『言論弾圧をする危険な日本右翼の台頭』

最初にいっておくが、私は日本国内の政治的な動きや世論というものを正しく把握していない。だからこれから話すことはすべてワシントンポストのSteven Clemons氏の記事をもとにしたものである。
はっきり言って、クレモント氏の書き方には日本の右翼に対する偏見を感じるので、できることならば、日本の保守派の人々から反論を伺いたい。翻訳はChupika Szpinakさんのサイトからお借りしたが、カタカナ表示になっていた人名と英語のままになっていた組織名や肩書きは検索可能な範囲で漢字に変換させてもらった。

8月12日に、古森義久氏(ウルトラ保守派の産経新聞のワシントン駐在論説委員)が、の玉本偉氏による記事を攻撃した(Commentary という日本国際問題研究所のオンラインジャーナル英文編集長)。その記事は、反中国で(中国への)恐怖をあおり、日本の戦没者に敬意を表している神社への公式訪問に表れる、日本の声高な新しい「タカ派的ナショナリズム」の出現に対する懸念を表明していた。古森はその文章を「反日」ときめつけ、その主流派の著者を「過激な左翼知識人」として攻撃した。(カカシ注:産經新聞をウルトラ保守派と呼ぶところに著者の左翼よりの偏見がちらつく)
しかし、古森はそこで止まらなかった。古森は、靖国が第二次大戦の戦犯たちを称賛してるとする中国の抗議に逆らって靖国神社を毎年訪問する小泉純一郎首相に、あえて挑戦するように疑問を呈する著者を、税金を使って支援したことに対して、研究所の理事長である佐藤に謝罪を要求した。
注目すべきことに、佐藤はそれに応じてしまった。24時間以内に、彼はCommentaryを閉鎖し、過去のすべてのコンテンツをサイトから消去してしまった。Commentaryは、日本の外交政策とナショナル・アイデンティティへの挑戦についての率直な議論の場でなければならない、という佐藤自身の声明すらも消してしまった。そしてまた、佐藤は、許しを請い、Commentaryの編集管理の完全なるオーバーホールを約束する手紙を産経論説部に送った。

ワシントンポストはこのようなことは日本の過去の歴史を考えれば驚くべきことでもなく、1930年代の軍国主義が復活しつつあり、意見の違う人間を暴力をつかって威嚇する右翼勢力が台頭しつつあると語る。クレモンズ氏は犬養首相が1932年に右翼活動家によって暗殺されたことを例にあげ、日本にはこのような風潮が昔からあったと書く。

ちょうど先週、それらの過激派の一人が、今年、小泉の靖国訪問の決断を批判してきた、以前は首相候補でもあった加藤紘一の実家を焼き払った。数年前、フジゼロックス重役で会長の小林陽太郎氏の自宅が、小泉は靖国訪問をやめるべきとの意見を表明した後、手製の焼夷弾のターゲットにされた。爆弾は処理されたが、コバヤシは死の脅迫を受けつづけた。その圧力は効果的だった。彼が率いる大きなビジネス団体は、小泉の中国に対するタカ派的姿勢と靖国訪問への批判を撤回した。そして、現在も、小林はボディガードなしでは移動しない。
2003年、当時の副外相の田中ヒトシ氏は、自宅で時限爆弾を発見した。彼は、巷で北朝鮮に対して軟弱だと言われていたのでターゲットにされた。その後、保守派の東京都知事、石原慎太郎氏はスピーチで「田中は『自業自得』だ」と主張した。
自由な思考が脅迫に遭遇する」またの事例は、国際的に尊敬されている慶応大学名誉教授の小岩澄子に関わるもの。去年の二月に、彼女が、日本の大多数は女系天皇を支持する準備ができてると示唆する記事を発表した後、右翼活動家たちは彼女を脅迫した。彼女は撤回を表明し、現在伝えられるところでは、うずくまっている…。

クレモント氏は、ほかにも多数の政治学者や評論家から右翼団体から脅迫を受け自由に意見を発表できないという訴えを聞いたという。
ここではっきり言っておく。私はどんな場合でもテロ行為は絶対に許されないと考える。それがたとえ私の大嫌いな左翼非国民マイケル·ムーア監督にたいして行われたものであったとしても、私は絶対に支持しない。断固非難する。だからこの間の加藤氏の自宅と事務所が放火された件いおいて、一部の右翼ブログなどで犯人の行動を擁護するような意見が述べられたことははなはだ遺憾である。
しかし、日本において右翼団体による暴力的な威嚇がどれだけ行われているのかその実態を私はよく知らない。私は日本の右翼の人たちとはかなり相通ずる気持ちを持っているので、このようなことは極々一部の例で、クレモント氏が大げさにかき立てているのだと思いたい。
だが、もしクレモント氏の書いていることが真実であったとして、私が一番驚くことは、過激派右翼の暴力行為よりも日本の左翼の腰抜けぶりである。これはクレモント氏自身も書いている。

今日の右翼による脅迫について、何が危険信号を発して(alarming)て問題かというと、それが効果的だということと、そして、右翼を相互補完するようなもの(mutualism)がメディアに存在すること。

脅迫者は弱い相手を標的にする。テロリストに妥協をすればテロはより激しくなるだけである。小森氏に謝罪をもとめられた程度でオンラインジャーナルを廃止してしまうなど、佐藤氏の腰抜けぶりにはあきれる。自分の書いたことに信念をもっているなら、コメントを書いた玉本さんも抗議の声明文くらい出すべきだ。
たとえ命の危険を感じても正しいことは貫き通さねばならない。もし脅迫状をもらったのなら警察に届け出てボディガードを雇うくらいのことはすべきであるし、脅迫状をもらった事実を公表すべきであろう。もし日本で学者が政治評論家が暴力的報復をおそれて自由にものをいえない状況になっているのだとしたら、これは由々しき事態である。
そして良識ある右翼の人々は、このようなけしからん過激派が暴力行為に出た場合、石原さんがいったような「自業自得」などといってないで、断じてテロ行為を批難すべきだ。日本の右翼は軍国主義などめざしていない、暴力で他人を威嚇するやり方は支持しないと国民に訴えるべきである。
ところで片方だけのいい分を載せるのは不公平なので、ここで小森氏の声明ものせておこう。

外務省管轄下の日本国際問題研究所(JIIA)が今春から始めた英文での「JIIAコメンタリー」は時宜を得た発信だと思った…
ところがその論文のいくつかを読んで、びっくり仰天した。日本の政府与党や多数派の考え方を危険として一方的に断罪し、中国などの日本攻撃をそのまま正しいかのように位置づける論旨なのだ。
5月記載分の「日本はいかに中国を想像し、自国を見るか」という題の論文をみよう。冒頭に以下の記述がある。

(外国の)日本ウオッチャーたちはますます日本の対中政策を愚かで挑発的、独善、不当だとみなし、中日関係の悪化を日本のせいだと非難している。しかし日本国内では日本がナショナリスティックで軍国主義的でタカ派的だと(諸外国で)認識されていることへの意識がほとんどない

この論文はいまの日本で多数派の意見といえる日本の安全保障面での「普通の国」らしい方向への動きを「タカ派的ナショナリスト」の危険な策動と断じ、非難することが主眼となっている。
その英語の文章は靖国神社の参拝支持を「靖国カルト」と評するような偏向言語に満ちている。カルトとはオウム真理教のような狂信的宗教集団を意味する断罪言葉である。
同論文には日本の現実派の思考を「反歴史的想像」と呼び、戦後の日本国民の戦争観を「記憶喪失症」と断ずるなど、全体として米欧の左派系や中国の日本たたきに頻繁に使われる扇情的、情緒的なののしり言葉があまりに多い。この点では「反日」と呼べる論文なのである。
元国連大使の外務官僚だった佐藤行雄氏を理事長とする日本国際問題研究所は日本政府の補助金で運営される公的機関である。その対外発信は日本の政府や与党、さらには国民多数派の公式見解とみなされがちである。
この論文の筆者の名をみて、さらに仰天すると同時に、ある面、納得した。国際問題研究所の英文編集長の玉本偉氏だというのだ。玉本氏は在住の長い米国のその筋では知る人ぞ知る、日本政府の対外政策をたたいてきた過激な左派学者である。
2003年のワシントンでのセミナーで「北朝鮮の拉致問題というのはすでに解決ずみであり、日本側は対外強攻策の口実にしているだけだ」とか「日本の自衛隊はイラクに派遣されるべきでなく、また派遣は絶対に実現しない」などと断言するのを私もまのあたりに聞いた。

この声明文を読む限り、小森氏のいってることがそれほどおかしいとは思えない。クレモント氏も小森氏が直接佐藤氏を脅迫したなどとは書いていない。だが小森氏の言葉が過激派を元気づけるというのである。はっきりいってそういういい方そのものが右翼を黙らせようという左翼の陰謀のようにも聞こえるがね。
アメリカの左翼の手口にかなりならされてる私なので、この記事はかなり眉唾だと私は考える。だが、事実を知らない以上いまはなんともいえない。できれば読者の皆様からのご意見でこの疑問に光をあてていただきたいものだ。
付け足し: ミスター苺によると、左翼はなにかと右翼から「脅迫状」をもらったと言い張るのが常套手段なので、実際に脅迫状が公開され警察の取り調べが行われているという証拠でもない限り信じないそうだ。だからこの新聞記事にかかれている右翼による脅迫もどこまで本当か疑問である。
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オサマビンラデンを何度も取り逃がしたクリントン前大統領

911の記念日が近付き、アメリカのテレビ局ではいくつか特別番組が予定されているが、ABC局作成のThe Path To 9/11(911への道)という番組が保守派とリベラル派との間で結構話題を読んでいるようだ。(保守思想のマイクさん紹介)
特にこの番組のなかで、アメリカのCIAがビンラデンの隠れがを囲んでいながら、クリントン大統領から突撃命令が出なかったため、せっかくのビンラデン逮捕作戦がおシャンになってしまった話や、CIAが911事件の犯人の名前を事前に知っていながらFBIと情報交換をしていなかったことからテロが防げなかったことなど、クリントン大統領のテロ対策への優柔不断ぶりが描写されているという。まずは保守派Frongpagemagより。

まず最初にいわせてもらいたいのは、「911への道」は私がこれまでみたテレビ番組のなかで、最高のひとつであり、もっともインテリで、もっとも親アメリカのミニシリーズだ。保守派はこの番組を支持しできる限り積極的に宣伝すべきだ。

この番組ではハリウッド製作では初めて正直にクリントン政権がどれだけビンラデンの捕獲を何度もしくじったかが描かれている。特にある場面ではCIAと北同盟のがアフガニスタンのビンラデンの家を囲んでいる。ビンラデン捕獲まであと一歩というところまできていた。だが、攻撃にはクリントン大統領からの最終命令が必要だった。彼等はクリントンに電話をしたが、クリントンのシニアスタッフはもしも作戦が失敗して一般市民の犠牲がでて政治的に不評を得るのを恐れ、ビンラデン捕獲を許可しなかった。 国家防衛アドバイザーのサンディー·バーガー はチームがビンラデンを捕まえたければ許可なくして独自にやれと告げた。そうすれば何かあってもチームの責任となり、バーガーの責任は問われない。驚いたアフガニスタン現場のCIA工作員はそれが政権の本心なのかと何度も質問した。バーガーは答えを拒否し最後には電話をきってしまった。CIAチームと北同盟はビンラデン捕獲まであと一歩というところで作戦をあきらめなければならなかった。ビンラデンとアルカエダはこの数日後タンザニアとケニアのアメリカ大使館を爆破、女子供を含む225人以上を殺害し、4000人以上にけがをおわせた。
この話はクリントン時代の無責任さと不能さを完璧に物語る例である。

これに関して左翼のブログ、デイリーコスの反応はといえば、、

俺たちはこれが単なる牛の糞(でたらめ)だってことをしってる。だがABCはこのプロパガンダを報道する。そしてこの2週間宣伝に躍起になるに違いない。
企業メディアに立ち向かって不利な活動するってすばらしいじゃないか? 嗚呼…民主主義!
誰が民主主義にとって最高の脅威なのか? テロリストそれともメディア連中?

自分らの主張がメディアに支えられている時はどんなでたらめ報道でもなにも言わないくせに、ちょっとでも自分らと反対意見が取り上げられるとヒステリーをおこすのだからしょうがない。自分らの言論の自由は保証されなければならないが反対派の意見は報道されるべきではないというのか? たいした民主主義だな。
我々保守派がいつも左翼メディアの偏向報道にどれだけ苛立ちを覚えているか、たまには左翼連中も思い知るがいい。
デイリーコスがリンクしているDemocratic Undergroundでウィリアム·ピット氏が(WilliamPitt)クリントン政権がどれだけ積極的にテロ対策をとってきたかということをまとめている。

1995年にはじまってクリントンがテロリズムにたいしてとった行動はアメリカの歴史上前代未聞であった。彼は何億という金額を対テロ行動のため諜報部全体に注ぎ込んだのである…

アメリカ国内では、このことを知った人々は少ない。クリントンの切羽詰まったテロ脅威の警告、クリントンによ秘密でもない大掛かりな作戦によってテロを防いだことなど、全くメディアによって報道されなかった。メディアはしみのついたドレスや、根拠のない麻薬使用のうわさ話で大忙しだったからである。
クリントン政権が実際にビンラデンのテロ組織にたいして軍事行動をしたときも、メディアと議会は「犬を振る」作戦(無関係な話題をつくって本題から目をそらさせようとする行動)といって取り上げなかった.現にあるテレビ局などは映画の “Wag The Dog” (犬を振る)の場面の一部を報道しクリントン政権のすることはすべて偽物であるという印象を強調した。

