February 20, 2009

核武装目前のアルカイダ、悪化する中東情勢に無頓着なオバマ王

選挙運動中オバマ王子はブッシュ政権のイラク政策について、アフガニスタン状況を無視してイラクに没頭しすぎたおかげでアメリカの対テロ戦争の戦況は悪化したと散々批判していた。だが、いったん政権を握ったオバマ王はアフガニスタンやパキスタンの状況が急速に悪化していることに完全に無頓着である。

スタン諸国の状況悪化を完全無視して、オバマは経済活性案の通過にばかり力を入れていた。しかしその割には下院のペロシ議長と上院のリード議員に法案を全面的に乗っ取られ、経済活性どころか、その無駄遣いだらけ法案はルーズベルトも真っ青になるようなニューディールまがいの社会主義活性案と化してしまった。

オバマが国内でその指導力のなさを見せている間に、先日お話したキルギスタンの議会では、正式にマナス米軍基地の閉鎖が承認された。この閉鎖に関してはロシアのプーチンの差し金があったことはこの間も説明した通りだが、なぜロシアは20億ドルという巨額の金を出してキルギスタンの基地を閉鎖させたのだろうか?

実は、最近オバマは、悪化するアフガニスタンに地元米将軍らの強い要請を受けて17000の増派をすると約束した。しかしこれだけの数の援軍を移動させるには、どの通路をつかってアフガニスタンに送り込むかということが問題になる。キルギスタンの航空基地が使えないとなると、アメリカの援軍は別の道を通って移動しなければならない。パキスタンからの入国は、最近パキスタン政府と交渉に成功したアルカイダ系タリバンが国境を塞いでいるので不可能。中国やイランからの入国は問題外だし、近隣のスタン諸国も皆、何故かアメリカ軍の通過を拒絶している。

ただひとつ、アメリカ軍に残された移動通路とはどこか? それはロシアである

2009年2月6日付けAPより:モスクワ — ロシアは金曜日、キルギスタンの米空軍基地閉鎖の決断を変更するまでの間、アフガニスタンへの殺傷目的以外の軍事物資の郵送にロシア領域の通過を許可すると発表した。 ....

ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相はロシアが提供するのが陸路か空路かは指定しなかったが、米軍とNATOはかさばる貨物の安価な輸送のため主に陸路に関心がある。

米軍の物資輸送を歓迎することによって、ラヴコフ外相はワシントンに、アメリカが中央アジアに関してモスクワと交渉するつもりがあるなら、ロシアはアフガニスタン対策に協力する用意があるというシグナルを送っているかに見える。

自分たちで他の通路をすべて塞いでおきながら、米軍の輸送を歓迎するだ?盗人猛々しいとはこのことだ。今は殺傷目的以外の物資輸送と限定しているが、ロシアはそのうち軍隊の移動も許可すると言ってくるだろう。だが、これには大きな問題がある。

アメリカ軍が援軍の移動にいちいちロシアの許可を取らなければならないとしたら、ロシアはアメリカ軍及びNATO軍のアフガニスタン戦略にいちいち口を挟めるということになるからである。先ず、ロシアには米軍の作戦が筒抜けになるだけでなく、ロシアが気に入らない戦略は阻止されることになる。つまり、ロシア通路を使うことになれば、アフガニスタン対策はロシアが采配を握ることになるのだ!

オバマ王はこの重大な状況変化に気がついているのだろうか?

だが、これにも増して恐ろしい状況がパキスタンで起きている。先日パキスタン政府はタリバンと和平合意を実現させた

パキスタン、武装勢力と和平合意 北西辺境州政府

 【イスラマバード16日共同】パキスタン北西辺境州政府は16日、イスラム武装勢力との戦闘が続く同州マラカンド地域で、裁判制度にイスラム法(シャリア)導入を認めることなどを条件に武装勢力と和平合意したと発表した。

 マラカンド地域内のスワト地区では激しい戦闘が続き、多数の避難民が発生していた。戦闘激化を受けて州政府側が妥協したといえる。マラカンドの周辺を含め、武装勢力の影響力増大が懸念される。隣国アフガニスタンで続く旧政権タリバン掃討作戦にも影響を与えそうだ。

 州政府が和平合意したのは同地域の2大武装勢力の一つ。もう一方の勢力とも交渉を進めており、攻撃されない限り反撃しない方針を示した。中央政府のザルダリ大統領も合意を承認した。

テロリストとの約束など署名した紙ほどの値打ちもない。タリバンは新しく獲得した領地を基盤としてアフガニスタンやパキスタンへの攻撃を激化するつもりなのは火を見るより明らかではないか。パキスタン政府には今の時点でイスラム武装勢力と戦う能力がないとすれば、今後ますます強化するタリバンがパキスタン全土にその勢力を拡大しようとしたら、どのように応戦するつもりなのだ?

オバマ王はこのパキスタンでの出来事にまったく関心を示していない。オバマは選挙運動中は今すぐにでもパキスタンへの武力行使をするようなことを言っていたのに、大統領になったらイランにへつらってみたり、アルジェジーラ紙でブッシュ時代のアメリカによる「悪行」を謝ったりするのに忙しくて、パキスタンの「パ」の字も言わなくなってしまった。

このままテロ軍団がパキスタンで勢力を拡大し、パキスタン政権を剥奪してしまったらどういうことになるのか、救世主オバマは考えたことがあるのか? パキスタンには実験済みの核兵器があるんだぞ!!

どうしてこんな馬鹿が世界最強の国アメリカの大統領になれたのか、カカシは不思議でしょうがない。なんでアメリカ市民の半分がこんなまやかし男に騙されたのだろうか。中東のイスラム武装勢力から世界平和をかろうじて守ってこれたのは、ジョージ・W・ブッシュという人がいてくれたからだ。ブッシュという目の上のたんこぶがなくなったテロリストどもは、弱体とみたオバマアメリカに容赦なく戦いを挑んでくるだろう。

オバマ王はその戦いがすでに始まっていることに気がついているのだろうか?


February 20, 2009, 現時間 10:17 AM

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