April 2, 2016

ドナルド・トランプ、度重なる女性への侮辱に女性票は減る一方

三月中旬のCNN世論調査で73%の女性有権者がトランプに良い感情を持っていないと答えていることがわかった。最近持ち上がった多々ある女性攻撃もその原因ではあるが、元々トランプは女性にいい感情を与えない傾向がある。

女性有権者の「良い感情をもてない」率は去年の12月の59%から14%も上がっている。共和党内ですら12月の29%から39%へと10%も増えている。ちなみに男性有権者で「良い感情をもてない」率は54%で、去年から特に変化はない。

ドナルド・トランプが女たらしなのは自他ともに認める事実である。トランプは最初の奥さんと浮気が原因で離婚したが、浮気相手だった二度目の奥さんとも、三人目の奥さんとの浮気が原因で離婚している。三人とも元モデルで似たようなタイプの美女。数年ごとに新しいモデルの車、、じゃない嫁に、取り替えているというわけ。その間にも人妻だの権力者の女性と浮気した話など、トランプは長年に渡って恥じも外聞もなく自慢してきた。トランプには女性に対する敬意というものが感じられない。トランプにとって女性は単なる欲望の対象及び飾りに過ぎない。典型的なミソジニスト(男尊女卑思想者)である。

リアリティーショーのテレビスターで居る間はそれでもよかったかもしれないが、大統領候補となっても全く変わらない女性蔑視な態度が女性有権者の間から非常な嫌悪感をかもし出している。

日本でも浜村淳さんのラジオで紹介されたくらいだからすでに話題になったのだろうが、反トランプでクルーズとは無関係な政治団体がトランプの妻のヌード写真を政治広告に使ったことに怒ったトランプは、自分の奥さんの裸の写真とクルーズの奥さんが変な表情をしている写真を両方に比べて『俺の嫁はお前の嫁より美人だ』とツイートして非常な顰蹙を買った。

次に起きたのがトランプの選挙運動事務長がミッシェル・フィールドという女性記者の腕をつかんで青あざをつくった事件。フィールドがトランプ事務局に自分の勤めていた新聞社を通じて苦情を述べると、トランプはフィールドを「妄想をみている」とか「注目を浴びたがっている売女だ」などと公の場で侮辱し、フィールド記者が数年間前にウォール街占拠の取材中に逮捕されたことなどを持ち出して記者の住所まで公開したため、フィールドは警察に被害届を出すに至った。

どちらの出来事も、トランプ次第でどうにでもなる些細な出来事であった。それを我々が何日にも渡ってテレビやラジオやネットで聞かされ続けている理由は、ひとえにトランプの反応にあるのである。

トランプ夫人のヌード写真が政治広告に使われたことに関して、トランプが「うちの嫁は美人じゃろう、、、」と笑って済ませばそれで済んだものを、わざわざ容姿が売り物のヌードモデルの嫁の写真と写真写りのよくない他人の奥さんの写真を比べて相手の奥さんを侮辱するなど、やり方がゲスで幼稚である。クルーズの「トランプの奥さんは愛らしい人だが、(夫人の)ハイジは私の愛だ。」という大人な反応とは対象的だ。

そういうやり方は卑怯なのではないかとのCNNのアンダーソン・クーパーからの質問に対し、「最初にやったのはクルーズのほうだ」などと答え、質問したクーパーに「五歳児のようないいわけ」だと批判された。

フィールドの件にしてもそうだ。最初に苦情を訴えられたときに「事務局長はやりすぎた。怪我をさせるつもりではなかった。申し訳ない。」と謝ってしまえば済んでいたものを、被害届けが出されてもトランプは謝るどころか、かえって記者への攻撃を激化させた。最初は、誰もフィールドの腕を掴んでいないといっていたのに、フィールドが腕を掴まれたビデオが公開されると、フィールドこそがトランプの腕を最初に掴んだので事務局長は記者をトランプから引き離そうとしたのだなどと嘯いた。

リベラルでMSNBCのクリス・マシューズですら、「偶然誰かにぶつかった時ですら、謝るのが礼儀というものではないですか。謝ってしまえば済んだことではないんですか。」とまともな質問をしたが、トランプは謝ったところで同じことになったと全く反省の色を見せない。

ことトランプの報道となると、トランプ支持のブレイトバートやフォックスニュースより左翼リベラルメディアのほうがまともに見えてしまうという恐ろしさ。まったくどうなっているのだろう?

さて、この二つの事件に続いてとトランプはまたもや女性の神経を逆撫でするようなことを言った。同じくクリス・マシューズから、妊娠人工中絶を反対する宗教家の間では中絶を受けた女性も罰せられるべきだという考えがあるが、どう思うかと問われると、女性に対してもなんらかの罰が処されるべきだと答えたのである。

中庸及びリベラル系の女性は人工中絶を違法化すること自体賛成できないのに、法律を変えて女性を罰するなどという考えは断固受け入れられない。だが、人工中絶は違法化すべきと考える保守派の女性でも、中絶を受ける女性もまた降ろされた胎児と共に「被害者」であるという考えが強く、女性を罰するなどとんでもないという姿勢なのである。長年民主党員だったトランプはそんな基本的な共和党の姿勢にすら無知なのである。

無知といえばトランプは政治家として必要最低限の知識もない。オバマより劣るのではないかと思われるほどひどい。それについてはまた回を改めてしよう。

April 2, 2016, 現時間 8:55 AM

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

トラックバック

この記事のトラックバックURL: http://biglizards.net/mt4.21/agakhantrack.cgi/5640

コメント

前のコメント

登録ありがとうございます。 さん コメントを残して下さい。 (サインアウト)

このサイトへ初めて投稿される場合には、サイト主による承認が済むまで投稿が画面に現れないことがあります。しばらくお待ちください。


登録者を記憶する(URL必要)


© 2006-2015 by 苺畑カカシ - All Rights Reserved