February 3, 2016

米大統領第一予選、アイオワ州共和党勝者はテッド・クルーズ、トランプとルビオは二位三位で接戦、民主党はかろうじてヒラリーが勝利

今週の月曜日は、アメリカ大統領選の第一予選がアイオワ州で行なわれ、共和党は前評判の高かったドナルド・トランプを抜いてテッドクルーズが一位(27.6%)、二位(24.3)と三位(23.1)のトランプとルビオはほぼ誤差の範囲というほどの接戦となった。民主党のほうは断然有利と言われていたヒラリー・クリントン(49.9%)が社会主義者のバーニー・サンダース(49.6%)に追われて苦戦し、かろうじて勝者の座を保った。どちらも前評判とはかなり異なる結果となった。

今更言うのは後出しだが、私はドナルド・トランプが圧倒的に優勢という予測はちょっと眉唾だなと思っていた。確かにトランプは全国人気投票では断然トップなのだが、アメリカの大統領候補選択は全国一斉投票ではなく、州ごとに選挙人を獲得していく形で進むので、州の文化や政治傾向などを考えると、トランプが保守的なアイオワで圧倒勝利というのはないだろうと思っていたからである。特にトランプの支持者は今まで共和党に投票したことがない無所属が多く、アイオワ党集会の複雑なルールも理解できていないし、また猛吹雪という天候もあって、よっぽど政治に熱心な人でないと出かけていかないところへ、わざわざ出かけていくとは思えなかった。ダントツで勝利を得ると息巻いていたトランプは口から泡を吹いて怒りを隠せない。トランプはクルーズの生まれがカナダだということで、クルーズは大統領の資格はないとまたまた喚き始めた。クルーズの母親はアメリカ市民。こういうやり方はトランプの支持者を減らすのではないかな?

クルーズがアイオワ州で勝利を得たのは良い始まりであるが、アイオワで勝っても必ずしも候補に選ばれるとは限らないので、予想以上の票を集めたルビオなどはかなり上機嫌である。この結果はクルーズにとってもルビオにとってもよい結果だったと思う。この次のニューハンプシャー州でどうなるか見ものである。

民主党のほうは、女王様気分で自分が選ばれて当然という顔をしていたヒラリーだが、選挙費用もヒラリーより断然劣るバーニー・サンダースがなんとほぼ誤差の範囲で第二位。結果的にはヒラリーが選ばれるだろうが、それでもヒラリーの勝利をかなり脅かしたという点でサンダースの支持者たちは大満足だろう。

前回もヒラリーは選ばれて当然と思われていたのに、突然現れたバラク・オバマに候補の座を奪われた過去がある。比較的無名なサンダースに負けるなど、絶対に許せないはずだ。

批評家たちによると、クルーズよりもルビオの方が体制派で中庸なので、ヒラリーに打ち勝つには有利なのではないかという話だ。私はクルーズのほうが好きだが、クルーズとルビオならどちらでもいい。特に不満はない。トランプだったらかなり問題だと思うが、、

ま、第一回戦はまずまずの結果というところか。

February 3, 2016, 現時間 9:20 AM

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コメント

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下記投稿者名: oldman

不思議に思うことがあります。それは、クルーズとルビオは共にキューバ移民の子であるということです。これを気にする人はいないんでしょうか。
青山繁晴氏は次の大統領選挙で中国系が出てくる可能性があると指摘されています。アメリカでは優秀な白人は政治家にならないということがその根拠のようです。その結果、黒人、女性、キューバ移民、社会主義者、となんでもありの様相をていしているのではないでしょうか。だとすれば、この先中国系が登場しても不思議ではありません。ハーバード卒の優秀な中国系が政界に進出しているようです。実際、サンフランシスコ市長とオークランド市長は中国系です。
万が一にも中国系大統領が実現したら、このままでは、日本はジ・エンドであります。日本としては、自衛隊の独自性を強めるとともに、独自核武装に踏み切るべきだと私は考えています。
なお、アメリカ人に警告するために、次のような文章を機会あるごとにネット・メディアのコメント欄に貼っています。中国系と見られる人物からは「お前は気違いだ」という反撃を受けます。残念ながら賛成してくれる人はほとんどどいません。
Rich Chinese emigrants to US may be Trojan horses:

A new report shows that 64 percent of Chinese millionaires have either emigrated or plan to emigrate―taking their spending and fortunes with them. The United States is their favorite destination.

It is said that the main reasons rich Chinese are leaving is to pursue better educations for their kids, to escape the pollution and overcrowding in urban China and to protect their fortunes.

But, the emigration of rich Chinese may be a systematic one with a certain malice trap backed by Chinese communist party.
It is well known that China has the ambition of the world conquest inspired by a dream of Mao Zedong.
For that goal, China must conquer the United States first.
Not by military power, but by a slick trap.

The simplest method to accomplish the purpose is to make a Chinese American the US President. There are a lot of Harvard graduated Chinese born in the US.
The rich Chinese who had immigrated to the United States will provide an infinite fund for a presidential election.

If the Chinese American President will be born, he will let the American economic and military power weak rapidly. American military and industrial information will leak out to China freely. Chinese emigration to the United States may increase explosively.
The United States will be taken over in this way by Chinese emigrants.

As for the stupid American, nobody notices this trap of China.

上記投稿者名: oldman Author Profile Page 日付 February 3, 2016 4:19 PM

下記投稿者名: 苺畑カカシ

oldmanさん、

トランプはクルーズの父親がキューパ国籍でクルーズ自身がカナダ生まれだということに拘っていますが、フロリダのキューバ系は反共産主義の難民の子供が多いため、特に猜疑心はもたれていません。

ただ、中国系の場合、韓国系もそうなのですが、わざと妊婦をアメリカに渡らせてアメリカ市民権のある子供を生ませる商売が流行っており、ロサンゼルスでは妊婦ホテルが摘発されたこともあります。

両親が違法移民でもアメリカで生まれた子供がアメリカ市民ということになると非常に複雑です。また保護者を同伴しない未成年の違法移民もメキシコ国境から大量に入り込んでおり、これもまた問題です。

アメリカには多国からの移民が流入してきていますから、中国系だけに警戒心を抱くという傾向はありません。ただ、中国の影響は無視できません。そのことにアメリカの政治家のどのくらいの人々が気がついているのでしょうか。

非常に心配です。

上記投稿者名: 苺畑カカシ Author Profile Page 日付 February 3, 2016 8:17 PM

下記投稿者名: aashi

テッド・クルーズさんの金本位制復活という政策は、正直なところかなり頭がおかしいと言わざるを得ません。
http://econbrowser.com/archives/2005/12/the_gold_standa

上記投稿者名: aashi Author Profile Page 日付 February 4, 2016 9:44 AM

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