当時)、ラムズフェルド国防長官(当時)を含む―が、2001年9月11日の米同時多発テロ以降2年間にわたって、イラクのフセイン大統領(当時)による国家安全保障上の脅威に関する少なくとも935回の嘘の声明を出していたことを明らかにした。

 またそれによると、演説、背景説明、インタビュー、公聴会やその他の別々の少なくとも532件の局面で、ブッシュ大統領とブッシュ政権の3人の高官が、パウエル国務長官(当時)、ウルフォウィッツ国防副長官(当時)、ホワイトハウスのスピーチライター、アリ・フレイシャー、スコット・マクラーレン両氏とともに、イラクは大量破壊兵器を既に保持している(さもなければ製造もしくは獲得しようとしている)と明言。またイラクが国際テロ組織アルカイダと関係がある、さらにはイラクは大量破壊兵器とアルカイダ双方と関係していると明白に語り、これら一致した発言が、ブッシュ政権のイラク戦争開戦の大儀につながっていったという。

 ブッシュ大統領1人に限ってみると、同大統領は、259件の嘘の声明を出した。そのうちの、231件はイラクの大量破壊兵器問題で、残りの28件は、イラクとアルカイダの関係についてだった。パウエル国務長官は、イラクの大量破壊兵器問題で244件の嘘の声明を出し、イラクとアルカイダの関係については10件の嘘の声明を出した。

「よもやイラクが大量破壊兵器を保持していなかったことやアルカエダと意味のある関係がなかったことは議論の余地はない。」と著者のチャールズ・ルイスとマーク・リーディング・スミスは語っている。二人はブッシュ政権が巧妙に作成し操作した誤った情報の基にアメリカは2003年3月のイラク戦争開戦に導かれたのだと断言する。

著者たちはブッシュ政権の嘘に含めているが、イラクがWMDを所持しようとしていたことは事実であり、調査結果もそれ自体は否定していない。また彼等はブッシュ政権のいうイラクとアルカエダに関係があったこと事態を否定しているわけでもない。単にその関係が「意味のある」ものだったかどうかに異論を唱えているだけなのだ。

下記は調査書からの引用だが、意図的に混乱する書き方になっているため、私の力で正しく翻訳できるかどうか分からないが一応やってみよう。

2002年7月、イラクとアルカエダテロリストとは関係があるのかという問いに対してラムスフェルドは一言「もちろん」と答えた。だが事実は同月に防衛庁諜報機関(DIA)が発表した査定(数週間後にCIAのテネット局長も確認した)では「イラクとアルカエダの間には直接な協力関係があるという確実な証拠」は見つけられなかったとある。さらにDIAはそれ以前の査定で「アルカエダとフセイン政権の関係は明かではない」としている。

この回りくどい文章を分かりやすく分析するのはちょっとしたチャレンジだ。

  1. 調査書の文章: 「2002年7月、イラクとアルカエダテロリストとは関係があるのかという問いに対してラムスフェルドは一言「もちろん」と答えた。

    意味: ラムスフェルドはイラクとアルカエダの関係が存在すると断言した。

  2. 調査書の文章: 査定..では「イラクとアルカエダの間には直接な協力関係があるという確実な証拠」は見つけられなかったとある。

    意味: 後の査定では関係があったことが判明しているが、軍事同盟といえるほどの密着な関係ではなかった。

  3. 調査書の文章: DIAはそれ以前の査定で「アルカエダとフセイン政権の関係は明かではない」としている。

    意味: アルカエダとイラクの関係について解るまで、我々はその関係の性質を知らなかった。

著者たちは1のラムスフェルドの返答が、2と3によって嘘だと証明されるといいたいらしいのだが、どういう理屈を使えばそういうことになるのかカカシにはさっぱり分からない。

彼等がいうもうひとつの「虚偽声明」( "false statement" )の例を出してみよう。いうまでもないが彼等のいう「虚偽声明」とは「明らかな嘘」という意味である。

2003年1月28日。毎年恒例の一般教書演説のなかで「イギリス政府はサダム・フセインは最近かなりの量のウラニウムをアフリカから購入しようとした わが国の諜報部からも核兵器製造に必要な高度の強制アルミニウム管をフセインが購入 しようとしたと報告を受けている。」と語った。しかしこの二週間前に国務庁の諜報調査部のアナリストが同僚に、なぜ自分がウラニウム購入の契約書は「多分偽造書」だと思うのかその理由を諜報関係者に説明する準備をしているとメールを送っていた。

この話は今さらここで持ち出すようなものではない。当時さんざんその真偽が分析されているのだ。ご存じない方のために説明すると、契約書そのものが偽造だったことは後になってわかったのだが、フセインがナイジャーからウラニウムを購入しようとしたのは事実である。ただナイジャー政府が国連からの批判を恐れてイラクへの販売を拒否したためフセインはウランを買うことができなかっただけだ。これはナイジャーへCIAから派遣されて調査に行った元外交官のジョー・ウィルソンがナイジャー政府の高官から聞いた話だとして報告しているのである。(後にウィルソンは自分で書いた報告書とは全く反対の声明文を発表してブッシュ政権を批判。それがもとで妻のバレリー・プレームのCIAでの地位があきらかになったとかなんとかいって訴訟になったが、ま、それはまた別の話だからここでは避ける)

この調査書が数え上げ、APがせっせと報告している何百にも渡る「虚偽声明」とは結局こういった類いのものばかりだ。これらの声明についてブッシュ政権からの説明を得ようという努力もされていないだけでなく、実際に政権の声明や発表が自分らの調査結果とどのように矛盾しているのかという分析など全くされていない。

しかしそれ以前にこの調査書を読んでいて一番疑問に思うことは、彼等のいう「虚偽声明」のうちどのくらいのものを、当時ほとんどの人たちが本当だと信じていたかということだ。共和にしろ民主にしろブッシュ政権と同じ諜報を持っていた議会の役員たちも政権と同じことを言っていたのではないのか?もし後になってブッシュ政権の発表した声明が誤りだったことがわかったとしても、当時誰もが真実だと信じていた事実をブッシュ政権が発表したのだとしたら、それは間違いかもしれないがとはいえないはずだ。いったい彼等の調査書のなかにそんなたぐいのものがどれだけ含まれているのだろうか?調査書はその点を全く明らかにせず、こんなふうにまとめている。

ブッシュは間違いや誤った判断について認めようとしない。それどころかブッシュ政権はイラクの脅威に関する戦前の公式発表と現実の「現場の真実」との明らかな相違について何度も国内諜報部の乏しい諜報のせいにしている。

またブッシュ政権の内部や政府の高官のなかからもブッシュが事実をわい曲したという批判が増えていると書かれているが、増えている批評家が誰なのかということは書かれていない。

ところでこの調査書を発表した二つの組織に関しては興味深い点が二つある。

  • 無収益の報道機関ふたつによる調査とあるが、、

    この二つの機関とは、The Fund for Independence in Journalismとthe Center for Public Integrityというのだが、11人いるFundのほうの8人までもがCenterの役員をやっている。つまりこの二つの機関は独立した別々の組織ではなく腰でつながったシャム双生児なのである。.

  • 独立報道機関とは名ばかりで、、、

    独立どころかCenterの投資者は左翼億万長者でブッシュ憎悪症候群を重く煩っているジョージ・ソロス。 創設者はビル・モイヤーというやっぱり左翼のジャーナリストで、その他にも左翼歌手のバーバラ・ストライサンド、フォードファウンデーション、昔は保守派だったが今や左翼と化したピューチャリタブルトラストなどがある。つまるところ、この二つの機関はバリバリの左翼組織なのである。

この調査書に書かれていることは何もいまさら蒸し返さなければならないほど目新しいニュースでもなんでもない。彼等のいう「虚偽の声明」とは単にリベラルや左翼が反対している意見や解釈の違い、もしくは当時は真実だと誰もが信じていたが後に間違っていることが分かったというものくらいで、おおよそ嘘だの虚偽だのという表現からはほど遠いものだ。

しかもこの調査書を発表したのは独立系でもなければジャーナリストでもない、ただのブッシュ大嫌い左翼プロパガンダ組織なのである。彼等がこんなろくでもない調査書を今の時期に発表したのが大統領選挙予備選真っ最中であることと無関係だと考えるほど我々読者はばかではない。

こんな『偽装に彩られた』プロパガンダをあたかもニュースででもあるかのように報道するAPもジャーナリストとして失格だ。もっとも架空のバグダッド警察署長からのインタビューを何年も載せていたり、テロリストを記者に雇っていたりするAPだ、このくらいはお手の物かもしれない。

January 28, 2008, 現時間 11:38 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 27, 2008

サウスカロライナ予備選バラク・オバマ圧勝! オバマに黒人候補のラベルを貼るクリントンの汚い手口

いえ〜い!!!行け、行け、オバマ!ヒラリーなんかぶっとばせ!

なんて別にカカシはオバマのファンではない。これは単に敵の敵は味方というせこい考えである。(笑)

サウスカロライナの予備選ではバラク・オバマが55%の票を獲得し28%を穫ったヒラリーを大きく引き離しての圧勝だった。

(CNN) 米大統領選挙の民主党予備選が26日、南部初となるサウスカロライナ州で投開票され、アフリカ系のバラク・オバマ上院議員が圧勝した。出口調査によれば、黒人有権者の約8割がオバマ氏を支持している。

開票率99%の時点で、オバマ氏は55%を獲得。女性初の大統領を目指すヒラリー・ロダム・クロントン上院議員は27%、サウスカロライナ州生まれの地元候補ジョン・エドワーズ氏は、18%にとどまった。

サウスカロライナ州は、民主党有権者のうち黒人が過半数を占めており、黒人票がオバマ氏を支持した。一方、オバマ氏を支持した白人有権者は、4分の1だった。また、クリントン氏の支持率がオバマ氏を上回ったのは、65歳以上と年齢が高い層のみだった。

繰り返すようだが私は特にオバマ候補が好きなわけではない。だが、オバマへのビラリー(ビルとヒラリー)の汚い攻撃を見ているとヒラリーだけは勘弁してほしいという思いがさらに強まってきた。

ヒラリーはどこかの討論会でオバマの人種やヒラリーの性別は選挙運動の際に考慮に入れられるべきではないと口先ではきれいごとをいっていた。しかし彼女のキャンペーンはアメリカ初の女性としてフェミニストに訴えかける運動だし、オバマに関しては黒人候補で黒人の間でしか人気がないといわんばかりの攻撃を毎日のように仕掛けているのだ。

サウスカロライナでのオバマの勝利は確かにオバマにとって良いことではあるが、白人票の1/4しか取れなかったというのは問題だ。なにしろ黒人票は全国的にはなんといっても少数派なのであり、やはりアメリカの圧倒的大多数を占める白人の支持を得られなければ大統領に指名されるのは不可能だ。無論それがクリントン派の狙いである。

ヒラリーの夫クリントンは「最初の黒人大統領」といわれたほど黒人の間で人気のあった大統領だった。ところが妻のヒラリーはサウスカロライナの黒人たちから完全にそっぽを向かれている。しかも皮肉なことにその原因が一度は黒人の味方と慕われたビル・クリントンのせいなのである。(APニュースより)

ここ一週間ビル・クリントンはオバマの主要な批評家として運動した...投票者たちは彼に耳を傾けた。APとテレビネットワークがおこなった出口調査では投票者の半分以上が前大統領が決断の際の大事な要素となったと答えた。しかしビル・クリントンの選挙運動に影響を受けたとこたえたひとのほとんどがそれでもオバマを支持すると答えた。

つまり、ビル・クリントンがあまりにもオバマを批判するのでオバマに投票したということになる。投票者の中にはビルのクリントンに投票するのは当たり前というごう慢な態度が勘にさわったという人もいる。ビルはオバマの大統領への野心は「おとぎ話だ」と語り、サウスカロライナの市民を苛立たせた。サウスカロライナの民主党事務所ではビルがヒラリーのキャンペーンの足を引っ張っているのではないかという質問に対して、ビルが来るまではヒラリーはオバマよりも支持率が高かったと語っている。

しかしサウスカロライナではオバマの黒人という人種に焦点をあてることでサウスカロライナの黒人票をうしなったかもしれないが、長い目でみたらこの作戦はオバマのイメージダウンになった可能性は大いにある。なぜならばサウスカロライナでオバマが圧倒的に黒人票を得たことで、一般の投票者は彼を「黒人だけの候補者」と見るようになる危険性があるからだ。アメリカは昔に比べたら決して人種差別意識が高いとはいえない。だが人種を前に押し出しての選挙運動は好ましくないのだ。

ビル・クリントンはオバマの今回の勝利は単にオバマは黒人に人気があるというだけのことであって、市民全体の支持を得ていることにはならないとほのめかしている。「84年と88年にジェシー・ジャクソンだってサウスカロライナで勝ってますからね。」と黒人票以外は全くとれなかったマイナーな黒人候補者を持ち出して来てビルはオバマもその程度の候補で問題にならないと言いたげである。

10日後に予備選がある州の黒人投票者の割合はカリフォルニア8%、ミズーリでは15%、ニューヨークでは20%、テネシー23%、ジョージア47%だ。黒人票だけではこれらの州で勝つことができないのは明白である。

しかしながら女性票には強いと思われたヒラリーだが、サウスカロライナでは10人のうち3人の女性しかヒラリーに投票しなかった。どうやらサウスカロライナでは人種のほうが性別よりも重大だったようである。


米大統領選:ヒラリーの勝利にオバマが勝利宣言、混乱するネ...
ニューハンプシャー予選、期待どおりのマケイン(共)と意外...
ヒラリーが賢く見える? バラク・オバマの連続失言
いよいよ始まったヒラリー対オバマの非難合戦

January 27, 2008, 現時間 12:32 AM | コメント (3) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 26, 2008

ハマス、エジプト国境を襲撃、イスラエルの責任問われる!

The English version of this entry can be read here.

ここ数日ハマス民兵たちがエジプトとガザを分ける国境の壁をブルドーザーなどを使ってエジプト国境警備隊の目の前で襲撃している

壁は未明に十数カ所で爆破された。ガザではエジプトから地下トンネルを使った密輸が盛んだが、密輸業者は朝日新聞の現地助手に「今日は商売あがったりだ」とため息をついた。

 ガザの人々はラジオなどで爆破の情報を聞いて車でラファに向かい、中心部のガザ市などでは人通りが途絶えた。

 武装勢力は壁の爆破後にブルドーザーで道をならし、車も通過できるようにした。住民らはエジプト側のラファのほか約40キロ離れたシナイ半島北部のアリーシュにも向かい、封鎖のために不足している乳製品や砂糖、炭酸ソーダ、たばこ、ガソリン、セメントなどを買い込んだ。

しかしいったい何故この時期にハマスはエジプト国境を襲撃などしているのだろうか?エジプトのホスニ・ムバラク大統領はガザの市民がイスラエルの輸出や交通規制によって人々が飢えているせいだとイスラエルを責めている。上記の朝日新聞の記事でも悪いのはイスラエルといわんばかりの報道である。

イスラエルによる制裁で物や人の出入りがほとんど止められているパレスチナ自治区ガザで23日、正体不明の武装勢力が南部のラファのエジプト境界にある壁の一部を爆破した。ガザの住民ら数万人がエジプト側に殺到し、食料や燃料などを買いだめして戻った。封鎖に風穴を開けようと、住民らが実力行使に出た模様だ。

にっくきユダヤ人め、なんでいつまでもパレスチナ人をいじめるんだ。たかが数千発のロケットを打ち込まれたくらいでガザへの食料や医療の無料供給を止めるなんて、なんて無慈悲なユダ公たちだ。か弱いパレスチナ人たちは切羽詰まってイスラエルの市街地を攻撃する以外に手立てがないというのに、イスラエルときたらそんなかわいそうなガザを秤量攻めにするなんて、鬼だ畜生だ!

飢えて貧乏で何の手立てももたないかわいそうなハマスは、燃料を大幅消費するブルドーザーや爆弾を使ってエジプト国境を襲撃。(爆弾の材料やブルドーザーを使う燃料はいったいどっから出てきたんだろうね?)

ハマスがエジプトを侵略し、腐敗したエジプト警備隊がこの攻撃を見て見ぬ振りをし、無力なムバラク大統領はすべてイスラエルのせいにする。今日の朝日新聞によればエジプト側はハマスの越境を一部許す方針を発表した。

 パレスチナ自治区ガザとエジプトの境界壁が破壊され、大量のガザ住民がエジプト側に不法越境している問題で、エジプト政府は26日、ガザ住民の流入を阻止しない方針を表明した。エジプト治安当局は「自由往来」は食料や燃料など品不足の解消に限り認めるとし、監視強化のため境界に治安部隊を展開。ガザ住民との衝突で部隊側に約40人の負傷者が出ている。

エジプトの警察はモスレムブラザーフッドというテロリストに牛耳られており、大統領といえどもそれほど影響力がないようだ。MBはハマスとは同じ穴のむじななので、ハマスの襲撃行為に積極的な抵抗などしないというのも納得がいく。しかしエジプトがパレスチナ人の越境を許可した場合、軒下貸して母屋とられるということになりかねない。パレスチナ人はアラブでいったら下の下の民族でその柄の悪さは定評がある。こんな奴らの越境を一時的とはいえ認めたらどういうことになるのか、ムバラクはちょっと考える必要がある。

イスラエルはいつまでもパレスチナ民族などというペストの面倒を見る義理はない。今の腰抜けオルメルト政権が倒れれば次のイスラエル政権は保守派強行形のビービーことベンジャミン・ネッテンヤフ首相が指揮をとるだろう。そうなればパレスチナの難民がエジプトにどっと流れ込むこと必至である。

もっとも度重なるハマスのエジプト国境襲撃はイスラエルにとっても心配である。なぜならハマスはエジプトを通じてテロに必要な物資や人員をおおっぴらに輸入するに違いないからだ。イスラエルはハマスのエジプト越境はイスラエル攻撃の準備であるという見方をしており、リゾート地域のサイナイへの旅行は控えるようにと警告している。一年前に自爆テロがサイナイを通ってイスラエル入りしているからである。

エジプトとイスラエルの国境ぞいに壁はない。二つの国は1978年以来ずっと平和的な関係にある。ハマスのテロリストが自由にエジプトに出入りできるとなれば、ハマスがイスラエル・エジプト国境からイスラエルへ攻撃を仕掛けることが容易になる。

オルメルトのパレスチナ対策は失態に次ぐ失態で、すでにカディマ党は崩壊寸前。今選挙が行われればリクード党が多数議席を獲得できるだろう。そうなればイスラエル政府始まって以来の純粋な多数党が誕生するかもしれない。そうなれば新政権は他党の許可なくパレスチナにたいして強行手段がとれるようになるのだ。そういう時にエクド・オルメルト首相はなんとパレスチナオーソリティー(PA)にイスラエル・ガザ通路の警備を受け渡そうと考えているというのだからその馬鹿さ加減はあきれかえってものがいえない。PAに警備を任せるということはハマスの自由通過を認めるというのと同じではないか。こんな味方なら敵はいらない。

ここでちょっとハマスの歴史を振り返ってみよう。ハマスは1987年にシーク・アクメッド・ヤシンというモスレムブラザーフッドのガザ分家リーダーによって創設された。モスレムブラザーフッドの本家は無論だれあろうエジプトイスラミックジハード(Egyptian Islamic Jihad)であり、アルカエダのナンバー2、アイマン・ザワヒリなど多くの過激派テロリストを生み出した凶暴なテロ集団である。

モスレムブラザーフッドの本拠地は間違いなくエジプトであり、最近のハマスとの親密な関係はイスラエルだけでなく対テロ戦争にたずさわる我々全体にとって非常に心配な状況である。

January 26, 2008, 現時間 2:49 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

マケインの選挙役員に元メキシコ政権閣僚が! 大統領候補の怪しげな国境警備政策

昨日ラジオを聴いていたら、ミッシェル・モルキンが共和党の大統領候補ジョン・マケインのヒスパニックアウトリーチディレクターというラテン系投票者の票を集める役員ともいうべき人物が、元メキシコのビセンテ大統領の閣僚であったことが判明したと語っていた。

この人物はワン・ハーナンダズ博士といい、メキシコと二重国籍を持つ。博士はアメリカとメキシコの間の国境は完全にオープンであるべきだと主張している運動家でもある。

なぜこの事実が問題なのかというと、今保守派共和党の間では移民問題および国境警備対策が非常に重大な問題と考えられているからである。マケイン議員は以前から国境に建てる壁に反対したり、民主党議員と共同で違法移民を合法にする法案を提案したことなどもあり、移民問題ではリベラルすぎるという批判があった。大統領候補に出馬した際、マケインはそれまでの姿勢を変えて「自分は間違っていた。法案の失敗を教訓にした」と討論会などでも心変わりを説明し、国境警備に力を入れると強調していた。

そのマケイン議員の選挙役員のなかにオープン国境を唱える運動家がいるということは、マケイン議員が国境警備対策について心変わりをしたというのは単に選挙に勝つための手段であり、もともとそんな気は毛頭ないのではないかという疑問が生まれてしまうのだ。

先日古森さんが、イラクの増派作戦の成功で一時はどん底だったマケイン議員の人気が復活したとおっしゃっていたが、防衛については強いマケイン議員もその他の面では非常にリベラルで、共和党の保守派からはあまり人気がない。特に移民問題や保守派裁判官の任命に関しては保守派はマケインをかなり恨んでいる。そういう背景がある以上マケイン議員では共和党をまとめるのは非常に難かしいだろう。もちろんマケイン対民主党候補なら私はためらいなくマケインに投票する。イラク対策だけでもマケインを支持する価値は大いにあるからだ。しかし正直な話そういう選択は好ましくない。

ところで三日後(1/29)に迫っているフロリダの予備選ではマケインとロムニーの接戦である。リアルクリアポリテイィクスによればなんとその差はたったの0.1%!この時期にハーナンダズ博士のことが話題になればマケインの人気に影響が出ることは確実だ。ただ昨日マケイン支持を表明したニューヨークタイムスなどのリベラル主流メディアはこの問題を大きく取り上げることはしないだろう。となるとこの話が選挙に影響するかどうかはミッシェル・モルキンやタウンホールドットコムのような保守派ブロガーや保守派ラジオのトークショーホストら次第ということになる。

そんな保守派トークショーホストのひとりヒュー・ヒューイットのラジオ番組のなかでベルトウェイボーイズと呼ばれる政治評論家の二人が、これはたいした問題ではないと語っていたが、私にはそうは思えない。まだフロリダ予備選までは三日もあるのでこの話が人々の耳にはいるには十分な時間がある。もしフロリダの選挙で影響がなかったとしても次のスーパーチューズデーまでにはかなり時間があるので、それまでにこの話の影響は明らかになるだろう。

January 26, 2008, 現時間 12:34 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 25, 2008

マケインひいきのニューヨークタイムス、ミット・ロムニーをこき下ろす

English version of this entry can be read here.

アップデートとバンプ:あり、後部参照。

ニューヨークタイムスはジョン・マケインにとって手強い共和党の競争相手であるミット・ロムニーへの個人攻撃に必死だ。「ロムニーのリードは共和党に嫌悪感を起こす」と題されたこの記事を読んでみよう。

最近のヒラリー・ロダム・クリントンとバラク・オバマ上院議員たちの民主党側の争いに注目が行き過ぎているため、ミット・ロムニーに向けて寄せられている他の共和党候補競争相手からの攻撃は影が薄い。

ジョン・マケイン上院議員はニューハンプシャーにおいて、「決して豚と相撲をとってはいけません」 と今月ミット・ロムニーについて質問された時に答えた。「お互いに泥まみれになってしまい、豚はそれを好むからです。」

ロムニーを豚に例えるというのもずいぶん汚いやり方だが、マイク・ハッカビーの選挙運動員であるローリング氏に至ってはロムニーに暴力さえ振るいかねない言い方だ。

「歯でも折ってやりたいと思うようなミット・ロムニーみたいなやつへの怒りが私の思想の邪魔にならないよう努めなければならない。」

NYタイムスはミット・ロムニーへの憎悪は当たり前という姿勢を取った上で、その理由を説明している。

「ロムニーは、我々のように既存の規則に従いません。」とマケイン候補の選挙運動員、チャールズ・ブラック氏は語った。

ニューヨークタイムスはここでマケイン候補はグレン・ジョンソンというAPのリポーターがミット・ロムニーに激しく突っ込みを入れられているビデォを観てほくそ笑んでいたという匿名の目撃者の話をもちだしてくる。このビデオとはグレン・ジョンソン記者がロムニーの記者会見で場所柄も自分の記者としての立場もわきまえずに突然ロムニーを嘘つき呼ばわりして怒鳴りはじめた模様が撮られたビデオのことだ。 ジョンソンはロムニーに付いて密着取材をすべくAPから派遣されていたのだが、なにかとロム二ーに食って掛かっていた。この時もロムニーがマケインの選挙はロビーイストによって仕切られていると批判したことに対して自分だってロビーイストをアドバイザーにしているではないかとロムニーの演説にヤジを入れたのだ。しかし事実マケイン議員の選挙委員長はロビーイストのリック・デイビスであり、マケインに雇われている立場にある。ロムニーが無料でアドバイスを受けているロビーイストとでは立場上雲泥の差があるのだ。

正直な話、ジョンソンの醜態をみてマケインがほくそ笑んでいたという話はちょっと眉唾だ。そんな匿名の目撃者の話よりも過去にマケインと一緒に働いたこともあるダン・シュナー(Dan Schnur)の説明のほうが的を射ているだろう。

シュナー氏はハーバード法律学校のビジネス学科出の常に礼儀正しいロムニー氏と海軍学校で罰則点を友達と競い合った不良少年マケインとのやりとりを校庭に例えて 「かつてジョン・マケインと彼の友達は休憩時間にミット・ロムニーをいじめたのです。」 と語った。

シュナーは共和党の政治戦略者で今は誰の選挙運動にも関わっていないが、マケインの激しい性格についてはよく心得ているひとだ。

マケインの癇癪は悪評が高い。怒るとものすごい勢いで暴言を吐き、執拗なほど相手の行為を根に持つ性格のマケインにとって、優等生ミット・ロムニーはかつてマケインがいじめてロッカーに閉じ込めたまじめな同級生を思い出させるのだろう。 マケインにしてもマイク・ハッカビーやルディ・ジュリアーニにしても、学校ではやんちゃないじめっ子だったという印象を受ける。彼等にとってはミットのような優等生 が経済界で成功し彼等の三人の財産をあわせても全く足りないほどの貯金を持ってることに嫌悪観を抱いていたとしてもおかしくはない。

だがニューヨークタイムスの目的はまじめにロムニーが他の大統領候補から嫌われる理由を分析することにあるのではない。タイムスの目的は自分らが押しているジョン・シドニー・マケイン候補の競争相手をこき下ろすことにあるのだ。

となるとニューヨークタイムスの次の標的は誰だろう? ロムニーをこき下ろすのに利用したマイク・ハッカビーだろうか。ハッカビーもロムニー叩きの役目を果たしたら「信心深すぎる」とかなんとか言って批判されるだろう。それともフロリダで手強そうなジュリアーニに対しては「信心が足りない」といって責め立てるつもりかもしれない。

ニューヨークタイムスは絶対にマケインを批判したりはしない。だがそれもマケインが共和党の大統領候補指名を受けるまでの話だ。一旦指名を受けて民主党候補のライバルとなった日には手のひらを返したように「マケインは狂犬だ」とかなんとかものすごいマケインバッシングをはじめるのは十分に予想できる。

要するにニューヨークタイムスはマケインなら民主党候補に勝てる可能性は低いと踏んでいるのである。そのタイムスがここまでロムニーをこき下ろすということは、タイムスがロムニーの共和党候補としての実力をかなり買っているという証拠ともいえる。少なくともかなり手強い相手だと判断しているのだ。だとしたら我々保守派は断然ロムニーを応援すべきだろう。

アップデート:

本日ニューヨークタイムスは共和党からはマケイン支持、民主はヒラリー支持を表明した。

ニューヨーク(CNN) 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は24日、米大統領選の候補者のうち、共和党のジョン・マケイン上院議員と民主党のヒラリー・ロダム・クリントン上院議員を支持する方針を明らかにした。

同紙論説はマケイン氏について、「怒れる少数の非主流派を代表して、ブッシュ体制を終わらせると確約している唯一の共和党候補」と評価。同氏が議会で超党派的に活動してきた点を指摘し、他の共和党候補よりも幅広く米国民の支持を得るだろうとの見解を示した。

同紙はまた、共和党の別の候補者で前ニューヨーク市長のルディ・ジュリアーニ氏を「同時多発テロをもうかるビジネスに変容させ、選挙戦に利用した」と厳しく批判した。ジュリアーニ氏本人は、同紙の論説委員がリベラル派で、以前から度々失望させられているとして意に介さない姿勢を示すとともに、現職市長時代の実績を強調した。

一方、民主党候補について、同紙はバラク・オバマ上院議員を評価したうえで、クリントン氏の方が大統領に適任との見方を表明した。7年間に及んだブッシュ政権の失敗後、民主党候補は大統領の適性をより厳しく問われると指摘し、「クリントン氏は上院議員としての経験を利用して国家安全保障問題に対応し、世界各国の指導者や多くの米軍関係者の尊敬を得ている」と述べた。

ハッキリ言ってニューヨークタイムスに支持などされたらかえってマケインは迷惑なのではないかな?

January 25, 2008, 現時間 11:44 PM | コメント (0) | トラックバック (1)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

アメリカ人は信心深すぎる?

ボストングローブでジェームス・キャロルがアメリカのイスラエル・パレスチナ政策がうまくいかない理由はアメリカがキリスト教への信仰が強すぎるからだと書いている。

日本のような世俗社会に育った人間がアメリカに来ると、最初に気が付くのは非常に多くの人々が信心深いという点だろう。日本の祭日には古い神道の伝統から来るものが多くあるにはあるが、その宗教を実際にどれだけの人々が信じているかというとかなり疑わしい。しかしアメリカには市民の41%が定期的に協会に通うというくらい信心深い国民性がある。アメリカではごく普通に神様の話題が登るし、それが特に不思議だという感覚は全くない。せんだってもカカシが食堂で頭痛がするので頭を押さえていたら、同僚に「お祈り中に邪魔をして悪いけど、ここ座ってもいい?」などと言われたほどだ。

アメリカの大統領選挙でミット・ロムニーのモルモン教が話題になったり、マイク・ハッカビーに宗教右翼の支持が集まったりするのも、アメリカ社会が自分達の生活の基盤として宗教に重点をおいているからに他ならない。アメリカから日本へ輸入する文化がかなりリベラルで左よりであることから、日本人はとかくアメリカをリベラルな国だと思いがちだが、事実はその反対で非常に信心深い保守的な社会なのである。

キャロルによると、アメリカの中東政策がうまくいかない理由は、まさにアメリカ人のこのキリスト教信仰にあるという。特にイスラム過激派への対応にキリスト式シオニストの考えが弊害になっているというのだ。

キャロルはアメリカの熱狂的な信心がアメリカ人の自己権威力を誇張させ他の宗教、特にイスラムを蔑む衝動にかられるのだという。この風潮は福音書原理主義者の間で多くみられるが決して彼等だけに限られたものではない。よってアメリカは中東やアフリカ、南アジアなどで起きる宗教的な問題に対して自らの宗教心が邪魔してかえって問題を煽ってしまうのだと言う。

ほう、では世俗主義で伝統的宗教をほとんど破棄してしまったヨーロッパ各地でイスラム教暴徒が治安を乱し、ヨーロッパ全体がイスラム系移民に国を乗っ取られそうな時に、アメリカだけがイスラム教徒の横暴を阻止しているのは何故なのか是非キャロルに説明してもらいたいものだ。これは世俗主義の先進国諸国で少子化問題が深刻になっている時にアメリカだけが高い出生率を保っているのと無関係ではない。

キャロルはアメリカの宗教心がイスラエル・パレスチナ問題の弊害になっているというが、それが本当ならイスラエル創設の主役だった世俗主義のイギリスや、何かというとイスラエル批判に忙しいフランスが中東問題の解決に何の役にもたっていない理由を説明してもらいたい。そのやり方や成果は別として、中東問題を解決しようという意志があるのはアメリカだけではないか。

欧州で暴れているイスラム教ギャングがアメリカで暴れられないのは、アメリカ人にはイスラム教に対抗できるだけの宗教があるからである。宗教心の強いアメリカでは人工中絶をする人の割合は少なく子だくさんの家庭が多いため、ヨーロッパが直面しているような、産児制限をしないイスラム教徒に人口を追い越される心配もない。アメリカの強さはキリスト教への信心深さが基本となっているのだ。

もし宗教心が強すぎることが外交を妨げているというのがキャロルの本心なら、イスラム諸国にその宗教心を捨てるように解いてはどうかな? もっともそんなことをしたらイスラム教徒から命を狙われる可能性はかなり大きい。

君の嫌うキリスト教が寛容でよかったね、キャロルさん。

January 25, 2008, 現時間 6:57 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 20, 2008

米大統領選:ヒラリーの勝利にオバマが勝利宣言、混乱するネバダの代議員数

アメリカの大統領予選では、昨日ネバダのコーカスとサウスカロライナの一般予選があった。民主党ではヒラリーが51%の投票数を取得して明かに勝ったのだが、なぜかオバマが勝利宣言をするという不思議な状況が起きた。しかしその話をする前にまずは選挙結果をCNNニュースからそれぞれ見てみよう。

先ずネバダのコーカス

(CNN) 米大統領選の共和・民主両党のネバダ州党員集会が19日行われ、共和党はミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事、民主党はヒラリー・ロダム・クリントン上院議員がそれぞれ勝利した。

共和党は開票率100%で、ロムニー氏が得票率51%で首位に立ち、ワイオミング・ミシガンに続いて3勝目を挙げた。獲得代議員数は18人。2番手はロン・ポール下院議員(14%)、3番手はジョン・マケイン上院議員(13%)。アイオワ州を制したマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事と、フレッド・トンプソン元上院議員はともに8%で、4番手に並んだ。

民主党は開票率98%でクリントン氏が得票率51%を記録し、8日のニューハンプシャー州に続く重要州で白星を挙げた。獲得代議員数は12人。勝利を受けてクリントン氏は、ヒスパニック系中心のカジノ従業員らで結成する労働組合に向けて、特別に感謝を表明。労組はバラク・オバマ上院議員を支持していたが、クリントン氏は組合員らに対し、良心に基いて投票するよう呼びかけていた。

2番手は、初戦アイオワ州で勝利し、今回クリントン氏とヒスパニック票を争ったオバマ氏(45%)。ただ、獲得代議員数は13人で(カカシ注:ヒラリーは12人)クリントン氏を上回ったため、オバマ氏は実質的な勝利を主張している。3番手はジョン・エドワーズ元上院議員(4%)。

そして共和党のみのサウスカロライナの結果はというと

(CNN) 米大統領選のサウスカロライナ州共和党予備選は19日投開票され、開票率93%でジョン・マケイン上院議員が33%の得票率を記録し、勝利した。

2位はアイオワ州を制したマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事(得票率30%)、3位はフレッド・トンプソン元上院議員(16%)。ワイオミング・ミシガン・ネバダの各州を制したミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事は得票率15%で4位だった。

ちょっとここで読者のみなさんにもう一度『獲得代議員数』の意味を説明しておきたい。アメリカの大統領選挙は一見国民による直接投票のように見えるが厳密にいうと実はそうではない。大統領は各州から"delegate"「代議員」と呼ばれる投票者を選び、彼等が9月頃にある党大会であらかじめ決められた候補者に投票するというしくみになっている。

しかし州によってこの代議員数は違うだけでなく、一位になった人が全数取れるところと、一位から三位くらいまでが割合で取れるところとあり、非常に複雑なシステムだ。

かなり大金を継ぎこんでサウスカロライナで選挙運動をしていたロムニーが支持率があがらなかったことから選挙二日前くらいからサウスカロライナを去ってネバダに神経を集中させていたのも、サウスカロライナよりもネバダの方が代議員数が多いからで、サウスカロライナでまけてもネバダで勝てれば実質的にはトップを保つことができる。ロムニーの作戦は一州々地道に代議員数を稼いでいこうというものらしい。

オバマがネバダで取得票では二位なのに実質上は勝者だといっているのも、取得票数ではヒラリーより負けたが代議員数ではクリントンより勝ったという理屈なのだ。どうしてこういうことが起きるのかというと、選挙結果は投票数だけでなく地区ごとの勝ち負けで決まるためヒラリーがある地区では圧倒的に勝っても別の地区ではわずかの差で負けた場合、投票数はヒラリーの勝ちでも地区ごとの勝ち負けは1:1という計算になるからだ。しかもMSNBCのマーク・マレー(Mark Murray)の説明によると、ネバダでは民主党の全国民主党大会で投票する代議員は今回の選挙では選ばれておらず、それが決まるのは4月19日なんだそうだ。ではいったいこの選挙で何が決まったのかというと、地方民主党大会での代議員だという。とはいうものの、4月19日の地方大会で代議員の支持に変化がなければそのまま全国大会の代議員になるわけだから、ま、いってみればオバマは全国大会で自分に投票してくれると口約束をした代議員の数をわずか一人だがヒラリーよりも多く取得したというわけだ。

それではここでトップ候補者の現在までの代議員数の集計をしておこう。下記はリアルクリアポリティクスによる数字。

共和党は、ロムニー59、ハッカビー39、マケイン32。期待のジュリアーニはまだ一人しか獲得できていない。ジュリアーニはフロリダで勝っていっぺんに巻き返したいところだ。

民主党のほうはというと、ヒラリー203、オバマ148、エドワーズ50。後はゼロ。

オバマの支持者は若者が多いが、ヒラリーの支持者は中年組と女性。ヒラリーのほうが組織力があるし、中高年のほうが選挙においてはたよりになるのでヒラリーが今のところ優勢だ。代議員数では負けてもネバダで最高票を取ったことで彼女の人気に拍車がかかったといえる。

January 20, 2008, 現時間 2:01 PM | コメント (0) | トラックバック (1)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 19, 2008

イラク、激減したアルカエダ勢力、主流メディアが無視して語らないイラク新作戦の成果!

便りがないのは良い知らせ、とはいうものの、アメリカ軍によるイラク新作戦の大成功をここまで無視するというのも、アメリカ及び日本のメディアは本当にひどいものだ。イラク戦争がうまくいっていない時は、アメリカ兵が何人死んだとかイラクでどれだけ自爆テロが起きているかとかいうニュースが新聞の第一面を埋めていたというのに、いざ新作戦が大成功し、アメリカ兵並びにイラク市民の犠牲者の数が9割方も減ったとなると完全にだんまりを決め込むメディア。あまりにもあからさまな偏向に返す言葉が思い浮かばない。

17日にバグダッドで行われたアメリカ軍による公式発表によると、去年のはじめに始まったイラクの新作戦は大成功を収めているということだ。対テロ戦争を追っているビル・ロジオのサイトからこのニュースをまとめてみよう。

俗にいう『増派』が始まって一年近くがたったが、この一年でイラクのアルカエダの活動範囲は信じられないほど狭まった。まず2006年12月当時の地図をみてもらいたい。濃い赤で示された場所がアルカエダの活動範囲、薄い赤は彼等の交通路である。



AlQaedaDec06-thumb

2006年12月現在のアルカエダ活動区域、赤で示してあるところがアルカエダの活動が活発な場所

そしてこれが『増派』作戦始まって一年後の2007年12月現在の地図。アルカエダの活動範囲が目に見えて狭まったことが確認できる。



AlQaedaDec07

2007年12月現在のアルカエダ活動区域。2006年よりずっと狭まったことが明白。

バグダッドで行われた記者会見において、イラク多国籍連合軍の総司令官であるレイ・オディアーノ中将(Lieutenant General Ray Odierno)は連合軍の新作戦がどれだけ効果をあげているか、激減したアルカエダの威力や行動範囲などについて報告した。

2006年後半から2007年にかけて「イラクはアルカエダの暗雲の下で流血の連鎖に捕われていた」とオディアーノ。2007年6月の増派作戦、ファンタムサンダー作戦が始まるまでアルカエダは「イラク各地の数々の都市に入り込んでいた」。

まだまだその脅威は残っているが、イラクのアルカエダネットワークは大幅にその威力を失った。アルカエダの威力はミクダディーヤ、モスール、ハウィジャー、サマラー、そしてバグダッドの南東にあるアラブジャボアー地域でまだ保持されている。「グループはいまだに危険な脅威ですが、その威力は激減した。」とオディアーノ。「アルカエダはバグダッド、ラマディ、ファルージャ、バクバーといった都市の中心部から追い出された。彼等の上位指導者たちの多くが取り除かれ、それにとってかわる実力者を探すことが日に日に困難になってきている。」多国籍軍はまたアルカエダの行動を可能にする資金源ネットワークやリーダーたちの組織を大規模に破壊したことにより、アルカエダの資金調達能力もかなり衰えたものと推測している。



CivilianDeaths9

宗派間争いによるイラク市民の死者の数、増派作戦によって90%の減少を見ることができる。



CoalitionKIA4

アメリカ軍及び連合軍の戦死者の数も極端な減り方をみせている。

犠牲者の数が多いことが戦争がうまくいっていないということの証拠だったのであれば、犠牲者が激減しているということは、戦争がうまくいっているということの証拠のはずだ。だとしたら数が多いといって泥沼だなんだのと書いていたメディアは良くなっている状況についても第一面で報道すべきではないのか?

さて、現在行われているファンタム・フィーニックス作戦(Operation Phantom Phoenix)だが、1月8日に始まったこの作戦ですでにアメリカ軍は121人のアルカエダ戦闘員を殺し、1023人を捉えた。アルカエダの幹部の損害は大きく92人もの重要人物が殺されるか捕まるかしている。

イラク・米連合軍は351もの武器庫を発見。また4つの地下トンネルも発見した。連合軍はまた自動車爆弾や改良爆弾の製造所を三か所発見。また改良爆弾410個、自動車爆弾18台、爆弾を仕掛けた家屋25軒を発見。また数々の拷問部屋、医療施設、すでに閉鎖されている学校や外国人部隊の訓練キャンプなども同時に発見された。

またイラク軍のみの単独任務も遂行されている。ディヤラ地方ではイラク軍一旅団が起用されいま、イラク軍対アルカエダの激しい戦闘が繰り広げられている。

January 19, 2008, 現時間 5:31 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 17, 2008

左翼変態フェミニスト小山エミの正体 ー 改訂版

アップデート2015年5月10日現在:最近小山エミちゃんは話題の人になったらしく、エミちゃんの名前で検索すると拙ブログのこのページに行き着く人が多いようだ。しかし2008年現在で書いた私の小山エミに関する解釈にはかなりの誤解があった。先ず最近エミの昔の論文を読んでいて確認したことは、小山エミは女性ではなく、男から女へと転換したいわゆるMTFというトランスジェンダーだということ。慰安婦問題の関連でこのページに来られた読者諸君にはだから何なんだ、という気もするかもしれないが、実はエミの活動事態がフェミニズムに関連しているので、女性の立場からフェミニズム活動をするか、トランスとしてするかではかなりの違いがあると思うので、一応記載しておく。では、下記は本題。

*********************************************************************************************************

先のエントリーで小山エミについて延々と書いてきたが、最近わかったことで私の小山の分析にはちょっと誤りがあったことに気が付いたので、改訂版を出すことにした。

小山エミのブログエントリーを2〜3読んでいて私が最初に持った印象は次の通りだ。

このブログ経営者のmasckaさんという人は、そのブログの内容を読む限り、オレゴン州のポートランド在住で、女性学(特に性に関する)専門の教授らしい。アメリカ各地の大学で講演などを活発に行っている人のようだ。

しかしアメリカのフェミニストを見慣れているカカシからみるとmasckaさんは典型的なアメリカの左翼系(多分共産主義者)レズビアンフェミニストに見える。いやいや彼女が同性愛者だという言っているのではない。私がこれまでに遭遇したそういう部類の人に似ている、といっているだけだ。

これに対して小山エミはこう反応した。

この人がレズビアンフェミニストを見慣れているとは到底思えないけどなぁ。わたしはフェミニズムの中でも、レズビアンフェミニズムと根本的に対立する立場なんだけど。

...

 一応念のために言っておくと、レズビアンフェミニズムとはレズビアンたちによるフェミニズム、ではない。レズビアンフェミニズムというのはラディカルフェミニズムの一派で、主に異性愛者の女性たちが、レズビアンという存在を自分たちに都合のいいように勝手に解釈し、植民地化して名乗ったものであり、本当にレズビアンの女性にとってはかなり迷惑な思想なのね。...

...業界人でもないカカシさんがそんなにかれらに遭遇しているとは思えないのね。だからカカシさんはレズビアンフェミニズムが何であるかも知らずに、レズビアンフェミニストではない、ただのフェミニズムを主張するレズビアンのことを「レズビアンフェミニスト」と呼んでいるんじゃないかな、と想像する。

「私はレズビアンじゃありません!」といわないところをみるとかなり図星だったらしい。

私は小山エミの英語のサイトで、彼女が書いている自己紹介を読んで、てっきり私の第一印象は正しいものと勘違いした。

小山エミは2001年から2002年まで最初はインターンとしてISNAに入り、後に活動家のスタッフとなる。ISNAでの体験を生かして、エミはディレクトインターセックスイニシャティブというインターセックスの擁護活動団体をオレゴン州のポートランドを基盤に発足。全国の大学キャンパスを回ってインターセックス、家庭内暴力、障害者説、風俗業者などについて多様な主題でレクチャーを行っている。

エミ・コヤマは自分のことを尻軽女であると書いている。そしてフェミニスト、東洋人、生き残り、レズ坊、おカマ、売春婦、両性体質、ジェンダークィアー(?)そしてクリップポリティクス(?)といった多様の社会問題を取り上げている活動家なんだと説明している。1975年からフェミニスト活動をしているんだそうな。自分が同性愛者でなければ他人のことをダイク(レズの侮蔑的な呼び名)とかクイアー(男性同性愛者の侮蔑的な呼び名)などというはずがない。...

