アル・シファ病院がハマスの指令基地だった証拠が続々現れる、どうしても認めたくないハマス支持ネチズンたち

イスラエルは前々からガザのアル・シファ病院の地下にはハマスの司令部があると主張してきた。しかしハマス大好き主流メディアはこぞってこれはイスラエルの言い掛かりだと言っていた。どこのメディアか忘れたが、イスラエル軍の報道官へのインタビューで「イスラエルが攻撃する標的がいちいちハマスの軍事基地というのは都合のいい言い訳ですね」と皮肉たっぷりに聞いたのに対して報道官は「全く都合はよくありません。民間人の居る場所は攻撃が非常に困難なのです」と憤慨して答えていた。まるでイスラエルが故意に病院や学校やモスクを標的にしているかのような言い方。

しかしイスラエル軍が根拠もなしにこれらの施設はハマスの軍事基地として使われているなどと言うはずはない。もしイスラエル軍が故意に民間人を殺したいと思っているなら、主流メディアがイスラエルがやっていると濡れ衣を着せていることを本気でやり、ガザ全体を焼け野原にしてしまうことも出来るのだ。

さて数日前にIDFはアル・シファ病院を占拠した。IDFは少しづつ発見した武器や監視カメラの映像を流し始めたが、証拠をみせろおら~とやっているネチズンは我慢できないようで、何も出てこないじゃないか~と騒いでいる。ハマスがトンネルに色々な仕掛けをしていることは間違いないので、発見したからといってやたらに入っていくのは危険だ。こういうことは慎重にやらなければならない。しかし昨日やっとイスラエルに批判的な報道ばかりしてきたイギリスのBBC局すらもやはりこの病院はハマス基地だったようだと認める報道をした。下記はそれを紹介してくれた人のXポスト。

この他にもハマスが人質を連れ去ったジープが病院近くで発見されたり、また数人の人質の遺体が病院付近の民家で発見されたりしている。

これについて、ハマスは単に怪我人を病院に運んだだけだなどと言い訳をしているが、それを本気で信じている人がいるのだから呆れる。

JSF@rockfish31: ガザのシファ病院をイスラエル軍が占領した時に病院側から応戦の発砲が無かったのは事実ですね。病院の敷地内ではハマスとの交戦が無かったんです。そして噂の「地下司令部」は発見されず。

何の証拠にもなってないよね。人質が病気だったので病院に連れて来ましたって言い張られたら話は終わっちゃうし。そもそも病院の地下に要塞があるなら人質はそちらにこっそり連れて行く筈でしょう。病院の玄関から人質を連れて来たら周囲にバレやすいわけですけど、本来は人質の居場所は秘匿したほうが有利な筈で・・・

この人は自分のことをミリオタと言って色々詳しいと自負しているが、彼は戦闘作戦というものをまるで理解していない。例えば何故ハマスはイスラエル軍に応戦しなかったのかということだが、それについて別の人がこんなことを返していた。

ガンまにあ@kByElwGuX26G3dg:ニワカがなに妄想を吐いてるのかな? バンカーキャンプ・バトルキャンプ・ベースキャンプの後に。 司令部が在るのだから、司令部周辺で戦闘が無いのはあたりまえ。 何故ならば、IDFがハマス司令部に接近した頃は。 ハマス司令部は後方に撤退して居る訳ですね。

ガンまにあさんはどうやら軍事専門家らしい(本人がそう言ってるだけで、私は確認のよしはないのだが)「麻生内閣のときに、ソマリアの海賊対策で海洋哨戒機の派遣が決まったでしょう。アレは私のアイデアです。 後F15SJをF15MJに改修する案を最初に言い出したのも私です。」と言っている。

Twitter(X)には色々な専門家がいるからやたらなことは言えないな。ところで人質を治療のために病院に連れて来たとか、全く笑っちゃう言い訳だ。自分らでさんざん虐殺やって人質に大怪我負わせて拉致しておいて治療のために病院に連れて来ただ?いい加減にしろ!堂々と病院の表玄関から入ってきたのも、そこがハマスの基地だからで回りの人間もすべてハマス配下の人間だからだと思えばすべて辻褄があう。基地であるなら人質を隠してこっそり裏口から入れる必要はないからだ。

ミリオタといってもJSFさんはミサイルなど兵器には詳しいが、戦争のやり方には全く疎い。

私はイラク戦争の時もそう思ったのだが、戦争を批判的に言う人に限って戦闘とはどういうものなのか知らない人が多くて驚く。私はとうていミリオタではないし、やり方を知っているとは言えないが、イラク戦争当時数人の元軍人のブログを読んでいた。従軍記者のマイケル・ヨン氏など非常に詳しい記事を書いていたので非常に勉強になった。

いちどイラクに特派員として派遣された日本人記者が当時のヤフー掲示板で、イラクで泊った米軍基地内の宿舎の窓際に立ち、米軍兵たちがなにやらやっているのを見ていたら、兵士らから窓際に立つなと注意されたと言う話をしていた。そしてその記者は「よほど記者に見られては都合のわるいことをしているんだろう」というので、「窓際は敵の狙撃兵に狙われる可能性が高いし、もし爆撃があった場合には窓ガラスの破片が当たって危険だから、戦地では窓際に立たないのが常識なのだ、戦場記者のくせにそんなことも知らないのか」と言ってやったことがある。ド素人の私でも解ることを記者が無知だったのは本当に呆れてしまった。


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登場人物の成長結果を出して欲しかった、ザ・ホールドオーバーズ(居残り組)

本日の映画紹介はザ・ホールドオーバーズ(居残り組)。日本で公開されるかどうかは分からないので邦題は私の勝手な意訳。

あらすじ:1970年12月。ボストンで郊外の裕福層の子息ばかりが通う小学校から高校までの全寮制男子学校で高校教師をしている中年男性ポールはクリスマス休暇中キャンパスに残って、種々の事情から家に帰らず学校に残る生徒達の監視役を押し付けらえる。それというのも学校に多額の寄付をしてきた家族の息子を前学期に落第させたことから学長に睨まれていたからだった。

居残り組は主人公の高校生アンガスと宿敵のテディ、高校のフットボール選手で大金持ちの息子ジェイソン、小学生二人はモルモン教宣教中家庭のアレックス、韓国人留学生のユージュンの五人。大人は教師のポール、賄い女性で最近息子が戦死したばかりのマリー、用務員のダニーの三人。大きなキャンパスでたった8人だけで二週間暮らすことになるのだが、ポールはもともと生徒からも同僚の教師たちからも好かれていない変わり者。休みなのに勉強や運動を強制するポールに生徒達はげんなり。自宅が改装中で家に帰らない予定だったジェイソンは、他の生徒達が望むなら親に連絡してヘリコプターを呼んでスキーリゾートに連れて行ってあげると提案。半信半疑だった生徒達だが実際にヘリコプターが迎えに来て、親たちの承諾が取れた生徒達はヘリコプターに乗り込みキャンパスを去っていった。親との連絡が取れなかったアンガスを除いては。

