トランスジェンダーリズムが子供を傷つけないという嘘

前々から私は左翼たちのお惚け作戦について何度も書いてきた。彼らは本当のことを明かさない。彼らの真の目的は我々が考えるより、ずっと悪質で陰湿なものだが、我々がそれを暴露すると、あたかも我々の方が被害妄想狂の陰謀論説者のように言って話をそらす。だがそうそういつまでも、彼らのお惚け作戦は通用しない。

本日のワシントンポストに掲載されたこのオピニオンピース、マリー・アメリア・ジョージ著のOpinions | False claims of protecting children are fueling anti-trans legislation(子供を守るという虚偽の訴えで反トランス立法が煽られる)も左翼典型のお惚け議論である。だが、先日のWiSpa事件後、彼女の論説はかなり空しく感じる。

この論文は要するに子供を出汁にして反トランス法律を作るのは止めろという要求だ。常に「子供のことを考えろ」と言って左翼アジェンダを押し付けてくる左翼が今更何を言ってんだといいたいとこだが、一応彼女の言い分を聞いてみよう。

ジョージによると、過去6か月間にわたってなんと250ものトランスジェンダー権利を制限する法律が発案されたという。しかもそのほとんどが若者を対象にしたもので、トランス女子のスポーツ参加や未成年へのホルモン治療を規制するものがほとんどだという。4月にはアーカンサス州で未成年トランスジェンダーへのジェンダーアファーミング治療(本人が言う性別を認めるという治療)が禁止された。同じような法案が他13の州で提案されている。

Schuyler Bailar et al. standing in front of a crowd posing for the camera: Parade marshals line up as they prepare to march during the Brooklyn Liberation's Protect Trans Youth event at the Brooklyn Museum on June 13 in New York City.© Michael M. Santiago/Getty Images Parade marshals line up as they prepare to march during the Brooklyn Liberation’s Protect Trans Youth event at the Brooklyn Museum on June 13 in New York City.

これらの法律は無防備な子供たちを守るために必要だとされているが、実はそうではないとジョージは言う。

医師は子供が思春期になるまで医薬治療は施さないし、その時でも完全に可逆的なホルモンブロッカーを処方するだけだ。トランスジェンダーは普通18歳になるまで手術を受けることはできない。なぜならトランスジェンダーの若者は最低限の治療でも多大なる効果を得られるからで、主流な小児科医や精神科医会では子供への治療を制限することは危険であるとして反対している。しかし法律家たちは子供を守るためという論説に頼っている。なぜならこのやり方は過去にLGBTQの権利を制限することに成功しているからである。

思春期になるまでとジョージは言うが、その年齢は子供によっては10歳から13歳くらいの幼い年齢である。しかもブロッカーは一旦受けたら元に戻すことは出来ない。幼いうちに性違和を感じる子供の90%以上が思春期を過ぎると違和感を持たなくなるのに比べ、第二次性徴期を停止するブロッカーを接種した子供は100%性移行に進み、途中で辞めて元の性に戻ることはない。一旦これを始めたら逆戻りは不可能なのである。またジョージのいう「治療による多大なる効果」とは何なのか?子供が異性であるという思い込みが強まるという意味なら、それが子供にとって良いことだと言えるのだろうか?

ここでジョージは1970年代から現代にいたるまで、いかに保守派が子供たちのためといってLGBTQの権利を制限してきたかを語る。しかしLGBTQ権利を守るという法律が子供に害を与えるという保守派の考えは間違っていたのだろうか?それを一つ一つ吟味するのは大変なので最近のトランスジェンダーに関するものだけ考えてみよう。

LGBTQ権利反対派は子供を守るためという訴えをトランスジェンダー権利と闘うためにも使っている。2000年代に州や市で性自認反差別法が通り始めると、保守派たちは変態が法律を悪用して性別を区分けした空間に入り込んでくると抗議した。フロリダ州のゲインズビル市そしてミシガン州のカラマズー市が性自認保護法を提案した時、保守派はテレビコマーシャルで、長いブロンドの少女が公園の女子トイレに入っていく後ろを怪しげな髭男が就けていく姿を流した。テレビ画面には地元政府の法律がこの男の行動を合法化すると字幕が流れた。しかし、このCMは説得力がなく過半数の市民は反差別法に投票した。

トランスジェンダー権利の波を変えるために、反対派は子供を守る訴えをさらに強めた。2012年、アンカーレッジの性自認保護法を撤回させるために、保守派は漫画でピンクのドレス着て真っ赤なハイヒールを履き、派手な化粧をした男を描き、この男が「キャロルの保育園」での就職を申し込む姿を描いた。この法律によってトランスベスタイド(女装男)が幼児の世話をするのを拒絶することができないとナレーションが入った。

トランスジェンダーと似た言葉である侮辱的なトランスベスタイドという言葉を使うことにより、この件について良く知らない観客にこの二つのカテゴリーを混乱させることが目的だった。アンカーレッジの有権者はこのCMに動かされ、市の州辞任保護法を撤回することに投票した。ヒューストン市や他の郡でもこのやり方は成功した。

ジョージはトランスジェンダー権利の拡大したいと思っているから、保守派のやり方に腹を立てるのは解る。だが、彼女が出したこれらの例で、保守派達の言い分は間違っていたのか?つまり、保守派たちはトランスジェンダーに関する偽りの表現で有権者たちを騙したのだろうか?

髭面男が公園の女子トイレに入るコマーシャルだが、先日のWiSpaの件ではっきりしたように、性自認のみの性別を法律が認めた場合、本人が主張する方の施設への立ち入りが許される。ということは公園で金髪の女児が女子トイレに入った後に、髭面変態男が女子トイレに入るのは合法だ。このコマーシャルに偽りはない。

けばけばしい化粧をしたトランスベスタイドが保育士になるというコマーシャルにしても、すでに全国各地の図書館で幼稚園児相手にケバケバ化粧のトランスベスタイド(ドラアグクィーン)が幼稚園児にポルノまがいの絵本を読むイベントがいくらも繰り広げられているではないか?しかも彼らの中には幼児性愛犯罪者も含まれていたのだ。性自認保護法が合法ならこういう奴らが保育園で働くことを拒否できなくなるという保守派の論説に偽りはない。

保守派活動家の議論はすでにトランスジェンダー権利は抜け穴を悪者が悪用するというものではなく、1970年代と1980年代に使われた反LGBTQ権利の議論の応用となっている。保守派は子供たちが親や友達からトランスジェンダーになるように圧力をかけられているとし、大人が性移行を阻止すれば、トランス自認など自然になくなると主張する。

これはクィアー自認が阻止できるという根強く残った誤った前提からくるものだ。しかし医師たちは、子供たちにとって最善なのは専門家の管理のもとで子供たちに性自認や性移行を自由に探検させることだとしている。子供たちに性移行の可能性を見せないことは子供たちの恐怖症や鬱になったり、自殺の危険性を高めるものだとしている。

保守派には子供を出汁にするなと言って置いて、自分はトランス権利拡大のために、子供へのトランス治療を止めると子供の精神状態を悪化させ自殺に追い込むと脅して十分子供を出汁に使っているではないか。

ジョージのいう「医師たち」が専門家なら別の専門家たちは全く違うことを言っている

前述通り、小児科医専門家が行った調査によれば、小児時代の性違和は放っておけば大人になればなくなるという結果が出ている。トランスジェンダー、特に女子から男子への移行はネットや友人関係の影響がかなり強いことも統計で証明されている。

ジョージは同性愛者とトランスジェンダーを一緒くたにして誤魔化そうとしているが、LGBとTでは、トランスベスタイドとトランスジェンダーの違いよりもずっと大きな違いがある。

