カカシのダイエット歴、プロもお手上げ苺畑夫婦の減らない体重

苺畑夫婦が十数年間、色々試して失敗した減量方法を書いて来たが、これまで紹介したやり方はテレビや雑誌で話題になっていたダイエットで、本やネット情報を参考にして自己流で試したものだ。しかし何年もこんなことを自分たちだけでやっていても全く効果が現れないので、我々夫婦はプロの力を借りることにした。
行きつけの内科のお医者さんの紹介で、プロの栄養士のカウンセリングを受けることにしたのだが、紹介された女性カウンセラーは、人にアドバイスが出来るほど立派な体格の持ち主ではなかった。中肉中背の標準体型という以外には、特に筋肉質でもなかったし特に健康そうにも見えなかった。別に栄養士がフィットネスモデルのようである必要はないが、どうも私が受けた彼女の印象は良いものとは言えなかった。
それでももらったアドバイスが役に立ったならカウンセラーの見かけなど問題ではないが、彼女のアドバイスと来たら、BMIを基準にして、ミスター苺は身長何センチだから何キロであるべきで、そのためには一日何キロカロリーを摂取すべきであるという、おざなりの、いくらも自分たちで調べられるような、ごく一般的な情報しか話してくれなかった。我々が得たかったのは、我々個人の食習慣の何が悪く、どう改善すべきなのか、我々の体質に合ったダイエット方法とはどんなものなのかという個人的なアドバイスだったのである。
ひとはそれぞれ体系も体質も違う。食品の好みもまちまちだ。ダイエットも単一サイズで誰にでも合うやり方というのはないはずなのである。例えばミスター苺は若い頃にかなり真剣に筋トレをやっていたので、太ってはいたが筋肉質でもあった。それに太っている割には運動が好きなので毎週一回は友達とラケットボールをやったりもしていた。そういう人に一日1700キロカロリーに減らしなさいとか、もっと運動しなさいとか言ってみても無駄な話だ。なにしろミスター苺は長年のダイエット生活で、すでに毎日1400キロカロリーくらいしか食べておらず、普通のひとより活発に運動もしていたのだから、そんなアドバイスはただのナンセンスでしかない。
結局、この栄養士のところへは4〜5週間通った末、行くのを止めた。時間とお金の無駄使いだったこともあるが、プロの栄養士でも我々の悩みを解決出来ないとなったら、我々はいったいどうしたらいいのだろうか?ミスター苺は「こうなったら、魔法の薬でも発明されるのを待つしかないな。」と半分諦めの口調だった。
栄養士が駄目なら、パーソナルトレーナーを雇ってみてはどうか?食事療法でどうにもならないなら、せめて運動量を増やすことに専念しよう。それにはプロのトレーナーに減量に効果的な運動を教えてもらうことが必要。と考えたミスター苺は、カカシが出張中に近所のジムで二人分のトレーニングセッション合計12回分を前払いしてしまった。
トレーナーのアーマンド君は背は低いが引き締まった体系の元陸軍兵。最初の数週間はカカシは出張中だったので、ミスター苺は一足さきに最初の6回分のトレーニングを始めた。アーマンド君はミスター苺に、毎日の食事内容を記録する日記帳をくれた。一週間ほどミスター苺は詳細に渡って記録を付けた。一週間後のレッスンでミスター苺の日記を読んだアーマンドはびっくり。「本当にこんなに少ししか食べてないの?」と首をかしげていたという。そこでミスター苺は「だから言っただろう。俺は痩せの大食いの反対で、デブの少食なんだよ。」と説明したそうだ。
それでアーマンド君はミスター苺に食事のアドバイスをするのはあきらめ、運動のみに集中することにした。しかし週に一回6週間せっせと通い、その他の日にも何かしらの運動をしたミスター苺だったが、結果はいつもと同じ。体重にはまるで変化がなかった。
次にカカシの番になったのだが、私はトレーニングなんかしたって無駄だと最初から諦めていたので、7月4日の独立記念日のバーベキューでも、全く自粛せず馬鹿食いした。それで最初の週の食事日記にはものすごいメニューが記入されてしまった。「ハンバーガー二個、ホットドッグ2本、ビール6本!ポテロサラダとマカロニサラダ各カップ1杯。バーベキューチキン胸肉ひときれ?これが一日分の食事????」と目をまんまるくしているアーマンド。すかさずカカシは「違うわよ、一日分じゃなくて一回分の食事よ。」と笑って返答。
いくらお金をもらっているとは言っても、まるでやる気のな生徒を相手にするのはアーマンド君も嫌だっただろう。でも結局思った通り、カカシもミスター苺と同じで6回のレッスンを受けたが、体重には何の変化もなかった。
というわけで、プロの栄養士もパーソナルトレーナーも、苺畑夫婦の頑固な肥満を緩和することはできなかったのである。涙、、、


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職場での減量競争、ウエイトウォッチャー式

この間から、どうも職場の女性達がやたらとウエイトウォッチャーの話をしているので、何で急にみんなでウエイトウォッチャーに興味をもちはじめたんだろうと不思議に思っていた。
ウエイトウォッチャーというのは、体重減量相談所とでもいうのか、痩せたい人に痩せ方の指導をするセンター。かなりの大企業で全国あちこちに支店がある。相談者はこのセンターに登録して一週間に一度の集会に参加し、指導員から指導をうけたり、自分たちの減量の経過を報告しあったりする。このやり方は同じ悩みを持つ仲間と一緒に頑張りたい人には適しているといえるだろう。
アメリカには同じようなウエイトロスプログラムがたくさんあり、オーストラリアから来たジェニー・クレイグや、ニュートリシステムなどが有名だ。これらの会社はダイエット食品も製造販売しており、大抵の会社はメンバーにその食品の購入を半分義務づけている。
で、ウエイトウォッチャーには個人契約以外に企業に足を運び、肥満の従業員を対象に会社ぐるみの団体で減量を促進するプログラムがある。アメリカではこの間もお話したように、超肥満が単なる肥満を追い越し、肥満と超肥満、そして病的肥満を合わせると人口の2/3以上が太り過ぎなので、企業としても従業員の肥満問題は深刻な問題である。
肥満の人は病欠も多いうえに心臓病や糖尿病などの治療で医療費もかさみ仕事の能率も劣る。従業員の健康は企業の健康にも影響を与える。それでここ二〜三十年、敷地内に運動ジムを設けたり、マッサージ師を雇ったり、ウエイトロスプログラムを設けたりする企業が増えている。
太り過ぎの従業員が多いのはうちの会社も例外ではない。そこで会社がスポンサーとなり、近所のウエイトウォッチャーと契約を結んだというわけだ。このプログラムに参加すれば、わざわざ別の集会所へ行かなくても、会社内の会議室をつかわせてえもらえるし、集会のために時間をさいても上司から文句を言われずに済む。やる気のあるひとならこれを使わない手はないだろう。参加費用は個人持ちだと思うが、会社から多少の援助はあるのかもしれない。
しかし、このようなプログラムを使っての成功率はどのようなものなのかというと、きちんとした統計は出ていないようだ。ウエイトウォッチャーの減量効果について、2004年のサプルニュースにはこう書かれている。

ウォッチャ-ズを、アメリカで実行した人から、870人を任意に抽出して、調べた。彼らは、ほとんどが中年の既婚者で、裕福な女性が多かった。体重の平均が、始めは165ポンド(74キロ)だったが、各人がウエイトウォッチャ-ズを実行して、平均22ポンド(10キロ)、13.3%の減量に成功し、目標体重に到達した。その後、5年間追跡調査したところ、その時点で、全体の半数の人たちが、当初の体重の5%減、ないし、それ以下、を維持していた、という。

これまで発表された研究報告によると、通常、減量プログラムで目標体重に到達できた人は、その後1年以内で減らした体重の3分の1、ないし、2分の1を元に戻す。そして、5年経過した時点では、ほとんどのケ-スで、完全にもとに戻ってしまう、のが普通だという。

これは目標体重に到達できたひとのみのアンケート調査なので、ウエイトウォッチャーを試した人の何割が目標に達したのかは不明。しかも目標にたっした人でも半数は五年も経つと元の体重にもどってしまったというのだから、あまり効果があるとは言えないようだ。
それに、こういうプログラムではみんながみんな目標体重に達し、それを半永久的に保つことが出来たら商売あがったりだ。いくらかの成功率があり、失敗もあるからこそ何年も企業は成り立って行くのである。五年前に痩せられたから、リバウンドした体重をまた減らそうと再びウエイトウォッチャーを始めるメンバーも多くいるだろう。
カカシが思うに、本気で痩せなければならないと考えている人は、高いお金をだしてこんなプログラムに参加しなくても、自己流できちんと痩せられるのではないだろうか。どういう食生活が健康かというアドバイスを栄養士や医師から受け、ジムなどでパーソナルトレーナーを雇って定期的に運動していれば、下手なプログラムへの参加は必要ないと思うのだが、どうだろうか?


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オバマ任命の長官候補たち、汚職や税金未納発覚で次々に辞退

オバマ大統領の任命を受けた、保健省長官候補トム・ダッシェル元上院議員は、民主党議会のリーダーだった人だが、税金未払いのスキャンダルが表沙汰となり本日候補を辞退することとなった。これに引き続き、オバマ政権で新しく設けられたchief performance officerという地位の候補だったナンシー・キレファー(Nancy Killefer)女史も、税金未納が原因で辞退した。
大統領が任命した候補で、汚職や税金問題で候補を辞退したのはこれでビル・リチャードソン元知事に引き続き三人目だが、もうひとり任命審査が行われている、財務省のティモシー・ガイスナー(Timothy Geithner)長官候補も、税金未納問題で議会での任命承認が遅れている。
それにしても民主党のお偉方たちは、何かと下々(しもじも)の者たちの税金引き上げを提案する割には、自分らには納税義務はないものと考えているらしい。民主党の連中は自分らこそが庶民の味方だなどという体(てい)をしては庶民をだまくらかし、自分らはエリート意識まるだしで、まるで貴族気取り。どうりで王様気取りのオバマ王を大統領になどするわけだ。
民主党会員議会のナンシー・ペロシ議長は、共和党は『腐敗の文化』に犯されているとガ鳴りたてていたが、民主党こそ本当に腐敗の文化そのものではないか。こういうのを『反映』というのだ。


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経験不足が顕著に現れたオバマ保護貿易政策

オバマ大統領の経験不足はあらゆるところで現れているが、今回の経済救済対策に含まれた保護貿易主義はあまりにもひどく、アメリカにとって大切なカナダやヨーロッパの交易国からひどい顰蹙を買っている

