今日は、トランスジェンダーの子供を持つという親ふたりの話を紹介しよう。二人の共通点はトランスジェンダーを自認する子供を持つということだけで、それに対する二人の感情は全く対照的である。

最近保守派の州で、未成年の子供の性転換治療をすることを禁止する法律が通りはじめている。其れに関してトランスジェンダーの子供を持つというある母親の意見から紹介しよう。

母親の名前はジェニファー・コスロー。(Opinion by Jennifer Koslow)この母親はフロリダで通った法案HB1421とSB254について書いている。彼女はこの法令のなかに「 立法府は、未成年の子供の養育、教育、世話を指示することは、両親の基本的権利であることを認める。」とあるが、ではトランスジェンダーの子供に性別肯定治療をうけさせたいと思っている親の権利はどうなるのだと訴える。

私はトランスジェンダーの子どもの親です。私は、我が子の健康や教育にとって何が最善かを判断する基本的な権利を持つべきです。未成年の性別適合医療を禁止し、成人の医療に条件をつけるこれらの法案、そして教育機関や指導要件に関連する法律を拡大する法案は、すべて同じ影響を与えるでしょう。私の親権を弱体化させるものです。

この母親は自分や自分のようにトランスの子供を持つ親たちは常に専門医の助言を考慮にいれており、自分らだけで勝手な判断を下しているわけではないという。そして性同一性失陥は子供が自分の心と身体の不一致について単に「混乱」しているのではないという。

彼女は何十年にもわたるデータにより思春期ブロッカーは安全であり、思春期を一時的に停止させるものであるという。子供たちが思春期を迎えるにあたり、性別肯定ホルモンを与えるのは彼等に十分なj方法を与え親と相談のうえでの決断であるが、HB1421とSB254は親たちのそうした基本的な権利を奪うものだという。

ここまで読んで私はこの母親の無知さに呆れている。性転換治療のために子供に思春期ブロッカーを投与し始めたのはほんのここ10年くらいのことであり、しかもそのような治療を受けた子どもたちは非常に少ない。だから彼女のいうような「何十年にもわたるデータ」などというものは存在しない。それに思春期ブロッカーは思春期を一時的に停止させるものなどではない。一旦この薬を摂取したら子供たちはそのまま普通の大人としての成長を永久的に阻まれるのである。

また性転換のために思春期ブロッカーを摂取したこどもは、誰一人として気が変わって元の性で生きていこうとしない。思春期ブロッカーと異性ホルモン治療はセットになっており、一時停止どころか性転換の道まっしぐらの選択肢しかないのである。もしこの母親が思春期ブロッカーを摂取した子供の気が変わって生まれた性で生きる選択をすることができると医者から言われたのだとしたら、彼女はきちんとした情報を得たうえで同意(Infomrmed Consent)したとは到底言えないのだ。

トランスジェンダークリニックでは、患者が自分はトランスジェンダーかもしれないと言ったら最後、医者にもカウンセラーにもそれに挑戦する権限はない。

それどころか最近は、他の精神疾患で精神カウンセラーに相談に行っても、すぐに性違和だと言われジェンダー専門家に紹介され、あれよあれよという間にトランスジェンダーだからホルモン治療しろ整形手術しろ、さもないとお前の子供は自殺してしまうぞと親を脅迫する「専門家」が後を絶たない。ツイッターなどでも子供たち自身、性違和などないのにカウンセラーから性転換しないとお前は自殺する可能性があると脅迫されたという体験談も色々聞くほどだ。

こんななか、トランスジェンダーと診断された子供や親たちのどれほどがきちんとした情報を元に性転換に同意しているのか、はなはだ疑わしいと言わざる負えない。

これまでも、そしてこれからも、子どもを含むトランスジェンダーは存在する。彼らの個別のケアに関する決定は、彼らの親が行うのがベストではないでしょうか?

ただし、親がきちんとした情報の元で判断していない場合は別である。この間も触れたように、思春期前の子供の性違和は思春期を超えると80%失くなってしまうという調査結果がある。例えこの調査結果が間違っていたとしても、これは単に18歳まではホルモンや整形手術をせずに待とうという提案であり、もしその調査結果が間違っていたとしても子供に危害を加えるものではない。

だがもし自分や医者の判断が間違っていたらどうなるのか?異性になりたくない子供の将来を不可逆的に台無しにしてしまう可能性があるのに、あえて決行するのか?

私なら80%のチャンスに賭けるね。

さて、では対照的に子供をトランスジェンダリズムに奪われたという父親の話を紹介しよう。彼は匿名の父親である。

19歳の息子がプランドペアレントフッドで、説明を受けた上での同意をしたとしてHRT薬を受け取ってから2年が経つ。彼の母親と私は、若くして人生を左右するような決断をしないよう、彼に懇願した。しかし、息子は理性に耳を傾けず、心理学的な評価や監督もなく、医学的な監督もほとんどないまま、この薬を受け取ってしまった。

その時以来、私は激しい怒りの発作を経験し、それが私の精神的な健康を低下させる原因となった。1年近く午前2時に目が覚め、今でも定期的に午前4時に目が覚めるような怒りだ。そのせいで、身体も心も気分も悪くなってしまいまった。うつ状態や無気力状態になることが多くなった。かつては楽しんでいた趣味も、ほとんど楽しめなくなった。日常生活で必要なことをこなすだけで、それ以外のことはあまりしない。

正直なところ、これほどまでに精神的な苦痛を感じることができるとは思っていなかった。

私は何に怒っているのかって?

ファンタジーに見せかけた自傷行為というカルトを社会が許していることだ。私が「トランスフォビック」だといって社会が私を問題視していることにも激怒している。

医療機関が、10代の若者の体を切り刻むことを婉曲に表現し、それを「性別肯定医療」と呼び、小銭稼ぎをしていること。

息子の精神的、肉体的健康が明らかに低下しているにもかかわらず、間違った性ホルモンを投与し続ける医療スタッフ。息子は19歳のときは痩せていたのに、21歳のときは肥満の域に達してる。また、彼は毎日泣いていると報告している。それなのに、この害の元凶である薬の服用をやめようとはしないのだ。

民主党(私はかつて支持していた)とバイデンは、いかにしてこの社会的伝染を可能にしているのか。バイデンは、「女性」という言葉の定義を拒否したジャクソン判事をどのように指名したのだろう。そして、レイチェル(リチャード)・レヴィンが、移行前に子供ができてよかったと言いながら、同時に若い人たちに生殖機能を破壊する治療を勧めているのを見て、怒りを感じている。

自分が女性だと主張するだけで、性犯罪者が女性のスペースにアクセスできるようにする男尊女卑運動。

女性を去勢された男性と見なし、世界に新しい生命をもたらす女性の能力に価値を見出さない女性嫌悪の運動。そして、男性が女性のスポーツに参入して支配したり(例:リア・トーマス)、女性に怪我をさせたり(例:ファロン・フォックスがタミッカ・ブレンツの頭蓋骨を骨折させた)することを許している。

メディアは、捕食者の存在を否定し(例:Wi Spa)、生後間もない女性に起こる身体的被害を報道しないか、報道しても「彼女はペニスで彼女をレイプした」のように、言葉のサラダや意図的に混乱させるような表現を使う。(後略)

この男性は自分は自分の子供たちをきちんと育てたという満足感にひたりながら年を取りたいと思っていた。ところと息子は自分からその喜びを奪ってしまったと彼は嘆く。自分が愛を注ぎいつくしんで育てた子供にすべてを奪われてしまったと。

二年間にわたり彼は息子に辞めてくれと嘆願した。しかしその度に息子は彼と母親を「トランスフォビックと呼んだ」。

彼はもう二度と民主党には投票しないという。ここ一年半ほどセラピストにも通ったが、息子をあんなふうにしたのもセラピストだと思うと正直に自分の心を打ち明けることができなかったという。

週になんどか数分間に渡って泣き続けることがある。妻に心配をかけないように妻が犬の散歩に出かけている時に泣くのだ。もし私が息子を愛していなければこれはもっと簡単だっただろう。でも私は息子を愛している。そしてその愛がその怒りの糧となる悲しみを引き起こしているのだ。

トランスジェンダー自認の人びとは、常に自分がどれほど苦しんでいるかという話ばかりする。だが突然自分がトランスだと言い始めたことによる家族たちの苦しみを彼等は一秒でも考えたことがあるのか?

