本日は日本の国会で行われていた「自民党案のLGBT理解増進法、野党案のLGBT差別解消法、そして性同一性障害特例法の見直し」議論に関して、自らもゲイである松浦大悟氏が、活動家がひた隠しにする危険性について言及している。

欧米のトランス活動家の汚い手口を何年も見てきた私は、彼らが誰も反対できないような反差別法案に隠れて過激なトランスアジェンダ法を通してきたことを知っている。トイレや更衣室に自称トランス女を許容すれば多くの犯罪が起きうると訴えてきた我々に対し、「そんなことは起き得ない」「男性器付きのトランスジェンダーが女性施設に入るなどありえない」などと我々の心配はあたかも被害妄想であるかのように扱ってきた活動家たちを知っている。人々が目を離した隙に、いつの間にか公衆トイレや更衣室が男女共有になり、女性達が恐ろしい目にあってきた事実を知っている。だから日本の活動家たちが「男性器のあるトランスジェンダーが女湯に入るなんてありえない」などといったところで、また始まったよ彼らのお惚けがと思うだけだ。

しかしながら、こういうことに関して、まだ情報の乏しい日本では、人々の関心が薄いのを良いことに、欧米諸国ですでに起きている自認のみの女という変質者が容易に女性施設に入れるような法案がすでに討論されている。これは由々しきことである。

松浦氏は先ず、「性同一性障害」が精神病ではないとしたWHOの決断を受けて日本の活動家たちは「性同一性」を「性自認」という言葉に変えるべきだと主張していることに言及する。

もともと「性同一性」も「性自認」もGender・Identityを翻訳したものだ。しかし日本語にしたことで別のニュアンスが入り込む余地が生まれた。性同一性の「同一性」とはアイデンティティのことであり、過去も現在も未来においても、自己の性別に統一性、一貫性、持続性が求められると同時に、社会からどう見えているかが肝要になってくる。一方の性自認にはアイデンティティの意味が反映されないので、時間軸も社会軸も関係なく「自分の性別は自分で決める」という思想が侵入するようになっていった。つまり自己申告で性別の変更ができるようにするためには性自認という言葉の方が都合がよいのだ。

(中略)

自己申告で性別を変えられるセルフIDを導入した海外ではすでに混乱が生じており、日本の女性たちからも不安の声が上がっている。男性器のついたトランス女性が女性専用シャワールームに入ってきても注意した人が警察に通報されたり、女性刑務所に収監された男性器のついたトランス女性が女性受刑者に性暴力を繰り返したりといったニュースは後を絶たない。

性同一性と性自認では病気であるかないかという問題だけでなく、自認と言う言葉には自分さえ異性だと思えば異性になれるのだという、英語でいうところのセルフIDの意味合いが含まれる。となると、今回の法の見直しは自分が異性だと言い張りさえすれば社会はその人を異性扱いしなければならなくなるという法律につながる恐れが十分にある。欧米の例を見ていれば活動家の目的がそこにあることは間違いないだろう。

松浦氏は、すでに欧米で起きている数々の問題点を出しながら、特に日本には温泉や銭湯といった特殊な施設があるため、どのような人が女性施設への立ち入りが法的に許されるのかという取り決めは気を付けてしなければならないと語る。

さて、それではそれに対するバズフィードの反論を読んでみよう。

まず、「性自認」「性同一性」という用語について、BuzzFeed Japan Medicalが当事者や弁護士、支援者、医師を取材したところ、「いずれもgender identityの和訳で同じ意味」と認識している人ばかりだった。

その上で、どの用語を採用すべきかという意見も様々で、一枚岩ではない。

自身もトランス女性で、弁護士の仲岡しゅん氏は、「むしろ『性同一性』の方が誤解を招かなくていい」と主張する。(略)

LGBTの子ども・若者支援に関わるトランス男性の遠藤まめた氏は「どちらの和訳も同じ内容を指しており、実社会ではどちらも使われています。条例などに『性自認』が使われているので、この言葉を残したいと主張している団体もありますが、自称すれば性別を決められるようにする目的で『性自認』という言葉への統一を求める主張は聞いたことがない」と話す。

LGBT差別禁止法の制定を求めている「LGBT法連合会」は4月2日、医学界や行政などでの用語の使われ方を調査した結果、「どの分野でも『性自認』で定着していることが改めて確認され、医学の識者からも『性自認』の方が良いとも指摘されている」として、法制化は「性自認」の言葉を使うことが妥当という考え方を公表している。

遠藤まめた氏は名の知れた嘘つきである。私は彼女のエッセーをいくつか読んだが、その中で彼女は男性器を持ったまま女湯に入りたいなどと言っているトランスジェンダーなど居ないと何度も主張していた。ツイッター他SNSでは如何にして男性体の人間が女湯や女子トイレ入れるかを語る人々がいくらでもおり、実際に女装して女湯に入って逮捕された人などいくらでもいる。トランスジェンダー活動家の遠藤氏がその事実を知らないとは言わせない。もし性同一性でも性自認でも同じだと本気で思っているなら、何故学術界はその名称を性自認に変えることにこうも拘るのだ?いままで通り性同一性障害でいいではないか?

