日付け → →July 30, 2007

隠しきれないイラクからのいいニュース

昨晩遅くキャプテンズコータースを読んでいたら、これまでイラクからの悪いニュースしか興味がなかった左向きのニューヨークタイムスにイラクからのいいニュースが載っているとあってちょっと驚いた。

この記事を書いているのは左系のシンクタンク、ブルッキングスインスティトゥーション( Brookings Institution)のマイケル・オーハンロンとケニス・ポーラック(Michael O'Hanlon and Kenneth Pollack)のふたり。二人は最近イラクの視察旅行から帰国したばかりだ。

これがアメリカ人が理解しなければならない一番大事なことなのだが、我々はついにイラクで良い方へ向かいつつある。少なくとも軍隊用語でいえばそうだ。ブッシュ政権のぶざまなイラク政策を厳しく批判してきた二人の分析者として、我々はその目覚ましい向上ぶりに驚いた。必ずしも「勝利」とは言えないまでも、イラク人も我々も容認できるような状況維持の可能性が見られたからである。

バグダッドに着いて天火のような暑さを感じた後、最初に気が付くのは我が軍の士気の高さである。以前の訪問ではよくアメリカ兵たちの怒りや欲求不満を目にしたものだ。多くの兵士たちが作戦は間違っている、間違った戦略によって成功する可能性のない目的のために命が危険にさらされていると感じていた。

しかし今日(こんにち)士気は高い。兵士や海兵隊員たちやは、今回、有能なデイビッド・ペトラエウス将軍を司令官として迎えたことで将軍の戦略で確固たる結果を得ることができると自信をもっていること、やっと必要な兵数が整い状況を好転させることができることなどを我々に語った。

イラク各地でアメリカの陸軍や海兵隊は地元のイラク警備隊と協力し、電気、燃料、清潔な水、衛生といった基本的な生活環境を人々に供給できるよう、地元の必要度にあわせて政治面や経済面での援助に取組んでいるという。その結果市民の死亡率は増派が始まってからなんと1/3に減っているという。このリポートがブッシュ政権のイラク政策に非常に批判的であった人たちからの報告であることもさることながら、それをニューヨークタイムスが掲載したということは大いに意味のあることである。

折も折り、イラク視察から帰国したキース・エリソン議員もイラクの情勢は目覚ましく良くなっていると報告したとミスター苺が書いている。キース・エリソン議員といえば、ミネソタ代表でアメリカ発のイスラム教議員として話題になった民主党の下院議員であり、ブッシュ政権のイラク政策には非常に批判的な議員のひとりだ。

エリソン議員はアンバー地区のラマディを訪問し、地元のシークたちと会見した。このシークたちはアンバー・サルベーション・カウンシル(the Anbar Salvation Council)と言うスンニ派の反アルカエダ勢力のメンバーらしいのだが、彼等はエリソン議員にアメリカに帰って自分達がどれだけアメリカ軍に協力してアルカエダと戦っているかを伝えてほしいと嘆願したという。特にアルカエダはスンニの代表ではないと強調したそうだ。

「彼等はアルカエダが間違ったイスラム教像を広めていることに非常に腹をたてています。」エリソン議員は月曜日帰国途中のドイツから電話で語った。「彼等はもっと洗練された正しいイスラム教のイメージを広めるために私に何ができるかを語りました。」

私はここ数年APやロイターのヘッドラインを読んでいるが、イラク戦争が始まって以来およそ良いニュースを示すヘッドラインを読んだことがなかった。「ラマディ戦闘、アメリカ兵二人戦死!」「バグダッド市街戦で市民10人死亡」といったヘッドラインばかりがもう4年も続いているのだから、多くのアメリカ人がイラク戦争はもう駄目なのではないかと気が滅入るのは当たり前である。

しかし実際にはイラクでは良いことも起きていた。一見悪いニュースに見える記事でも、よくよく読むといいニュースが埋もれていることがままああった。例えば、アメリカ兵が殺されたという記事も、よく読んでみると100人のテロリストに囲まれた十数人のアメリカ兵が勇敢に戦った末、テロリストはほぼ全滅、こちらの犠牲者は二人だったというようなことが結構あったのである。本来ならばこの記事のヘッドラインは「ラマディで激戦、米軍、テロリスト100人を殺傷!」とすべきニュースなのだが、ヘッドラインが与える印象だけでイラクはひどい状態だと考えて中身を読まなかった読者がどれだけ居ただろうか?私が2年前にミスター苺とBig Lizardsをはじめたのも、こうしたイラクからの隠れたいいニュースをなるべく取り上げたいと思ったからだ。

しかし最近ニュースのヘッドラインに変化が起きてきた。イラクやアフガニスタンでの戦闘でアメリカ兵の犠牲者の前にテロリストの死亡数が記載されることが多くなってきたのである。以前にミスター苺はこんなことを言ったことがある。いくら主流メディアでも本当にイラクの情勢が良くなっているなら、いつまでもその真実を隠し通すことはできない。なぜなら昔と違ってネットやケーブルといった情報源は他にもあるし、イラク戦地で実際の状況をみてきた従軍記者や帰還兵からの直接の情報も入ってくる。アフガニスタン戦争中にいくらソ連政府が情報規制をしてアフガニスタン戦況はうまくいってるというプロパガンダを流しても、戦地から帰還した兵士らの話などからソ連軍がアフガニスタンで惨敗している情勢がソ連市民に伝わったように、いずれはイラクからのいいニュースがアメリカ市民の間でも広まるだろうと。

2月から始まったアメリカの新作戦は非常な成功を遂げている。ブッシュ政権のイラク戦争のやり方はまずいと考えていた批評家たちでさえその事実を無視できなくなってきた。だからこそ主流メディアすらもイラクからのいいニュースを報道せざる終えなくなってきたのである。

戦争反対イラク即撤退と騒いでいる民主党が多数議席を占めるアメリカ議会は夏休みが終わって帰ってきたら、ペトラエウス将軍のイラク情勢にかんする報告を受けることになっている。もしそれまでにイラク情勢が左翼メディアですらも無視できないほど好転し、人々がイラクからのいいニュースを毎日読むようになっていたらどうなるのだろう?

July 30, 2007, 現時間 6:00 PM | コメント (3) | トラックバック (0)

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軍人の戦争支持はプロパガンダなのか? 勝利を訴える帰還兵団体VFFを考える

先日私はとんだ茶番劇! 米議会イラク撤退徹夜議論の結末はで、イラク・アフガニスタン帰還兵からなる戦争支持派のVets for Freedom(VFF)という組織のメンバーが民主党の反戦決議案に反対して議員たちと直談判するためワシントンへ乗り込んだという話をした。その時、民主党の議員たちは彼等にそっぽを向いたという話もした。

主流メディアもほとんど取り上げず完全無視を決め込もうとしたが、ブッシュ大統領が一時間も帰還兵たちと会談をしたため、完全無視はちょっと無理だった。(Hat tip Power Line)

しかしこのような戦争支持団体が現れると反戦派からの潰しがかかるのは、もういつものことである。実際は帰還兵による反戦草の根運動なんてののほうがよっぽどもうさん臭いのだが、ま、それはいいとして、反戦派はVFFはどちらの党にも所属しない無所属の団体であると表明していることにかなり腹をたてたようで、なんとかVFFは共和党直属の表看板団体なのだと証明しようと必死である。

センター・フォー・メディア・デモクラシー(CMD)という極左翼団体のこの批判など典型的な例である。

Vets for Freedomという政権のイラク戦争進路を守ろうとロビーしている団体の背後にいるものは何者なのであろうか? 我々の捜査ウェッブサイト、ソースウォッチでは、まさにその問題を取り上げている。無所属で愛国的という建前の目的はかなりうさん臭い。

実際このCMDなる団体はソースウォッチというウェッブサイトでわざわざVFFのカテゴリーを設けてVFFの信用度を落とそうとしている。しかしCMDはVFFが共和党直属の組織だと証明しようとして、図らずも民主党がどれだけ軍隊を支持していないかを証明してしまっている。

CMDの捜査部ソースウォッチではVFFが実は共和党直属の表看板なのだという 根拠としてVFFが共和党関係者から公共関係、メディア、法律などの助言を受けているということをあげている。だが単に共和党関係者から多くの助言や援助をもらっているというだけではVFFが共和党直属だという証拠にはならない。

元来「共和党の表看板団体」といはどういう団体を意味するのといえば、看板グループの目的が共和党の政治方針を押し進めることになければならない。単に団体への援助が主に共和党から来ているとか、この団体の支持する方針が共和党の方針の一部と一致しているというだけでは不十分である。

例えば全アメリカライフル協会(NRA)は大抵の場合共和党を支持しているが、それは単に共和党議員の方が民主党議員に比べて市民の銃砲保持権利に同情的だからである。だが、NRAはプロガンの民主党議員ならアンチガンの共和党議員を差し置いて支持することはざらである。なぜならNRAにとって大事なのは銃砲保持権利なのであって、共和党の政治力前進とは直接関係ないからである。

これと同じようにVFFの唯一の目的はイラクとアフガニスタンの戦争を最後までやり遂げることにある。だからこそ彼等は無所属のジョー・リーバーマン上院議員の選挙を応援した。コネチカット代表のリーバーマン氏は2000年には民主党の副大統領候補にまでなったほどリベラルな人でおよそ共和党シンパとはいえない。戦争支持の件で民主党を離脱して無所属になったとはいえ、ほかの面では75%の割で民主党の方針を支持している。

ではここでCMDがVFFが共和党の表看板団体だとする根拠を具体的に分析してみよう。

VFFのメンバーはネオコンのロビーイストであると言う嘘

CMDのソースウォッチはVFFのメンバーがネオコンだという根拠はかなり希薄だ。

  • VFFのメンバーであるアレックス・ガロの戦争支持の記事が2007年7月18日、ナショナルレビューオンライン(NRO)に掲載された。ガロはリーバーマン議員の選挙運動を応援した。
  • 2006年に元ホワイトハウス報道官の公共宣伝会社がVFFの創設者ウエイド・ザークルとデイビッド・ベラビアを主流メディアに従軍記者として推薦し、ニオコン週刊誌の記者として雇われた。同雑誌の編集者ビル・クルスタルは後にVFFの非公式アドバイザーとなり、共和党戦略者のダン・セノアーに紹介し資金集めに協力している。

戦争を支持しているクリスタルが戦争支持関係の記事を出版したからといって何がおかしい?テイラー・グロスやダン・セノアといった面々もコネはあるとはいえ政治家ではないただの一般人だ。VFFが同じ意見を持つ一般人の援助を受けたからといって何が悪い? 普通ロビーというからにはどこかの団体に雇われて代わりに政治家に説得にあたることをいうのであって、自分達の意見を議員に直接訴える行為は「議会への嘆願」というのである。

VFFは右翼団体であるという嘘

同じような理屈でCMDはVFFの活動を取り上げたのが右翼のブロガーや雑誌、ウォールストリートジャーナルという「保守派」の新聞だけだったことからVFFは右翼団体だと決めつけている。反戦のブロガーや編集者がVFFの活動に興味がないのは当たり前。ましてやラリーの宣伝などするわけがない。だがもし過激派左翼のデイリーコスやワン・コールや、左よりのニューヨークタイムスが取り上げてくれたらVFFは喜んで受け入れただろう。宣伝は大きければ大きいにこしたことはないからだ。

CMDはくだらない陰謀説など考える暇があったら、どうして主流メディアがVFFの活動を無視しているのかという疑問を抱くべきである。反戦派の帰還兵グループ、An Appeal for Redressが議員たちとイラク撤退について話にきた時は大々的に取り上げていたメディアがなぜ戦争支持の帰還兵グループの勝利への訴えを無視するのかそっちの方が大事な質問ではないのか?

ここでCMDが証明したのは民主党と名ばかりの共和党議員たちは、口では「軍隊を支持しよう」などと言っているが、実は軍隊もそしてその任務も全く支持していないということだけだ。

VFFのメンバーは共和党議員との会談しか興味がなかったという嘘

ソースウォッチはVFFのメンバーがリーバーマンを例外として、共和党の議員としか会見しなかったこと、記者会見の席には民主党議員がひとりも出席していなかったことを指摘して、彼等の目的はもともと共和党議員とあうことだったのだと書いている。しかしこの間も私が指摘しているように、VFFは民主党議員にたった5分間でいいからという会見のリクエストを拒絶されたのである。

ここでCMDが本当のジャーナリストなら、どうして民主党の議員は誰も記者会見に参加しなかったのかきちんと調べるべきである。VFFは共和党議員だけ招待したとでもいうのか? むろんこれは完全にナンセンスだ。ソースウォッチは民主党議員がVFFとの会見を拒否した事実を十分に心得ているのである。なぜならソースウォッチが引用した新聞記事にちゃんとそう書いてあるからだ。

「増派支持の帰還兵と会見したのは彼等と見解を共にする議員たちだけだった。彼等の本当の標的であった反戦派や戦争支持の揺らいでいる議員たちはシニアスタッフを送り込んで自分達は影に隠れていた。」とマッカーシー(記者)は書いている。

帰還兵たちが反戦派議員に興味がなかったのではなく、民主党や名ばかりの共和党の反戦派議員たちが帰還兵のいうことなど聞く耳もたないと拒絶したのである。これでは話が逆さまだ。

VFFの資金源は怪しいという勘ぐり

VFFが創設した去年の初期から、CMDはVFFの資金源が怪しいといい続けてきた。しかし去年の6月の段階でCMDの調査が得たものは下記である。

  1. VFFのウェッブサイトはかっこ良すぎる。
  2. 今は消えているが、VFFは一時、ウェッブサイトに「時々情報を他の共和党候補や同意見の人々と共有することがある。」と記載していた。
  3. VFFは反戦派の民主党のジョン・マーサ下院議員に何かと反論している。
  4. 組織の資金源に関する情報がほとんど存在しない。

一年後の今日もソースウォッチの調査はほとんどはかどっていないらしく、CMDはVFFの資金源について新しい情報は全く提示していない。言い換えればVFFの資金源が共和党であるという証拠はゼロなのである。

というわけで、CMDはVFFが共和党直属の表看板グループであるという証明には完全に失敗している。VFFは共和党の団体でもなければ資金源におかしな面もない。

CMDは実際に戦場で戦った兵士たちが戦争を支持するはずがないという先入観から、帰還兵たちの動機を最初から疑ってかかった。だがその過程において彼等が証明したものは、我々右翼の戦争支持者たちがずっと主張してきたことだった。それは共和党は軍隊を本気で支持しているが、民主党は全く支持をしていない、という事実である。

軍人が戦争を支持したら共和党のプロパガンダに違いないという考えはやめてもらいたいものだ。

July 30, 2007, 現時間 2:32 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →July 29, 2007

アジア杯:祝 イラク初優勝!!!!

やった、やった、やった〜!!!イラクがサウジに勝って優勝した〜!

イラク、1—0でサウジに勝利 アジア杯に初優勝

 東南アジア4カ国で共催されたサッカー・アジアカップ決勝が29日に行われ、イラクがサウジアラビアを1—0で破り、初優勝を遂げた。サウジアラビアは大会最多となる4度目の優勝を逃した。最優秀選手には、後半にCKから決勝点を挙げたユーニスが輝いた。得点王は4点で並んだ日本の高原(フランクフルト)、ユーニス、Y・カハタニ(サウジアラビア)の3人が獲得した。また、日本はフェアプレー賞に輝いた。

イラク人はサッカーを非常に真剣に見ているので、この優勝には重要な意味を持つ。イラク政府は仕事は半日にして市民が早く帰宅してテレビを観られるようにしたそうだ。下記はイラク・ザ・モデルを参照

今日はバグダッドで選挙があった日と同じくらい興奮していると言っても言い過ぎじゃない。わが国のサッカーチームが初めてアジアカップを取るために戦うんだ。言ってみればアメリカのチームがコパアメリカでブラジルやアルゼンチンと対抗するようなものだ。もちろんイラク人はアメリカ人よりサッカーには真剣だけどね。おっと失礼!

政府はすでに市民が早く帰って試合が見られるように、議会も含めて今日は半ドンにすると発表した。

午後2時、オマー君はガソリンなど必需品の買い物に出かけた。午後4時から外出規制がかかっているので早めに買いだめをしておこうというわけである。ところがそう思ったイラク市民が多くいたようで、ガソリンの値段が一時的にあがったそうだ。買い物をすますと皆大急ぎで帰宅の途についた。

4時35分、試合開始!

前半の45分と3分の追加では、イラクは完全に優勢をみせている。同時に両チーム間の緊張度はかなり高い。かなりラフなプレイが続いてイラクとサウジの間で5つもイエローカードがでた。実はアラブチーム同士の試合ではほかのチームとするよりお互いより乱暴になるというのはよく知られている。いってみればアラブ人同士の「兄弟愛」ってやつかな!

前半はゴールなしの零対零。

5時25分、ハーフタイムを使ってちょっと書いてる。さてラップトップは脇においてビールの缶をもう一つあけよう。セカンドハーフを見るぞ。(カカシ注:ビール????)

多くのイラク人は今日は試合の勝ち負けに関わらずお祝いをすると言っている。何が起きようとうれしいことに違いはない。

6時30分、いや、この喜びは「何が起きようと」なんかじゃない、、、我がチームはたった今、我がサッカー史上始まって以来初めてアジアカップで優勝した。この勝ち点はフォーワードの英雄ユーニス・マフムードが試合71分目に見せたすばらしいゴールによってもたらされた。

我がチームはすべての基準において制覇していた。ディフェンス、ミドルフィールド、そしてアタック、すべて彼等が最高だった。彼等は今やアジアサッカーの王者となったのだ!

今日は絶対にここ数年でイラクにとって一番幸せな日だ。何百万というイラクじんの顔には喜びの涙と希望とが混ざりあっている。言葉がみつからない、この気持ちをどう表現していいのか分からない。だからもし訳の分からないことを書いたら勘弁してほしい。外から歓声と音楽の音が聞こえてくる祝いで撃たれた銃弾が屋根や地面に次々に落ちてくる。でも誰も心配していないようだ。この瞬間があまりにも偉大だから何百万のファンの心に恐怖が入り込む隙間がない。それが落ちてくる銃弾であろうと先週我々の喜びを抹殺しようとした気違いの自爆テロであろうとも。

我々の選手たち、今夜の英雄たちは、チームワークによってのみ勝つチャンスがあるのだと教えてくれた。わが政治家たちも選手たちと輝かしい団結と国民の誇りを持ったファンたちを見習って、テロリストたちに教えてやろう、不死身のチグリスとユーファラテスの息子たちの精神を何者も打ち砕くことはできないのだと!

恐怖は消え去った。外出規制は無視された。今夜、イラクは喜びだけを知る、、、

おめでとうオマー!おめでとうイラクチーム!おめでとうイラク!テロリストなんかに負けるな!正義は勝つ!


July 29, 2007, 現時間 11:37 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →July 28, 2007

アジアカップ:イラク決勝進出!

