思想の多様性に敵意丸出しの後退派左翼

8月下旬から始まった移動続きの出張だが、本日四つ目のホテルに移動。今日は花金だし今週末は仕事がないので一足先に週末を始めよう。
昨日9/14日の夜、保守派政治評論家のベン・シャピーロがカリフォルニア州立バークレー大学で演説を行った。実は講演の瀬戸際まで実際に講演が実現するかどうか危ぶまれていた。それというのも、左翼ファシストテロ軍団のアンティファ・ファシスト連中がシャピーロの講演を妨害すべく集まってくることが充分に予測されていたからである。バークレー市は今年初旬にマイロ・イヤナポリスの講演を妨害したアンティファの暴力に対して全くといっていいほど警備を施さなかったことで批判を受けていたこともあり、今回はなんと60万ドルという警備費を投入して厳重な警備にあたった。おかげでシャピーロの講演は無事に行われた。
会場の外では1000人を超す反シャピーロ連中が集まり訳の解らないスローガンを叫び続けていたが、警察は武器を持っている人間や覆面をしている人間を次々と逮捕。法と秩序を守り通した。
保守派演説者を招待すると警備費が嵩むと文句を言ったり批判する前に、事態がここまで悪化する前に何故バークレー市は対策をとらなかったのかを考えるべきである。暴力沙汰を起こしているのは左翼過激派のアンティファ連中ではあるが、その暴力を許容どころか奨励してきた大学側やバークレー市にも多いに非がある。
全国各地のエリート大学が、保守派演説者を招待した学生たちに警備費と称して法外な金額を請求しておきながら、左翼暴徒らの暴力を学校側が全く阻止せず、警察に待機命令を出して、左翼の暴力を奨励している。
アメリカのエリート大学の多くが左翼連中たちに乗っ取られてしまった。大学の職員も教授もほとんどが左翼。1960年代の学生運動で過激派だった奴らが今や教授になってるわけだから、右翼や保守派の意見など最初から聞く耳持たないどころか、そういう意見はどんどん排斥している。そういう連中に育てられた現在の学生たちが左翼以外の言論を暴力で阻止しても良いと考えるのは当然だ。しかもそういう暴力的な行動を学校側が見て見ぬふりをするだけでなく奨励までしているとすれば、ことが激化するのはわかりきっていたことだ。
実は、本日のエントリーはこの間よもぎねこさんが多様性について書いているのを読んで、色々思うことがあったので私もそれについて書いてみようと思ってはじめたのだが、なぜアメリカの大学における保守派思想弾圧が多様性と関係があるのか説明しよう。
後退派左翼連中が言うDiversity(ディバースィティもしくはダイバースィティと発音)訳して多様性とは、思想や文化の多様性のことではない。彼らにとって大事なのは人種や国籍の多様性であり、顔や言葉のアクセントの違いは奨励しても、思想の違いは断固許さない。
この多様性という言葉はちょっと前まで使われていた多文化主義と同じだ。多文化主義は他国の文化を尊重するあまり、自国の文化を虐げるという本性がばれて人々から顰蹙を買うようになったので、後退派左翼は新しく多様性という言葉を使い始めたのである。だがどんな言葉を使おうとやっていることは全く同じだ。
後退派左翼の最終的な目的は共産主義を確立することだ。そのためには既存の自由主義文化を破壊することから始めなければならない。多文化主義だの多様性だのはそのための手段に過ぎないのだ。自国の文化と相いれない異文化の人間を大量に受け入れれば自国の文化は衰退する。それが彼らの目的だ。だから彼らの言う多様性とは決して思想の多様性のことを言うのではない。これらの人々に共通している思想はアメリカ文化の完全破壊にあるのだ。
アメリカは移民の国だと言うのは本当だが、だからといってアメリカ特有の文化がないのかと言えばそれは違う。いや、それどころか、他国からアメリカにやってくる移民のほとんどが、アメリカ特有の文化に魅かれ、その文化に自分もあやかりたいと思ってやってくるのだ。格言うカカシもその一人。私はアメリカに住む日本人で居たいと思ったことはない。私は日本を祖国に持つアメリカ人になりたいと思ってアメリカに移住したのだ。
だから私のような移民こそが、本当の意味でのアメリカ文化を守りたいと思っている。私のような移民は外国から来て外国の文化をアメリカに押し付けようとする奴らにものすごく腹が立つ。そんなに自分の国が良かったなら、なんでアメリカに来たんだよ、国へ帰れ!と言いたい。
多様性を唱える奴らは、このアメリカ独特の文化を破壊し共産主義を確立しようとするファシストたちなのだ。(共産主義もファシズムも同じ穴のむじなだ)彼らは暴力で他思想を弾圧し排斥する。であるから多様性などというきれいごとに騙されてはならないのだ。
ここでひとつ付け加えておく。「多様性」という概念は決してアメリカが生み出したものではない。これは欧米の後退派左翼連中が作り出したものだ。日本の保守派の人々がアメリカを誤解するのは、こういう悪い左翼思想がアメリカの左翼メディアを通して日本のメディアに引き継がれ、そのまま日本で報道されてしまうからだ。人種だけの「多様性」は決してアメリカ文化を代表するものではない。自国の文化を犠牲にして外国文化を取り入れるなどアメリカの精神に反する。
本当の意味での思想の多様性という意味であれば、自由社会ならだれでも奨励する。だが、後退派左翼の「左に倣え」の多様性などくそくらえである。日本がこういう悪い左翼思想に毒されないことを願うものである。


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アメリカ人でも困惑するホテルのチップ色々

拙ブログを検索でたどってくる人の多くが、私が昔書いた「ケチるとひどい目にあう、ホテルのチップ」ケチるとひどい目にあう、ホテルのチップ – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)を読んでいることをに気づいた。ホテルのチップで検索してたどり着いた人が多いらしい。で、そういう検索でアドバイスをしている人の意見を色々読んでみたが、長年アメリカ国内で長期出張を繰り返しているカカシからみても、「そうかなあ?」という意見もかなりあるので、ここでちょっとその話をしてみたいと思う。

ホテルのチップで検索して第一にぶち当たるサイトがこちら、チップの誤った常識という記事アメリカの一流ホテルで10年間日本人マネージャーをしていたとかいう人が書いたもの。チップをもらう立場の人からの作文だから私としてはそうかなあ、と思うことが結構ある。たとえば、スーツケース3つ、買い物袋2つの荷物をベルマンに運んでもらった日本人がチップを2ドルしか払わなかったという例をあげて、

ベルマンには、荷物1つにつき2ドルを、ドアマンには、1人につき1ドル50セントを払う。端数がでる場合には切り上げる。これがチップのおおよその相場だ。荷物が5つあれば、ベルマンには10ドル。2人でタクシーに乗るのであれば、ドアマンには3ドルを払うことになる。

と説明されている。確かに荷物を5個預けてチップが2ドルは少なすぎる。著者がいうように非常識というのはわかるが、荷物ひとつに付き2ドルはちょっと多いのでは?ま、著者の勤めていたプラザホテルのような一流ホテルになるとそうなのかもしれない。カカシが泊まるビジネスホテルにはベルマンが居ないことも多いからそんな心配は必要ない(自分で持っていくためのカートを貸してくれるホテルは結構ある)。私の場合は荷物ひとつにつき1ドルとしている。ドアマンの1ドル50セントはまあまあかもな。でもタクシーに乗る人の数が増えるとチップも増えるというのは何か不思議。

ところで日本人はチップを払わないという評判がアメリカでは定着しているので、日本人がよくいくハワイのレストランなどではチップが最初からお勘定に加算されていることがある。合計に15%足して払う習慣のある我々は誤ってチップを二度払いするはめになるので要注意である。これについても記事の著者は、、

「勘定書きの中にチップの15%が書かれていた。失礼じゃないか!」こんな苦情を受けることがある。私は「計算する手間が省けるじゃないですか。いずれにせよ、チップとして、15%を払わなくてはならないのだから。」と、言いたくなる。

「チップはよいサービスをしてくれたことへの褒章だから、期待に見合ったサービスが受けられなかった場合には、少なくて良い。」という、誤った常識を持っている日本人が多くいる。ここアメリカでは、チップは労働賃金の一部であり、15~20%は彼等が受け取る当然の権利だ。だから、個人の主観で金額を変えてはいけない。チップを受け取る部署で働く従業員は、その分、給料が低くなっている。彼等の家計を支える主たる収入はチップなのだ。もしサービスに不満があり、チップを払いたくないのなら、チップの額を減らすのではなく、マネージャーに苦情をあげるべきだ。さもないと、日本人はチップの支払が少ないからということで、益々、勘定書きにチップの額が書かれることになる。

私はこの意見にはまるで賛成できない。チップは当然もらえる権利ではない。お客さんが言うように『よいサービスをしてくれたことへの褒章期待に見合ったサービスが受けられなかった場合には、少なくて良い。』というのは「誤った常識」ではない。

余談だが、最近アメリカでは最低賃金を生活賃金といって値上げをする州が増えており、ホテルのハウスキーパーの時給も昔から比べたらかなり上がった。なので、「チップは労働賃金の一部だから、、、15~20%は、、当然の権利」という常識は成り立たなくなってきた。
私はレストランでは普通20%のチップを払うことにしているが、15%のチップがすでに加算されていた場合そしてそれをウエイトレスがきちんと説明しなかった場合には15%以上のチップを払わないことにしている。もしサービスが気に入らなければ10%に下げる場合もある。サービスが良くウエイトレスがきちんと「15%のサービス料が含まれて居ます」と説明してくれれば20%に引き上げることもある。

ところで彼の計算でいくとホテルの宿泊料が一晩250ドルだったら、その15%にあたるチップの代金は一晩37ドル?え~たか~い!そんなチップ払ったことナイ!一流ホテルってのはそういうものか?やっぱ下々の者には理解できないね。最近ハワイのワイキキなどではリゾート料金とかいって20ドルから30ドルが宿泊料に加算されるので、250ドルの宿泊代といっても結果的には280ドル。それにチップも加えたら基本料金は250のはずが317ドルになる計算?これに駐車料を加えたら350を越してしまう。うわっ高い!

カカシが泊まるビジネスホテルでは、ハウスキーパーへのチップは一晩1ドルから2ドルが相場。私個人としては掃除が行き届いていなかったりコーヒーが置いていなかったりしたら払わないこともある。ただ、長期の場合、チップをけちるとサービスも低下するから時々チップを多く置いて「もっとタオルをください」とか「バスルームを汚したので特別の掃除をお願いします」とかメモを書いたりする。普通にやるべき仕事をしてもらうのにチップを大目に置くというのも変な話なのだが、長期滞在するつもりならそのへんの調整は大切。

ところで別のサイトでハウスキーパーへのチップは払うべきかという質問に、「置く必要はありません。日本人の悪しき習慣です。」ときっぱり書いた人が居る。「チップが必要な場合は何か、特別な注文をして手間かけた」時に限り、普通に掃除やベッドメイキングのをしてもらうのは当然の仕事だからチップはいらないというのだ。「因みに、私は一回も枕銭や置きチップをしたことありません。
置かなかったことにより、嫌がらせを受けたこととかは、今まで一度もありませんよ。」とのことである。そうかなあ、気がつかないところで復讐をされてると思うよ、きっと。
実は我がミスター苺もハウスキーパーにはチップを置かない主義。でも彼はカカシのように長期出張するわけではないし、同じホテルに何度も戻ってくるという可能性もないからそれでもいいのかもしれない。彼いわく、チップはその施設に(ホテルにしろレストランにしろ)今後どのくらい行く可能性があるかで決まるという。今後もお世話になる可能性があるなら、チップは弾んでおいたほうが何かのときに融通が利くからである。これは本当の話。

たとえば、ホテルの予約をドタキャンするとキャンセル料金を取られるが、普段からホテルとよい関係にあれば料金を帳消しにしてもらえたり、満室なのに部屋を用意してくれたり、何も言わなくてもアップグレードしてくれたりといったサービスを得られる可能性がある。またラウンジなどへゲストを連れて行った場合、本来ならゲスト料金を取られるところを無料にしてもらったり。同じドリンクを頼んでも量を増やしてくれたりといったサービスが得られる。

ところで最近アメリカでは、レストランというよりファーストフードみたいなお店でもレジのところにチップ瓶が置いてあるところがある。特にスタバのような専門店にそういうところが多くなった。まだマクドなどでは見られないが。カカシの常識としては、お客が自分で飲み物や食べ物を頼んで自分で席まで運ぶ場合、給仕の必要がないからチップは要らないはずという考え。そうでないとどんな場所に買い物に行ってもチップを払うことになり意味がなくなる。

給仕が居ないという点で、ホテルの朝食などブフェ形式になっているところでのチップはどうするかという疑問がわく。ブフェ形式とは日本語でいうバイキング。要するに食品がずらっと並んでいて自分で好きなものを取って食べる形式だから、ウエイトレスにものを注文する必要はない。それでもチップは必要なのかどうか、このへんカカシにはちょっと疑問なのだ。私個人の目安としては、ホステスが居て席に案内してくれるような場所で、ウエイトレスがコーヒーやジュースを持ってきてくれ、給仕の人が汚い皿を取り替えてくれたりする、といったサービスを受けられるのであれば$1くらいのチップを払う。オムレツなどを作ってくれる人が居た場合にはその人にまた$1ドルはらう。サービスが特によければ$2ドルくらい置くこともある。座っても飲み物のオーダーもききにこないようならチップはなし。

ビジネスホテルだと朝食はついていても、すべてセルフサービスのところもある。そういうところではチップはまるで要らない。が、これも長期滞在するなら朝食に携わっている従業員に時々チップをあげてもいいだろう。これは個人の自由だと思うね。

チップのなかでもカカシが一番嫌いなのが車を駐車場から出し入れしてくれるバレエパーカーにあげるチップ。セルフパークの場合はいいが、ハワイなどバレエパーキングしかないホテルも多い。それにセルフでもバレエでもそれほど料金が変わらないところも多く、狭くるしい駐車場を毎晩空いてる場所を探してぐるぐる回る手間を考えたらバレエのほうがずっと便利。しかしバレエパーカーへのチップは一回1ドルが相場だと同僚たちは言うが、毎日最低二回はバレエのお世話になるわけだから最低$2ドルは必要なわけで、荷物の乗り降りを手伝ってもらったらこれにもかばんひとつにあたり$1ドルというのも常識らしいから、車に乗り降りするだけで毎日$2ドルから$4ドルのチップである。前にも書いたがカカシはチップを出張経費として差し引けないので自腹である。バレエだといちにち30ドルから40ドルが普通なので、それを払っているのにさらにチップというのも変な話だよなあ。

というわけで、ホテルに泊まったらチップを払う場所はいくらでもある。その度ごとにチップをはずむと意外な出費になるので気をつけなければならない。カカシなんぞ一ドル札がなくなると部屋に「睡眠中です」のサインを下げてサービスを断ることもある。同僚からは「けち臭い」とけなされるが、、、


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出張中メモ

またまたハワイに出張中。アメリカ東海岸は記録的な雪だそうで、フェイスブックは雪の写真で満載だ。カカシは運悪くハワイで立ち往生してるよと書いたら『この野郎死んじまえ]てなメッセージが帰ってきた。去年の冬はわたしも吹雪で飛行機がキャンセルになってホテルに2日間缶詰になった。今年はハワイでよかったなあ。
今日はiPadなんで複雑な文章は無理なので、あとでかきたいことのメモだけしておこう。
記録的な寒さ: ここ数年、毎年のように今年の冬は記録的な寒さだと書き続けているが、いったいいつになったら地球温暖化ははじまるのかね。いや、というより記録的にさむい冬が何年続けば温暖化説は間違っていたということになるのだろうか。
アイオワコーカサス: アメリカの大統領選挙の共和党最初の予選があと数日でアイオワ州で行なわれる。ドナルド・トランプが最優勢。わたしはトランプは嫌いだ。テッド・クルーズに頑張って貰いたい。保守的と言われているアメリカのフォックスニュースは最近トランプ一色。なんでフォックスはこうもトランプびいきなのか。フォックスはまるでトランプの選挙運動事務所と化している。トランプはまるで広告費が必要ない。フォックスがやってくれるのだから。
ヨーロッパ移民危機: ドイツのケルンのモスレム移民による性犯罪の被害届けは800件を超えたそうだ。集団強姦の被害者も数人と言われていた当初から数十人にふえた。地元警察による隠蔽の範囲も当初おもわれたより広範囲だったらしい。ドイツの地方都市ではモスレム移民が団体で公共プールに押しよせ、泡風呂で自慰をしたり子供プールに放尿したり女子更衣室に侵入しようとしたりと、信じられない行為に出たため、難民のプール使用を禁止したが、左翼市民団体が人種差別だと騒ぎ立てて難民の使用を阻止できなくなった。プールの職員は地元の女性達がプールを使用しているときはプールは整備中などと口実をつくって難民の使用を許否しているが、他のプール場でもモスレム野蛮人による痴漢行為が頻発しているという。
銃規制: 先の司法長官エリック・ホールダーの大失敗おとり作戦「迅速かつ猛烈」作戦でアメリカからメキシコに渡っていた銃が最近逮捕された麻薬暴力団の親玉エルチャポの隠れ家で発見された。何をやっても失敗だらけのオバマ王である。


