September 16, 2007

公衆便所の張り込みは税金の無駄使い?

辞めるといったん宣言しておきながら、(9月5日現在)やっぱり辞めるのを止めるとがんばってるアイダホのラリー・クレイグ、エロおやじ。さっさと辞めてもらわないと共和党全体に非常に迷惑だ。まったくしょうがない。後になって無罪を主張するくらいなら、最初から罪を認めるな。実際に犯罪行為をしたかどうかということもだが、この判断力のなさこそ上院議員として失格なのはあきらかではないか。

しかし本日、私はラリー・クレイグおっさんの話よりも、覆面警官が空港の公衆便所で張り込みをしていたことの意義についてお話したい。クレイグの行為を「議員としてあるまじき行為」と批判する人々の間でも、公共の場でセックスを勧誘しあう行為が犯罪なのかどうかという点ではかなり疑問を持っている人が多い。また、そのような行為をわざわざ警察官がトイレの個室に座って一日中張り込むほどの価値があるのかどうか、そんな金があったら麻薬取り締まりやギャング犯罪の取り締まりでもしてもらいたい、と言う意見も聞かれる。

だがあえて、私はこの警官の仕事には非常な意義があると主張させてもらおう。

カカシは以前静かな郊外にすんでいたことがある。ところがいつの間にかこの町に変な人間が現れるようになった。最初は表通りにふしだらな格好をした娼婦たちが歩き回るようになったのが発端だ。すると、それをめあてに嫌らしい目つきの男たちが車をゆっくり運転しながら通り過ぎるようになった。それまでは特になんの心配もせずに徒歩でどこへでも行っていた近所に住む女性たちは、主婦であれ女学生であれ、誰でも車のなかから嫌らしい意図をもった男たちから嫌がらせを受けるようになり、バス停や近所の商店へ歩いていくことさえ不安になった。

昼間から若い男たちがアパートの玄関口に座り込んで道行く女性をはやしたてたり、近所のコンビニでは娼婦目当ての若い男たちが集まるようになり、出入りするお客たちをジロジロみるので、普通の客は買い物ができないようになった。

娼婦とそのお客たちは民家の庭やアパートのガレージなど所かまわず「商売」をした。当時私の車は簡単に鍵のあく中古車だったので、朝になると車のなかに使用済みのコンドームやたばこの吸い殻が落ちていることがざらになった。近所で空き巣が多くなったのもこの頃である。

ある日私はよる遅く帰宅途中、立ちん坊にしては美しすぎる娼婦を道ばたで見かけた。どうも変だなとおもって見ていたら、案の定この女性は婦人警官のおとりで、お客たちは次々に逮捕された。このおとり作戦が数日続くと娼婦たちはいなくなった。すると娼婦目当てのお客たちもまたいなくなり、町は再び元の静かで安全な場所にもどった。

私はそれまで、婦人警官の娼婦おとり作戦は税金の無駄使いだと思っていた。「だいたい売春などというもの、どこに被害者がいるのだ? 納得した大人同士がすることに法が口をだすべきことか?」と疑問だったからである。私はこうした行為のため近所の人々がどれほど迷惑するのか自分が迷惑を被る立場になるまで気が付かなかった。「壊れた窓ガラス論」にもあるように町が一旦こうした行為を少しでも許すと、すべての治安が乱れてしまうのである。

公衆便所だろうと何処だろうと納得しあった大人同士が何をしようとかまわないではないかという人たちは、こうした行為が無関係な人間にどれだけ迷惑な行為なのかを全く考えていない。何も知らずにこのトイレにはいった旅行客が個室の中をドアの隙間からジロジロみられたり、手を洗ってる最中に横から変な誘いをうけたりしたらどんな気分だろうか。もともと警官がこのトイレで張り込んでいた理由は、一般の使用者から苦情が多数あったからである。

ふしだらな行為が野放しにされれば、そういう行為はどんどんエスカレートする。このトイレではただ誘いの合図が交わされるだけでなく、個室の中でセックスもおこなわれていたし、クレイグを逮捕した警察官は、その当日、警官にむかって下半身を露出した男を逮捕したといっている。そんな場所に偶然居合わせた無関係な男性や少年たちは、単に居心地が悪い思いをするだけでなく、衝動を押さえきれない変態に襲われないという保証がどこにあるだろう?

また相手を誘惑する振りをして泥棒や強盗を働くものが出たとしても不思議でもなんでもない。もともと恥かしい行為をしている最中で被害にあった男性は、警察に被害届も出しにくいだろう。

そしてひとつの公衆便所でこのような行為を許せば、それがほかのトイレにも広がるのは時間問題だ。この事件が明らかになって以来、ミネアポリス空港を利用した数人の男性から、どこのトイレが問題のトイレか分からなかったので、空港のトイレには行かなかったという話をきいた。旅行客はそれでもいいが、従業員はどうすればいいのだ?

私はこの警察官の仕事をうらやまないが、社会の治安を守るためには重要な仕事である。それが理解できない批評家たちが何をいおうと気にせずに、今後もどんどん変態を逮捕してもらいたい。空の旅では苦労がたえない。せめてトイレくらい安心して行きたいものだ。

September 16, 2007, 現時間 1:57 PM

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