去年の12月、性別を自認しさえすれば性別を変えられるという悪法を通したスコットランドで、二人の女性を強姦した男が裁判中に女性自認を言い出し、女子刑務所での受刑を望んでいることが話題となった。

去年スコットランドで性別変更改定案(gender recognition reform (GRR) bill)が通る際、刑務所における囚人の収容はどうなるのかが激しく討論された。現在、スコットランド刑務所(Scotoland Prison Service, SPS)の方針では、すでに受刑中の囚人の性転換を認めている。しかしGRR推進派は、異性施設への転送はその危険度によってその都度審議されており、性自認が女性だからといって自動的に男子囚人が女子施設に移されるなどということはないと主張していた。

しかし事実上のセルフID法が通った途端、有罪判決後、連続強姦魔のイスラ・ブライソンはコーントン女子刑務所に配送された。GRRに反対していた保守派議員や一般市民が懸念した通りのことが起きたのである。

この出来事にGRR反対派や一般市民の間から怒りの声が上がった。国連の役員からも警告されるなど、非難囂々であった。これは不味いと思ったのか、二コラ・スタージョン、スコットランス首相は直ちにブライソンを男子刑務所に転送。最初からブライソンが女子刑務所に収容される計画はなかったかのようにふるまった。(翻訳DeepL)

ブライソン容疑者が判決に先立ち火曜日に女性刑務所に移送されたという報道がなされ、政治や運動の領域で怒りの声が上がったことを受け、同首相は木曜日に、「短期的にも長期的にも」ブライソンが女性刑務所に収監されることはないとMSPに述べた。

スタージョンは、トランス女性が女性にとって固有の脅威となることを「不注意にも」示唆しないことが重要であると強調した。

木曜日に行われたスコットランド保守党のダグラス・ロス党首の第一問答で、この問題について繰り返し追及されたスタージョンは、強姦犯を女性刑務所に収監することは不可能であることに同意すると述べた。

この件は、スコットランド刑務所サービスの運営上の問題であることを強調し、「スコットランド刑務所サービスは、この囚人をコーントンベールに収監しないという決定を実行に移しているところである」と付け加えた。

囚人がどの刑務所に収容されるかはSPSに決定権があり、普段は首相が口出しをするようなことはない。しかし今回の件はGRR決定直後(イギリス政府に阻止されたとはいうものの)に起きたことから世界中から注目を浴びていた。このままブライソンを女子刑務所に送り込んだら、世界中から非難囂々の声を浴びせられることは間違いないことから、スタージョン首相はあわてて応急措置を取ったのである。

この措置に関してかねてから女性自認の男を女子刑務所に送っても全く問題はないと言い張っているツイッタラー真音@maonnoteのツイートが回って来て私は腸が煮えくり返った。強調はカカシ。

真音@maonnote

性別移行したレイプ犯を女性刑務所に収容するか問題についてGRRを通したニコラ・スタージョンは「懸念は理解できる」とし女性刑務所に送致しないという当局の決定を報告。GRR賛成のレイプクライシスセンターも「それはない」と。なぜならこれ「セルフID法」とは別問題だから。そこを混同するのがデマ屋

トランスの人をどの刑務所に送致するかは法律ではなく、当局の内規による。2014年くらいからトランス性の収容者については法的性別に関わらず身体の状態や、他の女性収容者の安全に関するリスクも当然考慮して収容先を決定している。法的性別に関わらず全てのケースでリスクアセスメントがされるので、法的性別に関する「セルフID法」は刑務所の処置と関係ない。スコットランド議会でもUK議会の女性と平等委員会の議論でも、そこを混同して「女性刑務所にレイピストを送る気か!?」という保守派のデマが散々引っ掻き回してきた。当然彼らは無関係なのを承知でわざとやっている。

セルフID法がすでに通ったNZでも刑務所での処遇は別の規定による。NZでは女性に対する性犯罪者は性別移行の事実に関わらず女性施設には送致しないルールがあるそう。刑務所を持ち出して法的性別の「セルフID法」に反対するのはデマ屋だというのはそういうこと。

SPSは囚人がGRC(性転換証明書)を持っているかどうかに関わらず、その都度ケースバイケースで危険性を審議して収容先を決めているとしているが、実際SPSが何を基準に危険性を審議しているのか不透明である。GRCをもっているだけでは転送は出来なくても、GRCを持っているということが審議に全く影響を及ぼさないという保証はどこにもない。事実二人の未成年を強姦したKatie Dolatowski という小児性犯罪者が女子施設に送られているのだ。なにがリスクアセスメントだ!

だから「セルフIDと刑務所の措置とは関係ない」などと真音ごときが断言する根拠はどこにもないのである。

第一、もしセルフIDによって女子施設に収容されることはないというのが真実であるならば、なぜ裁判中に女性自認を言い出し、まだGRCすら取得していないブライソンが早々に女子収容所に送られたのだ?もしスタージョン首相が中にはいらなかったら、ブライソンはどちらの収容所におくられるはずだったのだ?

ところで、スコットランドでは、女性刑務所に収容されているトランスジェンダーの数がイングランドとウェールズの合計よりも多く、受刑者の半数が有罪判決を受けた後に移行を始めたという事実もある。セルフIDが収容所と無関係なら、なぜスコットランドの男子受刑者はこうも女性になりたがるんだろうね。

真音はニュージーランドの例を上げてセルフIDと刑務所の件は無関係だといいはるが、それをいうなら、すでにセルフIDを認めてるアメリカのニュージャージーやカリフォルニアの刑務所では、女性自認の性犯罪者が女子刑務所で女子受刑者が強姦し、二人の女性が妊娠するという事件が起きている事実はどうするのか? この事件については私が真音に直接記事を送ってやったので知らないとは言わせない。

ま、平気な顔して嘘がつけるのがトランスジェンダー活動家の性質ではあるが。

さて、話はちょっとずれるが、スコットランドやイギリスの刑務所が、その本人の法律的性別を無視して、危険度によって男女どちらの刑務所に送り組むかを決定してるのはおかしいと思う。実際そうであるかどうかではなく、それこそ差別ではないのか?

法律上男性か女性かがはっきりしている個人を法律上の性別で扱わないのはおかしい。身体的にどちらであろうと、どんな犯罪を犯したであろうと、個人の人権は尊重されるべきだ。

例えば生得的女性が鉈で数人の男女を滅多打ちにして惨殺したとしよう。彼女は危険人物だから独房に収容されるというのは理解できるが、彼女を男子収容所に収容しようなどということにはならないはず。だったらいくら身体が男でも合法に女性の囚人を男子施設に収容するのはおかしいではないか?あきらかなトランスジェンダー差別ではないか?

法治国家なら都合によって法律を無視してもいいという態度をとるべきではない。法律は一律に施行されるべきだ。だからこそ悪い法律は通してはいけないのである。


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