ブッシュ大統領一般教書演説は好評

先日火曜日のブッシュ大統領一般教書演説は、民主党が期待していたような「イラクは負けてる撤退しよう」といった弱気な演説ではなく、ここで負けてたまるか、がんばろうという感じの演説だった。

ブッシュ米大統領が23日行った一般教書演説は、対テロ戦争やイラク問題での成果を声高に叫んだ昨年までと打って変わり、順調な経済運営や福祉政策の充実を冒頭で訴える内政重視の内容となった。政権への逆風が続くなか、残り2年の任期で多くの成果は期待しにくい事情を映した格好だ。対テロ戦については「武力衝突を超えたイデオロギー闘争」であり長期戦であるとして、イラク増派など、これまでの指針をあくまで貫く考えを表明した。…

対テロ戦に関しては、(1)米中枢同時テロなど米側の被害を繰り返し指摘(2)テロ抑止の実績を強調(3)対テロ戦にここで失敗すれば、より大きな被害を受けると警告(4)戦いの本質はイスラム教原理主義の独裁思想とのイデオロギー闘争であり、世代を超えた長期戦を予告−という構成。イラク政府がその責務を果たすためにも2万人以上の兵力増派を含むイラク新政策の実行が必要だと訴えた。論法は変わっても任期中はあくまで、この政策を貫く考えが読み取れる

産経の記事はかなり悲観的ではあるが、生で見ていた私には決して大統領が悲観的であるようには見えなかった。かえって元気がでる内容だったと思う。国民の感想も結構好評なようだ。演説直後に行われたCNNの世論調査によると、

演説を見た370人の大人のうち41%が「とても好意的」な反応を得たと答えた。 また37%が「どちらかといえば好意的」と答えた。2006年の時は「とても好意的」が48%、2005年では60%だった…
昨晩演説をみた67%の人々がブッシュの政策が国を正しい方向に進ませていると答えた、ブッシュ政権中で最低の数値となった。2006年では68%、2005年では77%だった。
また53%がこの演説によってブッシュと議会をコントロールする民主党とがもっと協力するようになると答えた。43%が演説によって双方がよけいに反対しあうだろうと答えた。
演説を見た51%がとても、もしくはどちらかといえばイラクにおいてアメリカが目的を達成できる自信があると答えた。ブッシュ大統領の2004年の演説の後ではこの数字は71%だった。

まったくCNNはこれまでの年と比べて、イラク戦争への支持が減っていると強調したいようだ。しかし、反戦メディアが日がな夜がな「泥沼、ベトナム、撤退、内乱」と騒いで、これだけイラクは失敗だとあらゆる場所で繰り返されているにも関わらず、まだ過半数のアメリカ人がイラクでは勝てると自信をもっているというのはこれだけでもすごい思う。
しかし比べるべきなのはこれまでの演説の結果ではなく、ブッシュの演説前と演説後の人々の気持ちの差である。演説前の世論調査ではブッシュの新作戦が成功すると考えていた人の数は25〜29%だった。ところが演説の後になるとその数は51%にあがったのである。ということはブッシュの演説は多くのアメリカ人にあらたな自信を与えたことになるのだ。演説とはこうあるべきだ。
普通のアメリカ人はテレビの前に一時間も座って大統領の演説など聞かないと思う。だから多くの人たちはまだ大統領の新作戦が具体的にどういうものなのかわかっていないだろう。ブッシュの演説が演説をきいた人たちの間でこれだけ良い影響があったのであれば、ブッシュ大統領を初め報道官のトニー・スノーや、副大統領、国務長官、防衛長官などがテレビのトークショーなどに出演してどんどん説明にあたれば、もっと多くのアメリカ人が新しい作戦を支持するようになるはずだ。
アメリカは今よりもっとひどい状態になったことが何度もある。古くは南北戦争、第二次世界大戦、朝鮮戦争などでも、イラクなど比べものにならないほど大量に兵士を失い勝てる見込みが薄い時があった。しかしアメリカはそれらを乗り越えて勝利を得てきた。ブッシュ大統領はアメリカ市民に辛抱を求めた。この新しい作戦がうまくいく時間を求めた。過去にもっとひどい苦境を乗り越えてきたアメリカ人にならそれができる、この演説は改めアメリカ人にそう思わせる演説だったと思う。
イラク戦争は何もかも思いどおりにいっているかといえば、無論そうではない。だが戦争というものは得てしてそういうものだ。どんなに綿密に作戦をたてても、100%計画どおりにいく戦争など存在しない。しかし計画が多少失敗しても、うまくいかないから撤退を考えるのではなく、どうやってうまくいってない箇所を調節できるのか、どうやったら失敗を糧にして勝利に結び付けるのか、それを考えるべきである。
私はこの戦争には勝てると信じている。より多くのアメリカ人がそれを信じ大統領を支持すればその可能性はもっと高くなる。この大事な時に新作戦には反対だなどと下らない決議案をとおしている場合ではない!