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カカシ、ワイキキのケチケチ出張より戻る

あ~疲れた!久々のハワイ出張。しかし今年はうちの企業は非常な経営不振でいつものようなホテル代を払ってくれない。こんな安い値段で、しかもホテルが非常にとりにくい12月に二週間以上も出張させようというのは酷な話である。さらに間の週末にホノルルマラソンが入っていたので普段より一層多い観光客。何とか極安でも危険でなく汚くないホテルを取るのにすっごい苦労した。
観光地での出張というのは非常に気が滅入る。なにせ同じホテルで泊まっている人々も道を歩いている人々もみんな休暇気分でそぞろ歩き。出勤のために運転してるこっちの身などまるで無関心な観光客たち。ディズニーランドでも歩いてる気分で信号無視の歩行者が多いから運転には非常な注意が必要。それに右運転に慣れてない日本人観光客や交通ルールなんてお構いなしのアジア人やヨーロッパ人がカーナビ便りにえっちらこっちら運転してるから危なっかしいったらない。
この時期に二週間以上も同じホテルに安い値段で泊まるというのは無理なので、私はひとつのホテルに10日間、もうひとつに7日間ほど泊まった。
最初のホテルはアシュトンワイキキビーチ。場所はカラカウア通りのダイアモンドヘッド側の端っこで、マリオットホテルのお隣。海岸までは徒歩5分。ワイキキビーチの端っこではあるが、結構レストランなども近くで歩いて色々な所に行ける。小さいが一応プールやエクササイズのジムも付いている。一応っていうだけであんまり利用価値はないのだが、私がメンバーである24hrフィットネスが歩いて5~6分のところにあるので運動には不自由なかった。泳ぎたければ海がすぐ傍だし。部屋は狭かったが清潔で、WiFiは無料。各部屋に小さな冷蔵庫が付いてくる。電子レンジは付いていなかった。
出張手当が大幅に削られてしまったので毎晩高いレストランには行かれない。しかし電子レンジがないと部屋で細々と即席ラーメンを作ることも出来ず、お持ち帰りのお弁当も温められない。そこで思いついたのがお湯を沸かせるホットポット。距離的には3kmくらいの場所に日系スーパーのドンキホーテがあったので、先ずそこで色々買い物をした際14ドルでホットポットを購入。朝のオートミールや夕飯のラーメンを作るのに非常に重宝した。しっかし買い物に行った時間が仕事帰りの午後5時ごろだったことから、交通渋滞でたった3kmの道を帰るのに20分以上かかってしまった!ワイキキ及びダウンタウンでの運転はラッシュアワーは避けたほうがいい。かえって歩いたほうがずっと早い。
余談だが、私のGPS(カーナビ)はスペイン語が話せないので「ドン・キジョテ」と発音していたが、本来の綴りはDon QuijoteではなくてDon Quixoteなんじゃないかな?まそんなことはどうでもいいが。ワイキキにはABCストアというコンビニ+おみやげ物やがあっちゃこっちゃにあるが、観光客用に値段がかなり割高になっている。同じものでもドンキホーテで買えば二割から五割引きになるので、ABC店で気に入ったものがあったらメモしておいて、後でドンキホーテに行って買うことをお薦めする。必ずしも同じものがあるとは限らないが、チョコレートのかぶったマカデミアンナッツなんてABCでは一箱$8.99だったのがドンなら$6.99だったり、キーホールダーなどは同じものが半額で売ってた。車がないと不便ではあるが歩いていけない距離ではない。バスに乗るという手段もあるし。
さて、続く一週間の食事はかなりわびしかったが、週末くらいはおいしいものを食べたいと思って近所のクヒオ通りを歩いていたら丸亀という手打ちうどんの店の前を通りかかった。この店は食事時に行くとものすごい列でいつも諦めていたのだが、その日はちょうど午後2時過ぎという変な時間だったこともあって列はなし。入ってみるとカフェテリア式にお盆を持って注文。基本メニューは素うどんで選択は天カスか卵か、あったかいか冷たいか程しかないが$3.50と非常に安い。なにかつけたしたければ海老天やちくわ天やから揚げなど$1.50から$2.00くらいで色々付け足せる。だが一品づつが安いからといって調子にのって色々買うと結構高くつくのでご用心。
二つ目のホテルはアクアパルムワイキキビーチという今度はカラカウア通りの反対側の端っこでダウンタウン側にあるホテル。有名なヒルトンハワイアンビレッジからアラモアナ通りを隔てたお向かい。ひょろっとしたビルで小さいホテルだったが、室内は広く、ベッドの横が広く開いてリビングのようになっている。ソファとテーブルと椅子が二つ。床は板張り。ヨガなんかやりたかったら十分なひろさであった。
こちらにもプールは付いていたが海はすぐそこ。お隣のヒルトンにはきれいなプールがあるので、無理にホテルのプールを使う必要もない。ホテルの周りには色々なレストランが立ち並んでいるが、どこも結構値段は張る。ホテルが近所のアウトバックステーキハウスのミールクーポンをくれたので行ってみた。しかしステーキハウスという割りにはステーキは硬くてまずかった。ただ前菜とスープは結構おいしくて、カニとアボカドをあえたのは非常によかった。前菜はどれもこれも$10.00程度なのでステーキを食べなければ結構お手ごろかも。ステーキは$20から$35で高いだけでおいしくない。
いくらケチケチ出張でも、せっかくワイキキにいるので普段は食べられないおいしい日本料理を食べようと思い、以前に行ったことのあるとんかつ屋さんの銀座梅林にいった。本土ではカリフォルニアでも東海岸でもおいしいとんかつのお店なんてほとんど見つからないのだが、いやあさすがワイキキ!本場のとんかつがあるなあ。ヒレカツ定食を注文したのだが、ナイフとフォークではなくお箸だけ。お箸でどうやってカツを食べるのかとおもったらお肉が柔らかくてナイフの必要なし。ほっぺたが落ちるというのはこういうことを言うのだな。非常においしかった!
最後の夜はホテルからすぐそばにある居酒屋ちばけんに行った。このお店は7~8年前に出来た記憶があるが、仲間と行き着けのアイリッシュローズという飲み屋の隣だったことから発見した店。ちばけんという名前に惹かれて友達と何度か行ったが、値段の割りにはそんなにおいしいという記憶はなかった。ところが今回行ってみたらお寿司がものすごくおいしくなっていた!はっきり言ってこんなおいしいお寿司はひさびさ食べていない。場所は表通りからはちょっとはずれた裏道なのだが、一人でも予約を取っていかないと先ず座れない大繁盛の店。五時半の開店から10分もすると店はもう完全に満席。さもあらんである。おすし以外にも焼き鳥や揚げ出し豆腐などの居酒屋メニューから頼んでみたがどれもこれも確かに千葉県というなつかしい味であった。
とまあ、そんなわけで、なんとか帰ってきた。
明日からはまともに記事を書こう。


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寒さに震えた東海岸の旅

本日はちょっと個人的なお話。

カカシは先週の金曜日までぴったり三週間ほどバージニア州のバージニアビーチ市付近に滞在していた。去年と今年のバージニア州は例年にみない寒波に襲われ、降雪も70年ぶりとか言う大雪に見舞われた。私が滞在していたのは真冬の二月だから、まあ寒かったこと!最低気温は華氏マイナス一度。摂氏になおすと零下18度!これは最悪だったが普通でも零下12度から8度くらいだった。

私が滞在しはじめた次の週にものすごい大雪が一晩中降って、翌日は道に止めてあった車が完全に雪に埋まっていた。日中になって日が照ってきても、雪の表面が多少解けても気温が零下なのですぐに凍りつき、夜になってさらに新しい雪がその上に積もりと言う状態が続き、道は何センチものがちがちに凍りついた雪で固まっていた。運転なんて冗談ではないという状態。

ミシガン州出身の同僚が、ミシガン州ならこんなのどうってことないだけどね、と言っていたが、問題なのは普段雪が降らないところには除雪機などの設備が整っていないということ。表通りや高速道路の除雪はまあまあなんとかなるとしても、裏道とか住宅街の道路や歩道までには手が回らない。だから一般人は自宅から表通りに出るまでのところで車が詰まって走れない状態となってしまった。

近所の学校や公共施設は一斉に雪休み。レストランとか一般のお店も皆閉まってしまった。うちの職場も最初の日は休みだったが、そう何日も休んでいるわけにはいかないので、二日目からは時間を遅らせて開業。

私の泊まっていたホテルの前の道が完全にスケートリンク化していて、車があっちゃこっちゃでスピンして数メートルが進めない。やっとなんとか表通りまで出て職場まではいけたのだが、職場の駐車場に雪が10センチくらい積もったまま。駐車の線が全く見えないので、みんなひっちゃかめっちゃかに駐車していた。私の車も駐車場でつっかえてしまい、何度も車を降りては雪かき。車をとめるのに20分以上かかってしまった。やっと車を泊めて仕事場まで歩いている途中で滑って転んで膝がおおあざをつくってしまった。帰りは帰りで雪に埋まった車を掘り返すのに一苦労。

それでもやっと三週間の仕事を終えてカリフォルニアに帰ってこようと思ったら、帰りの日に大雪予報が出た。一旦降り始めたら2~3日は帰れなくなってしまうと思った私は帰りを一日繰り上げて飛行機の予約を変えた、、つもりだったが、空港へ行ったら予約が入っていないといわれた。旅行会社のミスで日にちが一日間違っていたのだ!

無論翌日は大雪で飛行機はすべて欠航。結局その日は帰れず、道もふさがってどこへもいけないので、ホテルで缶詰になった。

金曜日になって、なんとか予約が取れて帰ってこれることになったが、出発が二時間も遅れたため、乗り継ぎのデトロイト空港でゆっくりお昼ごはんを食べる予定が完全に狂い、次のゲートまで猛烈ダッシュする結果となった。ああ、もう散々!

もう雪のバージニアには死んでもいかないからね!

もっとも大雪で大変だったのはバージニア州だけではない。ニューヨークやメリーランドもかなり大変だったよし。ま、雪の多い東北とかの人たちからしてみたら、こんなことで大変がってる我々がおかしいかもしれないが、もともと雪の多い地元の人たちはなれてるし、インフラもしっかりしてるからちょっとやそっとの雪で町が遮断してしまうなんてことはない。慣れてないから困るんだよね、これって。
カカシも雪道運転なんてしたことなかったし、、

それにしても、ほんとうに毎年のように記録更新するこの寒さ。アル・ゴアさん、地球温暖化はどうなったんですか?


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ケチるとひどい目にあう、ホテルのチップ

カカシは今、サンフランシスコのフィッシャーマンウォーフ付近のとあるホテルに滞在中。長期滞在の多い私としては、ホテルでどのくらいチップをあげればいいのか迷うことがよくある。あんまりあげすぎても長期になると結構な値段になるし、といってケチるとサービスが落ちるので、このへんの調節が大切。

ジェイコブ・トムスキーの本「Heads in Beds: A Reckless Memoir of Hotels, Hustles and So-Called Hospitality」のなかで、トムスキーは、必要なチップをケチったためにひどい目にあった滞在客の話を紹介し、ホテル滞在で不快な思いをしないように読者に色々なアドバイスをしているので、今回はそのいくつかを紹介しよう。

「(ホテル従業員には)あなたがしたと意識していないことにさえ、1000以上の仕返しをする手段があるのです。」と著者。

著者はホテル従業員によるひどい仕打ちの中でも特にひどい上位五位を紹介している。

  1. バレエパーキングの恐怖
    従業員との接触はホテルのフロントでチェックインする前の、車で正面のバレエパーキングに乗り込んだときからすでに始まっている。
    滞在客が最初に対する敵はバレエパーカー(車を駐車してくれる人)。バレエパーカーは最低時給で雇われているのでチップがないとお話にならない。とはいえカカシが滞在中のバレエパーキングはすでに一日36ドルとか馬鹿高い金を取っている。これに加えてパーカーにチップなんて冗談じゃないという気がする。しかも一日に何回も出たり入ったりしたら、その度に1ドルでも2ドルでも払っていたら結構出費がかさむ。断っておくが、カカシの会社はチップは自腹である。
    しかしバレエへのチップをケチると、パーカーはどんな運転をするかわからない。特に数多くこなせばそれだけチップももらえるから、駐車場をものすごいスピードで飛ばす恐れあり。車を傷つけられたくなかったらチップはケチらないほうが懸命。
  2. フロントデスクの陰謀
    バレエの難関をくぐったら、その次に直面するのがフロントデスク。オンラインで特安予約をとった客はここで特安サービスを受ける可能性があるという。
    ホテルはどの部屋もほぼ同じというのは大嘘だと著者は言う。フロントで$20ドル札をちらつかせるだけでアップグレードされること必定。しかし何も持参していかなければ、ひどい部屋を押し付けられて本人は全く気がつかないなんてことは普通に起きる。
    これはカカシは経験済み。うちの会社は特定のホテルと提携していて、宿泊費もほかの滞在客よりずっと割安になっている。ホテルとしては特定の滞在数を確保できるという面で我々を受け入れてはいるが、一人頭で得る収益は少ないので我々への対応もそれなりに割安になる。
    私がこれまでにあてがわれたひどい部屋の例として、エレベーターのすぐ隣、製氷機の隣、ハウスキーピング倉庫の隣などがある。特にハウスキーピングの部屋は、メイドさんたちが朝早くからドアをばたばた開け閉めするため、その度に部屋に振動するし開け閉め音だけでなくメイドさんたちの声やウォーキートーキーの音などで非常にうるさい。
  3. ニューヨーク市に泊まったら、1212号室は要注意
    これは気がつかなかったのだが、ニューヨークの市局番は212番。普通に電話をかけるときは、1-212-としてから番号を続けるが、ホテル外線の場合は9-1-212とかけるのが普通。だが、ホテルからの電話に慣れてない田舎もんの宿泊客がそのまま1212とかけると、ホテル内戦の1212号室につながってしまうというわけ。それで1212号室の人間は四六時中、間抜けなほかの滞在客の間違い電話をうけることになる。
  4. ドアマンやベルマンの不自然な長居は周到な作戦
    チップが惜しいからといって自分で荷物を運ぼう思っていても、なぜかポーターさんに運んでもらう羽目になるのはよくあること。ドアマンやポーターさんがな~んか必要以上に長いこと自分の前に立ってるなあとおもったら、これは彼らがよく使う手口だと覚えておくべき。これを無視して自分で運んだりすると、後で色々やってもらえなくなる。それでもよければ別にいいが、私は荷物が多い時は運んでもらうし、タクシーなどを呼んでもらったらチップを払っている。ちょっとのことだが、長期滞在するときはこうした小さな心遣いが後で良いサービスにつながる。
  5. 部屋ではプラスチックのカップを使うべし
    メイドさんは忙しいので、部屋のグラスもトイレも同じ洗浄剤やタオルを使って洗ってる可能性ありなんだそうだ。だから一見きれいに見えるグラスでも口に付けるのは考え物。いや、これには気がつかなかった。私はプラスチックカップは大嫌いなので、グラスがあるときは必ずグラスを使っている。今後は先ず自分で洗ってから使うことにしよう。

サービス料をごまかす二つの方法: ホテル従業員が客に出来るひどい仕打ちを色々のべてきたが、客にはそれなりにホテルのサービス料をごまかすやり方がある。

  1. 有料映画やドリンクを無料にするには
    たとえば、有料映画とかミニバーのドリンクなんかでも、自分がサービスを使ったのに、間違いだといって請求書から取り消してもらうことは可能。ホテル側は多少のことなら融通してくれる。
    でも実際に自分が使ったなら、こういうやり方はお薦めできない。ただ、ホテル側が実際に間違えた場合には、きちんと説明すれば取り消してくれる。私は朝食を含めた滞在費で予約したのに、朝食が毎日チャージされていたことがあって、フロントの女の子では話にならなかったが、マネージャーに話したらすべて取り消してくれただけでなく、お詫びにといって一晩分の滞在費が無料になったなんてこともがあった。
    部屋の位置にしろ、間違いにしろ、本当に問題があるのならその場で解決したほうがいい。変にごまかして映画代やミニバー代を帳消しにしてもらうなんてのは感心しないね。
  2. キャンセル料金を払わずに済む方法
    普通のホテルは24時間以上前にキャンセルしないとキャンセル料を取るが、土壇場でキャンセルせざる終えないときは、ホテルに二回電話する方法がある。
    最初の電話では、「キャンセルじゃなくて、日にちを変更したいんですけど」と言って今日の予約を来週に延ばしてもらう。それからまた電話して別の受付と話をし来週の予約をキャンセルすれば、ドタキャンにならずに済むというわけ。
    なるほどねえ~。

私の体験からいって、頻繁に泊まっていてステータスのあるホテルなら、こういう場合でも多少の融通は利く。ホテルでひどい目にあったら泣き寝入りせず、部屋が気に入らないとかサービスが気に入らない場合には素直に苦情を述べたほうがいい。だが、その際にもきちんとしたチップを忘れずに。
何にしても、いざというときに融通を利かせてくれるのも、普段どれだけホテル従業員にチップをばらまいているかにかかっているのかもしれない。


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苺畑夫婦カナダ旅行記 その2 神出鬼没なB&Bのゲイな亭主

カナダの最初の目的地はカルガリー。ここでは毎年スタンピードといってロデオの世界選手権が行われるのだが、我々はその最終日を観戦する予定だ。
我々が泊まったのはベッドアンドブレックファスト(B&B)といって、いわゆる民宿。宿は普通の一軒家を民宿用に改装したもので、結構心地よい寝室が二階に二部屋と一階に一部屋あった。我々が通されたのは居間付きの二階の部屋。
痩せた中年のゲイっぽい亭主は我々が着く早々巻き紙のような紙を取り出し、宿泊客の規則を説明しはじめたのだが、これはやってはいけない、あれはやってはいけない、となが〜いリストを延々と話し続けた。私は途中で完全に興味を失い窓から外を眺めながら、邪魔臭いブラインドを上げようとしたら、「さわっちゃだめ!」と亭主に怒鳴られた。
どうやら客がやってはいけない規則のなかにブラインドの調節も含まれていたらしい。「今言ったばかりでしょ!このブラインドは癖があるからやたらにさわっちゃだめだって!」何もブラインドくらいでそんなに騒ぐ事ないだろうにとおもったが、ま、ここは彼の家だ。彼の規則に従おう。
疲れているなか亭主のなが〜い説明をきかされて閉口したが、それもやっと終わっておっさんが出て行った後、ほっとしてシャワーを浴びて出てくると、誰かが入って来た気配は全くなかったのに、ベッドの上に新しいタオルが置かれていた。
一階からの階段が丸見えの居間で新聞を読んでいた主人は、誰も階段を登ってこなかったという。「気がつかなかっただけなんじゃないの?」といいながら居間に座ってテレビを観ていると、確かに誰も階段を登ってこなかったのに、にょきっと亭主が突然現れた。「あ、言い忘れたことがあったわ。朝食は7時よ。」ちょっとあなた何処から出て来たの?
二階には我々の寝室ともうひとつ寝室があり、共同の居間以外にもう一つ小さな倉庫のような部屋があった。亭主はその部屋は客用ではないので入るなと固く断ったが、亭主の神出鬼没さの秘密はこの部屋にあった。
翌朝の朝食はダイニングルームで宿泊客が一緒に食事を取った。若い娘とその母親の中高年の夫人が同席になった。その時、亭主より歳も若くごく普通のビジネスマンといった感じのパートナーの男性がこの家の作りを説明してくれた。この民宿はもともと普通の住宅を改装したものだと書いたが、亭主とパートナーは結構腕のいい大工らしく、三つある寝室をフルに活用するため、自分らの部屋は家の地下室につくったという。パートナーの説明にはなかったが、客が普通につかう階段以外に、その地下室から直接一階と二階につながるもうひとつの階段が設置され、それが二階の客立ち入り禁止の真ん中の部屋へと続いていることは容易に想像がついた。
その晩、もう一組の宿泊客が来る予定で、二階の部屋を使うから、居間は共同で使ってくれと亭主に言われた。
その日は何も予定がなかったので、ミスター苺と私は上着と帽子を買いに買い物にで、カルガリーのショッピングセンターなどを巡って土産物などを買ったあと、こじんまりしたダウンタウンのアイリッシュバーで(当たり前)夕飯を済ませて夜9時頃宿に戻った。寝室で値支度をしていると、亭主と一緒に二階に上がってくる新しい泊まり客らしい男女の声がした。「ああ、あの二人も亭主のながったらしい規則を聞かされているんだろうな、もう夜遅いし疲れてるだろうに、お気の毒なこった。」などと考えながら就寝。
ところが翌朝の朝食に一階に降りてくると、新しい客の姿はなかった。朝早く食事もせずに観光に出かけたのだろうか、とミスター苺が何気なく亭主に訊ねると、コーヒーを注ぎながら「ちがうのよ、何を思ったのか、真夜中に突然でていっちゃったのよ!慌てて出て行ったから荷物をひとつ忘れて行ったわ。後でベストウエスタン(ホテル)に届けて暮れってさっき電話があったの。」と亭主。
亭主の話だと、亭主が宿泊客の規則を説明し終わった後に、タオルだのサービスのコーヒーとチョコレートなどを寝室に届けたのだと言う。そうしたらそれから数分後にB&Bより割高の近所のホテルに急遽宿を変更し、夫婦は荷物をまとめて慌てて出て行ってしまったというのだ。
「私がコーヒーやらチョコレートを持って行ってあげたのが気に入らなかったみたいなの。放っておいてほしかったらしいわ。でも私はお客様にアットホームな気分でいてもらう主義だから、それが嫌ならしょうがないわね。」
足音もさせずに見えない階段を登って来てノックもしないで突然亭主が寝室に現れたら、誰だってびっくりするよ、と私は思った。私とミスター苺が、そんな不思議な亭主の神出鬼没さを気味悪く思わなかったのは、怪傑ゾロよろしく、隠れ部屋や階段のある家をおもしろがっていたからだ。そういうユーモアのセンスのない人なら、亭主の行動はかなり気持ちが悪かったのかもしれない。特にプライバシーを重んじる人には我慢出来ない行為だったのかも。それにしたって何も真夜中に割高なホテルに移るほどのこともないだろうと思うが、ま、そのへんはひとそれぞれということだ。


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苺畑夫婦カナダ旅行記 その1:寝坊で始まったカナダの旅

9月はほぼ毎週のように海に出る。船の上ではブログを書くような暇は全くないので、今月はちょぼちょぼと旅行記でもご紹介しよう。
苺畑夫婦は2008年の7月、カナダはカルガリーのスタンビードと呼ばれるロデオ大会見物から始まって、ロッキー山脈で五日間の乗馬キャンプ旅行をした。その話はいずれブログで詳しく書くつもりだったのだが、忙しさにかまけて放ったらかしになってなっていた。幸いにして、当時友達に書いた手紙が残っていたので、それを参考にして思い出しながら書いていこう。
まずは当時の手紙より:

お久しぶり、お元気ですか?

そろそろ夏休みに入り、お子さんたちもおうちでお過ごしの時期でしょうか? 
私たちは昨晩遅くカナダから帰って参りました。とても良かったですよ。
カルガリーではロデオトーナメントの最終戦を観戦。その後アルバータ州のノーデッグというところで、カナダのロッキー山脈のなかを五泊六日乗馬とキャンプ。一旦シアトルへ戻ってそこからフェリーでビクトリアへ行き三日間の観光をしました。シアトルからビクトリアへ行く時ものすごく海が荒れ、いつもは全く船酔いしない私が床にへばりつくほど酔ってしまいました。もっとも乗客のほとんどが同じ状態で、全く問題なかったのは数人の乗組員とうちの主人くらいでした。

第一話:寝坊で始まったカナダの旅
最初の日に夫婦そろって大寝坊!7時半の便に乗らなければならないのに、なんと起きたのが6時50分!慌てて家を出たので主人は帽子をうちに忘れて出てしまった。それを笑っていた私はレンタルカーの中に帽子と上着を忘れてくるという大ドジ。うちからタクシーではなくレンタルカーを借りたのは、タクシーより片道だけレンタルカーを借りた方が安かったからである。
空港へのシャトルバスの中で帽子と上着を忘れたことに気がついたが、もう戻っている暇等ない。仕方なくレンタルカー会社に電話してもどってくる二週間後まで保管してもらうことになった。
飛行機は次の便にも間に合わずその次の便のキャンセル待ちでなんとかワシントン州のシアトルまでは行けそうだったのだが、その後シアトルからカナダのカルガリーまでの乗り換え便に間に合うかどうかがきわどいところだった。私は出張で飛行機に乗り遅れるとか便がキャンセルされるとかいうことは、たまにあるので、特にどうとも思っていなかっただが、旅慣れしていない主人はシアトル行きの飛行機のなかでも次の乗り継ぎ便に乗れるまでは安心できないと、ずっと心配し続けていた。
しかし当初の予定では、乗り継ぎまでの待ち時間が5時間もあったで、二便も遅れた割にはにちゃんと間に合った。


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ここはディズニーランドじゃないんだからね、ナイアガラの滝で転落した女学生の死に思う

今日、浜村さんのラジオを聴いていたら、ナイアガラの滝で記念撮影をしていた日本人の若い女性がバランスを崩して滝底へ転落、死亡したと見られているというニュースを聞いた。いくら「柵を乗り越えないでください」と看板が立っていても、こうやって柵を乗り越える観光客は絶えないという。ここ数週間のうちにも柵を乗り越えて転落したのは三人とか、そのうちの二人は死亡。一人は重傷を負ったが助かったとか。この話を聞いて、私はもうずっと以前になるが、私とミスター苺がグランドキャニオンに行ったときのことを思い出した。
最初の数日は二人で大峡谷をハイキングしたのだが、その後でラバに乗って峡谷の中腹まで下りていくツアーに参加した。その時にガイドのおじさんから言われたのが、「ここはディズニーランドじゃないんだからね、すっごく危険なんだ。注意事項には必ず従ってくださいよ」だ。
峡谷にあるギフトショップで買った「グランドキャニオンでの死」という本には、峡谷における死亡事故や事件がつづられていたが、そのなかに、写真をとろうとして柵を乗り越えた日本人の若い女性が谷底に転落して死亡したという事故があったのを覚えている。この事故はもう30年くらい前の話だと思うが、いつの世にもそういう不注意な人がいるのは残念なことだ。
我々苺畑夫婦はハイキングの最終日にコロラド川のある底辺から、ブライトエンジェルトレイルという全長15km、標高1335mのハイキングコースを歩いて、峡谷から登り出た。
その時、コースの終わり付近3kmくらいのところになると沢山の観光客が散歩気取りで歩いているのに出会った。その時点ですでに6時間登り続ける真剣なハイキングをしていた我々には非常に邪魔だった。特に我々が出会った若い日本人の団体は行儀が悪かった。

団体ツアーの観光客はマナーがなってない。登りハイカーに道の優先権があるのは常識なのに、団体観光客は群れになって道のまん中をどんどんおりてきてハイカーの邪魔になっていることなど全くおかまい無し。あんまりその態度がひどいので私は頭に来て、「登りハイカーが先です! どいてどいて!」と持っていたハイク用の杖を振り回すと観光客はこぞって崖の外側によけるのです。それで私は「壁側、壁側!」と怒鳴るはめになりました。 

そのなかの一人の若い女の子が、ひとり遅れをとったとおもったのか、あせって私を追いこした。 追いこすときは後ろから声をかけるのが礼儀なのだが、彼女は何も言わずに追い越し、しかも追い越しざまに私の杖を蹴ったので、私はバランスを崩してもう少しで転ぶところだった。もしもあの時そのままよろよろと崖からおちてしまったらと思うと空恐ろしい。
人の杖を蹴飛ばしておいて、この子は謝りもせずに通り過ぎたので、私は「ちょっとあんた!」と日本語で呼びかけた。その声にその子は振り向いたが、その子が手で口を隠しクスっと笑ったのを見て私はものすごく腹が立った。もし6時間のハイクで疲れていなかったら杖をかざして追いかけてって殴ってやるところだった。そのくらい頭にきた。

その後も日本人の団体がハイカーが休むのに最適な岩をぶんどっていたり、写真を取るからといってハイカーに待つように合図したりしてるのをみて私はカッとなり「あんたらを待ってる余裕なんかない」とどんどんカメラのまえを通り過ぎました。私の後ろから続いていた 何人かのハイカー達もそうだそうだといいたげに通り過ぎました。全く無神経にもほどがあります!

最近は日本人も旅行慣れしているので昔のように恥かしい観光客は少なくなったとはいえ、まだまだ観光地における危険を実感していない人が多いのは困る。もっともこれは日本人に限ったことではないのだが、ハワイのワイキキなどでは、観光客が信号など完全無視で道を渡るので、特に日本人が多いヒルトンハワイアンビレッジの中では車の運転はほぼ不可能である。
グランドキャニオンにしろ、ナイアガラの滝にしろ、危険はつき物。ディズニーランドじゃないんだからね、十分気をつけてもらいたいものだ。


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ヨセミテ、騾馬での旅は楽だなあ、、

カーン川での濁流下りを終えた我々苺畑夫婦は、ハイウェイ99を北へ走ってヨセミテに向った。写真家アンセル・アダムスの名をとった自然公園の山中で三日間の乗馬旅行をするためである。我々が乗馬旅行をするのは2002年の夏にグランドキャニオンの南淵からラバで中腹まで下った一日のツアーを含めると、これで5回目。ヨセミテは2003年の時から8年ぶりの二回目だ。
ミスター苺が、ミナレッツパックステーションという家族でやっている小さいな業者に我々二人だけのガイド付きツアーを申し込んでくれた。二人だとガイドと我々二人用の馬三頭と、荷物運び専門のラバが三頭の行列となる。
ヨセミテにはハイキングコースがいくらもあるが、アンセル・アダムス自然公園あたりは道が非常に険しいので徒歩でこなすのはかなり大変である。8年前にヨセミテに行った時は、最初の一週間ツオルムメドウ(私にはトゥワォロミーと聞こえるのだが、カタカナ表記はツオルムらしい)という草原のあたりを一週間ほどハイクしたが、標高一万フィート以上でのハイキングは空気が薄くて非常に大変だった。グランドキャニオンのハイクで荷物を持って行きすぎて懲りたので、超軽量キャンプに挑戦した我々夫婦は色々なものが足りなくて閉口した。特に食べ物が干し肉とお米だけだったというのは完全に間違っていた。
それに比べて馬の旅は楽だ。先ず空気が薄くがれきだらけの険しい山道を歩かなくて済む。荷物はラバが運んでくれるから折りたたみの椅子だのテントだのマットだのを持って行ける。食料でも重たい缶詰や瓶類をいくらでも詰めるからおいしい物が食べられる。人に寄ってはクーラーに入ったビール2ダースとか持ってくる人もいるというが、我々はキャンプ中の飲酒は危険なのでしない。
もっとも乗馬は馬だけが運動していて乗り手はただ乗っかっていればいいのだ、と思って挑んだら大変な事になる。乗り手に袋に入ったジャガイモみたいに乗っかっていられるほど馬にとって不愉快なことはないし、そういう乗り方は乗り手にとっても乗り心地が悪いだけでなく落馬する危険がある。
我々の選んだ道は標高5000から9000フィートまで登る険しい山道の行程で、場所によっては馬のたてがみに顔がつくような上り坂があったり、馬の尻に頭が付くような下り坂がある。川をいくつも横切るので、時々馬がジャンプしたりするから、馬の両脇を脚で掴むようにしていないと振り落とされる可能性が大きい。
つまり、乗馬は全くの土素人というような人にはお薦め出来ないコースである。
にも関わらず、乗馬旅行もこれで五度目ということで、今回の乗馬は二年前のカナダのローキー山脈で参加した五日間コースの時よりずっと楽に感じた。
先ず我々が乗ったのは馬ではなく乗り専門のラバだったのがよかった。ラバは馬より気質がおとなしいので、ちょっとしたことでパニックになって後ろ足で立ち上がるとか、突然意味もなく走り出すといかいうことをしない。(カナダではよく馬が疾走して止めるに苦労した。)また、木々の間を通り抜けるにしても、こちらが特に手綱で誘導しなくても乗り手に気を使って木を大きく回ってくれる。これが馬だと自分の身体さえ通れれば大きな枝が上から垂れてる木の下だろうと狭い道だろうとどんどん歩いて行こうとするので乗り手は手綱をひくのにかなり技術を要する。(しつけの悪い馬になるとわざと木に寄りかかって乗り手の脚を身体と木の間にはさんだりするけしからん奴までいるから、乗り手はかなり気を使う。)
ただ、ラバは頑固なので、道草を食って動きたくないと思ったら乗り手が蹴ろうがどうしようが動かないという場合はある。また、馬のように感情的ではないので乗り手になつかない。馬なら気に入った乗り手には頬ずりしてきたりするが、ラバは乗り手などちょっと煩い荷物くらいにしか思っていないのか、降りてしまえば一瞥もくれない。馬なら三日も乗っていれば愛着が湧く物だが,ラバには全くそういう感情移入は出来なかった。


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