もしあなたが今1938年のドイツ人だったら、あなたはナチスに抵抗できるか?

先日紹介したワレン・スミス先生が今日の番組で「もしあなたが今1938年のドイツ人だったら、あなたはナチスに抵抗できるか?」という質問をしていた。先生は多分殆どの人がナチスになど同意しない、自分は断固抵抗すると答えるだろうと言った。だがもう少し掘り下げて考えてみてほしい。当時の人たちも現代人と同じように判断能力を持っていたはず、ではなぜ多くのドイツ人が抵抗もなくナチスドイツの思想に同意してしまったのだろうか?我々は本当にナチス思想に抵抗できただろうか?

すくなくとも中東問題について10月7日まで一度も考えたこともなかったのに、何故か突然街中に出て「フリーパレスチナ」などとデモ行進をやっている連中や、JKRが何を言ったのかも知らないのに、彼女はトランスフォーブだと断言してる奴らには出来ないだろう。こういう輩は積極的にナチス党に参加し街に繰り出してハイルヒットラーとやるに違いない。

先ず我々の持っているいわゆる道徳観念は我々がきちんと理解して納得して受け入れているものなのだろうか?学校でそう教わったから、周りの人がみんなそう言っているから、メディアでそう言ってるから、TikTokで流行ってるから、といった理由で物事の善悪を判断しているのだとしたら、社会の道徳観念が変わったら自分もどんどん変わってしまうのではないだろうか?だとしたら今自分の持つ道徳観念が100年後も通用するという保証は全くない。それなのに90年前のドイツで当たり前に社会が受け入れていた道徳観念をそういう現代人がそう簡単に拒否できたと確信することは出来ないはずだ。いや、むしろ拒否できない人の方が多いはずだと考えるべきだ。

同調圧力というのは馬鹿に出来ない。例えばの話、自分はイスラエルにもパレスチナにも全く興味ないし、どっちがいいか悪いかなんて考えたこともない。でも周りがイスラエルが悪い、ガザ民がジェノサイドされていると騒ぎ、自分の通う大学のキャンパス内に貼られた人質のポスターを剥がしたり、構内で親パレスチナの集会を開いたりしているのを見ている。仲間たちは集まってはいかにイスラエルが邪悪な国であるかを熱を込めて話している。そんな中で例え自分は「イスラエルってそんなに悪い国なのか?」などと思ったとしてもそれを口に出そうなどと思うだろうか?自分はユダヤ人じゃないし、ユダヤ人の友達も居ない、自分には関係ない。そんな人たちを自分が仲間外れになる危険を冒してまで擁護する義理もない、だったら黙っいた方が楽だ。意見を聞かれたら「そうだね」と同意しとけばいい、自分が首を突っ込む必要はな。そうは思わないだろうか?

そうこうしているうちにキャンパス内でユダヤ人迫害が始まる。ユダヤ学生会の教室が破損されたり、ユダヤ人学生や講師らが暴力的な嫌がらせを受けるのを目撃する。自分はそういう行為がいいとは思えないので参加はしない。とはいえそういうことをやっている学生たちに「彼等はイスラエル人でもないのに、それはやりすぎだろう、やめなよ」という勇気もない。自分には関係ない。少数派のユダヤ人が多少迫害されたからって自分が声をあげる必要はない。ユダヤ学生たちが抗議すればいいんだから。第一パレスチナ人ジェノサイドをやっている侵略シオニズムを支持してる彼等にだって責められる要因は多少はあるだろう。自己責任だよ、ユダヤ人たちの。

ではここで1938年のドイツに戻ってみよう。当時のドイツはどんどんと経済状態が悪くなっていた。ドイツ庶民の生活は苦しかった。にもかかわらず近所には豪邸に住んでいるユダヤ人富豪が居る。ナチス政権は新聞やラジオでどんどんドイツの苦しみはユダヤ金融の陰謀のせいだと煽る。近所の人たちも立ち話の度に自分らが苦しいのはユダヤ人のせいなのだと言い始める。だからユダヤ人に対する「最終的な解決方法」が必要なのだとナチス政権は言う。

あなたは本当にこれに抵抗できるか?


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ナセル病院がどう軍事利用されていたのか、ハマス捕虜の証言

ガザ南部のカーンユニス地域にあるナセル病院がイスラエル軍によって襲撃され多くのハマスメンバーたちが殺されたり捕虜として捕獲された。再三にわたるIDFにも拘わらず、多くの民間人が避難を拒否。残念ながら多くが戦闘に巻き込まれて犠牲になった。(3) Yaari Cohen on X: “@cogatonline @IDFSpokesperson Full IDF Statement made earlier today regarding Nasser: IDF: *We have credible intelligence that Hamas held hostages in Nasser Hospital. Terrorists appear to be operating from within the hospital too.* Operational update by IDF Spokesperson Rear Admiral Daniel Hagari on the IDF…” / X (twitter.com)

以前にシファ病院が襲撃された時も、国際法の専門家なる人達が、イスラエルのやっていることは国際法違反だと騒いでいたが、実際シファ病院が軍事利用されていたことは証明されたように、ナセル病院も同じように軍事利用されていた。

Xでその捕虜の証言が上がっていたので動画を観てみたが、この男によれば一時病院には50人からのハマス戦闘員と10人の人質が居たという。病院は銃が他の武器の備蓄のために利用されていたと捕虜はかたる。この病院には避難民が大勢いて、廊下一杯の人びとで、身動きが取れないほどだったという。その中に混じってハマスのメンバーも居たという。何故ハマスは民間人に紛れていたのかという質問に対して、民間人を人間の盾にするつもりだったからだと捕虜は証言している。そしてナセル病院がこんな感じだったので、他の病院でも同じようなことが行われていただろうと捕虜は憶測する。

IDFは民間人も無差別に攻撃していると馬鹿なことを言っている人がいるが、攻撃の数日前から電話や拡声器を使ってIDFは病院内の人びとに避難勧告を行っていた。そして攻撃12時間前には病院の院長に電話をして、病院内に居るハマスによる攻撃を今すぐやめないと12時間後に攻撃をすると警告した。そして病院に避難している民間人をもっと安全なアルマワシ(Al-Mawasi)やデアアルバラ(Deir al Balha)の避難所に即座に避難させるように促していた。病院の外では食べ物や衣料品を用意しておくと約束し、質問があるならいつでも電話するようにと言って電話を切っている。

IDF報道官によれば、85%のガザの病院が軍事利用されていたという。残念ながらナサ―病院には人質の遺体があるものと思われ、この襲撃で人質が救出されたというニュースは入ってきていない。病院から動かせない患者に関して報道官は「ナセル病院への医薬品と医療機器の移送を調整した。酸素ボンベや電力用燃料を病院の要請に応じて送り、病院の重要な機能が中断しないようにした。これは国際組織と連携して行われた。」と語っている。

私がIDFの声明を逐一信じる理由は、これまで彼等があるといったものが無かったことがないからだ。アルシファ病院はハマスの司令本部だとIDFはずっと言っていたが、実際に地下トンネルがあり司令部に使った形跡が見つかったり、ハマスと密接なつながりがあると言われたUNRWAガザ本部の地下に情報センターが見つかったり、今回もナセル病院で何人ものハマス戦闘員が捕虜となったりしているからだ。そして誤って人質三人を射殺してしまった時も、ものの数時間と経たないうちに公式に間違いを認める声明を出した。IDFは自らの間違いすらも誤魔かさずにきちんと発表している。

この作戦で人質はまだ見つかっていないが、本当に一刻も早くすべての人質が返ってくることを祈ってやまない。


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イスラエルには完全勝利以外の選択肢はない

今日Xでイスラエルのネタニヤフ首相がこの戦争はイスラエルの完全勝利以外の道はないと熱弁を振るっていた。(1) Benjamin Netanyahu – בנימין נתניהו on X: “Total victory 🇮🇱 https://t.co/Q3Dz6ltH4f” / X (twitter.com)私も同意だ。ここまでやってハマスを生き延びさせたら、味方の戦死者の命が報われない、10月7日のハマステロ犠牲者にも申し訳が立たないだろう。それにしても、これまで何度となくハマスの攻撃を受け、時には地上戦も交えながら、それでもある程度の争いが終ると途中で引き揚げていたイスラエルが今度という今度は最後までやると言い張っているのは何故だろうか?