アンガスはもともとは自宅へ帰り母親と旅行をする予定だった。しかし母親は再婚相手の夫と延期していた新婚旅行をついに実現させることになったと言って突如アンガスとの約束を破ったのだ。そして教師のポールが連絡しても外遊中の母親とは連絡が取れなかったため、アンガスは他の生徒たちと一緒にスキーリゾートへ行くことはできなかったのだ。

これで学校にはポールとアンガス、そしてマリーとダニーだけの生活が始まる。まったく気の合わないポールとアンガスだが、色々な出来事を通じてだんだんと心を開いていく。あらすじ終わり

まあこういう映画は予告編を見た時からだいたいの筋の予測はつく。最初は頑固者でいけすかない教師とやんちゃでどうしようもない子供達が共同生活をしていくうちにだんだんとお互い理解が深まっていくといった内容だろうと思っていた。それで前半で四人の生徒が去ってしまったのはちょっと意外だった。せっかく四人の背景を説明しておきながら、それ以降彼等がどうなったのか全くわからない。それと予告編ではもっとコメディータッチの映画に見えたのだが、だんだん深刻になっていき、最後のほうはコメディ映画とは言えない内容になってしまった。

この先ちょっとだけネタバレあり。

後半はアンガスとポールが主要な登場人物となる。ずっと独身生活を送ってきたポールは昼間からウイスキーを飲むアル中で、金持ちの同級生からカンニングの汚名を着せられハーバード大学から追い出された過去があった。自分もこの学校出身なのだが金持ちの息子ではなく奨学金で大学まで行っていたので、同学校に通う金持ち生徒たちにはすくなからぬ偏見を持っていた。しかし、アンガスが死んだと言っていた父親は実は精神病院に入っていたことを知り、アンガスは彼なりにつらい状況にあることを知る。また気丈にふるまっていたマリーも実は息子の死から全く立ち直れていないことも解ってくる。

こうしたことが解るにつれポールはアンガスへの偏見をなくし、二人はだんだんと友情をはぐくむようになる。この段階の表現は非常に良いと思う。ただ私はもう少し二人の成長ぶりを見たかった。たとえばポールはアンガスとの友情を通じて金持ちボンボンたちにもそれなりの悩みがあることを悟り、お酒を諦め生徒からも好かれる教師になるとか、アンガスは勉学に励んでコーネル大学に入学するとか。そういう後日談が欲しかった。

休みが終わって生徒達は戻ってくるが、ポールの態度にはあまり変化が見られない。私はここでクリスマスキャロルのスクルージ風に何か別の人格が現れてくれるのではと期待していたのだがそれはなかった。ただアンガスが父親の病院を訪れたことが母親にばれて罰として士官学校に転校させられるのを防ぐためにポールがアンガスを守って責任を取るくだりはいい。

最後にこの映画はもう少しアップビートで終わってほしかったので、このまま何も変えなくてもいいから後日談を文章でいいから付け加えてほしかった。たとえば、、

ポールは遂に書くと言っていた本の執筆を完成させ、今は教師を辞めて作家としてボストン郊外に在住。アンガスは高校を主席で卒業後、コーネル大学に進学し考古学の博士号を取って同大学で教授に就任といったように。それだけでかなり観客の気持ちがすっきりすると思う。せっかく1970年という時代を背景にしたのだから、その後どうなったのかという話をちょっと付け加えても良かったのではないかと思った。

Cast (in credits order) complete, awaiting verification  

主な配役一覧 IMDbより
Paul GiamattiPaul Hunham
Dominic SessaAngus Tully
Da’Vine Joy RandolphMary Lamb
Carrie PrestonMiss Lydia Crane
Brady HepnerTeddy Kountze
Ian DolleyAlex Ollerman
Jim KaplanYe-Joon Park
Michael ProvostJason Smith
Andrew GarmanDr. Hardy Woodrup
Naheem GarciaDanny
Stephen ThorneThomas Tully
Gillian VigmanJudy Clotfelter
Tate DonovanStanley Clotfelter

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東洋人の祖先はアフリカの黒人だった?

最近東洋人の祖先はアフリカの黒人だったという説を唱える人が増えて来て、Xでアジア人の話を中心にしてる人にやたらにそういう資料を送り付けてくる人がいる。私もTikTokやYouTubeでそういう動画をいくつか見たことがある。しかしこれはどう考えても馬鹿げている。

考古学的に言うと、確かに人類の祖先は皆アフリカから始まっている。現代人は皆アフリカ大陸から出た原始人の子孫である。

現代の人間の直接の先祖はホモサピエンスだが、まだ人間がホモサピエンスになる以前、現代人の祖先人類ホミニンが最初にアフリカから外へ出たのは1.7から1.85百万年前にとされていた。ただ80年代にジョージアでもっと古い人間の化石が発見された。中国やインドなどでは1.6百年前の人間の化石とともに、二百万年くらい前の道具の化石も発見されており、もしかすると最初の人類がアフリカを出たのは2.2百万年くらい前だったのではないかとさえ言われている。

人類とはいっても、これらの人びとは今の現代人とは同じではなく、身体も小さく脳みそも現代人の半分程度しかなかった。ただ道具を使って狩りをしていた形跡があった。

その後アフリカでは人類はずっと進化を続けたが、世界に広まった他の人類もそれぞれ独自の進化を遂げていたと考えることが出来る。7万年くらい前にやっとホモサピエンスという現代人の直接の祖先がアフリカを出る。もっともそれまでにも原始人はアフリカから出て世界中に散らばっており、アフリカの外に住んでいた他のホムニンであるネアンダルタール人と出会い混血も生まれていた。アフリカ以外の国の人類にのみネアンダルタール人のDNAが含まれているというのもそれが原因である。

さて、ここまで書けば私が何を言いたいのかお分かり頂けると思うのだが、確かに今の東洋に最初に訪れたホムニンはアフリカから来た人たちであるが、彼等は現代のアフリカ人とは同じではない。二百万年も前に東洋に訪れたホムニンはヒト科の別の動物なのである。同じ人間ですらないのだ。だから東洋に最初に訪れたのはアフリカ人だったのではなく、我々も現代のアフリカ黒人も同じ動物から進化したというだけの話である。しかも我々はアフリカから出なかったアフリカ人たちとは違う動物のDNAが含まれているのである。

