たった一人のクレームで反ワクチン本がアマゾンのリストから消えたのは、良いことなのか?

昨日ツイッターで、とある日本人女性がアマゾン社に対して、内海総氏の新著「コロナとワクチン」が売れ筋ランキングで一位になっていることにクレームをつけた。

「アマゾン社は多くの日本人を殺す可能性のある反ワクチン本を日本ベストセラーリストに載せている責任を取るべきだ。これは公共の健康に対するテロ行為だ。このようなことは見過ごされてはならない。」

その直後、この書籍はベストセラーリストから外されていると別のツイッターさんが報告。元のクレームをした人は感激して

わ〜!!こんないちユーザーからの声を聞いてくれるなんて、本当に感激です。単なる傍観者でいなくて良かったです

とツイート。周りの人たちも「よくやった」と喜んでいた。しかしこれは本当に喜ばしい出来事なのだろうか?

私を含め数人の人々が、たった一人のクレーマーが苦情をツイッターで書いたくらいで、アマゾンが特定の書籍をベストセラーリストから外すなんて怖いという反応を示した。時間的にいって、アマゾンが書籍の内容をしっかり吟味する暇があったとは思えない。アマゾン社は反ワクチンという面倒くさい本をそのままベストセラーに載せておくのはよくないと判断したのか、面倒くさいことに巻き込まれたくないと思って外したのか、それともただの偶然なのか私には解らない。私が気になったのはアマゾンの行動もさることながら、人々がこれが良いことだったと思っている点なのだ。

私は内海氏がどんな人かは知らない。彼は単なる陰謀論説者なのかもしれない。彼の流す情報は有害なのかもしれない。だがずっと本当のことを言い続けている多くの人たちが陰謀論者扱いを受け、そのキャリアを潰されている現実を考えると、たとえ中身がどんなものであったとしても(個人情報や国家機密や暴力扇動と言ったものでない限り)そう簡単に弾圧されてしまう文化が社会にとって良いことだとは思えないのだ。

前置きが長くなったが、ワクチン関係のでやはり言論弾圧の身をもって体験している人の話をしよう。アメリカの生物学者にブレット・ワインステイン博士と言う人がいる。この人はもともとはエバーグリーンステートカレッジという小さな大学で生物学の教授をしていたが、あることがきっかけで辞職を余儀なくされた。事の発端は2017年に学生たちが「欠席の日」という恒例行事を行った時、それまでの黒人及び有色人種生徒が学校を休むというやり方ではなく、白人の教授や生徒や職員が一日欠席させるという提案をした。この「欠席の日」というのは、もともと黒人たちの価値を再確認するために黒人が一日居ないことで出る弊害から、その価値を認めてもらうために出来た日だった。ワインステイン教授は黒人たちが自発的に欠席するのは彼らの自由だが、他人に対して行動を強制するのはリベラリズムの精神に反する、それこそ逆差別だとして欠席は拒否。その日もいつも通りの授業をしていた。

ところが50人からなる生徒達が教授の教室に乗り込み、教授を廊下の壁に追い詰めて吊し上げた。生徒たちは教授をレイシストと罵り、辞任しろと迫った。

もし読者諸氏がワインステイン教授がバリバリ右翼で敬虔なキリスト教徒だとお考えなら全くそれは違っている。教授は共産主義のバーニー・サンダースに投票したような左翼リベラル。若い頃から左翼の学生運動精神を持っていた。それで教授は反人種差別の学生たちとは共通点が多くあるはずで、話せばわかると思っていた。

しかし生徒たちは教授の話には聞く耳を持たず、そのまま校長室に乱入。大学側は教授を弁護するどころか学生たちの言い分をそのまま受け入れてしまい、挙句の果てにはキャンパス警察が学生たちの暴力から教授の身の安全を保障できないとさえいう始末。身の危険を感じた教授は同じく同大学の教授をしていた夫人とともに大学を辞任した。