それは今度ばかりはハマスはやり過ぎたのだ。10月7日の大虐殺はユダヤ人にとってホロコースト以来の大量殺戮だった。しかもこれまでのような自爆テロや乱射事件でせいぜい十数人の犠牲者をだしたのではなく、想像を絶する拷問の末の虐殺だった。そしてイスラエルは今度こそ学んだのだ。ハマスが生きている限りこのような攻撃は二度三度と起きる、ハマスがすでにそう宣言している。2~3人のハマス首領の家をちょっとやそっと空爆した程度のことでは収まらない。もしイスラエルが独立国として平和に存続したいのであればハマスは徹底的に潰さなければならない。イスラエルにとってこの戦争は国の存亡をかけた生きるか死ぬかの戦いなのだ。

私が拙ブログを書き始めたのは2006年の6月だが、その最初のいくつめかのブログポストが6月28日から始まったイスラエルとハマスの戦争真夏の雨作戦Operation Summer Rains Hebrew: מבצע גשמי קיץ Mivtza Gishmey Kayitz)の話題だった。イスラエルがガザから完全撤退した2005年から一年後にはもうハマスはトンネルを使ってイスラエル領に入り込み国境警備のイスラエル兵を二人殺害しGilad Shalitという兵士を拉致した。それでイスラエル側もハマステロリストを何人も逮捕し、結局地上戦にまで拡大した。この間ハマスはイスラエルに向かってカッサムロケット弾を何発も打ちこんだ。この戦争は11月まで続き秋の雲作戦と名前を変えて続行された。その年の11月26日、エジプトの仲介で人質とハマステロリストの交換の交渉が破綻したまま一時停戦となったが、翌年ハマスが停戦を破ってロケット攻撃を始めたので、イスラエルも応戦した。

とまあ今となってはもうお馴染みになった、ハマスによるテロ、イスラエルの反撃、停戦、ハマスが停戦を破る、の繰り返しが17年も続いてきたのだ。イスラエルが壁を作る前まではガザから越境してきたハマステロリストによる自爆テロやブルカを着た女が突然刃物でIDF兵や警官に襲い掛かったり、車で引き殺そうとしたりというテロが数々あった。当時からイスラエル在住の人たちの話によれば、バス内部での自爆テロが多発したため、信号待ちでバスが横に居るだけで怖かったと話していたほどだ。

実は私はその頃から、何故イスラエルはガザを更地にしてしまわないんだろうと思っていた。もし他の国がこんなテロ行為をしょっちゅうやられたら、それこそ今イスラエル批判をしている専門家が言うような無差別空爆を躊躇なくやっていただろう。

にもかかわらず、イスラエルはガザ攻撃よりも、壁を建て、アイアンドームを建設し、個々の民家に防空壕を設置しという防衛に力を入れて来た。ハマスが民間人を人間の盾にすることを最初から念頭に置いてせっせとトンネルを掘っていた頃、イスラエルは国民の安全を確保するため必死の努力をしてきたのである。

それでもイスラエル内部にはパレスチナ人を支援しようという動きがあった。パ人には労働ビサが発行され何万人もイスラエルで出稼ぎが許されていたし、大虐殺のあったキブツの住民の多くがボランティアでパレスチナとイスラエルの友好関係を作ろうと長年活動している人たちだった。実をいえばイスラエルこそがUNRWAの支援を積極的に支持していた。イスラエルの考えはガザ民が豊かな暮らしが出来ればイスラエルのことは放っておいてくれるというものだったのだろう。

もしガザ民がその気になれば、ガザは半永久的に国際社会からのお恵みで世界中の人がうらやむような豊かな暮らしをすることが可能だった。ガザを美しリゾート地にして大儲けも可能だったのだ。

だがそれは不可能だった。ハマスによるガザ民への小さい頃からの洗脳で彼等の念頭にあるのはイスラエル殲滅だけ。自分らの豊かな将来すらどうでもいい。彼等はユダヤ人皆殺し以外のものに情熱を傾けることが出来ない民族なのだ。だからイスラエルへの攻撃は彼等が生きている限り続くのだ。

イスラエルこそ世界でもっとも平和主義な国だと思う。彼等こそ一番戦争を好まない国民だ。だがパレスチナ人(というよりイスラム教徒)には温情も同情も通用しない。ジュデオクリスチャンの優しさや寛容を弱さだと考え、相手の優しさに漬け込むことが賢い行為だと思ってる。

しかし今回ハマスは大変な誤算をした。彼等の目的はエイブラハム合意のようなアラブ諸国とイスラエルの通常外交設立を阻止することにあった。そのためには国際社会が絶対に許せないと思う行為をイスラエルのさせる必要があった。だがイスラエルは長年にわたる防衛体制があるため、ちょっとやそっとの攻撃ではイスラエルによる大規模迎撃は望めない。やるなら徹底的にユダヤ人の精神を揺さぶるやり方をしなければならない、ホロコーストを思わせるような、、

ハマスはイスラエルによる大規模空襲に自分らは生き延びられると考えていた。彼等にとってガザ民がどれだけ犠牲になるかは問題じゃない、いや、むしろ犠牲は多ければ多い方がいい。自分らはトンネルに閉じこもって空爆を逃れ、地上戦になったらガザ中に張り巡らせたトンネルを使って移動しIDF軍相手のゲリラ戦を遂行すればいいのだ。そして戦闘が激しくなればなるほど国際社会によるイスラエルへの圧力が強まり、アラブ諸国もイスラエルとの外交平常化など諦め、イスラエルも撤退せざる負えなくなる。国際社会からの支援金も増える。自分らはそれまで持ちこたえられる。そう思ったのだろう。

確かにハマスはイスラエルの逆鱗に触れることに成功した。平和的なイスラエル人の心を十分に揺さぶることが出来た。だが彼等は計算違いをしていた。イスラエルは本気を出してしまったのだ!