確かに昔は同性愛は精神病で、きちんとした治療をすれば同性愛は「治る」と思われていた時代があった。それで今では考えられないような残酷な治療が施されたのも事実である。しかし同性愛志向は治療で治る病気ではない。どんな「治療」を施してみても、同性愛志向は幼児の時代から一生を通じて変わることはほぼない。それが変わる人は同性愛者でも異性愛者でもない、バイセクシャルなだけだ。そしてバイもまたひとつの性志向である。

しかしトランスジェンダーの場合、我々は子供たちに危険な治療を施してトランスジェンダー病から正常に戻せと言っているのではない。いや、むしろその逆だ。不可逆的で危険な治療を施すのではなく、子供たちが自然に成長するのを待つべきだと言っているのである。

性移行治療の先端を行くスエーデンでは、当初言われた性移行を幼いうちに始めないとトランス若者の自殺が増えるという説は全く根拠のない出鱈目であったことがはっきりしている。この説の元を探るジャーナリストのドキュメンタリーを観たが、そのもととなる調査結果はどこにもないのである。

ジョージは保守派が偽りの訴えで自分らの反トランス運動を進めているというが、子供を出汁にして偽りの情報でトランス権利拡大を計っているのはトランスジェンダー活動家たちのほうなのである。


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LAのWiSPAの件で明らかになったトランス活動家の嘘と左翼フェミニストの偽善

ここ数日ロサンゼルスのコリアタウンのWiSPAというお風呂屋さんで、男性器をぶらさげた自称トランス女が女湯に入り込み、そこに居た女性客数人が苦情を訴えた件についてツイッターで連投している清水晶子というフェミニストがいる。彼女は東大教授で結構著名なフェミニストらしい。フェミニストたるもの、女児も居る女湯で大股開きで局部を晒した痴漢男を徹底的に批判するのかとおもいきや、なんと彼女は全面的に痴漢男を支持し、数日後にスパの前で抗議デモを行った女性達やその支持者たちを襲ったアンティファ暴力団の暴行まで支持すると言う不思議な行動に出ている。清水は自らがトランスジェンダーということでもないようだし、いったい何故こんなにも執拗に痴漢のかたを持つのだろうか?

Wi Spaはコリアンタウンのゲイ/LGBTフレンドリーなスパとしてすでに10年ほど前には知られていた場所らしい。 ゲイに大人気だけどストレートの人でも大丈夫だよ!みたいなレビューがあるレベル。(略)そういう評判のあるスパになぜわざわざキリスト教保守の人がやってくるのか、知らずに来てしまったとして、なぜ返金を受けて帰るのではなく、運用ルールの変更を求めて「これを世界中に拡散してやる」と凄んでいるのか。謎客。

露出魔の被害にあった女性たちに「そもそもなんでそんなところへ行ったのだ」などと右翼保守が言ったら、真っ先にセカンドレイプだの、被害者を責めるなと大騒ぎしたであろう清水晶子は、加害者がトランスジェンダーだと言えば露出痴漢男の擁護に回るのか。なんという偽善者だろう。せっかくのスパ体験を台無しにされた女性と男性器を晒されて恐怖を感じた女性客の娘たちの感情をよそに、返金を受け取って帰ればよかったとかよく言えると思う。

これに対して他のツイッタラーさんが、カリフォルニア州ではトランスジェンダーを差別してはいけないという法律があるので、こういうことは何処でもありうることだと指摘すると、、

(抗議すべき対象は法律を遵守している個別の店舗ではなくカリフォルニア州であるべき)、店舗が法律を遵守していると糾弾していることになります。法を遵守しないことを通じた抗議活動はもちろんありうるものの、いきなり特定の店舗にそれを要求する意味は、正直よくわかりません。

一般のカリフォルニア州民がトランスジェンダーについてそんな法律が通ったなんてことを知っているはずがない。トランス活動家は一般人が見ていないところでこっそりと自分らに都合の良い法律をどんどん通してしまっている。例えば今年から女子刑務所に自称女の犯罪者が移転できることになったなんて、私は新聞で読むまで全くしらなかった。いったい誰がそんなことを望んだのだ?