小山エミに関しては彼女が本当にレズビアンだとは知らなかったので、単に典型的な「過激派フェミニスト」という意味でこれまでに出会った過激なレズビアンフェミニストに似ていると思ってそう表現しただけだ。それが本当にレズビアンだと言うのだから笑っちゃう。業界人でもないカカシさんにしてはすごい勘じゃありませんか?(笑)



Feminist Emi Koyama

自称尻軽女、左翼フェミニストの小山エミさん

しかし、その後小山エミといくつか会話を重ねるうちに、彼女の政治思想は共産主義というよりも、ファシストに近いと思うようになった。なぜならば、彼女は企業がすべて国営であるべきという共産主義特有の考えは持っておらず、企業が法廷などを通じて政府によって厳しく規制されるべきであるという姿勢だからだ。一応自由市場を信じているとは言うが、市場が問題解決できない時は政府の介入を容認するという考えで、アファーマティブアクションやクォータ制を企業に強制的に適用することなども良しとしている。彼女自身も左翼に見られてもしょうがないとは認めたが、共産主義ってことはないと主張している。

さてそれで彼女がレズビアンかどうかという話に戻るが、これについてはアップデートとして下記のように私は書いた。

先日小山エミは自分は左翼系リベラルのフェミニストだと認めたが、絶対に共産主義者ではないと主張した。それはそれで別にいいのだが、その後に自分はレズビアンではないとも主張している。
わたしはリベラルでありフェミニストであるとは認めているけど、自分は左翼ですと言った覚えはないし(そう見えるかもしれないとは自覚しているけど、「自他ともに」は認めていない)、レズビアンだとも言っていない(このあたりはカカシさんには分かりにくいかもしれないけど...。

小山エミは、「自分は〜ではない」とはいうが、「自分は〜です」とは先ず言わない人なので、他から得た情報などを消化して判断するより他にない。小山エミは自分で自分のことを「クィア」といっている。「クィア」というのは普通は男性の同性愛者をさすが、最近は男性だけとは限らず同性愛者という意味で使うこともあるので、女性であるエミちゃんがクィアだと言い張れば、自然にレズビアンだと解釈するのは常識。それが違うというのなら、エミちゃんは女性ではないのか、それとも彼女が専門にしてる女性でも男性でもないインターセックスとかいう部類の人なのか、それとも男性から女性に性転換したけど今でも男性が好きなあの手のひとなのか、、はっきり言って私のような普通の人間にはクィーアーなひとたち(変態変わった人たち)の言葉使いなんて理解できない。要するにこれが彼女/彼/それ/らの人々のいう「ジェンダーフリー」(性別抜き)という意味なのかもしれない。

実は、カカシは見落としていたのだが、小山エミは自分の性別や性嗜好について前記の自己紹介にきちんと(?)書いていた。それは下記のとおり。訳はカカシ。

エミの性別は何? エミは以前この性別とかあの性別とかで自己の確定をしたり、時には性別は無しとまで言ってました。でも最近はそういうことには疲れました。一時期は「ジェンダークィアー」で説明がつきましたが、それが特に確定なしだった頃はよかったのですが、「ジェンダークィアー」と確定する人たちが使うようになったため、これにもあてはまらなくなりました。

今日、エミは特にどの性別という自己意識はありません。しかし全く無性別という性別に強く同調しているという訳でもないのです。正直な話、彼女は自己確定があること、特に性別による自己確定をするということ自体、なんか奇妙だと思うのです。彼女が自分をどう見るかは、彼女の内側にある自身というものよりも、彼女の周りの人たちとの関係ややりとりによって判断されるといったほうがいいと思います。

私は小山エミが自分が男か女かわからない、また性嗜好も何でも来いの「変態」という意味で「クィア」という言葉を使っているとはとんと気が付かなかったので、彼女は女性で同性愛者なのだからレズビアンでいいのだと勘違いしてしまったわけだ。

一般常識を常識で生きていない人にあてはめようとするのは無理があるということがここでよく分かった。かなり反省!

というわけでまとめると、小山エミさんは、左翼(ファシスト寄り)変態フェミニストである。

カカシはこの不思議な人との出会いで最近のフェミニズムの異様化についてかなり勉強させてもらった。

January 17, 2008, 現時間 11:59 PM | コメント (0) | トラックバック (3)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

人種差別者の汚名を着ないために、、

人権擁護法反対の勢いが日本の右翼ブログの増してきているが、それらのブログ及びコメント欄を読んでいてちょっと心配になることがある。人権擁護法は確かに悪法であり、差別意識の「サ」の字もないような善良な市民がこの法律によって迫害される可能性は多大にある。しかしながら、この法律を反対する人たちのなかにこのような法律を正当化してしまうようなあからさまな差別意識を持っている人々がいることも否めない。

我々人権擁護法反対派が本気でこの法律の阻止を望むのであれば、断固として人種(および性別年齢並びに国籍)差別者を拒絶すべきである。例えば中国及び東南アジア諸国からの違法移民や外国人暴力団員などへの批判は当然だが、何世代にも渡って日本に住み着いている在日合法外国人をこれらの違法移民や犯罪者と同等に扱うべきではない。また合法に就労許可を持っている外国人への差別も決して容認されてはならない。

我々が容認できないとする外国人は、日本国内に違法に滞在し日本の法律を犯している外国人のみにしぼられるべきである。そしてその批判の理由は彼等が犯罪者であるからであり、彼等が異人種であるとか外国人であるからという理由からではないことを明確にしなければならない。

であるから、日本にいる「支那人や半島人は国外追放せよ」とか、「ユダ公の陰謀に騙されるな」とかいう発言は「苺畑より」においては完全に拒絶することを明確にしておく。

このような発言は人権擁護法を悪用しようとする左翼連中の「右翼や保守派は人種差別者のあつまりである」というステレオタイプにきっちりはまってしまう。

人権擁護法を阻止したいのであれば、法支持者の立場を正当化するような差別意識は断固拒絶しなければならない。相手側に法律の必要性の大義を与えるような行動を反対派は絶対にとってはいけない。差別意識が存在しなければ擁護法など必要ないのだ。そのことを人権擁護法反対派の我々は肝に銘じておく必要がある。

January 17, 2008, 現時間 11:12 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

左翼(多分共産主義)レズビアンフェミニスト小山エミの正体

アップデート:2015年5月9日現在

最近何故か、小山エミさんの名前で検索して私の過去ログのこの記事にたどり着く人が増えたらしい。実は私のエミちゃんに対する第一印象にはかなり誤りがあるので、この記事だけ読んで、「へ~小山エミってそういう人なのか」と判断するのは彼(彼女?)に対してかなり失礼だと思うので、この記事を読むならこちらの改訂版も読んでいただきたい。それから、私は時々彼女の英語の文章を自分なりに勝手に訳しているが、日本語に相当する言葉がないときは適当な意訳をしている。であるから私の自己流訳をそのままあたかもエミちゃんが書いたかのようにどこかに転載したり自分の本に載せたりしないでほしい。彼女が実際になんと言っているのかは彼女のサイトに行くなりしてご自分で調査していただきたい。プロの作家で私の書いたことをそのまま盗作した人がいるが、作家として怠慢極まりないね。

付けたし:エミちゃんの書いた2001年のトランスフェミニズムマニフェスト(英語)という論文のリンクも張っておく。これを読んでエミちゃんの写真を見たり声を聴いたりすれば、エミちゃんがどういう人なのかという想像はつくのではないかと思う。

**********************************************************************************************************
私がここで何度か討論した左翼フェミニストのmacska(小山エミ)という女性は非常に面白い人である。私が彼女のサイトを最初に発見したのは、私がジェンダーフリーという神話というエントリーを書いとき、彼女が私の間違いを指摘したことから始まる。

私の元のエントリーはこうなっていた。

私はジェンダーフリーという言葉を今まであまりきいたことがなかった。アメリカのフェミニズム、つまり女性運動は一般にジェンダー(性別)フェミニズムとクオリティー(質)フェミニズムに分かれるが、ジェンダーフリーというのはその言葉からして性別を完全に無視したものという印象を受ける。

これについての小山エミの批判はこうだった。

アメリカのフェミニズムを「ジェンダーフェミニズム」と「クォリティフェミニズム」に分けるなんて話は聞いたことがない、一体どこから出て来た話なんだろうと言っていたのだけれど、この種の議論を知っている人にとってソースははっきりしている。保守派哲学者クリスティーナ・ホフ・ソマーズが代表作『Who Stole Feminism? How Women Have Betrayed Women』(「デビューボ」でおなじみのエドワーズ博美氏のネタ元)で主張している「ジェンダーフェミニズム」と「エクイティフェミニズム equity feminism」を間違って覚えているだけ。そもそもソマーズの分類自体一般的なものではない(スティーブン・ピンカーが紹介して知られた程度で、一般には使われない)のに、「アメリカでは一般にこうである」とまで言って間違ってるんだから、どーしよーもない。

私はエクイティー(機会均等)をクオリティー(質)と覚えていて、エントリーにもそう書いてしまったので、その間違いを指摘してくれたのは感謝しているのだが、問題はこの概念が一般的に使われないものであるのに、あたかも私がそれが一般的な概念であるかのように書いたと彼女が指摘している点である。この指摘には間違いが二つがある。

間違い1:カカシがジェンダーフェミニズムとエクイティフェミニズムという概念がアメリカでは一般的であると書いたという主張。

先ず、私は『アメリカのフェミニズム、つまり女性運動は一般にジェンダーフェミニズムとエクイティーフェミニズムに分かれる』とは書いたが『アメリカではフェミニズムの概念をジェンダーとエクイティーに分けるが一般的である』とは書いていない。この二つの文章は全く意味が違うのだ。私の日本語は英語を直訳したような文章なので、最初は誤解があったのかもしれないと思ったのだが、度重なる私の説明を小山は単なる言い訳であると言い張って受け入れなかった。

私は単に「フェミニズムという概念は大きく分けてジェンダーとエクイティーの二つの概念に分けることができる」という意味で書いたのです。(エクイティーをクオリティーと書いたことは完全に私の落ち度ですから、それを訂正した時にあなたの誤解についても説明しています。)これはジェンダーをドーナッツとよび、エクイティーをマフィンと呼ぼうといっても同じことです。私の主題は概念なのであって言葉使いではないからです。

これに対する小山の答え。

はい分かっていますよ。そして、それは一般的な解釈ではないのです。ソマーズという学者がこう言っている、と紹介していればOKでしたが、ごく一部の特殊なアジェンダを持った人だけが使っている概念を、一般に通用する概念であるかのように偽装するのはやめましょう。...だからエクイティをクォリティと間違っても別に構わないんですよ。

「はいはい分かってますよ」と言っておいて、その同じ文節で私が「偽装」しているといいはる。私が偽装したと思っているなら私の言ったことを分かったことにはならないし、分かっているなら「偽装」しているという言い方は彼女のわい曲だということになる。小山の文章は得てしてこのような矛盾に満ちている。

間違い2:ジェンダーフェミニズムとかエクイティーフェミニズムという概念は一般的な解釈ではないという主張。

フェミニズムを勉強している人でクリスティナ・ホフソマーズ博士の名前を知らないひとはないし、彼女の概念について親しみのない人もいない。私が言葉使いを間違えたにも関わらず小山がすぐに私が何の話をしているかわかったことがそのいい証拠である。この概念は女性を女性という集団の一員として扱うか、それとも性差別をせずに個人として扱うかというごく普通の概念であり、一般的でないどころか差別問題を取り扱うときは必ず引きあいに出される概念なのである。現に小山自身が数年前に別のブロガーと議論を交わしたときも、相手のBruckner05さんがこんなことを書いているのである。(括弧内はカカシ)

自由な社会には“機会の平等”(エクイティー)こそふさわしいのに、男女共同参画は“結果の平等”(ジェンダー)を目指す。その実現には上からの強権発動が欠かせないから、これはまぎれもない全体主義だ。「性差より個人差」「性別にとらわれない社会」と言いながら、他方、徹底して「女」にこだわるダブルスタンダード。数値目標によって女性の参画比率を恣意的に引き上げ、DVは事実上、女性のみを保護対象にし、女性限定で起業支援、健康支援をするなど露骨な逆差別。

はっきり言って男女同権について言及するなら機会平等をめざすのか結果平等を目指すのかという概念がごく普通に現れるのだ。この概念を左翼フェミニストが受け入れられないからといって、概念そのものが一般的に認められていないと決めつけるところに小山の左翼フェミニストとしてのごう慢さが現れている。

ところで小山エミのブログエントリーを2〜3読んでいて私が最初に持った印象は次の通りだ。

このブログ経営者のmasckaさんという人は、そのブログの内容を読む限り、オレゴン州のポートランド在住で、女性学(特に性に関する)専門の教授らしい。アメリカ各地の大学で講演などを活発に行っている人のようだ。

しかしアメリカのフェミニストを見慣れているカカシからみるとmasckaさんは典型的なアメリカの左翼系(多分共産主義者)レズビアンフェミニストに見える。いやいや彼女が同性愛者だという言っているのではない。私がこれまでに遭遇したそういう部類の人に似ている、といっているだけだ。

これに対して小山エミはこう反応した。

この人がレズビアンフェミニストを見慣れているとは到底思えないけどなぁ。わたしはフェミニズムの中でも、レズビアンフェミニズムと根本的に対立する立場なんだけど。

...

 一応念のために言っておくと、レズビアンフェミニズムとはレズビアンたちによるフェミニズム、ではない。レズビアンフェミニズムというのはラディカルフェミニズムの一派で、主に異性愛者の女性たちが、レズビアンという存在を自分たちに都合のいいように勝手に解釈し、植民地化して名乗ったものであり、本当にレズビアンの女性にとってはかなり迷惑な思想なのね。ある著名なレズビアンフェミニストが「わたしにとってレズビアンになることは大変だった、なぜならわたしは男が好きで、男とセックスするのが大好きだったからだ」と言っていたことに典型的。

...業界人でもないカカシさんがそんなにかれらに遭遇しているとは思えないのね。だからカカシさんはレズビアンフェミニズムが何であるかも知らずに、レズビアンフェミニストではない、ただのフェミニズムを主張するレズビアンのことを「レズビアンフェミニスト」と呼んでいるんじゃないかな、と想像する。

「私はレズビアンじゃありません!」といわないところをみるとかなり図星だったらしい。しかしこのまわりくどい文章を分かりやすい日本語に翻訳するためには彼女の個人情報が必要になってくる。下記はこちらのブロガーさんが紹介してくれた小山エミの英語のウェッブサイトからの抜粋だ。

Emi Koyama worked for ISNA from 2001-2002 first as an intern and then as a staff activist. With her experiences at ISNA, Emi went on to found and direct Intersex Initiative, an intersex advocacy and activist group based in Portland, Oregon. She also lectures at college campuses around the country on various topics, including intersex, domestic violence, disability theory, and the sex workers’ movement.

小山エミは2001年から2002年まで最初はインターンとしてISNAに入り、後に活動家のスタッフとなる。ISNAでの体験を生かして、エミはディレクトインターセックスイニシャティブというインターセックスの擁護活動団体をオレゴン州のポートランドを基盤に発足。全国の大学キャンパスを回ってインターセックス、家庭内暴力、障害者説、風俗業者などについて多様な主題でレクチャーを行っている。(カカシ注:インターセックスとは両性体質の人のこと)

Emi Koyama is a multi-issue social justice slut synthesizing feminist, Asian, survivor, dyke, queer, sex worker, intersex, genderqueer, and crip politics, as these factors, while not a complete descriptor of who she is, all impacted her life. Emi is currently the director of Intersex Initiative. Emi lives in Portland, Oregon and is putting the emi back in feminism since 1975.

エミ・コヤマは自分のことを尻軽女であると書いている。そしてフェミニスト、東洋人、生き残り、レズ坊、おカマ、売春婦、両性体質、ジェンダークィアー(?)そしてクリップポリティクス(?)といった多様の社会問題を取り上げている活動家なんだと説明している。1975年からフェミニスト活動をしているんだそうな。自分が同性愛者でなければ他人のことをダイク(レズの侮蔑的な呼び名)とかクイアー(男性同性愛者の侮蔑的な呼び名)などというはずがない。どういうわけか自分が同性愛者なら同性愛者に対して侮蔑語を使ってもいいという暗黙の了解がアメリカにはあるからだ。しかし私のような保守派がこんなことをいったらいっぺんに「同性愛者恐怖症」のラベルを張られてしまうというダブルスタンダードもある。ま、という背景を念頭にいれると、先の小山エミの反論の意味が次ようのなものであることがわかる。

『私はもともとレズビアンからフェミニストになったレズビアンのフェミニストであって、フェミニストが講じてレズビアンになったレズビアンフェミニストではないのよ。業界人でないカカシさんがレズビアンフェミニストの意味も知らないで知ったようなこといわないでほしいわ。』

先ず、小山エミのいう「レズビアンフェミニスト」とは正確には「ポリティカルレズビアン」(政治上の女性愛者)と呼び、普通のレズビアンとは区別されている。単に「レズビアンフェミニスト」と言った場合にはレズビアンでフェミニストであるというだけの意味でレズビアンが講じてフェミニストになった人とフェミニストが講じてレズビアンになったひととの区別はつかない。私にいわせたらどちらも過激派フェミニストでありたいした差はないと思う。小山エミに関しては彼女が本当にレズビアンだとは知らなかったので、単に典型的な「過激派フェミニスト」という意味でこれまでに出会った過激なレズビアンフェミニストに似ていると思ってそう表現しただけだ。それが本当にレズビアンだと言うのだから笑っちゃう。業界人でもないカカシさんにしてはすごい勘じゃありませんか?(笑)

小山エミは他のブロガーとネット戦争をやるのが好きらしく、最近は空さんとも慰安婦問題で日本やアメリカのフェミニストのダブルスタンダードを指摘されて怒って応戦している。



Feminist Emi Koyama

自称尻軽女、左翼レズビアンフェミニストの小山エミさん

アップデート:(2008年2月25日現在)

先日小山エミは自分は左翼系リベラルのフェミニストだと認めたが、絶対に共産主義者ではないと主張した。それはそれで別にいいのだが、その後に自分はレズビアンではないとも主張している。

わたしはリベラルでありフェミニストであるとは認めているけど、自分は左翼ですと言った覚えはないし(そう見えるかもしれないとは自覚しているけど、「自他ともに」は認めていない)、レズビアンだとも言っていない(このあたりはカカシさんには分かりにくいかもしれないけど、このあたり参考にしてね。カカシ注:レズビアンはダイクとは違うんだそうだ)。わたし自身のセクシュアリティは今の議論に全く関係ないのではないかと思うけれども、その関係のないことを書いたり、「でも絶対マルクス共産主義者ではないと主張する」とわざわざ表記するあたりは、はっきり言って気色悪い。macska というペンネームで書いているのに、わざわざ本名で「エミちゃん」と書くのも嫌な感じだし。

もしカカシさんにわたしに嫌がらせする意図がなく、異なる意見の持ち主にも最低限の礼節を尽くすべきだという考えの持ち主なのであれば、次からこういう表記はやめてもらえないでしょうか。事実と違うことをいろいろ言われても別に痛くも痒くもないんだけど、非常にうざい(そう書けばわたしにダメージを与えられるとほくそ笑む低俗な知性の存在が頭をよぎる)

小山エミは、「自分は〜ではない」とはいうが、「自分は〜です」とは先ず言わない人なので、他から得た情報などを消化して判断するより他にない。小山エミは自分で自分のことを「クィア」といっている。「クィア」というのは普通は男性の同性愛者をさすが、最近は男性だけとは限らず同性愛者という意味で使うこともあるので、女性であるエミちゃんがクィアだと言い張れば、自然にレズビアンだと解釈するのは常識。それが違うというのなら、エミちゃんは女性ではないのか、それとも彼女が専門にしてる女性でも男性でもないインターセックスとかいう部類の人なのか、それとも男性から女性に性転換したけど今でも男性が好きなあの手のひとなのか、、はっきり言って私のような普通の人間にはクィーアーなひとたち(変態変わった人たち)の言葉使いなんて理解できない。要するにこれが彼女/彼/それ/らの人々のいう「ジェンダーフリー」(性別抜き)という意味なのかもしれない。

他人を「嘘つき」呼ばわりする人が最低限の礼儀云々を口にする資格などないというのがカカシの意見だ。

January 17, 2008, 現時間 10:23 PM | コメント (0) | トラックバック (4)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日本を守る愛国者、ペイトリアット3

この間のBMD迎撃実験が成功した時、もしも迎撃に失敗した場合には地上の迎撃ミサイルPAC3がバックアップとして迎撃することになっていた。そのPAC3は今年の3月までに自衛隊基地16部隊に配備されることになっているが、基地の外にも配置するという計画があるらしい。その話を日本がアブナイのmewrun7さんが紹介しているので、こちらでも掲載。

新宿御苑に装備を運び、自衛隊が「基地外PAC3発射」候補地の調査を実施!

PAC3の展開候補地、新宿御苑で実地調査 防衛省

2008年01月15日11時29分

 航空自衛隊入間基地(埼玉県)などに配備された地上配備型迎撃ミサイルPAC3の都心部での展開地を決めるため、防衛省は14日夜から15日朝にかけて、東京都新宿区の新宿御苑に車両を運び込み、隊員約50人が無線の通信状況などを確認する実地調査を行った。今後、代々木公園など都内のほかの候補地でも調査を進める。

 日本の弾道ミサイル防衛(BMD)システムは、まず海上配備型迎撃ミサイルSM3で大気圏外で迎撃し、撃ち漏らした場合はPAC3が高度十数キロでねらい撃つ。SM3は昨年12月、米ハワイ沖で日本として初めて迎撃実験に成功した。

 PAC3は▽ミサイル発射装置▽レーダー装置▽射撃管制装置などを積んだ車両で構成される。最大射程は半径約20キロとされ、首相官邸や国会、中央省庁などの首都中枢を守るため、都心部で周囲に障害物などがなく、十分な広さがある場所に部隊を移動・展開させる。現在は入間基地など2カ所の配備だが、2010年度までに首都圏や中京、京阪神地区など16の空自高射隊に配備される。

 14日午後8時すぎ、閉園後の新宿御苑にアンテナと無線中継装置を積んだ車両が運び込まれ、空自施設との無線の通信状況や、部隊を展開する広さがあるかなどの確認作業が15日朝まで続けられた。 ...

これに関するmewrun7さんの感想は興味深い。

昨年末のミサイル実験もそうだけど。たとえ、防衛行為とはいえ、日本は、こんな風に堂々と軍事的な準備を行なったりするような国になっちゃったんだな~と。また国民も、それを平気で見ているような国になりつつあるんだな~という感じもしてしまった。

...このブログで何度も書いているように、米国と日本の間には、米軍再編に絡んで、2010~11年までに、日本の自衛隊が米国のいわば一部隊として、十分に戦えるような軍事力を備えて行く計画があって。

 そのためにも、安倍前首相が、わざわざマニフェストに書いて公言していたように...「2010年には、憲法改正を実現する」「アメリカと組んで、戦えるように、もっと早い段階で集団的自衛権の行使を認める」という計画が立てられている...

 私自身は、憲法改正そのものには、絶対反対の立場ではないけど。 それは国民主体で行なわれるべきものであって。そんな日本の政府や政治家の一部と、米国側で、「2010年までに、このような内容に改正することにする」なんてお約束して、改正すべきものではないと
思うのだ。(**)

 もしあなたが、平和で平穏な国であることを望むなら<米国と一緒になって、軍事力&軍事活動拡大をするような形での(彼らのいう)平和構築なんて望まないなら>、衆院選で何とか日本の未来を救って欲しいと、切に願うmewなのだった。(@@。

"Igitur qui desiderat pacem, praeparet bellum." 「平和を望むなら戦に備えよ」とはVegetiusという人の言葉。国を外敵から守れてこそ国の平和を保つことができるのだ。

無論私は憲法改正派であるが、mewさんの言う意味も分からないではない。というか、日本政府が既成事実をいくつも作ってしまうことによって、日本人の軍隊アレルギーを麻痺させていずれ憲法改正がやりやすくなるように持っていこうという陰謀がる、、という意見には同意する。私は決してそういうやり方が好ましいと思うわけではないが、現在の日本の状況を考えた場合、そういうやり方もやむ終えないだろうと思う。

平和主義者は自分達が戦争を拒絶しさえすれば敵がせめてこないと思い込んでいるところが私には全く理解できない。防衛装備などしたら近隣諸国を刺激して余計にせめてこられる可能性があると本気で信じているらしい。PAC3を備えたらよけいに敵に狙われると考えるひともいるようだが、もし私が北朝鮮なら撃ち落とされる可能性のある場所よりも守りの弱い場所を狙うだろう。だとしたらPAC3が備わる近所に住んでいたらかえって装備には歓迎するのが筋かと思う。

日本の平和は戦争をする覚悟なくしては守れない。いまや日本人はその事実に気付く時だと考える。

January 17, 2008, 現時間 9:55 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 15, 2008

速報! 米大統領選挙:ミシガン予選はロムニー(共)勝利。民主はヒラリーが独走

アメリカ東海岸時間午後9時17分現在:

今、フォックスニュースを観ていたら、ミシガンの予選では共和党のミット・ロムニーが勝ったと報道している。ハッカビーは今敗北宣言をしている最中である。ハッカビーの応援団はアクションスターのチャック・ノリスが指揮を取っている。

ロムニーはミシガン出身なので、ミシガンはなんとか取りたいといっていただけに、この勝利は大きい。

民主党の方ではヒラリーが勝ったとはいうものの、ミシガンは予選の期日を従来よりもずっと早めたため、オバマもエドワーズも抗議してミシガンでは投票紙に名前を連ねていない。しかも民主党委員会が予選期日を早めたことへの罰則として、ミシガンからは選挙人は選ばれないことになっている。ということは民主党にとってミシガンの勝利はあまり意味がない。ただ、ヒラリーがミシガン市民にどれほど好かれているかという物差しにはなる。

詳細が分かり次第このエントリーは更新する。

CNN日本語版からアップデート、21:33:00 est

共和ロムニー氏、民主ヒラリー氏 ミシガン州予備選

(CNN) 米大統領選のミシガン州予備選が15日行われ、共和党は地元出身のミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事、民主党はヒラリー・ロダム・クリントン上院議員が勝利した。

共和党は開票率25%で、ロムニー氏が得票率39%でトップ。2位はニューハンプシャー州予備選を制したジョン・マケイン上院議員(得票率30%)、3位はアイオワ州の党員集会で勝利したマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事(16%)だった。

民主党は開票率26%で、クリントン氏が得票率69%と圧勝。ただ、候補者が指定されていない票が全体の35%を占めた。

アップデート:01:29:00 est

共和党は開票率99%で、ロムニー氏が得票率39%でトップ。2位はニューハンプシャー州予備選を制したジョン・マケイン上院議員(得票率30%)、3位はアイオワ州の党員集会で勝利したマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事(16%)だった。

というわけで共和党のほうは100%の開票でも変化なしだったが、民主党の方はヒラリーが結果的に55%の票を確保した。競争相手がいない州でたった55%しかとれなかったというのはちょっと問題。本来なら80%くらいはとっていなければならないはず。今後ヒラリーはかなり苦戦が予想される。

January 15, 2008, 現時間 11:23 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

人権擁護法の恐ろしさ! 日本人よカナダに学べ!

日本生まれ日本育ちのカカシより日本語が上手なアメリカ人コメンター、アレンさんがカナダで起きている人権擁護法の悪用に関する非常に貴重な事件を紹介してくれた。これをみていて、この法律がどれほど恐ろしいものであるか、是非日本の皆さんにも知っていただきたいと思ったので掲載する。

以前にカナダの政治評論家で作家のマーク・スタイン氏の記事を掲載したマクリーンという雑誌が人権擁護委員会によって起訴されたという事件を紹介した。この委員会によってひどい目にあわされているもう一人のコラムニストがいる。この人はエズラ・レバント(Ezra Levant)といい、デンマークで出版されたモハメッドをおちょくる漫画をカナダで再掲載したことで、カナダに住むイスラム教徒から告発され、人権擁護審議会の取り調べにあっているのだが、その様子を自分のブログでビデオによって紹介している。

以前にもちょっと説明したが、カナダの人権擁護審議会というのは正規の裁判所とは独立した政府機関だ。カナダでも普通の民事裁判の場合は原告側は自分達で弁護士を雇って被告の言動によって物理的または金銭的な被害を受けたことを証明しなければならない。もしも原告の訴えが認められず被告が無実だと判決が出た場合には原告側が被告側の弁護費を負担しなければならないことになっている。

ところが人権擁護審議会への訴えには単なる苦情だけで十分で、弁護士を雇う必要は全くない。審議会が訴えを取り上げた場合には、その場で審議にかかる費用は税金がまかなうため訴える側には何の痛手もない。ところが訴えられたほうはそうはいかない。多額の費用を使って自分が無実であることを証明しなければならない。『被告』は無実になろうと有罪になろうと時間やお金の浪費だけでなく評判も失う。訴えられたというだけで『被告』の損害は多大なのである。しかも審議会では裁判官や陪審員が事件の証拠を吟味するわけではなく、一人か二人の審査員が独断と偏見で審議をするのだ。

このことを念頭においてレバント氏が体験しているこの茶番劇裁判の様子をみてみることにしよう。下記は審議の初めにレバント氏がおこなった陳述である。

2008年、1月11日:アルバータ人権擁護委員間尋問、エズラ・レバントの陳述より

私の名はエズラ・レバント、政府の尋問の前に陳述をさせていただきます。2年前にウエスタンスタンダードマガジンがデンマークのモハメッドの漫画を掲載した時、私は出版者でした。
私の人生のなかで一番誇りに思う時でした。事実本日もやらせていただきました。悲しいことにウエスタンスタンダードは印刷版を発行していませんが、本日私は私のウェッブサイト であるezralevant.comに漫画を掲載しました。

私は私の意に反して政府の尋問に答えるべくここにいます。政府および誰もあの絵を掲載したことについて尋問をする法的権利などないというのが私の見解です。尋問は私の古代からの揺るがせない自由を侵すものであります。この自由とは印刷の自由、宗教の自由、そして聖廟と政府の分離です。特にアルバータ人権擁護委員会となのる役所が政府機関として私の人権を迫害するなど異常です。ですから今後私はこの政府機関を「審議会」もしくは“the hrc”とします。人権擁護審議会などというのは言葉の意味を破壊してしまうからです。

以前にも説明した通り、この審議会の本来の目的はアパートを借りる時や就職の際に少数民族だという理由で差別されたといかいう低レベルのいざこざの仲裁に入るために作られたものだった。ところが今回は世俗主義の政府が市民の税金を使ってイスラム教過激派の考えを市民に押し付けようとしているのだ、これが政教分離主義のカナダでおきるなど言語道断である、とレバント氏は続ける。

レバント氏は人権擁護審議会が取り上げた過去のケースを調査したところ、この審議会は民事裁判所では取り上げられないような、くだらない事件のゴミ処理場に成り果てているらしい。
たとえば学校で「負け犬」と女の子にからかわれた男の子の苦情を審議会は本気で取り上げたり、C型肝炎を煩っている調理場支配人が解雇されたのは人権迫害だと訴えたりしている事件ではこの調理場支配人に審議会は同意し、レストランに4900ドルの罰金を支払うように命令したりしているのだ。

「つまり」とレバント氏、「アルバータの審議会は茶番劇です。」審議会の審査委員はひとりも裁判官の資格をもたず弁護士ですらない。ここでレバント氏は引退した裁判官が市民の小さな諍いを裁くアメリカのテレビ番組、ジャッジジュディを引き合いにだし、少なくともジュディ裁判官は本物の裁判官であり言論の自由を信じていると語る。

美容院やレストランでの諍いごとを取り上げるだけでも良くないのに、審議会は言論の自由を迫害しようとしている。人権擁護審議会の創設者であるアラン・ボロボイ( Alan Borovoy)氏ですら、審議会の意図は言論規制ではないと語っているとレバント氏は言う。

だが、ここでカカシが明確にしておかねばならないのは、当初の意図や目的はともかく、このように政府機関に憲法違反にあたる権威を与えてしまえば、いずれはこのような権力の乱用が起きることは目に見えていたことなのだ。一部の役人に特別権力を与えてその悪用がされないなどと考えるほうがナイーブすぎるのだ。

レバント氏が自分のサイトに掲載したビデオのなかで、審査員の女性がモハメッドの漫画を再掲載した意図は何かと聞く場面が映っている。それに対してレバント氏は、自分の意図は言論の自由を活用することにある。たとえ原告が言うように、自分の行為がイスラム教徒の神経を逆撫でするものでイスラム過激派を侮辱するものだったとしても、自分にはその意見を公表する権利があるのだと語った。

政治的宗教的な異論を唱えることができないというなら、それは自由な国とはいえない。

ところで、どうしてアメリカではこのような事件が起きないのだろうか? それはアメリカでは憲法に違反する法律は裁判所が認めないからだ。カナダやイギリスの人権擁護法は明かにアメリカの言論の自由を保証する憲法に違反する。アメリカには裁判所以外の政府機関が出版の自由についてとやかくいう権威を所持しない。日本人は何かと『欧米』などといってヨーロッパとアメリカを一緒くたにして判断する傾向があるが、アメリカの憲法は欧州とは決定的な違いを持つ。たとえ大統領といえど、国民の言論の自由を弾圧することはできない。

日本の人権擁護法がカナダの法律と同じようなものかどうかは解らない。だが日本の憲法はアメリカのそれよりもカナダやイギリスに近い。もしこの悪法を通過させれば、日本もイギリスやカナダの二の舞いを踊ることは間違いない。

どうか日本市民のみなさん、イギリスやカナダの悪例を反面教師として日本は断固このような悪法を通さないよう、戦っていただきたい。

関連エントリー:
ここまで来たイギリスの人権擁護法
カナダ:イスラム批判は人権迫害? その2
カナダ:イスラム批判は人権迫害?

January 15, 2008, 現時間 10:38 PM | コメント (1) | トラックバック (1)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 13, 2008

左翼フェミニストの陰謀か! 「苺畑より」がペットショップサイトに乗っ取られた????

今朝起きたら、うちのブログがなぜかペットショップのホームページにつながったので、読者の皆様は困惑されたことでしょう。

もしやこれは、左翼フェミニストによる陰謀か、はたまたイギリスやカナダの人権擁護法による言論弾圧なのであろうか、と色々勘ぐった末、単にプロバイダーによる更新手続きミスだったことが判明しました。(ちゃんとお金はらってるのにね!)

というわけで問題は解決しましたのでどうぞご安心を。

アクセス不能の間、皆様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。

またある特定のドメインをお持ちの方が拙ブログにアクセス出来ないという苦情をいくつもいただきました。今、プロバイダーに問い合わせ中です。できれば別のPCで試していただくかあ、メールをいただければ特定のエントリーをお送りいたします。(私自身職場のPCからではアクセス不能なのです。)

苺畑カカシ(『苺畑より』管理人)

January 13, 2008, 現時間 4:31 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

ここまで来たイギリスの人権擁護法:イスラム批判で保守派ブロガーに逮捕状!

人権擁護法カテゴリーを新しく建設しました。海外における人権擁護法の悪影響や日本が海外から学ぶべき情報を特集しておりますので御覧下さい。*

瀬戸氏のところで、人権擁護法が日本でも浮上しているというお話を読んで、これは由々しき問題だと感じている。私は瀬戸氏の考えには100%同意しているわけではないが、この法律が人権弾圧に悪用される恐ろしい可能性を持つ法律であるという点には全面的に同意する。

日本よりも一足先に人権擁護法を適用したイギリスやカナダでは人権擁護法がイスラムテロリストや犯罪者によって悪用され、善良な一般市民の自由が迫害されているという話を私はこのブログでも何度かしてきたが、今回はイスラム過激派によって生活を台無しにされたイギリスの保守派ブロガー、ライオンハート(Lionheart)の話をしたい。

イギリスといえば、日本やアメリカと同じで自由な国であるはずだ。言論の自由、特に政治的な意見を述べることは国の法律が保証しているはず。誰も命の危険を感じずに思ったことがいえるのが自由主義国の特徴のはず。だが、イスラム過激派に乗っ取られつつあるヨーロッパ諸国では、いまや命の危険を感じずにイスラム批判をすることは出来なくなった。これらの国の政府は人権擁護法を使って命を狙われる市民の身を守るどころか、イスラム批判をする人間を「憎しみや暴力を煽る」という罪でかえって法的に罰するというひどい状況が起きている。日本も今、人権擁護法案が検討されているが、このような法律が適用された場合、これが市民の自由にどのような悪影響を及ぼすか、自由を愛する市民の皆様に肝に銘じていただきたい。

ライオンハートの実名はポール。彼はイギリスのルトン(Luton)の出身だ。このルトンという町は最近パキスタン系イスラム教移民やアルカエダ系の暴力団が多く住み着くようになり、麻薬売買や売春などが蔓延する非常に柄の悪い町と化してしまった。7/7のロンドン地下鉄テロの犯人たちもすべてルトン出身。ルトンには自爆テロを育てるような過激聖廟がいくつかある。

ポールは自分の住む町がイスラム系暴力団に乗っ取られていくのを憂いて、その暴虐の実態を記録し、警察に協力して麻薬販売者を逮捕する手伝いをしたりしていた。しかしポールによると腐敗した警察の内部からポールの本名が情報提供者としてイスラム系暴力団に暴露されてしまったという。

命を狙われはじめたポールは住処を追われ隠れ身となった。そしてポールは自分の身に起きた話を多くの人に読んでもらおうとブログを書きはじめた。これがイギリス警察にいわせると「憎しみと暴力を煽る」行為だというのである。

チェスラークロニクルのフィリスが行ったポール・ライオンハートとのインタビューによると、ポールは現在31歳。逮捕を目前に控えて、友人を通じてイギリスでも指折りの腕のいい弁護士を紹介してもらったという。またアメリカの弁護士も相談に乗ってくれているという。

フィリス: イギリスでは他のブロガーでこういう目にあったひとはいるの?

ポール: いや、ブロガーでは僕が初めてです。

フィリス: いったいあなたは逮捕されるようなどんなことを書いたの?

ポール: 僕は自分が住んでいるルトンとダンスタブル(Dunstable)のなかにある大きなパキスタンイスラム系居住区で起きている現場の様子をこと細かく書きつらねました。ルトンはご存じのように7/7自爆犯人の出発点で、国際イスラムテロリスト非常に多くのつながりがあるのです。僕はそのことについてブログに書きました。

僕は市街を仕切っている麻薬密売暴力団から命を狙われたため逃げなければなりませんでした。知り合いが僕の経験を書き留められるようにとブログを設置してくれました。それ以来僕は住所不定になり図書館や友達のインターネットを借りてブログを書き続けているのです。

フィリス: 「人種差別」の告発の背後にいるのは誰ですか?どうしてイギリス政府がその告発に対処することになったのですか?

ポール: 僕には全くわかりません。でもそのうちに明かになると確信しています。この「人種差別」告発は僕を黙らせるために利用されています。僕は僕をよく知っていてこの告発がどれだけ馬鹿げたものかを反論してくれる多人種の友達をいくらでも紹介することができます。僕の親友の一人は黒人です。僕にはユダヤ人の友達がたくさんいますし、僕はイスラエルのために命をかけることだってできる。オマー・バクリとアム・ハムザ(7/7事件の犯人)事件に関わったグレン・ジェニーも僕を応援してくれてます。

フィリス: ユダヤ人嫌いや反ユダヤ差別が人種差別だと理解しているなんて新鮮だわ。あなたはこの戦いには何がかかっていると思う?

ポール: 僕の自由、僕の命、僕が自分の身に個人的に何が起きているのか、僕の町で、僕の国で、そして文明社会で、西側諸国に仕掛けられたイスラム教聖戦について真実を語る自由です。さらに文明社会全体がかかっています。イスラム世界はユダヤ人種や西側諸国の完全破壊を唱えているのです。

にも関わらず、イギリス警察は西側社会を崩壊せよと唱えるイスラム過激派やイギリス国内の安全を脅かす当のイスラム暴力団を野放しにしてその悪行を暴いているポールを逮捕しようというのだから本末転倒だ。ポールはイスラム過激派が西洋社会を破壊し世界支配をしようとしていることは明らかであり、自分らの世代が戦わなければいったい文明社会の将来はどうなってしまうのだと問いかける。

ところで、ポール自身がニオナチだという噂がアメリカのブログ界でひろがった。その原因はポールが英国ナショナル党(BNP)というニオナチグループに同情的な意見を書いたことが何回かあることだ。確かに過去ログのなかにはBNPを支持するようなエントリーがあるにはある。ポールにいわせるとBNPはニオナチではないという考えらしい。彼自身はナチスを嫌っているし自分のブログにはキリスト教の十字架とユダヤ教のデイビッドの星を並べて「連合!」と書かれているくらいだから、彼自身がニオナチということはないと思う。しかし人種差別を糾弾する立場の人間が人種差別を売り物にしているようなグループと交友関係をもっているというのはちょっと問題だ。誤解を受けるようなエントリーがあったことも十分反省の余地があるだろう。

しかし仮に彼がニオナチでも、だったら彼の言論の自由は迫害されてもいいという理屈にはならない。ポールはイスラム教徒を一斉に狩出して皆殺しにしてしまえ、などと言ったわけではないのだ。実際に自分の住む地元でイスラム系暴力団によってどのような犯罪がおかされているかを暴露しただけなのだ。これがなんで「憎しみや暴力を煽った」などという罪になるのだ?「ニオナチのブロガーの身に起きたことだからどうでもいい」などと考えていると、次の逮捕状は我々に送られてくるかもしれないのだ。

人権擁護法などという法律が、本当に人権擁護になど使われた試しはない。どこの国でもこの法律が取り入れられると人権擁護と称した自由弾圧と人権迫害に悪用されるだけなのだ。イギリスしかり、カナダしかりである。

日本にはイスラム教テロリストなどいないから関係ないなどと考えるならそれはとんでもない思い違いだ。日本にも中国や東南アジアの暴力団関係者がいくらも入ってきているではないか。もし外国人暴力団によって脅かされている地元の日本人が地元の状況をブログに「うちの近所では中国系暴力団の経営する風俗店で麻薬売買が行われている。」とか「中国人らしいやくざな男たちが町を歩き回り、婦女子は恐くて通りをあるけない」などと書いたら、中国人に対する人種差別、「中国人への憎しみと暴力を煽る行為」といわれて告訴されるなどというシナリオは人権擁護法の下では十分にあり得ることなのである。

こうした西側諸国の前例から日本の人々もよく学んでいただきたいと思う。

人権擁護法断じて反対!

関連エントリー:
カナダ:イスラム批判は人権迫害? 
カナダ:イスラム批判は人権迫害? その2
人権保護という名の言論弾圧


January 13, 2008, 現時間 1:58 AM | コメント (4) | トラックバック (8)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 12, 2008

新テロ対策特別阻止法に見る憲法の限界

日本の衆院が参院で否決された法案を再可決するという57年ぶりのまれにみる動きにより、新テロ対策特別措置法が再可決されたというニュースを読み、非常に喜んでいるカカシである。

海上自衛隊によるインド洋での給油活動を再開させるための新テロ対策特別措置法(給油新法)は十一日午後の衆院本会議で、憲法五九条に基づいて自民、公明両党など三分の二以上の賛成多数で再可決、成立した。これにより焦点は、十八日召集の通常国会での二〇〇八年度予算案と関連法案審議をめぐる与野党攻防に移る。政府・与党は政権運営にかかわる重要法案成立のためには、衆院での再可決を辞さない構え。民主党は福田康夫首相問責決議案の参院提出の時期を探っており、衆院解散含みの展開となるのは必至だ。...

 給油新法成立を受け、石破茂防衛相は斎藤隆統合幕僚長、吉川栄治海上幕僚長らに給油活動再開に向けた準備を指示した。

 政府は十六日にも派遣実施計画を閣議決定。今月中に補給艦などを出航させ、二月中旬にも活動を再開する。

日本の給油活動はいずれ再開されるであろうと考えていたので、この結果は特に驚くべきことではないが、三か月という間をあけてしまったのは日本の国際的立場を考えるとあまり好ましい出来事ではなかった。この問題に関して産經新聞の「主張」が興味深いのでちょっと拝借。

...石破茂防衛相が「(給油活動中断で)パキスタン艦船は活動時間が4割減った。監視活動が密から疎になっている」と語ったように、海自の撤収は多国籍海軍の海上パトロールなどにダメージを与えた。喜んだのは、麻薬を積んで武器を買って戻るテロリストたちなのである。

 ペルシャ湾からインド洋にいたる多国籍海軍が守る海域は、中東に原油の9割を依存する日本にとって海上交通路(シーレーン)と重なる。

 ところが反テロ国際行動から脱落したことで、海自は海上テロなどの情報を共有できなくなってしまった。日本のタンカーは危うさの中に放置されていたといえる。多国籍海軍への給油支援は日本の死活問題でもある。

 国際社会は給油再開を歓迎しているが、それにとどまってはならない。日本は反テロ国際共同行動を担う能力と責務を担っている。日本が信頼できる国かどうかが試されてもいよう。

これは私の主観だが、どうも日本の方々は海上交通路の重要さを十分に理解していないのではないかという気がしてならない。直接輸出入に関与していない市民は海を使ってどれだけの物資が我々のもとに届けられているか実感が湧かないのかもしれない。空路や道路がいくら発達しているとはいっても、輸送の主体はいまでも海路なのである。

海路を使って輸送されているのは原油だけでなく、食料、科学薬品の原料、乗用車など数え上げたらきりがない。海路の安全が保たれなければ日本のような海に囲まれた国はお陀仏である。

ここでも何度か書いているように、私は仕事柄一年のうち半年以上は船に乗っている身であり、アメリカの海域を出ることも多々あるので、海上保全は他人事ではない。天候の関係で補給が切れて三日三晩コーンドッグ(ホットドッグに衣をつけて揚げたもの)とチキンナゲットを食べさせられた経験もあるので補給の大事さは身にしみているつもり。(ちょっとせこいかしら?)

ただ心配なのはこ特別阻止法は一年ごとに見直しが必要だという点。

 新テロ法の問題点は期限を1年間にしたことだ。海自の活動を給油・給水に限定してもいる。これでは国際社会の期待に応える活動はできない。期限切れが近づけば、また政争を繰り返そうというのだろうか。

 恒久法制定は待ったなしだ。海外で新たな事態が起きるたびに特別措置法を定めて自衛隊を派遣する現状を改め、国際平和協力をより迅速に行わねばならない。

やはり問題の根源には日本の憲法に限界があるという点ではないだろうか。産経新聞が指摘しているように、何かある毎に特別措置法などを定めていては時間的に間に合わないし、その時の政治状況で日本が迅速な反応を示せるかどうか解らない。いつまでも臨時に憲法を回り道するようなやり方をやっていては日本は本当に国際社会で信用を失うし、第一日本の国防のためにも良くない。

日本ではそろそろ憲法改正をするという前提で真剣な討論がされるべき時ではないかと思う。もっともイラクへの自衛隊派遣やインド洋への補給活動などは、自衛隊が正規軍として活動するという既成事実を作ってしまうという意味では良いことなのかもしれない。私は法治国家の日本が憲法をわい曲した形でバンドエイド型の措置法をとるやり方は好まない。だが、日本の現状を考えると、こういうふうにじょじょに既成事実を作ってしまって、憲法では違法だが事実自衛隊はすでに正規軍的な活動をしているのだから、という理由で改正がやりやすくなるという考えもあるのかもしれない。

January 12, 2008, 現時間 5:48 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 11, 2008

選挙は関係なし! 遠慮せず強気の外交に専念できるブッシュ

よくアメリカではすでに任期終了を待つだけになって政策上の実権がなくなっている政治家のことをレイムダックと呼ぶ。二期目の任期もあと一年足らずとなり、従来この時期の政権からは特にこれといった新政策は期待できない。

この時期はある意味でアメリカにとって非常に危険な時期でもある。まずイラクだが、大統領選挙に影響を与えようと選挙をめざしてテロ行為が激化することは間違いない。また先日のイランのように任期を一年未満に控えた大統領が新しく戦争などはじめるはずがないと踏んで挑発をしてくる敵もあるだろう。

しかし今回は従来とはちょっと違う状況がある。従来なら現在の政権の方針を引き継いで大統領に立候補する副大統領が、健康上の理由から立候補していない。大統領の外交政策は議会の承認を必要としない。ということはブッシュ大統領は来期の選挙運動を控えた支持率の束縛や議会のうるさい小言など気にせずに強気な外交に専念できるというわけだ。ブッシュはレイムダックだからと甘く見てやたらにアメリカを攻撃してくると敵は思わぬ猛反撃を受ける可能性がある。

2008年のブッシュ外交政策はこれまでよりも強気なものになるのではないかという意見がStratforに載っている。(メンバー登録必要(Hat tip seaberry

イラク戦争はジハーディスト戦争の延長だ。2001年のアフガニスタン侵略の後、合衆国はアルカエダを可能にしたサウジアラビア、シリア、イランそしてパキスタンという四つの勢力と同時に戦うだけの軍事力に欠けていることに気が付いた。そこでブッシュ大統領の最初の手段はアフガニスタンに対抗する碇(いかり)を確保するためにパキスタンに無理矢理アメリカと同盟を結ばせた。第二段階は他の三つの国を威嚇しアルカエダとの戦いへの協力を強制するため、これらの国と国境を接するイラクを占領した。そして最終段階ではアルカエダが崩壊するまでこの戦争を押し進めるというものだった。

多くの思いがけない犠牲を払ったとはいえ、2008年の夜明けを迎えた今、この作戦がアルカエダが機能不能になるまで潰すことに成功したことが明らかになってきた。 はっきり言ってジハーディスト戦争はもうほぼ終わりを遂げているのである。合衆国は勝っているだけでなく、最初にアルカエダを可能にしたスンニ勢力全体を味方につけてしまった。

これでこの地域においてただ一つ非スンニ派勢力のイランは合衆国との同意を求めなければならないという非常に居心地の悪い立場にたたされることになった。

イラク情勢:

現在イラクではファンタム・フィニックスという大掃蕩作戦が行われており、すでに何十人というテロリストが殺されている。特にファンタム..の一部であるハーベストアイアンではアンバー地域から逃げたアルカエダの連中の温床となっていたディヤラ地区が焦点とされている。

現場の司令官によるとアメリカ・イラク同盟軍は期待したほどの抵抗にはあっていないということだ。これは我々の攻撃が事前に敵側に洩れたため、アルカエダの連中がかなり多く逃げてしまったのが原因らしい。

しかしこれまでの作戦と違ってペトラエウス将軍のCOIN作戦では、一旦制覇した土地は去らずにあくまで守り通すので、テロリストから戦って奪い取ろうが逃げ去ったテロリストの留守中に制覇しようが結果は同じだ。テロリストは奪われた土地を奪い返すことはできないからだ。

イラク戦争がうまくいくいつれて、アメリカ国内でも日本でもイラク戦争の話をあまりきかなくなったが、アメリカ市民が大統領選挙で気を奪われている間にもイラクではアメリカ軍がテロリスト退治を着々と進めているのである。大統領選挙に影響を与えようとテロリストが躍起になって自爆テロ作戦を練っていることは確かだが、味方軍の攻撃から逃れながら住処を次から次へと奪われている最中にメディアをあっといわせる大規模なテロ作戦を練るというのはそう簡単にできるものではない。

イラン:

この間のイランによる挑発行為で、アメリカ海軍は何もしないで見ていたという見解は間違っている。アメリカ側は確かに応戦はしなかったが、イランがこちらの反応を観察したのと同じようにこちらもイランのやり方を注意深く観察していたのである。それにアメリカ側がわざと反応を遅らせて意図的に誤った情報を与えた可能性も考える必要がある。

もしまたイランがあのような挑発行為をとることがあったら、アメリカ側からの反応はかなり恐いものがある。ブッシュ大統領はイランへの武力行使をオプションのひとつとして考えているのは確かだが、それをやる前にイランに対して強気の対処をすることは可能だ。例えばホルムス海峡を通るイランへ出入りする船をすべて差しとめてしまうということなら意外と簡単にできる。これに経済制裁を加えれば、イランの経済は突如として立ち止まってしまうのだ。

それではここで再びイランをどう攻めるか、軍事歴史学者のアーサー・ハーマン博士の提案を振り返ってみよう。

  1. まずホルムズ海峡を通る石油輸送を阻止する国はどこであろうと容赦しないと発表する。
  2. その脅しを証明するために対潜水艦船、戦闘機、じ来除去装置、イージスBMDシステムなどを含む空母艦バトルグループをペルシャ湾に派遣する。むろんこちらの潜水艦も含む。
  3. アメリカ一国によるイランの石油タンカー通行を封鎖。イランから出る石油、イランへ入るガソリンなどを完全阻止する。ほかの国の船は自由に通過させる。
  4. イランの空軍基地を徹底的に攻撃し、イランの空の防衛を完全に破壊する。
  5. イランの核兵器開発地及び関係基地、インフラなどを攻撃する。
  6. そしてこれが一番大切なことなのだが、イランのガソリン精製施設の徹底破壊である。

  7. アメリカの特別部隊がイラン国外にあるイランの油田を占拠する。

読者の皆様もお気付きと思うが、アメリカはすでに1と2を実行に移してしまっている。ブッシュ政権は今年中にイランになんらかの強攻策をとるはずである。

イスラエル・パレスチナ問題:

今ブッシュ大統領はイスラエルを初訪問中。ブッシュ政権はこれまでのどの政権よりも親イスラエルとはいうものの、イスラエルに妥協を迫ってパレスチナに歩み寄るように圧力をかけるという点では従来の政権とあまり変化はない。カカシは他の点ではブッシュ大統領の政策を支持しているが、ことイスラエル・パレスチナ問題に関してはあまり期待していない。オルメルト首相との会話も中東和平よりもイランの脅威に終始した模様で、パレスチナ和平についてはあたりさわりのない会話しかなったようだ。

 【エルサレム笠原敏彦】...パレスチナ和平をめぐってはオルメルト首相が7年ぶりに再開した和平交渉への「完全な関与」を改めて表明したものの、交渉進展へ向けた具体策は示せなかった。

 初のイスラエル訪問となるブッシュ大統領の首相との会談は、予定を約40分も超過。2国家共存に向けてパレスチナ国家の輪郭(国境画定、難民の帰還問題など)を決める交渉の年内妥結やイランへの対応で、突っ込んだ論議を行った模様だ。

 イスラエルは和平問題よりイランへの対応を重視。ブッシュ大統領は会見で「イランは03年秋に核兵器開発を停止した」とする米機密報告書の公表が波紋を広げている事態に言及、「イランは脅威であり続ける」との認識を改めて示し、イスラエルの米政策への懸念軽減に努めた。...

 一方、焦点のパレスチナ和平では、オルメルト首相が改めてパレスチナ側の暴力停止が和平推進の前提だとの立場を強調。ブッシュ大統領は強い圧力を行使する姿勢は見せず、「指導者らがロケット攻撃や入植地の問題に固執し、歴史的な合意の潜在性を見失うことが懸念の一つだ」と述べるにとどまった。

 両首脳とも和平問題では「決意表明」にとどまり、昨年11月の米アナポリス中東和平国際会議での「約束」を「履行」に移す突破口は開けていない。

ブッシュのイスラエル訪問は卒業写真程度の意味しかないという批判もあるが、アメリカ大統領がイスラエルを訪問するのは非常に危険を伴う行為であるから、少なくともその危険をおかしてまで訪問したということに多少の意義はあるかもしれない。私はアメリカのイスラエルへの方針は「放っておけ」というもの。どうしても口出ししたいなら、イスラエルからのイランなどへの諜報と交換に武器供給をするのが得策と思う。


January 11, 2008, 現時間 7:11 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

フェミニストマガジン『Ms.』が見せたくない広告

私はこの間からアメリカのフェミニスト運動が左翼運動家にのっとられ、女性人権や男女平等の促進よりも左翼政治促進が優先されているという話をしてきたが、今回それを示す典型的な出来事が起きた。(Hat tip Power Line)

アメリカユダヤ議会(The American Jewish Congress、AJC)がイスラエルにおける女性の地位について、Ms.Magazine(ミズマガジン)に広告掲載を依頼した。この広告はイスラエルの外相Tzipi Livni女史、最高裁裁判所長Dorit Beinish女史、そしてイスラエル議会(the Knesset)の議長Dalia Itzik女史の三人の女性の写真の下に「これがイスラエルだ」とか書かれているものだ。ミズマガジンは昨日AJCの依頼を断った。(広告の写真はこちら

「ほかにどのような結論に達することができたでしょうか」とAJC会長のリチャード・ゴードン氏、「ミズマガジンの出版社もミズマガジンのかなり多くの読者もイスラエルを嫌うあまり、イスラエルどのような良い広告もみたくないと解釈する他に。」

AJCの女性支部長(Director of AJCongress' Commission for Women's Empowerment)Harriet Kurlander女史が広告掲載を依頼したところ、女史は出版社からこの広告は「火の嵐を巻き起こす」といわれた。そしてこの主題には「強い意見が存在する」といわれたという。この主題とはつまりイスラエルについて何か良いことを言ってもいいかどうかという意味と思われる。ミズマガジンのエレノア・スミール女史は受取証に署名をした写真を受け取ったかどうかも、ゴードン氏の一週間にわたる度重なる電話連絡にもまったく応答していない。

ミズマガジンの代表者スージー・ギリガン女史は、ミズマガジンは「女性の権威拡大や生殖の自由についての広告なら大歓迎するが、これだけはできない」としたが、「これ」がなにをさすのかの説明はしていない。

ミズマガジンといえばジェンダーフェミニストの代表のようなものだが、それでも女性の地位向上もイスラエルの場合は認めないということらしい。最近のアメリカ左翼はあからさまに反ユダヤ教意識をあらわすようになったが、左翼フェミニストも左翼意識がフェミニズムを先行するという典型例である。

January 11, 2008, 現時間 5:58 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 9, 2008

イランの挑発、アメリカは迎撃すべきだったのか?

昨日イランがホルムズ海峡でアメリカ海軍の米軍艦艇に信じられない挑発行為を行った。

【1月8日 AFP】(一部更新、写真追加)ペルシャ湾(Persian Gulf)のホルムズ海峡(Strait of Hormuz)の公海上で5日、イランの革命防衛隊(Revolutionary Guards)に所属するとみられる5隻の高速艇が、3隻の米軍艦艇に対し攻撃を示唆する威嚇行為を行った。米テレビ局CNNが米軍関係者の話として伝えた。

 米軍関係者によると、イラン側は「われわれは攻撃を行う。あと数分で吹き飛ばす」などと無線を通じて攻撃を示唆。高速艇は米軍艦艇の正面の海中に白い箱状の物体を投下したという。米軍側が攻撃を開始しようとした直前に高速艇は引き返し、交戦には至らなかった。

 ホルムズ海峡はペルシャ湾の出入り口という戦略上重要な海域で、米軍艦艇は同海峡を通過中だった。

このバトルグループの一部として参加していたイージス艦、USSホッパーから撮ったビデオはこちらで見ることができる。実は二年前に真珠湾で仕事をしていた時、ホッパー艦上で乗組員と仕事をしたことがあり、今では乗組員は入れ替わっているだろうが、どうも他人事という気がしない。

それはともかく、アメリカ側が応戦の準備をしている最中にイランが引き返したので交戦にはいたらなかったという事実に関して、そんな逃げ腰でいいのかという批判が出ている。下記当ブログもいつもお世話になっている陳さんの意見

アメリカはこんなナメたマネされても何もできないような腰抜けの国になってしまった。アメリカドルの裏づけの半分は、その圧倒的な軍事力が世界通商の安全を保障しているからだ。

ホルムズ海峡という地政学的・戦略的要衝で、交戦すれば瞬殺のイランの魚雷艇相手に目視距離まで近づかれて、爆雷攻撃の真似事されて、何もできないとなれば、この前提が崩れたと言っても良い。つまり、ドル売りだ。

今のブッシュはジミーカーターに劣るインポ野朗だ。

なんか陳さんが言うと迫力あるなあ。陳さんと同意見のアメリカ人コラムニストのラルフ・ピータースもニューヨークポストでイラン船はすべて沈めるべきだったと書いている。

イラン船たちはずっと迫ってきて、フットボール球場二つ分程度の200メートルにまで近付いてきた。我が海軍は発砲の用意が出来ていたというが発射の命令がでる寸前イラン船が引き上げたのでうたなかったという。

すべて沈めてやるべきだったのだ。

それは我々が戦争好きだからではない。イランは我々を口頭でも物理的にも威嚇したのだ十分に戦闘行為だ。いったいいつになったら我々は初期に行動をとることが後になって多くの命と宝を救うことになるということを学ぶのだ?

ピータースはワシントンからしたら自制したとかなんとかいうだろうが、重大なのはイランが我々の反応をそどう受け止めるかだという。イランがブッシュ政権がイランと交戦しなかったのはアメリカがイランを恐れているからだと思ったとしたらこれは大変なことである。

これは最近のNIEの調査書でイランが核開発を何年も前にやめていたという報告と重なって、イランはアメリカがイランが核兵器開発をやめたなどと信じているはずがないと思っているから、それなのにあんな報告を発表したのは、アメリカがイランを恐れて戦わないで済む口実を探しているからだと考えているだろう。

「いまならアメリカの臆病者を押し倒せる。奴らはイラクで懲りて、完全に落ち込んでるからな。次の大統領なライオンに狙われた鹿のように逃げるだろう。」「奴らの軍隊ですらおれたちを恐れている。日曜日やつらは俺たちの気力にひれ伏した。奴らは恐れて神に見放された。そして今こそ奴らを倒す時がきたのだ」

とかなんとかイランのムラーたちは言ってるのではないか、とピータースは想像しているが、カカシもこれには同意見だ。

以前から西側諸国はイスラム圏政権を刺激しないことがテロ攻撃や戦争を避ける得策だと間違った解釈をしてきた。だからなるべく波風たてないように何もかも穏便にという姿勢が普通に取り入れられていた。だが911以後の世界ではそんな甘い考えは通用しない。平和を守りたいのであれば戦う覚悟をする必要がある。戦争を避けたければこちらから威嚇して相手を古いあがらせ相手の戦意を失わせる以外に道はない。

去年、イギリスの海軍兵と海兵隊員がイランに拉致された時も、彼等はほとんど抵抗せずにイランに連れ去られてしまった。あの時私はあれがアメリカならああ簡単には拉致などされなかっただろうと書いたが、今回のアメリカの反応をみているとなんだか心配になってきた。

イランの威嚇は、我々の戦闘能力を試す稽古のようなものだった。我々がどれだけすぐに侵入者を察知するか、攻撃態勢に入るのにどのくらいの時間がかかるのか、といったことを知るのも大事だが、彼等がもっとも知りたかったことは、現場にいる司令官はワシントンの命令を待たずに独自の判断で攻撃者に反撃できるのか、アメリカ政府はイランに反撃するだけの根性があるのかどうかであったことは間違いない。そうだとすれば今回のアメリカ軍による「自制」はかえって相手を図に乗らせ将来のイエメンで自爆テロに攻撃されたUSSコールの二の舞いになるのではないかという心配はある。

イランのアメリカへの挑発はこのままでは終わらないだろう。次回はもっと攻撃的な手段をとってくるはずだ。そうやって彼等はアメリカがどこまで折れるか試しているのだ。我々の態度を見守っているのは何もイランだけではない。世界にはびこるテロリストどもがアメリカが根性があるかどうかじっくりと観察しているはずだ。

この次にアメリカ艦艇に近付くイラン船は生きて返してはならない。すべて撃沈すべきである。それを怠れば、アメリカはイランとの戦争は避けられないだろう。

関連エントリー
イランが米兵でなく英兵を拉致した理由
アメリカ、イラン空爆までの二つの条件
今こそイランを攻めるチャンス!

January 9, 2008, 現時間 10:01 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 8, 2008

ニューハンプシャー予選、期待どおりのマケイン(共)と意外なヒラリー(民)の勝利!

以下CNNの記事より

(CNN) 米大統領選ニューハンプシャー州予備選が8日に行われ、共和党ではジョン・マケイン上院議員が勝利した。民主党はヒラリー・ロダム・クリントン上院議員がアイオワ州党員集会で先勝したバラク・オバマ上院議員との接戦を制した。

開票率73%の時点で、共和党ではマケイン氏が得票率37%で首位。2位はミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事(32%)、3位がアイオワ州の党員集会で勝利したマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事(11%)。

マケイン氏は勝利を受けて演説し、かつて民主党のクリントン前大統領が使用した「カムバック・キッド」ということばを引用しながら「わたしはキッド(子ども)ということばを使うには年が行き過ぎているが、今夜われわれはカムバック(返り咲き)を見せつけた」と宣言し、支持者らの喝采を浴びた。

一方、民主党では開票率77%で、クリントン氏が得票率39%でリード。オバマ氏は36%とクリントン氏に3%差まで詰め寄ったが、健闘は及ばず、支持者らの前で敗北を宣言した。3位はジョン・エドワーズ元上院議員(17%)。

また、出口調査の結果、両党の党員・支持者が最も関心を持っている問題は経済で、2位はイラク情勢だった。3位は共和党員・支持者が不法移民、民主党員・支持者が医療保険と分かれた。

共和党のほうではジョン・マケインはミット・ロムニーを制して接戦で勝つという予想だったので、特に驚くほどではないが、民主党はオバマが10%以上優勢だという前評判だっただけにヒラリーの勝利はオバマ陣営にとっては大ショックだろう。

マケインは2004年の大統領選挙でもニューハンプシャーで圧倒的勝利を得たのに、結局候補指名を受けられなかったという過去もあるので、この勝利だけではなんともいえないのだが、それでもロムニーとの差は思ったよりも大きく、今後の活躍に期待できそうだ。しかし二位になったロムニーもちょっと作戦変更の必要はあるかもしれないが、ロムニーの言い回しを借りるなら、「銀が二つで金が一つ」ということでまだまだ期待できる。

民主党のほうはというと、新鮮なイメージのオバマの話題が独占していたニュースなのに、ふたを開けたらやっぱりヒラリーが勝ったということは、ヒラリーの組織力の勝利というべきだろうか。それともこの間鉄の夫人というイメージのあったヒラリーが支持者からの質問につい涙ぐんでしまうという女らしさをみせたことが良かったのか、このヒラリーの勝利は非常に大きな意味を持つ。

しかし今回のことで一番の敗者は世論調査会社だ。なんなんだあの予測はあ〜!何の役にもたっていないではないか。どうしてくれる。といいたいところだが、調査モデルにかなりの問題があるようだ。ぜひとも党大会の頃までには直しておいてほしいものだ。

コメンターの方からジュリアーニはどうなっているのでしょう、というご質問があったが、ジュリアーニは序幕選を無視して一気にスーパーチューズデイに挑みたいようだ。

January 8, 2008, 現時間 8:59 PM | コメント (2) | トラックバック (1)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 7, 2008

ジェンダーフェミニストの見分け方

アップデートあり、下記参照。

先日から続いているフェミニズムに関する討論で、macskaさん(ペンネームは小山エミ)はかなりお疲れのようなので彼女の最新の反論を取り上げながら、ジェンダー及びエクイティフェミニズムについて最終的にまとめてみたいと思う。その後でmacskaさんが犯した間違いについて指摘してただしておきたい。

まず、macskaさんは、だいたいジェンダーフェミニズムとかエクイティフェミニズムなどという言葉使いは一般的ではなく、フェミニズムをジェンダーとエクイティに分けるなどという概念自体が存在しないとおっしゃる。

macskaさんがそうお考えになるのは当然だ。それというのも、1994年に哲学者のクリスティナ・ホフ・ソマーズ女史がこれらの言葉とその概念を彼女の著書"Who Stole Feminism"で紹介してからというもの、アメリカのフェミニストたちはソマーズ女史をフェミニズムの敵とみなし、彼女の言葉使いから概念まで完全拒否してきた。ソマーズ女史はフェミニスト大会などへの参加をことごとく阻止され、もし女史が会場に現れようものなら警備員に暴力で追い出されるなどということがずっと続いているのである。フェミニストたちはジェンダーとエクイティーという言葉を否定することによってその概念そのものの存在を否定しようとしたのだ。左翼が大半を占めるフェミニストたちがホフ・ソマーズ女史を「極右といってもいいくらいの保守派」などと呼ぶのも、ホフ・ソマーズ女史が実際に保守派だからというより、極左翼のフェミニストたちからすれば宿敵ホフ・ソマーズは右翼に違いないという理屈になるだけなのだ。macskaさんがホフ・ソマーズ女史を保守派と呼びながら、女史が従来のフェミニストたちを批判したということ以外に保守派思想とする根拠を出せないのがいい例である。

しかしながら、カカシは最初からジェンダー・エクイティという定義が一般的にフェミニストたちに受け入れられているなどとは主張していない。はっきりいってフェミニストがこれらの定義を受け入れる入れないは重要ではないのである。ジェンダー・エクイティの概念は単に現在のアメリカのフェミニズムを説明するにあたりホフ・ソマーズが作り出した定義にすぎず、私はそれに従ってアメリカのフェミニストたちを分析しているだけだからだ。

ジェンダーフェミニズムとエクイティフェミニズムの決定的な違いは全体主義と個人主義の違いである。ジェンダーフェミニストは女性を女性というグループの一員として考え、その目的は女性の地位向上にある。だから女性というグループ全体が冷遇されれば怒るが優遇される場合は大歓迎する。それに反してエクイティフェミニストは女性を一個人として考え、女性も男性と同じ機会を与えられ同じ基準で試されるべきだと考える。であるから不公平な待遇はそれが冷遇であろうが優遇であろうが受け入れない。

私が最初にmacskaさんから「左翼(多分共産主義)のレズビアンフェミニスト」という印象を受けたのも、彼女の言葉の節々からジェンダーフェミニズム特有の全体主義を感じ取ったからだ。これまでの彼女のやりとりや特に前回の私の出した質問への返事でmacskaさんに対するカカシのの第一印象が正しかったと確信した。では私の出した三つの質問を振り返ってみよう。

  • 質問1:大学などの理数学部で女子生徒や女性教授の数が男性に比べて極端に少ないことは、応募者数に関係なく男女差別なので女性の数を増やすべきであると思うか?
  • 質問2:歴史的に迫害されてきた少数民族や女子に公平な機会を与る目的でつくられた、これらの人々への特別考慮をするアファーマティブアクションを支持するか?
  • 質問3:タイトル9によって、学校内で男女同じように運動部が設けられその活躍や規模に関係なく同じ予算をあてがわれなければならないという法律を支持するか?

