先日最高裁のブレット・カバノーの自宅付近でニコラス・ジョン・ロスキ(26歳)という男が逮捕された。男は左翼中絶推進派で連邦政府による中絶合法判決を覆す方に票を投じそうなカバノー判事の命を狙ったものである。下記はヤフーニュースより。

アメリカ連邦最高裁の保守派判事の自宅近くで凶器を持った男が逮捕されました。人工妊娠中絶や銃規制を巡る保守系判事の判断に腹を立てたことが動機とみられています。  

ワシントンポストは8日、東部メリーランド州にある連邦最高裁のカバノー判事の自宅近くで銃やナイフを持った男(26)が逮捕されたと報じました。  

連邦最高裁では近く、人工妊娠中絶などを巡る重要な判断が下される見通しで、多数派を占めるカバノー氏ら保守系判事は中絶の権利を制限し、銃の規制強化には反対の立場を示すとみられています。  男はこうした保守系判事の判断に腹を立てていたとされ、警察に対して「判事を殺して自殺するつもりだった」などと供述しているということです。  

ホワイトハウスのジャンピエール報道官は「我々の社会には、判事を脅かす暴力や計画の居場所はない」と強く非難しています。

そして今度はRuth Sent Us(ルースの使者の意味)という過激派中絶推進派グループがもう一人の保守派判事、エイミー・コーニー・バレット判事の子どもたちを狙っていることを示唆するツイートをした。

(ルースの使者)はツイッターで写真を使いバレットが所属する教会の名前、バレットの子どもたちが通う学校の名前を出し「怒りの声」を使ってこれらの場所で抗議するよう扇動した。

写真にはさらに今後毎週木曜日の夜にデモを行うと書かれている。このツイートは「Duty to Warn(警告する義務)」という反トランプ派のグループによるバレットの発言「法のキャリアは目的を果たすための手段だ。そしてその目的とは神の王国を建設することだ」を掲げたツイートへの返答だった。

実はカバノー判事の自宅の住所も、このルースの使者たちによって暴露されたものだった。今回の事件でホワイトハウスのジャンピエール報道官が男の行為を批判する声明を出しているとはいうものの、カバノー判事の自宅前でデモが行われた時に、先のジェン・サキ報道官はデモが平和的なら構わないと全く批判しようとしなかった。判事の自宅前でのデモは憲法違反であるにも関わらずである。

アメリカではどこでも好き勝手にデモをしても良いわけではない。もし彼らが判事の家族を脅迫するために教会や学校の前でデモをするというのであれば、FBIは抗議者が集まった時点で全員逮捕し長期にわたって拘留すべきである。いや、集まるのを待つまでもない。「ジェーンの復讐」のメンバーをかたっぱしから逮捕し、殺人や誘拐の陰謀を企んだとして思い刑に処してほしい。こんなことは許されてはならない。

判事たちへの暴力や脅迫を現政権が許すというのであれば、アメリカは到底民主主義とは言えなくなる。アメリカの三権分立は崩壊し、バイデン政権の独裁が成立してしまうのだ。

過激派中絶推進派に狙われているのは判事たちだけではない。ニューヨークのPregnent Crisis Centerと呼ばれる望まない妊娠をした女性達を救う妊婦救済センターで先週放火が起きた。そしてそこには「ジェーンがここに居た」という落書きが残されていた。またノースカロライナのシャーロッテ市でも同じく妊婦救済センターが放火され窓ガラスが割られるなどの被害があった。そこには「もし中絶が安全でないなら、お前たちも安全ではいられない」という落書きが赤いペンキで残されていた。

テキサスやウイスコンシンやワシントン州の救済センターも次々に襲われ、その都度、同じ内容の落書きがのこされていた。これらの攻撃は「ジェーンズリベンジ(ジェーンの復讐」という左翼過激派テロ団体の仕業と思われる。ジェーンというのは中絶が違法だった時代に闇で中絶を行っていた「ジェーンズコレクティブ」という組織の名前から取ったものと思われる。

彼らは妊婦救済センターが望まない妊娠をした女性達に中絶以外の選択肢を教え、養子縁組など色々援助する施設である。中絶を考える女性達の気を変えさせようとするこの施設など、中絶以外に解決策はないと考える過激派の団体にとっては宿敵なのである。

幸い、今のところこれらの攻撃で怪我人は出ていないが、過激派は建物の中に火炎瓶を投げ入れるなどの攻撃をしており、放火による物的損害は多大なるものである。

しかも彼らの攻撃はまだ始まったばかりだ。「ジェーンの復讐」はグループの地元ウイスコンシンのリンカーンジャーナルスター紙の記者宛てに今後も攻撃を繰り返すと予告の手紙を送っている。

これは単なる意見の違いではない。我々は文字通り命を懸けて闘かっているのだ。我々は殺され服従させられるのを黙って見ているつもりはない。

さらにジェーンは中絶を思いとどまらせようとする「反選択組織」は偽情報を妊婦たちに与えているとして、30日以内に解散させろと要求している。

アメリカ議会は一月六日の議事堂乱入などというどうでもいいことの公聴会などやってないで、この危険なテロ組織を摘発すべくFBIに捜査させるべきである。これらの組織は、たった数時間議事堂を歩き回った人たちなんかよりもよっぽども危険な組織である。

妊娠中絶には賛否両論あるだろう。だが立場の違う人間を殺して良いということにはならない。大昔に中絶施設の医師を殺した右翼のアホが居たが、右翼保守は彼を強く糾弾した。左翼たちもこの過激なグループを糾弾するだろうか?それともBLMの時にように奨励するのだろうか?

なんとなく答えは解るけどね。


1 response to 過激中絶推進派による最高裁判事たちやその家族を狙った暗殺計画、及び妊婦救済施設へのテロ攻撃

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *