マケインの挑戦から逃げ腰のオバマ

先週はマケインによる激しい攻撃を防ぐのに必死なオバマは、マケインのネガチブな選挙運動は本質的に大事な問題から話題をそらすのが目的だと何度も批難した。
ところが、実際にマケインが、では大事な問題を討論しようではないかと10回に渡る討論会を提案したが、オバマは完全に逃げでマケインの提案を頭から拒絶した。
討論会のやり方や回数については、共和党と民主党の候補がほぼ確定した今年の6月上旬から二人の間で意見が割れていた
民主党候補のオバマはリベラルなメディアの放送局から選ばれた司会者によってそれぞれの候補者が時間制限内で答え、それに対して相手側が反論をするという形を好んだ。これで選挙委員会が決めている三回に二回足して合計五回の討論会を開こうと提案した。
オバマがこういう形式を好む理由は明白だ。オバマは台本どおり舞台稽古をした討論会ならイメージ通りに演技をすることが出来る。主流メディアの司会者なら民主党のオバマに対して厳しい質問をしたりはしない。格好つけて意味のない返答をしても突っ込まれる心配は全くない。
それに対してマケインは、プロの司会者ではなく一般の有権者が自由に質問できる有権者参加のタウンホールミーティングの形で選挙委員会が取り決めている正式な三回の討論会の他に十回足そうと提案した。台本がなく、リハーサルをしていないと頓珍漢な答えをしてしまうオバマに対し、台本なしのぶっつけ本番が得意なマケインとの対照的な好みがここで現れたわけだ。
昨日、オバマはマケインが提案した十回に渡るリンカーン対ダグラス風のタウンホールミーティング形式討論会を正式に拒否した。これでオバマは選挙委員会が決めている最低限の司会者を立てた三回の討論に合意するのみとなった。
おもしろいのは、この討論会を巡って、これまで結構オバマ支持だった主流メディアの報道の仕方が多少変わって来たことである。普通討論会を求めるのは不利な立場にある候補者と相場は決まっている。勝っている人間がわざわざ討論などする必要はないからだ。だから支持率で勝っている方が度重なる討論会など無駄だと判断したとしても決しておかしくはない。にもかかわらず、主流メディアはオバマの態度に批判的である。
昨日のAP記事の見出しは『オバマ、マケインの討論挑戦に退く』(Obama backs away from McCain’s debate challenge)とあり、オバマの逃げ腰を強調。
先月30日のサンフランシスコクロニクルの社説では、オバマを正式にマケインが提案した討論に招待すると招待宣言が載った。サンフランシスコクロニクルと言えばリベラルで有名。マケインにはおよそ友好的とはいえない。その新聞社主催の討論会をオバマが拒絶すれば、リベラル市民の間ですらオバマはマケインから逃げていると思われること必定。
オバマの報道官は単に三回の討論に同意したのであって、他の討論会に参加しないと決めた訳ではないと説明している。
主流メディアは先月のオバマの海外遠征キャンペーンの間、オバマが記者会見も開かず記者からの質問に全く答えなかった態度にかなり腹を立てているようだ。帰国してからもオバマは大統領候補としては驚くほど少ない回数しか記者達の質問に答えていない。海外遠征の後も期待されたほどオバマの支持率は上がっていないし、かえってマケインとの差が縮まってしまった。
オバマはこのまま難しい質問を避けて選挙に及びたいのかもしれないが、今はまだ8月が始まったばかりである。マケインとの差が20ポイントくらいあるというならともかく、今の差はせいぜい3点。11月までには3ヶ月以上あるのだ。主流メディアが協力してくれたとしてもこのまま三ヶ月も逃げ切るのは不可能。しかもオバマは味方であるメディアを怒らせる行為を続けている。メディアがいつまでも甘い顔をしてくれると思うならオバマはまだまだケツが青い。
オバマはいずれマケインの挑戦に受けて立たなければならない。一国の大統領になろうという人間が、ライバル候補との討論もまともに出来ないと思われては選挙で勝つなどかなり難しいのではいだろうか?


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マケインのオバマ攻撃激化、差別被害者意識が裏目に出たオバマ

ここ数日、マケイン側の激化するオバマ攻撃に、オバマはかなりビビっている様子だ。
先日オバマは選挙演説の中で、マケインについてこんなことを語った。

経済難に面している選挙戦州において、オバマは水曜日、ブッシュ大統領とマケインは脅し作戦でホワイトハウスの実権を保持しようとするだろうと語った。 なぜなら彼らには他に有権者に与えるものがないからだと。

「ブッシュとマケインが我々が直面する問題の答えを盛っているとは考えていません。ですから彼らは皆さんに私を怖がらせようとするでしょう。」とオバマ。「いいですか、彼は愛国精神が足りないとか、名前が変だとか、ドル紙幣に載ってる歴代の大統領たちには似ていないとか言って。」

明らかにアフリカ系の名字を持ち、歴代の白人の大統領とは顔が似ていないという言い方は、オバマはマケインとブッシュがオバマの人種を持ち出してきて批判するだろうと予測して批判していることになる。
もちろんマケインもブッシュもオバマの人種について一言も言及したことはないので、これは完全にオバマの言いがかりである。
マケイン側からは正式な抗議はなかったが、オバマがマケインを人種差別者扱いしたことで批評家の間からは、オバマは人種を超えた新しい候補などと言ってみても、結局切羽詰まると何でも人種を言い訳にするこれまでの黒人運動家となんら変わりはないとして、オバマを強く批判する声があがった。
オバマ側もこれはまずいと思ったのか、すぐに訂正の声明文を発表し、自分の発言は決してマケインが人種差別をしているという意味で言ったのではないと反論したが、その反論でオバマのアメリカ歴史に関する無知がさらけだされるという失態がおきてしまった。

オバマのロバート・ギブス報道官は、オバマ議員は人種について語っていたのではないと説明した。
「バラク・オバマが話していたことは、ワシントンで何十年も過ごしてから来た人間ではないということです。」とギブスは木曜日語った。「単に彼は自分が政治の社会では新しいという以上の意味ではありません。彼は他人の歴史を引きずって来たわけではないという事実を語っていたのです。人種とは関係ありません。」

オバマは歴史を引きずってないというより、歴史を知らないと言った方が的確だ。オバマのいうドル札に絵がのっている歴代の大統領がワシントンで過ごした時間を振り返ってみよう。

  • 1ドル紙幣のジョージ・ワシントン初代大統領は、元軍人。最初の政治活動はまだ合衆国になる前のバージニア州の下院議員。今で言う政治の中心という意味でのワシントンは、当時のニューヨークかフィラデルフィアだが、それを全部合わせてもワシントン大統領が『ワシントン』に駐在したのは三年程度、オバマより一年すくない。
  • 2ドル札のトーマス・ジェファーソンは色々やったので、合計すると10年だが、ギブスのいう何十年とはほど遠い。
  • 5ドル札のエイブラハム・リンカーンは、下院議員を一期やったのみの2年間。
  • 10ドル札のアレキサンダー・ハミルトンは大統領だったことはないが、ギブス氏はそのことを知っているのかな?
  • 20ドル札のアンドリュー・ジャクソンは色々やったが30年間のうちワシントンでの駐在はせいぜい5年程度。
  • 100ドル札のベンジャミン・フランクリンは大統領ではなかったし、外交官としてフランスに長く駐在していたが、ワシントンでの駐在期間ゼロ。

要するに、ワシントンで何十年も政治活動をした歴代の大統領などドル紙幣には一人も載っていないのである。ではいったいオバマは何を理由にドル紙幣を持ち出したのか。
ま、もっともオバマは確かにこれらの偉大なる人物とは根本的に異なることがある。ワシントンにしろリンカーンにしろジェファーソンにしろ大統領になる前にすでに軍人とか弁護士とか外交官などといった国民の誰もが知る功績を残している。オバマのこれまでの功績といったら、、、ゼロ。
オバマは激化するマケインからの攻撃に対して、マケインは人種差別者ではないが、シニカルな攻撃で大事な問題から話題をそらそうとしていると反撃した。これに対してマケインはオバマこそありもしない人種差別を持ち出してきて話題をそらそうとしているではないかと反撃した。
現にオバマは大事なエネルギー問題ではアメリカ沿岸の原油発掘を支持する姿勢を見せている。エネルギー危機を原油発掘では解決出来ないと主張していたオバマは、有権者からの圧力を感じて意見を変えざる負えなくなっているのだ。そういうことをあまり深く突っ込まれては困るので、反対に共和党の選挙運動が汚いと攻撃しているのが見え見えである。
ところでマケインのオバマ攻撃はかなり面白い。マケインのテレビコマーシャルではオバマをブリットニー・スピヤースやパリス・ヒルトンに例えて、上辺だけで中身のない単なるセレブと指摘。また、マケイン側が出した新しいコマーシャルではオバマは救世主気取りだとして、映画「十戒」からチャールトン・ヘストンのモーゼスの映像を出して来て、オバマがアメリカ市民を約束の土地につれていく、といった信仰的なオバマの選挙運動をおちょくっている。
オバマがマケインのこの程度の攻撃にびびっているんじゃ、この先とても大統領候補としては勤まらないだろう。ましてや実際に大統領をやろうだなんて10年早いんだよ。(10年後ではもっと危険だが、、、)
アップデート:報道官がオバマは人種について話していたのではないと説明した舌の根もかわかないうちに、オバマは自分の発言に人種問題が全く関わっていなかったという言い方は正しくないと、訂正を訂正した。

「私のコメントが人種とは一切関係ないという言い方は正しいとは思えません。」とオバマは語った。「私が言おうとしたことはこういうことで、誰も異論はないのです。大統領選挙にいたっては、私は中央配役事務所からは来ていない。 色々な理由から、私は若い、私は国内政治のシーンには新しい、私の名前はバラク・オバマ、私はアフリカ系アメリカ人(黒人)そして私はハワイ生まれでインドネシアでしばらく過ごしました。私は大統領候補として一般的な履歴は持っていません。」

