左翼の暴力は無視して右翼とテロの関係をでっちあげる左翼メディア

前回も書いた通り、アメリカの左翼・リベラルメディアは、先日のニューヨークのテロ未遂事件の犯人がパキスタン出身のテロリストであるにも関わらず、それを無視してテロは右翼の仕業だとかティーパーティーのメンバーに違いないとか、お門違いの批難を繰り返している。
だいたいだ、なんで愛国心の強いティーパーティーがアメリカ打倒をうたいあげるイスラム過激派テロリストと手を組んだりするのだ?それをいうなら対テロ戦争に反対の反米エーコーンとか労働組合暴力団とかとのつながりの方を究明すべきではないのか?
テロをテロと呼ばず守りが甘いオバマ政権の国土安全保証局が、搭乗禁止になってる犯人をもう少しで見逃した事実はお咎めなしなのか?
左翼リベラル連中の新しい作戦は、ティーパーティーは過激で暴力的な人々の集まりであり、人種、性別、性嗜好などへの差別者ばかりの団体だという印象付のための情報操作に余念がない。それで主流メディアは、ティーパーティーの反高税の抗議や防衛強化精神をヘイトスピーチだとか何だか言っていかにも危険な運動であるかのように報道している。
あげくの果てに、ニューヨーク知事のブルームバーグなどは、国内のパキスタン出身者やイスラム教徒へのバックラッシュは断固許さんなどというくだらない発言をしている。そんなありもしないバックラッシュなんかに気を取られる前に、過激派イスラム教徒が合法にアメリカ市民として帰化できたこと、テロ容疑者とされていた人間がやすやすとパキスタン行きの飛行機に搭乗出来た事に関する警備の不行き届きについて言及すべきなのではないのか?
ニューヨーク市民の安全を守ることと、イスラム系移民へのバックラッシュ阻止と、どっちが重要なんだよと、カカシは聞きたい!
意見の違う相手を暴力で威嚇するのは左翼連中のすることではないか。先日もメーデーのデモ行進で、サンフランシスコで反移民を唱える保守派抗議者が左翼連中によって殴る蹴るの暴行を受けるという事件があった。それだけではない。サンタクルーズ市では、左翼連中がデモ行進をした商店街で商店が焼かれたり破損されたりという被害が続出した。
メディアはこういう左翼団体の暴力を無視し、ありもしない右翼団体の暴力をでっちあげ、根拠もないイスラムテロリストとの関係まで示唆するという信じられない行為に出ている。
もちろんこういう情報操作はオバマ王のお墨付きだ。
このままオバマ独裁政権を放置すれば、いずれオバマ王が保守派の意見そのものがヘイトスピーチだと言ってとりしまり、人権擁護法に触れるとかなんとかいって(そんな法律は今のところアメリカには存在しないが)保守派や右翼が自分らの意見を述べただけで逮捕される日が来るだろう。


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パキスタン出身のNYテロリストは反オバマケアの一匹狼だって?なんだそりゃ?

ニューヨークでのテロ未遂事件で、本日パキスタン出身のアメリカ帰化人の容疑者が逮捕され、本人も罪を認めているという話が報道された。

NYテロ未遂事件 パキスタン出身の容疑者、関与認める
2010/5/5 8:29
 【ワシントン=弟子丸幸子】米ニューヨーク市の繁華街タイムズスクエアで起きたテロ未遂事件を巡り、ホルダー米司法長官は4日の記者会見で、逮捕したファイサル・シャザド容疑者はパキスタン出身者と正式発表、事件への関与を認めたと明らかにした。ロイター通信が伝えた米検察当局の話によると、パキスタンで爆弾製造の訓練を受けたと供述しているという。
 ホルダー長官は会見で、テロ行為、大量破壊兵器の使用未遂など複数の罪で起訴する方向になるとの見通しを示した。
 ロイター通信などによると、シャザド容疑者はカラチの出身の30歳の男で昨年、米国に帰化。妻と2人の子どもがおり、昨年6月までマーケティング会社に金融アナリストとして勤めていた。妻子はパキスタンにいるもよう。今年2月まで約5カ月にわたりパキスタンに滞在していたという。
 シャザド容疑者は3日夜、ケネディ国際空港(ニューヨーク市)で、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ行きのエミレーツ航空機に搭乗していたところ、逮捕された。米連邦捜査局(FBI)は渡航禁止リストに同容疑者をのせたことが逮捕につながったとしているが、搭乗がなぜ可能だったかが焦点になっている。
 ギブズ大統領報道官は4日の記者会見で、エミレーツ航空が容疑者の搭乗を許可した理由も調査の対象になっていると明らかにした。

この事件の詳細はまだ解っていない。ただ、犯人が最近パキスタンに長期滞在していたなどの様子から伺って過激派イスラムテロリストに勧誘されていた可能性は高い。いや、もしかしたらテロ目的で長期計画を立ててアメリカに帰化していたのかもしれない。何にしても、これがイスラム過激派によるアメリカに対するテロ行為であったことは本人が真っ先に認めるところだろう。
にもかかわらずだ、こういう事件が起きると必ずアメリカ政府や主流メディアは、この暴力が独立した精神異常者による犯罪で、外国のテロリストとは無関係だと言いたがる。まだ事件の詳細がはっきりしていないうちから、テロは国産で多分右翼のニオナチかなんかのメンバーの仕業だろうと憶測する。その証拠も上がらないうちから「これは右翼の仕業に違いない」と言い出す。(後で犯人が左翼だと解ってもそれを報道する気などさらさらない)
犯人の名前が今回のようにファイサル・シャザドだとかモハメッドとかアクメッドとかいうような、いかにもイスラム教徒の名前でパキスタンだのサウジ出身だのという男であっても、アメリカ国産の右翼の仕業だなどと平気でいうのだから信じられない。
いや、捕まった本人が「おれはジハードのためにやったのだ、アラーアックバー!俺の他にも聖戦者はいくらでもいるのだ、アメリカよのろわれよ〜!」とか叫んでいても、オバマ政権も左翼メディアもテロリストは一匹狼でアメリカの右翼だミリシャだと言い張って引かない。ニューヨーク州のブルームバーグ知事などは、犯人は国産のオバマケアに反対するティーパーティーメンバーだろうなどと言ったりしているのだから信じられない1
どうして左翼連中は、イランにしても北朝鮮にしても、本当の敵を敵として認めようとしないのだ? 何故架空の右翼団体などを持ち出すのだ?


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『ティーパーティをぶっつぶせ!』反対側の暴力をでっちあげる米民主党

健康保険改悪案が通過した途端、オバマ王も民主党もそして大本営放送の主流メディアも、こぞってティーパーティー参加者たちからのヘイトメールだの脅迫状たらいうものを持ち出して来て、あたかもティーパーティーが極右翼の暴力的な過激派の集まりであるかのように報道し始めた。
特に、法案が下院で通った直後、勝ち誇ったペロシ議長は小槌を片手に黒人議員たちをはべらせてティーパーティーの抗議集団の中をにたにた顔で行進するという嫌らしいパフォーマンスを見せた。これは明らかに、抗議者の間からペロシ女史や民主党議員たちに寄せられる罵倒をけしかけるのが目的だった。ところが、左翼やリベラル連中と違って保守派の抗議者達は礼儀正しい。たとえ敵側と言えども失礼な罵倒など浴びせない。
だが、そんな事実にひるむペロシ女史ではない。翌日、女史は群衆から唾を吐きかけられたとか、一緒にいた黒人議員たちに黒人蔑視の言葉が15回も投げかけられたと大騒ぎし、主流メディアは裏も取らずにそのまま、あたかもそれが事実であるかのように報道した。
(オバマ王をナチだと呼んでる批評家がいるというのも左翼リベラルメディアがそういっているだけで、私は実際にそんなことを言ってる批判はきいたことがない。それに比べてブッシュ大統領をナチとかヒットラーとかいって侮辱したのはいくらでも聞いたことがある。)
しかし、アンドリュー・ブレイバートが指摘するように、何百と居たプロのジャーナリストの他に、携帯電話のカメラやらipodやら、個人が持っていたものを合わせた何千というビデオカメラのどのひとつにも、そういう映像も音声も録画されていないのである。
抗議者達の無礼ぶりを録画するのが目的でのペロシ女史と取り巻きの行進。もしそんなことが本当に起きていれば、主流メディアのビデオが見逃すはずがない。
民主党はティーパーティーの大多数が白人男性で人種差別者であるという印象を国民に与えようとしている。だが、実際には参加者の過半数は女性であり、参加者には黒人も東洋人も、それこそ多様な人種が含まれている。ティーパーティーは人種とは無関係なのであり、左翼による独裁政治から国を守りたい愛国者たちの集まりなのである。
左翼リベラルはティーパーティに参加する少数民族を裏切り者扱いし、それこそ脅迫に余念がない。ティーパーティーで暴力沙汰が起きているとしたら、それは左翼連中によるものなのである。
この間、上院の与党リーダーであるハリー・リードの選挙区にで行われたティーパーティ集会などがそのいい例だ。左翼プロ市民団体から雇われた暴力団員たちはティーパーティー集会に現れ、交通を間違った方角にわざと誘導したり、集まった人々に生卵を投げるなどの暴力的行為に出た。怒ったティーパーティヤーたちから暴力的な反応をけしかけ、それをビデオに撮るのが目的だった。
しかし、ティーパーティー参加者から思ったような反応が得られないとなると、民主党の党員は、その場に居たブレイバート達が卵を投げたと警察に通報したりした。無論ブレイバートとそのスタッフには左翼連中が卵を投げてる映像があったので、左翼の作戦は裏目に出た。
この左翼による暴力的な集会妨害は保守派ブロガーたちの間では注目を浴びたが、主流メディアは完全に無視した。
昨日も紹介したが、オバマ王はあたかもティーパーティー参加者が暴力的な運動をしているかのように言い、自粛をもとめる発言をした。本当はオバマ王のシカゴマフィア的な暴力団が保守派の運動を暴力的なものにしようとけしかけているにも関わらずである。
我々保守派は、この汚い左翼連中の策略に嵌っては行けない。ティーパーティーに人種差別的な看板を持って現れる参加者がいたら、それは左翼の回し者である可能性が多いにある。そういう連中には即座に退場を命じるべきだ。そしてそういう連中が現れたとメディアが報道したら、そういう人間は我々の仲間ではないと断固主張すべきだ。
メディアがティーパーティー参加者によって左翼が罵倒されたと報道したら、反対にそれは左翼の陰謀だと騒ぎ立ててやろう(実際にそうに違いないのだから)。事実もわからないうちに謝ったりなどしてはならない。
これは戦争だ。左翼民主党は国民に宣戦布告をしたのだ。我々はいかにしてもこの戦いに勝たねばならないのだ。それには相手側の汚い手口を充分に理解する必要がある。敵側はクチで何と言おうと会話等求めては居ない。党を超えた協力など求めては居ない。奴らが求めているのは保守派完全打倒である。ティーパーティー完全破壊である。我々保守派はそのことを充分に理解しなければならない。