クリントン時代を生きてきた経験のある私には当時、クリントンがCIA局長との面接を何度も拒否したことや、イラクへの査察団からイラク政府の妨害で査察がうまくいかないという苦情がでているにも関わらずなにもしなかったこと、スダンからビンラデンの身柄引き渡しをオファーされたのに拒絶したこと、たまに全く無意味な空爆をしてらくだの尻をふっ飛ばす程度のことしかしていなかったことなど、さほど遠くない記憶としてちゃんとおぼえている。当時からクリントン政権へのテロへの無関心さ、もしくは不能さは悪名高かったのである。
ピット氏は特にスダンの製薬工場爆破の一件について、化学兵器に使われる薬品が発見されたにも関わらず、メディアをはじめ議会からも意味のないパフォーマンスだと非難されたことを語っている。 だが、ピット氏が無視している大事な点は、クリントンがこのような派手な攻撃をする時は、決まってセクハラ事件の聴講の日であったりとか、何か別のスキャンダルでクリントンの評判が落ちている時と一致していたのである。
クリントンのスキャンダルは共和党やメディアが作り出したものではなく、クリントン自身が作り出したものだ。選挙前に人格は関係ないといっていたクリントン支持者たちだが、彼が後から後から犯した個人的な失態により、彼の政権がまじめにとりあつかってもらえなかったのだとしたら、それは一重に彼の人格失格の結果ではないか。
それにもしピット氏のいうとおり、クリントンがテロ対策に力を入れて大金を注ぎ込んでいたのだとしても、それならなおさらクリントン時代に起きた度重なるアメリカ人へのテロ攻撃は、クリントンの政策がどれほど不能であったかを物語る。ブッシュ大統領の対テロ作戦によって、戦場以外の土地では、911以後アメリカ人へのテロ行為は全く起きていない。
とにかくこの番組は楽しみである。


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イスラエル、ウエストバンク撤退は見送り

英語の表現で、どうしてもきちんとした日本語に訳せないものがある。それは “suffer the consequences” という表現だ。consequence とは「結果」という意味だが、ただの結果ではなく大抵が悪影響という意味で使われる。子供が門限までにかえてこなければそのconsequenceは以後一週間テレビを見られないという罰を受ける、といったように。
この概念を理解するためには、自分の行動が将来どのような結果をもたらし、それによって自分がどのような影響を受けるかということをはっきり理解していないければならない。しかしパレスチナのテロリスト達の行動をみていると、彼等には全くそのような概念は持ち合わせていないとみえる。
今回、ハマスがイスラエル兵を拉致したことに対するイスラエルの反応はまれに見る激しいものであり、パレスチナの連中は「過剰反応だ」と大慌てする姿は、はっきりいって滑稽であった。彼等はイスラエルへの攻撃は全く反撃されずに好き勝手にやる権利があるとでも思っているようだ。それでその悪行が阻止されたり反撃されたりすると激怒して国際社会に訴えるというのがいつものパターンである。
しかしなぜか今回はそれがうまくいかなかった。ヒズボラのナスララなどは完全にうろたえていた。だがもし彼等が一年前からのイスラエルの行動にきちんと注意をはらっていたならば、今回の事件は十分予想できたはずなのである。
一年前にそれまでブルドーザーとまで言われた鷹派のシャロン前首相がガザ撤退を強行した時は、イスラエル内部からも外部のイスラエル支持派からもかなり批判の声があがった。パレスチナの暴力に屈して逃げるのか、とずいぶん批判を浴びたものである。だがシャロンはガザから遁走したのではない。彼は最初からガザ撤退が永久的なものでないことくらい分かっていたのである。パレスチナのテロリストと戦うためには、一旦ガザから引き上げる必要があったのだ。
ガザ撤退が必要だった理由
1) イスラエル軍とパレスチナ庶民の接触をなくす
イスラエルの入植者を守るため、イスラエル軍はガザ内部にあちこちに関門をもうけ、イスラエル住居地域に出入りするパレスチナ庶民は何時間も列にならんで屈辱的な取り調べを受けなければならなかった。これが毎日数回に渡って行われるのであるから、パレスチナ庶民にしてみれば、占領軍であるイスラエルの存在を毎日思いしらされるはめになり、イスラエルへの憎しみも増幅する。防御壁にあわせ、ガザからイスラエル軍がいなくなれば、パレスチナ庶民はイスラエル軍と顔をあわせなくなり、自然とイスラエルに対する関心が薄れ、自治問題へと注意をむけざるおえなくなる。
2) パレスチナ庶民に指導者の不能を思い知らせる
イスラエルが撤退した後、ガザの統治はパレスチナ庶民自身で行われなければならない。だがシャロンはパレスチナの指導層にそのような実力がないことくらい百も承知だった。イスラエルが占領している間は、ガザが不安定でもそれはすべてイスラエルのせいにされたが、パレスチナが自治に失敗すれば、それがイスラエルのせいでないことがパレスチナ庶民にも世界にも明らかにされる。その時点でパレスチナ庶民がテロリズムを拒絶することができれば、パレスチナにも希望がもてる。
3) ガザから攻撃を受けたら遠慮なく反撃できる。
実を言えばこれが一番大切な理由だった。つまり、ガザにイスラエルの入植者たちが多く居住していれば、イスラエルはガザ地域からパレスチナによる攻撃をうけても、イスラエル市民の安全を考えて思うような反撃ができない。テロリストから拉致される可能性も大いにあったし、イスラエル側からの攻撃の巻き添えになる可能性もあった。つまりガザ入植者たちは、はからずもパレスチナの人質になっていたのである。
イスラエル軍がガザを撤退して以来、パレスチナでは「民主的」な選挙によりテロ軍団のハマスが政権を握った。ガザのインフラは崩壊し、あちこちの武装勢力が陣地争いで小競り合いをはじめ、経済は破たん。公務員は半年以上も給料をもらえない、下水は溢れ、町は完全に無法状態。これはすべてイスラエルの助けを借りずパレスチナ庶民が自分達の手でしたことである。
そのくせ撤退後のイスラエルに何千というロケット弾を打ち込むことには余念がない。挙げ句の果てにイスラエル兵を拉致。これでイスラエルが攻めて来ないと思っていたのだとしたら、愚かとしかいいようがない。
反ユダヤ主義の国際社会が口ではどれだけイスラエルを批難しようとも、イスラエルの行動は誰にでも理解できたはずだ。だからオルメルト首相がウエストバンク(西の丘)からの撤退を無期延期すると発表したことも決して不思議な展開ではない。
行動には結果がともなう。パレスチナ庶民は今度こそその意味がわかっただろうか? 主権国家として歩むべき道をまた踏み外したことを彼等はどのくらい意識しているのだろう。


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豪州冒険家スティーブ·アーウィン氏事故死

オーストラリアでクロカーダイルと格闘するなどして、テレビシリーズクロコダイル·ハンターで一躍有名になった自然冒険家のスティーブ·アーウィン氏が44歳の若さでダイビング中にエイに胸をさされて死亡した。

2006.09.04

15:01 JST- CNN/REUTERS
シドニー——オーストラリアからの情報によると、テレビのドキュメンタリーシリーズ「クロコダイル・ハンター」でワニなどの野生動物を生け捕りにする姿が紹介され、米国をはじめ世界で名を知られたスティーブ・アーウィン氏が3日、豪北部ケアンズ近郊のポートダグラス沖で事故死した。44歳だった。
地元報道機関などによると、同氏はドキュメンタリー番組の撮影のため海中に潜っていて、アカエイに刺されたとみられる。毒のあるとげが、胸部を貫通したという。
アーウィン氏は、豪ビクトリア州出身。クイーンズランド州にあるオーストラリア動物園の園長を務めていた。妻のテリーさんと共にテレビ出演し、クロコダイル・ハンターとして人気を集めた。

Steve Irwin

クロコダイルハンター


アーウィン氏のクロコダイルハンターは、ケーブルチャンネルでずっと放映されており、私は大ファンでよく見ていた。たしか2〜3年前には映画にもなりアメリカ生まれの奥さん、テリーさんと競演しておもしろい演技をみせていた。
いつも危険な動物のまわりでテレビカメラに向かって元気良く話かけていたので、私はテレビを見ているだけでドキドキしたものだ。こんな危険なことをしていてはいつかワニに噛まれるとか、蛇にさされるとか、崖から落ちるとかひどいことになるのではないかとはらはらしてみていたのだが、エイにさされるとは、まだ信じられない思いである。
アーウィン氏はクロコダイルハンターなどという名前はついていたが、決してワニを狩っていたわけではない。彼の仕事は人間の生息するところにワニが現れた時、ワニが人間と接触しない場所へ移すことが多かった。彼のクロコダイルや自然への愛情は番組をみていれば明白だった。
一度トークショーで見かけた時も、彼は自然保護について熱弁を振るっていた。しかし、彼は決してグリーンピースのような人間を犠牲にしても自然を守るべきなどという考えではなく、人間と自然が平和共存できるよう呼びかけていたように思う。
政治の話は避けてはいたが、私には保守派にみえた。
また44歳という若さで、ちいさな子供と若い奥さんを残して本当にお気の毒なことである。スティーブのご冥福を祈るとともに、テリーに心からお見舞いを申し上げたい。


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テロ脅威が米中間選挙に与える影響

ことしのはじめ頃、今度の中間選挙への共和党の作戦は、ブッシュ大統領から独立した個人の議員としての特性を出すことを強調しようというものだった。それというのも、ブッシュ大統領の支持率が35%とかいう低さだったこともありブッシュと近い関係にあるとされることが不利に働くと考えたからである。
民主党もあまりブッシュ大統領のこだわって、ブッシュ政権のテロ対策などに注目すると、民主党はテロに甘いというイメージをさらに強めてしまうため、民主党リーダーのナンシー·ペロシ女史は共和党リーダーのトム·ディレイが収賄罪に問われて辞任したのを利用して、共和党の「腐敗の文化」を選挙運動にもってくる作戦をとっていた。しかし民主党員による収賄罪が次から次へと明るみに出たため、民主党はこの作戦を捨てざる終えなかった。
テロ問題やイラク問題からは話をそれせたいペロシ女史の思いとはうらはらに、民主党内部ではイラク戦争絶対反対を唱える極左翼の台頭がめだつ。この間のコネチカット州の上院議員民主党候補を選ぶ選挙の時も2000年には民主党の副大統領候補として出馬したこともあるベテラン議員、ジョー·リーバーマン議員がまったくの無名の新人ネッド·ラモントに負けるという一幕があった。リーバーマン議員はリベラルで民主党の本筋からは全く離れない生粋の民主党員である。だがイラク戦争に関しては一環してブッシュ政策を支持してきた。民主党候補の座が危ぶまれるという時でさえイラク戦争は正しいという姿勢を崩していない。民主党の極左翼は激しいキャンペーンをして反戦派のラモントを応援した。
このことで震え上がったのはイラク戦争を支持した民主党議員たちである。極左翼として圧倒的人気を誇るブログ、デイリーコスが主体となって、賛戦派の民主党議員たちへの激しい攻撃が始まったからだ。民主党内で次期大統領候補ともいわれているヒラリー·クリントン女史ですら、自分のイラク戦争支持の記録を説明しなければならない立場に追い込まれている。
民主党リーダー、ペロシ女史がどう思おうと、民主党の選挙運動は反戦一直線となったのである。だが果たしてこの作戦はいい考えなのだろうか?
アレックスさんのブログの記事「中間選挙でのテロとイラク問題」で、アメリカ人のブッシュ政権による対テロ戦争に関する意識調査が紹介されている。

ギャラップ/USAトゥデーが今年の8月に行なった調査では…アメリカ国民は現政権が自分達の国を安全にしてくれていると信じているものの、大統領の政策への支持率は下がっている。9・11直後から、市民の自由への侵害を懸念する意見も強まっている。このような動向の原因として考えられるのは、恐怖感の鎮静化、アメリカ国民が伝統的に抱いている連邦政府の強大化への懸念、そして現政権の政策が挙げられる…

国民の76%が世界はより危険になったと答えている。これはすさまじい数字である。さらにブッシュ政権の政策
全般とテロ対策への支持率も急激に下がっている。政策全般での支持率は2002年1月の83%から2006年8月には40%に急落している。他方で対テロ戦争での支持率は2002年1月の88%から2006年8月には47%に落ち込んでいる。
しかし今年の8月にCBSニュースが行なった調査ではブッシュ政権がアメリカをテロ攻撃からより安全にしたと答えた割合は51%なのに対し、より危険になったと答えたものは29%にとどまった。実際に9・11以降はアメリカ本土に大規模なテロ攻撃は起こっていない。この点から、現政権のテロ対策にはある程度の成果を収めている。

これだけ読んでいるとアメリカ国民の間では、ブッシュ政権や共和党のテロ対策への不信感が強まっているように思われ、またテロ対策を口実に国民の人権が侵害されているのではないかという懸念も伺われる。イラク戦争への支持もへっているかのようである。しかし、この世論調査にはこの間のロンドンテロ未遂事件の影響がまだあらわれていないのではないだろうか?
政治評論家のマイケル·バローン氏(Michael Barone)はロンドンテロ未遂事件はアメリカ市民にテロの脅威を改めて思い出させたと語る。