これらの人びとは現代のホモサピエンスではなく、ホモサピエンスの前のホモエレクタスよりも古い人類であり、身体も小さく脳みそも現代人の半分くらいだった。

今、東洋人の祖先はアフリカ黒人だったなどと言っているひとたちは、東洋人の文化は元はといえば黒人のものだったと言いたいようだ。ユーチューブには中国には昔から黒人も住んでいたという動画を上げている人がいるが、それは中国は広い大陸であり色々な人種が入り混じっているということの証明でしかなく、中国の先住民がアフリカ黒人だったという証拠にはならない。中国は非常に大きな大陸であり多くの部族がいる。インドやカザフスタンやロシアやなどと国境を接している。だから伝統的な中国人の顔をしている人も居れば色も黒っぽいインド人のような人もいるし、アラブ系の顔のひともいるし、そうかと思えば色が白く碧目の人もいる。それは単に中国は広いと言うだけの話である。

だいたい中国の先住民がアフリカ黒人だったという人達の証拠というのが、19世紀に撮られた写真にアフリカ系黒人のような人が写っているということだけ。いったい中国がどれだけ古い国だと思ってるんだ。全く呆れかえる。

クレオパトラが黒人だったと言ったと思ったら、今度は中国人は黒人だったとか、本当に何を言ってるんだかわからない。どうしてアフリカの歴史からアフリカの文化や偉人を探してこないのだ?何故他人の文化を横取りしようとするのだ?

こういうのこそ本当の意味で文化盗用というのではないだろうか?

追記:11月19日

思ったのだが、こういうのって結局自分らには高度な文化がないと考えている人々の劣等感の裏返しなのではないだろうか?もし自分らの文化に誇りがあったなら、他人の文化を自分らのものだとか言い出さないはずだ。

例えばどこか日本のお隣の国が、やたらと日本の茶道や剣道や柔道はもともとそちらの国から生まれたんだとか言い張るのと同じで。日本は他国の文化も取り入れ日本なりにアレンジしてより良いものを作ると言うことを誇りに思っているから、自動車は日本で発明されたとか絶対に言わない。


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お爺ちゃんの定期健診

先週お爺ちゃんの健康診断があり、血圧も血糖値もコレステロールも正常。身体はどこも悪くなく至って健康という診断だった。本日脳外科の検診も受けて来たが、認知症の病状は少しづつ悪化しているとはいうものの、身体は健康なのでこのままの状態がまだまだ何年も続くだろうと言われた。こういう病気では寿命はどのくらいなのかと尋ねると、「認知症は致命的ではありませんからね。アルツハイマーになると5~6年で亡くなりますが、お爺ちゃんの場合はアルツハイマーではないから他の病気にかからない限りこの病気で死ぬわけじゃありません。だから身体さえ元気ならまだまだ何年も大丈夫ですよ」と言われた。「ただ、、認知症が進んで本能的なことが出来なくなると、つまり食べ物を飲み込むという本能すら働かなくなったら終わりですね」と付け加えられた。

そういえば、認知症に関する動画で見たのだが、物が食べられない人のために、いろうと言って養分を直接胃に送り込む方法があるそうだ。しかし医療関係者の話ではこれはお薦めできないとのことだった。結局それはもう死にかけている人を無理やり生き延びさせているだけで、とても生きているとは言えない状態だからだそうだ。

お爺ちゃんが食べ物を飲み込めなくなったら、もうそれは死ぬ準備だと思ってあきらめるしかないだろう。ま、いまのところはそんな状態ではないが。

お爺ちゃんには長生きをしてほしいかといえば介護の身としては複雑な気分である。いまのところさほど手はかからないが、もっと手がかかるようになったら私ひとりではどうにもならない。やはり施設に入ってもらうしかないだろうが、お金もかかることだし。出来る限りうちに置いておいた方がいいと思うが、どうしたものやら。

トトロのDVD

お爺ちゃん、トトロのDVDが届いたよ。観る?「観る」トトロトトロと散々踊った後、「もう一回かけろ」今観たのにまた観るの?「もう一回かけろ!」はあ、良かったよ。買った甲斐がある。ところでトトロは英語吹き替えのほうが日本語よりずっといい。演技が上手。

お爺ちゃんはジブリの映画が気に入ったようだったので、キキの宅急便、千と千尋の神隠し、を購入。すでにそれぞれのDVDを三回以上観ている。でもやはり一番好きなのはトトロみたいだ。


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国際法による均衡性の原則は双方の犠牲者数とは無関係

ずっとイスラエルは国際法の均等性の原則を違反していると主張している人がいるので、いったいこの均衡性とは何を意味するのか、どういうやり方ならこの原則に違反しないのか疑問に思っていたのだが、今日Xで弁護士でこの問題には精通しているという人のツイートをよんで合点が行った。結論からいうとこの規則ならイスラエルは違反行為をしていない。Captain Allen@CptAllenHistory

普通メディアや一般人が均衡性proportionalityという言葉を使う時、戦争中の敵と味方がお互い相当の武力を使いお互いの犠牲者数も同程度なければならないと解釈する場合が多いが。実はこれは正しい解釈ではない。国際法における均衡性とは個々の軍事作戦が民間人犠牲者の数にみあうほどの軍事価値があるかどうかという均衡性を意味するのだ。

国際法に置いて標的は軍事標的でなくてはならない。だからハマスがしている民間人を故意に狙う行為は明らかに国際法に触れる。反対にイスラエルがやっている軍事標的への攻撃で民間人が巻き添えになる場合は、例え犠牲者の数が多くても必ずしも国際法には触れないのだ。

たとえばハマスの歩兵で大して重要ではない兵士が民家に隠れたとしよう。そしてこの民家には10人の人間が住んでいたとして、もしIDFがこの兵士一人を殺すためにこの民家を破壊して10人の民間人を皆殺しにしてしまった場合は、およそ均衡のとれた作戦とは言えず違法行為である。

病院や学校やモスクなどは通常は標的にしてはいけないことになっているが、そこが敵側の軍事基地として使われている場合にはこれらは軍事標的となる。こうした場所を軍事攻撃に使う行為そのものが国際法に違法するからである。そして民間人が人間の盾として使われている場合は、それらの民間人も軍事標的とみなされ均衡性の原則には違反しない。しかしこれも、これらの施設が軍事的にどれだけ価値のあるものかによっても民間人犠牲者数がそれに見合っているかどうかが問題となる。病院の地下の小規模の武器庫があるだけでは地上に居る何百人という民間人を道ずれに破壊するというのは均衡性に欠けるだろう。しかし反対にそこにロケット発信装置があったりハマスの重要人物の隠れ家があったりすれば同じ数の民間人犠牲者が出たとしても均衡性はあると判断されるわけだ。

キャプテンアレンによると、イスラエル軍(IDF)には軍事弁護士がついており、ひとつひとつの作戦に置いてそれが国際法に違反しないかどうかいちいち審査していると言う。彼等は軍隊の指揮系統の外にいるため、単に上官から命令されたらハンコを押すような立場にはない。これらの弁護士が間違った判断をした場合には後々戦争犯罪者として責任をとらなければならないので、彼等は非常に慎重である。 そしてその判断が非常に難しい場合には最高裁まで行って審査がされるというのだ。

そしてここで覚えておかなければならないのは、冒頭でも述べた通り、イスラエルの犠牲者数とパレスチナ人の犠牲者数は均衡性の原則には無関係であると言うことだ。だからイスラエルでは1400人しか真でないのにガザではすでに一万人以上が死んでいる(ハマスの言葉以外確認のすべはないが)からイスラエルは不均衡な戦争をしているという主張はナンセンスなのだ。

もうひとつ興味深い統計がある。国連の統計によれば一般的な戦争では一人の戦闘員の死に対して9人の民間人が死ぬのだそうだ。であるから民間人の数の多さのみだけで戦争犯罪がおきているかどうかは判断しないことになっている。イスラエルの攻撃によって民間人が死ぬ度にイスラエルは批判されるが、実はイスラエルの攻撃によって犠牲になった民間人の率は、10月7日以前のジニーンで戦闘員ひとりにあたり0.6人だった!IDFによる民間人犠牲者の数は1:9という国際社会の平均を大きくしたまわるだけではなく、IDFは民間人よりも戦闘員をより多く殺しているという計算になる。これは世界的に非常に稀な現象だ。

実際、イスラエルは、メディアによって、政治家によって、そして国連総会によって、ほとんど即座に戦争犯罪の非難を浴びている。イスラエルの具体的な一撃が国際法の枠内に収まるかどうかを判断するには、比例均衡テストを用いなければならないため、分析を提供する者は、民間人への予想される影響と予想される軍事的優位について、イスラエルがその攻撃を実行する前に考慮した事実をすべて把握していなければならない。イスラエルに批判的な即断を下す人が、そのような情報を持っているはずがないのは明らかだ。

イスラエルの空爆直後や空爆中にイスラエルを「戦争犯罪」だと非難するトーキングヘッドを見かけたとしても、それは何が戦争犯罪を構成するかについての国際法上の実際の法的分析ではないことを理解してほしい。それよりも、あなたが目撃しているのは、世論の目から見てイスラエル国家を悪魔化し、委縮させるというハマスの継続的な心理・宣伝戦キャンペーンの一環である可能性の方がはるかに高い。Captain Allen@CptAllenHistory

全くその通りだ。今イスラエルが国際法に違反しているとがなり立てている輩は何も知らずに適当なことを言っているだけなのだ。

キャプテンアレン:ユダヤの歴史とアイデンティティに情熱を燃やす弁護士・歴史家。知識と分析力をもって、あらゆる立場のユダヤ人と好奇心を持つ人々に力を与えたいと願っている。


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なんとこの私がヒラリー・クリントンに100%同意する日が来るとは!

昨日ヒラリー・クリントンが超左翼リベラル朝番組のThe Viewにゲスト出演し、今のイスラエル・ハマス戦争について語っていた。驚いたのはヒラリーの言っていることは100%正しく、私が完全に同意したということ。以前にヒラリーのユダヤ人嫌いは有名だとか書いたが、彼女の発言は私情を挟まない客観的なものだった。

ヒラリーの夫ビル・クリントンが大統領だった頃、キャンプデイビッドでクリントン大統領はイスラエルとPLOの仲介となり和平条約を結ばせようとした。しかし時のPLO代表のアラファトはすべての条件を拒否、話し合いは決裂した。後にヒラリーが国務長官だった頃もオバマ大統領がイスラエルとPLOの和平に務めたが全く話は進まなかった。だからヒラリーはいかにパレスチナが独立圏となるチャンスを自ら放ってきたかを良く知っているわけである。

「覚えてますか?10月6日まで停戦中だったのです。それをハマスが破ったのです。彼等の野蛮な攻撃によって。平和的な民間人を誘拐し殺害し斬首するという非人道的な野蛮さで。停戦中だったのです。それは保たれなかった。なぜならハマスがそれを破る選択をしたからです。」

全くその通りである。今停戦をがなり立てている連中は、中途半端なところで停戦をやればハマスはその時間を使って再編成し、再びイスラエルに攻め入るということを理解していない。停戦は終戦ではないのだ。ハマスが残っている限りこの戦争は永久に続くのである。ハマスは何度でも10月7日のような攻撃をするとはっきり宣言している。

ヒラリーはこれまで如何にハマスが何度も停戦条約を破ってきたか、ガザの地下にトンネルを掘って武器を貯蓄していたかについて語った。そして時期尚早の停戦は危険であると主張した。完璧な発言だ。火の打ちようがない。

TheViewの司会者女性達は皆左翼リベラルで、特にヒラリーに質問を投げかけていた黒人女性はパレスチナ側に居ることは間違いない。ただ、ヒラリーは通常であればこれらの女性達から神を崇めたてられるほど尊敬されている存在である。だから彼女が断固としてイスラエルは国の存続のために戦う権利があると言っているのには重みがある。

ところで人道的支援のために一時休戦すべきではないかという話についても、イスラエル軍は自らの命を危険にさらしながらガザ市民を比較的安全な場所へ誘導している。この間イスラエル軍は戦闘を中断しているのだ。また避難場所にたどり着いた人々に水やその他を供給しているビデオも観た。国際社会はハマスがは発表する出鱈目な犠牲者数をそのまま報道し、パリウッドと呼ばれているパレスチナによるプロパガンダ映像をそのまま流し、あたかも本当の犠牲者であるかのように見せて世論を煽っている。

避難しようとしているガザ市民を狙撃して避難を阻止しようとしているのはハマスの方なのだが、主流メディアはそういうことは完全無視だ。

駐日パレスチナ領事の不思議なツイート

さて、今日はまだ時間があるのでもう一つの話題。(ってビデオ発信じゃないよ)

最近駐日パレスチナの常駐総代表部というアカウントからハマス擁護のデマ発信が相次いでいる。これには公式アカウント特有の青いマークがないので本当にパレスチナ領事のアカウントなのかどうかかなり疑わしいのだが、今日もこんなことをつぶやいていた。

駐日パレスチナ常駐総代表部@PalestineEmb

イスラエルは病院からトンネルも武器も見つけられず、人質は病院の地下にいたという嘘を捏造した。 同軍の兵士はランティシ病院のカレンダーを指差して「テロリストの名前」が書かれた「人質リスト」の「証拠」と言ったが、文字通り土曜日から金曜日までの曜日がアラビア語で書いてあるだけだった。

昨日IDFはIDFが占拠した病院の地下に武器庫があり、地下には人質が一時的に拘留されていた形跡があるというビデオを発表したのだが、このツイートはそれについての話である。これは全く事実無根の内容なのだが、駐日パが引用した元ツイートはこちら。

イスラエルは病院からトンネルも武器も見つけられなかったので、「病院の地下に人質が保管されていた」という新たな嘘をでっち上げた。IDFスポークスマンは、「テロリストの名前」が書かれた「人質リスト」の「証拠」として、ランティシ病院にあったランダムなカレンダーを指摘している。しかし、その「リスト」に書かれているのは、文字通り土曜日から金曜日までの曜日だけである。@Megatron_ron

私は昨日IDF軍が発表したビデオ全編を観たので、このツイートが嘘であることはすぐに解った。先ず編集されていない元ビデオではIDF軍の報道官が病院の地下へ続くトンネルを指摘。地下で見つかった武器弾薬や自爆テロ用のベストやRPGなどを見せていた。そして別の部屋にトイレや台所やソファなどがあるのを指摘。椅子には足元に足かせとなったであろう輪になったロープ。椅子の上には女性の服が置かれていた。また国連からの救援物資の箱の上に哺乳瓶が置かれており下には紙おむつまであり、明らかに人質が居た形跡があった。このツイートは出鱈目ばかりなのだが、今引用しようとしたら早速コミュニティーノートが付けられていた。

発見された手書きの日数表は、病院で使用するカレンダーと異なり、上の部分にアラビア語で「アル・アクサ洪水の戦い23年10月7日」とハマスのテロ実行日とその作戦名が手書きで記されています 参照 x.com/ryan_stracks/s… x.com/idf/status/172… twitter.com/AndreasShrugge…

(日本語) また切り取られていない元の動画では、ハマス幹部の隠れ家が学校の隣にある様子や、病院地下のハマスの部屋、病院の隣に防爆ドアの付いた地下20mのトンネルと病院屋上の太陽光パネルから電線が引き込まれている様子を紹介しています 参照 元のイスラエル軍の動画 x.com/idfonline/stat… 動画の持ち主に事実関係を確認しない引用は、デマの発信元になるため注意が必要です

元ツイ主はわざと動画を切り取っているので確信犯だが、駐日パのアカウント主は事実確認もせずにこんなことをリツイートするのは無責任じゃないか。本当にパレスチナ領事の公式アカウントなのか、かなり疑わしい。

こちらが元の動画。

それと私は不思議なのだが、ハマスはガザ地下に長距離に渡ってトンネルを掘っていた事実を否定していない。それどころかロシアのメディアを招待して動画を撮り、全世界に宣伝しているくらいだ。エジプトでのインタビューでハマスの親玉はガザのトンネルはハマス戦闘員のためにあるとはっきり証言している。それなのに何故トンネルが発見された動画が出てくると、これはデマだのやらせだのと言い訳するのだろうか?ご自慢のトンネルではないのか?


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NHKの記事、親イスラエル国家のアメリカでなにがおきているのか

Tag:世論調査

Twitter(X)でハマスのプロパガンダを流し続けている日本人自称ジャーナリストのツイッタラーさんが紹介していたNHKの記事(親イスラエル国家 アメリカで何が?若者にパレスチナ支持広がる | NHK)NHKがおもしろそうなので読んでみる。

この記事ではアメリカは伝統的にイスラエルを支持してきたが、最近若者の間でパレスチナ支持が増えていることに触れている。強調はカカシ。

なぜ、若い世代はパレスチナを支持する傾向にあるのか。アメリカ世論や選挙に詳しい専門家は次のように指摘します。ジョージ・ワシントン大学 トッド・ベルト教授

「若い世代は差別と人権により敏感で、抑圧される側に共感する傾向が強いのです。イスラエルはパレスチナと比べて不釣り合いな防衛力を持っていて、イスラエルはパレスチナの人たちを不当に迫害していると感じているのです」

10月中旬にCNNなどが行った調査では、次のような結果が出ています。

「ハマスの攻撃に対するイスラエル政府の軍事的対応は正当性があるか」という問いに対し、65歳以上の81%が「完全に正当性がある」と回答しました。

ところが、18歳から34歳の若い世代では「完全に正当性がある」と答えたのは27%にとどまりました。これを踏まえて、バイデン大統領は軌道修正を余儀なくされています。

記事はこうした世論に答えるようにブリンケン国務長官は人道支援のために戦闘を一時休止すべきだと語ったことを指摘している。

この記事には無論書かれていないが、イスラエル軍はちょこちょこと戦闘を休止してガザ市民が安全に避難できる道を確保。ガザ南部で支援物資の供給なども行っている。そういうことをNHKは報道しているのだろうか?

さて、この戦争が長引けば次の選挙にも影響を及ぼすだろうと続くが、それは確かにそうだろう。ここでも記事は先のトッド・ベルト教授の言葉を引用。

「バイデン大統領にとって本当に深刻な試練です。ガザ地区で爆撃や必要な食料が手に入らない状況が続けば、選挙に大きな影響を与えることになるとみられます。戦闘が長引けばバイデン氏の政策が悪かったことの象徴になり、彼に投票しない人が増えるでしょう」

こういうことになったのも、バイデン政権が弱腰だからハマスは今がチャンスとイスラエルを攻撃したのだろう。もし今でもトランプ大統領が政権を握っていたら、ハマスはおとなしくして攻撃の時期を狙っていたことだろう。

何度も書いてきたように、アメリカは民主党も共和党も同じようにイスラエルを支持してきた。だからイスラエル支持は党派は無関係だったはずである。ところが最近、何故か民主党よりも共和党の方がイスラエル支持が強くなっている。トランプ大統領などこれまでで一番親イスラエルの大統領である。

対応が揺れるバイデン大統領に対し、攻勢を強めるのが野党・共和党です。大統領選挙もにらみ、バイデン大統領の対応は“弱腰”だと批判し、イスラエルを支持する姿勢を鮮明にしています。

10月下旬、私たちが向かったのは、ラスベガスで行われた共和党を支持するユダヤ系のロビー団体の会合。アメリカでは、ユダヤ系のロビー団体が、政治家に多額の政治資金を提供しながら、イスラエル寄りの政策をとるよう働きかけています。人口に占める割合が、推計で2%あまりのユダヤ系の人たちが、豊富な資金力を持つロビー団体を通じて、アメリカの外交政策に大きな影響を与えてきたのです。

会合には日本円にしておよそ30万円の参加費を払って、1000人以上の会員が集まっていました。

この会合では共和党の大統候補がほとんど参加しており、共和党の新下院議長マイク・ジョンソン議員らが次々にイスラエル支持を表明した。トランプ大統領も「私が大統領に戻れば、ためらうことなく、無条件で、100%イスラエルを支持する。残虐な行為への報復を行い、ハマスを壊滅させるため全面的に支援する」と発言。

共和党の間ではこの戦争が始まって以来トランプ大統領支持が増えている。はやり中東問題は実績のあるトランプに任せるべきだと感じている人が増えているせいだろう。それとユダヤ系民主党支持者のあいだでも、どちらの候補者が一番イスラエル支持をするかが重点となると言っている有権者もいる。

さてここから先はNHKお得意の偏向報道。若い学生たちを中心にパレスチナ支持運動が広がっているという話のなかで、こうした運動に参加している学生たちがイスラエル支持者たちに脅迫を受けているという内容になっている。

パレスチナを支持する大規模なデモが行われた、ニューヨークにある名門コロンビア大学。デモを主催したパレスチナを支持する学生団体のメンバーによると、衝突の開始以降、日に日に仲間が増え、インスタグラムのフォロワーは5000人も増えたといいます(11月1日時点)。

ところが、このメンバーが取材に応じる条件は「顔も名前も出さない」というものでした。理由を聞くと、パレスチナ支持者の一覧が、名前と顔写真に加え、出身大学などの個人情報つきで掲載されているサイトがあるから不安だというのです。

「私の個人情報を世界中にさらして、見つけられるようにしてやる、といった脅迫を受けています。ネットを武器として使っています。パレスチナ人に対する暴力を正当化しているのと同じ理屈が、この国の人々の反応を引き起こしているのです」

そして広がるヘイトクライムとして6歳児のムスリム男児が気違い男に刺された例をだしている。ユダヤ人も脅迫を受けているという話は一応書いてあるが、気違い男によるモスリム家族攻撃の一件以外に私はモスリムに対するヘイトクライムなど聞いていない。アメリカの主流メディアのパレスチナ支持偏向報道傾向から言って、もしそんなことが他でも起きていたらすぐさまニュースになるはずだ。

しかし反対にユダヤ人差別のヘイトクライムはあちこちで起きている。この記事が書かれた時点ではまだ起きていなかったが、先日南カリフォルニアでユダヤ人男性がパレスチナ支持者にメガホンで殴られて死亡という事件が起きたばかり。

また大学などユダヤ人学生がパ支持学生たちに追いかけまわされて保身のために図書館に立てこもるなどという事件も起きている。NHKが均衡のとれた取材をする気があったなら、ハマス支持の学生だけでなく、学校へいくのにも身の危険を感じているユダヤ人学生も取材すべきだったのではないか?


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アメリカ陸軍の新しい勧誘コマーシャルが男らしいのは戦争が間近な証拠?

先日陸軍は新しい志願者勧誘コマーシャルを発表したが、その内容が伝統的なマッチョなもので、昔ながらの”Be all you can be, in the army”というスローガンが使われていたことが話題になっている。これは陸軍で自分の最高の可能性に挑戦しようという意味。

背後に流れている音楽は”Be all you can be”の歌で、米陸軍がコマーシャルにずっと使って来た歌だ。今回はメロディーだけで少しメランコリーな調子になっているが、私が若い頃にしょっちゅうテレビや映画館で流れていたのでよく覚えている。

このコマーシャルは一見何気ないものだ。軍隊のCMだから格好いい軍人が格好いいことをしているのを見せるのは当然。しかしここ最近のポリコレな陸軍CMと比べるとまるで違う。先ず登場人物がすべて白人男性。女性は愚か黒人や他の人種が観られない。もしこのCMが1970年代に流れたとしても全く違和感はなかっただろう。

以前に私はアメリカ陸軍は深刻な志願兵不足に悩んでいるという話を何回かしたことがある。そしてその理由として陸軍のWOKEお目覚め主義文化に問題があるのではないかとも書いた。アメリカ陸軍、志願兵激減の危機 – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net) バイデン政権になってからというもの、軍隊ではトランスジェンダーが許可され同性愛者や女性の志願兵もどんどん募られるようになった。志願兵の枠を広げレベルを落とすことで数を増やそうと考えたのだとしたらこの作戦は完全な誤算だった。だいたい軍隊に志願しようなんて男たちはポリコレになど興味がない。いや、かえってそんなところは敬遠するだろう。それで、いまや1973年に徴兵制度が禁止されてから最低の志願兵数へと落ちてしまったのだ。添付記事内でも紹介したが、これが去年起用されたポリコレCM。二人の母親に育てられゲイパレードにも参加したという女性兵士の話だ。

去年発表された陸軍リクルートコマーシャル

ご覧の通り、これのどこが陸軍なんだと思うような内容。

さて、ではどうして陸軍は突然伝統的なマッチョなコマーシャルに切り替えたのだろうか?実はこれは、もしかしたらアメリカは再び戦争をやる気だからではないかという噂が流れている。平和時であれば多様性だのLGBTQ+だのと言ってる余裕はあるが、実際に戦争するとなると頼りになる男たちが必要である。戦場に行って命を懸けて闘ってくれる頼もしいマッチョマンが必要なのだ。ではいったいそんな男たちをどこから集めるのかといえば、やはり伝統的に軍隊文化のあるテキサスや南部の州からだろう。そうしてこうした州の若者で軍隊に入ろうなどと考えるのは保守的な白人男性達が圧倒的に多い。だからそうした男たちにアピールできるコマーシャルといえば、伝統的な”Be all you can be.”なのである。

しかし戦争ってどの戦争だ?まさかバイデン政権は米軍を中東に派遣しようというのではないだろうな。一般的に共和党の方が鷹派だという印象をもつが実はそうでもない。ベトナム戦争は共和党のアイゼンハワー政権の時アメリカはアドバイザー的な存在だったが、民主党のケネディー政権を経てジョンソン政権の時に米軍が出動されて拡大した。コソボ・ボスニア戦争もクリントン政権の戦争である。アフガニスタン・イラク戦争は共和党のブッシュ大統領の時に始まったが、同じく共和党のトランプ大統領が終結させた。バイデンが引き揚げを完全に失敗してタリバンにアフガニスタンを獲られてしまうという体たらくだったが。