【1月30日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が進める経済刺激策の基本となる大型景気対策法案に、米国製品の購入を義務付ける「バイ・アメリカン(Buy American)」条項が盛り込まれ、経済界や貿易相手国からは批判を呼ぶ一方、国内の製造業者や労働組合からは喝采を浴びている。

 米下院が28日に可決した総額8190億ドル(約74兆円)の同法案には、景気対策での公共事業には米国製の鉄鋼を使用するとした「バイ・アメリカン(Buy American)」条項が盛り込まれた。
 法案は上院に送られたが、上院では「バイ・アメリカン」条項を全ての米国製品に拡大して適用するとの案も出ている。
 しかし、経済界からは、こうした動きは貿易摩擦を引き起こし、世界金融危機の影響ですでに低迷する輸出を悪化させるだけだとの懸念の声があがっている。….
….欧州と並ぶ米国最大の貿易パートナーのカナダのスティーブン・ハーパー(Stephen Harper)首相も「経済低迷の最中に、保護貿易主義は避けるべきだ」と批判。他国と協調して、米国に世界貿易機関(World Trade Organization、WTO)の規則を順守するよう働きかけていくと、同条項への反対姿勢を明確に示した

アメリカ国内の交易専門家や諸外国からさんざん批難の声を浴びたオバマ国王、もとい、大統領は、自分が候補者時代に公約として何度も提唱してきたバイアメリカン主義は、外交上ちょっとまずいことに気がついたらしく、本日になって議会に修正案を提案した。

景気対策法案から「貿易戦争の引き金」となりかねない条項の削除望む─オバマ米大統領

2009年 02月 4日 08:39 [ワシントン 3日 ロイター] オバマ米大統領は3日、景気対策法案から、貿易相手国との問題を生じさせかねない条項を取り除きたいと望んでいることを明らかにした。
 大統領はABCテレビとのインタビューで法案に盛り込まれている「バイアメリカン」条項に言及し、「貿易戦争の引き金となりかねない条項が含まれていないことを確実にする必要があると思う」と述べた。

まったくアホか!といいたい。こんなこと諸外国から批難されなくても、すでに交易条約を結んでいる諸外国との取り決めを無視して、自分勝手に保護主義を貫き通すことは、国際法で違法であるばかりでなくアメリカ国内の憲法にも違反することくらい知らなかったのか? 合法性の問題はもとより反対に諸外国からアメリカ製品をボイコットされるような貿易戦争が起きたら、一番被害を受けるのは誰なのかくらい考えてないのか?
もちろん考えてないのだオバマ経験不足新米政治家大統領は。こんなアホを『チェンジ!』のイメージだけで選んだ馬鹿リベラルにも腹が立つが、マケインが生粋の保守派ではないという理由で投票日に座り込みをした馬鹿保守派らにも大いに責任がある。
民主党議会が社会主義を押し通すのは当然だが、経験のある周到な大統領なら議会の暴走に歯止めを掛けるだけの指導力がある。だが、新米政治家のオバマ国王にはそんな器量はない。


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ケンタッキー州の大雪災害に対応遅れるオバマ政権

今年はアメリカは全国的に寒波に襲われているという話は何度もしたが、先週からアメリカ中南部はひどい吹雪に襲われており、この寒いのに吹雪による停電が続き、全国で凍死者や寒波による事故などによる死亡者が何十人と出るほどの被害が発生している。にもかかわらず、オバマ政権は未だにケンタッキーを緊急災害地域に指定していないだけでなく、地方からの嘆願にも関わらず、連邦政府からの救済対策はほとんど何も取られていない。。
オバマ政権下において、FEMA(アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁=Federal Emergency Management Agency of the United States)が出動するまで一週間半もかかっており、吹雪が始まって一週間してやっと出動された州兵たちは、雪で折れ道を塞いでいる木々の枝を切り開く電子のこぎりすら用意して来なかったというお粗末さ。この対策の遅れによってひどい被害がでているが、この事実は地方メディア以外のアメリカメディアはほとんど報道していない。
私がRSSフィードでもらっている全国向けAPの見出しでは見つからなかったのだが、下記は2009年2月2日付けのUSAトゥデイの記事より。

(ケンタッキー州の)スティーブ・ベシアー(Steve Beshear)知事は先週始まった破壊的な氷嵐に対応すべく、バラク・オバマ大統領にケンタッキー州を非常被災地に指定してもらい、連邦政府からの援助資金の支給手続きを即刻始められるよう嘆願するつもりだと発表した。

下記はAPの記事を取り上げたケンタッキー地方新聞のCourier-Journalより、

ケンタッキー州、マリオン市。中西部から東海岸に渡って大被害を及ぼしているこの冬の嵐によって、およそ百万の人々が暗闇に突入し、氷に覆われたケンタッキー州では被災者がモーテルや避難地に批難している。
何十という凍死例が報告されてりおり、多くの人々が停電の早急な復旧を嘆願してる。ケンタッキーの僻地では食料や飲料水の不足が出ており、川でバケツで水汲みをしなければならない状態に陥っている。

すでに中西部では42人の凍死者が報告されており、アーカンサスで9人、テキサスとミズーリでそれぞれ6人、オクラホマ、インディアナ、ウエストバージニアでも凍死や危険な暖房による一酸化炭素中毒などの事故で死者が出ている。ケンタッキーでは11人の死亡者が出ている。

