December 28, 2006

イスラム教議員批判は人種差別ではない!

アメリカ初のイスラム教徒議員が、就任式の宣誓を従来の聖書ではなくコーランを使ってやるつもりだと発表して以来、賛否両論色々でている。私は反対派だが、それについてはすでに何回か取り上げているので是非過去ログを読んでいただきたい。特に二番目は背景を知るのには大切。

『コーラン宣誓』でみた日本人の誤解
米初のモスレム議員聖書宣誓を拒否
アメリカのイスラム化を狙うCAIR

さて、ミネソタのイスラム教の新議員キース・エリソン氏(民主)をとりわけ批判しているのはバージニア州の共和党議員バージル・グッド氏(Rep. Virgil H. Goode Jr.)。これについて22日付けのワシントンポストの社説はグッド議員を「人種差別者」といって批判している。

人種偏見は色々な姿に変装して現れる。それらは暗号だったり、潜伏していたり、信じられないくらい馬鹿だったりする。バージニア南部の一片を代表するバージル・H・グッドJr議員が示した人種偏見は三つ目のカテゴリーにぴったりあてはまる。他民族恐怖症の妄想状態にあったと見えて、グッド氏は合衆国へのイスラム教移民によって迫る危機と堕落の脅威に対して熱弁を振るった。「今のアメリカ合衆国の価値観と信仰を守るための厳しい移民制度を取り入れ手おかなければ、来世紀にはもっとく多くのイスラム教徒が移民して来るだろう」と氏は彼の地元住民に当てた手紙に記した。

社説はグッド氏はアメリカの価値観とは寛容、多様性、宗教の自由だと教えた授業中に居眠りでもしていたんだろうとおちょくっている。そしてアメリカにとって危険なのはグッド氏のような偏見を持った考えがアメリカの価値観だと世界が誤解して、あたかもアメリカがイスラム教に宣戦布告をしたかのように思われることにあるとしている。

これが他の宗教の話なら、私もワシントンポストの社説に同意したかもしれない。だが、ことイスラム教に関してはグッド氏の懸念を単なる被害妄想で片付けることはできない。イスラム教移民が20%を占めるようなフランスや他のヨーロッパ諸国において、一世代前に受け入れた多量のイスラム教移民がどれだけ深刻な問題をおこしているかワシントンポストも無知ではないはず。それだけでもグッド氏の懸念は決して行き過ぎではない。

しかしもっと身近で差しせまった心配はグッド氏が批判しているエリソン議員本人にある。Jihad Watchの著者、ロバート・スペンサー氏は、エリソン議員がネイション・オブ・イスラム(アメリカの黒人イスラム過激派グループ)の長年のメンバーであること、イスラム過激派テログループのモスラム・ブラザーフッドなどと深い絆のあるアメリカのイスラム教市民団体CAIRとも深いつながりがあることなどをあげ、エリソン氏の危険な考えについてワシントンポストが一言も言及していないことを指摘している。

上記のリンクからスペンサー氏作成のビデオを見ることができるが、エリソン議員がコーランをつかって宣誓をすると発表した際、参加していた支持者の間から「アラー・アックバー(神は偉大だ)」という大斉唱が聞こえてくるのは非常に無気味だ。

グッド議員が支持者に出した手紙の内容をすべて読んだわけではないので、彼が移民全体に関してどのような意見を持っているのかは定かではない。だがグッド氏の懸念と批判をただ人種偏見だとか差別主義だとか脊髄反射でいう前に、エリソン議員がアメリカの憲法や道徳や価値観を尊重する意図があるのかどうかワシントンポストは問いただす義務があるのではないか? 

この間も私はダラスの記者がイスラム教批判の記事を書いて地元イスラム教市民団体から苦情をもらった時、ではあなた方はアメリカはシャリア法のもとで生きるべきだと考えるのか、という質問にはっきりイエスともノーとも答えられなかったことを書いた。エリソン議員にもアメリカはこの質問をすべきである。本来ならば議員の選挙運動の時に地元新聞がこの質問をすべきだったのだ。だが、ライバル議員によるこのような質問はすべて異教徒への偏見だ、人種差別だ、被害妄想だ、といって片付けられてきちんと報道されなかった。

アメリカ初のカトリック教徒大統領だったケネディ大統領が大統領に立候補した時、彼は彼の忠誠はアメリカにあるのかそれともローマにあるのかと問いただされた。モルモン教徒である共和党の議員で、2008年の大統領選出馬の意志表示をしているミット・ロムニー議員も同じようにモルモン教の教えとアメリカの憲法とどっちを重んじるかという質問に何度も答えている。

それならば、なぜエリソン議員だけがイスラム教だというだけで特別扱いを受けるのだ? はっきり言って、イスラム過激派テロリストと戦争状態にあるアメリカでは、イスラム教こそカトリックやモルモンなどよりも問題にされていい宗教のはずだ。これはアメリカの存続がかかっているのだ。グッド議員がいうように、今はっきりさせておかなければ、今後もっと増えるだろうイスラム教移民にアメリカは適切な対処ができなくなるだろう。

ワシントンポストの社説がいうような、アメリカがイスラム過激思想を大手を広げて寛容に受け入れ、イスラム教批判者は人種偏見者といって黙らされるなどというメッセージを世界のイスラム教徒に広めるほうがアメリカにとってはよっぽども危険なことである。

December 28, 2006, 現時間 6:34 PM

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コメント

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下記投稿者名: アラメイン伯

おっしゃるとうりです。問題なのはイスラム教が他の宗教と違って現在でも非常に原理主義的だということ。
イスラム教信者の移民達が宗教の自由や多様性や寛容さを認めてないことが問題ではないですか?
アメリカ的な寛容さを僕は好きです。その寛容さを認めない人達まで受け入れるのは度をすぎたお人よしです。

まあ、イスラム教徒もビキニの水着でも着てミスコンにでもでてみたら?


それにしてもワシントンポストもたいしたことないですな。

上記投稿者名: アラメイン伯 Author Profile Page 日付 December 29, 2006 6:23 AM

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