ハマスはこれまでイスラエルがどれだけ自制していたかを理解していなかった。彼等はイスラエルがガザ民を文字通り民族浄化せず支援までするのはイスラエルが弱気だからだと思っていた。以前にパレスチナの誰かが言っていた。イスラエルは命を愛する、パレスチナは死を愛する、だからパレスチナはイスラエルに勝てると。

ハマスも国際社会もイスラエルの激しい迎撃に驚いている。まさかイスラエルがここまでやるとは思っていなかったのだろう。いつものように途中で引き下がると思ったのだろう。世界中でパレスチナ支持のデモが起きれば、イスラエルもいい加減引き下がるに違いないと思ったのだろう。

だがもう遅い。イスラエルはここまでやったからには完全勝利以外の選択肢はない。ハマスはすでに拘束していた31名の人質を殺害していた。IDFの発表によれば確認できない20体の遺体があるという。ハマスは人質を生きて返す気などさらさらない。だから人質奪回は力づくでやる以外不可能だろう。

ハマスを応援していなかったガザ民には非常に気の毒だが、ガザは一旦更地にして一から始めるしかない。そして今度こそテロリスト支配を逃れて平和な自治区を建設してほしい。イスラエルも国際社会もそのためならいくらでも支援する用意はある。ハマスを撲滅してもそれに代わるテロ組織が生まれるのであれば全く意味はない。

いよいよ大詰めだ。

関連記事:

Israel’s war on Hamas is the least deadly conflict in region – Israel Today


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親パレスチナ運動は金になる?ニューヨークや中国共産党が資金供給

先日民主党下院リーダーのナンシー・ペロシ議員(民・カリフォルニア)が自分の家のドライブウエイで中国人の親パレスチナ支持者たちによって嫌がらせをされるという事件が起きた。その時に腹を立てたペロシ議員は「出ていけ、中国へ帰れ!お前たちの国へ帰れ」と怒鳴ったことで人種差別だのなんだのと批判されている。私はペロシ議員のファンではないが(大嫌いだ)この場合は彼女の言ったことは正しい。イスラム教徒のウイグル人を自国で文字通りジェノサイド(民族浄化)している中国人が、ハマステロリストと戦うイスラエルを支援しているアメリカ政府を批判する資格などない。

これに関してスティーブン・クラウダ―(Steven Crawder)がポッドキャストで、中国共産党はアメリカ国内における親パレスチナ運動に資金供給をしているというので、ちょっと検索してみたところ、親パレスチナ運動には数年前からかなりの金が注ぎ込まれていることを発見した。

ニューヨーク市は2010年から反イスラエルのモスリム団体に資金援助をしていた!

これはちょっと前のニューヨークポストの記事(2023年11月4日)なのだが、Pro-Palestine rally sponsors raked in $9M in city funds (nypost.com)だが、ニューヨーク市は2010年から900万ドルという資金を四つの反ユダヤ運動非営利団体に供給していたという。これらの2023年10月7日のハマスによるイスラエル人虐殺を公に祝福していた団体である。

ポスト紙が市の記録を調査したところ、425万ドル(約半分)以上の現金が、市議会議員が地元の支持を集め、再選を目指す際の票を動かすために毎年支出する政治資金を通じて流されたことがわかった。

また、2021年11月の総選挙で社会主義者やその他の極左議員が大量に議会に流入した後、議会のいわゆる「裁量資金」のうち200万ドル近くが反イスラエル団体に贈られた。

残りの446万ドルは、市の機関が発注した政府契約を通じて非営利団体に支払われた。

この非営利団体のなかでもニューヨーク市のブルックリンに拠点を持つザ・アラブアメリカン協会過去2年間の3百万ドルを含む合計6.8百万ドルを受け取った。この団体は去年10月21日にブルックリンをパレスチニア人で溢れさせると叫び、イスラエル殲滅のサインを掲げイスラエルの旗をゴミ箱に捨てる絵のついたポスターを掲げながら行進した団体である。

ニューヨーク市議会は2015年にリンダ・サーサワーという過激派が率いるザ・アラブアメリカン協会への援助金を停止しようと考えたが、サーサワーが代表を辞任したことで議会はサーサワーの行動のみで団体全体を罰するべきではないという結論を出し、支援は継続された。

ニューヨーク市から支援金をもらっているその他のモスレム団体。

  • ムスリム・アメリカン・ソサエティー・オブ・ニューヨークは、ベイリッジの集会を共同主催した、ブルックリン南部に拠点を置くもう一つの団体である。同団体は、市との契約と議会から26万ドル以上の資金援助を受けている。
  • クイーンズ区を拠点とするDesis Rising Up and Moving (DRUM)は、39万ドル以上を受け取り、10月20日にブライアント・パークで開催されたDemocratic Socialists of America主催の集会に協賛した。
  • 極左の億万長者ジョージ・ソロスが多額の資金を提供し、ハマスの血なまぐさい攻撃を正当化するいくつかの非営利団体を後援しているアドボカシー・グループ、タイド・センターは、教育省や他の市機関との契約を通じて120万ドル以上を稼いだ。この非営利団体は現在も市と取引をしているが、契約の大部分は10年以上前に結ばれたものだ。

中国は親パレスチナの歴史が長い

次にこちらの記事。China has a history of being pro-Palestinian, but now faces diplomatic conundrum | China | The Guardian Helen Davidson and Amy Hawkins

中国共産党はいち早くハマスとイスラエルの停戦を唱え始めたが、中国は毛沢東の時代から二か国解決を唱えて来た。しかし共産党はかなりイスラエル政府にも接近しており、パレスチナとイスラエルに関しては中立を保とうという危ない綱渡りもやっている。中国はアメリカに対抗して中東でも影響力のある国になろうとしているのだ。

10月7日の後イスラエルがガザで反撃を始めると、イスラエルは過剰防衛をしているとして16日の段階ですでに習近平は停戦を言い出した。私は見落としていたが、なんと中国は2023年11月に国連安全保障理事会の議長国に選ばれていた。中国は11月の段階で停戦条令に投票した120国のひとつである。

この記事によれば、中国はパレスチナの味方をしているというよりも、中東における中国の影響力を拡大したいと思っているようで、イランにも働きかけ、これ以上紛争を拡大しないように圧力をかけているという。ザ・ランド・コーポレーションの政治学者レイモンド・クオ博士によれば、中国はこの地域にあまり影響力がないため、停戦の仲介人となることで、停戦条令に反対しているアメリカが全ての悪の根源だという印象づくりをしたいのではないかと語る。

中国が最優先としているのは中国こそが世界で抑圧されている発展途上国の救世主であるという立場に立つことである。無論抑圧者というのはアメリカやイスラエルといったアメリカの同盟国のことを指す。こうやってガザ民に同情を示すことで自国がやっているウイグル人弾圧から話題をそらそうというわけだ。

共産党のプロパガンダしか聞いていない中国市民の間では反ユダヤ主義が高まっている。もともと中国には反ユダヤ主義があったが、今回はそれに拍車がかかっている。普段はソーシャルメディアを厳しく規制している共産党も反ユダヤ主義メッセ―ジは奨励している。アメリカの若者が好んで使うTikTokが中国発アプリであり、TikTokで反ユダヤ親モスレムメッセージが蔓延しているのも決して偶然ではない。

中国共産党のメッセージはイスラエルはアメリカの歩兵であり、アメリカが世界征服をするために中東におかれた布石であるというものだ。だからアメリカに居る五毛(中国工作員)達がアメリカ国内でも反ユダヤ、親パレスチナ運動を活発に行っているというわけである。

サンディエゴに中国人移民殺到

イスラエルの問題とは直接関係ないが、サンディエゴに中国からの違法移民が殺到しているという話は以前にもした。サンディエゴはメキシコと国境を接する都市である。昨日Xで、サンディエゴ住まいの人がミッションバレーというサンディエゴのホテル街にあるラマダインというビジネスホテルに大量の中国人違法移民がバスで連れて来られたという動画をあげていた。しかもラマダインの周りは金網のフェンスが建てられ外からは見えないようになっているという。

私は仕事柄サンディエゴには何度も行っており、ミッションバレーにあるヒルトンやマリオットには長期滞在したことがある。こんな近くまで違法移民の波が押し寄せてきていると思うと背筋がぞっとする。

アメリカは中途紛争やウクライナに構っているよりも、アメリカ国内の違法移民対策に緊急に注意を払わないと、闘かわずして中国やアラブ諸国にアメリカを乗っ取られてしまう。


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ハマスはUNRWAの賜物だ

本日イスラエルの元国会議員でありシオニズム及び外交や教育を専門とする学者であるエイナット・ウイルフ博士(Dr.Einat Wilf)によるUNRWAに関する演説を聞いた。非常に興味深い内容なのでご紹介したい。

ウイルフ博士の演説の主題はUNRWAは解体させるべきであり、それに代わるガザ民支援機関は必要ではないというもの。

先ず博士はUNRWAを理解するにあたりUNKRWAという機関について説明する。Kとはコリア・韓国のことである。この機関は一時的なものとして設立された朝鮮戦争直後の難民救済のための組織であった。韓国人難民の数はおよそ2百万人で当初のアラブ難民の三倍に及ぶ数だった。しかしこれらの難民は3年から4年の間に別の地に落ち着いた。かかった予算はUNRWAの当初の予算の三分の一だった。

UNRWAとUNKRWAの違いは、韓国難民が別の地へ移住したのにくらべ、今パレスチナ人と呼ばれるアラブ難民は別の国への移住を拒否したことだ。同時にイスラエルという国の存在を認めることも拒否した。それでUNRWAは最初からアラブ難民たちに乗っ取られてしまったのだ。

UNRWAは二国解決策に反対する組織として生まれた。それでアメリカやイギリスはUNRWAを解体しようと考えていた。UNRWAは難民を他所へ移住させるという当初の目的に失敗したことは明らかだったからだ。しかしこの時点でアラブ諸国が反対した。アラブ諸国にとってはUNRWAが存続する限り、イスラエルと言う国が独立した国であることに疑問符を打つことができたからである。

西洋諸国はアラブ諸国の要求を飲んだ。それというのもUNRWAを継続させることで特に困ったことはなく、アラブ諸国を大人しくさせられると考えたからだ。UNRWAには価値はないが少なくとも危害を及ぼすものではないと判断したわけだ。

しかし博士はUNRWAは大いに危害を及ぼたと語る。UNRWAは当初の目的に「帰還」という概念を加えた。つまりイスラエルと言う国は一時的なものであり、いずれアラブ難民はイスラエルの地に帰還することができるという概念だ。これこそがハマスがUNRWAの賜物であるというゆえんである。

ミュンヘンでオリンピック選手たちを惨殺したテロリストたちはUNRWAの学校で教育を受けた難民の子供たちだった。UNRWAは無益だが危害は及ばさないという欧米諸国の考えは間違っていたのだ。UNRWAの教育により世代に次ぐ世代が、アラブ難民たちはイスラエルはアラブ人から国を盗んだ悪党国家であり、いずれ自分らはイスラエルの土地へ帰還することができると思い込むこととなってしまったのだ。

Overview image

Einat Wilf was born in Jerusalem and raised in a Labor Zionist family. She studied at the Hebrew University High School in Western Jerusalem.

UNRWAのいう難民とは普通国際社会で認められる難民ではない。彼等は「難民登録」をしている人々であり、4代も5代も前の祖先が難民キャンプで生まれたというだけの人びとである。

難民登録者の40%(4.8百万人)は現在もガザや西岸に住んでいるが、すでに別の土地へ移住した人もおり、40%の難民登録者はヨルダン市民である。ヨルダンに住むある難民登録者は豪邸に住んでおり湾岸で大儲けをした。ヨルダン市民の難民登録者は中流階級市民であり金持ち商人もいる。残る100万人はシリアやレバノンに住んでいる。すでに外国へ移住したなら難民とは言えないはずだと思うかもしれないが、UNRWAは一旦登録した難民を除名しないのだ。だからドイツに移住してドイツ国籍を得たひとですら難民登録名簿から削除されないのである。

例えば「私の大好きな難民登録者は」と皮肉っぽく博士は言う「億万長者のアメリカ市民であり、モデルのジジとベラ・ハディディの誇り高き父親です」なぜなら彼はシリアの難民キャンプで生まれアメリカに移住後も名簿から削除されていないからだ。博士によればハディディ氏は難民登録証明書を自分のインスタグラムで公表したという。

国連にはUNHCRという機関があり、世界中の難民の世話をしている。しかしUNHCRの規則では難民がよその国に移住し市民権を得た時点で難民ではなくなる。だから難民は一世代だけで二世目からは難民とはみなされない。難民の子孫を自動的に難民名簿に加えてしまうUNRWAとは大違いなのである。

しかし外国に住むほとんどの難民登録者はUNRWAから何の支援もうけていない。西岸に住む人々すらそうなのである。UNRWAが存在する目的は難民救済ではなく、常にイスラエルが独立国であるかどうかに疑問符を与えることにある。

UNRWAの目的は二つある。教育や健康はその一部ではない。彼等の目的は終わりのない難民問題を継続することである。

1)独立国としてのイスラエルに常に疑問符をあたえること。最終目的はイスラエルを殲滅しアラブ人がイスラエルの土地に「帰還」すること。

2)第二の目的は10月7日に明らかになったように、イスラエルに拘束されているテロリストたちを解放させること。そして解放されたテロリストたちによって、イスラエルが失くなるまでイスラエルとの紛争を継続すること。

博士はUNRWAの目的は二つと言っているが、結局のところ、彼等の目的はイスラエル国を失きものにしてアラブ人がイスラエルの土地を奪い返すことにあるということだ。

私(カカシ)から言わせると、彼等にはこの二つの意思すらないと思う。この二つはパレスチナ過激派に向けた表向きの目的であり本当の目的は利権だろう。

興味深いのはイスラエルこそがUNRWAの最強のロビーイストだという。トランプ大統領が一時的にアメリカによるUNRWA支援を停止した時、イスラエル政府はドイツ政府に支援金を増やすように嘆願したという。イスラエル政府はUNRWAがある限りパレスチナ人はおとなしくしてくれると考えたからなのかもしれない。しかし博士は、イスラエルはUNRWAがハマスよりましだという考えを変えなければならないという。UNRWAの職員はヨーロッパから派遣された国際社会が思うような国連従業員ではないのだ。彼等はガザで生まれガザで育ちパレスチナ解放を目指している過激派なのである。

博士は今回のイスラエルによるガザ侵攻でも明らかになったように、ガザ民は巨大なトンネル建築をするだけの技術を持っている。支援などしなくても十分に立派なインフラを作り出すことが出来る能力のある人々であることが証明されたと語る。

UNRWA学校はパレスチナ人によるパレスチナのための学校だ。イスラエルに帰還し復讐せよと教えているだけの害あって益なしである。「UNRWAは存在すべきではない。イスラエルがこの機関から得られるものは何もない。」と博士は結論付ける。


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UNRWAは解体すべき(アップデートあり!)

