多くの人々が誤解しているが、イスラエルとパレスチナの問題は土地ではない。イスラエルはパレスチナ全土を占領しているわけではない。すでにガザはパレスチナに譲渡したし、ウエストバンクの一部を除けば、ほぼすべてがパレスチナの管轄内にあるのだ。パレスチナがその気になれば、パレスチナは独立国として存在できる。そうなったら今後一切イスラエル政府と戦争などする必要はなくなるのである。なのに何故パレスチナはイスラエルと交渉しようともしないのか?

この話は過去にも数回していると思うが、デニス・プレーガーがパレスチナが過去に何度も独立の機会があったのに、それをことごとく拒んできた歴史をまとめてくれているので紹介しよう。デニス・プレーガーはラジオトークショーホストでユダヤ教研究の著者でもある。無論本人はユダヤ系。

拒絶一回目:1937年。イギリスのピール委員会がアラブ人に80%、ユダヤ人に20%の土地を与えることでパレスチナの独立を提案。アラブ人は拒絶した。

拒絶二回目:1947年。アラブ人は国連のアラブとイスラエル分離計画を拒否。

拒絶三回目:1967年。エジプト、シリア、ヨルダンの同盟軍がイスラエル打倒のため戦争を仕掛けたが、かえってイスラエルに任されイスラエルはウエストバンクとヨルダンそしてガザをエジプトから奪い、ゴーランハイツをシリアから奪った。イスラエル人はガザにもウエストバンクにも興味がなかった。例外は東エルサレムのみ。ここにはユダヤ人がモハメッドが生まれる1400年も前からユダヤ人が3000年にわたり住んで来た土地。ここでもアラブ人はイスラエルとアラブの分離政策を拒否。

拒絶四回目:2000年。キャンプデイビッドでイスラエルのエフード・バラクがパレスチナのヤサー・アラファトにガザ全土と94%の東エルサレムを含むウエストバンクを提供すると提案。アラファトは拒否した。

拒絶五回目:2008年。イスラエルのオルメルト首相がバラク首相よりも多くの土地を提供すると提案したが、パレスチナは拒否した。

この間も話したように、ツイッターで私に絡んで来たパレスチナ出身らしきイスラム教徒は、私がイスラエルから攻撃を受けたくないのなら、和解して和平を結んではどうなのかと聞くと、イスラエルが今までパレスチナに対してやってきたことを考えたら和平などありえないと言っていた。しかし戦争を永遠に続けることでパレスチナに得るものなど何もない。にも拘わらず彼らはイスラエルとの和平はあり得ないと主張するのだ。いったいそれは何故なのか?

その理由は簡単だ。パレスチナが自分たちの独立を犠牲にしてでも戦わなければならない理由は、イスラエルというユダヤ教徒国家が存在していることにある。パレスチナにとって大事なのは独立でも平和でもなく、ユダヤ人の国であるイスラエル撲滅なのである。

プレーガーはイランが執拗にイスラエルの破壊を目指す理由はひとえにイスラエルがユダヤ教徒の国であるという宗教にあるという。イランはパレスチナなどどうなっても構わない。もしイランが同胞のイスラム教徒に関して多少でも興味があるなら、イスラム教徒であるウイグル人を弾圧している中国と付き合えるはずはないからだ。

考えてみれば、イスラム教というのは他の宗教と違って憎悪で成り立っていると言える。ま、創設者のモハメッドがユダヤ人を心から憎んでいたことから始まっているのだから当然と言えば当然だが。

なぜ国際社会はこの明らかな理由を無視してイスラエルとパレスチナの紛争は土地を巡って起きていると主張するのか。それは西洋社会はおもに世俗主義であり、世俗主義の我々は他の宗教を信じる社会を破壊しなければならないなどとは思わないから。第一、もしこれが土地を巡る紛争ではないとしたら、西洋社会はイスラエルを一方的に悪者にすることが出来なくなる。

いや、もっと困るのは、イスラム教の過激思想を責めなければならなくなることだ。


4 responses to 独立を拒んできたパレスチナの歴史

かんぱち5 months ago

そもそもアラブ人には 「民族自決」 や 「国民国家」 という概念もないでしょうね。「民族自決」 の概念があれば、アラブの国同士で争ったりはしないだろうし、アラブ民族で連邦国家を作ることだってできるでしょう。そもそも同胞意識があれば、パレスチナやイラクやシリアの難民は、金持ちの産油国が助けているでしょう。

イスラム教はキリスト教より600年遅れて生まれた宗教だから、彼らの世界観は600年前のヨーロッパ人と同じなんだろうと思います。だからヨーロッパ人が経験したような凄惨な宗教戦争を経験して、それに懲りて世俗化しなければ、「イスラム教が平和の宗教」 になることはないでしょう。頭の中は中世なのに、近代兵器を持っているところが、ある意味悲劇ですね。中世のように剣と弓矢で戦うなら 「どうぞご自由に」 なんですが。

なお、「民族自決」 や 「国民国家」 という概念が無いのは支那人も同じです。漢族の王朝も、異民族の王朝も 「昔の中国の王朝」 だと思ってますからね。中共の領土拡張政策って、「資源を狙って」 とかいう以前に 「国力が上がれば領土も広がるのが当然」 という、中世のような感覚があるんだと思います。

日本とイスラエルが置かれている立場って、じつは似てると思うんですよ。中東で唯一の先進国であるイスラエルと、極東で唯一の先進国である日本。まわりの国々は、近代以前の価値観でまわっている国ばかりで、しかもそれらの国々から激しい敵意を持たれている。

日本のほうが遥かにマシなのも確かですけどね。島国だし、近くに台湾のような親日国もあるし、なにより北東アジアにはイスラム教が広まらなかったし。日本人が支那に感謝することがあるとすれば、それは 「漢字などの文化を教えてくれたこと」 などではなくて 「イスラム教をブロックしてくれたこと」 だと思いますね。

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かんぱち5 months ago

なお、アラブ諸国が中共のウイグル人弾圧に冷淡な理由として、以下のような事実があるようです。

アラブ人37人、天津で 「ハラール肝移植」 待機期間1カ月弱 = 目撃証言
https://www.epochtimes.jp/p/2020/09/61923.html

アラブ人37人、天津で 「ハラール肝移植」 – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=PrSSwyRWXm4
※上記記事の動画版

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かんぱち5 months ago

URLを貼るとダメみたいですね。😅
URLを貼ったコメントを追記したら、迷惑フォルダに入ってしまいました。

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    苺畑カカシ5 months ago

    かんぱちさん、いつも貴重な資料を提供いただきありがとうございます。毎日迷惑メールをチェックするように気を付けますね。でもなかなか出てこなかったら教えてください。

    頭が中世ってのはいい表現ですね。まったくです。イランで宗教革命を起こしたホメイニは、まさに起源に戻ってという考えでイランを先進国直前から中世に引き戻してしまいましたからね。それでいて核兵器開発とかやってるから厄介。アラブがもっと世俗主義になってくれれば文明開化も夢じゃないんですが。いつまでも宗教で世界を制覇しようとしてるからしょうがない。

    欧州がイスラム教移民のために、どんどん肥溜め国になっていってる(文字通り)のを見ると非常に悲しいです。

    ところでアラブ人がハラール肝移植ってことはウィグル人てことですか?こわ~!

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