日付け → →February 28, 2007

イラクでの殺人減少の兆し、ブッシュ新作戦の効果か?

本日イラク・アメリカ連合軍はいよいよシーア派民兵の本拠地であるサドルシティに攻め入った。この攻撃を報道したAPの記事には大事な点がかなりぼやけて表現されているので、ここで分かりやすく大事な箇所を青文字 で表して分かりやすく説明してみよう。(ミスター苺の分析を拝借した。)

  • アメリカ・イラク連合の特別部隊はサドルシティでの手入れにおいて16人の逮捕した。家族たちは彼等は無実だと主張している。警備作戦サドルシティ奥深くに侵入する。
  • イラク警察は昨日シーア派のアデル・アブドゥール・マフディ副大統領を殺そうとした容疑者を逮捕した。イラク警察は高度な捜索の技術を身に付けはじめている。
  • 警備作戦の始まりで暴力沙汰が不足しているのか、24時間でAPが見つけることが出来た死体はたったの28体。イラク・アメリカ連合軍による警備作戦によって殺人件数は減少の傾向をたどっている。

ここで注目すべきなのは作戦開始の前までは犠牲者の数は 一日100人だったのに作戦開始後は20-30人に減ったことだ。.

さらに今日のAPニュースでは、自動車爆弾や自爆テロなどによる犠牲者はまだ出ているが、シーア派得意の暗殺形殺人が極端に減っているという。

爆弾テロは減っていない。火曜日にはバグダッド近郊ですくなくとも10人が殺された。しかし、警備作戦の成功はしたい安置所で計ることができる。それは体中に民兵の犠牲となり体中に銃弾を打ち込まれた遺体が首都の町中で発見される例が急激に減っていることである。

バグダッドにおいて今月発見された遺体のなかで射殺され拷問の痕のあるものは一月の954体から494体へと50%近く減っている。APの収集した資料によれば去年の12月にはその数は1222体だった。

「過去三週間に渡って減少が見られます。非常に激しい減り方です。」とイラク、アメリカ軍司令官のナンバー2にあたるRay Odierno中将は語った。

多くのスンニは殺人のほとんどがマフディ軍のようなシーア民兵かシーア警察官の一部にいるならず者のしわざだと長いこと主張してきた。

まだアメリカ軍の増派は20%程度しか完成していないにも関わらず、戦闘規則を変えただけでこうも効果があがるとは驚きだ。この調子なら増派二万一千兵の動員が完了する頃にはバグダッドは結構平定されているかもしれない。まだ作戦が始まって二週間も立っていないのに、反戦主義のAPですらアメリカ軍の手柄話を報道せざる終えなくなったとすると、この作戦、イラクでも気の短いアメリカ国内でも成功する可能性が高まった。

February 28, 2007, 現時間 4:12 PM | コメント (0) | トラックバック (1)

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日付け → →February 27, 2007

ブッシュ新作戦が生み出したそれぞれの思惑

さっきホットエアを読んでいたら、これまでカカシが書いてきたことをうまくまとめているのでそれを参考に私自身の考えもまとめてみよう。ブッシュの新作戦はまだ2週間もたっていないというのに、イラクの各勢力やアメリカ国内で様々な波紋をよんでいる。

1. シーア対シーア

私はシーア派への連続爆弾攻撃はサドルの仕業? まさかねでサドルが、自分の支持するダワ党のライバル党であるイラク・イスラム革命最高評議会(SCIRI)の有力者アデル・アブドゥール・マフディ副大統領を暗殺しようとしたのではないかと書いたが、サドルが抹殺しようとしているのはライバル党の政治家だけでなく、自分に忠実でないと思われるマフディ内部の幹部もその対象になっているようだ。

ご存じのようにサドルはイランあたりに隠れて影からイラクのマフディ軍に命令を下しているが、サドルは密かに信用できる幹部はイランなどの避難させ、気に入らない部下を連合軍に売り渡しているらしい。このやり方でサドルはすでに40人以上のマフディ幹部を中和してしまったという。

このようなサドルの対応はイランへの警告の意味もあったらしい。それというのもイランはサドルを通過してサドルの部下に直接援助をしていることが分かってきたからである。イランにとってはイラクが混乱状態にあればいいのであって、サドルなどいずれは用済みになる存在である。イラク・アメリカ連合軍による警備強化でサドルが我が身可愛さに戦わないのであれば、イランはサドルなどに構わずサドルに取って代わろうという野心家に手を貸して連合軍への抵抗を計ることも出来るというわけだ。

またイランが手を貸しているのはマフディ軍だけではない。サドルほどは親密でないとはいえ、ライバル等のSCIRIのなかにも反米でイランと通じている人間が何人かいる。マフディがだめならSCIRIがあるさ、、てなもんである。

サドルの、ほとぼりが冷めるまで大人しくしているという作戦は、案外裏目に出るかもしれない。(ついでにサドルがイランで暗殺でもされれば非常に都合がいいのだが、そうはうまくいかないだろうな。)

2. スンニ対スンニ

バグダッドでの増派が新聞の見出しを独占しているなか、4000の海兵隊員はアルカエダの影響力が強い西部のアンバー地区掃蕩に向かっている。スンニ反乱軍のグランドゼロであるラマディでの戦いは4月になるだろう。ペトラエウス将軍はサダムバース党の元将軍たちを戦闘に起用するつもりらしい。多くのスンニが「スンニを守る」はずのアルカエダを完全に、そして極度に憎むようになってきているおかげで、この作戦はうまくいくかもしれない。--ホットエア--

昨日もアルカエダに反抗的なスンニ派イラク人がアルカエダの自動車爆弾によって大量に殺されたという話をアルカエダ、スンニ派への攻撃激化の持つ意味でしたばかりだが、スンニの間でも強行派の外国人テロリストとバース党残党との間で亀裂がどんどん深まっている。アルカエダが暴力によってスンニ派の寝返りを防ごうとしてるなら、スンニ派は忠誠心よりもアメリカが後押しをしているイラク政府側につくのとアルカエダにつくのとどちらが自分達にとって有益かという選択をするだろう。やたらにスンニのモスクをふっ飛ばして信者たちを大量殺害しているようでは、アルカエダもスンニ派の支持を保つのは難かしいのではないだろうか?

3. 民主党対民主党

マーサ議員の馬鹿げた決議案のおかげで、民主党でもブルードッグと呼ばれる鷹派とムーブオンと呼ばれる反戦左翼との間で大きく亀裂が生まれている。

マーサ議員の失態で、先の選挙で多数派になったとはいえ民主党は党としての方針が統一されておらず、イラク政策についても全くまとまりがついていないことが顕著となってしまった。

お気に入りのマーサ議員の失態はペロシ議長でも弁護しきれないほどひどかった。マーサ議員をずっと押してきた彼女としてはかなりきつい立場に立たされたことになる。

ところで反戦左翼に押され気味の民主党は気をつけないと上院で多数議席を失う可能性が出てきた。鷹派の民主党議員として出馬し反戦左翼の陰謀で民主党候補の座を追われ無所属として立候補して見事当選したジョー・リーバーマン上院議員は、もし民主党の議会が戦費を拒否するようなことになれば今後は共和党と共に投票すると宣言しているからだ。そうなれば上院議会は一票差で共和党が多数派としてひっくりかえる。

それもまたおもしろいかも。

February 27, 2007, 現時間 12:50 PM | コメント (1) | トラックバック (2)

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日付け → →February 26, 2007

シーア派への連続爆弾攻撃はサドルの仕業? まさかね

The English version of this entry can be read here.

今日はミスター苺のエントリーをそのまま紹介しよう。以下Big Lizards.net/blogより。

***********

ちょっとここ数日偶然にしては出来過ぎている事件がいくつも起きているので、ここでちょっと気になる点をあげてみた。

  1. モクタダ・サドルがイラク作戦変更と同時にイランへ遁走。
  2. サドルはマフディ愚連隊の仲間たちにもすみやかにイランへ避難しろと命令。あっと言う間にマフディ軍の姿はイラクから消えてしまった。
  3. 安全な場所からサドルはイラクに残っているマフディ軍のメンバーにほとぼりがさめるまで抵抗せずにじっとしてろと命令した。
  4. マフディ軍が街から姿を消したのと同時に、偶然にも大掛かりな自動車爆弾がシーア派居住地区で続けて爆発。しかも一つはシーア派の副大統領アデル・アブドゥール・マフディ氏の暗殺を狙ったものだった。
  5. サドルはすかさず「占領軍」が「スンニ」によるシーア攻撃をとめることが出来なかったと声明文を発表。「警備強化の真っ最中であるにも関わらず、我々は連続自動車爆弾によって我々の愛する罪のない市民が何千人と殺されるのを目の当たりにしている。」

    (無論この何千なんてのは大げさで、犠牲者の数は100人未満だろう。それに警備強化は真っ最中どころかまだはじまって二週間もたっていない。アメリカからの援軍もまだ予定の20%程度しかイラクに入国していない。こんな言い方はしたくないが、サドルはちょっと数字に弱いんじゃないだろうか?)

  6. 最後にブッシュの新しい作戦は完全に失敗だという見解が、サドルもイランもそしてアメリカメディアも全員で一致している。まだ計画のほんの一部しか実行されていないというのに!

このAP記事の巧みな結論に注目されたし。

サドルの声明文は、少なくとも42人が殺されたシーア派専門学校での爆発事件とほぼ時を同じくしてバグダッドにいるサドルの助手によって発表された。アル・サドルの手厳しい言語をつかった声明は今後の警備が難かしくなることの深刻さを示している。

ちょっと一歩下がって全体像を見てみよう。新作戦の前まで一般にいわれてきたことは、スンニとシーアのテロリストによって毎日平均100人のイラク人が殺されていたということだ。ブッシュの新作戦が始まって12日、この計算でいくと1200人のイラク人が殺されていなければならないはずだ。しかし1200人はおろか250人も殺されていない。ということは新作戦が始まってイラクでの死者の数は 80%も減ったことになる!新作戦が大成功だとは言わないが、少なくとも民主党がブッシュ大統領の政策をことあるごとに「無惨な大失敗」 とけなしているほど悪い結果ではない。

しかし昨日も今日もシーア地区で、あたかもサドルが予期したアメリカ軍による警備強化は大失敗するという事実を裏付けるかのように自動車爆弾が爆発した。マフディ軍なくしてシーアは安心できないというサドルの声明文が読まれたのと、まるで打ち合わせでもしたかのようにちょうどいいタイミングだった。

サドルはよっぽど運がいいのか、それともお〜? もしかして〜? ん? 僕の考え過ぎ?自動車爆弾を爆破できるのはスンニテロリストだけとは限らないからね〜。

もっともシーア派への自動車爆弾攻撃がサドルの仕業だなんてことを言うのは邪推というものだろう。まさかいくらサドルでも自分の政治勢力を有利にするために同族のシーアを殺すなんてことはしないだろう。いくらそれがアメリカ軍を追い出す結果になるからといって、いくらなんでもサドルにだって多少の愛国心はあるだろうし、、、

それにサドルがシーア派の副大統領を暗殺しようとしたりするだろうか? スンニ派の副大統領もいるというのに。アブドゥール・マフディはサドルにとっても仲間のはず, だよね?

いや...それがそうでもないんだなこれが。ウィキペディアによると アデル・アブドゥール・マフディ(Adel Abdul Mahdi)はSCIRIのメンバーである。首相の ノーリ・アル・マリキ(Nouri al-Maliki)はサドルの強い味方と噂されている。(口の悪いひとはマリキは、自分がイランの飼い犬であるサドルの、そのまた操り人形だとさえ言う。)そのマリキはダワ党の人間。

SCIRI とダワは宿敵だ。同じシーア派の支持を得ているとはいえ憎みあってるライバル政党なのである。しかもSCIRIはダワ党よりも強力でサドルにしてみれば邪魔な存在。

アブデル・マフディは長年隣国のイランに基盤をおいていた強力なシーア党であるイラク・イスラム革命最高評議会(SCIRI)のリーダーで、アメリカ政府の政策には反対していたがクルドやイラク全国議会(Iraqi National Congress)を含むアメリカが支援しているサダム・フセインに対抗するほかのグループとは強いつながりがある。

現在サドルはダワを通じてイラク政府をコントロールしようとしてるわけだが、暗殺されそうになった副大統領はダワのライバル政党のSCIRIのリーダー。-- ただの偶然かなあ?.

これらシーア派への連続テロ行為がスンニテロリストの仕業だという証拠はまだ確定されてない。第一爆弾積んだスンニのトラックがシーア派市民が目をこらして見張っているシーア居住区に簡単に入り込めるというのも変な話だ。

でももちろん僕はこれがサドルの自作自演だなんていう気は毛頭ないよ。いくらサドルがイランの息がかかってるからってそんなことがあるはずないよな。トム・クランシーの読み過ぎかな?

February 26, 2007, 現時間 6:10 PM | コメント (0) | トラックバック (2)

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イラク増派阻止議案で大失敗、マーサ議員赤恥を掻く

下院でイラク増派反対という拘束力はないが抗議としては意味のある決議案を通すことが出来民主党は気を良くしていた。この議決が上院でも通り国民の支持を得られれば、それを踏み台にこの次はいよいよ拘束力のあるイラク戦費停止議案も通せるかもしれないと意欲を燃やしていた。

しかし翌日の上院議会では可決に必要な賛成票を60票を集めることができず採決にすらもちこめずに議案は果てた。上院議会で可決できなかったことだけでなく民主党にはもうひとつ問題が生じた。

下院議会が反増派議案を通す直前、海兵隊出身で退役軍人としても申し分ない肩書きのあるジョン・マーサ議員がある議案を提案したのである。これはアメリカ兵が出動されるにあたって十分な休息期間をとっていなければならないとか、武器の安全性を確かめてからでなくてはならぬとか、一見アメリカ兵たちの身を守るかに見える提案だった。

民主党にとっては決して悪い議案とも思えないのだが、何故か民主党からは支持を得ていない。それどころか発案者のマーサ議員から距離を置こうとする動きさえ出ているのだ。そのことについてワシントンポストが詳しくかいている

民主党の新人ジョー・セスタック下院議員は退役海軍大将でイラク戦争反対派として政治力を得たひとだが、セスタック議員はマーサ議員の案はまだ救える部分もあるとしながら、反戦家として声高の議員もマーサ議員の軍隊の作戦に干渉する提案は「ちょっと不安」だと語る。「私はつい最近まで軍隊にいた身ですから、その経験から言わせてもらいます。」

どうもマーサ議員の独断的な行動は民主党内部でも問題なようだ。例えばマーサ議員はこの議案についてもほかの民主党議員達と、きちんと話あった上での発表ではなかったようだし、彼主催の反戦ウェッブサイトをはじめるにあたっても下院議長のペロシ女史にすら話しを通していなかったというのである。

マーサ議員の議案は実際には戦闘員の準備状態や武器の安全性など理不尽な条件をつけて大統領がいちいち議会にお伺いをたてないと軍隊が出動できないようにするという裏口から増派阻止をするという提案だったため、共和党からは戦費を削り取ろうとする陰謀だと激しい攻撃を受けている。にも関わらず民主党からマーサ案を弁護する声は全く聞かれない。

マーサ議員を援助してウェッブページをはじめた元下院議員で反戦運動家のトム・アンドリュース氏は激怒している。「問題は民主党にはどれだけ根性があるのかってことですよ。共和党がいくつもタッチダウンのパスをやってるというのに、民主党はフィールドにすら出てないんですから。」

それに間抜けなことに、マーサ議員はこの案の本当の目的がブッシュ大統領のイラク増派だけではなく、ブッシュ大統領の外交政策をことごとく阻止することにあるとべらべらウェッブサイトのインタビューでしゃべってしまったので、「軍隊を支持する」と主張してきたペロシ議長の足を踏み付ける結果となったのである。

民主党は全体的にイラク戦争には反対とはいうものの、必ずしも戦争をどう終わらせるかという点では意見が一致していない。

退役軍人やイラク帰還兵からなる議員たちの間では、動員されている軍隊の作戦に支障を来すような戦費差し止めは好ましくないという意見があるし、即刻撤退を望む左翼側は戦費を差しとめるなら差しとめるでさっさとやれ、とマーサの遠回しなやり方には多いに不満がある。

マーサ議員の勝手な一人歩きが民主党の間に深い亀裂をもたらしたようである。

February 26, 2007, 現時間 3:41 AM | コメント (0) | トラックバック (1)

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日付け → →February 25, 2007

アメリカ軍は撤退すべき、、ヨーロッパからだけど、、、

今日保守派が行き過ぎて完全な孤立主義になってるパット・ブキャナンのコラムを読んでふむふむなるほどという気がした。私はブキャナンは最近右翼が講じてファシズムに走る傾向があるのであまり好きではないのだが、それでもたまにはいいことをいう。イラクからイギリス軍が撤退するというニュースもだが、アフガニスタンへの長期出兵も乗り気でないNATOに対して、ブキャナンはいざという時に便りにならないNATOなんか見捨て、アメリカはヨーロッパから撤退せよと言う。

NATOは世界の勢力が集まっているなどというが、実際にはヨーロッパが危機にさらされた時にアメリカから助けてもらうための保険に過ぎない。ボスニアやコソボが示すようにNATOには一人稼ぎ人に25人の扶養家族がいるようなもんだ。

冷戦の後、国際家のインディアナ代表リチャード・ルーガー議員などは「NATOは遠征しないなら店じまいすべきだ」と言ったほどだ。ルーガー議員の発言はソビエトの脅威が消えた今、NATOはいい加減、世界平和維持の重荷を担ぐべきだという意味だった。

しかし1990年代のボルカン危機でヨーロッパは自分たちの遊び場すら警備できないことをあらわにした。アメリカが出ていってやさしく彼等を押し避けて事の始末にあたった。今日ヨーロッパがアメリカに向けて送っているメッセージはイラクから撤退し、イタリア、ドイツ、フランスなどはアフガニスタンでも戦いたくないというものだ。

「我々は家から出る気はありません。もしアメリカが帝国遊びをしたいならどうぞご勝手に。でも私たちは半世紀も前に撤退した場所へ我々の息子たちを送り出して戦わせるつもりなどありません。ご自分でおやんなさい。」

NATOは何のためにあるのだろうか?NATOなど常にアメリカの外交を批判しながらヨーロッパが危機に陥った時にアメリカをたよりにする脛かじりに過ぎないではないか。

NATOは経費がかかり過ぎる。我々はノルウェーからボルカン、スペインからバルティック、黒海からアイリッシュ海にかけて何十とある基地に何千という兵士を維持している。

それで我々は何を得たというのだ?なぜ我々の税金が自分達を防衛しようとしない金持ちの国々のために使われなければならないのだ?ヨーロッパの警備はわが国の警備よりも大事なのか?

世界大戦の時は一次も二次もヨーロッパはドイツから守ってくれと我々に助けを求めた。そして我々は彼等を救った。冷戦の初期の頃、ヨーロッパは東西ドイツの間にはいって防衛にあたったアメリカ軍を歓迎した。

だが現在、その脅威と共に感謝の意も消えた。今、福祉機構が国の富を食い尽くし、国民は老齢化し、町々が凶暴な移民に満たされている時、彼等はアメリカにこれまで通り彼等を守ってくれというのである、我々のそのやり方を常に批判しながら。

こんなもの同盟とは言えない。こんなものパートナーシップでもない。毛布を切り裂く時が来た。彼等が自分達の国を守る気がないのなら放っておけ。歴代の国々がしてきたように強い国が弱い国を制覇すればいいのである。

第二次世界大戦から60年もたち、冷戦から15年もたった今、ヨーロッパの防衛はヨーロッパの責任だ。

さすが生粋の孤立主義だけのことはある。

しかしアメリカがヨーロッパから完全に撤退する必要はない。ドイツの基地は閉めてポーランドあたりに移してはどうなのだろう。元ソビエト圏の新しいヨーロッパはかなり親米だし、ロシアの脅威はまだまだ存在するので彼等はアメリカを歓迎してくれると思うが。

またヨーロッパだけでなく、韓国や日本からもアメリカは撤退し、アジアの防衛はアジアに任せるというふうになるべきだろう。最近日本はその気になってきてるみたいだし、韓国などはアメリカに出ていけ、出ていけ、と騒いでいるのだからちょうどいい機会だ。

この際だから金のかかる海外基地はなるべく閉めて1990年代にがたがたになったアメリカ軍の再建にお金を使うべきだ。

February 25, 2007, 現時間 4:53 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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日付け → →February 24, 2007

武士道と現代戦略が衝突した『硫黄島からの手紙』

私は負け戦は好きではないので第二次世界大戦で日本軍側からみた戦争映画を観るのは気が進まない。硫黄島の戦いを描いた映画なら、ジョン・ウェイン主演の「硫黄島の砂」でもみたほうが気分がすかっとする。やっぱり戦争映画は勝ち戦を観たい。

しかしクリント・イーストウッド監督の「硫黄島からの手紙」は勝ち負けは別として興味深い映画だ。

物語は硫黄島決戦の総指揮官となった栗林忠道陸軍中将(渡辺 謙)が硫黄島に赴任するところから始まる。初日から古いしきたりに従って海辺で敵を迎え撃とうと浜辺で穴掘りを命じていた大杉海軍少将(阪上伸正)と無駄な戦闘で戦士を失いたくないと考える栗林中尉との間で作戦上の衝突が起きる。

また栗林中尉は赴任早々頼りにしていた海軍の艦隊がサイパンで大敗し空軍も海軍も日本本土守備に向かったことを知らされ、硫黄島にいた海軍将校たちはそれを知っていながら赴任してきた指揮官の陸軍中佐にそのことを黙っていたことを知り、栗林は「大本営は一般市民だけでなく軍隊もだまそうというのうか?」と憤りを隠せない。

栗林中尉はアメリカに駐留していたこともあり、西洋風の現代的な戦略が頭にあるのだが、大杉や他の副官たちは御国のためにどのように勇敢に名誉の戦死するかという考えしかなく、どうやってこの戦に勝つかという思慮がまったくない。どのような事態になっても最後まであきらめず戦い硫黄島を守り通す目的の栗林中尉は、攻めてくるアメリカ軍だけでなく内部で何かと玉砕したがる将校たちとの双方と常に戦わねばならないはめになる。

映画の主人公は栗林中尉であるが、ナレーターの立場にいるのは西郷昇(二宮和也)という若い兵士で、彼はもともと軍人ではなく一介のパン屋である。身重の妻を残して召集された身で内地で威張り腐って日本市民を虐待していた日本軍がやっている戦争など全く興味はないし、名誉の戦死などごめん被りたいと思っているただの一等兵である。だからこんな臭い島アメリカにやっちまえとののしって上官にさんざん殴られたりする。



硫黄島からの手紙    硫黄島からの手紙

西男爵(伊原剛志)、栗林中将(渡辺謙)

私は渡辺謙以外の役者は全く知らないが、二宮和也の演技はあまり日本人らしくないという印象を受けた。しかし現代っ子の日本人というのはこういうものなのかもしれない。

この映画は決して反日ではないが、軍事独裁政権であった日本軍の弱さがどこにあったのかということを考えさせられる場面がいくつもあった。例えば、ひとりひとりの将校が個人の手柄ばかりを優先する武士道的な考えが先行しすぎ、戦国時代の日本で「や〜や〜我こそは〜」と刀を振り回して馬を蹴散らすような将校は自分の部隊がどのような行動をとることが戦闘全体に有利になるかとうことを考えていない。何かと刀を振り回しては威張り散らす伊藤海軍大尉(中村獅童)や、戦況が悪くなって指揮そっちのけで玉砕を嘆願する足立陸軍大佐(戸田年治)などがいい例である。こんな指揮官に指揮される部隊はたまったものではない。

そんな中で栗林の意図を理解し現代風の戦争に取り組むのは男爵でオリンピックの乗馬で優勝したこともある西竹一陸軍中佐(伊原剛志)である。西男爵はハリウッドの俳優たちとも食事を交わしたこともあり英語もはなせる教養の高い人物であり、負傷したアメリカ兵に治療を施せと部下に命令するほどの人情家でもある。捕虜にしたアメリカ兵の母親からの手紙を読んでアメリカ兵は鬼畜ではない、彼等も同じ人間だと気が付く日本兵たち。

この映画は硫黄島においてアメリカ軍と戦う日本軍の立場から語られているにも関わらず、アメリカ軍の存在はほとんどない。この映画の主題は日本軍側の独裁制の問題と、伝統的な武士道と現代的な戦略の衝突を描いた映画であるといえる。

もし日本軍が栗林や西のような将校に多く恵まれていたならば、日本軍はアメリカ軍に勝ったかもしれない。だが、もし日本軍が栗林や西で満たされていたならば、アメリカとの戦争など最初から始めなかった、、と言うこともできる。

February 24, 2007, 現時間 7:24 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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アルカエダ、スンニ派への攻撃激化の持つ意味

24日、バグダッド近郊のある聖廟でトラック爆弾が爆発し35人が死亡、60人が負傷するという事件があった。バグダッドで自動車爆弾が爆発したというニュースを聞いても、またか、と思われる方も多いだろうが、明らかにアルカエダの仕業と思われるこのテロの標的がスンニイラク人であることが興味深い。

外国人勢力であるアルカエダと地元抵抗勢力だったスンニイラク人とは、フセイン政権崩壊後米国及び同盟軍をイラクから追い出すという目的で当初は協力関係にあった。だが地元イラク人を卑下しているサウジ・ヨルダン系の外国人勢力とイラク人との間では最初からかなりの亀裂があった。特にザルカーウィのシーア派に対する残虐な行為は同じイラク人であるスンニ派イラク人からかなりの反感を買った。

すでに2004年の暮れあたりから外国人勢力に嫌気がさしたスンニ派部族のリーダー達が内々にではあるがアメリカ軍と和平交渉をおこなってきたことをご存じの方も多いだろう。アメリカ軍の新作戦が始まりテロリストへの取り締まりがより厳しくなるにつけ、無駄な抵抗は止めて安定したイラク政府を求めるスンニイラク人と、なんとしてでもイラクの混乱状態を保ちたいアルカエダ勢力との間の亀裂がさらに深まったものと思われる。

(攻撃を受けた)バグダッドから50マイルほど西にあるハバニヤーの聖廟のイマームはアメリカに支援されているイラク政府へのアルカエダを含めた武装勢力の攻撃に反対していた。

すくなくとも35人が殺され62人が負傷したと、ハバニヤーのアブドゥール・アズィズ・モハメッド少尉は語った。ハバニヤーは反乱軍の温床であるラマディとファルージャの中間に位置する。

犯行を認める宣言はまだ誰もしていないが、バグダッドの西にあるアンバー地区のスンニ同士の争いだという疑いが強い。武装勢力は最近政府を支持し暴力に抗議するスンニリーダーたちへの攻撃を強めている。

このようなテロ事件が相次ぐことで注意をしてみていないとイラクは混乱がさらに深まっているような印象を受ける。だが、アルカエダによるスンニイラク人への攻撃が増えているということは、それだけ反乱軍内部でのまとまりがつかなくなっているということを意味する。これがあともう少しで勝利をつかもうという勢力の行動だろうか? 長期に渡る戦争に疲れてきたのはアメリカ市民だけではないのだ。

アメリカのメディアも含め世界中のメディアはほとんど報道していないが、イラクではアメリカ兵ひとりが戦死するにあたり、その10〜20倍のテロリストが殺されているのである。アメリカ市民がアメリカ軍の犠牲で士気が弱まるのであれば、その十何倍の犠牲を出している敵側の士気消失も過小評価すべきではない。

スンニイラク人の立場に立って考えてみれば、これ以上の抵抗に何の意味があるというのだろう?フセインは処刑されてしまった。戦争によるバース党の再興は先ず望めない。外国からの助っ人は次から次に殺されてしまう。にも関わらず新イラク政府はくずれそうもない。アメリカメディアやアルカエダが繰り返しアメリカ軍は臆病者だからちょっと踏んばれば逃げ出すと繰り返しているにも関わらず、そんな気配は全くない。民主党が選挙で勝ったらアメリカ軍は退散すると聞いていたのに、アメリカ軍は撤退するどころか増派計画を進めている。いったいこんな戦いが何時まで続くのだろう? かといって自分達は外国人テロリストのように自爆する気などさらさらないし、「おい、もう駄目なんじゃねえのかこの抵抗ってやつさあ、この辺が潮時じゃねのかあ?」と考えているスンニ派も多いのではないだろうか?

またこのテロ攻撃がバグダッド市内で起きたことではないということにも注目すべきである。ファルージャ地域、特にアンバーはアルカエダテロ軍団の本拠地であるはずだ。自分達の本拠地で自分らへの犯行分子を処罰するような行為に出ているアルカエダの状態を考えてみよう。

イラクでテロがあったというニュースを聞いて、『アメリカの新作戦はうまくいっていない、イラクはこれまで以上に荒れている』と判断する前にテロ攻撃は何処で起きて誰が誰にやっているのか考える必要がある。

私はこれはアメリカの新作戦がうまくいっていて、アルカエダが追いつめられている証拠だと考えるが、みなさんはどうお考えだろうか?

February 24, 2007, 現時間 5:27 PM | コメント (2) | トラックバック (1)

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日付け → →February 23, 2007

ミネアポリス空港イスラム教タクシー運転手の乗車拒否に厳しく対処

去年の10月アメリカのミネアポリス空港において一部のイスラム教タクシーの運転手が酒類を持った乗客を拒否するという事件が相次いでいることをお話した。いまや空港に出入りするタクシー運転手の3/4がサマリア出身のイスラム教徒であることから、乗客からの苦情が殺到し空港側もその対処に困っていた。

ミネアポリスの空港ではタクシーがお客を拒否した場合、一旦空港を出てタクシー乗り場の列の最後部に並び直さなければならないため、暇な時は2時間も3時間も自分の番が再び回って来るのを待たなければならない。そこでこの待ち時間を不服に思ったタクシーの運転手らが、空港に特例を出してもらい、イスラム教徒のタクシー運転手が酒類を持っている、または持っていそうなお客を拒否する権利をもつ特別許可を申し出ていた。空港側は宗教を理由に短距離のお客を断る運転手が出るのを恐れ、この申し出を却下した。

しかし、いくつものタクシーに乗車拒否をされた外部からの乗客から苦情が殺到しているため、空港側は酒類を拒否する車は特別な色のライトを車の上につけることを提案した...

しかし少なくとも今回に限っては、この提案は市民の間で非常に悪評版であったため、案はお釈迦になった。

空港側はタクシー会社の代表者や地元イスラム教団体、サマリア移民団体代表らを招いたりして、自主的な譲歩などお互いに納得のいく解決方法を話し合ってきたが、タクシー運転手側の譲歩は全くなかったという。そこで空港側はタクシー運転手による乗車拒否にたいしてさらに厳しい対応策を提案した。

結果、空港委員会は乗車拒否に対する厳しい罰則を提案する。一回めの違反は30日間の空港での営業許可の差し止め。二回目からは許可とり消しとする。

あっぱれ、あっぱれ、ブラボー!

空港側は一般利用者からの意見を求めており、三月二日まで手紙を受け付けるということだ。私は空港側が運転手側の理不尽な要求を受け入れるのではないかと心配していたのだが、かえって厳しい対処をするとはあっぱれである。

ここはアメリカ、アメリカのやり方が気に入らないならアメリカでタクシーの運転手などするなといったところだろう。ところで、イスラム教徒が酒類を運送できないというイスラム法は存在しないと他のイスラム教徒らは言っている。ニューヨークなどでもアフリカ系やアラブ系のイスラム教運転手がいくらでもいるが、酒類を持っていて乗車拒否されたなどという話はきいたことがない。またカリフォルニアなどイスラム教徒が経営するコンビニでいくらも酒類は売られている。イスラム教徒は自分達が酒を飲むことは禁じられているが、他宗教のものが酒を飲むのを阻止する義務はない。

ここでも何度も紹介しているが、一部のイスラム教過激派はなんとかアメリカや他国にイスラム教を広めようとしている。そしてそれはこのような小さなことから始まるわけだが、我々はその度ごとに戦って勝たねばならない。そうでないと気が付かないうちにいつの間にかアメリカがシャリア法によって支配されることになるからだ。

February 23, 2007, 現時間 1:45 PM | コメント (1) | トラックバック (1)

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アメリカ軍がイラクで戦う意義

先日カカシはイラク戦争に勝つのは重要で70%近くのアメリカ人がイラク戦争に勝つことは重要であると考えていると書いたことに関して、いったいイラクで勝つとはどういうことなのか、という質問がアセアンさんからあった。それについてアセアンさんはご自分のブログで穏健派?タカ派?という題名で書いておられるのでこれについてちょっと返答してみよう。

軍隊は外交交渉が潰えた後に出番が回ってくる的な言説もある訳ですが、それをそのまま使用するならば現在のイラクの状況は「話し合い」という手段が尽きてしまった為に「軍隊」という武力組織が登場していることになります。

つまり、相手を脅しつけようとして”手を振り上げた”状態ではなく、「既に相手をぶん殴ってしまった状態」な訳です・・・そのぶん殴られた相手とはフセイン大統領であり、彼の政権、体制だったのですから、そういう意味ではブッシュ大統領が既に発表しているように「軍事的な勝敗は決した!(=米国が勝利した)」のは間違いがないと考えます。(結論を言うと、一旦、行使してしまった軍事力はその強弱に関係なく、最後迄使い切るしか終結させることは非常に難しい、が故にその行使の判断には重大な責任があり、抜いたからには重大な覚悟が必要だ!っということですが・・・

 問題はその後の「占領政策」にあったのは事実です(ラムズフェルドなんかは、実はその辺り迄は深く考えていなかったのではないか?という雰囲気ですが)。フセイン政権を打倒する為の”懲罰的攻撃”は米国流の理屈からすると「祖国(米国)を護る為の戦い」だったとは思いますがその後の地上軍(州兵を主体とした)の侵攻から彼らの活動(治安維持活動という名称が示すように)の全ては、新生イラク国民を”敵”とは認識することではなく、それこそ平安な生活をイラク国民へ取り戻すことを目的としていたはずです。

現在のイラクで米軍は一体何と戦っているのか?それは何の為なのか?が(多分)一般的な米国民も、共和党も民主党も実は良く分からなくなっているのではないか?っと思えて仕方が無い。 (強調はカカシ)

 上記でも書いたように「米国本土の安全保障の為」という理屈は、タリバン政権とフセイン政権を崩壊させた時点で決着が付いている訳です(報復攻撃、懲罰的攻撃という意味ですが)。

先ずブッシュ大統領はフセイン政権を倒した直後、イラク戦争に勝利したとは言っていない。何度も言うがブッシュ大統領がバカだと思っているひとたちはブッシュが不注意な言葉使いをしていると思う傾向があるが、反ブッシュ派が考えるのとは裏腹にブッシュ大統領は言葉を非常に選んで使うひとなのである。ブッシュ大統領は「主な戦闘は終了した」とは言ったが、あえて「勝利した」とは言わなかった。なぜならブッシュ大統領はイラク復興はそう簡単にはいかないだろうと最初から予期していたからである。ブッシュはそれがどのくらい難かしい作業であるかという計算違いはしたかもしれないが、イラク国内の反乱軍や外国からイラクに潜入してくるテロリストたちと激しい戦いが長期にわたって続くことは考慮に入れていた。それはラムスフェルド防衛長官にしても同じである。

だからイラクに外国人テロリストが集まる可能性について問われたとき、ブッシュ大統領は「Bring it on! (どんとこい!)」と答えたのだ。またラムスフェルド長官もアメリカ国内で戦争をするのではなく、戦争を敵側の陣地にもっていくのだと語っていた。