今月の出来事で意見を固める一番の原因となったのは8月9日のロンドンにおいて、23人のイスラム教徒が大西洋空路のアメリカの航空機を爆破する計画をたてていた容疑で逮捕されたことにあると思う。
この逮捕によって、まだ世界には、(多分この国にも)我々を殺し我々の生活を破壊しようとしている人々がたくさんいるということを国民に思い出させた。

またバローン氏はこのほかにも「ユナイテッド航空93便」や、オリバーストーンの「世界貿易センター」の映画が公開されたり、911の記念日にはテレビでいくつも911の原因について特別番組などが放映される予定があることなどをあげ、これらも国民にテロの脅威を思い出させる一因になると語る。
NSAによる海外のテロリストから国内にかけてくる電話の盗聴なども、民主党はアメリカ国民を盗聴の対象にしていると批判てきだったが、今回のイギリスのテロが未然に防げたのも、イギリス政府の積極的な盗聴作戦などが貢献しているとされ、対テロ政策の重要性が明るみに出た。
もし「恐怖感の鎮静化」がテロに強いといわれる共和党の支持率低下に結びついていたのだとしたら、今回の事件によってアメリカ人が積極的な対テロ政策の必要性をあらためて考えるようになったばあい、対テロ政策に消極的な民主党の支持率にも影響が出る可能性はある。
また、イラク戦争においても、イラク戦争に負けることがアメリカを危険な状態にするとアメリカ人が解釈した場合、なにがなんでも戦争反対、いますぐ撤退を求む、という民主党の強硬姿勢がかならずしもアメリカ市民の支持を得るとは限らない。現に、コネチカットで民主党の候補に選ばれなかったリーバーマン議員は無所属として立候補することにしたが、イラク戦争で戦った元兵士らを出演させた「リーバーマン議員の応援が力強かった。」「我々を背後から支援してくれるリーバーマン議員のおかげで勇気づけられた。」と証言するコマーシャルが影響したのか、リーバーマン議員の支持率はラモント候補よりも上昇している。イラクでは宗派間でも争いの犠牲者は先月よりも今月は3割がた減っている。もしこのままイラクの状態が好転すればイラク戦争への捉え方もかわってくる。
この間カカシもブッシュ大統領の支持率がじわじわあがってきていることを書いたばかりだが、イギリスのテロ未遂事件の後に行われたRassmusenの世論調査でも大統領の支持率上昇が現れている。これによると、41%のアメリカの大人がブッシュ大統領の仕事ぶりを評価すると答え、56%が評価しないと答えた。41%ではまだまだ低いように思えるが、去年の一時期35%まで落ちていた支持率を考えるとかなり挽回したといえるのである。
共和党も、民主党も、テロ脅威やイラク戦争を選挙の主題にしたくないというのが本心だろう。だが、彼等が好むと好まざるとにかかわらず、アメリカは戦争中なのであり、この話題を避けることはできない。だったらここは双方とも対テロ政策を全面的に押し出して、弁護するなり攻撃するなりして、二つの党の違いをはっきり国民にアピールすべきであろう。
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秋の選挙にむけて


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イラクアルカエダのナンバー2逮捕される

シーア派イラク人にとって非常に大切なサマラの聖廟を爆破し現在おきている宗派争いに拍車をかけた。そのアルカエダのナンバー2といわれる男がイラク政府によって逮捕されていたことがあきらかにされた。
【カイロ支局】イラクのルバイエ国家安全保障顧問は3日、テロ組織「イラクの聖戦アルカイダ組織」のナンバー2とされるハミド・サイディ(アブ・フマム)容疑者を逮捕したと発表した。AP通信が伝えた。数日前に逮捕したというが、場所は明らかにしていない。
 同容疑者は今年6月にイラク駐留米軍が殺害したザルカウィ容疑者の後継者アブアイユーブ・マスリ幹部の副官。今年2月、イラク中部サマラで起きたイスラム教シーア派聖廟(せいびょう)爆破事件に直接関与したという。イラクでは同事件をきっかけにシーア派とスンニ派の宗派間抗争が激化した。毎日新聞


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イスラムに改宗しないと殺す! 裏切り者アメリカ人アルカエダの警告

私はいつもブログの記事を書くにあたり、ネタに困ることは全くない。それよりも書きたいことがあまりにも多くあるため限られた時間内でどれだけのことが書けるかに四苦八苦する。そこで自分が書きたいと思っていたのにかけないでいたことをどなたかが書いていて下さるとホッと一息つけるものだ。
いつも当ブログをリンクして下さってる陳さんがそんな記事を紹介してくれている。

▼アルカイダ米国人のビデオ公開「毛唐はイスラムに改宗しないとテロをして殺す」(CNNJapan)
米連邦捜査局(FBI)に指名手配されているアルカイダの米国人構成員アダム・ガダーン容疑者のビデオ映像が2日、アルカイダのナンバー2であるザワヒリ容疑者の映像とともに公表された。テロ対策専門家がCNNに明らかにした。
「イスラムへの招待」と題するビデオは48分間。ザワヒリ容疑者の談話は4分間で、残り時間はガダーン容疑者が語っている。カリフォルニア州出身のガダーン容疑者は白装束と白いターバン姿で画面に登場し、欧米人にイスラム教への改宗を呼びかけている。
ガダーン容疑者は、「ブッシュやブレアの世界秩序でどのような役割や地位を担っているかを問わず、われわれは米国人全てに改宗を勧めたい。今日が最後の日なので、決断は今日するべきだ」と述べた。
専門家は、ガダーン容疑者の発言に時間への言及があるのは、テロ攻撃が近いことを示唆しているとみられると指摘した。専門家によると、イスラム過激派は非イスラム教徒への攻撃前に、改宗の機会を提示するべきだとの考えにあり、容疑者の発言が警告である可能性もあるという。

これについてビデオそのものへのリンクや内容について詳しくミッシェル·モルキン(Michelle Malkin)が紹介しているので一読の価値あり。

「アメリカ人およびキリスト教徒らに告げる。誤った道を悔い改め光と真実の道へと入れ。さもなくばそなたたちの毒を持ったままこの世とあの世においてその結果に苦しむがよい」

と仰々しいイスラム教ジハーディスト特有の芝居がかった言い方をしているが、そのなかで当ブログでも紹介した保守派の政治評論家たちの名前が「シオニストの十字軍」とか「憎しみの宣教師」とかいうカラフルな形容詞で連ねられているのが面白い。このなかで名指しされた人々は、ダニエル·パイプ、ロバート·スペンサー、マイケル·シュウアー、スティーブン·エマーソン、そしてもちろん「十字軍総識者ジョージ·W·ブッシュ」(大爆笑)
ところで左翼で反ブッシュで嘘つきのシーモア·ハーシュ(アルグレーブスキャンダルを最初に暴露したニューヨーカーの記者)や反米映画「か氏911」で悪名高いマイケル·ムーアなどはアルカエダが尊敬すべき人々としてアルカエダのプロパガンダビデオに登場するらしい。


