June 10, 2009

国民保険はファシズムの兆候

一応小山エミちゃんの反論の反論の反論というかたちをとって、どうしてオバマが発案する国民保険がファシズムにつながるのかという話をしたいと思う。

エミちゃんが私の情報ソースは保守派ブログなんだろうと書いているが、ま、カカシのへんてこカタカナ表記なんかで判断しなくても、私のブログの右バーナーに保守系ブログが愛読ブログとして沢山リストアップされているのだから、シャーロック・ホームス並の推理など使わなくてもその情報源は明白なはず。(ニューヨークタイムスやAPも読んでるけどね。)

しかし、右翼や保守派側に同じような考えを持つエコーチェンバーがあるというなら、リベラルの方は主流メディアがからんでいる分、そのチェンバーの効果は保守派のそれより何十乗にもなっているということに、そのまんなかにいるエミちゃんは気がついていない。

アメリカの主流メディアはかろうじてフォックスが多少中庸であることを除けばほとんどが左向きだ。また、リベラルとか左翼は自分たちの考えが主流だと思い込んでいるので、どんなに不適切な場所でも自分らの政治見解を述べることに遠慮がない。だからアメリカで保守派をやってると嫌が応にもリベラルの考えを聞かされるが、リベラル連中は自分らと違う意見を聞くことは先ずない。大学での演説で保守派政治家や作家が現れると暴力でその演説を阻止しようとするのは常に左翼学生達だ。

エミちゃんが私のことをトンデモ保守とか言ったりするのも、左翼やリベラル連中との付き合いしかないから比較的中庸保守のカカシが過激派右翼に見えるだけ。ムーブオンやエーコーンみたいな過激派左翼が人を馬鹿にした信じられないようなことを言うのを真に受けて、常識人なら誰でも見破れる陰謀を右翼の妄想だとかデマだとか言ったりするのも左翼リベラルの現実以外きかされていないのが原因。ムーブオンみたいな権力のある組織が自分らのサイトに掲載されたビデオの管理ができないとか、エーコーンが自分らの雇った従業員の選挙違反に気がつかなかったとか、普通の人なら絶対騙されないような口から出任せを恥じかしげもなく言って退ける。それで有権者を騙せると思ってるんだから、いかにリベラルが一般市民を馬鹿にしているかが解るというもの。

NYTやCNNが民主党応援団と成り果てた先の選挙の時でさえ、エミちゃんのような人はその偏向報道に全くきがついていなかったんだろうな。

さて、前置きが長くなってしまったのだが、エミちゃんの健康保険に関する見解は非常に薄っぺらで、彼女がこの件について深く考えていない事は彼女の行き当たりばったりの供述で顕著に現れている

カカシさんの懸念は「民間の保険に税金をかけたら公的保険にみんな加入してしまう」ということだと思うけれども、これは端的にカカシさんが問題を理解していないことを示している。だって、ここで議論になっているのは、民間保険に税金をかけるかどうかではなく、「企業が社員に提供する社員福利厚生としての保険」に税金をかけるかどうかだもの。

仮に上記の四原則に沿った健康保険改革が実現したとして考えてみてほしい。人々は公的保険に加入することもできるし、さまざまな民間保険のどれかに加入することもできる。そういう制度が実現したとしても、民間企業が社員の福利厚生として健康保険費を負担することが禁止されるわけではないから、これまで通り健康保険を提供する企業も残るだろう。その場合、健康保険の費用は給料と同じ扱いとなって課税されることになるが、これは不公平ではない。なぜなら、企業が健康保険費を負担しなかった場合、それぞれの社員は自分の給料の中から公的保険なり民間保険の保険料を支払うわけで、その給料は所得税課税されているのだから、福利厚生として提供される保険だけ非課税というのはそれこそ不公平だ。

別の言い方をすると、福利厚生に課税する制度は、勤め先から健康保険を提供してもらっている人も、自分で保険料を払っている人も、みんなフラットに課税される、より公正な制度だと言える。前者だけ免税することこそ政府の恣意的な経済介入であり、企業の福利厚生制度や人々の就業意志に影響を与える「ゆがんだインセンティヴ」だ。

企業がより優れた従業員を募るために福利更正として提供している「社会保険」を「ゆがんだインセンティブ」と言ってのけるところが、さすが社会主義者だけのことはある。だが、エミちゃんのいう「福利厚生に課税する制度は、勤め先から健康保険を提供してもらっている人も、自分で保険料を払っている人も、みんなフラットに課税される、より公正な制度」という供述を裏付けるものは何もない。

現在、勤め先を通じて健康保険のある従業員は、自分が払う保険料は無料か一部負担のみだ。それに企業を通じての健康保険は好きな医者に好きな時に行ける自由の利くプログラムが多い。だからオバマ提案の規制の多い国民保険など誰も入りたいとは思わない。だが福利厚生としての保険に課税したらどうなるか? エミちゃんのいう「ゆがんだインセンティブ」というものがなくなり、一般人は高い税金を払ってまで会社を通じて社会保険に加入すべきか、それとも融通は利かないが安い国民保険をに加入すべきかという選択に迫られる。若く健康な人ならわざわざ高い保険料を払って健康保険になど入りたがらないだろう。持病でも持っていて専門医に行かなければならないという人以外は、先ず保険料の安い国民保険を選ぶだろう。

そうしたら民間保険は商売上がったりになり、事実上崩壊するという計算だ。保険を持っている国民のほとんどが国民保険に加入した時点で民間保険への加入を違法にし、国民保険への加入を強制してしまえば、これで国民はオバマの思い通りになるというわけ。今は禁止していないからとか、どの保険にも一律に課税するから公平だ、とかいうのは民間保険企業を破壊するための口実なわけで、民間企業が破壊された時点でオバマ政策がどう出るかなんて火を見るよりも明らかだ。国民から選択の余地を奪い取るファシストオバマの悪どく恐ろしい企みに騙されてはならない。

カカシさんは市場主義を支持する保守主義者なのだから、オバマ政権が福利厚生に課税しようとしている(と報道されているがまだ発表されてはいない)件については「あの社会主義的なオバマにしてはよくやった、偉い」と褒めてあげてはどうかと思うのだけれど。

民間企業が国営企業と競争できる手段を奪っておいて何が市場主義なのか?オバマが本当により安い健康保険を国民に提供したいと思うなら、州を超えて保険を購入出来ないという法律を取り除き、全国中の保険会社が一様に競争できるよう市場を解放するべきである。

オバマ提案の国民保険はオバマのファシズム促進のための一手段である。有権者よ、騙されてはならない!

June 10, 2009, 現時間 5:56 AM

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

トラックバック

この記事のトラックバックURL: http://biglizards.net/mt4.21/agakhantrack.cgi/3688

コメント

前のコメント

下記投稿者名: MikeRossTky

この記事が良いのでは?

http://townhall.com/columnists/JohnStossel/2009/06/10/competition_would_save_medicine,_too

MikeRossTky

上記投稿者名: MikeRossTky Author Profile Page 日付 June 10, 2009 7:35 AM

登録ありがとうございます。 さん コメントを残して下さい。 (サインアウト)

このサイトへ初めて投稿される場合には、サイト主による承認が済むまで投稿が画面に現れないことがあります。しばらくお待ちください。


登録者を記憶する(URL必要)


© 2006-2015 by 苺畑カカシ - All Rights Reserved