January 31, 2008

米共和党大統領候補:ロムニーかマケインか葛藤の保守派

フレッド・トンプソンに続いてルディー・ジュリアーニも脱落したので、まだマイク・ハッカビーが居残っているとはいえ、実質上共和党の選択はミット・ロムニー対ジョン・マケインとなった。これはアメリカの保守派にとってはちょっとつらいところだ。

ミット・ロムニーはモルモン教徒であることを除けば、アメリカ保守派には理想的な候補者といえる。その政策も道徳観もネオコンや宗教右翼をまとめるだけの魅力のある候補者だろう。

それに比べてジョン・マケインはイラク戦争以外では共和党とは名ばかりのリベラルな政治家だ。裁判官任命にしろ移民問題にしろ、およそ共和党員らしい行動をしてきていない。共和党の保守派の間ではマケインは人気がないなどという生易しいものではなく、マケインに入れるくらいならヒラリーに入れてやる、なんていう過激なひとまでいるほどだ。

しかし、ここで共和党有権者が考えなければならないことは、大統領選挙は共和党の候補を指名するだけで終わるのではなく、その後の一般選挙で民主党候補をやぶらなければならないということである。ミット・ロムニーは保守派の間での人気はまずまずだが、それだけでは無所属や民主党の保守派を引き付けることは無理だ。

そこへいくとジョン・マケインはリベラルなだけに中間層の無所属有権者を惹き付ける力がある。特にヒラリーが候補者指名された場合、民主党のなかにもマケインなら共和党でも我慢できるとしてヒラリーを見捨ててマケインに投票する人が出てくるかもしれない。

確かに保守派の基盤は大切だ。しかし基盤だけでは勝てない。ここはひとつ勝てる候補者を選ぶ必要がある。となるとアメリカの保守派は鼻をつまんでもマケインを選ぶべきなのかもしれない。

来週の火曜日はいよいよスーパーチューズデー、決着がつくのはもうすぐだ。

January 31, 2008, 現時間 7:01 PM

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コメント

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下記投稿者名: アレン

とりわけ勝て!とは本末転倒だと思います。

修正第一条への攻撃から我々保守派に対する何度もの裏切りまで、今回なら単に従えと言われてもマケインへの投票、すなわち今までの行動を報ってやるのは我慢できません。癇癪を起こす子供のわがままのように聞こえるかもしれませんが。

とはいえ、それは今に考えればの話しです。この先八ヶ月の遊説とその内容(社会主義・階級闘争主義・医療保険の国営化などを説く民主党側)への反応次第です。

上記投稿者名: アレン Author Profile Page 日付 February 1, 2008 12:12 AM

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