つまり、イラク戦争はテロリストによるアメリカ国内への攻撃を防ぐために必要不可欠な戦争なのだとブッシュ政権は言いたかったのである。しかし、ブッシュ大統領もラムスフェルドもイラク戦争が対テロ戦争の一貫なのだということをアメリカ国民に充分に説明できていないというのは事実である。私がブッシュ大統領に対して持っている不満があるとしたら、一重にこの「説明不足」にある。

アメリカがイラクで戦っている最終的な目的はイラクの治安維持でも民主化でもない。イラクの治安維持や民主化はアメリカの最終目的を達成するためのひとつの手段に過ぎないのである。アメリカのイラク戦争は対テロ戦争の一部なのだ。アメリカ軍はアメリカをテロ攻撃の脅威から守るために戦っているのである。イラク市民には気の毒だが、イラクはそのための最前線となってしまったのである。

しかしイラクでアメリカ軍がアルカエダのような外国人テロリストと戦うことは対テロ戦争だと言えるかもしれないが、何故イラク人であるスンニ反乱軍やシーア民兵を戦うことが対テロ戦争の一部だと言えるのか不思議に思われるひともあるだろう。

アメリカがアフガニスタンと戦争をしたのも、フセイン政権を倒したのも、911が原因ではあるが、911への報復が理由ではない。ブッシュ大統領はアフガニスタンを攻撃する際に、アメリカは今後一切テロリストもテロリストを擁護する政権も許さないと宣言した。我々と共にテロリストと戦わないのならテロリストの味方をすることになる、とも言った。

アフガニスタンのタリバンが攻撃されたのはアルカエダというテロ組織とその首領のオサマ・ビンラデンを匿っていたからだし、フセインが攻撃されたのもフセイン政権がアルカエダやハマスなどのイスラム教過激派を支援していたことが原因だ。だからイラクにフセイン政権がなくなったとはいえ、戦後の動乱でイラクがテロリストの温床となってしまうのであればイラク戦争の意味が全く失くなってしまうのである。アメリカ軍がスンニ反乱軍やシーア民兵と戦う理由は、これらの勢力が生み出す混乱を利用してイスラム教テロリストがイラクで繁栄してしまうのを防ぐことにある。イラクが民主化することによってテロリストの温床を拒絶するのが最終的な目的なのだ。

ブッシュ大統領がそのことを国民が納得できるほどきちんと説明していないので、イラクでいった何が起きているのか、アメリカは何をやっているのか、理解できていないアメリカ人が多いのではないかと思っていたのだが、今日パワーラインで発表された世論調査を読んでちょっと元気つけられた。

パブリックストラテジーによって行われた世論調査によると、57%のアメリカ人が「イラク戦争は国際的なテロ戦争として大事な鍵を握っている」と答えたという。また57%が「イラクでの任務を完了することを支持し、イラク政府がイラク市民のために警備維持をすることができるまでアメリカ軍を駐留させるべき」だと答えた。

さらに56%が「ブッシュの政策には心配な点も多くあるが、戦争中である以上アメリカ人は大統領のを後ろから支えるべきだ」と答えた。また53%が「民主党が大統領にイラクから塀を撤退させようと押しているのは行き過ぎであり時期早尚である」としている。

また同じ調査において60%がイラクは多分安定した民主主義にはならないだろうと予測し、60%がブッシュの仕事ぶりには不満であると答えている。しかしながら民主党とは違って回答者たちはこれらの問題とイラクにおいてどのように前進すべきかということは区別して考えているようだ。

もっともこの世論調査の対象となったのは大学出で40歳以上の大人がほとんどだったことが結論に偏った影響を与えていると考えられるため、この世論調査のみでアメリカ市民のほとんどがイラク戦争の意義をよく理解していると解釈するのはちょっと乱暴だろう。しかしアメリカの中年世代がカカシと同じように考えてくれていると知ったことは心強い。

February 23, 2007, 現時間 3:14 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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いよいよ始まったヒラリー対オバマの非難合戦

いよいよ民主党の大統領候補の戦いは始まったようである。

ヒラリー、オバマ両氏、非難合戦=民主党指名争い−米大統領選

 【ワシントン22日時事】2008年米大統領選挙で民主党候補指名争いの先頭を走るヒラリー・クリントン上院議員とバラク・オバマ上院議員の両陣営が 21日、激しい非難合戦を展開。民主党候補指名争いの「開幕戦」となる来年1月のアイオワ州党員集会までなお1年近く残し、2大候補のつぶし合いの火ぶたが切って落とされた。
 米メディアによると、両陣営の非難の応酬は、かつてクリントン前大統領のために資金集めに奔走したハリウッドの大物デービッド・ゲフィン氏がオバマ陣営にくら替えし、その資金集めのホストになったことが発端。それにとどまらず、同氏はヒラリー氏批判も繰り広げた。
 ゲフィン氏はスティーブン・スピルバーグ監督らとともに映画制作会社「ドリーム・ワークス」を創立した人物。ニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューで、「クリントン前大統領は無責任な人間。ヒラリー氏は野心満々ではあるが、戦時に国をまとめていけるとは思わない」と切り捨てた。
 これに、ヒラリー陣営は「オバマ氏の資金調達係からの個人攻撃」といきり立ち、オバマ氏による発言撤回を要求。これを拒否する同氏の政治的資質を問題と見なす声明も出した。

まだアイオワ選まで一年もあるのにこんなに早期から殴り合いが始まるとは驚いた。ヒラリーとオバマは双方のウェッブサイトでお互いを攻撃しあっているが、その内容はかなり過激なものになってきている。先ずはヒラリーのウェッブサイトから:

オバマ上院議員は斬ったり焼いたりの政治活動を昨日批判していながら、自分の(選挙運動の)資金調達会長にクリントン上院議員と彼女の夫を辛辣に個人攻撃させている。

もしオバマ議員は誠実に政治活動のトーンを変えたいと考えているのなら、氏は即座にゲッフン(資金調達会長)の供述を糾弾し、氏を選挙運動から解雇し集めた資金は返還すべきだ。

民主党は政策について激しく討論を交わすべきではあるが、わが党においてオバマ議員の資金調達会長がしているような個人的な罵倒が存在する場所はない。

これに関してオバマ議員の返答は面白い。

バラク・オバマはクリントン夫婦とかつてのクリントン最大の支持者との間の仲たがいに関わるつもりは全くない。皮肉なことにクリントン夫婦はデイビッド・ゲッフンが(クリントン氏のために)1800万ドルの資金を集め、(ホワイトハウスの)リンカーンの寝室に招かれ寝泊まりした時は何の文句もなかった。またさらに皮肉なのは、黒人であるバラク・オバマが候補に選ばれれば、民主党全体が一緒に引きずりおろされると語ったサウスカロライナ州上院議員ロバート・フォード氏の支持を全面的に受け入れていることだ。

なんとバラク・オバマはアメリカ最初の黒人大統領(黒人に同情的という意味で)と言われたクリントン大統領の妻ヒラリーを人種差別者だと言って攻撃しているのだ。

さて今日になって、オバマが完全に手中に入れたと思っていたノースカロライナの有力な黒人コンサルタントが、オバマではなくヒラリーと契約を結んだことが明かになった。このコンサルタントはもう一人の候補者エドワードとも契約交渉中だったらしいのだが、どうやらヒラリーが提案した月一万ドルの契約費が他の二人を上回っての落札だったようだ。

オバマの選挙運動委員会はこのコンサルタントとオバマは契約寸前だったのを横からクリントンが契約を奪い取ったとして、オバマ側とコンサルタントのかわしたメールをメディアに公開するなどしてヒラリーを攻撃している。

エドワードはこの間反カトリックの下品なブロガーを雇ったり解雇したりしてかなり評判をおとしてしまったし、アメリカ社会の格差を売り物にして自分は貧乏人の味方だと言っておきながら、貴族のような大豪邸を建てていることが明かになってしまったりで人気がた落ち。

オバマとヒラリーの戦いはアイオワの民主党集会までの一年間どうやら激しくなりそうだ。

February 23, 2007, 現時間 1:52 AM | コメント (0) | トラックバック (1)

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日付け → →February 22, 2007

エルサレム、なぜ通路修復工事が問題なのか

今、イスラエルのエルサレムでは宮殿に続く通路の修復工事を巡ってイスラム教徒による暴力沙汰が起きている。下記は9日の毎日新聞の記事。

エルサレム旧市街のイスラム教の聖地ハラム・アッシャリーフ(ユダヤ名・神殿の丘)につながる通路の修復工事を巡り、金曜礼拝に集まったイスラム教徒が9日、投石などで激しい抗議行動を展開、イスラエル警察が聖地に入場してゴム弾や催涙ガスを使用する事態に発展した。死者はいない模様だが、双方に負傷者が出た。

 イスラム教徒はイスラエル当局が実施している同工事について「聖地が破壊される恐れがある」と激しく反発。指導者らが9日の礼拝にあわせて大規模な抗議行動をするよう呼びかけていた。

 高台にある聖地の下部にはユダヤ教徒が祈りをささげる「嘆きの壁」があり、投石が始まった後、イスラエル警察はこの付近からユダヤ教徒らを退避させる一方、聖地に入場して催涙ガスなどを使用した。イスラム教徒の一部は聖地の「アルアクサ・モスク」内に陣取るなどして抗議を続けた。毎日新聞 2007年2 月9日 21時22分

いつものことではあるが、イスラム教徒側の主張はただの言いがかりだ。この通路はテンプルマウント(神殿の丘)にあるアルアクサ・モスクに続く道ではなく、丘の下部にあるユダヤ・キリスト教の聖地へとつながる通路である。第一、イスラエルはこれまで存在しなかった通路を新しく建築しているわけではなく、すでに存在していた通路が数年前の地震で破壊された際に臨時に建てられた木造通路を、もっと安全な通路へと修復するために工事をしているに過ぎない。通路がモスク破壊につながるというのであれば、とっくの昔に破壊されていたはずである。以前にもイスラムは惜しみなく奪うで書いたように宗教的に価値あるものを破壊するのはイスラム教徒のほうでありユダヤ教徒ではない。

では何故、モスレムたちはこの修復工事にこうもムキになっているのだろうか。実は丘の上から聖地へつながる通路はモスレムが管理しているため、イスラム教徒以外の信者は通ることができない。モスレム以外の信者が聖地へいくためには下部にあるこの通路を通る以外にないのである。つまり、モスレム達はインファデル(不信心者の意味)が聖地に入るのを全面的に阻止しようとしているわけだ。

この話を理解するためには神殿の丘にまつわる歴史的背景を振り返ってみる必要がある。ここでウィークリースタンダードに掲載されたこの記事を参考に考えてみよう。(Ramping Up the Violence, The truth about the Temple Mount controversy. by David Gelernter, 02/26/2007, Volume 012, Issue 23)

先ず考古学の立場から考えてこのあたりは遺跡の宝庫である。ローマ時代から種々の文化が建築しては破壊してきた歴史が地下何層にも渡って埋まっているのだ。であるからイスラエルの考古学者やオーソドックスの宗教家の間でも古い通路のある場所には問題があったため、修復される際にこの通路をどこに建設するかでかなりもめていた。

しかしながらイスラム教徒が通路修復を反対しているのはこのような考古学上の立場からではない。

神殿の丘はエルサレムにあるWagfと呼ばれるイスラム教機構によって管理されているが、丘におけるどのような発掘作業も工事もWagfはイスラエルの承認を得なければ着工できないことになっている。1996年、イスラエル政府は何故か大きなイスラム教地下聖廟の建設を許可した。工事がはじまるとイスラム教徒たちはさらに「非常出口」の必要性を主張。イスラエル政府はこれもまた許可してしまった。

神殿の丘は考古学的にも遺跡の宝庫であると書いたが、Wagfはこの土地における発掘をかたくなに拒んできた。おかげでこの土地にはまだまだ発掘されていない遺跡がぎゅう詰めになっていたのである。その貴重な遺跡がこの「非常出口」工事の際に2000平方メートルにわたり6000トンという莫大な量の土とともに運び出されてしまった。しかもこの土はごみため場に無造作に積み重ねられ放ったらかしにされたうえに、その上に積もったゴミで遺跡もなにもごっちゃになってしまったのである。

これには世界中の考古学者が悲鳴をあげて当時のイスラエル首相エクード・バラク氏にイスラム教徒による工事をやめさせるよう嘆願した。

「世界の世襲財産がダンプトラックによって運び出されてしまっている」とビビカル・アキオロギー・レビュー(聖書考古雑誌)の編集者ハーシェル・シャンクス(Hershel Shanks) は2000年7月のワシントンポストに書いた。「エルサレムの神殿の丘に存在する遺跡を大切に思う人々ならだれもイスラエルがWagfを止められないことに怒るべきだ。Wagfは違法にイスラム教徒だけでなくユダヤやキリスト教徒にも歴史的に貴重な遺跡を破壊している。」

イスラエルでは政党を超えた何十人という著名人がバラク首相にこの破壊をやめさせるようにと嘆願書を送ったがバラク首相は聞き入れなかった。当時バラク首相はパレスチナとの「ピースプロセス」と呼ばれた和平交渉を進めるのに必死でイスラム教徒をやたらに刺激したくないという方針をとっていたからだ。

しかし神殿の丘の管理人としてはおよそ適切ではないイスラム教のWagfなるものが神殿の丘を牛耳っているのか、これもイスラエルの長年に渡る妥協政策が仇になっている。

1947年に国連が英国パレスチナにユダヤ教とアラブの政権を隣同士に創設した際、エルサレムはどちらにも所属しないということで国際化されるはずだった。シオニストたちはこれを受け入れたがアラブ人たちは拒絶した。そして1948年の5月レバノン、シリア、イラク、エジプト、そしてトランスジョーダンのアラブ連盟の連合軍は新しいユダヤ国を攻撃した。彼等はエルサレムを破壊することには失敗したが神殿の丘が建つ旧市街のある、エルサレムの大事な半分を獲得した。その後20年間にわたってヨルダン王国はユダヤ人の旧市街への入境を阻止し西の壁への通路を拒否した。そして彼等は避難したユダヤ人の代わりに組織的に市にあったユダヤ教寺院を次々に破壊した。

1967年(六日戦争)にエジプトが率先して起こしたイスラエルへの攻撃の際、イスラエルは神殿の丘を取り戻した。その時イスラエルはヨルダン人がユダヤ教徒の墓地を掘り起こし墓石を使って道路や公衆便所の建設に使っていたことを知ったのである。

にも関わらずその直後イスラエルは一方的に丘の管理をWagfに引き渡した。これはバラク首相が30年後にWagfによる丘の冒涜を許したのと全く同じ、みじめな胸が張り裂けるほど切実な友情と戦争はもうしたくないと言う渇望からの仕草だった。

むろんこの好意がイスラム教徒によってどのように「恩返し」されたか我々はよく知っている。

先週私はエルサレムの市長が修復工事を一時停止すると発表したのを聞いた。イスラエルがイスラム教徒に好意から妥協する度にイスラム教徒らによる敵意はつのり、その憎悪は一層深まる。もう何十年もの歴史がそれを証明しているではないか、なのに何故イスラエルは同じ間違いを何度も繰り返すのであろうか? 神殿の丘はユダヤ教徒によって建設された大事な丘である。そしてこの土地はユダヤ教徒だけでなく、キリスト教徒にも、そしてイスラム教徒にも大切な聖地なのだ。それをイスラエル政府は遺跡などには何の興味もない野蛮人に明け渡してしまったのだ。

これまで破壊の限りを尽くしてきたイスラム教徒たちがアル・アクサを守るために通路の修復工事を阻止しているなどというのは偽善も甚だしい。かれらは聖地を自分達の手で破壊し続けるのをユダヤ教徒やキリスト教徒に邪魔されたくないだけなのだ。

February 22, 2007, 現時間 5:39 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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アメリカ、イラン空爆までの二つの条件

20日付けのニュースだがBBC放送がアメリカはいよいよイランを空爆するらしいと報道した。

米、イラン空爆計画を策定か=核・軍施設が攻撃対象に−BBC

2月20日15時0分配信 時事通信

 英BBC放送(電子版)は20日、米国がイランを空爆する非常事態計画を策定しており、空爆に踏み切った場合、標的は核関連施設にとどまらず、大半の軍事施設も攻撃対象になると報じた。軍事施設には、空軍と海軍の基地をはじめ、ミサイル関連施設や各種司令部も含まれる。
 外交筋によると、米フロリダ州にある中央軍司令部では既に、イラン国内の攻撃目標の選定を終えている。核施設には中部ナタンツのウラン濃縮施設や、同じく中部のイスファハン、アラク、南部ブシェールの関連施設も含まれる。
 一方、実際に攻撃開始となるには2つの状況が考えられ、1つはイランが核兵器を開発していると確認された場合。もう1つは、イラク駐留米軍が攻撃を受け、攻撃へのイランの関与が分かった場合とされる

このブログを愛読されている方々にはこの報道はニュースでもなんでもない。それどころか何を今さら、といったところだろう。しかしここで米国がイランを攻撃する状況として上げられている二つの条件には笑ってしまう。こんな条件はいつでも満たされるではないか。

先ず一つ目『1つはイランが核兵器を開発していると確認された場合』だが、IAEAの報告によればこの条件は早くも満たされているといえる。22日に提出された国際原子力機関(IAEA)の報告でははイランが国連安保理の決議を無視して濃縮活動を拡大させているとしている。以下読売新聞より。

報告によると、イランは昨年12月23日の安保理決議採択から60日間の「猶予期間」中も、中部ナタンツの地上施設で遠心分離器164個を連結した濃縮装置「カスケード」を運転し、低濃縮ウラン生産を続行。これまでに注入した濃縮ウラン原料の量は66キロ・グラムに達した。

報告によると、イランが産業規模を目指すナタンツの地下施設では、新たに遠心分離器164個で構成するカスケード2系列の設置を完了し、回転試験に着手。さらに2系列のカスケードも近く完成する。

となれば二つ目の条件「イラク駐留米軍が攻撃を受け、攻撃へのイランの関与が分かった場合」にかかってくるわけだが、アメリカ軍はすでにこの話をこの間から何度も繰り返している。先日もイラクでアメリカ軍によるイラン関与の証拠を陳列した報告会がひらかれたばかりだ。

アメリカがこんなすぐ満たされる、もしくはすでに満たされている、状況を戦争開始の条件とする理由はいったい何か? 英BBCの報道はアメリカの公式発表ではないが、これはアメリカがわざと流した情報なのではないかという説もある。このような報道をする一つの理由は無論イランへの牽制もあるわけだが、イランはアメリカの脅しなどあまり怖がっている様子はない。となればこれはイランへというより国連への警告だと言える。

ご存知のように現在国連安保理が行っている経済制裁は全く効き目のないものだ。だからもし国連がアメリカによるイラン攻撃を防ぎたいのであればもっと厳しい効果のある経済制裁を行えとアメリカは国連に促しているわけだ。

しかしイラクの時でもそうだったように、国連安保理の決議などあんまり当てにはならない。そうやってアメリカがイラン空爆を実際にはじめたら、国際社会は「イランが核開発をしていたという証拠は全くなかった、アメリカのつくりあげたでっちあげだ。」とまた騒ぐのであろうか?