だからこのスパの女性客たちも、そんな法律があったなんて知らなかっただろうし、何が起きたのか非常に混乱したに違いない。

受付で苦情を述べてる女性のビデオが大拡散されたことで話題になったので、地元のローカルテレビ局も一応報道をしたにはしたが、インタビューしたのはトランス活動家だけで、実際に被害を受けた女性達の声は全く聞かれなかった。数日後にスパの前で抗議した人々がアンティファ暴力団に襲われた件にしても、スパへの抗議者とトランス支持者とのあいだでいざこざがあって警察が出動したという報道の仕方。アンティファ連中が一方的に無防備の抗議者たちに襲い掛かったという事実を全く報道しなかった。

それで抗議に参加した女性の一人が自らユーチューブで何が起きたのかを説明している。概要を私なりに意訳するとこうなる。

2020年の一月、私は当時6歳の娘と一緒にコリアタウンにあるWiSPAに行きました。ここは韓国風のスパで、マッサージするところがあったりお風呂があったりして、中にいる人は全員裸です。来ているひとたちは子供が多く、孫を連れた韓国人のお婆ちゃんたちとか色々で、子供のための遊び場まで用意されているほど家族向けのスパです。

私が娘と一緒にお風呂に入って楽しんでいたところ、髭面で男性器をぶらさげた男が二人のレズビアンらしき女性達と一緒に入ってきました。皆身体のあちこちに入れ墨があり左翼活動家という態度でした。男は私たちが入っていた風呂に入ってきて大股をひろげ男性器を露出しました。

私は一緒にお風呂に入っていた他の女性達と目配せをしあい、皆何が起きてるのか混乱した様子でした。私は娘の目を隠して男の一物が見られないようにし、そそくさとお風呂を出たのですが、韓国人のおばあさんたちもカーテンの後ろに隠れたりしてみな非常に不愉快な思いをしました。誰かが男性に前を隠すように言いましたが、男性は拒否しました。

この女性は民主党支持でゲイプライド行進にも参加したことがある革新派だという。彼女はLGBTにも好意的だが、これは全く違うと主張する。

この男性は女性に見せようなどと言う努力を全くしていませんでした。あたかもそこにいるのが当たり前のような態度で入ってきて、わざとらしく大股を広げたのです。

彼女はあまりにも動揺し、家に帰ってからもすぐにはご主人に事情を話せなかったと言っている。あきらかにこの男性はトランスジェンダーなどではなく、単に女性達に恐怖を与えるためにやってきた露出狂の変態だ。一緒に居たレズビアンの女たちも同類だろう。

先日行われたスパ前での抗議についてだが、この女性は自筆のプラカードを持ってスパの前で抗議しようと出かけた。しかし現場ではアンティファ連中が抗議者たちを囲んで暴力を振るい始めていたので、彼女はプラカードを隠して退散するしかなかったという。抗議参加者のほとんどは普通の人だったが、アンティファ連中はカメラを持った人々を襲い、自分ら以外の人間がビデオを撮れないようにし、自分らに都合の良い動画だけをアップしていた。

清水はそういうアンティファの汚いやり方に騙されたのかどうか知らないが、こんなとんちんかんなことを言っている。

この件についてはかなり極右グループが入り込んできており、そこも含めて誤情報や誤誘導も多い様子。割と注意して見ていく必要がありそう。

「極右グループが入り込んできている」は陰謀論という意見があるようだけど、上の引用ツイートに加えてこれも。 タッカーカールソンにAndy NgoにQAnonにプラウドボーイズという流れを極右じゃないというならそこは理解の相違だけれど、入り込んできているのはそのあたり。

タッカー・カールソンやアンディー・ノーをQAnonと一緒にするところから言って、清水はアメリカの政治を全く理解していないか、自らがあまりにも左翼なので十分に左翼に見えない人はすべて極右翼ということになるのかのどちらかだろう。だが問題なのはそこではない。

今回のことで学ばなければならないのは、何が差別とされるのかということがはっきりしないまま差別をしてはいけないという法律が通ってしまうと、必然的にこういうことが起きるということだ。トランスジェンダーを差別してはいけないと言われても、トランスジェンダーとただの変態の区別などつかない。いや、たとえこの男性がただの変態だと誰もが気付いていたとしても、自分がトランスジェンダーだと言い張る人に、そうではないと誰が証明することが出来るのか?

