最近私がトランスジェンダーについて、ちょっと乱暴な言い方をしたので、反トランスジェンダリズムの人たちからもちょっと批判された。特に弁護士の滝本太郎氏から、私がトランスジェンダーは全人口の1%にも満たないのだから、社会に受け入れられたいと思うなら、社会への理解を促すか社会を権力と金で弾圧するしかないと言う内容のツイートに対して「あかん、あかん」と叱られた。滝本氏がまずいと思ったツイートはこれ。

キモイのはあんたらなんだよ。あんたらが存在出来るのは一般人があんたらの存在を黙認してきたからに過ぎない。出過ぎた真似をせずに今までみたいに大人しく世間の片隅でこっそり埋没していればだれも文句などいわなかったのに。男女の区別が一瞥でつかないのはあんたら変態だけなんだよ。

その後、私が1%と言ったことに対して滝本氏は、

>1%ーあんたらの非常識 1%の人の非常識ではなく、トランスジェンダリズム論者(女性として遇せよ、性別変更を)の非常識なんです。1%中には反対する人も多々いるんです。訂正を。アカンです。

と言って来た。私はこの1%にはGIDの人のことは含まれていないと説明すると、

1%に続けてご自身は書いていますから、それは無理な説明です。なんとかご検討ください。

それで一応、私の言う1%にはGIDの人は含まれていないというツイートをしたが、その後色々考えてみて、いや、この1%にはGIDの人も含まれている、滝本氏の解釈は正しいことに気付いた。そして私は滝本氏がそれはまずいと思った理由は十分に理解できるが、やはり私の最初の提言を撤回する気はない。何故そう思うのかここで説明したいと思う。

少数派が多数派社会で生き延びる方法は限られている

まずマイノリティーというのは少数派、つまり社会のなかで人口が少ないひとたちのことをさす。

社会がこれらの少数派をどう扱うかは、その比率や彼らの社会への影響度が関係してくる。少数派が全体の30%くらいだと、彼らの人権をやたらに侵害したりすれば内戦にもつながりかねないので、そんなことは出来ない。だがその比率が10%未満であれば、多数派が理不尽な少数派弾圧をしたとしても、少数派にはどうすることもできない。

では少数派は常に多数派の独裁に甘んじなければならないのかといえば、無論そんなことはない。だが先ずここで少数派が多数派社会で生き延びるいくつかの選択肢をかかげてみよう。

多数派の独裁を受け入れ多少の犠牲を甘んじながら個人的な利益を求めるやり方

これは昔ロシアで少数民族のユダヤ教徒が、ロシア帝国の独裁に甘んじながらも、静かに自分らなりの生活を支えていたことや、新しいところではアメリカ社会で黒人たちが多数派の決めた不公平な法律のなかで差別を受けながらも、それなりの生活をしていたことなどがそれである。ここで少数派が安全に暮らせるかどうかは如何に多数派からの否定的な注意を引かずに済むかということにかかっている。屋根の上のバイオリン弾きのなかでも、「ロシア皇帝が我々のことを忘れててくれますように」といったセリフが出てくることからもそれは理解できるだろう。

圧倒的な武力と権力で多数派を弾圧するやりかた

これは昔の植民地政策や南アフリカのアパルトヘイトなどが典型だ。少数派でも圧倒的な武力と権力を持っていれば国民の大多数を制圧することが出来る。無論少数派の間からも多数派と手を組んだ方が自分らの得になると思う人間を協力者についる必要があることは言うまでもない。しかしこの場合、多数派の平民たちから謀反や反逆が起きないように常に厳しい抑圧をし、支配者の権力を誇示し続ける必要がある。弱いと思われたら数では勝てないからである。

多数派の理解と協力を得て平等な市民として認めらるやりかた

言うまでもなくこれが一番理想的な形であり、西側の自由諸国(日本も含む)は往々にしてこのスタイルである。しかし少数派がこの平等な市民権を得るまでには時間がかかった。1960年代の公民権運動で黒人活動家たちが暴力に訴えず、多数派の白人たちの良心に訴え共感と理解を得たからこそ勝ち得た権利である。現在アメリカ社会で東洋人が比較的高く評価されているのも、東洋人たちが町に繰り出してデモ行進をしたからではなく、教養を深め品行方正な態度で社会に貢献する市民であると認められたからだ。

少数派の権利は絶対ではない

自由社会で少数派の権利が守られるのは、社会全体が多数派の独裁は悪いことであると納得しているからで、多数派の気持ち次第で少数派が弾圧されることがないように法律が制定されているのだ。

しかし、もしこの少数派集団が社会にとって非常な悪影響を及ぼすと考えられたらどういうことになるだろうか?