明日はいよいよサッカーアジア杯の決勝戦。決勝戦は強豪サウジアラビア対イラク。三回優勝しているサウジが決勝に出るのは驚かないが、イラクチームが決勝戦進出というのはすごいものだ。パワーラインの記事によると、イラクチームのメンバーはシーア、スンニ、クルドの混合チーム。チームとしてここまで勝ち抜いてきたということはそれぞれの宗派間の違いを乗り越えた本当の意味でのチームワークを持っているということになる。



イラクサッカーチーム

決勝進出が決まって喜ぶイラクチーム

イラクチームのキャプテン、ユーニス・マフムード曰く:

選手は皆いろいろな苦労がありました。でも私たちはイラクの人々に幸せを届けられると思います。サッカーを通じてイラク市民に幸せをもたらす多大なる責任を共有しています。だから私たちは試合に集中しているのです。私たちはサッカーが大好きです。そして私たちは愛する国をいつでも守る心構えができています。

1980年のオリンピックでアメリカのアイスホッケーチームがソビエトチームをやぶった時、それまでうつ状態にあったアメリカ人の気持ちが希望へとかわったように、イラクがサウジに勝つことはイラクチームだけでなくイラクの国としての未来に希望をもたらすことになる。無論サウジは強敵だからどうなるかは分からないが、それでも少なくともイラクチームが第二位の座に輝くことは間違いない。

がんばれイラク!

July 28, 2007, 現時間 5:57 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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「冬の兵士」再び、米二等兵の軍隊バッシング

数日前、アメリカのニューリパブリック(TNR)という三流新聞にスコット・トーマスという仮名を使ったイラク駐留米兵によるものとされる「日記」が掲載された。三部に分けて掲載されたその日記に描かれた兵士らの行動は、路肩爆弾で顔に傷を負った女性を大声でからかった話や、大量埋葬地で見つかった子供の骸骨を頭に乗せて遊んでいる兵士、ブラッドリー戦車を乱暴に乗り回して野良犬を殺す悪趣味な兵士の話など、戦争犯罪に値するひどいものであった。(最後に日記の詳細を掲載するのでご参照のこと。)

このため現役や退役及び家族など軍関係の人々が書いているミルブログとよばれるブロガーたちの間で怒りが爆発。この話はねつ造だ、著者が本当はきっと偽兵士に違いない、TNRは真義を確かめもせず掲載したのか、本当にそんな事実があったのなら著者は仮名など使わず実名で正々堂々と名乗りを上げるべきだと、非難轟々の声があがった。そのなかでもあるブロガーは仲間のブロガーたちに、この著者の正体や日記の審議を確かめようとイラクに駐留したことのある軍人らに呼びかけた。

その結果、このスコット・トーマスSir Real Scott Thomasというブログを書いていたイラク駐留陸軍スコット・ビーチャム二等兵であることが判明した。間抜けなことにスコットは自分の本名のファーストネームのスコットとミドルネームのトーマスを仮名としてTNRの「日記」に使っていたのだからおかしい。しかも本人のブログに自分の連絡先まで明記されている。これについて陸軍の名簿を調べたある兵士によると、、

自分は現役の陸軍兵でイラク帰還兵であります。今スコット・トーマス・ビーチャムで陸軍名簿のウェッブサイトを検索してみました。それによると彼の階級は二等兵となっています。...

2006年9月のブログエントリーでは彼は自分の階級を一等兵と記述しています。ということはこの人間は軍隊規則の(Uniform Code of Military Jsutice)の15条に触れる罪を犯して少なくとも一階級格下げされたものと思われ、軍隊に恨みを持っていると考えられます。

格下げされたのか最初から嘘をついて階級を一つ上と偽っていたのかは解らないが、二等兵と言えば陸軍でも一番下っ端である。この男どうやらまったくうだつの上がらない陸軍兵のようだ。最初にビーチャムの日記が掲載された時、元陸軍特別部隊出身のミルブロガー,Black Fiveのジンボー親爺がこんなことを書いていた。

スコット・トーマスは嘘つきの糞野郎だ。どの部隊にもスコット・トーマスみてえな奴はいる。自分のすばらしい才能を誰も認めてくれない、自分は悪くないのにいつも上官から叱られていると文句ばかり言ってる奴だ。だから周りからは、ぐだぐだ文句ばっかいってないで黙って仕事しろと怒鳴られてばかりいるんだ。

ジンボー親爺は、こういう人間が軍隊をこき下ろすのは理解できるし、そういう話をメディアが鵜呑みしたとしても不思議でもなんでもないと語る。スコット・トーマスの正体が割れて、彼が2006年の9月に書いたこのエントリーを読んでみると、ジンボー親爺の分析がどれだけ正しかったかがわかる。(カカシ注:訳そうと思ったが句読点のない、ながったらしい文章なので、このまま訳したら訳が分からなくなる。仕方ないので意訳することにした。これで作家志望だというのだから驚くな。)

毎朝俺は起きる度に自分に言う。俺、スコット・ビーチャム、陸軍兵、ドイツ在住。これが俺の人生だ。俺は今日も糞みてえな扱いをされ、庭仕事や掃除だのをして、人殺しの訓練をする。この経験に耐えられなければ、俺がかつてもっていたもの、そして俺が外へ出てから持つだろう人生のありがたさが十分に理解できなかっただろう。俺が本当にしたいことは歴史を教えたり、寝転んだり、世界中飛び回って世界を修理することなんだ。...でもそれをするにはこの陸軍での経験を積んどかなきゃ出来ないんだ。俺が何をするにしても陸軍体験でハクをつけた後じゃなきゃだめなんだ。

ビーチャムは将来作家になりたいらしい。それでイラク帰還兵だということになれば、それなりにハクがつくからと陸軍に志願したらしいのだが、仕事が思った以上に辛くて毎日愚痴ばかり言ってるというわけだ。しかしビーチャムの所属隊も分かったことだし彼のこれまでの任務もすぐに明らかになることなので、彼のいうような体験を本当に彼がしているならば事実はそのうちハッキリするだろう。

ただ、ビーチャムの書いたようなことが本当に起きたのだとしたら、ビーチャムはその場にいた当事者であったにも関わらず同胞がこのような軍規約に触れる違法行為をしていたことを今まで黙っていたことになり、それ自体規約違反である。もし彼の話が本当ならこれらの事件に関わった人間はビーチャムも含めてすべて戦争犯罪者として罰せられるべきである。

だがもしこれがビーチャムによるただのでっちあげであったとしたら、現役兵隊が軍隊の活動を批判する政治意見を公の場で述べること自体が違法であるから、その罪で罰せられるべきである。とにかくこんな奴が大事なアメリカ軍のブラッドリーの修理に当たっているというのは非常に危険だ。早速最前線から取り除いて帰国させ、臭い飯でも食ってもらいたいものだ。

それにしても、自分の隊にこんな負け犬の非国民が混ざっていたことを知った所属隊の面々はいったいどんな気持ちだろうか?

スコット・トーマスのイラク日記

下記は7月18日付けのThe Daily StandardのFact or Fiction? を参照した。

第一話: 火傷の痕がある女性をからかった米兵

まず最初の話はイラクのグリーンゾーンでの出来事。トーマスとその仲間たちが食事をする大食堂においてしょっちゅう見かける女性がいたが、彼女は路肩爆弾の被害にあって顔半分に大やけどの痕があった。ある日トーマスと仲間たちが食事中にこの女性が現れ近くのテーブルに腰を掛けた。

おれたちの食事が半分くらいすんだ頃、彼女は現れた。2〜3分黙って食べていた俺の友達は突然乱暴にスプーンをマッシュポテトにつきたてて叫んだ。

「ちぇ、くってらんねえよ。」と彼は言った。

「なんでだよ、まずい飯が気に入らないのか?」

「違うよ、後ろに座ってる化けもんのことだよ。」と彼は後ろにいる彼女だけでなく、周りに座っている人々も聞こえるような大声で叫んだ。俺は振り向いてその女を見た。女は自分の食べる一口一口の食事を食べる前にじっと見つめてから半分溶けているその口へ運んでいた。

「ばかいうなよ、彼女すっげー美人じゃねえか」と俺は言い放った。

「なんだと?」と友達は半分にやにやしながら聞き返した。

「そうさ」と続ける俺。「路肩爆弾と親密な関係になった女って、俺をその気にさせるね。解けた肌、失った手足、プラスチックの鼻、、、」 「おめえ変態だな!」友達はそういいながら身をくの字にして曲げながら大笑いした。

この後もトーマスと友達はわいわいと大声で冗談を言い合っては大笑いしたと話が続く。ついにたえきれなくなった女性は食事も途中で大食堂から逃げるように飛び出してしまったとなって話は終わっている。

この話を読んだ現役・退役の兵士らの話によると、もし自分の近くで路肩爆弾の犠牲者を大声でおちょくるような態度をとる人間がいたら絶対にぶっ飛ばしてやると書いている。そして、そんなことをイラクにある基地の食堂でやっていて周りの兵士らから袋だたきにならなかったということは考えられないと言うのが大半の意見だ。イラクでアメリカ兵を一番殺しているのがこの路肩爆弾である。トーマスとその友達が食事をしていた食堂にもきっと仲間を路肩爆弾で失った兵士ら何人か食事をしていたはずである。にも関わらずトーマスらが他の兵士から注意も受けなかったというのは信じがたい。

第二話:子供の頭がい骨を頭に乗せて遊ぶ米兵

イラクに出動して6か月後トーマスの隊はバグダッドの西南で建設作業に携わっていたが、そこでトーマスらは大量埋葬地に出くわしたという。

冗談好きで問題児と評判の二等兵が完璧に保存されていた頭がい骨の上の部分を見つけた。それには髪の毛までついていた。二等兵は笑いながら頭がい骨を自分の頭にのせると王冠のようにぴったりはまった。二等兵は頭に頭がい骨を乗せたまま歩きはじめた。周りの奴らはシャベルやサンドバッグを落としてげらげらと笑いこけた。二等兵を止めるものはいなかった。俺も含めて気分を害したものはひとりもいなかった。

この二等兵はその後も一日中頭がい骨を頭につけたまま遊んでいたというのである。埋葬地を冒涜する行為はは明かに軍の規約に違反する。しかも頭がい骨を頭につけたまま一日中歩き回っていた二等兵を上等兵が誰も注意しなかったというのは先ず考えられない。ところで、2006年の10月頃、アフガニスタンの埋葬地で見つかった骸骨と遊んでいたというドイツ兵の話がドイツではかなり問題になった。スコット・トーマスはその頃すでにイラクに出動していたが、アメリカ兵はイラク入りする前にドイツで訓練を受けるので、ドイツを通り越したほかの兵士らからこの話を聞いて知っていた可能性は大きい。別の国の軍隊がしたことをまるで自分の体験でもあるかのように書いたとしても特におかしくはない。

第三話:戦車で犬を轢き殺すことが好きな悪趣味な米兵

トーマスの友人の二等兵にブラッドリー戦車の運転手がいたが、彼は機会がある毎にガードレールやフェンスを壊し、周りにある屋台やマーケットのスタンドを壊して走るのが好きな人間だったという。

...奴が一番すきな標的は犬だった。 時々勇気のある犬がブラッドリーを追いかけまわし、アメリカでトラックに吠えるみたいにブラッドリーに吠えるやつがいると、二等兵は好都合とばかりにハンドルを切って犬のしっぽを戦車に巻き込むんだ。奴は何匹犬をころしたか運転席のダッシュボードの上においてある緑色の帳面に記録していた。ある日奴は三匹も殺した。 奴はブラッドリーの速度を落とし犬をおびき寄せて近くまできたかと思うと戦車を右に急転させて犬の足をすくった。足がひっかかった犬をしばらく引きずり回してから、ぴくぴくしてる犬を放してやるんだ。そいつが大声で笑う声がラジオから響いてきた。帳面にもうひとつ記録が伸びた。二匹目の犬は簡単だった。通り道でひなたぼっこをしていた犬は逃げる暇もなくスピードをあげているブラッドリーの下敷きになった。犬の上半身は完全に激しく痙攣している下半身から引きちぎられていた。顔は太陽に向けてもちあげられたまま何もおきなかったかのように微笑んでいた。

訳していて胸が悪くなった。(おえ!)

July 28, 2007, 現時間 5:41 AM | コメント (0) | トラックバック (3)

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日付け → →July 27, 2007

人気テレビ番組の反戦テーマで垣間みたアメリカの意外な素顔

私とミスター苺が好きで見ている番組にSo You Think You Can Dance?というダンス番組がある。意訳すると「あなたは踊れるつもり?」というような意味になるが、番組の構成は全国からオーディションを受けて受かった男女合計20人のセミプロダンサーが、毎週いろいろなジャンルの踊りに挑戦。水曜日に踊りを披露し木曜日に視聴者の電話投票によって一番票の少なかった男子と女子が毎週一人づつ取り除かれていき、最後の週に残った4人からチャンピオンが選ばれるというもの。

この人気番組において、昨日、木曜日の結果ショーで不思議なことが起きた。先ず審査委員の一人でもあり振り付け師でもあるミア・マイケルが水曜日に着ていた上着が米海兵隊の制服にそっくりであっただけでなく、階級を示す喪章が逆さまに縫い付けられていたことに対して長々と謝罪をした。どうやら視聴者の間から海兵隊員でもない人間が制服を着ているというだけでも失礼なのに、喪章を逆さまにつけるとは海兵隊をばかにするにもほどがあると苦情が寄せられたらしいのだ。

ミア・マイケルはファッションのつもりできていただけで、それが海兵隊をばかにする意味になるとは全然気が付かなかっ、無神経なことをして申し訳ないと誠意を込めて謝った。

それに続いて審査員長でプロデューサーでもあるナイジェル・リスコーは、ウエイド・ローブソン振り付けの水曜日の課題ダンスのテーマが「反戦」だったことについて、決して軍隊を侮辱する意味ではなかったと釈明。価値のある戦争が存在することは認める、あのダンスは特定の戦争への反対意見ではなかったのだ、しかし戦争に反対でも軍隊は応援することは出来るはずだ、第一平和を求めない市民がどこにいるだろうか、と問いかけた。ナイジェルの口調から平和を訴えかけてクレームがつくなどとは思ってもみなかったという彼の気持ちは明白だった。しかしウエイドは番組中に「テーマは反戦だ」とはっきり断言していたのを私は聞いたし、戦争中に反戦だと言えば今の戦争に反対してると取られて当たり前だ。

頭の悪い芸能人がリベラルであることはよくあることなので、ナイジェルや、ウエイド、そしてミアが反戦派のリベラルだったとしても別に不思議でもなんでもない。ミアのようにコンテンポラリーの振り付けをするような芸術家は案外世情には疎いので制服の意味を知らなかったというのも多分本当だろう。それに芸能界が何かにつけてリベラル思想を観客に押し付ける傾向は何も今始まったことではないので、水曜日の課題ダンスを観た時もそのテーマには苛立ちはしたが驚きはしなかった。ただ私は振り付け師としてのウエイドを高く買っていたので多少失望したし、これからも彼の振り付けを偏向なしにみることは出来ないだろう。

しかし私が驚いたのはウエイドの反戦テーマやミアの制服ではなく、それに対する視聴者の反応である。普通リベラルが自分の政治思想を明かにした場合、彼等はそれが一般的な認識だと思っているから特に説明の必要があるなどとは考えない。それが番組の冒頭に視聴者に謝罪したり釈明したりしなければならないと判断したということは、テレビ局にかなり多くの苦情が寄せられたのだと判断すべきだろう。

無論競争率の高いテレビ番組ではほんの一部の人からのクレームでも神経質になるのは当たり前なので、これだけで視聴者の政治的見解を理解できるとは私は思っていない。ただ、番組が終わってすぐ、私は番組のファンが集まる掲示板を覗いてみたのだが聞き慣れた反戦派連中の「ブッシュの嘘で人が死んだ!」「ナイジェルが謝る必要はない!」「言論の自由を守ろう」というような投稿に混じって、「自分の夫は海兵隊員だ。ミアの上着には頭にきた」とか「軍隊のおかげで君たちが好き勝手なことがいえるのだ、感謝しろ」といったような投稿も案外あったことに私はまたまた驚いてしまった。

下記の二つの投稿は問題の水曜日の放映があった直後、掲示板で「海兵隊への侮辱」というスレッドで200以上寄せられた海兵隊員たちからの典型的な苦情である。

自分は海兵隊の曹長であります。私はこの下らない番組はこれまで見たことはなかったのでありますが、たまたま観ていたらミアが海兵隊の青い正装用上着をきているのに気が付きました。我々がこの制服を着るためにはその権限を取得しなければならないのであります。それをミアは全国放送のテレビで着ていただけでなく、ボタンもかけず喪章を逆さまにつけて着ていたのです。今は70年代ではありません。自分も自分の同胞も我々のする仕事をからかうような真似はしないでいただきたいと存じます。ウィリアム曹長、米軍海兵隊

私は元海軍将校であり光栄にも海兵隊基地で仕事をした経験のあるものです。私もミアの上着は制服をきる特権を得た勇敢な海兵隊員に対する侮辱だと思います。テレビ局は謝るべきです。シャーマン大尉、米海軍退役

正直言って私はミアの上着が軍隊関係のパターンだなとは気が付いたが、それが海兵隊の正装だったとか、喪章が逆さまだなどということには全く気が付かなかった。しかし海兵隊員にしてみれば自分が苦労してあの制服を着る特権を得たのに、脳天気な振り付け師などにファッション感覚などで着てもらいたくないというのは本当だろう。それ自体は分かるのだが、そういう人たちがこの番組を見ていたという事実が興味深い。

さてそれとは別にウエイド・ローブソン振り付けで10人のダンサーが全く同じ踊りをしたダンスのテーマは「反戦」。それぞれのダンサーがピースマークのついたシャツを着て、背中に「平和」「希望」「忍耐」といったスローガンが書かれていた。踊り自体もウエイドとしてはかなり質の低いつまらないものだったが、私はミスター苺に「どうして、『勝利』『勇気』『名誉』てな言葉は出てこないのかしらね。」と話していたほど反戦色の濃すぎる内容だった。これに対しても苦情が殺到した。

...私は本日の過激な反戦メッセージにはとても失望しました。この番組のプロデューサーは我々が楽しみのために戦争をしているとでも思っているのでしょうか? 私たちは私たちの命のために戦っているのです。どうしてこんなことが分からないのでしょうか。...私の娘はこの番組の大ファンで、去年はデトロイトでツアーも観にいきました。今年もツアーに参加する予定でしたが、この「平和」ダンスを見て、お金は反戦番組を支持するために使うよりましな使い道があるだろうと考え直しました。アメリカに神のご加護を! 匿名主婦

面白いのは反戦派の何気ない行動が愛国者たちの反感を買うと、彼等はこぞって我々の反論は彼等の言論の自由を脅かすものだと批判することだ。リベラルや反戦派はまるでそれが常識でもあるかのようにブッシュ政権の悪口や反戦の意見を平気でどこでも言い出す。彼等は自分達がダンスコンテスト娯楽番組という全く政治見解の表明には適切でない場所で自分達の偏向した意見を我々に押し付ける自由は主張しても、何の関係もないところでいちいち侮辱される我々が反論する「言論の自由」は認めない。我々がもし彼等のあまりのリベラルな意見に反論すれば、「娯楽番組の掲示板で政治の話など持ち込むな」とこうである。自分達が不適当な場所で政治見解を注入したことなどおかまいなしだ。

アメリカメディアは70%のアメリカ人がイラク戦争に反対しているといい続けている。戦争がそんなに不人気なら反戦をテーマにしたダンスくらいで視聴者がいきり立つほどのこともないと普通は思うだろう。だが、たった30%でも視聴者は視聴者。視聴者の30%を失ってもかまわないと考えるテレビプロデューサーなど存在しない。特定の観客を対象にした地方劇場じゃあるまいし、色々な考えの視聴者が観ているのだということを番組側は考慮にいれるべきだっただろう。

それにしてもダンス番組のファンにこれほど軍関係の人や保守派の視聴者が多いと知って私としてはうれしい出来事だった。今後番組のプロデューサーは視聴者の多くが保守派であることを念頭に置いて政治見解の注入は極力避けてもらいたい。視聴者は家族だんらんでダンス番組を見る時くらい戦争のことなど忘れたいのだから。

July 27, 2007, 現時間 2:14 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →July 26, 2007

韓国はアフガニスタンへ増兵せよ!

韓国在住(だと思う)のアメリカ人のブログ、the Marmot's Holeのロバート(Robert Koehler)によると、韓国のメディアはもしアフガニスタンでタリバンに捕われの身となっている韓国人宣教師23人(一人殺されていまは22人、8人が解放されたというニュースはガセネタだったおようだ)が殺されたなら、これはすべてアメリカのせいにするつもりらしい。

韓国のメディアのいい分は、アフガニスタン政府がタリバンとの人質交換交渉に応じない理由は西側、、つまりアメリカとその忠犬イギリスから圧力がかかっているからだというものだ。なにしろアフガニスタンは外国からの資金援助を非常に必要としているため、ハミッド・カルザイ首相はアメリカや連合軍に遠慮しているというのである。つまり全てアメリカが悪いという結論だ。

しかしロバートはカルザイ首相が交渉に消極的な理由はほかにあると指摘する。それは韓国政府がアフガニスタン政府に影響を及ぼせるほど、アフガニスタン戦争に貢献してきていないということにある。

ヨンハップ紙は考慮にいれていないが、カブールがタリバンの要求を無視しているのは a) 誘拐を利益のある商売にしたくないということもあるが、それよりも b) 韓国の対タリバン戦争における貢献はゼロに近いということがある。たかが200人の非戦闘員、しかも今年末にはそれすら撤退することになっている。囚人たちは解放されればその足で学校や病院やその他のインフラを破壊し、アフガン市民を殺しやアフガン軍および同盟軍を攻撃しはじめるに違いない敵である。そんな危険な敵をアフガン政府が入国すべきでないのに無責任に入国して違法ともとれる好ましくない活動(キリスト教の布教)をしていた人たちを救うために解放する理由など全くない。今年のはじめアフガニスタン政府がイタリア人記者を救うために5人のタリバンテロリストを解放したのは、カルザイやブッシュの真心からの行動などではない。アフガニスタン政府がそうしたのはイタリアから2000人の兵を即撤退させると脅かされたからである。影響力とは稼ぐものだ。残念ながらソウルはそれを全くしていない。

では韓国はどうすればいいのだろうか?ロバートは韓国はアメリカを責める暇があったら、アフガニスタンから200足らずの非戦闘員を撤退させるなどといってないで、反対に数千人の兵を治安維持や警察官として派遣すべきだという。韓国がアフガン政府に多少でも幅をきかせたいとおもうのであれば、その権限は稼がねばならない。無論そのような行為はタリバンを怒らせ、人質は皆殺しにされてしまうかもしれない。だが、アフガン政府が交渉に応じない以上、何もしなくても人質の運命にはあまり希望は持てない。

しかし韓国が誘拐や脅迫に怯まず力で応答すれば、すくなくともタリバン及び全世界に韓国は馬鹿にできないと分からせることが出来る。なにしろアフガニスタンにはまだ150人からの韓国人宣教師やボランティアが活動しているのである。将来韓国人の拉致を防ぐ意味でも、韓国は今、断固たる姿勢をとり腰抜けではない姿をタリバンに見せつけておく必要がある。

July 26, 2007, 現時間 5:41 PM | コメント (4) | トラックバック (0)

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日付け → →July 25, 2007

韓国市民、キリスト教宣師人質への冷たい反応

韓国で23人のキリスト教宣教師がタリバンの人質になっている事件だが、本日8人が解放されたという朗報と共に一人の男性が頭に数発の銃弾を受けて殺されたという悲報をきき、非常に複雑な気持ちである。まずは朝日新聞のニュースから。

アフガン人質「8人解放」 韓国報道 1人殺害の情報も 2007年07月25日23時14分

 韓国の通信社・聯合ニュースは25日夜、韓国政府消息筋の話として、アフガニスタンで拉致された23人の韓国人人質のうち「8人が解放され、移動中だ」と伝えた。一方、タリバーンのガズニ州現地司令官は同日、朝日新聞に「韓国人男性1人を殺した」と話した。ロイター通信は、別のタリバーン報道官が「最終的な交渉期限」を26日午前5時半(日本時間)に設定し、その後は「残りの人質も殺害されるだろう」と語った、と伝えた。

 「解放された」と伝えられた人質8人はほとんど女性で、ガズニ州内の米軍基地へ移動している模様だ。韓国政府消息筋は「安全に移動が完了した後、簡単な健康診断を経て、早い時期に韓国に帰国させる方針だ」と語った。

 韓国政府は25日夜現在、人質の一部解放及び殺害の事実について公式確認を避けている。タリバーンの現地司令官が「殺した」と述べた1人についてアフガン政府関係者は同日、朝日新聞に「殺害されたと確認した」と明らかにした。韓国メディアは政府消息筋の話として「殺されたのは40代男性のペ・ヒョンギュ牧師で、射殺だった」との情報を流している。

 報道に先立ち、韓国大統領府の千皓宣(チョン・ホソン)報道官は25日の定例会見で「アフガン政府や現地の国際治安部隊、米軍などと協調して情報を取得し、ひとつひとつ慎重にアプローチしている」と強調。「タリバーンとみられる武装団体と多様なチャンネルを通じ接触中だ。政府は拉致された全員の無事帰還のため最善を尽くしている」と述べ、現地で解放交渉が続いていることを認めていた。

 一方、「男性の人質1人を殺した」と語ったタリバーンの現地司令官は、殺害理由について「(アフガン、韓国両政府が)交渉のスピードアップをしないからだ」とも言及。交渉が思うように進まなかった不満を暗に示した。8人の解放については否定している。

ミッシェル・モルキンのサイトでは韓国政府がタリバンに多額の身代金を払ったのではないかという憶測がされているが、これもどうもはっきりしない。ところで、これとは別に韓国では人質となったキリスト教宣教師どころか、キリスト教バッシングを目的としたインターネット上の攻撃がされているという話だ。

クリスチャンポストは、「韓国福音書キリスト教会は人質危機に関してサイバー攻撃を受けている」と報道している。「韓国の福音書協会は23人のボランティアが人質になったことがきっかけとなり、アフガニスタンに宣教師を送っていることへの批判を浴びており、世界でも飛び抜けてネット知識の高い韓国では反キリスト教を訴える目的で「ネット市民」がブログや掲示板などで被害者やその家族への侮辱的投稿を続けている。...中でも人気のあるワシントンDCを基盤にしたサイトではネット市民の一人がタリバンに人質を殺してくれと呼びかけたことを自慢している投稿がされたりしている。このウェッブサイトは現在こうした投稿をフィルターにかけて通らないようにしている。朝鮮日報によると人質の協会であるバンダングのサエミュル協会は韓国人をアフガニスタンへ送ったとして侮辱や嫌がらせがひどいため、一時閉鎖に追い込まれている。

2004年に日本人の反戦派三人組がイラクで人質になった事件があった時、日本国内でもかなり三人の不注意な行動に対する批判が起きたが、私は日本人の三人と今回の韓国人の人質とは状況がかなり違うと考えている。

まず第一に日本人三人の人質について私の意見をはっきり明記しておくべきだろう。私は彼等三人の拉致はやらせだと思っている。もともと人質になることを計画して三人がイラク入りしたとは考えていないが、彼等は明かにアメリカ軍によるイラク侵攻に反対していたプロ市民たちであった。当時イラクでは抵抗軍やテロリストの間で外国人を拉致することで多国籍連合軍を撤退させたり身代金を払わせることがはやっていたが、拉致された日本人が抵抗軍に同情的であることを知った人さらいは、「な〜んだ、仲間だったのか」と考えて彼等を政治目的に利用したのではないかと私は考えている。

しかし今回の韓国人ボランティアの場合は、拉致がやらせである可能性はほぼゼロだ。特に人質の一人が殺されたとなればなおさらであろう。第一、彼等はただのボランティアではない。キリスト教の宣教師たちである。穏健派のアフガニスタン政府からも快く思われていない彼等がタリバンと協力しあうとは到底想像できない。

私はこの23人の行動はあさはかだったとは思うが、韓国の反キリスト教派から嫌がらせを受けるいわれはないだろう。生きるか死ぬかの身におかれている被害者やその家族に嫌がらせをするなど言語道断である。

このような難かしい状況にありながら、命がけで神の良いニュースを伝えようとした人々に励ましの声を送りたい。どうか無事にかえれますように。

July 25, 2007, 現時間 11:56 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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内外二つの敵と戦う『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』

日本では21日公開のハリー・ポッターの新作映画ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(Harry Potter and the Order of the phoenix)。リンク先であらすじや配役、写真集、予告編など詳しい情報が読めるのでご参照頂きたい。

今回のハリー・ポッターを観ていてその根底に流れる強い正義感を感じた人は私だけではないだろう。J.K.ローリング著の同名の原作から映画化されたハリーポッターの新作が、いわんとすることは明白だ。

『この世には交渉不可能な絶対的な悪が存在する、敵が恐いからといって頭を穴に突っ込み相手の存在さえ認めなければ敵がいつの間にかいなくなってくれるなどという考えは甘い、その悪に滅ぼされないためには勇気を持って立ち向かわなければならない、もし誰もその戦いに協力してくれなかったら、自分ひとりでも戦わねばならない、なぜならこの世には命をかけて守る価値のあるものが存在するからだ』

私はこの映画を見ていて、イスラム教過激派という悪と戦う自由主義諸国という現在の状況を比較せずにいられなかった。ローリング女史がどのような政治思想を持つのか私は知らないが、911事件後に書かれたこの著書にあの事件が全く影響を受けていないと考えるのはナイーブすぎるだろう。

ヴォルデモートという凶悪な魔法使いの帰還を訴えるハリーやホグワーツ校の校長アルバス・ダンブルドアに魔法省のお偉方が全く耳を傾けない様子や、それどころか警鐘を鳴らすハリー達こそが問題であるかのように扱い、平穏を守るためとハリーたちを沈黙させようとさえする魔法省のお役人を観ていると、イスラム過激派という邪悪な敵の脅威を全く認めようとせず、戦いは必要だと訴えたアメリカ政府やイギリス政府をせせら笑っていたフランス並びに国連を思い出さずにはいられない。

本来ならば、善である魔法使い達が力を合わせて悪であるヴォルデモートとその一味と戦わねばならないはずである。着々と力をつけているヴォルデモートらを相手に一刻の猶予も許されない時に、魔法省は内部で勢力争いに明け暮れている。特に大臣のコーネリアス・ファッジはヴォルデモートを恐れるあまりその再来すらも認めようとしない。魔法省の腰抜けお役人たちはヴォルデモートの名前さえ口にしない。あたかも声に出していわなければその存在がかき消されるかのように。このような姿勢はブッシュ大統領について『ブッシュはテロリストの脅威を誇張して無益な戦争に国民を巻き込もうとしている』と言ってアルカエダの存在さえ認めようとしないアメリカ国内の民主党議員たちや反戦派の市民団体の姿とだぶってしまう。

魔法省から派遣されてきた新しい教授ローレンス・アンブリッジ女史は次期魔法省大臣の座を狙っている。アンブリッジ女史は次期アメリカ大統領有力候補ヒラリー・クリントンさながらの暴君である。アンブリッジ教授は生徒たちの教育など全く興味がない。魔法会での自分の勢力を強化するためにホグワーツの学長という立場を利用することができれば、魔法会がヴォルデモートの脅威にさらされて破壊の危機に陥ることすら価値ある犠牲と考えるような魔女である。民主党が自分らの国内での勢力強化のために勝てる可能性のあるイラク戦争に必死に負けようとしているのと全く同じだ。

私が心を打たれのは、このような逆境にあって勇気を捨てないハリー・ポッターと彼の正義を信じて疑わないハーマイオニーやロンたちの友情だ。大人たちから平穏を乱すとして厳しい処罰を受ける危険を知りながら、あえて三人は悪の軍団ヴォルデモートと戦うべく生徒たちのなかから戦士をつのりはじめる。悪は相手が子供だからと手加減などしてくれない。大人が頼りにならないなら自分達だけでも戦おう、敵が攻めてくるのをのんびり待っているわけにはいかないのだというハリー達の勇気には感動させられる。

多様文化主義の台頭で、伝統的な価値観がどんどん失われていく中、子供向けの小説、そして映画となったハリー・ポッターが、全世界の子供たちの間で大人気を呼んでいるというのはすばらしいことだと思う。子供たちに必要なのは政治的に正しい大人たちの下らない三流心理学や思想ではない。子供たちにとって必要なのは、いつの世にも悪と善が存在する、そして善を悪による攻撃から守るために、人々は勇気を持って戦わねばならないということを知ることだ。

世界中の子供たちがこの映画からその道徳を学んでくれたとしたらこれほどすばらしいことはない。

July 25, 2007, 現時間 12:22 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →July 22, 2007

イランの被害妄想、リス14匹をスパイ容疑で逮捕!

このあいだ私の英語のブログのほうへ、イランがリスをスパイ容疑で取り押さえたという記事を紹介してくれたコメンターがいた。その時には私はその記事は一笑に伏して終わったのだが、後になってイランがアメリカ市民二人をスパイ容疑で逮捕していまだに拘束中だという記事を読んでこれは笑い事ではないのかもしれないと考え直した。

読者のみなさんは「え?リス?」と、もう一度一行目を読み返していらっしゃるかもしれないが、その通り、あのしっぽふさふさの動物のことだ。

イラン、リスを逮捕!

イラン警察は14匹のリスをスパイ容疑で拘束したと発表した。

このげっ歯類動物はイラン国境沿いで発見され盗聴器を身に付けていたという。この発表は公式にイスラミックリパブリックニュース(IRNA)から出たものである。

スパイリスの逮捕似ついて質問を受けた警察署長は「話には聞いているが詳細はしらない」と答えた。

IRNAによるとリスは外国諜報部によって放たれたもので二週間前に捕獲されていたと発表した。

これだけ聞いていると冗談だろうと笑ってすんでしまうような話なのだが、実はイランではここ数カ月おかしな方針がまかり通っており、それとあわせて考えるとまんざら冗談とも思えなくなってくるのだ。

イランは回教徒の国とはいいながら、サウジアラビアのように厳しい掟を施行してこなかった。イランに仕事でしょっちゅう出かける人から聞いた話では、イランの通りで頭からつま先まで隠れるバーカを着ている女性など見かけたこともないし、男性も長髪でヒゲのないひとなどざらだったという。ところがここ数年、イランはサテライトディシュを規制したり、インターネットの取り締まりなども厳しくし、今年の五月にイラク警察は突然女性のコートの長さまで規制しはじめ、正しい服装をしていない女性に警察官が罰金を課したり、大人しく注意に従わない女性を拘束したりしはじめた。数週間前には取り締まりの対象は若い男性へと移り、長髪、髭がない、西洋風の服装をしている、といった口実で危険分子と思われる若者が取り押さえられ警察から暴行を受けたうえ汚物の入ったやかんを首からぶらさげて町中引きずり回されるといったことが起きている。この新しい規則によって逮捕されたり暴行を受けたり罰金を課せられた若者はすで二15万人に及ぶ。
(参考文献: Crackdown in Iran over dress codes, Iran Focus

さて、そんななかでイラン出身のアメリカ市民がイランに滞在中にスパイ容疑で逮捕されるという事件が起きた。(以下IRAN: THE CONSPIRACY THAT WASN'T、By AMIR TAHERI から参照。)

1979年にイスラミック共和党が宗教革命によって政権を握ってからというもの、イラン政府は外国からの陰謀で政権が倒されるのではないかと神経質になっている。この被害妄想は最近おきたイラン系アメリカ市民二人の逮捕に現れている。「イスラムの敵」、「悪魔の手先」と責められているこの二人は小柄な女性ハレーさん(Haleh Esfandiari-Bakhash)67歳と, キアンさん40歳(Kian Tajbakhsh)。

国営テレビの報道ではこの二人はイランで革命を起こそうと企んでいるとされているが、テレビに映った二人の「自供」は明かに強制されたもので、自供をテレビ番組の一部に使うべきではないとイラン政府検察官ですら距離を置いているという。

さて逮捕された二人はイラン出身でアメリカ在住だがしょっちゅうイランを訪問しており、ブッシュ政権のイラン対策には批判的だった。ハレーさんはウッドロー・ウイルソン国際センターというシンクタンクのメンバーで、イラン政府とアメリカとの正式な国交の回復に、もう何年も努力をしてきた人である。つい最近もイラク調査委員会のメンバー、リー・ハミルトンのイラン対策に助言をしたことでも知られている。ハレーさんの過去30年に渡る意見書を読めば、彼女が女性の待遇について多少の批判はあるものの、イラン宗教革命を支持し現イラン政府がイランにとって一番適したかたちであると信じていることが明確なはずである。

ハレーさんにしてもキアンさんにしても現イラン政府には非常に同情的であり現イラン政府のムラーたちを批判するような発言はしたことがないだけでなく、シャーの時代に戻るべきだなどという考えには真っ先に反対してきた人たちである。イラン革命などこの二人にとって考えられないことのはずだ。この二人がアメリカの工作員だなどということはあり得ない。

人によってはこれはイラン政府の内部争いの結果ではないかという見方もある。過激派アフマネナジャド大統領はこの二人が穏健派元大統領のハシミ・ラフサンジャニを来期の選挙で援助するのではないかと懸念してのことだというのである。

しかしハレーさんは過去32年もイランには在住しておらず、キアンさんにいたっては10代にイランを出たきりである。二人ともイラン政治に影響を及ぼせるようなコネは持っていない。

この二人の逮捕はイラン政府が日に日に自分の影におびえていることの現れであり、アフマネナジャドが穏健派による革命が企てられているという陰謀説を信じて疑わないことを象徴するものだとコラムニストのアミアー・タヘリは言う。ここで最近のアフマネナジャドの被害妄想ぶりを振り返ってみよう。

  • 今年の5月に始まった服装取り締まりですでに15万の若い男女が拘束、暴行、罰金などの処罰を受けている。
  • 400人の大学生や教授が反イスラム教の危険思想を持つとして追放されている。
  • 少数民族の住むパキスタン国境沿いの東南地域で非常事態勢が引かれている。
  • 組合長のマンスアー・オサンロー(Mansour Osanloo)を含む少なくとも30人の労働組合員が逮捕されており、組合の資産は没収され組合は閉鎖された。
  • 何十社という新聞、雑誌は閉鎖され、何百人ものジャーナリストや著者がブラックリストに載せられている。
  • 先の大統領ムハマッド・カタミの弟を含むアフマネナジャドの強力ライバルたちが次々に逮捕され裁判にかけられている。
  • アフマネナジャドはラフサンジャニやその取り巻きに対して、自分の言いなりにならなければ1989年から2005年にわたる彼等の贈賄などの腐敗を公表すると恐喝している。

独裁政権は独裁者がどれだけ他者を弾圧できるかによって機能している。だから独裁者が権力を保つためには常に自分に取って代わろうとするライバルを牽制しておかねばならない。今は自分の側近でも、あまり実力のある人間や他者から人気のある人間は役に立つ分将来危険である。だから独裁者は常に自分の身の回りにいる人間を疑い続けなければならない。独裁者が被害妄想になるのはそれほど不思議なことではないのである。

さて、これに関連した記事として、イラクで暗躍しているイランの特別部隊がイラン政府の手に終えなくなっているという話がある。しかしこれに関してはミスター苺はイランの特別部隊がイラクでしている行為は彼等の勝手な暴走であってイラン政府には責任がないと後で言い訳できるように技と流したガセネタではないかと疑っている。