アップデート3:2024年1月28日

【速報】日本がUNRWAに資金援助の一時停止を決定した。

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外務省@MofaJapan_jp

1月28日、 昨年10月7日の #イスラエル へのテロ攻撃に #UNRWA 職員が関与したとの疑惑について、#外務報道官談話 を発出しました。

UNRWAは、国連機関として国際社会と協力しつつ、数万人ものパレスチナ難民を対象に、保健・医療、教育、福祉、食料支援などの不可欠なサービスを提供しており、重要な役割を果たしています。特に現在、人道状況が深刻化の一途をたどっているガザ地区において、UNRWAは住民一人ひとりに必要な人道支援を届けるという不可欠な役割を担っています。

こうした中で、我が国は、昨年10月7日のイスラエルへのテロ攻撃にUNRWA職員が関与したとの疑惑について、極めて憂慮しています。本件を受け、我が国として、UNRWA側において本件に関する調査が行われ、対応策が検討される当面の間、UNRWAへの追加的な資金拠出を一時停止せざるを得ないとの判断に至りました。 多くのUNRWA職員は、ガザへの人道支援において、献身的に人道支援活動を行ってきています。UNRWAが本来果たすべき役割をしっかりと果たせるよう、我が国は、UNRWAに対し、本件調査が迅速かつ完全な形で実施され、UNRWA内のガバナンスの強化を含め、適切な対応がとられることを強く求めています。 同時に、我が国は、引き続き、他の国際機関等への支援を通じ、ガザ地区の人道状況の改善、そして事態の早期沈静化に向けた外交努力を粘り強く、積極的に続けていきます。

(参考)概要1月26日、ラザリーニUNRWA事務局長は声明において、イスラエル当局からUNRWAに対し、昨年10月7日に発生したイスラエルに対する凄惨な攻撃へのUNRWAの職員数名の関与の疑いに係る情報提供があったとして、遅滞なく実を明らかにするために調査を開始する決定を下したと発表。

アップデート2:2024年1月27日

アメリカに続き、ドイツ、カナダ、イタリア、オーストラリアもUNRWAへの支援を凍結すると発表。日本は何時まで続けるつもりだろうか?

アップデート:2024年1月26日

下記はPIINO@piino14さんのXポストから引用:

【速報】すごい!! 10月7日のハマスの虐殺に従業員が関与したことを受け、米国はUNRWAへの資金提供を凍結した。

ちょうど昨日 米国は、UNRWA が「信頼できるパートナー」であり、戦後のガザで「中心的な」役割を果たすだろうと述べたばかりだった。

グテーレス国連事務総長はこのニュースに「恐怖」を感じており、UNRWAのフィリップ・ラザリーニ長官に対し「この問題を迅速に調査」し、加害者を「即時解雇」し、「刑事訴追の可能性がある」ことを保証するよう求めている。

UNRWA長官は待つことはせず、「これらの職員の契約を直ちに終了する決定を下した」と発表した。

私は火曜日の合同公聴会で議会にUNRWAに対する訴訟を提起するためにワシントンへ向かっています。ついに真実が明らかになる。

U.S. halts UNRWA funding over staffers’ involvement with Oct. 7 terror attacks (jewishinsider.com)

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2024年1月20日

前回もハマスのトンネルがガザ全体のいたるところに張り巡らされているという話をしたばかりだが、今日もこのタイムスオブイスラエルの記事を読んでいて、この一節に目が行った。

UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)の敷地、学校、モスク、幼稚園で武器が発見されなかったところはなかった。ただの一つも。

UNRWAは1948年にパレスチナ難民を救済する目的で設立された国連の機関である。しかし戦後すでに75年も経った今、この期間の役目は終わるどころか、救済対象者は当初の70万人から5.9百万にまで膨れ上がってしまっている。戦争当時の難民の殆どはすでに死亡しているにも関わらずである。

私はもうずっと以前から、いったいパレスチナ難民キャンプというのを何年続けるつもりなんだろうかと不思議に思っていた。普通戦争難民というのは、ある程度時間が経てば、戦争が終わって平穏になった母国へ帰国するか、それが不可能なら近隣諸国に移住して新しい国の人間として暮らすのが普通である。難民キャンプというのは、それが出来るまでの臨時の施設のはずである。

たとえば1975年くらいからベトナム戦争で難民となった多くの人々はマレーシアやタイランドの難民キャンプに一時的に収容されたが、その後近隣諸国やアメリカやフランスなどスポンサーを見つけて移住した。また1990年くらいからベトナムも安定し、多くの難民が帰国することが出来た。それで難民キャンプは1980年代の終わりにはほぼ用なしになっていたのである。

戦後の難民がすでに亡くなって2世3世の時代になってまで難民キャンプで暮らすなどというのはパレスチナ以外、他の国では聞いたことがない。しかも年々規模が拡大し予算も膨大になっていく。いったいこのUNRWAという組織の実態はどうなっているのか、この記事をよんでいて呆れてしまった。10 Things to Know About the UN Relief and Works Agency (UNRWA) (fdd.org)

なぜこんなにもUNRWAの救済対象者が増大しているのかというとUNRWAは、他の国連難民救済機関とちがって、オリジナルのパレスチナ難民の子孫を自動的に救済対象としてしまっている。2021年、時のマイク・ポンぺオ米国務長官はパ難民のなかで国連の戦争難民としての資格に当てはまるのは5%にも満たないと語った。

パ難民以外の難民は国連のUNHCRの管轄であり、この機関の目標は難民を安全な国に移住させ、移住先で融和させることにある。UNHCRは1億人の難民を1万8千のスタッフが請け負っている。ところがUNRWAにはなんと5.9百万のパ難民に3万人のスタッフがついているのだ。にもかかわらずUNRWAにはパ難民を最終的にどうするのかといった確たる目標がない。しかもこの3万のスタッフの多くが現地人、つまりハマスメンバーなのである。どうりでUNRWAはハマスをテロ組織と認めない訳だ。

UNRWAは集めた支援金を必要最低限難民救済として使っているが、残った資金はすべてハマスのテロ資金にまわしている。 

特に今回あきらかになったのはUNRWA経営の学校で子供達のテロ教育がされているということだ。Xでも色々と動画があがってきているが、幼稚園児にテロリストの制服を着せハマスのハチマキをまかせてイスラエル兵に扮した子供におもちゃの銃を向けさせたり、ぬいぐるみの熊をユダヤ人として、幼稚園児にナイフで首を切らせるなどといった教育が公然となされているのである。10月7日の奇襲攻撃の後、UNRWAの従業員が自分らのフェイスブックに祝福のメッセージを書いていた。たとえばとある教師は小学校の生徒達を扇動して聖戦士たちを讃えるお祈りをしたりしていたのである。

米国は1950年から2018年まで米国人の血税やく6兆ドルをUNRWAに注いできた。ドナルド・トランプ前大統領の時代に一時支払いは止ったが、バイデン大統領が2021年から再び払い出した金額なんと一兆ドル。

このテロリストたちのドル箱UNRWAは速攻解体すべきである。


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ハマス最高の武器はトンネルである

イラク・アフガニスタン戦争で司令官を長年務めた退役軍人ジョン・スペンサー氏がハマスのトンネルについて書いている記事を見つけたので読んでみたい。Gaza’s Underground: Hamas’s Entire Politico-Military Strategy Rests on Its Tunnels – Modern War Institute (westpoint.edu)

今回の戦争が始まる前からガザの地下にはかなり大規模なトンネル網が張り巡らされていることは周知の事実だった。これらはメトロともローワーガザ(ガザ地下)とも呼ばれていた。イスラエル軍はトンネルの規模として深さ15フィートから200フィート、長さ200マイルくらいではないかと想定していた。しかし事実はそんなものではなかった。

三か月間の戦闘によりガザ地下からは1500以上のトンネル入り口と道が発見された。IDFは長さ2マイル半にわたる巨大なトンネルを発見した。地下には工場があり、トンネルそのものも贅沢な壁はきちんと塗られており、天井には扇風機もついていた、そしてもちろんエアコン付。これらのトンネルはガザ全体の地下に迷路のように張り巡らされていた。これらのトンネルは長さ350マイルから450マイル、しかも5700あまりのシャフトから繋がっていた。

この規模のトンネルを建設するためにはハマスは莫大な資金がかかったはずだ。多分一兆ドルは軽いだろう。ハマスは15年間諸外国から得た支援金をトンネル及び、耐爆破ドア、工場、寝室、トイレ、台所、換気、電気、電話線などなど地下街に必要なインフラ建設につぎ込んでいたのだ。これだけの建造物となると6000トンのコンクリート及び1800トンの鉄筋が必要だとされている。

これだけの規模の地下ネットワークは現代の軍隊が直面したものとしては前代未聞だ。これまでに使われた大規模なトンネルとしてはベトナム戦争時代のものが最大だ。ベトナムで一番長かったのはサイゴン付近にあった130マイルだ。中国にも巨大なトンネルが建設されていると言われている。

トンネルは敵に悟られないように武器を運んだり、人質を取ったりするのに使われてきた。しかしハマスのトンネルはこれまでとは全く違うとスペンサー氏はいう。

しかし、トンネル戦争の歴史上初めて、ハマスがトンネル網を構築したのは、軍事的優位性だけでなく、政治的優位性も得るためだった。その地下世界は、前述した軍事的な機能だけでなく、まったく別の機能も果たしている。ハマスがその広大なトンネル網を地上の社会に織り込んでいるのだ。ガザに住む住民に悪影響を与えずにトンネルを破壊することは事実上不可能だ。その結果、彼らは現代の戦争法を紛争遂行の中心に据えた。これらの法律は、軍事力の行使や、病院、教会、学校、国連施設などの保護された住民や場所に対して軍が使用できる方法や戦術を制限している。

ハマスのトンネルはほとんどすべてが民間人が密集している地域の下にある。学校や病院やモスクなど。これではイスラエルは民間施設と軍事施設を区別することは不可能である。何故なら軍事施設と民間施設は一体化しているからである。

ハマスが民間人を人間の盾として使うことは国際的にしられている。ハマスはなるべく多くの民間人を犠牲にする、彼らが誇りに思う殉教者を増やすためである。無論ハマスはイスラエルが民間人を多く殺せばそれだけ国際社会から批判を浴びることを熟知している。イスラエルはそれを避けるために極力民間人犠牲者を出すまいとすることを計算に入れて、ハマスは時間稼ぎをするのである。それこそがこのトンネル建設の目的だったのだ。

イスラエルは非常に高度な技術を使いトンネル発見や破壊に最先端の部隊を起用した。専門的な技術者能力やイヌ部隊から、ロボットの使用、トンネルを除去するための洪水、トンネルを破壊するための液体爆薬を含む空中投下と地上投下の両方の爆薬まで。おそらく、IDFほど地中での戦術的課題に備えている軍隊は世界にはないだろう。

しかし、戦略的課題はまったく異なる。深く埋まったトンネルの多くを破壊するには、カカシが以前に書いたようにバンカー破壊爆弾MOABの使用が必要だが、これを使うとまた国際社会がうるさく批判する。そして国際社会が今すぐ停戦しろとやいのやいのといっている限られた期間のなかでこれらのトンネルを発見しなければならない。イスラエルには時間がないのである。つまり、ハマスのトンネルの最高の利点は時間稼ぎにあるのだ。

ハマスの戦略は、トンネルと時間によって成り立っている。この戦争は、他のどの戦争よりも、地表ではなく地下を舞台にしている。地形や敵に基づくのではなく、時間に基づくのだ。ハマスがいるのはトンネルの中だ。指導者と武器はトンネルの中にある。イスラエルの人質もトンネルの中にいる。そしてハマスの戦略は、イスラエルにとって重要な資源である時間が坑道で尽きるという確信の上に成り立っている。

Xで何度も同じことを言われてその度に腹が立つことがあるのだが、それはガザはイスラエルが2005年に撤退したとはいうものの、港を塞がれエジプトとイスラエルに国境も塞がれ、ガザは天井のない牢獄だったという説だ。物資の流通がイスラエルによって極度に制限されていたため、ガザ民は貧困状態にあったと彼等は主張する。しかし明らかにガザにはこれだけの巨大なコンクリートや鉄筋と運び込み、トンネル建設に必要な材料を得ることが出来ていた。ハマスはガザ地下に大きな地下街を建設してしまったのである。これだけの建設にかけた費用がガザ民一般の生活に必要なインフラや事業に使われていたなら、ガザはどれだけ潤ったことだろうか。

それだけではない。私は数年前からガザにはショッピングセンターがあり、ガザの一部は比較的モダンで裕福だという話は聞いていた。しかしTikTokのおかげでガザ内部の金持ちたちが自慢げに豪華絢爛な豪邸や集団住宅やショッピングセンターやレストランや高級車ディーラーなどのビデオをネットにあげるようになって、ちょっと待てよ、天井のない監獄ってのはどうなったんだよ、と思うにようなった。

確かにガザには貧困層が多い。人口密度の高いところもある。しかし同時にカリフォルニアのビバリーヒルズを思わせる場所もあったのだ。つまりガザの貧困はイスラエルのせいではなく、ハマスが富を独占していたことによって起きたものだったのだ。

これが難民キャンプだなんて笑わせるなと思う。

昨日また21人のイスラエル人質の遺体が発見されたそうだ。ハマスはもう人質を返還する意志がないことは明らかだ。イスラエルが残りの人質を生きて奪い返す以外に人質が返ってくる望みはない。こんな状態で停戦をわめく人々の気が知れない。

もしガザ全体が瓦礫の山になってしまったとしたら、それはガザの地下にトンネルを張り巡らせたハマスの責任である。そしてそれを15年にもわたって支持してきたガザ民の責任でもあるのだ。


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イスラエル帰還兵たちの証言、ガザには無実の民間人なんて居ない、みんなハマスだ

以前にハマスから解放されて帰ってきた人質の人たちの何人かが証言していたのだが、彼等はどこか牢獄に監禁されていたわけではなく、民間人の家の一室に閉じ込められていた。そこにはハマスの戦闘員とその家族、妻や子供が一緒に住んでいたというのだ。その話を聞いた時に私は全く驚かなかった。何故なら私はその時イラクでテロリストに拉致され人質になった西洋人記者の話を思い出したからだ。

それは2005年くらいにイラクでテロリストに拉致され人質となった記者の話だ。詳細は覚えていないが、この記者はイラクのとある街のホテルに泊まったところ、すぐさま数人の男たちが部屋に入って来て彼を捉えて連行された。そして彼が一時監禁されたのが誰かの民家だった。彼の居た部屋の外では、ドアノブに椅子を立てかけて中年の女性が座って見張りをしていたという。そして外では子供たちが遊び鶏が駆け回っているような場所だったのだ。

三か月前にイスラエルとハマスの戦争が始まって以来、当初からイスラエル軍(IDF)はガザ民に南部に避難するように度々勧告していた。避難回廊まで儲けてハマスがしないのでIDFが代わりにガザ民を守りながら避難させたりしていた。にもかかわらず、IDFの空爆では女子供が犠牲になった。何故あれだけ避難勧告を出したのに、最前線に女子供が残っていたのか普通は疑問に思うはずである。それで西側の人間はハマスは民間人を人間の盾に使っている卑怯な奴らだと思いがちであるが、実は話はそんな単純なものではない。

イスラム教徒の社会は多くの部族によって成り立っている。彼等の社会は親兄弟、従弟、親族、そして部族と広まる。彼等にとっての善悪はそれが家族にためになるかどうかであり、普遍的な善悪という価値観はないのだ。だからなにをするにも家族ぐるみであり、家族にハマスメンバーが居れば家族全員がハマスなのである。