我々は外国人でも極力平等に扱うべきだとは考えているが、特定の国からの訪問者が日本国内に多大なる脅威を及ぼすとされれば、その人たちを他の人たちと一緒に扱うことはできなくなる。それで○○国からの国民は入国禁止となるのはコロナ禍の日本社会で十分に体験したはずだ。

また信仰の自由が保障されているにもかかわらず、特定のカルトは危険だという風潮が高まると、途端にその宗教団体を解散させるべきだなどという意見が出てくるのも、いかに少数派の権利が多数派世論に影響されるかを物語っている。

少数派としてのトランスジェンダーの立場

日本社会では同性愛者やトランスとのバランスが取れていた

さてそれでは、現在のトランスジェンダーと言われるひとたちの立場はどのようなものだろうか?

ここでトランスジェンダーには次の人々が含まれることをはっきりさせておく。

  • トランスセクシュアル:実際に性同一性障害といういわゆるGIDという失陥を持ち、ホルモン治療や整形手術を受けて異性として埋没して生きている人々。
  • トランスベスタイト:単なる異性装趣味の人々で、日本ではおもにオネエと呼ばれている。
  • オートガイネフィリア:主に男性で女性の恰好をすることで性的に興奮する人たち。性指向は女性。
  • 迷える人々:ネットなどの影響で自分はGIDだと思い込まされている、他の精神疾患を持っている人々

今ままで日本社会がオネエやトランスセクシュアルに寛大だった理由は、彼らが他人に迷惑をかけず、普通の一般市民として社会に融和していたからだ。時として女性と見紛う容貌の男性が女子施設をつかうことがあるだろうことは察していても、その人たちが女性に脅威を与えない限り女性達は黙認していた。

圧倒的な武力と権力で多数派を弾圧するやりかたを選んだトランスジェンダー活動家

ところが最近、トランスジェンダー活動家(TRA)なる人々が、この日本社会のバランスを崩そうと企み始めた。彼らはどう見ても女性には見えないホルモン治療も整形手術も受けていないような、ただの女装男子を女性として受け入れろといいはじめたのだ。性違和を感じている青少年に危険な性転換をうけろと薦め、年端もいかない幼稚園児や小学生にまで不適切な性教育を始めたのだ。

そしてそのやり方は一般社会への理解と寛容を求めるものではなく、地方政府などに働きかけ一般市民が見ていないところでこそこそと法律を作ってしまうものだった。埼玉県や東京都のいくつかの区では、すでにLGBT差別禁止法などを作り、男女トイレを無理やり共同にしたり、銭湯での女湯を女装男子への開放を促すようになった。ソーシャルメディアでは女装男たちが女子トイレや女湯で自撮りをする写真がいくらもあげられ、あたかもそれが普通に受け入れられているかのように既成事実をつくるようになってきたのだ。

こうした運動は女性及び日本社会全体に多大なる脅威をもたらすにも拘わらず、女性達が苦情をいえば、ヘイターだ差別者だと言ってネットで叩き、実際に女子のみのイベントに女装男たちが押しかけ裁判沙汰にするなどの横暴が見られるようになった。

明らかにTRAは社会への理解ではなく、権力と暴力を使って社会を弾圧するやり方を選んだのである。

私が1%をもちだしたわけ

私がトランスジェンダーなど人口の1%にも及ばないと言った理由は、一般人がTRAの横暴に気付き、TRAが社会に多大なる脅威を及ぼすと判断した場合、彼らの圧倒的に少ない人口では社会に太刀打ちはできないという意味である。

TRAはそのことを十分に承知しているからこそ、こっそりと色々な法律を通してしまって、後になって一般人が苦情を言えないようにしようと言う魂胆なのだ。

今の日本人はまだ彼らの陰謀を知らない。だが、あちこちの地区でおかしな法律がまかり通るようになり、女子施設にいた男性を通報した女性が逮捕されるようになったり、子供たちへのおかしな性教育が行われるようになり、それを保護者が知った時には、トランスジェンダー全体へのすさまじいバックラッシュが起きるであろう。非常に不本意ではあるが、そうなったとき巻き添えとしてコラテラルダメ―ジとなるのがトランスセクシュアルやオネエたちなのである。

だからトランスセクシュアルやオネエさんたちこそが、トランスジェンダーの横暴に立ち向かう必要がある。なぜならバックラッシュが起きて一番被害を受けるのはこうした当事者の人たちなのだから。


6 responses to マイノリティーが社会で安全に存在できる方法は限られている

大一番1 year ago

そういう意味で1%を出したのですね。
Twitterの文字制限では伝わりにくいです。少数でも権力を手にしてしまえば横暴を働けるので、何にせよ特例法は廃止にするべきだと思います。
これは差別ではなく、正常に戻すだけ。なぜなら性別変更は不可能だからです。
ある意味彼らの実態を知らず、温情といい加減は判断をしたのが特例法だと思って反省しています。
思えばトランスが取り上げられるようになった時、同じ性的少数者のレズビアン女性やトランス男性の意見をもっと聞くべきでした。
レズビアン界隈では昔から彼らに被害受けていた社会の縮図があったのに、何故男の意見を鵜呑みにしたのかと思うと悔しいです。

私自身はトランス女性に加害はされていません。が

>時として女性と見紛う容貌の男性が女子施設をつかうことがあるだろうことは察していても、その人たちが女性に脅威を与えない限り女性達は黙認していた。

が上記のような場面に遭遇した人は、それだけで加害されたのだと今は思います。
性別変更容認はしません
これは同性愛否定ではありません。
恐怖で言えなかった、言ってはいけなかったなど女性の苦役の上にしか成り立たない事は断固反対です

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    苺畑カカシ1 year ago

    第一番さん、コメントありがとうございます。

    私は欧米でトランス活動家たちがどういう手段で自分らに都合のいい法律をどんどん通してしまったかを見てきました。日本も全くそれと同じやり方で、どんどんTRAやLGTBQ+界隈に腐敗させられているかを見ると本当に腹が立ちます。

    昔は同性愛が違法であった欧米諸国でも、それを言うなら現在でも同性愛は極刑というイスラム圏の国々にすら同性愛者も異性装者も存在していました。

    違法であるはずの行為をしている彼等が一般市民と平和共存できていたのは、彼らは自分らが置かれている立場を理解していたからです。一般市民は彼らの存在を知っていて見て見ぬふりをしていました。世の中には風変りな人がいる、でも自分には関係ない。そう思われていたからこそ彼らは安全だったのです。

    特例法が通ってしまったのも、ほとんどの人がGIDなんて無害でごく一部の人たちだけで自分には関係ないと思っていたからでしょう。でも実際はそうじゃなかった。これはセルフIDへの第一歩であり、そのうち法律を緩和して意味のないものにして、自分が女だと言いさえすればすべての女性空間に侵入することが出来るようにするための、女装男たちの陰謀だったのです。

    私はそうと知っていたから昔から反対だったし、今も廃止すべきだと思っています。

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名無しの権兵衛1 year ago

私は、女装が趣味という会社経営者の方を知っていますが、常識的な人物で、自分の趣味は家族にも話さず、「私のようなオッサンが女装した姿を気持ち悪いと思うのは当然です」と女装したいときは、女装クラブへ行って女装を楽しんでいるのだそうです。
同性愛でも女装でもSMでも赤ちゃんプレーでも、この会社経営者のように、専用の場所へ行って、同類の仲間同士で楽しんでいるだけなら実害はありませんし、誰にも迷惑はかかりません。
人畜無害な存在だからこそ、一般人は、そうした人達の存在も否定せず、「お好きにどうぞ。ただし同類の仲間同士で、我々の目の届かない所で楽しんでね」と黙認してきました。ある種の棲み分けですね。
お互いの空間を尊重して、お互いの空間を侵さない。実害がない限りは、距離を置いて余計な干渉をしない。
うまく棲み分けることで、バランスを保って共存してきました。
そうした棲み分けによる共存を壊す事態が進行しているように見えます。これによって、一般人はおろか、今まで平和的に共存してきた同性愛者やトランスジェンダー、様々な性癖を持つ人達が、危険視され、敬遠されるようになるでしょうし、すでにそれは起きています。マスコミは、一部の活動家の特定意見しか取り上げませんが、そうした活動家とは正反対の意見を持つ同性愛者やトランスジェンダーの意見は無視していますが、これは悪質な世論誘導ではないでしょうか?

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    苺畑カカシ1 year ago

    まさしくすみわけですよね。これはどんな社会でも存在しており、他の人も知っているけど、自分に迷惑をかけないでくれればそれでいいと黙認してきたのです。世の中はそれで回っていた。そのひっそりと仲間同士で楽しんで来た趣味を主流にし、それが普通だと認めろ言い始めたことが問題。結局迷惑なのは自分らだけで楽しんでいた少数派ですよ。

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よもぎねこ1 year ago

 倫理・道徳だけを言えば、10%だろとが1%だろうが0.001%だろうが、少数派の権利を侵害してはならないのです。
 しかし少数派の権利を守る為に、多数派の権利を侵害してよいはずもないのです。
 
 女子施設の問題を言えば、人口比では0.1%もいないと思われるトランスジェンダーの自尊心を守る為に、人口の半数を占める女性が、性犯罪の危険にさらされるのは、問題でしょう?
 
 生活の便宜を言えば、人工肛門の人が使えるトイレは限られているし、目の見えない人が街中でトイレを探すのだって大変なのです。

 でもそういう少数派への配慮も満足にされていない状況で、何で僅少なトランスジェンダーの為に、人口の半数が性犯罪の危険にさらされなければならないのか?
 何でそこまでトランスジェンダーを優遇する必要があるのか?
 全然納得できないのです。

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    苺畑カカシ1 year ago

    もちろん少数派だから差別していいとか無視していいとかはいいませんが、社会がすべての少数派に同じように配慮できるのかといったらそれは無理。もっと苦労している障碍者の人はいくらでもいるし、まずはそういう人たちの救済が優先されるべきで、身体に異常もない健康体の人の精神状態まで社会が配慮しなきゃいけないということが納得いきません。彼らのもとめるものは誰よりも優遇される特権階級になることです。

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