清水は文句があるならスパにではなくカリフォルニア政府に言えと言う。ほう?一般市民がどうやって州の法律を変えることが出来るというのだ?数年前にこの話が出た時に、私も含め反対市民たちが署名運動などをして法律が通らないように活動したが、左翼政府の横暴で署名は無効とされた。そういう活動はメディアも取り上げないので、一般人は全くしらなかった。だからこそ、こういう問題が生じているのだ。

私は今回、スパに対して苦情を述べた女性は正しかったと思う。スパも苦しい立場にあるが、これは女性客もそれからスパ経営者らも一緒になって、この法律がいかに理不尽であるかを訴える必要がある。そのためにはことを大きくしてメディアも無視できない状態にするしかない。そしてアンティファのような暴力団が一般市民に暴行を加えたことも大々的に報道されるべきなのだ。トランスジェンダー活動家がいかに危険な人たちか、多くの人々に理解してもらう必要がある。

仮にもフェミニストを自称する清水が、そんなことも分からずに痴漢男やアンティファ暴力団のかたを持ったことにより、彼女はもともと女性の人権になど全く興味のない単なる左翼でしかないことが、はっきりしたというものだ。


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「星条旗よ永遠なれ」歌詞の意味と歴史

7月4日の本日はアメリカ独立記念日である。今回は祝日が日曜日と重なったので明日は振り替え休日。先日女子ハンマー投げのオリンピック出場資格決定選で第三位となり出場資格を得たグエン・ベリーという選手が、授賞式で国歌が流れた時に後ろを向いて変な顔をして国旗に対して不敬な態度を取ったとして非難を浴びるという事件が起きた。ベリーは後で言い訳としてアメリカの国歌「星条旗よ永遠なれ」は奴隷を奨励する歌詞があり、自分たちの人々(黒人)を代表する歌ではないと屁理屈を述べた。彼女は歴史を知っていればそのことは明白なはずだ、などと開き直っていた。

もし歴史を知っていれば、国歌の詞を全部知っていれば、第三章節に殺されたアメリカの奴隷の血が床中に広がっているとあります。これは黒人に対して不敬であり、この歌は黒人のためのものではありません。疑いの余地がありません。

何が疑いないだ。歴史を知らないのはベリーの方である。

「星条旗よ永遠なれ」は米英戦争という史実を元にした誌で作詞者はフランシス・スコット・キーという弁護士。華氏は4番まであるが、普段は一番しか歌われない。普通のアメリカ人でも最後まで歌詞を歌えるひとはほぼいないだろう。この詩について詳しく説明してくれてるサイトがあったので引用する。

アメリカ国歌『星条旗』(The Star-Spangled Banner/スター・スパングルド・バナー)の歌詞は、1812年に勃発した米英戦争における史実が元になっている。

米英戦争において優勢にあったイギリス軍は、首都ワシントンD.C.を陥落させ、さらにイギリス海軍がアメリカ・ボルティモア港のマクヘンリー砦を包囲していた。

ここで大事なのは作詞者のキーはこの時どこに居たのかということだ。実はこの頃、イギリス海軍はアメリカの船を次々に拿捕し、乗組員や乗客を捕虜として拘束していた。時にはアメリカ人乗組員をイギリス艦の奴隷労力として使っていた。キーはイギリス艦に捕虜として拘束されていたウィリアム・ディーンズ医師の釈放を交渉するためイギリス軍の捕虜交換職員のジョン・スチュワート・スキナー大佐と一緒にボルティモア湾のイギリス船に乗っていた。交渉は成功しディーンズ医師の釈放は決まったのだが、戦闘中だったため三人はイギリス船から降りて岸に向かうことは許されなかったのである。それでキーたちは一晩中イギリス軍によるマクヘンリー砦への砲撃を聞かされることとなったのだ。