さて、今日は70日以上ずっとガザに出兵していて任務を終えて帰還した兵士たちの証言を紹介している人がいたので、その人のお話をここで紹介しよう。これはRon M@Jewtasticという人がXで書いていたもの。

ガザで民家を一軒一軒回って任務を遂行してきた兵士らは口々に言う。ガザの無実の人びとなんて嘘の話を信じるな、無実の民なんて居ないんだと。街中はハマス支持の民で埋まっている。家々にはRPGやライフルが備蓄され、庭にはロケット発信装置がある。ハマスのイデオロギーはあちこちに存在している。

もちろん貧困もある。だがアパートが密集している住宅街もあり、中には最新の家電や車やイスラエル人でもうらやむような贅沢な家もあった。ガザ民はブロケードよって貧困に苦しんでいる収容所の住民なんかじゃない。イスラエル兵たちはこの状況にショックを受けたという。

ガザはエジプトとイスラエルによって封鎖されていたはずだが、これを見る限りそんな面影は全くなかった。そこはモダンで繁栄している場所だった。

トンネル、武器、『ユダヤ人を捕まえに行く』ための準備とインフラは、いたるところにある。家の中、会社の下、モスクの中、UNRWAの学校、病院や診療所など、ガザは屋根のない監獄などではなく、巨大なテロ基地なのだ。- 数百万人が詰めかけ、地上と地下のテロ・インフラに果てしなく数十億を費やしたテロ組織に15年以上も支配されてきたこの巨大なテロ基地が、8週間程度でそう簡単に解体できるはずがない。任務遂行にはかなりの時間がかかるだろう。

ガザは3万人のハマスと無実の民間人で成り立っていたのではない。ガザ全体が巨大なハマステロ組織なのだ。だからハマス戦闘員だけ除去しただけではガザからテロ組織を完全に排除するのは非常に難しいだろう。

今思うと、イスラエルはガザから撤退すべきではなかったのだ。


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緊張感増す紅海、フーシー族の自信とイランの思惑

このエントリーを二日前に書き始めたのだが、風邪をひいて熱があるためまとまりがつかずに何度か書き直している間に色々なことが起きてしまって全くまとまらなくなってきた。しょうがないのでまとまらないまま投稿しようと思う。

14日、Xでハマス支持の男に絡まれた。彼のプロフィールを読んでみたら、なんと住まいはイエメン。それで私は「君はこんなところでハマス支持なんかやってる場合じゃないでしょ、君の国が空爆されているというのに」と書いたら、「アメリカなんかこわくない、イエメンは十分自衛できる」と自信満々の答えが返ってきた。いったいこの自信はどこから来るのだろうか?

今紅海においてハマスに同調しているイエメンの*フーシー族が紅海を通るイスラエル運営のタンカーをハイジャックしたり、それらのタンカーを擁護しているアメリカの駆逐艦に向かてドローンやミサイルと使って攻撃を繰り返している。

それに応えて12日、アメリカの中法司令部(CENTCOM)とイギリスを含む数か国の連合軍がイエメンのフーシー標的を空爆した。

*フーシー族とはイエメン内にいるハマスのようなテロ組織。イエメンの統括を巡ってサウジ対イランの戦争でイラン側についてかなりの領土を統括しているテロ組織である。

米英軍 イエメンのフーシ派拠点攻撃 フーシ派側“5人死亡”

2024年1月12日 19時24分 イスラエル・パレスチナ

アメリカ政府は11日、アメリカ軍とイギリス軍がイエメンの反政府勢力フーシ派の拠点に対し攻撃を行ったと発表しました。紅海を航行する船舶への攻撃を繰り返すフーシ派への報復措置だとしています。

また、今回の攻撃を受け、フーシ派は12日、SNSにビデオ声明を投稿し「アメリカとイギリスはイエメンの首都サヌアやホデイダなどを目標に73回攻撃を行い、イエメンに対する侵略を行った。わが軍で5人が死亡し、6人がけがをした」と明らかにしました。フーシ派の報道官は「今後さらに、厳しい軍事的報復を行う」と明らかにし、対抗する姿勢を強調しました。

アメリカのバイデン大統領は11日、アメリカ軍とイギリス軍が合同でイエメンの反政府勢力フーシ派の複数の拠点に攻撃を行い、成功したと声明で明らかにしました。

フーシ派が紅海を航行する船舶に対し弾道ミサイルなどで攻撃を繰り返していることへの直接の対応だとしていて、報復措置として軍事行動に踏み切った形です。

バイデン政権の高官は記者団に対し「今回の攻撃はフーシ派の船舶に対する攻撃能力の破壊が目的で、目標はミサイルやレーダー、無人機の関連施設だ」と述べました。

CNNテレビは戦闘機による空爆が行われたり、潜水艦から巡航ミサイル「トマホーク」が発射されたりしたと報じました。

フーシ派はイスラエルと軍事衝突を続けるイスラム組織ハマスとの連帯を掲げて、船舶への攻撃を繰り返しています。

アメリカ中央軍は11日にも弾道ミサイルによる攻撃があったとしたうえで、去年11月19日以降、攻撃はこれまでに27回に上るとしています。

アメリカ軍がフーシ派の拠点を攻撃するのは、船舶への攻撃が始まって以降、初めてです。

アメリカ政府は今月3日、日本やイギリスなど12か国と共同で声明を発表し、フーシ派に対して「責任を負うことになる」などと警告したほか、国連安全保障理事会も10日、攻撃を非難し、直ちにやめるよう求める決議案を賛成多数で採択しました。

また、今回攻撃を行ったアメリカとイギリスに加え、オーストラリアや韓国など10か国は12日、共同で声明を発表しました。

それによりますと、アメリカ軍とイギリス軍はオランダやカナダ、バーレーン、そしてオーストラリアの支援を得て、共同で攻撃を実施したとしています。

また、去年11月中旬以降、フーシ派による商船への攻撃は20回を超え、国際的な課題となっているとして「この行動は、航行の自由や国際通商、船員の生命を守るという共通の決意を示したものだ」としています。そして「われわれは、継続的な脅威に直面しても、人命を守り、世界で最も重要な水路のひとつにおける自由な通商の流れを守ることをためらわない」としてフーシ派の動きをけん制しました。

15日、フーシー族はさらにアメリカ運営のタンカーにミサイルを撃ち込み、タンカーは一部破損したが、怪我人はなく、タンカーはそのまま運航を続けたと言う。Houthi rebels strike a U.S.-owned ship off the coast of Yemen in the Gulf of Aden, raising tensions (msn.com)

私とやり合ったアホなフーシーも含めて、彼等はアメリカや連合軍を甘く見過ぎていると思う。もっともバイデンのあの無様なアフガニスタン撤退をみていれば、天下のアメリカ軍も大したことはないと見下されるのは当然だ。だからアメリカは弱いと思われる行為をしてはいけないのだ。中東の連中にわかることは力だけなのだから。

イラク・アフガニスタン侵攻の当初の目的は、これらの国々に巣食うテロ組織殲滅にあった。イラクの場合は大量破壊兵器の破壊という意味もあった。それは2007年くらいまでにだいたい成功していた。問題はその後これらの国々を文明国に再建させようという野心をブッシュ大統領が持ったことだろう。私は当時このブッシュW大統領の作戦に大賛成だった。何故なら民主国家同士が戦争をやるなんてことは、もう近年全く起きていなかったからで、イラク・アフガニスタンがモダンな民主国家になれば、今後テロ組織の巣窟になるなんてことはなくなると思ったからである。

