極左翼社会主義でアメリカでは侮蔑的にSJWと呼ばれている自称社会正義戦士たちのオンラインメディア「バズ・フィード」の日本語版を発見した。リンクをなくしてしまったのだが、全文コピーしてあったので掲載しちゃおう。いっちゃなんだがこの米井香織という翻訳者、翻訳大苦手のカカシより翻訳下手だね。日本語がどうしてこんなふうになってしまうか理解は出来るのだが、それにしても解りにくい訳だ。しかし、それでもよくよく読んでみたら極左翼メディアにしてはしっかりした取材をしている。
題して『トランプ氏を支持した「物言わぬ多数派」の学生たち、白人男性による最後の抵抗』。
ドナルド・トランプが米大統領選挙に勝利して1週間経ったころ、デラウェア大学では、多くの学生が選挙結果に打ちひしがれていた。デラウェア大学は、民主党の支持者が多いデラウェア州の公立大学で、ジョー・バイデン副大統領の出身校でもある。教授たちは授業を取りやめ、デモ行進に協力した。そして、学生たちが気持ちを整理し、不安を取り除くことができるよう、議論の場も設けた。
大学とは学問の場のはずで、なんで教授たちが学生のデモに協力したりするのか?授業を受けたい学生たちの迷惑など完全無視だ。
一方でトランプに投票した学生たちは興奮している。支持する候補者が勝利を収めただけでなく、民主党の「アイデンティティー政治」作戦が失敗に終わったためだ。ヒラリー・クリントン陣営は、女性やマイノリティ、LGBTのコミュニティーなど、しばしばアイデンティティーによって政治的な立場が形成されるグループの票を集めようとしていた。ところがその思惑は外れ、さらに、「頑迷な差別主義者」と言われるのを好まない白人の支持者たちも失うことになった。
トランプは、大卒者の支持を得て当選したわけではない。大卒者の過半数がクリントンに投票した。ただし、白人の大卒者に関しては、わずか4ポイント差ながらトランプ派が上回っていた。トランプに投票した全米の大学生たちは、「Make America Great Again(米国を再び偉大な国にしよう)」と書かれた野球帽をかぶって、胸を張って食堂に現れるようなことは決してない。しかし、自らを「ポリティカル・コレクトネスの侵食とひそかに戦う反逆者」と認識している。
SJW紙としては的確な分析だろう。アメリカの大学構内は右翼保守もしくは非極左翼リベラルの学生たちには非常に居心地の悪い場所である。下記などその典型。強調はカカシ
「トリガー・ウォーニング(映画や本などで、一部の人の気分を悪くさせるかもしれない部分がある可能性を、前もって警告しておくこと)」、「セーフ・スペース(主に教育機関などの、差別や攻撃的な発言に直面することのない場所)」、「マイクロ・アグレッション(自覚なき侵害)」など、今や主流となった「進歩的な学生運動」の概念に不満を抱くすべての大学生にとって、トランプの勝利は朗報だった。
翻訳者によるトリガーウォーニング、セーフスペース、マイクロアグレッションの説明は左翼リベラルの建前を表すもので、本質はいずれも非ポリコレ思想や発言を弾圧する手段である。これをきちんと説明すると、下記のようになる。
- トリガーウォーニング=引き金警告=左翼社会主義プロパガンダでない発言を前もって警告すること。
- セーフスペース=安全地帯=左翼社会主義プロパガンダ以外の発言を許さない場所
- マイクロアグレッション=微細侵害=一般人が何気なくする発言を左翼社会主義者が歪曲して人種差別と責め立てること
これらの思想が「主流になった進歩的な学生運動」と言い切ることろが、いかにも左翼紙らしい。聡明な読者諸氏はご存知だろうが、「革新的」とか「進歩的」というのも左翼社会主義者が好んで使う暗号である。こういう言葉を乱発する人間は自分は主流だと言い張るかもしれないが左翼なのは間違いない。
であるからこれを普通の日本語に翻訳すると、
引き金警告や安全地帯や微細侵害だのという言葉使いで、左翼社会主義以外の言論や思想弾圧を普通に行なう社会主義概念が、幅を利かす学生運動に不満を抱くすべての大学生にとってトランプ勝利は朗報だった。
となる。
ところでトランプ支持派の学生たちは極左翼のバズフィードの取材になかなか応じてくれなかったという。よしんば応じてくれたとしても、苗字は使わないでくれと言われたそうだ。それもそうだろう。左翼の多い大学構内でトランプ支持がばれたらどんな報復を受けるかわからないのだから。
この記事では大学構内では今や少数派となっている共和党やトランプ支持の保守派学生たちの意見が幾つか偏見なく掲載されている。何度も言うが極左翼のバズフィードとしては意外と公平な取材になっていると思う。
最後に載ってる民主党ヒラリー・クリントン支持のブラウンという女子大生の意見を読んでいて笑ってしまった。強調はカカシ。
黒人のブラウンは、「何よりもどかしいのは、有色人種やトランスジェンダー、女性の命が実際に危険にさらされているということだ」と話す。「もしクリントンが大統領になったとしても、白人男性の命が危険にさらされることはない」
トランプ当選が決まってから、暴力行為の被害者になっているのはトランプに投票した学生や、トランプ支持と疑われただけの白人ばかり。先日もトランプ支持の元軍人の家が何者かによって破損され放火されて全焼した事件がおきている。
それをいうなら選挙前にもトランプ応援集会でトランプ支持者たちがヒラリー派に数々の暴力を受け、民主党の運動員がトランプ集会に暴力団を送って暴力を扇動していたことは、拙ブログでも何回か紹介している。また、ブラックライブスマター(BLM)の黒人たちが白人も黒人も構わず警官を暗殺しまくっている事件にしたところで、オバマ大統領は見て見ぬ振りだ。そういう時代にあって、クリントンが大統領になったらクリントンを支持しなかった人々の「命が危険にさらされることはない」などとブラウンの言葉はむなしい。
それに比べてトランプ派によるクリントン派への暴力などひとつも起きていない。にも関わらずブラウン言う。
「トランプの支持者たちから聞こえてくるのは、『私個人は人種差別主義者ではない』という言葉だ。それは、『人種差別主義者を積極的に支持していた』と言っているようなものだ」とブラウンは指摘する。「問題を無視することを選んだということは、驚くほど恵まれているからだ。私は女性として、有色人種の女性として、恐怖を感じている。困難な数年間になるだろう」
トランプは選挙運動中にも有色人種を差別しようとか、有色人種はすべて駆り立てて収容所に送ろうとか一言も言っていない。実際に自分が人種差別者でないと主張することが人種差別者だというこの理屈。白人による人種差別など起きていないという真実を言うことが「問題を無視している」とか「驚くほど恵まれている」とかいうことになる。
有色人種だという彼女は自分だってちゃんとした大学で大学生やっている恵まれた環境にあるではないか。教授はじめ周りのみんなが自分に気兼ねして、トリガーワーニングしたりセーフスペースつくったりしてくれてるじゃないか。自分が言いたいことを言っても成績下げられたり停学や退学の恐怖にさらされたり、回りから暴力を奮われたりしていないではないか。
右翼保守学生たちは人種差別者と呼ばれることを恐れて言いたいことも言えない。トランプを支持したことも言えない。自分の好きな芸能人の講演すらBLMやSJWの暴力で阻止される危険にある。そういう人たちが驚くほど恵まれているとかよく言えたもんだ。
また、ブラウンによれば、トランプは独自のアイデンティティー政治を成功させたという。無視されることに嫌気が差していた多数の白人に訴え掛けるという手段によってだ。
「これは、権力を保持したい白人男性による最後の抵抗だ」とブラウンは語った。
これは当たっているかもしれない。だとしたら、左翼社会主義者らによるアイデンティティー政治は激しく逆効果だったということになる。にも関わらず左翼社会主義者たちはさらにこの姿勢を強硬に押し通していくつもりらしい。ま、せいぜい頑張ってよね。
次ページにこの記事の全文翻訳を張っておく。