東欧ミサイル防衛中止でアメリカの評判をがた落ちさせたオバマ王

アメリカの左翼やリベラルたちは、アメリカはブッシュの強攻政策でヨーロッパ諸国から毛嫌いされていると常にブッシュ政策を批難していた。特にバラク・オバマは皇太子時代から、ヨーロッパ及び他の国々との交流を最優先させ、ブッシュ大統領によって傷つけられた諸外国との交友関係を修正すべきであると主張していた。
だが、一旦王に即位したオバマは、諸外国との交流を深めるどころか、同盟国の面子に泥を塗り、ブッシュ時代に培って来た東ヨーロッパの同盟諸国との関係も台無しにする行為をあとからあとから繰り返している。
アメリカではほとんど報道されていないが、9月18日に発表された東欧ミサイル防衛政策の一方的な中止は、我々が予測した以上に東欧とアメリカの信頼関係に打撃を与えたようである。
ベルギーの新聞、ブルッセルジャーナル英語版が、オバマの東欧BMD政策棚上げについてのヨーロッパでの反応を特集している。
先ずヨーロッパ諸国で共通して言えることは、オバマがロシアから何ら見返りがないにも関わらず、ロシアの要求を全面的に飲んでしまったことへの当惑だ。多くの評論家はこれに関してオバマの外交経験不足が原因だと分析している。例えば英国のデイリー・テレグラフは「バラク・オバマヨーロッパの警備を博打(ばくち)で賭ける」(“Barack Obama is Gambling with Europe’s Security.” )という見出しの記事で、「バラク・オバマは深みに嵌りつつある」とし、「氏の信用度は落ちつつある。単なる演説力ではなく確固たる功績なくしては名誉挽回は期待出来ない」と口先だけで実態のないオバマ外交を批判している。
またヨーロッパの政治家たちは連なってオバマのナイーブさを批判している。例えばドイツでは次期外相と言われる Guido Westerwelle氏は、ドイツ政府はオバマ政権に2013年までにドイツにあるアメリカの核兵器をすべて撤去させるよう圧力をかけるべきだと言い出した。
ほとんどの欧州新聞は、オバマがポーランドとチェコ共和国に政策中止の報告をした際の不器用さにも眉をひそめている。先ずオバマはこのような大事な決定を現地の午前零時過ぎに両国の首相に電話連絡をするという失礼を働いただけでなく、9月17日という旧ソ連がポーランドを侵略した記念日にあたる日付を選んだことの無神経さも指摘している。
オバマ政権の外交の未熟さは、ブッシュ政権時代ヨーロッパにおいて数少ない親米だった東欧において反米意識を高めているという。例えばポーランドでは、ポーランド前防省大臣がオバマの決断はポーランドにとて悲劇的な結果を生むとし「歴史上稀な誤り」と批難している。またポーランド前首相のワレサ氏は「アメリカは常にアメリカの国益しか考えておらず、他国はその目的に利用されているだけだ。ポーランドは今後アメリカとの関係を見直す必要がある」とまで言っている。
またドイツではグリーン党のリーダー、Jürgen Trittin氏がオバマの決断はブッシュのミサイル防衛政策を強く支持していたライバル党のアンジェラ・マーケル首相に恥をかかせたと指摘。オバマ王の決断は「首相のツラにビンタをかわせたようなもの」と批判した。
しかし、オバマの決断がヨーロッパに与えたものは、スーパーパワーとしての力を失いつつあるという印象だ。この見解はヨーロッパのメディアにおいてここ数週間何度も繰り返された主題である。 もっともこれはブッシュ時代にも言われた批判なので今更新しい批判でもないが。イギリスのザ・インディペンデント紙などは「スターウォーズのダウンサイズ(規模縮小)」という政治漫画を掲載した。
ではミサイル防衛政策中止に対するヨーロッパ各地の反応を選りすぐってみて見る事にしよう。
英国:
テレグラフ紙が「この決断によって、オバマ大統領はアメリカ・ロシアの関係の景色を一変させた。」とし、オバマがイランに安保理の条例を飲ませるためにはロシアの協力を仰ぐつもりらしいが、それにロシアが応じるかどうかはまた別問題だと書いている。ロシアは世界における権力は「ゼロサムゲーム」と考えている、アメリカが衰退しつつある今こそロシア台頭のチャンスと考えるかもしれない。オバマ大統領はここ数ヶ月のうちに、世界の相手はそう簡単にオバマの話せば解る式外交にひれ伏しはしないことを学ぶだろう。これは前政権の対抗型外交も効果がなかったのと同じように、と、ブッシュ政権の外交が効果がなかったからといってオバマ政権のやり方が効果を上げる保証はまるでないと言いたいらしい。ことロシアに関してはブッシュ政権はずいぶん圧力をかけていたし、イランもブッシュ時代はあまり表立って西側諸国に挑戦したりはしてこなかった。ここにインディペンデント紙のオバマ政権のみならぬ反米意識がちらっと伺われる。
タイムス・オブ・ロンドンの分析では「ミサイル防衛を放り出してオバマはロシアから何を得たのか?」という見出しで「ブラジミール・プーチンは今朝の朝食でヴォッカで祝杯を上げていることだろう。」として、プーチンは自分の東欧ミサイル防衛に対する断固たる抗議が成果を見たと評価し、クレムリンを再びソビエト時代のように衛星国を広める野心を奮起させたことだろうと書いている。ポーランドとチェコ共和国の忠誠心をロシアからの安全保障と取り替えるということは、合衆国はロシアによる東欧侵略野心に抗議しないという意志を明らかにしたようなものだ。プーチンにとって本日の教訓は明らかだ。妥協しない態度は効果がある。アメリカもヨーロッパ連合も辛抱力がない。モスクワが辛抱強く断固たる姿勢を取ればいずれ成果は上がるというもの。この教訓はソビエト下で占領下にあった各国に警報を鳴らすだろう。
フランス:
レ・モンデ紙(Le Monde)も、「アメリカの決断は非常に高い危険をはらむ」として、ロシアがオバマの好意に同じように反応してくれるだろうかと疑問を投げかけている。ポーランドもチェコもそしてバルティック諸国は非常な猜疑心を持っている。バラク・オバマはその懸念に同調すべきであると結論つけている。
ドイツ:
Süddeutsche Zeitung紙は、「オバマの最大の挑戦はロシアを前に弱腰になったという猜疑心を振り払うことにある」とし、これは単に国内の議会だけでなく、東ヨーロッパ諸国にも証明が必要だと書いている。なにしろ今回のオバマの決断はモスクワに近隣諸国を侵略してもいいというふうに誤解を生ませた可能性があるからだと。ロシアがグルジアに戦車を侵攻させたように。
ザ・ファイナンシャル・タイムス・ドイツランド紙「オバマの決断で非常に珍しい点は、彼の大幅な歩み寄りをロシアからなんの見返りの保証もないままおこなったということだ。」とし、普通アメリカの大統領が相手に何かを与える場合は、それ以上の見返りを確保するのが常識。このように無条件で頭金を払うなど聞いた事がない、ロシアのような危険な相手を前にこんな態度を取るのは、非常に勇気があるかのか、馬鹿がつくお人好しかどちらかだろうとオバマのナイーブさに呆れている。ともかく、ロシアでは妥協しない断固たる姿勢を取れば、オバマは腰を抜かして折れると判断したに違いない。国内でもオバマは腰抜けとみられるだろうし、東欧からは裏切り者と思われるだろう。ともかく同紙はオバマの今回の決断はかなり高くつくはずだと分析している。
Die Welt紙は、オバマの決断は「ナイーブで危険」と批判。東欧の人々は再び西側諸国から見放されるのを恐れ、西と東の間でサンドイッチとなって危険にさらされるのではないかと恐れている。せっかくNATOやEUに加入しアメリカのパートナーとして意識されるようになってほっとしていたのも束の間、今回の決断は第二次世界大戦開戦記念日にグダニスクで行われた式典にオバマが欠席したのに続いて、第二の打撃となった。1980年台の自由解放運動を覚えている人はオバマの決断を歓迎するかもしれないが、共産主義が平和的に終わったのもアメリカが礼儀正しく武装していたからだということを忘れてはならないと警告する。
ベルリンナー・モーゲンポスト紙は「国内における強い反対を押し切ってミサイル防衛を進めていたワルシャワとプラハの政府は、オバマのおかげで馬鹿をみた。」と書いている。2015年以降、アメリカが防衛システムを設置したいと言い出した時、これらの政府は復讐する可能性があるとしている。
Frankfurter Allgemeine Zeitung紙 は、ポーランドもチェコもアメリカと協力することで近隣諸国からかなりの批判を浴びていた。今回のことで、今後アメリカとの協力はよくよく考えてからにすべきであろう、とアメリカは信頼できないことを指摘している。
さて、ここで、私はエレクトロニックジャーナルという日本のブロガーの反応も加えておこう。
同サイトでは、オバマがロシアの協力を得るためにポーランドとチェコを見捨てたように、

