反オバマ運動のティーパーティー、日本での報道は?

前代未聞の多額の負債をかもしだす予算案及び経済政策に反対して起きているティーパーティだが、日本ではあまり報道されていないようだ。ま、オバマべったりのアメリカメディアですらほとんど無視か、報道しても参加者を完全に馬鹿にしているか、フォックスニュースに煽動されたかのような報道ばかりなので、ティーパーティの話を小耳に挟んだ人はニュースの詳細を学ぶのは困難かも知れない。
私の検索が下手なのかもしれないが、私がみつけた日本語のニュースはブルームバーグドットコムの日本語版読売新聞くらいかな。「反オバマ、集会」で検索したらもっと出て来た。日本のテレビでは報道されたんだろうか?
グーグルで「ティーパーティ アメリカ」で検索すると、苺畑よりが一番最初に出て来たのには苦笑してしまった。うちみたいな零細ブログくらいしか取り上げてないんじゃ、日本の方々にこの話が知られるのはとても望めない。
とはいえ、カカシ以外にも日本語でこの件について書いてるブロガーさんは何人かいるので、ここでちょっとご紹介しておこう。
the NaKed Moon ++ティーパックでボストン・ティー・パーティー
今回のティーパーティーは、シカゴティーパーティーと呼ばれている。ボストンはもともとの事件が起きた場所。
やまはFX ティーパーティー
彼は為替関係のブログを書いてる人。確か以前にも彼のブログは読んだ事ある。ところで、今回のティーパーティの直接のきっかけはシカゴのニュースキャスターの呼びかけではあるが、ティーパーティーという名前ではなく、もう今年の初めくらいから規模はちいさいがあちこちでオバマの経済政策を反対する集会は開かれていた。
日暮れて途遠し 共和党の茶会
アメリカのニュースを共産主義経済学者のポール・クラグマンなんかのコラムから得てるんじゃ、アメリカの真実を知る事等出来ない。共和党は馬鹿だという先入観だけのくだらないコラムを一生懸命邦訳してるご苦労なブログ。
ところで、コメントに、オバマの経済政策は上層階級の税金を上げるだけで、下層階級は助かるみたいなことが書かれているが、金持ちから取った金を貧乏人にばらまいて、貧乏人から「オバマ様〜」と崇められたいのがオバマ王の社会主義。ここに集まった人たちは、政府ではなく自分たちの稼いだかねは自分たちで使い方を決めたいと言ってるのだ。
ところでクラグマンは、オバマ政権の高官候補が次から次へと脱税発覚で候補を辞任しなければならなくなっている事実をどう思うのかね。


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アメリカ各地で反オバマティーパーティに国民集結

四月十五日は納税最終締め切り日、俗にいうタックスデー(税金の日)である。先日もお話したように、全国各地でオバマ政権の経済政策に反対してティーパーティと呼ばれる反オバマ集会が開かれた。保守派ラジオトークショーなどでは全国2000カ所で集会が開かれたと言ってるが、主流メディアのほうはせいぜい500カ所くらいだと報道している。どちらにもバイアスがあるので正しい数は定かではない。
こうしたティーパーティ集会についてミッシェル・モルキンのような保守派がブログで報告するのは当然のことながら、最初の頃は鼻であざ笑っていた主流メディアもこの運動があまりに拡大したため、ついに大手のAPですら無視できない状態となった。
ミスター苺もローカルの市役所で行われたティーパーティに参加したが、集まったのは300人くらいだったという。人口がそれほど多くなく、保守派層も深くない南カリフォルニアの当市でもそのくらい集まったというのは、まあまあだろう。それに、すぐお隣の町でもやはり集会が開かれ、そこでも500人くらい集まったそうだ。もっと大きな町になってくると3千とか4千とか集まったところもあるので、全国平均500人として500カ所でも25万人、2000カ所なら百万人、間をとって1000カ所としても50万人だから、これはかなり大きなイベントだったと言える。
リベラルのプロ市民や共産主義団体のアンサーなどが主催した反ブッシュのイベントでは、あれだけのお金をかけて主流メディアの援助も多いにうけても、全国で数カ所で合計してせいぜい三万人くらいしか集まらないことを思えば、プロ市民の援助も受けず、メディアからは完全無視されていたのにも関わらず、これだけの人数を集めたということは、それだけオバマ政権の経済政策に腹を立てている国民が多いという証だろう。
それでもCNNのリポーターのインタビューやニュースアンカーの報道などを聞いていると、集会に集まった人々を完全に馬鹿にしきっているのが明白。
“>シカゴのティーパーティを「取材」した女性リポーターは、参加者にインタビューをしてる振りをして、参加者の返答を遮って自分の意見を押し付けようとした。それを聞いた周りの参加者から「話を聞けよ!」と怒鳴られると、「明らかに反オバマ、反CNNの群衆です。」とカメラに向かって言い、参加者が極右翼のフォックスニュースに煽られているとか悪態をつきながら、それを参加者から抗議されると「家族向けの映像ではないので場所を変えます」とそそくさと逃げ去ってしまった。期待していたより筋の通った返答が帰って来て言い返せなくなって逃げ去ったのだ。
では下記は昨晩書かれたミスター苺のティーパーティーリポート:
今日(4/15)の午後、俺は近所のティーパーティに車で行った。集会はG市の市役所前で行われた。カメラをもっていったので結構いい写真が撮れたから、今夜にでも写真の縮小が出来次第アップすることが出来そうだ。

ほんじゃ最初の数枚

群衆の写真はあんまり撮らなかった。でもこの写真で群衆の規模はわかると思う。俺の観察では300人くらいじゃないかな。もちろん俺は警察のプロじゃないから確かなことは言えないけど。

Scrum

かなり大勢集まって来た。


劇的に落ち込んでる赤線は、もちろんオバマ政権の予算で起きる負債の数値。この看板はかなり出回っていた。

Deficit chart

パーティーで人気があった負債の表。


手作りで可愛い看板も結構あった。これなんかいいよね。オバマのスローガン「チェンジ」と小銭という意味の「チェンジ」を掛けてる。

Change and taxes

オバマ政権の元、確かなのは小銭(チェンジ)と税金だけ。


タージマホールかと思われるG市の市役所ビル。

Glendale City Hall

G市の市役所ビル


この看板は「減税のために働きます」と書かれてる。よく高速の入り口で「食べ物のために働きます」なんて看板掲げてる乞食をもじってる。

Lower taxes

簡潔で見事


国旗がたくさん見られた。

What you see if the image is broken

自由の国アメリカ、、、少なくとも今しばらくは


下記はローカルニュースのリポーターの写真。

Newsbabe

カメラに微笑む女子アナ


この女子アナは、連れのカメラマンと撮影が終わって普通の人みたいにだべってただけなんだが、俺がカメラを向けたのが彼女の視野の片隅に入った途端、テレビ顔になってばっちり笑顔でカメラに微笑んだ。さっすがプロ!
地方ラジオ局のKABCのリポーターも来てた。

KABC

KABCのリポーター


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納税日、全国各地で反オバマのティーパーティ開催予定

この間から、当ブログでも何度かご紹介しているように、アメリカ各地でオバマの経済政策に反対する市民がシカゴティーパーティなるデモ運動を開催しているが、明日の納税最終締め切り日に、全国各地でおおがかりなデモが予定されている。
シカゴティーパーティというのは、アメリカが植民地時代にイギリスによってかけられた不当な税金に抗議してボストン湾に停泊していたイギリスの商船が積んでいたお茶の葉を海に放り投げて抗議した「ボストンティーパーティ」にちなんでいる。
これまでの記事は米国各地で抗議デモ、オバマの施し案に反発の声高まる、と米国各地でオバマ王経済政策抗議のシカゴティーパーティー続発を参照されたし。
これらの抗議運動は、アメリカの主流メディアはほとんど取り上げていないが、動きがかなり大きくなって来たため、リベラルメディアも無視できなくなったとみえ、ここ数日、ニュースと称するメディアによるティーパーティ攻撃報道が続いている。
アメリカの有線放送のMSNBCでは、ティーバッギングという言葉が性的な行為を表す俗語であることを掛けて、議会にティーバッグを送ろうと呼びかけた保守派をおちょくり、ティーパーティ運動をわざとティーバッギングと言い換えて、あたかも性的に嫌らしい行為であるかのような報道をしている。ミスター苺じゃないが、政治的ライバルの行為を、だじゃれでおちょくるくらいしか脳がないとは、MSNBCも下の下だな。
それで明日のティーパーティだが、左翼やリベラル連中は参加者の振りをしてティーパーティに潜入して右翼過激派の馬鹿さ加減を暴いてやろうなどと呼びかけている。アメリカの左翼やリベラルは自分らの馬鹿さ加減を棚にあげて保守派は馬鹿だと思いこんでいるので、そういう発想になるのだが、デイリーコスというアメリカ最大の左翼ブログに寄せられた、あるコメントがいい例である。