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国民からの批判に耐えられないオバマ王、国民に黙れと説教

支持率が最低になっているオバマ王だが、先日CBSテレビの朝番組で、国民に自分への批判を自粛するようイ呼びかけた。
右よりのラジオトークショー等ではオバマ王を「社会主義」だと呼ぶのはまだおとなしいほうで、「ナチ」などという批判も多く聞かれるようになっている、というCBSの司会者の言葉に、オバマ王は、人々は中身も解っていないでそういう言葉をやたらに振り回しているだけだと語った。

「実際にはこうした批判は何を根拠にしているのでしょうか? たとえば『オバマは社会主義社だ』といったような。誰もそれが実際にどういう意味なのか(苦笑)きちんと答えられません。ましてや、その、、、」

「健康保険の加入を強制するとかいったことですね。」とスミス(司会者)

ほう〜、金融機関や自動車会社を国営化したり、国民の意志を無視して国民保険への第一歩を踏み出し、それは富の分配が目的だったと堂々と公表している大統領は、どう見ても社会主義者に見えるけどね。オバマ王がどうして社会主義(特にファシスト)であることの説明は、批評家の間ではあふれかえっている。人々はちゃんと答えられないどころか、きちんと理解した上でオバマ王を批判している。オバマ王の批判者たちがきちんと答えられないのではなくて、オバマ王がきちんとした批判に聞く耳もたずの姿勢を示しているだけだ。
国民には自分や民主党の提案した法案の内容が理解できていないと頭から決めつけている。非常に多くの人々によってこの法律の一部始終が分析され、国民がそれを理解した上で批判しているというのに、保険に入らない人間に罰金を課すという項目がるにも関わらず、この法律は国民に保険加入を強制したりしていないなどという大嘘をついて、それで国民を騙し仰せると思い込んでるオバマ王の傲慢さ!
オバマ王はそのうちに言論の自由も弾圧するようになるだろう。オバマ王を放っておけば、ラッシュ・リンボーだけでなく、ラジオのトークショーはほぼ全面的に放送禁止になり、メディアは大本営放送以外は違法となる。これが独裁でなくて何なのだ? 
社会主義者なんて甘い批判じゃ収まらないのは当たり前だ!


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米保守派連合が全米ツアー開始、人気のサラ・ペイリンに左翼が必死の攻撃

左翼の暴力について書くつもりだったのだが、サラ・ペイリンの話をするならやはり保守派の全米ツアーの話から始めた方がいいと思うので、まずはこのニュースから。

【3月28日 AFP】米国で反民主党、反増税を掲げる保守派の支持組織連合「ティー・パーティー・エキスプレス(Tea Party Express)」が27日、2008年米大統領選挙で共和党の副大統領候補だったサラ・ペイリン(Sarah Palin)前アラスカ(Alaska)州知事を迎えたネバダ(Nevada)州での集会を皮切りに、3週間で44都市をまわる全米バスツアーを開始した。
「サーチライトの対決」と銘打たれた幕開けイベントが行われたのは、民主党の重鎮、ハリー・リード(Harry Reid)上院院内総務の地元ネバダ州ラスベガス(Las Vegas)、砂漠に近い街サーチライト(Searchlight)郊外。…
 主催者発表の参加者数1万人を確かめるすべはないが、砂漠の中にあるサーチライトにつながる4車線の高速道路はまれにみる大渋滞。米国旗を掲げる数百台が連なり、数日前に成立したオバマ政権肝入りの医療保険改革法案を批判し、「オバマケア、医療の社会化はあなたを殺す」といったスローガンもみられた。

リンク先にも色々写真が載っているが、集まった群衆の数は相当のものらしい。ペイリン人気もさることながら、オバマケアに対する人々の怒りが解ると言うもの。
昨日も書いたが、今アメリカ左翼リベラル連中は、健康保険改正案のごり押しで国民の怒りを買って次回の選挙で大敗することを非常に恐れている。そこで、ティーパーティなどの市民運動を暴力的な過激派の運動であるかのように情報操作に余念がない。
主流メディアはこれまでに一般的に使われて来た比喩的な言葉使いを文字通りに解釈してあたかも保守派が暴力を煽っているかのように報道している。
左翼がもっとも恐れる保守派の人気者サラ・ペイリンなどは、ことあるごとに言葉尻をとられて批判されている。例えば、彼女が自分のトゥイッター(Twitter)ページで使った言葉使いや民主党政治家の顔を標的にする画像を掲載したのが不適切であるなどという批判はその典型。

ペイリンのツイッターの「常識ある保守派及びアメリカを愛する人たちよ、『退くな、(銃弾を)詰め替えよ!』私のフェイスブックページをみてください。」というメッセージはペイリンの多くのエントリーのように期待通りの反響を集めた。一部の共和党の間ではこのやり方はアメリカ国民をもっとも大事な健康保険の話題から気をそらすものだと見る人もある。

NBCテレビのトゥデイショーで、司会者のアン・カリーは、この点についてジョン・マケイン上院議員に、ペイリンは暴力を煽動しているのではないかと意見を聞いた。私はこのいきさつをラジオの音声だけで聞いたが、それだけでもマケインが苦笑しているのがよく伺われた。

「そういう言葉使いは私の政治生命を通してずっと使われて来た物ですよ。」「標的になる地域であるとか、戦場となる州とかいったように。そういう言い方や言葉使いは政治用語の一部ですよ。脅迫だの脅しなどは問題外ですが、戦場となる州などという言い方は何も今はじまったわけではありません。」

そのくらいのことは仮にもジャーナリストの端くれであるアン・カリーが知らないはずはないのだが、それでもカリーはなんとかマケインにペイリンの批判をさせようと必死で、次のように続けた。