これと同じ論法で米国側が「中国が懸念を示すからアジア太平洋地域でミサイル防衛はやめる」と言い出す可能性も十分あり得るのです。
このように、米国に安全保障をすべて委ねていることには不安は大きいのです。オバマ大統領は米国が犠牲になって世界の国々のために働くのは米国の国益に反すると思っているのです。
日高氏は「オバマ大統領とその政権の下では米国の行動はきわめて不透明である」といっています。まして親中国の政権であり米国は中国に依存せざるを得なくなっている――そのことを日本人は十分認識すべきです。

オバマが大統領ではそう言われても仕方ないだろう。


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クレタ島旅行記第六話:真夜中のビッグファットウェディングパーティ

アップデート:パーティでの写真はこちらをご覧ください。
翌日、ミスター苺と近所の海岸で一日を過ごし、我々がヴィラに返って来たのは午後8時半過ぎ。軽い夕飯をすますと、まだ10時にもならないのに二人ともぐったりと疲れきっていた。何故か日光浴は疲れるものだ。10時半までは起きていると頑張っていたのに、いつもは夜型のミスター苺は私より早く寝てしまった。
いびきをかいてるミスター苺の横で、わたしもうとうとしだした11時近く、私は外でがやがやとする人の声に起こされた。夜遅くだというのに我々のヴィラ付近に車が何台も来ては駐車する音がした。ついに我々のヴィラの門をガラガラと開ける音がしたかと思うと、表の庭に車が入って来て駐まる音までした時は、これはちょっと様子を観に行く必要ありと思い、私はパジャマに上着をひっかけて外へ出た。
外に出てみると、騒音は裏の管理人のタジースの家から聞こえて来た。タジースの家はヴィラマノスの裏庭から続いているので、そこを通って家の前までいくと、玄関の前にあるテラスで中年の女達が忙しそうにテーブルを設置し、数人の年配の男達が座ってタバコを吸いながら話をしていた。
男達の一人が、私に気づき、「何か用か?」と英語で聞いた。非常に失礼な言い方にむっとしたが、英語が片言しか話せないとしたら、ぶっきらぼうな言い方でも失礼で言ってるとは限らない。そこで気を取り直して、「音がしたので何かと思って来たのですが、、」というと、英語で話かけた男は奥になにかどなった。するとタジースが奥から出て来て笑顔で私に何か言い手招きを始めた。ワインを指差して私に飲めと言ってるようだった。私が解らずに首をひねっていると、最初に英語で話しかけた男が「明日タジースの息子のマノスが結婚するので、今夜は前祝いをやっている。私はタジースの兄だ。アテネからかけつけた。まあ座ってワインでも飲んでけや。」てなことを言った。そこで私は主人も呼んでくると言ってヴィラに走って戻った。
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妻は興奮して戻ってくると、俺(ミスター苺)に服を着替えろと言う。「タジースの息子が結婚するんですって、今その前祝いやってるのよ!私たちも招待されたから早く行きましょう!」
寝ているのを起こされた俺はぶつぶついいながら起きて着替えると、まるで興奮した秋田犬が綱を引くように私の腕をひっぱる妻の後に従がった。(自分を犬に例えられたと知ったら妻はなんというだろう?)しかし、この宴会はこの旅行のなかでもハイライトのひとつとなった。
これはまさに本場ギリシャのビッグファットウェディングだった。タジースの家に集まった女たちは食べ物を持ち寄り、数々の皿を忙しそうにテーブルに並べていた。その内容はというと、ヤギのシチュー、雄鶏のロースト(残念ながら俺たちを毎朝4時に起こすとなりの雄鶏ではなかった)、ヤギと雄鶏の脂をたっぷり使ったおかゆ、ほうれん草入りのパイ、豆ともやしを蒸したもの、自家製のギリシャパン(イタリアのパンと似ている)、シロップのかかったイチジク(これは常食のようだ)、見た事のないお菓子もろもろ。そして大量な自家製ワイン。
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結婚式の前祝いなのに肝腎のマノスとその許嫁の姿はなかった。彼らは別の場所にいるらしく、翌日の結婚式や披露宴は別の場所で行われるらしかった。ミスター苺は多少英語の出来る親戚の男達と話の花を咲かせていたが、私は彼らから完全に無視された。そういえば、男達はミスター苺の名前はきいたのに、私の名前は聞かなかった。それにテープルの席についているのは男だけで、女性はひとり高価な服を来た偉そうな中年女性だけだった。どうやら席は男とVIPに限られているらしい。
そこで私は席をたち、家の中にはいっていくと、子供達が居間のテレビの前に集まってアメリカンアイドルならぬヨーロッパアイドルのような歌番組に見入っていた。今夜は決勝戦だそうで、ギリシャ代表がもうじき歌うらしかった。大人の女たちはというと、台所に集まってだべっていた。
なるほど、そういうことか。ギリシャの田舎も日本の田舎と同じだ。女たちは料理をし給仕をするが、男達と一緒に食卓についたりはしない。自分らだけ台所に集まっておしゃべりをする。子供達は子供達だけで別の食卓につく。私は特別なゲストだったので男達と一緒の食卓に座るのを許されたというわけだ。
私が台所に入って行くと彼女達は不安そうにじっと私を見つめたが、私が笑って食べ物を指差したりして話かけると、一斉にギリシャ語で話かけてきた。言葉が解らなくても女同士、なんとなく話が通じた。
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ここでふと気がついたことがある。明日結婚するという息子のマノスは当年38歳だ。子だくさんで大きな家族が自慢だったギリシャの家庭状況は大きく変化している。いや、それをいうならヨーロッパ全体が昔からは想像もつかにくらい極端に変わってしまった。この宴会に集まった親戚は20歳以下の若者と60歳以上の老人という二つのタイプに別れ、我々のような30代から40代の中年は一人も居なかった。唯一の30代、息子のマノスは許嫁とどこへやら行っていて居なかった。
俺はこれがヨーロッパの悲劇を表していると信じる。ヨーロッパは死につつあるのだ。いや、厳密ないいかたをすれば、人口減少による自殺をしつつあるといったほうがいい。人口は単に同数を保つだけでも一人の女性あたり2.1人の子供を生む必要がある。だが、ギリシャの出生率はなんと1.36人。ということは一世代ごとに人口は半減するという計算になる。これこそ文明の滅亡といえるのではないか。ギリシャがこの傾向を逆転させない限り、西洋文化発祥の土地ギリシャは20年から30年後にはイスラム教の国となってしまうだろう。
俺はマーク・スタインの「アメリカアローン」という本のイメージは嫌いだが、この事実を見せつけられると反論できない。ヨーロッパが滅びる前に西側諸国が目覚めてくれることを信じるしかない。
翌日は妻は仕事で朝が早いこともあり、まだまだ続いている宴を後に部屋にもどった。我々がまたうとうととし始めた午前2時頃だっただろうか、ホストとその客達が空に向けって銃を放ち始めた。どうやら本格的な祝いはこれから始まるらしかった。