これらの質問に共通している点は女性を女性という団体の一メンバーとしてみるか、それとも女性を一個人として見るかということだ。質問1で、もしも女性の数が圧倒的に少ないのが男女差別が原因だとは限らないと思うなら答えはノー。質問2は明らかに女性優遇をするシステムを支持するかしないかという質問なのだからジェンダーならイエス、エクイティならノー。質問3のタイトル9は女性優遇男子抑圧の典型的な法律だから、女子優遇を支持するジェンダーならイエス。不公平な優遇を支持しないならノー。

こんな単純なイエスかノーかの質問をmacskaさんはこのように誤魔化して答えようとしない。

イエスかノーかと迫る時点で、既におかしいのよ。例えばある学部で女性が少ないだけで差別があるとは言えないけれども、かといって人数の違いは生まれつきの特性の差であって差別は存在しないと決めつけるのもおかしいでしょ。具体的に調査を行なうなり当事者の生の声を聞くなどして、差別の問題があれば対処していくべきじゃん。

 あるいはアファーマティブアクションだって、必要な場合もあれば不必要な場合もあるだろうし、必要だとしてもさまざまなやり方があるわけ。例えばブッシュ大統領はいわゆるクォータ制やポイント制には反対だけれど、テキサス州知事時代には「どの公立高校であってもトップ10%に入る生徒には州立大学への入学を認める」という措置を実施していて、実質的にこれは貧困などの理由で全体的に成績が低い地域の学校に通う、その中では比較的優秀な生徒を救済しているわけ

数が少ないだけで差別があるとはいえないというなら、それ以上の説明は必要ないはず。それでもどうしても説明をつけたいなら、男女の学力審査が均一である限り答えはノーとすればいい。アファーマティブアクションは男女間においては完全に女性優遇のシステム。この場ではそれ以上の説明は必要ない。

macskaさんが単に男女平等を求めるエクイティフェミニストであれば答えは非常に明白なはず。それをごちゃごちゃ言い訳をして答えようとしないのは彼女自身、自分がホフ・ソマーズのいうジェンダーフェミニストだということを十分に承知しているからだ。しかしすべての質問にイエスと答えてしまえば読者が彼女をどう解釈するか分かっているから答えをはぐらかして自分が本当は何を信じているのか隠しているだけだ。macskaさんはこの手の議論は何度もしているとみえてやり方に抜け目がない。

読者の皆様はもうお気付きだろうが、macskaさんは私が彼女のことを左翼だの共産主義者だのレズビアンだのと呼んだことに関して「自分はそうではない!」と何度もヒステリックに怒鳴ってはいるが、ではいったい自分は何を信じているのかという説明を一度もしたことがない。つまり、左翼とはこういうひとたちのことをいうが、私の信じるのはこういうことで左翼とは全く違うとか、マルクス主義フェミニストはこういう方針だが、ここが私と彼女たちとの決定的な違いだとかいう説明がない。自分はポリティカルレズビアンは嫌いだとは言ってるが、どうして嫌いなのかという説明はしていない。

macskaさんが明かにしないのは自分のフェミニストとしての姿勢だけではない。私は最初に彼女がバックラッシュという本の宣伝ブログの経営者のひとりであることを知った時、彼女も著者のひとりなのだろうと思ったのだが、アマゾンに載っていた宣伝には著者の名前が四人しかなく、彼女らしいひとはいなかったので思い違いだったのかと思っていた。バックラッシュの話題がのぼった時もmacskaさんはバックラッシュについて自分が関わった本とは書いていたが自分が共著者であるという事実あきらかにしなかった。

自分の書いた著書を自分で宣伝することが悪いことだとは思わない。いやむしろ資本主義と自由市場を信じるカカシはそういうことは大いにやるべきだと思う。だが自分で書いた著書をあたかも他人が書いたかのように言ってほめたたえるやり方は感心しない。

では最後にmacskaさんが先のエントリーでおかした間違いとおかしな点をいくつか指摘しておこう。以前にmacskaさんは私の間違いを丁寧に指摘してくださったので恩返しである。

  • 間違い1:リベラルの政策は減税と小さい政府。

    今のアメリカの政治界でこんな非常識なことをいう人はいない。リベラルの英雄であるルーズベルト大統領の時代からリベラルの政策は政府が国民の面倒を見るためにその権限は拡大されなければならないというもの。国民年金を最初にはじめたのもルーズベルト大統領だし、現在国民健康保険などをすすめているのもリベラルの政治家たちである。年金を民営化しようなどという話をするのはいつも保守派で、税金をあげないと約束して上げたパパブッシュが大統領選挙の二期目にクリントン候補にまけたのは有名な話。クリントン大統領の時代に税金は大幅にあがった。減税と年金民営化をとなえてリベラルのゴアに勝ったのは今のブッシュ大統領。こうしたことを考えればリベラルが減税と小さな政府を政策としてるなどという考えがどれだけ非常識かがわかるはず。

  • 間違い2:デイビッド・ブロックはゲイだとばれて保守派に見放された。

    こんなとんでもないデマを流しているのは左翼ブログくらいしかない。それを信じてるmacskaさんが左翼なのもこれで明白。ブロックの男色趣味は彼が"Real Anita Hill"を書いていた頃から保守派の間でそれを知らないひとなどなかった。macskaさんは保守派は男尊女卑で人種差別者で同性愛恐怖症だと思い込んでいるからこのようなでたらめを信じてしまうのだ。ブロックが保守派に見放されたのは第2作の"The Seduction of Hillary Rodham"(ヒラリー・ロダムの誘惑)を書いている取材の途中でブロック自身がヒラリーに魅力に誘惑されてしまい、ヒラリーを攻撃するための本がヒラリーをたたえる本になってしまったため、保守派の評論家から叩かれて一気に人気を失ったことをすねて保守派評論家に八つ当たりしたのが原因だ。

  • 間違い3:NOWがタリバン批判をやめたのはタリバン政権崩壊後のことである。

    NOWがタリバン批判をやめたのはアフガニスタン戦争が始まった時であり、タリバン崩壊後のことではない。それにNOWはあれほどタリバン政権に関してブッシュが何もしていないと批判していたのに、いざブッシュ政権がタリバンと戦うことになった時ブッシュ政権を応援しなかったのはなぜだ?あれほどひどい女性迫害政権がブッシュ政権によって崩壊されたのにブッシュ政権やアメリカ軍隊にお礼の一言もないのはなぜだ?

    アフガニスタン戦争を声高に支持しているフェミニストといえば元NOWのメンバーで今はNOWの批評家となったタミー・ブルースくらいだろう。

    それに現在でもタリバン政権は崩壊したがタリバンは滅んでいない。macskaさんは今でもタリバンが北アメリカ同盟の軍隊に執拗にテロ行為をして攻撃を仕掛けている事実をしらないらしい。アフガニスタンを追い出されたタリバンは今度はパキスタンに潜入してパキスタン市民の身を脅かしている。パキスタンで起きる女性弾圧や女性迫害行為はタリバンの影響を大きく受けているのだ。タリバンへを糾弾する理由はまだまだある。

  • 間違い4:フェミニストがイスラム教を批判する理由はない。

    あのー、だからなんでフェミニストはイスラム教を批判しなくちゃいけないんですか? キリスト教についてだって、キリスト教の教義を口実に女性の権利を侵害するような個別の行為については批判したとしても、キリスト教自体が問題であるとか言い出したらおかしいでしょ。同様に、イスラム教だって女性の権利を侵害するような個別の行為を批判することはあっても、イスラム教自体を批判する必要なんてどこにもないのでは。

    macskaさんは以前に『NOW がタリバンやイスラム教原理主義による女性迫害を取り上げていないという点も、まったくのデタラメ。』といっていたのに、それがでたらめでないことをカカシが証明したら、とたんに『どうしてNOWがイスラム教批判をしなくちゃならないんですか』と開き直ってしまった。

    女性弾圧がイスラム教の名のもとでされていればイスラム教もしくはイスラム教徒を批判するのは自然だ。特に政権がイスラム教徒でありその国の法律がイスラム教をもとにしたものであればなおさらではないか?例えばサウジでは強姦された女性がむち打ちの刑に処せられ、彼女の女性弁護士までも弁護士資格をとりあげられるなどの弾圧を受けている。イランでは兄弟に強姦されて妊娠した12歳の少女がイスラム教の名の下に石打ちの刑に処せられている。キリスト教国家でこのような国がひとつでもあるというなら教えて欲しい。女性の人権を守るはずのフェミニストがこれらの女性への暴力に沈黙を保つのは何故だ?NOWにはいくらでもイスラム教やイスラム教政権を批判する理由がある。

アップデート:2008年1月8日現在

NOWが対テロ戦争が始まって以来ほとんどイスラム圏の政権を批判していないという話を昨日したばかりだったが、今日NOWのホームページにいってみたら今月4日付けで上記のサウジの件について批判が載っていた。(対テロ戦争が始まってからのイスラム批判は数えるほどしかない。しかもこの記事の前のイスラムに関する記事は2005年にさかのぼらないとみつからないし、それすらも批判的とはいいがたい。)ほ〜ら、NOWはちゃんとイスラム批判をしているではないかと喜ぶのは気が早い。この事件が起きたのは去年の11月半ばのことで、その時にNOWがこのことを批判しなかったとして周り中から叩かれており、私もそのことを米フェミニストの偽善を暴いたモハメッドという熊のぬいぐるみで12月4日にタミー・ブルースの記事を基本に書いている。つまりNOWは周りからたたかれてはじめて批判の記事を書いたというわけだ。しかも、サウジ政府はブッシュ政権の同盟国だというブッシュへのジャブを忘れないところがさすがである。(裁判では、06年3月に集団暴行を受けた女性(19)が、親族でない男性と会っていたとして、禁固6カ月とむち打ち200回の刑を言い渡された。この判決が欧米メディアで報道され、国際社会から非難が集中。アブドラ国王は07年12月、女性の恩赦を決定した。CNNより)

アップデート2:ひょんなことからバックラッシュの批評を書いているブロガーさんを発見した。彼の批評を読んでいて私の解釈が完全にあっていたことが証明されたので非常にうれしい。私は以前に下記のように書いた。

アメリカのフェミニズムでもそうなのだが、女性運動のはずなのに、性(セックス)に関する話題がやたらに出てくるのはなぜなのだろう。だいたいフェミニズムにトランスジェンダー(性転換手術を受けた人)だのmacska教授専門のインターセックス(男女両方の性器を保持する人)だのレズビアンの話が出てくること自体不思議である。しかしこれがジェンダーフリーの「フリー」が性別を無視するとか超越するという意味だと解釈すれば多いに納得がいく。

つまり、人間には持って生まれた女性らしさとか男性らしさというものがあるのではなく、性器によって社会がその役割を押し付けることから違いが生まれるという考え方が根本にあるため、自分の性に混乱のある人たちの意見が注目されるのではないだろうか。

下記は人権・男女共同参画・性etc.の管理人のBruckner05さんによるマルクス主義フェミニストの上野教授への批評である。(ちなみにBruckner05さんはジェンダーフリーへの批判も分かりやすくまとめているので、ご参照のこと。)

■破綻したジョン・マネーの「双子の症例」にしがみつく上野教授, 2007/8/14

 今やすっかりその破綻が暴露されたジョン・マネーの狂気の人体実験「双子の症例」を鵜呑みにして、「ジェンダーはセックスから独立」説を展開したのが「差異の政治学」論文だ。「双子の症例」の失敗が明らかでなかった時期に書かれたという言い訳は成り立たない。本書は2002年の刊行である。その時期すでに同症例の失敗は暴露されていた。

 同じジェンダーフリー派の伏見憲明氏が1997年刊行の『<性>のミステリー』(講談社)で、同症例の失敗を詳しく紹介して、「性自認や性役割には、ジェンダーよりもセックスが強く作用しているということなのか? 話は再び振り出しに戻った」と、率直に揺れる思いを吐露したのと対照的である。少なくとも本書における上野氏の態度は学問的とはいえない。

 なお、一部に、上野氏は「双子の症例」に一切触れていないと上野氏を擁護する向きもあるが、誤りである。上野氏自身が『バックラッシュ!』(双風舎)所収インタビューで、「双子の症例」が反証されたと知っていた、という趣旨の発言をしているからだ。

 ジェンダーはセックスから独立などしていない。「社会的に作られたから社会的に変更できる」(上野教授)は大間違いである。ジェンダー独立説に依拠して構築された「男女共同参画」の概念も施策も誤りであり、害悪でしかない。

やっばりそうだったのか。

アップデート3:macskaさんこと小山エミは、私がジェンダーフリーのフリーを「抜き」という意味と解釈したことについて、かなり馬鹿げた解釈だという書き方をしていたが、彼女の過去ログからこんなエントリーを発見した。まずは上記のBruckner05さんのジェンダーレスとジェンダーフリーは同義語であることの根拠から。

ジェンダーフリーはジェンダーレスと違うと言うが、ジェンダーフリーの提唱者で、男女共同参画社会基本法の理念作りに中心的役割を果たした大沢真理・東大教授は、「ジェンダーからの解放=ジェンダーそのものの解消」とはっきり書いている。

これに対して小山エミの反論はこちら。太字はカカシによる強調。

 これは、大沢さんがどういう意味で「ジェンダーそのものの解消」と言ったのか、Bruckner05 さんが理解できていないだけ。ジェンダーというのは辞書的には文化的・社会的な性役割や「男らしさ/女らしさ」といったものを指す価値中立的な言葉だけれども、現実にそれは一種の規範として強制力というか圧力を持つわけ。ジェンダーフリーの立場は「性役割の強制はよくない」「男らしさ・女らしさの強制はよくない」というものだけれど、強制力を伴わない「ジェンダー」というのは実質的に考えられない。というか、辞書的な定義はともあれ、現実には強制力を伴う規範的なものが「ジェンダー」として認識されるわけ。大沢さんが「解消」するべきだという「ジェンダー」は、このような規範のことであり、また性別という差異にことさら大きな意味が与えられ違った扱いの理由とされる社会的構造のことでしょ。

 「ジェンダーフリーはジェンダーレスとは違う」というのは、「ジェンダーフリーは(保守派が言うような意味での)ジェンダーレスとは違う」と言っているの。保守派が言う「ジェンダーレス」とは、男と女がみな同じことをしなければいけない社会、あらゆることが50%と50%で分けられなければいけない社会でしょ。大沢さんが求めている社会は、そんなのではないはず。大沢さんの言う「ジェンダーの解消」とは、性別を元とした規範がなく、性別にことさら大きな意味が与えられていないような社会を作ることでしょ。

小山エミの議論の仕方を読んでいて分かったことは、彼女は保守派からの批判をよくよく心得ているため、保守派が好んで使う言葉使いを批判し、あたかも保守派の主張する概念そのものが間違っているかのように読者をはぐらかすということだ。フェミニストたちはジェンダーフリーの「フリー」は性を無視するという意味ではなく性別による偏向や差別から解放されるという意味だと主張する。しかし小山自身が『強制力を伴わない「ジェンダー」というのは実質的に考えられない』と言っている。ということは性別によっておきる男女の差を指摘すること、つまり、男らしさや女らしさを個人に求めること自体が性差別であり偏向・バイアスであり強制だという主張だ。となればBruckner05さんは大沢さんの文章を理解していないどころかその本随をついていることになる。ジェンダーフリーのフリーはまさしく抜き・レスなのであり、ジェンダーフリー=ジェンダーレス=性別無視という意味なのである。


関連エントリー:
エクイティーフェミニストからジェンダーフェミニストへ...
ジェンダーフリー、左翼が幅を効かす女性運動
ジェンダーフリーという神話

January 7, 2008, 現時間 9:48 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 6, 2008

エクイティーフェミニストからジェンダーフェミニストへ

先ず最初に言っておくが、私の先のブログエントリー、ジェンダーフリー、左翼が幅を効かす女性運動はmacskaさんへの個人的な攻撃ではない。私が攻撃したのはアメリカ及び日本の女性運動を乗っ取った、もしくは乗っ取ろうとしている左翼連中なのである。

しかしmacskaさんは私の意見に関して反論をなさっておいでなので、礼儀としてこちらでも誤解のないよう説明をしておくべきだろう。

実を言えばカカシはmacskaさんが個人的に左翼でも共産主義者でもレズビアンでも全く興味がないし、ご本人がそうではないとおっしゃるならそれはそれでかまわない。個人的にどういう理由でmacskaさんがバックラッシュという著書を応援しているのかということも私はあまり興味がない。問題はmacskaさん個人のし好ではなく、macskaさんが支持している左翼フェミニスト運動なのだから。

レズビアンフェミニスト云々については、フェミニストのなかにはポリティカルレズビアンという人たちがいて、自分は本当は異性が好きなのにもかかわらず、政治的な女性優位を目指すあまり男性とのセックスをあきらめたという過激派がいる。私のいうレズビアンフェミニストとはそういう部類の人々のことだ。私にはレズビアンの友達がいるのでこの件については一応知ってるつもり。知らないで適当な言葉使いをしたわけではないのであしからず。

ま、この辺まではあまり主題とは関係ないことなのでどうでもいいのだが、次の点はちょっと重大。

マルクス主義フェミニズムって、マルクス主義を徹底批判するフェミニズムのことなんですが。あと、上野は「ジェンダーフリー」概念に反対で、「男女平等」を掲げる、まさにソマーズが言うところのエクィティフェミニストなんだけど(笑)

私がアメリカのフェミニズムは共産主義の一角であるマルクス主義者に乗っ取られたと書いたことは撤回するつもりはない。macskaさんはマルクス主義フェミニズムとはマルクスに批判的なフェミニズムだとしているが、ここでいう「批判的」と言う言葉はアカデミックな意味でのことで、その考えに反対しているという意味ではない。上野千鶴子の本も宣伝しているこのサイトでの説明はこうなっている。

マルクス主義フェミニズム

マルクスがほとんど顧慮しなかった性・性別という要因をマルクス主義に導入することで、従来の階級闘争還元的な社会主義フェミニズムの限界を乗り越えようとするフェミニズム理論。1970年代のアメリカを中心に発展。

 マルクス主義フェミニズムは,ラディカル・フェミニズムの見解とマルクス主義を統合する。マルクス主義は資本主義社会における搾取の構造を分析するが,マルクス主義フェミニズムは,社会階級だけでなく,さらに「性階級」をも分析の対象にする。すなわち,女性差別の起源が資本主義的な家父長制のなかにあると主張する。労働と家族の分離,生産労働と家事労働の分断,そして前者の優位性という根強いイデオロギーのなかに,女性差別の複合的要因を見出す。

 労働というと,ものを生産して賃金を得る「生産労働」だけを指すが,マルクス主義フェミニズムは,「再生産労働」という概念を新たに導入する。たとえば育児労働,家事労働,看護・介護労働などが,再生産労働と呼ばれる。

 こうした労働は,ひとが生命を維持し生活を活性化するために不可欠な活動である。それにもかかわらず,賃金が支払われることのない無償労働であって,そのほとんどが女性に委ねられてきた。

 これは,明らかにジェンダーの社会化からくる一種の搾取であって,従来のマルクス主義はこの点を見落としていた。 マルクス主義フェミニズムは,資本主義が資本家と生産労働者と再生産労働者の3層からなる複雑な搾取構造である点を指摘する。

 資本主義の進展にともなって,女性も生産労働に動員されることになるが,そうなると女性は二重の搾取のもとに置かれるという。すなわち,生産労働者として搾取されるうえに,「女性の本来の仕事は家庭だ」とする性役割の不当な押しつけによって,もうひとつの搾取が女性労働者に加えられる,というのである。

マルクス主義フェミニズムはフェミニズムを考えるうえでマルクス主義は不十分であったという意味でマルクス主義に「批判的」ではあるが、マルクス主義の根本に異議を唱えているのではないのである。それどころかマルクス主義の基本を拡大してフェミニズムにあてはまるようにすべきなのだという考え方なのだ。社会主義は個人の所属する団体を重視する考えで、個人の能力によって評価されるという資本的な思想ではない。そういう思想を持っているひとが個人の才能を強調するエクイティーフェミニズムを信じるのは不可能なのである。

現在のフェミニストたちが自分たちのことを「私はジェンダーフェミニストではない、エクイティフェミニストだ。」と主張したがるのは、左翼が自分を左翼と認めたがらないのと全く同じ理由だ。単純にジェンダーフェミニストとかジェンダーフリーといった概念がその本質を理解されるにつれ一般市民から見放されてしまったことを彼女たちは承知しているからだ。しかし自分らをいくらエクイティフェミニストだといってみても実際にそうではないのだから名称だけ変えても意味はない。

本当のエクイティフェミニストかどうかを確かめる方法は簡単だ。

  • 質問1:大学などの理数学部で女子生徒や女性教授の数が男性に比べて極端に少ないことは、応募者数に関係なく男女差別なので女性の数を増やすべきであると思うか?
  • 質問2:歴史的に迫害されてきた少数民族や女子に公平な機会を与る目的でつくられた、これらの人々への特別考慮をするアファーマティブアクションを支持するか?
  • 質問3:タイトル9によって、学校内で男女同じように運動部が設けられその活躍や規模に関係なく同じ予算をあてがわれなければならないという法律を支持するか?

