裁判は二週目に入り、昨日で検察側の証人証言が終わった。今日から弁護側の証人証言が始まった。先ずはカイル君の証言から始まったが、その話をする前に二日前の衝撃的な証言についてお話しよう。
五日目の証人の一人ゲイジ・グロスカーツ。この男はローゼンバウムを撃った後のカイル君をおいかけて襲い掛かった三人組の一人で、カイル君に腕を撃たれて負傷した。
カイル君はジョセフ・ローゼンバウムから身を守るためにローゼンバウムを撃った後、ローゼンバウムの様子を見ようと近づいたが、他の人間がカイルを追いかけ始めたので、命の危険を感じたカイルは警察のパトカーがある方向に向かって逃げ始めた。その時三人の男たちがカイル君を追いかけた。カイル君が躓いて転ぶと一人の男がカイル君をスケートボードで殴った。もう一人がカイル君の銃を取り上げようとしカイル君はその男に発砲。そこへグロスカーツがピストルを抜いて接近。
グロスガーツは左翼革命とかいう市民団体の一味で、ケノーシャ市を相手取って100万ドルの賠償金訴訟を起こしている。であるからカイル君が有罪になるかどうかで、かれの訴訟が先に進むかどうかが決まるのである。
しかしグロスガーツは自分の証言で、自分がカイル君に近づいたこと、カイル君に向かって銃を向けたこと、カイル君は自分がカイル君に銃を向けるまで発砲しなかったことなどを証言してしまった。この中でも検察側にとってもっとも決定的な打撃となったのはグロスガーツがカイル君に銃を最初に向けたという証言である。
この状況はビデオにも撮られているのだが、グロスガーツはカイル君にライフル銃を向けられ一瞬ピストルを持ったまま両腕をあげ降参するかのように見えた。その瞬間カイル君はグロスガーツに向けた銃を地面に向けた。グロスガーツの証言では、カイル君が銃に新しく弾を詰めているかのように見えたので、自分はカイル君に銃を向けたと証言している。しかしながら、カイル君はグロスガーツに銃を向けられるまで発砲しなかった。こんなはっきりした正当防衛があるだろうか?
Just putting this out there. #KyleRittenhouse did NOT carry a gun across state lines. The gun was in Wisconsin, where him & his friends went to protect the a business from arsonists & looters. HE was attacked, despite trying to help. #KyleRittenhouseTrial pic.twitter.com/niHnMNLRll
— Texas_American (@TexasAmerican3) November 1, 2021
さて、本日のカイル君の証言だが、私はカイル君は証言するべきではないと思っていた。なにしろ彼はまだ18歳。いくら事実が彼に有利だとしても、ベテラン検察官にあってはどんな風に証言を歪曲されるかわからないからだ。しかし弁護側の質問に関していえば、カイル君の証言はカイル君に同情を集めるという意味で意義のあるものだったかもしれない。
この事件が起きた直後から、メディアはカイル君を極右翼団体のメンバーで白人至上主義の過激派であるかのように言い続けて来た。17歳の少年が州境界を越えて違法にライフル銃を持って黒人を殺しにケノーシャにやってきて、乱射事件を起こしたかのように表現し続けてきたのだ。いくつものビデオで彼の発砲が明らかに正当防衛であったことがわかっても、「何故彼はそんな場所に銃を持っていたのだ!」と怒鳴り続けて来た。ケノーシャで暴動をおこして 略奪や放火をしていた奴らには何一つ批判的なことを言わなかったにも関わらずである。
しかもビッグテックは彼がオンラインで弁護士費用を募るためのゴーファンドミー口座を閉鎖。フェイスブックや他のSNSでカイル君を弁護するような書き込みはすべて削除。ともかくカイル君が白人至上主義のテロリストだというイメージを植え付けて来た。
しかし、今回の彼の証言で、カイル君が何故あの夜にケノーシャに居たのか、そしてカイル君はそこでなにをしていたのかがはっきりした。
まずカイル君が州を越えてケノーシャにやってきたと言うのも、彼は州境を隔てた車で20分というところに住んでおり、自宅は州外でも働いていたのはケノーシャだった。彼の通勤距離はカリフォルニア州内で働く私の通勤距離よりずっと短い。彼の親戚も多くケノーシャに住んでおり、州が違うとは言っても、ほんの隣町の市なのである。
また、カイル君は銃を家から持参したのではなく、ケノーシャに着いてから彼の知り合いのカーディーラーから銃を渡されている。だから未成年が銃を持って州境界を越えたという話も嘘である。
カイル君は事件が起きる前に何時間にもわたって落書きを消したり、怪我人の治療にあたったり、放火された教会や学校の消火作業にあたるなどのボランティア活動を行っていた。この状況は先日お話したデイリーコーラー誌の記者が密着取材でずっと録画していたが、今日の証言でカイルはまた自分が何をしにケノーシャに行ったのか、その詳細について語った。こんな善良な好青年が他にいるだろうか?
カイル君の証言が三人の男たちに同時に襲われたところに差し掛かった時、カイル君は沸き起こる感情に耐え切れずに泣き出してしまった。考えても見てほしい。彼はたったの17歳。回り中が燃えてるなか「あいつを捕まえろ!」「ぶっ殺せ!」と怒鳴りながら追いかけて来る暴徒たち。いくら自分を守るためとはいえ二人の命を奪ったことに関して、彼がどれだけのショックを受けたことか。そしてその後の執拗なまでのメディアの攻撃。私も観ていて涙が止まらなかったよ。
私はもうこれまでに、この事件については十分すぎるほどの情報を持っていると思っていたが、カイル君の証言で私が知らなかったことが明らかになった。それはまず、カイル君が男たちから逃げて警察官たちが居る方向へ走っていた最中カイル君はなんどか躓き最後にころんでしまう。それというのも誰かが彼にコンクリートの塊を投げつけ、それが彼の頭の後部にあたって、頭がクラっとしたからだという。
転んで尻もちをついた状態になっているところにフーバーという男がカイル君に乗りかかり、ライフルの筒を掴んで銃を取り上げようとしたのをカイル君が発砲。男は即死。次にスケートボードを持った男がカイル君の頭をスケートボードで殴る。そこへグロスガーツがピストルを抜いてカイルに覆いかかる。
カイル君の凄いところは、このような状況にありながら、自分に脅威となる人とそうでない人との区別をしっかり付けたことである。グロスガーツは一旦カイル君に降参するような姿勢を取った。その時グロスガーツはカイル君がジャムした銃をクリアしたと証言していたが、カイル君はそんなことはしていないと証言。グロスガーツが両腕を挙げたので銃の向きを変えたというのだ。これはこれまで報道されていたこととは違う。
カイル君の証言が正しいとすれば、カイル君は自分に銃を向けて来た人間に対してまで、相手が自分を撃つ気がないと判断した途端に銃を下方に向けるという冷静な判断を下したのである。カイル君がグロスガーツを撃ったのは、グロスガーツが再びカイル君に銃を向けたからだ。これはグロスガーツ自身がそう証言している。
今度は検察側の反対尋問がはじまる。
よもぎねこ2 years ago
>しかもビッグテックは彼がオンラインで弁護士費用を募るためのゴーファンドミー口座を閉鎖。フェイスブックや他のSNSでカイル君を弁護するような書き込みはすべて削除。ともかくカイル君が白人至上主義のテロリストだというイメージを植え付けて来た。
これ怖いですね。
こんな形で言論封殺が行われると、言論の自由の意味がなくなります。
一体アメリカはどうなってしまったんですか?
幾ら何でも17歳の少年を凶悪犯に仕立てるプロパガンダに、民間企業が加担するって・・・・・。
Editこれじゃ言論の自由どころじゃないです。
苺畑カカシ2 years ago
いままでビッグテックのSNSが言論規制をすると、彼らは民間企業だからその権限があると保守でさえも言ってました。でも民間企業が政権のプロパガンダマシーンとなったら、これはもう言論弾圧です。なにしろジョー・バイデンみずからが、裁判が始まる前からカイル君は有罪だと言ってましたからね。
SNSのおかげで素人でも色々な情報を発信できるようになりましたが、それでメディアが情報を独占できなくなった。ところがビッグテックの親玉たち数人で、こんどは言論統制を始めた。
アメリカの言論がいまほど脅かされた時代はないかもしれません。
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