オクラホマとテキサス、この週末銃による正当防衛で阻止された犯罪四件

というわけで、今週もまたまた銃によって阻止された犯罪について情報を得た順に紹介しておこう。
オクラホマ州オクラホマシティ市:五人の男が女性の家主と男友達が在宅中の家に押し入った。女性と友達は女性の銃を使って男達に発砲。男達は別の家に逃げ来んだ。撃たれた一人の男は重傷。女性と友達には怪我はなかった。
テキサス州サンアントニオ市:何の警告もなく突然家のドアを蹴破ってはいってきた男。家にいた母親はすぐに警察に電話で通報。その間に息子は自分の銃で侵入者に発砲.男は逃げる際に自分の銃を発砲したが母親にも息子にも怪我はなかった。警察は犯人の行方を追っている。
テキサス州サンアントニオ市:同じくテキサスのサンアントニオ市で、二人の男がコンビニからビールケースを盗もうとするのをその場にいた別のお客さんが自分の銃を使って阻止した。犯人たちは驚いて何も盗らずに逃げた。このお客さんは合法な銃携帯許可書を持っており、警察は起訴しないとしている。
テキサス州キャニオンレイク市:この男性は外でガラスが割れる音をきき何が起きたのか外に出てみると、隣のトレーラーに野球バットを持った男が押し入ろうとしているのを目撃。隣人の男性は自分のショットガンを男に向け何度も止まれと警告したにもかかわらず、男はバットを振りかざして隣人に接近してきた。隣人は正当防衛のため男に発砲せざるおえなかった。記事には書かれていないが、ショットガンで至近距離で撃たれたら完全にお陀仏だ。
ところで、ここでいうトレーラーというのは移動可能なプレハブのような家のことで、トレーラーパークと呼ばれる指定された場所に土地を賃貸して置かれている。
この男は11月にトレーラーの持ち主の女性の家から追い出された女性の元彼。男は追い出された後もしつこく女性につきまとっていた。男は先週も何度か女性のトレーラーにやってきて一度は女性に銃を突きつけたりしていた。女性は男を恐れて自分もトレーラーから出て事件の当日には家にいなかった。
トレーラーパークの持ち主のウォールター・チャプマン氏は女性が在宅でなく隣人が銃をもっていて良かったとほっとしている。

「あの人が銃をもっててくれてよかったですよ。銃をもってなかったら何がおきていたかわかったもんじゃない。」とチャプマン氏

まったくその通り。今日ご紹介したすべての件でそれは言える。


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57%のアメリカ市民が新らしい銃規性より既存の法律施行を望んでいる

先日発表されたラスマスン世論調査によると、アメリカ市民の57%が新しい銃規制法を通すよりも、現在既存している法律の厳しい施行を望んでいることが解った。
この世論調査は1000人の大人を対象に2013年1月16−17日にかけて電話によっておこなわれた。これによると、新規制を作るほうが重要だと答えたひとはわずか32%に留まり、57%の回答者が新規性よりも既存の法律を厳しく施行する方が重要だと答え、わからないと答えた人は11%だった。
銃犯罪対策任務を請け負ったジョー・バイデン副大統領は、先日行われた全米ライフル協会との会合で新しく厳しい身元調査を強制する規制案を出しておきながら、既存する規制については、「身元記載で嘘をつく銃購入者をいちいち起訴している余裕がない」と語り、既存法すら施行できないのに何故新規性を作る必要があるのだという批判の声が上がったばかり。
また、政府が囮作戦として始め完全にコントロールを失い、メキシコの麻薬暴力団に無数の銃砲が無制限に渡ってしまった「迅速且つ猛烈作戦」の大失敗について大統領も副大統領も全く沈黙を守っている。また、この大失態を起こした司法省のエリック・ホールダー局長は、オバマの第二期もそのまま続いて局長を勤める。
まったくオバマ王政権の偽善には開いた口が塞がらない。自分らが無制限に横流しした銃砲がメキシコ国内で何千という人々の命を奪い、その暴力が国境を超えて少なくとも二人のアメリカ国境警備員の死につながっているという事実は完全無視。オバマ政権のホールダー局長が提供した銃砲で国境沿いのメキシコ人及びアメリカ人が銃犯罪の犠牲になっていることには完全な黙りを守り、突発的な乱射事件だけに注目して人々から自由を奪うことに悪用している。
本日はオバマ大統領二期目の就任式だった。こんな男がまた四年も政権を握るのかと思うとぞっとする。