「『弾を詰め替えるとか』『クロスヘアー』とかいった言い方が人々を心配させるんじゃないでしょうか?」

どちらも射撃用語だから、ペイリンが相手を撃ち殺せと言っているのだと言わんばかり。視聴者を馬鹿にするにもほどがある。これについて当のペイリンは、

「暴力が解決方法でないことくらい解っています。最近のアホメディアにいよる私たちが暴力を煽っているという言いがかりなどに気を取られてはなりません。こんな戯れ言に道をそらされてはいけません。」

と答えている。
サラ・ペイリンが共和党副大統領候補となった時から、ペイリンやその家族に対してありとあらゆる嫌がらせをしてきた左翼連中。ペイリンが美人であることから嫌らしい性的な侮辱にはじまって、左翼テレビトークショーの司会者などペイリンの娘の強姦を煽動するような話までした。左翼の間ではペイリン暗殺計画をずっと書き続けているトゥイッターまである。

@sEaTtLe_MeTrO ペイリン家、そして知恵おくれの田舎者のティーバッガーやろうたちに死を!

はっきり言ってこんなのはめずらしくもなんともない。カカシ自身某掲示板で保守派意見を言う度に左翼連中からひどいことを言われた体験がある。二年以上も精神異常者と思われる左翼女性につきまとわれ、匿名掲示板なのにカカシの実名入りで毎日数十回にわたって性的な侮辱と脅迫を掲載されたこともある。(カカシからの苦情で掲示板に投稿できなくなると、彼女はブログを立ち上げ、どっかから探して来たカカシの写真を掲載して毎日ブログで嫌がらせを続けた。)左翼連中にはこういう気違いが珍しくない。
だいたいだ、ここ数十年に渡って暴力を使って抵抗運動をしてきたのは、右翼より左翼のほうがよっぽども多い。パワーラインミッシェル・モルキンなどの保守派ブロガーたちが、左翼暴力の実態について色々書いているが、長くなるのでその話はまた次回に回そう。


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医療保険改悪法案通過に憲法も無視するホワイトハウスと民主党

国民の過半数が反対している医療保険改悪法案(いわゆるオバマケア)は、下院が上院の提案を受け入れるかどうかで今もめにもめている。
当初のオバマ政権の策略は、国民があまり気を払わないうちに内緒にさっさと改悪案を通してしまおうというのが狙いだった。ところがリベラルメディアがずっとオバマをかばい通して来たにも関わらず、反対派はオバマによる政権の独裁化に早期から気がつき、オバマの陰謀を暴露し続けた。
それが功を成し、国民はことの重大さに気づき始めた。いわゆるティーパーティ運動などは、普段は政治に興味のなかった国民たちが、地元の議員が開催する市役所での会議などに参加して議会の休み中に地元に帰った議員たちにことの実態を詰問しだしたことからはじまった。
確かにアメリカの健康保険制度には問題点は多くある。だが、オバマケアが提案するような政府による保険の完全統括が好ましいやり方であると考える国民は少数だ。お役所仕事は何かと能率が悪い。医療保険を政府に預けたりすれば、税金が上がるだけでサービスが低下するなど目に見えている。
オバマ王のような左翼は、国民を馬鹿にしきっている。だから国民が個人でそれぞれ正しい判断など出来ないと決めつけているのだ。その国民がオバマケアの実態を知れば知るほどそれを拒絶し始めたことから、民主党は議会の絶対多数を握っていながら一年以上もオバマケア法案を通すことが出来ないでいる。
特に下院では、次回の選挙で当選が危ぶまれる新人議員が結構いる。国民に不人気な議案に賛成票を投じるのをしぶる議員も多い。また、上院で通った提案には妊娠人口中絶に保健がきくなどの理由で、中絶反対の保守派民主党議員からも反対の声が出ているため、ペロシ議長は法案通過に必要な票を獲得できていない。
医療保険改革に政治生命を賭けているオバマ王は、なんとしてでも復活祭の日曜日までにこの法案を通せとペロシ議長に圧力をかけ、予定していた東洋訪問まで延期するという熱の入れようだ。
切羽詰まったペロシ議長は、憲法完全違反の汚い手口を使ってこの法案を通す方法を考えだした。それは、下院議員が納得できない上院の提案に、補正案を合併させ、補正案に賛成するかどうかの投票をすることによって、原案が通ったものと見なすというもの。だが、憲法では補正案は原案が通った後でのみ投票が可能なのであって、法律は上院と下院の双方で意見の一致を得なければ立案されないということになっている。
こんなやり方で法律を無理矢理通せば、反対派から違憲であるとして訴訟が起きることは確実。オバマ政権ののこりの三年間はこの法律の撤回活動で明け暮れ、民主党は多数の議席を失い、与党の座をも失う危険がある。オバマ王の二期目など考えられなくなる。
先日フォックスニュースのインタビュー番組で、オバマ王はこのやり方を支持するのかという質問に対して、自分は上院や下院でのプロセスなどあまり気にしていないという返答をして国民をあきれかえらせている。透明度あるプロセスを強調する政権を目指すというのが、選挙運動中のうたい文句だったのではないのか?この間取り上げたコーヒーパーティでも、彼女らの一番の不満は反対派が政治のプロセスを妨害しているということだったはず。それが、大統領自ら憲法違反をそれほど気にしていないとは、いったいどういうことだ?
クリントン大統領も医療保険改革に取り組んだが、国民に非常な不人気であることがわかると、さっさと放り出してしまった。当時の私はクリントンの風見鶏風政治には感心しなかったが、すくなくともクリントンは空気の読める大統領だった。独裁者オバマ王にはそれが出来ない。『しもじもの考えなど取るにたらない、諚意(じょうい)でござる、控えい、控えい』ってなもんである。
ペロシ議長は今週末には法案を無理矢理にでも通すと宣言している。反対派はまだ意見の定まらない民主党下院議員に向けてメールや電話攻撃を行っているが、どうなるか、誰にも全く想像が付かない状態だ。


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モスレムのゲイバッシングを黙認するアメリカゲイ社会

私は以前に、アメリカのフェミニスト達がモスレム(イスラム教徒)らによる女性弾圧について沈黙を守っていることを批判したことがある。アメリカのフェミニスト団体は女性の立場向上よりも左翼リベラルとしての立場を重く考える。というより、フェミニズムなど左翼主義促進のための一つの手段にしか過ぎない。だから、女性問題と左翼主義が対立した場合には、必ず左翼主義が優先される。(イスラム圏社会はおよそ左翼主義とは言えないと思われるかもしれないが、右翼保守のブッシュ政権が対抗していたので、敵の敵は味方という安易な考えがここで働くわけだ。)
どうやらこの傾向は同性愛者たちの間にもあるらしい。
ゲイペイトリアット(同性愛の愛国者)の著者ブルース・キャロルがビッグジャーナリズムで書いている記事によると、先月26日、(2/26/10)サンフランシスコで起きた同性愛男性がビービーガンで撃たれるという事件について、SFのメディアは驚くほど犯人像の表明に消極的だという。
ヘイワードから来た従兄弟同士三人は、サンフランシスコでビービーライフルを使って通りがかりの男性の顔に向けて撃ち、その状況をビデオ撮影した疑いで、パトロール中の警察官に取り押さえられた。車のなかにあったビデオカメラには攻撃の様子が撮影されていた。
犯人三人は、シャフィア・ハシミ(Shafiq Hashemi, 21)、サイード・バサム(Sayed Bassam, 21)、そしてモハメッド・ハビビザダ(Mohammad Habibzada, 24)。三人とも犯行を認めており、サンフランシスコにはゲイバッシングの目的で来たと白状しているという。
さて、これがテキサスやユタから来た白人が犯人だったら、今頃「右翼過激派のヘイトクライム!」とかいって大騒ぎになっていたこと必定。ティーパーティなども引き合いに出されて、「ティーバッガーの暴走」とかいって主流メディアはでかでかと書き立て、すぐさまドキュメンタリー映画にでもなっていたことだろう。
それが犯人が明らかにモスレムだと解ると、主流メディアどころか、ゲイで知られるサンフランシスコのテレビローカルニュースにしろ地方新聞やゲイ専門誌ですら、この事件の犯人像についておそろしいほどの沈黙を守っているというのである。
アメリカでも一番人気のゲイマガジン、アドボケート(the Advocate)でも、犯人像やその動機について全く触れていないという。
イスラムが動機のゲイバッシングについては、タウンロードやジョーマイゴッドといった左寄りゲイブロガーたちも完全沈黙を決め込んでいるが、すくなくとも彼らは犯行そのものが起きたという事実は認めている。それが極左翼のパムスハウスブレンドやアンドリュー・サリバンのデイリーディッシュになってくると、事件があったことすら無視。一時期、モスレムによるゲイバッシングもあると認識していたサリバンなどは、この話を取り上げそうなものだが、ニュースが耳に届いていないと見えて、何も書いていない。「好都合だな」とブルース。

アメリカのゲイコミュニティーに通じていない人たちは、基本から理解する必要がある。政策やアドボカシーの決断をするゲイリベラル活動家やリーダー達は、長いことモスレム過激派によるゲイやレズビアンへの脅威を無視してきた。ヒューニューマンライツキャンペーン(the Human Rights Campaign)ギルファンデーション( the Gill Foundation)ナショナルゲイアンドレズビアンタスクフォース(the National Gay and Lesbian Task)といったリベラルの「ゲイ人権」団体は、それよりもアメリカのキリスト教徒によるゲイやレズビアンへの攻撃について毎日のように心配している。

イスラム圏諸国では同性愛嗜好であるというだけで絞首刑になるなど日常茶飯事だ。にも関わらず、アメリカの同性愛活動家たちは法廷による同性愛結婚の強制や、税金を無駄使いした教育場での子供の同性愛勧誘に忙しく、イスラム圏政権による組織的なゲイ殺害に興味がない。外国で起きていることならまだしも、その脅威がアメリカ海岸にも乗り上げ始めていることにすら興味がない。
ほんの先月、クリーピングシャリアというブログがバンダービルト大学のモスレム司教によるこんなコメントを報告している。
イスラム教では同性愛への罰は死刑だというのは本当かという質問に対し、イスラム教学の教授であるアワディ・A・ビンハズィム司教は「はい、罰は死刑です。」と答えている。そして自分はイスラムの教えに従うとさえ断言している。
こうしたイスラム教学はサウジアラビアではなく、ナッシュビルやテネシーの大学でも教えられているのだ。
だが、アメリカのゲイ活動家が優先するのは、同性結婚に反対するアメリカのキリスト教徒への反撃のみ。

また、アメリカのゲイ活動家の基本的思想として、反資本主義、反民主主義、反戦、そして反イスラエル、といった感情が何十年にもわたって深く根付いている。2003年から2007年に行われた反イラク戦争の集まりに参加した人なら、親共産主義や反資本主義や反ブッシュのサインやスローガンに混じって虹色の旗(非公式のゲイ/レズビアンのシンボル)を見るのは避けられなかったはずだ。

この「コミュニーティー」においてアメリカでゲイであるためには、先ず最初に「主流」であることを拒絶し、個人主義や自由や資本主義や憲法や投票権や愛国心を放棄しなければならない。それがすべてチェックできたかい?そしたらクラブ参加大歓迎。
イスラム脅威に立ち向かうなどアメリカゲイ体制の遺伝子とは完全に異邦なものだ。彼らにとって敵は共和党であり、ストレートな男達であり、アメリカ軍隊なのだ。
サンフランシスコや世界中で起きるモスレムによるゲイバッシングに関して、アメリカのゲイコミュニティーの姿勢は、それこそまさに、「聞くな、言うな」なのである。( “don’t ask, don’t tell” )

これだからカカシが以前から指摘しているように、アメリカのゲイ達は同性結婚には躍起になるくせに、同性愛の正式軍隊勤務には興味がないというわけだ。彼らはゲイの味方なのではなく、単にゲイ達を左翼主義促進の道具につかっているに過ぎないのだ。これはフェミニストと全く同じこと。
左翼は常に少数派を利用するのだ。


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左翼コーヒーパーティー発足人はオバマ選挙運動員だった!

先日紹介したコーヒーパーティの発足者についての記事を見つけた。
彼女の名はアナベラ・パーク。ビデオを見てその話し方を見る限り、あまりにもナイーブで無知な印象を受けたので、典型的な大学生リベラルかなと思ったのだが、なんと彼女41歳。だったらカカシと同年代じゃない。それであんなことを言ってるとなると、ただのド素人のナイーブな若者とは違って、かなりの悪度さを感じるな。

ティーパーティー運動は新たな保守勢力として米国政治の中で存在感が高まっているが、ドキュメンタリー映画制作者のアナベル・パークさん(41)はこの運動に対するメディアの過剰反応に苛立ち、新たな運動の提唱を思い立ったという。

メディアの過剰反応?ご冗談でしょう。一年前にティーパーティ運動が全国各地で勃発的に始まった頃、メディアはこぞって無視していた。去年の4月15日の納税締め切り日にあちこちの市役所で一カ所三百人程度の集まりが起きた時のアメリカメディアの無反応といったら、こちとら参加者はリベラルメディアの予想通りの行為であったとはいえ、かなり苛立ったことはこのブログでも書いて来た。
最近になってメディアがやっと重い腰をあげてティーパーティを取り上げるようになったのも、ティーパーティの活動があまりにも活発になって来たため、リベラルメディアも無視できなくなったからだ。それでもMSNBCやCNNのニュースキャスターたちは、ティーパーティ参加者をティーバッガーなどと侮辱的な呼び方をして、真剣に取り扱っていない。
パークの本音は、メディアが取り上げたことではなく、リベラルメディアですら無視できなくなってきたティーパーティの存在に脅威を感じ始めたということなのだ。

運動の目的についてパークさんは「今の政府はわれわれを代弁しておらず、メディアもうまく代弁してくれているとは言いがたい。未来の決定権を握り、自分たちの声を届けるために、行動を促す狙いがあった」と説明する。ティーパーティー運動については「目標は共通する部分もあるかもしれないが、やり方には反対」だと述べた。

ほう?ティーパーティのやり方の何が気に入らないのだ?彼らは地元政治家が主催する公聴会に参加して自分の意見を発言したり政治家に質問したり、平和的に集会を開いたり、地元政治家にメールや電話で抗議文を送ったり、地元選挙の時に自分らの意見を無視する政治家に対抗するライバル候補者を応援したり、投票したりしているだけだ。
これこそ民主主義社会では、市民に保証されている言論の自由、集会の自由を、市民が行使しているだけではないか。そのやり方の何が気に入らないと言うのだ?何に反対なのだ?
パークはブッシュ政権の時にワシントンDCに集まって戦争反対運動をした人々や、国の防衛秘密を漏洩したCIA職員やそれを掲載したニューヨークタイムスのことは政治プロセスへの妨害だとして左翼リベラル連中を批判したか?労働組合の暴力団員やエーコーンといったオバマ支持左翼団体が投票場で共和党の投票者を暴力で妨害した時、民主主義を妨害するけしからん奴らといって一言でも何か批判したか?
パークの本音は、ティーパーティのやり方ではなく、その効果だ。ティーパーティが政治に影響を及ぼしていることに反対しているのだ。なぜならパークはオバマ王に反対する奴らは集会を開いたり抗議をする権利などないと考えているからだ。

パークさんは2008年の大統領選でオバマ陣営のボランティアを経験したが、コーヒーパーティーは既存の政党には組しないといい、2大政党制は時代遅れだと批判。現在の政治の仕組みには大きな問題があると指摘した。

やっぱりね、『オバマ陣営のボランティア』ぱりぱり左翼のオバマ熱狂者のくせに、な〜にが既存の政党には組しないだ。パークが本気で「今の政府はわれわれを代弁しておらず、メディアもうまく代弁してくれているとは言いがたい」と思っているなら、ティーパーティの人たちのやり方に反対する理由がない。ティーパーティの人々の求める社会と自分の求める社会は違うというのなら話は解る。だが、彼女は、ティーパーティを「革新」への「妨害者」であり、彼らは偽りを流し事実ではない恐怖を利用した汚い運動をしているという。
地球温暖化にせよ、健康保険改悪法にせよ、事実ではない、情報操作でもって国民に恐怖心をおこさせ自分らの政治力を強めようという左翼リベラルの常套手段ではないか。
パークの始めたコーヒーパーティは発足たったの五週間。それでもうすでに主流新聞は何紙も取り上げているし、ハッフィントンポストやデイリーコスといった左翼リベラル人工芝ブログなどにも大々的に取り上げられている。
何週間もあちこちで集会が起きていたのに、一部の保守派ブログとフォックスニュース以外からは完全無視されてきたティーパーティとは大違いだ。
そりゃそうだ。悪の張本人オバマ王が後ろ盾だもの。


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左翼リベラルの反撃、コーヒーパーティーってあなた、歴史しらないの?