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オリンピック開催地、シカゴ惨敗で赤恥かいたオバマ王

本日行われたオリンピック開催地決定投票では、オバマ王自らが王妃と一緒にシカゴ基盤の人気トークショーホストのオプラ・ウィンフリーまで連れ立ってコペンハーゲンまで出かけて行ったのに、オバマ王出身のシカゴは立候補四カ国の間でどん尻、第一回戦で落選した。

2016年夏季五輪の開催地は2日、国際オリンピック委員会(IOC)の第121回総会で行われた投票の結果、ブラジルのリオデジャネイロに決定した。五輪が南米で開催されるのは初となる。

 同日には、第1回目の投票で米国のシカゴが落選。その後に行われた第2回目の投票では、東京が落選した。最後に行われた投票で、リオデジャネイロがスペインのマドリッドを下し、2016年夏季五輪の招致を実現した。
 AP通信によると、リオデジャネイロはIOC委員の良心に訴えかけたという。同市は、ヨーロッパやアジア、北米では五輪の開催が繰り返されているにもかかわらず、南米で開催されないのは不公平であるという点を強調。ブラジルのルラ大統領は投票前に「今こそ、この不均衡に注意を向ける時だ。五輪の聖火台を、熱帯国で灯す時だ」とIOC委員らに訴えた。

別にアメリカがオリンピク開催地に選ばれようとどうしようと、私個人としてはどっちでもよかったのだが、問題なのはオバマ王の熱の入れ用があまりにも公だっただけに、この落選はオバマが国際社会でいかに素人かを顕著に表してしまい、オバマのみならずアメリカ合衆国が国際社会の恥さらしとなってしまっことだ。
普段はオバマべったりのニューヨークタイムスでさえ、オバマは金メダルどころか銅メダルさえ取れなかったと辛辣な批判をしている。同紙はシカゴが開催地として選ばれなかったことよりも、オバマ王があそこまで個人的に熱を入れて失敗したということを批判している。

この敗北は政治的な比喩として痛感な疑問をもたらす。何故大統領はこの敗北にこれだけの時間をついやし、税金を使い、そして最も大事なことに大統領としての権威までかけたのか?いったいどうやって大統領は投票数についてこのような大きな誤算をしたのか?明らかにシカゴは上位候補ではなかったのにだ。海外での人気は前任よりずっとあるはずの大統領が、その人気を合衆国の利益に還元するのに苦労するのはどういう意味をもつのだろうか?

国の代表たる者、個人的に国際社会に出て行く時は、ある程度の見返りや成功を予測した時のみにするべきである。何の下準備もせずに出かけて行って予想外のことが起きたりすれば、単に個人としてではなく、アメリカという国自体の権威を傷つけることになるからだ。だからアメリカ国民は、オバマがわざわざ出かけて行くからには、オリンピック委員会と内々の打ち合わせがあって、アメリカの当選はほぼ暗黙の了解となっているはずだと期待していたのである。
ヨーロッパ人はオバマのスピーチや笑顔に騙されるほど馬鹿ではないということだ。
ではアメリカ市民はどうなのか、、というと同じことは言えないが、、


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クレタ島旅行記第五話: クレタ島の食事は美味!

クレタ島滞在中はネットアクセスが非常に乏しかったため苺畑よりの更新はあまり出来なかったのだが、カカシがルナというハンドルで書いてるダイエットブログの更新は話題が沿っていたこともあり続けていたので、今回はそちらから転載することにする。
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さて、ギリシャ料理なんですが、私にとってギリシャ料理といえばギロとかシシカバブーぐらいしか思い浮かばなかったのですが、こちらに来てみて、そのメニューの豊富さに驚いています。ま、アメリカの日本食レストランにいくと寿司以外は、天ぷらとチキン照り焼きくらいしか食べるものがないのと同じようなもんで、あれだけ見てたら、日本人はあんなもんしか食べてないんだと思われるのと同じですよね。
こちらに来てとても感激したのは、ベジタリアンのメニューがとっても豊富だということです。名前をちゃんと覚えてないので、あとで検索しておしらせしますが、(ネットの接続がとっても遅いので、リンクをつけるのがほぼ不可能なのです。ご了承ください。)チーズとジャガイモとなすを天火で焼いたキーシュのようなものや、ズキーニとほうれん草のような野菜をゆでてオリーブオイルとレモン汁で食べる山菜料理(英語でマウンテンベジタブルと書いてありました。)とか、とにかくお肉を食べない人、もしくは避けたい人には天国みたいなところです。
もちろんお肉料理や魚料理も豊富です。なにしろ島ですから海鮮料理はとっても新鮮!ゲソを揚げたカラマリも、衣がとっても軽くさっくりしていてとってもおいしい。イギリスのフィッシュアンドチップスとはかなり感じが違って、全然脂っこくないのです。チップスというのはイギリス語でフライドポテトのことですが、こちらのフライドポテトはマクドナルドのみたいに細長くなくて、太くて軽くておいしいです。もちろん出されたものを全部たべたりはしてませんが。
オリーブオイルを豊富に使っている割には、バターのなかにパスタが泳いでいるようなアメリカのイタリア料理なんかと比べて、全然しつこくない。考えた見ればギリシャ料理はバターを使わないみたいです。アメリカだと必ずパンについてくるバターも、特別に注文しないと出てきません。
ムサカとよばれるハンバーグみたいな料理はどこのレストランでも置いてますが、牛のひき肉の上にジャガイモをのせ一番上にチーズを乗せて焼いたものです。時々底に茄子がやズキーニがはいってたりします。
バクラバと呼ばれるお菓子は、普通アメリカなんかだとくるみが入っているので私は食べたことがありませんでした。それが、私が借りてる民家の管理人のおばさんが作ってくれたバクラバにはナッツが入っておらず、初めてたべたのですが、おいしかった!土曜日にハニヤという町のマーケットに行ったときも、あちこちのパン屋さんでくるみのはいっていないバクラバが色々売っていてとってもうれしかったです。
クリート島のパン屋さんて、日本のパン屋さんと似ています。おいてあるパンの種類も似たようなものが結構ありますよ。でも味はまったく違います。私は日本のおかずパンや菓子パンも好きだけど、ギリシャのパンも大好きです。ひとつが結構大きいので、これを一個買ってジュース一本あれば十分お昼ご飯になります。
ハニヤで買い物してスーダ湾を目の前にしたテラスのレストランでの食事は、茄子のディップとヨーグルトときゅうりのディップにブレッドスティック。これで女友達と二人で十分でした。
ちょっとお勧めできないのは、ワイン。なぜか酢と焼酎の間みたいな変な後味のあるワインが多く、特に白ワインは飲めたもんじゃない、というのが多いですね。ただ、食事の後にどこのレストランでも必ず出てくるラキと呼ばれる透明の飲み物は、熊焼酎のようにアルコール度が高く臭いですが、結構いけます。でも飲みすぎると二日酔いがひどくなるので要注意。
というわけで、ギリシャ料理を満喫している私でした!


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オバマ式教育、学校内安全とは同性愛促進のこと!

以前に私はオバマ王によって次々に任命される怪しげな特別顧問たちの話をしたが、またまたその顧問のひとりのスキャンダルが話題を呼んでいる。
今度は『学校内安全特別顧問』のケビン・ジェニングス氏にまつわる話だ。
左翼の既存の言葉を全く違う意味で使って一般人を惑わす手段については、以前にも左翼の二枚舌を見抜く方法で説明したことがある。

既存する言葉の定義の書き換える(Law of tendentious redifinition)

左翼連中はすでに存在している言葉の意味を自分勝手に都合のいいように書き換えるのが得意だ。これにはもともと衝撃的な意味のある言葉の定義を拡大し、元の意味で解釈した一般人に間違った印象を与えるやり方と、言葉の提言を縮小し元の意味で話をしている論敵の説がその言葉にはあてはまらないというやり方や、ごく普通に使われてきた言葉を突然差別用語だと勝手に指定したりするやり方がある。

私はリベラルではないので次々に書き換えられるリベラル風言葉使いにはついていけないのだが、(無論奴らの狙いはそこにあるのだ)リベラルがいう「校内安全」とは、「学校内において同性愛し好の生徒や教師が誰からも批判されずに野放しで同性愛を促進できる環境」を指すようである。
少なくともオバマ任命の「学校内安全特別顧問」のケビン・ジェニングスがそう解釈していることは間違いない。保守派の間では、過激な同性愛促進者が大統領任命の教育関係の特別顧問などという大事な職につくことに関して非常な批判をかもし出しているのだが、左翼の間では保守派によるジェニングスへの批判は「反同性愛者的な差別」であり、保守派はジェニングスの思想を「歪曲」し「虚偽」の供述をしていると反対に攻撃態勢にはいっている。
左翼ブログのメディアマタースなどは、著名な保守派のジェニングス批判を集めて、いかに彼らが「嘘」をついているかを列挙している。だがここでも左翼による定義の書き換えを理解していないと意味が通じなくなる。
左翼が言う「嘘」とは、「事実に反する事」という意味ではなく、「左翼思想促進を邪魔する不都合な事実」のことを言う。だから、「ジェニングスが同性愛を学校内で促進するという行為は良いことである」と解釈すればそれは事実だが、それが悪いことだと解釈すればそれは「嘘」ということになるのである。現にメディアマタースはジェニングが積極的に同性愛促進をしているという「事実」そのものには異論はないのだ。

しかしジェニングスが実際にしたことは、いつか「ほとんどのストレートな人々が同性愛が悪い事であるとは思わなくなる」日がくることへの希望を表現したにすぎない。FRC(保守派グループ)はジェニングの供述を歪曲したが、Good As Youというブログが指摘しているように、ジェニングは寛容について話していたのだ。 氏は「謝った情報によるステレオタイプ」に対抗し、同性愛に関する見解を時とともに変えていくために、GLSEN(同性愛活動グループ)の「本日からの使命」は「希望を失わず世界が別の場所になるという信念を失わない事」 にあると語った。ジェニングスはまた「ほとんどのストレートな人々が、誰かが同性愛を促進していると聞いた時に、それが必ずしも何か悪い事で、促進すべきではない事だと解釈しないように」なる日が来て「ストレートな人々が『同性愛を促進したからって何が悪いんだ?』とかストレートな生徒たちが『プロム(卒業祝賀会)の前に、お前とボーイフレンドでうちへ来てタキシードの試着をしないか?』とか言えるような日が来る希望を語っただけだ。

男同士でタキシードの試着をしあうなんて考えただけでも気持ち悪いが、そういう行為が普通に行われる学校内での環境づくりをしたいというなら、それこそまさに学校内において同性愛を促進していることになるではないか。保守派が抗議しているのはそういう思想の持ち主がアメリカの教育方針を決めるような立場に立つ事なのである。アメリカの信心深い保守派の間では、同性愛は「罪」であると考えている人も多くいるのだ。
さて、問題なのはジェニングスが同性愛者であり同性愛促進運動家であるということだけではない。今回氏の教師としての過去に教師としてはあるまじき行為があったことが明らかになった。
それは21年前、氏が高校の教師をしていた時に当時15歳だった生徒からバス停の公衆便所で知り合った大人の男性の家に行き性行為を行ったという話を打ち明けられた。アメリカの法律では、未成年が大人と性行為を行った事実を知った場合、教育者やカウンセラーという立場にある人は、即刻その事実を当局に通知する法的義務がある。だがジェニングスはそのことを未成年虐待行為として当局に通知しなかった。氏は教育者として未成年者を性的変態の大人から守るという法的義務を怠ったのである。
この話が最初に公になった時、ジェニングスは、そんなことはなかったとすっとぼけていたのだが、ジェニングス自身が、その生徒に大人との関係を断ち切るように指導するどころか、セックスの際にはコンドームを使うようにと、性関係を支持する態度をとったことを誇らしげに語っている2000年の講演のオーディオテープが明らかになり、ジェニングスは自分の過去の行動に対して多少の後悔はしていると表明せざるおえなくなった

21年後、今思えばもっと他の行動を取るべきだったと解ります。もっと詳しく事情を聞き、法律及び医学当局に相談すべきでした。当時教師はそのような場合における訓練を受けていませんでした。すべての教師が基本的な準備をしておくべきでした。私は校内安全・麻薬防止の顧問として、もっと積極的に教師の教育を手助けしていきたいと思います。

過去の過ちから学んで顧問として励むというのは感心する心構えである、なんてこんなうすっぺらな「謝罪」を受け入れるのはナイーブというものだ。この表明を掲載した記事の著者デイヴィッド・ブローディはジェニングスが20年以上も前におきたことを謝罪した以上、これ以上保守派はジェニングスをリンチする道具がなくなったのではないかと書いている。
ブローディの政治思想がどんなものなのかは知らないが、問題はもっと奥深いところにある。ジェニングスは保守派から批判を受けるまで、自分の行動が教育者としてあるまじき態度だったということに気がつかなかった。いや、それどころか、15歳の未成年と大人の男性との性関係を奨励した自分の行為に多いに満足し、そのことを同性愛関係の講演で誇らしげに語ったりしていたのである。21年前に自分は無知だったからなどという言い訳は全く通じないのだ。
第一、ジェニングス氏がどんな教育をうけたのかは知らないが、21年前でも、これが未成年の少女がバス停で知り合った見ず知らずの大人の男性の自宅へ行ってセックスしたという話だったら、その話をきいて、それを当局に通報しない教師などいただろうか? 少年がついていった大人が大量殺人鬼や強姦魔だったらどうなっていたと思うのだ? 
それを少年にコンドームを付けるように指導して大人とのセックスを奨励したのは、ジェニングス自身、未成年と大人との性関係が悪い事だと思っていない証拠だ。ジェニングスはそのような行為が一般の子供達から異常だとか悪い事だとか思われない環境づくりをしたいと宣言しているのである。
こんな人間に教育政策の顧問をやらせてもいいのか?
保守派の批判はそこにあるのだ。


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子供じみたホワイトハウスのフォックスTV局攻撃

ホワイトハウスのスタッフによる子供じみた行動は、左よりの主流メディアですら呆れるようになった。当ブログでも何度か指摘したが、オバマ王並びにその側近達はフォックステレビネットワークを目の敵にしている。それというのもフォックスは他の左巻きネットワークと違ってオバマ王政権に迎合しないからである。
それでも、オバマ王の報道官がたまにジャブを入れる程度ならまだしも、先日オバマ王がおこなったマラソンインタビューでも主流テレビネットワークをすべて招待しておきながら、フォックスニュースだけ招待しないというせこい真似は、オバマ贔屓のニューヨークタイムスにすら「仕返し行為」と批判されたほどだ。
そして本日のホワイトハウスの公式ブロガーによるフォックスニュース攻撃は、通常オバマ政権べったりのAPの記者にさえ、その重箱の隅をつつくような馬鹿馬鹿しい行為を呆れられている。

水曜日のエントリーはホワイトハウスのオンラインプログラムディレクターのジェシー・リーによるものだったが、氏は(フォックスニュースの)グレン・ベックによるオバマのオリンピックのためのコペンハーゲン遠征旅行批判について、「現実審査、誇りを恥に塗り替える」という見出しで批判している。

エントリーではベックがバンクーバーはオリンピックを主催したことで経済的痛手を受けたと言った事に関して、バンクーバーは2010年までオリンピックを主催しないと指摘。明らかにベックはカルガリーと間違えたのだがホワイトハウスのブログエントリーは肝腎な点であるオリンピック開催地が被る経済的負担については言及していない。
同ブログではベックがオバマ側近のバレリー・ジェラットが、オバマ政策崇拝の芸術を創作する芸術家を募るために行われた8月の電話会議に参加していたと言ったことに対しても、ジェラットはそのような会議には出席していないと指摘した。だが、リーは、ジェラットのスタッフが出席していたことには触れていない。

APは、ベックがホワイトハウスのスタッフであるパトリック・ガスパードが悪名高いACORNとは無関係だったことをリーがリンクをつけて実証したとも書いてはいるが、オバマ大統領自身がACORNと深く長い付き合いをしていることは周知の事実であり、オバマの側近が直接ACORNと関わっていたかどうかを立証できないなんてことは、はっきり言ってどうでもいいことだ。
興味深い点はAPが、リーが指摘するフォックスの「嘘」とは単なるあら探しや挙足取りであり、事の真髄については完全に議論を避けている点を言及していることだ。左巻きのAPにしてはこれだけでも快挙と言えるが、贅沢をいうなら、なぜグレン・ベックがバレリー・ジェラットに拘っているのかについても書いてほしかった。
何故オバマ王はシカゴにオリンピックを持って来たいのか、それにはリーが言うようなアメリカの国としてのプライドなどというきれいごとではなく、オバマはオリンピックで値上がりする不動産で金儲けする暴力団や労働組合関係の連中となかよしこよしなのである。バレリー・ジェラットがその一人であることは言うまでもない。オバマはオリンピックを自分の地元に持ってくる事で、個人的に金儲けをしようという魂胆なのだ。オバマ政権ほど腐敗した政権もアメリカ史上珍しいが、その子供じみた行動は左巻きメディアですらげんなりしてきているようだ。


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オバマ王はアフガニスタンを見捨てるのか?