もしこれらの質問にすべてイエスと答えれば、ジェンダーフェミニストだし、ノーと答えればエクイティフェミニストだということになる。

次にクリントンのセクハラ問題に対するアメリカフェミニスト団体、おもにNational Organization of Womenに関する問題。

クリントンのセクハラ疑惑云々については、米国の保守系メディアで繰り返し宣伝されたデマ。疑惑が「クリントンを引きずりおろす」ことを公言していた保守系政治雑誌で(クリントンは殺人犯で麻薬密輸犯だという事実無根の記事に混じって)まず報じられ、原告による記者会見が保守系団体のスポンサーで開かれた時点で、NOW は支援の可能性を探ろうと原告側弁護士と接触を取ったけれども、支援を断ったのは原告側の方。その後 NOW は(事実がはっきりせず、原告との接触もできなかったため)クリントンを一方的に批判することはなかったけれども、クリントンが現職大統領であることを利用して裁判を遅らせようとしたことについては「原告に裁判に訴える機会を与えるべきだ」として批判していた。 NOW が原告のことを「嘘つきだとか田舎者だとかいってさんざん糾弾した」証拠があるなら、それを見せて欲しい。

先ずクリントン大統領のセクハラ問題を「疑惑」とか「保守系メディアで繰り返し宣伝されたデマ」などというところからして、macskaさんのバイアスが完全にばれてるわけだが、NOWのような組織が公式サイトで犠牲者の悪口など言うはずはないし、表向きは公平を保っているような声明文を発表していたことは確か。

しかし保守派のクレアランス・トーマス裁判長にセクハラを受けたといって非常に下らない理由でセクハラを訴えたアニタ・ヒルへの積極的な弁護に比べて、ポーラ・ジョーンズへの扱いは非常に冷たかった。NOWの会長のパトリシア・アイルランドは、右翼がこの事件を利用してクリントンを陥れようとしているとし、ポーラ・ジョーンズはその手先であるかのような声明文を出している。

ジョーンズさんの信用度がこうした関係によって自動的に失われるとは言わないが、右翼指導者たちとのかかわりは彼女の訴えを不誠実なものにしていると考える。

この声明文が発表されたいわれというのも、自分らの政治ライバルのセクハラ被告には厳しいNOWが自分らの支持する政治家によるセクハラを無視していると保守派からさんざん叩かれたことへの返答だった。また、NOWが敵の敵は友達と考えてイスラム教過激派による女性弾圧を無視しているという私の意見についてmacskaさんはこうおっしゃる:

NOW がタリバンやイスラム教原理主義による女性迫害を取り上げていないという点も、まったくのデタラメ。これは単純に、NOW のウェブサイトを「taliban」あたりで検索すれば、女性迫害についての記事や NOW の年次総会で可決されたタリバン非難決議やらがいろいろ出てくる。よくもまあこんなにすぐにバレるデタラメを書けるものだ。ていうか、わたし NOW 嫌いなのに、あんまりデタラメ書くから擁護するハメになっちゃった、どーしてくれる。

これは私がNOWがタリバン批判を「全くしていない」と書いたことへの反論だが、私はNOWがタリバンやイスラム教の女性迫害を一度も批判したことがないと言う意味で書いたのではない。ブッシュ政権がイスラム教テロリストに戦いを挑んで以来全く批判が聞かれなくなったという意味で書いたのだ。

現にNOWは2001年の911事件直後くらいまでは声高にタリバン批判をしていた。タリバン政権下の女性迫害に関してブッシュ政権が何もしていないとか、ブッシュ政権がアフガニスタンに送ることになった支援金についてもかなり批判していたことを私は今でも覚えている。

ところが、一旦そのタリバンを倒すためにブッシュ政権がアフガニスタン戦争をはじめるとなったら、突然静かになってしまった。NOWはアフガニスタン戦争が始まってからタリバン批判を積極的にしていない。タリバンがブッシュの敵となり、タリバン批判が保守派批判につながらなくなった途端にその批判をやめてしまったのである。タリバンで検索して出てくるNOWのこのページでも2001年10月以降のイスラム教批判は見つけられない。

アフガニスタン戦争やイラク戦争がNOWによって取り上げられる場合は、常にこれらの戦争によって状況はかえって悪くなった、もしくはタリバンを倒した後でも女性の立場は良くなっていない、といった批判でしかない。

それから名誉殺人についてだが、これも"Honor Killing"で検索してみるとこのページが出てくるが、"NOW Supports Legislation that Denounces 'Honor' Killings and Violence Against Women"「NOWは名誉殺人や女性への暴力を糾弾します」という題名のページに「イスラム」という言葉が一度も出てこない。'NOW, Nadler Unite Against "Honor Killings"'というページには「イスラム教」と言う言葉はでてくるものの、名誉殺人とイスラム教は直接関係ないという関連で出てくるだけだ。名誉殺人という行為自体は糾弾してもおよそイスラム原理教批判などにはなっていない。それどころかイスラム教批判を必死に避けているのだ。

最後にフェミニストがやたらに「性」を持ち出すことについて、

あのー、トランスジェンダーの作家を紹介したら、どうしてそれが左翼主義の促進になるんでしょうか? マジ分からん。...

フェミニズムはいわゆる「女性」だけでなく、人種も階級も障害も国籍も扱いますがなにか。それらを扱わずに、すべての女性のためになる運動ができるわけがないっての。

左翼フェミニストにかかっては、何もかもが政治に関連付けられてしまうという典型的な発言である。macskaさんはいわゆる"the personal is political"という左翼のモットーに従っていると言える。

追記:macskaさんがクリスティーナ・ホフ・ソマーズ女史が保守派である証拠として、保守派シンクタンクから支援金をもらっているという話を書いておられる。直接ブログのほうにコメントを残そうとしたのだがうまくいかなのでこちらで答えておこう。

保守派から支援金をもらったからといって、調査者自身が保守派であるという証拠にはならない。彼女の調査がたまたま保守派に気に入られたというだけの話である。macskaさんはホフ・ソマーズの著書を読んでいれば彼女が保守派であることは明白だおっしゃるが、私の読む限りそのような印象は受けない。

それでもホフ・ソマーズが極右の保守派だといいはるのであれば、移民、人工中絶の合法性、健康保険、対テロ戦争、銃砲取り締まりなど保守派にとって非常に大切な事柄について彼女がどういう見解を示しているのか是非その情報源を添えた上で提示していただきたいものだ。その上で本当にホフ・ソマーズ女史が保守派だと分かったら、カカシとしてはこんなうれしいことはないが。(笑)

ところで『学問的には左翼よりむしろ保守の主張する「減税、小さな政府」の側をリベラルと呼ぶ伝統がある』というのは19世紀の話だ。20世紀のリベラリズムを「減税、小さな政府」などと定義つけるひとはアカデミックでも存在しないだろう。

January 6, 2008, 現時間 6:58 PM | コメント (0) | トラックバック (2)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

ニューハンプシャー民主党大統領予選を斬る!

私がかなり信用できると考えている世論調査機関ラスマスンのリポートから、火曜日に迫るニューハンプシャー州大統領予選について、民主党候補者たちの状況を考えてみよう。

一番新しい電話アンケートによるとバラク・オバマが支持率39%、ヒラリー・クリントンは27%と、ヒラリーはかなりオバマに差をつけられている。このアンケートはアイオワコーカスが終わった金曜の夜から昨日の討論会の始まる前の夕方にかけておこなわれたもの。同調査でジョン・エドワーズは18%、ビル・リチャードソンは9%、デニス・クシニッチ3%。

バラク・オバマが指名された場合88%の予選投票者がオバマに投票すると答えた。まったく同じ数値の88%の投票者がジョン・エドワーズの場合も同じだと答えている。しかしヒラリー・クリントンの場合、ヒラリーが指名された場合に投票しようと考えていると答えたひとは80%をわずかに上回る率であった。

民主党支持者はオバマが一般選挙で一番勝てる可能性のある候補者だと考えており、多少なりとも勝てる可能性はあるという答えを含めると87%がオバマなら勝てると答えているのに対し、これがヒラリーになると76%、三位のエドワーズの75%とたいして変わらない。この候補者ならまず勝てるだろうと答えたのは、オバマの場合は51%、ヒラリーの場合はなんとたったの38%!民主党の予選投票者の間ではヒラリーに対する信用度はかなり低い。

また民主党投票者たちはヒラリーや他の候補者よりも、オバマに好意的な感情を持っているようである。

世論調査ではなく、ラスマスンマーケットデータといって未来市場を予測をするデータによると、バラク・オバマがニューハンプシャーで勝つ可能性は83.4%だが、ヒラリーが勝つ可能性はたったの20%。

昨晩、共和党も民主党もニューハンプシャーでそれぞれ候補者らによる討論会が行われたが、その後に討論会に関する感想を投票者から聞く番組があった。そのなかでオバマが主張している「改革」に関して、ヒラリーが「改革、改革、と口でいってみても中身がなければ意味がない。私は実際に35年間改革を続けてきた実績がある」と語ったことに対して投票者からの反応が非常に冷たかったのが印象に残った。

民主党の投票者たちはヒラリーが「実績、実績」と騒ぐたびに使い古されたレトリックだというイメージを持つようだ。それに対してオバマは経験は浅いが、何かをかえてくれるという希望を市民に与えるという印象を持っているようだ。共和党候補たちと比べて、民主党のトップ候補者たちは三人とも経験が浅い。となってくると彼等の魅力は政治家としての実績よりも人間として誰が一番信用できるか、つまりパーソナリティーの問題になってくるわけだ。夫のビル・クリントンと違ってヒラリーには他人を魅了するチャームというものがない。ビルの場合は嫌なやつだと思っていても、つい好きになってしまう魅力を備えていた。

オバマにはそういう「いいやつだ」と思わせる魅力がある。若くてハンサムだということもあるが、それ以上にオバマには新鮮な息吹を感じるのではないだろうか?

オバマのような若くて新鮮な候補者相手では、共和党はハッカビーのような宗教右翼やマケインのような老人では絶対に勝てない。共和党の保守派たちは理想をおい過ぎて自滅しないように勝てる候補者を選んでほしい。

関連エントリー:
米大統領予選、ニューハンプシャー州はいかに?
信用度低い、ヒラリーが共和党候補には勝てないというゾグビ..
ヒラリー危機? 大統領選挙アイオワ州コーカス地区予選...

January 6, 2008, 現時間 1:43 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 5, 2008

ジェンダーフリー、左翼が幅を効かす女性運動

ちょっと前に私は『ジェンダーフリーという神話』というエントリーを書いたが、この時、私は日本語でいうところのジェンダーフリーという言葉の意味をあまりきちんと理解しておらず、ウィキペディアで検索した定義をそのまま紹介して、どうやら私が理解しているところのジェンダーフェミニズムのようなものだろうと書いた。

「ラディカル・フェミニズム」においては、「ジェンダー」は、男性と女性を平等で相互補完的に位置づけているものではなく、「男が上で女は下」「男が支配し女が従う」といった、一方的な支配関係として機能している、と捉えている。「ジェンダー」は男女の支配従属の関係を維持するための装置であり、また、ジェンダーを根底から規定し、女性を差別的状況におく社会的仕組みの中心をなすのが、性別役割分業であるとしている。

すなわち、ジェンダーフリー運動における「ジェンダー」は、中立的な概念・用語ではなく、性別役割分業を階級構造であると見なし、また、これを解消すべきという意図を持った政治的な概念・用語となっている。

このジェンダーフェミニズムという言葉はアメリカの哲学者クリスティナ・ホフ・ソマーズ女史(Christina Hoff Sommers)がその著書Who Stole Feminism(誰がフェミニズムを乗っ取ったのか)で紹介した造語である。それについて日本語のウィキは下記のように説明している。

ホフ・ソマーズは、この用語を、現代の性役割を批判し、全廃することを望むたぐいのフェミニズムを説明するために使っており、これが、現代のフェミニスト理論の多くの本質的な特徴であると主張する。その代わりにホフ・ソマーズが好むのがエクイティ・フェミニズム (これも同書でジェンダー・フェミニズムと対立するものとして造られた用語)で、その目標は、女性と男性の完全な法的平等および機会均等の確立である。ホフ・ソマーズは、彼女が「ジェンダー・フェミニスト」と呼ぶフェミニストたちが、女性に対する優遇措置を支持し、女性を犠牲者として描くのに対し、エクイティ・フェミニズムは、フェミニズムに存続可能なもう一つの形を提供するのだと主張し、異常なほど女性中心的かつ男性差別的な、現代のアカデミックな中流階級のフェミニスト運動を批判するために、この用語を使っている。

(注)エクイティ (equity) は「公正、公平」という意味を持つ英語。

正直な話、私はソマーズ女史の"Who Stole..."は10年くらい前に読んでいたが、ジェンダーとエクイティフェミニズムという言葉を最初に使ったのがソマーズ女史であることはすっかり忘れていた。それに加えてエクイティをクオリティなどと間違って覚えていてそれをそのままブログエントリーに書いてしまい大恥をかいた。(笑)

幸いなことに私の間違いを親切に指摘して下さった*minx* [macska dot org in exile]というブログがある。このブログ経営者のmasckaさんという人は、そのブログの内容を読む限り、オレゴン州のポートランド在住で、女性学(特に性に関する)専門の教授らしい。アメリカ各地の大学で講演などを活発に行っている人のようだ。

しかしアメリカのフェミニストを見慣れているカカシからみるとmasckaさんは典型的なアメリカの左翼系(多分共産主義者)レズビアンフェミニストに見える。いやいや彼女が同性愛者だという言っているのではない。私がこれまでに遭遇したそういう部類の人に似ている、といっているだけだ。masckaさん自身は自分に張られた左翼というレッテルが気に入らないらしいが、左翼が自分が左翼であることを認めたがらないのは何も今始まったことではない。

アメリカのフェミニズムはもうずいぶん昔に共産主義の一角であるマルクス主義者に乗っ取られてしまった。ホフ・ソマーズ女史がいうところのジェンダーフェミニズムの支持者はすべて左翼だといって間違いない。私がmasckaさんもその部類だろうと判断するのには根拠がある。

これはmasckaさんがリベラルでしかも民主党支持者のホフ・ソマーズ女史のことを『保守派の哲学者』とか『極右と言ってもいいくらい超保守的な論客』などと書いているからで、ホフ・ソマーズ女史が極右にみえるということは自分が極左翼ですと白状しているようなものだからだ。

そのmasckaさんが熱心に特別のブログまで作って宣伝しているバックラッシュという著書はジェンダフリーという概念を批判した人々への反論を集めたもので、四人の著者による共作だが、その一番最初に乗ってる著者の上野千鶴子教授などは完全なマルクス主義者なんだから笑ってしまう。下記はウィキのバイオ。

上野千鶴子(うえの ちづこ、1948年7月12日 - )は、日本の社会学者。東京大学大学院教授。 専攻は、マルクス主義フェミニズムに基づくジェンダー理論、女性学、家族社会学の他、記号論、文化人類学、セクシュアリティなど。文学修士。富山県上市町出身。代表著作は『近代家族の成立と終焉』、『家父長制と資本制』など。

やっぱりね、思った通り。

しかし読者のみなさんは「カカシさん、フェミニストが左翼だからって何がいけないんですか?女性の人権のために戦う人たちが左翼でも右翼でも関係ないじゃないですか。」とおっしゃるかもしれない。

しかし実はそうではないのだ。ここでも以前に私はアメリカのフェミニスト団体の代表的な組織であるNational Organization for Women(全国女性機関、NOW)の話をしたことがある。彼女らの表向きの目的は男性社会で犠牲になっている女性人権の保護ということになっているが、セクハラの代表者のようなビル・クリントン大統領のセクハラ事件ではクリントンを批判するどころかクリントンにセクハラされたという女性犠牲者たちを嘘つきだとか田舎者だとかいってさんざん糾弾したし、女性迫害では最たるもののアフガニスタンのタリバンやアルカエダへの批判など全くしない。アメリカ国内でも何度かおきているイスラム教父親による娘への名誉殺人などについてもNOWは完全に沈黙を守っている。

何故女性運動の組織が女性迫害をするイスラム教徒を糾弾しないのかといえば、今現在彼女たちがもっとも嫌うアメリカの保守派たちがイスラム教テロリストと戦争の必要性を唱えているからである。左翼の彼女たちは自分らの政治的思想が優先して女性の人権を守ることより、保守派政治家と戦うことしか頭にないのである。左翼に女性運動を乗っ取られることの弊害がここにあるのだ。

ところで、以前のエントリーでカカシはジェンダーフリーの「フリー」という言葉は「〜ぬき」という意味なのではないかと書いたが、ジェンダーフリーを説明するサイトでは「これはジェンダー(性別)による偏見を取り除くという意味」だと書かれている。例えばバックラッシュに載せられているジェンダーフリーの説明は下記のようになっている。

ジェンダー・フリー」という言葉が日本において最初に使われたのは、1995年、東京女性財団のパンフレット「Gender Free」およびそのプロジェクト報告書においてであるといわれている。報告書においては、制度面ではなく内面のジェンダー・バイアス(偏見)を低減させるための言葉として位置づけられていたが、 制度面のジェンダー・バイアス(障壁)が少ない状態や、性役割・性的指向に関して自由な状態を指す言葉としても使われるようになった。

バックラッシュ派からは、しばしば「性差否定」という用語説明がつけられるが、それに対しては「ジェンダーレス」との意図的な混同であるという応答が繰り返しなされている。というのも、「ジェンダーフリーな社会」というスローガンを唱える者の多くは、男女を同一のものとして扱うというのではなく、男性、女性と一口にいっても多様なライフスタイルがあるのだから、それらを肯定していくという意味合いで使っているからだ。

ここでいう『バックラッシュ派』とは無論ジェンダーフリー批判家のことである。同ブログでバーバラ・ヒューストンという女性のジェンダーフリーに関する説明も載っているがこれも内容は似たようなものだ。

私がここで最も強く主張したいのは、以下の点です。ある状況下でジェンダーが機能しているのか、どのように機能しているのか、そしてジェンダーに注意を払うべきなのか、それとも払うべきではないのか、性差別をなくすべく導入した方針はうまく働いているのか、などの問題がありますが、これらについて、私たちは抽象的なレベルにおいて答えを知ることはできないのです。このような問題に対しては、(「ジェンダー・フリー」アプロ−チのような)抽象的なレベルではなく、常に個々の具体的な状況に即して、どのようにジェンダーが機能しているか(すなわち、上で述べたような、性差別をなくすべく導入した方針がうまく機能しているかなどの問いについて)を検討しなくてはならないのです。

 したがって、ジェンダー・バイアスをなくすために何を試みたとしても、私たちは常にジェンダー(という観点)に細心の注意を払わなくてはなりません。ジェンダーが関係するときにはそれを考慮にいれ、平等を達成するためにジェンダーを考慮にいれないことが必要であるなら、そうしなければならないのです。

こういうことだけを読んでいると彼女たちは本当はエクイティーフェミニストなのだという印象を受けるが、このような表向きのきれいごとは私は信じない。その理由はやはりアメリカのフェミニズムの実態を知っているからである。

ジェンダーフェミニストたちのダブルスタンダードは悪名高い。大学などで女性生徒や教授のの数がすくない理数系の学部にかんする批判は声高にするが、文科系で女性が圧倒的多数を占める学部への批判は全くない。小中学校で女子生徒が無視されているとさんざん文句をいっておきながら、最近極端に下がっている男子生徒の成績について彼女たちは同情のかけらもしめさない。

アメリカの大学の多くで取り入れられているアファーマティブアクションといわれる少数民族や女性優遇のシステムがどれだけ男子生徒や白人や東洋人(日本、中国、韓国人は優遇対象に含まれていない)に不公平であるかなどと指摘しようものなら、「人種差別者!」「セクシスト!」と攻め立てられる。

彼女たちの本当の目的は男女平等などではなく女性優遇による左翼主義の促進にあるのだ。日本のジェンダフリーを押している人々のことを知れば知るほど、日本でも全く同じことがおきていると私は確信する。

例えば、バックラッシュの著者のひとり小谷真理だが、彼女は日本SF作家クラブの会員だとあり、英語の著書などの翻訳家でもある。しかし彼女が翻訳した著者のサースモンは有名な性転換(男から女へ)作家である。また宣伝ブログで特集されている筒井真紀子という翻訳者もケイト・ボーンスタインというやはり男から女へ性転換した作家の隠されたジェンダーを訳している。

アメリカのフェミニズムでもそうなのだが、女性運動のはずなのに、性(セックス)に関する話題がやたらに出てくるのはなぜなのだろう。だいたいフェミニズムにトランスジェンダー(性転換手術を受けた人)だのmacska教授専門のインターセックス(男女両方の性器を保持する人)だのレズビアンの話が出てくること自体不思議である。しかしこれがジェンダーフリーの「フリー」が性別を無視するとか超越するという意味だと解釈すれば多いに納得がいく。

つまり、人間には持って生まれた女性らしさとか男性らしさというものがあるのではなく、性器によって社会がその役割を押し付けることから違いが生まれるという考え方が根本にあるため、自分の性に混乱のある人たちの意見が注目されるのではないだろうか。

私は男女の違いを認識すること自体が男女差別につながるという考え方を拒絶する。何度も書いているが女性と男性では肉体的にも精神的にも違いははっきりしている。違いがあるからどちらが劣るという意味ではなく、その違いを理解した上で差別しないという姿勢こそが本当の意味でのフェミニズムであると理解している。

ところで、この「バックラッシュ」というタイトル自体、フェミニストの犠牲者意識が明かに現れているものもない。確かに日本社会はアメリカに比べれば男尊女卑は顕著である。私が育った頃に比べればずっとよくなっているとはいうものの、まだまだ男女平等というところまで行き着いてはいない。だから日本のフェミニストへの批判はアメリカなどで起きるようなものとは比べ物にならないほどひどいのかもしれない。

だが私は男女の差を無視したりやたらな女性優遇を主張するのは男女平等の目的を達成するのには逆効果だと考える。ましてや左翼連中に運動を乗っ取られて女性運動が左翼市民団体化した日には日本のフェミニズムは終わりである。

日本のフェミニストたちは、アメリカの女性運動が左翼に乗っ取られた前例を教訓にして、決して女性運動を左翼に乗っ取られないように十分に注意していただきたい。

関連エントリー:
米フェミニストの偽善を暴いたモハメッドという熊のぬいぐるみ

January 5, 2008, 現時間 10:15 PM | コメント (1) | トラックバック (5)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

米大統領予選、ニューハンプシャー州はいかに?