バズフィードは続けて前出の仲岡しゅん氏の言葉を借りて、「温泉や公衆浴場の問題にしろ、刑務所の問題にしろ、施設管理者の運用の問題です。日本の刑務所は、良くも悪くも極めて保守的で厳格であるため、性別適合手術を経ていないトランス女性や、男性の『なりすまし』を一般女性と同じ房で処遇するという事態は想定し難い」と書く。

だが仲岡氏にしろ遠藤氏にしろ、なりすましの痴漢が女性施設に入り込むこと想定が難しいと断定する根拠は何なのか?いまでさえ女装男子が女子トイレや女湯に入ろうとして逮捕されているというのに、実際に男性器があっても自認さえすれば女子という男性が女性施設への立ち入りを許されたら、一般女性はどうすればいいのだ?彼らの立ち入りが合法であるなら、女性はおかしいと思った人々を通報できなくなる。そういう状況を悪用して痴漢が入り込まないという保証はどこにあるのだ?単に遠藤や仲岡が想像できないから起き得ないなどと言われても我々女性は納得できない!

このバズフィードの不誠実な反論に対し、松浦氏はバズフィードが誤魔化すLGBT問題として三つの項目を掲げる

  1. トランスジェンダーの定義があいまいである
  2. 性自認と性同一性は同じ意味だという嘘
  3. 差別とは何かが明確にされていない

1.トランスジェンダーの定義があいまいである

先ず第一のトランスジェンダーの定義については、下記の図を見てほしい。

松浦氏が指摘するように、一口にトランスジェンダーと言っても色々な人々が含まれる。これは活動家自身が言っていることだ。日本では性同一性障害に悩み性適合手術を受けた人のみがトランスジェンダーだと思われているが、実は活動家たちはこの傘の下にもっと多くの人々を含んでいるのだ。

例えば梅田なつきという政治家だが、彼は異性愛者で三児の父でありながら女装癖があり、女装したまま議員に立候補するような変態だ。活動家のいうトランスジェンダーの枠にはこんな男も含まれるのである。

2.性自認と性同一性は同じ意味だという嘘

活動家たちは性同一性も性自認も同じ意味だと主張するが、松浦氏は社会学者の石田仁氏の下記のようなツイートを引用し、これまでは専門家の間でも性同一性と性自認は違ったものとの解釈が普通でったと指摘する。

性同一性か性自認か。私がベストと思う訳は性別同一性。identityとは(一瞥などの)瞬間的な認知ではなく時間的な同一性を入れた解釈が重要だから。ただ、拙書では性自認で通して、同一性概念の説明を加えることで決着した。 一時期「対概念」として席巻した「性他認」には、なんだかなあと思ってた。トランスの言説空間で、どんな性別の人に見えるかがいかに重要なことだとしても、identity概念をそのように捉えるとgender identity概念は本来とまったく違うものになってしまう。社会学を自称する人まで「性自認/性他認」概念で性自認をとらえ、自論を展開していた’00年代は、大変残念な時代だった。

3.差別とは何かが明確にされていない

最後に松浦氏は活動家はいったい差別とは何なのかという点について明確に言及していないことを指摘する。(強調はカカシ)

我々は、戸籍上も女性となった人を男性器がついているという理由だけで女湯から排除する「差別を内包した国家」を選ぶのか。それとも、戸籍上も女性となった以上は男性器がついていようともあらゆる場面で生得的女性と同じ権利を行使できる「差別のない国家」を選ぶのか(トランス男性の場合も同様)。

学者は牧歌的に「未手術の人は事業者が判断して銭湯に入れなければいい」というが、それは差別国家を容認していることと同義だ。議論を尽くした末に「一定程度の差別は仕方がない」と国民が諦念を感じながら意識的に選択するならまだしも、LGBT活動家や学者は問題点から目をそらさせ煙に巻こうとしている。

国民が知らない間に前者の法律が決まってしまえば、私たちは自己決定したわけではないのに差別をする側の人間にされてしまう。だから多くの生得的女性たちは悩み苦しんでいるのである。

戸籍が女性の人間を男性器があるというだけで別扱いすれば、それは明らかに差別だ。障碍者というだけで立ち入りを断ったりすれば差別になるように、これは男性器があるという障碍とみなされる可能性が大いにある。そんな面倒くさい訴訟に巻き込まれるくらいなら女湯にしろ更衣室にしろ何も言わずに男性体の人間を女子施設に受け入れてしまう可能性は多いにある。また女性達も男性器のある女装男が入ってきても、やたらに通報すれば自分らが罪に問われるかもしれないと思い沈黙を守る可能性がある。そうなれば痴漢達の思う壺である。

トランス支持政治家たちは女性を守る気持ちがあるのか?