地方都市の役人は州や連邦政府からの援助が足りないことに怒りをあらわにしている。…..
「ところどころ、まだ訪問していない地域にも人々は残っているのです」とスミス所長。「その人たちがまだ生きているかどうかもわからないのです。」
スミス所長によると嵐の後でもFEMAの姿は全く見えないという。

ハリケーンカトリーナがニューオーリンズに上陸する前から、ルイジアナを緊急被災地に指定し、FEMAを待機させ、ルイジアナ知事とニューオーリンズ市長に即刻市民の強制批難を命令するよう促すという迅速な対応をしたブッシュ大統領を、民主党のブロンコ知事の不能さを責めるかわりに、なにもかもブッシュが悪いと責め立てたメディアはバラク・オバマの無行動さを責めるどころか、災害が起きていることすら報道していない。
その間オバマ大統領はなにをしているのかというと、ホワイトハウスの暖房を24度まで上げて、上着なしのワイシャツ姿で会議をしている写真が新聞で発表されている。オバマの側近は、オバマはハワイ出身なので寒がりなのだと言い訳をしているが、周りの人間からはまるで温室のようだと批評がでているくらいだ。
オバマ王は下々の民には省エネのため暖房は18度くらいまでにとどめるようにとか言っておきながら、自分は24度の温室でぬくぬくしているというのである。それだけでなく、中西部の寒波被害もどこの空、一人分100ドルのステーキディナーを出すディナーパーティの主催に忙しかったという。
で、オバマ政権対応の遅れを批判する記事はどこにあるのかな?


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貧乏人は子を生むな!オバマ第三世界への中絶基金に調印

先日の23日、1984年にロナルド・レーガン大統領が禁止し、ビル・クリントン大統領が解禁し、再びジョージ・W・ブッシュが禁止した第三世界への中絶資金援助を、新大統領のバラク・オバマは再び解禁した
正確にいうとアメリカから医療に関する援助金を受け取る団体は、妊娠中絶や避妊についてのアドバイスをしてはいけない、アメリカはそのような団体には援助はしないというレーガンとブッシュ政権の規則をオバマが撤回したのである。これについてハッチさんというアメリカ在住の日本人女性のブログを見つけたのだが、彼女のエントリーを読んでいてカカシはものすごく腹がたった。先ずは彼女のエントリーから。

ちょうどわたしがジョイセフで広報・アドボカシーの仕事をし始めた2001年、ブッシュ政権が誕生した。同時に、リプロダクティブ・ヘルスの国際協力分野にも大きな影響があった。それは、ブッシュ政権によって、通称グローバル・ギャグ・ルール(口封じの世界ルール。公式にはメキシコ・シティ政策と呼ばれる)がとられたからだ。

 その政策によって、ジョイセフのパートナーでもある途上国で女性の健康を向上させるために活動している家族計画協会などの現地NGOは、いかなる形であれ中絶に関わりのある活動を少しでも行っているとなると、アメリカからの資金援助は受けられないという状況になった。米国からの資金援助を受けるためには実際に中絶にかかわりのある活動は一切行いませんというような署名をさせられるようになった。
 さらに、途上国のリプロダクティブ・ヘルス支援を行っている国連機関である国連人口基金もアメリカからの資金拠出が凍結されてしまった。
 この中絶に関わりのある活動を行えば資金を得られないという政策。途上国の女性の健康問題をまったく無視しているともいえる。女だけの責任で妊娠するわけはないのに、やむをえず中絶を選択しなくてはならない女性が、安全な中絶にアクセスできない状況に陥る。そして、安全でない中絶で命を落とすのは男ではなくて、女。
 オバマ大統領は、そんな状況を覆す政策転換をしたわけだ!!! 当然だ!といいたいが、でも、やっぱりすばらしい。

中絶のどこがそんなにすばらしいのだ、全く。だいたいアメリカに参政権もない外人にアメリカ国民の税金をどのように使うべきかなどという口出しはしてほしくない。ま、自由主義のアメリカではおせっかいな外人でも物を言う権利はあるから仕方ないが。
ハッチさんの書いていることには多くの問題点がある。先ず、彼女は中絶や避妊のことを「リプロダクティブ ヘルス」”reproductive health”と書いているが、これを日本語にすれば「再生」とか「生殖」に関する「保健」という意味になる。中絶や避妊のどこが再生や保健につながるのだとお聞きしたい。
アメリカはジュデオ・クリスチャンといってユダヤ教及びキリスト教の道徳が基盤となって出来た国であり、いまでも非常に信心深いひとが多い。人工中絶に関してもアメリカ国民の60%以上がなんらかの形で反対しており、これに関してバラク・オバマと同じ意見を持つひとは8パーセントだという。
アメリカでは一般に、人工中絶を容認する人々のことをプロチョイス(選択を好む)主義といい、人工中絶に反対する人々をプロライフ(命を好む)主義と呼んでいる。だが、自分はプロチョイスだと言うひとのなかにも、その詳細を吟味してみると、どちらかといえばプロライフに近い主義の人が多い。
上記の記事いおいてカトリック信者を対象におこなったアンケートでは、どんな場合でも中絶は反対と言う人に、母親の命が危険に及ばない限り、とか、強姦や近親相姦によって妊娠した場合は除くといった条件付きの反対も含めると、なんと回答者の63%までがプロライフのカテゴリーにはいるという。
つまり、国民の60%以上もの人間が不道徳で罪ある行為であると考えている行為に、アメリカ国民の税金がつぎ込まれることになったのである。これのどこがすばらしいのだ?
もっとも、大統領の政策がアメリカ国民全員の賛同を得られるというわけではないから、国民の過半数が反対しているからという理由だけで、大統領の政策が正しいものではないという理屈にはならない。ブッシュ政権下のイラク戦争も、多くの国民が反対していたが、国の税金で賄われたわけだから。
しかし、この中絶に関する政策には、もっと重大な問題がある。ハッチさんのサイトを読むと、彼女がすくなくとも一児の母であることがわかる。彼女自身は先進国のアメリカで裕福に子育てをしておきながら、第三世界の途上国家の女達に中絶を勧めるというのは、「貧乏人は子供を生むな」という非常に人種差別的な発想が伺われる。
カトリック教会はこのような自称慈善団体とは違って、大昔から第三世界で貧しい現地の人々の救援活動を行って来た。どんな子供も神から授かった価値ある宝だと説得してあげることのほうが、要らない子供はどんどん殺せと教えるより道徳的だと思うがね。
アメリカはオバマ大統領のおかげで、このような不道徳的な教育の一端を担ぐことになったのである。こんなチェンジ誰が要る?


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退屈きわまりないベンジャミン・バトンのつまらない一生

先日アカデミー賞の候補が発表されたが、どの候補に入った映画のどれひとつ観ていなかったことに気がつき、これは発表がある前にちゃんと観ておかなければいけないと思いたった。それで芸術作として評判も高く、SF的な要素も含む『ベンジャミン・バトンの数奇な一生』を観ることにした。(日本では二月七日封切り)
普通カカシが映画を評価する時は、その映画の出来云々よりもその映画そのものを作る価値があったかどうかということが最低基準となる。どれほど画像がきれいだろうと配役が豪華だろうと特撮が優れていようと、その映画が何か観客に訴えるものを持っていなければその映画はただのフィルムの無駄使いである。しかも、そういうくだらない映画がアカデミーにノミネートなどされてしまうと、ノミネートされた映画くらいは観ておかなければと考えるカカシのような観客の大切な三時間までもが浪費されてしまうのだからはた迷惑もいいところだ。
ここまで書けばお察しの通り、カカシはこの映画は気に入らなかった。全く観る価値がないとさえ言わせてもらう。
この映画の設定は、ブラッド・ピット扮するベンジャミン・バトン(カタカナ表記は「ボタン」とすべき。彼の苗字は生家の事業であるボタン製造会社にちなんだもの)という第一次世界大戦の終戦の日に生まれた男が、赤ん坊としてではなく、肉体的には80歳を超える老人として生まれ、時が経つとともに若返り最後には赤ん坊になって死ぬという話だ。すでに読者諸君が予告編を観ていたら、わざわざ映画館に足を運ぶ必要はない。なにも三時間も時間を無駄にしなくても、すべてのことはその三分間の予告で知ることができるからだ。
この映画は完全にアイデア倒れだ。カカシはSFファンなのでこの映画のSF要素に魅かれたのだが、製作者は単に年寄りが若返るという設定以外に全く科学空想としての想像力が働かなかったと見える。三時間という長時間をかけたにも関わらず、語った話は取り立てておもしろくもおかしくもない、つまらない男のくだらない人生を語るだけで済ましてしまっている。これが同じ筋で赤ん坊で生まれ、年をとって耄碌して死んだ男の人生を語ったとしても、全く違和感のないありきたいりの人生を語っているのだ。ベンジャミン・バトンの人生は数奇どころか何ひとつ面白いことがおきない退屈極まりない生涯だ。若返る男という不思議な宿命を持つ男なら、もっと面白い体験があってもよさそうなものだ。
だいたいこの映画は観客に何を訴えたいのだ?
映画はベンジャミン・バトン(ブラッド・ピット)の生涯の恋人デイジー(ケイト・ブランシェット)が年老いてハリケーンカトリーナが近づくニューオーリンズの病院で死の床に着いているところから始まる。病院で付き添っているのはデイジーの中年の娘キャロライン(ジュリア・オーモンド)。
キャロラインの口ぶりからして、娘と母親の間はあまり親密ではなかったようで、娘が病床につきそっているのも、母親との間が疎遠のままで死に別れたくないという理由からだ。プロのバレリーナとしてアメリカ人では初めてソ連のボリショイバレエ団にゲスト出演を許可された母親のデイジーの逸脱したキャリアに比べ、娘のキャロラインは特にこれといった才能がなく、本人はそのことを恥じて母親に対して卑屈になっている印象を受ける。母親のデイジーが娘に自分の昔の恋人であるベンジャミン・バトンという奇妙な男の日記を読んで聞かせてくれと頼むところから、回想シーンが始まって本編となる。
こういうふうにお膳立てをしたからには、ベンジャミンの生涯を娘に語らせることによって、デイジーは親を失望させたと卑屈になっている中年娘に何かしら言いたいことがあるはずだ。普通なら回想シーンが終わった時点で娘が何かを悟るように物語が転回されるべきだ。ところが、三時間の退屈な映画を全編見終わっても、いったいこの物語を語ることでデイジーは娘のキャロラインに何を伝えたかったのか観客にはさっぱり解らないのである。
産時に妻を失い悲嘆にくれるベンジャミンの父親(ジェイソン・フレミング)は、しわくちゃで老人のような赤ん坊のベンジャミンを老人ホームの階段に捨てる。それを見つけた老人ホームの黒人管理人クイニー(Taraji P. Henson)はベンジャミンを保護し自分の子供として育てる。
物語の最初の方でベンジャミンが80歳くらいから60代前半に若返るまでの17年間に、彼の養母が管理する老人ホームに、訪れては死んで行った人々の話がされるが、これらの老人たちの話がベンジャミンの人格形成にどのような役に立っているのかさっぱりわからない。ベンジャミンと当時7歳だった後の恋人デイジー(エル・ファニング)が出会うのはこの頃だ。ベンジャミンは実家の老人ホームに居る祖母のホリスター夫人(フィオナ・ヘイル)を度々訊ねて来るデイジーに不思議な魅力を感じる。
映画のほぼ全編にベンジャミンを演じるピットのモノトーンのナレーションが入るのだが、このナレーションに全く感情が込められていないせいか、ベンジャミンによる周りの人々への感情移入が全く感じられない。まるでベンジャミンは部外者で周囲の人間を単に観察しているかのような印象を受けるのだ。
ベンジャミンが独立して実家を出て船乗りとしての生活を始めてからも、この部外者のような無表情さは変わらない。これはブラッド・ピットの演技が下手なせいなのか、それとも演出が悪いのか解らないのだが、従船の船長(ジャレッド・ハリス)をはじめとするカラフルな船員たちとの出会いや、アラスカのホテルのロビーで出会いベンジャミンが恋におちる人妻エリザベス(ティルダ・スイントン)との関係にしても、ベンジャミンがこれらの人々との交流において何を感じたのか、彼の人生はこれらの出会いによってどう変わったのかといった話が全くされないのだ。つまりこれらの出会いや逸話が映画の前後の話と全くつながらないのである。
第二次世界大戦終戦後、ベンジャミンは実家の老人ホームに戻り、すっかり年老いた養母のクイニーと一緒に再び暮らし始める。そこで帰省中の美しく成長してプロのバレリーナになったデイジーと再会するのだが、、、、
と、もしもこの先の筋をすべてここでばらしても、決してネタバレなどという大げさなものにはならない。何故ならこの先の一時間半に渡っての映画の中では特にこれといって驚くようなことも感動するようなことも起きないからだ。
ベンジャミン・バトンの人生にはいったいどんな意味があったのだ?彼を愛したデイジーの人生はどう影響を受けたのだ?その話を後に学んだ娘のキャロラインは何を感じたのだ?
そうした問いかけに、まったく無頓着なのがこの映画、ベンジャミン・バトンの数奇な一生である。


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カカシのダイエット歴、低糖質ダイエット

次にカカシが試したダイエットは1990年代の後半から2000年代前半に流行ったアトキンスダイエット。これはどんなものかというと、

アトキンスダイエット(Atkins Diet)とは、ロバート・アトキンス博士が考案したダイエット法である。低炭水化物ダイエット、ケトン式ダイエット、ローカーボダイエットとも呼ばれる。通常200~300g摂取している炭水化物の摂取量を20~40gと非常に少なく摂取し、糖分の代わりに脂肪がエネルギーとして使われる状態に誘導する。肥満のためインスリン抵抗性が高くなり、さらに肥満になりやすくなっている状態、このような糖尿病の発症のリスクが上がっているような状態を「炭水化物中毒」としてダイエット法の対象にしている。

数年前アトキンス博士が亡くなってからはかなり下火になったが、このアトキンスダイエットは一時アメリカで旋風を巻き起こした。
なにしろ炭水化物を取りさえしなければ、今までダイエットでは絶対禁止とされていたステーキとかフライドチキンとかいくらでも食べられるし、コーヒーに低脂肪ミルクの替わりにクリームを使っても問題ない。トーストを抜けば、朝からソーセージやベーコンも食べられる。おかげでアメリカでは朝食ではお決まりだったドーナッツやベーグルの売り上げががた落ち。ファーストフード店などでもサンドイッチ用のバンではなく、トルコやアルメニアあたりでよく食べられているラビッシュ という(Lavish Bread)薄めのパンをつかって、ラップと呼ばれるメニューを紹介するようになった。バーガーキングなどでレタスで肉を巻いただけという「ローカーブバーガー(低炭水化物ハンバーガー)」なるものが登場したのもこの時期である。
カカシ夫婦も流行にのっとってアトキンスダイエットに挑戦した。アトキンス銘柄のシェイクだのチョコレートバーだの買いまくって、毎日ステーキだのソーセージだの食べながら、アトキンスシェイクを飲んだものである。当時の私のお弁当はソーセージとチーズにアトキンスシェイクというのがお決まりだった。
しかし、〜抜きダイエットというのは長続きしないものだ。これはどこかのダイエットブログで読んでなるほどと思ったのだが、人間は必要な栄養が得られないと空腹を感じるそうだ。だから肉だけお腹一杯食べても、野菜や炭水化物が不足していると身体が足りない栄養素を欲するため満足感を得ることが出来ないのだという。たくさん食べているのになにか物足りないという気がするのはこのためだ。
それに、なんといってもカカシは炭水化物大好き人間。お米のご飯もさることながら、カカシの麺類への執着心は相当のものだ。お蕎麦なら一束半、スパゲティなら一回で1ポンド(440グラム)食べられると豪語したことがある。大げさな言い方だったが実は半分本気だった。
このアトキンスダイエットは数ヶ月続けたが、体重が減ったのは最初の数週間で4〜5キロ程度。その後は特に変化がなかった。またミスター苺はコレステロールが上がってしまった。彼はもともとコレステロール数値が高かったので、お医者さんからこのダイエットは止められた。ミスター苺の場合だけでなく、医学的にも低炭水化物で高タンパク質の食事法は肝臓結石が出来やすいうえ、骨をもろくする可能性があるという批判もあった。
それに大好きな食品が食べられないと、どうしても欲求不満が貯まってしまう。そんな時に誰かの誕生日だとか記念日だとか忘年会だ新年会だとかで好きなものが出てくれば、「今日は特別だから、、」「一回くらい食べたって大丈夫、、」と思ってそれまで禁止していたものを食べてしまう。そうすると、貯水湖の排水門が開けられたかのように、どっと抑制されていた食欲が流れ出し、まったくコントロールの効かない状態となってしまう。少なくともカカシの場合はそうだった。
それで元の食生活に戻ったら、減った体重もあっと言う間に元に戻ってしまい、反動で麺類やお菓子を馬鹿食いしたせいかさらにおつりが来た。
医学会から副作用についての批判が多く出たり、試してもあまり効果のなかった失敗例が多く出たせいなのか、単にアメリカ人が飽きただけなのか解らないが、アトキンス製品の売り上げはじょじょに低下し、2003年に元祖のアトキンス博士が亡くなってからは低迷状態となった。遂に二年後の2005年には博士が設立したアトキンスニュートリショナル社は倒産した。
カカシも再び恐怖のリバウンド!かくしてカカシもアメリカも抵糖質ダイエットには失敗した。


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オバマがブッシュ政策の正しさに気づく時

ここ数日の間に対テロ戦争に関する政策でオバマが決断を下さなければならない出来事がふたつほど起きた。
ひとつは言わずと知れたグアンタナモ収容所の閉鎖問題だが、もうひとつは米軍によるパキスタン国内のアルカイダ基地空爆である。
先日もお話したようにグアンタナモ収容所閉鎖はオバマの選挙運動中の公約であるから、オバマも左翼支持者の手前、守らないというわけにはいかない。閉鎖は一応一年後ということになってはいるが現在収容されているテロリストの身柄をどうするかというめどがまったくついていない状態で、実際どうなるのか見通しはつかない。
そんなおりも折り、グアンタナモから解放されたテロリストが現在アルカイダの重要な指揮官として返り咲き、アメリカをはじめ西側文明国家の攻撃にいそしみ、アルカイダの宣伝ビデオにまで出演しているということが判明した。(マイク・ロス紹介)こういうことがあっては、オバマもおいそれとグアンタナモを閉鎖するわけにはいかない。
となると、いったいオバマとしてはどうすればいいのか。ここでミスター苺が名案があるという。『グアンタナモ収容所の存在は問題であり、いずれは閉鎖しなければならない』と表向きは発表し、実際にはそのままの状態でこれまで通り継続すること。「つまり、ブッシュ大統領の政策をそのまま継続するわけさ。はやく閉鎖しろと海外や国内から圧力がかかったら、その度に、閉鎖する方法は検討中だといって、のらりくらりかわすんだよ、ブッシュ大統領がここ数年来やってきたようにね。」
もうひとつのパキスタンで威力を増して来ているアルカイダへの対処だが、先ずは下記の二つニュースを読み比べていただきたい。
先ずは最初のニュース。

パキスタン北西部、アフガニスタン国境に近い部族地域の北ワジリスタン(North Waziristan)で23日、イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)の幹部が建てたマドラサ(イスラム神学校)に対し、米軍の無人偵察機によるものとみられる空爆があり、11人が死亡した。治安当局高官が語った。

空爆は、米軍が主要な標的として追っているタリバンのJalaluddin Haqqani元司令官を狙ったものとみられている。パキスタン領土内での米軍による空爆に対しては、パキスタン政府と米国との間で緊張が高まっている。(中略)
空爆があったマドラサは、北ワジリスタンの中心都市ミランシャー(Miranshah)付近にあり…..(後略)

次にこのニュース:

アフガニスタンと国境を接するパキスタン北西部の部族地域である北ワジリスタン、南ワジリスタンの両地区で23日、米無人機によるとみられる相次ぐミサイル攻撃で計20人が死亡した。地元テレビが伝えた。

部族地域では国際テロ組織アルカイダ関係者らを標的にした米無人機によるとみられる空爆がたびたび行われている。

最初のニュースは去年の10月24日のAFPニュースで、二つ目の記事はオバマ政権下でおきた今月24日のニュースである。
この二つの記事でもわかるように、オバマ政権下においてパキスタンでのテロ退治作戦はブッシュ政権の時から特に変更がない。もっともオバマはまだ大統領になったばかりなので、今すぐオバマの政策が軍事作戦に反映されるのを期待するのは無理な理屈かもしれない。だが、少なくともオバマはこの空爆について知らされていたはずで、アメリカ軍の総司令官のオバマが気に入らなければ中止は可能だった。
しかし、この攻撃がオバマ総司令官から特にクレームも入らずに行われたということは、今のところオバマは現在の対テロ政策を変更する気がないということになる。オバマは、こと対テロ政策に関しては、今のところブッシュ政権の政策をそのまま継続するつもりであると解釈することが出来る。
オバマが単なる候補者の立場から「変革=チェンジ」という理想を唱えていた時期はよかったが、実際に大統領になって国土保証という現実問題に直面した時、ブッシュ大統領はどれだけ不人気でもやるべきことをやっていたのだという事実にオバマは気づくかもしれない。そうしたらオバマはどうするのだろうか?
ブッシュ大統領が不人気だった理由の第一の原因はブッシュ大統領の対テロ政策が厳し過ぎるというものだった。ブッシュの支持者も批判者もブッシュが対テロ戦争に積極的に取り組んだという事実は否定しない。支持者はその積極性を支持したのであり、批判者はその積極性を批難したのだから。ブッシュが私腹を肥やすために自分勝手に戦争を始めたなどというくだらない陰謀説を説くのはマイケル・ムーアのような愚か者くらいしかいない。
となると、オバマがブッシュ大統領の対テロ政策をそのまま継続したとして、左翼やリベラルのオバマ支持者たちは将来もオバマを支持し続けるだろうか?新しい大統領への評価は最初の100日でされるというが、「変革」をうたい文句にしていたオバマが全く変化のないブッシュ政策を継続したならば、オバマの支持率はブッシュの時のように急激に低下するだろうか?
オバマ新大統領は、大統領としてするべきことをしなければならないという義務感と、するべきことをするのは必ずしも人気がないというジレンマに悩まされるかもしれない。カカシ個人としては、オバマはブッシュのように人気が下がるということはないと思う。アメリカメディアのダブルスタンダードは悪名高い。オバマがブッシュと全く同じ政策をとったところで、オバマは聡明だというプロパガンダが流され、オバマの人気は下がるどころか上がるだろう。これはブッシュ政策の継続ではないか、などと批判する保守派など完全無視されるだけだ。
しかしそれでも、オバマが国土保証のために正しい政策をとってくれるなら、アメリカにとっては良いことなのではないかという気はしないでもない。ただ、同じことをやってブッシュはさんざん批判されたのに、オバマが讃えられるのは、忌々しい限りではあるが。


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カカシのダイエット歴、摂食ダイエット

今年は痩身について色々語ると最初にお約束したことでもあり、このへんでカカシとミスター苺が一年近くに渡って実行し効果を上げている痩身方法について、折々お話していきたいと思う。だが、その前に我々がこれまで試して完全に失敗してきたダイエット方法について振り返ってみたい。
これは常日頃の政治関係のエントリーとは全く無縁なので、ダイエット関係の記事に興味のある方々はこちらのカテゴリー優しい痩身法をブックマークして、時々ご訪問をお願いしたいと思う。それ以外の方々は、ま、適当にパスしてくださいな!
では本題。
カカシもミスター苺も肥満にはずっと悩まされた来たタイプ。言ってみれば我々は典型的なアメリカのSFファン。(何故かアメリカではSFファンはデブと相場は決まっている、、苦笑)。しかしながら、我々苺畑夫婦は決して過食ではなかったし、いわゆるカウチポテトと言われるような全く運動せずに家でじっとテレビを観ているタイプでもない。周りの人間は信じなかったが、我々夫婦はロッククライミングやカヤッキング、ハイキング、乗馬など、肥満人間とは思えないほどアウトドア主義。しかしどうみても太り過ぎの苺畑夫婦はこういう活動に参加する度に他の参加者から「何しに来たんじゃ?」という冷たい目で観られたものである。
カカシが太った直接のきっかけは30歳をちょっと超えた頃の転職。今思うとこれは、接客業でほぼ一日立ちっぱなしの仕事から、一日座ったままの事務に変わったことに問題があった。接客業では食事の時間は自由にならなかったが、事務の場合、おやつを食べながら仕事をしても問題がない。それに残業が増えて夜が遅くなったため外食が極端に増えたことも太った要因。
そんなこんなで私の体重は急激に増え、転職して一年後の忘年会で前の年まで普通に着ていたドレスを久しぶりに着たら、脇がめりめりと破れ、必死で安全ピンで止めたのを今でも鮮明に覚えている。それ以後もずっと太り続け、あれよあれよという間に14キロ増になっていた!
これではいけないと一大奮起してカカシが最初に取り組んだダイエットは極端に食べる量を減らす「摂食ダイエット」で、何を食べるにしても常に分量を量り、毎日のカロリー摂取量をエクセルシートに綿密に記録した。これでだいたい一日の摂取量は1400〜1500カロリーにとどめた。
当然のことながら、一日のカロリー摂取量を制限した場合、食欲はそれまで同様旺盛にあるわけだから、なるべく高カロリーのものは避け低カロリーのものを食べるようにしたほうが効率がいいと考える。それで大好きなトンカツ、天ぷら、カレー、といった脂っこいものや、ティラミスやチーズケーキといった甘い物はすべて御法度となる。うさぎのように野菜ばかり食べて、がまんにがまんを重ね一年半がんばった結果10キロ痩せることが出来た。
だが、痩せたぞ〜、と安心して「ちょっとくらいならいいか」と禁止していた食品を食べ始めたら、あの苦労はどこへやら、どんどん体重が元にもどっていった。その間私は必死で運動したり食べ物を調節しようとしたりしたが、この頃私の私生活は極端に忙しくなり、前回のように料理をする度に計量したり、食べたものを綿密に記録するだけの時間も気力も失くなっていた。そして気がついたら体重は完全に元にもどっていただけでなく、さらに太っていたのである。これが今で言うリバウンド
かくしてカカシの「摂食ダイエット」は大失敗に終わった。


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