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イラク、アメリカ軍訓練チームが面する難関

アメリカ人ブロガー(Bill Roggio, The Fourth Rail)でフリーランスジャーナリスト、元陸軍特別部隊のビル・ロジオがまたまたイラクで従軍報道をしている。ここ2年くらい彼はしょっちゅうイラクやアフガニスタンに行っているので、彼がアメリカにいることの方が珍しいくらいだ。
今回ロジオはアメリカ軍のイラク軍訓練チーム(Military Transision Team, MTT)に従軍している。それで今日はこのチームが直面している難かしさについて紹介したいと思う。ここでロジオが強調している点は、これはけっして失敗例をあげているのではなく、アメリカ軍はこうした問題を解決していなかければならないということを示しているに過ぎないということだ。どんな企画にも難関は存在する。戦争をしている以上それがどんなものなのか知っておく必要がある。
陸軍と海兵隊、見解の違い:訓練チーム、3/3-1 MTT 隊はいま5人の海兵隊員と9人の陸軍兵による合併チームになっている。同じ軍隊でも海兵隊と陸軍では文化が違う。それでどうやってイラク軍を訓練するかということで意見の違いが生まれるわけだ。
チームリーダーのオーウェン・ウエスト少佐によると、陸軍はスタッフを育て訓練プログラムを確率することに焦点を当てるが、海兵隊はイラク軍と共にパトロールしたり抵抗軍と戦うことに焦点をあてるという。

「実をいうとどちらも正しいのです。」とウエスト少佐は言う。しかし両方の方法を効果的に取り入れるための十分な資源はない。結果、海兵隊の見解がほぼ勝った形になっている。この難しさにも関わらず、 3/3-1 MTT 隊はイラク大隊の発育と住居環境を非常に向上させた。

MTTの任務は訓練と警備にある。以前には人が足りずどちらか一つを選ばなければならなかったが、今はそのどちらも出来るようになった。3/3-1 MTT チームは近いうちに海兵隊だけのチームになる。陸軍兵たちはスティーブ・シルベスター少佐に率いられバグダッドでイラク警察の訓練にあたることになっている。
司令部と現場の衝突:一般の会社でもそうだが、現場の人間が経営側が現場の状況を正しく把握しておらず、必要な支援をしてもらってないと感じることはよくあることだ。イラクでも危険な前線で訓練を行っているMTTやPTT(警察訓練隊)は比較的安全な場所にいる前衛司令部(Forward Operating Bases、FOBs)から十分な援護がないと苦情を漏らす。表面的には訓練チームの任務が最優先ということになっているのだが、現場のものからすると彼等はFOBから最低限の援護しかもらっていないと感じるようだ。
ウエスト少佐によると空からの援護にしても、アメリカ軍の海兵隊一隊のほうがイラク軍三隊よりも多く援護がもらえるという。また防御に必要なメッシュや食料などの生活必需品もしょっちゅう足りなくなるという。ロジオ自身もフォビットと呼ばれる訓練チームの待遇と前衛司令部施設とでは全く違うことを体験している。FOBにはネットカフェあり、食堂にはサラダバーあり、贅沢品がいくらでも存在する。FOBは大掛かりな防御フェンスに囲まれており、多額の資源が無駄遣いされているという。ロジオはFOBよりもずっと危険な最前線にいるMTTやPTTにこそこれらの資源が回されるべきなのではないかと語る。
バカサヨ戦闘規制: ロジオは「政治的に正しい(PC)」という言葉を使っているが、カカシに言わせればこれは「バカサヨ政策」である。つまり、アメリカ兵たちは後になって敵に対して非人道的な行為をしたといって責められるのを恐れて十分な戦いができなくなっているのだ。相手は女子供も容赦なくぶっとばすようなテロリストだというのに、こっちは相手の人権を尊重した戦いをしなければならないなんて、はっきりいって馬鹿げている。

「PCのおかげで我々は間違った恐怖心に満ちています。」ウエスト少佐は語る。「我々は囚人たちを私の大学で同室した同級生より大切に扱ってますよ。」
「我々があまりにも神経質に文化的な問題をあつかうのをイラク軍は笑ってます。」

特に女性を逮捕する時などの気の使い用は異常で、外国人テロリストを匿っているとはっきりしている場合でも、司令部からの許可がなければ現場の判断で女性を逮捕できないという規則は、イラク兵たちは信じられないという顔でみているそうだ。
敵の心ではなく頭を: 我々は反乱軍との戦いをするに当たって、非常な誤解をしているとウエスト少佐は語る。

「アンバーでは、平均的な男性が我々の敵なのです。彼等の心を勝ち取ることはできません。しかし彼等の頭脳を勝ち取り常識的な判断ができるようにすることならできます。」彼等がアメリカ軍やイラク軍、そしてイラク警察を攻撃しないようにするためには、「多くの(戦闘員年齢の)男性を捕らえて釈放しないことです。」捕らえては放つというやりかたは、既知の反乱軍が釈放後再び戦うという状態になっている。つまりかえってこれが敵による攻撃をより促進しているのである。