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恥知らず反米左翼! ブッシュ暗殺架空ドラマを公開

トロントで今月開かれる国際映画祭ではどうやら反米映画が溢れているようだ。イラク戦争前夜にイギリスでアメリカ大統領を侮辱してカントリーファンから見放されたデキシーチックスの文句たらたら自慰映画、「黙って歌え」がここで公開されるという話をきいたばかりだったら、今度はブッシュ大統領が暗殺されるという英国作成の擬似ドキュメンタリーが公開されるという。

「ブッシュ大統領暗殺!」、英TVが空想ドキュメンタリー

【ロンドン31日】英国の民放・チャンネル4が、ブッシュ米大統領暗殺というショッキングなテーマを扱った空想ドキュメンタリーを公開する予定だ。「ある大統領の死」と題する作品で、過去の記録映像とCG映像をミックスし、「ゾッとするほど」リアルな内容となっている。論争を巻き起こすのは必至とみられる。
 「ある大統領の死」は、ブッシュ大統領がシカゴでの経済界リーダーたちを前にした演説で大々的な反戦行動に遭遇、会場を後にする際に狙撃され、シリア生まれの男に捜査の焦点が向けられるというストーリー。
 9月7日に開幕するトロント映画祭で上映された後、チャンネル4のデジタル放送「More4」で10月9日に放映される予定という。
 「More4」代表のピーター・デール氏は、「これは並外れて人を引き付ける、迫力ある作品だ。魅力的な推理劇の出発点としてジョージ・ブッシュの暗殺を振り返るドキュメンタリー形式で作られている」と述べ、「現代米国社会についていろいろ考えさせる批評ドラマだ」と売り込む。「憤慨する人もきっといるだろうが、見てもらえば、洗練された作品だと分かるだろう。決して扇情的・短絡的なものではなく、示唆に飛んだ迫力ある作品であり、背景にある制作意図は善良なのだと分かってもらいたい」と話している。

な〜にが『背景にある政策意図は善良』なのだ。アメリカ憎しブッシュ憎しの悪意に満ちた映画ではないか。テロリストたちがアメリカを初め全世界の自由国家を皆殺しにしたいと考えている時に、自由諸国の代表でもあるアメリカ大統領の暗殺を奨励するような映画を作る人間どもの悪意には吐き気がする思いである。彼等はブッシュ憎しが講じてテロリストシンパへと成り下がったといっても過言ではない。
さて時事通信の記事では映画の内容があまり詳しく説明されていないが、ミスター苺がメールしてくれたデイリーメールの記事にはもっと詳しく映画の説明が載っている。(注:カカシは映画をみていないのでこの記事に書かれていることが本当なのかどうかはまだ確認できていない。)下記はこの記事をもとにカカシが要約したものである。

2006年11月、民主主義によって世界平和をもたらそうと演説するジョージWブッシュ大統領を暗殺者の銃弾が貫いて殺害する。容疑者の正体はすぐにメディアによって大々的に報道される。アメリカ人のほとんどが犯人がシリア生まれであるということだけで満足し、イランの犬と考えられているシリア政府に焦点が当てられる。シリア外相による悔やみの言葉や否定も空しく、アメリカ市民はダマスカスやテヘランからの正式発表など全く興味をもたなかった。テレビではこれらの国々の市民がお祭り騒ぎにくり出す姿が何度も放映された。
大統領の座を得たディック·チエイニーは常に非公開の安全な場所から声明発表をするため「洞穴の男」とあだ名される。「大統領の死を祝った者たちはすぐにその味を噛み締めるだろう」と新大統領。
アラブ諸国では人々が喜びにみちたが、ヨーロッパ諸国の反応も冷たかった。イスラムテロリストによって苦しめられたイギリスでさえあまり同情はみられなかった。場合によってはイスラム教徒以外の間でも喜ぶ声さえきかれた。
しかしひどかったのはチェイニー新大統領による厳しい取り締まりであった。テロ容疑者は条令もなく逮捕され裁判もなく処刑された。ブッシュ大統領の死を祝ったとされる諸国への攻撃案が作成され、シリアがまず攻撃され、イランが続いた。イランの革命軍はヒズボラの戦い方を学び真っ向からアメリカ軍にいどまずゲリラ戦をおこなった。
戦争はペネズエラまでにおよび、イギリスではイスラム教徒による暴徒によってガソリンスタンドなどが次々に爆破された。
テロ容疑者は容赦なくガンタナモ送りになり、キューバから亡命してくるキューバ人たちをアメリカ海兵隊が虐殺したとして、抗議したキューバを黙らせるためアメリカはキューバも攻撃。
チェイニーの独裁により、アメリカは危機につぎ危機を迎えるがアメリカ市民はチェイニーを断然支持、、、

まあ、こんなもんだ。この記事を読んでわかるのは、この映画制作者たちはアメリカ国民の本質を全く理解していないか、理解してわざと無視しているかのどちらかだろうということだ。
ブッシュ大統領の暗殺を待つまでもなく、アメリカでは国民全員を怒らせるテロ行為がすでに2001年9月11日に起きているのである。犠牲者の数が最終的に3000人前後と発表されるまでの数週間、我々は犠牲者数は4000人から6000人と聞かされていた。もし貿易センターが縦に崩れずに横倒しになっていたら、もしテロが起きたのが9時10分前ではなくてほとんどの人が出勤していた10分後だったら、何万という犠牲者がでたことは必定だ。それを考えた場合、もしアメリカ国民が怒りに狂って復讐をだけを考えるような国民なら、あの時ほどその本性が現れるのに絶好の機会はなかったはずである。
だがアメリカ国内でアラブ系の人間がリンチになったり、イスラム教の聖廟が破壊されたり、条令もないのに中近東の人々が、ただイスラム教徒あるというだけで大量に逮捕されたなどという出来事は全くおきなかった。一部ぼっ発的にイスラム教徒と間違われたインド人が嫌がらせをされたり、イスラム教聖廟に石が投げられたり落書きがされたといった程度のことはあったが、組織的なイスラム教徒迫害は全くおきなかった。それどころか、アメリカ在住のイスラム教徒に不心得者からの攻撃がないようにと地元のキリスト教徒やユダヤ教徒が率先して市民に冷静を保つよう呼びかけたりしていたほどだ。
テロ対策として提案された「愛国法」ですら、アメリカ市民や合法永住の外国人の人権を妨げるようなことがあってはならないと神経質なほどの考慮がされた。
だからブッシュ大統領がシリア生まれの男に暗殺されたとしても、アメリカ国民がヒステリーを起こしてシリアやイランに戦争を挑み、チェイニー新大統領が国民の人権を無視して容疑者をかたっぱしからガンタナモに送るなどということはまずあり得ない。
この映画はブッシュ大統領やチェイニー副大統領への侮辱であるばかりでなく、アメリカ国民全体への侮辱である。このような汚物を製作する人間が自由に物を言えるのも、彼等が軽蔑するアメリカやイギリスの愛国者たちが諸外国で命がけでテロ退治をしていくれているからではないか。もし我々がイスラム過激派とのテロ戦争にまけたならば、彼等のような堕落した馬鹿左翼どもが一番最初にジハーディストの刃に倒れるのである。


