後日談があるので最後参照!

わが実母は今年87歳である。30歳過ぎて免許証を取ってから50年以上ずっと車生活を送ってきた。しかし歳も歳であり、腰の手術をしたりなんだかんだで入退院を繰り返し、病院へ車で行って駐車場で他の患者さんに当てて軽傷ながら怪我をさせるという人身事故を起こしたりで、周りがハラハラする出来事が多くなってきた。それで3~4年前から、近所に住んでいる妹や他の親戚たちとも相談して母に運転を諦めてもらおうと説得がはじまった。

しかし母は妹のいうことは全くきかず、母のすぐ下の弟で個人タクシーを長年やっていて80歳で免許返上した叔父から母に運転を辞めるように何度も言ってもらったが母は効く耳をもたない。母が運転出来ない時に送り迎えなどをしてくれている70代の別の叔父も母を説得したがまるで効き目なし。そうこうしているうちに母は妹に何も言わずに大して乗っても居ない車を新車に買い替えてしまった。

妹は母に激怒したが、同時にどうして80過ぎの年よりに新車を売りつけるのだとディーラーにもカンカン。とはいえ向こうも商売、ちゃんと免許証があって代金が払える人に買うなとも言えないだろう。しかし母の運動神経はかなり鈍っているようで、この新車もすぐにあちこちにぶつけたりこすったりで、運転してるより修理に出ていることの方が多い位だった。

去年の終わりごろ、母がまた車をこすって修理に出したのを利用して、妹がディーラーに車を暫く預かってもらうことにした。その時全く事情をしらない私の元に母からラインメッセージが届き、「(妹)ちゃんが私の車をもっていって返してくれない!」と言って来た。この時妹から事情を聴いて母の認知に問題が生じているなと悟った。母は自分で車を修理に出したことをすっかり忘れていたのである。

母は以前にうるさく言う妹を黙らせようと、自分の知り合いの若い人に車を譲るつもりだという話をしていた。母はその人にも車を譲ると約束していたので、妹はさっさとその手続きを進め、車はその知り合いに譲り、母が使っていたディーラーにも事情を話、地元の新車ディーラーシップではどこも母に車を売らないように手配をしてもらった。

これで一件落着と思いきや、数日前妹からメールで母が中古車を買ってしまったと連絡があった。新車ディーラーは扱ってくれないと解った母は、なんと今まで一度も買ったことのない中古車を買う手続きをひとりでやってきてしまったのだ。妹は母の行動力には感心すると呆れていた。私も妹も母が免許証を返上しない限り、こういうことは起こり得るとは思っていたが、まったく油断も隙もあったものではない。

幸いにして妹が納車前に気付き車はキャンセルし代金も返金してもらえた。中古車ディーラーの人も、自分の父親が同じようなことを何回かやってその度にキャンセルするのが大変だったと言って同情してくれたそうだ。

怒った妹は母から免許証を取り上げてしまった。警察署に連絡し、母から申請があっても新しく免許証を発行しないでほしいと頼んだそうだが、警察はうけつけてくれなかったという。高齢者による運転で悲惨な事故が何件も起きているのに家族にはそれを止める手立てはないのだろうか?

苺畑家の老人は脳内外科の専門医から認知症と診断された途端に医者から直接役所に連絡が行き、DMV(車関係の役所)から連絡が来たので、こちらから出向いて返上し運転はできない身分証明書に書き換えてもらった。日本でもそういうことは出来ないのだろうかと妹に聞いてみたが、母が自分から進んで認知診断など受けに行くわけはないので、それは先ず無理とのことだった。うちの老人は自分から進んで診断に行ってくれたので助かったが。

今のところ、妹は母に嘘をついて、警察が新しく免許証を発行してくれることはないと言っているらしいが。母は行動力も情報力もあるので、いつまでその嘘が通じるかわからないとのこと。