February 22, 2007, 現時間 2:08 PM | コメント (0) | トラックバック (1)

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日付け → →February 21, 2007

日本女性の半島引き上げ体験本がアメリカでボイコットされる理由

韓国による反日感情が強まるなか、韓国は日本バッシングになんとかアメリカを巻き込もうとしているという印象を受ける出来事が立て続けに起きているのでその話をしたいのだが、両方書くと長くなるので今日はまずその一つ目。

この話はもう日本のブロガーの間でも取り沙汰されているので御存じの方も多いと思う。ことの起こりはヨーコ・カワシマ・ワトキンズさんというアメリカへ移住した日本女性が戦争中の思い出を書いた『竹の森遠く』(So Far from the Bamboo Grove)という児童向けの本がアメリカの中学校で80年代から推薦書と指定されていたことに最近になって数人の在米韓国人父兄が抗議をしたことにある。この物語りは1945年当時11歳だったヨーコさんが軍人だった父親の仕事の関係で家族と一緒に住んでいた今の北朝鮮に当たる場所から日本へと引き上げる際に、日本の避難民が地元朝鮮人の盗賊やロシア兵に冒涜されたり金品を略奪されたのを目の当たりにした体験を少女の目からみて綴ったものである。

問題はこの小説が数年前から米国の中学校の推せん図書60冊に入っているという点だ。この事実を知ったボストンやニューヨークなどに住む韓人の保護者らが教育当局に強く抗議を始めた。子供たちがこの本しか読まなかった場合、残酷な日本の植民地統治は全く知らず、韓国人に迫害された日本人たちの話だけを知ることになるという論理だ。

誤った歴史認識を持ってしまう可能性のあるこの小説を、学校から退出させようという運動は昨年も起こった。ニューヨーク州にあるライカントリーデイスクールの場合は非常に成功的だった。昨年、この学校の6年生の韓人女子児童が問題の小説が英語の推せん図書に含まれた事実を知り、自ら授業をボイコットした。娘の授業の拒否理由を知った親は学校側に説明し、一理あると判断した学校側はこの本を推せん図書から除外した。

ボストンでは韓人保護者たちの抗議が続くと地域教育委まで出た。マサチューセッツ州ドーバー・シェルボーン地域教育委員会は論議の末、2日、この本を推せん図書に含むかについて投票を実施した。投票の結果、推せん図書から外そうということになった。しかしこうした結果について英語教師らは「戦争の惨酷さをよく表した作品」として反発した。ここに他の人種の保護者たちが加勢し、投票はなかったことになってしまった。

韓人たちが多く暮らすカリフォルニア州でもサンフランシスコ韓国教育院を中心に最近ボイコット運動が始まっている。教育院は現在、北部カリフォルニア州の学校を対象に実態の調査も並行して行っているということだ。

私の伯母も幼い子供と一緒に中国から引き上げた人間の一人であるし、恩師もやはり同じような経験をしている。特に恩師のご主人はヨーコさんのお父さんのように、ロシア軍に捉えられて何年もシベリア送りになっていた。当時の大陸や朝鮮からの引き上げ難民の凄まじい話は幼い頃から聞かされてきたことなので、カカシはヨーコさんの体験が嘘だなどとはよもや思わない。だが韓国人たちは彼女の本のなかの内容が歴史的事実と噛み合ないとしてこの話は真っ赤な嘘であると主張している。

親日のオーストラリア人が書いてるブログ、Occidentalismで、以前にも紹介したアメリカ人のゲリー・ビーバーさんがこの話を特集しているが、今年の2月16日にワトキンズさんがサイン会をしたボストンの会場で、彼女は「南京」などと書かれたTシャツをきた反日の観客らに詰問攻めにあったという。「あなたのお父さんは中国で何をしてたんですか?」とその中でも特に敵意丸出しで73歳のワトキンズさんに詰め寄ったのはダニエル・バレンブラット(Daniel Barenblatt)という男性で、日本軍が中国人をつかって生体実験をしたとする話題作"A Plague Upon Humanity"の著者である。

彼はヨーコさんの話は最初から最後までねつ造だと言い切り歴史的にも間違いだらけだとし、その最大の間違いは加害者と被害者を取り違えていることにあるとしている。さらに、このバレンブラットなる人物はワトキンズさんの父親が生体実験をやったとされる731部隊の隊員だったのではないかとさえ言っているのである。(自分の反日本を売りたいためのパフォーマンスではないのか勘ぐるのはカカシだけだろうか?)

一般に韓国人が「竹の森遠く」が歴史的に正しくないと指摘する数々の点、例えば少女のヨーコたちが住んでいた場所には竹林などなかったとか、鉄道がアメリカ軍の空爆で破壊されたとあるが1945年にアメリカ軍はこの地区を空爆していないとか、ヨーコや家族が共産党員が攻めてきたと話しているが、その頃まだ北朝鮮には共産党はなかったなどというのは重箱の隅を突くようなくだらない言いがかりだ。

まず、北朝鮮に竹林が存在しないといういい分こそが嘘である。また11歳の少女には鉄道の爆発がアメリカ軍の空爆によるものか、ロシア軍のものか、それをいうなら日本軍がわざと爆破したものだったとしても、周りの大人たちの言っていたことをそのまま信繰り返しているにすぎない。北朝鮮に共産党員が実際に居たか居ないかにしても、北朝鮮の反対勢力を日本軍が単に「共産党員」と呼んでいただけのことかもしれず、11歳の少女に自分らに襲いかかってくるのがただの野盗か共産党員かなど分かるはずはない。

第一、日本軍が朝鮮半島や中国で例え悪逆非道を行っていたということが事実だったとしても、日本軍が負けた時点で日本を占領軍として憎んでいた半島の抵抗勢力が日本人市民に報復としての悪行を働いたとしても不思議でもなんでもない。いやむしろ復讐の念を持って仕返しをする人間が一人もいなかったと考えるほうがおかしい。被害者は必ずしも善とは限らないのである。

はっきり言って日本軍の行いとヨーコさんの体験は無関係であり、それをもって嘘だったという根拠には全くならない。

在米韓国人たちがアメリカの児童に朝鮮の恥べき姿を知られたくないという気持ちは解る。だが、ヨーコさんらに悪行を働いたのは今の北朝鮮にあたる地域にすんでいた朝鮮人であって、今の韓国人とは関係ないはず。韓国の人々は悪事を働いたのは北朝鮮に人間で自分達ではないので混乱しないようにと読者に教えればいいだけの話だ。それとも北も南も同民族だというだけで道義上同じ責任があるというのだろうか?

私にはどうして韓国が日本よりも後になって戦争した北朝鮮を、日本バッシングをしてまで庇う理由がどうも分からない。いくら同じ朝鮮民族だといっても彼等は共産党独裁主義であり、民主主義で自由な国は北などより日本とのほうがよっぽども共通点があるではないか。

血族にばかりこだわって、韓国にとって大切なことを見失うと、今後の韓国の発展は見通しが暗くなってくる。

February 21, 2007, 現時間 12:26 AM | コメント (1) | トラックバック (0)

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日付け → →February 18, 2007

幻想と現実が錯誤するパンズ・ラビリンス(牧羊神の迷宮)

今日の映画はパンズ・ラビリンス(牧羊神の迷宮Pan's Labyrinth )というスペイン映画。監督と脚本はギレルモ・デル・トロ(Guillermo del Toro)。日本公開は今年の秋。(映画情報はこちら

牧羊神が出てくるというから、ナルニア物語みたいな子供用の幻想映画だと思って観にいったらもっと暗くて悲劇的な大人の映画で非常に驚いた。小さい子供には残酷なシーンもありちょっと恐い映画かもしれない。ファンタジー映画のファンだけではなく一般のひとたちにもぜひ見てほしい美しくも悲しい物語である。

例によって映画好きな友達はこの映画がスペイン語で字幕付きだとは全然教えてくれなかったので、突然英語の字幕が現れてかなりカカシはうろたえた。それというのもアメリカではあまり外国語の映画というのは公開されないからで、カカシは画面の下に現れる字幕を読むのに慣れていない。最初の配役紹介の部分では文字を追うのにかなり苦労したが、実際に映画が始まってみると、すぐに幻想の世界に引き込まれ字幕を読んでいるということをすっかり忘れてしまった。

物語は1944年、スペイン戦争後のファシスト政権下のスペインが舞台となっている。主役の少女オフェーリア(Ivana Baquero)は、再婚して身重の母親と一緒にファシスト側の軍人である継父が勤務する森林基地へと車で向かう途中で昆虫の姿をした不思議な妖精に出会う。

母子を迎えた継父のビダル大佐(Sergi López)はゲリラ勢力の強い僻地でゲリラと戦う任務に当たっている冷酷非常な男だ。ゲリラの疑いのある人間は証拠があろうとなかろうと拷問したり殴り殺すことなどなんとも思っていない。妊娠中毒で容態の悪い妻カーメン(Ariadna Gil)をわざわざ危険な戦地に呼び出したのも息子は父親のそばで生まれるべきだという身勝手な考えからだった。ビダル大佐は跡継ぎを守るためカーメンに基地の医者をあてがうが、奥方は絶対安静が必要だというファレイロ医師(Álex Angulo)にいざとなったら母親はいいから息子を救えと命令する。

この寂しい基地でオフぇーリアは妖精に導かれ基地のすぐそばにある遺跡のなかに入り込む。オフェーリアはそこで羊と人間の間の子のような牧羊神に出会い、自分がいにしえの昔別の世界で悲劇の死を遂げた地下の国の姫であることを知る。牧羊神はオフェーリアが姫としての位を取り戻し、地下の国で再び君臨するためには満月までに三つの試練を全うしなければならないと語る。



faun

牧羊神から指示を受けるオフェーリア

オフェーリアの冒険はまるでおとぎ話なのだが、その背景にあるファシストとゲリラの戦いは決して子供だましではなく非情で残酷な戦争である。映画ではオフェーリアの幻想の世界と、現実の世界が交互に境目なく描写される。

オフェーリアは現実社会の基地で親しくなった賄い女のメルセデスが(Maribel Verdú)実は弟のペドロ(Roger Casamajor)がいるゲリラ集団と内通しており、基地の医者ファレイロ医師もゲリラに協力していることを早くから学ぶが、オフェーリアは残酷で非情な大佐とは対照的にやさしいメルセデスやファレイロ医師に同情して秘密を守る。

映画はどちらかというとゲリラに同情的な立場をとってはいるが、政治的なことよりもこれは個人の描写に重点がおかれている。命令されたというだけでどのような非人道的な行為でも盲目的に従うビダル大差と、たとえ命令でもそれが正しいかどうか常に自分の意志で判断するオフェーリアの対照的な姿に注目すべきだろう。

映像は怪しく美しく現実と幻想が交わって最後のほうでは何が現実で何が幻想なのかわからなくなる。おとぎ話の結末は観客の見方次第でハッピーエンドとも悲劇とも言えるが、私はハッピーエンドのほうを選ぶことにした。

February 18, 2007, 現時間 5:25 PM | コメント (0) | トラックバック (1)

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「イラク戦争に勝つのは重要」と七割のアメリカ国民、二月の世論調査

民主党は昨年の選挙で民主党が圧勝したことで、アメリカ国民がイラク即撤退を望んでいると解釈し、ブッシュ大統領のイラク政策を何かと阻止しようと必死だが、今月行われたインベスターズ・デイリーの世論調査によると、七割近いアメリカ国民がイラクで勝つことは「非常に重要」もしくは「重要」と答えていることが分かった。

IBDの調査をまとめてみると、『イラクでアメリカが勝つことはどのくらい重要なことだと思うか』という質問に対して、42%が『非常に重要』とこたえ、24%『多少重要』と答えており、『あまり重要ではない』の17%と『全く重要ではない』の13%を大幅に上回った。またこの数字は去年の12月の調査に比べると『多少重要』と考えていた数が3%減りかわりに『非常に重要』の数が増えていることがわかる。

また、『アメリカのイラク政策が成功することにどのくらい期待しているか』という質問では、『非常に期待している』が35%(4%増)『多少期待している』が23%(8%減)『あまり期待していない』が21%(1%増)、『全く期待していない』が19%(2%増)となっており、期待している人が期待していない40%よりも18%も多いことが分かる。

これが党別の期待感になると、なんと80%の共和党支持者がイラク政策成功を期待していると答えているのである。(無所属は53%、民主党は43%)

こうしてみると、民主党が現在イラクに出動している軍隊の必要経費を削減したり補充戦費を拒否したりすれば、国民からかなり反感を買う恐れがある。また民主党と一緒になって援軍の出動に反対反対と決議案に投票している共和党議員は2008年の選挙で投票者からひどいしっぺ返しを受ける可能性が高まった。

私もミスター苺も、全国共和党委員会が裏切り者共和党議員に資金援助をするのであれば、党には一銭たりとも献金しないと決めた。献金はイラクに勝つ気のある議員の選挙運動に直接しようと昨晩話あったばかりである。

すでに、ロサンゼルスの人気ラジオDJのヒュー・ヒューイットなどが先頭となって勝利幹部会(The Victory Caucus)なるものを結成し、イラク増派反対に投票した議員たちの地区に次の選挙の予選で挑戦者を立てようという動きが起きている。

もっともイラク政策が選挙運動期間中になってもあまり成功の兆しをみせていなければ、世論は再び変動するであろうから、今のうちに反戦を唱えておくのも選挙運動の作戦としては正しいことなのかもしれない。だが、そうだとしたら、反戦政治家たちは本当に「アメリカの敗北に賭けている」といえる。

February 18, 2007, 現時間 2:34 PM | コメント (3) | トラックバック (0)

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イラン国内テロにアメリカ関与のねつ造写真を暴く

イラン国内では反政府分子らによる連続テロが起きている。14日にイラン革命防衛隊のバスが車爆弾でふっ飛ばされ11人が死亡30人以上が負傷するという事件があったばかりだが、昨日16日にも女子学校が車爆弾のテロにあうという事件があった。その記事を読んでいて最後のほうに面白い文章が目に付いた。

2007.02.17 Web posted at: 13:57 JST - CNN

テヘラン(CNN) パキスタン、アフガニスタンとの国境に近いイラン南東部のザヘダンにある女子学校で16日夜、爆弾が爆発したが、負傷者などは出なかった。国営イラン放送などが軍報道官の話として報じた。

同地では14日、同国の精鋭部隊、イラン革命防衛隊が所有するバス近くで車爆弾が爆発し、少なくとも11人が死亡、30人以上が負傷する事件もあった。

軍報道官によると、ザヘダンでは16日、複数の戦闘員が人心をかく乱させる狙いで音響爆弾をさく裂させ、発電所にも発砲。その後、逃走して、家屋に潜伏、治安部隊とにらみあっているとしている。路上で銃撃音も聞かれたという。

同地では停電も発生した。14日のバス攻撃では、イラクに本拠を置くイランの過激派組織「ジュンダラ」が犯行を認めている。同組織はこれまでイランの国境検問所などに攻撃を仕掛けている。

イランのメディアによると、14日の攻撃に使われた爆発物は「米国製」としているが、信ぴょう性は不明。

アメリカがイランがイラクに関与していると発表したことを受けて、イランもどうやら国内の反政府分子をアメリカが武装していると言いたいらしい。Little Green Footballによると、イラン政府はアメリカ関与の「証拠写真」まで発表してこのプロパガンダを押し進めているというのだが、LGFはその写真はねつ造写真だと語る

LGFが読者からもらった情報によると、イランのファーズ・ニュース・エージェンシーは明らかなフォトショップねつ造写真を使ってアメリカ製の武器がイランで発見されたとし、イラン国内のテロリストがアメリカ供給の武器を使っている、と報道している。

テヘラン(ファーズ・ニュース)土曜日の報告でアメリカ製の武器が最近イラン南部のシスタンとバルシュスタンで起きたテロ行為で使われたことの証拠として警備当局はFNAに武器の写真を提供した。

これらの武器は木曜日南部地区首都のザヘダンにおいて、ジュンダラとして知られるテロリスト団の隠れ家を手入れした際に没収されたものである。

写真はLGFのサイトへ行って注意して見ていただきたい。手りゅう弾や銃弾の箱など同じイメージがひとつの写真のなかで何度も複写されているのに気が付くはずだ。LGF ではフラッシュアニメーションでどこに複製があるか示しているので分かりやすい。

しかし考えてみればこのようなプロパガンダはかえってイラン国内の混乱を招くのではないだろうか? イラクにイランが関与しているといってもイラクは所詮アメリカにとっては外地である。イランとイラクは隣り合わせであるしついこの間の数日間の国境封鎖まで国境はがら空きだった。しかしイラン国内のテロにアメリカが関与しているとなったらこれはイランの国内警備の弱さを示すようなものでイラン政府は何をやっているのかという疑問が生まれる。

イラン国民にしてみたら、アメリカとの戦争などごめん被りたいはずで、なにかにつけて核兵器を持っているアメリカやイスラエルを挑発するようなアクマネナジャドの発言を苦々しく思っていることだろう。そんなに言ってアメリカが本気にして攻めてきたらどうする気だ、と思ってるイラン人も少なくないのではないだろうか。

そんな中で、アメリカがイラン国内のテロを援助しているとなったら、それこそイランとアメリカとの戦争はまじかであるという不安をイラン国民に与えることになるのでは? そして今でさえイラン政府に反感をもっている反政府分子が本気でやる気になってしまうという逆効果もあるのではないだろうか?

イランはかなり危ない綱渡りをしているように思える。

February 18, 2007, 現時間 2:25 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →February 17, 2007

なんとしてもイラク戦争に負けたい米民主党

アップデートあり文章の終わりを参照ください。

イラク戦争の新しい進路がうまく進めば進むほど民主党は新作戦を脱線させようと必死である。彼等の行動を見ていればその動機はあきらかである。民主党はイラク戦争に負けることを恐れているのではなく、アメリカがイラク戦争に勝つことを心から恐れているのである。

なぜアメリカ人である民主党議員たちがアメリカが戦争に負けることを望むのかといえば、イラク戦争は共和党のブッシュによる戦争であるという考えから、イラク戦争が失敗すれば国民は共和党全体を罰して民主党が2008年の一般選挙で大幅に議席を増やし、大統領選にも勝ち、大勝利を迎えられるという思惑が根本にあるのである。

16日の金曜日、米国下院はブッシュ政権によるイラク増派反対の決議を通した。ブッシュの報道官であるトニー・スノー氏は記者会見で「民主党はアメリカの敗北に賭けている」と苦々しく語っていた。

 【ワシントン=山本秀也】米下院本会議は16日、ブッシュ大統領が表明したイラクへの兵力増派に反対する決議を賛成246、反対182で採択した。決議に拘束力はなく、ブッシュ政権はイラク新政策で表明した2万人以上の兵力増派を続行する構えだ。

 決議は民主党のスケルトン軍事委員長らに共和党の議員が加わって超党派議案として提出され、現行の米軍のイラク駐留には支持を表明しながらも、ブッシュ大統領がイラク新政策の目玉とした米軍増派を不支持とする内容だ。本会議での討論に4日間を要し、議員の9割に当たる392人が発言する本格的な論戦となった。この日の採決では共和党の17議員が賛成にまわった。

 民主党のペロシ下院議長は、「決議の採択は戦闘終結と駐留米軍の帰還に向けたイラクでの方向転換のシグナルとなる」と語った。民主党は戦費執行に制約を設ける法的措置なども検討しており、イラク政策をめぐって大統領と議会の対立は一段と強まりそうだ。一方、上院本会議も17日、同様の増派反対決議案の採決を予定している。

民主党議員たちはブッシュの新作戦が早くも実りを見せていることにうろたえて、ついこの間まで絶対にしないと誓っていたくせに与党リーダーのハリー・リード上院議員とナンシー・ペロシ下院議長があり得ないといっていたイラク戦争の戦費差し止め執行を振り回して真っ向からブッシュ大統領を脅迫しにかかっている

民主党はイラクへの増派とイランへの先制攻撃を阻止する方法を見つけたとしてブッシュ大統領の開戦権限に真っ向から挑戦している....

「わが国はイラク路線について劇的な変更をおこなう必要があります。そしてその変更を実現させるのは議会の責任であります」と下院において軍隊支出の監督にあたっている民主党のジョン・マーサ下院議員は下院議員は語った。

マーサ議員は兵士の戦線出動に一年の期間をおくなど戦闘員動員について厳しい規制をかける議案を準備している。最終的にはこの案によってブッシュが計画している16万兵を何か月にも渡って維持することは不可能になるであろうとマーサ議員は語った。

マーサ議員の決議案は要するに戦闘員を出動させるにあたり、何かについていろいろと理不尽な規制をつけて、大統領がいちいち議会にお伺いをたてなければ軍隊を出動させることができなくなるというもので、現実的には戦闘員の速やかな出動をほぼ不可能にすることになる。これはどう考えても三権分立の憲法に違反する。

例えば一旦イラクに出動した隊が帰国したら、どんな場合でも、少なくとも一年は戦場へ出動させてはいけないという規則がある。このほかにも、理不尽に高いレベルの訓練を受けていなければならないとか、戦士の任務期間を延長してはならない、軍需品が理不尽に高度なスタンダードに達していなければならないなどという規制がかけられ、しかもこれをいちいち大統領が確認し議会に提出し議会の承認がなければ出動できないとなっているのである。(この案はイラクだけに限られ、アフガニスタンにはあてはまらない。)

このような案が通ったならば、戦場での貴重な経験を得た戦士が数カ月後に新しく動員される戦士と一緒に出動して知識や技術を引き継がせることができなくなる。また戦況が変化し経験ある隊の任期を延長させたり、帰国して数カ月しかたっていない軍を援軍としておくることもできなくなるのである。

ムーブコングレス(MoveCongress.org)というウェッブサイトのインタビューでマーサ議員はこの案の本当の目的はイラク増派を阻止することであると意図を明かにしている。。(注:掲載した後でまずいと気が付いたのか、サイト経営者は内容を書き換えてしまった。下記は書き換える前の記事である。)

防衛費充当委員会は大統領の930億ドルの追加予算申請について審議をはじめた。この申請への行動が新しい議会がイラク戦争において「財布の紐を締める」ことのできる最初の機会である。.

マーサ会長は自分の作戦はイラクへの動員を制限するだけでなく、大統領の外交、国内警備政策をことごとく邪魔することにあると説明した。

しかし専門家の間ではこのような議案は下院すらも通らないだろうという見解だ。この議案は一見アメリカ兵に無理な出動をさせないという思いやりがあるようにもとれるが、実際にマーサ議員が裏口から増派阻止を行おうとしていることは一目瞭然であり、アメリカ市民はこのような卑怯な手段には騙されないであろう。

フォックスニュースの解説者はこの議決案は民主党にとって非常にまずい動きだと解説していた。その理由は:

  • 増派に反対している人でも、一旦出動している軍隊に必要な資金を断ち切るという考えには非常な抵抗がある。
  • このような行為は民主党は国防に弱いという先入観を強化することにつながり、民主党は戦争を嫌うあまり、勝利よりも敗北を望むと思われる。
  • そこまで思わないひとでも、議会が出動する軍隊の規模や場所まで規定するのは行き過ぎだと考えるだろう。
  • 2007年の予算は9月分まで充当されており、議会は早くても10月までは戦費を差しとめることはできない。
  • しかし10月までには民主党が最も恐れているブッシュの新作戦の成功があきらかになり反戦のメディアでも隠しきれなくなっている、という可能性がある。

つまりマーサの作戦は失敗が目に見えているということだ。であるから下院の民主党議員ですらこの議決案には投票しないであろう。また、金曜日に増派反対の議決案が下院を通ったとはいえ、当初予測されていた共和党議員による大幅な寝返りは見られなかった。この議決案には拘束力はないが下院議員のイラク戦争に対する意見が反映する。共和党議員が多数投票していたならば、戦費差し止めの議決案を検討する意味もあったが、たった17人の寝返りでは共和党は民主党が期待したほど戦争反対の意識はないということになり、戦費差し止めの議決案が通る見込みはまずない。

それでも民主党が戦費差し止め議案を提案するならば、国民には共和党は必死にイラク戦争に勝とうと努力しているのに、民主党は自分らの勢力を強めるために、なんとかしてイラク戦争に負けようとしているという印象を与えてしまうだろう。

アップデート: 上院議会イラク議決案を否決

わざわざ土曜日に出頭してきた上院だが、昨日下院で通ったイラク増派反対の議決案は上院で否決された。賛成56、反対34、可決に必要な60票には満たなかった。

「軍隊への支持に関する投票で戦費について沈黙しているのは両方の道をとろうとする試みだ。」とケンタッキー代表で共和党リーダーのミッチ・マコーネル氏は語った。「だから我々はもっと正直な公の討論をしようと要求しているのだ。」

民主党は戦費差し止め案をあからさまにだして国民から軍隊を支持していないと思われるのは嫌だが、反戦派にいい顔を見せたいので増派には反対だという拘束力のない意思表示だけをしておこうという魂胆である。マコーネル議員が抗議しているのは、戦争に反対なら反対で戦費差し止め執行を提案するぐらいの根性をみせろ、双方で良い顔をしようなどとは卑怯だ。正直に討論しろと要求しているわけだ。

February 17, 2007, 現時間 4:13 AM | コメント (1) | トラックバック (1)

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日付け → →February 16, 2007

効果をあげるブッシュのイラク新作戦

English version of this post can be read here.

先日もカカシはブッシュの新作戦が早くも効果をあげているという話をしたばかりだが、ミスター苺がここ数日の米・イラク軍の活躍について書いているのでこちらでも紹介しておこう。以下、Big Lizards より。

APの記事によるとここ数日のアメリカ・イラク連合軍によるシーア民兵の本拠地であるサドル市を塞ぎ各家を一軒一軒回って武器や民兵を探索する手入れはかなり効果をあげているようだ。またアメリカ軍はバグダッドのスンニテロリスト本拠地でもさらに厳しい取り締まりを行っているらしい。

米・イラク軍は木曜日バグダッドのスンニの本拠地に深く潜入した。両軍は爆弾の仕掛けられた乗用車数台によって迎えられた。一方イギリス軍先導の隊はイラク南部において輸送用のコンテナを使ってイランからの武器流入の道を塞いだ。またイラク内政省は前日のバグダッド北部においてイラク軍との衝突の際、イラクのアルカエダのリーダーであるアブ・アユーブ・アル・マスリが負傷し側近が殺されたと発表した。

本日になってアユーブ・マスリが負傷したという情報は確認できないと内政省はいっているので、実際何があったのか今のところちょっとはっきりしていない。しかしイラク軍とアルカエダ勢力の戦闘において重要人物が殺され負傷したことは確かなようだ。

米・イラク連合軍はテロリストによる数回に渡る待ち伏せにあったが、味方側の負傷や戦死はなかった。ただアンバー地区で海兵隊員が名誉の戦死をした。

ミルブロガーのビル・ロジオ(Bill Roggio)によると連合軍はモクタダ・サドルのマフディ軍への攻撃も激しく続けているようだ。

連合軍はサドルへの圧力を維持しており、サドルがイランに避難している足下からマフディ軍解体のため積極的に働きかけている。バグダッドではマフディ軍、(別名ジャイシ・アル・マフディ)のメンバー二人が24時間前から拘束されている。バグダッドではイラク特別部隊が「武器供給や資金援助をしていたジャイシ・アル・マフディ組のならず者」を他の「参考人」と共に捕らえた。また別のマフディ軍のメンバーで「イラク市民や警察官を誘拐、拷問、殺人などをしてきたとされる」人物もイラク特別部隊員によって捕らえられた。

イラク連合軍によるとイラク軍が捉えた二人はマフディ軍のなかでもかなりの重要人物のようである。

まだイラクにはアメリカ軍の増派は起きていないにも関わらず、新作戦を取り入れたことによって早くも多大なる効果が生まれていることはうれしい限りである。実際私はちょっとおどろいているほどだ。これに米・イラク兵合わせて9万の兵が増加される(アメリカ兵21,500兵に加え残りはイラク兵)ことで、この作戦は成功すると私はかなり期待している。

2008年の選挙の際にはイラク状況は2006年の時よりもずっと向上しているものと思われる。イラク状況は選挙に多大な影響を与えるであろう。もし私の予測が正しければ多くの民主党議員と民主党と一緒になってブッシュ政策に抗議する拘束力のない議案に投票したような少数の裏切り者共和党議員などは大きな代償を支払わされることとなるだろう。

イラク状況が今よりもずっと良好な方向に進んでいれば、共和党の有力大統領候補の三人は誰もこれを利用して選挙運動に挑むことができる。イラク戦争は泥沼だ絶望的だと言ってアメリカ軍の作戦を妨害するような行動ばかりとっていた民主党はイラク戦争を持ち出せなくなる。

とにかく全てがブッシュ新作戦の成功にかかっているわけだが、この調子で進んでくれることを願う。

February 16, 2007, 現時間 11:58 PM | コメント (0) | トラックバック (1)

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日付け → →February 13, 2007

イランの飼い豚サドル、イランへ蓄電!

イラクでのアメリカ軍によるシーア民兵取り締まりが厳しくなるなか、なんとカカシがイランの飼い犬ならぬ飼い豚と読んでいた、シーア民兵軍マフディ軍の親玉サドルが数週間前に家族のすむイランへ遁走していたことが発覚した。

「サドル師、2週間イランに滞在」と米高官

2007.02.14
Web posted at: 09:42 JST
- CNN

(CNN) 米高官筋は13日、CNNに対して、イラクのイスラム教シーア派の反米指導者ムクタダ・サドル師が、ここ2─3週間イランに滞在していると述べた。同師がイラクを出国した理由や、イラン滞在予定期間は不明とされる。

ただ、イラク関係筋はサドル師の出国を確認していない。また、同師に近い関係者は、同師のイラン滞在は「うわさ」だとして全面否定した。同師事務所は8日CNNに対し、同師がイラク中南部ナジャフに滞在中だと語っていた。

米当局者らは、ブッシュ大統領の指示による米軍イラク増派で、身の危険を感じたサドル師が出国したとの見解を示した。同師がイラク国内に不在の場合、同師を支持する民兵組織「マフディ軍」にどのような影響があるかは不明。

こうしたなか、イラク治安部隊のカンバル将軍はテレビ演説を行い、首都バグダッドの治安強化を目的に、イランおよびシリアとの国境を72時間閉鎖すると発表した。政府関係者がAP通信に語ったところによると、国境閉鎖は2日以内に実施される予定。また、イラク当局者はCNNに対し、検問所に爆弾検知装置などが設置する予定だと語った。

バグダッド市内の夜間外出禁止令は延長される見通し。また、イラク治安部隊は、民間人の武器・弾薬保有免許を一時停止する計画という。

APの記事によるとサドルの家族はもともとイラン在住だということだがイラン滞在は一時的なものだという見解が大きいようだ。

しかしサドルの出発はイラク政府が近隣のイランとシリアとの国境を72時間ほど塞ぐという発表をしたのと時期を同じくしていることから、国境が塞がれる前にイランへ渡ったものと思われる。しかし親分のサドルがイランに逃げたとなるとイラクに残されたマフディ軍の連中はどうするのだろうか?

イラクがサドルの帰国を許可しないという方法もあるが、この先どうなるのか注目される。

February 13, 2007, 現時間 8:17 PM | コメント (6) | トラックバック (1)

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バラク・オバマの最初の失言 『アメリカ兵は無駄死にした』を謝罪

リアル・クリア・ポリティクス(Real Clear Politics)において、バラク・オバマが大統領選挙出馬表明から一日もたっていないうちにイラクで戦死した米兵の命は「無駄死にだった」と失言した、即座にオバマは集まった記者たちの前で戦死した軍人の家族に対して失礼なことを言って「全く申し訳なかった」と謝罪した。オバマ氏は「言ってるそばから失言したと気が付いた」と語った。

オバマにとってはこれが最初の失言かもしれないがおそらく最後ではないだろうとRCPは書いている。オバマが期待の新人である理由はまだ投票者がオバマという人間がどういう政治家なのかを理解していないからである。以前にも書いた通りオバマは政治家となってまだ間がないため、特にこれと言った功績を残していない。 であるから過去に色々問題のある言動をしていないという利点もあるが経験不足から色々間違いをおかす危険性もあるといえる。

よく大統領とは見習いのやる仕事ではないといわれるが、選挙が近付くにつれて民主党の投票者はオバマが大統領としてやっていけるだけの器かどうかを見守っている。今後もこのような失言を続ければ彼への期待も薄れること間違いない。

しかしヒラリー・クリントンの人気はオバマをかなり上回っているので、今後もこのような間違いをおかしていてはとてもヒラリーには追い付けないだろう。

ところで、もう一人の有力候補ジョン・エドワードは過激派左翼で反カトリック教のブロガー、メリッサ・マーコッテをついに首にした。一度は保守派の圧力には負けないといっていたエドワードだが、その直後にマーコッテが再びカトリック教を下劣に攻撃する記事をブログに書いたため、さすがにエドワードも自分の間違いに気が付いたらしい。こんなに判断力のない人間が本気で大統領を目指すというのも恐ろしい限りである。

February 13, 2007, 現時間 7:11 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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デキシー・チックス、グラミー賞受賞の裏

カカシは2003年のナタリーメインズの非国民発言以来、ずっとデキシーチックスのアンチファンなので、今回のグラミー賞についてもひとこといわねばならないだろう。チックスのアルバムテイキング・ザ・ロングウェイ(「遠回りをして」の意)は年間最優秀カントリーアルバム賞などグラミー賞の5部門で受賞。一組の歌手がグラミーで五つの部門をすべての受賞というのは13年ぶりだったという。

これに関してニューヨークタイムスはブッシュ政権に関する不信感がつのったことで、ブッシュ批判をしたデキシー・チックスが正しかったことをレコード業界が認めた証拠だと評価している。

さらにタイムスは今回のことでアカデミー協会とナッシュビルの音楽業界との政治的な見解の亀裂がはっきりしたと書いている。

日曜日のグラミー賞におけるデキシー・チックスの大きな勝利はナッシュビルの音楽業界体制ともっと広く多様なメンバーの投票によって勝者を決めるアカデミーレコード業界との政治見解の差を暴露した...

アカデミーのメンバーが多様だなどというのは真っ赤な嘘である。ニューヨークやハリウッドのリベラルが中心となっているアカデミー協会と中南部の保守派が中心となっているナッシュビルの音楽業界が全く違う文化をもっていることは確かだが、ナッシュビルが片方に偏っているのと同じようにアカデミーもある一方に傾いているのである。

アカデミーのメンバーでベテランのレコード会社重役のジェフ・アエロフ(Jeff Ayeroff)は全国のラジオ局がチックスを閉め出したのはアメリカ的ではないと批判した。

しかし全国のカントリー専門ラジオ局がデキシー・チックスを閉め出したのは、彼女たちの政治的な見解に反対したからではない。確かにDJの間ではそのような意見があったかもしれないが局がどの歌手の曲をかけるかは一重にリスナーからのリクエストで決まるのである。

2003年のデキシーチックスの失言があった時、全国各地のラジオ局がリスナーから種々の反響を受けた。当時はまだ存在していたロサンゼルスのカントリー専門ラジオ局のKZLAはチックスの曲をかけるべきかどうかというアンケート調査を行った。比較的リベラルの多いロサンゼルス地方では「かけるべき」という意見のほうが多かったためKZLAはそのままチックスの曲をかけ続けていた。ロサンゼルスの北側にあるベントゥラ地方のKHEYもチックスの曲をかけ続けた。しかしカリフォルニア南部で海軍基地のあるサンディエゴ地方の局では苦情が殺到しチックスはかけられなくなったそうだ。

全国のラジオ局でこのようなアンケートが行われたことは想像に固くない。そして私もやったように苦情の手紙や電話やメールを送ったカントリーファンも多くいたことだろう。もし局がイラク戦争に参加している軍人やその家族が多くすんでいるような場所にあれば、チックスの曲をかけるな、というリスナーが圧倒的多数を占めたとしても不思議でもなんでもない。ラジオ局も商売である。リスナーの苦情を無視する余裕はない。

しかしチックスの曲を閉め出す方針はないといっていたKZLAやKHEYなどの局でも2003年以来チックスを掛ける頻度は極端に減った。メインズの失言があるまで私は3時間の通勤往復で少なくとも4回は彼女たちの曲を聴いたが、失言の後は何日もチックスを聴かない日が続いた。2006年発売の新アルバムに関してはKZLAが失くなる直前に一回聴いたきりである。なんだかんだ言いながらチックスの人気がカントリーファンの間で落ちていたことの証拠だろう。

ニューヨークタイムスはナッシュビルとアカデミーの政治的見解の差を顕著にした例として去年の11月に行われたカントリー音楽賞においてチックスがノミネートもされなかったことをあげている。しかしカントリー音楽界がチックスを無視した理由はナッシュビルはすでにチックスをカントリー歌手として認めていないからだと私は思う。そうだとしたらその責任はチックス自身にあるのである。

これは私が彼女たちの新アルバムが出たばかりの頃書いたものだ。

カントリーの雌鳥たち、蘇る????

でもまあ3年もたっていることだし、そろそろほとぼりもさめた頃。神妙にしてカントリーファンにお詫びをいれれば、ファンたちも許してくれたことだろう。

ところが、バカは死ななきゃなおらないというかなんというか、彼女たちの新曲は神妙にするつもりはない、といった意味の題名で、しかもその歌詞が自分らを批判して「黙って歌え」と言った保守派ラジオDJにあてつけて、『黙って歌わなきゃ命はないぞ、なんていうほど切れちゃう人がいるなんて悲しい世の中ね』といった内容だ。

それだけじゃなく新曲の宣伝のためのインタビューなどで、カントリーファンは無知だ、ばかだ、田舎者だ、自分らはカントリー歌手の意識はない、などとさんざんカントリーファンをこけにした発言の連続。

カントリーファンもここまでコケにされては許せるものも許せなくなる。また曲をかけてあげおうとおもっていたラジオ局は再びチックスをボイコットすることにし、新曲をかけたラジオ局には苦情が殺到。

またチックスは「黙って歌え」という記録映画をつくり、自分達がカントリーファンから見放されてどれだけ傷付いたかという当てつけまでやっている。

ところで、カントリーファンが見放してもチックスのCDの売り上げが高かったのだから賞をもらって何が悪いという意見もあるだろう。確かに彼女たちのアルバムはずっとレコードチャートで何週間も一位だったからアルバム賞を取るのは文句はない。だが明かに彼女たちはカントリーではないのだからカントリー部門を受賞するのはおかしい。それに彼女たちのコンサートは一時期に比べると半分以下の観客しか動員できず、全国各地で狭い会場に変更したりキャンセルされたりしていた。およそグラミー賞をとる歌手の興行成績とはいいがたい。

今回のグラミー賞でいえることは、音楽ファンのイラク戦争に関する意見の反映だの、チックスが正しかったことを証明したとかいうことではなく、グラミーがどれだけ政治的に左巻きかということが顕著になったということだけである。

February 13, 2007, 現時間 5:26 PM | コメント (1) | トラックバック (1)

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イラク: 積もるイラン関与の証拠

昨日もイランによるイラクへの関与の話をしたが、アメリカ軍はどのような証拠をもってイランがイラクに関与しているというのか、その記事を紹介し、どうしてブッシュ政権がずっと過小評価してきたイランの関与について、最近突然大々的な発表をはじめるようになったのか考えてみたい。

まずはCNNのニュースから、

「爆弾攻撃にイラン関与」とイラク駐留米軍

2007.02.12
Web posted at: 12:43 JST
- CNN/AP/REUTERS

バグダッド──イラク駐留米軍は11日、少なくとも米兵170人が死亡したイラク国内の爆弾攻撃に、イランの最高指導者ハメネイ師から指示を受けている精鋭部隊が関与しているとの見解を示した。

米軍がイラン関与の証拠として挙げたのは爆発成形弾(EFP)で、製造法にイラン起源の特徴が見られるという。また、同じくイラク国内で攻撃に使用されている81ミリ迫撃砲弾は、イランからイラク国内に直接持ち込まれたとみられている。

米軍によると、こうした弾薬類はハメネイ師が直轄するイラン革命防衛隊のアルクッズ部隊によって、イラク国内のイスラム教シーア派グループに供給されている。ここ数週間内に北部アービル市内で拘束された数人のイラン当局者の中に、同部隊の関係者1人が含まれていた。

さらに、昨年12月にバグダッド市内で拘束された他のイラン当局者らは、イランがイラク国内の有力政治組織を武装していると供述した。当局者らは、イラク・イスラム革命最高評議会(SCIRI)の指導者アブドゥル・アジズ・ハキム氏の施設の家宅捜索で拘束され、米軍はこの際に武器取引の証拠文書を押収した。

政治組織の関係者は、武器調達が自衛目的であると説明。ただ、米軍側は、迫撃砲や狙撃用ライフル銃といった調達武器が自衛には使用されないと反論している。

この狙撃銃について今日新しい情報がはいった。下記はPowerline紹介のDaily Taragraphの記事より。

デイリーテレグラフはイランに輸出されたオーストリア製の狙撃ライフルがイラクテロリストの手にわたっていたことが判明したことを学んだ。

100丁以上におよぶ.50 カリバーの防弾チョッキを貫く威力のある武器がアメリカ軍による手入れの最中に発見された。

発見されたのはスタイヤーH550(Steyr HS50)で長距離先鋭ライフルである。

これらのライフルはオーストリアのスタイヤー・マンリッカー社(Steyr-Mannlicher)製造のもので去年合法にイランに輸出された800丁のライフルの一部であるという。

この販売については、これらの武器が反乱軍によってイギリス兵やアメリカ兵に対して使われる恐れがあるとして、ワシントンとロンドンから激しい抗議があった。

H550のイラン出荷わずか45日目してスタイヤー・マンリッカー製ライフルはイラク反乱軍戦闘員の手にわたり、アメリカ人将校を狙撃し殺害した。

アメリカ軍は今後もイランのイラクへの関与についてもっと多くの証拠を陳列するものと考えられ、これらの証拠はそのごく一部であろう。昨日もちょっと書いたが、イラクにイランが関与していることはもう2年以上も前から現地の兵士やイラク人たちの間で周知の事実だったにも関わらず、なぜいまになるまでアメリカ政府はその事実をあまり公開せず、突然最近になって記者会見をやってみたり派手な発表をしているのか、いったいアメリカ政府の意図はなんなのだろう。

国際メディアの間ではアメリカはイランを挑発しているという考えが一般的らしい。国際メディアの傾向に詳しい妹之山商店街さんが某掲示板でこんなことを書いている。

BBC,PBS,そしてあの CNN でさえも、「ブッシュ政権はイランを挑発している。イランへの限定的攻撃の口実を手に入れようとしている」と堂々と放送しています。 BBCは「何故、今なのか」と分析しています。ということで、イラン製兵器の存在という報道は、
    ・イラク政策破綻の聞き苦しい言い逃れであり、
    ・イランへの限定的攻撃=空爆の口実を得る為のミエミエの挑発

まずこれが『イラク政策は単の聞き苦しい言い逃れ』であるという説について、左翼の反戦派の間でそういう意見があるのは理解できるが、カカシが何度も繰り返しているようにイランの関与は現場の兵士たちは伍長以上の立場にいた人たちならもう2年以上も前から知っていた事実。これまでそれに関してアメリカ政府がとりたてた政策をとってことなかったことのほうが不思議なくらいなのだ。言ってみればイラク戦線が苦戦に陥っているのもイラン関与にもっと早い時期に取り組まなかったことが起因しているとさえ言えるのである。

さて、では何故いまになってアメリカ政府はイランの関与を公表しはじめたのだろうか。昨日私は、アメリカがこれまでほのかなもっていたイランとの平和的な外交が、全くうまくいかないことをやっと悟って、軍事的な強行手段を取る、もしくは取るつもりがあるという姿勢を見せてイランを牽制するのが目的なのではないかと書いた。

しかしそのことについてミスター苺はブッシュ大統領の意図はイラン牽制というよりヨーロッパ諸国への警告だという。

私はそのことについてここ数日ずっと考えてきた。そして私が思うにブッシュ大統領はヨーロッパに対して次のような最後通告をする計画なのである。

この状況に対応するため重く意味のある効果的な経済制裁をイランに与えよ、さもなくば我々が軍事行使によって対処する!これ以上の議論はしない。国連の承認も要らない、だからおふらんすもロシアも中国も否決などできない。これは国連の行動でもなければNATOのものでもない。

つまり私はコソボスタイルの空爆がおきると考える。

だとすれば、イランがアメリカから攻撃を受ける受けないはヨーロッパのイランとの交渉にかかっているということになる。無論その間にイランがアメリカに下手に手を出せばアメリカには対応する用意があるというわけだ。

さてここで妹之山さんの第2の点『空爆の口実を得る為のミエミエの挑発』だが、アメリカは決して偶発的な戦争は望んでいないはずだ。戦争をするならするでアメリカの都合のいい時にアメリカの決断でやりたいはず。アメリカがイランと戦争をするつもりなら、なにもイランを挑発する必要などないだろう。

February 13, 2007, 現時間 3:16 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →February 11, 2007

アメリカが国際社会でイランのイラク関与を批判する意味

な〜んか、イラク戦争前夜と似たような雰囲気になってきたなあ〜。

我々保守派の間ではイラクにおけるイランの関与をなんとかすべきではないのかという意見がもう2年以上も前から議論されていた。しかし以前にもここで話たように、アメリカはイランの関与についてあまり表立った批判をしてこなかった。その理由はイランの関与を表だって批判しないことで、アメリカは内々にイランの協力を得ようという思惑があったからなのかもしれない。だがイランの最近の行動は目にあまるものがあるため最近アメリカ政府は方針をかえ、大々的にイランを批判すうようになった

イラクで使用の爆発物にイラン関与の証拠と、米国防長官

スペイン・セビーリャ——ゲーツ米国防長官は9日、イラクで武装勢力が使った爆発物にイランが関与したことを示す製造番号や刻印が発見された、と述べた。セビーリャでの北大西洋条約機構(NATO)の国防相理事会後の会見で述べた。

イラクの武装勢力に兵器もしくは技術を供与していることの物的証拠としている。これらの爆発物の数は全体の中で大きな比率を占めないが、「殺傷能力は極めて高い」と指摘した。路上に仕掛けられる爆弾攻撃などで米兵は大きな犠牲を強いられている。

長官はまた、「イランがイラク情勢に関与していることは驚きではないが、米軍などの家宅捜索でイラン人が実際に見付かったことは驚きだった」とも述べた。米政府はイラン政府が影響力を拡大するためにイラクに干渉していると主張している。

アメリカ軍がわざわざNATOの理事会でこのようなことを発表したとなると、アメリカ政府はいよいよイランに本格的な圧力をかける覚悟ができたということだろう。ブッシュ大統領はイランへの「侵略」はあり得ないと言っているが、この言葉使いに気をつける必要がある。ブッシュはイランと戦争をするつもりはないとも、イランに軍事攻撃を仕掛けるつもりはないともいっていない。ブッシュがあり得ないといったのはイランへの「侵略攻撃」だけである。

よくブッシュ大統領をバカにしている左翼連中はブッシュが舌がよく回らないのをおちょくってあたかもブッシュが言葉使いには疎い人間であるかのような批判をするが、実はブッシュ大統領は言葉使いには非常な神経を使っている。だからブッシュがわざわざ「侵略は」あり得ないと言ったことには十分に注目すべきである。

以前にアセアンさんがアメリカがイランとの外交をうまくやって来なかったからアメリカはイランとの戦争に追い込まれているのではないかといっていた。だが私はそうは思わない。アメリカはイランと交渉をしようとしているのである。だが、イランはアメリカと交渉をして得をすることはないと考えているはずだ。つまり、アメリカにはイランと交渉をするための札を持っていないので、アメリカが今やっていることはイランに交渉を強制させるための切り札作りをしているといえるだろう。ま、平たくいえば脅迫である。(笑)

アメリカはイランには「戦争を仕掛ける可能性がある」という姿勢を見せて脅かしながら、諸外国には経済制裁のような政治的な圧力をかけていこうと呼びかけるわけだ。そうやってイランがイラク関与をやめてくれればいいし、それが駄目なら軍事行使となるのかもしれない。


関連過去エントリー
イラクに伸びるイランの魔の手

February 11, 2007, 現時間 4:40 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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ゲリラには勝てないという神話

先日歴史家のドナルド・ストカー氏が書いた「ゲリラはめったに勝たない」("Insurgencies Rarely Win – And Iraq Won’t Be Any Different (Maybe) By Donald Stoker)という記事を読んで、イラク戦争も多いに歴史に学ぶことがあるなと思って感心した。

ゲリラ戦というとアメリカではどうしてもベトナム戦争の記憶が新しい。しかしストカー氏はアメリカはベトナム戦争からゲリラには勝てないという間違った教訓を学んだという。氏はゲリラは常に勝つどころか、めったに勝たないと断言する。だから、イラクでもアメリカ軍を増派し作戦を変更することで十分に勝利をおさめることが可能だというのである。しかし、イラクでアメリカが勝とうというのであれば、アメリカは過去の間違いから学ばなければならない。なぜならゲリラ撲滅は辛抱強く時間をかけてやる必要があるのだが、ブッシュにはあまり時間がないからである。

ゲリラや反乱軍は不滅であるという神話はアメリカの南ベトナム敗退についてアメリカ人が集団的に誤解したことからはじまる。この敗北は一般にパジャマ姿のベトコンによる卓抜さと軍事力によるものだと思われている。ベトナム人はタフで辛抱強かったかもしれないが、彼等は卓抜ではなかった。というより彼等は単にアメリカという自らの間違いから学ぼうとしない敵に面するという幸運に恵まれただけなのである。ベトコンが面と向かってアメリカ軍と戦った1968年のテット襲撃ではベトコンは惨敗した。1975年に南ベトナムが遂に墜ちた時も、南ベトナムはベトコンによっておとされたのではなく、北ベトナムの正規軍の侵略によっておとされたのである。ベトコンのゲリラはアメリカ民衆の戦う意志を崩壊させる要因となったが、それをいうならリンドン・ジョンソン大統領の戦争のやり方も民衆の士気を弱めた。 ハノイ勝利の鍵は北ベトナムの意志とアメリカの失敗にあるのであり、ゲリラの戦略にあるのではない。

氏はソビエトのアフガニスタンでの敗北についても同じような誤解があるという。これにしてもムジャハディーン(アフガニスタンの反ソビエト反乱軍)がソビエトを追い出したというよりも、ソビエト内部の経済および内政の混乱が原因だったのだと言う。

カカシはここでもうひとつアフガニスタンの反乱軍が勝った理由を付け加えておきたい。それはアメリカや諸外国が反乱軍に武器供給を惜しみなく与えたということだ。

ストカー氏も書いているが、反乱軍が一般的に成功しない理由は、組織力と資源に乏しいからである。あっちで一発、こっちで一発、といった散発的な攻撃をいつまでもやっていれば、いずれは弾も人間も乏しくなり戦闘は尻つぼみとなる。資源も人員も豊富な一国を相手にこのような方法ではいずれ負ける。だから反乱軍が勝つためにはこの二つの点をどうにかして確保する必要がある。

であるからイラクでの問題はイラクの反乱軍を倒すことができるかどうかということではなく、アメリカがその機会を逃してしまったかどうかにかかっている、とストカー氏は語る。

私はもうずいぶん前から、アメリカ軍がスンニ派反乱軍のアジトなどで何百という武器を発見したとか、フセインがイラク各地に隠しておいた爆弾だの銃器だのをトン単位で破壊してきたことでもあり、もうそろそろ反乱軍は人も弾も足りなくなっているはずだと考えていた。

現に2005年くらいには、テロリスト攻撃はかなり弱体化しており、アメリカ軍や保守派の間でも希望的な気持ちが高まっていたのである。それが2006年になって再びおかしな状態になってきた。私はいったいイラクの反乱軍はどこから武器弾薬や人員を補給しているのだろうと不思議に思ったものである。

最近になってその原因がイランにあることが明らかになってきた。アメリカがイラクで勝つためにはこのイランからの供給ラインを切断することが最優先されなければならない。まずイラクとイランの国境を固めること、そしてイランに政治的、経済的、軍事的な圧力をかけ、イラクの反乱軍を援助することがイランのためにならないことを思い知らせることが大切だろう。

ストカー氏はイランの話はしていないが、増派による新作戦はゲリラ反乱軍を倒す可能性を非常に高めたと語る。だが氏が一番心配しているのはアメリカがすでに反乱軍を倒す機会をのがしてしまったのではないかということだ。

一つ確かなことは時間が迫っていることだ。ゲリラとの戦いは普通8年から11年はかかる。だがブッシュ政権はアメリカ民衆の世論にあまりにも無関心であったため、このような戦争に関する説明を全くしてこなかった。それで市民の戦争を支持する気持ちはほとんど使い果たされてしまったのである。イラクでの一つの悲劇は反乱軍に対する勝利をおさめるには作戦変更がおそすぎたかもしれないということにある。

アメリカはアメリカとイラクのためだけでなく、自由を愛するすべての社会の安定のためにもこの戦争には勝たねばならない。なぜならこの戦争に負ければ戦争が終わるのではなく、新たな戦争が始まることになるからだ。その時はアメリカもそして欧州も日本も恐ろしい戦争に巻き込まれることだろう。

新作戦の成功を切に願うものである。

February 11, 2007, 現時間 2:49 PM | コメント (1) | トラックバック (1)

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日付け → →February 10, 2007

ジョン・エドワードの選挙運動カトリック協会を攻撃

アメリカの民主党次期大統領候補としては、オバマのような未経験で中身のない人間や、親の七光りならぬ夫の七光りでまともなインタビューも受けていないヒラリーなどにくらば、ジョン・エドワードは実力派である。前回ジョン・ケリーの副大統領候補として選挙運動をやった経験もあるし、民事弁護士として大金持ちになったひとだから運動資金もたっぷりある。いまのところ支持率はまあまあだが、いざとなると彼が民主党候補になるのではないかと苺畑家ではもっぱらの噂である。(って二人だけど)

さて、そのエドワードの選挙運動が今ちょっとアメリカの宗教界、特にカトリックの間で問題になっている。その原因はエドワードが数日前、選挙運動員として雇用したアマンダ・マーコッテとメリッサ・マック・イワン(Amanda Marcotte, formerly of Pandagon, and Melissa McEwan, of Shakespeare’s Sister)という二人の左翼ブロガーにある。

この二人は過去に自分達のブログで反カトリックのエントリーを何度も書いているのだが、その言葉使いのきたないことといったら、泥酔した水兵でも顔を赤らめるような表現ばかりなのである。上品なキャンペーンを表看板にしているエドワードのような候補者がこんな下品な運動員を雇うことの常識を疑う。

その内容を紹介するのはちょっと心苦しいのだが、内容を書かないと彼女たちがどれほど過激な左翼であるかが分からないのでここに少し紹介しよう。放送禁止用語は星印でかこって表現する。下記はマーコッテのブログより:

リンクイスト最高裁判長官が死んだ。彼は心得の追求者とかいうんでもなんでもなかった、でも彼の理想が決断を取り消してしまうようなことはなかった。最高裁のそういう時代は終わった。ブッシュ一味は新しい最高裁判長官を任命する。

要するに、私たちは*犯された*のだ。

選択(の自由)などおさらばだ。そしてロー対ウェード(人工中絶は合法とした法律)は取り消される。各州は避妊を違法にしてしまだろう。そしていずれはイデオロギーが裁判所を支配し、プライバシーもなくなるのだ。そして避妊防具などなくなってしまう。

今私に言えることといったら、子供がもうたくさんいてこれ以上いらないという女性は今のうちに避妊手術をしておけってことだけだ。子供が欲しいけど、今はいらないというひとは、さてどうしたものだろう。コンドームをつかうなら買いだめしておくことだろうね。もしピルをつかってるならカナダから入手するとか。

ひとつだけ避妊を違法にしたいお前ら*母を犯すもの達*にいっておく。私はここに誓う。お前らは今後眠ることはない。私は赤ん坊を身ごもらずに毎日毎日*性交*をし続けてやる。 お前らは私をとめられないことを知るだろう。何度も寝返りを打ちながら嫉妬する*母を犯す者*たちよ。 私は妊娠という「罰」を受けない。お前らの企みは失敗する。不妊症の女たちは免れた。だからあきらめろ!私たち全員を捕まえることはできない。

まったく紙面からフェミニズムが度を超して男性嫌悪症になってる欲求不満な女性の悲鳴が聞こえてくるようだ。マーコッテはイタリア系、マックイワンはアイルランド系の名前なので、多分二人ともカトリック教徒として育ったのだろう。大人になって無宗教いなったひとほど宗教への憎悪を深めることはよくあることだ。

エドワードの選挙運動会は一旦は二人を解雇しようと考えたようだが、左翼からの強い反対があり、右翼の圧力には負けないといって二人を解雇しない決断をくだした。このような過激派も解雇できないとなるとエドワーズの支持者はかなり左翼だということができる。

民主党の予選選挙ではそれでもいいかもしれないが、共和党相手の一般選挙でこの二人の反カトリック主義が持ち出されないとは思えない。宗教右翼と呼ばれる人たちが一斉に共和党候補の支持にまわる可能性は大きい。エドワードはこんな人たちは早いうちにきっておいた方がいいと思うのだが。

もっとも共和党としては大変に歓迎できるニュースなので、自滅したいならどうぞご勝手に、といったところかな?

February 10, 2007, 現時間 12:20 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →February 9, 2007

脱走兵ワタダ中尉の軍法会議は無効審理へ

イラク戦争が始まった直後の2003年に陸軍に入隊し去年初めてのイラク出動を拒否して軍法会議にかけられていたハワイ出身のワタダ中尉の軍法会議が本日無効審理となり、今年の4月に審理がやり直しされることになった。

イラク派遣拒否の中尉、軍法会議が「無効」…再審理へ

 【ロサンゼルス=古沢由紀子】米ワシントン州フォートルイス陸軍基地で行われていたイラク戦争への派遣を拒否した日系3世アーレン・ワタダ陸軍中尉(28)に対する軍法会議で、担当判事は7日、事前の弁護側と検察側による事実認定手続きに問題があったとして、「審理無効」を宣言した。
Click here to find out more!

 軍法会議は3月以降に再審理が行われることになった。

 AP通信によると、ジョン・ヘッド判事は、ワタダ中尉が訴追内容をよく理解しないまま無罪を主張しており、事実認定に矛盾があると判断した。

 中尉は「イラク戦争は根拠がなく、違法行為だ」として派遣を拒否。軍の命令を無視し、将校として不適切な行為をとった罪に問われ、軍法会議にかけられた。有罪なら最高で4年の禁固刑の可能性がある。
(2007年2月8日12時1分 読売新聞)

ワタダ中尉はアメリカ人将校としては唯一人出動を拒否した軍人である。ワタダ中尉はイラク戦争は違法だと言い張っていたが、すでに戦争が始まっていた2003年に、しかも出動する可能性が非常に高い陸軍にわざわざ入隊して三年間ずっと黙っていた人間が出動する段になって突然「違法云々」を言い出すのはおかしいという意見がミルブログを中心に交わされた。

ワタダ中尉は最初から反戦運動をする目的で軍隊に入ったのではないかという話もあるが、これはちょっと変だろう。もし現役軍人であることで反戦運動に博をつけたかったのなら、陸軍よりも海軍か空軍に入隊すれば実際に戦地へ送られる可能性はかなり低い。

話はずれるが、現役軍人が創設したというAn Appeal for Rederssというイラク戦争反対運動がある。創設者も参加者も現役もしくは元軍人で最初は草の根運動だということになっているのだが、これがどうもうさん臭い団体なのだ。草の根運動とは建前だけで、実は左翼のプロ団体が背景にあり組織力も資金力も抜群の団体なのだ。(詳細はMudville Gazetteを参照されたし)が、その話はちょっとおいといて、、

先ず創設者というのが海軍の水兵二年目のジョナサン・フトーという男性。フトー兵は自分の反戦ウェッブサイトで「無収益団体, NPO」に何年かつとめ小学校の教師を目指したが失敗し、2004年の1月に海軍に志願入隊したと書いている。しかしフトー兵が働いていたというNPOとはアムネスティーインターナショナルというおよそ親米とは言えない団体で、2001年には社会主義労働者党という過激派左翼のメンバーと並んで反警察運動をしていたこともある。2002年には同団体の大西洋地域部のプログラムコーディネータをしていた。

そしてきわめつけは2003年にフトーはイラク反戦運動に参加していたのである。

そういう人間がどうしてわざわざアメリカ海軍に入隊したのか。そして入隊後たった2年で再び反戦運動をはじめた理由はなにか? これは最初から軍隊内部で現役軍人として反戦運動をするつもりだったと考えるべきだろう。だから彼は海軍を選んだのだと私は考える。海軍ならば職種を選べば、特別部隊にでも入らない限り軍艦をあちこち乗り回す程度でイラク戦地でライフルもって歩き回る可能性はほとんどないからだ。

一般市民が反戦運動をすれば、軍隊に入る勇気がないからだろうといわれかねないが、実際に現役の軍人が反戦ということになれば話は別である。

さて、ここでワタダ中尉に話を戻そう。もしもワタダ中尉が最初からイラク戦争に反対で現役の軍人として反戦運動をするのが目的だったのだとしたら、出動の可能性が非常に高い陸軍に入隊するのはおかしい。実際にイラクへいって帰ってきてからなら話は別だが、出動拒否ではお話にならない。

思うにワタダ中尉は何の考えもなく陸軍に入隊したのだ。3年間の任期があと半年で終わるという時までずっとだまっていたのも、このまま戦地へいかずに除隊できるかもしれないと考えたからだろう。だが出動命令が出てはじめて恐怖におののいたのである。そこで自分の臆病心に直面する勇気もないから戦争が違法だのなんだのとこじつけを考えたに過ぎないのだ。

みじめな男だ。ワタダ中尉。

February 9, 2007, 現時間 4:41 AM | コメント (0) | トラックバック (1)

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日付け → →February 8, 2007

イランを武装するロシア、何考えてんの?

ソビエト連邦共和国プーチン書記長、、じゃなかった、ロシアのプーチン大統領はアメリカや国連の意向に反して 29の最新鋭TOR-M1 型の対空ミサイルシステムの配達を完了した。イランはテストも完了し、このミサイル防衛システムを航空防衛作戦のひとつとして取り入れることとなった。下記はU.S.Frontlineの日本語ニュースより。

ロシア製ミサイルを試射 イラン

 イラン学生通信によると、同国革命防衛隊は7日、ペルシャ湾などでミサイル演習を2日間の日程で開始し、ロシアから到着したばかりの対空ミサイルシステム「TORM1」を使ってミサイルを試射した。

 演習には革命防衛隊の航空部隊と海上部隊が参加。米軍が同湾に2隻目の空母を派遣したことに対抗する狙いもあるとみられる。

 初の国連制裁が昨年末に発動されるなどイランへの国際的な圧力が強まる中、ロシアは米国などの反対を押し切って今年1月、TORM1をイランに供与した。(共同)

いずれはイランの核兵器開発を破壊することが、イランの宗教指導者政権を倒す唯一つの方法だと分かっているのに、どうしてロシアはこのように積極的にイランを武装するのであろうか? どう考えてもロシアはアメリカやイスラエルがイランを攻めた場合に備えてイランの防衛力を強めるのが目的としか思えない。

つまり、プーチン大統領はテロリストの味方である過激派イスラム教の核武装を望んでいるということになるのだ。

過激派イスラム教徒についてはロシアのほうがアメリカよりもずっと深刻な問題を抱えている事実を考えると、ロシアのこのような行動はどうも解せない。もう10年以上に渡る内紛でチェチニアの凶暴なジハーディスト(聖戦主義者)たちによってロシア人は何千と殺されているではないか。モスクワの映画館やベスランの幼稚園での惨殺はまだ記憶に新しい。

2000年にロシアはグロズニーに傀儡政権を立て独立主義者たちを征圧しているとは言うものの、反乱がいつ何時再燃するか分からない状態である。特にイランがレバノンのヒズボラ、パレスチナのハマス、イラクのサドルらにしているようにチェチニアのテロリストに種々の援助などをすれば、ジハーディスト達はたちまちのうちに勢力を持ちかえすだろう。

ロシアやイランに対空ミサイルシステムを売ることで過激派テロリストの攻撃から自分達だけは免れると考えているのかもしれないが、もしそうだとすればプーチンは気が触れたとしか言い様がない。

アメリカもクリントン政権の時、イスラム教の味方をしてキリスト教徒と2度も戦った。一度はボスニア、そして二度目はコソボ。それでイスラム教社会から少しでも感謝されただろうか? と〜んでもない。イスラム教徒を民族浄化の危機から救ってやったお礼は2年後の911で支払われたのである。アルカエダの親玉オサマ・ビン・ラデンはアメリカがクエートをイラクから助けるためにサウジに乗り込んだことは何度も持ち出してるが、コソボやボスニアの話は一度たりともしたことがない。

ここで注目されるのはロシアがイランのシステムの作動にロシア人操縦者を供給するのかということだろう。契約にはアフターケアも含まれているらしいから部品や修理は請け負うのだろうが、操縦にはロシア軍人を使うのであろうか? もしそうだとしたら、ロシアは本当にアメリカと対決することになってしまう。これはヨーロッパも承知していることなのだろうか? もっともヨーロッパ連合は暗にロシアに対してイランの防衛システム発達に力を貸すことを承認しているのかもしれない。ヨーロッパの本音はアメリカにイランを攻撃させるのを防ぐことなのではないだろうか? ヨーロッパは此の期におよんでまだジハーディストたちに迎合しようというのである。ヨーロッパの常套手段ではあるが。

そうだとすれば非常に悲しいことだが、そしてそれ以前に愚かな考えである。ロシアだけでなくヨーロッパ大陸はアメリカよりもイスラム過激派からの脅威にさらされており、その脅威は急激に増幅しているのである。イランの核武装によって先ず最初に被害を受けるのはアメリカよりもロシアを含めたヨーロッパ諸国なのである。フランスのシラク大統領はブッシュ憎悪に目が曇ってそんなこともわからなくなっているのだろうか?

もっとも新しい防衛システムなどアメリカの空爆にかかったらひとたまりもないだろう。 我々は多分Bー2爆撃機でもつかってシステムそのものを先ず破壊してしまうだろうから。しかし今回のことはロシアをはじめヨーロッパは対イスラム過激派テロ戦争においてあんまり当てにはならない存在だということがはっきりした。

ブッシュ大統領はもう一度プーチンの目を見て、奥にある本性を見直す必要があるだろう。

February 8, 2007, 現時間 11:33 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →February 6, 2007

イラク反増派議案、採決ならず

や〜っばりね。採決するには票が足りないとカカシが予測した通りだった。まずはこの記事から。

イラク増派反対決議案、共和党が上院で採決阻止

ワシントン(CNNー2007.02.06) ブッシュ米大統領が先月発表した米軍イラク増派に反対する超党派決議案の本格審議が5日、米上院で始まったが、共和党議員らが採決を阻止した。上院の規定により、審議および採決の動議可決には60票の賛成票が必要だが、賛成49反対47と、共和・民主両党の議席数でほぼ割れる結果となった。

反対決議案は、共和党のジョン・ワーナー上院議員(バージニア)と民主党のカール・レビン上院議員(ミシガン)が各自の決議案を一本化したもの。ミッチ・マコーネル少数党院内総務(共和党、ケンタッキー)は、共和党側が作成した2つの代替案についても審議と採決を行うべきだと主張したが、ハリー・リード多数党院内総務(民主党、ネバダ)がこれを拒否。両者は先週末に協議したものの、行き詰まりは打開できなかった。

5日の本会議では、リード同総務がイラク新政策をめぐる「審議をつぶそうとしている」として共和党を非難。これを受けてマコーネル同総務は、共和党は「審議の用意がある」ものの、過程の「公正さ」求めて審議に反対している、と反論した。

マコーネル同総務が採決を求めている代替案は、ブッシュ大統領の戦略を支持する案と、イラク戦費の拠出継続を盛り込んだ案。共和党指導部は動議採決に強硬に反対しているものの、同党はイラク政策について一枚岩ではない。

民主党は多数派になって少数党の切り札が身にしみただろうか。なにせ民主党はこの手を使って何度もブッシュ大統領推薦の裁判官承認の採決を阻止していきたのだから文句は言えまい。戦争反対といって戦争予算を削るほどの度胸はないくせに、全く拘束力のない議決だけ通して立派に反戦運動やってる気分なんだからあきれる。

ところで、この議案の草案者であるへーグルとワーナーの両方の議員が採決に反対する票を入れたのには笑ってしまった。アルファベット順だったので共和党で来期の選挙では苦戦が予想されるミネソタのノーム・コールマン議員は最初のほうで採決に賛成の投票をして完全にバカを見てしまった。私がミネソタ住民なら次回はかなり考えるだろう。だが、彼のライバルはなんと反ブッシュの本を何冊も出版している人気コメディアンのアル・フランケン。ミネソタは大変だわな。

February 6, 2007, 現時間 7:46 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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日付け → →February 5, 2007

米軍ヘリ4機を撃ち落としたミサイルはイラン製

ここ2週間で米軍の攻撃ヘリ4機が連続してイラクで墜落するという事件が発生している。

バグダッド(CNNー2007.02.03) イラク駐留米軍は2日朝、バグダッド北方のタジ近郊で米軍の攻撃ヘリコプター「アパッチ」が墜落、乗員2人が死亡した、と発表した。米軍ヘリの墜落は過去2週間で4機目。

墜落原因は不明。砲火を浴びる中で落ちた、との目撃証言がある。米軍は、乗員の遺体を収容した。

国際テロ組織アルカイダ系を名乗る組織が犯行声明をイスラム系ウェブサイトに載せたが、真偽は不明。米軍機を撃墜する新たな方法を得たとも主張している。米統合参謀本部のペース議長はワシントンで、武装勢力による米軍ヘリへの地上砲火は過去数週間、命中精度が向上したと認めた。

中部のイスラム教シーア派の聖地ナジャフでは1月29日、武装組織との交戦で同じアパッチ型ヘリコプターが墜落し、2人が死亡。23日には米民間警備会社のヘリが墜落。

アルカエダの連中はこれまでにも肩がけ対航空機ミサイル(Sholder Fired Anti Aicraft Missile)を使って戦闘機を狙っていたがその命中度は悪かった。それなのに最近になってその精度があがったというのは何故だろうか?必然的に誰かが性能の高い武器をアルカエダに供給しているからだと考えられる。

アメリカ軍当局はこれはイラン政府だと考えているようだ。アルカエダの連中はこれまでにもSA-7ミサイルを使っていたが、最近の一連の攻撃はもっと性能の高いSA-18と考えられる。イラクのアルカエダは最近になって「神が新しい道をお導きになった」と宣言していることから、「新しい道」とはイランから供給された新型対航空機ミサイルのことではないかという話もある。

これがもし本当にイラン製のミサイルで、イラン政府がイラクのテロリストに武器や戦闘訓練を供給しているとしたら、これはイラン政府によるアメリカ軍への攻撃ととれる。にも関わらずアメリカ軍はイラン政府に対して何もしない態度をとるのであれば、今後イランからの攻撃はイラクのテロリストを通じてまずます激化することだろう。

もともとアメリカがイラクのフセイン政権を倒したというのも、イラクがテロリストの温床となって、フセインがテロリストを手先にしてアメリカやアメリカ関係の対象を攻撃するのを防ぐためであった。それがフセインは倒したものの、イラクがイランによってテロリストの温床となってアメリカを攻撃するのであれば、せっかくフセインを倒した意味がなくなってしまうではないだろうか。

February 5, 2007, 現時間 12:33 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

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日付け → →February 3, 2007

戦争を反対して軍隊を支持できるのか?

最近よく、「イラク戦争には反対だがアメリカ軍は支持する」と言う人がリベラルの、特に政治家の中で増えている。民主党のジョン・ケリー議員が「勉強にしないとイラクへいくはめになる」とアメリカ軍人をバカにした発言をして以来、人気急下降で希望していた大統領選挙への出馬を断念せざるおえなくなったのでも分かるように、アメリカ人はアメリカ軍人をバカにされるのが大嫌いである。

アメリカリベラルの間では軍人を嫌うのが日常茶飯事になっている。自分達の内輪ジョークではしょっちゅう軍人の悪口を言っているから、つい公式の場でもうっかり軍人の悪口をいってしまうのだろう。だが、賢い政治家になってくるとそんなへまはやらない。下院議長のナンシー・ペロシもことあるごとにイラク戦争の批判をしながら、演説の最後にアメリカ軍を支持すると付け加えることを忘れない。2008年の大統領選挙希望の星、ヒラリー・クリントンもアメリカ軍への予算を削ってはならない、とアメリカ軍への支持を強調している。

しかしアメリカ軍人がやっていることを真っ向から反対し、現場の軍人が必要だと訴えている援軍の出動に異議を唱え、アメリカ軍人の仕事がやりにくくなるような決議案を通し、アメリカ軍人をより危険な状況に陥らせるような行為ばかりをとるリベラル政治家の口先だけの「軍隊支持」にはいい加減アメリカ軍人もうんざりしている。

この間アメリカのテレビ局NBCで、リチャード・エンゲル特派員がそうした軍人へのインタビューをし、戦地で戦う兵隊さんたちが祖国の偽善者たちに口々に不満を漏らす映像が放送された。

エンゲル:新しい兵士らが慣れなければならないのは新しい任務だけではありません。彼等には他に心配なことがあります。それは祖国において高まっている戦争討論です。ここにいる兵士らは口々にアメリカ市民の戦争批判に関して不満がつのっているといいます。兵士の多くが自分達が戦っていることへの批判は自分達への個人攻撃であると受け取っています。21歳の技術者、タイラー・ジョンソン兵は今回初めてのイラク任務です。彼は戦争に猜疑心のある人たちは批判する前にここへきて現場を自分の目で確かめてみてはどうかといいます。

タイラー・ジョンソン兵(Specialist Tyler Johnson):..人が死んでんですよ。分かります? 俺のいってること? あんたたちは軍隊を支持するとかいうかもしれないけど、軍隊が汗水たらして血流して命落としてがんばってることを支持しないっていってるわけですよ。そんなの俺に言わしたらおかしいっすよ。

エンゲル:マヌエル・サハガン伍長はアフガニスタンでも勤務し、イラクは4回目の任務です。彼は祖国の人々は両方を支持することはできないといいます。

マヌエル・サハガン伍長:(Staff Sergeant Manuel Sahagun): ひとつ私が一番嫌いなのは軍隊を支持するといいながら戦争を支持していないということです。支持するなら全て支持してほしいです。

エンゲル:ピーター・マナ兵は人々は戦争がどれだけ大変なものか忘れているといいます。

ピーター・マナ兵(Specialist Peter Manna): もし人々がおれたちがちゃんとした仕事をしてないって思うなら、おれたちがやってきた全てが無駄だったっていってることになる。

リチャード・エンゲル:アパッチ隊は二人の兵士を失いました。兵士たちは同士が命を捧げた任務を捨てざる終えなくなるのではないかと心配しています。NBCニュース、リチャード・エンゲルがバグダッドからお伝えしました。

この番組を見ていて腹がたったのはワシントンポストのコラムニスト、ウィリアム・アーキン(William Arkin)だ。彼は早速翌日のコラムにアメリカ軍人は文句をいうどころか、『反戦でありながらアメリカ軍を支持しているアメリカ市民に感謝すべきだ、アメリカ軍人は志願者だけの傭兵のようなもので、市民から唾を吐きかけられないだけでもありがたいと思え』という内容のコラムを書いた。リンクはすでにつながらないので私が保存しておいた元記事から抜粋する。

これらの兵士らは、世論調査では圧倒的にブッシュ大統領のイラク戦争のやり方を支持していないアメリカ市民が、それでも軍隊を支持し尊敬していることに感謝すべきである。

アルグレーブだの、ハディーサだの、強姦や殺人が起きる度にアメリカ市民は一部の不届きものによるしわざだとか、政権や司令部の責任だといって軍事を赦免してきた。

そりゃ確かに下っ端兵隊は監獄送りになる。だが反戦運動ですらその焦点はホワイトハウスの方針だ。近頃では制服組のひとりとして「赤ん坊殺し!」などといわれて唾を吐きかけられるなんてことはめったに聞かない。

そのうえ我々は兵士にまともな給料を払い、家族の面倒をみて、家裁だの医療費だの社会保障をし、戦地で必要とされる訳の分からない必需品まで供給している。我々は軍隊をできる限りのやり方で援助しているというのに、彼等はその上にさらに、我々に地べたにはいつくばって死んだふりをしろというのだ。軍人たちは自分達が社会の掟を超越しているのだから軍隊に道を譲り将軍たちに戦争をさせろ、そして我々の権利や言論の責任を放棄しろというのである。

アーキンは911以後のアメリカ政府の対テロ戦争の意味が理解できないという。本当にイスラムテロリストによる脅威などあるのだろうかとさえ問いかける。

NBCのこの放送はアメリカが傭兵、おっと失礼、志願兵軍、を持つことの代償を思い知らされる。汚い仕事というのは、洗濯と同じで誰もやりたがらない。しかしイラクは汚い洗濯物を洗うのとは違って誰かがやらなければならない仕事ではない。もう誰もそんなことは信じていない。

兵士らが仕事をするためには、自分らが大事な防御壁を守っているのだと信じなければならないというのは分かる。そこから彼等の不満が生まれるのだということも理解できる。彼等は若く無垢で自分らの仕事が全く成果をあげず、何の変化もない状況に不満を持っているのも理解できる。世間から遮断され常に誰もが彼等を支持すると聞かされてるのに祖国での討論で混乱するのも無理はない。

アーキンは、アメリカ兵は世間知らずの教養のないバカばっかりで、自分らの戦っている戦争が意味のないものであることすら知らずに戦争を批判する人間に八つ当たりをしている、とでも言いたげだ。実際にはアメリカ兵はイラクでもインターネットで世界のニュースを知ることができるし、その上に現場の状況を把握しており、アメリカでパジャマを来たままソファに座ってパソコンたたいてる我々なんかよりよっぽども正しい判断のできる立場にいるのだ。

これを読んで怒ったのは現役軍人だけではない。記事は軍人の家族、親戚一同はもとより、保守派ブロガーや軍隊を支持している一般市民の逆鱗に触れた。ワシントンポストへはよっぽど大量の苦情が寄せられたとみえ、元記事はオンラインからは削除され、本日アーキンはネット上で謝罪を余儀なくされた。(元のリンクへいってみるとたちまちのうちに600以上のコメントが寄せられたため、サイトは一時閉鎖されたと注意書きがあるほどだ。)

もっとも昨日ラジオのインタビューで彼は『発言を撤回するつもりはない、アメリカは負けている、アメリカ軍は教養が低い』などと息巻いていたから、謝罪文は編集部に言われて仕方なく書いたもので心のこもったものでないことは明白である。

アーキンのように軍人は黙って戦争やってろというような奴に限って自分が批判されると言論の自由を迫害しているといってごねるのは常だ。しかしアーキンは決して軍人が文句を言う権利がないとか、唾をはきかけられるべきだとか言ったのではなく、軍人も反戦でありながら軍隊を支持しているアメリカ市民に感謝すべきだといいたかっただけだと強調している。私には全くそうは読めないけどね。とにかくこの謝罪文の一部を読んでもらいたい。

私が今日のアメリカ兵を傭兵と表現したことは明かに誤りであった。

(軍隊の)男女はお金のために国家おざなりに働いているのではない。現状はもっとひどい。制服を着ている非常に多くの人々が自分らこそが本当の国家だと思い込んでいる。彼等は憲法と国旗の影に隠れ反民主的、反リベラル、反ジャーナリズム、不寛容、多少でもアメリカに反する考えを否定する姿勢をとっている。

私が「軍隊もアメリカ市民を支持すべきだ』が火曜日に掲載されて以来、多くの人々から私は黙って他者が私のために犠牲になっていることに感謝しろと言われた。

これが謝罪?謝罪どころかアメリカ軍人を傭兵などといったのは生易しすぎた、アメリカ軍人は自由も民主主義も信じない暴君だと言い直しただけではないか、なんというごう慢さだろう。

私は戦争そのものを支持できなくても軍隊を支持することは可能だと考える。私はクリントン大統領政権下で行われたコソボ・ボスニアの戦争には大反対だった。しかし出動した軍人たちの任務が失敗すればいいなどとは思ったこともないし、戦地へ行った人々には「がんばってね、無事にかえってきて下さい」と激励の声をかけた。戦争そのものが間違っているとしても戦っている兵士らに責任はないではないか、彼等に八つ当たりしてどうなる?

アメリカ軍人が文句をいっているのは、アーキンのように戦争に反対なだけでなく、その戦争で戦っている軍人を軽蔑している人間が、社会からつまはじきにされるのを恐れるばかりに口先だけで軍隊を支持しているなどとでまかせを言っている人間に対してのものだ。家族と別れて危険な場所で感謝もされない仕事をしている兵隊さんたちのことを一度でも真剣に考えたならば、こんな下らない記事はかけないはずだ。アーキンのようなバカが自由にものがいえるのも、我々の勇敢な軍人たちが命がけで戦ってくれているからだ。

すこしは感謝しろ!

February 3, 2007, 現時間 3:55 AM | コメント (3) | トラックバック (0)

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日付け → →February 2, 2007

イラク、アメリカ兵拉致殺人事件、イランの関係を追う

私は先日イラン工作員がイラク国内で紛争促進の工作を行っているという話をしたばかりだが、この間カルバーラで起きたアメリカ兵拉致殺人事件はイランの特別部隊ウォード(Qod)の関連についていよいよペンタゴンも調査に乗り出したらしい。

イラクの軍施設襲撃事件、米当局がイランの関与を調査

バグダッド(CNNー2007.01.31) イラク中部カルバラで1月20日、米軍とイラク治安部隊の共同施設が武装勢力に襲撃され、米兵5人が死亡した事件で、米国防総省は容疑者がイラン人か、イランで訓練を受けた活動家であるとみて調査を進めている。米当局者が30日、CNNに語った。

犯行グループは米軍風の制服で変装し、米軍で使用されている種類の車に乗り、英語を話すなど、用意周到だった。米軍は当初、死亡した米兵らが武装勢力に抵抗していたと説明していたが、後日犯行グループが検問所を難なく通過したうえ、米兵らを施設から連れ出し殺害したことを認めた。こうした手口は、武装勢力や外国人過激派には見られないという。

イラクでは1月11日、米軍主導のイラク駐留多国籍軍が、北部アービル市内のイラン領事館を強制捜査し、職員を5人を拘束した。米誌タイム電子版が30日伝えたところによると、カルバラの事件はイラン革命防衛隊による報復攻撃との見方がある。

米当局者が1月26日に明らかにしたところによると、ブッシュ米大統領はイラク駐留米軍に、イラク国内のイラン人工作員を殺害あるいは拘束する権限を認めた。また、タイム電子版によると、イラン革命防衛隊は敵に対して容赦ない報復攻撃を実行することで知られる。

アメリカ政府はイランによるシーア殺人軍団及びスンニ反乱軍やイラクのアルカエダへの援助について詳しい説明会を開く予定だったがイランへの気兼ねから遅らせることになったらしい。いまさらイランに気兼ねもないだろうが、裏取り引きがあるのかもしれないので、詳しいことは分からない。この説明会では、イラクで使用されている爆発物や武器にイラン製のラベルがついているとか、シリアル番号まで入っているといった詳細な証拠が提示されることになっている。

ところで、アンサーアルスンナというアルカエダ系スンニ派のテロリストが、イラクではイラン人工作員による暴力行為があちこちで行われているという告発プロパガンダビデオを発表した。

ビデオでは反乱軍がライバルのシーア民兵にイランから密輸入された武器にペルシャ語で「イラン内政省」と書かれたラベルを見せている図がある。

テロリストのプロパガンダビデオだから内容は100%信用できるわけではないが、ペンタゴンからの情報と同じものであるのは興味深い。

February 2, 2007, 現時間 8:50 PM | コメント (3) | トラックバック (1)

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米議会の腰抜け反増派議案

アップデート:訂正のお知らせ。最後をご参照のこと。

民主党と共和党の双方から草案が出ていたイラク増派反対決議案だが、今日になって口調のきつい民主党の案は反故になり、比較的柔らかい口調の共和党の案ひとつに絞ることで議決案が決定した。

ワシントン──共和党のジョン・ワーナー上院議員(バージニア)と民主党のカール・レビン上院議員(ミシガン)は1月31日、新イラク政策に基く米軍増派への超党派反対決議案を提出した。

レビン議員は1月、ワーナー議員の後任として上院軍事委員会議長に就任。両議員は各自の決議案を競い、厳しい表現が少ないワーナー議員案の方が共和党の支持を集めていた。

超党派となった新たな決議案は、増派反対に関するワーナー議員案の表現を尊重したうえで、米軍のイラク駐留費を守る方針を盛り込んだ内容。レビン議員案の「増派は国益に反する」といった表現や、ワーナー議員案で一定規模の増派支持を示唆する部分は削除された。

決議案の一本化で共和・民主両党の支持は一層拡大し、可決の可能性が高まる見通し。リード上院多数党院内総務(民主党)は軍事委員会での審議を経ずに、2月5日から本会議で決議案の討論に入る意向を示した。

ヒューヒューイットのサイトに決議案の全文が載っている。長ったらしくぐたぐた書いてはあるが、どこにも「増派絶対反対」とか新作戦がうまくいかなかったら「即刻撤退すべき」といった文章は出てこない。多少きつい言い方があるとしたら、イラク市民が率先して治安維持と復興に取り組まなければ、アメリカ国民からの支持を失うであろう、といった部分くらいだろうか。

具体的にイラク政府がしなえければならないこととして11の項目が挙げられており、その結果をイラク政府はイラク大使を通じて月毎にアメリカ議会に報告することとある。

はっきり言ってこんな議決通してなんになるのだろうか? 単にブッシュ大統領の新作戦がきちんといくかどうかちゃんと報告して下さいね、イラクさん、いつまでもアメリカに頼ってばかりじゃ駄目よ、程度の内容であり、ブッシュ批判にも増派反対にも全くなっていない。しかも投票阻止にあわないための60票が集まる可能性はほとんどなく、この議決は投票にも持っていかれずに消え去るだろうというのが今の見方。

全く騒いだ割には意味のない腰抜け内容になったようだ。

アップデート:私がウォーナー議員提案としてヒュー・ヒューイットのサイトへのリンクを張った提案は、ウォーナー議員のものではなく、マケイン(共和)・リーバーマン(独立)議員が主催となって提案した議決案でした。訂正します。しかし、ウォーナー氏は自分の提案からは辞退し、新しく提案されたマケイン・リーバーマンのほうに投票するかもしれないという意志を示しはじめている。となるとウォーナー議案が通る可能性はかなり低まった。本文でも説明したようにマケインの発案は単にイラクが復興の経過をアメリカ議会に定期的に報告せよというもので、別にブッシュ新作戦への批判ではないから、この議決案、はっきりいって何の意味もないものになりそうだ。

February 2, 2007, 現時間 1:40 AM | コメント (0) | トラックバック (1)

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サイトダウンのお知らせ

昨晩西海岸時間で午後6時頃から真夜中にかけて、アメリカの多くのホストサーバーが同時に攻撃を受けた模様。うちのブログだけでなく、多々のブログがダウンしていました。

ミスター苺はサイバーテロリストの仕業ではないかといっておりますが、どうでしょう?

おかげで私もひとつもエントリーが書けず閉口しました。あしたは一つ多くエントリーに挑戦しますので、皆様も一回余計にお越し下さい。

カカシ

February 2, 2007, 現時間 1:14 AM | コメント (4) | トラックバック (0)

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