公開された米機密報告書、本当の内容はいかに?

この間漏えいされたイラクに関する情報をまとめた機密報告書「国家情報評価」(NIE)の一部が昨日公開された。漏えい記事を書いたニューヨークタイムスは、この報告書がいかにもイラク戦争が世界をより危険にさせたと結論付けたように書いていたが、実際の結論はもっと微妙なニュアンスがある結論になっている。だが書類が公表された今でも反戦派はこの当初の報道の結論を引き合いにだし、まだ執拗にイラク戦争のせいで危険が増加したとの姿勢を崩さない。
ではいったいNIEの本当の内容とはどういうものだったのだろうか。CNNの記事を読みながら分析してみよう。

NIEは今年4月、イラク・アルカイダ機構のザルカウィ容疑者が米軍の攻撃で死亡する数週間前に発行された。国家情報長官のサイトに掲載されたNIEの要点によると、「聖戦活動」が拡散し、反米組織が各地に設立されるなか、イスラム過激派は国際テロ対策に順応しつつある。聖戦活動は世界戦略を欠いているものの、新たなテロ組織が出現する可能性が高いため、聖戦組織を捜索し弱体化させるのは一層困難となっている。

この間アフガニスタンのアルカエダ本部からザルカーウィ宛の手紙が公開された。それによると、本部はザルカーウィのやり方にかなり不満を持っており、ザルカーウィの乱暴なやり方ががスンニ派やバース残党などを遠ざけていると批判しているものだった。つまり、アルカエダはイラクというアフガニスタンからは比較的近くにある組織ですらも思うようにコントロールすることができなかったのである。ザルカーウィは自分をアルカエダからの直接な指揮下にあると考えていなかった証拠だ。ということは指揮者もはっきりしない、小さな組織が世界中に拡散するということはその勢力も拡散し効果も半減するということだ。

米国主導のイラク戦争は、聖戦に関与している勢力にとって「関心の的」であり、米国のイスラム社会への介入に対する深い怨恨とともに「世界的な聖戦運動の支持者を育成する」結果を生んでいる。イラクの聖戦活動家らが成功を収めたと認識された場合、過激思想はエスカレートする恐れがあるが、失敗したとみなされた場合、聖戦活動を継続する活動家は減少する見通し。

さてここが非常に大事な点だ。これはこの間ブッシュ大統領がいっていた通り、イラクでの勝敗が今後のテロリストの士気に多いに影響があるということである。たとえイラク戦争がアメリカへの怨恨により聖戦運動家を増やしたとしても、イラクでテロリストが負ければアルカエダへの勧誘はうまくいかなくなり、戦争に関わった人々も国へかえって恥さらしなテロ活動はしないだろうということなのだ。ということは今すぐイラクから撤退するということは対テロ戦争において完全な命取りになるということだ。

NIEは、米国主導のテロ対策がアルカイダの指導者らや活動に「重大な打撃」を与えたとする一方、アルカイダが米国にとって依然最大の脅威であると位置づけている。また、聖戦への関与を自称するイスラム教徒の増加傾向が続いた場合、米国内外の権益に対する危険が多様化し、世界各地で攻撃が増加するとの見通しを示している。

え? なんだって、『米国主導のテロ対策がアルカイダの指導者らや活動に「重大な打撃」を与えた』?こんな大事な部分がニューヨークタイムスの記事には載っていなかったとは、これはいかに。先日新しくイラクのアルカエダのリーダーとなったAbu Hamza al-Muhajir 別名Abu Ayyub al-Masri, がイラクでは4000人の聖戦者が殉教したと発表した。(The Belmont Clubより)アメリカ軍は正確な数を発表していないが、実際の数はその倍に近いだろうということである。
イラク戦争によって聖戦活動家、ジハーディストが増えたというなら、我々が殺している中から次から次へと生まれたということになるが、経験ある戦士が次々と死んだり捕まったりしているのに、入れ替わった新しい戦士らがより強力な勢力になるとは考えにくい。

聖戦活動の拡散を容易にする原因として挙げられているのは、▽汚職や不正、西側諸国による支配への恐怖といった根強い不満▽イラク国内の聖戦▽イスラム各国における経済・社会・政治改革の滞り▽イスラム教徒の間にまん延する反米感情──の4つ。事態解決にはアルカイダ指導者の拘束や殺害以上の方策が求められているが、アルカイダがオサマ・ビンラディン容疑者やザワヒリ容疑者といった大物を失った場合、小さなグループに分裂する恐れがある。

イスラム過激派によるテロの激化を食い止める方法としては、聖戦活動家らが掲げる過激なイデオロギーの公表や、尊敬を集めているイスラム聖職者を通じたテロ非難などがある。聖戦活動家らによる大量破壊兵器の入手や、インターネットを通じた通信やプロパガンダ活動、人員募集、訓練、各種支援の取得を阻止する必要もあるという。

アメリカの各情報部が集まって作った報告書にしてはずいぶんありふれた分析だ。イスラム過激派との戦いは戦場だけでなく、諜報と情報操作にも大いに力を入れなければならない。だからこそアルカエダのザワヒリが今日も今日とてビデオでせっせと勧誘運動を行っているのである。

ブッシュ米大統領はアルカイダの拡散を指摘したNIEに同意する一方、イラク戦争によって米国が安全でなくなったとする解釈を拒否する姿勢を示した。大統領はまた、海外のテロリストを打倒することが米国を守る最善の方法だと強調した。

まさしくその通りだ。この報告書で一番大切な結論は、今すぐイラク撤退などという愚かなことをしてはいけない、イラク戦争には断じて勝たねばならない、ということだ。実際の報告書の内容は最初に漏えいされた内容とはかなりくい違うものであったことが読者の皆様にもよくお分かり頂けたと思う。
やはり中間選挙に向けて民主党がより優勢になるよう計算づくの漏えいだったのだろう。だが、ブッシュ大統領が中身を素早く公開してしまったため、「切り捨て遁走」を唱えている民主党にとって、かえってこれは逆効果になってしまったのではないだろうか。
関連ブログ記事:

「イラク戦争の勝利が決め手」ブッシュの反撃記者会見!

イラク戦争はテロを悪化させたのか?


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イスラム過激派におびえるヨーロッパ

English readers: scroll down for an English-language translation of this post
昨日ドイツのオペラ座がイスラム過激派の脅迫に屈して、モーツァルトのオペラ上演を中止した話をしたが、ここ数年、欧州におけるイスラム教過激派による横暴は目に余るようになってきている。
先ずはおふらんすの話題から:
この間法王の何気ない演説で逆切れしたイスラム教徒が世界中で暴動を起こしてカトリック尼僧とボディーガードを殺した事件があったばかりだが、それについてイスラム教の暴力の元凶はコーランの教えにあるのではないだろうかという記事を書いたフランスの大学教授が命を狙われ身を潜めなければならなくなった。
この教授の名前はロバート·レデカー(Robert Redeker)。彼の書いた記事の英語訳はle eXtreme-centreで読むことが出来る。(以下一部抜粋)
自由社会はどのようにイスラムの脅迫に対応すべきか?