砲撃が止んだのは1814年9月14日の朝のことだった。25時間にも及ぶ1,500発以上の砲弾にも関わらず、マクヘンリー砦の上には、星15個、縞15本が表わされた特大サイズのアメリカの国旗・星条旗が翻っていた。

この星条旗を目にした弁護士のフランシス・スコット・キーは大変感銘を受け、集中砲火を耐え抜いた国旗を讃える詩「マクヘンリー砦の防衛 The Defence of Fort McHenry」を直ちに書き上げた。

そして出来たのがこの歌詞。

おお、見えるだろうか、
夜明けの薄明かりの中
我々は誇り高く声高に叫ぶ
危難の中、城壁の上に
雄々しく翻(ひるがえ)る
太き縞に輝く星々を我々は目にした

砲弾が赤く光を放ち宙で炸裂する中
我等の旗は夜通し翻っていた
ああ、星条旗はまだたなびいているか?
自由の地 勇者の故郷の上に!

さてそれではベリーが言っている第三章には何が書かれているのだろうか?こちらがその部分。強調は彼女が言っている部分。

戦争による破壊と混乱を
自慢げに断言した奴等は何処へ
家も国もこれ以上我々を見捨てはしない
彼等の邪悪な足跡は
彼等自らの血で贖(あがな)われたのだ

敗走の恐怖と死の闇の前では
どんな慰めも傭兵や奴隷達の救いたりえず
勝利の歓喜の中、星条旗は翻る
自由の地 勇者の故郷の上に!

確かに「血」とか「奴隷達」という言葉は出てくるが、殺された奴隷の血が床中に広がっているなどという表現はない。ここでいう「彼らの血」とはアメリカに侵略してきてアメリカ人に殺されて果てたイギリス兵たちの血であり奴隷とは無関係。

それでは次の「傭兵や奴隷達」とは誰を指すのか?イギリス軍の部隊はすべて志願兵だけで成り立っていたわけではなく、外部からの傭兵や戦争などで捕虜になった奴隷などが含まれていた。つまり、ここでいう奴隷とはアメリカ人奴隷のことではなく、イギリス人が奴隷労力として使っていた人々を指す。この中にはアメリカの船に乗っていてイギリス軍につかまった白人アメリカ人も含まれている。つまり、アメリカのアフリカ人奴隷とは全く無関係な人々である。しかも、キーはそれを奨励しているわけではなく、かえってイギリス軍は傭兵や奴隷といった強制労働者を使わなければやっていけない情けない軍隊だとあざ笑っているのだ。

こうして読んでいけば、アメリカ国歌が黒人奴隷制度を奨励していただの、黒人を虐待していただのという歌ではないことは明白。

無論グエン・ベリーの誤解は彼女だけのせいではない。きちんとアメリカが義務教育で独立戦争のことや独立記念日の意味や国歌の意味だのをきちんと教えていれば彼女のような無知蒙昧な発言をする人間は出てこないはず。

独立記念日の今日、アメリカ人たるもの、全部は歌えないにしろ、その歌の意味くらいはきちんと把握してもらいたいものだ。


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ロサンゼルス、男性器付き男が女湯に入り来み激怒する女性客たち、法律だからしょうがないと取り合わない従業員

先日ロサンゼルスのコリアタウンにあるWiSpa(ウィースパ)というお風呂屋さんで女湯に男性器を隠さず堂々と男が入り込んで来た。スパとは日本で言うお風呂屋さん。中にいるひとはタオル一丁で裸になるので男女は分かれているはずなのだが、そこへ前を隠しもしない男がどうどうと女湯の方に入り込み、風呂に使っていた少女の横に入ってきて座ったというのだ。しかも本人は「今日だけは女だから」とうそぶいていたという。

この明らかな痴漢行為に怒った女性客たちは一斉に受付に押しかけ「このスパでは男が女湯に入ってもいいと言う規則なのか」と詰め寄った。受付の人は「法律なので、、性志向なので、、」とよく分からないことをもごもご言って取り合わない。

怒った女性客の一人がスマホでこの模様を撮影してSNSにアップ。あっという間に拡散されてしまった。

実はこのスパでは過去にもこのようなことがあったらしい。この事件がツイッターで広まった時、こんな投稿をしていた人が居る。

「これ2019年に私にも起きた!コリアタウンのWiSpa。私は6歳の娘と行ったんだけど。それが最初で最後になった。私たちは裸でお風呂に入っていたら髭面の『トランス』がペニスぶら下げて二人のウォークレズビアンと一緒に入ってきた!」

そこで本日7月3日の土曜日に、このWiSpaの前で抗議デモを行おうという計画が立てられたのだが、昨晩それを察知したアンティファが対抗デモを行うと仲間に呼びかけていた。


先日LAのスパでトランス女性が偏狭な客によって嫌がらせを受けました。怒った客は彼女を威圧しミスジェンダーし彼女が存在しているというだけで危険な思いをさせました。さらにこの客はビデオを撮ってスパの従業員を怒鳴りつけひどいトランスフォビックの罵声を浴びせかけました。

トランスフォビックの右翼たちは、WiSpaで抗議運動を計画しています。スパは単にトランスジェンダーを差別しなかったというだけなのに。トランスの兄弟姉妹たち、今こそ立ち上がって我々の安全な場所のために戦いましょう

何が安全な場所のためだ、男の破廉恥な行為のために危険にさらされたのは女性のほうではないか。私が上記で「危険な思いをさせた」と訳したのは、英語ではunsafe(アンセーフ)な気持ちにさせたとあったのだが、これは「安全ではない」という意味で不自然なので「危険な」と訳した。実は英語でもこのアンセーフという言い方は不自然なのだが、最近活動家が好んで使う言葉使いだ。だがアンセーフな思いをしたのは女性達のほうなのに、この言い掛かりは何だろう。

なぜアンティファがトランスジェンダーを支持するのかは分からないが、トランス活動家とアンティファには前々から深い関係がある。アンティファは危険なテロ組織なので、私は抗議に参加した人々の身に危害が加えられるのではないかと心配していたのだが、案の定、抗議デモが終わって帰ろうとしている人たちがバラバラになったのを見計らって集団で一人の人やカップルを追いかけ、どついたりメガホンで怒鳴りつけるなどの暴行を加えた。

このビデオはトランス活動家がツイッターにアップしたもの。他にもいくつもこのような動画がアップされている。ビデオはほぼすべてANTIFA側のもので、彼らがあちこちで参加者に暴力を加えている動画が自慢げにアップされている。リベラルなロサンゼルスでアンティファが逮捕される可能性はないと踏んでいるのだろう。そして残念なことに彼らは多分正しいだろう。

私は前々からトランスジェンダー活動家は危険な存在だと言い続けているが、彼らは女性達が安心してお風呂に入ることを求める運動すらこのように妨害するのだ。女たちには黙って痴漢行為に耐えろと言い張るのである。

本日の抗議デモに参加した人たちは多分右翼などではない。この人たちは女性が安心してお風呂に入れるようにWiSpaに訴えるために参加したごく一般のひとたちだ。そして多分、アンティファに遭遇したのは今回が初めてで、きっとひどくびっくりしたことだろう。

民主党が牛耳るカリフォルニアの議会では、トランスジェンダーに関する信じられない法律が次から次へと通ってしまった。草の根運動でこれらの方針を撤回するよう呼び掛けている団体もあるが、まだまだ一般の人たちにはそのことは知られていない。なぜなら左翼活動家たちは一般人に気付かれないうちに隠れてこそこそと法律を通してしまったからなのだ。

しかしこういうふうに一般の人への悪影響が出始めて、初めて人々はこんな法律があったことを知ることとなった。そしてそれを押しているのは非常に悪質で狂暴なアンティファであることも知ることとなったのである。


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