ウエスト少佐は「壊れた窓理論」式のやり方でどんな些細な犯罪も見逃さず厳しく取り締まる必要があるという。イラク兵たちの目から見るとアメリカ軍のこの異常なまでの反乱軍への「合法な扱い」が信じられないようだ。これは戦争である。にもかかわらず我が軍はテロリストを普通の刑事犯罪の容疑者のように「疑わしきは罰せず」などという態度で扱っているから、誰の目からも有罪なテロリストが完璧な証拠がないという理由で釈放され、再び同じ人と何度も何度も戦うはめになっている。こんなやり方をずっとやってきてアメリカ軍の犠牲がせいぜい3000人ということのほうが驚きだ。イラク兵があきれるのも無理はない。
今回のブッシュ大統領の新作戦はこのような馬鹿げた規制を改正することに焦点を当てている。二万程度の増派などよりこうしたバカサヨ規制を取り除くことが最優先だろう。ロジオの最前線からの報告のおかげでカカシは現在の戦闘規制(ROE)の改正がどれだけ大切かがよくわかった。
ところでオーウェン・ウエスト少佐は別のミルブロガー(米軍関係者の経営するブログ)Black Fiveの仲間で、確かブラックファイブにもエントリーを書いていたように記憶している。軍隊に入るのは他に何もできない無能な人間ばかりだというジョン・ケリー議員のような偏見とは裏腹に、ウエスト少佐はエリートで、スタンフォードとハーバードの両方を卒業。少佐は一旦は海兵隊将校の任務を終えて除隊した後、ゴールドマン・サックスという一流証券会社に勤めていた。またすごい運動家でエコチャレンジやエベレスト登山に挑戦したりしている。そのままエリートビジネスマンとして平和に暮らすこともできたのにわざわざ再入隊して危険な場所でイラク軍の訓練に当たっているというすごい人である。
ウエスト少佐からのメールをブラックファイブで読むことができるので、英語に自信のある人は読むことをおすすめする。


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ケリー議員大統領選出馬断念の持つ意味

前回の大統領選挙で民主党候補だったジョン・ケリー上院議員は昨日2008年の大統領選出馬はしない意志をあきらかにした。ケリー議員が出馬を断念した大きな理由が数カ月前の勉強しないとイラクへいくはめになるといったあの失言にある。

 ケリー氏は04年大統領選で現職のブッシュ大統領に敗れたが、08年大統領選に向けて出馬の機会をうかがっていた。ベトナム帰還兵で、イラクからの米軍撤退について具体的な日程を定めるよう要求するなど早期撤退の旗振り役だが、昨年11月の中間選挙直前には学生を前に「勉強しないとイラクに行って苦労するはめになる」と発言、批判を浴びた

ケリー氏の報道官もあの発言以来ケリーの支持率は下降の一途をたどったと認めている。しかし、みなさん、ここで考えていただきたい。もし主流メディアがいうようにアメリカ市民のイラク戦争支持がどんどん下がっているのだとしたら、どうして反軍隊のケリー氏の人気が落ちるのであろうか?
私は民主党もそして一部の共和党員もこの間の選挙結果を間違って解釈していると思う。確かにアメリカ人はイラク情勢に苛立ちを覚えている。だがそれはイラク戦争そのものへの不満ではなくアメリカが勝っていないことへの不満なのだ。アメリカ人は勝者が好きなのである。
民主党は何かとアメリカを膝まずかせようとする。あたかもアメリカが世界のスーパーパワーであることが恥かしくて仕方ないかのように。だが一般のアメリカ人は自分達が世界一であることを恥じるどころか誇りに思っている。アメリカが強いのだという意識を確認するニュースを歓迎するのだ。だからアメリカの力を象徴するアメリカ軍を侮辱するような言動を許さないのである。
ということは、もしブッシュがイラク戦争に勝つことができたならアメリカ国民のイラクに対する気持ちも変わるだろう。特に共和党支持者にはその傾向がある。アメリカ議員たちはケリーの出馬断念から学び、アメリカ市民がこの間の選挙で議会に何を求めたのか明確に判断する必要がある。
それができなければ2008年にひどいツケを払わされることになるだろう。


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米共和党の負け犬たち

昨日の演説でブッシュ大統領はイラク戦争への大事さを再び訴えた。しかし、民主党のみならず、共和党の議員のなかにも今回のブッシュ大統領の作戦変更に自信のない負け犬精神をもった臆病者が結構いる。まずはこの記事から。

イラク増派反対決議案、共和党主導で提出へ…米上院

【ワシントン=五十嵐文】米上院のジョン・ウォーナー前軍事委員長ら共和党議員3人と、民主党のベン・ネルソン議員は22日、記者会見し、ブッシュ大統領が提唱したイラクへの米軍2万1500人増派に反対する決議案を提出する方針を明らかにした。
 上院では、すでにジョゼフ・バイデン外交委員長、カール・レビン軍事委員長ら民主党議員を中心とする超党派の増派反対決議案が提出されているが、共和党主導の決議案は初めてとなる。増派反対論が、共和党内でも強まっていることを示している。
 ウォーナー議員によると、決議案は2万人規模の増派への反対を明確にした上で、大統領に対し、「2万1500人より少ない兵力で戦略的目標を達成するため、あらゆる選択肢を検討するよう促す」としている。
 先の民主党主導の決議案と同様、法的な拘束力は持たない上、小規模な増派の容認に含みを持たせているのが特徴だ。23日夜の大統領の一般教書演説や、民主党主導の決議案を巡る議論の行方などをみた上で、提出時期を検討するとしている。
(2007年1月23日10時25分 読売新聞)

ここではっきりと読者の皆様に言っておくが、こうした議決には全く施行能力はない。アメリカの憲法によって軍の動きや規模は大統領のみに決断の権限がまかされており、議会が口を挟む権利は全くないのである。だからこれらの決議は議会が大統領を支持していないという形だけの意思表示でしかない。ではどうして議会がそんな無駄なことをするのかといえば、個々の議員たちが自分の地区の投票者に向かって自分が戦争に反対であるという意思表示をすることで再選に備えようという動機からくるのである。
しかし、施行力がないとはいえ、この政治家たちの思惑による決議が戦況の及ぼす悪影響は計り知れない。議会の決議は大統領の政策変更には全く結びつかないとはいえ、最前線で戦う兵士らの士気には響くだろう。また我々の敵も我々が一致団結して戦争にとりくんでいないということを十分に理解し、アメリカ軍や民間人の犠牲を増やせば増やすほど我々が撤退する可能性が高まると奮起を起こすだろう。
民主党の決議案が即刻撤退決議案とするなら、こっちは「ゆっくり撤退組」とでもいうのだろう。 最初からイラク戦争に反対をしていた民主党議員やチャック・ヘーグルのような共和党議員がこのような決議案に署名するのはまあしょうがないとしても、このワーナー(読売の発音ではウォーナー)発案では数名の戦争支持派が含まれていることにがっかりさせられる。

  1. サム・ブラウンバック (カンザス州、100%)
  2. スーザン・コリンズ (メイン州、32%)
  3. オリンピア・スノー (メイン州、32%)
  4. ノーム・コールマン (ミネソタ州, 64%)
  5. チャック・ヘーグル (ネブラスカ州、 96%)
  6. ジョージ・ボイノビッチ (オハイオ州、 68%)
  7. ゴードン・スミス (オレゴン州、58%)
  8. ジョン・ワーナー (バージニア、88%)

括弧ないの何%という数字は、その議員がどれだけの割合で党の政策に同意してきたかという数値である。共和党のなかでもRINOと呼ばれる共和党はこの数値が低い。スーザン・コリンズやオリンピア・スノーなどがこの部類に入る。チャック・へーグルは保守派ではあるが、もともとイラク戦争は反対だった。だからこの人たちが作戦変更に反対でも別にいまさら驚くことではない。
問題なのは他の面では共和党政策一筋できていた共和党議員が自分の地区がリベラル化し反戦ムードが高まったことから自分の信念を捨てて反戦決議案に同意しようという動きである。共和率100%のサム・ブラウンバックは大統領選に出馬予定だ。どうやら彼はアメリカ市民がイラク戦争から尻尾を巻いて退散するのを望んでいるという主流メディアの主張を完全に信じ切っているようだ。彼には信念も根性もないらしい。
ジョン・ワーナーの場合は80という高齢なので年とって弱気になっているとしか思えない。全く年はとりたくないもんだ。しかし年とってきちんとした判断能力を失っているのなら早く引退するくらいの良識があってもよさそうなもんだ。
しかしこの中で一番残念なのはミネソタのノーム・コールマンだろう。ミネソタの保守派はずいぶん彼の後押しをしてきたので、これはひどい裏切りといえる。彼の代表地域はどんどんリベラル化しているので、再選のことも考えての行動なのかもしれないが、自分の政治生命が大事で信念を窓から放り投げようとは全く見損なったとしかいいようがない。
ほかにも数人、心が揺らいでいる共和党議員たちがいるが、残りの共和党員が結託すれば賛成派は58人であり、共和党リーダーのミッチ・マコーネルが根性をみせて議事妨害を行ったなら、それを押しのけて投票に持っていくには2票足りない。ということは共和党次第でこの二つの侮辱的で臆病な決議案を完全に潰してしまうことができるのである。
私はここで保守派共和党議員の人たちに訴えたい!この戦争は勝てる。だがそのためには我々が心を一つにして大統領の政策を支持しなければならない。我々は戦争中なのである。個人の政治生命よりも国がこの戦争に勝つことが最優先されるべきだ。すくなくとも共和党の議員たちにはそれを理解してもらいたい。
第一考えてもみよう。この決議案に賛成して、ブッシュ新作戦がうまくいった暁には同意した共和党議員らはばかをさらけだす。もし新作戦が失敗したら裏切り者と呼ばれるだろう。どっちにしても共和党議員がこれらの決議案に賛成して得することはありえない。
共和党の議員さんたちにどうかそのことを十分に考えてもらいたい。


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アメリカで反米運動をするイラク人ブロガー

親米のイラク人ブロガーの話をしたことでもあり、今度は反米イラク人ブロガーの意見を取り上げようと思い、二年ぶりくらいにRaed In the MIddleを訪れてみた。
ラエドは母親がシーア、父親がスンニ、自分は真ん中といって「真ん中のラエド」というブログを作ったらしいのだが、アメリカを「占領軍」と呼びイラク人による抵抗は正当だと非常に過激なことを書いていた。それで私は今頃はどっかの民兵軍にでも参加してアメリカ軍と戦っているのではないかとおもっていたのだが、、、
久しぶりに訪れたブログをみてびっくり! な、な、なんと、ラエド君は一年前からアメリカにすんでいるというのである!あんなにアメリカを憎んでいたはずの人間が自分の国に侵略し占領した敵国に移住するというはどういうことだ!バグダッドに残ってアメリカ軍と戦うべきではないのか? バグダッドが宗派間争いで危ない時に自分だけがアメリカへ逃げ出して戦いはほかの人たちに任せるラエド。なんたる卑怯者。なんたる臆病者。
しかもラエドはアメリカで何をやっているかといえば、もちろん、反米運動!!!!!!
ラエド君は自分が命の危機にさらされずに好き勝手なことが言えるアメリカのありがたさが全然わかってないようです。
それにしてもアメリカはこんな反米過激派運動家をなんで入国させたのだ? アメリカの移民局はなにをやっとるんだ!


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ラストチャンスという神話

さてここで、今度のブッシュの新作戦をイラク人はどう受け止めているのか、イラク・ザ・モデルのモハメッド君の意見をちょっと紹介しよう。(私がモハメッドを君呼ばわりする理由は長年読んでいて親しみを感じているというカカシの勝手な思い込みによる。個人的な知り合いでは全くない。ははは、、、、)
モハメッド君にいわせると、今回のブッシュの新作戦をブッシュにとって、イラクにとって、「ラストチャンス(最後の機会)」だなどという考えは基本的に間違っているとする。ラストチャンスという考えはこれまでのイラク政策は完全な大失敗であり、今度こそ成功しなければ何もかもおしまいだという前提に基づいての考えだからだ。
イラクの複雑な状況はバース党時代の何十年間にも渡る悪政によって作られたもので、複雑に入り込んでいる経済、民族、宗派の問題が軍事政策だけのほんの数年で完全に成功すると考えるほうがどうかしているというわけだ。モハメッド君はテロリストや民兵らの完全制圧など不可能だということは国内のテロリズムに長年悩まされきたスペインやイギリスを見れば明らかである。よって新作戦をラストチャンスと呼ぶ輩は、わざと成功の基準を非現実的に高くして絶対に成功させまいとしている、というのである。
さすが、モハメッド君は頭がいいね。アメリカメディアもアメリカの馬鹿サヨ連中も、イラクの成功など望んでいないということをモハメッド君はちゃんと理解しているのだ。
この間フォックスニュースの世論調査で非常に面白い質問があった。それは『あなたは個人的にブッシュ大統領が先週発表した計画の成功を望んでいますか? 』というのものだ。そしてその結果は次の通り。

    回答者全体:成功を望む 63% 、望まない 22%、分からない 15% 。
    民主党:成功を望む 51% 、望まない 34% 、分からない 15%
    共和党:成功を望む 79%、望まない 11%、分からない 10%
    無所属:成功を望む 63%、望まない 19% 、分からない 17%

アメリカ国民の22%が、民主党になると34%までが、ブッシュ新作戦の成功を望んでいないという結果は非常に興味深い。いくらブッシュ政権に敵意をもっているとはいえ、同じアメリカ人ではないか、それがライバル政党を敵視するあまり、自国が戦争に勝つことを望まない、イラクでテロリストや民兵が暴れまくって何万というイラク人が殺され、イラクがテロリストの温床となってアメリカはもとより世界中を脅かす結果になってもいいというのである!ブッシュへの敵意もここまでくると病気である。(カカシ注:保守派の間ではこのようにブッシュを憎むあまり現実が分からなくなっている人間のことを、ブッシュ錯乱症候群、Bush Derangement Syndrome, BDSと呼んでいる)
バグダッドに話を戻そう。サドルのマフディ軍は正面きってのアメリカ軍との戦闘は避けるつもりのようだ。マフディの司令官らはマフディ戦闘員に黒い制服を脱いで一般市民の間に紛れ込み、しばらくほとぼりが冷めるまで大人しくしているようにと命令したらしい。そしてアメリカ軍の捜査活動には全面的に協力し逮捕されても一切反撃してはいけないと厳重に注意したという。すでに高位の司令官らはイランに逃れたり、近隣都市に分散したりしてしまったようで、サドル派の本拠地であるサドルシティに残っているのはただのちんぴらだけという可能性もある。
またマリキがブッシュと会談した際からずっと議会へのボイコットを続けていたサドルはの議員や閣僚35人が議会に復帰したというニュースも入ってきた。ボイコットをしていたサドル派はシーア派党内の最大勢力だが復帰した理由として