July 22, 2007, 現時間 3:12 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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アフガニスタン: タリバン、韓国人宣教師20数名を拉致

金曜日、アフガニスタンからこんなニュースが届いた。

アフガンで韓国人18人拉致 タリバーンが犯行認める

 アフガニスタン中部ガズニ州知事は20日、韓国人がアフガニスタン中部ガズニ州知事は20日、韓国人が乗ったバスが武装集団に襲われ、約20人が拉致されたと語った。反政府勢力タリバーンの報道官を名乗る人物はロイター通信に犯行を認め、「我々の要求は後に公表する」と述べ、拉致したのは18人としている。

 一行は19日、南部カンダハルから首都カブールに向かう途中で拉致された。地元警察幹部はAFP通信に空のバスを発見したと語った。

 韓国・聯合ニュースによると、一行はソウル近郊のキリスト教会に所属。13日に韓国を出国後、カンダハルの病院と幼稚園で奉仕活動を終えて23日に帰国する予定だったという。



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拉致された韓国人宣教師たち, 出発前の記念写真

The Marmot's Holeというブログによると、拉致されたのは15人の女性を含む23人とのことだが、これは報道する新聞によって人質の数は18人から23人とあってはっきりしない。

しかし韓国軍の活躍には非常に感謝しているアフガニスタン政府だが、宣教師たちの活躍には眉をひそめているらしい。もともとイスラム教政府は異教徒の存在を面白く思っていないし、第一アフガニスタンでは以前よりましになったとはいえキリスト教宣教など違法だろう。以前にも韓国人宣教師150人がアフガニスタンから強制送還されたことがある。今回もこれだけ多数の宣教師が護衛もつけずに政府に届け出もせずに集団で移動していたことにカルザイ首相はかなり苛立っている様子だ。

タリバンは当初、韓国軍がアフガニスタンから数日中に撤退しなければ人質を殺すと言っていた。アフガニスタンの韓国大使によれば韓国のアフガニスタン撤退はすでに決まっており、予定を変更する意志はないとのことだが、これについては韓国の新聞もAPも韓国はいずれにせよ近々撤退する予定だと報道しており、見方にによっては韓国がテロリストの要求に応じたようにも取れる。

一方、同時に拉致されたドイツ人二人はドイツ政府がタリバンとの交渉を拒んだため殺されたそうだ。

タリバンの要求どおりの早急さではないとはいえ、韓国軍は撤退する意志をはっきりさせているのだからタリバンも納得して人質を返すかと思うとそうではない。イスラム教テロリストの二枚舌は悪名高い。今度は23人の人質と拘束されている23人のタリバン囚人を釈放せよと要求を変更してきた。

以前にもイタリアの人質とタリバンの囚人が交換されたが、この時アフガニスタン政府も英米政府もテロリストと交渉すれば誘拐の再発を招くと抗議した。しかしイタリア政府は人質交換をしないならばイタリア軍の2000兵を撤退させるとアフガニスタン政府をおどしたため交換は実現した。しかし案の定、その後フランス人労働者が拉致されるという事件が起きている。

ロバートの考えでは韓国政府はアフガニスタン政府にタリバン囚人を釈放させることができるかどうか疑問だという。先ずこのような行為は今後も拉致を増加させる可能性が高いこと、イタリアに比べ韓国の駐留軍はたったの210人で、すでに今年中に撤退が決まっている。しかもカルザイ首相は宣教師たちの無責任な態度にすでに腹をたてている。アフガニスタン政府にとって人質交換は害あって益なしの提案だ。

この宣教師たちの無責任な行動は批判されるべきだろうが、それとは別に私はアフガニスタンのようにキリスト教に敵意を持ち、過激派テロリストが同じイスラム教徒ですら腐敗しているとか規則が緩すぎるとかいって殺しにくるような国で、命がけでその国の人々の生活向上のために戦い宣教をする人たちの勇気には脱帽する。

著者のロバート(Robert Koehler)によると、アフガニスタンにはなんと韓国からのキリスト教宣教師が120人も在住して宣教やボランティア活動をしているんだそうだ。

ベルモントクラブの(The Belmont Club)レチャードによると今やキリスト教宣教師を世界で一番海外へ送り出す国はアメリカに次いで韓国が第二位なんだそうで、韓国がアメリカを追い越す日は近いという。

イスラム過激派が彼等の原理宗派を世界に広めて破壊しようとする今日、韓国の宣教師たちが本当のキリスト教価値観をイスラム教社会に広めて何が悪い? いや、悪いどころか歓迎されるべきことだ。人質になった宣教師たちは殉教の覚悟は出来ているはずだ。韓国政府はテロリストの要求など無視して、韓国の協会はどんどんともっと多くの宣教師をイスラム諸国へ送り込んでもらいたいと私は思う。

イスラム教過激派との戦いは戦場だけで行われるのではない、宗教は宗教でもって対抗されるべきだ。

July 22, 2007, 現時間 3:38 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →July 19, 2007

とんだ茶番劇! 米議会イラク撤退徹夜議論の結末は

ペトラエウス将軍のCounter Insurgency (COIN)作戦と呼ばれるイラク反乱分子撲滅新作戦は6月に本格的な攻撃に入ったばかり。にも関わらずまだ7月も半ばというのに民主党の議会はまたまた意味のないイラクを120日以内に撤退せよとの議案を提案。議案が決議にもっていけるまで徹夜でがんばると布団や歯ブラシまで持ち出しての大芝居を打ったが、議論を打ち切って決議にかけるのに必要な60票に全く及ばない賛成52対反対47で、民主党全員が賛成、共和党からの裏切り者はいつもの4人。以前と全くかわらない票数のまま夜はあけてしまった。

徹夜議論の際に、共和党の戦争支持議員の間からはいくつも非常に印象に残る演説がされたが、そのなかでも印象に残ったのはアリゾナ州代表ジョン・マケイン上院議員の演説だ。マケイン議員は来期の大統領選挙にも共和党の候補となるべく選挙戦に出ているが、彼のキャンペーンはいまのところ資金不足で立ち往生している。私はマケイン議員は内政の面ではリベラル過ぎてすきではないのだが、ことイラク戦争に関しては非常にまともなことを言っていると思う。特にイラク戦争当初からマケイン議員はラムスフェルド前防衛長官のやり方を厳しく批判し、もっと兵数を増やしペトラエウス将軍を起用しCOIN作戦を取り入れるべきだと誰よりも先に提案していた先見の明のある人でもある。以下マケイン議員の演説から一部抜粋。

過去数日に渡る延々と長引いた討論の間に私は何人もの議員の方々から同じ議論を何度も聞きました。反対側にいる私の友人たちは議案に反対する私たちが相も変わらず「同じ方針を保っている」と攻めます。これは私たちがこの戦争の結末を怪しくさせる結果となった同じやり方をまだ続けようとしているという意味です。

しかし私たちは皆ペトラエウス将軍の登場で方針が変わったことを承知しています。私たちは今、我々の一部の人間が最初からすべきだと言っていた対反乱分子作戦を戦っているのであり、これは我々の強さを最も有効に使い敵の利点を生かせなくする作戦なのです。この新しい戦略はまだ結論は出ていないとはいえ、過去の作戦が失敗であったのに比べ、ずっと成功を遂げているのです。

わが友レビン上院議員とリード上院議員が提案した作戦は、小さな軍隊を前線からは遠隔の基地に閉じ込めるというもので、そこから時々探索や破壊任務やイラク軍訓練に出かけていくtpというものですが、これこそすでに試され大失敗に終わったと誰もが認めている作戦の延長です。議長殿、これこそがこれまでと同じ方針を保つことであり、必ずや我々の敗北につながりイラクにおいて大悲劇を招くでありましょう...

また私は私の同僚から前回の選挙においてアメリカ国民は意思表示をしたのだと繰り返し聞きました。国民のみなさんはイラクからの撤退を要求している、その要求に答えて一刻も早く撤退させることが我々の責任なのだと。しかしそれが我々の一番の責任でしょうか? ...私も数々の間違いによって払った大きな犠牲を考えると嫌気がさします。しかし過去の間違いに反応して歴史上もっとひどい間違いをおかすような議案を支持することは出来ません。この間違いは私が大人になってからずっと代表として仕え続けてきた州の人々を非常な危険に陥れることになると信じて疑いません... 我々の忍耐はぎりぎりのところまで試されています。しかしながら負けない可能性がある戦争ならば、敗北を選んではなりません ...

...この敗北はイラクのみならず我々にとって非常な悲劇をもたらすことは確実です。私はそのような作戦に加担するわけにはいきません。私はどんなことをしてでもそれを避ける努力をします。議長殿それが私が出来る精いっぱいの努力なのです。志願して肩にライフルをもち我々のために戦ってくれているアメリカ人の足下にも及びません。私の任務は危険でも困難でもありません、しかしわが同胞そしてすべてのアメリカ人が私に反対したとしても私は成功のチャンスがある限り努力しなければならないと思うのです。

マケイン上院議員はベトナム戦争中にパイロットとして撃ち落とされ、北ベトナムの捕虜に7年もなっていたひとなので、決して戦士たちの苦労を知らない人ではない。

現地で実際に戦っているアメリカ兵たちは圧倒的にペトラエウス将軍の作戦に期待をかけており、最後まで戦わせてほしいと願っている。そう主張するのはイラク帰還兵のピート・ヘグセス中尉(First Lt. Pete Hegseth)27歳。ヘグセス中尉はイラク・アフガニスタンの帰還兵で組織したVets for Freedomという草の根運動市民団体のリーダーで、今回民主党がゴリ押ししたイラク撤退議決案が通らないよう旅費や宿泊費など自腹をきって30人の帰還兵を集めてワシントンDCに議員たちとの直談判に乗り込んだ。

ヘグセス中尉たちの記者会見は主流メディアにはほぼ無視されたが、右翼系ラジオ番組では各局が取り上げた。私もビル・ベネットやローラ・イングラムのラジオ番組で中尉の話をきくことができた。彼等のウェッブサイトに載っている記事によれば、共和党の議員たちは皆会見に応じてくれたそうだが、民主党のペロシ下院議員やリード上院議員はたった5分間の会見に応じてくれなかったという。イラクからアメリカ軍を撤退せよと呼びかけている議員たちが、実際に前線で戦ってきた帰還兵との会見を断るとはどういうことだ? 常にアメリカ軍のことを考えているなどといいながら当事者の話を聞きたがらない理由はなんだ?

まったくとんだ茶番劇であった!

July 19, 2007, 現時間 12:11 AM | コメント (0) | トラックバック (1)

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日付け → →July 17, 2007

米無人戦闘機「リーパー(死神)」登場!

アメリカはついに無人戦闘機の開発に成功。その名もザ・リーパー(死神)。

MQ -9リーパー戦闘機は現在イラク戦争、アフガン戦争で使われているRQ-1プレデター無人偵察機をベースにして作られた中高高度=長距離無人偵察機兼戦闘機である。外見はプレデターとほぼ同じだが、全長は11m、翼幅は20mとプレデターよりも一回り以上大きく、積載重量もプレデターの1.02トンに対して 4.5トンと4倍以上もあり、1.4トンミサイルや爆弾を積むことができる。機動力はターボエンジンを使い、最高速度時速482.8km、最高は標高15,240mまで飛べる。どちらもプレデターの二倍の性能で、レーザーと標的レーダーも装備している。

しかしプレデターとの最大の違いは複数の武器を大量に詰め込めることである。プレデターはヘルファイヤーミサイルを二個つめるだけだが、リーパーは14の空から地面への武器、もしくはヘルファイヤー4個と227kgの爆弾を二個積める。偵察機ではなく戦闘機ならではの破壊力を持つ。



MQ-9

死神、無人戦闘機リーパー

リーパーの最初の任務はアフガニスタンの予定で、この秋か遅くても来春までにはイラクでの起用も予定されており、米空軍はイラクのバラードにある空軍基地において現在プレデターの離着陸に使われている滑走路をリーパー用に40万平方フィート拡大工事をしている最中だ。

現在少なくとも9機のMQー9が製造されているが、空軍はいずれは60機のリーパーと160機のプレデターを起用する予定だが、イラクとアフガニスタンにそれぞれ何機起用されるかは明かにされていない。

無人戦闘機の利点はいうまでもなくパイロットが必要ないことである。今後イラク駐留のアメリカ軍の規模は縮小の一途をたどるわかだから、パイロットを送り込まなくてすむのはたすかる。だが、それだけでなく、戦闘機のデザインの限界は生身の人間が生き延びられるかどうかという限界に左右されることがないので、もっと自由自在な動きをすることができるし、長時間の飛行も可能だ。

参照文献:Oval Office, APニュース

July 17, 2007, 現時間 11:59 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →July 15, 2007

中国が米国産の家禽類肉を輸入停止? なんだそりゃ?

このニュースの見出しをみて私は一瞬読み間違いをしたのかとダブルテイクをしてしまった。

中国が米国産の家禽類肉を輸入停止、サルモネラ菌検出と

え?中国が米国の製品を輸入停止?逆じゃないの? ところが中国は本気らしい。

北京——中国の国家品質監督検査検疫総局は13日、米国産の家禽(かきん)類の冷凍肉から食中毒の原因ともなるサルモネラ菌が検出されたとして輸入の停止を命じたことを明らかにした。ウェブサイト上で発表した。

また、冷凍された鶏のもみじ(足先の部分)でも抗菌剤の汚染が検出されたとして輸入を停止した。一部の豚肉も有害物質の検出で規制対象となったが、米国の業者は同総局の主張に反論している。

これらの菌、有害物質の検出の真偽は不明だが、米国では中国産の製品、食品などに有毒物質が発見されて輸入規制が加速しており、中国側の今回の対応の背景要因として受け止める指摘もある。

同総局は、自国製品、食品への安全性に対する懸念が海外で高まる中で、品質検査を強化したと主張。国営・新華社通信は先に、総局幹部の発言として、一部の業者に問題があったものの、輸出品の「99%」の品質に不備はなかったことが判明したとも報じている。

自分とこの「輸出品の99%の品質に不備はなかった」なんて、豚まんに段ボール入れて売ったり、毒入りペットフードを輸出したり、他国の人間を何百人も殺すような製品をろくろく検査もしないで10年以上も輸出していた国が今さらそんなことを言っても信用度ゼロだな。しかも今まで平気で輸入していた製品を、アメリカから輸入規制を課せられたら突然アメリカ製品から細菌発見なんて仕返しでやっていることが見え透いている。これだから中国とは「大人の付き合い」ができないのだ!

中国がいくら99%の製品に問題はないなどと言ってみても、アメリカでは中国製品に関する不振度が非常に高まっているため、この度ある食品会社は中国製の材料が入っていない製品に「チャイナフリー」の標示をつけることを明かにした。

ロサンゼルス(ロイター) 中国産食品や製品に対する不信感が世界的に増大するなか、米食品会社、フード・フォー・ヘルス・インターナショナル(本社・ユタ州オレム)はこのほど、商品に中国産の原材料が入っていないことを示す「チャイナフリー」のシールを導入すると発表した。

同社は、自然食品や栄養補助食品(サプリメント)、ペット用食品などを扱っている。「わが社の商品は、有機農産物を米国内で加工、包装している。化学薬品は加えていない」と、同社幹部は強調する。チャイナフリーのシールを付けることで、さらに安全性を印象付けるのが狙いだ。

フランク・デービス社長はロイター通信とのインタビューで、「中国産食品の問題が盛んに報じられ、消費者も不安を募らせているはずだ」と話した。チャイナフリーの表示は、同社の広告や販売促進キャンペーンにも使われるという。...

中国産の輸入品の品質管理が向上しない限り、こうした傾向はどんどんと強まり、そのうち中国産のものはアメリカではほとんど販売できないなどということになりかねない。いくら中国が報復としてアメリカ製品を拒絶してもアメリカは中国と違って衛生基準があるからアメリカの製品を受け入れたら中国の危険な粗悪品を受け入れるというような訳にはいかないのだ。これはどの役人にどれだけの賄賂を払えば事が収まるというような問題ではないのである。中国がそのことを早く学ばなければ中国の貿易業は崩壊してしまうだろう。

July 15, 2007, 現時間 3:03 PM | コメント (5) | トラックバック (0)

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日付け → →July 14, 2007

眉唾な『イラク帰還兵が語るイラク米兵の悪行』

昨日もアメリカ軍によるイラク市民虐殺というハディーサ事件がかなり怪しくなってきたという話をしたばかりだが、反戦派は事の真相もたしかめず執拗にアメリカ軍の悪行を羅列するのに余念がない。普段は現場の軍人たちが「状況は向上している」と証言しても絶対に信じない反戦派だが、もし軍人が「イラクでアメリカ兵はひどいことをしている」などといいさえすれば、ことの真相も確かめず担ぎ出してはアメリカ軍全体に汚名を着せる反戦派のやり方はベトナム時代からかわらない。

ベトナム戦争当時戦場から帰還したばかりのジョン・ケリーなる若者がベトナム帰還兵を数十人集めて反戦グループを組織し、アメリカ兵が一般市民を拷問したり虐殺したりしているとし、アメリカ軍は「ジンギスカンの軍隊さながらである」とアメリカ議会で証言し脚光を浴びた。(冬の兵士という題でドキュメンタリーにもなった。)この反戦運動で華々しく政治社会にデビューしたケリー青年こそ後に民主党の大統領候補としてブッシュと一騎討ちをして負けたジョン・F・ケリー上院議員である。

ところが後になって冬の兵士に参加していたメンバーのほとんどが、ベトナム帰還兵どころか軍隊にもいたことがない人たちがほとんどで、彼等の体験談はすべてでっちあげであったことが本当の帰還兵たちの証言で明らかになった。ジョン・ケリーの大統領選挙運動中に当時ケリーと一緒の隊にいた軍人たちがケリーはベトナム戦争時代の手柄話で嘘をついていると訴えて、ケリーの選挙運動に多大なる打撃を与えたことは記憶にあたらしい。

さてイラク版冬の兵士たちがベトナム戦争時代の台本のほこりをはらって、またまたでっちあげ「アメリカ軍の悪行」シリーズ続編を展開させている。アメリカでも社会主義傾向の左翼雑誌ザ・ネイション(The Nation)は50人の「イラク帰還兵」にインタビューし、イラク内で行われているアメリカ軍の悪行を特集している。

ハディーサの大虐殺や14歳のマフムディヤの強姦殺人事件など裁判になった事件や、ワシントンポスト、タイム、ロンドンインディペンデントその他で取り上げられたイラク人の証言によるニュースによってどれだけ一般市民への攻撃が大規模なものであったのか分かるようになってきました。ヒューマンライツウォッチやハーツアンドマインズといった人権保護組織が発表した詳細でつまっているこれらの報告によって、占領軍によってイラク人が殺されることは軍当局が認めているのとは裏腹にごく普通に行われていることを意味します。

ネイションのこの捜査は、これまでで初めてアメリカ軍内部から多くの証人が名前を公開したうえでこうした事件を裏付けた証言を集めたものです。

白状すると私はこのネイションの特集を最初から最後までちゃんと読んだわけではない。それというのも特集の一番最初に出てくる「証人」ジェフ・エンゲルハート(Jeff Englehart)という名前を呼んだ時どっかで聞いたことのある名前だなとピンときたからである。

スペシャリスト、ジェフ・エンゲルハート、26歳、コロラド州グランドジャンクション出身。エンゲルハート兵は第一歩兵隊第三旅団のメンバーで2004年二月バグダッドの北東35マイルほどのあるバクバで任務していた。

私はちょっとグーグル検索をしてみたら、なんと2年前に私がミスター苺と一緒に経営している英語のブログでこの男について書いた記事が出てきた。

実はこのエンゲルハートなる男、2005年にイタリアのテレビインタビューで、アメリカ軍はファルージャで白リン弾という化学兵器を市民に使ってイラク市民を大量に虐殺したと証言していた。このインタビューでエンゲルハートはアメリカ軍が化学兵器を使ったことは間違いない。自分はラジオでウィスキーピート(WP、白リン弾のあだ名だとエンゲルハートは説明)を落とせという命令をはっきりと聞いたし、WPによって殺されたイラク人を目の当たりで目撃し、焼けただれた死体をいくつも目撃したと断言した。

私はこの男がブラッドリーを「戦車」と呼んだり、ハンビーを「トラック」と呼んだりしているのをきいて、普通陸軍兵ならこういういい方はしないのではないかと不思議に思った。また、白リン弾は英語でWhite Phosphorusといい、その略名のWPはウィスキーピートではなく、ウィリーピートのはずである。しかもWPは国際規約では化学兵器という指定はなく、ごく通常の兵器であり違法でもなんでもない武器なのだ。元陸軍兵がこんな基礎的な知識も持っていないというのはどうも変ではないか? しかしもっと決定的にこの男の嘘を証明する事実を私は発見した。それは彼自身が書いていたブログのなかにあったのである。

エンゲルハートは2004年の2月から2005年の2月までFight to Surviveという反戦ブログを仲間の兵士たちと共同で"hEkle"というハンドルネームを使って書いていた。ブッシュ大統領に対する敵意やイラク戦争反対の激しい感情はこのブログでもそのときからあらわにされているが、それよりも気になる点があった。

2004年の11月にエンゲルハートはファルージャの戦いについて書いているのだが、その時のブログエントリーでは上官をファルージャ近郊まで車で運転していったとは書かれているが戦闘に参加したとは書かれていない。また、WPを落とせという命令をラジオで聴いたという話も出てこない。

そしていつものように砲弾の音や、爆発音、そして照明弾の音が聞こえる。そのいくつかは白リン弾だと言われている。...突然ラジオの通信で「バンカーバスター」の攻撃承認を求める声が聞こえてきた。

2004年当時には「白リン弾だといわれている」と伝え聞きしていたものが、どうして一年後には「白リン弾に間違いない」ということになるのだ?しかもラジオ通信でバンカーバスター使用の要求は聞いているのに、WP使用承認を聞いたと書かれていないのはなぜだ?

エンゲルハートは車を運転して上官をファルージャの外側まで連れていったが、彼自身はファルージャ戦闘に参加していたわけではなく、遠隔から戦闘状態を見ていただけである。実際に当時書かれたブログエントリーではビルが破壊された話は書かれているが直接市民が目の前で殺されたという描写は全くされていない。戦闘が終わってから翌日ファルージャへ入って死体の山を目撃したのであればそういう話をするはずだが、数日後のエントリーにもファルージャの話は全く出てこない。次にエンゲルハートがファルージャの話をするのは一年後のことである。

2005年に行われたテレビインタビューでこうも赤裸々に死体の状態を表現できる人間が、戦闘当時にその体験を全くブログに書いていないというのはどうかんがえてもおかしい。彼が当時書いていた反米かつ反アメリカ軍の内容から考えて、エンゲルハートが本当にアメリカ軍による虐殺を目撃したのであればその当時にブログに詳細に渡って書いていたはずである。

というようにエンゲルハートの証言は何から何までつじつまのあわないことだらけなのである。このような人間が帰還兵の代表者のように一番最初の証言者として載っているような記事は最後まで読む価値があるとは到底思えない。私が彼の証言だけを読んでやめてしまった理由はここにある。

またこの特集に載っている「帰還兵」のうちどれだけの人が本当にイラク帰還兵なのか疑わしいし、実際にイラク帰還兵だったとしても必ずしも本当のことを言っているとも限らない。下記のような例もあるのでね。

Fake Soldier exposed
陸軍の基礎訓練キャンプも落ちこぼれたマクベス君が自分が陸軍特別部隊にいたとか陸軍レンジャーだったとか言ってアメリカ軍の悪行を目撃したとでっち上げていた話。基礎訓練キャンプから追い出された書類が出てきて嘘が発覚。(英語)

ケリーの弟子? 反戦イラク帰還兵のおかしな戦話
イラクで戦闘に巻き込まれたこともなければ負傷したこともないのに、陸軍病院で戦闘で負傷した傷の治療に二か月も待たされたと嘘をついていたジョシュア・ランスデールの話。陸軍病院での診断者を提出できず嘘がばれた。

訂正:本文で2月と書いたエンゲルハートが書いているファルージャの戦いは11月でした。訂正します。

July 14, 2007, 現時間 4:18 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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ハディーサ事件次々に崩れる検察側の主張

2005年11月、イラクのハディーサ地区で路肩爆弾の攻撃にあった海兵隊員が怒りくるって付近の民家を襲い二十数人の民間人を虐殺したとして、当時警備にあたっていたキロ隊の隊員数名が殺人などの嫌疑をかけられている事件において、審査官は12日、裁判にかけるだけの証拠が存在しないとして被告のひとりであるジャスティン・シャーラット兵長(Lance Cpl. Justin Sharratt)の起訴取り下げを推薦した。これで被告三人のうち二人までが起訴取り下げの推薦を受けたことになる。(もうひとりは裁判にかけられるべきとの推薦がされている。)

先月にも、事件後に適切な捜査を行わなかったとして罪を問われていた四人の将校のうちのひとり、ランディ・ストーン大尉の件も裁判前の審問の結果、審査官から起訴取り下げの推薦がされたばかりで、この事件はどんどんと縫い目からほころびはじめている。これらの被告を軍法会議にかけるかかけないかの最終決断はキャンプペンダルトンの第一海兵隊遠征軍の司令官ジェームス・マティス(Lt. Gen. James Mattis)中将の肩にかかっている。

実はこの事件、最初からかなりおかしなことばかりだった。詳細は去年の6月に私は下記で色々紹介しているの参照されたし。

ハディーサ事件:それぞれの思惑
疑わしきは罰するメディア その2
ハディーサ疑惑: 怪しげな証言続く

その後捜査が進むについて検察側の提出した海兵隊員に対する証拠がかなりいい加減であることがどんどん明らかにされてきたが、今回審査に当たったポール・ウェア中佐の報告書を読んでみると被告らの容疑がどれだけいい加減なものかがはっきりしてくる。

ウェア中佐は報告書のなかで、シャーラット兵長にかけられた容疑は「根拠がなく」何度も(起訴されたことが)「信じられない」と語っている。

中佐はさらに死んだイラク人の幾人かは被告が言うように抵抗戦士だったと示唆している。

先月シャーラット被告の審査の指揮をとったウェア中佐はイラク人目撃者の話は存在する物的証拠と矛盾して一致しないと語る。

物的証拠によれば「(殺された人は)誰もみな遠方から正面を向いて9ミリ口径のピストルで撃たれている。これは近距離から処刑された反応とは一致しない。」とウェアは書いた。

中佐は死んだイラク人の親戚は米軍に解剖のために遺体を掘り起こすことを許可しなかったとし、イラク人はアメリカ軍に殺された市民の家族に時々支払われる2500ドルの慰謝料欲しさに嘘をつく強い動機があったことも付け加えた。

このようなイラク人目撃者を信用することは「私の意見では米海兵隊の任務に対する市民の協力を減らすために、米軍にたいして無実の罪を着せるという危険な前例をつくることになると思う」とし、「もっと危険なのは海兵隊が敵に面した重要な時にためらう可能性があることである。」と書いている。

審査官がここまで言うのでは先ず軍法会議にかけられることはないだろう。また会議にかけるべきと推薦されたもうひとりの被告も、裁判になったとしても無罪になる可能性が強くなってきた。

この話についてパワーラインの掲示板でスノーマン(Snowman)というHNで書いている人は、このキロ隊はファルージャの戦いで大手柄をたてた有名な隊であり、罪のない民間人の避難にも当たったことがある。彼等は民家から攻撃された場合にどのように対応すればいいか十分に心得ているベテラン隊員たちだったと述べている。

私の息子も同じ時期にハディーサに居ました。(息子の)リマ隊は川の向こう側で行動していました。2005年11月のことです。この事件の状況はごく普通の状態でした。抵抗軍は事件を起こしては民間人を盾にしていたのです。子供たちは使用済みの弾を集めてお金をもらっていました。市民は抵抗軍のいう通りのシナリオで演技をしないと威嚇されたり脅迫されたりしていたのです。彼等は民家に隠れ海兵隊員からの攻撃が止むまで家人を盾にしていました。息子は事件のあった車を後で見ましたが新しい銃弾のあとでぼこぼこになっていたといっていました。

テロリストが逃げ込んだ民家の家人はしょっちゅう巻き添えを食って殺された。そういうことがあまりにも多く起きたため、地元市民はついに我慢できなくなり海兵隊の味方をするようになったとスノーマンは言う。そしてテロリストの隠れ家や武器庫の場所を海兵隊につたえテロリスト逮捕に協力するようになった。地元市民の裏切りを悟ったテロリストたちは命からがらハディーサから退散したため、いまやハディーサは2005年に比べてずっと平穏な場所になっており、海兵隊の後を子供たちがくっついて走り回るほどになっているそうだ。

もしこの事件で容疑をかけられたすべての被告が起訴取り消しや無罪になったとしたら、当時海兵隊員の有罪は間違いない、海兵隊上層部は隠蔽行為をしたという確かな証拠がある、とがんばっていた自分も元は海兵隊だった(信じられない!)民主党のジョン・マーサ下院議員はどういう言い訳をするつもりなのだろうか?全く海兵隊の風上にもおけないおっさんである。

私の希望としては全ての被告の起訴が取り消され、最初から犯罪は起きていなかったということがはっきりすることである。そしてそうなった時マーサ下院議員をはじめ事情がわからないうちから米軍兵を殺人犯扱いした全ての人々に土下座をついて謝ってもらいたいものだ!

July 14, 2007, 現時間 4:24 AM | コメント (0) | トラックバック (4)

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日付け → →July 13, 2007

米モンタナの主婦:ネットを使ってテロ陰謀を暴露!

2004年9月3日、ライアン・G・アンダーソン被告は戦争中に敵を擁護したなどの五つのススパイ行為で有罪となり数回に渡る継続的終身刑を言い渡された。これはシャノン・ロスミラーさんというモンタナに住むの三児の母が自宅のコンピューターを使って開発した画期的な対サイバーテロリズム諜報による最初の大手柄であった。

911事件を発端に欧米で計画され未然に防がれているテロ陰謀のすべてが、犯人グループによるネット上での情報交換が鍵になっていることが最近明らかになってきた。顔もあわせたことがない地球の裏側にすむ者同士がイスラム聖戦の信念のもとに外国でテロ行為を実現させてしまうとは本当に恐ろしい。しかし意外なことに、つい最近までアメリカでもヨーロッパでも各国の諜報機関はインターネットにおけるテロリスト監視に関して組織的な対策を全く持っていなかったのである。しかもアメリカにおいてインターネットテロ監視システムを開発したのが諜報専門家ではない一般の主婦だったというのだから驚く。今日はインターネットを使ってアメリカ国内を標的にしていたテロ陰謀を暴露し、その効果的なやり方は今やサイバーテロリズム対策のモデルとしてFBIにも起用されている諜報技術を開拓したシャノン・ロスミラー(Shannen Rossmiller)さんの話を紹介しよう。

シャノン・ロスミラーさんはモンタナ州にある小さな町の裁判官だった。自分は三人の子持ちの普通の主婦で911事件があるまで中東のこともアラビア語も全くむとんちゃくだったという。しかし911事件はロスミラーさんに衝撃を与えた。どうしてあのような恐ろしいことをする人たちがこの世にいるのだろうか、どうしてあのような陰謀が成功したのだろうかとテログループやイスラム過激派についてむさぼるように研究した。

テロリストチャットルームの発見

2001年の11月、ロスミラーさんはニュースでテロリストやそのシンパたちはインターネットの掲示板やインスタントメッセージなどを使って交流していることを知った。それと同時に政府によるインターネットの監視は非常に限られたものであることも知った。

このニュースで紹介されたテロリストのネットアドレスは "www.alneda.com"。さっそくロスミラーさんはのぞいてみたがアラビア語ができないため適当にクリックして映像だけをみてみると、自爆テロの後のバラバラ死体の写真など残虐な映像が次から次に出てきたという。

2002年の1月からロスミラーさんはネットのアラビア語口座や大学の講習を受けてアラビア語を必死に勉強した。アラビア語ができるようになってくると、だんだんとイスラム教聖戦主義者たちのホームページが読めるようになり、要注意人物や団体がじょじょに浮き彫りになってきた。

アラビア語の上達と共にテロリスト掲示板に投稿してみたが、不自然な言葉使いだったのか反応は今一つだった。そこで彼女はネット上で知り合ったアラビア語の通訳の協力を得てどういう書き方をすれば聖戦主義者らしく聞こえるかわかるようになり、そのうち仲間として受け入れられるようになったという。

彼女が最初にテロリストキャラを作ったのは2002年3月13日のこと。ネット上で要注意人物と話をするためだった。ロスミラーさんは話相手のパキスタン人に自分が過激派の武器密輸業者であると納得させ。パキスタン人が彼女に盗品のスティンガーミサイルを、アメリカ国内で戦っているテロリストに売りたい意志を示した時、ロスミラーさんはペルシャ湾地域方言を使って相手の武器が本物であることを確認できる情報を求めた。二週間もすると彼女のメールボックスにはミサイルの認証番号が送られてきた。

さて、この情報を持ってロスミラーさんはどうしようかと悩んだ。平凡な主婦で三児の母が突然FBIのドアをたたいてテロリストがミサイルをアメリカ国内に売ろうとしているなどと言ってみても相手にしてもらえないだろう。そこで彼女はFBIのホームページにある市民からの情報サイトに提出することにした。

数日後、FBIから電話がかかってきたが、その内容といったらまるで尋問だったとロスミラーさんは言う。しかしその後再びFBIから電話がかかってきた時は、今度はお礼の電話だった。彼女が提供した認証番号は盗まれたミサイルと一致していたからである。

この成功に気をよくしたロスミラーさんはテロリストたちとオンラインで交信を続け、諜報に力を入れた。多々のイスラム人物を装い彼女はテロリストたちのチャットルームや掲示板を監視しはじめた。よる遅く家族が寝静まった後、ロスミラーさんはもくもくとコンピュータの前でテロリストの言動を監視し続けたのである。

サウジアラビアのテロ攻撃を予告

2003年になるとロスミラーさんは一般の掲示板ではなくアルカエダ系の過激派テロリストのプライベートサイトに潜入した。 このサイトの参加者はそれまでロスミラーさんが見てきたどんな過激派よりも、もっと過激な思想を持っていた。 そこでは一部のテロリストが取得した携帯電話を使ったリモートコントロール爆弾技術の情報交換がされていた。ロスミラーさんのもとにもその製図が送られてきた。ネット仲間たちがアラビア半島で携帯を使った自動車爆弾攻撃が計画されていると話あっているのを聞いたロスミラーさんはすぐにこの情報をFBIに通告した。

2003年5月12日、ロスミラーさんがチャットルームで取得したサウジアラビアテロ計画をFBIに通告した4日後、アルカエダは攻撃を実行した。テロリストは二台の乗用車とトラックとSUVをリヤーディに乗り入れた。 二台の車には重武装したテロリストチームが乗り込み、4台のうち3台は爆発物でつまっていた。彼等の標的は外国人住宅街のアパート三つ。そのうちの一つはアメリカはバージニア州に本社があり、サウジの防衛隊の訓練にあたっていた警備会社ビネル株式会社の寮だった。この攻撃によってテロリストは34人の民間人を殺害した。

続いて4日後の5月16日。アルカエダはカサブランカでいつつの爆弾を爆発させ少なくとも20人を殺害100人以上が負傷させた。攻撃の標的はユダヤ教センター、スペイン料理レストラン、外国人専門のナイトクラブ、ホテル、ベルギー領事館だった。FBIの調査でこれらの攻撃には携帯電話による点火器具が使われていたことがわかった。

テロリストからサダムの伝言を頼まれた!

二か月後、彼女はイラクはモスールに住む運び屋の振りをしてアメリカ軍に対抗する聖戦主義者を援助したいと意思表示をした。さらに自分はヨルダンやトルコとイラクの間をいったりきたり自由にできること、これらの国に金のコネがあることなどを書き連ねた。2〜3週間もするとチャットルームにおいて彼女は十分に信用を得、ヨルダンにいるサダムの手下に手紙と金銭を届けてもらえないかと相談を受けた。ロスミラーさんの元にサダム・フセインが書いたという手紙のスキャンコピーが送られてきた。これは同盟軍によって政権が倒された際ヨルダンに逃れたサダムの部下たちに宛てたフセインの手紙だったのだ。この手紙は後に本物であることが連合軍によって確認されている。

ライアン・アンダーソンの逮捕

ロスミラーさんは2004年の10月、チャットルームに徘徊しているアメリカ人を発見した。この男は英語で投稿していたが、自分はイスラム教に改宗したAmir Abdul Rashidというものだと名乗のり、自分は聖戦を援助するのに貴重な情報を持っているので興味のある人は連絡してくれと書いていた。アラビア語の掲示板に英語で書いているこの男を怪しく思ったロスミラーさんはIPアドレスをつたってこの男がワシントン州のシアトルあたりにすんでいるライアン・G・アンダーソンという陸軍州兵であることを突き止めた。

その後ロスミラーさんはアルジェリア人のアルカエダを装ってアンダーソンに接近、英語で数カ月に渡る情報交換をした。驚くべきことにアンダーソンは相手がアルジェリアのアルカエダメンバーと信じてエイブラハム戦車の弱点だのイラクにおけるアメリカ軍の位置など詳細にわたって提供したというのである。ロスミラーさんは地元のFBIと陸軍犯罪捜査部と協力して数カ月にわたる諜報を行った。2004年2月12、イラク出動8日前にライアン・G・アンダーソン兵は逮捕された。

残念ながらアンダーソンの件が明るみに出て法廷で証言などをしたため、ロスミラーさんの覆面捜査官としてのキャリアは終わってしまった。また怒ったテロリストから命を脅迫されたりしているため、現在ロスミラーさんには護衛がついている。だが彼女はオンラインでの捜査はまだ続けており、レバノンのいるアルカエダメンバーがイラクに化学兵器を輸送する陰謀を暴露したり、アルカエダに核兵器の秘密を売ろうとしていた在米ヨルダン人を摘発したり、アルカエダと協力してアラスカの石油パイプラインを爆破する陰謀を暴露したりしている。

インターネットを使った対サイバーテロ作戦

7世紀の聖戦思想を持つイスラム過激派テロリストだが、そのやり方は21世紀のインターネット技術を駆使したものだ。テロリストはインターネットを使ってテロ攻撃の計画や資金集めや仲間のリクルートなどを行っている。我々が21世紀のテロリストと戦うためには彼等のやり方を十分に理解する必要がある。

信念と才能のあるシャノン・ロスミラーさんのような愛国者が自由社会に多くいてくれれば我々はテロリストに勝つことができる。この間陸軍訓練基地を爆破しようとしていたテログループの摘発も、ビデオ屋の店員が機転をきかせたことがきっかけだったように、一般の市民でも常に危険を察知するよう気をつけていればひとつひとつは小さくてもテロリストと戦うことは可能なのである。

ロスミラーさんのお手柄に大きな拍手を送ろう!