アイオワコーカスの後は火曜日に迫ったニューハンプシャー州の予選。まずは支持率の比較からいってみよう。

まずは民主党。リアルクリアポリティクスによれば、バラク・オバマが1点から12点差でヒラリーを抜いているかと思えば、別の二つの調査ではヒラリーが4点から7点優勢とあり、なんだか訳が分からない。一番信用度の高いラスマスンの調査ではオバマが10点差で優勢。このへんが現実的なのではないかな。ジョン・エドワーズは資金切れでニューハンプシャーにはあまり力を入れて選挙運動をしていないらしく、ちょっと距離をおいて三位。ここはオバマ対ヒラリーの戦いになりそうだ。

アイオワとニューハンプシャーで続けて一位をとり損ねたら、民主党の大統領候補にはなれないのかというと別にそういうわけではない。ヒラリーの旦那のビル・クリントンは1992年の選挙でアイオワでは4%という惨敗をし、ニューハンプシャーでも二位だったが、大統領候補に選ばれたという歴史もある。しかし1992年の選挙ではビル・クリントンは比較的無名だったのにたいして、ヒラリーを知らないアメリカ人はいない。その彼女が比較的新人で政治家としての経歴も浅いバラク・オバマに続けて負けたらちょっと問題かもしれない。なにしろヒラリーの強さは彼女なら絶対に勝つという信仰のようなものがあったからで、それが二回続けてやぶられれば、その信仰は崩れる。

共和党でのほうは、期待どおり本日5日のワイオミングコーカスでミット・ロムニーが圧勝したが。(フレッド・トンプソン二位、ダンカン・ハンター三位)ワイオミングの場合は投票者は非常に少ない。それでもアイオワの敗北の後だけにロムニーにはいいニュースだろう。

共和党のニューハンプシャーでの支持率は民主党よりも安定しており、平均的にジョン・マケインがほぼ5点差で二位のミット・ロムニーより優勢だ。三位のハッカビーと二位のロムニーでは10点近い差があるので、ここはマケイン対ロムニーの戦いになる。ニューハンプシャーでロムニーはずっと安定して優位を得ていたにもかかわらず、12月中旬から急上昇してきたマケインに追い越されてしまったが、5点くらいの差ならまだ挽回することは可能だろう。

ロムニーの場合、テレビの政治評論家などはニューハンプシャーでは絶対に勝たねばならないと言っているが、私はロムニーがアイオワとニューハンプシャーで二位をとっても、後に続く州でハッカビーとマケインに負けなければ特に問題はないと思うのだが。

さて、ここで今後の大統領選挙の予選がどういうスケジュールになっているのか、kamikura.orgさんがまとめてくれているので参考にしたい。

民主党の場合、1月3日のアイオワ州、1月8日のニューハンプシャー州、ミシガン、ネバダ、サウス・カロライナと来て1月29日のフロリダ州までが序盤戦となる。 共和党は、3日のアイオワは同じだが、5日にワイオミング、8日にニューハンプシャーと来て、ルイジアナやハワイ、2月2日のメインまで民主党より多い州で行われる。 特に、アイオワ、ニューハンプシャーの結果は非常に重要で、その後の選挙に影響を与えるため各候補者は力を入れている。

その後、2008年は2月5日に、ニューヨークやカリフォルニアなど人口の多い州(共和党は21州、民主党は22週)で予備選挙が行われる。これがいわゆるスーパーチューズデーである。この時点で大勢が決する。

ところで全国での候補者の支持率をみてみると、民主党のクリントンは44.6%でまだまだオバマの24.4を20点以上も離して一位の座を保っている。もっともこれもニューハンプシャーの結果次第でどうなるかは分からない。

共和党ではジュリアーニが二位のマケインと三位のハッカビーから三点差で一位を保ってはいるがこの程度では二人に盛りかえされる可能性はかなり高い。特にアイオワの惨敗につづき、ニューハンプシャーにおいてもジュリアーニはこれといった選挙運動をしていない。ジュリアーニの作戦はスーパーチューズデーに賭けるというものらしいが、序盤戦で全く話題にものぼらないとスーパーチューズデーでも忘れられてしまう可能性もあり、このへんは作戦を変更したほうがいいのではないかという声もある。

今夜はニューハンプシャーで共和党候補の討論会が行われている。共和党ではイラク戦争、移民問題、健康保険などが問題の焦点になっているようだ。私はどうも討論会を生で見るのが苦手なので、後でトランスクリプトを読みながらその内容を分析することにする。

関連エントリー:
アイオワコーカス:ハッカビー(共和)とオバマ(民主)の大勝利
「ロムニー候補の大統領当選は断固阻止されねばならない!」 リベラル新聞の行き過ぎ社説
信仰と政治の両立は可能か? ミット・ロムニー候補の演説を...
共和党討論会YouTube質問に民主党運動員を潜入させて...
ネットに精通した米共和党大統領候補? フレッド・トンプソ...
米共和党の大統領候補はいかに?

January 5, 2008, 現時間 8:20 PM | コメント (0) | トラックバック (1)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 4, 2008

ホームレスの四分の一が元軍人という嘘

以前にイラク・アフガニスタン帰還兵は自殺率が高いって本当?で、実際にはそんなことはないという事実をマイケル・フメントの分析で紹介したが、今回はその続きでアメリカのホームレスの1/4が元軍人という去年の11月頃に評判になった記事の真偽を確かめてみよう。まずはCNNの記事から、リンクはもう切れているので内容のみ。

ホームレスの4人に1人が退役軍人、若者も 米調査

2007.11.08 Web posted at: 19:57 JST - CNN/AP

ワシントン──米国内のホームレスのうち、約4人に1人が退役軍人で、この中には近ごろイラクやアフガニスタンから戻ったばかりの若い世代も多く含まれていることが、米ホームレス支援団体の調査で明らかになった。ホームレスとなった退役軍人には、心的外傷後ストレス障害(PTSD)や薬物中毒問題を抱えている人が多く、包括的な支援が必要だと訴えている。

米国におけるホームレス問題について広く調査、支援する団体「National Alliance to End Homelessness」は8日、米退役軍人省と国勢調査局の2005年資料を基に、ホームレスにおける退役軍人の割合などについて調査。

その結果、ホームレス74万4313人のうち、退役軍人が19万4254人を占めたという。

この記事の元となっているのは、the National Alliance to End Homelessness(ホームレスを終わらせるための全国同盟)という市民団体の調査部であるthe Homeless Research Institute (ホームレス調査協会、HRI)が発表した調査である。これによると政府の資料では一般人よりも元軍人のほうがホームレスになる割合は二倍も多いとし、元軍人はアメリカ人口の11%でしかないにも関わらず、ホームレスの26%もが元軍人であるとしている。しかもこの29ページに渡る調査書では麻薬中毒や精神病といったものがホームレスの原因となるというのは神話であり、本当の理由は安価な住宅が不足しているせいだとし、政府が低予算で手にはいる住宅を供給すべきだと結論付けている。

フメントによるとHRIの結論は、四人に一人が元軍人という率も、ホームレスになる原因についても間違っているという。アメリカのThe US Department of Housing and Urban Development(住宅都市開発庁)によると元軍人が占めるホームレスの割合は役18%で、1996年の23%からずっと下がっているという。だとすればイラク戦争反対派がイラク戦争のおかげで元軍人のホームレスが増えたなんていって喜んでいるのがどれだけ間違っているかが解る。

しかしこれでも一般市民に比べれば元軍人の率はかなり高いように思える。しかしここで考慮にいれなければならないのは、ホームレスシェルターにいる人口と元軍人の男女比率である。

普通社会では女性の人口のほうが多少男性を上回るが、シェルターに身を寄せる人々の間では男性と女性の比率は3:1で男性のほうが圧倒的に多い。そして元軍人の93%が男性である。男性のほうが女性よりもホームレスになる可能性は高いので、ほとんどが男性である元軍人のほうが一般市民よりもホームレスが多いのは当たり前だということになる。

それから手に入る安価な住宅が不足しているという点だが、HRIも認めているように元軍人のほうが同年代の一般市民よりも教養が高く収入も高い。事実元軍人の貧困率は一般市民の半分に満たない。となると安価な住宅が不足していることが元軍人がホームレスになる原因という説は成り立たない。

実はカカシは一昨年の暮れ、友人の行方不明になった18歳の息子をさがしてダウンタウンロサンゼルスにあるホームレスシェルターをいくつか回ったことがある。私が見る限りこれらのシェルターは清潔で、古着だが清潔な服がいくらも置いてあり、シャワーを浴びて食事をする施設も整っていた。その気になれば道ばたで寝る必要など全くないはずである。しかし友人の息子は精神分裂症を煩っており、シェルターに泊まるのを拒否して冬のさなかに裸足で町をさまよっていた。

フメントも指摘しているが、道で出合うアメリカのホームレスは家賃を払うことができないだけの一般人ではない。彼等のほとんどがアル中や麻薬中毒か精神異常者なのだ。

三年前、セントルイスにあるワシントン医学大学(Washington University of Medicine in St. Louis)の研究者がthe American Journal of Public Health(アメリカ公共衛生ジャーナル)に発表した調査によると、1980年、1990年、2000年に三度の個別の研究の結果、なんと男性のホームレスの84%が、女性のホームレスの58%が薬物中毒患者であることがわかった。もっとひどいのは88%の男性、69%の女性が精神異常だった。

元軍人について扱っている政府機関、the Department of Veterans Affairs (VA)によれば、70%のホームレス元軍人はアルコールおよび他の麻薬中毒患者であり、45%が精神病患者だという。無論双方を煩っている人もあるわけだが、元軍人のホームレスの原因が安価な住宅不足とは無関係であることがはっきりする。

しかし、ホームレスの原因が住宅不足ではないとしても、元軍人の間で麻薬中毒や精神病患者が多いのは、PTSDといった戦闘体験から来るストレスによる精神病を煩ってる人が多く、それが解消できずにアルコールや麻薬に頼っているからではないのか、という疑問は生まれる。そうだとしたら、元軍人は一般人よりも精神に負担を持っていると解釈することができ、これは無視できない深刻な問題である。

しかし困ったことに元軍人のほとんどが平和時に軍隊勤めをしていて戦闘体験がない。1945年から実際に熱い戦争があったのは17年間。その間ですらほとんどの軍人は戦闘を体験をしていない。それにホームレスで精神病を煩っている元軍人は元軍人でないホームレスに比べると半分の比率だそうだ。ここでもPTSDがホームレスの要因になっているという説が成り立たなくなる。

もっともHRIは薬物中毒だの精神病だのには興味がないのだフメントは言う。 彼等の目的は政府から住宅手当をもらうことにあるからだ。今後も彼等は本当の問題に取り組まず、元軍人を侮辱しようが、ホームレスを傷つけることになろうが、このような嘘調査をいくらでも発表することだろう。そして反軍隊のアメリカメディアがなにかとその嘘調査を大々的に発表して軍隊バッシングをすること間違いなし。我々はその度に真実を確かめることを忘れてはならない。

January 4, 2008, 現時間 11:04 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

アイオワコーカス:ハッカビー(共和)とオバマ(民主)の大勝利!

本日行われた大統領選挙第一予選、アイオワコーカスでは共和党ではマイク・ハッカビー候補、民主党ではバラク・オバマが勝利を遂げた。以下CNNより

民主オバマ、共和ハッカビー両氏勝つ アイオワ州党員集会

アイオワ州デモイン——今年の米大統領選の火ぶたを切る最初の党員集会が3日夜(日本時間4日午前)、アイオワ州で実施され、民主党ではアフリカ系初の大統領を目指すオバマ上院議員(46)が勝利した。共和党は、右派の支持で急浮上したハッカビー前アーカンソー州知事(52)が制した。...

CNNの調査によると、民主党では集計作業が終了し、オバマ氏が38%の支持を獲得。女性初の大統領を狙うヒラリー・クリントン上院議員(60)は29%。エドワーズ元上院議員(54)が30%で2位に食い込んだ。...

共和党では集計が93%終えた段階で、元牧師のハッカビー氏が34%を集めた。ロムニー前マサチューセッツ州知事(60)が25%。トンプソン元上院議員(65)が13%だった。

出口調査では、ハッカビー氏はキリスト教右派、女性の圧倒的な支持を受けた。アイオワ州は保守層の基盤ともされる。同氏は圧倒的な資金力を誇ったロムニー氏を破ったことについて「金より人間がより大事なのだ」と勝利宣言をした。

両党の指名候補争いは、全米初の予備選を8日に行うニューハンプシャー州が次の舞台となる。2月5日には22州の党員・予備選挙が集中する天王山の「メガ・チューズデー」(2月5日)が控える。両党の指名候補がこの時点で、事実上決まる見通しだ。

ミスター苺の予測では共和党ではロムニーが勝つだろうと考えていたのだが、ハッカビーが圧勝したことはかなり意外だ。コーカス前の世論調査ではハッカビーとロム二ーはほとんど同率だったので、たとえロムニーが二位でもその差が少なければロムニーにとってはそれほど打撃にならないだろうとされていた。アイオワは福音書キリスト教徒が多い地区なのでロムニーの選挙組織力よりハッカビーの協会組織力が上回ったということだろうか。

しかしハッカビーの圧勝はロムニーのみならず共和党にとってかなりまずい。ハッカビーには問題点が多すぎるし政治的にナイーブで経験不足な点が多くある。新鮮な改革者的イメージのあるオバマには太刀打ちできないだろう。しかしニューハンプシャーではハッカビーは全く人気がないので、ロムニーが盛りかえす機会はまだまだある。

さて、民主党のほうだが、オバマが一位なのは予想どおりとしても、二位がエドワーズで、期待のヒラリーが三位というのは面白い。去年の11月頃まではヒラリーの候補指名は間違いないとして予選など必要ないようなことが言われていたが、ふたをあけてみたら必ずしもヒラリーの勝利は保証されていないということがはっきりした。

オバマもエドワーズもニューハンプシャーでも人気があるので、ヒラリーがニューハンプシャーで盛りかえせるという保証は全くない。

関連エントリー:
「ロムニー候補の大統領当選は断固阻止されねばならない!」 リベラル新聞の行き過ぎ社説
米大統領州予選始まる! ミスター苺のアイオワコーカス予測!
ヒラリー危機? 大統領選挙アイオワ州コーカス地区予選...

January 4, 2008, 現時間 2:21 AM | コメント (2) | トラックバック (1)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 2, 2008

「ロムニー候補の大統領当選は断固阻止されねばならない!」 リベラル新聞の行き過ぎ社説

The English version of this entry can be read here.

アメリカでは個々の新聞が社説などでどの候補者を支持するか明らかにすることは珍しくない。しかし、最近の新しい傾向なのか、リベラル派の新聞社が共和党大統領候補のミット・ロムニーを「反支持」する社説を掲載した。いや、単にロムニーを支持しないどころか、投票者にロムニーには投票するなと呼びかけているのである。

これは12月22付けのニューハンプシャー州はコンコードモニターに掲載された "Romney should not be the next president" (ロムニーは次の大統領になるべきではない)という題の社説だ。

共和党大統領候補を部品セットから築き上げるとしたら、スポーツマンで筋肉質な体系、レーガンのような髪、カリスマ的な演説スタイル、ぱりっとしたスーツといった部品を想像するだろう。それに加えて美人の奥さんにかわいい子供たち、大成功しているビジネス。これに大統領に必要なリーダーとしての知事の経験もちょうど良い加減にある。 そして共和党のおきまりの経費節約に減税をとなえ、加えて2008年の共和党の新しい姿勢である反移民政策を取り入れ宗教に焦点をあてればもう言うことない。

こうした要素をすべてあわせ持つのがミット・ロムニーだ。彼の不穏な姿はまさに次の大統領そのものだ。そしてロムニー候補の大統領当選は断固阻止されねばならない。

コンコード・モニターはどう見てもリベラルな新聞だ。過去にイランがレーガン時代になってから人質を返還したのはカーター大統領の努力のたまものなのだといった記事を書いてみたり、以前にもロム二ーの宗教について批判的な記事を載せたり、違法移民に運転免許書を発行すべきだなどといった姿勢をとったりしている。

しかしながら、社の方針はどうあれ、候補者が大統領になるのを「断固阻止せねばならない」などと書くのは、いくらなんでも行き過ぎである。これは新聞社がリベラルであるとか保守派であるとかにかかわらずジャーナリストとして一線を超える行動だ。

新聞社が「何々候補に投票すべき」というのと「誰々だけは投票してはならない」というのとではグランドキャニオンほどの溝があるとミスター苺は言う。これは一般人が「ヒラリーだけは勘弁してほしい」というのとは訳が違うのだ。一個人の意見と主流な新聞ではその影響力は比べ物にならない。

それにしてもコンコードモニターはいったいロムニーの何が気に入らないのだろう?彼等のあげる言い訳はあまりにもくだらなく理由にもなにもなっていない。

ロムニーのマサチューセッツ知事時代の経歴だけをおっていれば現実主義で穏健で、社会的な面ではかなりリベラルな面もあり民主党ともうまくやっていく才能のある人間だという印象を持つ。 一方で大統領候補としての選挙運動だけを追っていれば、彼は本格的な保守派でどんな犠牲をはらっても宗教右翼に迎合すると確信するだろう。この両方に注意を払ったとしたらいったい彼の根本には信念というものがあるのかどうか疑問が残る。

1994年の上院議員の候補者として、彼はライバル候補のテッド・ケネディより同性愛者の権利を守ると主張した。しかし近頃では同性愛結婚や養子縁組に反対であることを主張している。.

一時期彼は避妊具をもっと容易に手に入るようにしたいといっていたのが、後になって処方せんなしの避妊ピル販売を否決したりしている。

昔のロム二ーは投票者に自分は人工中絶を支持していると保証していた。「その点について揺らぐことはありません。」とロムニーは1994年に発言している。その時彼は親戚に起きた違法中絶の失敗の悲劇を引き合いに出し、人工中絶は合法で安全な形で保つべきだと語った。しかし最近では彼は自分は プロライフ(カカシ注:命を尊重するという意味だが、一般的に人工中絶に反対な意見をいう。)だと言っている。

ロムニーは幹細胞の医学調査を支持すると言っていた時があった。その時ロムニーは自分の妻の多発性硬化症を理由にこのような調査は彼のような家族を助けることになると説明した。しかし最近は主に調査に反対している。知事候補時代のロムニーは反税金政策はギミックだといっていたが、最近は(反税金議案に)まっさきに調印している。.

人は変わるものだ。変化がないことが人徳とは限らない。しかしロムニーのこうした変化は自分の野心のためだけの何者でもないことが参権者には明らかだ。

日本の読者のみなさんには、ロムニーの変化がどういう方向へ向かっているのか分かりにくいと思うが、実は彼の変化は一方通行であり、すべてが左から右への変化なのである。しかも彼の変化は突然おきたものではなく、数年にかけてじょじょに起きたものなのだ。 つまり、こんコードモニターは「ロムニー候補の大統領当選は断固阻止されねばならない」理由はロムニ年をとって経験を積むにつれて保守的になってきたからだというのである。

保守派の共和党支持者の間でも最初から右翼でない人間を疑う傾向があるとはいうものの、現実として一般人は年をとって人生経験を積むにしたがって保守的になるのは普通だ。こうした変化をとげたことで有名なのは保守派の英雄ロナルド・レーガンその人がある。ほかにも元はリベラルだったのが保守派にかわった、いわゆるネオコンと呼ばれるひとたちはいくらでもいる。年をとってから右から左へ移行するという例外がないわけではないが、そういう例は非常に稀である。

こんな一般的な心変わりをロム二ーの大統領当選を反対する理由にあげることからして、これがコンコードモニターの本音でないことは明らかだ。なぜならこのような変化なら他の共和党候補者であるマケインにしろ、ハッカビーやジュリアーニにしろ皆体験しているからだ。

リベラルなコンコードモニターは必然的に民主党支持だ。そのモニターがロムニーに強く反対するということは、ロムニーなら民主党の候補者を破れる可能性が強いと踏んでいるからだ。はっきり言って敵側の助言を聞くほど愚かなことはない。モニターが押している共和党の候補者はマケインもしくはハッカビーだが、その理由は明白だ。この二人は非常に個性が強くその政治的方針もかなり極端なため共和党全体がまとまって支持しない可能性が高いのである。

例えばジョン・マケインだが、彼はイラク戦争などの国防には強いが社会的な面では非常にリベラルだ。マケイン上院議員のおかげでブッシュ政権のもとで保守派の裁判官任命がかなり阻止されてしまったことでマケインに腹をたてている共和党支持者は少なくない。一方マイク・ハッカビーはマケインと正反対に福音書宗教右翼の支持を強く受けているが、極右翼過ぎるため穏健派世俗主義の共和党支持者に敬遠される嫌いがある。なんにしてもこの二人では共和党はまとまらない。

過激派宗教右翼は別として一般の保守派はロム二ーがモルモン教徒であることを特に気にしていないし、ジュリアーニの保守派の裁判官を任命するという公約を信じて、彼の人工中絶支持には目をつむる用意がある。つまり、ロム二ーやジュリアーニには共和党をまとめる力があるが、マケインやハッカビーは票を割る可能性が高く、従って民主党候補に有利になるというのがコンコードモニターの狙いなのだ。

だから民主党大統領当選の最大の障害物であるミット・ロムニーの大統領当選は断固阻止されねばならない、、ということになるわけだ。そういう本音を隠して理由にならない理由をあげてロム二ーの評判を落とそうなどとはいくら社説とはいえ、主流新聞としてはあるまじき態度である。

January 2, 2008, 現時間 4:47 PM | コメント (0) | トラックバック (1)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

日付け → →January 1, 2008

米大統領州予選始まる! ミスター苺のアイオワコーカス予測!

The English version of this entry can be read here.

本来ならばもう少したってから始まるはずの米大統領地区予選だが、どの州も早く早くと勇み足で最初の大統領選挙アイオワ州コーカス地区予選はなんと1月4日に行われる。以前にもちょっと説明したが、もう一度この地区予選について簡単に説明しておこう。

(2008年)11月にある大統領選では共和党と民主党それからあまり意味はないが他党からそれぞれ候補者が出て争う。しかしその前に各党は自分らの党を代表する候補者を選ばなければならない。これが大統領選挙の予備選挙である。この候補者の選び方なのだが、各州でどのように候補者を選ぶかは一般市民が選挙で選ぶプライマリーと党員だけで決めるコーカスと呼ばれる会合の二つがある。そこでその州が一番適当と考える候補者が選ばれる。候補者たちはこうやって州の支持をひとつひとつ得ていかなければならない。だから全国的に人気のある候補者でも地方での予備選で勝てるという保証はないのである。

さてこのアイオワコーカスがどのように展開されるか、ミスター苺の予測を提示しておこう。以下、ミスター苺のアイオワコーカスの結果予測。

*************
僕はいつもちゃんとした情報もないうちに決定的な予測をするのが好きなんだよね。だから後になって完全にアホにみえる機会が最大限楽しめるってわけよ。

という楽しい考えのもとに、僕は予測する:

  1. 共和党ではミット・ロムニーがマイク・ハッカビーを6点差くらいで破る。
  2. 民主党ではバラク・オバマがヒラリー・クリントンにロムニーとハッカビーの差より小さい点差で勝つ。
  3. 共和党ではジョン・マケインが三位になる。
  4. 四位が誰かなんて誰も興味ない。
  5. マケインはニューハンプシャー予選までは継続するのは確かだが、そこでミット・ロムニーに僅かの差でも負ければ、サウス・カロライナ予選の前に(ミシガンとネバダのあとくらいかな)出馬を取り下げるだろう。

さて、この五つの予測をすべて外して大恥をかくことになるかどうか楽しみだね。
*****************

民主党では無論三位はジョン・エドワーズだろうけど、彼がもう少しがんばってないのは意外だ。

最近共和党の間では宗教右翼のハッカビーが人気急上昇なのだが、カカシはハッカビーはすでに予選前にピークを迎えてしまったと考えている。これは2004年の大統領選で過激派左翼の民主党候補ハワード・ディーンが予選前の支持率がだんとつだったのに、いざ予選となったら完全にポシャってしまったのとよく似ている。

January 1, 2008, 現時間 12:18 PM | コメント (0) | トラックバック (1)

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

© 2006-2015 by 苺畑カカシ - All Rights Reserved