明日、私は主人と一緒にリポーターの振りをして荒れ地に挑みます。そしてロードアイランド州のティーバガー達にインタビューするつもりです。質問をいくつか用意してみましたが、他にもあったら是非聞かせてください。(略)

私たちは多少保守派風の質問をして相手を油断させ、相手にがなり立てさせるつもりです。そして人種差別や憎しみや無知さなどをカメラに収め、記録映画にしてYouTubeかなにかにアップするつもりです。
下記が私たちがこれまでに思いついた質問:

  • あなたは何を祝っているのですか?ボストンティーパーティの歴史的な意味合いを教えてくれますか?[ここで彼らがうろたえる超おもろい光景を期待してます。](カカシ注:保守派が自分より国の歴史に疎いと思ってるらしい、『そんなことも知らないんですか?』と反対に聞き返してあげましょう。)
  • これがあなたの最初のティーバッギング? [そうね、ちょっと幼稚かも。でも聞く価値ありよ。](カカシ注:ティーバッギングというのはリベラルが保守派を悪く言うために使いだした言葉だ。こんな質問をちょっと通じている人に聞けば自分が馬鹿サヨだと白状してるようなものだが、大抵の人は質問の意味がわからずに首をひねるだけだろう。保守派は性的にも保守派だからね。)
  • (中略)

  • 政府による税金の無駄使いについて文句を言われたら、「じゃあ、あなたは、イラク戦争に税金が使われたことは認めないということですか?」 [と相手を混乱させます。](カカシ注:混乱してるのは自分の方。反対に自国の防衛に税金を使うのがなぜ税金の無駄使いということになるのだ?と聞きかえして上げましょう。)
  • 左翼・リベラルの奴らは自分たちで作り上げた保守派像が本物だと思い込んでいるので、こんな小細工で保守派を騙せると思ってるんだから片腹痛い。こんな質問をすれば、聞かれたほうは相手の正体をすぐに見破るだろう。だからこの偽リポーターは自分が期待している映像を集めることは出来ないはず。その時のために偽保守派のサクラも用意しておく必要があるだろうな。
    カカシは明日仕事なので近所で開催されるティーパーティには参加できないが、ミスター苺は参加すると言っている。その模様はまた明日ご紹介しよう。


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    オバマニズム、幼稚なオバマ王の世界観 その3

    奇跡に頼る壮大な戦略

    オバマニズム、もしくはそれを含む新左翼主義は政治が「魔法の弾丸」によって解決できると深く信じ込んでいる。どんな複雑な問題もたったひとつの方策ですべて解決出来ると思い込んでいる。過去の何世代に渡る頭の悪い連中が考えだすことの出来なかった解決策は、現代の英雄によって発見されたという信仰だ。 A と Bという一見なんの関連性もない出来事が、なぜか奇跡によって A をすることによって Bをもたらすという考え方なのだ。

    • これまでに過去に何度も多くの国が、いや現在でも世界中の多くの国で、政府が国の経済や給料を厳しくコントロールしてきた。高い税金、厳しい規制、労働組合の廃止、そして5年計画。みんな同じだ。こうした方針が経済を活性した例はない。それどころ常に不景気から大恐慌へとつながってきた。
      ちょっと待った! うまくいかなかったのはザ・ワン(救世主オバマ王)によって行われなかったからだ!今回はオバマが広められた回勅(かいちょく)があるのだ。政府が経済を制覇することによってアメリカは世界の歴史始まって以来の偉大なる経済活性を達成するであろう。そして世界はオバマを永遠のチャンピオンとしてあがめ奉るだろう。 (どうやってそうなるのかなんて野暮なことは聞かないでくれよな。もちろん君らは疑っているだろう。そりゃそうだよ。なにせ君らは資本主義者だからな
    • これまでの外交と違って、偉大なるオバマ王はモハメッド・アクマディネジャドや金正日や、ラウール・カストロやアイマン・ザワヒリなんていう世界の首脳達の間に座りさえすればいいのだ。オバマ政権は前政権と違って彼らの国を侵略し占領する気持ちはない、彼らの子供を殺し婦女を冒涜したりはしないと説明しさえすれば、彼の心から光が輝き通り、諸国はアメリカを恐れる必要はないと気がつくのである。彼らは皆お互いの腕に崩れた折れ、(男らしくだよ、もちろん)泣き笑い合うのだ。核弾頭は太陽発電に生まれかわり、戦争など過去の代物となってしまう、そしてユダヤ人は皆海に追いやられる。めでたしめでたし。 「そして銃も剣も制服も地面に散らばる。」バラク・フセイン・オバマはまさにアクマディネジャドが待っていた男だ。.
    • 頑固で無知な抵抗によって過去の世代は致命的な世界を壊滅に追い込む地球環境変化に目をとじ耳を塞いで来た。だが、聖なる主オバマに導かれた議会が規制案を通せば、即座に地球は冷え始め、海面は低まる。収穫は増え疫病も餓えも空白のなかに追いやられるのだ。王の言葉は地の血だ。俺たちは政策が施行されるのを松までもない。主の言葉だけで、地球はよみがえり空は明るさを増す。そして平和と豊かな雨が我々の頭に — 公平に — 天から降りそそがれるのだ。

    努力なくしての効力、失敗や失望のない成功、まるでマイケル・ジャクソンのビデオ、キャプテンイオみたいに、彼が指を指しさえすれば指先から稲妻が流れ悪い奴らを破壊してくれる。まさに魔術だよ!

    オバマニズム – ミスター苺の感想

    俺、ミスター苺、がこれに気がつくのにはちょっと時間がかかったのだが、オバマニズムのこの幼稚さ に俺はなによりも苛立つ。この英雄と悪者、表面的なシャボン玉の中での考え方、メロドラマみたいな筋書き、そして奇跡を信じる魔術的な考え方。俺たちの国は極度に寛容で進歩的な幼稚園児に乗っ取られたのだ!
    オバマ政権全体になが〜いタイムアウト(反省する休憩)が必要だよ。だが、その替わりに俺たちがみるものは、歴史からのタイムアウト。そして俺たちはその後に恐ろしく暴力的で致命的な目覚めに出会うのだ。


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    オバマニズム, 幼稚なオバマ王の世界観 その2

    英雄と悪玉でなる世界の役者達

    ザ・ワンは光をもたらす。彼に誠実な侍者たちが「よい知らせ」を世界中に広める。(アメリカのみなどと狭いことは言ってられない。)中間などというものはあり得ない。迷える魂たちは救世主オバマの眼差しと感触により驚喜に目覚めるのを待つばかりなのである。
    悪玉の親分と言えば、言わずと知れたジョージ・W・ブッシュ、そして共和党の奴らはすべてブッシュの手下だ。俺たちは意識的な悪であり、常に何かの陰謀と企みながらほくそ笑んでいる、多分小指を口の端に加えながら、、(もちろん俺たちの陰には、黒人牧師ルイース・ファラカンの言うところの本当の悪玉が「裏で操ってる」と考えることも出来るが、ま、それは一先ず置いておくとしよう。)
    英雄・悪役という考え方の一番の利点は、反対意見を自動的に過小評価出来るということだろう。 『もちろんお前ら共和党支持者は政府が経済を統括すべきだとは思わないだろうよ。どうせお前らはハナから貧乏人を食い殺していいと思ってるんだからな。』てな具合にね。

    表面性に導かれる信念

    オバマニズムは表面的な裏付けの全くない無意味な、希望、変革、俺たちが待っていた男、党超越、大胆、拷問の終末、と言ったキャッチフレーズやスローガンに象徴される。だが、オバマやその従者達がこれらの言葉を使う時、前後の関連が全くわからない。希望っていったい何の希望だ?変革って何を変えよってんだ?待っていた男っていうけど、何をやってくれる男を待ってたんだよ?
    「外交」という言葉さえ、その言葉だけでは空っぽだ。ガンジーも外交には手がけていた。だがそれを言うならヒットラーだってそうだろう。
    政策が表面的であればあるほど、その詳細はおぼろげで中身がない。だから批評や攻撃のしようがない。これらの言葉はそれを聞く人個人個人によって好き勝手な想像を促す。そして個人的な幻想によって人々は満足感を持ってしまう。そういう人たちに向かってあんたらの夢は非現実的で実現の可能性はないと言ってみても説得はできない。それどころか感情的な反応が返ってくるのがオチだ、時として暴力的なね。