学生たちは被弾圧者として抗議をしたかったのではなく、単に自分らが弾圧者になりたかっただけだと教授は言う。不幸なことにそれは達成されてしてしまった。

教授はその後夫人とともにダークホースというユーチューブチャンネルを開設。一般メディアが取り扱わないような科学説をデータや証拠を元に多々の専門家を招いてインタビューする番組だ。そのスタイルが人気を呼んで彼のチャンネルは成功していた。

ところが最近になって教授のチャンネルはユーチューブから二回の警告をもらう羽目になった。ユーチューブの規則では警告を三回もらうと永久凍結になるので、ワインステイン教授にはもう後がない。ワインステン教授が警告を食らったのはアイバーアクティンという薬の効果についてピエール・クロイ博士にインタビューした回と、武漢ウイルスのワクチン効力に関してロバート・マローン博士にインタビューした回である。マローン博士とのインタビューは削除されるまでになんと58万回も再生されていた。

ワインステイン博士は去年の当初から武漢ウイルスの武漢研漏洩説を唱えていた人でもある。一度はただのデマとしてユーチューブや他のSNSが検閲していた説が実は正しかったと最近になって認められるようになったのは、これだけでなく、ヒドロクロロキンの効果などがある。

最初はデマだとか陰謀論だとか言われながらも、やはりおかしいのではと言い続ける人が居たからこそ、真実がだんだんと解るようになってきたのだ。SNSとはそういう主流ではない考えを独自の考えを語り合える場所だったはず。だが、最近こうしたプラットフォームにおける検閲は中国共産党を思わせる激化ぶりだ。

私がいつも見ているスティーブン・クラウダ―も、549万登録者がいる人気チャンネルであるにも関わらず、度重なる規約違反ということで、もうずっと無収益が続いている。それでクラウダ―は最近ユーチューブ相手に訴訟をおこした。

こんな大物人気ユーチューバーでも、ユーチューブ様の鶴の一声でチャンネルは永久凍結されてしまう。今まで得ていた何百万ドルという収益が一瞬にして消えるのである。一つの会社にこんな権力があってもいいのか?

ユーチューブもアマゾンもグーグルもフェイスブックも民間企業だから誰に遠慮なく好き勝手に検閲する権利があるという人がいるが、彼らのサービスはすでにアメリカ人の生活の隅々まで入り込んでおり、彼らから締め出されたら買い物も容易に出来ない状態になっている。彼らは言ってみれば水道やガスや電気と同じような公共サービスの役割を果たしており、それが思想の違いで差別されるとしたら人々の死活問題にかかわってくるのだ。

数年前陰謀論者と言われた過激派右翼たちのSNSアカウントが次々に閉鎖された時、左翼たちは一斉に歓喜の声をあげ歓迎した。だがワインステイン博士は左翼リベラルである。彼のような人までプラットフォームを奪われるのであれば、もう誰も安全とは言えないのだ。内海氏の書籍がアマゾンリストから外されて喜んでいる人たちは、その絶大なるアマゾンの力が自分たちに向けられないと自信をもって言えるのだろうか?

参考記事:Meet the Censored: Bret Weinstein – TK News by Matt Taibbi (substack.com)


11 responses to 誰でもキャンセルカルチャーの犠牲になりうる

よもぎねこ3 months ago

 君の意見には反対だ。 
 しかし君がその意見を言う権利は全力で擁護する。

 ヴォルテールの言葉だそうですが、しかしこれが民主主義国家で言論の自由を守る基本姿勢です。

 インチキ本でも愚劣な陰謀論でも、特定の個人の名誉棄損になるようなモノでなければ、本の出版・販売を妨害するようなことはするべきではありません。

 キャンセルカルチャーというのは、完全に民主主義の原則に反しています。

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    苺畑カカシ3 months ago

    さすがよもぎねこさん、同意していただきうれしいです。実はツイッター上で今までまともなことをいっていたひとでさえ、これは医療デマなので社会にとって危険だから例外なのだと言っているのをみて、言論の自由がここまで理解されていないのかと、とても悲しかったのです。