July 13, 2007, 現時間 3:31 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

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日付け → →July 11, 2007

サドル、イランへ逃げ帰る

今年の一月にアメリカ軍の増派を含む新作戦が行われるという発表と共に同胞や部下を見捨ててひとりだけイランに逃げ帰っていたサドルだが、イランに5か月も隠れている間にイラク内ではサドルの人気は落ちるばかり。このままでは留守中に自分のシーア民兵代表としての権威が危ないと慌ててかえってきたサドルだが、時既に遅し。全く人気を挽回できず尻尾を巻いて再びイランへ逃げ帰るはめになった。どっかの歌のもんくじゃないけれど、「あんた、泣いてんのね、だからいったじゃないの〜!」(古すぎてカカシの母でも首を傾げる懐メロ)

アメリカの新作戦ではスンニ抵抗分子やアルカエダのみならず、バグダッド南部のサドルシティなどで市民の平和を脅かしているシーア民兵らも厳しく取り締まることが明らかにされた。しかしこの時サドルはサドル派が多いに後押ししたマリキ首相はアメリカの圧力から形だけシーア派民兵の取り締まりには協力しても実際に本格的な取り締まりなどしないものと踏んでいた。だから当初サドルは手下たちに武器を捨ててほとぼりが冷めるまで大人しくしていろ、たとえ逮捕されても抵抗するなと呼びかけ、自分はさっさととんずらしてしまった。その計算違いはサドルの大誤算、ナジャフデモ行進の意味するものでも指摘したが、もう一度おさらしてみよう。

ここで私が一月の時点でサドルの計算違いでサドルの計画は産經新聞がいうような具合には運ばないだろうと予測していたことを思い出していただきたい。

* 意図的にしろ無理矢理にしろ一旦敵に占拠された領土を取り戻すとなると、もともとの領土を守るようなわけにはいかない。
* 民兵たちは正規軍ではない、ただのギャングである。何か月もサドルのいうことをきいて大人しくしているとは思えない。自分勝手に暴れた民兵たちが大量にアメリカ軍やイラク軍に殺されるのは目に見えている。
* アルカエダの勢力は昔に比べたら大幅に衰えているため、シーア派民兵が抵抗しなければバグダッドの治安は安定しサドルの思惑はどうあれ傍目にはブッシュの新作戦が大成功をしたように見える。そうなればアメリカ軍の新作戦は長続きしないどころかずっと継続する可能性がある。

その後、マリキ首相はサドルの期待に反して嫌々ながらも米軍とイラク軍のシーア派征伐に協力した。その結果バグダッド市内における宗派間争いによる大量殺人は40%以上も減り、マフディ軍はイランの援助を受けているにも関わらず、どんどん勢力を失いつつある。

あせったサドルは作戦を変えて米軍に対抗しろとイランから命令をだしたり、デモ行進を催したり、サドル派の政治家を政府から撤退させイラク政府に大打撃を与えようとしてたが、すべてが裏目にでた。

こうなったら自分から出ていってなんとか急激に衰える自分の人気を取り戻さねばとサドルはこの5月久しぶりにイラクに帰国した。帰国してからサドルは穏健派の国粋主義の指導者としての立場を確保しようとしたがこれもうまくいかず、切羽詰まったサドルはアンバー地区のスンニ派政党とまで手を結ぼうとしたがこれもだめ。マリキ政権からはすでに撤退してしまったことでもあり、サドルのイラクにおける勢力はほぼゼロとなった。

三度目の正直で7月5日にシーアの聖地アスカリア聖廟までデモ行進を行おうと支持者に呼びかけたが、参加者不足で立ち上がりすらできない。サドルはマリキ政府が十分な警備を保証してくれないという口実を使って行進を中止した。

とまあ2004年にナジャフで挙兵した時の飛ぶ鳥を落とす勢いはどこへやら、サドルは華々しく戦闘で散るデモなし、仲間に裏切られて暗殺されるでもなし、すごすごとイランへ負け犬のごとく逃げ帰るはめになろうとは、このままサドルはイランで年老いて一人寂しく余生を過ごすのだろうか?

July 11, 2007, 現時間 11:18 PM | コメント (0) | トラックバック (1)

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日付け → →July 10, 2007

臭いものには蓋、中国元薬品管理当局者が死刑に!

アップデート:日本でも中国製品の規制が行われるようだ。下記参照。

中国って国は本当に民度の低い国だなあ。ただ役人をひとり生け贄の羊にして殺せばことが解決すると思ってるんだから考えが甘い。中国で度重なる危険な食品薬品の輸入で国際社会からかなりたたかれている中国は批判を緩和しようというでもいうのか、元薬品管理当局者を贈賄罪で死刑にしてしまった。(下記はCNNジャパンの記事より

収賄罪の元薬品管理当局者、死刑執行 中国

北京──収賄と職務怠慢の罪に問われ、死刑が確定していた中国国家食品薬品監督管理局の鄭筱萸・元所長(62)の死刑が、10日午前に執行された。新華社が伝えた。

鄭元所長は1998─2005年の在任期間中、8社から650万人民元(約円)の賄賂を受け取ったとして、今年5月29日に北京市第一中級人民法院から死刑判決を言い渡された。...

...異例の厳しい判決は、中国製食品や薬品をめぐって基準違反や死者が相次ぎ、国内外から中国政府への圧力が高まっている現状を反映したものとみられる。

捜査当局によると、鄭元所長は部下とともに、製薬免許更新に関する新規則を悪用して、企業からわいろを受け取り、偽薬のはんらんに拍車をかけたとされる。

賄賂を受け取って偽の薬品を承認したことが原因で中国人のみならず輸出先の外国人が何百人も死んでいるのだから、この局長が死刑になるのは当然だが、そういう体制が中国にあるということに問題があるのだ。どうして薬品管理の局長が賄賂をもらって危険な偽薬品を承認するなどということが可能なのかということを中国は徹底的に調査しなければ、局長一人殺して「はい、めでたし、めでたし」では済まされない。

だいたい問題があるのは薬品だけではないではないか。食品にしろ、おもちゃにしろ、中国製の製品は最近品質管理のなっていないものばかりで、アメリカでは中国からの輸入を大幅に削減し厳しい規制が課せられることとなった。

ところが肝心の中国にはほとんど反省の色が見えない。APのこの記事によれば、パナマで偽グリセリンの歯磨きによって数百人の死者が出ている事件ですらも中国はパナマの輸入業者が悪いと責任逃れをしている。

中国は先月咳止めシロップやその他の薬品に致命的な薬品が含まれていたことは認めたものの、薬品には工業用の表示がされていたと主張。北京当局はパナマの輸入業者が入荷の際に医薬用のグリセリンと虚偽の表示を張ったのだとしている。

パナマの件が特別な例だというのであれば、この言い訳も通じたかもしれないが、中国製品の問題はこの件だけではないし、今回が初めてでもない。危険な中国製品についてはこのブログでも何回か紹介してきた。下記はその一部。

関連記事:危険物を含む中国製のおもちゃアメリカ全土で次々にリコールされる!
10年前にも起きていた中国製医薬品による事故死

中国の食品薬品管理局のヤン報道官の言い訳は聞いてられない。ヤン氏は製造過程がもっと透明になるよう当局は規制を厳しくしているとしながらも、中国は発展途上国なので食品薬品管理局による管理の歴史そのものが浅く、まだまだきちんとした管理ができない状態にあると認めている。

中国当局はそれでなくて国内では紛争がたえないのに、食品や薬品の質が向上しなければ中国の信用度は落ち輸出に悪影響を与えると心配しているという。当たり前だ!そんなことに今頃言ってる場合か!

中国国内でここ一年で危険と恐れられている製品には薬付けの魚、違法の食品添加色による卵の黄身、clenbuterolに汚染された豚肉、違法の飼料添加物などが含まれる....

Xinhuaニュースが火曜日に報道した最近の件ではアメリカ輸出用のシュガーフリーのドリンクミックスのなかに規定以上の赤染色が含まれていたため輸入を拒絶される事件が起きている。

先週、中国の食品安全監視グループは2007年の上半期に中国内で食用された製品の20%が基準以下だったと発表している。特に缶詰、ドライフルーツ、干物などは問題で、主に際限以上の細菌が含まれていることが多いのが原因だと監視グループは語った。

私はてっきり、中国の河川や土壌が汚染されているため生野菜や魚などに問題があると考えていたのだが、缶詰や干物といった加工製品のほうが細菌が多いという話は意外だ。私はよく中国系マーケットで買い物をし、中国産の缶詰や干物を買うことが多い。アメリカに輸入されているものは検査を受けているとはいえ、検査をすり抜けて入ってくる可能性はある。今後中国系マーケットでの買い物は控えた方がいいのかもしれない。

とにかくこういう問題は役人の首を一つ切ったくらいでは解決にもなにもなっていない。中国は全面的に食品の品質管理に取り組むべきだ。しかし資本主義でない国にこれをやらすのはなかなか難かしいことだろう。

アップデート(7/11/07, 18:29:00PDT):

食品11社、対日輸出を禁止=うなぎに大腸菌、検査強化アピール−中国

7月11日19時1分配信 時事通信

 

【北京11日時事】中国国家品質監督検査検疫総局は11日までに、日米など海外に加工食品を輸出する予定だった国内企業41社について安全性に問題があったとして輸出禁止などの措置を講じた。これら企業には、日本にうなぎのかば焼きの加工食品などを輸出する予定だった企業11社も含まれる。大腸菌などが検出されたケースもあり、中国産食品の安全性をめぐって不安の声がさらに高まりそうだ。

 同総局は10日、ウェブサイト上で29社の社名を公表し、11日にはさらに12社を追加。安全検査体制の強化をアピールする狙いもありそうだ。 

July 10, 2007, 現時間 10:28 PM | コメント (1) | トラックバック (0)

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日付け → →July 9, 2007

久間防衛相辞任を巡る波紋:世界の覚書への返答

アップデートあり、下記参照

先日の私が書いた久間防衛相辞任が国際社会に及ぼす波紋について私も尊敬している世界の覚書さんが、私のエントリーを読んで「読んでがっくりきた。何やらだいぶ誤解があるようだ。アメリカから見るとそんなんだろうか。」とかなり落胆なさっている。しかも私の認識は「極左も同然」とまでおっしゃる。私が先のエントリーを書いた時に私はきっと日本の左翼からも右翼からもかなりの批判を浴びるであろうと予想していたので、覚書さんの感想はある意味で予想どおりの反応である。

しかしこのまま何も答えないでいると覚書きさんも、彼の読者の方々もカカシが無知で馬鹿なことを言っていると思われかねないので氏のご指摘にお答えしようと思う。

カカシ; このままではアメリカ軍は日本人との本土決戦に加えてソ連とまで戦争をしなければならなくなる。ソ連を牽制しながら日本が無条件降伏を飲まざる終えないほどの圧倒的打撃を加えなければならないと判断した。

覚書氏:ソ連と戦争(冷戦)が始まるのは、後のこと。そもそもソ連の対日参戦は、首脳会談でずっと前から話しあっていた、というかアメリカの要請であった。ソ連は、律儀にドイツ降伏の3ヵ月後に対日参戦した。日本が降伏した直接の理由は、和平仲介を期待していたソ連が裏切ったからだ(これは日本が甘すぎただけだが)。

先ずソ連が日本侵略に至るまでの経過を振り返ってみよう。ソ連の対日参戦はアメリカからの要請であったが、その取り決めが行われたのは1945年2月に行われたヤルタ会談でのことである。この時のアメリカ大統領は死まじかの親ソ連のルーズベルト大統領であった。この時西側とソ連はソ連がドイツ降伏の90日後に参戦することを取り決めた。当時のアメリカではソ連とは第二次世界大戦で同盟関係にあったとはいえ共産主義社会のソ連に脅威を覚える政治家(主に共和党)や軍人は少なくなかった。ヨーロッパ戦線を率いたパットン将軍などはこのままドイツからロシアへ攻め込みソ連を滅ぼすべきだなどと言っていたほどだ。

ヤルタ会談の2か月後にルーズベルト大統領は死去、跡を継いだのは反共産主義のトゥルーマン大統領だった。ヤルタ会談での取り決めではアメリカ軍が日本を占領する前にソ連は北海道の侵略まで許可されており、反ソ連のトゥルーマンはソ連の日本侵略を善しとしなかったのである。ここで覚えておかなければならないのは、アメリカでは大統領が変わると政権もがらっと変わり前の政権の方針とは正反対になることはよくあることなので、「元はいえばアメリカが、、」という議論をする場合はどの政権の方針だったのかということを考慮に入れておく必要がある。ルーズベルトとソ連が友好関係にあったからといってトゥルーマンもそうだったと考えると事を見誤る。

アメリカの原爆投下がソ連を牽制することが目的だったことを示唆するのは、広島と長崎の原爆投下がロシアの満州上陸とほぼ時を同じくしていることにある。特に長崎は満州上陸の一日後だったことは興味深い。トゥルーマン大統領はソ連が何時対日戦に参戦するかを知っていたわけだから、原爆を落とすことによってソ連に対して、対日参戦はそこまでにしておけと警告している意志が見えるのだ。ソ連と西側の冷戦はヨーロッパ終戦と同時に始まったとも言える。

カカシ:原爆投下の数日前にポツダム宣言を日本は黙殺(拒絶)している。降伏の意志があったのならこの時に表明すべきだった。

覚書氏:日本が呑みにくいように、わざわざ文言を調整し、他にも策を弄していた。尋常に日本に納得させるつもりは、無かった。
#日本の真意は、「黙ったままで反応しない」という程度の意味だった。もっと文言を選べばよかったが、アメリカの発表の仕方も妙だったから、反応に窮したのだ。「拒絶」は誤訳と言ってよい(意訳であるw)。

アメリカはわざと日本を特定の方向に追い込んだという理屈は真珠湾攻撃の話をする際にも日本の右翼の方々がよくおっしゃることなのだが、私に言わせればそんなアメリカの思惑に乗せられたとしたらそれこそ日本に責任がある。西側同盟軍は日本に無条件降伏を求めており、それ以外の交渉をする気など毛頭なかった。日本は条件を呑めるとか呑めないとかいっている立場にはなかったはずである。

黙殺の意味が「黙ったままで反応しない」というのは日本語の意味だが、西側連合軍の解釈は「無視」であり、無条件降伏を一定期間に受け入れなければそれは「拒絶」を意味する。私が括弧内に「拒絶」と書いたのは私の意訳ではなく西側の解釈の意味である。日本は降伏を迫られている厳しい立場におかれていたのだ。その条件次第では降伏の意志があったのであれば、黙殺などという消極的な態度をとらず積極的にその意志を示すべきだったのである。何もせずに黙ったまま反応をしないでおいて、攻撃されてから数日後には降伏するつもりだったのだなどと言っても遅い。アメリカの意図がどうであれ日本政府がアメリカに原爆投下の口実を与えてしまったことの日本政府の責任は重い。

3番目の硫黄島の戦いについてはこれが1945年の2月から3月の出来事であったので、8月の降伏云々の理由にするのは少し乱暴だったのかもしれない。ここは覚書さんのいうように本土への爆撃を防ぐという意味で硫黄島は大事な場所であったことは確かだろう。ただこの時点で日本軍が本土決戦の用意をしていたことは否定できない。

カカシ:単に日本を降伏させることが目的であったのなら、広島は分かるとしても長崎にまで原爆を落とす必要はなかったのではないかという疑問は誰にでも生まれる。これは日本にとっては非常に不幸なことだが、二発目の原爆は日本へというよりソ連への牽制だったのである。

覚書氏:原爆使用は、マンハッタン計画を始めた必然であり、使用はずっと前から決まっていた。ドイツが降伏したから、(うまく間に合った)日本に落としただけである。...一発目も同様だと思う。2発というのは、ウラン型とプルトニウム型の両方を作ったから、テストしておくことになっただけだ。

原爆は第二次世界大戦中にドイツか日本のどちらかに使うつもりだったことは当たり前だ。そうでなければそう慌てて作る必要はない。むろんドイツも日本も核兵器開発は同時に行っており、戦争中に完成にしたのがアメリカだったというだけの話である。だが、もし覚書さんがアメリカが日本に原爆を落としたのが生身の人間を使った実験だったのだと主張しているなら、これはあまりにもひどい言い掛かりである。原爆はすでに実験済みでありわざわざ日本へ落として実験をする必要などない。いくら敵国とはいえアメリカはそこまで悪徳な国ではない。アメリカ人の友人から日本の学校ではアメリカによる原爆投下は日本人を実験台にするのが目的だと教えられているそうだが本当かとこの間聞かれたばかりだったのだが、私はその時「まさか、いくらなんでもそんなことを信じる日本人はいないでしょう。」と笑ってすましたばかりだった。覚書さんのような良識ある方がこのような反米デマを信じてしまうとはとても残念である。

カカシ: 二発投下したら、二発あるもの百発あるかもしれないということになり、ソ連としてはアメリカの軍事力を正確に把握できないことになる。それでソ連は日本への侵略を途中であきらめたのである。

覚書氏:日本への侵略を途中であきらめたというが、米ソは、当時は一種の同盟関係だったのであり、アメリカの意向を慎重に見極めていた。アメリカの許容するぎりぎりの線まで進出しただけである。(後略)

ヤルタ会見でルーズベルトがソ連の対日参戦を要請した時北海道を侵略することも容認していた。だから米露の友好的な関係が続いていたのであればソ連は日本進出をあきらめる理由は特になかったはずである。にもかかわらず原爆投下後にソ連は日本侵略をあきらめてしまった。アメリカがソ連を牽制する目的で原爆投下をしたのであればその効果はあったと判断できる。日露の友好関係が続いていたならソ連がアメリカとの地上戦を懸念して進出をやめる必要などなかったはずである。

覚書氏:当時のアメリカでは、軍事目標をターゲットにしていたという言い訳をしていたのだ。東京の下町には、家内制手工業のような零細企業が軍需工場のネットワークを形成していたから、そこの住民は軍事目標であるという理論があったのだ。広島も軍都という説明ができた。結論から言えば、第二次大戦は人種差別の露わな、仁義無き戦いでもあったのだ。日本人は「サブヒューマン」だから、殺しても構わないという考え方が実在した。

第二次世界大戦は敵も味方も戦闘員と民間人の区別はつけていなかった。ドイツによるロンドン空襲にしろ、その復讐としてされた英米連合軍によるドレスデン空襲でも、多くの民間人が犠牲になった。アメリカ軍が日本人にたいして人種偏見をもっていたことも民間人の犠牲に無関心であったことも事実だが、アメリカ軍の空襲が主要都市にある軍事施設を標的にしていたというのは言い訳ではない。現に日本の主要都市には軍需工場などが民家の中に入り組んで建っており、アメリカの執拗な空襲によってその生産率は大幅に低下したのである。

だが、覚書さん自身も指摘しているようにドイツが降伏する以前に原爆開発が成功していれば、アメリカはドイツの主要都市に原爆を落とした可能性は大きい。日本人が黄色人種で「サブヒューマン」だったからという理由で空襲が行われたというなら、白人のドイツ人がすむドレスデンでの空襲は意味をなさない。

私はルーズベルト大統領の人種偏見を否定しない。それどころか日系人というだけで米国市民から資産を没収し市民を強制収容所にいれたルーズベルト大統領の日本人嫌いは悪名高い。しかしだからといって必要以上にアメリカの当時の行為を悪意で判断するのは今後の日米関係を考えても決して益あることとは思えない。

戦後、日本は民主主義国家となり凄まじい経済発展をし東洋一の経済大国となることができた。一度は敵として戦ったアメリカとも長い友好関係を保つことができている。今後もこの友好関係は日本にとってもアメリカにとっても有益である。

私はアメリカ下院議会による日本バッシングの慰安婦決議案には大反対だし、日本によるアメリカへの原爆の責任追及にも賛成できない。戦争は60年以上も前に終わったのである。たった数年間の戦争の傷で60年以上もの友好関係に亀裂を入れるのはお互いに止めようではないか。

アップデート (17:32:00PDT July 9): コメンターのアラメイン伯が紹介してくれた大石英司さんのエントリーに面白いところがあったので抜粋して引用する。

われわれは韓国人でも中国人でも無い。半世紀以上も昔のことをいつまでもぐだぐだ言っても何の利益も無い。われわれ日本人は、中韓の人々と違って多少忘れっぽい所はあるけれども、「許すべきでない」という感情と「あれは仕方なかったんだ」という割り切りが両立できる美徳を持っている。それは文明人として素晴らしいことです。この件で久間発言を非難している連中のメンタリティは、中韓で慰安婦がどうの南京大虐殺がどうのと喚いている連中と、全くの同レベルです。とても文明人と呼ぶに値しない。

July 9, 2007, 現時間 12:31 AM | コメント (8) | トラックバック (0)

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日付け → →July 8, 2007

アフガニスタン: どうなったのタリバン春の大攻撃?

