January 27, 2008

サウスカロライナ予備選バラク・オバマ圧勝! オバマに黒人候補のラベルを貼るクリントンの汚い手口

いえ〜い!!!行け、行け、オバマ!ヒラリーなんかぶっとばせ!

なんて別にカカシはオバマのファンではない。これは単に敵の敵は味方というせこい考えである。(笑)

サウスカロライナの予備選ではバラク・オバマが55%の票を獲得し28%を穫ったヒラリーを大きく引き離しての圧勝だった。

(CNN) 米大統領選挙の民主党予備選が26日、南部初となるサウスカロライナ州で投開票され、アフリカ系のバラク・オバマ上院議員が圧勝した。出口調査によれば、黒人有権者の約8割がオバマ氏を支持している。

開票率99%の時点で、オバマ氏は55%を獲得。女性初の大統領を目指すヒラリー・ロダム・クロントン上院議員は27%、サウスカロライナ州生まれの地元候補ジョン・エドワーズ氏は、18%にとどまった。

サウスカロライナ州は、民主党有権者のうち黒人が過半数を占めており、黒人票がオバマ氏を支持した。一方、オバマ氏を支持した白人有権者は、4分の1だった。また、クリントン氏の支持率がオバマ氏を上回ったのは、65歳以上と年齢が高い層のみだった。

繰り返すようだが私は特にオバマ候補が好きなわけではない。だが、オバマへのビラリー(ビルとヒラリー)の汚い攻撃を見ているとヒラリーだけは勘弁してほしいという思いがさらに強まってきた。

ヒラリーはどこかの討論会でオバマの人種やヒラリーの性別は選挙運動の際に考慮に入れられるべきではないと口先ではきれいごとをいっていた。しかし彼女のキャンペーンはアメリカ初の女性としてフェミニストに訴えかける運動だし、オバマに関しては黒人候補で黒人の間でしか人気がないといわんばかりの攻撃を毎日のように仕掛けているのだ。

サウスカロライナでのオバマの勝利は確かにオバマにとって良いことではあるが、白人票の1/4しか取れなかったというのは問題だ。なにしろ黒人票は全国的にはなんといっても少数派なのであり、やはりアメリカの圧倒的大多数を占める白人の支持を得られなければ大統領に指名されるのは不可能だ。無論それがクリントン派の狙いである。

ヒラリーの夫クリントンは「最初の黒人大統領」といわれたほど黒人の間で人気のあった大統領だった。ところが妻のヒラリーはサウスカロライナの黒人たちから完全にそっぽを向かれている。しかも皮肉なことにその原因が一度は黒人の味方と慕われたビル・クリントンのせいなのである。(APニュースより)

ここ一週間ビル・クリントンはオバマの主要な批評家として運動した...投票者たちは彼に耳を傾けた。APとテレビネットワークがおこなった出口調査では投票者の半分以上が前大統領が決断の際の大事な要素となったと答えた。しかしビル・クリントンの選挙運動に影響を受けたとこたえたひとのほとんどがそれでもオバマを支持すると答えた。

つまり、ビル・クリントンがあまりにもオバマを批判するのでオバマに投票したということになる。投票者の中にはビルのクリントンに投票するのは当たり前というごう慢な態度が勘にさわったという人もいる。ビルはオバマの大統領への野心は「おとぎ話だ」と語り、サウスカロライナの市民を苛立たせた。サウスカロライナの民主党事務所ではビルがヒラリーのキャンペーンの足を引っ張っているのではないかという質問に対して、ビルが来るまではヒラリーはオバマよりも支持率が高かったと語っている。

しかしサウスカロライナではオバマの黒人という人種に焦点をあてることでサウスカロライナの黒人票をうしなったかもしれないが、長い目でみたらこの作戦はオバマのイメージダウンになった可能性は大いにある。なぜならばサウスカロライナでオバマが圧倒的に黒人票を得たことで、一般の投票者は彼を「黒人だけの候補者」と見るようになる危険性があるからだ。アメリカは昔に比べたら決して人種差別意識が高いとはいえない。だが人種を前に押し出しての選挙運動は好ましくないのだ。