オバマがそういう意味でこの発言をしたのだとしたら、マケイン側の批判は正しいではないか。オバマはマケインがオバマの人種を使って汚いキャンペーンをしてくるだろうと予測した。相手がしていないことをしたとか、するだろうとか言って先に攻撃するやり方は汚くないのか?
今後は自分の報道官が口を開く前にちゃんと相談しておくことだな。
ところで、オバマはマケインがオバマの背景を出してオバマに大統領をやらせるのは危ないと主張しているというが、これのどこが汚いやり方なのだろうか?相手の経験不足を指摘して、政治家として一度も試されていない人間を最初から大統領にするのは危険が大きすぎると指摘することは非常に妥当な議論だと思うが。


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ガソリン値上がりで庶民の苦労など興味がない米民主党

アメリカの議会は本日が最後で夏休みに入るが、議会はエネルギー法案について決議を出すどころか、民主党のナンシー・ペロシ議長が投票に持って行くのを拒否したため、共和党の国内の現油田発掘を提案するエネルギー法案は投票されないまま夏休み後に持ち越されることとなった。
ところが、共和党の下院議員達は、ガソリンの値上がりで苦しんでいる有権者を尻目に解決策も決議せずに自分たちだけ長期の夏休みにはいるなど言語同断と国会議事堂に居座り議論を続けた
これに腹をたてた民主党のペロシ議長は、議事堂の電源を切り、議事堂の扉に鍵をかけ、取材に来ていた記者団に共和党の議論を報道するなと命令して議事堂の警備員に記者たちを強制的に追い出そうとした。
共和党議員と記者団と警備員との間でかなりもめたあと、結局警備員たちが退いて、記者達は共和党の議論を取材したという。ペロシ議長は記者団たちにこの模様を放映するなと警告したというが夜のニュースで放映されたかどうかは疑問。
さて、これが起きるまえ、上院議会ではどのような議論がされていたのかをミスター苺が紹介しているが、共和党と民主党議員との会話に信じられないようなやり取りがあったので、こちらでも紹介しておこう。
先日もお話したように、アメリカ国内の原油発掘はどういうわけかアメリカの法律で禁止されており、その法律の見直しが一年に一度されている。先日のブッシュ大統領の解禁宣言を受けて共和党下院ではこの法律の見直しをして、原油発掘を解禁しようと提案している訳だ。
共和党リーダーのミッチ・マッコーネル議員が、全国平均のガソリンの値段が1ガロンで4ドル50セントになった場合には、緊急事態として国内の原油発掘解禁を議会一致で決定しようと提案した。上院議会では一人でもこれに異議を唱える議員が居た場合には全員一致というわけにはいかないので、この提案は通らないことになっている。
それでこの提案に対して、民主党のケン・サルザー議員は異議を唱えた。そこですかさずマッコーネル議員は、それでは1ガロン7ドルになったらという条件付きではどうかと提案したが、サルザー議員はそれにも反対。マッコーネルはどんどん限界額を引き上げて、なんと1ガロン10ドルを最大限としようと提案。それでもサルザー議員は反対。このやり取りはユートゥーブで観られるので、英語に自信のあるかたはご覧いただきたい。
要するに、民主党議員は一般庶民が1ガロン10ドル(1リットル 260円相当)になっても自国で時給できる原油の発掘を許可しないと言い切ったのである。民主党は常に庶民の味方だと自負している割には庶民の生活苦などまったく無頓着なこの態度はどうだろうか。
次の一般選挙で立候補している共和党議員や候補たちは、民主党のエネルギー問題への無責任さを指摘すべきである。そして民主党のエネルギー問題の解決法といえば、単に税金を上げることしかないのだということも強調すべきだ。ガソリンの値上がりは庶民の生活に直接影響を及ぼすことであり、今日明日の生活に関わることなのだ。それについて民主党は決議もせずに夏休みに入ったということだけでも腹立たしい限りだが、議論を続けようとした共和党の努力を阻止したり、その模様を報道しようとした記者達の言論の自由を迫害しようとしたことなども、共和党は今後の選挙運動でフルに利用して民主党の恐ろしさを強調すべきである。
今回の選挙にはイラク戦況の悪化というアルバトラスが存在しない分、共和党は国内の経済問題に目を向けることが出来る。税金引き上げと国民の自由を奪う法律以外に興味のない民主党が圧勝する理由など全くないのだ。共和党は是非このことを強調して選挙運動に挑んでほしい。


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戦争負傷者慰問をドタキャンしたオバマの見苦しい言い訳

ドイツにあるアメリカ軍の陸軍病院に入院中のアフガニスタン及びイラク負傷兵への慰問を日程の都合を理由にドタキャンしたバラク・オバマ民主党大統領候補は、ライバルのジョン・マケイン共和党候補にドタキャンを批判され、その言い訳に必死だ。
オバマべったりの主流メディアのひとつワシントンポストは、マケインのオバマ批判は根拠がないと反対にマケイン批判の記事を載せている。

四日間に渡ってジョン・マケイン上院議員とその仲間達はそれが真実である根拠が全くないにも関わらず、バラク・オバマ上院議員が軍事病院の負傷兵を無視したのは、報道陣を同行できなかったからだと批判している。…

「聞くところによると彼(オバマ議員)は報道陣やカメラや選挙運動員を同行したかったそうです。」マケインは月曜日CNNの「ラリーキングライブ」番組のなかでそう語った。
オバマ選挙事務所は訪問を取り消したのはそれが原因ではないと否定している。事実その存在によってオバマの訪問が政治的で不適当な活動になると防衛庁の役員の中で問題となった軍事アドバイザー以外の人間を、オバマがアメリカ軍の病院につれていく計画があったという証拠はない。
「全くもってそのようなことはありません」とオバマの報道官であるトミー・ビエターはマケインのラリーキング番組での発言についてメールで応えた。….

マケイン陣営は新しいテレビのコマーシャルで、オバマはドイツ滞在中ジムへ行く暇はあったのに負傷兵に会う暇はなかったと批判。その理由というのも防衛庁がカメラを病院に入れさせなかったからだと指摘した上で、オバマがジムでバスケをしている映像を映しているという。
ワシントンポストは、オバマが病院の慰問をキャンセルした理由は、撮影や報道陣の同行を拒まれたからではなく、オバマの軍事アドバイザーが選挙運動員であると防衛庁に判断され、同行を拒絶されたのが原因だったとしている。現にオバマ側は慰問が選挙運動だという印象を与えては負傷兵に対して失礼になるので慰問はあえて遠慮したと発表している。
はっきり言ってこの説明はくだらない。選挙運動員をつれてくるなと言われたのなら、オバマは夫人と一緒に二人だけで行けば良かっただけの話。マケイン議員はそうやってカメラも報道陣もつけずに個人的に何度も軍事病院を慰問している。ブッシュ大統領も負傷兵や戦死者の家族などに、メディアの注意を引かないように静かに面会したりしているのだ。
オバマが本当にアメリカ兵に感謝の意を示したかったのであれば、最初から病院へ慰問するなどと発表せずにこっそり一人で行けば良かったのである。同行者に問題があったなら個人的に慰問して、それを批判されたら、私は一人の人間として兵士らに会いに行ったのであり、それに文句があるなら受けて立とうじゃないか、くらいの態度を示していればマケインとて批判などしなかっただろう。
だが、事実オバマは病院へ行かずに観光や選挙運動をしていたのであり、その理由がなんであろうとはっきり言ってどうでもいいことだ。オバマが政治活動を最優先させたことに変わりはない。いまさらアドバイザーの同行がどうのこうのなんて言い訳してみても意味はない。オバマが最初から本当にアメリカ兵のことを慮っていたならば、彼の選択は明白だったはずだ。それをしないでおいて今更マケインに突っ込まれたからといって言い訳をしてみても見苦しいだけだ。
こういうことが何度も続けば、いくらワシントンポストがオバマを弁護しても有権者はだんだんとオバマの正体を学んで行くのかもしれない。


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すっかり大統領気分のオバマを追い詰めるマケイン人気

ヨーロッパ遠征旅行の「成功」にすっかり気を良くしたオバマは、もう完全に大統領気取り。まだ正式に民主党候補にすら指名されてもいないのにオバマのこの態度は生意気というか厚かましいというか、みていて気分が悪いったら無い。しかもそのオバマにべたべたのアメリカメディアの格好も見られたもんじゃない。
しかし、これだけアメリカ初め諸外国のメディアにちやほやされてスター並みのセレブになってるが、その割には国内での支持率はそれほど伸びていない。どのニュースでもトークショーでもニュース雑誌から新聞からゴシップ週刊誌までオバマつくしなのだから、もうマケインなんか20点くらい話して独走しててもよさそうなものなのに、そうでもないのが興味深い。
多々の世論調査を統計しているリアルクリアポリティクスの平均(RCP Average)によると、オバマ 46.9ポイント、マケイン 43.9 でオバマがわずか3.0ポイントのリード。7月の終わりでこの程度の差では11月までにはどうなるか全く解らない。
ところで同じRCPに載ってるオバマのテレビコマーシャルの程度の低いことといったらない。最初にマケインのよるオバマへの攻撃は「嘘」「でたらめ」「口から出任せ」で「代わり映えしないいつもどうりの政治活動」と批判している。だがオバマはマケインが指摘したどの事実が嘘でたらめなのか全く説明していない。
マケインによるオバマへの攻撃のどれが嘘なのか箇条書きしてみよう。

  • オバマはイラクとアフガニスタンへの緊急資金割当に反対票を投じた。(事実!)
  • オバマはイラク新作戦に反対し、二万兵の増加など暴力が減るどころか帰って逆効果だと言った。
  • オバマは大統領になったら税金を引き上げると公約した。(事実!)
  • オバマは国内の原油発掘を反対している。(事実!)
  • オバマは政治家としての経験がマケインよりも浅い。(事実!)

オバマさん、これのどこが嘘でたらめなのか説明してもらおうじゃないの!
なんて主流メディアが突っ込むはずもない、、と思っていたのだが、オバマの外国遠征旅行ではオバマはあたかも自分が大統領でもあるかのように秘密警察で自分を取り囲み、勝手についていったアメリカの記者達にインタビューをさせていない。
以前にも指摘したように、アメリカのメディアはリベラルではあるが、それ以上にナルシストなので無視されるのが一番嫌いなのである。このままオバマがアメリカメディアを無視しつづけ、王様か救世主気取りで振る舞えば、いずれはメディアからしっぺ返しが来ることは間違いない。それが選挙後であれば問題ないが、選挙前だったら、オバマの圧勝はそう簡単には実現しないかもしれない。
それに、あんまりオバマづくしだと、一般市民も11月までにオバマに飽きてしまう可能性もある。なにしろオバマは中身のない人間。イメージだけが売り物だからイメージに飽きられたら人気はがた落ちする可能性あり。11月までにそういう状態にならないようにタイミングを見計らうのも、案外むづかしいと思う。


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戦争負傷兵の慰問を日程から外したオバマ

Hot Air でリポートしているキャプテン・エドによると、民主党大統領候補のバラク・オバマ議員は、ドイツを訪れた際、アメリカの陸軍病院への慰問を日程の都合がつかないことを理由に削除していたにも関わらず、実際はその間観光していたことが明らかになった。
キャプテンエドによると、これは何を優先するかの問題だったのだと言う。つまり、限られたヨーロッパ訪問の日程のなかで重要な価値のあるイベントを優先し、そうでないものが後回しになるのは当然のことだ。 だから軍隊嫌いのオバマがアメリカ負傷兵の慰問を削ったのは当然の成り行きというものだろう。
ドイツの新聞のSPIEGELによると、金曜日、オバマはドイツのアメリカ軍基地にある陸軍病院The Landstuhl Regional Medical Center (LRMC)への慰問をキャンセルしたが、このThe Landstuhl Regional Medical Center (LRMC)病院は海外で負傷した兵士や海外駐在者の家族も治療する病院で、陸軍と防衛庁によって運営されている。現在はアフガニスタンやイラクで負傷した兵士が主に入院しており、かなり重傷の人が多い。
キャンセルの理由として日程の都合がつかないと言い訳していたオバマだが、実は慰問をキャンセルしたのは日程ではなく政治的な計算だったらしい。
実はオバマは最初、病院で負傷兵の慰問を大々的に行ってそこで演説でもぶり、その映像を選挙コマーシャルに使おうと考えていたらしい。しかし軍では現役の兵士は政治活動に参加できないことになっており、兵士を政治コマーシャルなどに使ってはいけないという規則がある。だから病院へは選挙アドバイザーなどは同行出来ないし、映像も撮れないことになっているのだそうだ。それで、オバマは選挙運動に使えないなら意味がないと判断して慰問をキャンセルし、その時間を使ってベルリンの観光をしたのである。
しかしこのことで、オバマはかなりの批判を浴びたので、オバマの選挙事務所はダメージコントロールに必死である。事務所は次のような声明文を発表した。

「議会の視察旅行の一部としてアフガニスタンとイラクを訪れた際、オバマ議員はグリーンゾーンの戦闘援助病院をはじめ他にも数々の場所を訪れ兵士らを慰問しました。旅行の第二部でオバマ議員はLandstuhl Regional Medical Center病院にいる男女を慰問し彼らの勤めと犠牲に感謝の意を評したいと考えていました。しかしオバマ議員は選挙運動の予算を使って軍の施設を訪問するのは不適切であると考え、軍人たちへの尊敬の意から訪問を中止しました。」

しかしCBSテレビで報道されたドイツでの演説でオバマは、、、

「今夜、私は大統領候補としてではなく、一市民として、合衆国の誇りある市民として、そして世界の同胞の一市民として、お話します。」

と語ってドイツ訪問は選挙運動の一部ではないと強調した。この視察旅行は選挙運動だったの?それともそうではなかったの?どっちなのよ、はっきりしてよオバマさん!


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イラク新作戦「私は正しかった」とマケイン力強い演説

ヨーロッパで選挙運動を繰り広げるオバマを傍目に、マケインは国内で次々と力強い演説を繰り返しているが、デンバーで行った演説では、これまでになく強い口調でオバマへの攻撃が含まれていた。下記はパワーラインで紹介された演説の翻訳。

オバマ議員も私も将来の総司令官として試される決断に直面しました。アメリカはこの試験に合格しました。私の判断もこの試験に受かったと信じます。しかしオバマ議員は失格しました。
私たちは二人とも政治的に無難な選択はなにかしらの撤退だと知っていました。すべての世論が『増派』は不人気だと示していました。多くの批評家や専門家や立法家たちが(増派に)反対し、軍隊を撤退させその結果を受け入れよと唱えていました。私は兵数を増やすことで援助される新しい対抵抗軍作戦を支持することを選択しました。これは私が2003年に始めてイラク訪問をした時以来唱えていた作戦です。多くの視察者が私の方針は大統領になる希望を閉ざしてしまうと言いました。私はアメリカが戦争に負けるくらいなら、選挙で負けたほうがましだと考えました。私の選択は政治的には懸命なやり方ではありませんでした。有権者の間では人気がありませんでした。これはすべての世論を無視するものでした。でもそんなことはどうでもよかったのです。私の愛するこの国がイラクで成功する最後のチャンスだったのです。新作戦がまさにそれだったのです。だから私は支持しました。今日、その新作戦の結果は明白です。増派は成功しました。そして私たちはやっとこの戦争に勝ちつつあるのです。
オバマ議員は別の選択をしました。議員は新作戦に反対したばかりでなく、新作戦の施行を阻止しようとしました。議員は敗北を唱えたばかりでなく、それを強制しようとしたのです。その企みが失敗すると今度は我が軍の失敗を予言し続けました。我が国の陸軍兵や海兵隊員がバグダッド市街地やアンバリの村々に侵攻していくなか、オバマ議員は我が軍の努力によって宗派間争いは良くなるどころか悪化すると予言したのです。
そして我が軍が敵との戦かっている中、オバマ議員は戦費を断ち切ろうとしたのです。彼は2007年5月、イラクとアフガニスタンにいる我が軍への緊急資金調達に反対した14人の上院議員の一人でした。…..
オバマ議員が戦地の兵士らへの資金を拒絶する票を入れた三週間後、レイ・オディエーノ将軍は増派最初の戦闘作戦を開始しました。オバマ議員はその一ヶ月後敗戦を宣言しました。『私の見解では増派はうまくいっておらず、8週間後も違った報告があるとは思えない。』彼の見解は当時人気がありました。でもこれほど間違った見解はありませんでした。
2007年の11月になると、増派の成功はすでに明白でした。同盟軍への攻撃は増派前に比べ60%も減っていたのです。アメリカ兵の犠牲者数も半分に減り、イラク市民の死者数も三分の二以上減りました。しかしオバマ議員はこの新しいニュースと元気づけられる事実を「実際は悪くなっている、悪い状況が起きる可能性がある」と言い無視しました。
もしオバマ議員の意見が通っていたなら、アメリカ軍は戦火のなか撤退を余儀なくされていたのです。イラク軍は崩壊していたでしょう。市民の犠牲者は劇的に急上昇していたでしょう。アルカエダは我々に協力し始めていたスンニ派のシークたちを殺し、「スンニの目覚め」は誕生と共に息の根を止められていたでしょう。アルカエダ戦士らは温床を獲得しイラク人や外国人戦士らを訓練しイラクを基盤としてイラク外のアメリカ人を攻撃してきたでしょう。内乱や人口浄化などが広まっていたことでしょう。
これらの結果、アメリカは屈辱を味わい弱められていたでしょう。我が軍は長年に渡る犠牲によって士気の落ちる敗北に苦しめられたでしょう。そして我が敵は世界中でより強くなっていたでしょう…
オバマ議員はアメリカの人々が聞きたいと思っていることを述べました。私は真実を語りました。
幸運なことにオバマ議員は失敗しました。私たちは生意気な失望を拒絶しました。(カカシ注:The audacity of hope 「生意気な希望」というオバマの著書をおちょくっている)私たちは正しかったのです。イラクでの暴力はこの長い間で最低のレベルに落ちました。これまで起きるはずがないと信じていた成功の兆しを見たオバマ議員は、自分は常に成功すると信じていたと嘘をつきました。
イラクでは私たちはすでに敗北の戸口に立っているのではなく、勝利への道を進んでいるのです。
オバマ議員は今週、今日こうなることが解っていたとしても増派には反対していたと述べました。後になって考えてみると失敗と成功の選択の機会を与えられた時、彼は失敗を選びました。そのようなことをする総司令官など、私には考えられません。

こうしてブッシュ政権の新作戦が実施されなかった時のことを羅列されると、いかにオバマという人間がアメリカ大統領になることが恐ろしい結果を生むかが理解できる。マケインは今後もこの線でどんどんオバマを攻撃してほしいものだ。


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欧州で大人気のオバマだが、「世界の市民」をアメリカ人はどう思う?

中東訪問を終えた民主党大統領候補のバラク・オバマはヨーロッパの各地を周り、大勢の群衆を集めて演説を行い高い人気を呼んでいる。アメリカの大統領に立候補している人間が、何故ヨーロッパで選挙運動をやるのか不思議に思われる方も多いだろう。しかし今日のCNNのニュースを呼んでいて、なるほどと納得が行った。(CNNはすぐリンクが消えるので全文転載)

オバマ氏がマケイン氏に圧勝、英独仏での政治献金額で

米連邦選挙委員会は25日、今年の米大統領選に関連しドイツ、フランス、英国に住む米国人の政治献金で、民主党候補者指名を決めたオバマ上院議員がこれまで少なくとも100万ドル(約1億800万円)を集め、共和党のライバル、マケイン上院議員の少なくとも15万ドルに大きな差を付けていると報告した。
AP通信が報じた。オバマ議員は先の中東・欧州諸国歴訪で、これら3カ国を訪ね、ベルリンでの演説では聴衆約20万人を集める人気を誇示した。英国に限っては、マケイン氏に寄金したのは63人だが、オバマ氏は約600人だったという。
AP通信は、両議員への献金者を取材し、マケイン氏が劣勢なのは過去8年のブッシュ政権の政策への嫌気が大きいと指摘。欧州で損なわれた米国の印象の回復をオバマ氏に賭けている献金者が多いともしている。
また、オバマ氏陣営がインターネットをふるに使って献金を募っているのに対し、マケイン氏陣営がこの対策でも後手を踏んでいる影響もあるとしている。

ところで、ここで注意して頂きたいのは、アメリカの政治家が外国人から献金を受け取ることはアメリカの選挙法で固く禁じられている。以前にもクリントン元大統領が中国系アメリカ市民から受け取ったとされていた献金が実はアメリカ市民を通した中国共産党からの献金だったことがバレてスキャンダルとなったことがあるのは、ここでも紹介した通り。
であるから、ここでいうオバマへのヨーロッパからの献金というのは、ヨーロッパに在住するアメリカ市民からの献金という意味でなければならない。つまりオバマは生まれ育ったアメリカに住むより外国であるヨーロッパ諸国に住むことを好むアメリカ人から人気が高いということになる。これまでオバマは夫人のミッシェルと共に、何かと現在のアメリカの姿を嫌う姿勢を見せてきた。彼の言う「変化」とはアメリカをもっとヨーロッパのように変化させたいという意味なのだろう。
ヨーロッパからの献金が多く集まったと言ってオバマは喜んでばかりもいられないとカカシは思う。なぜかというと、アメリカ人は往々にしてヨーロッパに比べられるのを嫌うからである。特にフランスなんかと比べて「おふらんすではこうしてるざ〜ます。それにひきかえアメリカは野蛮ざ〜ます」とやたらにフランスを引き合いに出す人間は忌み嫌われること間違いなし。
フランス系移民の子孫でフランス語が堪能だった2004年の民主党候補ジョン・ケリーが、ヨーロッパで生まれ育ったテレーザ夫人と普段はフランス語で会話を交わしていると語り、ジョン・レ・ケリーなどとおちょくられて人気ががた落ちしたことは記憶に新しい。
アメリカ人の多くはヨーロッパ諸国は社会主義が行き過ぎだと感じている。アメリカをよりヨーロッパ風にしようなどという政策には脊髄反射を起こす人も少なくない。そういう文化のなかでオバマがヨーロッパに媚へつらうのはアメリカ市民にとっては決して面白くないことなのである。
オバマはアメリカの大統領としてアメリカの国益のために働こうというのか、それとも「世界の市民」であること優先させて、アメリカは二の次になるのか、ライバル候補のマケインはこの点について強く問いつめるべきである。


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オバマのイラクでの記者会見はやらせだった!

主流メディアはオバマべったりだと前回も書いたが、それでもオバマを批判するジャーナリストが全く居ないという訳ではない。NBCのアンドレア・ミッチェルはオバマのイラクでの記者会見の模様はやらせで、本物ではないと語っている。
自らもイラクに滞在中のアンドレア・ミッチェルはNBCテレビの外交情報部門の部長だが、バラク・オバマのイラク及び中東訪問の際、オバマが記者団からの質問を避けているだけでなく、公開されている質疑応答はやらせだとさえ語っている。
ハードボールというテレビ番組で、司会のクリス・マシューとロジャー・サイモンがオバマのイラク訪問は良く受け止められており、オバマの選挙運動には有利になるだろうと語ったのを、ミッチェルは遮って驚くべき発言をした。

「情報操作という点について一言、言わせていただきます。オバマ議員はリポーター達と一緒ではありませんでした。同議員は記者団を設けていませんでしたし、アフガニスタンやイラクの現場で記者会見も開きませんでした。 我々が観ているものはアメリカから付き添った記者達ではありません。あなたがたが観ているのは軍によって質問され、撮影され、選択された映像で、なかにはやらせと言ってもいいインタビューも含まれています。なぜならこれらは記者からのインタビューではないからです。ですからここには報道に関する重大な問題が存在します。政治的には賢いやり方でしょう。でも私の記憶では大統領候補がこんなことをするのをこれまでに見たことがありません。」

ミッチェルによれば、軍からオバマにされた質問はフォローアップの突っ込みのない簡単なもので、あいまいな返事で済んでしまうようなものだったと批判している。カカシにいわせたら主流メディアのやり方と大した差はないと思うが、バリバリのリベラルリポーターのミッチェルでさえ腹を立てているということは、これはかなり問題な行為だったと言えるだろう。
カカシが思うに、ミッチェルが腹を立てている理由は質問が優しかったということより、プロの記者達がオバマに無視されたことにあるのだ。アメリカのジャーナリストたちはかなり左向きのリベラルだが、それ以上に自尊心が高いナルシストが多い。だから自分たちが無視されたり馬鹿にされたりするとものすごく怒る。ジャーナリストをおこらせると今までどれだけ支持を受けていようと手の平を返したように扱われるのだから、オバマも気をつけた方がいいかもしれない。
イラクから送られてきた映像のなかにはオバマ支持の黒人の兵隊たちの映っているものが多くあるが、これはアメリカ軍の全体的なムードを代表するものかどうかというマシューの質問に対してミッチェルは次のように答えた。

「なんとも言えません。なにしろその場に立ち会っていなかった記者としては何が編集されて削除されたのか、その、背後関係とかが解らないからです。それが問題なんです。我々は何を観ているのか解らないのです。」

何を観ているか解らない。それがオバマ選挙運動の実態なのかも。だが主流メディアがオバマのこうした不可思議な行動を批判して本当の報道をしてくれれば、有権者はオバマの正体を知ることが出来るはずである。そのためにはミッチェルのようにオバマの行動に疑問の声を上げ、もっと奥深く掘り下げる報道をしてくれるジャーナリストが必要だ。


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オバマ、イラク状況好転の言い訳に四苦八苦

共和党の大統領候補のジョン・マケインから民主党候補のバラク・オバマはイラク戦争撤退を唱えている割には、状況が最悪だった2006年に一回訪問したきり状況が好転したイラクに訪れもせずに批判しているとさんざん批判されたことに応えてか、オバマ候補は先週二年ぶりに二度目のイラク及び中東の視察旅行を行った。
しかしオバマは行く先々で頓珍漢な発言や振る舞いをし、オバマべったりの主流メディアでさえ、ちょっと首をかしげている。パワーラインが紹介しているこのABCテレビでのインタビューから。
イラク状況の好転は主流メディアですらも無視できないほど劇的なもので、このニュースでもイラクでの暴力は80%も減っており、アメリカ軍の犠牲者に至っては去年の7月に比べて死傷者の数は78人から5人に減っていると語っている。驚くべきことに、ABCのインタビュアーの「こうなることが解っていたら、増派を支持していましたか?」という質問に対してオバマは「ノー」と応えたのである。

「いいえ、支持してませんよ。いいですか、これは非常に難しい問題です、、、後になっての視力は2.0です。私が完全に納得しているのは、当時政治的な討論を変えなければならなかったということです。何故ならブッシュ政権の見解に私は反対だったからです。」

つまり、アメリカが戦争に勝つかどうかということより、ブッシュ政権の政策の反対することのほうが大事だったというわけだ。国の安全を保つことより、大統領候補として現政権の行使する戦争に反対することで自分の支持者を集められるという政治的な攻略が優先したとオバマは認めているのである。
ここでインタビューが本来あるべき形のジャーナリストであれば、次のようなフォローアップをすべきであった。

『オバマ議員、ちょっと解らないんですが、あなたが増派を反対したのは、増派が成功しないと思ったからですか?(だとしたらマケイン議員は正しくてあなたは間違っていたことになります。)それとも、増派は成功すると思ったがブッシュ政権の方針だったので反対したのですか?(だとしたらあなたは不誠実だったことになりますが、、、』

どっちにしろ軍隊の総司令官になりたいと言ってる人間の発言としてはかなり問題のある発言だと思うが、そこはそこ、オバマべったりのメディアが突っ込んだりする訳は無いから、またもフリーパス。
NBCでのインタビューで、ブッシュ政権の増派作戦はうまくいっていると思うかという質問に大しても、オバマは、「(増派が)議論されていた当時から、二万も兵数を増派すればそれなりの効果を上げることは誰にでも解りきったことだった」と述べた。しかし議論当時のオバマはそんなことは一言もいっていない。

「二万程度の増派などしてみても暴力が減るとは思えません。それどころか逆の状態をもたらすでしょう。かえってすべての観察者が必要だと同意しているイラク政府による政治的な解決への圧力を弱めしまうでしょう。ですから私は断じてブッシュ大統領の提案に反対します。ブッシュ大統領がこの作戦が成功すると本気で信じていることは疑いませんが、私は大統領は間違っていると思います。」

だが「増派」は成功した。大統領は正しかった。そして大統領に対抵抗軍作戦(COIN)を強く勧めたマケイン議員も正しかった。アメリカメディアが公平ならオバマのこの過去の発言を持ち出してきて、

『でもオバマ議員、当時のあなたは「増派」は逆効果だといってたじゃありませんか?大統領は間違っているといってたじゃありませんか?今の状況をみてあなたの方が間違っていたことを認めますか?』

と問いつめるべきである。だがオバマべったりのメディアが突っ込んだりする訳は無いから、これもフリーパス。
しかし、主流メディアでも多少なりともジャーナリストの威厳を保とうとする人たちはいる。実はオバマのイラクでの記者会見はやらせだったと語る記者がいる。
次回へ続く。


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