わたくし苺畑カカシは今年で64歳になる。それでそろそろ引退しようかと思い、先日ファイナンシャルコンサルタントに相談をしたところ、どうやら今年中に引退できそうだということが分かった。

で、アメリカって定年はないんですか?という疑問をお持ちの方も多いだろう。端的にいうとそういうものはない。ただ、国民年金が貰えるようになるのが62歳からで満額もらえるようになるのが67歳なので、だいたいその間に引退することになる。無論身体も健康で労働意欲があり職場からも求められている人なら80歳まで働いても構わない。実際うちの職場にも80歳代で引退した人が二人ぐらい居たし、いまでも勤労年数50年なんて人もいる。

私はもう身体が限界だし、第一頭がついていかない。これ以上職場に居ても若い人たちの重荷になるだけで大した役にも立てないので、まあこのあたりが潮時だろう。

ではアメリカ人はどうやって引退するのか、というお話をちょっとしよう。

これは私のように普通のサラリーマンだった人の話なので、自営業の人だと多少違うと思うのでそこは一応断っておこう。

アメリカにはソーシャルセキュリティーという日本で言ったら国民年金みたいなものがある。これは誰でも仕事をして税金を払っているひとなら毎回お給料から差し引かれている。それでどのくらいのお給料をもらっていたか何年払っていたかで、この年金の額は決められる。専業主婦などで全く収入のなかった人でも配偶者の貰う金額の半額までは貰うことが出来るので、年金を全くもらえないという人は先ずいない。

日本で私と同じ年の義弟は私よりも勤めた年数も長く、最終給料は私とどっこいどっこいだったにもかかわらず私が貰える額のほうが多いので、日本の国民保険よりもアメリカのほうが金額は高いようだ。

そのほかに長年正規社員として同じ職場で勤めた人は会社から年金が出るところもある。これは企業が元従業員に払うもので政府とは関係がない。ただし年金をもらうためには10年以上とか20年以上という規則がある。金額もちょっとややこしい計算方法があり、うちの会社では勤めた年月と最後の三年間のお給料とが基本になって決められる。私の場合は20年強なので多少貰えるが、20代から始めた人に比べるとさほどでもない。しかしアメリカは4~5年で転職する人も多いので、この年金はみんながみんな貰えるというわけではない。以前に20年以上働いた人に年金を出す契約だったのに、19年数か月の従業員を大幅解雇した悪質な企業があった。

次がIRAとか401Kとか言われるもの。これは個人でする積立預金みたいなもので、引き出すまでは税金対象にならない。ただ、62歳までは引き出せないという規則がある。このお金は株に投資するのが普通で、私は職場を通じてこれをやっていた。人に言われるままにやっていたのでその残高すらあんまりきちんと監視してこなかったのだが、トランプさん時代に引退できていればかなりの金額まで上がっていた。しかしバイデン政権になって株式市場が暴落したので、私の投資も大きな痛手を被った。

基本これらが引退時に降りてくるお金である。もちろん人によっては他に投資もあるだろうし貯金もあるだろうから、老後の暮らしは人それぞれである。

というわけで私の場合は、私の年金と主人とを合わせれば、まあまあ何とか食べていけるくらいの収入はありそうなので、今年いっぱいで引退しても大丈夫だということが分かった。(主人はとっくに引退している)

で、カカシさん、断捨離はどうなりました?

ま、お金のことはそのくらいにして、私は引退したら持ち家を売って、もっと小さいところへ引っ越そうと思っており、そのためには長年住んで貯まっているガラクタの整理をしなければと考えて、2年くらい前から色々要らない物を捨てて行っている。いわゆる断捨離である。これについては2021年の12月に苺畑夫婦の断捨離五年計画、ガラージで6万円発見 – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)というエントリーで書いている。

これはアメリカ人がよくやり勝ちなことで、うちも例外ではないのだが、あまりにも多くのガラクタを集めすぎてしまい、家の中では収まりきらなくなったものをガラージに詰め込むので、そのうち車も入れられないガラージとは名ばかりの倉庫になってしまうという現象。それで先ずガラージから整理しようと本格的に始めたのが2021年の12月だったというわけ。実はガラージにはファイリングキャビネットが二つあり、その中には30年以上前からの主人の書類がどっさり詰め込まれていた。しかも昔の納税の書類などでやたらに捨てることが出来ず、毎晩のように書類をシュレッダーにかけたりして何週間にもわたって処分した。

そのほか古い本箱だの、キャビネットだのは、毎週ごみの日に粗大ごみとしてひとつづつ出して市にもっていってもらい、お金を払わなくても引き取ってもらえる粗大ごみの処分はようやく終わった。それで整理を始めてから1年半かかってやっとガラージの整理がほぼ完了した。

次のチャレンジは主人が使っていた書斎。主人はもう仕事をしていないので今は私の在宅勤務の書斎へと化している。しかし主人の机や本箱はそのままになっていたので、これも処分。そしたら本箱にたてかけたままになってすっかり埃をかぶっていた二つのギターが出て来た。主人は凝る時は色々道具を買い集めるくせに、すぐに飽きては放ったらかしになる。そうやって集まったガラクタがどれだけあることか!

ふと思ったのだが、うちにあるガラクタのほとんどは主人のものだ。だから主人が全て片付けるべきなのだが、彼に任せておいては何時になっても片付かないので私が指揮をとってやるしかない。

2021年に断捨離を始めた時には5年計画でやると書いていたが、そんなに時間を掛けなくても大丈夫そうだ。第一今年中に引退するとなったら、そんなのんびりしたことは言ってられない。

明日は戦没者追悼の日(Memorial day)で休日なので、また頑張ろう。


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