松浦氏が指摘しているように、トランスジェンダーとか性自認と差別とかいった言葉の定義をはっきりさせず、「異性への性自認をしているトランスジェンダーを差別しない法律」なんてものを軽々しく通せば、一般人は知らないうちに差別者の汚名を着せられ、場合によっては欧米のようにヘイトクライムで逮捕されかねない。自らや家族の安全を守ろうとする人々が犯罪者になりかねないのである。

我々があげる疑問点や異論をトランスフォブだの被害妄想だのといって沈黙させるのではなく、しっかりと細かいところまで話し合って決めてほしい。そしてその討論には一般市民(特に女性)を参加させ、日本学術界などというただの左翼エリート団体のみで決めるようなことは絶対にしてはいけない。


2 responses to 本当の危険をひた隠しにするトランス活動家たち、性同一性障害特例法の見直しの意味するもの

苺畑カカシ3 years ago

朝日新聞の記事。
山谷えり子ってひとは良識ある人だな。

 自民党の山谷えり子元拉致問題担当相は19日、党内の会議で、自分の性別をどのように認識しているかを意味する「性自認」をめぐり、「体は男だけど自分は女だから女子トイレに入れろとか、アメリカなんかでは女子陸上競技に参加してしまってダーッとメダルを取るとか、ばかげたことはいろいろ起きている」と発言した。

 性自認をめぐっては、戸籍上は男性だが女性として生きる性同一性障害の経済産業省職員が、女性トイレの使用を制限される差別を受けたなどとして国を訴えた。2019年12月の東京地裁では、経産省の対応は違法として国に132万円の賠償を命じた。判決は「トランスジェンダーが働きやすい職場環境を整える重要性が日本でも強く意識されるようになっている」と指摘した。その後、敗訴した国と勝訴した職員の双方が東京高裁に控訴している。

 LGBTなど性的少数者に関し、超党派の議員連盟が、「理解増進」法案の今国会での成立を目指しており、20日に自民党内で法案審査を予定している。

 これに対し、山谷氏は、法案の目的と基本理念で「性自認を理由とする差別は許されない」とされている点を問題視。「このまま自民党として認めるにはやっぱり大きな議論が必要。しっかりと議論することが保守政党としての責任だ」と語った。

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苺畑カカシ3 years ago

よもぎねこさんも同じ条令について書いてらしたのでリンクを張っておく。
http://yomouni.blog.fc2.com/blog-entry-7326.html

こちらよもぎねこさんのコメント欄に載ったコメントだが、私宛でもあったので転載する。

妖魔の眷属
ブログ主さま、苺畑カカシさま:

  御両所のお蔭で山谷えり子議員のお考えと活動を好く知り、そして理解することが出来、安心しました。有難うございます。

>  山谷議員を極右とか差別主義者とか言ってる連中って、拉致被害者救出を妨害してきた連中なのです。 そしてその連中が今はLGBTが〜〜!!と言っているのです。

  活動家の心根が好く分かる御指摘です。人の心の弱みを見透かして近付いて来る、妖魔のような連中なのでしょう。何を切っ掛けにして取り憑かれるか分からないので、家族ともども常々心しておきたいと思います。

  苺畑カカシさまの所で「自民党案のLGBT理解増進法」が国会で議論されているという記事を読んだ後、偶々NHKの番組紹介を聞いていると、この動きを支援する為に準備したのではないかと思われる番組が三本立て続けに紹介されていました。

  非常な不安を覚えていた時にこちらの記事を拝見した為、とても心強い思いを致しました。ただ、そこで気分も晴れ、少々ハイになって余計な投稿までしてしまいました。何とぞ御容赦下さい。
2021-05-23 15:20 URL アクトザク #- 編集

以下よもぎねこさんの返答
Re: 妖魔の眷属

 NHKは公共放送の地位を利用してこの種の性犯罪推進プロパガンダや、日本人の人権侵害プロパガンダをやっています。  
 だから一刻も早く解体するべきです。
2021-05-23 15:37 URL よもぎねこ #- 編集

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