そこまで出来るなら認知症などではないのではと思われるかもしれない。実は認知症の症状は軽い時期は家族以外は気が付かない場合が多いようだ。私も母とは同居しておらず、たまに電話で話す程度なので、その短い時間だけだと母はしっかりしているように見える。しかし、ある時母と長電話をした数日後に再び母から電話があり、数日前の電話がなかったことのように全く同じ話を始めたのを聞いて、あ~、やっぱりどっかおかしいと私も気づいた。

高齢化の進む日本では、こういう問題で悩む家庭は多くいるだろう。地域によっては車なしでは生きていけないところもある。近くに家族が居なければ買い物にも行かれないし通院も大変だ。独立心の強いひとほど運転を諦めるのは本当に大変だ。私自身今運転出来なくなったらどうすればいいのか真剣に悩む。

ともかく母がまた何かやらかさないことを祈るばかりである。

アップデート 1月18日現在。さっき妹からメールが来て、母が免許証を再発行してもらってきてしまったという。妹が実家の掃除に寄った時に母の財布を見て発見。再び免許証を取り上げて帰ってきたら、母が大激怒してメールしてきたそう。またもらいに行ってくると頑張ってるらしい。


8 responses to 87歳の実母が車の運転を諦めず苦戦する妹(アップデートあり!)

oldman11 months ago

日本では、71歳以上の高齢者は3年ごとに免許証の書き換え義務があります。75歳以上は講習予備検査(認知機能検査)を受けなければなりません。検査で75点未満だと、専門医の診断書が必要になる場合があり、認知症と診断されれば免許停止になります。
87歳でまだ免許証をお持ちとは、ある意味、すごいです。まだ認知症とまでは言えず、単に記憶力が若干減退しているだけかもしれません。
私は80歳ですが、免許証は保持しています。朝ご飯を食べたかどうか忘れることが時々ありますが、認知症とは思っていません。ちなみに、認知機能検査を2回受けましたが、84,85点でした。
お母様の車には、衝突防止などの安全装置を取り付けてあげてはいかがでしょうか。
年寄りをいじめないでください。

ReplyEdit
苺畑カカシ11 months ago

oldmanさん、コメントありがとうございます。

80歳でもoldmanさんのように認知も身体の機能もしっかりしている人はいくらでも居るので、年齢だけで一律に線を引くわけにはいきませんよね。車がなくては非常に不便な場所もありますから、むやみやたらに車を取り上げるのは酷だというのは私も十分理解しています。

母はこの間免許証の書き換えで実技テストをして受かったばかりです。ですからその認知機能検査にもちゃんと受かったということですね。私は日本のシステムは知らないので知りませんでした。

問題なのは、母はもともと運転がそれほどうまくないのです。必要に迫られて40代で運転を習ったのですが、他の人の何倍も時間をかけてやっと受かったのを覚えています。初期はしょっちゅうどこかにぶつけたりこすったりしていました。まあ初心者でしたし、日本の道は狭いので仕方ないと言えば仕方なかったのですが。

しかし妹の話だと、最近はそういう小さな事故が頻発しているというのです。先日もサイドミラーをこすって壊してしまったのですが、自分でそれをやって修理にだしていたことをすっかり忘れてしまっていました。

その前にも他人の車に当てておいて、自分は気づかずそのまま行ってしまい、当て逃げで訴えられるという事件まであったそうです。通っている病院の駐車場でバックをするときに後ろを見ず、すぐ後ろを歩いていた老齢のご婦人にあたってしまったこともあります。幸いご婦人はちょっと転んだ程度で軽傷で済みましたが、これが小さな子供だったりしたらと思うと妹も生きた心地がしなかったと申しております。

年齢が行っているというだけでなく、母の判断力にはかなり問題があると傍にいる妹はもうしております。ただ自分から認知機能検査に行くのは断固こばんでいるため、きちんとした数字はわかりません。

ReplyEdit
hiromi11 months ago

 個人的見解ですが、80代でしたら免許返納してほしいです。
(地方だと車なしでは厳しい、という事情があるので、可能であれば・・)

 私は独身で、もうすぐ80代になる両親と一緒に住んでいます。
仕事柄、時間の自由が聞くので両親の運転手を買って出ています。
 
 両親が車を運転したがる時は助手席に座りますが、運転手なみに前方を注意して見、
何かあったらとっさにハンドブレーキを引こう!と、気を緩めません。
 二人とも認知症はありませんが、
やはり老化による運転技術の低下(注意力散漫等)があり、怖いなと感じます。
 老人をいじめないでください、という先のコメントを拝見しました。
お気持ちは良くわかります。しかし、高齢者運転による事故を起こして、
最悪人を殺してしまう可能性を、子どもの側としては否定できないのです・・。
免許返納でその可能性を完全排除し、残りの人生も、心穏やかに過ごしてほしいのです。

 私も両親にさんざん言いました。
事故が起きた時「何で運転を止めさせなかったんだ!」と言われた時に、
「散々説得したけど、『大丈夫だから』と聞き入れてもらえなかった」といえば、
「なら仕方ない、大変だったね」なんて返事が来ると思う?と。

 最初はかなり反発されましたが、徐々に「世間と私に迷惑をかけては」と、
車の運転を、私に任せてくれるようになりました。
 自分で車を運転して、好きな時間にパッと気兼ねなく出かけられるのは、
大変な魅力ですが、それを捨て、不自由さを堪えてくれる両親。
とても尊敬し、感謝しています。
 
 妹さんも、ご心配ですね。
以前、新聞の読者欄の投書で、良いアイディアを見つけました。
要約は下記のとおりです。ご参考になれば幸いです。
★★★
 父は認知症ですが、運転に自信があり、
何かというと車で出かけます。家族が車のカギを隠すと激怒、
親族全員で免許返納を説得しても頑として応じません。

 身内が言ってもらちが明かない。と考え、警察に出向き、相談しました。
「認知症の父が、車を運転したがり困っています。
免許証を隠しました。父が車で出かけたら、即通報します。無免許運転で捕まえて下さい」と。
 効果はてきめんでした。出かけて数分で警察に捕まり、警官にお説教された父は、良い意味で自信を砕かれ、しぶしぶながらも免許返納に応じました。
★★★
 良い結果を、ブログで拝見できますように・・。
 
 参考になれば:その②(リンク貼りが不適切なら削除して下さい)
① https://fujinkoron.jp/articles/-/1136
② https://news.yahoo.co.jp/articles/14be932b0d04471096e8f2144450aa368483fced

ReplyEdit
    苺畑カカシ11 months ago

    hiromiさん、コメントありがとうございます。
    うちの妹も今母の免許証を取り上げてしまい、うちにも車はありません。ただ母は頭がいいので、妹を出し抜いて免許証を再発行してもらったり新車を買ってきてしまう可能性は十分にあります。

    警察署に免許再発行しないでくれと頼んだそうですが断られたそうです。無免許運転で通報するというのも策ですね。妹に話してみます。

    妹も義弟も、もし母が事故を起こして他人を傷つけた場合、どうして家族が辞めさせなかったんだと言われるだろうと心配しています。家族はみんなで説得してるんですが。

    リンク先は後で読ませていただきます。

    ReplyEdit
      苺畑カカシ11 months ago

      ダイアモンドユカイさんの体験談が妹と母の話とほぼ同じなのでびっくりしました。ぶつけたのを口実に車を修理に出す代わりに処分してしまったこと、ディーラーさんに電話して車を売らないでくれと頼んだこと、それでもお母さんが車を買おうとして断られたことなど。

      それでもうちの母はまだ諦めてませんが。皆さんやっぱり同じ苦労をしているんですね。

      ReplyEdit
hiromi11 months ago

コメントをありがとうございます。
切実かつ身近な問題なので、色々調べ、かつ考えてみました。

 数年前、一人暮らしの伯母(認知症・80代)が、
先物取引の訪問販売にひっかかり、新聞より細かい字でビッシリ書かれた
契約書と額面100万円の領収書が見つかり、大騒ぎになったことがあります。
 クーリングオフ期間もとうに過ぎていたので即、知人のツテで弁護士を頼み、
医師に「認知症で判断力の低下あり」と診断書を書いてもらい、
契約無効で全額返金させました。