ベネディクト16代法王によるイスラムと暴力の分析に対するイスラム教徒の反応は、イスラム教徒がイスラム諸国では存在しない西洋が一番貴重に思う価値、言論と思想の自由を封じ込めようとしたことで顕著となった。
イスラムはその規則をヨーロッパに強要しようとしている。公共水泳プールにおいて女子専用の時間をもうけたり、宗教をいいわけに学校の給食でもモスレムの子供たち専用の特別なメニューを要求したり、学校でベールをかぶる規則を強要しようとしたり、自由主義をイスラム恐怖症などと責めたりしている。
パリの浜辺でTバックのビキニを禁止することをどう説明するのか? その理由は「平穏を脅かす」危険という摩訶不思議なものである。欲求不満の若者が美女の姿に侮辱を受け暴力に走るという意味だろうか。それとも当局はイスラム教道徳警察のデモにおびえているせいだろうか?
しかし公共の道路でベールをかぶらせるということのほうが、よっぽども公共の平穏を脅かすことにある。なぜなら女性への弾圧だという苦情を招くからだ。このTバック禁止はフランスのイスラム過敏症の現れである。イスラム横暴への降参と服従ともいえるのだ。 少なくとも精神的なイスラム教徒の圧力 の結果である。ジョンポール2世広場の建設に抗議した人々もモスクの建設には反対できない。イスラムはヨーロッパを彼等の理想に服従させようとしているのである。

残念なことに、これだけのことを書いていたレデカー教授にも、フランスのイスラム教徒のがどれほど過激であるかその理解力が足りなかったようである。
レデカー教授は哲学の教授だが、イスラムに批判的な記事を書いてからというものインターネットに教授の顔写真、住所や電話番号はもちろんのこと、自宅付近の地図や勤め先に学校の連絡先なども公開され、こいつの首を切れとでかでかと暗殺命令が載せられてしまったのだという。24時間の警察警護の世話になりながら、各地を点々としている教授は自由社会のフランスにおいて言論の自由が保証されずにホームレスになってしまったと友人に手紙を書いている。
記事の載ったLe Figaroの編集長Pierre Rousselin氏はアルジェジーラ紙で謝罪を発表した。エジプトを含む数カ国のイスラム諸国Le Figaroの販売禁止が起きたからである。Rousselin氏は、記事を掲載したの紙の誤りであった。内容は当新聞の意見ではないと平身低頭の謝罪ぶりだ。
勤め先の教育委員会もイスラム教過激派の報復を恐れて教授を全く援助してくれていないという。教授は学校へもいかれず、予定されていた講演会もすべてキャンセルせざるおえなくなった。
ベルギーの暴動:
数日前に拘留中のモロッコ人の囚人が不審な死を遂げたことで、囚人が毒を盛られたという噂がたち、ラマダンで腹をすかせて欲求不満のイスラム教徒らがブルッセルの町中にくり出して壊す燃やす騒ぐの暴動をすでに三日も続けている。付近の商店街は火炎瓶を投げられるなどして大被害を受けている。Gate of Vienaより
しかしアメリカの主流メディアではロイターが一度取り上げただけで、この大事件はほとんど報道されていない。加害者がイスラム教徒である犯罪は、報道そのものがイスラム教徒への配慮から遠慮がちになるようである。
ブルッセルの新聞によると、政府は暴徒の気分をしずめるため一旦逮捕した暴徒を数人釈放したという。これではベルギー政府は地元のイスラム教徒らに、気に入らない時は騒ぎさえすれば何でも思いどおりになると教えたようなものではないか。なんという腰抜けぶりだろう。
最後にアイルランド移民で始まったオーストラリアの場合だが、さすがオージーの反応は北半球の欧州とは対照的だ。
下記は前出のGate of Vienaに寄せられた豪州のある女性からのメールだ。オーストラリアもアメリカと同じように移民で出来た国である。最初はアイルランドの受刑者の島流しの行く先となっていたが、後にはヨーロッパからの冒険家などによってどんどん人口は増えていった。1960年代から1970年代はベトナムからの難民がとっと押し寄せたが、彼等は働き者で地元の文化を尊敬し自然と国に溶け込んだ。1970年代後半から80年代に訪れたレバノンからのキリスト教徒らも、短期間のうちにオージーへと変身した。
しかし1980年代中頃からやってきたレバノン、シリア、パレスチナのアラブ人たちは全く質が悪かった。彼等は親戚一同で移民してきて、メルボルーン郊外で第二次世界大戦の退役軍人らの家族の隠居地となっていた住宅街を含め、あちこちの町々で住宅を買いあさりはじめた。自分の欲しい住宅があるとペットを殺したり、ゴミを庭に捨てたり、家主にやくざまがいの嫌がらせをしておびえたお年寄りに二束三文で家を売らせて追い出したというのである。そしてあっというまにオーストラリアの郊外がアラブ社会へと化してしまったという。
そうなるとレバノンの暴力団らによって凶悪な犯罪が頻発し、車の窃盗はおろか、殺人、幼い少女への連続強姦などが相次いだ。
いまやオーストラリア全体の二千万人の人口のうち、イスラム教徒の人口は30万におよぶという。そのうち比較的穏健なアジア系の10万をのぞくと悪質な20万というアラブ系過激派が残るという。彼等は数はまだ少ないが、彼等の過敏な感情を満たすため、周りの社会に彼等に迎合するよう要求する。

幸いなことに、オーストラリアではほとんどの人たちがこの要求に耳を傾けていません。オーストラリアの政治的に正しい多様文化主義の人々の堪忍袋の緒が切れたのは、2001年にタンパにおいて沈みかえた船からノルウェーの船に救出された違法移民たちが救援船を乗っ取って船長を脅迫し、オーストラリア領へ上陸しようとした時です。
オーストラリアは特別部隊を送り込み上陸を阻止した。ジョンハワードは雪崩勝利で当選。ハワードは移民法を改正し、イスラム教徒による違法入国は停止しました。

と、投稿者は語る。その後何年かたってから、オランダ、デンマーク、スイス、スエーデンなどもイスラム教移民の入国をかなり規制するようになった。だが、解き既に遅しという観もしないではない。
テロリストと戦うことによって社会がより危険になるなどという人々にお聞きしたい。欧州政府はことあるごとにイスラム過激派の要求に服従してきたではないか? 彼等に迎合し自らの伝統や文化を彼等にあわせてきたではないか? その結果、欧州は安全になったのか? 欧州は平穏なのか?
去年フランスでもイスラム教暴徒による暴動が何日も続いた。いまだにフランス各地では毎晩のように何百台という乗用車が焼かれているという。大学教授が新聞記事を書いたくらいで命が危険にさらされる。デンマークではたかが一こまマンガで新聞社に爆弾が仕掛けられたり、オランダではイスラム教の女性弾圧を描写した映画を作成した映画監督が日中暗殺されるなど、イラク戦争に参加もしてないこれらの国々においてイスラム教徒らの暴走は甚だしい。イギリスはやっと最近強行手段をとるようになってきたが、、
イスラム過激派に真っ向から立ち向かったオーストラリアやアメリカではこのような問題は起きない。イスラム過激派の攻撃に対して何もしなかったクリントン政権時代のアメリカでは、毎年のようにアメリカ人に対するテロが行われていたが、ブッシュ大統領の指揮で反撃して以来、戦場は別として世界のどこでもアメリカを標的にしたテロは起きていない。(無論アメリカでもテロリストの人権を守れなどと左翼連中がうるさくいうのはヨーロッパと同じだが。)
過激派の過激化をとめるのは、妥協でも迎合でも服従でもない。過激派をとめるのはこちらの反撃のみである。敗北した過激派の士気は落ちる。死んだ過激派はそれ以上過激化されることはない。

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The following is the English translation of this post. I have changed the wording slightly; it’s my article, and I can do what I want!
I have just written about a German opera theater which submitted to the threat from local Muslims and decided not to continue a production of one of Mozart’s operas. Over the last few years, Muslim intimidation against Europeans has been growing more extreme.