レイチェル・レビンのように結婚して子供までもうけた中高年男性が突然女装して自分は女だと言い始めた時の、奥さんや子供たの苦しみはどれほどだったことだろう。私なら耐えられない。

夫なら離婚すればいい。でも息子や娘だったらどうする。親だったらどうするのだ?

トランスジェンダリズムは本当に社会を破壊する恐ろしいカルト思想である。


5 responses to トランスジェンダーの子供を持つ二人の親の対照的な意見

よもぎねこ1 year ago

 ワタシは猫の避妊手術だって受けさせるのがつらくて、長々躊躇った挙句、子猫が6匹生まれてしまいました。
 猫でもこれなのに、我が子なら気が狂うでしょう。

ReplyEdit
    苺畑カカシ1 year ago

    猫の場合は必要ですけど、それだって可哀そうですよね。それで子猫ちゃんたちは貰い手があったのでしょうね。よもぎねこさんのことだから、ちゃんとしたおうちを探してあげたのでしょう。

    私がアメリカでホームステイした家で仔犬が何匹も生まれその仔たちが何時も私の後ろをついてきてとても可愛かったのですが、そのまま飼うわけにもいかず、広告を出して養子先をみつけ次々にもらわれて行きました。

    まだ子供が自分で子供を作りたいかどうかという選択肢を理解できないうちに、その機能を奪ってしまうなんて人の子の親とは思えません。子供の精神状態が不安定ならその治療は無論すべきですが、一生取り返しのつかない措置を受けさせるなんてあり得ないですよ。しかも放っておけば80%以上直る確率があるのですから。

    ReplyEdit
苺畑カカシ1 year ago

自分の過去のエントリーを読んでいたら、子供の性転換の話を私が最初にとりあげたのが2012年だった。その時、最近そういうことをする親が増えているらしいと書いているので、当時から始まったとしてもまだたかだか10年ちょっと。ちょうどアメリカのトランスリアリティースター、ジャズ・ジェニングが育つ時期。

当時は今みたいにそういう子供の数は多くなかったので、上記の母親がいうような「何十年にもわたる数々のデータ」など存在していないことがわかるはず。もし彼女が医者からそういう話をきいているなら、彼女は騙されているということになる。

自分の子供の一生を変えてしまう治療を受けるのなら、もう少しその危険性について調べるべきなのではないか?何故医者のいうことをそのまま鵜呑みにして他の人の意見を聞かないのだ?何をそんなに先急ぐことがあるのだろうか?

ReplyEdit
よもぎねこ1 year ago

 性違和感に苦しむからホルモン治療や性適合手術が絶対必要と言う理論は、性自認だけで性別変更を認めろと言う話とは完全に矛盾します。

 性自認だけで性別を変えられるぐらいなら、子供が成長してから自分の性自認で性別を変更すれば済む話です。 手術やホルモン治療なんて全く必要ないはずです。

 逆に手術やホルモン治療をしないと子供でも自殺するほど苦しいのであれば、成人が手術やホルモン治療なしで性別変更なんてありえません。
 
 トランスジェンダーと名乗る連中の言説には全くの整合性がありません。

 

ReplyEdit
    苺畑カカシ1 year ago

    全くその通りですね。特例法から手術要件を失くせと騒ぐ同じひとたちが、子供の性転換は必要不可欠だと大騒ぎする。まったく矛盾しています。

    ReplyEdit

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *