October 4, 2006

わいせつメール、はしゃぎ過ぎ民主党は裏目に出るかも

先週の金曜日に暴露された共和党下院議員のマーク·フォリー議員のわいせつメールスキャンダルは下院議会議長の辞任問題にまで発展しそうな雰囲気である。

保守派のブロガーや政治評論家までが民主党や左翼メディアと一緒になって、「共和党は知っていて黙認していたなら、リーダー格が責任をとるべき」などと騒ぎ出す始末。まったくこういう時やたら道徳観念に敏感な保守派はリベラルよりも始末がわるい。これが民主党議員なら、「たかがわいせつメールで騒ぐな、性交渉があったわけでもなし、」と開き直り、共和党がそれでも責め立てれば「ゲイバッシング」と今度は共和党を守りの姿勢に追い込んでいただろう。

また、コメンターのMike Rossさんもおっしゃっているように、もし一年前にあのたわいない内容のメールのみで、共和党がフォリー議員にあれ以上厳しい対応をとっていれば今騒いでいる民主党やメディアが一緒になって共和党を「ゲイバッシング」「同性愛恐怖症」などといって責め立てていたに違いない。

しかし、民主党も左翼メディアのこのはしゃぎすぎなやり方はかえって彼等にとって裏目にでるのではないかと私は思う。

昨日も話したように民主党と左翼メディアは何気ない内容のメールと、わいせつな内容のIMとを故意に混同し、ハスター議長らがフォリー議員のわいせつ行為を見て見ぬ振りをしていたと印象づけようとしている。しかしこの事件はあまりに騒がれたため、保守派ブロガーやラジオDJやテレビ討論会などでも、ハスター議長らが知っていたのは最初の何気ないメールのみであり、しかもその場で適切な処置を取っていたことなどもかなり詳しく報道された。

そして比較の意味もあって、民主党の汚い過去もどんどん蒸し返されている。

例えば、1973年に、ゲリー·スタッズ(Gerry Studds)という民主党議員は未成年の少年との性交渉が違法であるアメリカを出て、わざわざ当時17歳だった少年をモロッコに連れ出して性交渉を持ったという事件がある。それがばれたのは1983年のことで本人も認め、議会から勧告は受けたが議員をやめるでもなく民主党から追い出されるでもなくその後6期も任期を努めた後引退した。

また1989年、バー二ー·フランクというゲイの民主党議員が同棲していた愛人男性がフランク氏の自宅で何人かの売春夫を使って売春宿を経営していたなどということがあった。フランク議員はそれを知っていて黙認していたのである。それでもフランク議員はいまだに現役の議員をつとめているし、民主党はフランク議員に何の対処もとらなかった。

民主党は今回のことであんまり大騒ぎをし過ぎると、共和党は民主党のこのような過去を持ち出し、ダブルスタンダードを指摘しはじめるだろう。セックススキャンダルが大好きなメディアは、過去のこうした民主党のスキャンダルを蒸し返さないはずがない。そうなってくると、民主党の偽善ぶりがアメリカ国民にもじょじょにではあるが浸透していくのではないかという気がする。

それに昨日もコメント欄で書いたように、メディアはフォリー議員が未成年とわいせつメールを交わしているという違法行為を知っていたにもかかわらず、「犠牲者」の少年の安否よりも政治的なタイミングを待って犯罪行為を隠していたという事実がある。このことをアメリカ投票者が消化する時間があれば、このスキャンダルはかえって民主党と左翼メディアが仕組んだ汚い陰謀だという印象をアメリカ国民に与えることになる。

フロリダのフォリー議員の席を共和党が維持するのはもう手遅れかもしれないが、この事件で他の共和党議員が巻き込まれるにはスキャンダルの暴露は早すぎたかもしれない。共和党支持者やおせっかいな純粋主義の保守派連中がこれ以上騒いでハスター議長の辞任を叫んだりするのを今すぐやめてくれれば、この事件の影響は最低限に食い止められるだろう。

問題は極右翼にかかっている。

October 4, 2006, 現時間 7:50 PM

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コメント

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下記投稿者名: snoozy

なんだか魔女狩りみたいですね。
猥褻メールの事実を公表しないで穏便に事を収めようとすると、“共和党が不祥事を隠蔽しようとしている!”
仮に事実を公表して厳しい処分を下していれば、“共和党がゲイを不当に差別している!”
どっちにしても悪いのは共和党・・・

最後の一行が暗示しているのは、民主党が共和党支持者を分断しようとしている、ということなのかも知れません。
共和党支持者の知恵と力量が試されています。

日本でも民主党の議員がテレビ局の女子アナと不倫をしたことが話題になっています。
ある新聞の編集委員は、プライバシーを暴いて議員を攻撃するのは良くないというコラムを書いたんですが、実はこの人、かつて自民党の首相を愛人問題で辞任に追い込んだ記者なんだそうです。
あまりにも露骨なダブスタなので、インターネットのブログや掲示板で、格好の餌食にされています。
アメリカでは似たような現象が起きてはいないのでしょうか?

上記投稿者名: snoozy Author Profile Page 日付 October 5, 2006 3:29 AM

下記投稿者名: MikeRossTky

悪い議員は辞めてもらう。これは仕方がない。でも今回の問題は報道が実態を知っていたけれども、報道的に立証できるまでの情報を握っていなかったようだ。必要な情報をだればメディアに提供したのだろう?

また、メディアでは未成年(17歳以下)と最初報道されていたけれど、問題とされたインターネットセックスの会話は当時18歳と行われたとDrudgeReporthttp://www.drudgereport.com/flashmfa.htm で報道されている。もし、本当であれば、大人ホモ友達二人の間の会話となる。民主党はゲイの人権を侵害した事になる。

どう、進展するのかな?

MikeRossTky

上記投稿者名: MikeRossTky Author Profile Page 日付 October 5, 2006 6:30 AM

下記投稿者名: MikeRossTky

LGFよりこのリンクに:http://www.radaronline.com/exclusives/2006/10/the-bogus-blog-behind-foleys-fall.php

大元となっていたブログに大きな疑惑が。

やはり、民主党は汚い手段を使っていますね。なぜ、真っ向から選挙に立とうと民主党はしないのかな?

MikeRossTky

上記投稿者名: MikeRossTky Author Profile Page 日付 October 5, 2006 7:20 AM

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