    武勇伝と社会政策

    オバマや民主党の仲間達が歴史を語る時、(特にアメリカ合衆国の経済の歴史とか、中東での動乱とか)彼らの「理解」する歴史は実際に何が起きたかではなく、小説の筋のように起きるべきだった架空の歴史だ。
    今回の経済危機が起きたのは、共和も民主も一緒になって政府が経済的に余裕のない貧乏人に家を買わせることを奨励した悪政策が原因だったとか、議会が自分たちすら理解できない複雑な法律や規制で不動産業や金融企業をかき回したなんて歴史上の事実なんてつまらない。いや、それより金融企業による陰謀だとか、(特にオバマ任命の指導者たちの多くが信じるようにユダや銀行 の)ジョン・グリーシャムのメロドラマみたいな、なんとかロビーが陰でコントロールしてるとかって説のほうが単純で面白い。
    こうした単純思考はなにかと企業にビッグとつけて特定の企業を名指ししないことでも象徴される。ビッグタバコ、ビッグカーボン、ビッグビジネス、ビッグマネーというようにね。
    そしてアラブ諸国との衝突も執拗な「聖戦」を要求するイスラム過激派が起こしてるものだなんて考え方はつまらない。だいたいそれって人種差別とも取れるしね。だがそれが、一つのあくどい国家(イスラエル)がその悪徳な動機によって他国を乗っ取った事が原因だったとしたら、単純な悪玉に焦点を置く事が出来る。こっちの筋のほうがよっぽども面白いし、実際に打ち破ることもできるじゃないか!
    陰謀論説ってのは常にその根源に、社会が実際の複雑なものではなく、理解できる一律の劇的なもの出会ってほしいという考えがあるのだ。社会が小説のように一つの筋に添って転回しクライマックスを迎え、めでたしめでたしで終わるという代物だ。ここにオバマが崇拝するジェラマイヤー・ライト牧師や元テロリストのビル・エヤースがぴったりはまる。黒人が貧乏なのは彼らの悪い文化からくるものだなどという考えには納得がいかない。子供が学ばないのも勉学する習慣がないからだなどとは思いたくない。それよりも共和党やあくどい帝国資本主義のビッグビジネスと白人至上主義者たちが一緒になって「有色人種」の教育を妨げているのだと考えた方がドラマチックだ。
    (興味深いことに、オバマの内輪では、これらの陰謀には共通するひとつの悪玉がいる。それは言わずと知れたユダヤ人だ。反ユダヤ主義は今世界中で再び台頭している。 そしてその傾向はアメリカ政権の中でも強まっている。
    幼稚な左翼は世界の複雑さや混乱を何よりも恐れ忌み嫌っている。そして子供がよくするように、自分の恐怖心を右翼に反映して、保守派は「白と黒」という単純な考えしか出来ないとし、リベラルは自分らこそが白黒はっきりしない灰色の部分を理解できると主張する。しかしリベラルの行動や政策を観る限り、懸命な大人の方針とはおよそかけ離れている。
    次に続く。


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    ソマリア沖海賊対処で試されるオバマ王

    今朝、水曜日にソマリア沖で海賊にさらわれマークス・アラバマ号というアメリカ貨物船の船長が、海軍の特別部隊によって無事救出されるという喜ばしいニュースが入った。さらわれた状況は下記の通り。

    マークス・アラバマ号は、ケニアのモンバサ港に陸揚げされる国連食糧計画(WFP)、米政府などの援助物資を積んで航行中だった。同船には連れ去られたリチャード・フィリップス船長ら約20人の米国人船員が乗り組んでいた。

     AK47自動小銃で武装した海賊は、現地時間の7日朝、小型船で接近して同船を制圧した。襲われた船員は非武装だったとされるが、4人組の海賊のうち3人を排除し、1人を身柄拘束したという。これまで負傷者はいないもようだが、対応に当たったフィリップス船長が逃亡する3人の海賊に連行された。

    この事件が起きたのは先週の水曜日だが、土曜日になってアメリカ海軍は駆逐艦を使って船長が拘束されている船に接近したが発砲されたため退いた
    ロサンゼルスタイムスの記事から読んでみると、どうやら海軍は特別部隊のシールを送り込んで船長を救出したもよう。当局は詳細は発表できないとしているが、船長に怪我はなく、救出の際に三人の海賊が殺されたとある。交渉に携わっていた四人目の海賊は船に乗っていなかったという。
    ただ、面白いのは記事の最後のほうにアメリカ連邦警察(FBI)はソマリアの海賊を刑事事件の犯人として逮捕するために、貨物船の乗組員などの証人から事情聴取をしていると書かれている。ソマリアの海賊は、海賊だ。犯罪者であることは明らかだろう。なにを今更刑事事件として扱うなどと馬鹿げたことを言ってるんだ?
    私が三月の終わりに日本に数日滞在した時、悪化するソマリア沖の治安に対応して、日本からもさらに二艦の駆逐艦がソマリア沖警備にあたるため出動された。今や事態は急を要する。海賊を単なる犯罪者として扱う状態ではなくなっているはずだ。
    今回はアメリカの船が襲われ、アメリカ人が誘拐されたから大騒ぎになったが、これまでにも外国籍の貨物船が何隻も襲われ、貨物が船もろとも奪われたり、船員が殺されたりさらわれたりしてきた。その度に、貨物や船や人質を取り戻すために各国が身代金をはらったりしてきている。現に11日にはフランスの個人のヨットがシージャックされ、家族5人が海賊の人質となり、救出の際に人質一人が殺されるという事件があったばかりだ。(殺された男性の妻子を含む残りの4人はフランス海軍によって救出された。)
    さて、ここでオバマ王はどうするのか? ソマリアの海賊の暴行は急速に悪化している。このまま放っておくわけにはいかない。それにソマリア国内ではイスラム過激派の反政府勢力がアルカイダと協力して政権を奪回する機会を狙っている。これらの勢力と海賊やテロリストとの直接的な関連は明らかではないが、お互い現政府を嫌い、西側諸国に暴力行為をはたらいているという点では共通している。それぞれの思惑は違っても、このようなグループが協力関係に陥ることは自然の成り行きだ。
    ということはだ、オバマ王は、ソマリア海賊はただの犯罪者だからFBIに任せておけばいいなんて暢気なことを言ってる場合ではないのである。そういう柔な態度がアメリカへのテロ行為を促進してしまうのだ。テロリストを犯罪者扱いして断固たる処置を取らなかったクリントン政権下にイエメン湾岸で起きた護衛艦USSコール爆破事件を思い出してもらいたい。(2000年10月、イエメンのアデン海に停泊していた米駆逐艦がアルカーイダに襲撃・爆破され17名の兵士が死亡39名が負傷した事件)
    クリントン大統領があの事件を真剣に受け止めず、コールを爆破したテロリストに対して厳しい制裁を下さなかったことが、911事件へとつながっていったのである。
    オバマ王はブッシュ前大統領との違いを強調するあまり、ブッシュ大統領がおこなった強攻な対テロ政策も台無しにしてしまうつもりだろうか?そして1970年代に腰抜けカーター大統領がやったように、イランやイスラム圏諸国から見下されあざ笑われ、アメリカ国家を危険にさらすような行為をとるのだろうか?
    今やオバマ政権最初の試練である。


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    オバマニズム、幼稚なオバマ王の世界観 その1

    前回もお話したように、ミスター苺がオバマ王の不思議な世界観について長編のエッセーを書いてくれたので、数回に分けてそれを紹介したいと思う。題して『幼稚なオバマ王の世界観」。今回はその一段。
    子供の目から観た世界像
    俺(ミスター苺)達はみんな頭のどっかでバラク・H・オバマの計画なんてあまりにも馬鹿馬鹿し過ぎるし、古くさいし、本当にあんなこと絶対に提案するわけないって思ってた。
    だが、奴は実際提案しやがった。あのヘレン・カルヂコット博士(Dr. Helen Caldicott’s)の 一方的核非武装をもう一度やろうってんだから参るよ。

    北朝鮮が長距離ロケットを発射したほんの数時間後、バラク・オバマ大統領は「核兵器のない世界」を提案、そしてアメリカ合衆国は核兵器を実際に使ったことのある唯一つの国として「道徳的な責任」があると語った….

    大統領は前ソビエト圏の町において、残りの核兵器はソ連時代の「もっとも危険な遺産」であると直接呼びかけた。
    大統領はまた歴史を指摘しアメリカが先導せねばならないとし、「核兵器力の国として、核兵器を使ったことのある唯一の国として、合衆国は(格非武装という)行為に道徳的な責任がある」と語った。
    オバマはそのためにアメリカは武器を減らす、もしくは全面的に取り除くことを、核兵器不拡散政策を強化する包括的な核兵器実験廃止協定を求める核兵器安全保障首脳会談の席で提案した。そして核分裂性物質の生産を阻止する新しい合意を求めた。
    また大統領は危険な核兵器材料、もしくは「散らばっている核」の掃討を四年以内にすることを提案した。このことに関してオバマは上院議員のディック・ルーガー(共和、インディアナ州代表)に働きかけた。

    俺たちがみ〜んな良く知っているように、ロシアや中共やインドやパキスタンやイスラエルや、そして近々北朝鮮やイランが核兵器を持つ理由はアメリカ合衆国の脅威から自国を守るためだけなんだよな。だから俺たちアメリカが核兵器を取り除きさえすれば、これらの諸国は俺たちを恐れる理由もなくなり、俺たちの後に従って非武装に走るって理屈だ。ニューヨークタイムスが 簡潔に この理論を説明してくれている。:

    オバマ氏は氏の政権は国土安全の手段として「核兵器を減らす役割を持つ」とし、他国にもそのやり方を促すと語った。大統領は先週ロシアのドミトリ・A・メッドヴェデヴ大統領(President Dmitri A. Medvedev)と兵器や備蓄を減らす交渉を始め、今年末までにはなんらかの合意に達すると合意したことを指摘た。また大統領は過去に議会で強い反対にあった総括的な実験廃止の査定に積極的に取り組むと約束した。

    この作戦はアメリカが核兵器の規模を大幅に削り、実験を廃止し、世界の核兵器材料生産を削除する意志があることを示すことによって、ためらいがちな同盟国にや世界のパートナーたちに北朝鮮やイランに対する核兵器協定を書き直し制裁の施行に 協力してもらえるようになる、という考えに基づくものである。

    つまり、アメリカが率先して核兵器を破棄すれば、他の国々がならず者国家に対してすでに存在している制裁を施行するようになるというのだ。なんでだよ?「既存の制裁」というからには他国は現在強力なアメリカの要請にも関わらず、それを今の段階で施行する意志がないわけだ。その同盟諸国が、なんで弱体化したアメリカの言う事を聞くようになるんだよ?オバマは本気で、世界がアメリカの意志に従わないのは、アメリカが強いからだって信じてるのか?オバマは本気で俺たちは悪で帝国主義で戦争好きだから、他国はジェダイ騎士がダースベーダーや帝王に抵抗したように、俺たちに抵抗してるって思ってるのか?
    それこそ神秘的考えの象徴だよ。アメリカの核非武装とパキスタンのそれとは直接的に何の関連もみられない。パキスタンはアメリカのことなんかよりインドのことの方が心配だろう。(無論インドはパキスタンが心配)北朝鮮にしろイランにしろ、勢力を強めることや隣国からの防衛が理由で核兵器を持とうとしているだけだ。ナルシシズムもここまで来ると呆れて空いた口が塞がらないね。オバマは「星に願い事」でも祈る子供みたいに、世界中の核武装がアメリカの武力への脅威のみで起きていると考えてるんだから。
    だがもしも、他の理由で 奴らが核武装をしてるんだとしたら、俺たちの非武装なんて何の意味もない。いや、それどころか俺たちのそんな行為は奴らの核武装を何十倍にも奮い立たせてしてしまうだろう。何故って俺たちが核をもっていないのに奴らが持っているとなりゃ奴らは第三世界ではなく第一世界国としてスーパーパワーになり得る、世界の統括者になり得ると思わせてしまうからだ。世界には核兵器さえ持っていれば先進国だと思い込んでる馬鹿が多いからね。
    オバマ政策の幼稚さは、同じく幼稚な世界観を招く。常に正しい良い奴らと常に悪い悪い奴らで成り立つ表面的な理解力は、メロドラマや迷信的な考えが根底となる歴史観から来るものなのだ。
    次回に続く。


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    更新が続かないことの言い訳

    読者の皆様、最近更新が希薄になっていることをお詫び申し上げます。実はカカシの仕事に大変化が起きておりまして、前の仕事を新人に引き継いでもらうべく、あちこち訓練に駆け回るのと同時に、自分の新しい仕事のための講習などで、こちらもあちこち駆け回るという二重の役目を果たしております。今年もこれでサンディエゴや東京方面に何度か行ってるし、来月はなんとギリシャに出張!
    それに加えて、最近カカシはなにを血迷ったのか、マイスペースとかダイエットブログとか、ろくでもないことまで始めてしまって、全然手が回ってません。マイスペースは写真のアップだけだし、ダイエットのほうはすでに自分で書き貯めてあった日記を転載するだけなので、別にどうということはないと思っていたのですが、これが意外と手間どったりして。
    とまあ、色々いい訳を書いてますが、忙しいのでオリジナルエントリーはかけませんが、ミスター苺がオバマ大統領について色々書いてくれてるので、次回から数回にわけてそちらの方を紹介します。彼はプロの作家なので文章が芸術的すぎて、素人のカカシではうまいように邦訳は出来ませんが、ま、私なりに雰囲気で書かせていただきます。
    ところで、関係ないですが、これは数年前に日本に行った時にも感じたことですが日本では最近、喫茶店て見かけなくなりましたね。この間帰省した時、時間つぶしをする場所を探していたら、ローカル線の駅前に昔ながらの喫茶店を見つけて感激してしまいました。スタバとかもいいけど、やっぱ喫茶店って古いカカシには落ち着くのよね。


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    超牧畜! 羊のライトショー

    これは多分ニュージーランドで制作されたビデオだと思うのだが、羊飼いと電気技師によるすばらしい羊のライトショー。

    空から見える羊の群れによって描かれる映像は本物。牧畜犬を使って羊を誘導し、さまざまな絵姿を作っている。とにかく見る価値あり。


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    オバマアメリカには期待できない日本の防衛

    この間の北朝鮮によるミサイル発射実験で顕著になったことは、日米同盟で保証されているはずのアメリカによる日本の防衛は期待できないということだった。これについて産經新聞の古森さんが書いているのでちょっと引用させてもらう。

    本来、この種の軍事威嚇を無効にすべき日米同盟の抑止力も、国際社会の連帯による「多国間外交」も、北朝鮮の無法行動を阻めなかった点に、日本の安全保障への重大な教訓がある。

     ゲーツ米国防長官は3月末のテレビとの会見で、北朝鮮のミサイルが米国本土に向かってこない限り「迎撃の計画はない」と断言した。同じミサイルが日本領土に照準を合わせて発射されても迎撃対象としないという意味となる。
     文字通りに解釈すれば、日米安保条約の米国の責務に反する重大発言だった。長官の姿勢は北朝鮮の発射宣言へのオバマ政権の対応の異様なソフトさだけでなく、日米同盟を発射の抑止手段として前面に出さない基本とも合致していた。
     ここ数年、日米共同のミサイル防衛はまさに同盟の協力強化の中核であり、今回こそ両国がミサイル迎撃でぴたりと歩調を合わせる共同防衛態勢を示して抑止とすることが自然な帰結のはずだった。だが、北朝鮮が発射を予告して以来、オバマ政権側では、同盟に基づく対応よりも、もっぱら多国間協力の効用が説かれた。

    海上自衛隊は今年の後半に護衛艦による弾道ミサイル防衛の実験をすることになっている。これで「こんごう」「ちょうかい」に続いて三艦目の実験になるのだが、せっかく実験をやってみても実践で使う意志がないのであれば何の意味もない。オバマ王のアメリカが全く頼りにならないとなれば、日本は自力で自国を守る必要がある。今回の北朝鮮の実験はその日本の根性を試す良い機会だったはずなのに、日本はみすみすそれを見逃してしまったのである。
    オバマ王は、そのナイーブな世界観から、自分たちが攻撃的な態度を取りさえしなければ、敵国も攻めて来ないと思っているらしい。そんな柔な態度が北朝鮮に通用するはずはないのに、それが全く解っていないようだ。今回の日米の消極的な態度は北朝鮮をより強気にしたことは確かであり、北朝鮮の核開発はより活発になるだろう。
    アメリカを頼りに出来ない今、日本はどうするのだろうか?


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