昔読んだパール・バック著の「大地」という小説のなかに王虎という将軍が出てくる。彼は若い頃は大軍を引きつれ次々に領土を奪い勝ち戦に明け暮れたが、年とともに怠慢になり士気が衰える。そして毎年「春になったら兵を挙げる」というのが口癖になっていた。ところがある年ライバルの軍が「春を待つまでもない」と攻めて来て滅ぼされてしまう。

もう何年も冬になると「春の大攻撃」を宣言しているアフガニスタンのタリバンをみていると、どうもこの王虎を思い出してしまうのである。

今年のはじめ頃タリバンはまたぞろ「春の大攻撃」を宣言した。読者のみなさんはその攻撃がどうなったかご存じだろうか? タリバンの「春になったら、、、」という呑気な宣言に北大西洋条約機構(NATO)軍は「春を待つまでもない」と言って今年の初めアキレス作戦なる攻撃をはじめた。

今回の連合軍に参加しているのはアメリカ、イギリス、オランダ、カナダあわせて4000の兵、それに1000のアフガン兵が加わる。

今回の作戦は北側のヘルムランド地区に集中される。タリバンが占拠したと発表しているムサカラ(Musa Qala) とワシア(Washir)そしてナズワドの位置する地域である。

どうやらこの作戦大成功だったようで、おかげでタリバンは再編成の暇もなく、ただただ逃げまどうばかりで春の攻撃どころではなくなってしまった。APの記事によれば、NATO軍はすでに今年にはいって2000人以上のタリバン戦闘員を殺しており、これは去年一年間の3000人を大きく上回る率である。

アフガニスタンでの戦闘が激化しているとはいえ、味方の犠牲者せいぜい100人に比べタリバンの受けている打撃は大きい。しかも追いつめられるとすぐにパキスタンに逃げ込んでいたタリバンだが、先日パキスタンのムシャラフ大統領はNATO軍のパキスタン内追跡を許可したため、今後はパキスタンに逃げても安全ではなくなってしまった。これは非常に歓迎すべき発展である。

ムシャラフ大統領は国民からの人気はあまりない。この間も7回目からの暗殺未遂があったばかり。テロリストもタリバンもムシャラフには目の上のたんこぶであり放っておけば自らの滅亡におよぶ。ここはNATOに媚びを売っておく必要があると読んだのだろう。

それにしてもタリバンはいったい何時までこの不毛な戦いを続けるつもりなのだろうか?このままではいつか、彼等が春を見ない年が訪れるだろう。

関連エントリー:タリバン勢力がますパキスタン北西部何がタリバン春の大攻撃だ!

July 8, 2007, 現時間 4:00 PM | コメント (0) | トラックバック (2)

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空想歴史:もし原爆が落ちなかったら、、、

昨晩友達のリー・ポーターが彼が1998年に書いたエッセーをもってきてくれた。このエッセーは空想科学小説のなかでもアルタネートヒストリーというジャンルに属する架空の歴史を背景にしたフィクションだ。アルタネートヒストリーの例としては、カカシの友人ブラッド・ライナウィーバー著の「もしナチスドイツが第二次世界大戦に勝っていたら、世界はどうなっていたか」というテーマのムーンオブアイスなどがある。

リーのエッセーはアメリカが広島・長崎に原爆を落とさなかったならどんな世界になっていたかという話を、すでに原爆が落ちなかった世界に生きた歴史家が何年か後に歴史を振り返るという形で書かれている。

******

第二次世界大戦の数々のシナリオを模擬するコンピューターモデルの結果はちょっとした話題を呼んでいる。盛んに議論されている模擬シナリオのひとつに、ハリー・S・トゥルーマンが日本にたいして原爆を使う決断を下すというものがある。このシナリオでは戦争に疲れきっていた世界はこれによって日本の降伏が早まったことに胸をなで下ろした。しかし安堵の気持ちはすぐにそのような恐ろしい武器を使ったことが正しかったのだろうか、アメリカの核兵器独占の時代が終わった時、アメリカは自ら作り出した道具に滅ぼされるのではないかというような疑心と恐れに変ぼうした。しかしシュミレーションは驚くべき結果を描いている。多々の都市が破壊される暗いイメージと共に核兵器の備蓄が戦争阻止の戦略となり、核兵器を持つ国々の指導者たちは未来の世界危機の際に最後の線は絶対に超えないことを保証した。

まず1945年を覚えておられるだろう。ルーズベルト大統領は重病だったがまだ死んでいなかった。ヤルタ会見で衰弱したルーズベルトはとてもスターリンの比ではなく病状は悪化の一途をたどった。トゥルーマン大統領は種々の難かしい決断に迫られたが、原爆を使うかどうかという選択は含まれていなかった。ルーズベルトの病状は大統領のスタッフによって隠されていたため、軍隊はトゥルーマンに原爆開発成功のニュースを伝えていなかったからだ。その結果、日本への原爆投下は承認されなかった。

日本侵略によって失われた250万人以上のアメリカ、ロシア、そして日本人の命が、失われなくても済んだのだという議論が最近歴史家たちの間で交わされている。歴史専門家たちの架空歴史シナリオでは没落作戦(日本侵略計画)は単なる備考にすぎない。

歴史的事実と架空シナリオの溝は深まる。(実際の歴史では)日本は連合軍の勝利によって分割された。ソビエトは千島列島、樺太、北海道、そして本州の北部三分の一を占領し、残りはアメリカが占領することを要求した。ルーズベルトの死直前の1946年、重病の大統領はロシアと中国の圧力に負けヒロヒトを戦犯として裁判にかけることに同意した。天皇の絞首刑が言い渡されると、マッカーサーは戦争裁判の決断を公に批判したため、新任のトゥルーマン大統領はマッカーサーを任務から外した。

ここにどの歴史家の脳裏にも焼き付いている一つの写真がある。裁判が行われていた建物の前に怒り狂った群衆が集まった。そのなかに政治パンフレットをふりかざしていた一人の若者がいた。多くの人々がそのパンフレットに手をのばしていた。若者の顔は間違いなく三島由紀夫のそれであった。

しかし架空シナリオでは三島は20世紀の文学の世界では顕著な存在だが国粋主義ではない経済の発展した戦後の日本では政治的にはたいした存在ではない。実際の歴史では三島の天皇崇拝、過激なロシア憎悪、そして失われた領土への核攻撃もいとわないという思想は南日本の政治を独占した。永久に悪魔化された三島のイメージは全てが変わってしまった30年前のあの日と深くつながっている。あの日北海道で起きた危機は日本、ロシア、中国、アメリカ、イギリスそしてフランスを巻き込む核兵器戦争へと発展し、20億人の死者を出すにいたった。専門家の論説者たちが唱えるシナリオでは二つの都市が破壊されることで全世界は救われたはずだというものである。

人々が架空歴史に執着するのはそれが現実の歴史の恐ろしさには到底およばないからである。

July 8, 2007, 現時間 1:47 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →July 7, 2007

久間防衛相辞任が国際社会に及ぼす波紋

防衛省の久間さんの原爆投下に関する失言で氏が辞職にまで追い込まれたという事件はアメリカでも大々的に報道された。この問題は日本の内政のみならず外交上の問題に発展する可能性が大きいからである。ミスター苺がこちらの新聞に載った久間氏の発言内容を読んで、「辞任するほどの発言とは思えない。日本語ではもっと過激なことを言ったのか?」と聞くので日本語で読んでみた。みなさんはもうご存じのことと思うが、一応掲載しておこう。下記は朝日新聞に載った演説内容。

久間氏の発言要旨

 日本が戦後、ドイツのように東西が壁で仕切られずに済んだのは、ソ連の侵略がなかったからだ。米国は戦争に勝つと分かっていた。ところが日本がなかなかしぶとい。しぶといとソ連も出てくる可能性がある。ソ連とベルリンを分けたみたいになりかねない、ということから、日本が負けると分かっているのに、あえて原爆を広島と長崎に落とした。8月9日に長崎に落とした。長崎に落とせば日本も降参するだろう、そうしたらソ連の参戦を止められるということだった。

 幸いに(戦争が)8月15日に終わったから、北海道は占領されずに済んだが、間違えば北海道までソ連に取られてしまう。その当時の日本は取られても何もする方法もないわけですから、私はその点は、原爆が落とされて長崎は本当に無数の人が悲惨な目にあったが、あれで戦争が終わったんだ、という頭の整理で今、しょうがないな、という風に思っている。

 米国を恨むつもりはないが、勝ち戦ということが分かっていながら、原爆まで使う必要があったのか、という思いは今でもしている。国際情勢とか戦後の占領状態などからいくと、そういうことも選択肢としてはありうるのかな。そういうことも我々は十分、頭に入れながら考えなくてはいけないと思った。

この文章を読む限り、カカシにも何が問題なのかよく分からない。日本語はニュアンスが色々あるのでやたらなことを言うと弊害があるかもしれないが、久間氏はアメリカの原爆投下には疑問も投げかけたうえで、原爆投下が戦争を終わらせるということになったのだから、ま、しょうがないか、、という意味でいったと思うのだがそれがそんなに無神経な発言だったのだろうか?

なぜ原爆だけが特別なのか

私は子供の頃8月になるとテレビなどで特集される原爆の話などを見るにつけ二つの疑問を持った。日本は敗戦国としての犠牲者的立場を主張するが真珠湾攻撃で最初に戦争をしかけた加害者としての責任が全く問われないのは何故かということ。そして二番目の疑問は「なぜ原爆だけが特別なのか」ということだ。確かに原爆の被害は多大であり、その破壊力もさることながら後遺症なども含めて標的に与える精神的打撃なども計り知れない。

だが、それをいうなら何年にも渡って執拗に行われた日本各都市への空襲や、東京、大阪、などでされた大空襲とて都市全体が焼け野原になるような悲劇的な損害を受けている。東京や大阪など他の大都市の空襲後の状況は広島や長崎と大差ない。以前にもお話したかもしれないがうちは父方の故郷が空襲で完全破壊され家族は皆焼け出された。

死傷者の数にしても東京大空襲の犠牲者は広島に次いで2番目に多く、原爆のおちた長崎よりも3万人も多いのである。下記はこのホームページが引用した『太平洋戦争がよく分かる本』P176 PHP文庫、太平洋戦争研究会の資料より。 

●広島市 約14万人(原爆による。1945年末までの死亡者数)
●東京都区部 約10万人
●長崎市 約7万人(原爆による。1945年末までの死亡者数)
●大阪市 約1万人
●名古屋市 約7800人
●神戸市 約6200人
●横浜市約4600人

日本全体での民間人の死者数は約51万人といわれている。ということは犠牲者の3/5は原爆以外の空襲で殺されたということになる。原爆で殺されたら悲劇だが空襲では悲劇ではないという考え方は私には理解できない。逆にいうならば同等の被害が出るにも関わらず焼夷弾による空襲は容認されるが原爆投下は特別否認されるという考え方にも納得がいかない。どちらも武器ではないか、その状況に従って有利な武器を使うのは戦略として当然のことではないだろうか?

本土決戦を防いだ原爆投下

私は久間さんの発言にはほぼ全面的に同意すると言っていい。こんなことをいうと私は日本の左翼右翼中庸の誰からも嫌われるのかもしれないが彼の言っていることには一理もニ理もあるのである。

先ず今の日本の人々が理解すべき点は、第二次世界大戦はアメリカおよび連合軍が圧倒的勝利を得た戦争ではないということだ。アメリカが原爆を使わなくても簡単に日本に勝てたと思うならそれは完全な思い違いである。アメリカが広島に原爆を落とした1945年にはアメリカ軍はすでに4年間も戦争をしており多大な犠牲を払ってきていた。しかもアメリカは太平洋だけでなくヨーロッパ戦線にも参加してドイツ軍と熾烈な戦いを続けていたのである。

アメリカ軍はこの時沖縄を激しい戦線で制覇した直後であり、民間人を平気で巻き込む日本軍との地上戦がどれほど残虐で困難なものであるかを嫌というほど体験させられたばかりであった。ちなみに沖縄戦線での戦死者は、アメリカ兵1万2千名、日本兵10万7千名、日本人民間人10万名だった。広島・長崎の原爆の犠牲者を合計した数とほぼ同等である。(私の資料は別にあるのだがリンクはできないので、ウィキペディアでもほぼ同じ情報を得ることができるので参照されたし。)

これ以上戦争が長引き本土決戦などということになったら沖縄の何十倍、何百倍の犠牲者が双方で出ることは確実だった。しかもドサクサにまぎれてソ連が日本を侵略しようと企んでいる。このままではアメリカ軍は日本人との本土決戦に加えてソ連とまで戦争をしなければならなくなる。アメリカが戦争が長引くのを防ぐにはソ連を牽制しながら日本が無条件降伏を飲まざる終えないほどの圧倒的打撃を加えなければならないと判断したとしても戦略としても道徳的にも間違っていたと思えない。

よく日本に原爆など落とさなくても日本は数日中には降参していたはずだという人がある。だが私はそれには同意できない。連合軍側は日本の無条件降伏以外は受け入れる姿勢になかった。無条件降伏をすれば政権は完全破壊され日本はアメリカの植民地となるのである。軍事独裁政権がそんな状況を簡単に受け入れる用意ができていたとは思えない。現に原爆投下の数日前にポツダム宣言を日本は黙殺(拒絶)している。降伏の意志があったのならこの時に表明すべきだった。連合軍に日本の心のうちが読めるわけではなし、数日後には降伏の意図があったなどといってみても後の祭りである。

しかし私はこのような議論はただのいいわけだと思う。なぜなら日本が本土決戦を決意していたことを示唆する出来事が起きているからだ。その最たるものが硫黄島の戦いである。もし日本が近日中に降伏するつもりだったのなら、硫黄島であれだけ激しく日本軍が抵抗する意味がない。硫黄島の戦いは本土決戦への時間稼ぎであったことは日米双方が認める事実である。

日本国民も本土決戦一億玉砕を覚悟していた。私の祖父の世代の人で天皇の降伏宣言をラジオで聴いた知人からこんな話をきいたことがある。田舎に住んでいたその人の自宅にはラジオがなかったので天皇陛下からの重大発表があるときいて知人は役場までラジオを聴きにいった。当時のラジオは受信が悪く雑音も多かったし、天皇陛下の話かたは凡人とは違うので陛下のおっしゃていることがよく理解できない。そこで知人はついに「本土決戦だ、陛下は一億玉砕を覚悟で戦えとおっしゃっているのだ!」と勘違いして興奮していたら、周りの人たちが泣き出したのでやっと「堪え難きを耐え、、」の意味が分かったと言っていた。

父や伯父などの話では小学生でさえ戦闘訓練を受けていたというし、竹槍おばさんと今でも知られているように一介の主婦ですらいざとなったら戦闘におもむけといわれていたのである。RPGやIEDを使ったテロリストですら勝ち目がないのに、女子供が竹槍などでマシンガンを持った米兵に立ち向かう図など想像しただけでも悪寒が走る。原爆投下がされず本土決戦になっていれば、広島・長崎とは比べ物にならない膨大な数の日本人が殺されていただろう。

なぜ二発投下する必要があったのか?

単に日本を降伏させることが目的であったのなら、広島は分かるとしても長崎にまで原爆を落とす必要はなかったのではないかという疑問は誰にでも生まれる。これは日本にとっては非常に不幸なことだが、二発目の原爆は日本へというよりソ連への牽制だったのである。

当時は日本も含め先進国はすべて原子力爆弾開発を行っていた。だがどの国がどこまで開発に成功していたのかは誰も知らなかった。アメリカが一発だけ投下させたら、持っていたただ一つの爆弾を使いきっただけかもしれない。だが二発投下したら、二発あるもの百発あるかもしれないということになり、ソ連としてはアメリカの軍事力を正確に把握できないことになる。それでソ連は日本への侵略を途中であきらめたのである。ソ連が日本を侵略していれば日本も久間さんのいうとおり朝鮮のように二つに分断されてしまっていただろう。

日本は犠牲者精神を捨てよ

日本は唯一核兵器爆弾の犠牲者となった国という特別意識がある。だが私は日本のこの犠牲者精神は害あって益なしだと考える。なぜならこのような被害者意識は諸外国から日本は旧日本軍の加害者としての責任から逃れようとしていると解釈されるからである。

真珠湾攻撃にしろ、東南アジアへの侵略行為にしろ、日本人が過去の歴史を書き換えて旧日本軍の加害者としての責任を何一つ認めず、今回のように日本だけが特別に犠牲者だったのだという態度をとり続ければ、日本は諸外国からの信用を失う。それでなくても慰安婦問題ですでに日本が誤解されている時でもある。このような状況で今後日本が軍事力を強化し北朝鮮や中国の脅威から国を守ろうという姿勢をとれば、再び大日本帝国のように近隣諸国の平和を脅かすのではないかと諸外国から懸念されてしまう。

私は何度も主張してきたように旧日本政府と現在の日本政府は全く別の政権である。第二次世界大戦で旧日本軍がどんなことをしたにせよ、現代の日本人が反省したり謝罪したりする義理は全くない。

だが、現代の日本が旧日本政府の延長でいまだに日本は機会されあれば近隣諸国を侵略する意志があるなどと勘ぐっている諸国がある以上、日本人が現代の道徳観と矛盾するからといって犠牲者としての立場ばかりを強調して、先代の過ちを否定したり過小評価したりすれば、諸外国のこうした懸念は深まるばかりであり、日本が国際社会の一員として文明国として尊敬される立場に立つことの弊害となってしまう。

日本は早く自分らだけが特別な被害者だったという意識を捨て、歴史的事実は事実と認め、旧日本と現代日本は別物であり、現代日本は旧日本とは違って平和を求める文明国であるという意志を世界中に表明すべきである。

久間氏の辞任は国内問題ではおさまらない。このことがアメリカ及び諸外国へ与えた影響は意外と大きいかもしれない。

July 7, 2007, 現時間 2:31 PM | コメント (6) | トラックバック (1)

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日付け → →July 6, 2007

ネズミのシェフ『レミーのおいしいレストラン』ラタトゥーイ

さて、今日の映画はディズニー・ピクサー共同製作のアニメーション、ラタトゥーイ。邦題はレミーのおいしいレストラン。日本とアメリカはほぼ同時公開だったようだ。(写真集はこちら

一言でいって、今年最高の映画といっていい!いや近年中稀なる素晴らしいアニメーション映画というべきかもしれない。ピクサーのザ・インクレティブルスも良かったけど、この映画の方が数段上だと思う。インクレティブルズと同じブラッド・バードの監督、脚本。