    例外と思えるほど酷い言論をまもれなかったら言論の自由に意味などありません。

    内海という人はかなりあやしい人みたいで、彼に関する情報を色々送ってくれた人がいます。私はワクチン推進派ですから彼の意見には全く賛成できないでしょう。しかし問題はそこではないのです。

    >君の意見には反対だ。 
     しかし君がその意見を言う権利は全力で擁護する。

    まさしくその通り。それが解っていない人が多くて残念です。

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アクアリウム好き3 months ago

キャンセルカルチャーでオッカム氏がtwitterで炎上していました。彼自身はアメリカ建国史が専門の大学教授の方ですけど、この方は昔ながらの大学に良くいるリベラルな人です。しかしながら、確か女性の30年前近くの当時の女性の職場で体験した働き方について自身のtwitterで書いた所、大炎上していました。リベラル側でさえ意見が気に入らないと叩かれるのは異常すぎますよ。私はどうせ下らないことで燃えたんだろうときちんと読んでいませんけど、昨今の炎上ってお前の意見が気に入らないから叩き潰すっていう人達が多過ぎなんですよねえ。本来リベラルな人ほど擁護しないといけない言論の自由を、不寛容の寛容パラドックスとか言いながら叩き潰すのはokとか言っている人達がいて、おいおい大丈夫かよと思う日々です。言い方悪いですけど、こういうのって利権に近いなあと思います。チビクロサンボ問題が一番わかりやすく今まで特に問題もなく意識していなかったことが急に差別助長とかでごたごたがあり、その後利権化したように。

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    苺畑カカシ3 months ago

    オッカム氏の炎上みてみたいです。人にはそれなりの生き方があるのに、多様性とか言う人に限って多様性をみとめなんですよね。

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      アクアリウム好き3 months ago

      https://togetter.com/li/1724936
      です
      まあ昔の話なので、当時オッカム氏が感じたことなんだなとしか感想が湧かなかったですけど。
      というか東京は知的人的資本は改めて豊富なんだとも思いました。これでオッカム氏を責めるのも理不尽だなと。しかしオッカム氏はそこまで炎上する話ですかね?彼の大学に問い詰めるやら不穏なツイートもありましたけど、結局オッカム氏はこのツイートを消しました。

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        苺畑カカシ3 months ago

        オッカム氏のツイート読みましたが、何が問題なのか全く分からないです。これだけ才能ある女性たちが専業主婦の片手間に通訳のバイトをしているというのは興味深いことです。実は私は通訳のプロの人のブログを時々読んでますが、通訳というのは高技術と教育と才能が必要であるにもかかわらず、かなり見返りのない職業のようで、通訳はキャリアにならないそうです。彼の場合は通訳と同時に語学学校の講師などもして、なんとか生活が成り立っているらしいです。通訳の殆どが女性なのは、他に収入減のある人が時々パートタイムでやる程度の人でなければ出来ないからです。だから高学歴で旦那さんの収入が主な人しか集まらないという現実があるらしいです。

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やえ3 months ago

初めまして。

アマゾンにクレームをつけたのは、女性ではありません。非常に可愛らしいので、私も間違えていました。
https://note.com/tonfi/n/n49b4b72ba76b
これは、彼の法曹界におられる友人が書かれました。友人なので、彼の行動は非難しておられませんが(苦笑)。彼はこの意見に賛同してましたけれど、アマゾンで再販されるようになったことには文句たらたらでした。
https://twitter.com/sekkai/status/1407261766749360147
君がその意見を言う権利を全力で擁護しなければ、いつか自分が意見を言う権利が踏み躙られる時がくる・・・。自分は絶対的に正しいから、そんな時は来ないと信じているのでしょうね。