マシュハダニ国会議長によると、米軍撤退日程の明示などサドル師派の要求を検討する委員会を設置することで議会側と合意したという。サドル師派のアラジ国会議員は「我々の要求に対する回答があったため」と説明した。

モハメッド君の紹介している新聞記事によると、サドル派は今回の手入れで逮捕された戦闘員は一旦バグダッドが鎮圧されたらすぐに釈放されると踏んでいるらしい。読売新聞も

マリキ政権は、治安対策強化を求める米政権の圧力を受け、サドル師派幹部や同派民兵組織「マフディ軍」の摘発を強化しており、サドル師派が、マリキ政権との協力姿勢強調を図った可能性もある。

以前にもうひとつのイラクのブログ、ヒーリングイラクでザイード君が、イラクでは昔から遊牧民の野党が収穫期になると砂漠からやってきて農村を荒らすのが常だったという。狙われた農村の人々は野党に立ち向かうなどということはせず、貴重品を持って一時的によそへ避難したという。村に残っていた農作物を奪って満足した野党がいなくなったら村民はまた戻ってきてこれまで通りの生活をはじめるというわけだ。アラブの戦士が侵略者に対して勇敢に戦わないのは、この伝統が下敷きになっている。
サドル派のマフディ軍もアメリカ軍やイラク軍との正面切っての衝突は愚かであることを十分に承知しているので、一連の攻撃がすむまでじっとしていて復活の機会を待とうというのだろう。サドル自身この手で何度も復活したから今回もこの作戦が成功する可能性は大きい。
そこでモハメッド君はマフディ軍のリーダー格の人間を次々に逮捕すべきだという。こういう人間はもともと犯罪者なのでどこかで間違いを起こすはずだという。そうしたら犯罪者として合法に裁判にかけることも可能だという。私はなにも彼等が間違いを犯すのを待つまでもなく民兵のリーダー格と知られている人間は徹底的に取り押さえるべきだと考える。特にサドルは今回こそ退治しなければならない。
シーア派民兵がイラク国民の支持を得た理由のひとつに、アメリカ軍とイラク軍が十分にバグダッドの治安を安定させることが出来なかったことにある。誰も自分の身を守ってくれないなら民兵に頼るしかないという気持ちになっても仕方ない。だが、今回の新作戦ではアメリカ軍とイラク軍による徹底的なスンニおよび外国人テロリスト退治が含まれている。もしこの新作戦が比較的成功して混乱の大きかったアンバー地域が比較的平穏になれば、地元市民はシーア派民兵の帰還を大手を広げて迎え入れるかどうかかなり疑問である。マフディ軍にとって、一旦敵に明け渡した領土を取り戻すのは、考えるより困難なことかもしれない。


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ブッシュ新作戦、早くも効果あり?

先日イラクザモデルでブッシュの新作戦を恐れてバグダッド付近のテロリストが近隣の都市に拡散しはじめているという記事を読んだばかりだったのだが、逃げ腰なのはアルカエダだけではない。シーアの民兵連中もブッシュの新作戦の威力を感じはじめたようである。

バグダッド、イラク (AP) –

シーア民兵軍の二人の司令官は木曜日、マリキ首相はワシントンからの圧力を受け過激派聖職者モクタダ・アルサドルのマフディ軍を保護するのを止めたと語った。民兵戦士らは彼等の本拠地であるサドル市に追いつめられていると語っている。

彼等によると組織は生きるか死ぬかの戦いをしているという。これはフェイントをかわすプロパガンダ作戦の可能性もあるが、民兵たちがどんどんとバランスを失っている証拠が積もっており、組織は戦士たちに市民の間に溶け込むようにと呼びかけている。 また逮捕を避けるために携帯の使用を禁止、戦士たち黒い制服を脱ぎ捨て日中は武器を隠して歩いている。

ついこの間までバグダッドの町中に好き勝手に関門をつくり、黒い制服をきて我が物顔で町を闊歩していたのとは大違いである。シーア派の民兵への攻撃はマリキ首相をはじめ多くの政府官僚の親戚や知り合いというコネでアメリカ軍による自由な攻撃が妨げられてきたからだが、その状況は明らかに変わったのである。
昨日、マリキ首相は400人あまりのシーア派民兵を逮捕したと発表。マフディ軍でも有力なサドルの側近がアメリカ軍の攻撃で二人殺された。マリキ首相はどうやらブッシュ大統領からの強いメッセージをやっと真剣に受け止める覚悟ができたようだ。
ここでも何度か話したように、イラクで必要なのは増兵よりもROE(戦闘規制)の緩和である。現地の兵隊さんたちが口をそろえていうことは、自分達はハンデをしょって戦争をしているということだ。全力投球で戦争して負けるならそれはそれだが、やれるだけのことをさせてもらえずに味方が危険にさらされたり、勝てる戦闘に勝てないほど苛立つことはない。
これはもう2年くらい前になるが、フリーランスの従軍記者、マイケル・ヨンがせっかく米軍が命がけで戦って捕らえたテロリストがたいした取り調べもなく数週間後には釈放され、また同じように米軍に戦いを挑んきて、同じことの繰り返しだと兵士らの不満を報告していた。
そのマイケル・ヨンも今度の新作戦についてラジオのインタビューでかなり楽観的な見解を示したようである。下記はインタビューの紹介文。英語のヒアリングに自信のある方は是非サイトにいって聴いてみることをおすすめする。