左巻きで商業色どっぷりだったアイズナー会長の時代はかなり質が落ちていたディズニー映画の評判だが、会長辞任後のこの映画でその評判は一気に取り戻すことができそうだ。ウォルト小父さんもこれなら太鼓判を押してくれるだろう。

映画の主役はフランスの田舎町で残飯を大量に食べあさることで十分に満足しているネズミ一族のなかで、極端に鼻が効き味にうるさいグルメし好のレミー。食べ物の匂いを嗅いだだけで材料がわかってしまうという天才のレミーは忍び込んだ民家の台所で偶然テレビに映っていた今は亡き天才シェフ、ガストーの「誰でもシェフになれる!」という言葉に刺激される。どぶねずみの生き方は常に変わらないと語る父親に反して、レミーはどこかに自分の才能を発揮できる場所があるはずだと夢見る。

ひょんなことから一族とはぐれパリの町中に放り出されたレミーは自分の描いたガストーの幻に導かれ、今や世代が代わってすっかり評判の落ちているガストーレストランの前に立つ。そこへ下働きに雇われたうだつの上がらない青年リングイーニがストーブにかかっているスープに手を出し台無しにしかけているところへ、レミーが助っ人にはいる。これがきっかけでどぶねずみのレミーと人間リングイーニの共同料理作戦が生まれる。

話はレストランで下働きをする若者リングイーニがねずみのレミーに料理を教えてもらって料理がうまくなるというような安易な筋ではない。リングイーニは救い用のない料理下手なので、レミーを帽子の中に隠して料理を手伝ってもらう。猫の手もかりたくなる忙しさとはいうがネズミの手を借りるというのは聞いたことがない。しかしこのあたりは靴屋のおじいさんが眠っている間に小人たちが現れて靴をつくってしまったなんていうおとぎ話を思い出させる。

だがこの映画で一番大切な点は、ガストーの「誰でもシェフになれる」というモットーである。これはどんな才能のない人間でも努力次第でシェフになれるという意味ではない。「どんな運命の星の下に生まれようと、自分の夢を追い求めよ」という意味だ。どぶねずみとして生まれたからは、これまでもこれからも残飯漁りに明け暮れる運命だという人生をレミーは拒絶する。これまでずっとそうだったからこれからもそうでなければならないはずはない、生まれた時から運命が決められているはずはない、という頑固なレミーの根性が数々の試練を乗り越える糧となる。自分の運命は自分で切り開くものという非常に大切なメッセージが説教ぶらずに伝わってくるのがディズニーらしい。

ところで話のほとんどがガストーレストランのキッチンで展開されるが、料理中の描写がすばらしい。アニメをみているだけでコックたちがどういう材料でどんな調味料を使っているのかがわかるし、リングイーニの教育係になったキッチンでも紅一点のコレットが材料の下ごしらえをする場面では彼女の包丁さばきにはみとれてしまう。

映画ではプロのシェフが数名参加しており、多分本物シェフらの動きがそのままアニメ化されたのだろう。それに実際の高級レストランの忙しい調理場の雰囲気が伝わってくるのもこれらのシェフ達の協力を得ていること間違いない。私が思うに映画の制作者は実際にシェフのチームが調理をする状況をフィルムに撮ってそのままアニメ化したのではないだろうか。各担当のシェフたちがお互いに「ソース2分」とか怒鳴りあっているシーンは非常に現実的だし、ラミーが出来上がった皿のふちを布巾で拭くシーンなど本物のシェフがしているのをテレビの料理番組などでみたことがある。

さてラタトゥーイというのは南フランスの家庭料理の名前なのだが、映画の中でこの皿が出された時、その盛り付けの芸術的なこともさることながら、アニメーションなのにその材料がほぼ解るほど詳細に描かれている。私はこの料理がどんなものか全然しらなかったのだが、自分なりにズキーニ、スクワッシ、トマト、茄子などをトマトソースのようなもので煮た野菜料理ではないかと想像した。帰宅してからネットで調べてみると本当にその通りでふ〜むと思わず唸ってしまった。

背後に流れる音楽もフランス風ジャズの味な音だ。サウンドトラックを購入の価値あり。シェフがどぶねずみというのが弊害になって映画を遠慮する人もあるかもしれないが、どぶねずみだから成り立つこの映画、是非ともご家族をつれて御覧あれ!

アカデミー賞にノミネートされるべき!

関連レビュー:

ちょっと考え過ぎじゃないかなと思うんだけど、、、『レミーのおいしいレストラン』の場合/「ゲイな映画」と「クィアな映画」のあいだ。自分が自分の生きてる社会に所属しないなあという気持ちって別にゲイでなくてもクィアでなくても感じることなのよね。自己中心すぎる感想だと思うのだが、ま、こういう見方もあるかなってとこかな。

July 6, 2007, 現時間 6:54 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →July 5, 2007

無念、ホットドック大食い大将小林君7連覇ならず!

昨日行われたニューヨークはコニーアイランドの毎年恒例ホットドック大食いコンテストで、過去6連勝してきた日本代表小林尊君は自己記録も世界記録も更新する63個の健闘にも関わらず、現在の世界記録保持者のアメリカ人、ジョーイ・チェスナット君に惜しくも破れるという結果となった。これで小林君が6年守り続けたホットドック王の王冠は再びアメリカに返還されることとなった。(以下CNNの記事より。)

米学生が優勝、小林さん7連覇逃す ホットドッグ早食い

ニューヨーク(CNN) 米独立記念日の4日、ニューヨークのコニーアイランドで、毎年恒例のホットドッグ早食い大会が開かれ、米国のジョーイ・チェスナットさん(23)が12分間で世界記録の66個をたいらげ、大会6連覇中の小林尊さん(29)を破って優勝した。...

カリフォルニア州のサンノゼ大の学生で、「ジョーズ」のニックネームがつけられたチェスナットさんは、優勝後のインタビューで「体がうまく機能した」と話した。大会スポンサーからは、1年分のホットドッグが贈られた。

小林君は大会前に顎の関節を痛めるなどして出場すら危ぶまれていたのがこの間宿敵チェスナット君が記録した世界記録を更新する63個を食べたというのだからすごいものだ。もし小林君が怪がをしていたせいで実力が発揮できずいつもより少ない数を食べたとか、チェスナット君の食べた量が小林君の最高記録より少なかったというのであれば、チェスナット君も正々堂々と勝ったという気にはなれなかったかもしれないが、どちらも世界記録更新という快挙をとげたことで、チェスナット君はれっきとしたホットドック大食いチャンピオンと言えるだろう。

昨年の大会では、チェスナット君が小林君よりたった1 1/3 個の差で負けたので、今年の大会では小林君の楽勝というわけにはいかないだろうと私は踏んでいたのだが、やはり心配した通りに結果となってしまった。

しかし小林君も6年間も王座を保つという立派な記録を制覇したことでもあり、この際だから顎の関節負傷を理由に引退したらどうなのだろう?いつまでもホットドック大食いだけで身を立てテイクのはちょっと体にもきついし、、なんて思うのは老婆心かな?

それにしても今日ラジオできいたところによると、この大食いコンテストというのは最近賞金も大きくなってきたこともあって、まるでアスレート並にコーチがついたり主治医がついたりとかなり大げさなことになってるらしい。それではおいそれと引退できないのかもしれない。

July 5, 2007, 現時間 11:05 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →July 2, 2007

人手不足のアルカエダ、イギリスの連続テロ失敗事件に思うこと

ロンドンとグラスゴーで起きた自動車を使った爆弾テロ未遂事件だが、寸前のところでテロが未然に防げたことでほっと胸をなで下ろすと同時にテロ計画そのものにも何か信じられないほどずさんな部分があると感じる。

以前に私は爆発物は点火が一番難かしいと聞いたことがある。最初にナイトクラブの前に駐まっていたメルセデスからは煙が立っていたとあるが、これは携帯電話を使ったリモコンの点火が失敗したことを意味する。

二台目においては自動車を駐車違反していて牽引された後に爆弾が発見されている。もしこのメルセデスが点火に成功して爆発したとしても、牽引された先の人間のいない駐車場で駐車違反の車を数台ふっとばしてみても意味がない。交通安全のお巡りさんの目にとまるような場所に車を駐めるなどプロのテロリストとしては考えられない失敗だ。

グラスゴー空港で起きた事件にしても、きちんと下調べをしておけば空港のドアの前には車の出入りを阻止する柱がいくつも立っていることに気が付くはずだし、送り迎えの車線は建物とは平行に走っているわけだから直角の角度でドアに全速力で突っ込むことが不可能なことくらい子供でもわかる。

このようにどの件をみてもプロのテロリストが計画したにしてはあまりにも素人的間違いが多すぎる。まるで三馬鹿トリオがテロをやってるみたいだ。いったいプロのテロリストは何をやっていたのだろう?

昨日紹介したニューヨークタイムスの記事でも、イギリスの対テロ当局が監視していたテロリスト達が最近一斉に姿を消したとあった。その多くが国外へ逃走したと思われるともあった。アルカエダのリーダーたちは下っ端に実行は任せて警備体制がかわらないうちにとんずらしたらしい。つまりイギリス内に残ったテロリスト達は下っ端の素人だけで自分らが何をやってるかちゃんとわかってないチンピラだけだったのかもしれない、などと考えを巡らせていたらストラテジーページのこんな記事に出くわした。

アルカエダの活躍はメンバーが減りリーダーたちが殺されたり捕まったりする数が増えるにつれ、その威力は衰えつつある。アルカエダのプロパガンダ活動もそうだ。ほんの昨年の秋までは93パーセントのインターネット活動はビデオだった。それが今では音声だけになり、その声すらも日に日に弱気になっている。彼等が自信を失うのには理由がある。過去二年に渡るアフガニスタン国境沿いのアメリカやパキスタン軍の主にミサイルやスマート爆弾による攻撃によって殺される外国人戦闘員の数は増える一方だ。...しかしアルカエダが心配しているのはそのことよりも、対テロ勢力による諜報の正確性がどんどん高まっていることにある。あまり取り沙汰されていないが、アルカエダはアメリカの諜報技術が信じられないほど高まったのか、もしくはアメ公の金に目がくらんだアルカエダのメンバーたちが情報提供をしているのかのどちらかだろうと主張している。

アルカエダは中東の事情をよく知らない欧米のメディアや西洋に住むイスラム教徒らをだますことには成功しているが、それでも欧米の警察は内部通告を受けメンバーの逮捕を続けているためアルカエダのメンバー勧誘は殺されたり逮捕されたメンバーを補うのに追い付くかない状況にある。必死のアルカエダに必要のなのはここで衝撃的な911並の自爆テロを派手にドカーンとやって成功させることだろう。そのためにこの間のニューヨークのケネディ空港爆破未遂事件だのイギリスの連続テロ行為などが計画されたわけだ。

しかしその失態を見れば西洋におけるこうしたテロ計画の多くがアマチュアによってされていることは明らかである。欧米諸国でテロ計画をたてている連中はテロリストといっても雑魚ばかりで、中東の本部にいるプロのアルカエダテロリストの指導を受けているとは思えない。エキスパートたちはすでに世界各国の対テロ政策により殺されたり逮捕されたりしていて手下の指導に当たれる人員が大幅に不足しているからなのだろう。

ところで敗北を感じているのはアルカエダだけでなく、アルカエダを受け入れたアフガニスタンのタリバンたちも同じである。ストラテジーページに載ったタリバンが敗北を認めたというこの記事は興味深い。

2007年6月25日、タリバンは彼等特有のやり方で自分達の負けを認めた。最近行われたメディアのインタビューで、タリバンの報道官は(タリバンの攻撃が)自爆テロ作戦に重点をおくようになったことをを発表した。タリバンはまたアメリカ人がタリバンの上昇部に潜入したと認めタリバンの上層部が何人も殺されるか逮捕されるかしており、下層部のメンバーもまた逮捕されていると語った。また最近はかなりのタリバン実力者による寝返りが続いているがタリバンの報道官はこれについては語りたがらなかった。

タリバンはもともとテロリスト組織ではない。彼等は最初はパキスタンの難民キャンプで組織された武装勢力だったのだが、パキスタンの諜報部員にそそのかされアフガニスタンに戻って帰ってアフガニスタンで起きていた内乱を利用して政権を乗っ取った。しかしテロリストではないとはいえただの暴力団だったタリバンに統治などできるはずもない。

そこでタリバンは当時スダーンから避難してきたアルカエダを受け入れ1990年代にはアフガニスタンの他の部族を弾圧するための用心棒としてアルカエダ戦闘員を使うようになっていたのだが、アルカエダのようなテロリストと手を結んだのが運の付き。2001年の911事件に反応したアメリカ軍のほんの一握りの特別部隊にあっという間に政権を倒され、パキスタンへ逃げ帰る始末となった。以後6年間タリバンは必死に勢力の復興をめざしてきたが、資金集めもうまくいかず、時々行ったNATO軍への攻撃ではさんざんな惨敗が相次ぎ、去年だけで3000人の戦闘員が戦死するという大打撃を受けた。

タリバンは今や自爆テロ以外に何の戦略のないただのテロリストにまで落ちぶれてしまったのである。タリバンがテロ行為作戦を宣言したということは自分達の敗北を認めたようなものだ。しかし、自爆テロはタリバンにとって二重の自殺行為だ。戦闘員が自爆するだけでなく、自爆の犠牲者が地元民であることから地元民からも見放され組織としても自爆してしまうからだ。

こうしてみてみると私は我々の対テロ戦争は勝ちつつあるという希望が湧いてくる。時間はかかるかもしれないが辛抱強く戦い続ければテロリストなど滅ぼせる。そのためには無論イラクで勝たなければならないが、イラクでの勝ち負けに将来の存続がかかっているのはむしろアルカエダのほうなのである。

July 2, 2007, 現時間 10:42 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

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日付け → →July 1, 2007

米共和党が馬鹿党といわれる理由: 移民法改正案阻止が共和党の崩壊へとつながる可能性

先日ブッシュ大統領と民主党のジョージ・ケネディ上院議員が協力して発案した移民法改正案が上院議会で否決された。現在崩壊状態にある移民法を改正しようとしていた大統領の希望は共和党の反対によって阻止されてしまった。

実はここ数週間アメリカではこの話題で持ち切りだった。特に保守派の間ではこの改正案は「違法移民に対する恩赦である!」として大の不人気。政治ブログでも朝の右翼系ラジオ番組のトークショーでも「反対、反対、とにかく反対!」の繰り返しで、私はいい加減うんざりした。

ここで日本のみなさんは、どうして共和党の大統領であるブッシュと民主党のケネディ議員が共同で法律を提案するのか、そしてどうしてそれをブッシュ大統領と同じ政党の共和党が反対するのか不思議に思われることだろう。

アメリカはもともと移民の国なので移民が多いのは当たり前なのだが、最近の移民はおとなりのメキシコをつたって南米からの移民が圧倒的多数を占めている。しかし現在の移民法は非常に複雑でその手続きにはお金も時間もかかり、貧乏で教養もないラテン系外国人には手におえない。多くの移民が合法にアメリカ国内での労働ビサを得ることができないため違法に移住してくる。しかしアメリカ国境警備は人手不足で大量に侵入してくる違法外国人を取り締まることができない、完全なお手上げ状態になっている。

アリゾナやカリフォルニア、テキサスといった国境ぞいの州では、警備の甘いところを選んで密入国者が民間人の私有地に入り込んでくるため、地域の民間人がミニットマンと呼ばれる民兵軍を組織して自ら国境警備にあたるという状況がもう数年に渡っておきている。

アメリカ保守派の間では国境ぞいに塀を建設して違法移民を閉め出し、現在アメリカ国内に在住する違法移民を片っ端から国外追放すべきであるという感情が高まっている。

しかし少子化の進むアメリカでは正直な話、違法移民の労働力なくしては経済が成り立たない状態だ。ここでも私は何度も書いているように、私の住んでいるカリフォルニアの地方では果物や野菜の農業が主な産業である。毎朝カカシが通る苺畑で日が昇らないうちから腰をまげて苺を積んでる農家の労働者は皆メキシコ系違法移民である。このあたりでは人手不足がひどく、マクドナルドのアルバイトでさえ一般のアメリカ人を雇うことができない。建設現場や大手マーケットなどで下働きをする労働力のほとんどが移民で補われていることは無視できない現実なのである。

このようにアメリカの経済の大きな一部を支えている違法移民を突然すべて国外追放になどしたら、国境沿いの州は経済破たんし、アメリカ全土でも食料不足で多大なインフレが起きること間違いなしである。アメリカ国民はハンバーガー一個千円などという物価にどれだけ我慢できるだろうか?

ブッシュ大統領はこうした問題を解決すべく、民主党も共和党もお互い妥協しあっていこうという趣旨の法案を提案したのだが、過激派右翼のトークラジオやブロガーが中心となり保守派コラムニストなども一緒になってものすごい反対運動へと広がってしまった。

議論がエスカレートすればするほど、移民法改正法案に反対している人々のいい分は、違法移民だけでなく合法移民まで受け入れるべきではないというような印象を受けた。特にラテン系の移民は白人ではないため、「変な色の外人は入国させるな!」とでも言いたげな人種差別すれすれの発言があちこちで聞かれるようになり、白人でない合法移民の一人として私は非常に不愉快な思いをした。これが私がこれまで同胞と考えていたアメリカ保守派の正体なのか? これが共和党の本質なのか?

ばりばり保守派の私ですらそのような疑心を持つようになったとしたら、もともと共和党に不信感をもっていたラテン系アメリカ人が今回のことでどれだけ共和党に不信感を持つようになったから想像に難くない。もともと共和党は少数民族には同情的でないとリベラル派は常にアメリカ市民に印象づけてきた。今回の右翼連中の大騒ぎを見ていると保守派の私としても返す言葉がなくなってしまうほどだ。

右翼過激派連中はこの法案が否決されたことで自分達が大勝利を得たと思っているかもしれないが、このことで共和党の得た打撃は計りしれない。まず第一にブッシュ大統領はラテン系投票者の40%の票を得て当選した。ブッシュ大統領はスペイン語が堪能でテキサス知事の時代からラテン系市民から人気があった。しかし現在の共和党はラテン系の11%程度の支持しか受けていない。もしもこのままラテン系にそっぽを向かれ続けたなら2008年の選挙で共和党が議席を増やすことなど先ず不可能だし、共和党大統領が選ばれることなど夢のまた夢だ。

そうなれば2009年からヒラリー大統領と民主党議会がアメリカを牛耳り、対テロ戦争などおさらばだ。テロ対策の愛国法もさようなら。911などとは比べ物にならないようなテロがアメリカ各地で頻発し、その度ごとにリベラルは「ジョージ・Wがイラク戦争などしたからこういうことになったのだ!」と大騒ぎをするだろう。

うれしいかアメリカの馬鹿ウヨ達よ!誇りに思うのか過激派右翼!

貴様らの過激なレトリックと運動で共和党が中庸な意見を持つアメリカ市民に見放され過激派左翼に政権を握られる結果になることがそんなにうれしいのか! この愚か者たち!

民主党は悪、共和党は馬鹿、といわれるゆえんが明確になるここ数週間だった。

こうなったらイラク戦争で圧倒的な勝利を得ることによって市民が今回の騒ぎを選挙までに忘れてくれることを祈るのみである。イラク戦争には勝ったのに、過激派右翼の移民法貝瀬案阻止が原因で民主党に政権と議会を握られるなどという結果になったらそれこそ目も当てられない。

July 1, 2007, 現時間 7:53 PM | コメント (0) | トラックバック (1)

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