つまり米国は民主党も共和党も戦争を始めている。最近の政権で戦争を始めずに世界平和に貢献した大統領は共和党のレーガン大統領とトランプ大統領だけだ。

それはともかく、我々がイスラエルとパレスチナの紛争に気を取られている間にも、中東では色々な問題が起きている。イラクではアメリカ大使館がすでにモスリム過激派によって襲撃されているし、米軍の護衛艦はイエメンからのミサイル攻撃を受けているのだ。バイデン政権は外交が下手すぎるのでイランにも中国にも舐められている。このままだと中国が台湾を襲撃するのは時間の問題だ。そうなったらアメリカは二つも三つも戦線をもつことになるのである。

しかしバイデン政権で軍隊に入りたいなどと思う人がどのくらいいるだろうか?アフガニスタンの無様な撤退劇を見ていると、私が親なら共和党政権になるまでは軍隊に入るなと言うだろうな。

ちなみにこちらが1980年代の陸軍のコマーシャル


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テキサスの高校、男子自認の女子生徒が男役から降ろされた事件、日本文化との違いを考える

アップデート:11月17日現在。この学校はあまりにも批判を浴びたため、女子生徒は主役に返り咲いた。Transgender student reinstated to role in Oklahoma the musical following uproar (msn.com)

11月11日

先日テキサス州の高校で、男子を自認する女子生徒が学校の演劇部で上演する「オクラホマ」の主役に選ばれたのもつかの間、最近出来たテキサスの条令で男子と女子の違いは生得的性で分けられるという規則に従って生得的女子である彼女は男役から降ろされるというニュースを読んだ。これはちょっとやり過ぎだろう。その規則はスポーツ競技やお手洗いや更衣室に関する規則であり、演劇部での配役にまで影響があるというのはおかしくないか?

実は私は随分前からアメリカの方が日本よりも男と女という性別のステレオタイプに拘りがあるように感じていた。特に同性愛について寛容であるようで、実はそうでもない。

この間も書いた通り私は高校時代に演劇部に所属していたが、うちの高校は女子の数が男子の数より圧倒的に多く、その比率は4:1だった。それでクラブ活動では男子はほとんどスポーツ競技に取られてしまい、演劇だの合唱だのといったクラブには男子が入ることは先ずなかった。しかし当時は宝塚が大人気の頃である。我々も宝塚のようなロマンチックなお芝居をしたいと思うと、どうしても女子が男役をやるしかない。それで声もひくく男っぽく見えた私は当然のことながら男役を演じる羽目になった。(別に嫌ではなかったが)日本には女子校や男子校が多いので、異性の役を演じることに違和感がない。だいたい歌舞伎や宝塚が日本の文化として受け入れられているのだから当然と言えば当然のことだろう。

ところが欧米社会にはこういう伝統がない。シェークスピアの時代には女性が舞台に立つのは破廉恥であるとして男性が女性役を演じていたが、それも次第に女優の登場で廃れていった。今やシェークスピアも女性役は女性が演じている。そして何故かそうなってしまうと異性を演じるのはオペラの少年役を女性歌手が演じる時以外はほぼタブーとなってしまった。何故なんだろう?

何十年も前のイギリスの映画で、主役の男性が恋に落ちた女性が実は男性だったという筋の話があった。私はその映画を観た時、この「女性」が最初にシルエットで登場した時から、この俳優は男だと解っていた。しかし非常に美しい人だったので女役を演じているのだろうと思っていた。そしたら映画の真ん中あたりで実は男性だったということが暴露され、主人公が大ショックを受けるというシーンが出て来た。私はこの役柄が女性だと思っていたので驚いたが、この俳優をずっと女優だと思い込んでみていた他の観客たちがハッと一斉に息をのむ声が聞こえ、彼等がいかに驚いたかが察せられた。後で一緒にいた男友達にその話をすると「いや、男が女役を演じるなんてあり得ないよ。僕はすごくびっくりした。てっきり女だと思っていた」と言われた。

アメリカでKPopが人気を博する以前は、日本のジャニーズのようなボーイバンドは「女々しくて気持ち悪い」と思われる傾向にあった。今ではあまりあからさまにそういう表現をする人はいないが、ちょっと前までは少しでもなよなよした男に向かって「ゲイ!」と言って蔑むのは結構普通だった。まだガラケイ電話が普通だった頃、私の同僚アメリカ人男性が日本人の恋人からもらった飾りを携帯に付けてもっていたら、他の同僚から「ゲイ!」といってからかわれていたくらいだ。

それでふと思ったのだが、もしかして今のアメリカのトランスジェンダリズムはこれらのステレオタイプに対する反動なのではないだろうか。男が女っぽかったり女が男っぽかったりすると何かおかしいという先入観が強すぎるから、ちょっとでもその枠に嵌らないと自分は異性なのではないかと思い込んでしまうのかも。いや、異性であると言い放てば自分の趣味を大っぴらにしてもゲイだのなんだのからかわれずに済むという考えなのかも。裏を返せばアメリカって今でも同性愛者に対する非常に根強い偏見を持っているという意味なのではないだろうか。最近同性愛者の間でトランスジェンダリズムほどホモフォビアの概念もないと言われるようになったのはそういうことなのかもしれない。

スポーツやトイレや更衣室で男女を分けるのは当然のことだが、演劇に関してはその役に一番合った人が演じればいい。トランスジェンダーだろうと何だろうと役柄として成立すればそれでいいのではないだろうか?


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キャンセルカルチャー推進者たちが突然言論の自由を言い出す偽善に騙されるな!

本日11月11日にはアメリカはVeterans Day、イギリスではArmistice Day といい第一次世界大戦の終結に連合軍とドイツとの間で休戦条約が結ばれた日を記念して戦没者追悼をする日である。この日は欧米の民主主義が独裁主義から守られた日であるといってもいい。そういう日にモスリムを中心に反ユダヤ人の抗議運動が計画されている イギリスの内務省長官はこのデモは禁止されるべきだと発言。でも主催者側は言論の自由をかかげて許可されるべきだと主張している。

先日ピアース・モーガンの番組でモーガンとダグラス・マレーがこれについて話していたが、マレーは言論の自由はすべての言論を許容するものではないとし、他人への暴力を扇動する行為は言論の自由では保証されていないと語った。世界各地(特に欧米)で起きているパレスチナ支持のデモ行進は薄く隠された反ユダヤ人運動である。いや薄くも隠されていない。彼等はあからさまに「川から海へ、パレスチナに自由を!」”From the river to the sea, Palestine will be free”と叫んでいる。この川とはヨルダン川のことであり海とは地中海だ。つまりこれはイスラエルの領土全般を指すのだ。彼等はあからさまにイスラエル国家殲滅を唄っているのである。

本日テレグラフに掲載されたコラムから読んでみよう。Yesterday’s cancel culture zealots are today masquerading as free speech warriors. Don’t fall for it (msn.com)著者はトム・スレーター。

私は夢を見ているのだろうか?覚醒した(WOKE)左派が突然、表現の自由を心配している。キャンセルカルチャーを神話と呼び、検閲の台頭を真珠を握り締めるような道徳的パニック(被害妄想)として退けて何年も過ごしてきた人たちが、いまや異論や抗議への締め付け、とりわけスエラ・ブレイバーマン(イギリス内務省長官)による明日の「親パレスチナ」休戦記念日の行進を禁止しようとする動きに憤慨している。

う~ん、DeepLの翻訳はなんかぎこちないなあ。イギリス人の話方は皮肉っぽい表現が多いから翻訳は難しい。要するに何かにつけて自分らが気に入らない発言をヘイトスピーチだと言って発言者のキャリアを奪うような攻撃をしておきながら、キャンセルカルチャーなんてものは存在しない、すべて保守派の被害妄想だ、フリースピーチはヘイトスピーチだとまで言っていた左翼連中が、ブレイバーマン内務省長官が休戦記念日のデモ行進はやめさせるべきだと言った途端、言論の自由弾圧だと文句を言い出したという意味だ。

極左翼活動家でガーディアンのコラムニスト及びテレビタレントでもあるオーウェン・ジョーンズは行進を禁止するのは「意図的なヒステリックな運動だ」と批判している。オーウェンは普段は左翼が言論の自由を脅かす危険な権威主義者だと言ってる人たちが、平和的なデモ行進を自分らが気に入らないからといって禁止せよといっていると語った。

ノヴァラメディアのアシュ・サーカーは「なぜイスラエル支持者は違う意見にこうも不寛容なんだろう」とツイートしている。

最近政府が支援金を出している研究革新省(UK Research and Innovation)でEDI(平等・多様性・包括性)のアドバイザーとして任命された二人がハマスを支持するような発言をしたとして政府から警告の手紙が出されEDIグループが解散したことについて、大学の組合UCUのジョー・グレイディー組合長は「言論の自由と学問の自由に対し恐ろしい影響」を及ぼすと科学省長官に手紙を書いている。

これまで言論の自由を鼻で笑っていた連中が、自分らが好き勝手な暴言を言えなくなると、突然言論の自由が大切だと言い出したわけである。

これまで散々他人の言論の自由を踏みにじってきたオーウェン・ジョーンズは昨晩、自分らは真の言論の自由の熱意を持っていると述べ、左派に対して「実際の言論の自由」を求めるキャンペーンを展開するよう呼びかけた。UCUはこのビデオの一部をソーシャルメディアに掲載したが、大量の批判コメントが殺到したため削除した。

このビデオが炎上したのも当たり前だ。これまで大学組合は左翼以外の違う意見を全く受け入れてこなかった。散々違う意見をヘイトだなんだと悪者扱いしておいて、大学構内における言論弾圧の批判に対しては、大学ではそのような問題は生じていないとすっとぼけてきたのである。

2020年、ジョーンズはサーカー組合長に関する批判をツイートしたオックスフォードの従業員を首にしようとした。UCUはイスラエル支持学者や教授をブラックリストに載せるBDS運動に支援金を出していた。またトランスジェンダー概念に批判的な教授らへの攻撃もすさまじく、サセックス大学のキャサリーン・ストック教授は.何か月にもわたる嫌がらせに耐え切れず辞任に追い込まれた。

抗議運動をする権利に関しても、左翼連中はコロナ禍でロックダウンに反対する人たちの運動が制限された時に何も言わなかった。政府による市民の行動の制限という歴史始まって以来の弾圧への抵抗は左翼にとっては支持する価値はなかったらしい。それでいて「川から海へ」というイスラエル殲滅を唄いながらテロリスト集団のハマスの旗を振りながら行進する運動は自由の戦士として尊敬されるべきだというのである。

しかし、スレーターはジョーンズらの行動が一貫していないというのは正しくないと言う。いやむしろ非常に一貫している。「二重基準」という点において。彼等の言う言論の自由とは自分らに賛成する言論なのであり、反対意見には言論の自由などないという姿勢は一貫しているというわけだ。

スレーターはハマス支持者の言論もまもられるべきだという考えで、悪いスピーチに対抗するのは良いスピーチだという。パレスチナ支持者の本音を暴露し、それに対抗していくことこそ真の言論の自由を守るということになるというのである。

しかし、表現の自由に関するトーリー党の二重基準は、覚醒した左翼の偽善に比べれば屁でもない。彼らは言論の自由を信じていない。彼らは言論の自由を信じている。そして我々は、彼らがそうでないふりをするのを許してはならない。

私はハマス支持の行進は禁止されるべきだと言う内務省長官の意見に賛成だ。まずArmitice dayはイギリスの戦没者を追悼する日であり、イギリス国家への尊敬心を表わす日である。パレスチナ支持なら別の日にやればいいのであって、なぜこのような神聖な日にやらなければならないのか。これはイギリスという国家を侮辱する行為だ。それにダグラス・マレーも言っているように、他民族の絶滅を唱えテロリストを讃える運動は言論の自由で守られていない。このような脅迫運動が正当なものであるという扱いをされれば、ユダヤ人差別をイギリス政府が認めているということになってしまう。そんなことを許したら、今後ソーシャルメディアでも「ユダヤ人を殺しに行こう」「ユダヤ人経営のビジネスを破壊しよう」などという発言が横行し、ユダヤ系市民の身が危険にさらされることになる。

イスラエルから拉致された人質の写真ポスターを剥がしている人たちだが、最近Twitterではこうした人の顔を晒すアカウントがある。最近の顔面認証アプリが性能が良く、自分顔をネットで掲載したことのある人はすぐに誰なのか特定されてしまう。私は一度主人の同窓会に同席して団体写真に加わったことがあったが、その写真が私のフェイスブックのタイムラインに上がってきたときは驚いた。

というわけでポスターを破ったり、自分のソーシャルメディアでハマス支持をしたりユダヤ人差別をしたりしている人たちが次々に解雇されている。私はこれらの人びとに同情は微塵も感じない。今までちょっとしたことで人種差別者の汚名を着せられてキャンセルされたひとたちのことを思えば、実際にテロ支持をしている人たちがキャンセルされるなど当然である。ダグラス・マレーやディサンティス知事が言っているように、これらの人びとが移民であるなら、さっさと本国へ強制送還すべきだ。帰化人であれば国籍も剥奪すべきだ。何故ならアメリカ国民になる条件としてアメリカ政府を覆すような団体を支持していないことが含まれているからで、テロリストを支持するということは、その条件を満たしていないからである。


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