この週末、元グリーベレー(陸軍特別部隊)従軍市民ジャーナリスト、そして我々の友達マイケル・ヨンがイラクはモスールからパンディットレビューラジオに参加してくれました。
マイケルはイラクに戻って従軍したこの三週間で見たことについて驚くほどアップビートな観測を示しています。これは去年の春にマイケルが我々に語ってくれたどちらかといえば暗い見解とは非常に異なったものです。マイケルはイラク警備隊の士気と技術の向上をはなしてくれました。彼はイラクで現在勤務している男女の高い士気とすでに帰国して本国で勤務中の兵士らとの大きな違いを述べました。これは驚嘆というよりありません。また彼は「イラク人が十分に活躍していない」という、この戦争における一番面倒で危険な神話ついて分かりやすく説明してくれました。最後にペトラエウス将軍がどのようなひとであるか、そして俗にいう「増兵」計画についても語り合いました。

まだ新作戦の発表があって二週間足らずであり、マリキ首相がどれだけ真剣に民兵を取り締まるつもりかは分からない。だが、今後米軍はマリキ首相やイラク政府の許可なくしてシーア民兵を攻撃することができるので、マリキの責任は一旦逮捕した民兵たちをやたらに釈放しないことにある。
まだアメリカ軍の増兵は始まっていない。だがブッシュの新作戦は幸先のいい出発といえるだろう。


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イラク政策、民主党の新作戦

先日のブッシュ大統領の新作戦が発表されて以来、民主党と一部の反戦共和党員の間からは非難轟々の嵐である。民主党がブッシュの政策を批判するのは当たり前だが、例によって彼等のやり方は汚い。
ここでも詳細にわたって説明したように、ブッシュの新作戦はこれまでとはかなり違うものである。確かに兵の増強はあるが、それは変更のごく一部であって全てではない。だが、ナンシー・ペロシ下院議長にしろ、ヒラリー・クリントンにしろ、皆声をあわせて「何のかわりもない」「これまでどおりの愚作」といった言葉を繰り返し、全く効果もなく希望もない作戦に兵だけ増やしてアメリカ軍の尊い命を危険にさらそうとしている、といった非常に不誠実な批判をあびせている。
これまでアメリカ軍隊や軍人のことなどひとっかけらも心配したこともなく、常に軍人に対する憎悪をあらわしに、ことあるごとにアメリカ軍の任務が安全に遂行されるのを阻止してきた人たちが、自分の都合のいい時だけ軍人の身の安全を持ち出してくる。まったく吐き気がする。特に下院議員のバーバラ・ボクサー女史などはライス国務長官への質疑応答で自分の息子たちは軍人になるには年が行き過ぎているし孫は若すぎる、と自分の子だくさんを自慢し独身で子供のいないライス長官は失う人がいないなどという信じられない侮辱をぶつけた。
こんなことを共和党の男性議員が民主党の女性議員にでもいった日には、女性蔑視だの人権損害だのと大騒ぎになって進退問題にすらなりかねない。だが民主党の議員が共和党の女性政治家にいう分にはメディアも黙認するこのダブルスタンダード。
ま、それはともかく、いまのところ民主党のペロシ議員はイラクの米軍に対する経費削減を行う気はないらしい。去年12月の世論調査でも国民の59%がイラク経費削減には反対しているし、いくら民主党でもそんなことをすれば国民から民主党はアメリカ軍を支持していないと非難を受けることは承知している。では民主党の狙いはなにか。
それは、ブッシュの新作戦がこれまで通り新しい案など全くないただの増兵だけだと何度も繰り返すことによって弱まっているイラク戦争への国民の支持をさらに弱まらせようというものだ。現在イラク戦争にあてがわれている予算は今さら変更できない。それで民主党はブッシュ大統領が増兵に必要な新しい予算案を出すまでの間に世論を増兵絶対反対、イラク即刻撤退に変えていこうという魂胆なのである。
しかし、この作戦には二つ三つ問題がある。イラクでの作戦変更は議会の同意を待つまでもなくブッシュの一存で実現できる。戦場での戦闘作戦変更は総司令官であるブッシュに権限があるからである。また、増兵にしてもすでにクェートに待機している軍隊をイラクへ動員すればいいだけのことで、新しく予算は必要ないしこれもまた議会の承認を要さない。
ブッシュが議会の協力を必要とするのは現在イラクにいる軍隊の引き継ぎの軍隊を動員する際に必要経費の予算案を議会に提出する時である。それまでにはまだ数カ月ある。もしこの間にブッシュの新作戦が全く効果をあげず、今と同じ状態なら議会が予算増強を拒否しても国民による民主党への批判は少ないだろう。だがもしも、ブッシュの新作戦が少しでも成功し6か月後にはイラクが良い方向へ向かっている場合には民主党が軍事予算をごねるのは難かしくなる。しかもこの予算案の通過がごたごたして時間がかかり過ぎると2008年の選挙運動に突入してしまい、共和党議員から民主党は自分達の政治的野心のためにアメリカ軍の任務を妨害して勝てる戦争に負けようしていると批判されかねない。
私は民主党は作戦を誤っていると思う。ブッシュの新作戦をできる限り阻止するのではなく、ここはブッシュのお手並み拝見といけば良いのだ。ブッシュの新作戦が成功するという自信は全くないが、ブッシュはアメリカの大統領であるから我々議会も同じアメリカ人としてブッシュ大統領の作戦を支持するとしておけば、失敗した場合でも、我々はブッシュに十分成功の機会を与えたが駄目だったのでイラク戦争はこれで終わりにしよう、ということができる。またブッシュが成功した場合には民主党は政党の違いを超えてアメリカの国益のために大統領を支持した、民主党の協力があったからこそブッシュは成功したと大威張りできるのである。
私はアメリカがこの戦争に勝つことができるのであればその評価がだれに行こうとかまわない。民主党が戦争に勝ったといって議会で議席を増やしてもそれはそれでいいだろう。大事なのは今ここでイラク戦争に勝つことなのだから。
しかし、今の民主党のやり方では戦争に勝っても負けても民主党が国のことを考えているというふうには見えない。それでも民主党はいいのだろうか?


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大爆笑! イラン、アメリカ軍のイラン政府ビル攻撃に抗議! 

この間アメリカ軍がイラン政府のビルを強制捜査した話をしたが、ミスター苺がそれについてミッシェル・モルキンの留守番エントリーに書いてるのでちょっと。
ついに先日クルド地方のアービルでアメリカ軍が捕まえた5人のイラン人はイラン軍特別部隊のクォード隊のメンバーであることが正式に発表された。

『拘束されている5人はイラン革命軍クォード特別隊(IRGC-QF)であることが初期の調査結果で明かになった。この組織は資金、武器、改良爆弾技術、訓練などを過激派グループに提供することによってイラク政府を不安定にしアメリカ軍を攻撃しようとしている組織である』とアメリカ軍当局は発表した。

まったく予想どおりの結果だが、これについてイランの外務大臣の報道官モハメッド・アリ・ホセイニ氏は怒りもあらわに声を震わせての抗議である。
ホセイニ氏は5人の職員が働いていたアービルのイラン政府施設は1992年にクルド人のビジネスマンや病人などがイラクからイランへ渡る手続きをするために設置されたと語っている。
「両国でこの施設を領事館の格に引き上げることで同意ができていた。」と氏は語る。「イラン領事館設立の同意は今年(イランのカレンダーで)交わされていた…」
ホセイニ氏はアメリカがイラクの安定化に失敗したことを認めたくなかったのでわざと「イラクの近隣国に対して敵対心と衝突」を起こしたのだと責めている。
「アメリカは5人の収容者をすべて釈放し、今後一切このようなことを防ぎ、損害賠償をすべきである」とホセイニは言う。
ちょっと待てよ〜。これは一考の価値ありだ。イランはアメリカ軍によるイラン人拘束に対してアメリカが「領事館の外交特権の尊厳を侵した」とほとんどヒステリー状態で反応しているわけだ。(大爆笑)
自分で言ってて歯がうかないのかね。
注:1979年以降に生まれたお若い方々にはこの皮肉さがお分かり頂けないかもしれないのでここで歴史をふりかえってみよう。
現在イランとアメリカの間には正式な外交関係はない。その理由は1979年にイランで宗教革命があり、テヘランにあったアメリカ大使館にイランの武装集団が押し入り占拠し、数人を殺害した後、外交官及び職員52人を444日に渡って拘束したからである。当時の大統領だった腰抜けカーター大統領は二回の救出作戦に大失敗して世界に恥の上塗りをしたあと、一期で落選。1980年に新しくレーガン大統領の代になってからやっと人質はかえってきた。ちなみにこの大使館攻撃に参加したメンバーの一人が、当時大学生だったアクマネナジャド大統領であることは意外と知られていない。


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番組のおしらせ! 14日『911への道』放映

おしらせです。
日本時間14日20時よりWOWOWにおいて911同時多発テロがどのようにしておこったかを描いたテレビドラマが全編と後編にわかれて報道されます。詳細はこちら
真実を知りたいひとは是非御覧下さい。
この番組に関するカカシの意見は下記に書いていますのでご参考にどうぞ。
911ドラマ、『911への道』を観て、、


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