先日、とある政府機関施設を訪問したとき、以前に行った時より警備が薄いなと感じた。何処がどう変わったという詳細を述べてテロリストを元気づける気はさらさらないが、以前ならものものしく武装したフットボールのガードのような若い警備員が居たところに、私でもつつけるような貧弱な老人が制服姿でのそっと立っていたりするのだ。
一緒に居た同僚に「なんだって警備を緩めたりしたんだろう?」と言うと「対テロ戦争は終わったんだよ、しらなかったの?」と皮肉っぽい答えが返って来た。「オバマがそう宣言したじゃないか。それに、最近国内でテロ攻撃は起きてないしね、、、」国内でテロ攻撃が起きないのは、厳しい警備体制のおかげではないか。それなのに攻撃がないから警備を疎かにしていいって理屈は成り立たないだろう。
オバマ王が次々とアメリカ本土や同盟国を危険な状態にさらしている状況はひどくなるばかりだ。最近、オバマ王は、アフガニスタン撤退の根回しさえ始めている。
ブッシュ政権時代には、ブッシュがイラクに気を取られて対テロ戦争に大事なアフガニスタン戦争を疎かにしていると批判していたオバマ王。だがいったん王に即位すると、王はアフガニスタンに増兵するどころか、即刻増兵し政策を強攻化すべきだという地元将軍らの意見に対して渋い顔を見せている。
オバマ王は何を待っているのだ? アフガニスタンは対テロ戦争において最も大切な戦争ではなかったのか? イラク戦争と違ってアフガニスタン戦争は「良い戦争」だったのではないのか? それともアフガン戦争支持も単にブッシュ前政権を叩く道具に使っただけで、本当は最初から興味なかったってことか? 民主主義大嫌いのオバマ王がアフガニスタンの民主化に力を注ぎたくないとしても驚かないけどね。
地元将軍の意見とは裏腹に、国内のアドバイザーたちは一斉にアフガン撤退を唱えており、オバマはその間に入って悩んでいるとか。
先日もホワイトハウスの会議室で三時間に渡ってアフガン政策に関する議論が行われたが、オバマ王はどちらとも結論を出しておらず、来週中に二回に渡ってさらに会議は続くという事だ。
この話を聞いただけでオバマ王とブッシュ前大統領との大きな差がわかる。ブッシュ大統領にとって戦争を途中で放り出すなどということはあり得ないことだった。だからブッシュ大統領がイラク戦争やアフガニスタン戦争について会議をした時は、撤退するかどうかではなく、いかに能率よく戦って勝利を得るかという戦略に関する議論だった。
オバマ王が本気でアフガニスタンは大事だと考えているなら、撤退するとかしないとかではなく、悪化する戦況をいかに好転化させるかを議論すべきである。増兵する否は作戦の問題であり、戦争を放り出すかどうかが話し合いの軸になどなってはならないはずだ。
オバマが現場将軍の意見を素直に受け入れずに、撤退派の意見をながながと聞いているということ自体、オバマ王がアフガニスタンを見放すことを示唆するようなものだ。オバマ王は国民にアフガニスタン戦争が徒労であると説得し、長引く戦争に疲れて来た市民の気持ちを、さらに戦争から引き離そうとしているのだ。
アフガニスタンへの増兵を推薦しているのは、スタンリー・マッククリスタル将軍で、オバマ自らがアフガン戦争の責任者として任命した人物だ。オバマ政権内でも増兵派と撤退派がはっきり別れており、国務長官のヒラリー・クリントン、アフガン・パキスタン特別使者のリチャード・ホルブルック氏は増兵に賛成しているが、参謀長のラーム・エマニュエルをはじめ警備アドバイザーのジム・ジョーンズや副大統領のジョー・バイドンは反対している。
特にバイドン副大統領の「アフガニスタンよりパキスタンに居るアルカイダに直接攻撃を仕掛けるべきだ。」という意見を聞いて、この間セキュリティーアドバイザーのジム・ジョーンズが中距離ミサイル対策である地上BMDより短距離対策の海上BMDに力を入れるべきだと言ったのを思い出した。これは「イラクよりアフガニスタンに力を注ぐべきだ」と言っていたオバマ王の言葉と同じで空しい響きがある。
マッククリスタル将軍は現在の6万8千兵にさらに3万から4万の増兵を要請している。イラク戦争を勝利に導いたデイビッド・ペトラエウス将軍も、統合参謀本部長のマイク・ムラン大尉もこの意見を支持している。ロバート・ゲイツ防衛長官は意見を明らかにしていない。
ホワイトハウス高官は大統領が決断を下すまで数週間かかると発表しているが、選挙後急速に悪化するアフガン状態をゆっくり指を加えて待っている余裕はアメリカにはないはずだ。
はっきり言えることは、今アメリカがアフガニスタンを撤退すれば、アフガニスタンは再びタリバンやアルカイダの手に落ちる。911同時多発テロを生み出したテロ組織の温床が以前にも増して強攻な相手として舞い戻ってくるのである。
そんななかで、テロ攻撃がおきてないからといって警備を緩めて隙だらけのアメリカ。
オバマ王はアメリカを破壊したいのか?


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クレタ島旅行記第四話: ハニヤそのβ

今回の旅行記はリアルタイムでミスター苺が書いて我々夫婦の英語版ブログBig Lizardsに掲載したものから転載する。
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クレタ島の音は犬のほえ声と雄鶏のコケコッコーと野良猫の鳴き声とさかな売りの声と大声で日々の冒険を友人たちと煙草のけむりをもくもくさせてがなりたてるギリシャ男たちの大声との大合唱。この時期(五月半ば)の気温は明け方は涼しく日中は蒸し暑く夜は騒がしく涼しい。
クレタ島に朝はない。少なくとも朝の生活を観察することはできない。一日の始まりは昼からで、レストランや商店が看板を「準備中」から「営業中」にひっくりかえすのは昼過ぎだ。 クレタ島の色は原色ばかり。ブラインドすら鮮やかな色に染められた壁の反射でまぶしく見える。ギリシャは典型的なヨーロッパ南部の国で、錆びの入った男たちがまだ子供もつくらず、短期な男たちや女たちがまだ争いもしていない国。何をするにも熱すぎるのか、でなければ蒸しすぎなのか、でなきゃ寒すぎるかもしれない。
ハニヤのインターネットカフェを出た後、俺と妻のカカシはインナーハーバーに向かった。イスラム経のジャニサーリース聖廟を通り過ぎ(その醜いコンクリートのドームは祈りの場所というより旅行会社のキヨスクみたいだ)東向きに復元した武器のある方向へ向かう。俺は復元されたミノア時代(紀元前1500年)のガレー船を見るのを楽しみにしていた。しかし行ってみると博物館はしまっていた。博物館が開いてるのは午前10時からだが、何故か午後3時に一旦閉めて再び午後6時から9時まであいているのだという。今の時間は午後5時。博物館があくまで時間があるので先に夕飯をすませることにした。
ガイドブックのアドバイスに従って、俺たちはアポストリス2というレストランで食事をした。これは元のアポストリス1からほんの三軒目くらいのところにあった。ここで俺とカカシは二人で魚のフライコンビネーションとグリークサラダ(トマトとキューリの上にフェタチーズが乗っていた。このチーズは俺が食べ慣れてるのよりぽろぽろしていた。)を分け合った。すべてすばらしくおいしかった。昼食を取ったレストランでもそうだったが、このレストランでもサービスでデザートが出て来た。今回はとろりとした蜜に付けてあるイチジクとヨーグルト。これはイチジクをヨーグルトに絡ませるのが必須。ヨーグルトにはバラの花びらの入ったシロップがかけられていた。ここでもラキというぶどうの皮と茎を発酵させたワインのような酒が無料で出て来た。(クレタ島ではレストランやカフェなどどこへ行ってもこの安酒がふんだんに出てくる。)
俺たちがクレタ島で食べたどの食事にも必ずついてきたのが、アメリカではステーキフライと呼ばれるこのフライドポテト。カカシにフラインドポテトは欲しいかと聞くアポストリスのウエイターに、カカシは他にどんな選択があるのかときくと、「フライかフライ抜き」とウエイターは当然という顔で簡潔に答えた。
食べきれなかった魚は翌朝の朝食にまわすことにした。さてここでこの魚フライのコンビネーションの内容をもっと細かく説明しよう。(俺が食べる話にずいぶん拘ってるようにみえたとしたら、その通り。何故って俺にとって旅行の楽しみは食べることにあるんだから。)籠のなかには海老、イカ、鯛、サディーン、そしてちょっと大きめのオレンジがかった名前不明の魚。それからタコも入っていた。これは他のと違って揚げずに焼かれていた。鯛は骨がやたらとあって取り除くのにはテコヅッタ。しかし他の魚は骨も一緒に口に放り込んで、えらも吸盤もすべて奥歯で噛み砕く事が出来た。
クレタ島での運転は冒険だった。特に市街地はひどい。先ず、ギリシャでは時速制限が地元市民と観光客を分けてしまう。センターラインは単なるガイドライン。普通は車線の右よりを運転し、後ろから車が迫って来たらエマージェンシーレーンに車輪がはみ出すくらい右に寄らないと、後ろから抜かす車に追突されかねない。なにしろ相手は前の車がよけてくれると思い込んでるからスピードを緩めたりしないのだ。また、対抗車が自分の車線に入って前の車を抜かそうとすることもよくあるので、そういう時もさっさと右によけないと危ない。
ま、一般的にクレタ島民は運転はうまい(少なくとも技術はある)のでこんな運転でも大丈夫なのだが、俺たちは隣の小さな町に行く途中でパトカーがすごい勢いで走って行くを見かけた。しばらくすると道路脇の溝に嵌ってひっくりかえってる車を見た。警官達は車のなかから運転手を救出しようとしているところだった。それを見てからは妻は一日中びくびくしながら運転していた。
クレタの道路地図を手に入れるのは不可能に近かった。道の名前は数ブロックごとに変わるし、それですらほとんど表示がない。主流な都市名や道名はギリシャ文字とローマ字の両方で表記されているが、大事な表記はほとんどがギリシャ文字。時間をかけてゆっくり読めば、発音することも出来なくはないが、せせこましい混み合った道を他の車にぶつからないように走ってる間に一瞬にして読めるようなものではない。
「ここ」から「あそこ」へ行く唯一の方法は、大きな地図をみてだいたいどの方角に行けばいいかとで決めるしかない。例えばハニヤはナショナルロードのスーダベイ/ハニア出口から北西に行ったところ、というように。そして道路標識など無視してコンパスをたよりにひたすらに走り続ければ、いつかは見慣れた町にたどりつくというわけ。
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カカシ追記:ミスター苺とハニヤに行った時は、ミスター苺のコンパスをたよりにして完全に迷ったが、後で同僚のジェシーと二人で行っ時は、ちゃんと道路標識に頼ってまるで迷わずにすんなり町の中にはいることが出来た。ミスター苺は考え過ぎなんだよなあ、、、


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仏大統領にまで呆れられたオバマ王の夢物語

先日行われた国連の安保理協議会においてオバマ王が放った「世界から核兵器が無くなることを望む」という演説を、現実の世界に生きていない、と強く批判したのは誰あろうフランスのサルコージ大統領。通常は優柔不断で悪名高いフランスだが、現場のジャーナリストが、フランス大統領がアメリカ大統領より確固たる姿勢を示す日が来ようとは誰も予想しなかったとおちょくるほどオバマ王の国連でのパフォーマンスは恥さらしそのものだった。
当ブログをご愛読くださっている読者の方々なら、カカシがいかにこれまでフランスの無行動ぶりを批判してきたかはご存知の通り。もっともサルコージ大統領はこれまでの事なかれ主義仏大統領とは違って、行動力のある人であることは確か。はっきり言ってサルコージ氏にアメリカ大統領をやってもらったほうが、世界はもっと平和になるだろう。カカシに仏大統領のほうが米大統領より頼りになると言わせてしまうオバマ王の情けなさったらない。
リアルクリアポリティクスでジャック・ケリーがSarkozy’s Contempt for Obamaにおいてサルコージ仏大統領がいかにオバマ王の優柔不断に苛立ちを感じているかという記事を書いている。

ニコラス・サルコージは去る9月24日、国連安全保障理事会における核兵器のない世界というバラク・オバマの子供じみた戯れ言に激怒した。

「我々は地球上から核兵器が無くなる日まで決して決してあきらめてはいけません。」とオバマ大統領は語った。
サルコージ大統領が怒っているのはオバマ氏がこの言葉を放った時、オバマ氏はすでにイランのムラーたちが秘密の武器開発施設を持っていることを知っていたにも関わらず、それについて一言も言及しなかったことにある。
「オバマ大統領は核兵器のない世界を夢見ています。でも我々の目の前で二つの国がその正反対のことをしているのです。」とサルコージ大統領。
「イランは2005年から安保理条例をいつつも違反しています。」とサルコージ氏。「北朝鮮は1993年から違反しつづけています。」
「さらなるウラニウム濃縮や国連加盟国を地上から抹消するというイラン指導者の宣言を前にして、…国際社会での話合い提案など何の意味があるというのでしょうか?」

イランのウラン濃縮施設について、オバマ王は大統領就任前からその事実を知っていながらイランとは交渉可能だというふりをして国民を欺いていた。それにういてはこの間も書いた通り。
ジャック・ケリーもカカシと同じ意見で、オバマはイランを牽制したなどとあほらしいことを言っているが、その牽制に対してイランは月曜日ミサイル発射実験で応対した。このミサイルに核兵器弾道が付けられていたたら、ヨーロッパはどうなるのか? オバマが突然キャンセルした弾道ミサイル防衛対策はまさしくこのようなミサイルへの防衛対策だったのに。
オバマ政権は、イランへの制裁にはロシアと中国の協力が必要であり、そのためには東ヨーロッパのBMD政策によっていたずらにロシアを刺激すべきではないと判断したようなことを言っている。だがそれならそれで、ロシアから確固たる保証をもらってからすべきだったはず。オバマはそんな単純な交渉もしていない。
オバマが本気でイランを牽制する気があるのなら、この間の安保理議会は格好の機会だったはずである。核兵器が地球から無くなる努力を止めるべきではないなどとくだらない絵空事を言う暇があったら、何故イランや北朝鮮の国連条例違反について言及しなかったのだ? 何故イランのウラン濃縮施設について強行手段を取ろうと提案しなかったのだ?
オバマ王はそんな努力もせず、シカゴでのオリンピック開催を嘆願すべくコペンハーゲンに向かった。サルコージ大統領が怒るわけである。


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クレタ島旅行記第三話: ハニヤ(Χανιά)そのα

アップデート:ハニヤの写真はこちらでご参照ください。
クレタ島についた翌日は仕事は休み。30時間近い時間をかけての移動の後で翌日から仕事などとんでもないと思ったので、私はわざと他のメンバーたちより早めの到着にした。同僚のジェシーは一応オフィスに顔だけ出しておくといっていたが、私とミスター苺はこの日はハニヤのオールドタウンを訪れることにした。
我々のヴィラがある村はアプタラと呼ばれる小さな村だが、ここから車で30分くらいのところにハニヤという比較的に大きい町がある。サインにしたがって平坦な自動車販売店が建ち並ぶ道を走っていくと、突然ごみごみした街中に入ってしまった。どうやらミスター苺が駐車は不可能だと言っていたオールドタウンに入ったらしい。ミスター苺は大昔に米海軍で戦闘機のナビゲーターをしていたことがあるせいで、いまだにその癖が抜けない。彼は常に私に運転させ「あっちだ、こっちだ」と指し図するのが得意だなのだが、コンパスをみながら北西に向かえばいいと言うミスター苺のナビゲーションにしたがって運転していたら、我々は完全に迷子になってしまった。
わけのわからない、石畳の車一台がやっと通れるような坂道をくねくねと走り回っているうちに海岸線の道についた。ハーバーからは遠くないはずだと考え最初にみつけた駐車場に車を停めた。ギリシャ語のサインがあったが、なんと書いてあるのかわからない。駐車場の目の前にあるカフェにはいり英語で道を尋ねると、店員には英語がまったく通じない。カフェのテラスでコーヒーを飲んでいた中年の男性が、「何処へいくだね?」と片言英語で尋ねてきた。
ハーバーへ行きたいんですが、というと我々は西過ぎるという。もっと東に向かえばハーバーがある。「歩いても1キロもないよ」と教えてくれた。駐車場はこのカフェの客のためのものだったらしいのだが、無料で駐めておいてもかまわないとのことだったので、車はそこにとめたまま歩くことにした。
ハニヤの町は西端と東端に古い壁がある。多分昔は四方八方壁に囲まれていたのだろうが今は西と東の壁だけが残っている。西側から町に近づいた我々は西壁に突き当たった。壁は崩れかけており、日本の城の堀を思い浮かばせるがそれよりもずっと古いのか、誰も修理をしないせいなのか、古墳のような感じだった。
クリート島にいて気が付くことは、何気なく歩いていると、何百年もしくはニ千年以上も前の建物に出会うことだ。ハニヤは地球上でもっとも長く継続している都市なんだそうで、最初のミノア文化、ギリシャ、ローマを通じてずっと四千年も現役の都市として存在してきたというのだから、さもあらんというものである。
ちょっと歩いてニュータウンと呼ばれるハーバー付近の町中に入った。大して大きくないハーバー付近は何軒ものレストランがずらっと並んでいる。日本の市場のように呼子がいて、観光客を引き込もうとかなり積極的な呼び込みがされている。ミスター苺はガイドブックを読みながら、グリークオーソドックス協会が近くにあるからそこへ行こうと歩き始めた。すると角に大きなスターバックスの店があった。
変な話だが、クリート島でただひとつアメリカらしいものを見たのはスターバックスだけ。世界中の何処にでもあると思っていたマクドナルドにはまったく出会わない。ハンバーガーやホットドックやピッツァの店はあったが、ガイドブックでも警告されている通りメニューにやたらアメリカ風の品がある店は値段も高く味も落ちるので避けたほうがいい。これは日本でも、やたら英語のサインの多い店は外国人相手に法外な値段を吹っかけるのと同じだ。
スターバックスを後ろにして南に向かって狭い道を登っていくと、このあたりは小さいがおしゃれな店が建ち並んでいる。道幅は人が並んで三人通れるか通れないかというくらいの狭い道なのだが、ニュータウンにはこういうウサギの穴みたいな狭く曲がりくねった道があちこちにあり、迷うおうがどうしようが信じられないほど素敵な店が並んでいるのだ。そして意外なところで自分の気に入った服だのかばんだの財布だのを見つけることが出来る。私は日本で探しまくってついに見つけられなかった小銭入れのガマグチを、ハニヤのニュータウンで見つけてしまった!
スターバックスを基点に東へちょっと行ったところにグリークオーソドックス協会がある。カトリック教徒のジェシーに言わせるとグリークオーソドックスはカトリックと酷似しているが多少違うところがあるそうだ。中に入ってみて気が付いたのは、カトリック教会なら必ず真正面にあるイエス・キリストの像がないこと。また祈りのためにひざまずくピューと言う台がないことなどに気が付く。たいていの場合カトリック教会は教会内での写真撮影は現金だが、ここではいくらフラッシュをつかった撮影をしてもおかまいなし。神父の衣装も変わっていて、長く白いひげをはやして黒いローブを着ていた坊さんをみて、ミスター苺はユダヤ教のラーバイみたいだと言っていた。
ところで、我々のヴィラからはネットアクセスは全くなかった。旅行会社の話では歩いていける距離にネットカフェがあるということだったのだが、そんな場所は見当たらない。ハニアまで行けばネットカフェがあるとのことだったので、ひとまずミスター苺はそこへいってブログ更新をしたいと言う。まあいい。私はカフェでコーヒーでも飲んでればいいのだから。


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