私は、日本では、新コロワクチンは80歳以上の老人と基礎疾患を持つ人以外はリスクの方が大きいと考えます。特に出産可能年齢の方は晩期有害事象が否定できない以上、接種は見送るべきと思います。未成年の接種などは、論外です。
薬害を軽く考えすぎです。しかも重篤な病気に処方される薬ではなく、病気になってもいない人に打つ予防薬なのです。
ワクチンは必要なものとずっと信じていましたが、今回のワクチンは別です。

不活化ワクチン推奨の問題を、このビデオで知りました。よろしければご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=_d8PNlXHJ48

インフルワクチンを打つと、標的には効くけれど他の呼吸器疾患の免疫は落ちると。
https://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.1000258

ワクチン(生と不活化)と免疫、非常に興味深いです。

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    苺畑カカシ3 months ago

    やえさん、コメントありがとうございます。

    武漢ウイルスに関しては色々な情報が当初「デマ」とされながら、実は正しかったということがいくらもあるので、内海氏の本が本当にデマなのかどうか私には全く判断できません。しかしながら、ワクチンの危険性は否定できません。60歳以上の人は感染後の病状が悪化する可能性があるので、おっしゃる通りワクチンは打った方がいいでしょう。でも若い人は病気にかかるリスクとワクチンの副作用によるリスクを天秤にかけて、どちらが自分に適した行動であるかを考える選択肢はあるべきです。

    未成年がワクチンをうつべきではないというのは私も全くその通りだと思います。

    またワクチンもそうですが、もっと治療薬の方に力を入れてほしい。トランプ大統領がHRQとその他のカクテルで高齢であるにも関わらず完治した例でも分かる通り、治療法は存在するのです。ワクチンワクチンと騒ぐ前にそっちのほうに焦点を当てるべきだと思います。

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やえ3 months ago

苺畑カカシさん、早速のお返事ありがとうございます。

私も内海医師の本を読んだことはありませんが、題名を見るとトンデモっぽいですね。Twitterの発言はたまに見かけますが、納得する内容も多いです。

>トランプ大統領がHRQとその他のカクテルで高齢であるにも関わらず完治した例でも分かる通り、
トランプ大統領はタバコやお酒を嗜まれず、ゴルフもされていたので体力がおありだったと思います。治療には高濃度のビタミンDと亜鉛の投与もあったそうです。重篤患者のビタミンD欠乏は話題になっていて治験でも効果が出ていましたので。
昨年春、日本で感染が増えた頃、友人の医師看護師たちは口を揃えて「よく寝てよく食べてストレスを溜めずに生活するように。自身の免疫力が唯一の防御策です」と言いました「決して恐ろしいウイルスではありません」とも。

ファウチが反トランプでなければ、そして大統領選がなければ、LDやマスクの規制もあれほど厳しくなく予防策も真面なものになっていたかもしれませんね。
トランプ大統領が言われたことは、ほとんど正しかったのですから。

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    苺畑カカシ3 months ago

    トランプさんが早くファウチを首にしていたらよかったのにと思います。時々トランプさんの人選はおかしな人がいましたね。

    ところで最初にアマゾンにクレーム入れた人、写真が小さかったので女性かと思ったのですが、確かに良く良くみたら男性でした。(笑)

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やえ3 months ago

ファウチは約40年も所長の座にいたので、首にするのは難しかったと思います。
彼を信奉する医療従事者は日本にもおりまして、言うまでもなく「リベラル」です。
昨年春からの発言を見ただけでも胡散臭い奴なんですけどね。なんのエビデンスもなく言うことがコロコロ変わりましたから。バイデンと同じく認知症にでもなったのかと疑ったくらいです(笑)。
それでも、ファウチのメールが暴露されて大騒ぎになってるだけでも、アメリカは日本より健全だと思っています・・・ああ、情けない。

>確かに良く良くみたら男性でした。
私なんて、よくよく見ても判断つきかねました(笑)。

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