 伯母は大の病院嫌いでしたが、健康診断とか持病の関係と言い聞かせて、
病院には事前に根回し。どうにか認知症検査を受けてもらい、
「今日は何日の何曜日?」等の質問と、ペーパーテストの点数で認知症の可能性を調べました(=伯母は運転免許持ちではなかったので、こういう手順を踏みました)。

 認知症検査ができるのは、精神科か脳神経内科か脳神経外科です。
精神科はお勧めしません(=伯母は「何で私が!」と激怒しました)。

 脳神経(内・外)科ではMRI撮影ができるので、
脳などに認知症の所見(海馬の萎縮等)があれば(※①)、
「認知症により運転不可」の診断書を書いてもらい、
(自主返納ではなく)免許停止や運転不可の方法はどうでしょうか(※②)。
 
【※① 認知症の疑いで受診⇒MRI撮れば必ず何か見つかる。とは限りません】
【※② 診断書持参で窓口に行っても、「返納以外ダメ」とゴネられる可能性有り】

 健康体なら脳ドッグを受けさせ、診断書をもらうなど、
とにかく診断書を書いてもらうのが第一歩かと思います。
免許停止が成功し、それでも免許無しでお出かけされたら通報。
・・という計画を考えてみました。
 
 免許がなくなったらグッと老け込むのでは?という懸念もありますが、
公道はリハビリの場ではありません。
私の場合は「人様に迷惑かけるより、親が老け込んだ方がいい」と腹を決めました。
実際は「お前が運転してくれると、楽でいいな~」になり、ホッとしています・・。
 長くなりましたが、ご参考になれば幸いです。

★★★
《追伸》
 私は、カカシさんのツイッターやブログの愛読者です。
常々、何らかの形で御礼が出来れば。と考えていました。
嬉しいお知らせがありますように・・。
✰✰✰✰

参考リンク①。(2018年の記事:前編と後編)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58686?imp=0

上記の【後編】でリンク切れの【運転適性相談窓口一覧表】は、
↓↓警察庁HP「安全運転相談窓口(旧運転適性相談窓口)↓↓です。
https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/list2.html

 

ReplyEdit
    苺畑カカシ11 months ago

    hiromiさん、色々情報をありがとうございます。いつも読んでいただきうれしいです。

    実は苺畑家にも認知症の家族が居ますが、彼の場合は自分でおかしいと気づき、自分からMRIを受けに行きました。私の方がそんなことないと呑気に思っていたほうで、しかし認知症のテストに立ち会って、自分が長年住んでる住所が言えなかった時はショックを受けました。でもお医者さんの話では、もともと頭のいい人だったから自分の衰えに気付いたのだろうと言うことでした。認知症にも色々あるので一概には言えませんが、彼はお医者に言われて素直に状況を受け入れました。認知は鈍っていても考える力はまだ残っていたので。

    しかし母の場合は絶対に認めないでしょう。先日母は腰の手術を受けた後の診察で整形外科に行き、妹も付き添ったのですが、整形の医者からも運転はもうやめた方がいいと言われても、母は医者の話はそっちのけで自分のことばかり話していたそうです。母はその後、免許証を再発行してもらい、それをまた妹に取り上げられたため、ドアにチェーンをかけて妹が実家にはいってこれないようにして締め出したそうです。妹は近所なので毎朝パートの出勤前に実家に寄って老齢の両親の様子を見に行っていたのです。年老いた父親が母からがみがみ言われるのが嫌で妹がいくら言っても妹に協力してくれないそうです。昔はもっと強い人だったんですが、まあすぐ90歳ですし、しょうがないのかも。

    妹にご紹介のリンクを教えてみます。妹ひとりで戦っているので本当に申し訳ない。私が傍に居て手助けできないのがはがゆいです。

    ReplyEdit
父の病気で母の運転諦めない件に進展あり – Scarecrow in the Strawberry Field11 months ago

[…] この間私の87歳の母が未だに運転を諦めずに妹が苦戦しているという話をしたが、その後意外な展開があった。 […]

ReplyEdit

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *