The Hillに載ったリード・ウイルソン著のこの記事、せっかくのLGBT月間が激化するLGBTヘイトで台無しになっているという内容。もし最近LGBTに対して一般人の間ですくなからず敵意が生じているという話なら、昨今のLGBTの行動を見ていれば、さもあらんと思うところはある。

先週の土曜日、31人の白人至上主義とされるペイトリオットフロント(愛国者前線)というグループの31人がアイダホで行われていたプライドイベントを邪魔しようとしたとして逮捕された。しかし彼らがそういうグループのメンバーだったということ以外には、一体彼らが何を計画していたのか、どんな暴力沙汰を起こすつもりだったのか、そしてそれを現場の警察は何故知ることができたのか、詳細はかなり不明である。

ウイルソンはこの事件に加えて、時をほぼ同じくして、右翼団体のプラウドボーイズがカリフォルニアの図書館で行われていた子供向けのドラアグクィーンストーリーアワーの邪魔に入ったことや、アイダホやテキサスのバプティスト教会の牧師たちがゲイを処刑すべきだなどと発言したビデオが拡散されたこと、そしてソルトレイクシティでプライド祭りに参加してた三人が襲われたり、他でもプライドの旗がやぶられたりした事件をあげて、LGBTへの暴力が激化していると証明したいようだ。

LGBT月間になってから、毎日のようにLGBTによる子供への洗脳や性的セクハラなどを見せつけられてきてる一般庶民からすると、この程度の「暴力」で済んでるなら幸運だと思うべきだろう。

テキサスのゲイバーでは家族ぐるみのイベントで、ケバケバしい淫乱な服装のドラアグたちが子供たちの前で踊り、紐の下着に子供たちにおひねりをねじ込ませたり、パレードでは子供も観ている前で、尻丸出しの男たちが、サドマゾの演技をしてみせたり、クリスティーナ・アギュレラの出演したコンサートでは、彼女が大型ペニスの模型を付けて歌ったりした。

こんなイベントが毎日のように繰り返され、それがテレビやソーシャルメディアでいくつも公開されており、我々一般市民は観たくもないのに無理やり目に入ってくるのだ。こんなことをしていてLGBTの評判が上がると思うのか?

こうした暴力の激化は、ウイルソンにいわせると、昔は同性結婚に反対していた右翼保守活動家たちが、同性婚が70%の市民に受け入れられている今(この数字はかなり怪しいと思うが)、その敵意の矛先をトランスジェンダーに向け始めたのが原因だという。

だが、それは話が逆さまだ。

同性婚推進運動をしていたLGB活動家たちは、同性婚の合法化によって成功した自分らの活動が終わりを告げるのをよしとしなかった。だから彼らは次の活動の目的を探す必要があったのだ。それがトランスジェンダー理論というわけ。なにせ常に被差別者の味方ということにしておかないと活動は資金を集められなくなるから。

しかしどれほど強く同性婚に反対していた我々でも、最高裁が合法と認めた以上もうどうしようもないと諦めている。それに、同性婚は直接一般市民の生活には影響がない。長い目でみれば社会への悪影響は顕著だが、それでも今すぐどうということではない。それにくらべてトランスジェンダリズムはそんな呑気なことは言ってられない。

国中の保守派の議会はトランスの人々が自認に合ったほうのトイレを使うことを禁じ、トランスが女子や女性のスポーツに参加するのを禁じる法律を次々に通している。州によっては議会と知事と協力して未成年のトランスジェンダー肯定医療を阻止しようとしている。

ウイルソンは、全国各地でこのような法律が通らなければならないほど、事態がおかしな方向に向かっているのだということが理解できないらしい。ウイルソンは共和党は同性結婚を国民を分断する問題として利用したのと同じように、トランスジェンダリズムを新しい分断問題として利用しようとしているという。そして共和党は恐怖心を使っているというのだ。

トランスジェンダーに関連付けられる恐怖と暴力は、かつてゲイやレズビアンに向けられて使われた侮蔑語がつかわれている。

例えばどんな侮蔑語?まさかQueer(クィア)じゃないだろうな。もしそうなら、その言葉を使っているのは共和党ではなくてLGBTQ+活動家たちである。かつては同性愛者たちを指す侮蔑語だったクィアを文字通り変態という意味で使って、変態的性癖を正常化しようとしているのはLGBTQの活動家たちではないか?

トランスジェンダーに向けられる攻撃は同性結婚推進者たちに向けられた攻撃とやり方が同じだという批判は、実はウイルソンこそ左翼活動家たちの手の内を明かしてしまっている。我々同性結婚反対派は、一旦同性婚が合法となれば、次はもっと過激な形の運動が起きると警告してきた。

同性婚活動家たちの目的は同性婚を合法とすることにあったのではなく、それを踏み台としてトランスジェンダーやペドフィリアのような変態性癖を正常化することにあったのだ。しかし彼らの今度の活動は同性婚よりずっと危険であり、すべての人に悪影響を及ぼす。

ウイルソンはトランスジェンダーやクィアへの反発はQAnonカルトの陰謀論と似ているという。保守派はいかにも民主党やメディアが子供たちを性奴隷として売買しているという嘘を広めていると語る。

陰謀論というのは事実に基づかない論理だが、実際に幼稚園や小学校でドラアグクィーンが性的に過激な表現のポルノ書を読んでいることや、子供たちの前で性的描写をするような踊りをして、こどもたちを手懐けていることは陰謀論でもなんでもない事実だ。

そしてウイルソンはLGBTQに反対する人たちのなかには、トランプ支持者で1月6日の集会に参加した人も含まれると、あたかも我々をテロリストのように言う。しかしそれなら、トランス活動家の多くが本当のテロリストであるANTIFAと密接な関係にあり、民主党の庇護のもとに悪質な暴力行為を繰り返していることをどう考えるのだ?

トランスジェンダリズムの実態を暴露したツイッター主の住所を晒し、爆弾を送り込むと脅迫している奴らのことを批判せずに、プライドマーチに抗議デモに出かけた右翼グループのことだけ批判するのは片手落ちではないのか?暴力行為の話をするならTRA/ANTIFAの方がよっぽども暴力的である。

ウイルソンはLGBTQに対する暴力が昨今激増しているというが、私はそんなことは信じない。いや、たとえ多少増えていたとしても、TRAの社会に対する暴力、そして実際にTRAを批判する人たちへの暴力、女性への暴力に比べたら取るに足りないものだ。

ただLGBTQ+αへの敵意が高まっているというのは本当だろう。彼らのやっていることを見ていたら、普通の神経を持っている人なら敵意以外の何を感じろというのだ?

今のところLGBTへの暴力は激増してはいない。しかし、いったい何時まで我々は彼らの横暴に耐えられるだろうか?暴力を振るっていないのに振るっているといつまでも責められたら、本気で暴力を振るおうという奴らが出てくるかもしれない。

もしアメリカに白人至上主義などというものの台頭があるとしたら、それはLGBTや批判的人種論理活動の賜物であると言えるだろう。


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