しかしこの考えは非常に甘かった。世の中には我々文明人とはまるで違う考え方をする民族がいくらもある。アメリカが莫大な支援金を送り込んで、これらの国々を近代化しようとしても、結局は腐敗が進み一部の権力者の私服を肥やすだけで国の繁栄には全く繋がらなかった。貧乏人は貧乏なままで近代化は全く進まないのである。アメリカ軍が統括している地域以外はもとの貧乏な生活へと戻ってしまい、再びタリバンなどの部族主義者たちが幅を利かせるようになった。これではアメリカがいくら金を注ぎ込んでも意味がない。

アメリカ国民がアフガニスタンやイラクへの興味を失ったのは、何故我々がこうした国に駐留し続けなければならないのかその意義がはっきりしなくなってきたことと、アメリカの軍事費を無駄に浪費しているように思われるようになったからだ。つまりイラク・アフガニスタンはアメリカの国益に直接関係がないと人々は判断したのである。

こういう状況だけをみて、アメリカは弱い、アメリカはどんな戦争も途中で放り出すとフーシー族がアメリカの侮っているなら、それは計算違いだと思う。

紅海の海路は世界中の貿易に繋がる

アフガニスタンやイラクがアメリカや連合軍にとって直接利益関係がないのと違い、紅海の海路はイスラエルだけでなく、諸外国にとって非常に大事な海路である。つまり紅海を塞ぐと言うことは全世界を敵に回すということになるのだ。

デイリーワイヤーのベン・シャピーロは今回の攻撃は単に連合軍はフーシー族に警告のメッセージ送ったに過ぎないと言っている。今のところ連合軍はイランと戦争をやりたくない。しかしこのあたりのテロリストたちは勝てもしない圧倒的に強い敵にちょっかいを出して、敵の手加減した攻撃で生き延びると大勝利をしたといって威張り、周りのモスリムテロリストたちから敬われるということを繰り返している。彼等はアメリカ・イギリスおよび連合軍が本気でイエメンと戦争をする気がないことを同盟軍は弱いからだと解釈しているのである。

16日、もっとも、いくら力があってもやる気がない軍隊は弱いと思われても仕方ないのかもしれない。そうこうしているうちにイランはイラクのアメリカ領事館を空爆し破壊した。Iran claims responsibility for strikes near US consulate in northern Iraq, millionaire businessman killed in attack (msn.com)この攻撃によりイラクの大富豪とその家族4人の民間人が犠牲になった。

そろそろアメリカは腹をくくってイエメンのフーシー族を徹底的に叩く必要があるのではないか?ちまちま誰も居ない空港や建物を空爆しているだけでは相手になめられるだけである。


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左翼政党の過激な言葉使いに不安の念

最近Xで緑の党という政党のメンバーが街に繰り出して反イスラエルデモをしょっちゅうやっている。彼等が単に「ガザ民可哀そう」「早く停戦を」と言ってる間は、ナイーブなアホどもがまた意味のないことをやってるなで済んでいたのだが、最近の彼等の口ぶりが非常に過激で暴力的なものになってきており、私は1970年代日本を襲った左翼テロの暗雲が立ち込めてきているような気がしてならない。

まずは緑の党の杉原こうじ氏のこのツイート。

中東問題をすこしでもかじったことがある人ならインティファーダとは武力蜂起であり自爆テロに代表される連続テロによる虐殺行為であることを知っている。そんな言葉をこの問題について全く無知な左翼運動家たちに言わせてデモ行進を行うとは、いったいこの人たちは何者なのだ?

普通Xで親パレスチナ派と話をすると、「私はハマスを擁護しているわけではない」とか「テロは悪い、だが、、」という会話になるものなのだが、緑の党は臆面もなくテロ軍団であるハマスを擁護している。

私も「ハマス幹部に資産凍結の制裁を行って駐日イスラエル大使から”貴国は真の友人”と褒められた日本政府は #虐殺の共犯者 。私たちは当面、伊藤忠にエルビットと手を切らせ、政府に”(イスラエルをICJに提訴した)南アフリカを支持する”と言わせなければいけない」と訴えました。ー 杉原こうじ 1/13/24

「ハマス幹部に資金凍結制裁」をすることが虐殺に繋がるという言い方は、緑の党はハマスを支持していると受け取れるがそれでいいのだろうか?

そして今度は伊藤忠がイスラエルと提携しているとして伊藤忠にイスラエルと手を切れと署名運動まで始めた。

テロ組織のハマスを擁護してはばからない連中が、インティファーダといって街に繰り出し、特定の企業を悪者扱い。これをみていると私のような昭和世代は1970年代に起きた連続企業爆破事件を思い出さずにいられない。以下ウィキより。

連続企業爆破事件(れんぞくきぎょうばくはじけん)とは東アジア反日武装戦線が旧財閥系企業、大手ゼネコン社屋・施設などに爆弾を設置し爆破した事件。1974年8月から1975年5月にかけて、東アジア反日武装戦線は日本国家をアジア侵略の元凶とみなし、アジア侵略に加担しているとされた企業に対し断続的に爆破事件を起こした。

とくに1974年に起きた三菱重工爆破テロのことは子供ながらに私はよく覚えている。

三菱重工爆破事件(みつびしじゅうこうばくはじけん)は、1974年昭和49年)8月30日東京都千代田区丸の内で発生した、東アジア反日武装戦線「狼」による無差別爆弾テロ事件で、連続企業爆破事件の一つである。(略)

1974年8月30日、「狼」の実行犯4人は、午後0時25分[2]ごろ三菱重工業東京本社ビル(現・丸の内二丁目ビル)1階出入り口のフラワーポット脇に時限爆弾を仕掛けた。これは三菱重工業東京本社ビルと、道を隔てて反対側にある三菱電機ビル(現・丸の内仲通りビル)の両方を破壊する意図からであった[2]

(略)午後0時45分[2][注釈 1]に時限爆弾が炸裂した。この爆発の衝撃で1階部分が破壊され玄関ロビーは大破、建物内にいた社員が殺傷されたほか、表通りにも破片が降り注ぎ多数の通行人が巻き込まれ死傷した。三菱重工業東京本社ビルの窓は9階まで全て割れ、道を隔てて反対側にある三菱電機ビルや、丸ビルなど周囲のビルも窓ガラスが割れた。また、表の道路に停車していた車両も破壊され、街路樹の葉も吹き飛ばされた。

この爆風と飛び散ったガラス片等により、三菱重工とは無関係な通行人を含む死者8人(即死5人、病院収容後に死亡3人)、負傷376人を数える戦後日本最悪の爆弾テロ事件となった。この被害は、オウム真理教による松本サリン事件1994年)と地下鉄サリン事件1995年)までは最大規模であった。この時の爆発音は新宿でも聞こえたという[4]

上記の通り何百人という人が怪我をしたので、近隣の病院に分けて収容されたわけだが、NHKでは誰がどの病院に収容されたかという名簿がずっと流れていたのを覚えている。

今の平和な日本にお暮しの読者諸氏には別世界の出来事のように思われるかもしれないが、1970年代の赤軍など極左翼のテロ行為は非常に深刻なものだった。

日本赤軍が起こした中東での乱射事件やハイジャックの数々を思うと、私はいま、ハマスに同調して町に繰り出している左翼連中は非常に危険だと思う。日本の公安はこの人たちの素性をきちんと洗って、厳しく監視してもらいたい。


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