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全米で厳しい銃規制に抗議デモ、各地で数千人の群衆が集まる

1月19日土曜日、サウスダコタ州の数十人からはじまって、ニューヨークの2千人、コネチカット、テネシー、テキサス、アリゾナ、オレゴンなど全米各地でオバマ政権がうちだした銃規制強化に反対する抗議デモには各地それぞれ数千人の群衆が集まった。
重ねて言うが、このデモは銃規制強化を求めるデモではなく、銃規制強化に反対する、厳しい銃規制への抗議デモである。
参加者はライフルやピストルを掲げた人や手書きの看板を抱えた人など色々だったが、それぞれ市民による銃所持権利を主張して大声を張り上げて抗議した。ケンタッキー州の首都フランクフォートでは、特に女性の銃携帯者に敬意を表明した。
この集まりは銃所持権利確保の活動家達によって主催されたもので、ソーシャルメディア通じて「ガンアクロスアメリカ “Guns Across America”」と銘打って口伝えで広まった。
テキサス州のオースティンには800人近い人々が集まった。演説者たちは「独立」と書かれた大きなテキサス州の旗の下で演説。人々が持ち寄った手書きの看板には「武装した社会は礼節ある社会」とか「おい、オバマ王、俺は銃も宗教も守るぜ」などと書かれていた。
演説者の一人は「大統領は子供達をリベラルアジェンダを促進するための人間の盾につかっている」などと批判。テキサスの集会はヒューストン地区の旅客機機長のエリック・リード氏が主催した。氏は去年の11月に「モアガンコントロール、モアクライム(銃規制が増えれば犯罪が増える)」という団体を創設し、そのフェイスブックページには瞬く間に17000年「いいね」クリックが集まったという。
ニューヨーク州の首都アルバニー市では、この寒いなか約2000人が集まり、「我々、市民」「USA」「自由」と口々に唱え星条旗や独立戦争の旗「”Don’t Tread On Me”」を翻した。
日本の皆さんは、銃規制のデモと聞くと、一般市民の銃所持反対、銃規制強化、といったことを求めての抗議デモを想像する人が多いかと思うが、アメリカ人は政府が市民の銃を取り上げようとする行為に非常に神経質に反応する。
この間紹介したベン・シャピーロが、政府の独裁に立ち向かうために銃は必要なのだという話をした時、イギリス人のピアース・モーガンが独裁政権が国民の人権を脅かすなどと本気で言う人の神経が信じられないという顔をしていた。だが、銃所持権利を主張する人々は、オバマ政権の打ち出した厳しい銃規制法案を観て、まさしくこれこそ国民が銃所持権利を守らねばならない理由だと改めて確認したに違いない。
このまま人々が黙っていれば、次の政権もオバマのような人間が握り、次期議会が上院下院ともに民主党になれば、一気に国民の権利が奪われ人々の家から強制的に銃が没収される可能性がある。リベラルが権力を得るとすぐに国民から銃を奪おうとするのであれば、銃所持派が政府による独裁を恐れるのは被害妄想でもなんでもない。
それが今回のオバマ政権の行動によってはっきり証明されたのである。
NRAロビーがあるなしに拘らず、アメリカ市民は戦いなくして黙って自分らの銃を諦めるようなことはしない。国民の過半数が銃所持権利を主張する国で、どうやって国民の銃所持を禁止するのだ?
オバマ王よ、アメリカ市民の声を無視するな!
アップデート:ブレーズに各地のラリーの写真がたくさん掲載されているのでリンクをはっておく。


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オクラホマ州の主婦、ピストルで強盗を牽制

毎日のように普通の市民が合法に所持している銃によって自分や家族の身を守るという事件が耳にするので、もういちいち書くのもなんだなという気もするのだが、日本の皆さんはこういう話を他では聞かないだろうから、しつこくても耳にする度に紹介しておく。今回の事件で注目すべきなのは、被害者の女性が銃を発砲しないまま犯罪を未然に防いだということ。実際にアメリカで銃が正当防衛に使われた場合、多くの場合銃の発砲がされないまま、つまり犯罪がおきないままで事が収まることが多いので、それは犯罪として扱われないから統計に乗らないことが多い。それで銃がいったどれだけの割で正当防衛に使われたのかを正確に把握するのは難しい。
オクラホマ州、シャウニー市で起きこの事件はPam Loman of Shawnee, Oklahoma 真っ昼間に起きた。
先日の金曜日、主婦のパム・ローマンさんが家の中で掃除をしていると、正面玄関でノックの男がした。パムさんが表を除くと男が一人玄関のドアを叩いている、そして二人の男が家の前にとめた車の中にいるのを見た。
ローマンさんがノックに答えないと、男はドアをさらに強く叩き始めた。とっさに危険を感じたローマンさんは銃を取りに行った。
「本能的に、銃をもってこなくてはと思いました。なぜかわかりません、あんなふうに銃が必要だなどと感じたことは生まれてこのかたありませんでした。」
ローマンさんは.32口径のピストルを構えて正面玄関の前に立った。ドアを叩いていた男は今度は脚を使ってドアを一気に蹴破った。
「とつぜん、一回のキックでドアは完全に蹴破られてしまいました。枠が飛び散って、なにもかもが飛び散りました。そして男は私が持っていた銃をみて、ドアのノブを轢いてドアを強くしめました。」
自分で蹴破っておいてドアを閉めて遁走したというのも、ドアを盾にして弾から逃れるためだろう。ローマンさんはもし男がそのまま押し入って来たら撃つつもりだったと話している。
男がドアを最初にノックしたのは家に誰かが居るかどうかを確かめるためだったと思われる。ドアを強く何度も叩いたのに誰も出て来ないので留守だと思ってドアを蹴破ったのだろう。そうしたら奥さんが銃を構えていたというわけ。家主のいない空き巣が目的の泥棒なら、家主と撃ち合いなどしたくないから逃げるのは当たり前。
ところで、この間から自宅に侵入しようとした泥棒事件の記事を読むにつけ、こういう犯罪は結構真っ昼間に起きるものなのだなと実感した。確か日本でも昼間は男性が家におらず,主婦と幼い子供だけという家が多いことから、泥棒のみならずもっとけしからん目的で女子供だけの家を狙う奴が多いという話をきいたことがある。
アメリカの場合は女性が働いていることが多いので、昼間は留守の家が多いことから、空き巣狙いが多いのだそうだ。アメリカではローマンさんみたいに家主が銃を構えてることが多いので、家主が家に居るうちは泥棒が敬遠するからである。


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薬剤師、強盗と撃ち合い、自分と母親の命を守る

カリフォルニア、マデラ市。昨晩閉店間際に薬局に覆面姿で押し入った強盗と薬剤師が撃ち合いになり、薬剤師と母親の二人が怪我をし、犯人の一人が逮捕されるという事件があった。
薬剤師のブライアン・リーさんの話によると、最後のお客さんが帰った閉店間際、二人の覆面姿の男達が店の裏口から押し入り即座に撃ち始め、リーさんの母親の脚が撃たれた。
「泥棒というより処刑でした。計画的な暗殺です。奴らは何の要求もせず単に押し入り私たちの頭の後ろから撃って来たんです。私は砲弾の穴にかこまれてしまいました。」
りーさんは即座に自分の銃を取り出し撃ち返し、犯人のひとりの顔と胴と脚を撃った。犯人は重傷を負いながらも徒歩で逃走。しかし致命傷を負っていた男は途中で倒れ、駆けつけた警察により病院に運ばれたが死亡した。
死亡した犯人はアクイラ・ベイリー31歳。共犯者の男は逃走しまだ捕まっていない。
リーさんはこの場所で薬局を開いて15年になるが、銃を使って店を守ったのはこれが最初ではないという。過去に二回ほど強盗を阻止したことがあったそうだ。
「でも今度ばかりは私たちはこれでおしまいかと思いました。そうならなくて幸運でした。」
とリーさん。リーさんが銃で武装していて本当によかった。


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『何故一般市民にアサルトウエポンなんか必要なんだ?』って、余計なお世話だ!

