June 27, 2015

米最高裁、ついに同性婚を合憲と裁断

遂にその日が来てしまった。文明国家アメリカの基盤である一夫一婦制が崩壊する第一歩が踏み出されたのだ。

米国のすべての州で同性婚が認められるかどうかが争われた訴訟で、連邦最高裁は26日、「結婚の権利がある」とする判決を言い渡した。同性カップルが結婚する権利は法の下の平等を掲げる米国の憲法で保障され、これを禁止する法律は違憲だと判断した。(略)

最近は賛成の世論が急増。最高裁判決は論争を決着させる歴史的な節目であると同時に、米社会の変化を表す象徴となった。(略)

最高裁は判決で婚姻が社会の重要な基盤であり、同性カップルだけにその受益を認めないのは差別だと判断。同性カップルに、婚姻という根源的な権利の行使を認めない法律は違憲だと結論づけた。9人の判事のうち5人による多数意見で、4人は反対した。

最高裁の裁断が世論によって決められるということ自体がおかしいのだが、この世論というのも実は怪しいものだ。確かに世論調査をすると同性婚を支持するという意見が多数を占めるようになってきたが、実際に同性婚を認めるべきかどうかという人民投票をすると、何故かどこの州でも同性婚反対の決議が通ってしまっていた。これは超リベラルなカリフォルニアですら二回に渡る投票で同性婚反対が圧倒的多数を占めていた。上記の記事で同性婚が合法となったとされる州のほとんどが、州民投票の結果ではなく、それどころか州民投票で結婚は一夫一婦制のみとする決議が通ったのを法廷が裁判官の一存で違憲とすることによって決められたものである。

世論が同性婚支持に傾いていたというのは真実ではない。

だが、万が一世論が同性婚を支持していたとしても、それが合憲であるかどうかには関係がない。いや、あってはならない。そうでないと圧倒的多数の国民が支持すればどんな人権侵害も合法となってしまう恐れがあるからである。一時の国民感情や政府の横暴から憲法を守るのが最高裁判所の仕事のはずだ。今回の裁断はそれを完全に怠るものであった。5対4の決断で、反対票を投じたスカリア裁判官は、「アメリカの民主主義に脅威を及ぼす決断」と強く非難した。

さて、同性婚が合法になることによる社会的影響はといえば、先ず一番に影響を来たすのが宗教である。ここでアメリカの結婚制度についてちょっと説明しておく必要がある。

日本ではどこのお寺や神社や教会で結婚式を挙げようと、実際に合法な結婚が成立するのは市役所に婚姻届を出さなければならない。ということは式をどこで挙げるか、いやそれをいうなら式を挙げようとあげまいと法律的な結婚には全く関係がない。

ところがアメリカの場合は違う。アメリカには結婚式を挙げる資格のある人しか結婚式を司ることが出来ない。キリスト教の教会で式を挙げたら、神父さんが婚姻の手続きをする。式を挙げる=婚姻届を出す、というしきたりである。無論無宗教の人は市役所に行って婚姻届を出すことは可能だが、その際でも市役所で結婚式を挙げる資格のある職員が簡単ながらもきちんと式を挙げるのである。

同性同士が結婚式を挙げるとなると、誰に式を挙げてもらうかということが問題になる。宗教上の理由で同性婚は認められないと考えている聖教者は多いはずで、そういう人たちが挙式を拒否した場合どうなるのか。同性婚を合法にした州では、宗教心の強いケーキ屋さんや写真屋さんが同性結婚へのサービスを拒否して罰金を処されるなどの例がすでにある。挙式を拒否した結婚式場の持ち主が罰金を課された例もニューヨークですでに出ている。

アメリカの憲法補正案第一条では、言論の自由と共に宗教の自由も保証されている。アメリカ憲法のどこにも記されていない同性婚は合憲だが、憲法ではっきり記されている宗教の自由を迫害してもいいということになると、もうアメリカの憲法など意味がなくなる。

実際に同性婚を押した左翼リベラルにとて同性愛など本当はどうでもいいことだ。大事なのはアメリカの伝統を破壊することだ。アメリカの基盤となる一夫一婦制、そして宗教の自由、それらを奪うことによって民主主義のアメリカを社会主義のユートピア(我々自由人にとってはディストピアだが)とすることが本来の目的だ。

同性婚が通った以上、この次にくるのは一夫多妻制度である。そしてアメリカのイスラム教徒がアメリカにシャリア法を強制させる日は近い。シャリアでは同性愛者をビルから突き落として処刑するのが常識らしい。ついこの間もISISがビルの屋上から四人の男性同性愛者の両足を持って吊り下げ、そのまま手を離して落とすという野蛮な処刑を行なったばかり

同性婚が合憲とされて喜びに酔いしれている同性愛者たちは、自分たちのしたことが同性愛者を徹底的に弾圧するシャリア法を促進することになると気がついているのだろうか。それを理解しているかどうかはわからないが、何故か近いうちに同性愛者たちがイスラム教の聖廟で結婚式を挙げたいなどと言い出すとは思えないね。

June 27, 2015, 現時間 8:15 AM

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コメント

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下記投稿者名: ちび・むぎ・みみ・はな

これは最高裁の判事の中でカトリックが少数派に
なったことを意味するのだろうか.

いずれにしても, これはイスラムとは関係なく,
フランクフルト学派の漸化的社会主義革命思想
(コロンビア大学とハーバード大学が中心と聞く)
の結果であろう.

大統領が誰であるかは外交や内政の面で大きな
影響があるが, 通常はこの様な影響は次の大統領
によって変えられるものだ. しかし, 大統領が
社会の根本を変えてしまうと元には戻らない.
丁度, F.D.ルーズベルト大統領が米国のよって立つ
土台を変えてしまったように. FDRの決算が
現在の中華人民共和国政府とチベット, 内モンゴル,
ウィグルの民族浄化であるし, 不安定な中東である.
もっとも, 現在の中東情勢をもたらしたのは
現大統領だと言う話がもっぱらであるが.

上記投稿者名: ちび・むぎ・みみ・はな Author Profile Page 日付 June 27, 2015 9:57 PM

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