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イラク状況のそんなに悪くない実態

イラクからのニュースというのは、アメリカの主流メディアはまあ良いニュースを報道しない。最初の頃はアメリカ兵が殺される度にうれしそうに死体の数を数えるような報道が目立った。アメリカ兵および連合軍の犠牲者が減ってくると今度はアメリカ兵によるスキャンダルの注目。このあいだラムフェルド防衛長官が文句をいっていたが、アメリカではふしだらな行為をしたアルグレーブの犯罪者の名前のほうが勲章をもらった英雄の名前よりも有名だというのははなはだ嘆かわしい状態だ。
最近のニュースはといえば、イラクでの宗派間の争いで、毎日のように自爆テロがイラク人を大量に殺し、7月などは一日100人以上のイラク市民がテロの犠牲として果てた。アメリカ軍はアルカエダなどの外国人テロリストやスンニ抵抗軍による攻撃はほぼ鎮圧することができたが、イランの後押しのあるシーア派のモクタダ·アル·サドルの率いるマフディ民兵軍と、スンニ派との内輪もめはアルカエダの攻撃よりもイラク市民にとっては危険なものとなった。
昨日発表された米国国務省のイラク情勢に関する報告書でも、最近とみに激しくなった宗派間争いの状況が記されている。

【ワシントン=貞広貴志】米国防総省は1日、今年8月中旬までのイラク情勢についてまとめた四半期ごとの報告書を作成し、連邦議会に提出した。
 治安情勢の悪化でバグダッドを中心にイラク市民が犠牲になるケースが急増しており、前期に比べ死傷者数で51%増、テロの件数でも15%の増加を記録した。
 報告書は、「暴力の水準と質における事態の悪化は、イラク復興などあらゆる分野に影響を及ぼしている」とした上で、「イラクが内戦にいたる条件は存在する」との悲観的な見方を示した。
 テロが横行する要因として報告書は、イスラム教スンニ派を中心とする国際テロ組織「アル・カーイダ」と、シーア派強硬指導者ムクタダ・サドル師の民兵組織「マフディ軍」との間で、市民を巻き込んだ報復合戦の様相を呈していることを指摘。7月にバグダッドの検視官事務所に運び込まれた1800の遺体のうち、90%までが処刑と見られる死因だったとしている。読売新聞) – 9月2日11時50分更新

これだけ読んでいるとどうもイラク情勢は悲劇的だ、いますぐアメリカ軍を撤退させよという民主党の「切り捨て遁走」論が人気を得そうだが、実際はそんなに悲観するほどの惨状ではない。
まず報告書の期間はマリキ氏がイラク首相に就任した5月末から8月11までとなっており、その後イラクでは暴力が激減した期間の事情が含まれていない。また、主流メディアは報告書に書かれているイラクの良い状況については全く報道していない。
ペンタゴンのウェッブページを参考に、主流メディアが無視した良い点をいくつかあげてみよう。

この時期にイラク政府は内閣の地位をすべて埋めた。またイラク政府は一般国民からの支持を得、新しいイラク軍と他のイラク警察を含む警備軍がイラク警備の指令と統制の役割をよく果たしていること。
イラク経済も好転している。去年のGDP成長率は4%だった。
石油輸出も増加。電力の普及も向上。水の浄化、下水設備なども作動している。また国中のインフラも迅速に蘇っている。イラク戦争からの損害からだけでなく、何十年にもわたるフセイン政権下で崩壊したインフラも着々と再建されている。

ただ一つ問題なのは治安である。むろんこれが一番やっかな問題なわけだが、それにしてもイラク人自身が対応にしっかり取り組んでいる。ペンタゴンの報告書にもどろう。

イラク人によるイラク人への暴力、特にバグダッド周辺、は増加している。しかしほとんどの暴力は18府あるうちの4府で起きている。後の14府は比較的平穏である。そのうちのひとつムサナ府では連合軍は全く配置されていない。
イラク軍の訓練と軍備は予定どおりに進んでいる。27万8千人のイラク警部兵がイラク軍、中央警察、地方警察として訓練を受け軍備を整えた。これは前期5月末の報告書よりも1万4千人の増加である。
さらにイラク軍がこれらの地域の指揮をとっているため連合軍は援助としての役割を果たすことができるようになった。現在イラクの5つの師団、25の旅団、そして85の部隊がこれらの地域の指揮にあたっている。これは前期の報告書より32%の増加である。
連合軍の訓練者たちは戦闘後方援助、医療、支給、修理などといった戦闘員援助への訓練に焦点をあてている。これはイラク軍が独立して任務につくことができるためである。また長期にわたって責任をはたすことになる内政省と防衛省の能力向上にも焦点があてられている。

連合軍の作戦はうまくいっているのである。この最新の報告書直後のイラクでは一般市民の犠牲者が劇的に減っているのである。主流メディアはなかなか認めようとしないが、それでもこんな記事をみつけることができる。
ロイターより、 訳:カカシ)

イラク死者数減少、新しい大量殺人にも関わらず

2006年9月1日
アラスター·マクドナルド記者
今週にバグダッドにおいて70人もの犠牲者をだした一連の爆発にもかかわらず、暴力的なイラク市民の死亡率は先月末までの今期、統計的に減少している。
保険省の統計をもとに、イラク内省によって公開されたこの小計は、まだ毎日何十人という死者が出ているとはいえ、アメリカ軍による首都での厳しい取り締まりが成果を見せているという自信を裏付けるものといえる。

また同記事によれば、アルカエダの勢力もザルカーウィ亡き後かなり弱体しているとある。だが問題はイラクで内乱が起きるという懸念がどれだけ現実的なものなのかということだろう。しかしそれについても報告書に関する別の記事でロイターはしぶしぶその危険性が少ないことを認めている。

同報告書には「イラクにおいて内乱に結びつく状況は存在する」とありイラク市民の間でも内乱への心配が増加していると書かれている。
「しかしながら現在の暴力は内乱ではない。さらに内乱に結びつく動きは防ぐことが出来る」と報告書は加える。報告書では2003年3月に米軍の率いる連合軍がフセイン政権を倒した侵攻以来一番複雑な治安状況いなっていると述べている。

またペンタゴンの記事でもあるように、イラク政府がきちんと機能しているということ事態、内乱など起きていないということの証明である。
イラク状況をまとめてみると、、
* バグダッドにおいて宗派間の暴力が激増している —
* しかし内乱といえるほどひどくはない —
* そしてアルカエダ弱体によるテロ戦争が崩壊したことによって解決に向かっている —
* この状況は新政府設立によってはじまった…
* しかし大掛かりな連合軍とイラク軍の最近の攻撃によって暴力はおさまりつつある–
* これはここ数日のスンニ派によるいくつかの大きな攻撃を考慮にいれてもなのである。
というわけだから、悲劇的な新聞の見出しだけみて、イラクの状況が絶望的であるなどと判断すべきではない。確かにイラクは難かしい状況におかれている。だが決して最悪な状況ではないし、イラク軍の力は日に日に強化されており、辛抱強く努力を続ければイラクは必ずや平穏化するであろう。
我々庶民も、連合軍とイラク軍の活躍を辛抱強く見守ろうではないか。
参考ブログ記事
That (Not So) Gloomy Pentagon Report


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名ばかりのヒズボラの大勝利

私はイスラエルとヒズボラの停戦が決まった時から、主流メディアやアメリカ保守派がいっているような、ヒズボラの勝利など信じていなかった。先日もヒズボラが拉致誤算を認める理由でも

どうも勝ったといわれる勢力のリーダーがいうような声明ではない…我々の聞く報道はともかく、地元レバノン市民の間からはシーア派も含めてヒズボラへの批判が案外高まっているのではないだろうか…
ナスララが国連軍に抵抗しないといってみたり、挑発されなければ自分達からイスラエルを攻めることはないとわざわざ公約しているところをみると、今回のイスラエルとの戦争は決してレバノン人の間でも人気があったわけではなさそうだ…
イスラム教のジハーディストの語彙に「抑制」などという言葉があったとは初耳だ。もちろん私はナスララの公約など花から信じているわけではない。だが不本意でもこのような声明を公表しなければならない状況にナスララが置かれているのだということには深い意味があると考える。

と書いたが、今日になって政治評論家のチャールズ·クラウトハンマー氏がワシントンポストに同じようなことを書いている。(訳:kitaryunosukeさん)

2週間も経たない前にナスララが宣言した「戦略的歴史的大勝利」なんぞこんなものだ。知っていたら大勝利に終わる戦争なぞ始めなかった、と宣言するなど、どんな真の勝者だ。

西側では恐ろしく抑えられているナスララの告白は、レバノン人が既に知っている事を明らかにしている。ヒズボラはプロパガンダ戦争に勝ったかも知れないが、闘いでは負けた。惨敗した…
ヒズボラは重傷だ。数百人の優秀な戦闘員を失った。イスラエル国境の深くに築いたインフラは破壊された。偉大な英雄は余りにも深く身を隠していたので、ナスララは「地下ムラー」と呼ばれている。
最も重要な事に、戦争の間にレバノン内でのヒズボラの政治的メリットは幻想だと証明された。事態が沈静化するにつれレバノン人は、破滅以外の何物をももたらさなかった戦争を引き起こし…後になって瓦礫の中で勝利を自慢して歩くヒズボラに対して怒り狂っている。

ナスララ氏のいいわけがましい声明について、アセアンさんがこんなことを書いていた。

ナスララの発言ですが・・・いわゆるレバノン南部での非戦闘員(一般住民)向けに加えて、レバノン政府(シニオラ)及び周辺アラブ諸国向けのモノであることは明らかですね。

クラウトハンマー氏もアセアンさんと同意見だ。

西側メディアはまたもや「アラブ・ストリート」の神秘に引きずり込まれている。イスラエルにロケット弾を雨霰と降らせたヒズボラに歓声を上げて群衆が出てくる(仰天!)。そして当初はヒズボラを批判していたアラブ諸国の政府は都合良くもダンマリ。今、この群衆はオウチに帰り、ヒズボラは改めて攻撃の下にさらされている…サウジアラビア、クウェート、エジプトの新聞で。影響力の強いシーア派学者や部族のリーダー達を含む、多くのレバノン人にも同様に。アラブ人は自分の利益がどこに転がっているか知っている。そして、彼等はイランの為に闘うような、シーア派武装組織と懇ろになったりはしないのだ。

ヒズボラは紛争前にかなりレバノン内部で顰蹙を買っており、武装解除の圧力が高まっていた。イスラエル兵を数人殺して二人を拉致した行為も、イスラエル兵とイスラエルに拘留されているレバノン人を交換できれば、ヒズボラのレバノン内部の人気が高まるとの計算だったのかもしれない。むろんこれはナスララも認めるとおり大誤算だったわけだ。
またヒズボラがイランの先行特別部隊であることは周知の事実であり、アラブ諸国がレバノンをイランの傘下にすることを望んでいるわけがない。それでなくてもアラブ人ではないペルシャ人にイスラム教徒の代表のように威張られることをアラブ諸国はいまいましく感じているし、イランの核武装にもすくなからぬ脅威をだいている。
という状況だから、クラウトハンマー氏は第2ラウンドは起きないだろうという。

だからこそ、予測されている第2ラウンドは実は起こらないのだ。ヒズボラは軍事的にも政治的にも、次のラウンドを闘えるような状態ではない。あの戦争が過ちであった、というナスララの告白は、繰り返さないという明確な誓約である。
レバノン人は、次は、イスラエルの指導者が躊躇も自制もほとんどしないだろう、と知っている。
ヒズボラは次という危険を冒す勇気はないだろう。

クラウトハンマー氏の間違いは第2ラウンドがヒズボラのほうからでしか始まらないと決めつけていることだ。確かにこれまでイスラエルは挑発されなければ攻撃しないという姿勢を貫き通してきた。だからヒズボラがイスラエルを攻めさえしなければイスラエルからの総攻撃はあり得ないと思い込むのも無理はない。だが、今回の紛争でイスラエル内部の政治は一変したのである。
オルメルト首相はその決断力と行動力のなさでさんざんイスラエル軍からもイスラエル市民からも批難されている。もし彼が信任投票を許せばオルメルト内閣は解散せざる終えなくなる。ということはオルメルト首相は停戦条約を最後の一字一句まで相手が守らない限り、イスラエルは絶対に引かないという立場をはっきりイスラエル市民んに見せる必要があるのだ。
屈辱的な停戦条約を飲んで、ヒズボラは武装解除できない、人質は帰ってこないでは、オルメルトの面目はまるつぶれである。オルメルトが国連事務総長のコフィアナンが何をいおうと一歩も引かない理由はここにある。
この間も書いた通り、ヒズボラが武装解除をするなどということはあり得ない。人質だってかえってこないだろう。そして国連軍がイスラエルとの国境を守るなんてのは冗談に等しい。ということは、第2ラウンドはイスラエルの手によってはじめられると考えた方がいい。オルメルト首相が首相の座を守りたいのであれば彼にはほかに手段がないからである。
第2ラウンドは必ずおきる。それが来週か来年かは分からないが、一年のうちには決着がつくものを私は予測する。
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