この間からアメリカの銃規制を厳しくしろと自分のテレビ番組で何度も繰り返しているイギリス人のピアース・モーガンが、今度は保守派の著者でブレイトバートニュースの編集者でもあるベン・シャピーロをゲストに迎え、アメリカ合衆国憲法 修正条項第2条の大切さについて討論を行った。
先日モーガンはやはり第二条保持活動家のアレックス・ジョーンズなるラジオDJを招いて、ジョーンズを煽って感情的な振る舞いをさせ、いかに第二条保持者の立場が過激なものであるかを示すことに成功したので、今回もシャピーロをけしかけて過激な意見を披露さえようと手ぐすねひいていた。
しかし、が鳴るだけで自分の立場をきちんと説明できずにアホをさらしたジョーンズと違って、シャピーロは教養ある著者である。彼はモーガンのくだらない小細工には全く乗らず、反対にモーガンが『サンディフックで殺された子供達の墓に立ちはだかって、反対意見を持つ人を子供達のことをきにかけていない冷血漢だとかいって悪者扱いしている。』と指摘。怒ったモーガンが感情的に「よくも、よくも、そんなことを!」と繰り返すに至った。
はっきり言ってモーガンは思ったよりインタビューがうまくない。完全にシャピーロの手玉に取られていて、いったいどちらが司会者なのか解らない状態になった。ま、それもそのはず、シャピーロは著者であるだけでなく保守派突撃ジャーナリスト故ブレイトバートが発足したニュースサイトの編集員でもあるし、カカシが聴いてる地方局の保守派ラジオトークショーでハイディ・ハリスのアシスタントホストとしても活躍している人間。リベラルとの討論には完全に慣れている。リベラル司会者の手口など見過ぎるほど見て来た人間。下手な小細工など通用しないのである。
シャピーロはモーガンが第二条を尊重しているといいながら、厳しい銃規制を推進していることを取り上げ、特にアサルトウエポンの規制についてモーガンに質問した。

シャピーロ:聞きたかったんですが、ピアース。あなたはアサルトウエポンについてよく話ますが、そしてマーク・ケリーがアサルトウエポンについて語るのを何度もみました。でも我が国で起きるほとんどの殺人は拳銃が使われています。アサルトウエポンではありません。あなたは我が国で拳銃所持を禁止するつもりなのですか?

モーガン: いいえ、それは主張していません。
シャピーロ:なぜです?あなたはシカゴで殺されている子供達のことはサンディフックのこどもたちのように気にしていないのですか?

ピアースはもちろん自分は気にしていると答えたあとで、ではなぜ拳銃禁止を唱えないのかというシャピーロの質問に、サンディフックやオーロラ映画館で起きた乱射事件で使われたのはどの武器だったかとひとつひとつシャピーロに質問した。無論モーガンは大量乱射事件には常にアサルトウエポンが使われると言いたかったのである。

モーガン: それが理由ですよ、シャピーロさん。にやにやしたり、私を笑ったりするのは勝手ですが、

シャピーロ:にやにやしたりなんかしてません。
モーガン: — そして私が死んだ子供達の墓の上に立っていると責めたり、、
シャピーロ:いじめっ子です、そうです。

モーガンは自分の「落ち度のない理屈」に何故か全く怯まず、にこにこしているシャピーロにかなり苛立ちを感じたようだ。モーガンがさらに大量殺人者が好んで使うアサルトウエポンの廃止を支持出来ないのは理解できないと、またぞろ自分と同意しない人間の常識を疑うような発言をはじめると、シャピーロはそれを遮って事の根本について突き詰め始めた。

シャピーロ: 私は信念として一貫させるべきだと言っているのです。本当に若い殺人鬼の手から殺人の道具を奪いたいというなら、銃の完全廃止をとなえるべきなんです。それが左翼が本当にやりたいことなんですよ。あなたは第二条を尊重するといいますが、
モーガン:どうして右とか左ということになるんですか?(略)
シャピーロ:(前略)右と左になるのは、右側は基本的に第二条の基盤を信じているのです。第二条の基盤は自衛や狩猟ではありません。それは政府の独裁に対する抵抗にあるのです。それが建国者が言った事であり、我が国の右翼はそれを信じているのです。
モーガン: どの独裁をあなた自身は恐れているのですか?
シャピーロ:私は独裁が将来50年100年のうちに起きる事を恐れています。いいですか、ピアース。私の祖父や曾祖父がそれを恐れなかったがために彼らはヨーロッパの灰と化したのです。左翼がいうように民主主義社会が簒奪(さんだつ)されたり、独裁化する恐れがないなどという歴史の書き換えは架空のものです。

シャピーロの話すヨーロッパの独裁とは無論ナチスドイツのことである。シャピーロとはユダヤ系の名前であり、シャピーロはヨーロッパで完全に同化していたユダヤ人たちが、ナチスドイツの独裁政権台頭に気がつかなかったことが彼のおじいさんやひいおじいさんがナチスの手にかかって殺される結果となったのだということを言っているのだ。それでモーガンはまたまたずる賢い手口に出た。

モーガン: あなたの立場を明確にすると、サンディフックやオーロラやガブリエル・ギフォードやバージニア工科大学への答えは、何もしないということなのですね。それがあなたの立場なのですね。

ほらね、これがシャピーロのいういじめっ子戦略なのだ。大量乱射事件の解決には自分の提案するアサルトウエポン廃止以外には有り得ない、それに賛成しない人間は乱射事件解決に無関心なのだという決め付けである。
シャピーロのような第二条保持派は、国民から銃を取り上げることが最終目的で実際に銃犯罪を減らすことになど興味がない左翼とは違って、現実的に犯罪を減らす方法を常に色々考えている。であるからシャピーロはこの質問に待ってましたとばかりに、銃購入者の身元調査や精神鑑定などについて羅列しはじめた。
この作戦もうまくいかなかったモーガンはとっさに右翼が神と崇める亡きロナルド・レーガン大統領を持ち出した。モーガンは1994年にレーガン前大統領が時の議会に向けて書いた手紙を持ち出し、右翼のレーガンですらアサルトウエポン廃止を支持していたと追求。常に右とか左に拘るシャピーロが何故レーガンの政策を支持できないのかと問いつめた。
シャピーロは自分がレーガンに常に同意しなければならないわけではない、レーガンは神ではないと答えた。これは悪い回答ではない。が、私はここでシャピーロはアサルトウエポン廃止の反論の良い機会を失ったと思う。レーガンが廃止政策を支持したのは1994年。まだ廃止前の時期だ。その後アサルトウエポン禁止法は10年間施行され、その間に銃犯罪は全く減少しないまま期限切れになった。シャピーロはそれを利用してこんなふうに答えることが出来たはず。

「レーガン大統領は間違っていた。とはいえ当時のレーガン大統領は法律がどのような結果を生むか知る由もなかった。だが我々は10年間の施行の結果、アサルトウエポン禁止法が全く効果がなかったことを、はっきり見る事が出来る。」

ベストアンサーではなかったとはいえ、モーガンのこの質問もシャピーロにかわされてしまったので、モーガンは最後の追い込みに出た。

モーガン: ではもう一度聞きますが、市民がAR-15アサルトウエポンを持つ理由はなんですか? (略)平均的な市民に、、なぜ必要なのですか?

シャピーロ:起きうる可能性のある政府による独裁に立ち向うためです。それが第二条の元々の目的なのです。そしてその目的は今も同じです。それをあたかも政府が民主主義を簒奪したことなどないと振る舞うのは 、、、

モーガンは何度も同じ質問をして、シャピーロがアメリカ政府が突然独裁政権に変わって人々を弾圧し始めると本気で信じている馬鹿なのだという印象を視聴者に与えようとした。だが、シャピーロはその度に、過去に何度も民主主義にみえた政府が独裁政権に成り代わってしまった歴史的事実をかかげ、全く有り得ないことではないと主張した。
ここでも私はシャピーロの回答は良い回答だと思う。彼は第二条の信念に基づいて答えている。だが、モーガンの「何故、一般市民にアサルトウエポンが必要なのか?」という質問こそがモーガンが持つ左翼的思考の根本を顕著に表すものだ。
アメリカは自由社会である。アメリカの法律は国民に何が必要かとに基づいて施行されるべきものではない。自由社会の政府には国民に何が必要かを決める権限などないのである!アメリカ憲法は国民の必要に応じて適用されるものではないのだ!
ポルノや暴力的なビデオゲームなど我々の日常生活に必要はない。だがこれらはアメリカの言論の自由という憲法修正条項第1条によって守られている。シャピーロも指摘しているが、もしも誰かが『暴力ビデオゲームが少年を狂気に追いやり乱射事件をおこさせた、ビデオゲームは一切廃止すべきだ、だいたい一般市民がビデオゲームを持つ必要がどこにある?』などと言い出したら、左翼市民団体のACLUなんかが「違憲だ!言論弾圧だ!」といって騒ぎ立てるのは必定だ。
アサルトウエポンが実際に市民に必要かどうかなどということは問題外である。第二条は責任ある国民による銃所持を保証しているのであり、憲法のどこにも必要に応じて規制してよいなどとは書かれていない。
自由社会において一市民が必要とするものが何かは、市民一人一人が個人で決めることであり、政府が決めることではない。私が100足の靴を持っていようと、モーガンが100のネクタイを持っていようと、それは我々の自由だ。政府にとやかく言われる筋合いはないのだ。
その根本的な市民の権利を政府の独裁から守るもの、それがアメリカ合衆国憲法 修正条項第2条なのである。
モーガンはシャピーロから渡された憲法の小册を掲げて、「このちっぽけな本」となじった。シャピーロは「そのちっぽけな本はアメリカの憲法ですよ。」と答えた。

シャピーロ: 私のちっぽけな本? それは合衆国憲法です。我が国の創設書類です。ピアース。

モーガン: あなたがたの憲法は知っています。
シャピーロ: 本当に?
モーガン: これについては長年討論してきましたから。
シャピーロ:ではもう一度第二条を読むことをおすすめします。

モーガンに字は読めても、アメリカの根本にある革命精神を理解することはできないだろう。ましてや左翼でソーシャリストのモーガンに自由社会が保証する国民の根本的な権利など彼の理解力を枠内を完全に超えている。
なんにしてもシャピーロのような若手の保守が理論だてて第二条の大切さを語ってくれるというのは聞いていて気持ちがよかった。


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15歳の少年、セミオートライフルで自分と妹の命を守る

さてみなさん、リベラルが「アサルトウエポン」といって「正当防衛には必要ない」と主張しているセミオートライフルを使って15歳の少年が自分の命と12歳の妹の命を家宅侵入強盗から守るという事件が起きた。
事件が起きたのはテキサス州はヒューストン市。昨日昼過ぎ午後2時30分ごろ、二人の男が自宅の正面玄関と勝手口から侵入しようとした。それを見た15歳の少年は父親のセミオートライフルAR-15を掴み二人に発砲。二人の男はその場は逃げたが、後にトムボール病院に撃たれた傷の手当に現れた。一人は三カ所撃たれて重傷。ヘリコプターでメモリアルハーマン病院に運ばれた。一緒に居た未成年の少年は犯行現場に事情聴取のため警察に引き戻された。
強盗に発砲した少年の父親は実はハリス郡の副保安官。普段から子供に銃に安全な取り扱いを教えていたという。
「私たちは法施行について子供たちに隠さないようにしています。」とジェフェリー・ストーバー警部はいう。「あの若者は妹の命を守ろうとした。彼は自分たちの命に危険を感じていたのです。」
ダイアン・ファインスタイン上院議員の提案するアサルトウエポン禁止条例が施行されていたら、この少年と妹の命はなかったかもしれない。アサルトウエポンによって殺された無実の人々の命が大切だというなら、アサルトウエポンによって守られた無実の命の大切さも考えるべき。


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全米ライフル協会、小学校乱射事件以来10万人の新会員加入

いやあ、ほんと見出しの通りのニュースなのだが、反銃派やオバマ王が厳しい銃規制を唱えるのとは裏腹に、アメリカ国民は銃規制促進どころか銃保持権を守るために躍起である。
禁止になる前に今のうちにと銃の買いだめをしている人も多いが、銃所持者の権利を守る市民団体全米ライフル協会(NRA)への入会申し込みが殺到しているとかで、サンディフック小学校乱射事件以来たったの2週間あまりで10万人の新会員が加入したという。
これでNRAのメンバーは4.1百万から4.2百万人に増えたが、ジョー・バイデン副大統領との会議が終わるまでには5百万に増やしたいとNRAは言っている。
世論調査で銃規制支持が過半数になったなどという話は、あんまり信用できないね。


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銃規制以来銃犯罪が急増している英国

この間、CNNのピアース・モーガンの番組に銃保持権利活動家のアレックス・ジョーンズというラジオトークショーホストがゲストで出演した。ジョーンズはモーガンの米国憲法修正案第二条に対する批判に腹を立ててモーガンの国外退去署名運動を始めた張本人。はっきり言って銃保持権支持派からするとジョーンズは理想的な代弁者とは言い難い。ジョーンズは感情に走るだけで何故自分が銃規制に反対なのかはっきりと説明できていないからだ。無論モーガンの狙いは最初からジョーンズをけしかけて、いかに銃支持派が論理立てた主張の出来ない感情的な田舎モンであるかを視聴者に見せるつけかにあったわけで、ジョーンズはまんまとモーガンの作戦に乗ってしまったのである。

特にこの番組のなかでモーガンは英国の銃殺人事件は35件なのに対してアメリカは11000件の銃殺人事件が起きていると何度も繰り返した。統計などには興味のないジョーンズはそれに関する質問には一切答えず、アメリカ人から銃を取り上げたら革命が起きるなどとまくしたてていた。
モーガンは銃規制が銃犯罪を減らせるという誤った前提から話しているのに対し、ジョーンズは銃保持はアメリカ国民の基本的な権利であるという立場から話しているので、二人の会話には全く接点がない。

もしもジョーンズが統計資料を出してモーガンに反論できるような人間であれば、モーガンが振り回している数字が如何に銃規制議論に適切でないかを証明することは簡単に出来たはずだった。というわけで、ジョーンズにかわってモーガンの穴だらけの理屈に挑戦した地方テレビ局の司会者が居たので、そちらを紹介しておこう。

モーガンの屁理屈に挑戦したのはオハイオ州シンシナティ市のフォックス系地方局のベン・スワン。スワンは先ずピアスが振り回している英国と米国での銃殺人の35件対11000件について説明する。

アメリカでは12664件の殺人事件が起き、そのうちの8583件が銃によるものでした。しかしそのうちの400件は警察、260件は一般市民による正当な発砲であったと判断されています。

ということはアメリカの銃殺人犯罪は7923件でモーガンの言う11000より3077件も少ない。またスワンによると英国の銃殺人数も35件ではなく57件であるという。ま、それでもアメリカの方が銃殺人犯罪件数は桁違いに多いことは確かである。ただ、問題なのは人口がイギリスよりずっと多いアメリカの絶対件数だけを比べてみてもアメリカの方が犯罪率が高いかどうかは解らない。それに、銃規制の厳しいイギリスと銃社会のアメリカとで銃犯罪の数だけを比べるのもおかしい。犯罪を減らすために銃規制が必要だというのであれば、イギリスは銃規制によって銃犯罪だけでなく犯罪全体の傾向がどのように変化したのかという話をしなければ意味がないのである。

合衆国は世界でも銃所持率が一番高い国です。にもかかわらず10万人あたりの銃殺人犯罪の率は世界で28位の2.87件です。

どうやらスワンはカカシと同じ統計を読んだらしい。さらに銃犯罪だけでなく犯罪率全体でみてみると、「英国の暴力犯罪は10万人あたり2034件」なんだそうで、アメリカの466件の四倍以上。スワンはモーガンのような人間は何かとアメリカは英国から学ぶべきだというが、我々が学ぶべきなのは、暴力犯罪の原因は銃でも他の道具でもないということだと締めくくる。

ところで銃規制の厳しい英国で近年銃犯罪が増加しているという統計がある。

英国政府の発表によると、イングランドとウェールスの銃犯罪は2011年35%も増えたという。犯罪者が拳銃を使った件数は46%も増えた。

銃砲が犯罪に使われたのは2010年の7362から2011年の9974件と大幅な増加をみせている。銃犯罪率は四年連続で増加しており、2010年の銃犯罪数は前回のピークだった1993年より2200件も多かった。

拳銃による犯罪はダンブレーン大量殺人事件後の銃砲禁止法の頃の1997−1998年の2636件から現在の5871件と倍以上に増えている。
次にモーガンがイギリスの銃犯罪とアメリカのそれを比べ始めたら、こういう事実をふまえて反論する人間をテレビで観たいものだ。


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家畜用スタンガンでコンビニを襲った強盗、店員に発砲され遁走

フロリダのタラハシ市で、家畜用のスタンガン、キャトルプロッドを使ってコンビニに強盗に入った男が店員が銃を抜いたため遁走するという事件が起きた。
犯人はランス・トンバーリン26歳で、去る1月2日、家畜用スタンガンで店員を何度かショックをあたえて金を要求。店員はレジのカウンターの下においてあった拳銃を抜き出した。
犯人はあわてて逃げようとして、それを止めようとした別の店員と格闘になった。男は店員をふりきりトラックに乗って逃げた。警察がトラックを止めると男は徒歩で逃げたが、後に強盗と障害の疑いで逮捕された。
キャトルプロッドは牛などの大型家畜にショックを与えて誘導する道具だが、あんなものでショックを与えられたらちょっとやそっとでは動けないはず。それでも拳銃を抜き取るだけの度胸があったとは店員さん大したものだ。どちらの店員さんにも怪我がなくて何より。


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