ティーパーティーの勢いに腹を立てた左翼リベラル達が、コーヒーパーティなる運動を始めた。設立したのはアナベラ・パークなる若い女性。フェイスブックにその怒りを書き連ねたのが始まりだと言う話だ。

コーヒーパーティを始めましょうよ、スムージーパーティでもレッドブルパーティでもいいわ。でもお茶は勘弁してよね。カプチーノパーティってのはどう?きっとあいつらを腹立てるわよ。エリートぽいってね。一緒になってカプチーノ飲みながら中身と思いやりのある本当の政治会話をはじめましょうよ。

上記の一節を読んだだけでパークがバリバリ左翼リベラルだということは明白。それにしても、お茶会に対抗してコーヒーパーティってのも全く芸がないだけでなく、彼女の歴史知識のなさを思わせる。彼女はアメリカ独立戦争のきっかけともなったボストン茶会事件の歴史的背景を知らないのだろうか?愛国者ぶる割には無知まるだしだという気がする。
リンク先のホットエアーに彼女がコーヒーパーティとはなにかを説明するビデオが載っている。その4分34秒に及ぶながったらしい割には中身のないだらだらした話ぶりを辛抱強く聴いてみたが、要するにパークはお茶会参加者は政府による問題解決への「妨害者」であり、今我々に必要なのは「多様性」を受け入れることと政治プロセスへの「協力」だ。お茶会のおかげでそのプロセスが妨害され、分裂され、会話を交わすことさえ出来ない状態にある。政府は我々の代表であり企業のためにあるのではない。といった内容だ。そしてパークは政府のプロセスを妨害する人間には責任を取らせる必要がある、とまで言っている。
だが、彼女のいう「協力」とは左翼体制への絶対服従であり、「多様性」というのは考えの多様性のことではなく、単に民主党を支持する少数民族を増やすといういみであり、「妨害」とは反体制派の正当な抗議運動であり、「分裂」とは単に異なった意見の健康的な交換をさす。
パークは議会が分裂しているから正当な政治過程が機能しないと言う。だが、左翼政府が独裁的政策を国民や野党の反対を押し切ってむりやり突っ切ろうとするのを野党が抗議することこそ正当な政治過程のはずである。
彼女は政治家は我々の代表だという。企業の代表ではないと。だが、民営企業に勤めて生計を立てている我々一般市民が民営企業をつぶすような政府の横暴に対して、我々の代表である政治家に闘ってもらうのも代表共和制度における市民の権利であり、議員の役目である。第一労働組合の言いなりになる左翼政府は市民の味方と言えるのか?
だから彼女の本音は『保守派連中は左翼政府がやることにつべこべ文句を言わずに服従しろ。左翼政府に反対する奴らは弾圧すべき。政府は左翼の一党独裁にすべきであり、野党の存在など許して政府を「分裂」させるべきではない。反政府連中に抗議の場など与えるな。問題解決は左翼政府に任せろ。じゃまするな、どいてろ!』というものだ。
パークはお茶会は国民の代表ではないという。もちろんそうだ。お茶会参加者自身そうは思っていないだろう。お茶会参加者はオバマ政権が国民の声を無視して勝手なことをやっていることに抗議しているにすぎない。それを「妨害者」とレッテルを張るパークは左翼体制派の独裁主義者なのだ。
ロナルド・レーガン大統領が言った有名な言葉がある。
「非常事態において、問題解決は政府にあるのではない、政府こそが問題なのだ。」
政府の横暴に抗議する権利は民主主義の基本だ。それを「妨害者」などと呼んで侮辱するパークは、左翼プロパガンダビデオなど作ってる暇があったら(それにしたってひどい出来。もう少しマシなスピーチ書けないのかね。)もう一度ボストン茶会事件の歴史を勉強して頂きたい。


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アメリカ左翼がティーパーティーを恐れる理由

今年から職場の担当が変わって、これまでの長期出張と違い、月曜から金曜までといった短期の出張がずっと続いている。ひとつひとつは長期ではないが、こう移動が多いとかえって疲れる。今月だけですでに四つ目のホテル。
あまりの忙しさにオリンピックを見る暇もなく。ルージュとスキージャンプをちょっと観た程度。ニュースもホテルから支店までの間に聴くラジオニュースくらいしか聴いてない。支店の研究室ではネットアクセス厳禁なので、ブログ更新は週末しか出来ない。
そんなおり、テキサス州に住む気違い男が自分の家に火を放った後、小型飛行機を盗んで国税庁のビルに突っ込んで自殺するという事件が起きた。飛行機の突入角度から言って何百人という職員が働いている階を狙い、多くの犠牲者を出すつもりだったらしい。これによって犯人のジョー・スタックと税務署の職員一人が死亡、何十人という負傷者が出た。
これはどこかのテロ団体に属する者の仕業ではなく、単に政府に腹を立てた男の単独行動だったようだ。
しかし興味深いのは左翼リベラルたちの反応だ。彼らはこの男がオバマ王の増税に腹を立てていたということだけを取り上げて、『今アメリカ中で起きている反オバマ政権のティーパーティー活動が、こういう危険な人間を生み出したのだ』と主張し始めたのだ。リベラルの人気サイト、ハッフィントンポストに寄せられた2000近いコメントには犯人のスタックとティーパーティーを結びつけて侮辱するものがほとんどだった。

  • 奴はティーパーティの会員なのは間違いない、ついでにグレン・ベックのファンクラブの会員もね。
  • ティーバッグ爆弾
  • 自然選択が機能して良かったね。ティーパーティ団結せよ。
  • この男はティーバッガーみたいだ。
  • たのむよ、ティーバッグがしたたってるぜ。
  • やつらが思わせたよりずっと自由に対して危険だよ。恐れよ、奴はティーパーティーテロリストだ!

犯人のジョー・スタックはソフトウエアのエンジニアーだったが、どこかのウェッブサイトにどうして自分がこのような犯行に及ぶに至ったのかという**遺言**を残している。それによると、彼が憎んでいたのはオバマ政権や国税庁だけではなく、ブッシュ前大統領やカトリック教会などへも強い憎しみを持っていたようで、スタックは『共産主義はそれぞれがそれぞれの必要に見合ったと主張する思想であるのに対し、資本主義はそれぞれがそれぞれの汚い欲望に見合った社会をつくることだ』といった内容のことも書いていたという。ポリパンディットがスタックの憎む相手を箇条書きしている、下記はその一部。
**アップデート:ヤスの備忘録さんがほぼ全文を翻訳してくれているので、興味ある方はご参照のこと。

  • ジェネラルモータースの重役たち「考え難い悪行を犯した」
  • アメリカの医療システム「年間何千何万という人々を殺している」
  • 政治家「泥棒、嘘つき、自分勝手で汚い奴ら」
  • カトリック教会「下品、腐敗」
  • 宗教団体「化け物」
  • アメリカ庶民「信じられないほどの馬鹿」
  • ジョージ・ブッシュ 「操り人形の大統領」
  • 国税庁「ビッグ・ブラザー」

これだけ読んでみても、スタックはおよそリベラル政権を憎む右翼過激派とは思えない。単に自分が不幸なのはすべて世の中のせいだと思い込んだせこい人間のように思える。
にも関わらず左翼リベラルたちの熱狂ぶりはどうだろうか?
これについてカカシはミスター苺に「どうして左翼はこうもティーパーティーを憎むんだろうね。」と聞くと、「いや、左翼はティーパーティーを憎んじゃいないよ。ティーパーティーに恐れおののいているのさ。」という答えが返って来た。ミスター苺に言わせると、リベラル連中はエリート意識が高く一般市民を馬鹿にしているが、左翼は市民に対してもっと現実的な恐怖心を持っている。だから市民の間でわき起こる草の根運動の力強さを正しく把握し、それに脅威を感じているのだ。

左翼は恐れおののいている。なぜなら、他の政治団体に比べ彼らほどポピュラーフロントの恐ろしさを知っている団体はないからだ。そして彼らは今やまさに、その動きを目の当たりにしているのだ。

ポピュラーフロントとは非常に様々な政治力の共同体である。普段なら敵対し合うような団体のリーダー格が稀に同盟を結びはじめる。そうなると団体同士が同盟をむすぶ。結果は既存の体制のダムを押し流すような激しい動きとなるのだ。この動きにはすべての、いや過半数の市民でさえ含まれる必要はない。対抗する他の同盟を押しよけることのできる規模でさえあればいいのだ。つまり、フロントが求めるものをフロントは獲得する。
左翼はポピュラーフロントの止められない生の力を理解している。だから彼ら自身が国を制覇し「共産化」しようとする時の作戦は、かならず既存の体制に犯行するポピュラーフロントの結成であり、それを使って地方政府や植民地支配政府などに対して抗議運動を行う。

ポピュラーフロントが強大化すれば、それは革命につながる。だが革命を起こすのは左翼とは限らない。1979年の比較的資本主義だったシャー政権を倒したイラン宗教革命や、1930年代のナチスファシストらによる共産主義政権の打倒、それから1776年のイギリス帝国に対して行ったアメリカの革命運動などが、そのいい例だろう。
どの運動も、普段なら敵対し対抗しあうような政治団体が、この時だけは協力し合い、体勢に向かって立ち上がった。

愛国心旺盛で小さな政府を求める資本主義のティーパーティーは左翼にとっては最悪の悪夢なのだ。

ティーパーティーは特に共和党の動きというわけではない。だが、共和党の方がティーパーティとの共通点を多く持っていることは確かであり、ティーパーティーを味方につけるには民主党より有利な立場にあると言える。サラ・ペイリンなどの共和党リーダー達はこれまで自分たちが主張してきた政策をそのまま行動に移せばいいだけだからだ。しかし民主党はそういうわけにはいかない。ティーパーティーの要求と民主党が過去40年間に渡ってとなえて来た思想とは全く正反対だ。民主党がそれをすべて撤回し、しかも自分らが誠実であるとティーパーティーを説得するなどということは、そう簡単に出来ることではない。
ポピュラーフロントの力は、この間のマサチューセッツ上院議員特別選挙の時に顕著になった。選挙のほんの二週間前までは民主党の候補だったマーサー・コークリーが58対27で31%も優勢だった。それが二週間後の選挙では52対47でブラウンが圧勝してしまった。これは36%の逆転だ。こんなことは前代未聞である。
一年前に全国各地で細々と始まったティーパーティ運動は、リベラル達がティーバッガーなどといって馬鹿にしている間にも、どんどんその勢力を増している。マサチューセッツ州で起きたような保守派の逆転勝ちが、全国各地の地方選挙で徐々に起きれば、2012年の全国選挙では、民主党議員達が大敗する可能性が出てくるのだ。そうなれば2008年に絶対多数議席を獲得した民主党は、たった四年で全てを失うことになるのである!
リベラルは単に左翼にとって「役に立つ愚か者」でしかない。リベラル連中はティーパーティーの恐ろしさを理解できずにティーバッガーなどといっておちょくるくらいしか能がない。だが左翼は違う。左翼連中はティーパーティというポピュラーフロントのもたらす恐ろしい底力を理解し、それに恐れおののいているのだ。


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