News from France

We just witnessed a horrific incident: a Muslim man, enraged by an academic speech given by the pope, shot to death a Catholic nun and her bodyguard in Somalia. A French professor of philosophy, Robert Redeker, wrote about the incident, arguing that the violent behavior of Muslims is rooted deep in the Koran itself… and now more Muslim extremists have threatened his life, driving him into hiding.
You can read the English translation of Redeker’s article in eXtrem-cetre. Following is an excerpt:

What should the free world do while facing Islamist intimidation?

The reactions caused by Benedict XVI’s analysis of Islam and violence highlight the underhanded maneuver carried out by Islam to stifle what the West values more than anything, and which does not exist in any Moslem country: freedom of thought and expression.
Islam tries to impose its rules on Europe : opening of public swimming pools at certain hours reserved exclusively for women, ban on caricaturing this religion, demands for special diets for Muslim children in school cafeterias, struggle to impose the veil at school, accusations of Islamophobia against free spirits.
How can one explain the ban on the wearing [of] thongs on Paris-Beaches this summer? The reasoning put forth was bizarre: women [wearing] thongs would risk “disturbing the peace”. Did this mean that bands of frustrated youths would become violent while being offended by displays of beauty? Or were the authorities scared of Islamist demonstrations by virtue squads near Paris-Beaches?
However, the authorization of the veil on the street is more disturbing to public peace than wearing a thong, because it invites complaints against the upholding the oppression of women. This ban represents an Islamization of sensibilities in France, a more or less conscious submission to the diktats of Islam. At the very least it is the result of the insidious Muslim pressure on the minds: even those who protested the introduction of a “Jean Paul II Square” in Paris would not be opposed to the construction of mosques. Islam is trying to force Europe to yield to its vision of humanity.

Unfortunately, Professor Redeker who alerted us of Muslim extremism did not realize just how extreme they can be (he should have read his own paper).
After Professor Redeker wrote an article critical of Muslim, his face, address, phone number, a map to his house, and his work place were published on the internet with a message calling on the faithful to cut off his head. He is now under 24 hour police protection, staying with unnamed friends a few days at a time. He has written that he has become homeless in a supposedly free country.
Pierre Rousselin, editor of Le Figaro, the newspaper that published Prof. Redeker’s article, apologized in the Arab-Muslim newspaper Al-Jazeera. Why? Because several Muslim countries, including Egypt, banned that issue of Le Figaro. M. Rousselin stated that it was wrong for his newspaper to publish such an article. Prof. Redeker’s opinion does not reflect the newspaper’s view. Rousselin’s apology is filled with humility — that is, cowardice.
The high school that employed Redeker, and the school district, are not supporting him for fear of Muslim retaliation. The professor cannot even go to school, and he has had to cancel all his lectures.

Riot in Belgium

A few days ago, a Moroccan prisoner died mysteriously in a Belgian prison. Somebody spread the rumor that he was poisoned. That set off hungry Muslims who had been observing Ramadan. They went outside the city of Brussels and set fire to a number of stores; the riot has been going on for the last three days.
According to Gates of Viena, except for the newswire service Reuters — which reported it once — the American news media has kept mum about this ongoing violent protest. When it comes to Muslims committing crimes, the American news media finds virtue in silence.
According to the Brussels Journal, the police released those rioters who had initially been apprehended. Belgian authorities therefore demonstrated that they will roll over for threats: all you have to do is to scream, and they will yield. What cowards!

Thunder down under

Finally we come to Australia, a country which was founded by Irish prisoners involuntarily transported to the island-continent against their will, and their families and friends who followed as immigrants. The Aussies’ reaction to the problem of Muslim extremism is completely opposite that of Europe.
This e-mail was introduced in the above-linked Gates of Viena:

As the Lebanese civil war continued into the 1980s a new wave of immigrants arrived. Families, clans, almost entire villages from the notorious Bekkhar Valley [in Lebanon], a muslim stronghold with close palestinian and syrian links barely 50km from the Israel border. More than 100,000 migrated to Sydney alone, to unsuspecting multicultural arms. This new population proceeded to occupy a series of suburbs with an aggression and speed I still find breathtaking. In the south-western suburbs of Bankstown, Punchbowl, Lakemba, Lidcombe, among others, a home in a suburban street was bought, then another & another. These suburbs were originally settled by returning Australian soldiers and their families post-WW2, and in the 1980s were largely occupied by older retired people either singly or as elderly couples.

As one home after the other was acquired, it happened that a suggestion would be made: you might like to sell to my brother, my cousin, my uncle, because life might not be so pleasant as it has been. Pets were killed. Rubbish was tipped onto doorsteps of elderly widows. Vandalism was done to houses. And the old people sold their homes to these people for undervalued prices to escape the threat…
There are now, I believe, 300,000 muslims in Australia in a population approaching 20 million. As I understand it, 200,000 in Sydney, the bulk of the rest in Melbourne and Perth. If you subtract the Indonesian and Malay muslims, who are nice people in my experience and come to Australia mainly for education, the ugly face of Islam in my country is Arab Islam….
There are comparatively few of them here, yet there’s still such insistence that we defer to their cranky sensitivities. Happily, hardly anyone in Australia is listening. Patience with the MC/PC [multicultural/politically correct] creed broke down completely after the Tampa hijack in 2001 when hundreds of illegals rescued from a sinking boat by the Norwegian ship committed piracy on the high seas in order to force the captain to land them on Australian territory.
Australia sent SAS troops to repel the landing, John Howard won a landslide election, changed the migration laws and illegal arrivals of muslims have ceased. Nobody bothers now because they know they will be sent to a denuded, bankrupt Pacific Christian island to endure years of legal proceedings. Might as well stay in a nice islamic country such as indonesia or malaysia, eat good food and pray at the local mosque.
Years after the decision by our Prime Minister to refuse entry to uninvited aliens, the Netherlands, Denmark, Switzerland, Sweden have all reversed course. I believe Australia woke up in time. Not sure about Europe, though, less so the UK.

The solution

I would like to ask a question of those of you who argue that, by fighting against terrorists, we make the world more dangerous: what happened to Europe, which has accommodated every crazy, unreasonable demand from these extreme Muslims? Did it make Europe safe? Is Europe peaceful?

  • The riots last year in France by Muslim sons of Algerian immigrants continued for weeks; hundreds of cars were torched every single day. Now, after the riots have “ended,” such burnings have dropped to their normal level… of about a hundred cars each day.
  • Also in France, a professor whose only crime was writing an article critical of Islam has lost, if not his life, his ability to live. (This is nothing new… does anybody still remember Salman Rushdie after publishing the Satanic Verses in 1988? He is still in hiding today, eighteen years later.)
  • In Denmark, a newspaper was bombed because of a silly Mohammed cartoon. (Iran then retaliated by holding a “Holocaust cartoon” competition, evidently on the theory that Christians in Denmark were driven to draw cartoons of Mohammed by the Jews of Copenhagen — all eight or nine of them.)
  • In Holland, a movie director who made a movie about the Muslim abuse of women was assassinated in Amsterdam, shot to death in broad daylight at the corner of Linnaeusstraat and Tweede Oosterparkstraat.

These are all countries which refused to participate in the Iraq war. It made no difference to the extreme Muslims, who killed, bombed, and burnt anyway.
But countries such as the United States and Australia, who deal head on with Muslim extremists, do not face the same problem. During Clinton era, when the United States did nothing to defend itself — and even went to war against Christians on behalf of Muslims in Bosnia and Kosovo — the US was attacked by Muslim extremists every single year. Since President George Bush started to fight back, American targets have not been attacked.
Compromise, appeasement, or even obedience and “dhimmitude” will not stop extremism. Standing up to the Islamists and fighting them when necessary is the only way.
If they lose, their morale will suffer, and they will withdraw. In any event, dead extremists cannot become any more extreme.


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エジプトがハマスにイスラエル兵返還を要請!

キャンプテンエドによると、イスラエルとハマスの間にはいって、人質返還の交渉に当たっていたエジプトはハマスの煮え切らない態度に腹をたて、かなり強い口調でハマスに対して早くイスラエルに人質を返すように要請したようだ。
エジプト政府はハマスのリーダー、Khaled Mashaal にガザの危機を救うために拉致したイスラエル兵、ギラドシャリット兵を即座に返還するよう「強い口調」の手紙を送ったとある。そしてモハメッドアバスとともに統一政府を成立させよとも書かれているようだ。
エジプトが中東を平穏にしたい理由の最たるものは、パレスチナからエジプトへ流れ込む難民問題である。
よくパレスチナとイスラエルの紛争について、パレスチナの貧困をイスラエルのせいにする人がいる。イスラエルが建てている壁をポーランドでユダヤ教を閉じ込めた、ゲットーと同じだという人がいる。だが、そういうひとたちが無視している醜い事実はアラブ諸国によるパレスチナ民族への人種差別である。
パレスチナは境界線をイスラエルだけでなく、エジプトやヨルダンにも接している。パレスチナ市民が生活に困ってもイスラエルへ逃れることはできないとなると、難民の行く先はエジプトとなるわけだ。だがアラブ諸国においてパレスチナ人は下層階級のアラブ人として毛嫌いされている。イスラエルによるパレスチナ弾圧などヨルダンやエジプトによるパレスチナへの弾圧の比ではない。
エジプト人もヨルダン人もパレスチナの過激な思想を忌み嫌っている。パレスチナ人がこれらの国に避難してくることによってこれらの国々でテロ問題が起きるのを彼等は非常に恐れているのだ。
最近エジプト、ヨルダン、そしてクエートなどによって、イスラエルを国として認めようという、いわゆるシオニズム思想がわき上がっている。これは決してこれらの国々がイスラエルに対して親しみを感じてきたという意味ではない。だが長年に渡って幾度となく繰り返された戦争で、さんざんイスラエルにひどい目にあってきたアラブ諸国はもうイスラエルとの戦争はごめんだと考えているのだ。だからこの時期にイランの手下であるヒズボラや、アラブの嫌われ者パレスチナにイスラエルを刺激されるのは迷惑この上ない話なのである。
また中東が不穏になれば、シリアやイランがヒズボラを使って中東全体の侵略へと野心を燃やすことも考慮に入れなければならない。アラブ諸国はペルシャ民族のイランがシリアやレバノンを拠点にアラブ諸国を脅かすことを恐れているのである。
今回のエジプト政府のパレスチナへの強行な姿勢は、その不満と恐れの現れというべきであろう。


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イスラム脅迫に負けたドイツオペラ座の恥

本当にヨーロッパの連中は腰抜けだ。ここ2〜3日欧米で話題になっているのがこのニュース。以下、朝日新聞の記事より。

オペラにムハンマドの切られた首、独で上演中止決定

ベルリンのドイツオペラは26日、11月に上演を予定していたモーツァルトのオペラ「イドメネオ」の公演を中止すると発表した。イスラム教の預言者ムハンマドらの切られた首が出てくる場面があり、地元警察から「イスラム過激派などの反発を受ける危険性がある」と警告を受けたためという。
発表によると、公演はドイツ人のハンス・ノイエンフェルス氏(65)が演出。11月に4回の公演を予定していた。03年の初演時にはムハンマドのほかキリストや仏陀の首が出てくる奇抜な演出に批判が出ていた。今年7月、警察がオペラ側に警告していた。
中止決定に対し、連邦議会与党、キリスト教民主同盟の文化担当議員は「テロリストへの敗北になる」と語り、今後論議を呼びそうだ。
ムハンマドをめぐっては、今年初め欧州の新聞が風刺画を掲載したことにイスラム諸国が反発したほか、ローマ法王ベネディクト16世の発言が波紋を広げたばかり。

例によって朝日の記事は説明不足なのだが、このオペラ、初演は2003年で、決して今さら出てきた新しいものではない。しかも劇中に出てくる切断されたなま首は、モハメッドのものだけでなく、イエスキリスト、お釈迦様、ポセイドンらの首も出てくるのだという。そしてこれらの首はモーツァルトのもともとのオペラとは全く無関係なんだそうだ。
私はモーツァルトのオペラは結構知ってる方だと思っていたのだが、モハメッドのなま首が出てくるオペラなんて知らないなあと考えていたばかりだった。これは演出家ハンス・ノイエンフェルス氏の独自の解釈で種々の宗教を冒涜するのが目的だったらしい。はっきりいってモーツァルトオペラへの冒涜ともいえる。
初演の時はあまりの悪趣味に、観客から罵声が浴びせられ、キリスト教徒や仏教徒からも批判の声があがっていたようだ。だがその時は言論の自由だのなんだの偉そうなことを言って批判を無視していたらしい。ところがイスラム教団体から脅迫状が2〜3届いたら突然脅えてさっさと幕を閉めるこの腰抜けぶり。キリスト教徒や仏教徒は抗議の手紙くらい出すだろうが、まさか殺しにはこない。本当の脅威には立ち向かう勇気がないなら、最初からこんな悪趣味なものを作るべきではなかったのだ。
私は芸能人や芸術家といわれる能無し芸人の偽勇気にはうんざりする。決して暴力を振るわれたり出世の妨げになるような圧力はかかってこないと思う敵には勇ましいことをいい、表現の自由だなんだと言って人々を侮辱しまくるが、本当の危機が迫ってくると勇気などなんのその、表現の自由もあったればこそ、さっさと日っぽを巻いて逃げ隠れする。なんという情けなさだろう。
私はこんな悪趣味のオペラは永久に幕を閉じるべきだと思う。だが、イスラム教の脅迫に怯むくらいならどんな悪趣味のオペラでも永久に上演すべきである。またしてもヨーロッパはくだらないことで我々の勇気を試すはめになった。はた迷惑もこの上ない。


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イラク戦争はテロを悪化させたのか?

アップデート!最後を参照!
この週末旅行をしていてブロギングができなかったので、コメントをいただいたみなさんに返答できなかったことをお詫びします。特にsouさんのコメントの承認が遅れたことをお詫びします。
さて、コメンターのsnoozyさんがご心配されている、イラク戦争がかえってテロを悪化させたというアメリカ情報機関NIEの報告書だが、このことについてはこちらでもニューヨークタイムスやワシントンポストが報道している。
まずは読売新聞の記事より。

「イラク戦争でテロ問題悪化」米情報機関が機密報告

【ワシントン=貞広貴志】中央情報局(CIA)など16の米情報機関が、国際テロの動向とイラク戦争の関係を分析した機密報告をまとめ、「イラク戦争は、全体としてテロの問題を悪化させた」と結論付けていたことがわかった。
24日付の米紙ニューヨーク・タイムズが報じたもので、ブッシュ政権の「対テロ戦争で世界と米国はより安全になった」という公式見解を情報機関が否定する形となった。
同紙によると、「世界規模でのテロの傾向」と題した機密報告は、政府機関内での激論を経て今年4月にまとめられた。国際テロ組織「アル・カーイダ」とその関連組織を核としていた勢力が、アル・カーイダ指導部とは直接のつながりを持たない「自己派生」の細胞組織へ変ぼうしてしまったと分析。
また、「イスラム過激主義は、衰退しているというよりも拡大している」と指摘した。
(2006年9月25日2時1分 読売新聞)

私はこの記事には二つの問題点があると考える。
先ず第一にNIEの報告書は秘密書類であるため報告書そのものは一般公開されていない。よってこの報告書の内容はNYTの説明に頼るしかなく、実際の内容をを確認することができない。これまでに何度も意図的に虚偽の報道をしてきた前科のあるNYTの記事なのでそのまま鵜呑みにするのは危険である。
第二に、もしNYTの説明が正しかったとしても、イラク戦争後にテロ活動が悪化したからといって、その原因がイラク戦争にあったという根拠にはならない。
ではNYTの記事から少し抜粋して考えてみよう。(訳:カカシ)

書類ではイラク戦争が世界的な聖戦運動に及ぼした影響についてはほんの少ししか述べられておらず、「イラクで進行中の自由への戦いはテロリストの戦意を奮い起こすプロパガンダとして歪曲されてしまった」とある。
報告書ではイラクで戦ったイスラム過激派がそれぞれの国へかえって「国内での紛争を悪化させる、もしくは過激な思想を設立させる」恐れがあると語る。
概要は過激なイスラム運動がアルカエダの中心から、アルカエダ指導層によって刺激され「自発的に生まれ」ながら直接オサマビンラデンや上層部との関連のない新しい部類のグループを含む提携した集団へと拡大したと結論付ける。
報告書はさらにインターネットがどのように聖戦主義思想を広める役にたったかを分析し、サイバースペースによってテロリスト工作がもはやアフガニスタンのような地理的な国々だけに限られないことを報告している。

テロリストの活動がアルカエダの中心からインターネットなどによってジハーディストの思想に共鳴する直接関係のないグループへと拡大したのは事実でも、それとイラク戦争とどういう関わりがあるのだろうか? イラク戦争によって反米意識が高まりジハーディストの士気があがったという理屈なら、911でアメリカがなにもしなければ、世界中のジハーディストたちが、アメリカの弱腰に元気つけられて活動が活発になったという正反対の理屈も可能だ。
イスラム過激派によるテロが悪化したことがイラク戦争のせいだというのであれば、イラク戦争がなかったらこれらの事態はおき得なかったということを証明する必要がある。だがNYTの記事ではそのような証明は記述されていない。それどころか歴史的事実がこの結論付けを完全に裏切っているといえる。
イスラム過激派の活動が活発になったのは、なにもイラク戦争開始の2003年に始まったことではない。1979年のイラン宗教革命以来、イスラム過激派によるテロ行為はあちこちで起きていた。特にジハーディストの活動が目立ってきたのはソ連によるアフガニスタン侵略以後だといえる。持ち前の資金を使ってアフガニスタンで武器調達などに貢献したビンラデンの権威があがったのもこの時期だ。
国連がイラクのクエート侵略を阻止したとはいえ、フセイン政権が存続したためクリントン前大統領の無行動によりフセインの勢力は湾岸戦争後完全に回復し、より手強い敵となってしまった。上院議会の報告書がなんといおうと、イラク国内でアルカエダがザルカーウィを筆頭にすでに訓練キャンプをつくっていたことはどの国の諜報機関も認めていることだ。アメリカがフセイン政権を倒さなければこれらのキャンプがイラク政府の協力を得てより手強いテロリスト養成所となっていただろうことは容易に想像できる。
しかもフセインは大量破壊兵器の開発への野心を全く捨てていなかった。国連による経済制裁は事実上終わりに近付いており、数年後には生物、化学兵器はおろか、核兵器ですら所持する国家になったであろうイラクにおいて、このようなテロ集団が自由に行動することを考えた場合、イラク戦争がなかったら、テロ活動が悪化しなかったと結論付けることなど絶対にできない。
第一、アルカエダのリーダーであるオサマビンラデン自身が911でアメリカ本土に戦いを挑んだ理由として、アメリカのそれまでのテロ行為に対する及び腰に勇気づけられたと語っているのである。アメリカは弱い、アメリカは反撃しないと、ビンラデンはテロ直後のアメリカ軍のレバノンやサマリア撤退、そして数々のテロ行為に対してアメリカの無策をあざ笑った。
つまりアメリカがテロ行為に反撃しなかったことが、テロリストの戦意を高めたともいえるのである。とすれば、イラク戦争がテロを悪化させたというこの理屈がどれだけ中身のないものかが分かるというものだ。
アメリカの中間選挙をひかえ、都合良くこういう報告書がNYTによって漏えいされるというタイミングも十分に考えるべきである。
アップデート:
今朝ブッシュ大統領はアフガニスタンの大統領との合同記者会見でNIEの報告書を一部公開することを発表。すでに発表されたので、後でコメントします。乞うご期待! 


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言論の自由は私だけに

ここでも何度か紹介したが、私は元カントリーウエスタンの女性ボーカルグループ、デキシーチックスの熱狂的なアンチファン(笑)。彼女たちが2003年のイラク戦争前夜に行った反ブッシュ発言以来、私は彼女たちの人気ががた落ちしていく様子をずっとほくそ笑んで見守ってきたが、このたび、その「苦悩の」三年間を記録した自慰記録映画”Shut Up and Sing”「黙って歌え」がトロントで行われた映画祭で発表された。(注:この映画の題名は保守派の作家、ローラ·イングラム執筆の本の題名からとったもの)
私はこの映画を見る気など全くないが、すでに映画を観た映画評論家の話から拾ってみよう。

印象に残るのは、大統領が「大統領がテキサス出身なのを恥かしく思う」とリードボーカルのメインズの舞台上での発言が巻き起こした激しい反響についてインタビューされているのをメインズがテレビで観ているシーンで、抗議をしてラジオ局がグループの曲をかけなくなり、アルバムの売り上げが激減したことについて、「デキシーチックスは思ったことを言う権利があります。」とブッシュは司会のトムブローカウに答えた。「でも発言することでファンがレコードを買わなくなったからといって気分を害するべきではありません。自由はニ方通行なのですから。」

この映像を見た後でメインズは大統領の「気分を害するべきではない」という発言を繰り返しあざ笑いながら、「なんて馬鹿な奴」と叫んだ。彼女はカメラに向かってブッシュに話かける「あんたは馬鹿な(放送禁止用語)だ!」

は!あんたらの気分を害しただって? 傷付いたって? かわいそうで涙がでるよ。 トロントで行われた試写会後の記者会見に関する記事では、なんと副題が「言論の自由への困難な道」となっている。

アカデミー賞を二回も受賞しているバーバラ·コポル監督とセシル·ペック制作の、カントリーのアイドルから勇気ある自由表現のシンボルへと成長していくマグアイアー、妹のエミルロビンソンそしてメインズの姿を描いたドキュメンタリー…
「彼女たちはテキサス出身です。人々は彼女たちをその枠のなかにはめようとしました。でもこのすばらしきアメリカ女性たちはその枠から飛び出して公言し後に引きませんでした。」とコポル監督は語った。

彼女たちは後には引いてないかもしれないが、泣き言でうるさいほど騒ぎ立てた。彼女たちにとって「言論の自由」とは「何をいっても批判されない自由」ということらしい。彼女たちは何をいってもいいが、他人がそれを批判しようものなら、それは彼女たちの言論の自由を迫害していることになるというわけだ。
私はイスラエルの対テロ戦争を支持したというだけで、何度「シオニストの豚」と呼ばれたか知れない。だがそんなことでいちいち傷付いていたら保守派のブロガーは勤まらない。(笑)
言論の自由が本当に迫害された例をみたければ、911ドラマ、「911への道」の脚本を書いたサイラス·ノーラスタ氏の話(Syrus Nowrasteh) を聞くのが一番だろう。ABC制作のこのテレビドラマシリーズが民主党とクリントン前大統領によっ放映が妨害されそうになったことは以前にも書いた通り。だが、ノーラスタ氏や制作関係者の人たちは普段は人種差別や人権といったことに神経質になっている左翼新聞からひどい扱いを受けたという。(マイク·ロスさん、紹介)

7月に記者が私に人種によるレッテル張りをされたことがあるかときかれたら、喜んで、「ありません」と答えただろう。だが同じことはもう言えない。ロサンゼルスタイムスなどは私を人種、宗教、出身国、政治思想によって判断した。しかも5つのうち4つは完全に間違っていた。彼等にとって私はイラン系アメリカ人で、保守派のイスラム教徒ということだった。新世界の勇敢な記者らには私が (アメリカの)コロラド州、ボルダー市生まれだということには何の意味もなかったらしい。私はイスラム教徒でもなければ、とくにこれといった宗教団体に属していない。私は生粋のアメリカ人だ。私がそういうレッテル張りが貴新聞の新しい方針なのかと尋ねると記者は答えなかった。

このような攻撃の対象となったのはノーラスタさんひとりだけではない。彼にきた脅迫状はもとより、スタッフの身辺をいろいろ調べあげ、ディレクターのデイビッド·コニングハムさんの父親が青少年キリスト教布教団体の創設者と知るや息子のコニングハム氏が狂信家でもあるかのように描写し彼の宗教的偏向が番組制作に影響を与えたとでもいわんばかりの報道をしたという。今日の左翼社会では家族にひとりでもキリスト教徒がいるというだけで公平な判断ができないと判断して差別することが許されるのか、とノーラスタさんは問いかける。
この自分らの言論の自由は守られて、他人の言論の自由は迫害されてもかまわないという考え方は、ここ数日間おきているイスラム過激派によるローマ法王へのヒステリックな反応と酷似している。ローマ法王がなにをいったにしても、ローマ法王暗殺を訴え、キリスト協会を焼き、アフリカの小児病院でイスラム教の子供を含めた子供たちを助けてきた尼さんを殺すなどもってのほかだ。
そうやってローマ法王のひとことに怒り狂っている自分達は「信じないもの」としてユダヤ人やキリスト教徒を侮辱しているだけではなく大量に殺しまくっているではないか。いや、イスラム教徒同士ですら宗派が違うというだけで、イスラム教の祭日を狙ってモスクを破壊したりしているではないか。それでも私はラーバイや尼さんが爆弾しょってベイルートのレストランをふっ飛ばしたなんて話はきいたことがない。
気持ちが傷付いただって? ばかばかしい! お前らの神の名の元で我が同胞が毎日何人殺されてると思ってるんだ!
デキシーチックスがぶつぶつ言ってる偽の脅迫などとちがって、我々文明社会へのイスラム教過激派による脅迫は本物で深刻だ。我々はこれを軽々しく扱うことはできない。だが我々はこの脅迫におびえて沈黙するなどということがあってはならない。言論の自由はなんとしてでも守らなければならない。
それで、うるさい雌鳥たちはというと、元ファンたちは彼女たちのコンサート切符を買わないことで「言論の自由」を表現している。前回に比べ彼女たちの観客は半数に減ったという。しかも球場でのコンサートに固執したため、損害は何百万ドルにのぼるそうだ。これで彼女たちの気持ちが傷付こうとしったことか。
はっきり言ってどうでもいんだよ、あんたらの気持ちなんて、、、
関連ブログ記事
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カントリーの雌鳥たち、蘇る????


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パレスチナ国際連帯運動(ISM)の正体を探る

先日お約束したとおり、パレスチナの国際連帯運動(ISM)キャンプへ潜入したStop The ISM の記者の話をしよう。ISMが世界で一躍有名になったのはコメンターのkokunanさんがおっしゃっているようにISMのメンバーだったアメリカ人、レイチェル·コリーが2003年、イスラエル軍がパレスチナ人の家を破壊するブルドーザーの前に立ちはだかってその下敷きになって死んだ事件からだろう。ISMはいまだに彼女の名前を持ち出してはセイントさながらの扱いである。イスラエル軍が破壊していた家というのは家族に自爆テロをさせた代償としてテロリストの家族がPLOによって新しく建ててもらった家であることは皆様もご存じのとおり。

Rachel Corrie1    Rachel Corrie2

レイチェル·コリーの二つの顔


読者にわかりやすいように私はここで勝手にこの記者をマークとよばせてもらう。イギリスのスコットランドーヤードで覆面捜査をしたこともある「マーク」記者は二か月前テルアビブのBen Gurion空港に到着した。すぐさまエミリアノというアメリカ人が近付いてきた。どこへ行くのかと訪ねるのでマークがエルサレムだと答えるとエミリアノは一緒にバスに乗って便利なユースホステルを教えてくれたダマスカスゲート近く、東エルサレムのThe Faisal Youth Hostel である。

実はこのホステルはISMの本拠地といわれている。このホステルはもとパレスチナテロ軍団(PFLP)のメンバーのHisham Jam Jounが経営している。マークはホステルにつくとすぐ二階へ案内され、ISMのメンバーたちを紹介された。アイルランドから来たガビとデイブ。ガビはスウェーデン人で夫のデイブはアイルランド国籍だが二人ともアイルランドのパスポートをもっていた。ISMはなぜかアイルランドのパスポートを使うのが好きらしい。

ニューヨークISMのリーダーで、パトリック·オコーナーというアイルランド人はパトリック·コナーズという名前でアメリカのパスポートも使っている。ISMはメンバーを大学のサークルなどで勧誘し、イスラエルで活動をさせる。イスラエル当局に捕まって強制送還された場合は名前をかえて偽パスポートをつかって再び入国。ベテラン活動家は何度もこれを繰り返しているそうだ。これらの訓練はすべてアメリカの大学のサークルで教えられるというのだからあきれる。のちにISMのリーダー的存在となり、イスラエル当局からも目をつけられているメーガン·ウィルス(Magan Wiles)ジョセフ·スミス(別名ジョーカーJoseph Smith a.k.a. Joe Carr)、マーク·チミエル(Mark Chmiel)などは皆アメリカの大学のサークルで勧誘されたという。

マークが次に紹介されたのはカミールというデンマーク人、スコットランド人のアランだっった。彼等は全員ISMのメンバーでウエストバンクとイスラエルを何度もいったりきたりしていた。 そのうち二人のアメリカ人が加わった。ロサンゼルス出身の黒人のジョナサンと彼女だった。ガビはあきらかにこのグループのリーダーだった。アランはヨルダン経由でイスラエル入りしたという。テルアビブの空港は警備が厳重なのでヨルダンを経由するひとが最近は増えたらしい。イスラエルはいまになってヨルダン国境の警備を見直しているという。

マークはほかのメンバーと一緒にパレスチナ刑務所の見学をした。その後PLOのテロリストたちにも紹介された。マークが記念写真をとりたいというと、どこからともなくAK-47が手渡され、ISMメンバーはそれぞれライフルを持ってポーズをとった。

宿にもどって撮った写真をみんなでみていると、偉そうな女性がやってきてメンバーの何人かを外へ連れ出しなにかはなしていた。マークはすばやくデジタルカメラからメモリチップを取り出して隠した。偉そうな女性は部屋にもどってくると写真はすべて消せと命令し、それぞれのメンバーは彼女の前で写真を消したが、マークは腕を組んで知らぬ顔をしていた。

翌日マークはキリスト教徒のアラブ系イスラエル人と出会い、ヘブロンの自宅へ招かれたため、ISMのアジトを後にした。マークの通報によりアランとデイブはイスラエル当局に逮捕されたがカミールとガビは逃走した。それぞれの国へかえってメンバーの勧誘をしているのだろう。

欧米の政府もイスラエル政府も、このようなテロリスト擁護市民団体を放っておいてはいけない。彼等は平和運動市民団体とは名ばかりのテロリストである。自分らで武器をとって実際にテロ行為をおこなわなくても、テロリストを援助、擁護していれば同じことではないか。我々の大学などを通じて若い人々の心を蝕む死のカルトなのだ。

ISM1

非暴力が聞いてあきれるISMのメンバー達


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平和運動とは名ばかりのパレスチナ国際連帯運動(ISM)

みなさんは国際連帯運動(International Solidality Movement)というパレスチナ解放を唱えるプロ市民団体をご存じだろうか。
彼等の日本語のホームページでは、彼等は自分らの方針をこう語る。

国際連帯運動は、パレスチナの自由のための闘いへの注目を喚起しイスラエルの占領を終わらせるために働いている、パレスチナ人と国際活動家の、成長しつつある運動です。私達は、非暴力主義的な直接行動の抵抗の方法を、違法なイスラエルの占領の力と政策に向き合い挑戦するために用います。

私達は、武装した闘いを通してイスラエルの暴力と占領に抵抗するパレスチナ人のの権利を理解します。それでも、私達は、非暴力が闘いの圧迫の中での強力な武器でありえると信じます。そして、私達は非暴力主義的な抵抗の原則に身をゆだねています。
* 私達は、パレスチナ人が占領に抵抗する権利を支援する。
* 私達は、直ちに占領を終了し、直ちに全ての国連決議(それは、パレスチナ難民の帰還権とエルサレムにおけるパレスチナの首都の樹立を含む)の履行が受け入れられる事を要求します。
* 私達は、直ちに、パレスチナの人々を守るための国際的な仲裁を要求し、国際法が本当に受け入れられることが保証されることを求めます。

ISMは欧米各地にその支部があり、これらの国々からボランティアを募ってパレスチナへ送り込み、イスラエルやパレスチナでイスラエル軍を相手に抵抗運動をするのが目的の団体だ。表向きは非暴力の姿勢をとっているが平和運動とは名ばかりの実際にはテロリストをかくまったり、テロリストに武器調達などをしている完全なテロリスト団体。ISMロンドン支部のメンバーとしてテルアビブにはいったパキスタン人がイスラエルのレストランで自爆テロを行った事実もある。
アメリカでは特にユダヤ系のアメリカ人をリクルートしてパレスチナで人間の盾をやらすのが得意で、ISMのアメリカのリーダーはアダム·シャピーロというユダヤ系アメリカ人(本人は自分はユダヤ人だと考えていないと言っている)妻は同じく活動家のパレスチナ系アメリカ人。
私がこの団体の存在を知ったのは2年前にこのFront Page Magazine(フロントページマガジン)の記事を読んでからである。
この記事にはアメリカにあるISMの訓練キャンプに潜入した記者の体験談が書かれている。彼によるとボランティアたちはイスラエルに身分を偽って違法に入国し、イスラエルにいる間にするあらゆる違法行為の手段を念入りにおそわったという。とにかくなにからなにまで嘘をつき続けよという訓練を受けるとこの記事には書かれている。無論暴力も奨励されている。

作戦として非暴力を唱えるひともいるが、歴史的な状況から考えて暴力を使った抵抗は正当である…「暴力」といわれたら「抵抗」または「正当な抵抗」と言いかえせ。「テロリズム」といわれたら「国家テロリズム」を強調せよ…「占領」というかわりに「軍事占領」といい、人々にこの占領は「軍事独裁政権」であると思わせよ。

彼等の活動の典型としてイスラエル軍の治安活動の妨害がある。このブログをちょっと御覧いただきたい。このエントリーの題名は「イスラエル兵、パレスチナ市民の家でパレスチナ人に暴力を振るう」とあり、4枚の写真が掲載されている。サイトからはビデオへのリンクもあるが10分間イスラエル兵とアメリカ人のプロ市民がなにやら言い合っているだけで見る価値はゼロである。(10分間に渡るビデオはその一部だ。リンクはつながらないので見たい人はURLをコピペしてみてください。http://www.youtube.com/watch?v=Lq6ccvwbvfY&mode=related&search=)

Israelsoldier1

パレスチナ人に暴力をふるうイスラエル兵!!


この4枚の写真に写っているのはイスラエル兵とパレスチナ人がなにやら言い争いをしている図と、最後に男があざのついた腕を見せている写真である。英語の解説ではパレスチナ人がイスラエル兵に顔や腹をなぐられたとか、とめに入った女性が殴られて気絶したとか書かれているが、ビデオにも写真にもそんな映像は全くうつっていない。ビデオの音声をきいていると、アメリカ人がイスラエル兵に「どうしてこの男性をなぐったんですか?」「なぜ家宅捜査をしてるんですか?」という質問を立て続けにしている声がするが、イスラエル兵は苦笑しながら「出ていけ」と低い声でいうだけでアメリカ人にもパレスチナ人にも暴力を加えている様子はない。
このブログの著者がISMのメンバーだという証拠はないが、このビデオやブログがISMメンバーたちによって作られたプロパガンダであることは容易に推測できる。イスラエル兵と小競り合いを起こすことでもしイスラエル兵がアメリカ人やパレスチナ人を殴ったりすれば儲け物である。またビデオにイスラエル兵の顔を写すことでのちのちテロリストの標的にすることもできる。
さて、このフロントページの記者が再びISMキャンプに潜入するのに成功した。しかし今度はアメリカ国内だけではなく、パレスチナまで出かけていっての隠密工作である。はっきり言ってこれは命がけだ。ばれたらただではすまない。何しろ相手はテロリストなのだから。
次回へ続く。


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911陰謀説についてひとこと

私は世の中に陰謀が全くないなどとは思っていない。かくいう私もヒズボラの陰謀をここで何度か書いている。911などは前代未聞のアルカエダによる陰謀だった。

しかしみなさんもご存じの通り、911はブッシュ大統領とイスラエルの諜報機関モサドの陰謀だったなどというひとたちが絶えない。俳優のチャーリー·シーンなど政府は事実を隠ぺいしているなどと恥も外聞もなく公言している。「どうして第7棟がくずれたんだ!」「なんで南棟は自由落下の速度で崩壊したんだ!」など自由落下の方程式すら知らない人間がまことしやかに知ったようなことをいう。

だが、もし読者諸君がこのような陰謀説を唱えるひととの議論に巻き込まれたら、こういう枝葉末端につきあってはいけない。なぜなら貿易センターがどんな速度で崩れたかなんてことはアマゾンの大森林のなかで一枚の葉っぱの色がおかしいからここはジャングルではないと言っているのと同じくらい意味のない議論だからだ。

昨日紹介した911ドラマの話でも書いた通り、911の陰謀はブッシュ大統領政権発足と同時に始まったのではない。少なくとも1993年の2月以前から貿易センター破壊計画はラムジー·ユーセフというイラク人によって計られていたのである。クリントン大統領の就任が1993年の1月であるから計画はパパブッシュの時代にまでさかのぼる。1993年から2001年に至るまで911への計画は至る所で部分的に知られていた。アメリカ国内だけでもCIA, FBI, 移民局、農業局、関税、地方警察、地方空港の管制塔、民間の飛行訓練所、などなどで911に関わった同じ人間たちの名前がその不振な行動からあちこちで何年にもわたって取りざたされていた。これらの人間がビンラデン率いるアルカエダと絡んでなにか大掛かりなテロを企んでいることは世界中の諜報部が集めた様々な情報によって予期されていたことなのだ。

ただ当時のアメリカではそれぞれの諜報機関が情報交換をするということが法律上禁じられていた。911が起きるまでCIAとFBIが情報を共有していないという事実をブッシュ大統領は知らなかったというお粗末な展開があったほどだ。だからそれぞれの機関がもっていた一片一片の情報はそれだけでは意味のないものだった。911事件が起きて初めて、その片が膨大なジグゾーパズルのどの部分にあてはまるかがはっきりしたのである。その時無数の諜報機関がそれぞれ持っていた細い情報がやっと全体像のなかで意味のあるものとなったのだ。無論ときすでに遅しだったわけだが、、

ということは、もし911がブッシュ大統領の陰謀だったとしたならば、ブッシュ大統領は自分が大統領になる9年も前からこの同時多発テロの計画をたて、これらの細い証拠をアメリカ中、いや世界中にばらまいていたということになる。しかもジョージ·W·ブッシュはこの時大統領になれるという保証など全くないただの一般市民だった。一介のアメリカ市民が現政権に全く悟られずにイスラエルの諜報機関と共謀してアメリカ市民大量殺害の陰謀を企むことが可能だったはずがない。この時期クリントン大統領は動機はどうあれパレスチナとイスラエルの関係を正常化しようと多大な努力をしていた。こんな大事なときにイスラエルが二期に渡る政権をさしおいて前の大統領のどら息子のいいなりになる理由がない。第一、911事件がイスラエルにとって何の得になるというのだ?
もしクリントンもこの陰謀に加担していたというなら別だが、そうなってくるともうこの話はファンタジーの世界だ。

こうして考えてみると911自作自演説は貿易センターがどう崩れたとか、ペンタゴンに突っ込んだのは旅客機ではなくミサイルだったとか、くだらない説を唱えるまえに、計画の段階で完全に不可能だったことがわかる。

昔、私の大学の教授がこんな話をしてくれた。時々春先になると自称発明家と名乗る人間が「永久作動機械」を発明したといって持ってくるという。そんな時教授はすぐさま出口を案内するが、発明家は決まっていう。「でも教授!まだ私の発明をみてないじゃないですか?!」教授は発明家の肩に手をまわし出口に促しながら微笑む。「そのとおり。その必要はありません。」


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911ドラマ、『911への道』を観て、、

クリントン元大統領や民主党議員たちがABCテレビ局製作のPath to 911(911への道)放映を阻止しようと躍起になったにも関わらず、ABCは多少の編集をしただけでほぼそのまま放映した。

全編は四編に別れた5時間ものなので録画して三日に分けて観た。私はここ数年911について非常に興味があったことでもあり、ドキュメンタリーを見たり、関係書類を色々よんだりしているので、このドキュドラマで描かれた歴史的事実についてはほとんど全て知っていたが、それでも改めて驚かされる場面もあった。全体的に事実に基づいた正直な作品になっていると思う。

ただ、ドラマであるから主人公のFBI役員のジョン·オニールや若いCIA工作員のカーク(仮名)らが英雄的にかなり美化されている点はある。特にクリントンのテロ対策委員だったリチャード·クラーク氏はちょっとかっこ良すぎる。(笑)しかしクリントン大統領をはじめ、オーブライト官房長官や警備アドバイザーだったサンディー·バーガーなど、自分の政治生命を守ることに必死で国の防衛など後回し、彼等の優柔不断で無責任な態度をよくまあABCがあそこまで描けたものだと驚くとともに感心してしまった。

特にビンラデンの家を北同盟の戦士と一緒に囲んでいたCIA工作員たちが、ホワイトハウスからの最終許可を得られずみすみすビンラデンを取り逃がしたシーンなどはみていて歯がゆいったらない。北同盟のリーダーは「アメリカには最新の武器はあるが、誰も戦争をする度胸がない」とCIA工作員に食って掛かるシーンは印象的だ。
また別のシーンで、ビンラデンの隠れ家を無人飛行機に備えられたカメラでとった航空写真を北同盟のリーダーに見せるシーンでは、「我々が欲しいのはビデオでもミサイルでもない、ジープやヘリコプターだ。」アフガニスタンがソ連と戦っていた時はアメリカは何でも用意してくれたと彼は言う。「レーガンは解っていた」ABCのドラマが、当時メディアに目の敵にされていたレーガン大統領についてここまで言うとは驚きだ。(注:レーガン大統領、共和党、1980年〜1988年)

前半の終わりで1993年の第一貿易センターテロの首謀者で911テロ計画の首謀者だったラムジーユーセフが逮捕されるまでの過程はまるでスパイ大作戦でもみているようで興奮する。ユーセフを裏切った男が合図をしてCIAエージェントたちが一斉に建物に押し入る図などは見ていてすかっとする。もしこれがフィクションの映画なら、ここで悪者が退治され「めでたし、めでたし」で終わるところなのだが、実際にはユーセフの計画はすでに後戻りできないところまで進んでいた。現実の悲劇である。

前評判では後半はブッシュ大統領への批判がかなりひどくなるという話だったが、クリントンの8年と比べてブッシュはたった8か月。最初の頃はブッシュ政権のテロ政策はクリントンの政策をそのまま継続していただけなので、FBIがCIAから情報をもらえずに苛立つ場面などは、ブッシュへの批判というより融通の利かない組織への不満であるように受け取れた。

911が近付いてくるに従って、アルカエダ工作員たちの活動は盛んになった。彼等が動けば動くほどアメリカ各諜報組織はそれぞれ色々な情報を手に入れる。だがCIAは情報過多で盗聴した膨大な量のアラビア語の交信が英語に訳せなかったっり、とった写真の意味を分析する人間がいなかったり、なにかが起きると分かっていても予算不足で動きがとれない。FBIはFBIで、テロをおっていたジョン·オニールが組織内部の勢力争いに破れて辞任。移民局は違法滞在をしていた911テロリストの一人を一旦逮捕はするものの持っていたコンピューターの捜索許可が降りずみすみす証拠を手放す。民間の飛行訓練所の講師らがテロリストたちの態度がおかしいとFBIに連絡をとるが、それが上まで伝わらない。飛行場で関税の役員が怪しげなサウジ人の入国を拒否して送り返すが、このリポートはどこへもいかない。

とにかくあらゆる場所で点が無数に集められていたにもかかわらずこれらの点が結びあって線とならないまま、911が迎えられる。

あれだけ貿易センターのテロリスト追求に躍起になっていたオニール氏は、FBI引退後貿易センターの警備責任者としてあの日もビル内部で働いていて果てる。アメリカ国内でひどいテロが起きるのを防ぐために過去10年近くも働いていた彼にはさぞかし無念だったことだろう。

このドラマのメッセージは明白だ。我々は1993年以来、いやもっと以前からイスラム過激派のジハーディストらと戦争状態にあった。ただ我々は2001年の9月11日まで一部の諜報部員たちを除いて大統領から一般庶民にいたるまで全く気が付いていなかったのである。911は我々の無知と無策と油断のたまものだ。

911は我々には苦い薬だった。だがこの薬が911以後生かされたのかどうかは、保守派とリベラルでは完全んい見解が異なる。だがひとつだけ確かなことは、我々は常にジハーディストたちと戦争状態にあるということを忘れてはならないということだ。敵の目的はただひとつ、我々の世界を破壊しジハーディストの理想の世界を作ることにある。そのためなら彼等は手段を選ばない。そのような敵と戦っているということを我々は常に念頭において行動すべきである。

なぜなら我々が一時でもそれを忘れれば、そのときこそ911事件が繰り返されるからだ。
無策無能だったクリントン大統領が放映阻止をしたがったのも納得がいく。


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