ビル・クリントンはオバマの今回の勝利は単にオバマは黒人に人気があるというだけのことであって、市民全体の支持を得ていることにはならないとほのめかしている。「84年と88年にジェシー・ジャクソンだってサウスカロライナで勝ってますからね。」と黒人票以外は全くとれなかったマイナーな黒人候補者を持ち出して来てビルはオバマもその程度の候補で問題にならないと言いたげである。

10日後に予備選がある州の黒人投票者の割合はカリフォルニア8%、ミズーリでは15%、ニューヨークでは20%、テネシー23%、ジョージア47%だ。黒人票だけではこれらの州で勝つことができないのは明白である。

しかしながら女性票には強いと思われたヒラリーだが、サウスカロライナでは10人のうち3人の女性しかヒラリーに投票しなかった。どうやらサウスカロライナでは人種のほうが性別よりも重大だったようである。


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January 27, 2008, 現時間 12:32 AM

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下記投稿者名: dust_speculator

お初です。

古森さんのブログから参りました、dust_speculatorと申します。以後、よろしくお願いします。

さて、日本でも伝わっているケネディ家のオバマ支持。

質問なんですが、

アメリカでは実際、どれくらい影響力があるのでせうか?

また、ヒラリー候補が実績・実績と主張していますが、政治家と
しての実績などは上院議員の数年間しかなく、本人が自慢する
程あるように思えないのですが、これも、現地ではどの様な評
価をされているのでせうか?

上記投稿者名: dust_speculator Author Profile Page 日付 January 28, 2008 5:06 PM

下記投稿者名: scarecrowstrawberryfield

dust_speculatorさん、

ようこそいらっしゃいました。尊敬する古森さんにご紹介を頂いてとても感謝しています。

ケネディ家の支持は意義あると思いますよ。でも確かにヒラリーの実績なんて特にこれといってないですよね。民主党でも最近はその評価は低いようです。そうでなければ彼女がここまで苦戦をするはずないですから。

ヒラリーとビルについてはまた2〜3日中に特集しますのでご期待下さい。

カカシ

上記投稿者名: scarecrowstrawberryfield Author Profile Page 日付 January 29, 2008 12:18 AM

下記投稿者名: dust_speculator

>ようこそいらっしゃいました。尊敬する古森さんにご紹介を頂いてとても感謝しています。

いえいえ、何をおっしゃいますか。

私自身、知り合いにアメリカ人が多いので、普通の日本人よりは、アメリカの現状を認識できてはいますが、細かいところの機微までは伺い知ることはありませんでした。

なので、カカシさんのブログはとても参考になってありがたいと思っております。

実は、少し前、父親が職業軍人をしている若者に、日本ではコンサヴァが悪く思われ、リベラルの方が正しいと思われていると言ったら、驚いていました。

>ケネディ家の支持は意義あると思いますよ。

日本のメディアの伝え方のせいかもしれませんが、ヒラリーに対して信頼を寄せていないようなニュアンスを感じました。これは、ヒラリーにとってマイナスに作用するのではないかと思うようになりました。

>でも確かにヒラリーの実績なんて特にこれといってないですよね。民主党でも最近はその評価は低いようです。そうでなければ彼女がここまで苦戦をするはずないですから。

サッチャーと比較すると、本当に悪いと思いますが、敢えて比較すると、ヒラリーは叩き上げの政治家ではありません。議員になったのも、親ではなく旦那の七光りですしね。それに、あれほどヒラリー寄りのメディアですら、その実績を語ることはありません。実績を語る必要のない政治家というよりは、語る実績のない政治家と見るのが自然ですね。

>ヒラリーとビルについてはまた2〜3日中に特集しますのでご期待下さい。

はい、期待してお待ち申し上げます。【^^

上記投稿者名: dust_speculator Author Profile Page 日付 January 29, 2008 2:37 PM

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